JP2015112664A - 蛇腹状パッドを備えたワーク吸着装置 - Google Patents

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Katsuyuki Ogino
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Abstract

【課題】ワークをピックアンドプレイス作業のサイクルタイムが短くワークに高加速度が作用する場合であっても、前記作業の全工程にわたって安定かつ確実な吸着を行うことができる蛇腹状パッドを備えたワーク吸着装置を提供する。
【解決手段】表面が平面でないワークWをピックアンドプレイスする際に用いられる蛇腹状パッド2,2,…を備えたワーク吸着装置1において、蛇腹状パッド2,2,…が装着された吸着部Gに、蛇腹状パッド2,2,…によりワークWを吸着して持ち上げた状態における、蛇腹状パッド2,2,…のリップ部4,4,…の外側傾斜面に沿うリップ押えA,A,…を備えた。高加速度が作用しても、ワークWの脱落や蛇腹状パッド2,2,…の残留振動がないため、ワーク供給箇所からワーク移載箇所までのワークのピックアンドプレイス作業を迅速にかつ安定して行うことができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、表面が平面でないワークをピックアンドプレイスする際に用いられる蛇腹状パッドを備えたワーク吸着装置に関し、さらに詳しくは、ピックアンドプレイス作業のサイクルタイムが短く前記ワークに高加速度が作用する場合であっても、前記作業の全工程にわたって安定かつ確実な吸着を行うことができる蛇腹状パッドを備えたワーク吸着装置に関する。
ワーク(被移載物)を移載するピックアンドプレイス作業を行うロボットに用いられるエンドエフェクタとして、ピロー包装品又はパウチ包装品等の表面が平面でないワークに対しては、前記ワークの表面にリップ部が沿うように蛇腹部が変形可能な蛇腹状パッドを備えたワーク吸着装置を用いることが多い(例えば、特許文献1及び2参照)。
このようなワーク吸着装置が装着されたロボットを用いて行うピックアンドプレイス作業は、例えば以下の工程(A)ないし(H)のように行われる。
(A)蛇腹状パッドをワーク供給箇所の上方まで移動させる。
(B)蛇腹状パッドを所定下降位置まで下降させ、蛇腹状パッドのリップ部をワークの表 面に当接させる。この状態では、蛇腹状パッドの蛇腹部が変形するので、表面が平 面でないワークの表面に沿ってリップ部が密着する。
(C)真空(負圧)吸引することによりワークをリップ部に吸着させる。
(D)ワークを蛇腹状パッドとともに所定上昇位置まで上昇させる。
(E)ワークをワーク移載箇所の上方まで横方向へ移動させる。
(F)ワークを所定下降位置まで下降させる。
(G)真空破壊することにより、ワークを蛇腹状パッドのリップ部から離反させる。
(H)蛇腹状パッドを所定上昇位置まで上昇させる。
また、前記ワーク移載箇所でワークを箱詰めする箱詰め装置として、平面視における中央部が上下に膨らみ側縁部(周辺部)が薄く持ち上がっている包装パックを箱詰めする際に、隣接する前記包装パックの側縁部同士を重ね合わせるように幅寄せした状態で箱内に収納することにより、箱内の無駄な空間を少なくして収納効率を高めるようにしたものがある(例えば、特許文献3及び4参照)。
特開平6−320466号公報 特開2010−188465号公報 特開昭64−84806号公報 特許第3703364号公報
特許文献2の蛇腹状パッドを備えたワーク吸着装置(ロボットハンド)は、蛇腹状パッド(ベローズ式吸着パッド)に加えて、蛇腹状パッドの内側に高硬度吸着パッドを備えるとともに、蛇腹状パッドの外側に固定ロッドを備えたものであり、このような構成により、吸着したワークの横ずれや傾きによる位置ずれの発生がなく、確実にワークを保持、固定できる、としている。
