JP2015113802A - 圧縮着火式内燃機関の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料噴霧同士の干渉を抑制する圧縮着火式内燃機関を提供することを目的とする。
【解決手段】シリンダヘッドに設けられ燃焼室に直接燃料を噴射するノズルと、キャビティが頂面に形成されたピストンと、を備え、前記キャビティは、円錐状の底面、前記底面から径方向外側に連続して前記シリンダヘッド側に湾曲した湾曲面、前記湾曲面から前記シリンダヘッド側に延びた内側面、を含み、前記内側面は、第1内側面、前記第1内側面から周方向に離れており前記第1内側面よりも前記ノズルに近い第2内側面、を含み、前記ノズルは、前記第1及び第2内側面へそれぞれ第1及び第2燃料噴霧を噴射し、前記湾曲面は、前記第1及び第2内側面のそれぞれに連続した第1及び第2湾曲面を含み、前記第1湾曲面の曲率半径は、前記第2湾曲面の曲率半径よりも小さい、圧縮着火式内燃機関。
【選択図】図4
【解決手段】シリンダヘッドに設けられ燃焼室に直接燃料を噴射するノズルと、キャビティが頂面に形成されたピストンと、を備え、前記キャビティは、円錐状の底面、前記底面から径方向外側に連続して前記シリンダヘッド側に湾曲した湾曲面、前記湾曲面から前記シリンダヘッド側に延びた内側面、を含み、前記内側面は、第1内側面、前記第1内側面から周方向に離れており前記第1内側面よりも前記ノズルに近い第2内側面、を含み、前記ノズルは、前記第1及び第2内側面へそれぞれ第1及び第2燃料噴霧を噴射し、前記湾曲面は、前記第1及び第2内側面のそれぞれに連続した第1及び第2湾曲面を含み、前記第1湾曲面の曲率半径は、前記第2湾曲面の曲率半径よりも小さい、圧縮着火式内燃機関。
【選択図】図4
Description
本発明は、圧縮着火式内燃機関の制御装置に関する。
特許文献1のピストンのキャビティには、周方向に交互に並んだ凹部、凸部が形成されている。また、ノズルからは、凹部、凸部のそれぞれに向けて燃料噴霧が噴射される。
凹部の形状によっては、凹部に衝突した後の燃料噴霧の一部が径方向の内側に流れる恐れがある。この径方向内側へ流れる燃料噴霧の一部と、凸部に衝突した後の燃料噴霧とが干渉する恐れがある。燃料噴霧同士が干渉すると、例えばその部分で局所的に燃料濃度が大きくなり、例えばスモークが悪化するなどの恐れがある。
本発明は、燃料噴霧同士の干渉を抑制する圧縮着火式内燃機関を提供することを目的とする。
上記目的は、シリンダヘッドに設けられ燃焼室に直接燃料を噴射するノズルと、キャビティが頂面に形成されたピストンと、を備え、前記キャビティは、円錐状の底面、前記底面から径方向外側に連続して前記シリンダヘッド側に湾曲した湾曲面、前記湾曲面から前記シリンダヘッド側に延びた内側面、を含み、前記内側面は、第1内側面、前記第1内側面から周方向に離れており前記第1内側面よりも前記ノズルに近い第2内側面、を含み、前記ノズルは、前記第1及び第2内側面へそれぞれ第1及び第2燃料噴霧を噴射し、前記湾曲面は、前記第1及び第2内側面のそれぞれに連続した第1及び第2湾曲面を含み、前記第1湾曲面の曲率半径は、前記第2湾曲面の曲率半径よりも小さい、圧縮着火式内燃機関によって達成できる。
上記目的は、シリンダヘッドに設けられ燃焼室に直接燃料を噴射するノズルと、キャビティが頂面に形成されたピストンと、を備え、前記キャビティは、円錐状の底面、前記底面から径方向外側に連続して前記シリンダヘッド側に湾曲した湾曲面、前記湾曲面から前記シリンダヘッド側に延びた内側面、を含み、前記内側面は、第1内側面、前記第1内側面から周方向に離れており前記第1内側面よりも前記ノズルに近い第2内側面、を含み、前記ノズルは、前記第1及び第2内側面へそれぞれ第1及び第2燃料噴霧を噴射し、前記湾曲面は、前記第1及び第2内側面のそれぞれに連続した第1及び第2湾曲面を含み、前記第1湾曲面の径方向の長さは、前記第2湾曲面の径方向の長さよりも短い、圧縮着火式内燃機関によって達成できる。
