JP2015112816A - 画像記録装置、画像記録方法およびプログラム - Google Patents

画像記録装置、画像記録方法およびプログラム Download PDF

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順一 永山
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Abstract

【課題】 樹脂エマルジョンおよび水溶性有機溶剤を少なくとも含有する所定のインクと水溶性有機溶剤を少なくとも含有する付与材を使用する画像記録装置における耐擦過性の低下を抑制する。
【解決手段】 記録媒体上のある画像領域に対する所定のインクの吐出量が相対的に低い場合、該画像領域に対して付与材を吐出するように制御する。
【選択図】 図6

Description

本発明は、画像記録装置、画像記録方法およびプログラムに関する。
インクを吐出するための複数の吐出口を配列した記録ヘッドを記録媒体に対して走査させながらインクを吐出することにより、記録媒体上に画像を形成するインクジェット記録装置が従来より知られている。
近年では様々な用途の印刷物をインジェット記録方法により作成するようになってきており、それに応じて様々な種類のインクや記録媒体が使用されている。特許文献1には、顔料、水、樹脂エマルジョンおよび水溶性有機溶剤を含有するインクと樹脂の層が形成された難吸水性の記録媒体を用い、インクを記録媒体上に着弾させた際にインクにヒータにより熱を加え、記録媒体の表面にて樹脂エマルジョンを皮膜化することで定着を行う方法が開示されている。
特開2012−072354号公報
しかしながら、上述の顔料、水、樹脂エマルジョンおよび水溶性有機溶剤を含有するインク(以下、樹脂エマルジョンを含有するインクとも称する)を用いて記録を行う場合、所望の耐擦過性が得られない虞があることが分かった。
以下にこの課題について詳細に説明する。
上述のように、樹脂エマルジョンを含有するインクには水溶性有機溶剤が含有されている。この水溶性有機溶剤は、樹脂エマルジョンを含有するインク内において造膜助剤として機能し、樹脂エマルジョンが造膜を開始する温度(最低造膜温度)を下げ、皮膜化を促進させる性質を有する。更に、水溶性有機溶剤は記録媒体を構成する樹脂を膨潤溶解させる性質を有する。この膨潤溶解性により、記録媒体に対する樹脂エマルジョンを含有するインクの定着性を高めることが可能となる。この膨潤溶解性は、温度が高くなるほど強くなることが知られている。
樹脂エマルジョンを含有するインクと樹脂の層が形成された記録媒体を用い、ヒータからの加熱により記録媒体上に画像を定着させる場合、加熱が進むにしたがって先ず水が蒸発する。その後、水溶性有機溶剤や樹脂エマルジョンが更に加熱され、樹脂エマルジョンが皮膜化することにより定着が完了する。
ここで、インクは多くの水を含有しているため、ヒータから加えられる熱の多くは水の蒸発のために用いられる。そのため、ヒータの加熱温度が低いと樹脂エマルジョンの造膜が進みにくくなってしまう。これにより、得られる画像における樹脂エマルジョンの皮膜が不完全なものになり、結果として該画像領域における画像の耐擦過性が低下してしまう。それゆえ、通常はヒータの加熱温度をある程度高くする必要がある。
しかしながら、記録媒体上の吐出量が少ない画像領域に対しては、水の蒸発に然程熱は必要でないため、熱が水溶性有機溶剤まで伝わり易くなる。そのため、インクの吐出量が少ない画像領域に対して通常の高い加熱温度で加熱を行うと、水溶性有機溶剤による記録媒体の膨潤溶解が促進され過ぎてしまい、水溶性有機溶剤が記録媒体内に吸収される量が多くなってしまう。この結果、インク内における樹脂エマルジョンに対する水溶性有機溶剤の存在割合が相対的に小さくなる。そのため、樹脂エマルジョンの最低造膜温度が十分に低下せず、高い加熱温度で加熱した場合でも樹脂エマルジョンの皮膜が不完全なものとなり、得られる画像における耐擦過性が低下してしまう。
以上述べたように、画像領域に対するインクの吐出量に応じて適切な加熱温度は異なり、インクの吐出量の少ない画像領域に高い加熱温度で加熱すると十分な耐擦過性が得られないことがわかった。一方、記録する画像に依るが、多くの画像は1枚の記録媒体上に多い量のインクを吐出する画像領域(高デューティ部)と少ない量のインクを吐出する画像領域(低デューティ部)が混在して形成される。これに対し、ヒータからの加熱温度を高デューティ部と低デューティ部とで部分的に異ならせることは装置構成上困難である。それゆえ、高デューティ部と低デューティ部が1枚の記録媒体上に形成される場合、いずれかの画像領域における画像の耐擦過性の低下を避けえないことが明らかになった。
本発明は上記の課題を鑑みて為されたものであり、樹脂エマルジョンと水溶性有機溶剤を含有するインクを使用して画像を記録する過程において、耐擦過性の低下を抑制した画像を記録することが可能な画像記録装置、画像記録方法およびプログラムを提供することを目的とするものである。