しかしながら、特許文献2の発明が対象とする自動車の組み立て工程ではなく、例えば食品等のピックアンドプレイス作業のようにサイクルタイムが短く前記ワークに高加速度が作用する用途に用いた場合には、前記作業工程の全工程にわたって安定かつ確実な吸着を行うことができないという問題がある。例えば、食品等のピックアンドプレイス作業においては、パラレルリンク機構を採用した高速多関節ロボットにより、前記工程(E)の横方向への500mm程度の移動時間が0.1秒程度のものがあり、このような作業工程においては、非常に大きな加速度がワーク(食品等)に作用するためである。
その上、蛇腹状パッドの内側に高硬度吸着パッドを備えた特殊形状の吸着パッドを製作する必要があることとともに、全ての吸着パッドの外側に固定ロッドを設ける必要があるので、特に蛇腹状パッドの数が多いワーク吸着装置においては、重量が増大するとともにコストが嵩むという問題もある。
また、特許文献3及び4の箱詰め装置は、包装パックの側縁部同士を重ね合わせるように幅寄せした状態で箱内に収納できるので、収納効率を高めることができるものである。
しかしながら、特許文献3及び4の箱詰め装置は、ポテトチップス等の内容物を詰めた袋を箱詰めするものであるので、軽量であるとともに内容物が潰れないように空気が封入されているため、蛇腹状パッドを用いる必要がないものである。
その上、特許文献3(第3図)のような箱詰め装置には、本発明が着目するようなサイクルタイムが短くワークに高加速度が作用する、横方法への移動を行う前記工程(E)はなく、特許文献4(図3)のような箱詰め装置には、前記工程(E)に相当する旋回はあるが、この箱詰め装置は、旋回するアーム部材、アーム部材の先端に備えた上下方向の支持部材、支持部材の上昇位置でアーム部材にロックするロック機構、及び支持部材を昇降させる昇降機構等を備えたものであり、パラレルリンク機構を採用した高速多関節ロボットのように高速・高加速度で動作するものではない。
そこで本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、表面が平面でないワークをピックアンドプレイスする際に用いられる蛇腹状パッドを備えたワーク吸着装置において、ピックアンドプレイス作業のサイクルタイムが短く前記ワークに高加速度が作用する場合であっても、前記作業の全工程にわたって安定かつ確実な吸着を行うことができ、箱内の無駄な空間を少なくして収納効率を高めるように箱詰めできる蛇腹状パッドを備えたワーク吸着装置を提供する点にある。
本発明に係る蛇腹状パッドを備えたワーク吸着装置は、前記課題解決のために、表面が平面でないワークをピックアンドプレイスする際に用いられる蛇腹状パッドを備えたワーク吸着装置であって、前記蛇腹状パッドが装着された吸着部に、前記蛇腹状パッドにより前記ワークを吸着して持ち上げた状態における、前記蛇腹状パッドのリップ部の外側傾斜面に沿うリップ押えを備えたことを特徴とする。
このような構成によれば、表面が平面でないワークを蛇腹状パッドにより吸着して持ち上げた状態で、蛇腹状パッドのリップ部の外側傾斜面に沿うリップ押えを備えているので、加速力による蛇腹状パッドの横振れ(変形)が規制されるため、蛇腹状パッドにより吸着されたワークの姿勢を保持したまま、ワークを安定かつ確実に吸着した状態を維持しながら搬送できる。
よって、高加速度が作用しても、ワークの脱落や蛇腹状パッドの残留振動がないため、ワーク供給箇所からワーク移載箇所までのワークのピックアンドプレイス作業を迅速にかつ安定して行うことができる。
