JP2015101605A - ビスフェノールフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂 - Google Patents

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Abstract

【課題】高屈折、耐熱性に優れたビスフェノールフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂であり、さらに軟化点が50〜80℃であることにより作業性に優れた新規のビスフェノールフルオレン骨格含有エポキシ樹脂を提供すること。【解決手段】以下式(1):【化1】(式中nは0または1以上の整数である。また、式中、R1は炭素数が2以上のアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を示す。)で表わされるビスフェノールフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂とすることにより、上記課題が解決可能であることを見出した。【選択図】なし

Description

本発明は、ビスフェノールフルオレン骨格を有する新規なエポキシ樹脂に関する。また、本発明は、屈折率が高く、しかも軟化点が50〜80℃であることにより作業性に優れた、光半導体封止材を始めとした光学用途に好適に用いることができるエポキシ樹脂に関する。
エポキシ樹脂は、一般的に、種々の硬化剤で硬化させることにより、機械的性質、耐水性、耐薬品性、耐熱性、電気的性質などに優れた硬化物となる。その為に、エポキシ樹脂は、接着剤、塗料、積層板、成形材料、注型材料などの幅広い分野に利用されている。
その中で、ビスフェノールフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂は、高屈折、耐熱性、に優れたエポキシ樹脂として、光半導体封止材料分野などへの利用に活発な研究開発が行われている。
ビスフェノールフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂としては、従来公知の9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン(BPF)をジオール成分とするエポキシ樹脂に、例えば、大阪ガスケミカル(株)製の商品名「PG−100」がある。このエポキシ樹脂の軟化点は92℃である。また、融点が150℃と高いため組成物として他の成分と均一に混練しにくい。また、過冷却より軟化点80℃以上の樹脂を形成することもできるが、高結晶性を有する為、樹脂を形成する条件が非常に難しいといった問題がある。この問題を解決する為にビスフェノールフルオレンの水酸基にエチレンオキサイドを付加したもののエポキシ化物も知られている(特許文献1)が、こちらの場合は通常軟化点が50℃以下と低く、べたつきやすいため作業性に問題がある。
特開平10−045871号公報
本発明の目的は、高屈折、耐熱性に優れたビスフェノールフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂であり、さらに軟化点が50〜80℃であることにより作業性に優れた新規のビスフェノールフルオレン骨格含有エポキシ樹脂を提供することにある。
本発明者らは、前記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、下記式(1)で示す構造を有するビスフェノールフルオレン骨格含有エポキシ樹脂の軟化点が50〜80℃で作業性と流動性に優れるものであることを見出した。具体的には本発明は以下のものを含む
[1] 下記一般式(1):
Figure 2015101605

(式中nは0または1以上の整数である。また、式中、Rは炭素数が2以上のアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を示す。)
で表わされるビスフェノールフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂。
[2]
[1]に記載の一般式(1)で表わされるビスフェノールフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂であって、Rがエチル基であるビスフェノールフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂。
[3]
アルカリ金属水酸化物存在下、下記一般式(2):
Figure 2015101605
(式中、Rは炭素数が2以上のアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を示す。)
