JP2015124317A - ペースト加工用塩化ビニル系樹脂及びそれを用いたペースト加工用塩化ビニル系樹脂組成物 - Google Patents

ペースト加工用塩化ビニル系樹脂及びそれを用いたペースト加工用塩化ビニル系樹脂組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】 加工時に生じる着色を抑制し、良好な色相を有する発泡体を得ることのできるペースト加工用塩化ビニル系樹脂及びそれより得られるペースト加工用塩化ビニル系樹脂組成物を提供する。
【解決手段】 過塩素酸塩類を1〜4000ppm含有することを特徴とするペースト加工用塩化ビニル系樹脂、及びそれより得られるペースト加工用塩化ビニル系樹脂組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ペースト加工用塩化ビニル系樹脂(以下、ペースト塩ビと略記する場合がある。)及びそれより得られるペースト塩ビ組成物に関し、より詳しくは、加工時に生じる着色を抑制し、良好な色相を有する発泡体を得ることのできるプラスチゾルを与えるペースト塩ビ及びそれより得られるペースト塩ビ組成物に関する。
ペースト塩ビは、一般的に可塑剤、安定剤、発泡剤等の配合剤と混練することにより、ペースト塩ビゾルとして加工に供され、種々の加工法により様々な成形品が得られる。その中でも壁紙、床材、発泡シートのような建築資材はペースト塩ビの主要な用途の一つである。
一般に壁紙、床材、発泡シート等は、難燃紙等の裏打ち材料にペースト塩ビゾルを塗付し加熱する原反作成工程、原反にグラビア印刷等で着色を施す印刷工程、印刷された原反を加熱発泡する発泡工程からなる方法で製造される。このようにして得られた発泡体は、意匠性を付与するために各工程で工夫され、様々な凹凸模様が施されている。発泡体に凹凸模様を施す方法としては、発泡体に凹凸の付いた金属ロールを押し付けるメカニカルエンボス法、印刷工程で発泡抑制剤を原反に含浸させるケミカルエンボス法、原反上にロータリースクリーンからペースト塩ビゾルを押し出し転写させるロータリースクリーン法等が挙げられる。この中でもケミカルエンボス法は、高温処理を行なう発泡工程で発泡抑制剤塗布部が着色し、製品が赤みがかり、外観を損ねてしまう。そのため、ケミカルエンボス加工を行なっても良好な色相となる発泡体を得ることができるペースト塩ビゾルが望まれているが、上記所望のペースト塩ビゾルは未だに開発されていない。
これまで、発泡体の着色抑制のために種々の安定剤が開発されてきた。中でも鉛化合物やカドミウム化合物との混合物等が優れた着色抑制を示すが(例えば、特許文献1参照)、安全性の観点から鉛化合物やカドミウム化合物の使用が制限される傾向にある。
また、低毒性で安全性の高いカルシウム―亜鉛系安定剤への置き換えが進んでいるが(例えば、特許文献2参照)、着色抑制効果は不十分である。
特開平8−109299号公報 特開2003−138082号公報
本発明は、上記課題を解決し、従来のペースト塩ビでは得られない、加工時に生じる着色を抑制し、良好な色相を有する発泡体を得ることのできるペースト塩ビ及びそれより得られるペースト塩ビ組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記のような従来技術の状況に鑑み、加工時に生じる着色を抑制し、良好な色相を有する発泡体を得ることのできるペースト塩ビ及びそれより得られるペースト塩ビ組成物を得るべく鋭意検討した結果、特定の添加剤を用いることにより目的のペースト塩ビ及びそれより得られるペースト塩ビ組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、過塩素酸塩類を1〜4000ppm含有することを特徴とするペースト加工用塩化ビニル系樹脂である。
以下、本発明につき詳細に説明する。
本発明のペースト塩ビは、過塩素酸塩類を1〜4000ppm含有する。この含有量が1ppm未満では着色抑制効果が不十分となり、一方、4000ppmを超える場合はゾルが増粘して加工性が低下し、また発泡抑制部(凹部)が黄変する。加工に適した粘度となり、また良好な色相を有する発泡体を得られることから、300〜1800ppm含有することが好ましく、500〜1500ppm含有することがさらに好ましい。
ここで、過塩素酸塩類としては、例えば、過塩素酸金属塩、過塩素酸アンモニウム等が挙げられる。金属塩を構成する金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、ストロンチウム、バリウム、亜鉛、カドミウム、鉛、亜鉛等を挙げることができる。