また、本発明に係る蛇腹状パッドを備えたワーク吸着装置は、前記課題解決のために、表面が平面でない複数の包装部間を帯状の連結部で連結した連包品であるワークをピックアンドプレイスして箱詰めする際に用いられる蛇腹状パッドを備えたワーク吸着装置であって、前記蛇腹状パッドが装着された吸着部を、前記連包品の包装部の数に合わせて複数設け、前記複数の吸着部のそれぞれに、前記蛇腹状パッドにより前記ワークを吸着して持ち上げた状態における、前記蛇腹状パッドのリップ部の外側傾斜面に沿うリップ押えを備えるとともに、前記複数の吸着部の隣接するもの同士の少なくとも一方を駆動して、隣接する包装部間の前記連結部を隣接する一方の包装部の上に移動させるように折り返し、前記隣接する包装部の端縁同士を重ね合わせるように幅寄せする幅寄せ機構を備えたことを特徴とする。
このような構成によれば、表面が平面でない複数の包装部間を帯状の連結部で連結した連包品であるワークの前記包装部を複数の吸着部の蛇腹状パッドにより吸着して前記ワークを持ち上げた状態で、蛇腹状パッドのリップ部の外側傾斜面に沿うリップ押えを備えているので、加速力による蛇腹状パッドの横振れ(変形)が規制されるため、蛇腹状パッドにより吸着されたワークの姿勢を保持したまま、ワークを安定かつ確実に吸着した状態を維持しながら搬送できる。
よって、高加速度が作用しても、ワークの脱落や蛇腹状パッドの残留振動がないため、ワーク供給箇所からワーク移載箇所までワークをピックアンドプレイスして箱詰めする作業を迅速にかつ安定して行うことができる。
その上、複数の吸着部の隣接するもの同士の少なくとも一方を駆動して、隣接する包装部間の連結部を隣接する一方の包装部の上に移動させるように折り返し、前記隣接する包装部の端縁同士を重ね合わせるように幅寄せする幅寄せ機構を備えているので、前記連包品であるワークを幅寄せした状態で箱内に上下多段に収容できるため、箱内の無駄な空間を少なくして収納効率を高めることができる。
ここで、前記リップ押えが、前記吸着部の水平な平板に形成された丸穴の周囲から斜め上内方へ突出する少なくとも3個の舌片であり、板金プレス加工により形成されたものであると好ましい。
このような構成によれば、リップ押えを水平な平板に形成された丸穴の周囲から斜め上内方へ突出する少なくとも3個の舌片として、板金プレス加工により形成するので、製造コストを低減できるとともに舌片の傾斜角度を調整できる。
また、前記吸着部に前記蛇腹状パッドを複数装着するとともに、これらの蛇腹状パッドのそれぞれに前記リップ押えを設けてなるとさらに好ましい。
このような構成によれば、吸着部に装着された複数の蛇腹状パッドが、それぞれ前記リップ押えにより支持されるので、複数の蛇腹状パッドのリップ部が略同じ高さに保持されるため、リップ部に吸着されたワークは略水平姿勢に保持され、ピックアンドプレイス作業の全工程にわたってワークの姿勢が崩れない。
以上のように、本発明に係る蛇腹状パッドを備えたワーク吸着装置によれば、
(ア)リップ押えを備えた構成により、高加速度が作用しても、ワークの脱落や蛇腹状パッドの残留振動がないため、ワーク供給箇所からワーク移載箇所までのワークのピックアンドプレイス作業を迅速にかつ安定して行うことができること、
(イ)幅寄せ機構を備えたものでは、前記連包品であるワークを幅寄せした状態で箱内に上下多段に収容できるため、箱内の無駄な空間を少なくして収納効率を高めることができること、
等の顕著な効果を奏する。
