JP2015104526A - 医療用針、及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 従来のものより使用期限が長い医療用針を提供する。【解決手段】 医療用針1は、針管2と、針基3と、規制ピン4とを備えている。針管2は、金属材料から成り、先端部に鋭利な針先11を有している。また、針管2は、その基端部に拡径部12を有しており、拡径部12は、針先11より大径に形成されている。針管2は、針先11が先端から外方に突出するように針基3に挿通されており、針基3は、拡径部12に係合して針管2が先端から抜けないようにしている狭窄部分24を有している。規制ピン4は、針基3内に固定され、針管2の針先11が針基3内に縮退しないように針管2の動きを規制している。【選択図】 図3

Description

本発明は、金属性の円筒部材から成る針管と、前記針管を固定する針基とを備える医療用針に関する。
注射針や採血針等の医療用針は、血管に穿刺して血管に薬液を注入したり、また血管から血液を採取したりするためのものである。医療用針として、例えば一般針や留置針と呼ばれるものがあり、一般針は、針管と針基とを備えている。針管は、金属製の円筒部材から成り、先端部に鋭利な針先を有している。このように構成されている針管の基端部は、針先を針基から突出させた状態で針基に挿通されて固定されている。
このように構成されている医療用針は、針管の針先を穿刺する際に針基から針先が取れないようにするために針管と針基とを強固に固定する必要があり、その固定方法として例えば特許文献1に記載されるような固定方法がある。特許文献1に記載の注射針では、ハブ(針基)に針カニューレ(針管)を挿入し、ハブと針カニューレとをエポキシ樹脂又は接着剤で接着して固定している。
特許第5030963号明細書
特許文献1の固定方法で使用されるエポキシ樹脂及び接着剤は、時間が経過するとともに劣化する。劣化することでエポキシ樹脂及び接着剤の接着強度が低下し、製造から数年経過するとハブから針カニューレが脱落することがある。そのため、特許文献1に記載の固定方法で針管と針基とを固定している医療用針は、予め使用期限が決められており、その期限内に使用する必要がある。しかし、製造された医療用針が在庫として残って使用期限内に使用することができない場合があり、そのような場合は医療用針を廃棄しなければならない。
そこで本発明は、従来のものより使用期限が長い医療用針を提供することを目的としている。
本発明の医療用針は、金属性の円筒部材から成り、先端部に鋭利な針先を有し且つ前記先端部と異なる部位に先端部の外径より大径な拡径部を有する針管と、基端側から先端側に向かって縮径する狭窄部分を有し、前記針先が先端から外方に突出するように前記針管が軸線方向に挿通され、前記狭窄部に前記拡径部を係合させて前記針管が前記先端から前記軸線方向に抜けないようになっている針基と、前記軸線方向に相対変位しないように前記針基に固定されて、前記針管の針先が前記針基内に後退しないように前記針管の動きを規制する規制部材とを備えるものである。
本発明に従えば、拡径部及び狭窄部分によって針管が針基の先端から抜けないようになっており、また規制部材によって針基内に針管が後退する動きを規制するようになっている。それ故、接着剤等を使用することなく針管を針基に固定することができるので、医療用針の使用期限を従来のものより長くすることができる。
本発明の医療用針は、金属性の円筒部材から成り、先端部に鋭利な針先を有し、前記先端部と異なる部位の外周面に粗面が形成されている針管と、前記針先が先端から外方に突出するように前記針管が軸線方向に挿通されている針基と、樹脂材料で成型されており、前記粗面と前記針基との間に設けられ、前記軸線方向に相対変位不能に前記針基に固定されて前記針管の針先が前記針基内で後退しないように前記針管の動きを規制する規制部材とを備えるものである。