そこで、本発明は、顔料、水、加熱により皮膜化する性質を有する樹脂エマルジョンおよび前記樹脂エマルジョンの最低造膜温度を低下させる性質を有する水溶性有機溶剤を少なくとも含有する所定のインクと、水および前記樹脂エマルジョンの最低造膜温度を低下させる性質を有する水溶性有機溶剤を少なくとも含有する付与材と、を少なくとも吐出するための記録ヘッドと、前記記録媒体に対して前記所定のインクおよび前記付与材を吐出するように前記記録ヘッドを制御する吐出制御手段と、前記記録媒体上に吐出された前記所定のインクに含有される前記樹脂エマルジョンを皮膜化するために前記記録媒体を加熱する加熱手段と、前記記録媒体上のそれぞれ同じ大きさを有する複数の画像領域のそれぞれに対する前記所定のインクの吐出量に関する情報を取得する取得手段と、を有する画像記録装置であって、前記吐出制御手段は、前記取得手段が取得した情報が示す前記所定のインクの吐出量が第1の量である場合における前記画像領域に対する前記付与材の吐出量が、前記取得手段が取得した情報が示す前記所定のインクの吐出量が前記第1の量よりも多い第2の量である場合における前記画像領域に対する前記付与材の吐出量よりも多くなるように、前記所定のインクおよび前記付与材の吐出を制御することを特徴とする。
本発明に係る画像記録装置、画像記録方法およびプログラムによれば、樹脂エマルジョンと水溶性有機溶剤を含有するインクを使用して画像を記録する過程において、耐擦過性の低下を抑制した画像を記録することが可能となる。
実施形態に係る画像記録装置の斜視図である。 実施形態に係る画像記録装置の側面図である。 実施形態に係る記録ヘッドを示す図である。 実施形態で作製する評価試料を示す模式図である。 実施形態における記録制御系の構成を示すブロック図である。 実施形態におけるデータの処理過程を示すブロック図である。 実施形態で作製する評価試料を示す模式図である。
(第1の実施形態)
以下に本発明の第1の実施形態を詳細に説明する。
図1は本実施形態に係る画像記録装置1000の内部の構成を部分的に示す斜視図である。また、図2は本実施形態に係る画像記録装置1000の内部の構成を部分的に示す側面図である。
画像記録装置1000の内部には筐体1が設けられており、この筐体1の上部にプラテン2が配置されている。プラテン2には、記録媒体3をプラテン2に吸着させて浮き上がらないようにするために多数の吸引孔34が形成されている。この吸引孔34はダクト4と繋がっており、さらにダクト4の下部に吸引ファン36が配置され、この吸引ファン36が動作することでプラテン2に対する記録媒体3の吸着を行っている。
さらに筐体1の長手方向に設置されたメインレール5には、X方向(走査方向)に往復移動するキャリッジ6が支持されている。キャリッジ6は、インクジェット方式の記録ヘッド7を搭載している。なお、記録ヘッド7は、発熱体を用いたサーマルジェット方式、圧電素子を用いたピエゾ方式等、さまざまなインクジェット記録方式を適用することが可能である。キャリッジモータ8は、キャリッジ6をX方向に移動させるための駆動源であり、その回転駆動力はベルト9でキャリッジ6に伝達される。
記録媒体3は、ローラ状の給紙媒体23から給紙される。記録媒体3は、プラテン2の上でX方向と直交するY方向(搬送方向)に搬送される。記録媒体3は、先端をピンチローラ16と搬送ローラ11に挟持され、搬送ローラが駆動することによって搬送が行われる。またプラテン2よりY方向の下流では記録媒体3はローラ31と排紙ローラ32に挟持され、さらにターンローラ33を介して記録媒体3は巻取りローラ24に巻きつけられている。
本実施形態ではプラテン2と対向する位置に位置する第1ヒータ25と、プラテン2よりY方向の下流側でありプラテン2と対向する位置に位置する第2ヒータ27からの熱により液体状のインクに含有される色材の記録媒体3上への定着を図る。
第1ヒータ25は第1ヒータカバー26に、第2ヒータ27は第2ヒータカバー28にそれぞれ覆われており、これらの第1ヒータカバー26および第2ヒータカバー28はそれぞれのヒータの熱を記録媒体の表面に効率良く照射する機能と、それぞれのヒータの保護の機能とを担っている。第1ヒータ25はインクに含有される水分を蒸発させ、インク滴の粘度を上昇させるために設けられており、記録ヘッド7よりインクが吐出される際には記録媒体は既に均一に加熱されている。なお、第1ヒータ25から熱を受ける段階ではインクが記録媒体3上で完全に定着する必要はなく、ある程度粘度が上昇し、記録媒体3上でのインクの流動性が低下する程度で良い。第1ヒータ25の加熱方法としては、温風ヒータ、赤外線ヒータ、記録媒体に接触する熱伝導型ヒータなど種々のものを用いることができるが、特に赤外線ヒータが好ましい。
また、第2ヒータ27では第1ヒータ25よりも高温で加熱を行い、インクに含有される後述する樹脂エマルジョンを皮膜化させ、インク滴を記録媒体3上に定着させる。
なお、本実施形態では第1ヒータ25と第2ヒータ27で二段階に分けて加熱を行う形態を採用したが、本発明はこの形態に限定されるものではなく、三段階以上の段階に分けて加熱を行う形態、あるいは一段階だけで加熱を行う形態のいずれにも適用することが可能である。
図3は本実施形態に係る記録ヘッド7を示す図である。
