JP2015099071A - 検査装置、検査方法およびプログラム - Google Patents

検査装置、検査方法およびプログラム Download PDF

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Tomomi Tabata
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直希 金森
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Abstract

【課題】塗装面のより多くの不良をより確実に検出する。【解決手段】ウェーブレット変換部103は、対象物の塗装面が撮影されて得られた画像である対象物画像を、相互に異なる複数のマザーウェーブレットのそれぞれによってウェーブレット変換する。ウェーブレット逆変換部105は、マザーウェーブレット毎のウェーブレット変換によって得られた高域側成分画像を、マザーウェーブレット毎にウェーブレット逆変換する。重ね合わせ部107は、ウェーブレット逆変換により得られた再構成画像であって、マザーウェーブレット毎の再構成画像を重ね合わせる。評価判定部84は、再構成画像を重ね合わせて得られた重ね合わせ画像の特徴量から、塗装面の不良の有無を評価する。【選択図】図7

Description

本発明は検査装置、検査方法およびプログラムに関し、特に、塗装面を検査できるようにした検査装置、検査方法およびプログラムに関する。
金属や樹脂からなる製品を塗装した場合、その塗装の検査は、人による目視で行われることが多い。しかし、目視による検査では、見逃しが発生しやすい。従来から、塗装された製品の画像を撮影して、その画像から検査を行う方法が各種提案されている。
従来、評価対象物とカメラを固定し、点光源の位置を変えて、または複数位置に配置した点光源を順次点灯することにより、複数枚の表面画像を計測する工程、金属表面反射モデルを用いて強い鏡面反射を削除し微小なランダム反射を抽出する工程、複素数離散ウェーブレット変換を用いてノイズ除去や欠陥鮮鋭化などを行う工程、パターンマッチングにより欠陥を検出する工程などの組み合わせにより、部材や部品の表面欠陥を検査するものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−298703号公報
しかしながら、塗装面に生じる不良の形状の特徴は、ブツ、ゴミ、タレなど不良の種類毎に異なる。塗装面の画像から塗装面を検査する場合、1つの種類の不良を確実に検出しようとすると、他の種類の不良が検出できなくなることが多い。すなわち、塗装面の特定の種類の不良しか検出することができなかった。その結果、検出できる不良を増やすことができなかった。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、塗装面のより多くの不良をより確実に検出できるようにするものである。
本発明の一側面の検査装置は、塗装されている対象物の塗装面の不良の有無を検査する検査装置であって、対象物の塗装面が撮影されて得られた画像である対象物画像を、相互に異なる複数のマザーウェーブレットのそれぞれによってウェーブレット変換するウェーブレット変換手段と、マザーウェーブレット毎のウェーブレット変換によって得られた高域側成分画像を、マザーウェーブレット毎にウェーブレット逆変換するウェーブレット逆変換手段と、ウェーブレット逆変換により得られた再構成画像であって、マザーウェーブレット毎の再構成画像を重ね合わせる重ね合わせ手段と、再構成画像を重ね合わせて得られた重ね合わせ画像の特徴量から、塗装面の不良の有無を評価する評価手段とを備える。
ウェーブレット変換手段には、相互に異なる4つのドベシーウェーブレットであるマザーウェーブレットのそれぞれによって対象物画像をウェーブレット変換させることができる。
ウェーブレット変換手段には、対象物画像を予め定めた所定のレベルまでウェーブレット変換させ、ウェーブレット逆変換手段には、レベル毎の高域側成分画像のそれぞれを、マザーウェーブレット毎にウェーブレット逆変換させ、重ね合わせ手段には、レベル毎およびマザーウェーブレット毎の再構成画像を重ね合わさせることができる。