で表わされるフルオレン系ジオール化合物にエピハロヒドリンを反応させる工程を含む[1]または[2]記載のビスフェノールフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂の製造方法。
[4]
[3]に記載の一般式(2)で表わされるフルオレン系ジオール化合物であって、Rがエチル基であるフルオレン系ジオール化合物にエピハロヒドリンを反応させる工程を含む[1]または[2]記載のビスフェノールフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂の製造方法。
本発明によれば、高屈折、高耐熱性であり、しかも結晶性が低く、軟化点が50〜80℃であるため作業性に優れた新規なビスフェノールフルオレン骨格含有エポキシ樹脂である上記式(1)で表わされるビスフェノールフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂及びその製造方法を提供することが可能となる。
がエチル基であるジエポキシビスフェノールフルオレン樹脂(1a)の13C−NMR(CDCl)チャートである。 がエチル基であるジエポキシビスフェノールフルオレン樹脂(1)ジエポキシビナフタレン樹脂(1)の質量分析チャートである。
<新規なビスフェノールフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂>
本発明のビスフェノールフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂(以下、単に「ジエポキシビスフェノールフルオレン樹脂」ともいう。)は、上記一般式(1)で表わされるビスフェノールフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂である。一般式(1)においてRは炭炭素数2以上のアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基である。
アルキル基としては、例えば、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等の炭素数2〜20の直鎖状又は分岐状アルキル基を挙げることができる。アルキル基は、好ましくは炭素数2〜8の直鎖状又は分岐状アルキル基であり、より好ましくは炭素数2〜6の直鎖状又は分岐状アルキル基であり、さらに好ましくはエチル基である。
シクロアルキル基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アルキル(例えば、炭素数1〜4のアルキル)置換シクロペンチル基、アルキル(例えば、炭素数1〜4のアルキル)置換シクロヘキシル基等の炭素数4〜16(好ましくは炭素数5〜8)のシクロアルキル基又はアルキル置換シクロアルキル基を挙げることができる。シクロアルキル基は、好ましくはシクロペンチル基又はシクロヘキシル基である。
アリール基としては、例えば、フェニル基、アルキル(例えば、炭素数1〜4のアルキル)置換フェニル基、ナフチル基を挙げることができる。アリール基は、好ましくはフェニル基又はアルキル置換フェニル基(例えば、メチルフェニル基、ジメチルフェニル基、エチルフェニル基等)であり、より好ましくはフェニル基である。
上記アルキル基、シクロアルキル基、アリール基は、アルキル基以外の置換基(例えば、アルコキシル基、アシル基、ハロゲン原子等)を有していてもよい。
なお、一般式(1)においてRで表される置換基において、Rがメチル基の場合、それ以外のものと比べ大幅に軟化点が高くなる傾向がある。
上記一般式(1)で表わされるジエポキシビスフェノールフルオレン樹脂のn数はどのような数でも良く、n数が単一のものを精製により得ることも可能ではあるが、通常は複数のn数を有するものが混合した状態でジエポキシビスフェノールフルオレン樹脂として使用する。この際、作業性に優れた軟化点50〜80℃のジエポキシビスフェノールフルオレン樹脂とする為には、n=0である樹脂の割合が通常は65%以上、好ましくは85%以上とする。また、n数については上述の通りn=0の割合が高ければ、軟化点50〜80℃のジエポキシビスフェノールフルオレン樹脂が得られるが、好ましくは0または1〜10の整数、更に好ましくは0または1〜2の整数、最も好ましいのは0または1とする。nの数が3を超えるものの割合が高くなると、軟化点が高くなりすぎて、製造時および組成物とする際のハンドリング性が悪くなる恐れがあり、また、相溶性が悪くなり、組成物とする際に、添加量に制約が生じる等の不都合が生じる恐れがある。なお、中間体であるモノグリシジル体や少量の加水分解性塩素、α−グリコール等の不純物などが含まれるが、エポキシ樹脂として特性に害しない範囲であれば、特に精製する必要はなく、不純物との混合物であってもよい。
