JP2014129783A - ラジアルピストン式油圧機械および風力発電装置 - Google Patents

ラジアルピストン式油圧機械および風力発電装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2014129783A
JP2014129783A JP2012288351A JP2012288351A JP2014129783A JP 2014129783 A JP2014129783 A JP 2014129783A JP 2012288351 A JP2012288351 A JP 2012288351A JP 2012288351 A JP2012288351 A JP 2012288351A JP 2014129783 A JP2014129783 A JP 2014129783A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cylinder
sleeve
hydraulic
hydraulic machine
oil
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012288351A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiromi Osaka
弘美 大坂
Katsuhiko Takeda
勝彦 武田
Takeshi Hara
剛 原
Hiroyasu Ochiai
宏泰 落合
Isamu Takehana
勇 竹鼻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP2012288351A priority Critical patent/JP2014129783A/ja
Publication of JP2014129783A publication Critical patent/JP2014129783A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/70Wind energy
    • Y02E10/72Wind turbines with rotation axis in wind direction

Landscapes

  • Reciprocating Pumps (AREA)
  • Hydraulic Motors (AREA)
  • Wind Motors (AREA)

Abstract

【課題】シリンダブロック本体が高い耐久性を有するラジアルピストン式油圧機械及び風力発電装置を提供する。
【解決手段】ラジアルピストン式の油圧機械は、半径方向に配置された複数のピストン22と、ピストン22を案内するための複数のシリンダスリーブ40と、前記複数のシリンダスリーブ40がそれぞれ挿入される複数のスリーブ穴を有するシリンダブロック本体と、前記複数のピストン22に対向して設けられたカム29Aとを備え、前記複数のシリンダスリーブ40のピストン案内部は、それぞれ、周方向における位置が、前記カム29Aに近い前記シリンダスリーブ40の端部側が他端部の周方向における位置よりも前記カム29Aの回転方向の下流側にずれるように半径方向に対して傾斜しており、前記スリーブ穴中心軸が前記半径方向に対してなす角度は、それぞれ、前記複数のスリーブ穴の中心軸が前記半径方向に対してなす角度よりも大きい。
【選択図】図6

Description

本開示は、ラジアルピストン式油圧機械及びこれを備えた風力発電装置に関する。
従来から、複数のピストンが放射状に並んだラジアルピストン式の油圧機械が知られている。
例えば、特許文献1には、動力伝達装置に用いられるラジアルピストン式の油圧ポンプが開示されている。この油圧ポンプでは、内周面にカム面を有するアウターレースと、このアウターレースに対向して放射状に配置された複数のシリンダを有するインナーレースとを備えている。インナーレースの複数のシリンダは、それぞれ、複数のピストンを案内するように構成されている。なお、各々のピストンには、カム面と当接するボールが取り付けられている。
また、特許文献2には、風力発電装置のドライブトレインとして機能するラジアルピストン式油圧機械が開示されている。特許文献2記載のラジアルピストン式油圧機械では、シリンダ内を往復運動するピストンと、ピストンに取り付けられたローラと、ローラに当接するカム面を有するカムとを備えている。
特開2010−19192号公報 米国特許公開第2010/0040470号
ラジアルピストン式油圧機械では、シリンダの一端部側と他端部側とでシリンダブロックに作用する負荷の方向が異なる。この方向の相違によりシリンダブロックには捻るような力(サイドフォース)が作用する。サイドフォースは、シリンダブロックの耐久性に係わるので、サイドフォース対策として、油圧機械の半径方向に対しシリンダを傾斜させることが考えられる。
一方、シリンダのような摺動部のメンテナンス性を考慮して、シリンダブロック本体にスリーブ穴を設け、スリーブ穴に、シリンダを有するシリンダスリーブを配置することが考えられる。この場合、油圧機械の半径方向に対するシリンダの傾斜角を確保するために、シリンダスリーブが挿入されるシリンダブロック本体のスリーブ穴を半径方向に対して大きく傾斜させると、シリンダスリーブを固定するためにシリンダブロック本体に施す座繰り加工量が多くなり、シリンダブロック本体の強度低下を招いてしまう。 この点に付き、特許文献1及び2には何ら記載がない。
本発明の少なくとも一実施形態の目的は、シリンダブロック本体が高い耐久性を有するラジアルピストン式油圧機械及び風力発電装置を提供することである。
本発明の少なくとも一実施形態に係るラジアルピストン式油圧機械は、
ラジアルピストン式の油圧機械であって、
前記油圧機械の半径方向に沿って配置された複数のピストンと、
前記半径方向に沿って往復運動可能に前記複数のピストンをそれぞれ案内するための複数のシリンダをそれぞれ有する複数のシリンダスリーブと、前記複数のシリンダスリーブがそれぞれ挿入される複数のスリーブ穴を有するシリンダブロック本体とを含むシリンダブロックと、
前記複数のピストンに対向して設けられたカムとを備え、
前記複数のシリンダは、それぞれ、前記シリンダの一端部の前記油圧機械の周方向における位置が、前記一端部よりも前記カムに近い前記シリンダの他端部の前記周方向における位置よりも前記カムの回転方向の下流側にずれるように前記半径方向に対して傾斜しており、
前記複数のシリンダのシリンダ中心軸が前記半径方向に対してなす角度は、それぞれ、前記複数のシリンダスリーブのスリーブ中心軸が前記半径方向に対してなす角度よりも大きいことを特徴とする。
上記ラジアルピストン式油圧機械では、半径方向に対してシリンダが傾斜しているので、ピストンの往復運動に伴いシリンダに作用するサイドフォースが低減される。
その上、上記ラジアルピストン式油圧機械では、スリーブ中心軸に対しシリンダ中心軸がなす角度Tscを利用して、半径方向に対してシリンダを傾斜させることができる。このため、半径方向からのシリンダの傾斜を、半径方向に対しシリンダスリーブがなす角度Trsのみによって実現する場合に比べて、角度Trsを小さくすることができる。
角度Trsが大きい場合、シリンダスリーブを固定するためにシリンダブロック本体に施す座繰り加工量が大きくなるが、角度Trsを小さくすることで、座繰り加工量を少なくし、シリンダブロック本体の強度を高くすることができる。また、角度Trsを小さくすることで、角度Trsが大きい場合に比べて、シリンダブロック本体の内周側においてスリーブ穴の開口面積を小さくすることができる。この結果、シリンダブロック本体の内周側の強度を高くすることができ、シリンダブロック本体の大型化を防止することができる。
幾つかの実施形態では、前記スリーブ中心軸は、前記半径方向に対して前記シリンダ中心軸と同一方向に傾斜している。
この構成では、スリーブ中心軸が半径方向に対して前記シリンダ中心軸と同一方向に傾斜しているので、半径方向に対しスリーブ中心軸がなす角度Trsと、スリーブ中心軸に対しシリンダ中心軸がなす角度Tscを合わせた分だけ、半径方向に対しシリンダを傾斜させることができる。このように、半径方向に対してシリンダ中心軸がなす角度Trcを、半径方向に対してスリーブ中心軸がなす角度Trsと、スリーブ中心軸に対してシリンダがなす角度Tscに分担させて実現することで、角度Trsと角度Trcの何れか一方にのみによって実現する場合に比べて、角度Trsと角度Trcを小さくすることができる。
角度Trsを小さくすることができる結果として、シリンダブロック本体の強度を高くすることができ、また、大型化を防止することができる。
一方、角度Trcが大きい場合、シリンダスリーブの肉厚を確保するためにシリンダスリーブの大径化を招くが、角度Trcを小さくすることで、シリンダスリーブの小径化を図ることができる。この結果としても、ラジアルピストン式油圧機械の大型化を防止することができる。
幾つかの実施形態では、前記複数のシリンダのシリンダ中心軸が前記半径方向に対してなす角度は5度以上15度以下であり、
前記複数のシリンダスリーブのスリーブ中心軸が前記半径方向に対してなす角度は3度以上10度以下である。
この構成では、半径方向に対するシリンダ中心軸の角度が5度以上15度以下であり、半径方向に対するスリーブ中心軸の角度が3度以上10度以下であるため、サイドフォースが有効に低減される。
幾つかの実施形態では、各々の前記シリンダスリーブを含むシリンダカートリッジは、少なくとも各々の前記ピストンとともに、前記シリンダブロック本体の各々の前記スリーブ穴に対して前記スリーブ中心軸に沿って挿脱可能に構成されている。
この構成では、シリンダスリーブがピストンとの摺動部を形成しており、シリンダスリーブの摩耗が進行した場合、シリンダスリーブのみを交換すればよい。そして、シリンダスリーブを交換する際、シリンダブロック本体のスリーブ穴からスリーブ中心軸に沿って交換対象のシリンダカートリッジを引き抜き、新品のシリンダスリーブを含むシリンダカートリッジをスリーブ穴に挿入すればよく、交換作業が容易である。このため、このラジアルピストン式油圧機械は、メンテナンスが容易である。
幾つかの実施形態では、前記複数のピストンは、それぞれ、前記複数のシリンダスリーブからの抜け出しが規制されるように前記複数のシリンダスリーブと係合可能である。
この構成では、シリンダスリーブからのピストンの抜け出しが規制されるので、シリンダスリーブの交換作業時に、シリンダスリーブからピストンが脱落することがない。
幾つかの実施形態では、前記複数のピストンのそれぞれに回動自在に設けられ、前記カムに当接するように構成された複数のローラをさらに備え、