記録ヘッド7は、後述するブラックインク、シアンインク、マゼンタインク、イエローインク、クリアインク(付与材)をそれぞれ吐出する5つの吐出口列22K、22C、22M、22Y、22SがX方向に並列されることにより構成される。これらの吐出口列22K、22C、22M、22Y、22Sのそれぞれは、インクを吐出する1440個の吐出口30が1200dpiの密度でY方向に配列されることで構成されている。なお、本実施形態における一つの吐出口30から一度に吐出されるインクの吐出量は約4.5ngである。
これらの吐出口列22K、22C、22M、22Y、22Sは、それぞれ対応するインクを貯蔵する不図示のインクタンクに接続され、インクの供給が行われる。なお、本実施形態にて用いる記録ヘッド7とインクタンクは一体的に構成されるものでも良いし、それぞれが分離可能な構成のものでも良い。
本実施形態で使用するインクについて以下に詳細に説明する。
以下、「部」および「%」とあるものは、特に断りのない限り、質量基準である。
また、以下においてはシアンインク、マゼンタインク、イエローインク、ブラックインクの4つをカラーインク(所定のインク)と総称する。
本実施形態で使用するカラーインクはいずれも顔料を含有している。顔料粒子はインク中に含まれる樹脂エマルジョンに結合していても独立していてもよく、また、顔料自体は自己分散型、樹脂分散型いずれでもよい。顔料は乾燥機構によって皮膜化された樹脂エマルジョン内に取り込まれ、以後、膜中に存在する。顔料は発色性、階調性、堅牢性のバランスからインク中にそれぞれ0.2〜4.0%の範囲で含有されていることが好ましい。
また、本実施形態で使用するカラーインクはいずれも樹脂エマルジョンを含有している。本発明において「樹脂エマルジョン」とは、水中に分散している状態で存在するポリマー微粒子を意味する。具体的には、(メタ)アクリル酸アルキルエステルや(メタ)アクリル酸アルキルアミドなどのモノマーを乳化重合するなどして合成したアクリルエマルジョン;(メタ)アクリル酸アルキルエステルや(メタ)アクリル酸アルキルアミドなどとスチレンのモノマーを乳化重合するなどして合成したスチレン−アクリルエマルジョン;ポリエチレンエマルジョン、ポリプロピレンエマルジョン、ポリウレタンエマルジョン、スチレン−ブタジエンエマルジョンなどが挙げられる。また、樹脂エマルジョンを構成するコア部とシェル部でポリマーの組成が異なるコアシェル型樹脂エマルジョンや、粒径を制御するために予め合成したアクリル系微粒子をシード粒子とし、その周辺で乳化重合することにより得られるエマルジョンなどでもよい。更には、アクリル樹脂エマルジョンとウレタン樹脂エマルジョンなど異なる樹脂エマルジョンを化学的に結合させたハイブリッド型樹脂エマルジョンなどでもよい。以上の樹脂エマルジョンのうち、以下に記載する実施例ではスチレンーアクリルエマルジョンJONCRYL538J(BASF社製)を用いる。
なお、本発明のカラーインクに使用する樹脂エマルジョンの分子量は、GPCにより得られるポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)が、100,000以上3,000,000以下、更には300,000以上2,000,000以下であることが好ましい。
また、本実施径形態のカラーインクに使用する樹脂エマルジョンの平均粒径は、50nm以上250nm以下であることが好ましい。平均粒径が50nm未満であると、単位体積当たりの樹脂エマルジョン粒子の表面積が大きくなり、粒子間の凝集力が大きくなるため、保存安定性の向上効果が十分に得られない場合がある。また、平均粒径が250nmより大きいと、樹脂エマルジョンのインク中での沈降速度が速くなるため、インクの吐出安定性や保存安定性の向上効果が十分に得られない場合がある。
また、本実施形態のカラーインクに使用する樹脂エマルジョンのガラス転移温度(Tg)は、40℃以上100℃以下であることが好ましく、70℃以上90℃以下であることが更に好ましい。Tgが40℃以上であれば、樹脂は十分な硬度であり、耐擦過性の向上の効果を得易い。また、Tgが100℃以下であれば樹脂エマルジョンの最低造膜温度を低下させ易くなるため、記録媒体に付与された樹脂が軟化し易くなり、画像の定着を効率的に行うことができる。これらの観点から、得られた樹脂エマルジョンのTgが40℃以上100℃以下の範囲となる、メチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートを用いた樹脂エマルジョンを用いることが好ましい。
また、本実施形態のカラーインクに使用する樹脂エマルジョンの含有量(質量%)は、インク全質量を基準として0.1質量%以上10.0質量%以下が好ましい。更には、2.0質量%以上8.0質量%以下がより好ましい。0.1質量%未満であると、画像の耐擦過性の向上効果が十分に得られない場合がある。また、10.0質量%以上であると、インクの粘度が上昇し、インクの吐出安定性の向上効果が十分に得られない場合がある。
また、本実施形態で使用するカラーインクおよびクリアインクはいずれも水溶性有機溶剤を含有している。水溶性有機溶剤はヘッドフェイス面の湿潤性、保湿性の理由から、沸点が150℃以上300℃以下のものが好ましい。また、樹脂エマルジョンに対する造膜助剤の機能と樹脂の層が形成された記録媒体への膨潤溶解性の観点から、アセトン、シクロヘキサノンなどのケトン系化合物、テトラエチレングリコールジメチルエーテルなどのプロピレングリコール誘導体、N−メチル−ピロリドン、2−ピロリドンに代表されるラクタム構造を有する複素環化合物などが特に好ましい。吐出性能の観点から、カラーインクにおける水溶性有機溶剤の含有量は3wt%以上、30wt%以下であることが好ましい。また、クリアインクにおける水溶性有機溶剤の含有量はカラーインクに含有される量以上、60wt%以下が好ましい。