同じくジエポキシビスフェノールフルオレン樹脂系ではあるが、従来公知の9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン(BPF)をジオール成分とするエポキシ樹脂に、例えば、大阪ガスケミカル(株)製の商品名「PG−100」がある。このエポキシ樹脂の軟化点は92℃である。従って、本発明の上記一般式(1)で表わされるジエポキシビスフェノールフルオレン樹脂は、上記従来公知のジエポキシビスフェノールフルオレン樹脂と比べても、作業性にすぐれた軟化点である。このような軟化点の低下は、2つのフェニル基上のグリシジルオキシ基の位置の違いによるもの、及びメチル基以外のアルキル基を有している為と推定される。
上記一般式(1)で表わされるジエポキシビスフェノールフルオレン樹脂は、フルオレン骨格を有することで、高耐熱性、高屈折率などのフルオレン骨格特有の特性を有している。例えば、その屈折率は、上記一般式(1)で表わされるジエポキシビスフェノールフルオレン樹脂の種類やその中間体であるモノグリシジル体や少量の加水分解性塩素、α−グリコール等の不純物の有無、含有率によって変動し得るが、典型的には1.6以上である。さらには1.62以上、なおさらには1.65又はそれ以上の屈折率を示し得る。
また、その5%重量減少温度も、上記一般式(1)で表わされるジエポキシビスフェノールフルオレン樹脂の種類やその中間体であるモノグリシジル体や少量の加水分解性塩素、α−グリコール等の不純物の有無、含有率によって変動し得るが、典型的には300℃以上である。さらには320℃以上、なおさらには350℃又はそれ以上の5%重量減少温度を示し得る。
汎用されている一般的なビスフェノールA型エポキシ樹脂の屈折率は約1.57であり、5%重量減少温度は267℃である。従って、これらの一般的なビスフェノールA型エポキシ樹脂に比べて、本発明のジエポキシビスフェノールフルオレン樹脂は、屈折率、耐熱性の点で極めて優れている。
本発明のジエポキシビスフェノールフルオレン樹脂は、アッベ数が低い点においても光学樹脂として好適な材料である。フルオレン系重合体は、20℃において、30以下、さらには27以下、なおさらには25以下という低いアッベ数を示し得る。
このように本発明のジエポキシビスフェノールフルオレン樹脂はまた、光学樹脂に要求される十分な透明性、耐熱性を具備している。
しかも、このようなフルオレン骨格を有しているにもかかわらず、軟化点は50〜80℃である為、ハンドリング性にもすぐれており、熱硬化性樹脂原料、硬化剤などにも利用できる。たとえば、本発明のジエポキシビスフェノールフルオレン樹脂は、そのままエポキシ樹脂として用いてもよく、エポキシ(メタ)アクリレートなどの熱硬化性樹脂原料として用いてもよい。
本発明のジエポキシビスフェノールフルオレン樹脂は、通常、硬化剤、必要に応じて希釈剤、硬化剤、硬化促進剤、さらに、必要に応じて、慣用の添加剤(例えば、着色材、安定材、充填剤、帯電防止材、難燃剤など)などを含むエポキシ樹脂組成物を構成してもよい。本発明のジエポキシビスフェノールフルオレン樹脂のみで構成してもよく、他のエポキシ樹脂と併用してもよい。
本発明のジエポキシビスフェノールフルオレン樹脂と併用しうる他のエポキシ樹脂としてはノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂などが挙げられる。これらの他のエポキシ樹脂は、単独又は2種類以上組み合わせてもよい。
本発明のジエポキシビスフェノールフルオレン樹脂を含むエポキシ樹脂組成物は、フルオレン骨格を有することから耐熱性に優れている特性を有し、硬化前は低粘度で作業性が良好である為、耐熱性、低粘度の要求される広範囲な分野で用いることができる。具体的には封止材料、積層板、絶縁材料、プリント基板用のソルダーレジスト、カバーレイなどのレジスト材料、カラーフィルター、コーティング剤などのあらゆる電気・電子材料として有用である。また、高屈折の特性より光学材原料としても有用である。その他、成形材料、接着剤、複合材料、塗料、印刷インキ、光硬化性樹脂原料、感光性樹脂原料などの分野にも用いることができる。
<新規なジエポキシビナフタレン樹脂の製造方法>
以下式(1)
Figure 2015101605
(式中nは0または1以上の整数である。また、式中、Rは炭素数が2以上のアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を示す。)
で表わされるジエポキシビスフェノールフルオレン樹脂の製造方法は特に制限されないが、アルカリ金属水酸化物存在下、下記一般式(2):
Figure 2015101605
(式中、Rは炭素数2以上のアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を示す。)
で表わされるフルオレン系ジオール化合物にエピハロヒドリンを反応させることにより得られる。