ウェーブレット変換手段には、レベル3まで対象物画像をウェーブレット変換させることができる。
カラー画像である対象物画像を3原色の各色の画像に分離する分離手段をさらに設け、ウェーブレット変換手段には、3原色の各色の対象物画像のそれぞれを、マザーウェーブレットのそれぞれによってウェーブレット変換させ、ウェーブレット逆変換手段には、マザーウェーブレット毎のウェーブレット変換によって得られた3原色の各色の高域側成分画像のそれぞれを、マザーウェーブレット毎にウェーブレット逆変換させ、重ね合わせ手段には、3原色の色毎およびマザーウェーブレット毎の再構成画像を重ね合わさせることができる。
3原色の色毎に異なる位置から、3原色の各色の光を対象物に照射する光源をさらに設けることができる。
プログラムを実行するGPU(Graphics Processing Unit)により、ウェーブレット変換手段およびウェーブレット逆変換手段を実現させることができる。
プログラムされたFPGA(Field-Programmable Gate Array)により、ウェーブレット変換手段およびウェーブレット逆変換手段を実現させることができる。
本発明の一側面の検査方法は、塗装されている対象物の塗装面の不良の有無を検査する検査方法であって、対象物の塗装面が撮影されて得られた画像である対象物画像を、相互に異なる複数のマザーウェーブレットのそれぞれによってウェーブレット変換し、マザーウェーブレット毎のウェーブレット変換によって得られた高域側成分画像を、マザーウェーブレット毎にウェーブレット逆変換し、ウェーブレット逆変換により得られた再構成画像であって、マザーウェーブレット毎の再構成画像を重ね合わせ、再構成画像を重ね合わせて得られた重ね合わせ画像の特徴量から、塗装面の不良の有無を評価するステップを含む。
本発明の一側面のプログラムは、塗装されている対象物の塗装面の不良の有無を検査する検査装置を制御するコンピュータに、対象物の塗装面が撮影されて得られた画像である対象物画像を、相互に異なる複数のマザーウェーブレットのそれぞれによってウェーブレット変換し、マザーウェーブレット毎のウェーブレット変換によって得られた高域側成分画像を、マザーウェーブレット毎にウェーブレット逆変換し、ウェーブレット逆変換により得られた再構成画像であって、マザーウェーブレット毎の再構成画像を重ね合わせ、再構成画像を重ね合わせて得られた重ね合わせ画像の特徴量から、塗装面の不良の有無を評価するステップを含む処理を行わせる。
本発明の一側面においては、対象物の塗装面が撮影されて得られた画像である対象物画像が、相互に異なる複数のマザーウェーブレットのそれぞれによってウェーブレット変換され、マザーウェーブレット毎のウェーブレット変換によって得られた高域側成分画像が、マザーウェーブレット毎にウェーブレット逆変換され、ウェーブレット逆変換により得られた再構成画像であって、マザーウェーブレット毎の再構成画像が重ね合わせられ、再構成画像を重ね合わせて得られた重ね合わせ画像の特徴量から、塗装面の不良の有無が評価される。
以上のように、本発明の一側面によれば、塗装面の不良を検出することができる。また、本発明の一側面によれば、塗装面のより多くの不良をより確実に検出することができる。
検査装置の構成を示す図である。 物品の塗装面の不良の断面の例を示す図である。 離散ウェーブレット変換により得られる高域側成分画像と低域側成分画像とを示す図である。 ドベシーウェーブレットの波形の例を示す図である。 ドベシーウェーブレットの波形の例を示す図である。 処理部のハードウェアの構成例を示すブロック図である。 プログラムを実行する処理部により実現される機能の構成を示すブロック図である。 検査の処理を示すフローチャートである。 前処理の詳細を示すフローチャートである。 評価判定用画像の作成の処理の詳細を示すフローチャートである。 評価判定用画像の作成の処理の詳細を示すフローチャートである。
以下に本発明の実施の形態を説明するが、本発明の構成要件と、発明の詳細な説明に記載の実施の形態との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、本発明をサポートする実施の形態が、発明の詳細な説明に記載されていることを確認するためのものである。従って、発明の詳細な説明中には記載されているが、本発明の構成要件に対応する実施の形態として、ここには記載されていない実施の形態があったとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、実施の形態が構成要件に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件以外の構成要件には対応しないものであることを意味するものでもない。