前記シリンダカートリッジは、少なくとも各々の前記ピストン及び各々の前記ローラととともに、前記シリンダブロック本体の各々の前記スリーブ穴に対して前記スリーブ中心軸に沿って挿脱可能に構成されている。
この構成では、ピストンやローラの交換等を行う際、シリンダブロック本体から、シリンダスリーブとともに、ピストン及びローラを抜き出せばよく、作業が容易である。
幾つかの実施形態では、前記複数のローラは、それぞれ、前記複数のピストンからのピストン軸方向における抜け出しが規制されるように前記複数のピストンに係合可能である。
この構成では、ローラの交換等を行う際、ピストンからローラが脱落することがなく、作業が容易である。
幾つかの実施形態では、前記複数のスリーブ穴は、それぞれ、前記複数のローラが通過可能なサイズを有する。
この構成では、ローラの交換等を行う際、ローラの大きさによらずに、シリンダブロック本体から、シリンダ穴を通じてローラを抜き出すことができる。
幾つかの実施形態では、前記シリンダブロックは、前記シリンダブロック本体に取り付けられ、前記複数のスリーブ穴に挿入された前記複数のシリンダカートリッジの前記シリンダブロック本体からの前記スリーブ中心軸に沿った抜け出しをそれぞれ規制するための複数の蓋部材をさらに含む。
この構成では、蓋部材を用いたことにより、シリンダブロック本体からのシリンダカートリッジの抜け出しを容易に規制することができる。
また、この構成では、シリンダスリーブがラジアルピストン式油圧機械の半径方向に対し傾斜していても、蓋部材の形状によって傾斜を吸収しながら、シリンダカートリッジの抜け出しを規制することができ、シリンダカートリッジを固定するためにシリンダブロック本体に施す座繰り加工量を減らすことができる。この結果として、シリンダブロック本体の強度を高くすることができる。
また、蓋部材の形状によって傾斜を吸収する場合、蓋部材の成形はシリンダブロック本体に比べて容易であり、ラジアルピストン式油圧機械の生産性を高くすることができる。
幾つかの実施形態では、前記複数のピストンと前記複数のシリンダによってそれぞれ形成される複数の油圧室に関する作動油の供給状態又は排出状態を切り換えるための複数のバルブをさらに備え、
前記シリンダカートリッジは、少なくとも各々の前記ピストン及び各々の前記バルブとともに、前記シリンダブロック本体の各々の前記スリーブ穴に対して前記スリーブ中心軸に沿って挿脱可能に構成されている。
この構成では、バルブとともにシリンダカートリッジはスリーブ穴に対して挿脱可能に構成されているため、バルブのメンテナンス時にシリンダカートリッジとともにバルブをスリーブ穴から抜き出すことができる。よって、バルブのメンテナンス作業を容易に行うことができる。
本発明の少なくとも一実施形態に係る風力発電装置は、
少なくとも一本のブレードと、
前記少なくとも一本のブレードが取付けられるハブと、
前記ハブの回転によって駆動されるように構成された油圧ポンプと、
前記油圧ポンプで生成された圧油によって駆動されるように構成された油圧モータと、
前記油圧モータによって駆動される発電機とを備える風力発電装置であって、
前記油圧ポンプ及び前記油圧モータの少なくとも一方は、ラジアルピストン式の油圧機械であり、
前記ラジアルピストン式の油圧機械は、前記油圧機械の半径方向に沿って配置された複数のピストンと、前記半径方向に沿って往復運動可能に前記複数のピストンをそれぞれ案内するための複数のシリンダをそれぞれ有する複数のシリンダスリーブと、前記複数のシリンダスリーブがそれぞれ挿入される複数のスリーブ穴を有するシリンダブロック本体とを含むシリンダブロックと、前記複数のピストンに対向して設けられたカムとを含み、
前記複数のシリンダは、それぞれ、前記シリンダの一端部の前記油圧機械の周方向における位置が、前記一端部よりも前記カムに近い前記シリンダの他端部の前記周方向における位置よりも前記カムの回転方向の下流側にずれるように前記半径方向に対して傾斜しており、
前記複数のシリンダのシリンダ中心軸が前記半径方向に対してなす角度は、それぞれ、前記複数のシリンダスリーブのスリーブ中心軸が前記半径方向に対してなす角度よりも大きいことを特徴とする。
上記風力発電装置のラジアルピストン式油圧機械では、半径方向に対してシリンダが傾斜しているので、ピストンの往復運動に伴いシリンダに作用するサイドフォースが低減される。この結果として、ラジアルピストン式油圧機械は耐久性が高く、風力発電装置は長寿命である。
その上、上記ラジアルピストン式油圧機械では、スリーブ中心軸に対するシリンダ中心軸の角度Trcを利用して、半径方向に対してシリンダを傾斜させることができる。このため、半径方向からのシリンダの傾斜を、半径方向からのシリンダスリーブの角度Trsのみによって実現する場合に比べて、角度Trsを小さくすることができる。
角度Trsが大きい場合、シリンダスリーブを固定するためにシリンダブロック本体に施す座繰り加工量が大きくなるが、角度Trsを小さくすることで、座繰り加工量を少なくし、シリンダブロック本体の強度を高くすることができる。また、角度Trsを小さくすることで、角度Trsが大きい場合に比べて、シリンダブロック本体の内周側においてスリーブ穴の開口面積を小さくすることができる。この結果、シリンダブロック本体の内周側の強度を高くすることができ、シリンダブロック本体の大型化を防止することができる。
この結果として、ラジアルピストン式油圧機械の大型化が防止され、風力発電装置の大型化も防止される。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、シリンダブロック本体が高い耐久性を有するラジアルピストン式油圧機械及び風力発電装置を提供することができる。
幾つかの実施形態に係る風力発電装置を示す図である。 図1中の油圧モータ又は油圧ポンプに適用可能なラジアルピストン式の油圧機械の概略的な縦断面図である。 図2の一部を拡大して示す概略的な部分縦断面図である。 図2の油圧機械の概略的な部分横断面図である。 図2中のシリンダブロックを、一つのスリーブ穴から抜き出したシリンダカートリッジ、ピストン及びローラとともに概略的に示す斜視図である。 図2のスリーブ穴に配置されたシリンダアセンブリの概略的な断面図である。 他の実施形態に係るシリンダアセンブリの概略的な断面図である。 他の実施形態に係るシリンダアセンブリの概略的な断面図である。 図8中の係合板を概略的に示す斜視図である。 他の実施形態に係るシリンダアセンブリの概略的な断面図である。 図6中のシリンダアセンブリを、シリンダスリーブからピストン及びローラを外した状態で、スリーブ穴とともに概略的に示す斜視図である。 図11中のスリーブ穴を、ローラとともに概略的に示す平面図である。 他の実施形態に係るシリンダスリーブの一部を、ピストン及びローラを外した状態で、スリーブ穴とともに概略的に示す斜視図である。 図13中のスリーブ穴の第2部分を、ローラとともに概略的に示す平面図である。 図6中のXV−XV線に沿う概略的な断面図である。 図6中のXVI−XVI線に沿う概略的な断面図である。 図2中のシリンダブロックを概略的に示す平面図である。 他の実施形態に係るシリンダブロックを概略的に示す平面図である。 他の実施形態に係るシリンダブロックを概略的に示す平面図である。 他の実施形態に係るシリンダブロックを概略的に示す平面図である。 他の実施形態に係るシリンダブロックを概略的に示す平面図である。 他の実施形態に係るシリンダブロックを概略的に示す平面図である。
以下、添付図面に従って本発明の実施形態について説明する。ただし、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状及びその相対的配置等は、特定的な記載がない限り本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
図1は、幾つかの実施形態に係る風力発電装置を示す図である。
同図に示すように、風力発電装置1は、少なくとも一本のブレード2及びハブ4で構成されるロータ3を備える。なお、ハブ4はハブカバー5によって覆われていてもよい。
幾つかの実施形態では、ロータ3には、回転シャフト6を介して油圧ポンプ8が連結される。油圧ポンプ8には、高圧油ライン12及び低圧油ライン14を介して油圧モータ10が接続される。具体的には、油圧ポンプ8の出口が高圧油ライン12を介して油圧モータ10の入口に接続され、油圧ポンプ8の入口が低圧油ライン14を介して油圧モータ10の出口に接続される。
油圧ポンプ8は、回転シャフト6によって駆動されて作動油を昇圧し、高圧の作動油(圧油)を生成する。油圧ポンプ8で生成された圧油は高圧油ライン12を介して油圧モータ10に供給され、この圧油によって油圧モータ10が駆動される。油圧モータ10で仕事をした後の低圧の作動油は、油圧モータ10の出口と油圧ポンプ8の入口との間に設けられた低圧油ライン14を経由して、油圧ポンプ8に再び戻される。
油圧モータ10には発電機16が連結される。幾つかの実施形態では、発電機16は、電力系統に連系されるとともに、油圧モータ10によって駆動される同期発電機である。
なお、回転シャフト6の少なくとも一部は、タワー19上に設置されたナセル18によって覆われている。幾つかの実施形態では、油圧ポンプ8、油圧モータ10及び発電機16は、ナセル18の内部に設置される。
幾つかの実施形態では、油圧ポンプ8又は油圧モータ10の少なくとも一方は、以下で説明するラジアルピストン式の油圧機械である。
図2は、幾つかの実施形態に係るラジアルピストン式の油圧機械の軸方向に沿う概略的な縦断面図であり、図3は、図2の一部を拡大して示す概略的な部分縦断面図であり、図4は、図2の油圧機械の軸方向と直交する断面を拡大して示す概略的な部分横断面図である。
図2〜4に示す実施形態では、油圧機械20は、油圧機械20の半径方向に沿って配置される複数のピストン22と、複数のピストン22をそれぞれ摺動自在に保持するための複数のシリンダ24が設けられたシリンダブロック26とを備える。各々のピストン22は、シリンダ24によって案内されて油圧機械20の半径方向に沿って往復運動可能になっている。各々のピストン22がシリンダ24内で往復運動すると、ピストン22とシリンダ24によって形成される油圧室25の体積が周期的に変化する。このような油圧室25の周期的な体積変化を伴うピストン22の往復運動は、機械要素29の回転運動との間で運動モードが変換されるようになっている。
例えば、油圧機械20が油圧ポンプである場合、油圧機械20の回転シャフト28とともに回転する機械要素29の回転運動がピストン22の往復運動に変換され、油圧室25の周期的な体積変化が起こり、油圧室25で高圧の作動油(圧油)が生成される。これに対し、油圧機械20が油圧モータである場合、油圧室25への圧油の導入によってピストン22の往復運動が起こり、この往復運動が機械要素29の回転運動に変換される結果、機械要素29とともに油圧機械20の回転シャフト28が回転する。