原料として使用する上記一般式(2)のフルオレン系ジオール化合物の製造方法は特に制限されないが、好適には、酸性条件下に、9−フルオレノンと下記一般式(3)
Figure 2015101605
(式中、Rは炭素数2以上のアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を示す。)
で表わされるm−アルキルフェノールと縮合反応させる方法が用いられる。なかでも、酸性化合物(有機酸及び/又は無機酸)とチオール化合物との存在下に上記縮合反応を行う方法は、高い反応選択性で目的のフルオレン系ジオール化合物を形成し得、高純度の当該フルオレン系ジオール化合物が高収率で得られ得ることから好ましく採用することができる。また、市販品(上記一般式(2)のRがエチル基の場合、商品名:TBIS−EP/田岡化学工業(株)製)を用いてもよい。
上記縮合反応においてm−アルキルフェノールは通常、9−フルオレノンに対して過剰量用いられる。9−フルオレノンの使用量に対するm−アルキルフェノールの使用量の比は、モル比で、通常2.0〜40倍(例えば2.1〜40倍)であり、好ましくは3〜30倍、より好ましくは4〜20倍である。縮合反応は、溶媒の存在下又は非存在下で行うことができ、過剰量のm−アルキルフェノールを溶媒として用いることも好ましい。
有機酸としては、パラトルエンスルホン酸、メタンスルホン酸等を用いることができる。無機酸としては、塩酸(塩化水素水溶液)のようなハロゲン化水素酸、リン酸等を用いることができる。塩酸の塩化水素濃度は、好ましくは10〜37重量%、より好ましくは20〜37重量%、さらに好ましくは25〜37重量%である。高い反応選択性、ひいては高い収率が得られることから、上記のなかでもパラトルエンスルホン酸や塩酸(とりわけ高濃度の塩酸)等を用いることが好ましい。酸性化合物(有機酸及び/又は無機酸)は、単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
なお、無機酸として硫酸(濃硫酸)を使用すると、下記一般式(4):
Figure 2015101605
(式中、Rは炭素数2以上のアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を示す。)
で表されるキサンテン系化合物が主要な反応生成物として生成することが本発明者らによって明らかになっており、この点で硫酸(濃硫酸)の使用は比較的不利である。パラトルエンスルホン酸、塩酸(とりわけ高濃度の塩酸)等の使用によれば、当該キサンテン系化合物の生成を効果的に抑制し、高い反応選択性で目的のフルオレン系ジオール化合物を得ることが可能である。
9−フルオレノンの使用量に対する酸性化合物(有機酸又は無機酸)の使用量(塩酸等の溶液の場合には、溶液に含まれる酸性化合物の量)の比は、モル比で、通常0.05〜3倍であり、好ましくは0.1〜2倍、より好ましくは0.2〜1.5倍である。
チオール化合物としては、アルキルメルカプタン〔例えば、メチルメルカプタン、エチルメルカプタン、プロピルメルカプタン、イソプロピルメルカプタン、n−ブチルメルカプタン、n−ラウリルメルカプタン等の炭素数1〜20のアルキルメルカプタン〕;アラルキルメルカプタン〔例えば、ベンジルメルカプタン等〕;メルカプトカルボン酸〔例えば、チオ酢酸、β−メルカプトプロピオン酸、α−メルカプトプロピオン酸、チオグリコール酸、チオシュウ酸、メルカプトコハク酸、メルカプト安息香酸等〕;及び、それらの塩〔例えば、Na塩、K塩等〕を用いることができる。チオール化合物は、単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
9−フルオレノンの使用量に対するチオール化合物の使用量の比は、モル比で、通常0.01〜0.5倍であり、好ましくは0.02〜0.3倍、より好ましくは0.03〜0.2倍である。
上記縮合反応は、例えば酸性化合物(有機酸及び/又は無機酸)とチオール化合物との存在下に当該反応を行う場合であれば、原料の9−フルオレノン及びm−アルキルフェノール、酸性化合物、チオール化合物、並びに、必要に応じて用いられる溶媒を反応容器に仕込み、空気中又は窒素、ヘリウム等の不活性ガス雰囲気下で撹拌することにより行うことができる。酸性化合物を含む液〔例えば、液体酸であればそれ自体(塩酸であれば塩酸それ自体)、固体酸であればこれを溶媒に溶解した溶液〕、又は、酸性化合物とチオール化合物とを含む液を、他の試剤を仕込んだ反応容器内へ、撹拌下に滴下する方法も有効である。
反応温度は、反応速度の観点から5℃以上とすることが好ましく、10℃以上とすることがより好ましく、15℃以上とすることがさらに好ましい。一方、反応温度が過度に高い場合には上記キサンテン系化合物の副生が顕著になることから、反応温度は60℃以下であることが好ましく、50℃以下であることがより好ましく、40℃以下であることがさらに好ましく、35℃以下であることが特に好ましい。反応の進行度は、高速液体クロマトグラフィ(HPLC)等により追跡することができる。
