JP2015099314A - スロット型光ファイバケーブル - Google Patents

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彰 鯰江
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健 大里
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直樹 岡田
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Takashi Matsuzawa
隆志 松澤
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Mizuki Isaji
端基 伊佐地
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真弥 浜口
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久彰 中根
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Abstract

【課題】スロット部に複数の光ファイバ心線を収納するスロット型光ファイバケーブルにおいて、光ファイバの伝送損失の増加を抑制する。
【解決手段】並列に並ぶ複数の光ファイバ心線からなる光ファイバテープ心線であって、隣接する2つの光ファイバ心線を連結する連結部が、前記光ファイバテープ心線の長手方向及び幅方向に間欠的に配置された光ファイバテープ心線と、前記光ファイバテープ心線を束状にまとめ、束の周囲を包み込む押さえ巻きと、外周部にスロットを有するスロットコアであって、束状にまとめられた前記光ファイバテープ心線を前記スロットに収納するスロットコアと、前記スロットの開口部を覆うように前記スロットコアの外周部を包み込むシースと、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、スロット型光ファイバケーブルに関する。
複数本の光ファイバ心線を有する光ファイバケーブルにおいて、ケーブルを高密度細径化することに対する要望がある。これに対して、並列する3心以上の光ファイバ心線において隣接する光ファイバ心線の長手方向及び幅方向を間欠的に連結した光ファイバテープ心線(間欠固定テープ心線とも言う)を用いることにより、ケーブル内に収納される光ファイバ心線の実装密度を上げる技術が提案されている(例えば特許文献1)。また、外周部にスロットが設けられ、当該スロット部に光ファイバ心線を収納するスロット型光ファイバケーブルにおいて、束状に密集させた間欠固定テープ心線をスロットに収納することにより、光ファイバケーブルを細径化する技術が提案されている(例えば特許文献2)。
特許第3058203号公報 特開2011−100115号公報
スロット型の光ファイバケーブルでは、スロットコアの外周部にリブに囲まれたスロット(溝部)が形成されている。そして、開口されたスロットに間欠固定テープ心線の束を収納し、そのスロットの開口部を覆うように、スロットコアの外周に沿って押さえ巻きを施すのが一般的である。しかし、光ファイバケーブルに衝撃が加わった場合に、間欠固定テープ心線のうち単心構造部(単一の光ファイバ心線で構成される部分)がスロットのリブと押さえ巻きとの間に挟まれ、光ファイバの伝送損失が増加するという問題が生じることを、本願発明者が発見した。
本発明は、スロット部に複数の光ファイバ心線を収納するスロット型光ファイバケーブルにおいて、光ファイバの伝送損失の増加を抑制することを目的とする。
上記目的を達成するための主たる発明は、並列に並ぶ複数の光ファイバ心線からなる光ファイバテープ心線であって、隣接する2つの光ファイバ心線を連結する連結部が、前記光ファイバテープ心線の長手方向及び幅方向に間欠的に配置された光ファイバテープ心線と、前記光ファイバテープ心線を束状にまとめ、束の周囲を包み込む押さえ巻きと、外周部にスロットを有するスロットコアであって、束状にまとめられた前記光ファイバテープ心線を前記スロットに収納するスロットコアと、前記スロットの開口部を覆うように前記スロットコアの外周部を包み込むシースと、を備える、スロット型光ファイバケーブルである。
本発明の他の特徴については、後述する明細書及び図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、スロット部に複数の光ファイバ心線を収納するスロット型光ファイバケーブルにおいて、光ファイバの伝送損失の増加を抑制することができる。
第1実施形態におけるスロット型の光ファイバケーブル1の断面図である。 光ファイバケーブル1の構造を表す斜視図である。 光ファイバユニット10の概略図である。 間欠固定テープ心線11の概略図である。 間欠固定テープ心線11の外周に識別用のバンドル材13を巻きつけた状態を表す図である。 第1実施形態の比較例におけるスロット型の光ファイバケーブル2の断面図である。 比較例の光ファイバケーブル2に衝撃が加わったときの様子を説明する図である。 光ファイバケーブル1及び光ファイバケーブル2に対して所定の条件で衝撃を加えた場合における光ファイバの伝送損失について実験した結果を示す図である。 第1実施形態の光ファイバケーブル1の変形例について説明する図である。 スロット型光ファイバケーブルのスロット内に収納される光ファイバ心線の一例について説明する図である。 スロット型光ファイバケーブルの実装密度と光ファイバの伝送損失との関係を表す図である。 図12A及び図12Bは、第2実施形態におけるスロット型光ファイバケーブルで、スロット内に収納される光ファイバ心線の様子を表す図である。 第2実施形態のスロット型光ファイバケーブルの具体的な実施例について伝送特性を評価した結果を表す図である。 第3実施形態におけるスロット型の光ファイバケーブル1の断面図である。 押さえ巻きの異なる2種類の光ファイバケーブルについて防水試験を行なった結果を表す図である。 1つのスロットに複数の光ファイバユニットが収納される例について説明する図である。