本発明に従えば、針基に固定された規制部材が針管の粗面と協働して針管の動きを規制して、針管を針基に固定している。それ故、接着剤等を使用することなく針管を針基に固定することができるので、医療用針の使用期限を従来のものより長くすることができる。
本件発明の医療用針の製造方法は、金属性の円筒部材から成り、先端部に鋭利な針先を有し且つ先端部と異なる部位に先端部の外径より大径な拡径部を有する針管を、円筒状の針基の先端から前記針管の前記針先が外方に突出するように軸線方向に前記針管を前記針基に挿通する挿通工程と、基端側から先端側に向かって縮径する前記針基の狭窄部に前記針管の拡径部を係合させて前記針管が前記針基の先端から前記軸線方向に抜けないようにする係合工程と、前記針管の針先が前記針基内に後退しないように前記針管の動きを規制する規制部材を前記針基内に固定する規制部材固定工程とを有する方法である。
本発明に従えば、拡径部及び狭窄部分によって針管が針基の先端から抜けないようになっており、また規制部材を配置することで針基内に針管が後退する動きを規制させることができる。それ故、接着剤等を使用することなく針管を針基に固定することができるので、使用期限が従来のものより長い医療用針を製造することができる。
本発明によれば、使用期限が従来のものより長い医療用針を製造することができる。
本発明に係る第1実施形態の医療用針を示す斜視図である 図1の医療用針を分解して示す分解断面図である。 図1の医療用針を切断線III−IIIで切断してみた断面図である。 図1の医療用針の製造方法の手順を示すフローチャートである。 図3の医療用針の規制ピンをパンチ部材で押し込んだ状態を示す断面図である。 本発明に係る第2実施形態の医療用針を示す断面図である。
以下、本発明に係る第1及び第2実施形態の医療用針1,1Aについて前述の図面を参照して説明する。なお、以下の説明で用いる方向の概念は、説明する上で便宜上使用するものであって、発明の構成の向き等をその方向に限定するものではない。また、以下に説明する医療用針1,1Aは、本発明の一実施形態に過ぎない。従って、本発明は実施の形態に限定されず、発明の趣旨を逸脱しない範囲で追加、削除、変更が可能である。
[第1実施形態]
医療用針1は、血管に穿刺して血管に薬液を注入したり、また血管から血液を採取したりするための針である。図1に示す医療用針1は、いわゆる一般針であり、針管2と、針基3と、規制ピン4とを有している。なお、本実施形態では、医療用針1を一般針に適用した場合について説明しているが、一般針に限定されず、留置針や両頭針等の針に適用してもよい。以下では、針管2、針基3、及び規制ピン4の具体的な構成について説明する。なお、針管2、針基3、及び規制ピン4は、医療用針1の軸線L1に沿って形成されているものとする。
図2及び3に示すように、針管2は、金属材料、例えばステンレス鋼から成る長尺の中空円筒状に形成されており、その中を薬液又は血液を流すことができるようになっている。針管2は、その先端部に鋭利な針先11を有し、基端部に拡径部12を有している。針先11は、血管等に穿刺できるようになっており、拡径部12は、針管2の針先11及び中間部13より大径に形成されている。拡径部12は、テーパ部分12aと円筒部分12bとを有しており、テーパ部分12aと円筒部分12bは、中間部13側から針管2の基端に向かってその順序で並んでいる。テーパ部分12aは、中間部13から針管2の基端(即ち、円筒部分12b側)に向かって拡径するテーパ形状に形成されている、即ち針管の先端側に向かって先細りのテーパ状に形成されている。テーパ部分12aの基端には、円筒部分12bが一体的に形成されており、円筒部分12bは、針管2の軸線に沿って(即ち、軸線L1に沿って)テーパ部分12aから針管2の基端まで延在している。円筒部分12bは、その基端側部分に開口12cを有する大略円筒状を形成されており、針管2の針先11及び中間部13より大径に形成されている。このように構成されている針管2は、針基3に挿入されて固定されている。
