JP2015122896A - インシュレータ及びそれを備えた回転電気機械 - Google Patents

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Abstract

【課題】インシュレータの突起部とステータのティースとを巻線で巻き付けるときの突起部の位置ずれによって、巻線がティースに接触して絶縁不良になるのを防ぐ。【解決手段】突起部(3)を、軸方向から見て突起部(3)の基端の中心(C)と外周部の円環の中心(O1)を結ぶ仮想直線(L1)を基準として突起部(3)の周方向一方側の第1側面(7a)側へ斜めに突出させ、巻線(5)の巻付時に突起部(3)を巻線(5)の巻き方向へ引っ張って突起部(3)の根元を支点として第1側面(7a)側から突起部(3)の周方向他方側の第2側面(7b)側へ周方向に撓ませてティース(33)と周方向に一致させる。【選択図】図4

Description

本発明は、インシュレータ及びそれを備えた回転電気機械に関するものである。
従来より、回転電気機械の絶縁部材として用いられるインシュレータが知られている。そして、これらのインシュレータの中には、回転電気機械が有するステータの軸方向端面に装着されるものがある。
インシュレータが装着されるステータは、回転電気機械が有するロータの外周側に配置され、バックヨークと複数のティースと複数の巻線とを備えている。バックヨークは略円筒状に形成され、複数のティースはバックヨークの内周面から中心へ向かって突出し且つ周方向に等間隔で配置されている。
インシュレータは、外周部と複数の突起部とを備えている。外周部は略円環状に形成され、複数の突起部は外周部の内周面から中心へ向かって突出し且つ周方向に間隔を空けて全周に亘って配列されている。インシュレータの突起部とステータのティースとは、その数が同じであり、その周方向の間隔が同じである。このインシュレータは、軸方向からみて、インシュレータの突起部とステータのティースとが互いに周方向に一致するように、ステータに位置決めされる。これにより、ステータのティースの軸方向端面がインシュレータの突起部により被覆される。この被覆された状態のティースにステータの巻線が巻き付けられる。
そして、このような構成のインシュレータにおいて、特許文献1に示すように、インシュレータの外周縁部に軸方向へ延びる複数の凸部を形成し、ステータの外周縁部に複数の凹部を形成し、凸部を凹部へ嵌め込むことによって、インシュレータをステータに位置決めして固定するものがある。
特開2010−183700号公報
しかしながら、従来のインシュレータの場合、インシュレータの凸部とステータの凹部とによって、インシュレータの外周部とステータのバックヨークとの間はしっかりと固定されるが、インシュレータの突起部とステータのティースとは固定されない。このため、インシュレータが可撓性を有する場合、巻線をティースに巻き付けるときに、突起部が巻線の巻き方向へ引っ張られて、突起部が根元を支点として周方向へ撓んでしまう。この結果、ティースと突起部との間で周方向に位置ずれが生じて、軸方向から見てティースの軸方向端面が突起部から露出する。この露出部分に巻線が接触することによって、ティースと巻線との間で絶縁不良が生じてしまうという問題がある。巻線径が太い程、巻き方向へ引っ張る力が大きくなるため、露出部分が大きくなり絶縁不良が発生しやすくなる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、インシュレータの突起部とステータのティースとを巻線で巻き付けるときの突起部の位置ずれによって、巻線がティースに接触して絶縁不良になるのを防ぐことにある。
第1の発明は、略円筒状のバックヨーク(32)と、前記バックヨーク(32)の内周面から突出し且つ周方向へ間隔を空けて配列された複数のティース(33)と、前記ティース(33)に対応する巻線(5)とを有するステータ(31)の軸方向端面に装着され、前記バックヨーク(32)に位置決めされる略円環状の外周部(2)と、前記ティース(33)と同じ周方向幅で前記外周部(2)の内周面(6)から突出し且つ前記ティース(33)とともに前記巻線(5)で巻き付けられる複数の突起部(3)とを備えたインシュレータである。
