JP2015099818A - 高周波リアクトルおよびその設計方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】1コイル型の高周波リアクトルとして、鉄心をI型鉄心のみで構成するようにした高周波リアクトルおよびその設計方法を提供する。
【解決手段】中央脚21とその中央脚21に対し左右対称となる2本の側脚22、23との合計3本の脚とそれら3本の脚を磁気的に結合する2本のヨーク24、25とからなる日の字形状の鉄心20において、3本の脚21、22、23と2本のヨーク24、25との間にそれぞれエアギャップ26を設けることによって、I型鉄心のみの組み合わせで鉄心を構成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、鉄心の磁気飽和を防止するために磁路にエアギャップを設けた鉄心を磁性コアとして使用する高周波リアクトルおよびその設計方法に関するものである。
近年、パワーエレクトロニックス分野では、省エネルギー・省スペースなどの観点から、スイッチング電源・インバータ電源の駆動周波数を高周波化することが進められている。
このようなスイッチング電源・インバータ電源に用いられるリアクトルに対しても、駆動周波数の高周波化に対応しつつ、高効率化、小型化が求められており、例えば数kHz〜100kHz程度の高周波域に対応できる高周波リアクトルの安定した大量供給が強く要望されている。
また、昨今は環境問題に対する関心の高まりに伴い、ハイブリッド自動車が広く普及してきている。ハイブリッド自動車には走行駆動力源として高出力のモータが搭載されている。このモータを駆動するための電源としてインバータが使用されており、このインバータ電源系にも高周波リアクトルが使用されている。自動車分野においては、燃費改善などのため、部品の小型化・軽量化がとりわけ強く志向される。このため、ハイブリッド自動車に搭載される高周波リアクトルでは従来にもまして小型化が強く求められている。
これら高周波リアクトルの鉄心用材料としては、電磁鋼板などの軟磁性金属材料が用いられることが多い。
電磁鋼板などを鉄心に用いたリアクトルでは、例えば特許文献1や特許文献2に見られるように、鉄心の磁気飽和を防止するために磁路にエアギャップを設けることが一般に行なわれる。
そして、単相ACリアクトルやDCリアクトルにおいては、特許文献1の図1や図3あるいは特許文献2の図15などにみられるように、中央脚と中央脚に対し左右対称の2本の側脚との合計3本の脚とそれら3本の脚を磁気的に結合するヨークからなる日の字型鉄心を有し、中央脚のみにコイルを巻く1コイル型(外鉄型)リアクトルと、例えば特許文献2の図10や図11などに見られるように、2本の脚と脚を磁気的に結合するヨークから構成されるロの字型鉄心を有し、2本の脚にそれぞれコイルを巻く2コイル型(内鉄型)リアクトルとが存在する。
その内、1コイル型リアクトルにおいては、特許文献1のように、ロの字型に組んだヨークとエアギャップを有する中央脚とで構成されるものや、特許文献3や特許文献4に見られるように、E型鉄心とI型鉄心とで構成されるものがある。
特開平6−302442号公報 特開平7−22258号公報 特開2013−4761号公報 実開平6−31122号公報
本発明者は、高周波リアクトルを1コイル型リアクトルで製造することにして、その際に用いる鉄心について鋭意検討した結果、鉄心をI型鉄心のみで構成することができれば効率的であるとの考えに至った。
すなわち、I型鉄心は電磁鋼板をせん断して積層するだけで製造できるので、E型鉄心のように電磁鋼板をE形状に打ち抜いて積層したり、ロの字型にヨークのように電磁鋼板を斜角切断してラップ積層したりするのと比較して、製造コストを低減することができる。このため、リアクトルの鉄心をI型鉄心のみで構成することができれば、リアクトルの製造コストを引き下げることができる。