針基3は、合成樹脂材料、好ましくは高密度ポリエチレン材、より好ましくはポリアセタール系樹脂から成り、大略円筒形状になっている。針基3は、3段階で縮径しており、針管保持部21、ピン保持部22、及び円筒部23の3つの部分によって構成されている。これら3つの部分21〜23は、大略円筒状になっており、針管保持部21は針基3の先端側に位置している。円筒部23は針基3の基端側に位置しており、ピン保持部22は、針管保持部21と円筒部23との間に介在している。
針管保持部21は、所定の厚みの大略円筒状に形成されており、その中間部分に狭窄部分24を有している。狭窄部分24は、針管保持部21の先端(即ち、針基3の先端)に向かうにつれて先細りのテーパ形状になっている。この狭窄部分24によって、針管保持部21の先端部分(即ち、狭窄部分24より先端側の部分)21aの内径r11は、針管保持部21の基端部分(即ち、狭窄部分24より基端側の部分)21bの内径r12より小径に形成されている。このように形成される針管保持部21の内周面の形状は、針管2の拡径部12の外周面の形状に略一致するように形成されている。本実施形態では、針管保持部21の先端側の内径r11は、針管2の中間部13の外径r21に略一致しており、針管保持部21の基端側の内径r12は、拡径部12の円筒部分12bの外径r22に略一致している。また、針管保持部21における狭窄部分24の内周面の形状は、拡径部12におけるテーパ部分12aの外周面の形状と略一致する、即ち互いのテーパ角α,βが略一致するように形成されている。
このように形成されている針管保持部21には、針管2が挿通されており、針管2の針先11及び中間部13は、針管保持部21の先端部分から外方に突出している。針管2の拡径部12は、針管保持部21内に配置され、拡径部12のテーパ部分12aが狭窄部分24に嵌合し、円筒部分12bが針管保持部21の基端部分21bに嵌合している。このように嵌合させることで針管2が針基3に固定されている。また、狭窄部分24は、テーパ形状になっているので、針基3から引き抜く方向への針管2の動きを規制するようになっている。このように針管保持部21は、針管2を固定しその動きを規制するようになっている。この針管保持部21の基端部分21bには、ピン保持部22が一体的に形成されている。
ピン保持部22は、先端部分及び基端部分に第1係合部分25及び第2係合部分26を有している。第1係合部分25及び第2係合部分26は、針管保持部21の方(即ち、針基3の先端)に向かうにつれて先細りのテーパ形状になっている。これにより、第1係合部分25及び第2係合部分26の間にある中間部分27の内径r31は、ピン保持部22の先端の内径r32より大径、且つピン保持部22の基端の内径r33より小径に形成されている。このように形成されているピン保持部22には、規制ピン4が挿入されている。
規制部材である規制ピン4は、合成樹脂材料、好ましくは高密度ポリエチレン材、より好ましくはポリアセタール系樹脂から成り、所定の厚みの大略円筒状に形成されている。規制ピン4は、先端側テーパ部31、中間テーパ部32、及び基端側テーパ部33の3つのテーパを有している。また、規制ピン4には、先端側テーパ部31と中間テーパ部32との間に第1円筒部34が介在し、中間テーパ部32と基端側テーパ部33との間に第2円筒部35が介在している。
先端側テーパ部31は、規制ピン4の先端に向かうにつれて先細りのテーパ形状になっており、その外周面の形状は、拡径部12のテーパ部分12aの内周面の形状に合せて形成されている。さらに詳細に説明すると、先端側テーパ部31の基端側の外径r41は、拡径部12の円筒部分12bの内径r23に略一致しており、先端側テーパ部31のテーパ角γは、拡径部12のテーパ部分12aのテーパ角βと略一致している。また、先端側テーパ部31の長さは、拡径部12のテーパ部分12aの内周面より短くなっている。このように形成されている先端側テーパ部31は、その先端から拡径部12内に挿入されており、拡径部12のテーパ部分12aに嵌め込まれている。この先端側テーパ部31の基端には、第1円筒部34が一体的に形成されている。