本発明の一側面の検査装置は、塗装されている対象物の塗装面の不良の有無を検査する検査装置(例えば、図1の検査装置11)であって、対象物の塗装面が撮影されて得られた画像である対象物画像を、相互に異なる複数のマザーウェーブレットのそれぞれによってウェーブレット変換するウェーブレット変換手段(例えば、図7のウェーブレット変換部103)と、マザーウェーブレット毎のウェーブレット変換によって得られた高域側成分画像を、マザーウェーブレット毎にウェーブレット逆変換するウェーブレット逆変換手段(例えば、図7のウェーブレット逆変換部105)と、ウェーブレット逆変換により得られた再構成画像であって、マザーウェーブレット毎の再構成画像を重ね合わせる重ね合わせ手段(例えば、図7の重ね合わせ部107)と、再構成画像を重ね合わせて得られた重ね合わせ画像の特徴量から、塗装面の不良の有無を評価する評価手段(例えば、図7の評価判定部84)とを備える。
カラー画像である対象物画像を3原色の各色の画像に分離する分離手段(例えば、図7の分離部91)をさらに設け、ウェーブレット変換手段には、3原色の各色の対象物画像のそれぞれを、マザーウェーブレットのそれぞれによってウェーブレット変換させ、ウェーブレット逆変換手段には、マザーウェーブレット毎のウェーブレット変換によって得られた3原色の各色の高域側成分画像のそれぞれを、マザーウェーブレット毎にウェーブレット逆変換させ、重ね合わせ手段には、3原色の色毎およびマザーウェーブレット毎の再構成画像を重ね合わさせることができる。
3原色の色毎に異なる位置から、3原色の各色の光を対象物に照射する光源(例えば、図1の照明部21−1乃至照明部21−3)をさらに設けることができる。
プログラムを実行するGPU(Graphics Processing Unit)(例えば、図6のGPU62)により、ウェーブレット変換手段およびウェーブレット逆変換手段を実現させることができる。
本発明の一側面の検査方法は、塗装されている対象物の塗装面の不良の有無を検査する検査方法であって、対象物の塗装面が撮影されて得られた画像である対象物画像を、相互に異なる複数のマザーウェーブレットのそれぞれによってウェーブレット変換し(例えば、図10のステップS62の手続き)、マザーウェーブレット毎のウェーブレット変換によって得られた高域側成分画像を、マザーウェーブレット毎にウェーブレット逆変換し(例えば、図10のステップS64の手続き)、ウェーブレット逆変換により得られた再構成画像であって、マザーウェーブレット毎の再構成画像を重ね合わせ(例えば、図10のステップS69の手続き)、再構成画像を重ね合わせて得られた重ね合わせ画像の特徴量から、塗装面の不良の有無を評価する(例えば、図8のステップS14の手続き)ステップを含む。
本発明の一側面のプログラムは、塗装されている対象物の塗装面の不良の有無を検査する検査装置を制御するコンピュータに、対象物の塗装面が撮影されて得られた画像である対象物画像を、相互に異なる複数のマザーウェーブレットのそれぞれによってウェーブレット変換し(例えば、図10のステップS62の手続き)、マザーウェーブレット毎のウェーブレット変換によって得られた高域側成分画像を、マザーウェーブレット毎にウェーブレット逆変換し(例えば、図10のステップS64の手続き)、ウェーブレット逆変換により得られた再構成画像であって、マザーウェーブレット毎の再構成画像を重ね合わせ(例えば、図10のステップS69の手続き)、再構成画像を重ね合わせて得られた重ね合わせ画像の特徴量から、塗装面の不良の有無を評価する(例えば、図8のステップS14の手続き)ステップを含む処理を行わせる。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施の形態の検査装置について説明する。図1は、検査装置11の構成を示す図である。検査装置11は、各種の製品や商品などの物品12の塗装面の不良の有無を検査する。物品12は、塗装されている対象物の一例である。例えば、物品12は、ワイパーアームとすることができる。なお、物品12の塗装方法は、溶剤塗装、粉体塗装または電着塗装などいずれの塗装方法であっても良い。物品12は、治具(図示せず)により所定の位置に配置される。また、連続コンベアまたは間欠送り位置決めコンベアなどにより搬送される物品12を検査するようにしてもよい。
