JP2015105071A - ステアリングホイールの冷却装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両用ステアリングホイールのリム部を効果的に冷却させる。
【解決手段】車両におけるステアリングホイール10のリム部11に沿わせて配置されたヒートパイプ2を備える車両用ステアリングホイールの冷却装置1において、屈曲形状のヒートパイプ2は、リム部11に沿って伸びるように配置された第1部分21と、冷却部3に熱伝達可能に接続された第2部分22とを有し、ステアリングホイール10が直進走行位置にある場合には、屈曲部分Cがリム部11のうち上部側に配置され、かつ第2部分22が屈曲部分Cから下側に伸びるように配置されるとともに、冷却部3が屈曲部分Cより下側に配置されて、ヒートパイプ2内の作動液23が第2部分22側に貯留される。
【選択図】図1
【解決手段】車両におけるステアリングホイール10のリム部11に沿わせて配置されたヒートパイプ2を備える車両用ステアリングホイールの冷却装置1において、屈曲形状のヒートパイプ2は、リム部11に沿って伸びるように配置された第1部分21と、冷却部3に熱伝達可能に接続された第2部分22とを有し、ステアリングホイール10が直進走行位置にある場合には、屈曲部分Cがリム部11のうち上部側に配置され、かつ第2部分22が屈曲部分Cから下側に伸びるように配置されるとともに、冷却部3が屈曲部分Cより下側に配置されて、ヒートパイプ2内の作動液23が第2部分22側に貯留される。
【選択図】図1
Description
この発明は、リム部にヒートパイプが取り付けられたステアリングホイールの冷却装置に関する。
例えば、特許文献1には、電力を消費しないように構成された冷却装置であって、内部に作動流体が封入された環状のヒートパイプをリム部内に備えるステアリングホイールの冷却装置が記載されている。また、ヒートパイプ内部に設けられた蓄熱体および作動流体保持容器がヒートパイプ壁と断熱されるように構成されている。例えばステアリングホイールが直進走行位置にある場合、蓄熱体はリム部の上部に配置され、かつ作動流体保持容器がリム部の下部に配置されることによりヒートパイプが作動しないように構成されている。
特許文献2には、リム部内に設けられたヒートパイプが、スポーク部から露出するヒートシンクと熱交換可能に接続されたステアリングホイールの冷却装置が記載されている。また、ヒートパイプが熱電素子によってリム部の表面部と熱交換可能に接続されている。さらに、ステアリングホイールへ向けて送風するファンを備え、そのファンを駆動させる電力を熱電素子により発電するように構成されている。
特許文献3には、ステアリングホイールの内部に長さの異なる複数のヒートパイプが設けられ、それらがホイール径方向で二重もしくは三重に配置されたステアリングホイールの冷却装置が記載されている。
しかしながら、上記の各特許文献に記載された車両用ステアリングホイールの冷却装置では、放熱部の温度が低温状態になりにくく、ヒートパイプの凝縮部における放熱量が十分ではなかった。そのため、ステアリングホイールの冷却性能を向上させるために冷却装置を改良する余地がある。
この発明は、上記の技術的課題に着目してなされたものであって、ステアリングホイールのリム部における冷却速度を向上させ冷却性能を向上させる車両用ステアリングホイールの冷却装置を提供することを目的とするものである。
上記の課題を解決するために、この発明は、内部に相変化する作動流体が封入されたヒートパイプを備え、そのヒートパイプが車両におけるステアリングホイールのリム部に沿わせて配置され、前記ヒートパイプによって前記リム部の熱を輸送して前記リム部を冷却する車両用ステアリングホイールの冷却装置において、前記ステアリングホイールを含む操舵装置に設けられている冷却部を備え、前記ヒートパイプは、屈曲して形成され、かつ前記リム部に配置された屈曲部分と、前記屈曲部分を介して一連に形成された第1部分および第2部分とを有し、前記第1部分は、前記リム部に沿って伸びるように配置され、前記第2部分は、前記冷却部に熱伝達可能に接続され、前記ステアリングホイールの転舵角度が前記車両を直進走行させる角度にある状態では、前記屈曲部分が前記リム部のうち上部側に配置され、かつ前記第2部分が前記屈曲部分から下側に伸びるように配置されるとともに、前記冷却部が前記屈曲部分より下側に配置されて、前記ヒートパイプ内の作動液が前記屈曲部分よりも前記第2部分側に貯留されるように構成されていることを特徴とするものである。