第1円筒部34は、先端側テーパ部31の基端から規制ピン4の基端に向かって延在している。第1円筒部34の外周面の形状は、拡径部12の円筒部分12bの内周面の形状と略一致している。本実施形態では、第1円筒部34の外径r42が円筒部分12bの内径r23と略一致している。このように形成されている第1円筒部34は、円筒部分12bに嵌まり込んでおり、先端側テーパ部31と共に拡径部12の変形、具体的に径方向の収縮変形を防ぐようになっている。
また、拡径部12のテーパ部分12aがテーパ形状になっているので、先端側テーパ部31及び第1円筒部34を針管2の先端の方に押し込むと、先端側テーパ部31が拡径部12のテーパ部分12aによって挟持されるようになっている。それ故、規制ピン4は、それを針管2の拡径部12に押し込むことで針管2に装着し固定できるようになっている。従って、針基3に挿入された針管2の中間部13を引張ると、規制ピン4も針管2を介して引っ張られるようになっている。また、第1円筒部34は、拡径部12の円筒部分12bより長尺に形成されており、第1円筒部34の基端部分が拡径部12から突き出ている。この第1円筒部34の基端部分には、中間テーパ部32が一体的に形成されている。
被係合部分である中間テーパ部32は、規制ピン4の基端に向かうにつれて拡径するテーパ形状になっており、その先端の外径r43(=r42)が基端の外径r44より大径になっている。また、中間テーパ部32の基端の外径r44は、ピン保持部22における中間部分27の内径r31と略一致し、第1中間テーパ部32のテーパ角γは、ピン保持部22における第1係合部分25のテーパ角αと略一致している。また、第1中間テーパ部32の基端には、第2円筒部35が一体的に形成されている。
第2円筒部35は、中間テーパ部32の基端から規制ピン4の基端に向かって略同径で延在している。第2円筒部35の外周面の形状は、ピン保持部22の中間部分27の内周面の形状に略一致している。本実施形態では、第2円筒部35の外径r45が中間部分27の内径r31と略一致している。この第2円筒部35の基端には、基端側テーパ部33が一体的に形成されている。被係合部分である基端側テーパ部33は、規制ピン4の基端に向かうにつれて拡径するテーパ形状になっており、その外周面の形状がピン保持部22の第2係合部分26の内周面の形状と略一致している。本実施形態では、基端側テーパ部33の先端の外径r46は、中間部分27の内径r31と略一致しており、基端側テーパ部33のテーパ角γは、第2係合部分26のテーパ角αと略一致している。
このように形成されている中間テーパ部32、第2円筒部35及び基端側テーパ部33は、ピン保持部22内に嵌まり込んでおり、中間テーパ部32が第1係合部分25に嵌合し、基端側テーパ部33が第2係合部分26に嵌合している。第1及び第2係合部分25,26がテーパ状になっているので、針管2を介して規制ピン4が引っ張られると、中間テーパ部32及び基端側テーパ部33が第1及び第2係合部分25,26の先端側へと押し込まれる。これにより、中間テーパ部32及び基端側テーパ部33が第1及び第2係合部分25,26に夫々挟持されて、規制ピン4が針基3に固定される。このように固定された規制ピン4は、針管2の基端側に配置され、針基3の基端の方へと向かう針管2の動きを規制する。即ち、規制ピン4によって針管2が針基3内へと押し戻される動きが規制されるようになっている。このように規制ピン4は、ピン保持部22に固定されて針管2の動きを規制している。また、ピン保持部22には、その基端に円筒部23が一体的に形成されている。