そして、前記インシュレータの突起部(3)は、軸方向から見て突起部(3)の基端の中心(C)と前記外周部(2)の円環の中心(O1)を結ぶ仮想直線(L1)を基準として突起部(3)の周方向一方側の第1側面(7a)側へ斜めに突出し、前記外周部(2)及び突起部(3)は、前記巻線(5)の巻付時に前記突起部(3)が前記巻線(5)の巻き方向へ引っ張られて前記突起部(3)の根元を支点として前記第1側面(7a)側から前記突起部(3)の周方向他方側の第2側面(7b)側へ周方向に変位して突起部(3)が前記ティース(33)と周方向に一致するように、可撓性を有している。
第1の発明では、巻線(5)の巻付時に生じるインシュレータの突起部(3)の撓みを考慮して、インシュレータの外周部(2)から突起部(3)を周方向へ斜めに突出させている。ステータ(31)のバックヨーク(32)にインシュレータの外周部(2)を位置決めした状態で、ティース(33)と突起部(3)とが周方向へずれている。そして、巻線(5)の巻付時に突起部(3)が巻線(5)の巻き方向へ引っ張られて、突起部(3)が根元を支点として周方向に撓むことにより、突起部(3)とティース(33)とが周方向に一致し、突起部(3)がティース(33)の軸方向端面を被覆した状態になる。
第2の発明は、第1の発明において、前記突起部(3)の第1側面(7a)と前記外周部(2)の内周面(6)との間に形成される第1境界面(8a)は、前記突起部(3)が撓んで前記ティース(33)と周方向に一致したときに、撓む前の位置から前記外周部(2)の円環の半径方向内方側へ向かって変位し、前記第2側面(7b)と前記外周部(2)の内周面(6)との間に形成される第2境界面(8b)に対して、前記突起部(3)の先端側に位置する。
第2の発明では、インシュレータの突起部(3)が巻線(5)の巻き方向へ引っ張られて、突起部(3)が第2側面(7b)側へ撓むと、第1境界面(8a)が伸びて突起部(3)の第1側面(7a)と外周部(2)の内周面(6)とのなす角が撓む前よりも大きくなる。このとき、第1境界面(8a)は、突起部(3)が撓む前の第1境界面(8a)よりも外周部(2)の円環の半径方向内方側へ向かって張り出すように変位し、その変位した後の第1境界面(8a)が第2境界面(8b)よりも前記突起部(3)の先端側に位置する。
第3の発明は、略円筒状のステータ(31)と、該ステータ(31)の内側に配置されるロータ(35)とを備え、前記ステータ(31)の軸方向端面に第1又は第2の発明のインシュレータ(1)が装着されている回転電気機械である。
第3の発明では、回転電気機械において、ステータ(31)の軸方向端面に第1又は第2の発明のインシュレータが装着される。
本発明によれば、インシュレータの外周部(2)から周方向へ斜めに突起部(3)を突出させるようにし、巻線(5)の巻付時に生じる突起部(3)の周方向への撓みを利用して、突起部(3)とティース(33)とを周方向に一致させるようにしたので、巻線(5)の巻付後において、突起部(3)とティース(33)との周方向の位置ずれがなくなり、巻線(5)とティース(33)との接触による絶縁不良を防ぐことができる。特に直径が1mmを超えるような太い巻線径で効果が大きくなる。
また、前記第2の発明によれば、インシュレータの突起部(3)が撓んで前記ティース(33)と周方向に一致したときに、第1境界面(8a)が第2境界面(8b)よりも突起部(3)の先端側に位置するようになるので、巻線(5)の巻付後において、第1境界面(8a)と第2境界面(8b)との位置関係を確認することにより、突起部(3)が撓んだことによって突起部(3)とティース(33)とが周方向に一致したかどうかを判定できる。
また、前記第3の発明によれば、回転電気機械において、第1又は第2の発明のインシュレータをステータ(31)の軸方向端面に装着するようにしたので、巻線(5)の巻付後において、突起部(3)とティース(33)との周方向の位置ずれがなくなり、巻線(5)とティース(33)との接触によるステータ(31)の絶縁不良を防ぐことができる。