この発明は、上記の発明において、前記ヒートパイプにおける長手方向の両端部のうち前記第2部分側の端部は、前記冷却部の内部に配置され、前記ステアリングホイールの転舵角度が前記車両を直進走行させる角度にある状態において前記第2部分側に貯留されている前記作動液は、前記冷却部の内部に配置されるように構成されていることを特徴とする車両用ステアリングホイールの冷却装置である。
この発明は、上記の発明において、前記冷却部は、相変化物質により構成された冷却材と、内部に前記冷却材を収容する冷却材容器とを有し、前記ヒートパイプにおける長手方向の両端部のうち前記第2部分側の端部は、前記冷却材容器内に配置され、かつ前記冷却材と接触するように構成されていることを特徴とする車両用ステアリングホイールの冷却装置である。
この発明は、上記の発明において、前記ヒートパイプは、二本設けられており、一方の前記ヒートパイプにおける前記第1部分は、前記屈曲部分から時計回りに伸びるように配置され、他方の前記ヒートパイプにおける前記第1部分は、前記屈曲部分から反時計回りに伸びるように配置されていることを特徴とする車両用ステアリングホイールの冷却装置である。
この発明によれば、ステアリングホイールの転舵角度が車両を直進走行させる角度となる場合には、第2部分が第1部分から下側に伸びるように配置されることによりヒートパイプが非作動状態となる。ヒートパイプが非作動の状態において、冷却部が低温に保たれる。そして、ステアリングホイールが転舵されると、作動液が第1部分に向けて流れ、リム部から熱を奪って蒸発する。すなわち、リム部が冷却される。つまり、ステアリングホイールのリム部における冷却性能を向上させることができる。そのため、ヒートパイプが非作動状態から熱輸送可能な作動状態に変化した際には、運転者が把持するリム部を迅速に冷却することができる。
この発明によれば、ヒートパイプが非作動の状態において、第2部分側に貯留されている作動液を冷却部内で低温に保つことができる。そのため、ヒートパイプが非作動状態から作動状態に変化した際、ステアリングホイールのリム部における冷却速度が向上する。
この発明によれば、冷却材容器内に収容される冷却材が、相変化物質により構成されているので、潜熱を利用して冷却材容器内を冷却することができる。そのため、冷却速度が向上し冷却性能を向上させることができる。さらに、冷却材は少ない収容量で大きな潜熱を生じるので冷却装置を小型化できる。
この発明によれば、二本のヒートパイプによりリム部を冷却するように構成されているので冷却速度および冷却性能をさらに向上させることができる。また、各ヒートパイプの蒸発部が運転者がステアリングホイールを把持する箇所に配置させることができる。
以下、この発明を具体的に説明する。図1には、この発明の一例における車両用ステアリングホイールの冷却装置を示してある。図1に示すように、冷却装置1は、車両の操舵装置に含まれるステアリングホイール10を冷却するものであって、ステアリングホイール10に取り付けられたヒートパイプ2および冷却部3を備えている。
例えば、車両が日向に停車もしくは駐車された場合、日光が照射されることによりステアリングホイール10の把持部は高温状態となる。冷却装置1は、把持部の熱をヒートパイプ2によって冷却部3へ輸送することによりステアリングホイール10の把持部を冷却するように構成されている。
ステアリングホイール10は、把持部となる環状のリム部11と、リム部11を支持するスポーク部12と、スポーク部12を介してリム部11と接続されたボス部13とを備えている。リム部11が運転者によって把持される。また、ボス部13は、図示しないステアリングシャフトに連結される。要は、ステアリングホイール10は車両用の操舵装置のうち車両の運転者による操舵操作(転舵)を受け付ける手段を構成している。
運転者が車両を操舵する際、リム部11が操舵操作されることにより、操舵装置はボス部13を回転中心とする所定の転舵角を生じる。そして、図示しない車両の操舵輪(車輪)では転舵角に応じた操舵角が生じ、運転者が意図した進行方向に操舵輪が向くように構成されている。