上記目的は、シリンダヘッドに設けられ燃焼室に直接燃料を噴射するノズルと、キャビティが頂面に形成されたピストンと、を備え、前記キャビティは、円錐状の底面、前記底面から径方向外側に連続した平坦面、前記平坦面から前記シリンダヘッド側に延びた内側面、を含み、前記内側面は、第1内側面、前記第1内側面から周方向に離れており前記第1内側面よりも前記ノズルに近い第2内側面、を含み、前記ノズルは、前記第1及び第2内側面へそれぞれ第1及び第2燃料噴霧を噴射し、前記平坦面は、前記第1及び第2内側面のそれぞれに連続した第1及び第2平坦面を含み、前記第1平坦面の径方向の長さは、前記第2平坦面の径方向の長さよりも短い、圧縮着火式内燃機関によっても達成できる。
前記キャビティは、前記第1及び第2内側面のそれぞれよりも径方向外側に位置し前記頂面に連続した第1及び第2傾斜面を含み、前記第1傾斜面の径方向の長さは、前記第2傾斜面の径方向の長さよりも長い、構成であってもよい。
前記キャビティは、前記第1及び第2内側面のそれぞれよりも径方向外側に位置し前記頂面に連続した第1及び第2傾斜面を含み、前記第1傾斜面の径方向の長さは、前記第2傾斜面の径方向の長さよりも短い、構成であってもよい。
燃料噴霧同士の干渉を抑制する圧縮着火式内燃機関を提供できる。
図面を用いて本発明の実施例について説明する。
図1は、圧縮着火式の内燃機関の説明図である。圧縮着火式の内燃機関は、例えばディーゼルエンジンである。燃焼室Eにはスワール流が生成される。シリンダブロック100にはシリンダ101が形成されている。シリンダ101内にはピストン1が収容されている。シリンダブロック100の上部にはシリンダヘッド110が固定されている。シリンダヘッド110、シリンダブロック100、ピストン1は燃焼室Eを形成している。シリンダヘッド110の底壁部のうち燃焼室Eを形成する部分111はペントルーフ形状を有しているがこれに限定されない。シリンダヘッド110には不図示の2つの吸気ポート、2つの排気ポートが設けられている。吸気ポート、排気ポートは、それぞれ吸気弁、排気弁により開閉される。
シリンダヘッド110には燃料を噴射するノズルNが設けられている。ノズルNは燃焼室Eに直接燃料を噴射する。ノズルNは、シリンダブロック100の中心軸CP上に設けられている。ノズルNは、配管を介してコモンレールRに接続されている。コモンレールRには、高圧ポンプPによって加圧された燃料が供給されて高圧で貯留される。ノズルNの先端部に形成された噴孔が弁体により開かれることにより、噴孔から燃料が噴射される。
ECU20は、エンジンの全体制御を行う。ECU20は、図示せぬROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、CPU(Central Processing Unit)等から構成されるコンピュータである。ECU20は、高圧ポンプPを制御してコモンレールR内の燃料の圧力を制御する。
図2Aは、ピストン1の上面図である。図2Bは、図2AのA−A断面図である。図2Cは、図2AのB−B断面図である。ピストン1の上部には燃料が噴射されるキャビティCが形成されている。スワール流は時計方向SWに流れる。
キャビティCは、ピストン1の頂面8に凹状に形成され、上面視で略楕円状である。キャビティCは、***面3、***面3周囲に形成された底面4、底面4から上方に湾曲した湾曲面5、湾曲面5から上方へ延びた内側面6、内側面6に連続した傾斜面7を含む。***面3は、キャビティCの略中央部に位置し上方に***し、ピストン1の往復方向に垂直な水平である。底面4は、***面3から径方向外側に従って斜め下方に延び、断面視で直線状に延びている。湾曲面5は、底面4からキャビティCの内側に湾曲しており底面4の周囲に形成されている。内側面6は、湾曲面5の周囲に形成されている。内側面6は、ノズルNからの距離が周方向で異なっている。