反応終了後、適宜の後処理操作を施して、フルオレン系ジオール化合物を結晶として単離することができる。具体的に例えば、フルオレン系ジオール化合物の有機層(有機溶媒)への抽出、アルカリによる酸性化合物の中和、有機層の洗浄、有機層の濃縮、晶析、濾過、乾燥等を挙げることができるが、これらの操作のうち1以上の操作を省略してもよいし、他の操作を付加してもよい。また必要に応じて、単離された結晶を精製してもよい。精製方法としては、再晶析(再結晶)や活性炭等の吸着剤を用いた不純物除去処理を挙げることができる。縮合反応により生成したフルオレン系ジオール化合物を、結晶として単離することなく、上述のジエポキシビスフェノールフルオレン樹脂の製造工程に供してもよい。上記一般式(2)のフルオレン系ジオール化合物の純度は、特に限定されないが、通常、95重量%以上、好ましくは99重量%以上であってもよい。
このようにして得られた上記一般式(2)で表わされるフルオレン系ジオール化合物とエピハロヒドリンの混合物に通常20〜120℃、好ましくは40〜80℃でアルカリ金属水酸化物を添加し、その後、20〜120℃で、好ましくは40〜80℃で1〜48時間反応させることにより、本発明の上記一般式(1)で表されるジエポキシビスフェノールフルオレン樹脂を得ることが出来る。なお、アルカリ金属水酸化物は一括添加しても良いが、所定の反応温度を維持する為、一定時間、例えば1〜10時間かけて連続、あるいは必要量を分割添加することが好ましい。
本発明におけるアルカリ金属水酸化物として、具体的に水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が例示され、その使用量は上記一般式(2)で表わされるフルオレン系ジオール化合物の水酸基1当量に対し通常0.8〜4.0モル、好ましくは1.0〜2.5モルである。アルカリ金属水酸化物はその水溶液を使用してもよい。また、その場合は該アルカリ金属水酸化物の水溶液を連続的に反応系内に添加すると共に減圧下、または常圧下連続的に水及びエピハロヒドリンを留出させ、更に分液し水は除去しエピハロヒドリンは反応系内に連続的に戻す方法でもよい。
本発明において使用するエピハロヒドリンとして具体的には、エピクロルヒドリン、エピブロムヒドリン等が例示され、その使用量は上記一般式(2)で表わされるフルオレン系ジオール化合物の水酸基1当量に対し通常2〜30モル、好ましくは3〜20モル使用する。なお、上記式(1)におけるnは、上記一般式(2)で表わされるフルオレン系ジオール化合物とエピハロヒドリンのモル比により、調整が可能である。すなわち、上記一般式(2)で表わされるフルオレン系ジオール化合物に対してエピハロヒドリンを大過剰に使用すると、nが0の化合物が主成分として得られ、エピハロヒドリンの使用量を下げていけば、nが0より大きい化合物の割合を高くすることが可能である。
本発明には触媒としてテトラメチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムブロマイド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩を用いることが、反応性向上の観点から好ましい。4級アンモニウム塩を使用する場合の使用量は上記一般式(2)で表わされるフルオレン系ジオール化合物1モルに対し、通常0.01〜0.50モル、好ましくは0.02〜0.20モルである。また、4級アンモニウム塩を使用する場合、一般的にはアルカリ金属水酸化物を上記一般式(2)で表わされるフルオレン系ジオール化合物とエピハロヒドリンの溶解混合物に添加する前に添加する。
ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホンなどの非プロトン性極性溶媒を添加することは反応を促進させる上でも好ましい。非プロトン性極性溶媒を添加する場合は、その使用量はエピハロヒドリンの量に対して通常10〜150重量%、好ましくは15〜120重量%である。
これらのエポキシ化反応後は、反応マスを濾過もしくは水洗し、不溶解分や無機塩、アルカリ金属水酸化物を除去する。または、そのままでもよい。その後、エピハロヒドリンを過剰量使用している場合は、加熱減圧下、100〜150℃、圧力30mmHg以下、好ましくは、圧力10mmHg以下でエピハロヒドリンを除去してもよい。または、そのままでもよい。