本発明の実施の形態1に係る蛇腹状パッドを備えたワーク吸着装置の要部拡大部分縦断正面図であり、コンベア上のワークに蛇腹状パッドのリップ部を当接させた状態を示している。 同じく要部拡大部分縦断正面図であり、ワークを吸着して持ち上げた状態を示している。 ワーク吸着装置の平面図である。 吸着部を構成するガイド部の斜視図である。 本発明の実施の形態2に係る蛇腹状パッドを備えたワーク吸着装置の部分縦断正面図である。 同じく部分縦断正面図であり、(a)は連包品であるワークを吸着した状態、(b)は前記ワークを持ち上げた状態を示している。 同じく部分縦断正面図であり、前記ワークを所定上昇位置まで上昇させて幅寄せ機構により幅寄せした状態を示している。 同じく部分縦断正面図であり、(a)は前記ワークを箱内へ収容するために下降している状態を、(b)は前記ワークを所定下降位置まで下降させて箱内に収容した後に前記ワーク吸着装置を上昇させている状態を示している。 連包品であるワークを箱内へ上下多段に収容した状態を示す部分縦断面図である。
次に本発明の実施の形態を添付図面に基づき詳細に説明するが、本発明は、添付図面に示された形態に限定されず特許請求の範囲に記載の要件を満たす実施形態の全てを含むものである。
なお、図1〜図3、及び図5〜図8において、配管、フィルタ及び真空弁、並びに、エジェクタ又は真空ポンプ等の記載を省略している。
<実施の形態1>
図1及び図2の要部拡大部分縦断正面図、並びに図3の平面図に示す本発明の実施の形態1に係る蛇腹状パッドを備えたワーク吸着装置1は、パラレルリンク機構を採用した高速多関節ロボット等の高速搬送ロボットのエンドエフェクタとして、取付けフランジ1A(図3参照)がロボット先端のフランジに取り付けられた状態で、ピロー包装品又はパウチ包装品等の表面が平面でないワーク(被移載物)W(質量は100g〜1kg程度)のピックアンドプレイス作業(例えば、前記工程(A)ないし(H)参照)に使用される。
このピックアンドプレイス作業は、例えば、供給コンベアC上にランダムに搬入される冷凍食品等のワークW,W,…を、ビジュアルトラッキングによりワーク吸着装置1で吸着して持ち上げ、ビジュアルトラッキングにより払出コンベア上の段ボール箱に移載して箱詰めするものである。
ワーク吸着装置1の吸着部Gの基部5には、4個の蛇腹状パッド2,2,…(図3参照)が装着されており、基部5にはガイド部6が取り付けられる。
なお、吸着部Gが備える蛇腹状パッド2の数は、用途によっては1個であってもよく、対象ワークや作業内容によって決定される。
図4の斜視図に示すように、ガイド部6の水平な平板7には、4個の蛇腹状パッド2,2,…に対応する位置に、4個の丸穴8,8,…が形成されるとともに、各丸穴8の周囲から斜め上内方へ4個の舌片9,9,…が周方向等分に突出する。
これらの舌片9,9,…が、図2に示す蛇腹状パッド2,2,…によりワークWを吸着して持ち上げた状態における、蛇腹状パッド2,2,…のリップ部4,4,…の外側傾斜面に沿うリップ押えAを構成する。
リップ押えAを構成する舌片9の数は、少なくとも3個(3個以上)を、例えば周方向等分に形成すればよく、リップ押えAを、舌片9,9,…ではなく、円錐台形状の板材等の円環状のものにしてもよく、リップ押えAは、蛇腹状パッド2によりワークWを吸着して持ち上げた状態における、蛇腹状パッド2のリップ部4の外側傾斜面に沿うものであればよい。
ここで、舌片9,9,…を含むガイド部6は、ステンレス鋼板又はアルミニウム合金板等の板金プレス加工により一体のものとして形成されているので、製造コストを低減できるとともに、舌片9,9,…の傾斜角度の調整が可能である。
なお、リップ押えAである舌片9,9,…又は円錐台形状の板材等を合成樹脂製として別体で製作してから、ガイド部6の本体部に取り付けてもよい。
図1のように、供給コンベアC上のワークWの表面(上面)に蛇腹状パッド2,2,…のリップ部4,4,…を当接させた状態では、蛇腹状パッド2,2,…の蛇腹部3,3,…が変形するので、表面が平面でないワークWの表面に沿ってリップ部4,4,…が密着する。
この状態で、真空弁をオンにして真空(負圧)吸引することにより、ワークWはリップ部4,4,…に吸着するので、ロボットにより、図2に示すようにワークWを持ち上げることができる(前記工程(D)参照)。