後述する明細書及び図面の記載から、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
並列に並ぶ複数の光ファイバ心線からなる光ファイバテープ心線であって、隣接する2つの光ファイバ心線を連結する連結部が、前記光ファイバテープ心線の長手方向及び幅方向に間欠的に配置された光ファイバテープ心線と、前記光ファイバテープ心線を束状にまとめ、束の周囲を包み込む押さえ巻きと、外周部にスロットを有するスロットコアであって、束状にまとめられた前記光ファイバテープ心線を前記スロットに収納するスロットコアと、前記スロットの開口部を覆うように前記スロットコアの外周部を包み込むシースと、を備える、スロット型光ファイバケーブル。
このようなスロット型光ファイバケーブルによれば、光ファイバの伝送損失の増加を抑制することができる。
かかるスロット型光ファイバケーブルであって、前記スロットコアと前記シースとの間に、前記スロットコアの外周部を包み込むスロット用押さえ巻きを有する、ことが望ましい。
このようなスロット型光ファイバケーブルによれば、シースが外側からスロットの開口部に落ち込むのを抑制することができる。
かかるスロット型光ファイバケーブルであって、前記光ファイバテープ心線の束を包み込む前記押さえ巻きは、吸水性を有するシート、もしくは、吸水性を有する物質が塗布されたシートによって形成される、ことが望ましい。
このようなスロット型光ファイバケーブルによれば、光ファイバケーブル内に浸入した水分が光ファイバ心線を伝ってスロット内を移動することが抑制され、光ファイバの伝送損失の増加を抑制することができる。
かかるスロット型光ファイバケーブルであって、前記光ファイバテープ心線の束を包み込む前記押さえ巻きは、円筒状に成形されたシート状のプラスチックフィルムである、ことが望ましい。
このようなスロット型光ファイバケーブルによれば、押さえ巻きが光ファイバケーブルの口出し作業等において光ファイバ心線を保護するチューブとしての機能を有することから、光ファイバ心線の単心がばらばらになりにくく、誤った接続作業が行なわれることを抑制しやすくなる。
かかるスロット型光ファイバケーブルであって、前記押さえ巻きは、両端部を重ね合わせた重なり部を有した円筒状に成形されている、ことが望ましい。
このようなスロット型光ファイバケーブルによれば、押さえ巻きの内部に収納された光ファイバ心線(テープ心線)がこぼれ落ちることを抑制することができ、重なり部を指で開くことにより、容易に光ファイバ心線の単心を取り出すことができる。
かかるスロット型光ファイバケーブルであって、前記スロットコアの外周部には、前記スロットの両側にリブが設けられ、複数の前記光ファイバ心線が、前記リブの頂点を結んだ直線に対して前記スロットコアの中心側及び外周側に収納される、ことが望ましい。
このようなスロット型光ファイバケーブルによれば、より多くの光ファイバ心線を収納することを可能にしつつ、光ファイバの伝送損失の増加を抑制することができる。
かかるスロット型光ファイバケーブルであって、束状にまとめられた前記光ファイバテープ心線の外周部には、吸水性を有する糸が前記光ファイバテープ心線の長手方向に沿って設けられる、ことが望ましい。
このようなスロット型光ファイバケーブルによれば、光ファイバケーブル内に浸入した水分が光ファイバ心線を伝ってスロット内を移動することが抑制され、光ファイバの伝送損失の増加を抑制することができる。
===第1実施形態===
<光ファイバケーブルの構成>
光ファイバの伝送損失の増加を抑制可能な光ファイバケーブルとして、スロット型の光ファイバケーブル1について説明する。図1は、第1実施形態におけるスロット型の光ファイバケーブル1の断面図である。図2は、光ファイバケーブル1の構造を表す斜視図である。図1及び図2に示されるように、光ファイバケーブル1は、光ファイバユニット10と、スロットコア20と、シース30と、テンションメンバ40とを備える。光ファイバユニット10は複数の光ファイバ心線111を有し、スロットコア20の外周面に設けられた複数のスロット21にそれぞれ収納されている。スロットコア20の外周はシース30によって覆われている。また、スロットコア20の中心部にはテンションメンバ40が設けられる。
(光ファイバユニット10)
図3は、光ファイバユニット10の概略図である。図4は、間欠固定テープ心線11の概略図である。
本実施形態の光ファイバユニット10は、複数の光ファイバ心線111によって構成される間欠固定テープ心線11を束状に密集させ、押さえ巻き12によって当該束の周囲を包み込むように巻いてまとめたものである。