図1は、本実施形態に係る圧縮機の縦断面図である。 図2は、本実施形態に係る電動機のステータコアの平面図である。 図3は、本実施形態に係るインシュレータの平面図である。 図4は、巻線の巻き方向と突起部の撓みとの関係を示す図である。 図5は、巻線がティースに巻き付いているときの状態を示す図であり、(a)は巻線が突起部に接触した状態を示し、(b)は突起部とティースとが一致した状態を示し、(c)は巻線がティースに巻き付いた状態を示す。 図6は、撓み前後の突起部(3)の根元部分を示す拡大図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本実施形態の電動機(30)は、図1に示すように、駆動軸(40)を介して圧縮機構(20)に連結された状態で圧縮機(10)のケーシング(9)内に収容されている。尚、この圧縮機(10)は、例えば冷凍サイクルの冷媒回路に接続されるものである。
ケーシング(9)は、胴部(11)と上部鏡板部(12)と下部鏡板部(13)とを備えている。胴部(11)は、上下に延びる円筒状に形成されている。上部鏡板部(12)は、胴部(11)の上端開口部を閉塞するように胴部(11)の上端に溶接で固定されている。下部鏡板部(13)は、胴部(11)の下端開口部を閉塞するように胴部(11)の下端に溶接で固定されている。また、ケーシング(9)は、冷媒吐出管(15)と冷媒吸入管(14)とを備えている。冷媒吐出管(15)は、ケーシング(9)の上部鏡板部(12)を貫通してケーシング(9)の内外を連通している。冷媒吸入管(14)は、ケーシング(9)の胴部(11)を貫通してケーシング(9)の外側と圧縮機構(20)が有する吸入ポートとを連通している。
駆動軸(40)は、主軸部(41)と偏心部(42)とを備えている。偏心部(42)は駆動軸(40)の下端寄りに位置している。この偏心部(42)は主軸部(41)よりも大径に形成されている。この偏心部(42)の中心は、前記主軸部(41)の軸心から所定量だけ偏心している。
圧縮機構(20)は、ピストン(21)とフロントヘッド(24)とリアヘッド(25)とシリンダ部(23)とを備えている。ピストン(21)は、駆動軸(40)の偏心部(42)に摺動自在に外嵌している。駆動軸(40)が回転すると、ピストン(21)は駆動軸(40)の軸回りに偏心回転するように構成される。フロントヘッド(24)及びリアヘッド(25)には、それぞれ滑り軸受が形成されている。フロントヘッド(24)の滑り軸受は、駆動軸(40)の偏心部(42)よりも上側の主軸部(41)を支持している。リアヘッド(25)の滑り軸受は、駆動軸(40)の偏心部(42)よりも下側の主軸部(41)を支持している。シリンダ部(23)は、フロントヘッド(24)の下端面とリアヘッド(25)の上端面との間に挟まれた状態でケーシング(9)の内周面に固定されている。シリンダ部(23)は、その内側にシリンダ室(45)が形成されている。このシリンダ室(45)にはピストン(21)が偏心回転自在に収容されている。
圧縮機構(20)において、シリンダ室(45)の内周面とピストン(21)の外周面との間に圧縮室が形成される。ピストン(21)の偏心回転によって圧縮室の容積が周期的に増減する。圧縮室の容積が増えると圧縮室に連通する吸入ポートから冷媒が圧縮室へ吸入され、圧縮室の容積が減ると圧縮室の冷媒が圧縮され、圧縮室の容積が減る途中で圧縮室に連通する吐出ポートを開閉する開閉弁(図示なし)が開くと圧縮室で圧縮された冷媒が吐出ポートから吐出される。圧縮機構(20)の圧縮室から吐出された冷媒は、ケーシング(9)へ吐出され、ケーシング(9)の冷媒吐出管(15)を通じてケーシング(9)の外側へ流出する。この圧縮機(10)は、いわゆる高圧ドーム型で構成されている。
電動機(30)は、ステータ(31)とロータ(35)とインシュレータ(1)とを備えている。略円筒状のステータ(31)の内側にロータ(35)が配置され、ステータ(31)の内部に発生する回転磁界によってロータ(35)が回転するように構成されている。