ここで、図1のようにワークWの表面(上面)にリップ部4,4,…を当接させた後、真空到達した瞬間は、ワークWを上から押さえた状態となっているので、リップ部4,4,…の外面は平たい形態(図6(a)のような形態)となっている。
その後、図2のようにワークWを持ち上げるピッキング動作(前記工程(D)参照)を行うと、ワークWの重さにより、リップ部4,4,…の外面は、前記平たい状態から図2に示すような円錐台の斜面状の傾斜面になる。
次に、ワーク吸着装置1の吸着部Gに複数の蛇腹状パッド2,2,…を備えた構成におけるリップ押えA,A,…の作用効果の詳細について、本実施の形態のように吸着部Gに4個の蛇腹状パッド2,2,…を備えた場合を例にとって説明する。
(吸着時の高さ寸法の安定)
図1のように蛇腹状パッド2,2,…のリップ部4,4,…をワークWの表面(上面)に当接させた状態で、真空弁をオンにして真空(負圧)吸引すると、蛇腹状パッド2,2,…の蛇腹部3,3,…が図2のように縮んで高さ方向の寸法が変化する。
その際に、リップ部4,4,…は、それらの外側傾斜面に沿うリップ押えA,A,…により支持され、4個の蛇腹状パッド2,2,…のリップ部4,4,…が略同じ高さに保持されるので、リップ部4,4,…に吸着されたワークWは略水平姿勢に保持される。
ここで、ガイド部6の平板7にリップ押えAである舌片9,9,…がなく、平板7に丸穴(丸穴8よりも径が小さくリップ部4の外側傾斜面に当接するもの)のみを形成したワーク吸着装置を用いた場合では、蛇腹状パッド2,2,…の蛇腹部3,3,…の縮み寸法が各々ばらつくので、丸穴の間口で袋状のワークWに皺を作る要因となるため、吸着が不安定になる。
また、平板7に丸穴のみを形成する構成において、パッド径に対する丸穴径の設定は、対象ワークによって条件が変化するため困難なものである。例えば、パッド径に対して丸穴径を大きく設定しすぎると、袋状のワークWの皺が大きくなるので、ワークWの垂れ度合いも大きくなって吸着が安定しないし、パッド径に対して丸穴径をぎりぎりの寸法に設定すると、蛇腹部3,3,…の縮み代にはばらつきがでるので、平板7の面との境で上方向にワークWが引っ張られて袋の皺が大きくなるため、真空漏れの要因となって吸着が安定しない。
(吸着搬送時の横振れ防止)
ピックアンドプレイス作業のサイクルタイムが例えば1秒以下である高速搬送が要求される用途では、前記工程(E)の横方向への500mm程度の移動時間が0.1秒程度のものがある。
図2のようにワークWを持ち上げた状態では、前記のとおり、リップ部4,4,…の外面は円錐台の斜面状の傾斜面になっており、リップ押えAである舌片9,9,…がリップ部4,4,…の外側傾斜面に沿うように配設されている。
よって、ワーク移載箇所の上方までの横方向の高速移動(前記工程(E)参照)をさせる際においても、加速力による蛇腹状パッド2,2,…の横振れ(変形)が規制されるので、蛇腹状パッド2,2,…により吸着されたワークWの姿勢を保持したまま、ワークWを安定かつ確実に吸着した状態を維持しながら搬送できる。
ここで、ガイド部6の平板7にリップ押えAである舌片9,9,…がなく、平板7に丸穴(丸穴8よりも径が小さくリップ部4の外側傾斜面に当接するもの)のみを形成したワーク吸着装置を用いた場合では、横移動時の加速力により、蛇腹状パッド2,2,…は横振れ(変形)し、袋状のワークW表面の皺が大きく、ワークWの垂れも大きくなるので、蛇腹状パッド2,2,…からのワークWの脱落が多く発生する。また、横移動だけでなくワークWの供給方向を揃えるため垂直軸まわりの回転も加わるので、よりワークW表面の皺が大きく、ワークWの垂れも大きくなることから、吸着状態がさらに悪化するため、安定した稼働が見込めなくなる。
