JP2015099860A - 光半導体モジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】端面から光が出射、入射される光半導体素子を用いて高速動作可能な光半導体モジュールを提供する。
【解決手段】高周波配線板25と、高周波配線板25に対向するように配置される結晶成長面を有する平板状の光半導体素子1であって、4つの端面のうちの少なくとも1つの端面から光を入力または出力する光半導体素子1と、光半導体素子1を高周波配線板25の上に電気的に接続して固定するための金バンプ42および接着剤41を含む固定手段とを備えた光半導体モジュールであって、光半導体素子1は、結晶成長面の端面近傍に接着剤41の流れ止め部2を有し、かつ入力または出力する光の光軸方向における光半導体素子1の長さが高周波配線板25の長さよりも長く形成されている。
【選択図】図5
【解決手段】高周波配線板25と、高周波配線板25に対向するように配置される結晶成長面を有する平板状の光半導体素子1であって、4つの端面のうちの少なくとも1つの端面から光を入力または出力する光半導体素子1と、光半導体素子1を高周波配線板25の上に電気的に接続して固定するための金バンプ42および接着剤41を含む固定手段とを備えた光半導体モジュールであって、光半導体素子1は、結晶成長面の端面近傍に接着剤41の流れ止め部2を有し、かつ入力または出力する光の光軸方向における光半導体素子1の長さが高周波配線板25の長さよりも長く形成されている。
【選択図】図5
Description
本発明は、光半導体モジュールに関し、さらに詳細には、大容量光通信網の構成要素である光半導体モジュールに関するものである。
光半導体モジュールは、例えば特許文献1に示すような光送信モジュール内の通信用光源として用いられている。図1は従来型のワイヤ実装の2チャネル光送信器の構成を示している。図1の光送信器は、(a)に示す合波器付きDFB型(分布帰還型distributed feedback)のレーザアレイ10と、(b)に示すサブキャリア30に載置された高周波配線板20とがワイヤWで接続されて、(c)、(d)に示すように構成されている。
まず図1(a)に示す2チャネル光送信器で使用する合波器付きDFBレーザアレイ10(チップともいう)を説明する。レーザアレイ10は、光軸方向に複数の領域として構成された半導体積層構造を有する。各領域はそれぞれ異なる機能を発揮する。図1(a)では、レーザアレイ10は、導波路および合波器部分となる領域aと、DFB半導体レーザ部分となる領域bとを備えている。領域a’は、通常は領域aと同じ層構造となるが、電極を付けてモニタPDとして使用する場合には、異なる層構造をとる。また、同図では2つのDFBレーザを2入力1出力の(MMI:multi−mode inteference多モード干渉型)合波器で合波している。また、それぞれの領域a、bの結晶成長面側には、DFBレーザのパッド11と、合波器のパッド12が設けられている。レーザアレイ10は、図示の右端面から光が出射される端面発光型のデバイスであり、多重反射による素子特性の劣化を防ぐために、両端面に無反射コーティング13、14が施されている。
図1(b)に示すサブキャリア30には、2つのDFBレーザに高周波信号を印加するための高周波配線板20が設けられている。高周波配線板20には高周波線路21が設けられている。
図1(c)、(d)はレーザアレイ10が実装された2チャネル光送信器の上面図、側面をそれぞれ示している。レーザアレイ10は、ハンダもしくは接着剤を用いてサブキャリア30に実装される。続いてサブキャリア30を、ハンダもしくは接着剤を用いてキャリア40に実装され、さらに金ワイヤWによって個々のDFBレーザと高周波配線板を接続される。
また、光半導体モジュールは、DFB(分布帰還型distributed feedback)レーザアレイ以外に、その他の構造(例えばDFBレーザ集積電界吸収型光変調器(以下、EADFBレーザ))でも用いることができる。図2は従来型のワイヤ実装のEADFBレーザモジュールである。EADFBレーザモジュールでは、図2(a)に示すように領域bがDFB半導体レーザ、領域cがEA変調器、領域aが導波路および合波器部分としてそれぞれ機能する半導体積層構造を有する半導体チップ50を用いることができる。図2(a)に示す半導体チップ50と図2(b)に示すキャリア40に載置された高周波線路基板26とを金ワイヤWで配線することができる(図2(c))。
図1、図2のように、光送信用光源では、チップ(レーザアレイ10、半導体チップ50)の基板面を下に(つまり結晶成長面やパッド面を上に)して実装し、高周波配線板20、26とチップ上の電極11の結線にワイヤ接続を用いる構造が一般的であった。しかし、この構成ではワイヤの持つ寄生インダクタンス成分により帯域が劣化する問題や、チップ上部にある活性層の熱がチップの基板面を介して放熱する構造のため放熱性が悪いといった問題があった。
塚田裕ほか著、「フリップチップ接続による半導体チップ実装の課題と今後の展望」、電子情報通信学会論文誌C, Vol. J91−C, No.11, pp. 509−518, 2008
H. S. Venugopalan et al., Third International Conference on Solid State Lighting, edited by Ian T. Ferguson,Nadarajah Narendran, Steven P. DenBaars, John C. Carrano, Proc. of SPIE Vol. 5187(SPIE, Bellingham, WA, 2004), pp. 260−266.