ヒートパイプ2は、金属製の密閉容器の内部に相変化する作動流体が封入されており、ステアリングホイール10および冷却部3と熱交換可能に構成されている。作動流体として、例えば水やアルコールやアンモニア水や相変化物質(Phase Changing Material:PCM)などが用いられる。また、相変化物質の一例として、融点が20〜40℃の物質を用いることができる。要は、ヒートパイプ2内の密閉空間を作動流体が熱輸送媒体として流通するように構成されている。ヒートパイプ2の動作を説明すると、外部からヒートパイプ2の一部(蒸発部)へ入熱されることにより、ヒートパイプ2内の蒸発部で作動液23が気化する。蒸発部で気化された作動流体(蒸気)がヒートパイプ2内を凝縮部へ向けて流通する。そして、蒸気によって蒸発部から凝縮部へ輸送された熱がヒートパイプ2の外部へ放熱されることにより、その蒸気が凝縮されて液体となる。さらに、凝縮部で液化された作動液23は凝縮部から蒸発部へ向けて還流する。なお、図示する作動液23は、ヒートパイプ2の密閉用器内で相対的にどの部分に作動液23が流れ着くかを模式的に示すものであり、実際には図示する液面の高さとならなくてもよい。
具体的には、ヒートパイプ2は、密閉容器が長手方向で屈曲形状に形成され、ステアリングホイール10の形状に沿うように配置されている。この具体例の冷却装置1では、二本のヒートパイプ2A,2Bを備えている。第1ヒートパイプ2Aおよび第2ヒートパイプ2Bはそれぞれ、長手方向の両端部21a,22aの間に形成された屈曲部分Cと、屈曲部分Cから一方の端部21a側に形成された第1部分21と、屈曲部分Cから他方の端部22a側に形成された第2部分22とを有している。第1部分21はリム部11に沿うように配置され、第2部分22がスポーク部12に沿うように配置されている。すなわち、第2部分22は屈曲部分Cからボス部13に向けて伸びるように配置されている。図1に示すヒートパイプ2では、その長手方向で、第1部分21は円弧状に形成され、第2部分22は屈曲部分Cを基点にして第1部分21とは反対側に配置され、かつ直線状に形成されている。また、ヒートパイプ2の密閉容器の内部空間は一連に形成されている。つまり、第1部分21内部と第2部分22内部とが屈曲部分C内を介して連通して気体が流通する気体流路を形成している。
図1に示す冷却装置1では、第1ヒートパイプ2Aの第1部分21および第2ヒートパイプ2Bの第1部分21は、リム部11のうち運転者が把持する可能性の高い箇所に配置されている。例えば図1に示す基準点Pの位置を時計の十二時の位置とみなすと、一般に、運転者は運転時にステアリングホイール10のリム部11のうち十時十分の箇所L,Rを両手で把持することが多い。つまり、運転者の左手により把持される十時の箇所Lには第2ヒートパイプ2Bの第1部分21が配置され、運転者の右手により把持される十分の箇所Rには第1ヒートパイプ2Aの第1部分21が配置されている。さらに、各ヒートパイプ2A,2Bの第2部分22は、第1部分21および屈曲部分Cよりも下側に配置されている。また、第2部分22のうち屈曲部分Cとは反対側の端部22aは冷却部3と熱交換可能に接続されている。
冷却部3は、ステアリングホイール10のボス部13に取り付けられた冷却材容器31を有する。冷却材容器31は、金属や断熱性能を有する材料などにより形成された中空の容器構造を備えている。その冷却材容器31の内部には冷却材32が収容されている。つまり、冷却材容器31は冷却材32が外部に漏出しないように密閉されている。冷却材32は、例えば水やアルコールやアンモニア水や相変化物質(PCM)などにより構成される。この相変化物質として、融点が20〜40℃の物質を用いることができる。
また、冷却材容器31の壁部には貫通孔が設けられ、その貫通孔を介してヒートパイプ2の第2部分22が冷却材容器31の内部に配置されている。さらに、第2部分22は、冷却材容器31内部において、冷却材32と接触状態に保たれるように構成されている。つまり、ヒートパイプ2の第2部分22は、冷却材容器31内の冷却材32と熱交換するように構成されている。例えば、冷却材32が水などの液体である場合、第2部分22の端部22aがその液体に浸かるように配置されている。なお、図示する冷却材32の液面は、一例を模式的に示すものであり、実際には図示する液面の高さとならなくてもよい。