ロータ(35)は、円柱状に形成されている。このロータ(35)の中心部に形成された孔部に駆動軸(40)が挿入固定されている。
(ステータ)
ステータ(31)は、ステータコア(31a)と巻線(5)とを備えている。ステータコア(31a)は、電磁鋼板を厚さ方向に積層した積層体で構成されている。図2に示すように、ステータコア(31a)は、1つの略円筒状のバックヨーク(32)と9つのティース(33)とを備えている。尚、ティース(33)の数は例示である。バックヨーク(32)の外周面には周方向に120°の間隔で溝部(34)が設けられている。この溝部(34)は軸方向に延び、溝部(34)の両端はステータコア(31a)の軸方向両端面にそれぞれ開口している。これらの溝部(34)は、インシュレータ(1)をステータ(31)に固定するためのものである。
9つのティース(33)は、各々がバックヨーク(32)の内周面から径方向内方へ突出している。また、9つのティース(33)は、バックヨーク(32)の周方向に等間隔で配置されている。各ティース(33)は、ティース本体部(33a)と鍔部(33b)とを備えている。ティース本体部(33a)はバックヨーク(32)の内周面からバックヨーク(32)の中心(O2)へ向かって真っ直ぐに突出している。ティース本体部(33a)は、軸方向断面が略矩形状に形成されている。ティース本体部(33a)は、後述する仮想直線(L1)(図4を参照)に沿って延びている。鍔部(33b)は、ティース本体部(33a)の先端に連続して形成されている。この鍔部(33b)の周方向幅は、ティース本体部(33a)の周方向幅よりも広く形成されている。
また、ティース(33)の周方向両側面はPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムで被覆されている。ティース(33)の軸方向端面はインシュレータ(1)が有する突起部(3)で覆われている。PETフィルムとインシュレータ(1)とが絶縁部材を構成する。この絶縁部材で覆われたティース(33)の周囲に巻線(5)が巻き付けられている。この巻線(5)の巻き方は集中巻き方式である。集中巻き方式とは、巻線(5)をそれぞれのティース(33)に巻き付ける方式であり、本実施形態では巻線(5)をステータ(31)の内径側より、ティース(33)間の開口部を通過路として巻き付けている。
(インシュレータ)
インシュレータ(1)は、ステータコア(31a)の軸方向端面に装着されるものである。本実施形態では、ステータコア(31a)の両端面に装着されている。このインシュレータ(1)により、ステータコア(31a)のティース(33)の軸方向端面が被覆される。このインシュレータ(1)で被覆された状態のティース(33)にステータ(31)の巻線(5)が巻き付けられる。これにより、ティース(33)の軸方向端面と巻線(5)との間が突起部(3)によって絶縁される。
インシュレータ(1)は、図3に示すように、1つの外周部(2)と9つの突起部(3)とを備えている。外周部(2)は円環状に形成され、9つの突起部(3)は各々が外周部(2)の内周面(6)から突出している。9つの突起部(3)は、外周部(2)の周方向に等間隔で配置されている。
インシュレータ(1)の外周部(2)の外縁には、複数の凸部(4)が形成されている。複数の凸部(4)は、外周部(2)の周方向に120°間隔で配置されている。各凸部(4)は、外周部(2)の厚さ方向へ突出している。これらの凸部(4)をステータコア(31a)の溝部(34)に嵌め込むことによって、インシュレータ(1)の外周部(2)の円環の中心(O1)とステータコア(31a)のバックヨーク(32)の中心(O2)とが一致し且つインシュレータ(1)の各突起部(3)の根元とステータコア(31a)の各ティース(33)の根元側とが一致するように位置決めされる。
インシュレータ(1)の各突起部(3)は、突起本体部(3a)と鍔部(3b)とを備えている。鍔部(3b)は突起本体部(3a)の先端に形成されている。突起本体部(3a)は板状に形成されている。突起本体部(3a)の周方向幅は、ステータコア(31a)のティース(33)の周方向幅と同じ寸法である。また、外周部(2)と突起部(3)を有するインシュレータ(1)は、可撓性を有する材料で形成され、突起部(3)は、根元を支点として周方向に撓むことが可能に構成されている。