検査装置11は、物品12を撮影して得られた画像を処理することにより、物品12の塗装面の不良の有無を検査する。検査装置11においては、複数のマザーウェーブレット(mother wavelet)を用いることで、互いに形状の特徴の異なる不良が検出される。
検査装置11は、照明部21−1乃至照明部21−3、撮像部22、および処理部23からなる。照明部21−1乃至照明部21−3は、光源の一例であり、白熱灯、蛍光灯、低圧放電灯、発光ダイオード、冷陰極蛍光管、またはレーザー(laser)(装置)などからなり、物品12に光を照射する。照明部21−1乃至照明部21−3は、照明部21−1乃至照明部21−3から物品12に対し照射される光の光軸と、物品12の塗装面とが所定の角度(例えば、30度乃至60度のいずれか)をなす位置に配置される。
このようにすることにより、照明部21−1乃至照明部21−3の照明により、物品12の塗装面に生じた不良の表面の形状に応じた影が生じやすくなる。ここに言う影は、光が全く当たらない部分のみではなく、光と面との角度の変化による明るさの変化をも含む。物品12を撮影して得られた画像に不良の影が含まれると、画像の処理において、正常な塗装部位と不良との画像上の差をより確実に抽出できるようになり、検査装置11による、物品12の塗装面の不良の有無の検査がより確実になる。
照明部21−1乃至照明部21−3は、それぞれ、カラーフィルタなどを用いることにより、または特定の波長の光を発することにより、加法混合の3原色、いわゆる光の3原色の各色の光を物品12に照射する。例えば、照明部21−1は、赤色の光を物品12に照射し、照明部21−2は、緑色の光を物品12に照射し、照明部21−3は、青色の光を物品12に照射する。
照明部21−1乃至照明部21−3は、3原色の色毎に異なる位置から、3原色の各色の光を物品12に照射する。より具体的には、例えば、照明部21−1乃至照明部21−3は、撮像部22の撮影の光軸を中心とした円であって、光軸に直交する円の円周上の、周を等分する位置のうち、撮像部22の撮影の光軸と照明部21−1乃至照明部21−3のそれぞれおよび物品12を結ぶ線との間の角度が、30度乃至60度のいずれかとなる位置に配置される。このようにすることで、物品12の塗装面の形状に現れる不良の画像を3原色の色毎に変えることができる。言い換えれば、照明部21−1乃至照明部21−3は、相互に異なる周波数(波長)の光毎に異なる位置から、相互に異なる周波数(波長)の光を物品12に照射する。以下、3原色の各色(の光)は、相互に異なる周波数(波長)の光と言い換えることもでき、3原色の色毎(各色)は、相互に異なる光の周波数毎と言い換えることもできる。
撮像部22は、例えば、カラー撮影の可能なスチルカメラまたはビデオカメラからなる。撮像部22は、照明部21−1乃至照明部21−3によって照明されている物品12を撮影して、得られた画像を処理部23に供給する。すなわち、撮像部22は、物品12の塗装面が撮影されて得られた画像を処理部23に供給する。撮像部22で撮影され、処理部23に供給される画像は、対象物画像の一例である。
なお、撮像部22で撮影され、処理部23に供給される画像は、静止画像であっても、動画像であっても良い。以下、対象物画像が静止画像である場合を例に説明する。詳細の説明は省略するが、対象物画像が動画像である場合には、フレームまたはフィールドに、静止画像に対する処理と同様の処理を行うことで不良の有無の検査を行うことができる。
処理部23は、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、または専用処理装置などからなり、撮像部22を制御するとともに、撮像部22から供給されてきた物品12の対象物画像を取得して、その対象物画像から、物品12の塗装面の不良の有無を評価し、判定する。