こうして、機械要素29の働きにより、油圧機械20の回転シャフト28の回転エネルギー(機械的エネルギー)と作動油の流体エネルギーとの間でエネルギーが変換され、油圧機械20が油圧ポンプ又は油圧モータとしての所期の役割を果たすようになっている。
幾つかの実施形態では、機械要素29は、図2に示すように、回転シャフト28とともに回転するように構成されたカム29Aである。カム29Aは、ピストン22と対向して配置され、ピストン22に設けられた当接部23と当接するカム面を有する。この場合、当接部23に対するカム(機械要素29)の相対的な回転運動を作り出すために、カム(機械要素29)とシリンダブロック26との間に少なくとも一つの軸受27を設けてもよい。
なお、図3及び4に示す実施形態では、当接部23は、ピストン22に回転可能に取り付けられたローラ23Aである。そして、カム29Aは、油圧機械20の周方向に沿って並べられて複数のローラ23Aと当接するように構成された複数のローブ(カム山)31を有するリングカムである。
また、他の実施形態では、シリンダブロックが回転シャフト28と一体に回転可能に設けられ、シリンダブロックを囲むように設けられた機械要素が静止状態で配置される。この場合、ピストン22に対し、当接部が径方向外側に設けられる。つまり、リングカムは、外向きであっても内向きであってもよい。
シリンダブロック26には、複数の油圧室25に連通する少なくとも一本の内部油路30(30A,30B)が形成される。
幾つかの実施形態では、複数の内部油路30(30A,30B)が油圧機械20の軸方向に沿って設けられており、複数の内部油路30(30A,30B)にそれぞれ連通する環状集合路35(35A,35B)が環状のエンドプレート34の内部に形成される。エンドプレート34は、シリンダブロック26の端部に取り付けられた環状板部材である。
幾つかの実施形態では、軸受27は、エンドプレート34と回転シャフト28との間に設けられ、エンドプレート34及びシリンダブロック26は、図示しない支持手段により、機械要素29の回転運動の影響を受けずに静止状態を維持可能になっている。エンドプレート34の内部の環状集合路35(35A,35B)は、それぞれ、外部配管36(36A,36B)に接続される。こうして、各油圧室25は、内部油路30(30A,30B)及び環状集合路35(35A,35B)を介して、外部配管36(36A,36B)に連通される。
幾つかの実施形態では、シリンダブロック26は、複数のシリンダ24をそれぞれ有する複数のシリンダスリーブ40と、複数のシリンダスリーブ40がそれぞれ挿入される複数のスリーブ穴52を有するシリンダブロック本体50とを含む。
シリンダブロック26に求められる役割として、ピストン22を摺動自在に案内するための摺動部としてのシリンダ24の形成と、シリンダ24を保持するための構造体の形成とが挙げられる。上述のように、シリンダスリーブ40とシリンダブロック本体50とを別に設ければ、シリンダブロック26に求められる役割(シリンダ24の形成および構造体の形成)をそれぞれシリンダスリーブ40とシリンダブロック本体50とに分担させることができる。そのため、シリンダスリーブ40およびシリンダブロック本体50のそれぞれの役割に応じた好適な設計が可能になり、シリンダブロック26の全体としての軽量化を実現できる。
図5は、幾つかの実施形態に係るシリンダブロック本体50を、一つのスリーブ穴52から抜き出したシリンダカートリッジ38、ピストン22及びローラ23Aとともに、概略的に示す斜視図である。シリンダカートリッジ38は、シリンダ24を形成する交換可能な容器であって、シリンダスリーブ40を少なくとも含み、シリンダスリーブ40と組み合わされる部品も含む。なお、シリンダスリーブ40は、少なくともシリンダ24を形成する筒状の部分(スリーブ本体部)を含んでいればよい。
シリンダブロック本体50は、鍛造によって成形された鍛造品部51を少なくとも一部に含む。鍛造部品51には、少なくとも一本の内部油路30(30A,30B)が設けられている。鍛造品部51は、液密性に優れているため、シリンダブロック26の鍛造品部51に設けた内部油路30によって、作動油のリークを抑制しながら作動油を流すことができる。
図2〜5に示す実施形態では、鍛造品部51は、少なくとも一本の内部油路30(30A,30B)と複数のスリーブ穴52との両方を有する環状体である。
この場合、鍛造品部51は比較的高い剛性を有するので、ピストン22及びシリンダスリーブ40を介して鍛造品部51に作用する外力に耐えることができる。なお、鍛造品部51に作用する外力の一例として、ピストン22を往復運動せしめる機械要素(例えばカム)29からの押圧力を挙げることができる。
また、鍛造品部51が環状体であるため、鍛造品部51の周方向における内部油路30(30A,30B)の配置の自由度が向上し、鍛造品部51における内部油路30(30A,30B)の配列密度を高めることができる。よって、各内部油路30の断面積を小さくして、鍛造品部51の厚さを低減できる。したがって、比較的高価な鍛造品部51の製造コストを低減できる。
ところで、油圧機械20の周方向において複数のセグメントに分割されたシリンダブロックの場合、セグメント毎に交換可能であるというメリットがある反面、各セグメントの加工精度や組立精度が不十分であると、油圧機械20の回転中心に対する各シリンダ24の位置精度が低下する。もちろん、セグメント間にシムを挿入することで、油圧機械20の回転中心に対する各シリンダ24の位置精度をある程度改善することは可能であるが、この場合、シリンダブロックの組立作業に多大な労力を費やすことになる。
また、例えば風力発電装置のドライブトレイン用の油圧機械の場合において一部のセグメントを現地交換する際、シリンダブロックには少なからず風荷重が作用しているため、一部のセグメントを取り外した直後に他のセグメントの位置がわずかにずれて、新品のセグメントを組み付けるのは困難である。
この点、図2〜5に示す実施形態のように、油圧機械20の周方向における全周に亘って連続したシリンダブロック本体50(鍛造品部51)を採用すれば、上記問題は生じない。
幾つかの実施形態では、少なくとも一本の油路30は、シリンダブロック本体50の内部において油圧機械20の軸方向に沿って延在している。この構成では、油路30が軸方向に沿って延在しているので、油路30が油圧機械20の径方向に沿って延在している場合に比べて、シリンダブロック本体50の小型化を図ることができる。
幾つかの実施形態では、図6に示すように、複数のシリンダ24は、それぞれ、シリンダ24の一端部の油圧機械20の周方向における位置が、一端部よりもカム29Aに近いシリンダ24の他端部の周方向における位置よりも、カム29Aの回転方向の下流側にずれるように油圧機械20の半径方向Rに対して傾斜している。そして、複数のシリンダ24のシリンダ中心軸Acが半径方向Rに対してなす角度Trcは、それぞれ、複数のシリンダスリーブ40のスリーブ中心軸Asが半径方向Rに対してなす角度Trsよりも大きい。
この構成では、半径方向Rに対してシリンダ24が傾斜しているので、ピストン22の往復運動に伴いシリンダ24に作用するサイドフォースが低減される。
その上、上記ラジアルピストン式油圧機械20では、スリーブ中心軸Asに対しシリンダ中心軸Acがなす角度Trcを利用して、半径方向Rに対してシリンダ24を傾斜させることができる。このため、半径方向Rからのシリンダ24の傾斜を、半径方向Rに対しシリンダスリーブ40がなす角度Trsのみによって実現する場合に比べて、角度Trsを小さくすることができる。
角度Trsが大きい場合、シリンダスリーブ40を固定するためにシリンダブロック本体50に施す座繰り加工量が大きくなるが、角度Trsを小さくすることで、座繰り加工量を少なくし、シリンダブロック本体50の強度を高くすることができる。また、角度Trsを小さくすることで、角度Trsが大きい場合に比べて、シリンダブロック本体50の内周側においてスリーブ穴52の開口面積を小さくすることができる。この結果、シリンダブロック本体50の内周側の強度を高くすることができ、シリンダブロック本体50の大型化を防止することができる。
なお、幾つかの実施形態では、油圧機械20の半径方向Rは、回転シャフト28及びシリンダブロック26の半径方向に一致している。
幾つかの実施形態では、図7に示したように、スリーブ中心軸Asは、半径方向Rに対してシリンダ中心軸Acと同一方向に傾斜している。
この構成では、スリーブ中心軸Asが半径方向Rに対してシリンダ中心軸Acと同一方向に傾斜しているので、半径方向Rに対しスリーブ中心軸Asがなす角度Trsと、スリーブ中心軸Asに対してシリンダ中心軸Acがなす角度Tscを合わせた分だけ、半径方向Rに対しシリンダ24を傾斜させることができる。このように、半径方向Rに対しシリンダ中心軸Acがなす角度Trcを、半径方向Rに対しスリーブ中心軸Asがなす角度Trsと、スリーブ中心軸Asに対しシリンダ中心軸Acがなす角度Tscに分担させて実現することで、角度Trsと角度Tscの何れか一方にのみによって実現する場合に比べて、角度Trsと角度Tscを小さくすることができる。
角度Trsを小さくすることができる結果として、シリンダブロック本体50の強度を高くすることができ、また、大型化を防止することができる。
一方、角度Tscが大きい場合、シリンダスリーブ40の肉厚を確保するためにシリンダスリーブ40の大径化を招くが、角度Tscを小さくすることで、シリンダスリーブ40の小径化を図ることができる。この結果としても、ラジアルピストン式油圧機械20の大型化を防止することができる。
幾つかの実施形態では、複数のシリンダ24のシリンダ中心軸Acが半径方向Rに対してなす角度Trcは5度以上15度以下であり、複数のシリンダスリーブ40のスリーブ中心軸Asが半径方向Rに対してなす角度Trsは3度以上10度以下である。
この構成では、半径方向Rに対するシリンダ中心軸Acの角度Trcが5度以上15度以下であり、半径方向Rに対するスリーブ中心軸Asの角度Trsが3度以上10度以下であるため、サイドフォースが有効に低減される。
幾つかの実施形態では、図5に示すように、各々のシリンダスリーブ40を含むシリンダカートリッジ38が、各々のピストン22とともに、シリンダブロック本体50の各々のスリーブ穴52に対してスリーブ中心軸Asに沿って挿脱可能に構成されている。なお、スリーブ中心軸Asは、スリーブ穴52の中心軸に一致している。