その他、各インクには他の水溶性有機溶剤、界面活性剤、pH調整剤、吐出安定剤等を添加することができる。これらの含有量はカラーインク、クリアインクでそれぞれ15wt%以下にすることが好ましい。
上記の点を鑑み、本実施形態では2種類のカラーインクと4種類のクリアインクを作製した。なお、以下では簡単のため、カラーインクとしてブラックインクのみを記載する。
<カラーインクの作製>
以下の各成分をそれぞれ加えてカラーインク1およびカラーインク2を作製した。
(カラーインク1)
水溶性有機溶剤として樹脂の層が形成された記録媒体に対して膨潤溶解性のある2−ピロリドンを用いた。
酸性カーボンブラックMA−77: 1.5部
JONCRYL538J: 7部
2−ピロリドン: 18部
1,2−ヘキサンジオール: 3部
ポリエチレングリコール(分子量1000): 4部
フルオロアルキルポリエチレンオキシド: 0.5部
イオン交換水: 66部
(カラーインク2)
水溶性有機溶剤として樹脂の層が形成された記録媒体に対して膨潤溶解性のある2−ピロリドンを用いた。
酸性カーボンブラックMA−77: 1.5部
JONCRYL538J: 7部
2−ピロリドン: 30部
1,2−ヘキサンジオール: 3部
ポリエチレングリコール(分子量1000): 4部
フルオロアルキルポリエチレンオキシド: 0.5部
イオン交換水: 54部
<クリアインクの作製>
以下の各成分をそれぞれ加えてクリアインク1、クリアインク2、クリアインク3およびクリアインク4を作製した。
(クリアインク1)
水溶性有機溶剤として樹脂の層が形成された記録媒体に対して膨潤溶解性のある2−ピロリドンを用いた。
2−ピロリドン: 40部
1,2−ヘキサンジオール: 3部
ポリエチレングリコール(分子量1000): 4部
フルオロアルキルポリエチレンオキシド: 0.5部
イオン交換水: 52.5部
(クリアインク2)
水溶性有機溶剤として樹脂の層が形成された記録媒体に対して膨潤溶解性のある1−メチル−2−ピロリドンを用いた。
1−メチル−2−ピロリドン: 40部
1,2−ヘキサンジオール: 3部
ポリエチレングリコール(分子量1000): 4部
フルオロアルキルポリエチレンオキシド: 0.5部
イオン交換水: 52.5部
(クリアインク3)
水溶性有機溶剤として樹脂の層が形成された記録媒体に対して膨潤溶解性のあるテトラエチレングリコールジメチルエーテルを用いた。
テトラエチレングリコールジメチルエーテル: 40部
1,2−ヘキサンジオール: 3部
ポリエチレングリコール(分子量1000): 4部
フルオロアルキルポリエチレンオキシド: 0.5部
イオン交換水: 52.5部
(クリアインク4)
水溶性有機溶剤として樹脂の層が形成された記録媒体に対して膨潤溶解性のないジエチレングリコールモノ−n−ブチル エーテルを用いた。
ジエチレングリコールモノ−n−ブチル エーテル: 40部
1,2−ヘキサンジオール: 3部
ポリエチレングリコール(分子量1000): 4部
フルオロアルキルポリエチレンオキシド: 0.5部
イオン交換水: 52.5部
次に、本実施形態で使用する記録媒体について以下に詳細に説明する。
本実施形態には、紙や繊維等の吸水性基材に樹脂コート層を設けた記録媒体、プラスチックや金属等、またはそれらに樹脂等のコート層を設けた記録媒体等を適用することができる。本実施形態では、基材上に塩化ビニルによる層が形成された光沢塩ビグレー糊(桜井株式会社製)を記録媒体1として使用する。また、PETフィルム基材上に樹脂が塗工されたLSJET電飾フィルムプラス(桜井株式会社製)を記録媒体2として使用する。
上述のカラーインク、クリアインク、記録媒体を用いて耐擦過性の評価のために用いる評価画像を複数作成した。
図4に作成した評価画像の模式図を示す。
本実施形態では、1200dpi×1200dpiの解像度で記録媒体上の1200個×1200個の画素領域に1滴ずつインクを吐出して記録した画像(以下、ベタ画像とも称する)におけるインクの吐出量を100%とする。これに対し、記録媒体3上の20cm×20cmの画像領域に50%の吐出量(吐出量に関する情報)でカラーインクを吐出した画像40(以下、低デューティ部とも称する)を記録する。更に、記録媒体3上の画像40と近接する20cm×20cmの画像領域に200%の吐出量(吐出量に関する情報)でカラーインクを吐出した画像41(以下、高デューティ部とも称する)を記録し、これを評価画像として使用する。この評価画像を上述のカラーインク、クリアインク、記録媒体の様々な組み合わせ毎に複数作成し、耐擦過性の評価を行う。なお、いずれの評価画像も記録ヘッドの片方向の走査を合計8回行うことで記録した。また、第1ヒータ25は後述の加熱温度に記録を行う前から予め加熱しており、記録が終了するまで同じ加熱温度で加熱を継続した。また、クリアインクを吐出する場合、後述の吐出量を8回の走査で均等に分割して吐出し、また、記録媒体3上の画像40、41内で特定の領域に偏ることのないように吐出した。