また、突起部(3)は、軸方向から見て突起本体部(3a)の基端の中心(C)と外周部(2)の円環の中心(O1)とを結ぶ仮想直線(L1)を基準として突起本体部(3a)の周方向一方側の第1側面(7a)側へ斜めに突出している(図4)。尚、突起本体部(3a)において、第1側面(7a)の反対側の側面が第2側面(7b)である。ここで、本明細書において突起本体部(3a)の基端とは、突起本体部(3a)が外周部(2)の内周面(6)を通る仮想円周面と交わる面(図4の仮想線で表す面)のことをいい、突起本体部(3a)の基端の中心(C)とは、その仮想円周面と突起部(3)の中心線(L2)の交点をいう。
巻線(5)の巻付前において、ステータコア(31a)にインシュレータ(1)を位置決めしたときに、図4に示すように、ティース(33)と突起部(3)とは、根元側が一致して先端側が周方向へずれている。ティース(33)に対する突起部(3)のずれ角度(L1とL2のなす角度)は図4のAである。このずれ角度は、巻線(5)の巻付時に生じるインシュレータ(1)の突起部(3)の撓みを考慮して決定される。
また、突起部(3)は、図5に示すように、巻線(5)の巻付時に突起部(3)が巻線(5)の巻き方向へ引っ張られて、突起部(3)が根元を支点として周方向に撓むことにより、突起部(3)とティース(33)とが周方向に一致し、突起部(3)がティース(33)の軸方向端面を被覆した状態で巻線(5)が巻き付けられる。
具体的に、巻線(5)の巻付前において、突起部(3)は、ティース(33)を基準として突起部(3)の第1側面(7a)側へ周方向にずれた状態になっている。
巻線(5)が、ティース(33)の右側(突起部(3)の第1側面(7a)側)からティース(33)を跨いでティース(33)の左側(突起部(3)の第2側面(7b)側)へ向かうとき、巻線(5)が突起部(3)の第1側面(7a)の上部に接触して(図5(a)を参照)、巻線(5)から突起部(3)へ力が加わり、突起部(3)が右側から左側へ撓み、突起部(3)とティース(33)とが周方向に一致する(図5(b)を参照)。そして、突起部(3)とティース(33)とが周方向に一致した状態で巻線(5)が巻き進められる(図5(c)を参照)。
図6は、突起部(3)の根元部分の拡大図である。図中の実線は突起部(3)が撓んだ後の状態を示し、図中の破線は突起部(3)が撓む前の状態を示している。
突起部(3)が周方向へ撓むと、突起部(3)の第1側面(7a)と外周部(2)の内周面(6)との間に形成されている第1境界面(8a)が伸び、図6における突起部(3)の右側の第1側面(7a)と外周部(2)の内周面(6)との間の角度が撓む前よりも大きくなる。このとき、第1境界面(8a)は、突起部(3)が撓む前の位置から、前記外周部(2)の円環の半径方向内方側(外周部(2)の円環の中心(O1)へ向かう方向)へ張り出すように破線の位置から実線の位置へ変位する。
また、突起部(3)が周方向へ撓むと、突起部(3)の第2側面(7b)と外周部(2)の内周面(6)との間に形成されている第2境界面(8b)が縮み、図6における突起部(3)の左側の第2側面(7b)と外周部(2)の内周面(6)との間の角度が撓む前よりも若干小さくなる。このとき、第2境界面(8b)は、突起部(3)が撓む前の位置から、前記外周部(2)の円環の半径方向外方側(外周部(2)の円環の中心(O1)から離れる方向)へ変位する。これにより、変位後の第1境界面(8a)が変位後の第2境界面(8b)よりも前記突起部(3)の先端側に位置する。
−実施形態の効果−
本実施形態によれば、インシュレータ(1)の外周部(2)から周方向へ斜めに突起部(3)を突出させるようにし、巻線(5)の巻付時に生じる突起部(3)の周方向への撓みを利用して、突起部(3)とティース(33)とを周方向に一致させるようにしたので、巻線(5)の巻付後において、突起部(3)とティース(33)との周方向の位置ずれがなくなり、巻線(5)とティース(33)との接触による絶縁不良を防ぐことができる。