円筒部23は、ピン保持部22の基端から円筒部23の基端(即ち、針基3の基端)の方に向かうにつれて若干拡径するテーパ形状に形成されている。円筒部23の基端の内径r34は、ピン保持部22の基端の内径r33より大径に形成されており、針管2及び規制ピン4が挿入しやすくなっている。また、円筒部23の基端、即ち針基3の基端には、フランジ28が一体的に形成されている。フランジ28は、針基3の基端から半径方向外方に突出しており、基端の周方向全周にわたって形成されている。
このように構成される医療用針1では、狭窄部分24によって針管2を引き抜く動きが規制され、且つ規制ピン4によって針管2が押し戻される動きが規制されて固定されている。このように医療用針1では、狭窄部分24及び規制ピン4によって針管2の動きを規制することによって針管2を針基3から機械的に抜けないようにすることができる。これにより、接着剤やエポキシ樹脂等が必要なくなり、医療用針1の使用期限を延ばすことができるようになっている。以下では、このように構成される医療用針1の製造方法について図4のフローチャートも参照しながら説明する。
医療用針1の製造方法は、図4に示すように、装着工程、挿通工程、及び固定工程の3つの工程を有しており、これら3つの工程を経ることで医療用針1が製造される。医療用針1の製造方法では、まず装着工程が行われる。装着工程であるステップS1では、針管2に規制ピン4を装着する。具体的に説明すると、まず、規制ピン4を針管2の拡径部12の開口12cから挿入する。規制ピン4は、先端側テーパ部31が拡径部12のテーパ部分12aに嵌合するまで挿入され、嵌合された後も更に押し込む。これによって、先端側テーパ部31が拡径部12のテーパ部分12aに挟持され、挟持されることで針管2が規制ピン4に固定される、即ち装着される。このようにして装着されるとステップS2に移る。
挿通工程であるステップS2では、規制ピン4が装着された針管2を針基3に挿通する。具体的に説明すると、規制ピン4が装着された針管2を針基3の基端側の開口から入れて針基3の先端側の開口から針先11を突出させる。更に、突出させた針先11を引っ張って針管2の拡径部12及び規制ピン4を針基3内に入れる。そして、拡径部12が針管保持部21に当接且つ規制ピン4がピン保持部22に当接すると、挿通工程が終了してステップS3に移る。
固定工程であるステップS3では、針管2の針先11又は中間部13を引っ張って針管2及び規制ピン4を針基3に固定する。具体的に説明すると、針管2の針先11又は中間部13を引っ張って拡径部12のテーパ部分12aを針管保持部21の狭窄部分24に嵌合させる(嵌合工程)。そうすると、テーパ部分12aが狭窄部分24によって挟持され、挟持されることで針基3に針管2が固定される。
また、針管2の針先11又は中間部13を引っ張ると、針管2の拡径部12に固定される規制ピン4もまた引っ張られる。このように針管2を介して規制ピン4が引っ張られることによって、規制ピン4の中間テーパ部32及び基端側テーパ部33がピン保持部22の第1及び第2係合部分25,26に夫々嵌合される。これによって、中間テーパ部32及び基端側テーパ部33が第1及び第2係合部分25,26よって夫々挟持され、挟持されることで規制ピン4がピン保持部22の内周部に固定される。このように針管2及び規制ピン4が針基3に固定されるとステップS3が終了し、医療用針1が完成する。
このような工程を有する医療用針1の製造方法は、針管3の針先11又は中間部13を引っ張ることで針管2を針基3の狭窄部分24に嵌合させ、また規制ピン4をピン保持部22に固定することで、エポキシ樹脂及び接着剤を使用することなく針基3に対する針管2の相対移動を規制することができる。即ち、エポキシ樹脂及び接着剤を使用することなく針管2を針基3に固定することができ、且つ使用中に針管2が針基3に対して突出たり、押し戻されたりすることを防ぐことができる。このように上記製造方法では、エポキシ樹脂及び接着剤を使用する必要がないので、使用期限が長い医療用針1を製造することができる。