以下に実施例及び比較例を用いて使用するカラーインク、クリアインク、記録媒体、および第1ヒータ25の加熱温度の組合せについて詳細に説明する。
(実施例1)
カラーインク1、クリアインク1、記録媒体1を使用した。加熱温度は100℃に設定した。低デューティ部にはクリアインクを30%の吐出量で吐出し、高デューティ部にはクリアインクを吐出しなかった。
(実施例2)
カラーインク1、クリアインク1、記録媒体2を使用した。加熱温度は100℃に設定した。低デューティ部にはクリアインクを30%の吐出量で吐出し、高デューティ部にはクリアインクを吐出しなかった。
(実施例3)
カラーインク1、クリアインク2、記録媒体1を使用した。加熱温度は100℃に設定した。低デューティ部にはクリアインクを30%の吐出量で吐出し、高デューティ部にはクリアインクを吐出しなかった。
(実施例4)
カラーインク1、クリアインク3、記録媒体1を使用した。加熱温度は100℃に設定した。低デューティ部にはクリアインクを30%の吐出量で吐出し、高デューティ部にはクリアインクを吐出しなかった。
(比較例1)
カラーインク1、記録媒体1を使用した。加熱温度は100℃に設定した。低デューティ部、高デューティ部のいずれにもクリアインクを吐出しなかった。
(比較例2)
カラーインク1、記録媒体1を使用した。加熱温度は75℃に設定した。低デューティ部、高デューティ部のいずれにもクリアインクを吐出しなかった。
(比較例3)
カラーインク2、記録媒体1を使用した。加熱温度は100℃に設定した。低デューティ部、高デューティ部のいずれにもクリアインクを吐出しなかった。
(比較例4)
カラーインク2、記録媒体1を使用した。加熱温度は125℃に設定した。低デューティ部、高デューティ部のいずれにもクリアインクを吐出しなかった。
(比較例5)
カラーインク1、クリアインク4、記録媒体1を使用した。加熱温度は100℃に設定した。低デューティ部にはクリアインクを30%の吐出量で吐出し、高デューティ部にはクリアインクを吐出しなかった。
上述の複数の評価画像に対して行う耐擦過性の検証方法を以下に記載する。
本実施形態においては、学振型摩擦試験機(JIS L 0849 準拠)を用いて耐擦過性の評価を行う。評価画像を記録した記録媒体3を該試験機の円弧状の試験台に設置し、300gの摩擦子と接触させる。ここでは、摩擦子には摩擦用白布(JIS L 0805に規する3号綿)を取りつける。この状態で荷重をかけながら試験台を一定速度で50回水平往復運動させ、評価画像の摩耗具合を評価した。耐擦過性の評価基準を以下に示す。
(評価:◎)
画像形成領域の変化はほとんどない。また、記録媒体上における画像が形成されていない領域(以下、紙白と称する)についても色材が引きずられた跡はほとんどなく、シルボン紙にも色材がほとんど転写していない。具体的には、それぞれの画像に対する削れたインク層の面積の割合が2%未満である。
(評価:○)
試験の前後で、画像に削れあとが若干見える。また、紙白については、画像領域と紙白の境界から紙白にシルボン紙を引きずった方向に沿って、色材が引きずられたことにより5mm以下の線が数本見える。また、シルボン紙への色材の転写は非常に少ないがよく観察すれば転写していることがわかる程度である。具体的には、それぞれの画像に対する削れたインク層の面積の割合が2%以上10%未満である。
(評価:△)
試験の前後で、画像に削れあとが見える。また、紙白については画像領域と紙白の境界から紙白にシルボン紙を引きずった方向に沿って、色材が引きずられたことにより5mm以上の線が多数見えるが、画像領域と紙白との境界は認識することができる。また、シルボン紙への色材の転写については、シルボン紙を引きずったあとの画像領域に残る色材量と同程度の色材がシルボン紙に転写している。具体的には、それぞれの画像に対する削れたインク層の面積の割合が10%以上である。
上述の実施例および比較例に記載した評価試料に対して耐擦過性の評価試験を行った結果を表1に示す。
表1からわかるように、クリアインクを吐出しない評価画像(比較例1〜4)および樹脂の層が形成された記録媒体に対して膨潤溶解性のないクリアインクを吐出する評価画像(比較例5)では、低デューティ部と高デューティ部のいずれか一方において耐擦過性の低下が確認された。これに対し、カラーインクの吐出量が少ない場合に樹脂の層が形成された記録媒体に対して膨潤溶解性のある水溶性有機溶剤を含有するクリアインクを吐出した評価画像(実施例1〜4)においては低デューティ部、高デューティ部のいずれにおいても耐擦過性の低下は確認できなかった。これにより、カラーインクの吐出量が少ない場合に樹脂の層が形成された記録媒体に対して膨潤溶解性のある水溶性有機溶剤を含有するクリアインクを吐出することにより耐擦過性の低下を抑制できることが実験的に確認できる。
以上の点を鑑み、本実施形態では画像領域に対するカラーインクの吐出量が所定の閾値よりも低い場合に所定の吐出量でクリアインクを吐出するように制御することにより耐擦過性の低下を抑制する。
図5は本実施形態における記録制御系の概略構成を示すブロック図である。