この構成では、シリンダスリーブ40がピストン22との摺動部を形成しており、シリンダスリーブ40の摩耗が進行した場合、シリンダスリーブ40のみを交換すればよい。そして、シリンダスリーブ40を交換する際、シリンダブロック本体50のスリーブ穴52からスリーブ中心軸Asに沿って交換対象のシリンダカートリッジ38を引き抜き、新品のシリンダスリーブ40を含むシリンダカートリッジ38をスリーブ穴52に挿入すればよく、交換作業が容易である。このため、このラジアルピストン式の油圧機械20は、メンテナンスが容易である。
ところで、ラジアルピストン式の油圧機械のシリンダブロックの形状は、通常、台形、円弧、及び、傾斜面等の組み合わせからなっており、加工難易度が高い。特に、風力発電装置のドライブトレイン用のラジアルピストン式の油圧機械に適用されるシリンダブロックは大型であり、加工難易度が高い。
その上、シリンダブロックにシリンダが一体的に設けられている場合、シリンダブロックに対し多数必要であり、加工難易度が更に高くなる。また、加工のために素材に高い信頼性が要求される。
これに対し、上記油圧機械20では、シリンダブロック本体50と、シリンダ24を有するシリンダスリーブ40とが別体に設けられているので、シリンダブロック本体50に対する加工を減らすことができ、加工工数を減らすことができるとともに、加工によるシリンダブロック本体50の強度低下も防止することができる。
幾つかの実施形態では、複数のピストン22は、それぞれ、複数のシリンダスリーブ40からの抜け出しが規制されるように複数のシリンダスリーブ40と係合可能である。この構成では、シリンダスリーブ40からのピストン22の抜け出しが規制されるので、シリンダスリーブ40の交換作業時に、シリンダスリーブ40からピストン22が脱落することがない。
再び図6を参照すると、図6は、スリーブ穴52内に配置されるシリンダアセンブリ43の構成を概略的に示している。幾つかの実施形態では、シリンダアセンブリ43は、シリンダカートリッジ38、ピストン22、及び、ローラ23Aを含んでいる。
幾つかの実施形態では、図6に示したように、シリンダスリーブ40とピストン22とを係合させる係合手段として、係合螺子54と係合溝55が設けられている。係合溝55は、ピストン22の側部に設けられてシリンダ24の軸方向に延在し、ピストン22の側面にて開口している。係合螺子54は、シリンダスリーブ40を貫通して設けられた螺子穴にねじ込まれ、係合螺子54の先端部が係合溝55内に配置される。係合螺子54は、シリンダ24の軸方向でのピストン22の往復運動を許容しながら、シリンダスリーブ40からのピストン22の抜け出しを規制する。
他の実施形態では、図8及び図9に示したように、シリンダスリーブ40とピストン22とを係合させる係合手段として、係合板56が設けられている。係合板56は、帯板形状を有し、ピストン22の上面に螺子で固定され、係合板56の両端部がピストン22の外縁から僅かに突出する。シリンダスリーブ40には縮径部が設けられ、係合板56は、縮径部に当接することで、シリンダスリーブ40からのピストン22の抜け出しを規制する。
なお、係合板56は、ピストン22よりも前にシリンダスリーブ40内に挿入しておき、ピストン22の挿入後、シリンダスリーブ40に設けられた穴を通じて螺子止めすることができる。
あるいは、シリンダスリーブ40に、係合板56を挿入可能な穴を形成しておき、該穴を閉塞可能な螺子込み式の閉塞部材57を用いてもよい。
更に他の実施形態では、図10に示したように、シリンダスリーブ40とピストン22とを係合させる係合手段として、スナップリング58が設けられている。スナップリング58は、ピストン22の外周に嵌合され、シリンダスリーブ40の縮径部に当接することで、シリンダスリーブ40からのピストン22の抜け出しを規制する。
なお、スナップリング58を嵌合するために、シリンダスリーブ40は分割可能であってもよい。
幾つかの実施形態では、シリンダカートリッジ38は、ピストン22及びローラ23Aととともに、シリンダブロック本体50の複数のスリーブ穴52に対してスリーブ中心軸Asに沿って挿脱可能に構成されている。
この構成では、ピストン22やローラ23Aの交換等を行う際、シリンダブロック本体50から、シリンダスリーブ40とともに、ピストン22及びローラ23Aを抜き出せばよく、作業が容易である。
幾つかの実施形態では、複数のローラ23Aは、それぞれ、複数のピストン22からのピストン22の軸方向における抜け出しが規制されるように複数のピストン22に係合可能である。この構成では、ローラ23Aの交換等を行う際、ピストン22からローラ23Aが脱落することがなく、作業が容易である。
幾つかの実施形態では、図6に示したように、ピストン22とローラ23Aを係合させる係合手段として、ピストン22に2つの腕部59が設けられている。2つの腕部59は円弧面を有する。円弧面は、ピストン22の軸方向と直交する略円筒形状の空間を規定し、ローラ23Aが該空間に同軸に挿入される。2つの腕部59の先端は、ローラ23Aとカム29Aの接触を阻害しないように相互に離れており、2つの腕部59は、ローラ23Aを回転可能に支持しながら、ピストン22の軸方向におけるピストン22からのローラ23Aの抜け出しを規制する。
幾つかの実施形態では、複数のスリーブ穴52は、それぞれ、複数のローラ23Aが通過可能なサイズを有する。この構成では、ローラ23Aの交換等を行う際、ローラ23Aの大きさによらずに、シリンダブロック本体50から、スリーブ穴52を通じてローラ23Aを抜き出すことができる。
図11は、シリンダアセンブリ43とスリーブ穴52を概略的に示す斜視図である。ただし、ピストン22及びローラ23Aは、シリンダスリーブ40から抜き出されている。また、図12は、ローラ23Aとスリーブ穴52を概略的に示す平面図である。
図11及び図12に示したように、幾つかの実施形態では、複数のスリーブ穴52は、それぞれ、断面円形であり、複数のローラ23Aの対角長Lよりも大きな直径D1を有する。この構成によれば、シリンダブロック本体50から、スリーブ穴52を通じてローラ23Aを抜き出すことができる。
なお、ローラ23A側に位置するシリンダスリーブ40の一端部には、ローラ23Aの両端部に対応して切欠き部63が形成されている。切欠き部63は、ローラ23Aの両端部を受け容れ可能であり、ピストン22の往復運動を許容する。
図13は、他の実施形態に係るシリンダアセンブリ43とスリーブ穴52を概略的に示す斜視図である。ただし、シリンダスリーブ40は一部のみ示され、ピストン22及びローラ23Aは、シリンダスリーブ40から抜き出されている。また、図14は、ローラ23Aとスリーブ穴52を概略的に示す平面図である。
幾つかの実施形態では、図13及び図14に示したように、複数のスリーブ穴52は、第1部分52Aと第2部分52Bとを含む。第1部分Aは、複数のピストン22と複数のシリンダ24によってそれぞれ形成される複数の油圧室25に対応するシリンダブロック本体50の第1領域に設けられ、断面円形状を有する。
第2部分52Bは、第1領域よりもローラ23A寄りのシリンダブロック本体50の第2領域に設けられている。そして、第2部分52Bは、各々のローラ23Aの対角長Lよりも小の直径D2の断面円形に対して、各々のローラ23Aの両端部に対応する切欠き部61を少なくとも付加した断面形状を有する。
この構成によれば、シリンダブロック本体50から、スリーブ穴52の第2部分52B及び第1部分52Aを通じてローラ23Aを抜き出すことができる。一方、この構成によれば、スリーブ穴52の第2部分52Bの断面積は、第1部分52Aの断面積よりも小さく、第2部分52Bを囲むシリンダブロック本体50の部分の肉厚を厚くすることができる。これにより、シリンダブロック本体50の強度を高くすることができる。
なお、幾つかの実施形態では、ピストン22に、ローラ23Aの軸方向での移動を規制する2つの側板69が取り付けられる。2つの側板69は、ローラ23Aを軸方向両側から相対回転可能に挟む。図14に示したように、切欠き部61は、側板69にも対応しており、複数の円弧面によって形成されている。
また幾つかの実施形態では、図13に示したように、複数のシリンダスリーブ40は、複数のスリーブ穴52の第1部分52Aに対応する第1スリーブ部40Aと、複数のスリーブ穴52の第2部分52Bに対応する第2スリーブ部Bとを含む。そして、第1スリーブ部40Aと、第2スリーブ部40Bとの間には段差65が設けられている。
この構成の場合、シリンダスリーブ40の段差65を用いて、スリーブ穴52内におけるシリンダスリーブ40の位置決めを行うことができる。すなわち、シリンダスリーブ40の段差をスリーブ穴52の段差67に当接させることにより、スリーブ穴52内におけるシリンダスリーブ40の位置決めを行うことができる。また、段差65に対応して第1スリーブ部40Aの肉厚を第2スリーブ部40Bに比べて厚くすることができ、シリンダスリーブ40に高い強度をもたせることができる。
幾つかの実施形態では、図2〜4に示したように、シリンダブロック26は、シリンダブロック本体50に取り付けられ、複数のスリーブ穴52に挿入された複数のシリンダカートリッジ38のスリーブ中心軸Asに沿った抜け出しをそれぞれ規制するための複数の蓋部材70をさらに含む。蓋部材70は、例えばボルト71を用いてシリンダブロック本体50に固定される。
この構成では、蓋部材70を用いたことにより、シリンダブロック本体50からのシリンダカートリッジ38の抜け出しを容易に規制することができる。このため、シリンダスリーブ40に作動油の圧力が作用しても、シリンダスリーブ40の抜け出しを規制することができる。
また、この構成では、図7に示したように、スリーブ中心軸Asが半径方向Rに対し傾斜していても、蓋部材70の形状によって傾斜を吸収しながら、シリンダカートリッジ38の抜け出しを規制することができ、シリンダカートリッジ38を固定するためにシリンダブロック本体50に施す座繰り加工量を減らすことができる。具体的には、スリーブ穴52の開口周辺におけるシリンダアセンブリ43の形状に蓋部材70の形状を対応させることにより、座繰り加工量を減らすことができる。この結果として、シリンダブロック本体50の強度を高くすることができる。
また、蓋部材70の形状によって傾斜を吸収する場合、蓋部材70の成形はシリンダブロック本体50に比べて容易であり、油圧機械20の生産性を高くすることができる。
幾つかの実施形態では、図7に示したように、スリーブ中心軸Asが半径方向Rに対し傾斜している場合、ボルト71の軸線をスリーブ中心軸Asに一致させる。これにより、ボルト71に剪断力が加わることを防止することができる。なお、ボルト71の軸線と直交するように、蓋部材70にボルト71のための座面73が形成される。