間欠固定テープ心線11は、複数の光ファイバ心線111を並列に並べ、隣接する2つの光ファイバ心線111を連結部115で連結してまとめることにより、光ファイバ心線111をテープ状とした所謂光ファイバテープ心線である。光ファイバ心線111は、光を伝える伝送路であるベアファイバの外周に2層の被覆層(ソフト/ハード)を被覆したものである。ベアファイバは、例えば、直径125μmのガラス材等によって形成される。被覆層は、例えば、紫外線硬化樹脂や熱硬化樹脂によって形成される。そして、被覆層の上には着色層が形成されており、当該着色層の色によって複数の光ファイバ心線111を色毎に識別することが可能になる。本実施形態で、着色層を含めた光ファイバ心線111の直径は、およそ250μmである。なお、着色層を形成せずに被覆層のハード層自体に色味を付けても良い。連結部115は、幅方向に隣接する2つの光ファイバ心線111を連結する部材である。図4に示されるように、間欠固定テープ心線11では複数の連結部115が光ファイバ心線111の長手方向及び幅方向に間欠的に配置されている。なお、隣接する2つの光ファイバ心線111の間には幅方向に所定の離間距離が設けられている。間欠固定テープ心線11は、連結部115の部分で幅方向に折り曲げ可能であり、図3に示されるような束状にすることができる。
押さえ巻き12は、例えば不織布やプラスチックフィルムなどによって形成されるシート状の部材である。光ファイバユニット10は、図3に示されるように、両端部12a及び12bを重ね合わせた重なり部を有するようにして円筒状に成形された押さえ巻き12の内部に、間欠固定テープ心線11の束を収納させた構造となっている。言い換えると、光ファイバユニット10は間欠固定テープ心線11の束の外周部を包み込むようにして押さえ巻き12を巻きつけた構造となっている。これにより、間欠固定テープ心線11の束から光ファイバ心線111の単心が離脱することが抑制される。なお、間欠固定テープ心線11の束の形状は固定されていないため、押さえ巻き12を円筒状に成形したとしても光ファイバユニット10全体の形状が円筒状に固定されるものではない。光ファイバユニット10をスロットコア20に収納する際には、光ファイバユニット10の外形をスロット21の形状に合わせて変形させることができる。
また、押さえ巻き12がプラスチックフィルムによってあらかじめ円筒状に成形されていれば、当該円筒状の形状がある程度保持されるため、外周部に粗巻き等を施さなくても光ファイバユニット10の全体形状が保持されやすい。そして、プラスチックフィルムによって円筒状に成形された押さえ巻き12は、光ファイバケーブル1の口出し作業において光ファイバ心線111を保護するチューブとしての機能も有する。例えば、図2に示されるようなチューブ状の光ファイバユニットをスロット内に実装するスロット型の光ファイバケーブルにおいては、シースを除去した後、まずチューブ状の光ファイバユニットがスロット内から取り出される。すなわち、多数の光ファイバ心線の単心がそれぞれスロット内から出るのではなく、光ファイバユニットしてまとめて取り出すことができる。そのため、光ファイバ心線の単心がばらばらになりにくく、誤った接続作業が行なわれることを抑制しやすくなる。また、このようなチューブは重なり部を有するように円筒状に成形されただけであるので、当該重なり部を指で開くことにより、容易に光ファイバ心線の単心を取り出すことができる。
本実施形態では、4心の光ファイバ心線111によって1枚の間欠固定テープ心線11が形成され(図4参照)、その間欠固定テープ心線11を5枚分束ねることによって光ファイバユニット10が形成される。すなわち、1つの光ファイバユニット10は、20心の光ファイバ心線111によって形成される。なお、光ファイバユニット10を構成する光ファイバ心線111の心数はこの限りではなく、もっと多くすることも可能であるし、少なくすることも可能である。
また、光ファイバユニット10に含まれる複数の光ファイバ心線111の中から所望の光ファイバ心線111を識別可能にするため、束ねられた間欠固定テープ心線11の外周に識別用のバンドル材13を巻きつけても良い。図5は、間欠固定テープ心線11の束の外周に識別用のバンドル材13を巻きつけた状態を表す概略図である。バンドル材13は糸状もしくはテープ状の部材で所定の色で着色されている。バンドル材13の色と光ファイバ心線111(着色層)の色との組み合わせで、所望の光ファイバ心線111を識別することが可能になる。バンドル材13を用いる場合は、束ねられた間欠固定テープ心線11をバンドル材13で結束し、その上から押さえ巻き12を巻きつけることにより光ファイバユニット10が形成される。
この方法は、光ファイバユニット10が多数の光ファイバ心線111を有する場合に特に有効である。例えば、光ファイバユニット10が100心の光ファイバ心線111を有する場合、光ファイバ心線111を20心ずつ束ねてバンドル材13で結束して1単位とする。便宜上、この単位をバンドル単位と呼ぶ。100心の光ファイバユニットであれば、5つのバンドル単位が形成され、当該5つのバンドル単位をまとめて大きな束として、その外周部に押さえ巻き12を巻きつけることで光ファイバユニット10が形成される。光ファイバケーブル1のメンテナンス等をする際に、光ファイバユニット10を構成する100心の光ファイバ心線111の中から所望の1心の光ファイバ心線111を抜き出したいときには、まずバンドル材13の色によって、5つのバンドル単位の中から目的のバンドル単位を特定し、特定されたバンドル単位の中から、さらに光ファイバ心線111の色によって、所望の光ファイバ心線111を容易に特定することが可能になる。
(スロットコア20)
