JP2015100888A - 保持パッド - Google Patents

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利康 矢島
大輔 二宮
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【課題】研磨工程で供される保持パッドについて、ワークの固定・脱着が容易でありながら保持力が高いものを提供する。【解決手段】本発明は、研磨作業時に被研磨部材を固定保持するための保持パッドにおいて、前記被研磨部材を吸着して固定する吸着層と、前記吸着層の裏面に設けられた緩衝層からなり、前記吸着層は、両末端にのみビニル基を有する直鎖状ポリオルガノシロキサンからなるシリコーン、両末端及び側鎖にビニル基を有する直鎖状ポリオルガノシロキサンからなるシリコーン、末端にのみビニル基を有する分岐状ポリオルガノシロキサンからなるシリコーン、及び末端及び側鎖にビニル基を有する分岐状ポリオルガノシロキサンからなるシリコーンから選ばれる少なくとも1種のシリコーンを架橋させてなる組成物からなるものであり、前記緩衝層は、引張弾性率が2600〜4200MPaの有機樹脂材料からなるものである。【選択図】図1

Description

本発明は、半導体部品、電子部品等で使用される半導体ウエハ等の被研磨部材の研磨工程で使用される保持パッドに関する。詳しくは、被研磨部材の固定・脱着が容易でありながら、研磨時においては被研磨部材を強固に保持することができ、且つ、優れた研磨精度を発揮することのできる保持パッドに関する。
半導体ウエハ、ディスプレイ用ガラス基板、ハードディスク用基板といった半導体部品、電子部品の製造プロセスにおいては、その表面の平坦化、鏡面化のための研磨工程が含まれる。研磨工程においては、一般に、被研磨部材(以下、「ワーク」と称するときがある。)を研磨装置の研磨ヘッドに保持し、研磨パッドを定盤に固定して、研磨スラリーを供給しながら、被研磨部材と研磨パッドを加圧した状態で相対的に摺動させることによって行われる。
この研磨工程でワークを一方の研磨ヘッドに保持・固定させる手段としては、まず、ワックスと称される有機物を接着剤としてワークを研磨ヘッドに貼付け固定する方法がある(例えば、特許文献1)。この方法は、ワークを強固に固定することができる反面、研磨後にワークを回収する際、ワックスを加熱する必要があり作業が煩雑となるという欠点がある。また、被研磨部材表面にワックスが残存し清浄が必要になることもある。このようなワックス固定は、比較的面積の少ない小型のワーク固定に用いられることが多い。
また、ワーク固定の他の方法としては、例えば特許文献2記載の保持パッドの適用が最も一般的となっている。この種の保持パッドは、表面(ワークとの接合面)に微小孔を有するポリウレタン発泡体等の軟質プラスチックフォームからなるシートで構成されている。そして、研磨作業時には保持パッドとワークとの間に水を導入し、パッド表面の微小孔へ水を浸入させてその表面張力によりワークを固定している。このような保持パッドは、ワックス固定に比べるとワークの固定・脱着の際の加熱は不要であるので、作業性は良好である。また、ワックスのような粘着物を使用することがないので、ワークを汚染することもない。このような利点から、保持パッドの利用は大径ウエハ等の面積の大きいワークを中心に一般的なものとなっている。
特開2008−49443号公報 特開2006−062059号公報
しかしながら、上記従来の保持パッドは、ワークの保持力がやや乏しい面があり、特にワーク端部においてはその傾向があり、研磨途中でわずかな隙間が生じることがある。ワーク端部に隙間が生じると、そこに研磨スラリーが浸入し、当該部位における圧迫・摩擦により砥粒の固着が生じることがある。近年、ウエハやディスプレイパネルの大径化、大面積化の進行を考慮すると、ワーク全面に渡って均等且つ強力な保持力をもった保持パッドが求められている。
また、半導体部品の高密度化、高繊細化により、研磨製品に対する高平坦度への要求は厳しくなる一方である。研磨精度向上の対策としては、一般的には研磨スラリーの特性改善によるところが大きいと考えられる。しかし、保持パッドの改良によるワークの周辺環境の改善による研磨精度向上効果もあるものと考えられる。