内側面6の径方向外側の周囲には、径方向外側に向けて斜め上方に延びた傾斜面7が形成されている。傾斜面7の径方向外側の周囲には、水平である頂面8が形成されている。尚、図2Aにおいては、底面4と湾曲面5との境界を点線によって示している。ピストン1が上死点に位置する際には、図2B、2Cに示すように、ノズルNの先端部が***面3に対向する。
図2Aに示すように、キャビティCは上面から見て略楕円形状である。底面4は、中心軸CP周りの周方向に等角度間隔で離れた領域41、43、45、47を含む。底面4は、中心軸CPを介した対称の形状である。領域41、45は傾斜角度が緩やかであるのに対して、領域43、47は傾斜角度が急である。底面4の傾斜角度は周方向で緩やかに変化している。
内側面6は、周方向に等角度間隔で離れた領域61、63、65、67を含む。内側面6も、中心軸CPを介した対称の形状である。中心軸CPに垂直な水平方向での領域61、65間の距離は、領域63、67間の距離よりも長い。領域61、65間の距離は、楕円の長径に相当し、領域63、67間の距離は、楕円の短径に相当する。従って、内側面6の領域61、65はノズルNから最も離れており、領域63、67はノズルNに最も近い。
湾曲面5は、周方向に等角度間隔で離れた領域51、53、55、57を含み、これらは内側面6の領域61、63、65、67のそれぞれに連続している。図2Aに示すように、中心軸CP方向から見た湾曲面5の径方向の長さは、領域51、55が最も短く、領域53、57が最も長い。即ち、内側面6のうちノズルNから最も離れている領域61、65のそれぞれに連続している領域51、55の径方向の長さは短い。内側面6のうちノズルNから最も近い領域63、67のそれぞれに連続している領域53、57の径方向の長さは長い。このため、領域51、55の径方向内側にある底面4の領域41、45は長く形成され傾斜も緩やかである。領域53、57の径方向内側にある底面4の領域43、47は短く傾斜も急である。詳しくは後述する。
傾斜面7は、周方向に等角度間隔で離れた領域71、73、75、77を含み、これら領域は内側面6の領域61、63、65、67のそれぞれより径方向外側にある。傾斜面7の径方向の長さは、領域71、75が最も長く、領域73、77が最も短い。即ち、傾斜面7の径方向の長さも周方向で異なっている。
頂面8は、周方向に等角度間隔で離れた領域81、83、85、87を含み、これら領域は傾斜面7の領域71、73、75、77のそれぞれより径方向外側にある。領域81、85は最も面積が小さく、領域83、87は最も面積が大きい。
図3A〜3Cは、燃料噴霧の流動の説明図である。尚、図3A〜3Cにおいては、一部の符号を省略してある。図3Aに示すように、燃料室E内には時計方向にスワール流が発生する。ピストン1の往復動に伴って、面積が大きい領域83、87付近では、強いスキッシュ流、逆スキッシュ流が発生し、面積が小さい領域81、85付近では、弱いスキッシュ流、逆スキッシュ流が発生する。従って、領域63、67付近では空気の流動が大きく、領域61、65付近では空気の流動は小さい。
図3Bに示すように、ノズルNは等角度間隔(45度間隔)で8つの燃料噴霧を噴射する。内側面6の領域61、63、65、67へ燃料噴霧F1、F3、F5、F7が噴射される。燃料噴霧F1、F3間、燃料噴霧F3、F5間、燃料噴霧F5、F7間、燃料噴霧F7、F1間には、それぞれ燃料噴霧F2、F4、F6、F8が噴射される。
これらの燃料噴霧は同時に噴射される。従って、最初に燃料噴霧F3、F7がそれぞれ内側面6の領域63、67に衝突する。次に、燃料噴霧F2、F4、F6、F8が、領域61、63の間、領域63、65の間、領域65、67の間、領域67、61の間の領域に衝突する。最後に燃料噴霧F1、F5はそれぞれ領域61、65に衝突する。このように燃料噴霧がピストン1のキャビティに衝突して、燃料と空気とが攪拌されて燃料が着火する。
従って、最初に着火する燃料噴霧F3、F7が、パイロット噴射に相当する。次に着火する燃料噴霧F2、F4、F6、F8はメイン噴射に相当する。最後に着火する燃料噴霧F1、F5はアフター噴射に相当する。