スロットコア20は、光ファイバケーブル1の基部に相当する部材であり、外周に所定間隔毎に複数のスロット21が設けられている。本実施形態では、スロットコア20の外周部に5つのスロット21が等間隔で設けられる(図1参照)。スロット21は、スロットコア20の半径方向外側(外周側)に向かって開口した溝部であり、該スロット21の両端部にはリブ22が形成されている。各スロット21には束状にまとめられた光ファイバユニット10がそれぞれ収納される。図1では、スロット21の形状が略U字型であり、束状にまとめられた光ファイバユニット10を収納しやすい形状となっている。なお、スロットコア20に設けられるスロット21の数や形状は、光ファイバケーブル1の太さや収納される光ファイバ心線111の心数等によって適宜変更される。
本実施形態において、スロット21は、スロットコア20の軸方向(光ファイバケーブル1の長手方向)に対して1方向に螺旋を描くように設けられていている。この場合、スロット21に収納される光ファイバユニット10の押さえ巻き12の両端部12a及び12bの重なり部(間欠固定テープ心線11の束を押さえ巻き12によって包み込む際のシート接合部)がスロットコア20の半径方向外側を向くように設置すると良い。押さえ巻き12の重なり部を外側にしておくことで、メンテナンス等の際に、押さえ巻き12を剥がして内部の光ファイバ心線111を取り出す作業を行ないやすくすることができる。
スロットコア20に設けられるスロット21は、周期的にS巻きZ巻きを交互に繰り返し連なるような、所謂、SZ型の螺旋形状を描くのであっても良い。この場合、光ファイバケーブル1はSZスロット型の光ファイバケーブルとも呼ばれる。
(シース30)
シース30は、スロットコア20の外周に設けられ、スロットコア20に収納されている光ファイバユニット10を保護する。シース30は例えばポリエチレン樹脂等の樹脂によって形成される。
(テンションメンバ40)
テンションメンバ40は、光ファイバケーブル1に負荷される張力が光ファイバ心線111に直接伝わらないようにするための抗張力体である。テンションメンバ40は、例えば、鋼線によって構成される。
<光ファイバケーブルが衝撃を受けた場合の特性>
光ファイバケーブル1を用いてデータを伝送する際に当該光ファイバケーブル1が衝撃を受けた場合の光ファイバの伝送損失について比較例を用いて説明する。
図6は、比較例におけるスロット型の光ファイバケーブル2の断面図である。比較例の光ファイバケーブル2では、光ファイバユニット10が押さえ巻き12を有していない。すなわち、間欠固定テープ心線11を束状にした後、押さえ巻き12を巻きつけずにそのままスロットコア20のスロット21に収納する。それ以外の構造は、基本的に第1実施形態の光ファイバケーブル1と同様である。
比較例において、光ファイバケーブル2に外部から衝撃が加わると、光ファイバの伝送損失が増加するおそれがある。図7は、比較例の光ファイバケーブル2に衝撃が加わったときの様子を説明する図である。同図は、図6のA部について拡大したものであり、光ファイバケーブル2が衝撃を受けた場合における光ファイバ心線111の挙動を表している。
通常状態の光ファイバケーブル2では、スロット21に収納されている光ファイバユニット10は束状の形状にまとめられている(図6参照)。しかし、比較例の光ファイバユニット10は押さえ巻き12を有していないため、外部からの衝撃を受けることによって簡単にまとまりが崩れ、束形状を維持できなくなる。つまり、光ファイバユニット10が間欠固定テープ心線11毎にばらけた状態となる。このとき、間欠固定テープ心線11の単心部分(光ファイバ心線111で連結部115によって連結されていない部分)がスロット21から脱落する場合がある。すなわち、間欠固定テープ心線11を構成する複数の光ファイバ心線111のうち、一心もしくはそれ以上の光ファイバ心線111の一部が、スロットコア20のリブ22の上部(スロットコア20外周側)とシース30との間に挟まれる場合がある。図7では、黒丸で示される一心の光ファイバ心線111がリブ22とシース30との間に挟まれている。光ファイバ心線111がリブ22(スロットコア20)とシース30との間に挟まれると、その部分において、当該光ファイバ心線111は局所的に曲率半径が小さくなる場合があり、光ファイバの伝送損失が増加する原因となる。
これに対して、第1実施形態における光ファイバケーブル1(図1)では、間欠固定テープ心線11の束が押さえ巻き12によってまとめられた状態で結束されているため、外部から衝撃を受けた場合であっても束形状を維持することができる。つまり、光ファイバユニット10はばらけることなく、間欠固定テープ心線11の単心部分がスロット21から脱落する可能性が低い。したがって、比較例の場合よりも光ファイバの伝送損失の増加を抑制しやすい。
図8は、光ファイバケーブル1及び光ファイバケーブル2に対して所定の条件で衝撃を加えた場合における光ファイバの伝送損失について実験した結果を表す図である。衝撃実験の方法は、JIS C 6851 8項、もしくはIEC60794-1-2(method E4)に準じ、上述の2種類の光ファイバケーブルに対して、重さ1kgの円柱状の重りを1mの高さから落下させ、測定波長1.55μmの条件で伝送損失について測定を行なった。各光ファイバケーブルについてそれぞれ100回ずつ実験を行ない、実験前後で光ファイバの伝送損失の増加が0.1dB以上であった場合を不合格とし、光ファイバの伝送損失の増加が0.1dB未満であった場合を合格とした。