そこで、本発明は、研磨工程で供される保持パッドについて、ワークの固定・脱着が容易でありながら保持力が高く、更に、ワーク研磨面の高精度化も期待のできる保持パッドを提供する。
本発明者等は上記課題解決のため、研磨用保持パッドのワーク固定面にこれまで使用例のない所定組成の吸着材を適用し、更に、この吸着材を保持パッドとして好適に作用させるための緩衝層を組み合わせて本発明に想到した。
即ち、本発明は、研磨作業時に被研磨部材を固定保持するための保持パッドにおいて、前記被研磨部材を吸着して固定する吸着層と、前記吸着層の裏面に設けられた緩衝層からなり、前記吸着層は、両末端にのみビニル基を有する直鎖状ポリオルガノシロキサンからなるシリコーン、両末端及び側鎖にビニル基を有する直鎖状ポリオルガノシロキサンからなるシリコーン、末端にのみビニル基を有する分岐状ポリオルガノシロキサンからなるシリコーン、及び末端及び側鎖にビニル基を有する分岐状ポリオルガノシロキサンからなるシリコーンから選ばれる少なくとも1種のシリコーンを架橋させてなる組成物からなるものであり、前記緩衝層は、引張弾性率が2600〜4200MPaの有機樹脂材料からなるものであることを特徴とする保持パッドである。
上記の通り、本発明はワーク固定のために特定のシリコーン製の吸着材からなる吸着層と、特定範囲の引張弾性率を有する樹脂材料からなる緩衝層とで構成される。以下、本発明に係る保持パッドの各構成について詳細に説明する。
吸着層を構成する吸着材は、両末端にのみビニル基を有する直鎖状ポリオルガノシロキサンからなるシリコーン、両末端及び側鎖にビニル基を有する直鎖状ポリオルガノシロキサンからなるシリコーン、末端にのみビニル基を有する分岐状ポリオルガノシロキサンからなるシリコーン、及び末端及び側鎖にビニル基を有する分岐状ポリオルガノシロキサンからなるシリコーンから選ばれる少なくとも1種のシリコーンを架橋させてなる組成物を積層して形成されたものである。
上記のシリコーンは、ガラスや金属等の材質を問わずに吸着作用を有し、その保持力も良好である。この保持力については、特に、剪断力(横方向の固定強度)が高い一方で、剥離力(縦方向の固定強度)が低いという特性を有する。従って、研磨作業による横方向の応力に対してもワークを移動させることなく保持状態を維持することができる。また、吸着層の吸着作用はワーク固定面内で一定であり、中心部から端部にわたって均等な保持力を発揮する。従って、部分的な剥離、隙間を生じさせることもなく、保持パッドとワークとの間に研磨スラリーが侵入することもない。
また、ワークの保持力について、上述した剪断力と剥離力との関係を有することは、ワークの固定・脱着が容易となることにも繋がる。即ち、ワークの固定・脱着の際には、パッドに対してワークを縦方向に押圧・引張るだけで完了する。尚、本発明の吸着層は、剥離力が低いとはいっても、それは剪断力を基準とする相対的なものであり、研磨作業中にワークが外れる又は隙間が生じると言う程弱い力ではない。
そして、上記のシリコーンの具体例としては、直鎖状ポリオルガノシロキサンの例として化1の化合物が挙げられる。また、分枝状ポリオルガノシロキサンの例として化2の化合物が挙げられる。
Figure 2015100888
(式中Rは下記有機基、nは整数を表す)
Figure 2015100888
(式中Rは下記有機基、m、nは整数を表す)
化1、化2において置換基(R)の具体例としてはメチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基、等のアリール基、又はこれらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部又は全部をハロゲン原子、シアノ基等で置換した同種又は異種の非置換又は置換の脂肪族不飽和基を除く1価炭化水素基が挙げられる。好ましくは少なくとも50モル%がメチル基であるものである。置換基は異種でも同種でもよい。また、このポリシロキサンは単独でも2種以上の混合物であってもよい。