また、針管2に規制ピン4を予め装着して固定させておくことで、針管2を引っ張るだけの作業で針管2と共に規制ピン4を針基3に固定することができる。それ故、医療用針1の製造を容易にすることができる。
なお、図5に示すように、規制ピン4を固定した後に、その規制ピン4を更にパンチ部材5によって針基3の先端に押し込むようにしてもよい。押し込むことによって、規制ピン4の先端側テーパ部31が拡径部12のテーパ部分12aを押す。これにより、テーパ部分12aがその内側から先端側テーパ部31に押され、且つその外側から針基3の狭窄部分24によって押され、テーパ部分12aが規制ピン4と針基3とによって挟持されて固定される。これにより、針基3と規制ピン4との間で針管2を簡単に固定することができる。
[針と針基の固定方法]
上記実施形態の医療用針1では、針基3の内径と針管2の外径との大小関係、規制ピン4の外径と針管2の内径との大小関係、及び針基3の内径と規制ピン4の外径との大小関係を適宜設定することで、挿入時における針管2、針基3及び規制ピン4にそれらの形状変化に対する反発力、即ち元の形状に戻そうとする復元力を発生させている。例えば、嵌合時において、挿入される側の部材が挿入する側の部材によって拡径される(針管2による針基3の拡径等)ことによって、又は挿入される側の部材が挿入する側の部材を縮径する(針管2による規制ピン4の縮径等)ことによって各部材2〜4に復元力を発生させ、この復元力によって当接する各部材2〜4同士を押し付け合わせている。このように、各部材2〜4の当接する部分同士の寸法設計を互いが押し付けあうように適宜選択(即ち、細かく設定)して夫々を共働させることによって、針管2を針基3に固定することができる。なお、本願発明における針管2と針基3との固定方法は前述する方法に限られない。例えば、単に規制ピン4と針基3とを軸線方向に相対変位不能に固定して、針管2が針基3の基端側に後退できないようにして針管2を針基3に固定することができる。以下に、針基3を規制ピン4に固定する方法について説明する。
[針基と規制ピンの固定方法]
規制ピン4及び針基3の各々に互いに対応する位置に凹凸を設け、これらの凹凸を嵌合させることによって規制ピン4と針基3とが軸線方向に相対変位不能に固定する。これによって針管2が軸線方向に動かないように針管2を針基に固定することができる。また、かしめ嵌合によって規制ピン4と針基3とを固定する方法を採用してもよい。かしめ嵌合による固定方法としては、例えば、規制ピン4を柔らかい材質の外側部分と硬い材質の内側部分とで構成し、針管2及び針基3と内側規制部分とで外側部分を挟み込んで外側規制ピンをかしめさせることで、規制ピン4と針基3を軸線方向に不動に固定することができる。
また、超音波等による樹脂溶融を利用して規制ピン4と針基3とを固定してもよい。樹脂溶融による固定方法は、各部材の寸法ずれを許容することができる。即ち、樹脂溶融による固定方法は、細かな寸法ずれに特に影響を受けずに、針管2を針基3に固定することができるため好ましい方法である。また、樹脂溶融を用いた固定方法では、規制ピン4を超音波により溶融可能な樹脂材料とすると、超音波溶着により針基3と規制ピン4を一体化させて一部材とすることができる。これにより、針基3に対する針管2の軸線方向基端側への動きを効果的に防止することができる。また、規制ピン4を針基3に固定する方法としては、前述する樹脂溶融による溶着、及び凹凸及びかしめ等を用いた嵌合以外に、後述する摩擦を利用した固定方法がある。
[第2実施形態]
第2実施形態の医療用針1Aは、第1実施形態の医療用針1と構成が類似している。以下では、第2実施形態の医療用針1Aの構成について第1実施形態の医療用針1と異なる点について主に説明し、同一の構成については同一の符号を付して図示及び説明を省略する場合がある。