幾つかの実施形態では、図3及び4に示したように、油圧機械20は、複数のピストン22と複数のシリンダ24によってそれぞれ形成される複数の油圧室25に関する作動油の供給状態又は排出状態を切り換えるための複数のバルブ60(60A,60B)をさらに備える。そして、シリンダカートリッジ38は、ピストン22及びバルブ60(60A,60B)とともに、シリンダブロック本体50の複数のスリーブ穴52に対してスリーブ中心軸Asに沿って挿脱可能に構成されている。
この構成では、バルブ60(60A,60B)とともにシリンダカートリッジ38がスリーブ穴52に対して挿脱可能に構成されているため、バルブ60(60A,60B)のメンテナンス時にシリンダカートリッジ38とともにバルブ60(60A,60B)をスリーブ穴52から抜き出すことができる。よって、バルブ60(60A,60B)のメンテナンス作業を容易に行うことができる。
幾つかの実施形態では、図3及び4に示すように、シリンダカートリッジ38は、シリンダカートリッジ38の外周面に設けられて、少なくとも一本の内部油路30(30A,30B)に開口する少なくとも一つの油溝41を有する。
この構成では、シリンダカートリッジ38の外周面に、油路30に開口する油溝41を設けたことで、簡単な構成にて、油路30と油圧室25とを確実に連通させることができる。よって、油圧室25と油路30との接続に高い加工精度は必要ないため、油圧機械20は高い生産性を有する。
幾つかの実施形態では、油溝41はシリンダスリーブ40の外周面に形成される。
幾つかの実施形態では、図3及び図4に示すように、少なくとも一本の油路30は、油圧機械20の軸方向に沿って延在する複数本の油路30を含み、少なくとも一つの油溝41は、それぞれ、複数本の油路30のうち2本以上の油路30に開口している。
この構成では、シリンダカートリッジ38の外周面に油溝41が設けられているので、作動油の流路の構成の自由度が高く、1つの油溝41を介して、2本以上の油路30を油圧室25に連通させることができる。よって、各々の油路30を小径化することができ、作動油の流路抵抗を抑えながら、シリンダブロック26の強度を向上させることができる。
幾つかの実施形態では、図11に示したように、少なくとも一つの油溝41は、シリンダカートリッジ38の外周面の全周に亘って連続した環状溝42(42A,42B)を含む。この構成では、シリンダブロック本体50の内部の油路30に開口するシリンダスリーブ40外周面の油溝41が環状溝42であるので、シリンダカートリッジ38に対する油路30の配置の自由度が向上する。
幾つかの実施形態では、環状溝42(42A,42B)は、シリンダスリーブ40の外周面の全周に亘って形成される。
幾つかの実施形態では、図6に示したように、油圧機械20は、環状溝42の両側においてシリンダカートリッジ38の外周面に設けられて各々の環状溝42をシールするための複数のシール部材44をさらに備える。この構成では、シール部材44によって環状溝42の両側がシールされるので、良好な液密性が確保される。
幾つかの実施形態では、シール部材44は、環状をなすシリンダカートリッジ38とスリーブ穴52との間の隙間をシールする。シール部材44は、例えば、弾性材料からなるOリングである。
幾つかの実施形態では、図6に示したように、シリンダカートリッジ38の内部には、各々の環状溝42(42A,42B)と油圧室25とを連通させるための連通路46(46A,46B)が設けられている。そして、各々の連通路46(46A,46B)には、シリンダブロック26の各々の内部油路30(30A,30B)と油圧室25との連通状態を切り換えるためのバルブ60(60A,60B)が設けられている。
幾つかの実施形態では、図2〜4に示したように、鍛造品部51(シリンダブロック本体50)に設けられた少なくとも一本の内部油路30は、油圧室25に作動油を供給するための給油路30Aと、油圧室25から作動油を排出するための排油路30Bとを含む。
そして、幾つかの実施形態では、シリンダブロック26の内部に設けられた給油路30A及び排油路30Bが、油圧機械20の軸方向に沿って延在している。
この構成によれば、給油路30A及び排油路30Bが何れも軸方向に延在しているので、シリンダブロック26の大径化を防止することができ、また、給油路30A及び排油路30Bに接続される配管構造も簡単にすることができる。
また幾つかの実施形態では、シリンダブロック26の内部に設けられた給油路30A及び排油路30Bが、油圧機械20の半径方向Rで異なる位置にある。
この構成によれば、給油路30A及び排油路30Bが半径方向Rで異なる位置にあり、同一の半径方向位置で並列に配列されていない。このため、給油路30A及び排油路30Bのために必要なスペースが小さくてよく、シリンダ24同士の距離を広げる必要がない。これによって、シリンダブロック26の大型化を防止することができる。あるいは、給油路30A及び排油路30Bのために必要なスペースが小さくてよいので、周方向に配列するシリンダ24の数を増やすことができる。シリンダ24の数を増やした場合、脈動や振動を抑制することができる。
幾つかの実施形態では、図3及び4に示したように、複数のバルブ60は、複数のスリーブ穴52にそれぞれ配置され、複数の油圧室25への作動油の供給状態をそれぞれ切り換えるための複数の給油バルブ60Aと、複数のスリーブ穴52にそれぞれ配置され、複数の油圧室25からの作動油の排出状態をそれぞれ切り換えるための複数の排油バルブ60Bとを有する。
この構成では、スリーブ穴52に給油バルブ60Aと排油バルブ60Bが配置されており、給油バルブ60Aと排油バルブ60Bをスリーブ穴52とは別の部位に設置する場合に比べて、給油バルブ60A及び排油バルブ60Bを設置するためのスペースが削減されている。この結果、シリンダブロック本体50の小型化を図ることができ、ラジアルピストン式の油圧機械20の小型化を図ることができる。
また、給油バルブ60A及び排油バルブ60Bをスリーブ穴52内に配置したことで、給油バルブ60A及び排油バルブ60Bと油圧室25との間の距離を短くすることができ、油圧室25周辺のデッドスペースを小さくすることができる。この結果として、ラジアルピストン式の油圧機械20の高効率化を図ることができる。
また、幾つかの実施形態では、図3及び4に示したように、シリンダカートリッジ38に設けられた少なくとも一つの環状溝42は、鍛造品部51内の給油路30Aに開口する給油溝42Aと、鍛造品部51内の排油路30Bに開口する排油溝42Bとを含む。さらに、連通路46は、給油バルブ60Aを介して油圧室25を給油溝42Aに連通させるための給油連通路46Aと、排油バルブ60Bを介して油圧室25を排油溝42Bに連通させるための排油連通路46Bとを含む。
この構成では、シリンダカートリッジ38に給油連通路46A及び排油連通路46Bを設けたことにより、簡単な構成にて、給油路30A及び排油路30Bと給油バルブ60A及び排油バルブ60Bとをそれぞれ確実に連通させることができる。
換言すれば、各々のシリンダカートリッジ38には、油圧室25を給油路30Aに連通させるための第1連通路と、油圧室25を排油路30Bに連通させるための第2連通路とが設けられており、第1連通路は、シリンダカートリッジ38の外周面に設けられて給油路30Aに開口する給油溝(第1環状溝)42Aを含み、第2連通路は、給油溝42Aから半径方向Rに離れた位置においてシリンダカートリッジ38の外周面に設けられて排油路30Bに開口する排油溝(第2環状溝)42Bを含む。
この構成では、シリンダカートリッジ38の外周面に、給油路30Aに開口する給油溝42Aを設けたことで、簡単な構成にて、給油路30Aと油圧室25とを確実に連通させることができる。また、この構成では、シリンダカートリッジ38の外周面における給油溝42Aとは異なる径方向位置に、排油路30Bに開口する排油溝42Bを設けたことで、簡単な構成にて、排油路30Bと油圧室25とを確実に連通させることができる。
なお、幾つかの実施形態では、第1連通路は、給油バルブ60Aを介して油圧室25を少なくとも一本の給油路30Aに連通させ、第2連通路は、排油バルブ60Bを介して油圧室25を少なくとも一本の排油路30Bに連通させている。
幾つかの実施形態では、図3及び4に示したように、シリンダスリーブ40を含むシリンダカートリッジ38には、給油バルブ60Aと排油バルブ60Bとが、油圧機械20の半径方向Rに並んだ状態で組み込まれている。
また、この構成では、シリンダカートリッジ38に給油バルブ60Aと排油バルブ60Bとが半径方向Rに並んだ状態で配置されている。このため、隣接するシリンダ24間に給油バルブ60Aや排油バルブ60Bが配置されておらず、シリンダブロック本体50に給油バルブ60Aや排油バルブ60Bを設置するスペースを独立して設ける必要がない。このため、隣接するシリンダ24間の距離を短くすることができ、シリンダブロック本体50の小型化を図ることができる。この結果として、ラジアルピストン式の油圧機械20の小型化を図ることができる。
或いは、周方向でのシリンダ24の数を増やし、脈動や振動を抑制し、ラジアルピストン式の油圧機械20の低騒音化を図ることができる。
ところで、油圧機械20が高圧で使用される場合、作動油が高圧になり、非圧縮性流体といえども作動油の体積が減少する。このため、油圧室25周辺にデッドスペースが存在すると、油圧機械20の効率が低下する。特に、この問題は風力発電装置のような大型機械において顕著になる。
上記構成では、シリンダカートリッジ38に給油バルブ及び排油バルブが組み込まれているので、油圧室25周辺のデッドスペースを減らすことができる。これより、油圧機械20の効率を高めることができる。
また、シリンダカートリッジ38に、給油バルブ60Aと排油バルブ60Bが、油圧機械20の半径方向Rに並んだ状態で組み込まれていれば、蓋部材70を用いてスリーブ穴52からの抜け出しを一括して防止することができる。
更に、シリンダカートリッジ38に、給油バルブ60Aと排油バルブ60Bが、油圧機械20の半径方向Rに並んだ状態で組み込まれていれば、シリンダブロック本体50に対する加工を減らすことができ、加工工数を減らすことができるとともに、加工によるシリンダブロック本体50の強度低下も防止することができる。
また、幾つかの実施形態では、図3及び4に示したように、各々のスリーブ穴52において、給油バルブ60Aの弁体62Aと排油バルブ60Bの弁体62Bとが油圧機械20の半径方向Rに関してオーバーラップしている。
この構成では、給油バルブ60Aの弁体62Aと排油バルブ60Bの弁体62Bとが半径方向Rにオーバーラップしているので、スリーブ穴52内における給油バルブ60Aと排油バルブ60Bの設置スペースを確実に小さくすることができる。