すなわち、より詳細には、処理部23は、相互に異なる複数のマザーウェーブレットを特定するためのデータまたはマザーウェーブレットを示すデータを予め記憶し、相互に異なる複数のマザーウェーブレットのそれぞれによって対象物画像をウェーブレット変換する。そして、処理部23は、マザーウェーブレット毎のウェーブレット変換によって得られた画像のうち高域側成分画像を、マザーウェーブレット毎にウェーブレット逆変換する。さらに、処理部23は、ウェーブレット逆変換により得られた再構成画像であって、マザーウェーブレット毎の再構成画像を重ね合わせる。処理部23は、再構成画像を重ね合わせて得られた重ね合わせ画像の特徴量から、塗装面の不良の有無を評価する。
図2は、物品12の塗装面の不良の断面の例を示す図である。検査装置11によって検出される塗装面の不良は、塗装前の物品12である被塗物31の表面に塗装により形成される塗膜32の表面の形状に現れる不良である。言い換えると、検査装置11は、正常な塗装面とは異なる形状の塗装面の不良を検出する。図2に示されるように、塗装面に生じる不良の形状の特徴は、不良の種類毎に異なる。図2には、ブツ、ゴミ、ハジキ、キズ、およびピンホールとそれぞれ称される種類の不良の断面の例が示されている。
図2(A)は、ブツと称される不良の塗装面の断面の例を示す図である。ブツは、塗膜32に、鉄粉、ごみ、または塗料カスなどの異物が付着することにより生じる。フローした塗料が表面張力により異物に引っ張られるので、ブツが生じた塗膜32において、異物の周辺の塗膜32は、急激に盛り上がる形状となる。なお、鉄粉、ごみ、または塗料カスなどの異物の形状および大きさは、様々である。
図2(B)は、ゴミと称される不良の塗装面の断面の例を示す図である。ゴミは、塗膜32に、衣服などの繊維が付着することにより生じる。塗膜32に繊維が乗るので、ゴミが生じた塗膜32において、繊維が乗った塗膜32の表面は、細かい凹凸の形状となる。
図2(C)は、ハジキと称される不良の塗装面の断面の例を示す図である。ハジキは、塗装前の被塗物31の表面に油などが付着することにより生じる。ハジキでは、被塗物31の表面(素地面)に達する穴が生じる。ハジキにより生じた穴は、ブツ、ゴミに比較して広い範囲に広がり、その穴の傾斜は緩やかになる。
図2(D)は、キズと称される不良の塗装面の断面の例を示す図である。キズは、塗布後であって硬化する前の塗膜32に人や物が接触することにより生じた、塗膜32の引っ掻きキズや擦りキズである。キズが生じた塗膜32は、ゴミが生じた塗膜32に比較すると、比較的鋭い、より大きい凹凸の形状となる。
図2(E)は、ピンホールと称される不良の塗装面の断面の例を示す図である。ピンホールは、塗膜32に生じた針穴のような小さな穴であって、塗膜32の表面から被塗物31の表面(素地面)にまで達している穴をいう。なお、多数の穴が密集することも多い。
このように、塗装面に生じる不良の形状の特徴は、不良の種類毎に異なる。検査装置11は、相互に異なる複数のマザーウェーブレットのそれぞれによるウェーブレット変換を用いて、形状の特徴の異なる不良をより確実に検出することで、より多くの塗装面の不良を検出できるようにしたものである。
ここで、ウェーブレット変換の概要について説明する。ウェーブレット変換は、マザーウェーブレットψ(x)に平行移動と伸縮の操作を施したものとのたたみ込みで定義される。ウェーブレット関数ψa,b(x)は、マザーウェーブレットψ(x)について実数a(>0)および実数bをパラメータとし、縦軸方向に1/a1/2倍、横軸方向にa倍し、bだけ平行移動させたものであり、式(1)で表される。
Figure 2015099071
・・・式(1)
式(1)において、実数aは、スケールパラメータと称され、実数bは、シフトパラメータと称される。マザーウェーブレットは、基本ウェーブレットまたはプロトタイプウェーブレットなどとも称される。
ウェーブレット変換は、連続ウェーブレット変換と、離散ウェーブレット変換との2つに大きく分けられる。連続ウェーブレット変換とは、スケールパラメータが連続であるがウェーブレット関数を構成する基底関数が非直交であるもので、離散ウェーブレット変換とは、基底関数は直交するがパラメータが離散的なものである。連続ウェーブレット変換は、時間・周波数解析であるという特徴を利用して時系列のデータ分析に適用され、離散ウェーブレット変換は、多重解像度解析であるという特徴を利用した画像圧縮と符号化の分野に適用されている。検査装置11では、離散ウェーブレット変換が採用されている。