上述したように領域63、67付近では空気の流動が大きいため、燃料噴霧F3、F7は早く着火してそれぞれ領域63、67での強い空気の流動により速く燃える。これに対して、領域61、65付近では空気の流動が小さいため、燃料噴霧F1、F5は遅く着火して領域61、65付近での弱い空気の流動により遅く燃える。領域61、63の間、領域63、65の間、領域65、67の間、領域67、61の間の付近での空気の流動は、空気の流動は中程度である。このため、燃料噴霧F3、F7の着火後で燃料噴霧F1、F5の着火前に、燃料噴霧F2、F4、F6、F8が着火して中程度の空気の流動により中程度の速さで燃える。
これにより、燃料噴霧毎に燃焼速度差を確保することができる。これにより、複数の燃料噴霧が同時に着火して燃焼速度差が小さい場合と比較して、熱量のピーク値を抑制して燃焼温度を抑制できる。これにより、NOxを低減でき、燃焼騒音も抑制できる。
また、ピストン1のキャビティCの形状によれば、一回の燃料噴射で、パイロット噴射、メイン噴射、及びアフター噴射に相当する燃料噴霧を形成できる。例えば一回の燃焼行程でこれら噴射を実現する場合、噴射切替の応答性が優れたノズルが必要である。また噴射切替の応答性には制約があるため、これら噴射の時間間隔は所定以上に短縮できない。本実施例では、このようなノズルの制約を受けずに、所望の燃焼状態を確保することができる。
図3Cに示すように、燃料噴霧F3が領域63に衝突して噴霧f3が形成されると、噴霧f3はスワール流と共に強いスキッシュ流により周方向及び径方向に広く拡散される。燃料噴霧F2が領域61、63間の領域に衝突して噴霧f2が形成されると、噴霧f2は、噴霧f3が受けるスキッシュ流よりも弱いスキッシュ流を受ける。燃料噴霧F8が領域61、67間の領域に衝突して噴霧f8が形成された場合も同様である。燃料噴霧F1が領域61に衝突して噴霧f1が形成されると、噴霧f1はスワール流により領域81から領域83へと周方向に流動する。尚、図3Cにおいてはその他の噴霧等は省略してある。
これら噴霧f1〜f3が、スワール流の下流に径方向の異なる位置で拡散するので、キャビティCに衝突した後の燃料噴霧同士の干渉が抑制されている。これにより、燃焼室E内で燃料と空気とが均一に混合される。これにより局所的に燃料濃度が濃くなりスモークが悪化することが抑制される。
図4Aは、内側面6の領域63に噴射される燃料噴霧F3の流動の説明図である。図4Bは、内側面6の領域61に噴射される燃料噴霧F1の流動の説明図である。図4A、4Bは、それぞれ図2B、2Cに対応している。内側面6の領域61を第1内側面の一例とし、領域63を第1内側面よりも周方向に離れており第1内側面よりもノズルNに近い第2内側面の一例として説明する。また、湾曲面5の領域51、53をそれぞれ第1及び第2内側面のそれぞれに連続した第1及び第2湾曲面の一例として説明する。
図4A、4Bに示すように、湾曲面5の領域51の径方向での長さL51は、領域53の径方向の長さL53よりも短い。領域51の曲率半径R51は、領域53の曲率半径R53よりも小さい。領域55は領域51と同様の形状であり、領域57は領域53と同様の形状である。尚、湾曲面の各領域は、所定の曲率で湾曲している部分である。
また、傾斜面7の領域71での径方向の長さL71は、領域73の長さL73よりも長い。領域75は領域71と同様の形状であり、領域77は領域73と同様の形状である。
図4Aに示すように、燃料噴霧F3が内側面6の領域63に衝突すると、燃料噴霧F3の大部分が領域83からの強いスキッシュ流を受けて領域63に沿って下方側に流れる。傾斜面7の領域73の径方向での長さL73は比較的短く、頂面8の領域83での径方向の長さは長く確保されスキッシュエリアが大きい。このため、これら領域付近に強いスキッシュ流Sが発生するからである。