図6に示すように、医療用針1Aは、針管2,針基3A、及び規制ピン4Aを有している。針基3Aは、第1実施形態の医療用針1における中間部分27及び第2係合部分26を有しておらず、第1係合部分25の基端に円筒部23が一体的に形成されている。針基3Aの針管保持部21の基端部分21bの内周面が針管2の拡径部12の外周面より大径に形成されており、基端部分21bと拡径部12との間には規制ピン4Aが挿入されている。
規制ピン4Aは、大略円筒状に形成されており、本体部34Aと、内向きフランジ36とを有している。本体部34Aは、大略円筒状に形成されており、その先端から基端部分21bと拡径部12との間に挿入されている。本体部34Aの基端部は、拡径部12から針基3Aの基端側に突出しており、そこには内向きフランジ36が一体的に設けられている。内向きフランジ36は、本体部34Aの基端部に周方向全周にわたって形成されており、本体部34Aの半径方向内方に突出している。
このように形成されている規制ピン4Aは、拡径部12に外装されており、内向きフランジ36が拡径部12の基端に当接している。本体部34Aの内径は、拡径部12の外径と略一致又は若干小さくなっており、本体部34A内に拡径部12が嵌合されて固定されるようになっている。拡径部12に固定された規制ピン4は、針管2と一体的に動くようになっており、針管2と共に針基3に挿入される。挿入された規制ピン4は、拡径部12と基端部分21bとの間に配置され、前述する溶融、嵌合又は摩擦を利用した固定方法にて針基3に固定される。これにより、規制ピン4Aは、針基3に対して軸線方向に相対変位不能になり、内向きフランジ36によって針管2が押し戻されることを防ぐことができるようになっている。
第2実施形態の医療用針1Aは、その他、医療用針1Aと同様の作用効果を奏する。
[その他の実施形態について]
本実施形態の医療用針1では、針管保持部21がその中間部分にテーパ状の狭窄部分24を有するように形成されているが、狭窄部分24は必ずしもテーパ形状である必要はない。狭窄部分24は、軸線L1に直交するフラット形状であってもよい。この場合、狭窄部分24のフラット部分に拡径部12のテーパ部分12aを嵌合させて固定させることができる。また、ピン保持部22にも同様に段差部分を形成し、段差部分に中間テーパ部32が係合するように構成することによって、ピン保持部22に第1及び第2係合部分25,26をテーパ状に形成することなく規制ピン4を針基3に固定することができる。
また、針管2の拡径部12は、テーパ部分12aと円筒部分12bとを有しているが、テーパ部分12aをなくして中間部分13と円筒部分12bとの間に張り出し部を形成するようにしてもよい。張り出し部は、中間部分13の周方向全周にわたって延在させ、中間部分13から円筒部分12bに向かって半径方向外方に張り出させるようにする。このように形成することで、張り出し部分を針管保持部21のテーパ状の狭窄部分24に嵌合させることができ、張り出し部分によって針管2と針基3を固定することができる。また、規制ピン4でも、中間テーパ部32をなくして第1円筒部34と第2円筒部35との間に張り出し部分を形成し、この張り出し部分を第1係合部分25に係合(又は嵌合)させるようにしてもよい。
本実施形態の医療用針1では、一般針について説明したが、前述の通り留置針や両頭針に適用してもよい。両頭針に適用する場合は、針管の外周面の中央部分に拡径部を一体的に形成し、この拡径部に規制ピン4を挿入するようにすればよい。また、医療用針1では、規制ピン4が針管2の拡径部12に挿入されているが、必ずしも挿入されている必要はなくリング状に形成されていてもよい。即ち、規制ピン4に相当する規制部材は、ピン保持部22内に配置して針管2のうごきを規制できるような形状であればよい。
また、第2実施形態では、針管2が拡径部12を有しているが、摩擦を利用して針管2を規制ピン4に固定した場合は必ずしも必要ではない。例えば、針管2外周面の一部(例えば、基端部分)をブラスト加工等により粗面化し、この粗面に規制ピン4を当接させる。これにより、粗面と規制ピン4との間に大きな摩擦力を作用させることができ、針管2が規制ピン4に対して相対変位することを防ぐことができる。このように、針管2が拡径部12を有さなくても、摩擦を利用することで針管2と針基3とを固定することができる。