ウェーブレット変換は、式(1)で与えられたウェーブレット関数ψa,b(x)を基底として信号変換するものである。まず、連続ウェーブレット変換について説明する。
解析する信号を関数g(x)で表すと、信号g(x)のウェーブレット変換は式(2)で定義される。
Figure 2015099071
・・・式(2)
式(2)から、信号g(x)を復元するウェーブレット逆変換は式(3)のように定義される。
Figure 2015099071
・・・式(3)
式(3)において、Cψは、式(4)で表される。
Figure 2015099071
・・・式(4)
サーカムフレックス記号(ハット記号)付きのψ(ω)は、ψ(ω)のフーリエ変換を示す。集合Rは、実数集合を示す。
次に、離散ウェーブレット変換について説明する。離散ウェーブレット変換において、整数iおよび整数kを用いて、式(1)における実数aおよび実数bは、式(5)に示される値とされる。
a=2-i
b=2-ik
・・・式(5)
離散ウェーブレット変換は、式(6)で表される。
Figure 2015099071
・・・式(6)
また、離散ウェーブレット逆変換は、式(7)で表される。
Figure 2015099071
・・・式(7)
式(7)において、整数iに着目し、右辺をhi(x)として式(8)のように表すと、式(9)と表すことができる。
Figure 2015099071
・・・式(8)
Figure 2015099071
・・・式(9)
式(9)は、信号gi(x)をウェーブレット成分hi-1(x),hi-2(x)に小分けしたことを表している。ここで整数iはレベルを示す。レベルiが1つ下がる(レベルiの値が1大きくなる)と解像度が半分になる。このレベルは、空間解像度のレベルである。
信号gi(x)を画像Sとすると、図3に示されるように、画像Sに離散ウェーブレット変換を適用すると、レベル1の低域側成分画像Lと高域側成分画像Hとが得られる。さらに、レベル1の低域側成分画像Lに離散ウェーブレット変換を適用すると、レベル2の低域側成分画像Lと高域側成分画像Hとが得られる。同様に、レベル2の低域側成分画像Lに離散ウェーブレット変換を適用すると、レベル3の低域側成分画像Lと高域側成分画像Hとが得られ、レベル3の低域側成分画像Lに離散ウェーブレット変換を適用すると、レベル4の低域側成分画像Lと高域側成分画像Hとが得られる。
このように、画像Sまたは所定のレベルの低域側成分画像Lに、同じアルゴリズムの離散ウェーブレット変換が適用されると、1段下のレベルの低域側成分画像Lと高域側成分画像Hとが得られる。
レベル1の高域側成分画像Hは、レベル2の高域側成分画像Hの成分に比較して、より高い周波数成分を含む。同様に、レベル2の高域側成分画像Hは、レベル3の高域側成分画像Hの成分に比較して、より高い周波数成分を含み、レベル3の高域側成分画像Hは、レベル4の高域側成分画像Hの成分に比較して、より高い周波数成分を含む。
以下、高域側成分画像を詳細画像とも称する。
このように、離散ウェーブレット変換では、例えば、信号g(x)としての画像Sを解析する場合、基準となるマザーウェーブレットを様々な縮尺に引き延ばして、画素の画素値の変化の物差しとなるウェーブレット関数ψa,b(x)が多数用意され、画像Sのx軸方向(横方向)、y軸方向(縦方向)または斜め方向に移動させながら画像Sにあてがって画素の画素値の変化の情報が得られることになる。ウェーブレット変換は、信号g(x)とウェーブレット関数ψa,b(x)との相関値を求めることに等価であり、ウェーブレット変換においては、要するに、信号g(x)中に、物差しであるウェーブレット関数ψa,b(x)に似た成分がどのくらい含まれているかが求められることになる。
上述したように、検査装置11においては、物品12の塗装面が撮影された画像が、相互に異なる複数のマザーウェーブレットのそれぞれによりウェーブレット変換される。ここで、検査装置11によるウェーブレット変換に採用されるマザーウェーブレットの例について説明する。例えば、検査装置11においては、マザーウェーブレットとして、イングリッド・ドベシー(Ingrid Daubechies)により提案されたウェーブレットファミリーに含まれるウェーブレット、いわゆるドベシーウェーブレットを採用することができる。なお、ドベシーウェーブレットは、整数Nで特定され、N=1のドベシーウェーブレットは、ハール(Haar)により提案されたウェーブレットと同等である。