その後、更に加水分解性ハロゲンの少ないジエポキシビナフタレン樹脂とするために、上記の後処理を行ったジエポキシビナフタレン樹脂を再びトルエン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトンなどの溶剤に溶解し、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物の水溶液を加えて更に閉環反応を行い、閉環を確実なものにすることもできる。この場合アルカリ金属水酸化物の使用量はエポキシ化に使用した上記一般式(2)で表わされるフルオレン系ジオール化合物の水酸基1当量に対して通常0.01〜2.5モル、好ましくは0.20〜1.2モルである。反応温度は通常20〜120℃、反応時間は通常0.5〜6時間である。
閉環反応終了後、副生成したタール分、塩を濾過して除去、または、水洗処理により除去した後、樹脂溶液のpHが8.0〜4.0になるようにリン酸、リン酸ナトリウム、シュウ酸、酢酸、炭酸等を添加して中和を行い、水洗を繰り返した後、濾過して、更に、加熱減圧下トルエン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトンなどの溶剤を留去することにより本発明ジエポキシビスフェノールフルオレン樹脂が得られる。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において、各測定値は、次の方法、測定条件に従った。
〔1〕HPLC純度
次の測定条件でHPLC測定を行ったときの面積百分率値をHPLC純度とした。
・装置:(株)島津製作所製「LC−2010AHT」
・カラム:一般財団法人 化学物質評価研究機構製「L−column ODS」
(5μm、4.6mmφ×250mm)
・カラム温度:40℃
・検出波長:UV 254nm
・移動相:A液=30%メタノール、B液=メタノール
・移動相流量:1.0ml/分
・ 移動相グラジエント:B液濃度:30%(0分)→100%(25分後)→100%(35分後)
〔2〕エポキシ当量
自動滴定装置(京都電子製 AT−5100)を用いて、JIS K7236による方法で測定した。
〔3〕軟化点
環球式自動軟化点試験器(メイテック製 ASP−MG2型)を用いて、JIS K2207方法で測定した。
〔4〕屈折率及びアッベ数
アッベ屈折計((株)アタゴ製「多波長アッベ屈折計 DR−2M」)を用いて、20℃における屈折率(波長:589nm)及び20℃におけるアッベ数(波長:486、589、656nm)を測定した。なお、次のようにして屈折率及びアッベ数を測定した。まず、得られた本発明のジエポキシビスフェノールフルオレン樹脂をN,N−ジメチルホルムアミドに溶解して10重量%、20重量%及び30重量%溶液を調製し、各溶液について屈折率及びアッベ数を測定した。次に、得られた3点の測定値から近似曲線を導き、これを100重量%に外挿したときの値を本発明のジエポキシビスフェノールフルオレン樹脂の屈折率及びアッベ数とした。
〔5〕5%重量減少温度
熱重量測定器((株)島津製作所 TGA−50)を用いて、窒素気流下、室温から500℃まで10℃/分で昇温し、測定した。
〔6〕NMR測定
13C−NMRは、内標準としてテトラメチルシランを用い、溶媒としてCDClを用いて、JEOL−ESC400分光計によって記録した。
〔7〕LC−MS測定
LC−MSは次の測定条件で分離、質量分析し、目的物を同定した。
・装置:(株)Waters製「Xevo G2 Q−Tof」
・カラム:(株)Waters製「ACQUITY UPLC BEH C18」
(1.7μm、2.1mmφ×100mm)
・カラム温度:40℃
・検出波長:UV 230−500nm
・移動相:A液=超純水、B液=メタノール
・移動相流量:0.3ml/分
・ 移動相グラジエント:B液濃度:78%(0分)→78%(7分後)→100%(12分後)
・ 検出法:Q−Tof
・ イオン化法:ESI(+)法
・ Ion Source:電圧(+)2.0kV、温度150℃
・ Sampling Cone :電圧 50V、ガスフロー50L/h
・ Desolvation Cas:温度500℃、ガスフロー1000L/h
<実施例1>
上記一般式(1)におけるRがエチル基であるジエポキシビスフェノールフルオレン樹脂1a〔9,9−ビス(2−ヒドロキシ−4−エチルフェニル)フルオレングリシジルエーテル〕の製造例
攪拌器、冷却器及び温度計を備えた200mlのガラス製反応容器に、窒素雰囲気下、9,9−ビス(2−ヒドロキシ−4−エチルフェニル)フルオレン(田岡化学工業(株)製、商品名TBIS−EP)15.00g(0.037mol)、エピクロルヒドリン40.97g(0.443mol)を仕込み、ベンジルトリエチルアンモニウムクロライド0.54g(0.0024mol)を添加した。80℃に昇温し、粒状水酸化ナトリウム3.25g(0.081mol)を50分かけて分割添加し、同温度で2時間攪拌した時点で、HPLCにより反応混合液の分析を行ったところ、原料9,9−ビス(2−ヒドロキシ−4−エチルフェニル)フルオレンは0.1%以下であった。得られた反応混合液を130℃まで加熱、10mmHg減圧下で過剰のエピクロルヒドリン等を留去し、80℃まで冷却後、残留物にトルエンを加え溶解した。