本発明のペースト塩ビは、重合開始剤、乳化剤、乳化助剤、緩衝剤、高級アルコール、高級脂肪酸、高級脂肪酸エステル、塩素化パラフィン等の分散助剤、重合度調整剤等のペースト塩ビの重合において、一般的に添加される物質等を含有していてもよい。
本発明のペースト塩ビは、一般的な乳化重合法、ミクロ懸濁重合法、シード乳化重合法、シードミクロ懸濁重合法等により塩化ビニル系樹脂ラテックスを得て、得られた塩化ビニル系樹脂ラテックスに、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、過塩素酸塩類を0.0001〜0.4重量部添加し、その後、水分を除去して製造することができる。
塩化ビニル系樹脂ラテックスから水分を除去する方法としては、例えば、噴霧乾燥、流動層乾燥、通気乾燥、回転乾燥、伝導加熱乾燥による方法等が挙げられるが、効率よく水分を除去できるために、噴霧乾燥による方法が好ましい。
以下に本発明のペースト塩ビを製造する際に用いられる塩化ビニル系樹脂ラテックスを得る方法の一例として、シードミクロ懸濁重合法を示す。
シードミクロ懸濁重合法とは、1)ミクロ懸濁重合法により油溶性重合開始剤を含む塩化ビニル系樹脂を含有する塩化ビニル系樹脂シードラテックスを得る第一段階、2)得られたシードラテックスを塩化ビニルモノマー、又は塩化ビニルモノマーとこれと共重合可能な単量体を、脱イオン水、乳化剤、緩衝剤、必要に応じて高級アルコール等の乳化助剤の存在下で緩やかな攪拌で重合を行い、シードラテックスを肥大化させて塩化ビニル系樹脂ラテックスを得る第二段階からなる重合方法である。
ここで、塩化ビニルモノマーと共重合可能な単量体としては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ミリスチン酸ビニル、安息香酸ビニル等のビニルエステル類、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸等の不飽和カルボン酸またはその無水物、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル等のメタクリル酸エステル類、マレイン酸エステル、フマル酸エステル、桂皮酸エステル類等の不飽和カルボン酸エステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルアミルエーテル、ビニルフェニルエーテル等のビニルエーテル類、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン等のモノオレフィン類、塩化ビニリデン、スチレン及びその誘導体、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等を挙げることができ、これらビニル単量体は1種類以上で用いることが可能である。
また、乳化剤としては、例えば、ラウリル硫酸エステルナトリウム、ミリスチル硫酸エステル等のアルキル硫酸エステル塩類、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸カリウム等のアルキルアリールスルホン酸塩類、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ジヘキシルスルホコハク酸ナトリウム等のスルホコハク酸塩類、ラウリン酸アンモニウム、ステアリン酸カリウム等の脂肪酸塩類、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルアリール硫酸エステル塩類等のアニオン系乳化剤、ソルビタンモノオレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート等のソルビタンエステル類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルエステル類等のノニオン系乳化剤等の従来より知られているものを1種類又は2種類以上用いることができる。
緩衝剤としては、例えば、リン酸一水素アルカリ金属塩、リン酸二水素アルカリ金属塩、フタル酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、ホウ酸―苛性カリウム溶液等が挙げられる。
必要に応じて用いられる乳化助剤としては、例えば、セチルアルコール、ラウリルアルコール等の高級アルコール、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸等の高級脂肪酸、そのエステル、芳香族炭化水素、高級脂肪酸炭化水素、塩素化パラフィンのようなハロゲン化炭化水素等が挙げられる。