金澤慈ほか著、「フリップチップ実装対応直接変調DFBレーザ」、電子情報通信学会・信学技報、IEICE Technical Report, EMD2010−62, CPM2010−78, OPE2010−87, LQE2010−60(2010−08), pp.169−174.
しかしながら通信用光源としては、近年の通信容量の大容量化の流れに伴い、より高速なものが求められており、現状の技術では、ワイヤを用いた結線を採用するために生じる上述の問題を解決することが望まれていた。そこで、この問題を解決する技術として、電子デバイス分野ではチップの基板面を上に(つまり結晶成長面やパッド面を下に)して、ワイヤの代わりに数十ミクロン程度の金バンプを介してチップ上電極と高周波配線板の接続をとるフリップチップ実装技術が提案されている。このとき、フリップチップ接続されたチップと高周波配線板の間隙はエポキシ樹脂等の接着剤(アンダーフィル材とも言う)で埋めることで、チップと高周波配線板の熱膨張係数の差を緩和する(非特許文献1)。
光半導体デバイスの場合も、基板から垂直方向に光を発する、いわゆる面発光デバイス、例えば発光ダイオードに対しては、フリップチップ実装が使われてきた(非特許文献2)。図9がその例である。面発光ダイオード110は、配線板118上に、金バンプ117を介してp−電極115と、p−GaN層114と、アクティブ層113と、n−GaN層112と、サファイア基板111とからなり、端部にn−電極116を備えて構成される。面発光ダイオードには電流が注入され、電流はp−電極115からn−電極116に向けて流れる。ここで配線板118と、p−電極115・n−電極116の間隙はエポキシ樹脂等の接着剤で埋められる。光はサファイア基板111から垂直方向に出射されるので、接着剤が例え漏れ出して、端面にかかったとしても問題は生じない。
ところが面発光デバイスでは、一般に活性層部分を長く取れないために、光出力が不足するのが一般的で、例えば変調平均出力で0dBm以上を要求するような中長距離の光通信用光源には用いることができない。中長距離の光通信用光源には基板と並行方向に光を発する、いわゆる端面発光デバイスが必須となる。
非特許文献3にはフリップチップ実装に対応した直接変調DFBレーザが記載されている。図3はフリップチップ実装用の2チャネル光送信器の構成を示す図である。図3の光送信器は、(a)に示す合波器付きDFBレーザアレイ16と、(b)に示すキャリア40に載置された高周波配線基板25とが金バンプ42および接着剤41で接続されて、(c)、(d)に示すように構成されている。
フリップチップ実装を行うときには、変調用の電極に設置した金バンプ42だけでは強度的に不足するため、別途GND電極15を設け、GND電極15にも金バンプ42を設けて、光半導体素子を支持することが望ましい。そのため図3(b)のレーザアレイ16は、図1(a)のレーザアレイ10の基板成長面側にグランド用の電極15が形成された構成を備えている。図3(b)に示す高周波配基板25には、2つのDFBレーザに高周波信号を印加するための高周波配線用の線路21とGND22とが設けられている。
図3(c)に示すように、まず図3(b)の合波器付きDFB型のレーザアレイ16をサブキャリア30に実装した後、それを上下ひっくり返して(結晶成長面を下にして)、レーザアレイ16を高周波配線基板25に金バンプ42を用いて実装している。金バンプ42はDFBレーザの変調用電極11と、GND電極15上に配置される。そして金バンプの間隙は接着剤41によって埋められる。
ここで問題になるのが、あふれ出た接着剤が半導体チップの端面に回り込むことである。接着剤は絶縁体であるので、電子デバイスに対しては端面に回り込んでも問題ならないし、面発光デバイスに対しても問題を生じない。しかし、端面発光デバイスに対しては、前面に回り込んだ場合は、無反射コーティング13、14の屈折率が変わり、反射特性が変わってしまうために、端面で光の反射が起きるようになる。その影響で、半導体レーザの発振波長の揺らぎ、アイパターンの劣化、光出力強度の揺らぎ等、様々な悪影響を生じる。またそもそも、端面から出射する光を妨害するため、光出力強度が落ちたり、まったく光が出てこなくなることもある。