また、リアクトルの鉄心をE型鉄心とI型鉄心とで構成する場合には、特許文献2の図16に示されているように、鉄心寸法設計の自由度が大幅に制限されるという問題点もあったが、リアクトルの鉄心をI型鉄心のみで構成することができれば、鉄心寸法設計の自由度を増すことができる。
本発明は、上記の観点によってなされたものであり、1コイル型の高周波リアクトルとして、鉄心をI型鉄心のみで構成するようにした高周波リアクトルおよびその設計方法を提供するものである。
前記課題を解決するために、本発明は以下の特徴を有している。
[1]鉄心として、コイルを巻きつけるための中央脚と該中央脚に対し左右対称となる2本の側脚との合計3本の脚とそれら3本の脚を磁気的に結合するヨークとからなる日の字形状を有し、かつ鉄心の磁気飽和を防止するために磁路にエアギャップを設けた鉄心を使用する1コイル型の高周波リアクトルにおいて、
3本の脚とヨークとの間にそれぞれエアギャップを設けることで、I型鉄心の組み合わせのみで鉄心を構成できるようにしたことを特徴とする高周波リアクトル。
[2]中央脚の長さ中間部とヨーク脚の長さ中間部にもそれぞれエアギャップを設けることを特徴とする前記[1]に記載の高周波リアクトル。
[3]前記[1]または[2]に記載の高周波リアクトルを設計するに際して、
インダクタンス値に対する要求性能を満足するように中央脚のみにエアギャップを有する鉄心構造を前提としてリアクトル設計を行なう第1の工程と、
前記第1の工程で設計されたリアクトルの鉄心寸法は変えずに中央脚に設置したギャップの一部を側脚にも配分したリアクトル設計を行なう第2の工程と、
前記第2の工程で設計されたリアクトルに対して、要求仕様を考慮して設計の微調整を行う第3の工程と
を有することを特徴とする高周波リアクトルの設計方法。
本発明においては、1コイル型の高周波リアクトルとして、鉄心をI型鉄心のみで構成した高周波リアクトルを得ることができる。
従来の高周波リアクトルの鉄心を示す図である。 本発明の一実施形態における高周波リアクトルの鉄心を示す図である。 本発明の他の実施形態における高周波リアクトルの鉄心を示す図である。
本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
新たにリアクトルを設計する場合、新たに設計すべきリアクトルの要求仕様に類似した要求仕様に対して過去に行った設計例があれば、それを参考にして設計を進めることで極めて効率よく設計を行うことができる。
ここでも、そのようにして、本発明の一実施形態における高周波リアクトルを設計するようにしている。
まず、鉄心として、コイルを巻きつけるための中央脚とその中央脚に対し左右対称となる2本の側脚との合計3本の脚とそれら3本の脚を磁気的に結合するヨークとからなる日の字形状を有し、かつ鉄心の磁気飽和を防止するために磁路にエアギャップを設けた鉄心を使用する1コイル型リアクトルについては、図1に示すような、E型鉄心11(中央脚12、側脚13、14)とI型鉄心15で鉄心10を構成して、中央脚12のみにエアギャップ16を配するという設計がこれまで数多くなされているため、その設計例も多く、これまでの経験・知見の蓄積も多い。
一方、前述したように、1コイル型リアクトルの鉄心をI型鉄心のみで構成することができれば、リアクトルの製造コストを引き下げることができるとともに、鉄心寸法設計の自由度を増すことができる。
例えば、本発明の一実施形態として、図2に示すように、中央脚21とその中央脚21に対し左右対称となる2本の側脚22、23との合計3本の脚とそれら3本の脚を磁気的に結合する2本のヨーク24、25とからなる日の字形状の鉄心20において、3本の脚21、22、23と2本のヨーク24、25との間にそれぞれエアギャップ26を設けることによって、I型鉄心のみの組み合わせで鉄心を構成できる。
ただし、従来、磁気回路上の働きとしては、側脚は中央脚において起磁力により発生した磁束を還流させるためのヨークと位置づけられているため、そこにエアギャップを配することは好ましくないものと考えられていた。