シードミクロ懸濁重合法に用いられるシードラテックスは、以下のようなミクロ懸濁重合法で調整することが可能である。まず、塩化ビニルモノマー、油溶性重合開始剤、界面活性剤、緩衝剤、高級アルコール、高級脂肪酸、高級脂肪酸エステル、塩素化パラフィン等の分散助剤、必要に応じて重合度調整剤を添加してプレミックスし、ホモジナイザーにより均質化処理して油滴の調整を行なう。この際のホモジナイザーとしては、例えば、コロイドミル、振動攪拌機、二段式高圧ポンプ等を用いることができる。そして、均質化処理した液を重合器に送り、緩やかに攪拌しながら重合器内の温度を上げて重合反応を開始し、所定の転化率に達するまで重合を行なうことにより油溶性重合開始剤を含有するシードラテックスを調整することが可能である。
油溶性重合開始剤としては、10時間半減期温度30〜70℃のジアシルパーオキサイドが好ましく、そのような重合開始剤としては、例えば、イソブチリルパーオキサイド、3,3,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ステアロイルパーオキサイド、コハク酸パーオキサイド等が挙げられる。
本発明のペースト塩ビは、可塑剤、充填剤、発泡剤等を配合することによりペースト塩ビ組成物とする場合、良好な発泡体が得られることから、ペースト塩ビ100重量部に対し、可塑剤20〜200重量部、充填剤300重量部以下、発泡剤0.1〜20重量部を配合してなることが好ましい。
可塑剤としては、例えば、フタル酸ビス(2−エチルヘキシル)(以下、DOPと略記する)、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジブチル等のフタル酸エステル類、アジピン酸(2−エチルヘキシル)、アジピン酸ジイソノニル等のアジピン酸エステル類、トリメリット酸トリ(2−エチルヘキシル)、トリメリット酸トリイソデシル、トリメリット酸トリノルマルオクチル等のトリメリット酸エステル類、リン酸トリ(2−エチルヘキシル)、リン酸トリクレジル、リン酸トリキシレニル等のリン酸エステル類、ジエチレングリコールジベンゾアート、ジプロピレングリコールジベンゾアート等の安息香酸エステル、その他ポリエステル系可塑剤やセバシン酸エステル、マゼライン酸エステル、マレイン酸エステル、エポキシ化植物油等、一般に可塑剤として使用されているものを用いることができる。
充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、珪藻土、炭酸マグネシウム、酸化チタン等が挙げられる。
発泡剤としては、例えば、重炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウム、亜硝酸アンモニウム、アミド化合物、ホウ水素化ナトリウム等の無機系発泡剤、イソシアネート化合物、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、バリウムアゾジカルボキシレート等のアゾ化合物、p,p’−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド、p−トルエンスルホニルヒドラジド等のヒドラジン誘導体、セミカルバジド化合物、アジ化合物、ジニトロソペンタメチレンテトラミン等のニトロソ化合物、トリアゾール化合物等の有機系発泡剤が挙げられる。そして、必要に応じて上記発泡剤と亜鉛華(酸化亜鉛)等の分解促進剤を併用することも可能である。
また、安定剤を併用することも可能であり、安定剤としては、例えば、エポキシ系安定剤、バリウム系安定剤、カルシウム系安定剤、スズ系安定剤、亜鉛系安定剤等が挙げられる。また、市販のカルシウム−亜鉛系、バリウム−亜鉛系等の複合安定剤を使用することもできる。
さらに、本発明のペースト塩ビ組成物には必須の構成成分であるペースト塩ビ、可塑剤、充填剤、発泡剤に加えて、本発明の目的を超えない範囲でペースト塩ビ組成物に通常添加される添加剤、例えば、酸化防止剤、難燃剤、減粘剤、滑剤、紫外線吸収剤、顔料等の着色剤、界面活性剤、帯電防止剤等を添加してもよく、またそれらの配合量も一般に使用される範囲で差し支えない。
本発明のペースト塩ビは、加工時に生じる着色を抑制し、良好な色相を有する発泡体を得ることが可能で、その工業的価値は非常に高いものである。