こうして油圧機械20の半径方向Rの異なる位置に設けられた給油バルブ60Aと排油バルブ60Bに対応して、給油溝42A及び排油溝42Bもまた、各々のシリンダカートリッジ38の外周面上において油圧機械20の半径方向Rの異なる位置に設けられる。
幾つかの実施形態では、図6に示したように、複数の給油バルブ60Aは、それぞれ、複数の排油バルブ60Bよりも複数の油圧室25から離れた位置に設けられる。給油路30Aと油圧室25を連通する第1連通路は、各々の油圧室25から各々の給油バルブ60Aの弁体62Aに向かって油圧機械20の半径方向Rに沿って延びる少なくとも一本の給油用径方向流路(第1流路)48を含む。排油路30Bと油圧室25を連通する第2連通路は、少なくとも一本の第1流路を避けるように第1流路に直交する方向に沿って延在する少なくとも一本の排油用直交流路(第2流路)72を含む。
この構成によれば、半径方向Rに沿って延びる第1流路48を避けるように第2流路72を設けたことで、簡単な構成にて、給油バルブ60Aを介して油圧室25と給油路30Aを連通させながら、排油バルブ60Bを介して油圧室25と排油路30Bを連通させることができる。
そして、幾つかの実施形態では、第1連通路は、各々の給油バルブ60Aを介して少なくとも一本の第1流路48を給油溝42Aに連通させる少なくとも一本の給油用直交流路(第3流路)47を含む。
図15は、図6中のXV−XV線に沿う概略的な断面図であり、図16は、図6中のXVI−XVI線に沿う概略的な断面図である。
幾つかの実施形態では、図15に示すように、複数の第1流路48及び第3流路47が、シリンダスリーブ40の中心軸の周りに配列されている。そして、図16に示すように、複数の第2流路72が、複数の第1流路48間を延びている。
上述した油圧機械20が油圧ポンプの場合、給油バルブ60Aが開くと、鍛造品部51内の給油路30Aからの作動油が給油溝42A及び給油連通路46Aを経由して油圧室25に導入される。そして、油圧室25に導入された作動油は、下死点から上死点に向かうピストン22の動きに伴う油圧室25の体積縮小によって圧縮されて昇圧される。こうして生成された高圧の作動油(圧油)は、排油バルブ60Bが開くことで、排油連通路46B及び排油溝42Bを経由して鍛造品部51内の排油路30Bに取り出される。
一方、油圧機械20が油圧モータの場合、給油バルブ60Aが開くと、鍛造品部51内の給油路30Aからの高圧の作動油(圧油)が給油溝42A及び給油連通路46Aを経由して油圧室25に導入される。そして、油圧室25に導入された圧油によって、ピストン22を上死点から下死点に向けて動かされる。この後、油圧室25内の作動油は、排油バルブ60Bが開くことで、排油連通路46B及び排油溝42Bを経由して鍛造品部51内の排油路30Bに取り出される。
幾つかの実施形態では、油圧機械20は複数のピストン22の往復運動によって作動油を昇圧する油圧ポンプである。そして、複数の排油バルブ60Bは、図6に示したように、それぞれ、複数の油圧室25に少なくとも一つの弁孔74を介して連通する弁室75に配置された少なくとも一つの球形の弁体62Bと、少なくとも一つの球形の弁体62Bを少なくとも一つの弁孔74に向けて付勢するための少なくとも一つの付勢部材76とを含み、少なくとも一本の第1流路48は、少なくとも一つの球形の弁体62Bを配置した弁室75を避けて配置される。
この構成では、排油バルブ60Bが球形の弁体62Bを有する逆止弁であり、電磁弁に比べて簡単な構成を有する。このため、排油バルブ60Bを給油バルブ60Aよりも油圧室25の近くに配置しても、排油バルブ60Bを跨いで給油バルブ60Aと油圧室25とを容易に接続することができる。
また、排油バルブ60Bは電磁弁ではないので、電気的な接続を必要としない。よって、逆止弁である排油バルブ60Bを油圧室25の近くに配置しても、配線が複雑になることもない。
なお、付勢部材76としては、圧縮コイルばねを用いることができる。
幾つかの実施形態では、少なくとも一つの球形の弁体62Bは、各々のシリンダ24の中心軸上に配置された一つの球形の弁体62Bであり、少なくとも一本の第1流路48は、一つの球形の弁体62Bを配置した弁室75の周囲に配置されている。
この構成では、弁体62Bが球形の弁体であり、弁室75を小さくすることができるので、弁室75の周りに第1流路48のためのスペースを容易に確保することができる。
幾つかの実施形態では、図3及び図4に示すように、シリンダブロック26の内周側から外周側に向かって、複数の油圧室25、複数の排油バルブ60B、及び、複数の給油バルブ60Aがこの順で配置されており、複数の給油バルブ60Aは、それぞれ、ソレノイド電磁弁である。
この構成では、ソレノイド電磁弁からなる給油バルブ60Aがシリンダブロック26の外周側に配置されているので、電気配線が容易である。
幾つかの実施形態では、図6に示したように、複数のシリンダスリーブ40は、それぞれ、スリーブ本体部80と、スリーブ本体部80の一端と一体のスリーブ端部81とを含む。スリーブ本体部80は、略円筒形状を有し、シリンダ24を形成している。スリーブ端部81は、スリーブ本体部80の一端を閉塞している。
そして、スリーブ端部81には、各々の給油バルブ60Aおよび各々の排油バルブ60Bのうち各々の油圧室25に近いバルブが組み込まれ、各々の給油バルブ60Aおよび各々の排油バルブ60Bのうち各々の油圧室25から遠いバルブがシリンダスリーブ40と別体に設けられる。
図6のシリンダアセンブリ43では、排油バルブ60Bがスリーブ端部81に組み込まれている。より詳しくは、油圧室25側のスリーブ端部81の内端面には、シリンダスリーブ40の軸方向に延びる有底孔が形成されている。弁室75は、該有底孔によって形成されている。有底孔には、弁孔74を形成する弁座を有するスリーブ83がねじ込まれ、弁座によって、弁室75からの弁体62Bの抜け出しが防止されている。
そして、有底孔の底面には、ばね座を形成するばね孔が設けられ、ばね孔に付勢部材76としての圧縮コイルばねの一端が収容されている。
一方、シリンダカートリッジ38は、シリンダスリーブ40に取り付けられるバルブケーシング85を含む。バルブケーシング85には、給油バルブ60Aおよび排油バルブ60Bのうち油圧室25に近いバルブが組み込まれている。図6のシリンダアセンブリ43では、給油バルブ60Aがバルブケーシング85に組み込まれている。
より詳しくは、バルブケーシング85は、スリーブ穴52に配置され、シリンダスリーブ40のスリーブ端部81の外端面に隣接して配置されている。スリーブ端部81の外端面には、円柱形状の凹部が同軸に形成されている。バルブケーシング85は、小径部と大径部とからなる段付き円筒形状を有し、シリンダスリーブ40と同軸に配置される。バルブケーシング85の小径部が、シリンダスリーブ40側に配置され、スリーブ端部81の凹部の開口に嵌合される。これにより、スリーブ端部81の凹部の開口が小径部によって閉塞され、凹部と小径部との間の隙間に弁体62Aのための弁室87が形成される。給油用径方向流路48は、スリーブ端部81をシリンダスリーブ40の軸方向に貫通し、スリーブ端部81の凹部に開口している。
給油用直交流路47は、バルブケーシング85の小径部に放射状に設けられている。バルブケーシング85の小径部には、複数の給油用直交流路47の内端と、バルブケーシング85の小径部の外端面とを連通する複数の弁孔88が設けられている。複数の弁孔88は、小径部の軸方向に延びている。
給油バルブ60Aは、ポペット弁であり、バルブケーシング85の小径部の外端面には、弁孔88が開口する領域に、弁体62Aのための円環状の弁座が設けられている。弁体62Aの軸部は、バルブケーシング85の小径部を軸方向に貫通し、軸部の先端は、バルブケーシング85の大径部に配置されている。
そして、弁体62Aの軸部の先端には、バルブケーシング85の大径部の内部に往復運動自在に設けられたアーマチュア89が一体に設けられている。また、バルブケーシング85の大径部の内部には、コア90及びソレノイド92が固定して設けられ、コア90とアーマチュア89との間には、付勢部材94として圧縮コイルばねが設けられている。付勢部材94としての圧縮コイルばねは、シリンダスリーブ40の軸線方向にて、弁座から離れる方向に弁体62Aを付勢している。
給油バルブ60Aでは、ソレノイド92に電力を供給することにより、付勢部材94の付勢力に抗して、コア90に向かってアーマチュア89が吸引され、給油バルブ60Aが閉弁するように構成されている。
図6に示したシリンダアセンブリ43では、シリンダスリーブ40とは別体のバルブケーシング85に給油バルブ30A又は排油バルブ30Bバルブを組み込むことで、シリンダカートリッジ38に対し、給油バルブ30A及び排油バルブ30Bを組み込むための加工が容易になる。この結果として、ラジアルピストン式の油圧機械20の生産性を高くすることができる。
幾つかの実施形態では、図5に示すように、油圧機械20の軸方向に沿って並んだ複数のスリーブ穴52で形成される軸方向穴列53が、油圧機械20の周方向に複数列設けられる。一方、鍛造品部51(シリンダブロック本体50)の内部では、図2〜4に示すように、複数の給油路30A及び複数の排油路30Bが油圧機械20の軸方向に沿って延在している。鍛造品部51内の各給油路30A及び各排油路30Bは、それぞれ、各々の軸方向穴列53に属する複数のスリーブ穴52に挿入された複数のシリンダカートリッジ38の給油溝42Aと排油溝42Bに開口しており、軸方向穴列53に対応する複数の油圧室25に連通している。この際、図3、図4及び図17に示すように、各々の油圧室25に対して複数の給油路30A及び複数の排油路30Bを連通させてもよい。
なお、図17は、シリンダブロック26を概略的に示す平面図である。
また、幾つかの実施形態では、図2〜4に示すように、油圧機械20の半径方向Rにおける複数の給油路30Aの位置は、油圧機械20の半径方向Rにおける複数の排油路30Bの位置と異なっている。
これにより、各々のシリンダカートリッジ38の外周面上において油圧機械20の半径方向Rの異なる位置に設けられた給油溝42A及び排油溝42Bと、シリンダブロック本体50内の給油路30A及び排油路30Bとのそれぞれの接続が容易になる。また、複数の給油路30Aと複数の排油路30Bとの油圧機械20の半径方向Rにおける位置を異ならせることで、同種の内部油路30(給油路30A又は排油路30B)と各環状集合路35A,35B(図2参照)との接続が容易になる。
また、幾つかの実施形態では、図4に示すように、各給油路30Aと各排油路30Bとは、油圧機械20の周方向における位置も互いに異なる。