したがって、ヒートパイプ2における第2部分22のうち屈曲部分Cとは反対側の部分がヒートパイプ2の凝縮部を構成する。要は、ヒートパイプ2のうち屈曲部分Cを介して第2部分22側が凝縮部となる。すなわち、第1部分21のうち屈曲部分Cとは反対の端部21a側は、ヒートパイプ2の蒸発部を構成する。
そして、各ヒートパイプ2A,2Bの第2部分22のうち冷却材容器31外部に形成された部分は、ボス部13からリム部11側へ向けて伸びてリム部11の基準点Pに到る。第1ヒートパイプ2Aは、基準点Pにおいて、屈曲部分Cを介して第1部分21が時計回りに伸びている。一方、第2ヒートパイプ2Bは、基準点Pにおいて、屈曲部分Cを介して第1部分21が反時計回りに伸びている。
さらに、冷却材容器31内に配置されているヒートパイプ2の第2部分22は、冷却材32と接触していることによりステアリングホイール10との間で断熱されている。つまり、ヒートパイプ2と冷却材32とは熱交換可能であるが、冷却材容器31内のヒートパイプ2はステアリングホイール10と熱交換しないように構成されている。例えば、冷却材容器31が断熱材により形成されている場合、冷却材容器31がボス部13に接触して配置されても、冷却材容器31内の冷却材32はステアリングホイール10に対して断熱されている。これにより、仮にステアリングホイール10の温度が上昇しても冷却材容器31内の冷却材32がそれに伴い温度上昇することがない。すなわち、ステアリングホイール10のリム部11が高温状態になっても、冷却材32を低温状態に保つことができるように構成されている。あるいは、冷却材容器31とステアリングホイール10とが熱交換可能に接触していても、その冷却材容器31が図示しないステアリングシャフトと熱交換可能に接触していればよい。この場合、冷却材容器31内の冷却材32はステアリングシャフトと熱交換可能である。
次に、図1から図3を参照して、ステアリングホイール10の回転状態に応じた冷却装置1の動作について説明する。まず、図1に示すステアリングホイール10の状態は、ステアリングホイール10の転舵角が車両を直進走行させる角度となる状態である。図1に示す一点鎖線Yは、ステアリングホイール10の回転中心を通り上下方向に伸びる基準線である。図1に示すステアリングホイール10が直進走行位置にある場合、基準点Pはリム部11の上部に配置され、かつ一点鎖線Y上に配置される。例えば、ステアリングホイール10が転舵されて基準点Pが一点鎖線Y上からずれた場合でも、転舵角が所定の角度範囲内となる場合には、ここで説明する車両を直進走行させる状態に含まれる。ここでは、図1に示す状態を基準として、図2から図3に示すステアリングホイール10および冷却装置1の状態変化について説明する。
図1に示す冷却装置1では、車両が日向に長時間の停車もしくは駐車された状況下において、ヒートパイプ2の第1部分21内がドライアウト状態となる。要は、第2部分22が屈曲部分Cからボス部13へ向けて下側に伸びるように配置されているため、第1部分21に作動液23が還流せずヒートパイプ2が作動していない状態となる。ヒートパイプ2内の作動液23が第2部分22側の端部22a、すなわちヒートパイプ2のうち冷却材容器31内に配置された端部22a側に貯留される。つまり、冷却装置1では、ステアリングホイール10が直進走行位置にある場合、凝縮部から蒸発部への作動液23の還流が生じない。図1に示す状態では日射によりリム部11が高温状態となり、例えば、第1部分21の温度が90℃となり、冷却材容器31内が30℃となる。
なお、リム部11に配置されたヒートパイプ2の第1部分21がドライアウトに到る過程を説明すると、まず、ステアリングホイール10に照射された日光などによりリム部11が熱せられる。そして、ヒートパイプ2の第1部分21はリム部11の熱を受け取ることにより、第1部分21内の作動液23が蒸発する。さらに、その第1部分21で気化された気体は相対的に内圧が低い第2部分22側へ流通し、第2部分22のうち冷却材32と接触する部分で蒸気が凝縮されて液体となる。