図4および図5は、ドベシーウェーブレットの波形の例を示す図である。図4(A)は、N=1のドベシーウェーブレットの波形の例を示す図である。N=1のドベシーウェーブレットは、ステップ状の波形となる。
図4(B)は、N=2のドベシーウェーブレットの波形の例を示す図である。N=2のドベシーウェーブレットは、鋭い先端に向かって湾曲し、細かな波が重畳されている、上下に一対の鋸の刃状の波形となる。
図4(C)は、N=3のドベシーウェーブレットの波形の例を示す図である。N=3のドベシーウェーブレットは、上に向かって大きく伸び、先端の鋭い三角状の波の両側に、下に向かって伸びる、先端の鋭い三角状の波が形成されている波形となる。
また、図5(A)、図5(B)、および図5(C)は、それぞれ、N=4乃至6のそれぞれのドベシーウェーブレットの波形の例を示す図である。N=4のドベシーウェーブレットは、上に向かって大きく伸び、先端が比較的丸い三角状の波の両側に、上下に振幅する、先端が比較的丸い三角状の波が形成されている波形となる。N=5のドベシーウェーブレットは、上に向かって伸びる、先端が比較的丸い三角状の波の両側に、上下に振幅する、先端が比較的丸い三角状の波が形成され、N=4の場合に比較して、中心の波の振幅とその両側の波の振幅との差がより小さい波形となる。N=6のドベシーウェーブレットは、N=5のドベシーウェーブレットに比較して、波の幅(図5(C)中の横方向の長さ)がより広い波形となる。
物品12の塗装面が撮影された画像が、相互に異なる複数のマザーウェーブレットのそれぞれによりウェーブレット変換されると、いずれかのマザーウェーブレットによりウェーブレット変換されて得られた画像に、不良の塗装面の断面の特徴が現れる。上述したように、ウェーブレット変換においては、画像の中に、ウェーブレット関数ψa,b(x)に似た成分がどのくらい含まれているかが測定されて、その結果が高域側成分画像に現れる。
例えば、ピンホールは、塗膜32に生じた針穴のような小さな穴なので、ピンホールが生じた塗装面を撮影した画像が、相互に異なる複数のマザーウェーブレットのそれぞれによりウェーブレット変換されると、N=1のドベシーウェーブレットによりウェーブレット変換されて得られた高域側成分画像に特徴が現れる。例えば、衣服などの繊維が付着することにより生じるゴミは、塗膜32の表面に細かい凹凸の形状を生じさせるので、衣服などの繊維が付着した塗装面を撮影した画像が、相互に異なる複数のマザーウェーブレットのそれぞれによりウェーブレット変換されると、N=2のドベシーウェーブレットによりウェーブレット変換されて得られた高域側成分画像に特徴が現れる。
また、ブツが生じた塗膜32は、急激に盛り上がるので、鉄粉、ごみ、または塗料カスなどの異物が付着した塗装面を撮影した画像が、相互に異なる複数のマザーウェーブレットのそれぞれによりウェーブレット変換されると、N=4のドベシーウェーブレットによりウェーブレット変換されて得られた高域側成分画像に特徴が現れる。さらに、ハジキにより生じた穴の傾斜は、緩やかになるので、ハジキが生じた塗装面を撮影した画像が、相互に異なる複数のマザーウェーブレットのそれぞれによりウェーブレット変換されると、N=6のドベシーウェーブレットによりウェーブレット変換されて得られた高域側成分画像に特徴が現れる。同様に、キズが生じた塗膜32の形状は、比較的鋭い、より大きい凹凸となるので、キズが生じた塗装面を撮影した画像が、相互に異なる複数のマザーウェーブレットのそれぞれによりウェーブレット変換されると、N=3のドベシーウェーブレットによりウェーブレット変換されて得られた高域側成分画像に特徴が現れる。
このように、検査装置11においては、塗装面を撮影した画像を、塗装の不良の形状に応じた波形の相互に異なる複数のマザーウェーブレットのそれぞれによりウェーブレット変換するので、ブツ、ゴミ、ハジキ、キズ、およびピンホールなど、塗装面に生じる不良の形状の特徴が、不良の種類毎に異なっても、いずれかのウェーブレットによりウェーブレット変換されて得られた高域側成分画像に特徴が現れる。検査装置11においては、いずれかのウェーブレットによりウェーブレット変換されて得られた高域側成分画像に現れた特徴から、物品12の塗装面の不良の有無を検査する。