また、吸着層を構成するシリコーンは、数平均分子量が30000〜100000のものが好適な吸着作用を有する。但し、表面粗さの調整にあっては、適用するシリコーンの数平均分子量と製造段階における焼成温度が影響を及ぼす。好適な表面粗さを容易に発揮させるためシリコーンの数平均分子量は、30000〜60000のものが好ましい。
尚、吸着層の構造的特性として、その表面粗さを0.06μm以下としたものが好ましい。安定的な保持力を発揮させるためである。一方、その下限値については、本来制限されるべきではないが製造可能な最小値として0.02μmである。尚、ここでの表面粗さとは、算術平均粗さ(Ra)である。また、吸着層の表面粗さとは、吸着層面内の平均の意義であり、吸着層の中心部、端部(外周部)等の複数部分の表面粗さについての測定値の平均である。好ましくは、吸着層の中心部と両端部の3点についての表面粗さの平均値を採用する。
以上説明した吸着層は、ワークの固定という保持パッドの主目的を担う中核的な構成である。そして、この吸着層は、それのみで保持パッドを構成することもでき、通常の研磨作業が可能でありワーク研磨面の研磨精度も従来品適用の場合と遜色のないものである。一方、本発明者等によれば、研磨面の精度をより好適な状態とするために吸着層の裏面(ワーク固定面の反対側の面)に適切な緩衝層を設けるのが好ましい。
吸着層裏面に緩衝層を設定する意義は研磨精度向上にあるが、その機構については定かではない。本発明者等は、緩衝層を設けることで、研磨作業時にワークが受ける微小振動や、研磨ヘッドの微小なうねりを保持パッドが全体で吸収するためと考察している。上記したシリコーンからなる吸着層は、比較的柔軟な弾力性を有する材料であり、本来であれば微小振動を吸収しうると予測されるが、本発明者等の検討では研磨作業の条件(研磨圧力、回転速度等)によっては、振動吸収がなされず却って増幅する場合がある。そこで、適切な材料特性を有する緩衝層を設定することで、保持パッド全体が安定的に振動吸収できるようになると考えた。このような振動吸収作用は、研磨作業時のワークに対する研磨力の面内均一性を改善し、研磨面に対し超高繊細な平坦度が要求される場合や、被研磨面の面積が増大する場合においては無視できない影響を及ぼす。
上記を勘案して緩衝層は、有機樹脂材料であって引張弾性率が2600〜4200MPaのものが適用される。尚、この引張強度は、乾燥時に測定される値とする。かかる有機樹脂材料の具体例としては、ポリエステル、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ウレタン、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル等の樹脂である。好ましくは、ポリエステル系樹脂材料であり、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)であり、特に好ましいのはPETである。PETは、強度的にも良好であり耐薬品性も有することから長期繰返しの研磨作業においても破断・侵食されることなく保持パッドの構成部材として機能できる。尚、この緩衝層は、単層でも良いが複数の樹脂で多層構造としても良い。
以上説明した吸着層、緩衝層の厚さに関しては、吸着層の厚さは20〜30μmとするのが好ましい。また、緩衝層の厚さは、50〜200μmとするのが好ましい。緩衝層と吸着層は密着接合されていることが好ましい。
本発明に係る保持パッドの製造について、緩衝層となる有機樹脂材料の上に吸着層を形成するのが簡易である。例えば、緩衝層となるシートに吸着層の原料となるシリコーン成分を含有する塗工液を塗布して焼成することでポリオルガノシロキサンが架橋し吸着層が形成される。塗工液は、上記直鎖状又は分枝状ポリオルガノシロキサン化合物と架橋剤を含む。架橋剤は公知のもので良いが、例えば、オルガノハイドロジェンポリシロキサンが挙げられる。オルガノハイドロジェンポリシロキサンは1分子中にケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも3個有するものであるが、実用上からは分子中に2個の≡SiH結合を有するものをその全量の50重量%までとし、残余を分子中に少なくとも3個の≡SiH結合を含むものとすることが好ましい。