画像入力部であるホストコンピュータ301は、ハードディスク等の各種の記憶媒体に保存されているRGB形式の多値画像データを、画像記録装置1000内の画像処理部に送信する。
画像処理部は、後述するMPU302、ASIC303等から構成されている。また、多値画像データは、ホストコンピュータ301に接続されたスキャナやデジタルカメラ等の外部の画像入力機器からも受け取ることができる。画像処理部は、入力された多値画像データに後述する画像処理を施して2値画像データに変換する。これにより、複数種類のインクを記録ヘッド7から吐出するための記録データである2値画像データが生成される。
画像出力部である画像記録装置1000は、画像処理部で生成されたインクの2値画像データに基づいて、インクを記録媒体3に付与することで画像を記録する。画像記録装置1000は、ROM304に記録されたプログラムに従ってMPU(Micro Processeor Unit)302により制御される。RAM305は、MPU302の作業領域や一時データ保存領域として機能する。MPU302は、ASIC303を介して、キャリッジ6の駆動系308、記録媒体3の搬送駆動系309、記録ヘッド7の回復駆動系310、および記録ヘッド7の駆動系311の制御を行う。
プリントバッファ306は、記録ヘッド7へ転送できる形式に変換された記録データを一時保管する。
マスクバッファ307には、記録データを記録ヘッド7に転送する際に適用するマスクパターンが一時的に保管されている。なお、マルチパス記録に用いる複数のマスクパターンはROM304内に用意され、実際の記録時に該当するマスクパターンがROM304から読み出されてマスクバッファ307に格納される。
なお、本実施形態では画像処理部は画像記録装置1000に存在する形態について記載したが、ホストコンピュータ301に画像処理部が存在していても良い。
図6は本実施形態の画像処理部における画像処理の過程を説明するためのフローチャートである。
色変換処理ステップS31では、画像入力部であるホストコンピュータ301から取得されたRGB形式の多値データが、記録に用いるインクの色に対応するCMYK形式の多値データに変換される。
次に、2値化処理ステップS32では、色変換処理ステップS31にて変換されたインクの色に対応する多値データのそれぞれが、記憶されていたパターンに従って2値の画像データに展開される。この2値化処理により、シアンインク、マゼンタインク、イエローインク、ブラックインクのそれぞれを吐出するためのCMYK形式の2値データが生成される。
分割処理ステップS33では、2値化処理ステップS32で得られたCMYK形式の2値データがそれぞれ同じ大きさを有する画像領域に対応する複数のCMYK形式の2値データに分割される。
吐出量判定処理ステップS34では、分割処理ステップS33で生成された複数のCMYK形式の2値データのそれぞれの吐出量を判定する。ここでは、シアンインク、マゼンタインク、イエローインク、ブラックインクをそれぞれ吐出するための4つの2値データの和をカラーインクの吐出量dとして判定する。ここで、ある画像領域に対応する2値データの吐出量dが所定の閾値Th以上である場合、その2値データは記録データ生成処理ステップS36へと進む。一方、ある画像領域に対応する2値データの吐出量dが所定の閾値Th未満である場合、その2値データはクリアインク吐出データ生成処理ステップS35へと進む。このカラーインクの吐出量の判定は、記録媒体上のすべての画像領域に対して行われる。なお、上記の所定の閾値Thは使用するインクや記録媒体、加熱温度等の条件に応じて適宜異なる値を設定可能である。
クリアインク吐出データ生成処理ステップS35では、吐出量が所定の閾値未満である2値データに対応する画像領域に対してクリアインクを吐出するための2値データを生成する。クリアインクを吐出するための2値データは、同じ画像領域に吐出されるカラーインクの吐出量dの30%の吐出量となるように、カラーインクの2値データを間引くことで生成される。このクリアインク吐出データ生成処理ステップS35における処理の後、カラーインクの吐出量dが所定の閾値Th未満である画像領域における2値データと該画像領域に対してクリアインクを吐出するための2値データは記録データ生成処理ステップS36に進む。
記録データ生成処理ステップS36では、各画像領域におけるカラーインクを吐出するための2値データと、カラーインクの吐出量dが所定の閾値未満である画像領域におけるクリアインクを吐出するための2値データと、に対してマスクパターン処理を行う。これにより、カラーインク、クリアインクのそれぞれに関して複数回の記録走査に分配された記録データを生成する。
このように生成された記録データに基づき、画像記録装置1000の記録ヘッド7からインクの吐出を実行し、画像を形成する。
以上の構成によれば、カラーインクの吐出量が少ない画像領域に対してクリアインクを吐出することができるため、画像の耐擦過性の低下を抑制することが可能となる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態ではある画像領域に対するカラーインクの吐出量が所定の閾値よりも少ない場合に該画像領域に対してクリアインクを吐出する形態について記載した。