後面に回り込んだ場合でも、無反射コーティングの特性が変わってしまうために、端面で光の反射が起きるようになり、その影響で、半導体レーザの発振波長の揺らぎ、アイパターンの劣化、光出力強度の揺らぎ等、様々な悪影響が生じる。図3(d)では、後面に接着剤が回り込んだ例を図示しているが、前面に回り込むこともあれば、前面・後面の両方に回り込むこともある。
これは、EADFBレーザモジュールでも同様である。図4(a)に示す半導体チップ55は、図2の半導体チップ50の結晶成長面側にGND電極53が形成された構成を備えている。図3と同様に、図4(a)に示す半導体チップ55を、図4(b)の高周波配線基板27にフリップチップ実装すると、接着剤の端面への回り込みが問題になる。
以上、説明したように通常のフリップチップ実装技術では、固定時に使用する接着剤がチップの端面に回り込むため、端面から光が出射、入射される光半導体素子には適用できない問題があった。
本発明は上記従来の問題に鑑みてなされたものであり、本発明の課題は、端面から光が出射、入射される光半導体素子を用いて高速動作可能な光半導体モジュールを実現することにある。
上記の課題を解決するために、一実施形態に記載された発明は、高周波配線板と、前記高周波配線板に対向するように配置される結晶成長面を有する平板状の光半導体素子であって、4つの端面のうちの少なくとも1つの端面から光を入力または出力する光半導体素子と、前記光半導体素子を前記高周波配線板の上に電気的に接続して固定するための金バンプおよび接着剤を含む固定手段とを備えた光半導体モジュールであって、前記光半導体素子は、前記結晶成長面の端面近傍に前記接着剤の流れ止め部を有し、かつ前記入力または出力する光の光軸方向における光半導体素子の長さが前記高周波配線板の長さよりも長く形成されていることを特徴とする光半導体モジュールである。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
本実施形態の光半導体モジュールについて、合波器集積2チャネル直接変調DFB(分布帰還型distributed feedback)レーザアレイチップを用いて構成した例を挙げて説明する。図5は、光半導体モジュールの構成例を示す図である。図5において、(a)は平板状のレーザアレイチップ(光半導体素子、チップともいう)1の上面図であり、(b)は光半導体モジュールの構成を示す側面図であり、(c)は(b)の上面図である。本実施形態の光半導体モジュールは、図5(a)に示すように、結晶成長面の端面近傍に接着剤流れ止め部2が配置されているレーザアレイチップ1を用いて構成することができる。レーザアレイチップ1は、接着剤流れ止め部2以外の構成は、基本的に図3のチップ10と同様の構成を有している。
また、図5(b)に示すように、光半導体モジュールは、高周波配線板25とレーザアレイチップ1とが電気接続体である金バンプ42と電気絶縁体である接着剤41を介して固定された構成を備えている。光半導体モジュールでは、光軸方向(図示右方向)において、レーザアレイチップ1の長さが高周波配線板25の長さより長く形成され、かつチップ1が高周波配線板25の両側に飛び出すように固定されている。このような構造にすることで、レーザアレイチップ1の結晶成長面を下向き(高周波配線板25に対向する向き)に実装しても、接着材流れ止め部2で接着剤41が端面に回り込むのを防ぐとともに、余った接着剤41も高周波配線板25から下に流れ出るため、光出射される端面部には固定用の接着剤41が回り込まずにフリップチップ実装が可能となる。上記構成を採用することで、高速動作可能な光半導体モジュールが実現可能となる。
以下に本発明の具体的な実施形態を例にして説明する。本実施例は、本発明の効果を示す一つの例示であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々の変更を行い得ることは言うまでもない。