また、前記実施形態によれば、インシュレータ(1)の突起部(3)が撓んで前記ティース(33)と周方向に一致したときに、第1境界面(8a)が第2境界面(8b)よりも突起部(3)の先端側に位置するので、第1境界面(8a)と第2境界面(8b)との位置関係を確認することにより、突起部(3)が撓んだことによって突起部(3)とティース(33)とが周方向に一致したかどうかを判定できる。
また、前記実施形態によれば、電動機(30)において、巻線(5)の巻付後において、突起部(3)とティース(33)との周方向の位置ずれがなくなり、巻線(5)とティース(33)との接触によるステータ(31)の絶縁不良を防ぐことができる。
《その他の実施形態》
前記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
前記実施形態では、突起部(3)は、仮想直線(L1)を基準として第1側面(7a)側へ斜めに突出していたが、これに限定されず、巻線(5)の巻き方向が前記実施形態と逆の場合には、突起部(3)を第2側面(7b)側へ斜めに突出させるようにする。これにより、巻線(5)の巻付時に、突起部(3)が第2側面(7b)側から第1側面(7a)側へ撓むことによって、突起部(3)とステータ(31)とを周方向に一致させることができる。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、インシュレータ及びそれを備えた回転電気機械について有用である。
1 インシュレータ
2 外周部
3 突起部
3a 突起本体部
3b 鍔部
4 凸部
5 巻線
6 内周面
7a 第1側面
7b 第2側面
8a 第1境界面
8b 第2境界面
9 ケーシング
10 圧縮機
20 圧縮機構
30 電動機
31 ステータ
31 ステータコア
32 バックヨーク
32 ロータ
33 ティース
33a ティース本体部
33b 鍔部

Claims (3)

  1. 略円筒状のバックヨーク(32)と、前記バックヨーク(32)の内周面から突出し且つ周方向へ間隔を空けて配列された複数のティース(33)と、前記ティース(33)に対応する巻線(5)とを有するステータ(31)の軸方向端面に装着され、
    前記バックヨーク(32)に位置決めされる略円環状の外周部(2)と、
    前記ティース(33)と同じ周方向幅で前記外周部(2)の内周面(6)から突出し且つ前記ティース(33)とともに前記巻線(5)で巻き付けられる複数の突起部(3)とを備えたインシュレータであって、
    前記突起部(3)は、軸方向から見て突起部(3)の基端の中心(C)と前記外周部(2)の円環の中心(O1)を結ぶ仮想直線(L1)を基準として突起部(3)の周方向一方側の第1側面(7a)側へ斜めに突出し、
    前記外周部(2)及び突起部(3)は、前記巻線(5)の巻付時に前記突起部(3)が前記巻線(5)の巻き方向へ引っ張られて前記突起部(3)の根元を支点として前記第1側面(7a)側から前記突起部(3)の周方向他方側の第2側面(7b)側へ周方向に変位して突起部(3)が前記ティース(33)と周方向に一致するように、可撓性を有していることを特徴とするインシュレータ。
  2. 請求項1において、
    前記突起部(3)の第1側面(7a)と前記外周部(2)の内周面(6)との間に形成される第1境界面(8a)は、前記突起部(3)が撓んで前記ティース(33)と周方向に一致したときに、撓む前の位置から前記外周部(2)の円環の半径方向内方側へ向かって変位し、前記第2側面(7b)と前記外周部(2)の内周面(6)との間に形成される第2境界面(8b)に対して、前記突起部(3)の先端側に位置することを特徴とするインシュレータ。
  3. 略円筒状のステータ(31)と、該ステータ(31)の内側に配置されるロータ(35)とを備え、前記ステータ(31)の軸方向端面に請求項1又は2に記載のインシュレータ(1)が装着されていることを特徴とする回転電気機械。
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