1 医療用針
2 針管
3 針基
4 規制ピン
11 針先
12 拡径部
13 中間部
21 針管保持部
22 ピン保持部
24 狭窄部分
25 第1係合部分
26 第2係合部分
31 先端側テーパ部
32 中間テーパ部
33 基端側テーパ部

Claims (10)

  1. 金属性の円筒部材から成り、先端部に鋭利な針先を有し且つ前記先端部と異なる部位に先端部の外径より大径な拡径部を有する針管と、
    基端側から先端側に向かって縮径する狭窄部分を有し、前記針先が先端から外方に突出するように前記針管が軸線方向に挿通され、前記狭窄部に前記拡径部を係合させて前記針管が前記先端から前記軸線方向に抜けないようになっている針基と、
    前記軸線方向に相対変位しないように前記針基に固定されて、前記針管の針先が前記針基内に後退しないように前記針管の動きを規制する規制部材とを備える、医療用針。
  2. 前記規制部材は、樹脂材料により成型されており、樹脂溶融による溶着、摩擦、又は嵌合によって前記針基に固定されている、請求項1に記載の医療用針。
  3. 前記規制部材は、その先端側部分を前記針管の内側に位置させた状態で前記針基に固定されている、請求項1又は2に記載の医療用針。
  4. 前記針基は、前記狭窄部分より基端側に形成されている係止部分とを有し、
    前記拡径部及び狭窄部分は、前記針管の先端部に向かって先細りのテーパ形状に形成されており、
    前記規制部材は、前記拡径部と係合する拡径部係合部分と、外径が前記拡径部係合部分の内径より大きく形成され且つ前記係止部分に係止されて前記規制部材を前記針基に固定させる被係止部分と、を有する、請求項3に記載の医療用針。
  5. 前記規制部材は、前記針管と前記針基の間に配置された状態で前記針基内に固定されている、請求項1又は2に記載の医療用針。
  6. 金属性の円筒部材から成り、先端部に鋭利な針先を有し、前記先端部と異なる部位の外周面に粗面が形成されている針管と、
    前記針先が先端から外方に突出するように前記針管が軸線方向に挿通されている針基と、
    樹脂材料で成型されており、前記粗面と前記針基との間に設けられ、前記軸線方向に相対変位不能に前記針基に固定されて前記針基内での前記針管の動きを前記粗面と共働して規制する規制部材とを備える、医療用針。
  7. 金属性の円筒部材から成り、先端部に鋭利な針先を有し且つ先端部と異なる部位に先端部の外径より大径な拡径部を有する針管を、円筒状の針基の先端から前記針管の前記針先が外方に突出するように軸線方向に前記針管を前記針基に挿通する挿通工程と、
    基端側から先端側に向かって縮径する前記針基の狭窄部に前記針管の拡径部を係合させて前記針管が前記針基の先端から前記軸線方向に抜けないようにする係合工程と、
    前記針管の針先が前記針基内に後退しないように前記針管の動きを規制する規制部材を前記針基内に固定する規制部材固定工程とを有する、医療用針の製造方法。
  8. 前記規制部材は、樹脂材料により成型されており、
    前記規制部材配置工程では、樹脂溶融によって前記針基と前記規制部材とを溶着することで前記針基と前記規制部材とを一体化して固定している、請求項7に記載の医療用針の製造方法。
  9. 前記規制部材を前記針管内に挿入して前記規制部材を前記針管内に配置する規制部材挿入工程を有する、請求項7又は8に記載の医療用針の製造方法。
  10. 前記規制部材配置工程では、前記規制部材内に前記針管を挿入して前記規制部材を前記針管と前記針基との間に配置し、前記規制部材を前記針基に固定するようになっている、医療用針の製造方法。
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