この構成では、給油路30Aと排油路30Bの周方向位置を異ならせることで、同じ周方向位置に設けた場合に比べて、給油路30Aや排油路30Bが設けられた周方向位置でのシリンダブロック26の径方向での厚さを大きくすることができる。このため、シリンダブロック26の強度を高めることができ、ピストン22が往復運動する際、ピストン22からシリンダブロック26に対しサイドフォースが作用しても、シリンダブロック26の捩れが抑制される。この結果、シリンダブロック26の耐久性が向上し、油圧機械20の寿命を長くすることができる。
具体的には、幾つかの実施形態では、鍛造品部51(シリンダブロック本体50)内において、複数の内部油路30(30A,30B)はジグザグ状(千鳥状)に配置されている。これにより、当接部23を介して機械要素29からピストン22が受ける力に起因した捻じりモーメントに対する鍛造品部51の剛性を確保することができる。
幾つかの実施形態では、複数のシリンダ24は、軸方向に沿ってm個(ただしmは2以上の整数)の油圧室25に対応するm個のシリンダ24が配置されたシリンダ列を少なくとも一列含む。即ち、複数のスリーブ穴52は、軸方向穴列53を少なくとも一列含む。
そして、m個の油圧室25のうちシリンダブロック26内における給油流れ方向の下流側に位置する少なくとも一つの油圧室25を含む下流側グループに比べて、m個の油圧室25のうち給油流れ方向の上流側に位置する少なくとも一つの油圧室25を含む上流側グループの方がより多くの給油路30Aに連通している。
図18は、軸方向穴列53が、4個のスリーブ穴52によって構成されている場合における、給油路30Aの配列を示している。この構成では、上流側グループの油圧室25の方が下流側グループの油圧室25より多くの給油路30Aに連通しているので、上流側グループの油圧室25よりも上流での給油路30Aの流路抵抗を小さくすることができ、下流側グループの油圧室25に作動油を円滑に供給することができる。
そして、幾つかの実施形態では、図18に示したように、複数の給油路30Aは、m個の油圧室25の全てに連通するようにシリンダブロック26に設けられた貫通穴と、上流側グループの少なくとも一つの油圧室25のみに連通するようにシリンダブロック26に設けられた非貫通穴とを含む。
この構成では、給油路30Aとして上流グループの油圧室25に連通させる非貫通穴を設けたことで、簡単な構成にて、上流グループの油圧室25よりも上流での給油路30Aの流路抵抗を小さくすることができる。
幾つかの実施形態では、複数のシリンダ24は、軸方向に沿ってm個(ただしmは2以上の整数)の油圧室25に対応するm個のシリンダ24が配置されたシリンダ列を少なくとも一列含み、m個の油圧室25のうちシリンダブロック26内における給油流れ方向の下流側に位置する少なくとも一つの油圧室25を含む下流側グループに比べて、m個の油圧室25のうち給油流れ方向の上流側に位置する少なくとも一つの油圧室25を含む上流側グループの方がより大きな流路面積の給油路30Aに連通している。
図19は、軸方向穴列53が、4個のスリーブ穴52によって構成されている場合における、給油路30Aの構成を示している。この構成では、上流側グループの油圧室25の方が下流側グループの油圧室25より流路断面積が大の給油路30Aに連通しているので、上流側グループの油圧室25よりも上流での給油路30Aの流路抵抗を小さくすることができ、下流側グループの油圧室25に作動油を円滑に供給することができる。
そして、幾つかの実施形態では、図19に示したように、複数の給油路30Aは、シリンダブロック26の給油流れ方向の上流側の端部から上流側グループの少なくとも一つの油圧室25に向かって延在し、上流側グループの少なくとも一つの油圧室25に連通する大径穴部と、大径穴部よりも給油流れ方向の下流側に大径穴部と同芯で設けられて下流側グループの少なくとも一つの油圧室25に連通する小径穴部とを有する少なくとも一本の軸方向給油路を含む。
この構成では、給油路30Aとして上流グループの油圧室25に連通させる大径穴部を設けたことで、簡単な構成にて、上流グループの油圧室25よりも上流での給油路30Aの流路抵抗を小さくすることができ、大径穴部と同芯の小径穴部を介して、下流グループの油圧室25に円滑に作動油を供給することができる。
幾つかの実施形態では、複数のシリンダ24は、軸方向に沿ってm個(ただしmは2以上の整数)の油圧室25に対応するm個のシリンダ24が配置されたシリンダ列を少なくとも一列含み、m個の油圧室25のうちシリンダブロック26内における排油流れ方向の上流側に位置する少なくとも一つの油圧室25を含む上流側グループに比べて、m個の油圧室25のうち排油流れ方向の下流側に位置する少なくとも一つの油圧室25を含む下流側グループの方がより多くの排油路30Bに連通している。
図18は、軸方向穴列53が、4個のスリーブ穴52によって構成されている場合における、排油路30Bの配列も示している。この構成では、下流側グループの油圧室25の方が上流側グループの油圧室25より多くの排油路30Bに連通しているので、下流側グループの油圧室25よりも下流での排油路30Bの流路抵抗を小さくすることができ、上流側グループの油圧室25から作動油を円滑に排出することができる。
そして、図18に示したように、幾つかの実施形態では、複数の排油路30Bは、m個の油圧室25の全てに連通するようにシリンダブロック26に設けられた貫通穴と、下流側グループの少なくとも一つの油圧室25のみに連通するようにシリンダブロック26に設けられた非貫通穴とを含む。
この構成では、排油路30Bとして下流グループの油圧室25に連通させる非貫通穴を設けたことで、簡単な構成にて、下流グループの油圧室25より下流での排油路30Bの流路抵抗を小さくすることができる。
幾つかの実施形態では、複数のシリンダ24は、軸方向に沿ってm個(ただしmは2以上の整数)の油圧室25に対応するm個のシリンダ24が配置された軸方向穴列53を少なくとも一列含み、m個の油圧室25のうちシリンダブロック26内における排油流れ方向の上流側に位置する少なくとも一つの油圧室25を含む上流側グループに比べて、m個の油圧室25のうち排油流れ方向の下流側に位置する少なくとも一つの油圧室25を含む下流側グループの方がより大きな流路面積の排油路30Bに連通している。
図19は、軸方向穴列53が、4個のスリーブ穴52によって構成されている場合における、排油路30Bの構成も示している。この構成では、下流側グループの油圧室25の方が上流側グループの油圧室25より流路断面積が大の排油路30Bに連通しているので、下流側グループの油圧室25よりも下流での排油路30Bの流路抵抗を小さくすることができ、上流側グループの油圧室25から作動油を円滑に排出することができる。
そして、幾つかの実施形態では、図19に示したように、複数の排油路30Bは、シリンダブロック26の排油流れ方向の下流側の端部から下流側グループの少なくとも一つの油圧室25に向かって延在し、下流側グループの少なくとも一つの油圧室25に連通する大径穴部と、大径穴部よりも排油流れ方向の上流側に大径穴部と同芯で設けられて上流側グループの少なくとも一つの油圧室25に連通する小径穴部とを有する少なくとも一本の軸方向排油路を含む。
この構成では、排油路30Bとして下流グループの油圧室25に連通させる大径穴部を設けたことで、簡単な構成にて、下流グループの油圧室25よりも下流での排油路30Bの流路抵抗を小さくすることができ、大径穴部と同芯の小径穴部を介して、上流グループの油圧室25から円滑に作動油を排出することができる。
また、幾つかの実施形態では、油圧機械20の周方向に配列された複数のシリンダ24が環状のシリンダ群を形成し、複数のシリンダ群が油圧機械の軸方向に配列されているときに、図20、図21及び図22に示すように、隣接するシリンダ群が相互に位相差をもって配列されていてもよい。即ち、複数のシリンダ24やスリーブ穴52が、油圧機械20の軸方向及び周方向に配列されているときに、必ずしも軸方向に一致して配列されている必要は無い。
幾つかの実施形態では、図3に示したように、給油路30A又は排油路30Bに連通し、給油路30A又は排油路30Bにおける脈動を抑制するためのアキュムレータ96をさらに備える。
この構成では、アキュムレータ96によって脈動が抑制されるので、ラジアルピストン式の油圧機械20を安定に動作させることができる。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはいうまでもない。例えば、上述した実施形態のうち複数を適宜組み合わせてもよい。
例えば、上述の実施形態では風力発電装置1の油圧ポンプ8又は油圧モータ10の少なくとも一方として用いられる油圧機械20について説明したが、油圧機械20の用途はこれに限定されない。
なお、上述の実施形態を説明する際に用いた「沿って」との用語は、基準となる方向又は物に対して幾何学的な意味で厳密に平行である状態のみを指すものではなく、基準となる方向又は物に対してある程度の角度(例えば30度以内の角度)をなす状態をも包含する。
1 風力発電装置
2 ブレード
3 ロータ
4 ハブ
5 ハブカバー
6 回転シャフト
8 油圧ポンプ
10 油圧モータ
12 高圧油ライン
14 低圧油ライン
16 発電機
18 ナセル
19 タワー
20 油圧機械
22 ピストン
23 当接部
23A ローラ
24 シリンダ
25 油圧室
26 シリンダブロック
27 軸受
28 回転シャフト
29 機械要素
29A カム
30 内部油路
30A 給油路
30B 排油路
34 エンドプレート
35A,35B 環状集合路
36A,36B 外部配管
38 シリンダカートリッジ
40 シリンダスリーブ
40A 第1スリーブ部
40B 第2スリーブ部
41 油溝
42 環状溝
43 シリンダアセンブリ
42A 給油溝
42B 排油溝
44 シール部材
46 連通路
46A 給油連通路
46B 排油連通路
47 給油用直交流路(第3流路,第4流路)
48 給油用径方向流路(第1流路)
50 シリンダブロック本体
51 鍛造品部
52 スリーブ穴
52A 第1部分
52B 第2部分
53 軸方向穴列
54 係合螺子
55 係合溝
56 係合板
57 閉塞部材
58 スナップリング
59 腕部
60 バルブ
60A 給油バルブ
60B 排油バルブ

Claims (11)

  1. ラジアルピストン式の油圧機械であって、
    前記油圧機械の半径方向に沿って配置された複数のピストンと、
    前記半径方向に沿って往復運動可能に前記複数のピストンをそれぞれ案内するための複数のシリンダをそれぞれ有する複数のシリンダスリーブと、前記複数のシリンダスリーブがそれぞれ挿入される複数のスリーブ穴を有するシリンダブロック本体とを含むシリンダブロックと、