本実施例の構成を図5に示す。本実施例では光半導体素子として、合波器集積2チャネルの直接変調レーザアレイ1を用いる構成となっている。接着剤流れ止め部2は、チップ作製時にメッキによって作成される。また、電気接続部は金バンプ42、電気絶縁部はエポキシ樹脂製の接着剤41を用いており、高周波配線板25の配線上には終端抵抗も作り込まれた物を用いた。ただし、図面上では終端抵抗は省略されている。レーザ長は0.2mmとした。
図6に直接変調DFBレーザの一部(1チャネル分)1aの素子構造を示す。図6は素子の層構造を説明するためのもので、接着材流れ止め部2は表されていない。この構造はDFBレーザを差動動作させることを意図したもので、GND電極15を変調用電極11と同じ面(結晶成長面)に形成している。つまり、半導体素子を変調用電極11上の金バンプだけでなく、GND電極15上の金バンプをも使って支持することができる。
また、DFBレーザ間の電気的分離を取るため、半絶縁InP基板106を用いている。半絶縁InP基板106上にn−GaInAsPコンタクト層105、n−InPクラッド層108、GaInAsP活性層104、p−InP層102、pコンタクト層101を成長し、メサを形成後に半絶縁InP層107で埋め込みを行っている。DFBレーザの変調用電極11とGND電極15の分離を行うために分離溝D1を形成するとともに、DFBレーザ間の電気的分離をとるために電気分離溝D2を形成した。DFBレーザの変調電極11は50×50ミクロンとした。
1.組み立て工程
図5を参照して、実際に本モジュールを作製するための手順を示す。接着剤流れ止め部2は、レーザアレイチップ1作製時に金メッキにより形成し、高さは25μmとした。
図5を参照して、実際に本モジュールを作製するための手順を示す。接着剤流れ止め部2は、レーザアレイチップ1作製時に金メッキにより形成し、高さは25μmとした。
まず、サブキャリア30上にレーザアレイチップ1を実装する。次に、ボールボンダによりDFBレーザ電極11、GND電極15上に金バンプ42を形成する。金バンプ42は高さ30μm程度である。そして、キャリア40上に実装されている高周波配線板25にレーザアレイチップ1を金バンプ搭載面(結晶成長面)が下になるようにしてフリップチップ実装する。このとき、超音波で金バンプ42と高周波配線板25を接合した。最後に、チップ1の側面からエポキシ樹脂接着剤41を流し込んで固定する。以上で、図5(b)、(c)に示すようなレーザアレイ光源モジュールが完成する。
2.モジュールの特性
まず、作成したモジュール(図5(b)、(c))の外観を確認し、接着剤が回り込んでいないことを確認した。
まず、作成したモジュール(図5(b)、(c))の外観を確認し、接着剤が回り込んでいないことを確認した。
次に、周波数応答特性を測定した。比較として、図1の構成でも測定を行った。測定方法はネットワークアナライザを用い、高周波配線板に当てた高周波プローブを介して電気信号を入力し、先球ファイバを介して受光した光をネットワークアナライザに入力することで測定した。また、図1(a)、図5(a)における図示で下側となるレーザをチャネル1、上側となるレーザをチャネル2とした。チャネル1にバイアス電流60mAを流した状態で周波数応答特性を測定した結果、ワイヤ実装した従来型(比較例、図1の構成)では、3dB帯域で13GHz程度であったのに対して、実施例(図5の構成)では3dB帯域18GHzまで改善した。
最後に、実施例の構成と比較例の構成とにおいて、電流−光出力特性を比較した。このとき、キャリアの温度を25度一定とした。また、チャネル1を用いて測定した。しきい値は両方とも10mA程度であったのに対して、バイアス電流80mAでの光出力は比較例では13mWであったのに対して、実施例では14mWであった。これは、図5に示す実施例の構造により放熱性が改善したため活性層温度が従来型にくらべて下がったことが影響していると考えられる。
以上より、高速動作可能な光半導体モジュールが実現可能であることが明らかである。