実験の結果、光ファイバユニット10が押さえ巻き12を有していない構造の光ファイバケーブル2(比較例)では、100回の試験中、約40回が不合格となった。一方、光ファイバユニット10が押さえ巻き12を有する構造の光ファイバケーブル1(第1実施形態)では、100回の試験中、全ての試験において合格であった。当該実験からも間欠固定テープ心線11(光ファイバテープ心線)を束状にまとめて、周囲を押さえ巻き12で包み込んだ構造の光ファイバユニット10を収納するスロット型光ファイバケーブルでは、押さえ巻き12を有さない構造のスロット型光ファイバケーブルよりも光ファイバの伝送損失の増加を抑制しやすいことが明らかとなった。
<第1実施形態の効果>
第1実施形態の光ファイバケーブルによれば、外部から衝撃を受けた場合であっても、光ファイバケーブルの内部において光ファイバ心線の単心がスロットコアとシースとの間に挟まれにくくなることから、光ファイバの伝送損失の増加を抑制することが可能になる。
また、本実施形態の光ファイバケーブルによれば、押さえ巻きを円筒状に成形されたシート状のプラスチックフィルムとすることで、光ファイバケーブルの口出し作業等において光ファイバ心線を保護するチューブとして機能させることができる。
また、本実施形態の光ファイバケーブルによれば、押さえ巻き両端部を重ね合わせた重なり部を有した円筒状に押さえ巻きが成形されているので、当該押さえ巻きの内部に収納された光ファイバ心線(テープ心線)がこぼれ落ちることを抑制することができる。また、重なり部を指で開くことにより、容易に光ファイバ心線の単心を取り出すことができる。
<変形例>
図9は、第1実施形態の光ファイバケーブル1の変形例について説明する図である。変形例において、光ファイバケーブル1は、スロットコア20とシース30との間にスロット用押さえ巻き25を有する点が第1実施形態とは異なる。スロット用押さえ巻き25は、スロットコア20の外周部を包み込むようにして覆うシート状の部材であり、当該スロット用押さえ巻き25を備えることにより、シース30が外側からスロット21の開口部に落ち込むのを抑制することができる。
ところで、図9において仮に間欠固定テープ心線11の束が結束されていない状態でスロット21に収納されているとすると、上述の比較例で説明したのと同様に、光ファイバケーブルが衝撃を受けた際にスロットコア20のリブ22の上部(スロットコア20の外周側)とスロット用押さえ巻き25との間に光ファイバ心線111が挟み込まれ、光ファイバの伝送損失が生じやすい。しかし、本変形例では、光ファイバユニット10において間欠固定テープ心線11の束が押さえ巻き12によってまとめられた状態で結束されているため、光ファイバケーブルが衝撃を受けたとしても間欠固定テープ心線11の束はばらけにくい。したがって、図7で示したような光ファイバ心線111の単心がリブ22の上部とスロット用押さえ巻き25との間に挟まれるといった問題は生じにくく、光ファイバの伝送損失の増加を抑制することが可能である。
===第2実施形態===
第2実施形態では、スロット21に収納される光ファイバ心線111の心数をなるべく多くして、光ファイバ心線の実装密度を高めた光ファイバケーブルについて説明する。
<光ファイバ心線のスロットへの収納方法について>
図10は、スロット型光ファイバケーブルのスロット内に収納される光ファイバ心線の一例について説明する図である。図10で示されるスロット型光ファイバケーブルでは、スロット21両端部のリブ22の頂点(リブ22の上部)を結んだ直線(図10において破線で表示されている)よりも内側、すなわち、スロットコア20の半径方向中心側に若干のクリアランスを有するようにして、スロット21内に光ファイバ心線111が収納されている。言い換えると、スロット21内には、光ファイバ心線111が収納されていない空間である空隙部(図10の斜線部)が形成されている。従来、この空隙部は、スロット型光ファイバケーブルにおける光ファイバの伝送損失が増加しないようにするために必要なものとされてきた。例えば、光ファイバケーブルを曲げると、内部に収納された光ファイバ心線も曲がるが、その際、スロット内に空隙部が形成されていない場合、あそびがないことから光ファイバ心線の単心での曲率半径が小さくなり、光ファイバの伝送損失が増加すると考えられる。したがって、スロット型光ファイバケーブルでは、光ファイバの正常な伝送特性を担保するために比較的大きな空隙部が設けられていた。
しかし、実際に光ファイバの伝送損失は、スロット21に収納される光ファイバ心線111の心数と、スロット21の断面積のうち光ファイバ心線111を収納可能な領域の面積との割合(以下、実装密度とも呼ぶ)によって影響されることが判明した。本明細書中では、スロット内に光ファイバユニットが収納されているときの実装密度=スロットに収納される光ファイバ心線の数(心数)/スロット内で光ファイバ心線が占める領域の面積と、当該スロット内で光ファイバユニットが収納されていない空隙領域の面積との和(mm)として定義する。ここで、“スロット内で光ファイバ心線が占める領域の面積と、当該スロット内で光ファイバユニットが収納されていない空隙領域の面積との和”とは、光ファイバユニットを収納しているスロットの断面積から、実際に収納されている光ファイバユニットのうち光ファイバ心線以外の構成部材の断面積を引いた値のことである。例えば、第1実施形態ではスロット21に収納される光ファイバユニット10が、光ファイバ心線111(間欠固定テープ心線11)と押さえ巻き12とを有する(この他に、バンドル材13を有する場合もある)。したがって、“スロット内で光ファイバ心線が占める領域の面積と、当該スロット内で光ファイバユニットが収納されていない空隙領域の面積との和”は、スロット21の断面積から、収納されている光ファイバユニット10のうち光ファイバ心線111以外の構成部材である押さえ巻き12やバンドル材13の断面積を引いた値で表される。