領域63に沿って下方側に流れた燃料噴霧F3の一部は、湾曲面5の領域53により方向を反転して径方向内側へ流れる。領域53の径方向の長さL53は長く曲率半径R53も大きいため、領域53に沿って流れる噴霧への流動抵抗が抑制されるからである。領域57、67、77も、それぞれ領域53、63、73と同様の形状である。これにより、燃料噴霧F3、F7の噴霧の一部を径方向内側へ導くことができる。
一方、図4Bに示すように、燃料噴霧F1が内側面6の領域61に衝突すると、燃料噴霧F1の上方部分F17は傾斜面7の領域71に沿って径方向外側に流れる。傾斜面7の領域71での径方向の長さL71は、領域73の長さL73よりも長く、頂面8の領域81での径方向の長さは領域83よりも短く、領域71、81付近ではスキッシュエリアは小さい。このため領域71付近には強いスキッシュ流は発生せず、燃料噴霧F1の上方部分F17は領域71に沿って径方向外側に流れる。これにより、燃料噴霧F1を径方向外側へ導くことができる。
燃料噴霧F1の下方部分F15は、領域61に沿って下方側に流れるが、キャビティCの中心側には流れることが抑制される。湾曲面5の領域51での径方向の長さL51は、長さL53よりも短く、曲率半径R51も曲率半径R53より小さい。従って、領域51は急角度で湾曲している。このため、燃料噴霧が湾曲面5の領域51に沿って流れには流動抵抗が大きいからである。このため、領域51に沿って燃料噴霧F1の下方部分F15が径方向内側へ流れることが抑制される。領域55、65、75も、それぞれ領域51、61、71と同様の形状である。
尚、図2に示すように、傾斜面7の径方向の長さは、周方向で徐々に変化する。このため、傾斜面7の領域71、73間の領域での径方向の長さは、長さL71よりも短く長さL73よりも長い。領域73、75間の領域、領域75、77間の領域、領域77、71間の領域も同様である。
また、湾曲面5の領域51、53間の領域での径方向の長さは、長さL51よりも長くL53よりも短い。湾曲面5の領域51、53間の領域での曲率半径は、曲率半径R51よりも大きく曲率半径R53よりも小さい。領域53、55間の領域、領域55、57間の領域、領域57、51間の領域も同様である。
以上のように、燃料噴霧F1、F5を径方向外側に導き、燃料噴霧F3、F7を径方向内側に導くことができる。また、燃料噴霧F2、F4、F6、F8は、径方向で燃料噴霧F1、F5と燃料噴霧F3、F7との間にとどまるように形成される。これにより、キャビティCに接触した後の燃料噴霧同士の干渉が抑制され、燃料噴霧毎に燃焼速度差を確保することができる。よって、スモークの悪化を抑制できる。
尚、領域71の内縁は、領域73の内縁よりも高い位置にあるがこれに限定されない。例えば、領域71の内縁と領域73の内縁が同じ高さ位置にあっても、領域71の傾斜角度を領域73よりも緩く形成することにより、領域71を領域73よりも長くしてもよい。
尚、曲率半径R51、R53が同じ、又は曲率半径R51が曲率半径R53よりも大きい場合であっても、長さL53が長さL51よりも長い場合には、領域53に沿って燃料噴霧を径方向の内側に導くことができる。
図5A、5B、5Cは、第1変形例のピストン1aの説明図である。尚、類似する構成は類似する符号を付することにより重複する説明を省略する。図5B、5Cは、それぞれ図5AのC−C断面図、D−D断面図である。平坦面5aは、湾曲しておらず水平である。平坦面5aは、径方向の長さが周方向で異なっている。領域51aの径方向の長さL51aは、領域53aの径方向の長さL53aよりも短い。これにより、燃料噴霧F1が領域61aに衝突して下方に流れた部分は、領域51aの長さが短いため、内側へは流れることが抑制され、燃料噴霧F3が領域63aに衝突して下方に流れた部分の一部は、領域53aの長さが長いため、径方向内側へ流れる。このような変形例のピストン1aであっても、各噴霧を所望の位置へ導くことができ、キャビティCaに接触した後の燃料噴霧同士の干渉を抑制できる。