塗工液は、架橋反応で用いる白金系触媒を含んでいても良い。白金系触媒は、公知のものが適用され、例えば、塩化第一白金酸、塩化第二白金酸等の塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール化合物、アルデヒド化合物あるいは塩化白金酸と各種オレフィンとの鎖塩等が挙げられる。また、塗工液は、無溶剤型、溶剤型、エマルション型のいずれの形態でも良い。溶剤型塗工液を使用する場合、塗布後に乾燥し溶媒を除去することが好ましい。塗工液塗布後の焼成は、120〜180℃で60〜150秒加熱するのが好ましい。
本発明に係る保持パッドの寸法は特に制限されない。ワークに対して略同じ形状・寸法のものとしても良いし、ワークよりも大径のものとしても良い。また、従来の保持パッドでは、ワーク投影面と相似形状にくり抜かれたテンプレート(リテーナーリング)をワーク固定面に貼り付けて研磨作業を行うことがある。本発明においてもテンプレートを使用することができる。更に、本発明に係る保持パッドを用いた研磨作業においては、保持パッドを研磨装置の研磨ヘッドに固定して使用するが、この固定方法としては接着剤、粘着テープ等いずれの方法でも良い。
本発明に係る保持パッドを用いた研磨作業の具体的態様としては、例えば、小型のワークの研磨作業として、ワークと同寸法の保持パッドを複数研磨ヘッドに固定し、それぞれにワークを固定する場合(図1(a))、大径の保持パッドを使用し、その面上に複数のワークを固定する場合(図1(b)、(c))がある。また、大型のワークの研磨では、大径の保持パッドで対応できる(図1(d)、(e))。いずれの場合においても、ワークの固定・脱着は簡易に行うことができ、また、保持パッドは繰返し使用できるので多数のワーク研磨に際しても効率的な作業が可能となる。
本発明に係る保持パッドは、新たな吸着層の適用により、ワークの固定・脱着における作業性が向上されており、しかも研磨面の全域で均等に高い保持力を有する。そして、適切な緩衝層を設定したことで、研磨面の高精度化も図っている。
本発明に係る保持パッドの使用形態の例を説明する図。 本実施形態で使用した研磨装置の概略図。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。本実施形態では、吸着層と緩衝層とからなる保持パッドを製造し、ワークの保持性能、研磨特性を評価した。保持パッドの製造工程は以下の通りである。
緩衝層となる有機樹脂材料としてPETシート(厚さ50μm、寸法φ810mm)を用意し、ここにポリオルガノシロキサンからなるシリコーン成分を含有する塗工液を塗布した。塗工液は、両末端にのみビニル基を有する直鎖状ポリオルガノシロキサンからなるシリコーン(分子量30000)100重量部に架橋剤0.6重量部、白金触媒2重量部を含む無溶剤型のシリコーン液である。この塗工液を有機樹脂材料に塗布した後、150℃で100秒間焼成しシリコーンを架橋させて吸着層を形成した。架橋後の吸着層の厚さは28μmであった。
製造した保持パッドについて、吸着層の表面粗さを測定した。表面粗さの測定は、JIS B0601−1994に基づき、表面粗さ測定器にて送り速度0.1mm/sec、カットオフ値0.08mm、測定長さ1.6mm×5とした。この測定結果は0.04μm(3点平均)であった。また、緩衝層であるPETシートは、予めその引張弾性率を測定したところ、2800MPaであった。
次に、製造した保持パッドを用いた研磨試験を行った。この研磨試験では、図2で示す研磨装置の研磨ヘッドに保持パッドを粘着テープで貼付け、被研磨部材としてシリコンウエハ(12インチ)を吸着固定した。そして、定盤に研磨パッドを貼り付け、研磨スラリー(Glanzox(株式会社フジミインコーポレーテッド製)を純水で30倍に希釈したもの)を研磨層に滴下(流量150ml/min)しつつ研磨作業を行った。その他の研磨条件は、下記の通りとした。
・研磨圧力:0.163kgf/cm2
研磨パッドの回転速度:45rpm
被研磨部材の回転速度:47rpm。
・ヘッドの揺動速度:250mm/min。
・研磨時間:3min
研磨作業後、保持パッド上のウエハの固定位置を確認し、位置ずれが生じているか否かの確認を行い保持パッドの保持性能を確認した。その後、ウエハの被研磨面を純水で洗浄し、無塵状態で乾燥させた後、研磨面の裏を確認し端部の砥粒の固着の有無も観察した。