次に、実施例及び比較例により本発明の内容を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<平均粒子径>
レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置((株)堀場製作所、商品名LA−700)を使用し、屈折率1.3の条件にて2回測定し、平均粒子径を求めた。
<シードラテックス中の開始剤含有量の測定>
200mL三角フラスコに塩化ビニル樹脂固形分で1gとなるようにシードラテックスを秤量した。続いてベンゼン20mL、イソプロピルアルコール80mL、10%酢酸溶液20mL、10%ヨウ化カリウム水溶液20mLを添加した。該三角フラスコに五球コンデンサを付設し、スターラーで攪拌しながら15分間加熱し、冷却後、1/100Nチオ硫酸ナトリウムで滴定した。
シードラテックス中の開始剤含有量は次式(1)及び(2)により算出した。
A=(V1−V2)/1000×(1/100N)×(1/2) (1)
(式中、Aはシードラテックス中の開始剤のモル数を示し、V1はサンプルの1/100Nチオ硫酸ナトリウムの滴定量(mL)を示し、V2はブランクの1/100Nチオ硫酸ナトリウムの滴定量(mL)を示し、Nは1/100Nチオ硫酸ナトリウムの規定度を示す。)
塩化ビニル樹脂中の開始剤含有量(%)=A/W×398×100 (2)
(式中、Wは開始剤等含有シード固形分(g)を示す。)
<発泡体の色相の評価方法>
色差計(日本電色製、商品名MODEL−9463)にて、a及びbの測定を行なった。aは赤味を表す指標で、aの値が小さいほど発泡体の赤味が少ないことを示す。bは黄味を表す指標で、bの値が小さいほど発泡体の黄味が少ないことを示す。
合成例1
1mステンレス製オートクレーブ中に脱イオン水360kg、塩化ビニルモノマー300kg、過酸化ラウロイル5.7kg及び15重量%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液30kgを仕込み、ホモジナイザーを用いて3時間循環し均質化処理を行なった後、反応系の温度を45℃に上げて重合を開始した。重合系の圧力が低下した後、未反応塩化ビニルモノマーを回収し、固形分含有率35重量%、平均粒子径0.55μm、かつ、ポリマーを幹として2重量%の過酸化ラウロイルを含有するシードラテックスを得た。
実施例1
2.5Lステンレス製オートクレーブ中に脱イオン水650g、塩化ビニルモノマー550g、5重量%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム5.5g、1重量%ホウ酸−苛性カリウム溶液11.0g、合成例1により得られた平均粒子径0.55μmのシードラテックスを塩化ビニルモノマー100重量部に対し6.5重量部仕込み、この反応混合物の温度を52℃に上げて重合を開始した。重合を開始してから重合を終了までの間、塩化ビニルモノマーに対し0.75重量部の5重量%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを連続的に添加した。重合圧が52℃における塩化ビニルモノマーの飽和蒸気圧から0.569MPaまで降下したときに重合を停止し、未反応塩化ビニルモノマーを回収し、塩化ビニル系樹脂ラテックスを得た。
得られた塩化ビニル系樹脂ラテックスに、過塩素酸ナトリウム0.25g(塩化ビニル系樹脂100重量部に対して0.05重量部)添加してから攪拌し、回転円盤式のスプレードライヤーを用い、熱風温度158℃、出口温度55℃で噴霧乾燥し、ペースト塩ビを得た(過塩素酸ナトリウムの含有量:500ppm)。
得られたペースト塩ビ100重量部に対し、可塑剤としてDOP((株)ジェイ・プラス、グレード工業用)40重量部、充填剤として炭酸カルシウム(日東粉化工業(株)、商品名NN#500)55重量部、顔料として酸化チタン(テイカ(株)、商品名JR600A)45重量部、発泡剤(大塚化学(株)、商品名AZウルトラ1050)5重量部、酸化亜鉛(大協化成(株)、商品名MZ−100)2重量部、安定剤((株)ADEKA、O−130P)2重量部、減粘剤(ビックケミー・ジャパン(株)、商品名BYK4041)3重量部を用い、ディゾルバーを用いて混練し、ペースト塩ビ組成物を得た。
得られたペースト塩ビ組成物を、予め170℃で5秒加熱した難燃紙上に0.35mmの厚みでコーティングし、170℃で12秒加熱することにより、半ゲル化状のシートを作成し、シート上に卓上グラビア印刷機を用い発泡抑制剤として無水トリメリット酸/メチルエチルケトン15重量%溶液の塗付を行い、グラビア印刷し、発泡抑制剤を樹脂層に浸透させた。その後、200℃に加熱されたオーブン中で100秒加熱することにより発泡させ、ケミカルエンボス処理を行なった発泡体を得て、発泡色相を評価した結果、色相はaが−0.54、bが15.58となり、良好な色相だった。