このトルエン溶液に、80℃で24重量%の水酸化ナトリウム水溶液6.17g(0.037mol)を添加し、同温度で3時間攪拌した後、不溶解分を濾過後、下層を分液除去した。その後、酸を加えて中和した後、水層を分液除去した。次いで、有機層を水で洗浄した後、有機層を濾過し、不溶解分を除去した後、減圧濃縮することにより、トルエンを留去して、薄黄色粘調性固体のジエポキシビスフェノールフルオレン樹脂1a 17.90gを得た。収率は93.5%であった。得られたジエポキシビスフェノールフルオレン樹脂1aをHPLCで分析した所、上記式(1)においてn=0のものが87.5%、9,9−ビス(2−ヒドロキシ−4−エチルフェニル)フルオレンにエピクロヒドリンが1個付加したモノグリシジル体が2.0%、上記式(1)においてn=1のものが2.1%で、エポキシ当量は279g/eqであった。そして、軟化点は68℃であった。また、20℃における屈折率は1.60、アッベ数は24.9であった。5%重量減少温度は308℃であった。
得られたジエポキシビスフェノールフルオレン樹脂の13C−NMR(CDCl)チャートを図1に示す。ここで、62.0ppmはフルオレン9位の炭素、111.8〜156.7ppmまではフルオレン骨格の炭素、m−エチルフェノール由来のベンゼン環の炭素、15.6ppm、28.5ppmは、エチル基の炭素、44.3〜44.7ppm、49.6ppm、67.8〜68.9ppmはグリシジル基の炭素に帰属される。また、得られたジエポキシビスフェノールフルオレン樹脂1aの内、上記式(1)におけるn=0のものの、LC−MSを用いて得られた質量分析の結果を図2に示す。本分析におけるジエポキシビナフタレン樹脂の計算値(TOF MS ESI;C3534+Na):は541.2355であり、実測値は541.2355であった。
<実施例2>
攪拌器、冷却器及び温度計を備えた200mlのガラス製反応容器に、窒素雰囲気下、9,9−ビス(2−ヒドロキシ−4−エチルフェニル)フルオレン(田岡化学工業(株)製、商品名TBIS−EP)10.00g(0.025mol)、エピクロルヒドリン27.30g(0.295mol)、ジメチルスルホキシド10.00gを仕込み、50℃に昇温し、粒状水酸化ナトリウム2.00g(0.050mol)を60分かけて分割添加し、その後、70℃に昇温し、同温度で5時間攪拌した時点で、HPLCにより反応混合液の分析を行ったところ、原料9,9−ビス(2−ヒドロキシ−4−エチルフェニル)フルオレンは0.1%以下であった。得られた反応混合液を130℃まで加熱、10mmHg減圧下で過剰のエピクロルヒドリン等を留去し、80℃まで冷却後、残留物にメチルイソブチルケトンを加え溶解した。このメチルイソブチルケトン溶液に、70℃で24重量%の水酸化ナトリウム水溶液4.11g(0.025mol)を添加し、同温度で4時間攪拌した後、不溶解分を濾過後、下層を分液除去した。その後、酸を加えて中和した後、水層を分液除去した。次いで、有機層を水で洗浄した後、有機層を濾過し、不溶解分を除去した後、減圧濃縮することにより、メチルイソブチルケトンを留去して、薄黄色粘調性固体のジエポキシビスフェノールフルオレン樹脂1a 12.06gを得た。収率は94.5%であった。得られたジエポキシビスフェノールフルオレン樹脂1aをHPLCで分析した所、上記式(1)においてn=0のものが87.5%、9,9−ビス(2−ヒドロキシ−4−エチルフェニル)フルオレンにエピクロヒドリンが1個付加したモノグリシジル体が1.5%、上記式(1)においてn=1のものが3.7%で、エポキシ当量は287g/eqであった。そして、軟化点は70℃であった
<実施例3>
攪拌器、冷却器及び温度計を備えた200mlのガラス製反応容器に、窒素雰囲気下、9,9−ビス(2−ヒドロキシ−4−エチルフェニル)フルオレン(田岡化学工業(株)製、商品名TBIS−EP)20.00g(0.049mol)、エピクロルヒドリン91.04g(0.984mol)を仕込み、テトラブチルアンモニウムブロマイド0.95g(0.0030mol)を添加した。さらに、85℃に昇温し、48重量%の水酸化ナトリウム13.52g(0.162mol)を110分かけて分割添加し、同温度で12時間攪拌した時点で、HPLCにより反応混合液の分析を行ったところ、原料9,9−ビス(2−ヒドロキシ−4−エチルフェニル)フルオレンは0.1%以下であった。得られた反応混合液に水を加えて、生成塩等を溶解、生成した不溶解分を濾過除去し、下層を分液した後、130℃まで加熱、10mmHg減圧下で過剰のエピクロルヒドリン等を留去し、80℃まで冷却後、残留物にトルエンを加え溶解した。このトルエン溶液に、80℃で24重量%の水酸化ナトリウム水溶液6.17g(0.037mol)を添加し、同温度で4時間攪拌した後、不溶解分を濾過後、下層を分液除去した。その後、酸を加えて中和した後、水層を分液除去した。次いで、有機層を水で洗浄した後、有機層を濾過し、不溶解分を除去した後、減圧濃縮することにより、トルエンを留去して、薄黄色粘調性固体のジエポキシビスフェノールフルオレン樹脂1a 23.60gを得た。収率は93.2%であった。得られたジエポキシビスフェノールフルオレン樹脂1aをHPLCで分析した所、上記式(1)においてn=0のものが87.5%、9,9−ビス(2−ヒドロキシ−4−エチルフェニル)フルオレンにエピクロヒドリンが1個付加したモノグリシジル体が1.8%、上記式(1)においてn=1のものが1.6%で、エポキシ当量は276g/eqであった。そして、軟化点は69℃であった。