これに対し、本実施形態では、ある画像領域に対するカラーインクの吐出量が所定の閾値よりも少ない場合、該画像領域だけでなく、更に該画像領域の端部に隣接する隣接領域に対してもクリアインクを吐出する形態について記載する。
なお、前述した第1の実施形態と同様の部分については説明を省略する。
インクが吐出されていない記録媒体上の領域(以下、非記録領域とも称する)は、インクが吐出された記録媒体上の領域に比べて加熱による表面温度の上昇が顕著になる。そのため、非記録領域と隣接する画像領域の端部は上述の表面温度の上昇の影響を受け、該画像領域の中央部に比べて高温となる。これにより、該画像領域の端部において水溶性有機溶剤の記録媒体内への吸収が顕著に発生し、該画像領域の端部に吐出された樹脂エマルジョンの最低造膜温度が然程低下しなくなってしまう。その結果、該画像領域の端部に形成される画像において樹脂エマルジョンの皮膜化が不完全に行われてしまい、耐擦過性が低下する虞がある。
そのため、本実施形態では画像領域の端部に隣接する隣接領域に対して更にクリアインクを吐出することにより、該画像領域の端部に形成される画像における耐擦過性の低下を抑制する。
第1の実施形態と同様のカラーインク、クリアインク、記録媒体を用いて耐擦過性の評価のために用いる評価画像を複数作成した。
図7に作成した評価画像の模式図を示す。
本実施形態では、記録媒体3上の20cm×20cmの画像領域に50%の吐出量でカラーインクを吐出した画像40(低デューティ部)を記録する。また、記録媒体3上の画像40と近接する20cm×20cmの画像領域に200%の吐出量でカラーインクを吐出した画像41(高デューティ部)を記録する。更に、画像40、41のそれぞれの端部に隣接する幅0.4mmの隣接領域に80%の吐出量でクリアインクを吐出した画像42、43を形成しこれを評価画像として使用する。
以下に実施例を用いて使用するカラーインク、クリアインク、記録媒体、および第1ヒータ25の加熱温度の組合せについて詳細に説明する。
(実施例5)
カラーインク1、クリアインク1、記録媒体1を使用した。加熱温度は100℃に設定した。低デューティ部にはクリアインクを30%の吐出量で吐出し、高デューティ部にはクリアインクを吐出しなかった。また、高デューティ部、低デューティ部のそれぞれの隣接領域に対して80%の吐出量でクリアインクを吐出した。
(実施例6)
カラーインク1、クリアインク1、記録媒体2を使用した。加熱温度は100℃に設定した。低デューティ部にはクリアインクを30%の吐出量で吐出し、高デューティ部にはクリアインクを吐出しなかった。また、高デューティ部、低デューティ部のそれぞれの隣接領域に対して80%の吐出量でクリアインクを吐出した。
(実施例7)
カラーインク1、クリアインク2、記録媒体1を使用した。加熱温度は100℃に設定した。低デューティ部にはクリアインクを30%の吐出量で吐出し、高デューティ部にはクリアインクを吐出しなかった。また、高デューティ部、低デューティ部のそれぞれの隣接領域に対して80%の吐出量でクリアインクを吐出した。
(実施例8)
カラーインク1、クリアインク3、記録媒体1を使用した。加熱温度は100℃に設定した。低デューティ部にはクリアインクを30%の吐出量で吐出し、高デューティ部にはクリアインクを吐出しなかった。また、高デューティ部、低デューティ部のそれぞれの隣接領域に対して80%の吐出量でクリアインクを吐出した。
上述の実施例に記載した評価試料に対して耐擦過性の評価試験を行った結果を表2に示す。
表2からわかるように、各画像領域の端部に隣接する隣接領域に対してクリアインクを吐出することにより耐擦過性の低下をより効果的に抑制することができることが実験的に確認できた。
以上の点を鑑み、本実施形態では画像領域に対するカラーインクの吐出量が所定の閾値よりも低い場合、該画像領域に対してクリアインクを吐出し、且つ、該画像領域の端部に隣接する隣接領域に対してクリアインクを吐出するように制御することにより耐擦過性の低下を抑制する。
以上の構成によれば、画像の耐擦過性の低下をより効果的に抑制することが可能となる。
なお、各実施形態では樹脂の層が形成された記録媒体に対して樹脂エマルジョンの最低造膜温度を低下させる性質を有する水溶性有機溶剤を含有するインクとして顔料を含有しないクリアインクを使用する形態を記載したが、他の形態による実施も可能である。例えば、使用する各カラーインクと同じ色相であり、濃度が低い淡インクを用い、該淡インクが樹脂エマルジョンの最低造膜温度を低下させる性質を有する水溶性有機溶剤を含有する形態であっても良い。

Claims (14)

  1. 顔料、水、加熱により皮膜化する性質を有する樹脂エマルジョンおよび前記樹脂エマルジョンの最低造膜温度を低下させる性質を有する水溶性有機溶剤を少なくとも含有する所定のインクと、水および前記樹脂エマルジョンの最低造膜温度を低下させる性質を有する水溶性有機溶剤を少なくとも含有する付与材と、を少なくとも吐出するための記録ヘッドと、
    前記記録媒体に対して前記所定のインクおよび前記付与材を吐出するように前記記録ヘッドを制御する吐出制御手段と、
    前記記録媒体上に吐出された前記所定のインクに含有される前記樹脂エマルジョンを皮膜化するために前記記録媒体を加熱する加熱手段と、