確かに、商用周波数あるいは数kHz未満といった比較的低い周波数で使用されるリアクトル(低周波リアクトル)においては、設計磁束密度(定格電流駆動時の鉄心磁束密度)が比較的高いので、上記のように、側脚22、23とヨーク24、25の間にエアギャップ26を設けることは漏洩磁束の増大を招くなど好ましくない面がある。
しかし、数kHzを上回る高周波で使用されるリアクトル(高周波リアクトル)では、高周波鉄損を抑制するために設計磁束密度が比較的低く設定されるため、側脚22、23とヨーク24、25の間にエアギャップ26を設けることによる悪影響は緩和される。さらに、鉄心材料として無方向性の高珪素鋼板を使用する場合には、その悪影響はさらに緩和されることを見出した。
本発明の一実施形態における高周波リアクトルは、上記のような知見に基づいてなされたものであり、以下のような手順で設計するようにしている。
(第1工程)インダクタンス値に対する要求性能を満足するように、図1に示したような、E型鉄心11とI型鉄心15で鉄心を構成して、中央脚11のみにエアギャップ16を有する従来の鉄心10を前提としてリアクトル設計を行なう。なお、ここでは、中央脚12の幅を2a、長さをc、側脚13、14の幅をa、長さをcとし、中央脚12と側脚13、14の間隙をそれぞれbとし、E型鉄心11のヨーク部分の幅をa、長さを4a+2b、I型鉄心15の幅をa、長さを4a+2bとしている。
(第2工程)次に、第1工程で設計された上記の鉄心10の寸法は変えずに、中央脚12に設置したエアギャップ16の一部を側脚13、14にも配分したリアクトル設計を行なう。これによって、図2に示したような、中央脚21、側脚22、23とヨーク24、25との間にそれぞれエアギャップ26が設けられて、I型鉄心のみで構成された鉄心20が得られる。
(第3工程)そして、第2の工程で設計されたリアクトルに対して、要求仕様(要求性能)を考慮して設計の微調整を行う。
このようにして、この実施形態においては、まず、第1段階(第1工程)の設計として、過去の設計例も多くこれまでの経験・知見の蓄積も多い、E型鉄心とI型鉄心で構成して中央脚のみにエアギャップを配するという鉄心10を前提にして設計を行い、次に、第2段階(第2工程)の設計として、鉄心寸法は第1段階の設計ままとして、中央脚のエアギャップを側脚部にも分散配分した鉄心20を想定して設計を行い、さらに、第3段階(第3工程)の設計として、第2段階で設計されたリアクトルに対して、要求仕様を考慮して設計の微調整を行うという手順をとるようにしているので、類似の設計例やこれまでの経験知見があまりないI型鉄心のみからなる鉄心構造で分散エアギャップがある設計をはじめから行う場合に比べて、経験・知見の蓄積を活用できて、はるかに容易に効率的な設計を行うことができる。
しかも、1コイル型リアクトルの鉄心をI型鉄心のみで構成しているので、リアクトルの製造コストを引き下げることができるとともに、鉄心寸法設計の自由度を増すことができる。
さらに、エアギャップを中央脚21だけでなく側脚22、23にも設けて、1箇所あたりのエアギャップ長さを小さくすることができるようにしたので、広いエアギャップを設けることによる漏洩磁束の増大やエアギャップ部における損失増大を抑制することができる。
なお、図3は、本発明の他の実施形態を示すものである。図3に示すように、この実施形態における鉄心30は、図2に示した実施形態における鉄心20に対して、さらに、中央脚21の脚の長さ中間部と側脚22、23の長さ中間部にもそれぞれエアギャップ31を設けたものである。
一般に、リアクトルのエアギャップ位置はコイルによる磁束閉じ込め効果なども考えられることから、脚とヨークの間に設けるよりも、コイル内部となる脚の長さ中間部に設けることが好ましいとされているが、図3に示した実施形態においては、側脚22、23の長さ中間部にエアギャップ31を配する場合には、側脚22、23とヨーク24、25の間のエアギャップ26の長さをエアギャップ31の長さよりも短く設定する必要は必ずしもない。
本発明の実施例1として、上記の本発明の一実施形態に基づいて、インバータ用ACリアクトルを設計・製作した。