図6A、6Bは傾斜面の変形例の説明図である。図6A、6Bに示すように、傾斜面の領域71´での径方向の長さL71´が、領域73´の長さL73´よりも短くてもよい。例えば、エンジンが大型化の場合には、ノズルNから内側面6の各領域61、65までの距離と、ノズルNから各領域63、67までの距離との差を十分に確保できる場合がある。この場合には、領域63、67側で発生するスキッシュ流が強くなりすぎる恐れがある。このような場合に、領域73、77の径方向の長さを、領域71、75の長さよりも長く形成することにより、領域63、67側で発生するスキッシュ流が過剰に強くなることを抑制できる。尚、上述した実施例と同様に、傾斜面の径方向の長さは、周方向で異なっていることが望ましい。
図7〜9は、第2変形例のピストン1bの説明図である。図8、9は、それぞれ図7のE−E断面図、F−F断面図である。図7に示すように、キャビティCbは、中心軸CPの方向から見て長孔状である。ピストン1bには、底の浅い凹状のバルブリセス面91〜94が形成されている。バルブリセス面91、92は2つの吸気弁との接触を回避し、バルブリセス面93、94は2つの排気弁との接触を回避するためのものである。また、キャビティCbは、***面3b、底面4b、湾曲面5b、内側面6b、傾斜面7b、頂面8bを含む。
図8、9に示すように、湾曲面5bの領域51b、55bの径方向の長さL51b、L55bは、領域53b、57bの長さL53b、L57bよりも短い。また、曲率半径R51b、R55bは、曲率半径R53b、R57bよりも小さい。これにより、内側面6bの領域61b、65bに衝突して下方に流れた燃料噴霧の一部は、径方向内側へ流れることが抑制され、領域63b、67bに衝突して下方に流れた燃料噴霧の一部は、径方向内側へ流れやすくなっている。これにより、キャビティCbに接触した後の燃料噴霧同士の干渉を抑制できる。
また、バルブリセス面91〜94が頂面8と重なるように形成されているが図7に示すように、傾斜面7bの領域71b、75bの径方向の長さは、それぞれ領域73b、77bの径方向の長さよりも長い。このため、領域61b、65bへ向けて噴射される燃料噴霧は径方向外側へ導かれる。尚、領域53bと領域63bとの境界は、領域53bの曲率が変化している部分である。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明はかかる特定の実施例に限定されるものではなく、請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
ノズルの噴孔は上記例に記載した数に限定されない。ノズルの噴孔は、少なくとも2つあればよい。また、キャビティの形状も上述したように楕円形に限定されない。キャビティの形状が上面視で略円形状であり、ノズルの位置がキャビティの中心軸から離れた位置にあってもよい。このようにノズルをキャビティの中心軸から離れた位置に配置した場合においても、ノズルの径方向でのノズルからのキャビティの内側面までの距離は周方向で異なるからである。
1 ピストン
3 ***面
4 底面
5 湾曲面
6 内側面
C キャビティ
N ノズル
CP 中心軸
F1〜F8 燃料噴霧
R51、R53 曲率半径
L51、L53、L71、L73 長さ
3 ***面
4 底面
5 湾曲面
6 内側面
C キャビティ
N ノズル
CP 中心軸
F1〜F8 燃料噴霧
R51、R53 曲率半径
L51、L53、L71、L73 長さ
Claims (5)
- シリンダヘッドに設けられ燃焼室に直接燃料を噴射するノズルと、
キャビティが頂面に形成されたピストンと、を備え、
前記キャビティは、円錐状の底面、前記底面から径方向外側に連続して前記シリンダヘッド側に湾曲した湾曲面、前記湾曲面から前記シリンダヘッド側に延びた内側面、を含み、
前記内側面は、第1内側面、前記第1内側面から周方向に離れており前記第1内側面よりも前記ノズルに近い第2内側面、を含み、
前記ノズルは、前記第1及び第2内側面へそれぞれ第1及び第2燃料噴霧を噴射し、
前記湾曲面は、前記第1及び第2内側面のそれぞれに連続した第1及び第2湾曲面を含み、