次に、図2に示す状態の冷却装置1およびステアリングホイール10について説明する。図2には、図1に示す直進走行位置状態からステアリングホイール10を時計回りに回転させた状態を示してある。図2に示すステアリングホイール10では、基準点Pが一点鎖線Yから転舵角度100度となる位置に配置されている。また、図2に示す冷却装置1では、ヒートパイプ2のうち第1ヒートパイプ2Aが作動する。
具体的には、第1ヒートパイプ2Aにおいて、第1部分21が第2部分22および屈曲部分Cよりも下側に配置される。そのため、第1ヒートパイプ2A内において、作動液23が重力により第2部分22から屈曲部分Cを介して第1部分21側の端部21aに向けて流通する。つまり、第1ヒートパイプ2Aが作動して、リム部11のうち第1ヒートパイプ2Aの第1部分21が配置された部分が冷却される。そして、第1ヒートパイプ2A内で気化された蒸気が第2部分22側の端部22aすなわち冷却材容器31内に配置された部分へ向けて流通する。
一方、第2ヒートパイプ2Bにおいて、第1部分21が屈曲部分Cよりも上側に配置される。この状態では、第2ヒートパイプ2B内の作動液23が第1部分21の端部21a側には還流せず、屈曲部分C周辺に留まる。つまり、第2ヒートパイプ2Bは図2に示す状態では非作動である。したがって、リム部11のうち第2ヒートパイプ2Bの第1部分21が配置された部分は冷却されない。
次に、図3に示す状態の冷却装置1およびステアリングホイール10について説明する。図3には、図1に示す直進走行位置状態からステアリングホイール10を時計回りもしくは反時計回りに回転させた状態を示してある。図3に示すステアリングホイール10では、基準点Pが一点鎖線Yから転舵角度180度となる位置に配置されている。また、図3に示す冷却装置1では、ヒートパイプ2のうち第1ヒートパイプ2Aおよび第2ヒートパイプ2Bが作動する。
具体的には、各ヒートパイプ2A,2Bにおいて、屈曲部分Cが第2部分22よりも下側に配置される。そのため、図2に示す状態では非作動状態であった第2ヒートパイプ2B内において、作動液23が重力により第2部分22から屈曲部分C側に向けて流通する。つまり、両ヒートパイプ2A,2Bが作動して、リム部11のうち両ヒートパイプ2A,2Bの第1部分21が配置された部分が冷却される。そして、両ヒートパイプ2A,2B内で気化された蒸気が第2部分22の端部22a側すなわち冷却材容器31内に配置された部分へ向けて流通する。
さらに、図1に示す状態から図3に示す状態に到る過程において、前述した図2に示す状態もしくはステアリングホイール10が反時計回りに転舵させられた状態を経由する。そのため、リム部11のうち第1ヒートパイプ2Aおよび第2ヒートパイプ2Bの少なくともいずれか一方が配置された部分は、図3に示す状態に到る前に冷却されている。図3に示す状態では冷却装置1によってリム部11が冷却されており、例えば、第1部分21の温度が、前述した図1に示す状態の90℃から40℃に低下し、冷却材容器31内の温度は、前述した図1に示す状態の30℃から40℃に上昇する。
以上説明した通り、この具体例における車両用ステアリングホイールの冷却装置によれば、ヒートパイプが非作動の状態において冷却部を低温に保つことができる。さらに、ステアリングホイールのリム部にヒートパイプの蒸発部となる第1部分を配置し、ステアリングホイールのボス部側にヒートパイプの凝縮部となる第2部分を配置している。そして、ステアリングホイールの転舵角度が車両を直進走行させる角度となる場合には、第2部分が第1部分および屈曲部分よりも下側に伸びるように配置されることによりヒートパイプが非作動状態となるように構成されている。そのため、ヒートパイプが非作動状態から熱輸送可能な作動状態に変化した際、運転者が把持するリム部の冷却速度が向上する。
さらに、ヒートパイプ内および冷却材容器内に収容される作動流体を相変化物質とすることで少ない収容量で大きな潜熱を生じることができる。そのため、冷却装置を小型化でき、操舵装置における冷却装置の設置スペースを低減することができる。
なお、この発明における車両用ステアリングホイールの冷却装置は、前述した具体例に限定されず、この発明の目的を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