インバータ用ACリアクトルの要求仕様は、定格電流50Hz−50Armsにおけるインダクタンス350μH以上、リアクトルの重畳リップル電流は10kHz−22Apeak to peak、設置場所の雰囲気温度は40℃、冷却条件は自然放冷、絶縁規格F種(耐熱温度155℃)前提というものであった。
リップル電流が10kHzという高周波であることおよびリアクトルの要求性能にはリアクトルの低騒音化要求もあったため、6.5質量%珪素素鋼板(板厚0.1mm)を鉄心材料に用いることとして、当該高周波リアクトルの設計を市販の磁界解析ソフトウエアを用いて実施した。
はじめに、第1工程として、従来のリアクトルと同様に、図1に示すようにE型鉄心とI型鉄心とで構成する鉄心ことを前提として検討した。この場合、従来からなされているのと同様に、鋼板から鉄心部材を打ち抜き採取する際の材料歩留まりをよくするために、a=b、c=2a+bとうい寸法制限を考慮しつつ検討した。
従来と同様に、E型鉄心とI型鉄心とで鉄心を構成する場合には、上記の要求仕様と類似した要求仕様に対する設計事例もいくつかあり、これまでの経験知見が生かせるので、比較的容易に設計が行えた。
検討の結果得られた鉄心寸法は、a=b=20mm、c=60mm、鋼板積層厚d=40mm、エアギャップ長さ3.8mmとなった。また、コイルは、厚さ0.35mm、幅55.7mmの銅薄板と厚さ0.13mmの絶縁紙を用いて巻き数23ターンとなった。このとき、定格運転時の想定温度上昇は鉄心64.1℃、コイル93.9℃となった。
次に、第2工程として、鉄心寸法はa=b=20mm、c=60mm、鋼板積層厚d=40mmのまま、コイル巻き数23ターンままとして、図2に示すように、鉄心をI型コアのみで構成する構造とする設計を検討した。
その際に、エアギャップは例えば側脚とヨークの間はゼロとして鉄心同士を直接つき合わせるようにすることも可能だが、その部分が電磁吸引力による騒音の原因となるので、溶接による固定などが必要になるというマイナス面があり、脚とヨークの間に必ずエアギャップを設けるようにした。すなわち、合計6箇所にエアギャップを設けた。
また、鋼板のせん断時の送り長さを20mmと40mmに替えるだけで、60mm幅の鋼板フープを共通に用いて中央脚と側脚とを製造することができて、準備する鋼板フープ幅の種類を少なくすることができるので、エアギャップ長さは6箇所とも同一長さとして検討した。
そして、そのエアギャップ長さは、鉄心内磁束の流れを考慮して、E型鉄心とI型鉄心とで鉄心を構成した場合のエアギャップ長さ3.8mmの1/4の値である0.95mmとして検討を開始した。
しかし、エアギャップ部における磁束のフリンジング(湾曲)の程度がエアギャップ長さによって変化してエアギャップ部の磁気抵抗が変化するためと推定されるが、エアギャップ長さ0.95mm×6箇所とした場合は、インダクタンス仕様を満足できないことが分かった。
このため、第3工程として、ギャップ長を微調整する検討をさらに行った結果、ギャップ長さ0.85mm×6箇所とすれば、インダクタンス仕様を満足できることが分かった。
このように、まず、第1工程として、過去の設計例も多くこれまでの経験・知見の蓄積も多い、E型鉄心とI型鉄心で構成して中央脚のみにエアギャップを配するという鉄心10を前提にして設計を行い、次に、第2段階として、鉄心寸法は第1工程での設計ままとして、中央脚のエアギャップを側脚部にも分散配分した鉄心を想定して設計を行い、さらに、第3工程として、第2工程で設計されたリアクトルに対して、要求仕様を考慮して設計の微調整を行うという手順をとるようにしたので、類似の設計例やこれまでの経験知見があまりないI型鉄心のみからなる鉄心構造で分散エアギャップがある設計をはじめから行う場合に比べて、経験・知見の蓄積を活用できて、はるかに容易に効率的な設計を行うことができる。