<比較例1>
上記一般式(1)におけるRがメチル基であるジエポキシビスフェノールフルオレン樹脂1b〔9,9−ビス(2−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)フルオレングリシジルエーテル〕の製造例
原料を9,9−ビス(2−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)フルオレン(田岡化学工業(株)製、商品名TBIS−MMP)15.00g(0.040mol)に変更した以外は実施例1と同様にエポキシ化反応、反応後の後処理を実施し、淡黄色固体のジエポキシビスフェノールフルオレン樹脂1b 14.30gを得た。収率は83.0%であった。得られたエポキシ樹脂1bのHPLC純度は、上記式(1)においてn=0のものが82.5%で、9,9−ビス(2−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)フルオレンにエピクロヒドリンが1個付加したモノグリシジル体が0.5%、上記式(1)においてn=1のものが2.8%でエポキシ当量は266g/eqであった。そして、軟化点は106℃であった。また、20℃における屈折率は1.60、アッベ数は22.6であった。5%重量減少温度は318℃であった。
実施例1で得られた本発明のジエポキシビスフェノールフルオレン樹脂1a、比較例1で得られたジエポキシビスフェノールフルオレン樹脂1bの軟化点、屈折率及びアッベ数、5%重量減少温度の結果を表1に示す。表1には、従来公知のエポキシビスフェノールフルオレン樹脂との比較のため、下記式(5):
Figure 2015101605

で表わされる9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレンエポキシ樹脂(大阪ガスケミカル(株)製の商品名「PG−100」)の公表値を併せて記載する。
Figure 2015101605
このように本発明のジエポキシビスフェノールフルオレン樹脂は、従来公知のジエポキシビスフェノール樹脂並みの十分な透明性、耐熱性を具備している。
しかも、このようなフルオレン骨格を有しているにもかかわらず、軟化点は50〜80℃で作業性に優れている。

Claims (4)

  1. 下記一般式(1):
    Figure 2015101605
    (式中nは0または1以上の整数である。また、式中、R1は炭素数が2以上のアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を示す。)
    で表わされるビスフェノールフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂。
  2. 請求項1に記載の一般式(1)で表わされるビスフェノールフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂であって、R1がエチル基であるビスフェノールフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂。
  3. アルカリ金属水酸化物存在下、下記一般式(2):
    Figure 2015101605
    (式中、R1は炭素数が2以上のアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を示す。)
    で表わされるフルオレン系ジオール化合物にエピハロヒドリンを反応させる工程を含む請求項1または2記載のビスフェノールフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂の製造方法。
  4. 請求項3に記載の一般式(2)で表わされるフルオレン系ジオール化合物であって、R1がエチル基であるフルオレン系ジオール化合物にエピハロヒドリンを反応させる工程を含む請求項1または2記載のビスフェノールフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂の製造方法。
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