実施例2
過塩素酸ナトリウムの添加量を0.5g(塩化ビニル系樹脂100重量部に対して0.1重量部)に変え、それ以外は実施例1と同様にしてペースト塩ビ(過塩素酸ナトリウムの含有量:1000ppm)、ペースト塩ビ組成物を得て発泡体を作製し、発泡色相を評価した結果、色相はaが−1.08、bが15.82となり、良好な色相だった。
実施例3
過塩素酸ナトリウムの添加量を0.75g(塩化ビニル系樹脂100重量部に対して0.15重量部)に変え、それ以外は実施例1と同様にしてペースト塩ビ(過塩素酸ナトリウムの含有量:1500ppm)、ペースト塩ビ組成物を得て、発泡体を作製し、発泡色相を評価した結果、色相はaが−1.85、bが15.79となり、良好な色相だった。
実施例4
過塩素酸ナトリウムの添加量を1g(塩化ビニル系樹脂100重量部に対して0.2重量部)に変え、それ以外は実施例1と同様にしてペースト塩ビ(過塩素酸ナトリウムの含有量:2000ppm)、ペースト塩ビ組成物を得て、発泡体を作製し、発泡色相を評価した結果、色相はaが−2.28、bが16.01となり、良好な色相だった。
実施例5
過塩素酸ナトリウムの添加量を1.5g(塩化ビニル系樹脂100重量部に対して0.3重量部)に変え、それ以外は実施例1と同様にしてペースト塩ビ(過塩素酸ナトリウムの含有量:3000ppm)、ペースト塩ビ組成物を得て、発泡体を作製し、発泡色相を評価した結果、色相はaが−2.65、bが16.46となり、良好な色相だった。
実施例6
過塩素酸ナトリウムの添加量を2g(塩化ビニル系樹脂100重量部に対して0.4重量部)に変え、それ以外は実施例1と同様にしてペースト塩ビ(過塩素酸ナトリウムの含有量:4000ppm)、ペースト塩ビ組成物を得て、発泡体を作製し、発泡色相を評価した結果、色相はaが−2.77、bが17.43となり、良好な色相だった。
比較例1
過塩素酸ナトリウムを添加しない以外は実施例1と同様にしてペースト塩ビ(過塩素酸ナトリウムの含有量:0ppm)、ペースト塩ビ組成物を得て、発泡体を作製し、発泡色相を評価した結果、色相はaが1.17、bが15.15となり、赤味を帯びた色相だった。
比較例2
過塩素酸ナトリウムの添加量を2.25g(塩化ビニル系樹脂100重量部に対して0.45重量部)に変え、それ以外は実施例1と同様にしてペースト塩ビ(過塩素酸ナトリウムの含有量:4500ppm)、ペースト塩ビ組成物を得て、発泡体を作製し、発泡色相を評価した結果、色相はaが−2.51、bが21.32となり、黄味を帯びた色相だった。
比較例3
過塩素酸ナトリウムの添加量を2.5g(塩化ビニル系樹脂100重量部に対して0.5重量部)に変え、それ以外は実施例1と同様にしてペースト塩ビ(過塩素酸ナトリウムの含有量:5000ppm)、ペースト塩ビ組成物を得て、発泡体を作製し、発泡色相を評価した結果、色相はaが−2.15、bが24.96となり、黄味を帯びた色相だった。
比較例4
過塩素酸ナトリウムをチオ硫酸ナトリウムに変えた以外は実施例1と同様にしてペースト塩ビ(チオ硫酸ナトリウムの含有量:500ppm)、ペースト塩ビ組成物を得て、発泡体を作製し、発泡色相を評価した結果、色相はaが1.21、bが15.53となり、赤味を帯びた色相だった。
比較例5
過塩素酸ナトリウムを亜硫酸ナトリウムに変えた外は実施例1と同様にしてペースト塩ビ(亜硫酸ナトリウムの含有量:500ppm)、ペースト塩ビ組成物を得て、発泡体を作製し、発泡色相を評価した結果、色相はaが1.06、bが15.24となり、赤味を帯びた色相だった。
本発明のペースト加工用塩化ビニル樹脂は、ケミカルエンボス加工を行なっても良好な色相となる発泡体を得ることができ、壁紙、床材、発泡シート等、広範に使用されることが期待されている。

Claims (2)

  1. 過塩素酸塩類を1〜4000ppm含有することを特徴とするペースト加工用塩化ビニル系樹脂。
  2. 請求項1に記載のペースト加工用塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、可塑剤20〜200重量部、充填剤300重量部以下、発泡剤0.1〜20重量部を配合してなることを特徴とするペースト加工用塩化ビニル系樹脂組成物。
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