    前記複数のピストンに対向して設けられたカムとを備え、
    前記複数のシリンダは、それぞれ、前記シリンダの一端部の前記油圧機械の周方向における位置が、前記一端部よりも前記カムに近い前記シリンダの他端部の前記周方向における位置よりも前記カムの回転方向の下流側にずれるように前記半径方向に対して傾斜しており、
    前記複数のシリンダのシリンダ中心軸が前記半径方向に対してなす角度は、それぞれ、前記複数のシリンダスリーブのスリーブ中心軸が前記半径方向に対してなす角度よりも大きいことを特徴とするラジアルピストン式油圧機械。
  2. 前記スリーブ中心軸は、前記半径方向に対して前記シリンダ中心軸と同一方向に傾斜していることを特徴とする請求項1に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  3. 前記複数のシリンダのシリンダ中心軸が前記半径方向に対してなす角度は5度以上15度以下であり、
    前記複数のシリンダスリーブのスリーブ中心軸が前記半径方向に対してなす角度は3度以上10度以下であることを特徴とする請求項2に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  4. 各々の前記シリンダスリーブを含むシリンダカートリッジは、少なくとも各々の前記ピストンとともに、前記シリンダブロック本体の各々の前記スリーブ穴に対して前記スリーブ中心軸に沿って挿脱可能に構成されたことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  5. 前記複数のピストンは、それぞれ、前記複数のシリンダスリーブからの抜け出しが規制されるように前記複数のシリンダスリーブと係合可能であることを特徴とする請求項4に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  6. 前記複数のピストンのそれぞれに回動自在に設けられ、前記カムに当接するように構成された複数のローラをさらに備え、
    前記シリンダカートリッジは、少なくとも各々の前記ピストン及び各々の前記ローラととともに、前記シリンダブロック本体の各々の前記スリーブ穴に対して前記スリーブ中心軸に沿って挿脱可能に構成されたことを特徴とする請求項4又は5に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  7. 前記複数のローラは、それぞれ、前記複数のピストンからのピストン軸方向における抜け出しが規制されるように前記複数のピストンに係合可能であることを特徴とする請求項6に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  8. 前記複数のスリーブ穴は、それぞれ、前記複数のローラが通過可能なサイズを有することを特徴とする請求項6又は7に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  9. 前記シリンダブロックは、前記シリンダブロック本体に取り付けられ、各々の前記スリーブ穴に挿入された前記シリンダカートリッジの前記シリンダブロック本体からの前記スリーブ中心軸に沿った抜け出しをそれぞれ規制するための複数の蓋部材をさらに含むことを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  10. 前記複数のピストンと前記複数のシリンダによってそれぞれ形成される複数の油圧室に関する作動油の供給状態又は排出状態を切り換えるための複数のバルブをさらに備え、
    前記シリンダカートリッジは、少なくとも各々の前記ピストン及び各々の前記バルブとともに、前記シリンダブロック本体の各々の前記スリーブ穴に対して前記スリーブ中心軸に沿って挿脱可能に構成されたことを特徴とする請求項1乃至9の何れか一項に記載のラジアルピストン式油圧機械。
  11. 少なくとも一本のブレードと、
    前記少なくとも一本のブレードが取付けられるハブと、
    前記ハブの回転によって駆動されるように構成された油圧ポンプと、
    前記油圧ポンプで生成された圧油によって駆動されるように構成された油圧モータと、
    前記油圧モータによって駆動される発電機とを備える風力発電装置であって、
    前記油圧ポンプ及び前記油圧モータの少なくとも一方は、ラジアルピストン式の油圧機械であり、
    前記ラジアルピストン式の油圧機械は、前記油圧機械の半径方向に沿って配置された複数のピストンと、前記半径方向に沿って往復運動可能に前記複数のピストンをそれぞれ案内するための複数のシリンダをそれぞれ有する複数のシリンダスリーブと、前記複数のシリンダスリーブがそれぞれ挿入される複数のスリーブ穴を有するシリンダブロック本体とを含むシリンダブロックと、前記複数のピストンに対向して設けられたカムとを含み、
    前記複数のシリンダは、それぞれ、前記シリンダの一端部の前記油圧機械の周方向における位置が、前記一端部よりも前記カムに近い前記シリンダの他端部の前記周方向における位置よりも前記カムの回転方向の下流側にずれるように前記半径方向に対して傾斜しており、
    前記複数のシリンダのシリンダ中心軸が前記半径方向に対してなす角度は、それぞれ、前記複数のシリンダスリーブのスリーブ中心軸が前記半径方向に対してなす角度よりも大きいことを特徴とする風力発電装置。
JP2012288351A 2012-12-28 2012-12-28 ラジアルピストン式油圧機械および風力発電装置 Pending JP2014129783A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012288351A JP2014129783A (ja) 2012-12-28 2012-12-28 ラジアルピストン式油圧機械および風力発電装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012288351A JP2014129783A (ja) 2012-12-28 2012-12-28 ラジアルピストン式油圧機械および風力発電装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014129783A true JP2014129783A (ja) 2014-07-10

Family

ID=51408356

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012288351A Pending JP2014129783A (ja) 2012-12-28 2012-12-28 ラジアルピストン式油圧機械および風力発電装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014129783A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2014181578A (ja) ラジアルピストン式油圧機械および風力発電装置
EP2749769B1 (en) Radial piston hydraulic machine and wind turbine generator
JP6235332B2 (ja) ラジアルピストン式油圧機械および風力発電装置
EP2770203B1 (en) Radial piston fluid machine and power generating apparatus of renewable energy type
EP3098489B1 (en) Annular valve and power generating apparatus of renewable-energy type
EP2770204B1 (en) Hydraulic motor, method for starting hyraulic motor and power generating apparatus of renewable energy type
JP2014129778A (ja) ラジアルピストン式油圧機械および風力発電装置
JP5738476B2 (ja) 流体作動装置及び風力発電装置
JP2014163377A (ja) バルブシリンダインターフェース、バルブシリンダインターフェースの組立方法及び再生可能エネルギ発電装置
EP2796714B1 (en) Hydraulic machine of radial piston type, hydraulic transmission and wind turbine generator
JP2014129783A (ja) ラジアルピストン式油圧機械および風力発電装置
JP2014129782A (ja) ラジアルピストン式油圧機械および風力発電装置
JP2014129771A (ja) ラジアルピストン式油圧機械および風力発電装置
JP2014129779A (ja) ラジアルピストン式油圧機械および風力発電装置
EP2770201B1 (en) Valve cylinder interface, assembling method for valve cylinder interface and power generating apparatus of renewable energy type
WO2014136214A1 (ja) 油圧機械及び再生エネルギー発電装置
JP5734506B2 (ja) 流体作動装置及び風力発電装置
JP5829748B2 (ja) 再生可能エネルギー型発電装置における油圧ポンプ用シリンダブロック
EP2749767B1 (en) Radial piston hydraulic machine and wind turbine generator
EP2770202B1 (en) Control valve, assembly method of control valve, and power generating apparatus of renewable energy type
EP2873870A1 (en) Spool valve assembly, hydraulic machine and power generating apparatus
JP2014163375A (ja) ラジアルピストン式の流体機械及び再生可能エネルギ発電装置
EP3324046B1 (en) Hydraulic machine and renewable energy type power generating apparatus
JP2010216262A (ja) 燃料噴射ポンプ
JP2014129773A (ja) ラジアルピストン式油圧機械および風力発電装置