本発明の実施例2として、上記の実施例1で設計した、E型とI型とで鉄心を構成したリアクトル(従来例)と、I型のみからなる鉄心構造のリアクトル(本発明例)を、それぞれ市販の6.5質量%珪素鋼板(板厚0.1mm)を用いて製作した。なお、コイルは、厚さ0.35mm、幅55.7mmの銅薄板と厚さ0.13mmの絶縁紙を用いて巻き数23ターンと、両者全く同一とした。
インバータ装置を用いて、定格条件(基本波電流50Hz−50Arms、リップル電流10kHz−22App)におけるリアクトル損失特性をワットメータによって測定した結果、従来例ではリアクトル損失が41.2Wに対して、本発明例ではリアクトル損失が38.2Wと低減した。
これは、従来例はエアギャップ長さが1箇所で3.8mmと大きいのに比べて、本発明例は1箇所のエアギャップ長が0.85mmと小さく、いわゆるギャップ分散効果によって鉄心の鉄損が低減しているためと推定される。
これによって、本発明においては、製造コストを低くすることができる上に、定格運転時の損失も低くできることが確認できた。
上述したように、実施例1におけるリアクトルの設計検討は、リアクトル設置場所の雰囲気温度が40℃であるとして実施し、コイルの温度上昇は93.9℃(コイルの到達温度は40+93.9=133.9℃)との想定であった。
ところが、その後、リアクトルの要求仕様は変わらないが、リアクトル設置場所の雰囲気温度が40℃よりも高くなる可能性が生じたので、再度設計見直しが必要となった。
リアクトル設置場所の雰囲気温度が40℃よりも高くなる場合に問題になるのは、コイル到達温度であるので、コイル温度上昇を実施例1の設計よりも10℃程度低くした83.9℃以下にする検討を行った。
鉄心断面積、コイル巻き数およびエアギャップ長は実施例1の設計のまま変更せず、コイルに使用する銅薄板の厚さを実施例1の設計値0.35mmよりも厚くするだけで対応できれば、それが最も簡便な方法である。
検討の結果、銅薄板の厚さを0.35mmから0.4mmに変更し、かつ鉄心寸法bを20mmから22mmに変更すれば、インダクタンス値の要求仕様を満足して、かつコイル温度上昇を80.3℃にできることが分かった。
従来例のように、E型鉄心とI型鉄心とで鉄心を構成する場合には、鉄心寸法a、b、cの相互関係に制限があって、鉄心のb寸法だけの微調整は現実にはできないが、本発明例のように、I型鉄心のみで鉄心を構成している場合には、設計の自由度が高く、寸法の微調整も容易であることが理解できる。
10 鉄心
11 E型鉄心
12 中央脚
13 側脚
14 側脚
15 I型鉄心
16 エアギャップ
20 鉄心
21 中央脚
22 側脚
23 側脚
24 ヨーク
25 ヨーク
26 エアギャップ
30 鉄心
31 エアギャップ

Claims (3)

  1. 鉄心として、コイルを巻きつけるための中央脚と該中央脚に対し左右対称となる2本の側脚との合計3本の脚とそれら3本の脚を磁気的に結合するヨークとからなる日の字形状を有し、かつ鉄心の磁気飽和を防止するために磁路にエアギャップを設けた鉄心を使用する1コイル型の高周波リアクトルにおいて、
    3本の脚とヨークとの間にそれぞれエアギャップを設けることで、I型鉄心の組み合わせのみで鉄心を構成できるようにしたことを特徴とする高周波リアクトル。
  2. 中央脚の長さ中間部とヨーク脚の長さ中間部にもそれぞれエアギャップを設けることを特徴とする請求項1に記載の高周波リアクトル。
  3. 請求項1または2に記載の高周波リアクトルを設計するに際して、
    インダクタンス値に対する要求性能を満足するように中央脚のみにエアギャップを有する鉄心構造を前提としてリアクトル設計を行なう第1の工程と、
    前記第1の工程で設計されたリアクトルの鉄心寸法は変えずに中央脚に設置したギャップの一部を側脚にも配分したリアクトル設計を行なう第2の工程と、
    前記第2の工程で設計されたリアクトルに対して、要求仕様を考慮して設計の微調整を行う第3の工程と
    を有することを特徴とする高周波リアクトルの設計方法。
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