図11は、スロット型光ファイバケーブルの実装密度と光ファイバの伝送損失との関係を表す図である。図の縦軸は光ファイバの伝送損失の大きさ(dB/km)を表し、横軸は実装密度(心数/mm)を表す。そして、同図では、多心(例えば1000心)の光ファイバ心線を有する光ファイバケーブルで実装密度を変化させながらデータ伝送実験を行なった際の、光ファイバの伝送損失の最大値をプロットしている。光ファイバは、FutureGuide-SR15(登録商標)シングルモードファイバ(ITU-T G.652 B準拠)あるいはFutureGuide-SR15E(登録商標)シングルモードファイバ(ITU-T G.652 D、ITU-T G.657.A準拠)を使用した。また、許容できる光ファイバの伝送損失の上限値(以下、許容値とも呼ぶ)を破線で表示している。
同図において、実装密度が11.2心/mmよりも大きい範囲では光ファイバの伝送損失が許容値(dB/km)よりも増加する場合があることが分かる。逆に、実装密度が11.2心/mm以下の範囲であれば、光ファイバの伝送損失が許容値(dB/km)よりも小さくなり、光ファイバケーブルが良好な伝送特性を維持できることが分かる。
したがって、光ファイバケーブル1において、実装密度が11.2心/mm以下となるように、スロット21内に収納される光ファイバ心線111(光ファイバユニット10)の心数を調整することで、より多くの光ファイバ心線を収納可能としつつ、光ファイバの伝送損失の増加を抑制することが可能になる。
<光ファイバケーブルの構成>
第2実施形態における光ファイバケーブルの構成は、基本的に第1実施形態と同様である(図1〜図4参照)。本実施形態では、スロット21に対する光ファイバ心線111の収納方法が異なる。
図12A及び図12Bは、第2実施形態におけるスロット型光ファイバケーブルで、スロット内に収納される光ファイバ心線の様子を表す図である。本実施形態では、スロット内に収納される光ファイバ心線の実装密度が11.2心/mm以下となる範囲で、なるべく多くの光ファイバ心線を収納するようにしている。その結果、図10においてスロット上部に形成されていた空隙部にも光ファイバ心線が収納される。言い換えると、光ファイバ心線111が、リブ22の頂点を結んだ直線に対してスロットコア20の中心側、及び、外周側(半径方向の外側)に収納される。本明細書中では、このような構造を「はみ出し構造」と呼ぶ。
また、図12Bの場合は、リブ22の頂点を結んだ直線で摺り切るように光ファイバ心線111がスロットコア20の中心側に収納される。本明細書中では、このような構造を「摺り切り構造」と呼ぶ。摺り切り構造においても、図10で示されるようなスロット型光ファイバケーブルよりも空隙部が狭くなり、光ファイバ心線の実装密度を高くすることができる。
図13は、第2実施形態のスロット型光ファイバケーブルの具体的な実施例について伝送特性を評価した結果を表す図である。同図では、スロットの形状(幅、深さ)、及び、光ファイバ心線の収納構造(はみ出し構造、摺り切り構造)が異なる4種類のスロット型光ファイバケーブルA〜Dについて、それぞれ伝送特性を評価している。なお、スロットの「幅」は、スロット両端のリブの頂点間の距離のことを言い(図10の破線部の長さに相当する)、スロットの「深さ」は、スロット両端のリブの頂点を結ぶ直線とスロットの最深部との最短距離のことを言う。
ケーブルAは、所定の幅及び深さのスロット(スロットS1とする)を有するケーブルである。従来、スロットS1の実装密度は4.1心/mm程度であり、4心からなる従来のテープ心線が5枚分収納されていた。すなわち、1つのスロットには20心の光ファイバ心線が収納されていた。なお、ここで言う4心からなる従来のテープ心線とは、光ファイバ心線の連結部が長手方向に対して連続的に設けられ、4心の光ファイバ心線が常に同一平面上にある状態で使用されるテープ心線のことである。これに対して、スロットの実装密度を11.2心/mm以下とする場合、4心からなる間欠固定テープ心線(図4参照)が14枚まで収納可能である。すなわち、1つのスロットに56心の光ファイバ心線が収納可能である。そして、1つのスロットにより多くの光ファイバ心線を収納した結果、図12Aに表されるようなはみ出し構造のケーブルとなる。このとき、ケーブルAの伝送損失は上述した許容値(dB/km)未満となり、良好な伝送特性を有すると評価できる。
同様に、ケーブルBは、スロットS1とは幅及び深さが異なるスロット(スロットS2とする)を有するケーブルである。従来、スロットS2の実装密度は1.4心/mm程度であり、8心からなる従来のテープ心線が10枚分、合計で80心分の光ファイバ心線が収納されていた。なお、ここで言う8心からなる従来のテープ心線とは、光ファイバ心線の連結部が長手方向に対して連続的に設けられ、8心の光ファイバ心線が常に同一平面上にある状態で使用されるテープ心線のことである。これに対して、スロットの実装密度を11.2心/mm以下とする場合、8心からなる間欠固定テープ心線が40枚まで収納可能である。すなわち、1つのスロットに320心の光ファイバ心線が収納可能であり、ケーブルBもはみ出し構造となる。そして、ケーブルBの伝送損失も許容値(dB/km)未満となり、良好な伝送特性を有すると評価できる。