    前記記録媒体上のそれぞれ同じ大きさを有する複数の画像領域のそれぞれに対する前記所定のインクの吐出量に関する情報を取得する取得手段と、を有する画像記録装置であって、
    前記吐出制御手段は、前記取得手段が取得した情報が示す前記所定のインクの吐出量が第1の量である場合における前記画像領域に対する前記付与材の吐出量が、前記取得手段が取得した情報が示す前記所定のインクの吐出量が前記第1の量よりも多い第2の量である場合における前記画像領域に対する前記付与材の吐出量よりも多くなるように、前記所定のインクおよび前記付与材の吐出を制御することを特徴とする画像記録装置。
  2. 前記吐出制御手段は、前記取得手段が取得した情報が示す前記画像領域に対する前記所定のインクの吐出量が前記第1の量である場合、前記画像領域の端部に隣接する隣接領域に対して前記付与材を吐出するように、前記所定のインクおよび前記付与材の吐出を制御することを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  3. 前記吐出制御手段は、前記取得手段が取得した情報が示す前記所定のインクの吐出量が前記第2の量である場合、前記付与材を吐出しないように前記所定のインクおよび前記付与材の吐出を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の画像記録装置。
  4. 前記吐出制御手段は、前記取得手段が取得した情報が示す前記所定のインクの吐出量が前記第2の量以上である場合、前記付与材を吐出しないように前記所定のインクおよび前記付与材の吐出を制御することを特徴とする請求項3に記載の画像記録装置。
  5. 前記記録媒体は、基材と、前記基材上に形成された樹脂の層と、を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の画像記録装置
  6. 前記樹脂は、塩化ビニルであることを特徴とする請求項5に記載の画像記録装置。
  7. 前記水溶性有機溶剤は、前記樹脂を膨潤溶解する性質を有することを特徴とする請求項5または6に記載の画像記録装置。
  8. 前記水溶性有機溶剤は、ラクタム構造を有する複素環化合物であることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の画像記録装置。
  9. 前記水溶性有機溶剤は、2−ピロリドンであることを特徴とする請求項8に記載の画像記録装置。
  10. 前記所定のインクにおける前記水溶性有機溶剤の含有量は3wt%以上、30wt%以下であり、且つ、前記付与材における前記水溶性有機溶剤の含有量は前記所定のインクにおける前記水溶性有機溶剤の含有量以上、60wt%以下であることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の画像記録装置。
  11. 前記付与材は、顔料を含有しないことを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の画像記録装置。
  12. 顔料、水、加熱により皮膜化する性質を有する樹脂エマルジョンおよび前記樹脂エマルジョンの最低造膜温度を低下させる性質を有する水溶性有機溶剤を少なくとも含有する所定のインクと、水および前記樹脂エマルジョンの最低造膜温度を低下させる性質を有する水溶性有機溶剤を少なくとも含有する付与材と、を少なくとも吐出するための記録ヘッドを、前記記録媒体に対して前記所定のインクおよび前記付与材を吐出するように制御する吐出制御工程と、
    前記記録媒体上に吐出された前記所定のインクに含有される前記樹脂エマルジョンを皮膜化するために前記記録媒体を加熱する加熱工程と、
    前記記録媒体上のそれぞれ同じ大きさを有する複数の画像領域のそれぞれに対する前記所定のインクの吐出量に関する情報を取得する取得工程と、を有する画像記録方法であって、
    前記吐出制御工程は、前記取得工程が取得した情報が示す前記所定のインクの吐出量が第1の量である場合における前記画像領域に対する前記付与材の吐出量が、前記取得工程が取得した情報が示す前記所定のインクの吐出量が前記第1の量よりも多い第2の量である場合における前記画像領域に対する前記付与材の吐出量よりも多くなるように、前記所定のインクおよび前記付与材の吐出を制御することを特徴とする画像記録方法。
  13. 前記吐出制御工程は、前記取得工程が取得した情報が示す前記画像領域に対する前記所定のインクの吐出量が前記第1の量である場合、前記画像領域の端部に隣接する隣接領域に対して前記付与材を吐出するように、前記所定のインクおよび前記付与材の吐出を制御することを特徴とする請求項12に記載の画像記録方法。
  14. 請求項12または13に記載の画像記録方法を実行するために、画像記録装置のコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017164925A (ja) * 2016-03-14 2017-09-21 株式会社リコー 保護液付与制御装置、画像形成システム、画像形成装置、保護液付与制御方法、保護液付与制御プログラム

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