前記第1湾曲面の曲率半径は、前記第2湾曲面の曲率半径よりも小さい、圧縮着火式内燃機関。 - シリンダヘッドに設けられ燃焼室に直接燃料を噴射するノズルと、
キャビティが頂面に形成されたピストンと、を備え、
前記キャビティは、円錐状の底面、前記底面から径方向外側に連続して前記シリンダヘッド側に湾曲した湾曲面、前記湾曲面から前記シリンダヘッド側に延びた内側面、を含み、
前記内側面は、第1内側面、前記第1内側面から周方向に離れており前記第1内側面よりも前記ノズルに近い第2内側面、を含み、
前記ノズルは、前記第1及び第2内側面へそれぞれ第1及び第2燃料噴霧を噴射し、
前記湾曲面は、前記第1及び第2内側面のそれぞれに連続した第1及び第2湾曲面を含み、
前記第1湾曲面の径方向の長さは、前記第2湾曲面の径方向の長さよりも短い、圧縮着火式内燃機関。 - シリンダヘッドに設けられ燃焼室に直接燃料を噴射するノズルと、
キャビティが頂面に形成されたピストンと、を備え、
前記キャビティは、円錐状の底面、前記底面から径方向外側に連続した平坦面、前記平坦面から前記シリンダヘッド側に延びた内側面、を含み、
前記内側面は、第1内側面、前記第1内側面から周方向に離れており前記第1内側面よりも前記ノズルに近い第2内側面、を含み、
前記ノズルは、前記第1及び第2内側面へそれぞれ第1及び第2燃料噴霧を噴射し、
前記平坦面は、前記第1及び第2内側面のそれぞれに連続した第1及び第2平坦面を含み、
前記第1平坦面の径方向の長さは、前記第2平坦面の径方向の長さよりも短い、圧縮着火式内燃機関。 - 前記キャビティは、前記第1及び第2内側面のそれぞれよりも径方向外側に位置し前記頂面に連続した第1及び第2傾斜面を含み、
前記第1傾斜面の径方向の長さは、前記第2傾斜面の径方向の長さよりも長い、請求項1乃至3の何れかの圧縮着火式内燃機関。 - 前記キャビティは、前記第1及び第2内側面のそれぞれよりも径方向外側に位置し前記頂面に連続した第1及び第2傾斜面を含み、
前記第1傾斜面の径方向の長さは、前記第2傾斜面の径方向の長さよりも短い、請求項1乃至3の何れかの圧縮着火式内燃機関。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013258274A JP2015113802A (ja) | 2013-12-13 | 2013-12-13 | 圧縮着火式内燃機関の制御装置 |
PCT/IB2014/002708 WO2015087137A2 (en) | 2013-12-13 | 2014-12-09 | Compression ignition internal combustion engine |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013258274A JP2015113802A (ja) | 2013-12-13 | 2013-12-13 | 圧縮着火式内燃機関の制御装置 |
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Family Applications (1)
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JP2013258274A Pending JP2015113802A (ja) | 2013-12-13 | 2013-12-13 | 圧縮着火式内燃機関の制御装置 |
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2014
- 2014-12-09 WO PCT/IB2014/002708 patent/WO2015087137A2/en active Application Filing
Also Published As
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