ケーブルCは、ケーブルAと同様にスロットS1を有するケーブルである。一方、ケーブルCのスロットには4心の間欠固定テープ心線が13枚収納される。すなわち、1つのスロットに52心の光ファイバ心線が収納される。ケーブルCでは、1つのスロットに収納する光ファイバ心線の心数がケーブルAよりも少ないことから、スロットの実装密度が11.2心/mm以下となり、図12Bに示されるような摺り切り構造となる。そして、ケーブルCの伝送損失は許容値(dB/km)未満となり、良好な伝送特性を有すると評価できる。
ケーブルDは、ケーブルBと同様にスロットS2を有するケーブルである。ケーブルDのスロットには8心の間欠固定テープ心線が39枚収納される。すなわち、1つのスロットに312心の光ファイバ心線が収納される。ケーブルDでも、スロットの実装密度は11.2心/mm以下となり、摺り切り構造となる。そして、ケーブルDの伝送損失は許容値(dB/km)未満となり、良好な伝送特性を有すると評価できる。
なお、第2実施形態でスロットに光ファイバ心線(テープ心線)を収納する際には、第1実施形態と同様に間欠固定テープ心線を束状にして押さえ巻きで巻いた光ファイバユニットを収納する(図12A及び図12B参照)。ただし、図13で挙げたケーブルA〜Dにおいて、間欠固定テープ心線11の束に押さえ巻き12を巻かずに収納した場合であっても、ケーブルに衝撃が加わる等の影響がなければ光ファイバの伝送損失は許容値(dB/km)未満となる。また、間欠固定テープ心線11を収納するのではなく、複数の光ファイバ心線111をそれぞれ単心で収納した場合であっても、光ファイバの伝送損失は許容値(dB/km)未満となる。
また、上述のような「はみ出し構造」もしくは「摺り切り構造」のスロット型光ファイバケーブルでは、各スロットにおける光ファイバ心線の実装密度が高いため、ケーブルの最外部に設けられたシースがスロット内部に落ち込むことが抑制される。例えば、スロットの空隙部が大きい従来のケーブルにおいては、シースの一部が当該空隙部に落ち込むことにより、光ファイバケーブルの断面形状に歪が生じて円形を保てなくなる場合がある。ケーブルの形状に歪が生じると、ケーブルの敷設時に支障をきたす等の問題が生じるおそれがある。しかし、本実施形態の光ファイバケーブルではスロット21の空隙部が少ないため、シース30がスロット21内部に落ち込んでケーブル形状に歪が発生するといった問題は生じにくい。また、シース30がスロット21内部に落ち込みにくいことから、スロットコア20とシース30との間に図9で示したような押さえ巻きを設けなくても良く、スロットコア20の外周部に直接シース30を設けることが可能となる。これにより、メンテナンス時において、シースを剥がして内部の光ファイバ心線を抜き出す等の作業が容易になる。
<第2実施形態の効果>
第2実施形態のスロット型光ファイバケーブルによれば、1スロットあたりの光ファイバ心線の実装密度を従来よりも高くすることが可能であり、光ファイバケーブル内により多くの光ファイバ心線を実装したいという要望に応えることができる。また、光ファイバ心線の実装密度を所定の値以下とすることで、多心化を実現しつつ、光ファイバの伝送損失の増加を抑制することができる。
===第3実施形態===
第3実施形態では、上述の各実施形態において光ファイバケーブルの吸水特性を向上させる方法について説明する。
<第3実施形態の構成>
図14は、第3実施形態におけるスロット型の光ファイバケーブル1の断面図である。第3実施形態における光ファイバケーブルでは、間欠固定テープ心線11の束をまとめる部材として、押さえ巻き12に代えて吸水テープ15を用いる。それ以外の基本的な構成は第1実施形態とほぼ同様である(図1参照)。
吸水テープ15は、吸水性を有するシート状の部材であり、押さえ巻き12と同様に、間欠固定テープ心線11の束の外周部を包み込むようにして巻くことにより、光ファイバユニット10を形成する。スロット型光ファイバケーブルにおいてスロット内に水分が浸入した場合、その水分は光ファイバ心線を伝ってスロット内を長手方向に移動するため、光ファイバの伝送損失が増加しやすい。これに対して、本実施形態の光ファイバケーブルでは、間欠固定テープ心線11の束を吸水テープ15で巻くことにより、仮にスロット21内に水分が浸入した場合であっても当該吸水テープ15によって吸収されるため、光ファイバ心線111(間欠固定テープ心線11)を伝って水分がスロット21内を移動することが抑制される。
なお、吸水テープ15は表面に吸水パウダー等の吸水性物質が塗布されたシートであっても良い。また、吸水テープ15の代わりに吸水ヤーン(不図示)を用いても良い。吸水ヤーンは吸水性を有する糸状の部材である。吸水ヤーンを用いる場合、間欠固定テープ心線11の束の長手方向に沿って、当該束の外周部に吸水ヤーンを配置し、その上から押さえ巻き12を巻きつけて光ファイバユニット10を構成する。また、上述したバンドル材13が吸収性を有するようにしても良い。
図15は、押さえ巻きの異なる2種類の光ファイバケーブルについて防水試験を行なった結果を表す図である。ケーブルEは、間欠固定テープ心線11の束に吸水性を有さない押さえ巻き12として不織布を巻きつけたものである。一方、ケーブルFは、間欠固定テープ心線11の束に吸水テープ15を巻きつけた、第3実施形態における光ファイバケーブルである。
防水試験の方法は、JIS C 6851 25項、もしくはIEC60794-1-2(method F5)に準じ、各ケーブルの一方の端面から1mの水圧を加えた場合の水走り試験を行なった。試験条件として、ケーブル長3mに対して水道水で1日間水圧を加えた場合を条件1とし、ケーブル長40mに対して人工海水で10日間水圧を加えた場合を条件2とした。これらの条件のもと、水を流入させた側の端面と反対方向の端面から水が流出しない場合を合格とし、水が流出した場合を不合格とした。