本実施例の構成を図7に示す。図7において、(a)は平板状のレーザアレイチップ(光半導体素子、チップともいう)3の上面図であり、(b)は光半導体モジュールの構成を示す側面図であり、(c)は(b)の上面図である。レーザアレイチップ3は、図5のレーザアレイチップ1と同様に設けられた接着剤流れ止め部4以外の構成は、基本的に図4(a)の半導体チップ55と同様の構成を有している。
本実施例では光半導体素子(レーザアレイチップ)3として、EADFBレーザを用いた構成となっている。接着剤流れ止め部4は、実装時に高さ0.1mmのアルミナ基板を搭載することで形成している。また、電気接続部は金バンプ42、電気絶縁部はエポキシ樹脂製の接着剤41を用いており、高周波配線板27の配線上には終端抵抗が作り込まれた物を用いた。ただし、図面上では終端抵抗は省略されている。EA長は0.15mm、DFBレーザ長は0.5mmとした。
図8は図7(a)のレーザアレイチップ3として示されるEADFBレーザの層構造を説明する図である。同図において、n電極301と、n−InP基板302と、n−InPクラッド層303とが積層され、DFB半導体レーザ領域として機能する領域においては、n−InPクラッド層303上に、半導体レーザの活性層304と、半導体レーザのガイド層305とが積層されている。ガイド層305にはEB(electron beam)描画により、回折格子が形成されている。さらに、p−InPクラッド層306が積層され、半導体レーザの電極307が設けられている。また、EA変調器として機能する領域は、n−InPクラッド層303の上に、EA変調器の吸収層308と、p−InPクラッド層306とが積層され、EA変調器の電極309が設けられている。さらに、導波路、光合波器として機能する領域は、n−InPクラッド層303の上に、導波路(もしくは光合波器)のコア層310と、ノンドープのInP311とが積層されている。
DFB半導体レーザの中心部分には、発振波長の単一モードを実現するために、回折格子を四分の一波長だけ位相シフトした四分の一波長シフト312が設けられている。
1.組み立て工程
図7を参照して、実際に本モジュールを作製するための手順を示す。まず、サブキャリア30上にレーザアレイチップ3を実装する。次に、レーザアレイチップ3の結晶成長面の端面寄り両側に接着剤流れ止め部4としてアルミナ基板をポリウレタン樹脂を使って固定する。次に、レーザアレイチップ3の結晶成長面において、ボールボンダによりDFBレーザ電極51、EA変調器電極52、GND電極53上に金バンプを形成する。金バンプは高さ30μm程度である。そして、キャリア40上に実装されている高周波配線板27に、レーザアレイチップ3を金バンプ搭載面(結晶成長面)が下になるようにしてフリップチップ実装する。このとき、DFBレーザ部の電極51も金バンプ42を介して、高周波配線板27上のDC配線に接続する。金バンプ42と高周波配線板27は熱圧着により接合した。最後に、チップ3の側面からポリウレタン樹脂接着剤41を流し込んで固定する。以上で、図7(b)、(c)に示すようなEADFBレーザモジュールが完成する。
図7を参照して、実際に本モジュールを作製するための手順を示す。まず、サブキャリア30上にレーザアレイチップ3を実装する。次に、レーザアレイチップ3の結晶成長面の端面寄り両側に接着剤流れ止め部4としてアルミナ基板をポリウレタン樹脂を使って固定する。次に、レーザアレイチップ3の結晶成長面において、ボールボンダによりDFBレーザ電極51、EA変調器電極52、GND電極53上に金バンプを形成する。金バンプは高さ30μm程度である。そして、キャリア40上に実装されている高周波配線板27に、レーザアレイチップ3を金バンプ搭載面(結晶成長面)が下になるようにしてフリップチップ実装する。このとき、DFBレーザ部の電極51も金バンプ42を介して、高周波配線板27上のDC配線に接続する。金バンプ42と高周波配線板27は熱圧着により接合した。最後に、チップ3の側面からポリウレタン樹脂接着剤41を流し込んで固定する。以上で、図7(b)、(c)に示すようなEADFBレーザモジュールが完成する。