例えば、前記平板7に丸穴のみを形成したワーク吸着装置を高速搬送ロボットに取り付けて行った或るピックアンドプレイス作業の例において、前記ロボットの速度設定(最大10000mm/s)を3000〜4000mm/sにすると搬送時の吸着が不安定になってワークWの脱落が頻繁に発生していた。
これに対して、本実施の形態のようにリップ押えA(舌片9,9,…)を備えたワーク吸着装置1を用いて行った前記作業の例においては、前記ロボットの速度設定を8500mm/sとしても搬送時の吸着が安定しており、ワークWの脱落が発生しなかった。
以上のとおり、本実施の形態のワーク吸着装置1によれば、ピックアンドプレイス作業の全工程にわたってワークWの姿勢が崩れず、高加速度が作用しても、ワークWの脱落や蛇腹状パッド2,2,…の残留振動がないので、ワーク供給箇所からワーク移載箇所までのワークWのピックアンドプレイス作業を迅速にかつ安定して行うことができる。
その上、袋状のワークは、吸着力を増すためにパッド径をむやみに大きくするとパッドがワークに馴染まなくなるので、適正なパッド径とパッド配置が要求されるものであるが、リップ押えA,A,…を備える構成により、ワークWに馴染みやすい蛇腹状パッド2,2,…を容易に選定できる。
<実施の形態2>
図5〜図8の部分縦断正面図に示すように、本発明の実施の形態2に係る蛇腹状パッドを備えたワーク吸着装置1は、表面が平面でない2つの包装部D1,D2間を帯状の連結部Eで連結した連包品であるワークWを吸着するものであり、実施の形態1のワーク吸着装置1における吸着部Gと同様の2つの吸着部G1,G2を備えたものである。
また、ワーク吸着装置1は、吸着部G1により包装部D1を吸着するとともに吸着部G2により包装部D2を吸着した状態で(例えば、図6参照)、連結部Eを包装部D1の上に移動させるように折り返し、隣接する包装部D1,D2の端縁同士を重ね合わせるように幅寄せ(例えば、図7参照)する幅寄せ機構Fを備えている。
幅寄せ機構Fは、傾斜させて平行に配置された一対のエアスライドテーブル10,10により構成され、エアスライドテーブル10,10により吸着部G1,G2を支持しているので、エアスライドテーブル10,10を駆動することにより、図5及び図6に示す幅寄せ前の状態と図7及び図8に示す幅寄せ後の状態を切り替えることができる。
次に、ワーク吸着装置1を用いて行う前記連包品であるワークWをピックアンドプレイスして箱詰めする作業の例について説明する。
このピックアンドプレイス作業は、供給コンベアC上にランダムに搬入される前記連包品である冷凍食品等のワークW,W,…を、ビジュアルトラッキングによりワーク吸着装置1で吸着して持ち上げ、ビジュアルトラッキングにより払出コンベア上の箱Bに移載して箱詰めするものである。
図5に示す待機状態から、ロボットによりワーク吸着装置1をワークW上方まで移動させ(前記工程A参照)、ワーク吸着装置1を所定下降位置まで下降させて、図6(a)に示すように、吸着部G1により包装部D1を、吸着部G2により包装部D2を吸着する(前記工程B及びC参照)。
次に、図6(b)に示すようにワークWを持ち上げ、図7に示すように所定上昇位置まで移動させながら(前記工程D参照)、幅寄せ機構Fにより幅寄せする。
次に、ワーク移載箇所の上方まで横方向へ移動させ(前記工程E参照)、図8(a)に示すようにワークWを箱B内へ下降させる(前記工程F参照)。
ワークの所定下降位置で真空弁をオフにして真空破壊することにより、ワークWを吸着部G1,G2から離反させた後(前記工程G参照)、図8(b)に示すようにワーク吸着装置1を所定上昇位置まで上昇させる(前記工程H参照)。
以上の動作を繰り返すことにより、図9に示すように、2つの包装部D1,D2間を帯状の連結部Eで連結した連包品であるワークW,W,…が、幅寄せされた状態で箱B内に上下多段に収容されるので、箱B内の無駄な空間を少なくして収納効率を高めることができる。