防水試験の結果、ケーブルEでは、条件1及び条件2のいずれの場合も、水を流入させた端面と反対側の端面から水が流出し、不合格となった。一方、本実施形態のケーブルFでは、条件1及び条件2のいずれの場合も、水を流入させた端面と反対側の端面から水が流出せず、合格となった。このことから、間欠固定テープ心線11の束に吸水テープ15を巻きつけることによって良好な防水効果を得られることが分かる。
<第3実施形態の効果>
第3実施形態のスロット型光ファイバケーブルによれば、間欠固定テープ心線の束の外周部を吸水テープで巻くことにより、当該給水テープがスロット内に侵入した水分を吸収する。これにより、防水特性の良好な光ファイバケーブルを提供することができる。
===その他の実施形態===
上述の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更・改良され得ると共に、本発明には、その等価物が含まれることは言うまでもない。
<間欠固定テープ心線について>
上述の実施形態では、間欠固定テープ心線11として、4心もしくは8心の光ファイバ心線111が連結された例について説明されていた。しかし、間欠固定テープ心線11を構成する光ファイバ心線の心数はこの限りではなく、心数を増やしても良いし減らしても良い。また、隣接する2つの光ファイバ心線111を連結する連結部115の連結位置や連結数は間欠固定テープ心線11の用途に応じて変更することができる。
<スロットに収納される光ファイバユニットについて>
上述の実施形態において、スロットコア20に形成されている複数のスロット21には、光ファイバユニット10がそれぞれ1ユニットずつ収納されていた(例えば図1参照)。しかし、1つのスロット21に対して複数の光ファイバユニット10が収納されるようにしても良い。図16は、1つのスロットに複数の光ファイバユニットが収納される例について説明する図である。図では、1つのスロット21に対して3つの光ファイバユニット10a、10b、10cが収納されている。また、4つ以上の光ファイバユニット10が1つのスロット21に収納される構成であってもよい。
1 光ファイバケーブル、
2 光ファイバケーブル、
10 光ファイバユニット、10a・10b・10c 光ファイバユニット、
11 間欠固定テープ心線、111 光ファイバ心線、115 連結部、
12 押さえ巻き、12a・12b 両端部、
13 バンドル材、15 吸水テープ、
20 スロットコア、
21 スロット、22 リブ、25 スロット用押さえ巻き、
30 シース、
40 テンションメンバ

Claims (7)

  1. 並列に並ぶ複数の光ファイバ心線からなる光ファイバテープ心線であって、隣接する2つの光ファイバ心線を連結する連結部が、前記光ファイバテープ心線の長手方向及び幅方向に間欠的に配置された光ファイバテープ心線と、
    前記光ファイバテープ心線を束状にまとめ、束の周囲を包み込む押さえ巻きと、
    外周部にスロットを有するスロットコアであって、束状にまとめられた前記光ファイバテープ心線を前記スロットに収納するスロットコアと、
    前記スロットの開口部を覆うように前記スロットコアの外周部を包み込むシースと、
    を備える、スロット型光ファイバケーブル。
  2. 請求項1に記載のスロット型光ファイバケーブルであって、
    前記スロットコアと前記シースとの間に、前記スロットコアの外周部を包み込むスロット用押さえ巻きを有する、ことを特徴とするスロット型光ファイバケーブル。
  3. 請求項1又は2に記載のスロット型光ファイバケーブルであって、
    前記光ファイバテープ心線の束を包み込む前記押さえ巻きは、吸水性を有するシート、もしくは、吸水性を有する物質が塗布されたシートによって形成される、ことを特徴とするスロット型光ファイバケーブル。
  4. 請求項1又は2に記載のスロット型光ファイバケーブルであって、
    前記光ファイバテープ心線の束を包み込む前記押さえ巻きは、円筒状に成形されたシート状のプラスチックフィルムである、ことを特徴とするスロット型光ファイバケーブル。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のスロット型光ファイバケーブルであって、
    前記押さえ巻きは、両端部を重ね合わせた重なり部を有した円筒状に成形されている、ことを特徴とするスロット型光ファイバケーブル。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のスロット型光ファイバケーブルであって、
    前記スロットコアの外周部には、前記スロットの両側にリブが設けられ、
    複数の前記光ファイバ心線が、前記リブの頂点を結んだ直線に対して前記スロットコアの中心側及び外周側に収納される、ことを特徴とするスロット型光ファイバケーブル。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のスロット型光ファイバケーブルであって、
    束状にまとめられた前記光ファイバテープ心線の外周部には、吸水性を有する糸が前記光ファイバテープ心線の長手方向に沿って設けられる、ことを特徴とするスロット型光ファイバケーブル。
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