2.モジュールの特性
まず、作成したモジュールの外観を確認し、接着剤が回り込んでいないことを確認した。
まず、作成したモジュールの外観を確認し、接着剤が回り込んでいないことを確認した。
次に、周波数応答特性を測定した。比較として、図6の構成でも測定を行った。測定方法はネットワークアナライザを用い、高周波配線板に当てた高周波プローブを介して電気信号を入力し、先球ファイバを介して受光した光をネットワークアナライザに入力することで測定した。DFBレーザのバイアス電流60mA、EA変調器のバイアス電圧を−1.8Vとした状態で周波数応答特性を測定した結果、ワイヤ実装した従来型(比較例、図4の構成)では、3dB帯域で25GHz程度であったのに対して、実施例(図7の構成)では3dB帯域33GHzまで改善した。
最後に、実施例の構成と比較例の構成とにおいて、電流−光出力特性を比較した。このとき、キャリアの温度を25度一定とした。しきい値は両方とも20mA程度であったのに対して、バイアス電流80mAでの光出力は比較例では30mWであったのに対して、実施例では35mWであった。これは、図7に示す実施例の構造により放熱性が改善したため活性層温度が従来型にくらべて下がったことが影響していると考えられる。
以上より、高速動作可能な光半導体モジュールが実現可能であることが明らかである。
なお、以上の説明では光を一方向にのみ出力する光半導体チップを例に説明したが、両端面に出力する光半導体チップでも構わない。
また一端面から光を入力し、他端面から出力する入出力デバイス(例えばマッハ・ツェンダ変調器)でも構わないし、一端面から入力した光を、他端面で反射して入力面と同じ面から出力するデバイス(例えば反射型光増幅器)でも構わない。
さらには端面入射であるが面出力するデバイス(面発光デバイス)、逆に面入力するが端面出力するデバイスにも応用が可能で、つまり端面入射、端面出射する(受光素子を含む)すべての光デバイスに応用することができる。
接着剤流れ止めは素子の両端面に設けたが、片側にしか設けなくとも、一定の効果を得ることができる。特に後面から光が一切出ない(したがって無反射コーティングが必要ない)構造にした場合には、後面の接着剤流れ止めが不要になることは言うまでもない。
1、3 レーザアレイチップ
2、4 接着剤流れ止め部
25、27 高周波配線板
30 サブキャリア
40 キャリア
41 接着剤
42 金バンプ
2、4 接着剤流れ止め部
25、27 高周波配線板
30 サブキャリア
40 キャリア
41 接着剤
42 金バンプ
Claims (4)
- 高周波配線板と、
前記高周波配線板に対向するように配置される結晶成長面を有する平板状の光半導体素子であって、4つの端面のうちの少なくとも1つの端面から光を入力または出力する光半導体素子と、
前記光半導体素子を前記高周波配線板の上に電気的に接続して固定するための金バンプおよび接着剤を含む固定手段とを備えた光半導体モジュールであって、
前記光半導体素子は、前記結晶成長面の端面近傍に前記接着剤の流れ止め部を有し、かつ前記入力または出力する光の光軸方向における光半導体素子の長さが前記高周波配線板の長さよりも長く形成されていることを特徴とする光半導体モジュール。 - 前記接着剤の流れ止め部は、前記光軸方向の2つの端面近傍にそれぞれ設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の光半導体モジュール。
- 前記接着剤は、絶縁性樹脂剤であることを特徴とする、請求項1または2に記載の光半導体モジュール。
- 前記光半導体素子の高周波配線板と接触する面上部に光半導体素子支持用の金バンプを搭載するためのGND電極が配置されていることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の光半導体モジュール。
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