その上、本実施の形態におけるワーク吸着装置1も、実施の形態1のワーク吸着装置1と同様のリップ押えAを備えているので(図5参照)、高加速度が作用しても、ワークWの脱落や蛇腹状パッド2,2,…の残留振動がないため、前記連包品であるワークW,W,…の箱詰め作業を迅速にかつ安定して行うことができる。
以上の説明においては、連包品が、表面が平面でない2つの包装部D1,D2間を帯状の連結部Eで連結したものである場合を示したが、連包品を、3つ以上の包装部を有するものとして、隣接する包装部間を帯状の連結部で連結したものとしてもよく、蛇腹状パッドが装着された前記吸着部は、包装部の数に合わせて設けられる。
また、以上の説明においては、例えば図5に示す幅寄せ機構として、吸着部G1,G2の両方をアクチュエータ(エアスライドテーブル10,10)により駆動する場合を示したが、隣接する包装部を吸着する吸着部の一方のみを駆動するようにしてもよい。
すなわち、幅寄せ機構Fは、複数の吸着部の隣接するもの同士の少なくとも一方を駆動して、隣接する包装部間の連結部を隣接する一方の包装部の上に移動させるように折り返し、隣接する包装部の端縁同士を重ね合わせるように幅寄せするものである。
さらに、以上の説明においては、幅寄せ機構を駆動してワークWを幅寄せする工程を、ワークWを所定上昇位置まで上昇させる工程内で行う場合を示したが、前記幅寄せする工程は、ワークWが箱Bの上部に入る前に行えばよいので、ワークWを所定上昇位置まで上昇させる工程以外で行ってもよい。
A リップ押え
B 箱
C 供給コンベア
D1,D2 包装部
E 連結部
F 幅寄せ機構
G,G1,G2 吸着部
W ワーク(被移載物)
1 ワーク吸着装置
1A 取付けフランジ
2 蛇腹状パッド
3 蛇腹部
4 リップ部
5 基部
6 ガイド部
7 平板
8 丸穴
9 舌片
10 エアスライドテーブル

Claims (4)

  1. 表面が平面でないワークをピックアンドプレイスする際に用いられる蛇腹状パッドを備えたワーク吸着装置であって、
    前記蛇腹状パッドが装着された吸着部に、前記蛇腹状パッドにより前記ワークを吸着して持ち上げた状態における、前記蛇腹状パッドのリップ部の外側傾斜面に沿うリップ押えを備えたことを特徴とする蛇腹状パッドを備えたワーク吸着装置。
  2. 表面が平面でない複数の包装部間を帯状の連結部で連結した連包品であるワークをピックアンドプレイスして箱詰めする際に用いられる蛇腹状パッドを備えたワーク吸着装置であって、
    前記蛇腹状パッドが装着された吸着部を、前記連包品の包装部の数に合わせて複数設け、前記複数の吸着部のそれぞれに、前記蛇腹状パッドにより前記ワークを吸着して持ち上げた状態における、前記蛇腹状パッドのリップ部の外側傾斜面に沿うリップ押えを備えるとともに、
    前記複数の吸着部の隣接するもの同士の少なくとも一方を駆動して、隣接する包装部間の前記連結部を隣接する一方の包装部の上に移動させるように折り返し、前記隣接する包装部の端縁同士を重ね合わせるように幅寄せする幅寄せ機構を備えたことを特徴とする蛇腹状パッドを備えたワーク吸着装置。
  3. 前記リップ押えが、前記吸着部の水平な平板に形成された丸穴の周囲から斜め上内方へ突出する少なくとも3個の舌片であり、板金プレス加工により形成されたものである請求項1又は2記載の蛇腹状パッドを備えたワーク吸着装置。
  4. 前記吸着部に前記蛇腹状パッドを複数装着するとともに、これらの蛇腹状パッドのそれぞれに前記リップ押えを設けてなる請求項1〜3の何れか1項に記載の蛇腹状パッドを備えたワーク吸着装置。
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