そして、研磨面を観察し、傷の大きさと数を数え、100点満点からの減点法にて評価した。このとき、大きい傷は減点を大きくした。評価結果に関しては、95点以上100点以下を「◎」とし、90点以上95点未満を「○」とし、85点以上90点未満を「△」とし、更に、85点未満を「×」とした。
更に、研磨後のシリコンウエハについて、表面酸化膜の膜厚測定を行い、研磨面の均一性を評価した。酸化膜の膜厚測定には、干渉式膜厚測定装置(大塚電子社製)を用いた。面内均一性は、シリコンウエハに熱酸化膜が1μm堆積したサンプルを用いて上記と同じ研磨条件にて1分間研磨を行い、ウエハ上の特定位置25点の研磨前後の膜厚測定値から研磨速度最大値(Rmax)と研磨速度最小値(Rmin)を求め、下記式により面内均一性を算出した。評価結果に関しては、5%以下を「◎」とし、5%超8%以下を「○」とし、10%以下を「△」とし、10%を超えたもの「×」とした。
Figure 2015100888
この研磨試験は、従来の市販の保持パッドについても行った。また、本実施形態に対する比較として、緩衝層として耐衝撃性ABS樹脂(引張弾性率:2000MPa)のシートを用いその上に吸着層を形成して保持パッドを製造した。以上の評価結果を表1に示す。
Figure 2015100888
各保持パッドのワーク保持性能については、基本的にいずれも良好である。但し、従来品については、ウエハ端部に砥粒の固着は見られなかったものの研磨粒子の付着が一部で生じていた。今回の研磨試験は比較的短時間の研磨時間を設定しているが、長時間研磨或いは研磨圧力が増大した場合、砥粒の固着が懸念される。尚、本実施形態及び比較例は同じ吸着層を適用するものであり、保持性能は等しく良好であり、ウエハ端部への研磨砥粒の浸入、固着は見られなかった。
また、研磨特性ついては、傷評価ではいずれも合格であったが、面内均一性において比較例が劣っていた。これは、緩衝層として体積弾性率の低い樹脂を適用したことで、研磨時に歪みが生じたためと考えられる。また、従来例も基本的には研磨特性は良好であるが、本実施形態と対比して厳密に評価すれば若干劣るといえる。
本発明は、これまで保持パッドでは適用例のない吸着層を適用するものであり、これによりワークの固定・脱着における作業性を良好とする。また、研磨面の全域で均等に高い保持力を有する。そして、吸着層の裏面に適切な緩衝層を設けて研磨面の高精度化も考慮したものである。本発明によれば、ワークの大小と問わず効率的な研磨作業が可能であり、半導体部品等の製造コストの低減を図ることができる。

Claims (5)

  1. 研磨作業時に被研磨部材を固定保持するための保持パッドにおいて、
    前記被研磨部材を吸着して固定する吸着層と、前記吸着層の裏面に設けられた緩衝層からなり、
    前記吸着層は、両末端にのみビニル基を有する直鎖状ポリオルガノシロキサンからなるシリコーン、両末端及び側鎖にビニル基を有する直鎖状ポリオルガノシロキサンからなるシリコーン、末端にのみビニル基を有する分岐状ポリオルガノシロキサンからなるシリコーン、及び末端及び側鎖にビニル基を有する分岐状ポリオルガノシロキサンからなるシリコーンから選ばれる少なくとも1種のシリコーンを架橋させてなる組成物からなるものであり、
    前記緩衝層は、引張弾性率が2600〜4200MPaの有機樹脂材料からなるものであることを特徴とする保持パッド。
  2. 吸着層は、その表面粗さの平均値Saが0.02〜0.06μmであること特徴とする請求項1記載の保持パッド。
  3. 吸着層の厚さは、20〜30μmである請求項1又は請求項2記載の保持パッド。
  4. 緩衝層の厚さは、50〜200μmである請求項1〜請求項3のいずれかに記載の保持パッド。
  5. 緩衝層を構成する有機樹脂材料は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)のいずれかである請求項1〜請求項3のいずれかに記載の保持パッド。
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