例えば、ステアリングホイールに取り付けられるヒートパイプの本数は二本に限定されず、一または複数のヒートパイプを備えるように構成されてもよい。また、ヒートパイプの形状は一部がリム部に沿う形状からスポーク部に沿う形状に屈曲するように形成されていればよく、前述したように第1部分が円弧状に形成され、かつ第2部分が直線状に形成されたものに限定されない。要は、ステアリングホイールの転舵角度が車両を直進走行させる所定の角度内に位置する状態において、第2部分が屈曲部分よりも下側に配置されるように構成されていればよい。
また、ヒートパイプの第1部分は、リム部の芯部分に埋め込まれていてもよく、もしくはリム部表面にとりつけられていてもよい。要は、第1部分とリム部とが熱交換可能に接触するように構成されていればよい。そのため、第1部分はリム部のうち金属部材に接触していてもよく、リム部のうち皮部材もしくは布部材と接触していてもよい。
さらに、ヒートパイプの第1部分は、長手方向形状がリム部形状に対応した形状であればよく、前述した円弧状に限定されず湾曲状であってもよい。同様に、ヒートパイプの第2部分は、長手方向形状がスポーク部に沿う形状であればよく略直線状に形成されてもよい。
1…冷却装置、 2…ヒートパイプ、 2A…第1ヒートパイプ、 2B…第2ヒートパイプ、 3…冷却部、 10…ステアリングホイール、 11…リム部、 12…スポーク部、 13…ボス部、 21…第1部分(蒸発部)、 22…第2部分(凝縮部)、 23…作動液、 31…冷却材、 32…冷却材容器、 C…屈曲部分、 P…基準点。
Claims (4)
- 内部に相変化する作動流体が封入されたヒートパイプを備え、そのヒートパイプが車両におけるステアリングホイールのリム部に沿わせて配置され、前記ヒートパイプによって前記リム部の熱を輸送して前記リム部を冷却する車両用ステアリングホイールの冷却装置において、
前記ステアリングホイールを含む操舵装置に設けられている冷却部を備え、
前記ヒートパイプは、
屈曲して形成され、かつ前記リム部に配置された屈曲部分と、
前記屈曲部分を介して一連に形成された第1部分および第2部分とを有し、
前記第1部分は、前記リム部に沿って伸びるように配置され、
前記第2部分は、前記冷却部に熱伝達可能に接続され、
前記ステアリングホイールの転舵角度が前記車両を直進走行させる角度にある状態では、前記屈曲部分が前記リム部のうち上部側に配置され、かつ前記第2部分が前記屈曲部分から下側に伸びるように配置されるとともに、前記冷却部が前記屈曲部分より下側に配置されて、前記ヒートパイプ内の作動液が前記屈曲部分よりも前記第2部分側に貯留されるように構成されていることを特徴とする車両用ステアリングホイールの冷却装置。 - 前記ヒートパイプにおける長手方向の両端部のうち前記第2部分側の端部は、前記冷却部の内部に配置され、
前記ステアリングホイールの転舵角度が前記車両を直進走行させる角度にある状態において前記第2部分側に貯留されている前記作動液は、前記冷却部の内部に配置されるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用ステアリングホイールの冷却装置。 - 前記冷却部は、
相変化物質により構成された冷却材と、
内部に前記冷却材を収容する冷却材容器とを有し、
前記ヒートパイプにおける長手方向の両端部のうち前記第2部分側の端部は、前記冷却材容器内に配置され、かつ前記冷却材と接触するように構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用ステアリングホイールの冷却装置。 - 前記ヒートパイプは、二本設けられており、
一方の前記ヒートパイプにおける前記第1部分は、前記屈曲部分から時計回りに伸びるように配置され、
他方の前記ヒートパイプにおける前記第1部分は、前記屈曲部分から反時計回りに伸びるように配置されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の車両用ステアリングホイールの冷却装置。
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