仮に、1つのマザーウェーブレットによりウェーブレット変換して、得られた画像から塗装面の不良の有無を検査した場合、ブツ、ゴミ、ハジキ、キズ、またはピンホールなどのいずれか1つの不良を検出することは可能になるが、例えば、ハジキとピンホールなど形状の特徴の異なる複数の種類の不良を検出することが困難になる。
ウェーブレット変換と、フーリエ変換などの他の変換とを組み合わせることも考えられるが、異なるアルゴリズムを用いることになり、また異なる変換により得られる結果を組み合わせる必要が生じるので、処理が煩雑になり、検出の設定の調整も困難になる。
ウェーブレット変換を採用すれば、例えば、ドベシーウェーブレットなど、相互に異なるマザーウェーブレットが多数提案されているので、塗装面に生じる不良の形状の特徴に合わせて選択することができる。
図6は、後述する検査の一連の処理をプログラムにより実行する処理部23のハードウェアの構成例を示すブロック図である。
コンピュータである処理部23において、CPU(Central Processing Unit)51,ROM(Read Only Memory)52,RAM(Random Access Memory)53は、バス54により相互に接続されている。
バス54には、さらに、入出力インタフェース55が接続されている。入出力インタフェース55には、キーボード、マウス、マイクロホンなどよりなる入力部56、ディスプレイ、スピーカなどよりなる出力部57、ハードディスクや不揮発性のメモリなどよりなる記憶部58、ネットワークインタフェースなどよりなる通信部59、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどのリムーバブルメディア61を駆動するドライブ60が接続されている。また、入出力インタフェース55は、撮像部22と接続され、入出力インタフェース55を介して、撮像部22が制御され、撮像部22から対象物画像が取得される。
以上のように構成されるコンピュータでは、CPU51が、例えば、記憶部58に記憶されているプログラムを、入出力インタフェース55及びバス54を介して、RAM53にロードして実行することにより、上述した一連の処理が行われる。
コンピュータ(CPU51)が実行するプログラムは、例えば、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disc)等)、光磁気ディスク、もしくは半導体メモリなどよりなるパッケージメディアであるリムーバブルメディア61に記録して、あるいは、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供される。
そして、プログラムは、リムーバブルメディア61をドライブ60に装着することにより、入出力インタフェース55を介して、記憶部58に記憶することで、コンピュータにインストールすることができる。また、プログラムは、有線または無線の伝送媒体を介して、通信部59で受信し、記憶部58に記憶することで、コンピュータにインストールすることができる。その他、プログラムは、ROM52や記憶部58にあらかじめ記憶しておくことで、コンピュータにあらかじめインストールしておくことができる。
また、画像処理の演算を行うためのGPU(Graphics Processing Unit)62を入出力インタフェース55に接続し、GPU62を汎用的な計算を行う演算ユニットとして動作させることにより、後述する検査の一連の処理をプログラムにより実行させることもできる。GPU62は、数値演算に適した構成を備えるので、より高速に処理を実行させることができる。
図7は、プログラムを実行する処理部23により実現される機能の構成を示すブロック図である。処理部23がプログラムを実行することにより、原画像取得部81、前処理部82、評価判定画像作成部83、評価判定部84、および結果出力部85が実現される。
原画像取得部81は、入出力インタフェース55を制御し、入出力インタフェース55に接続されている撮像部22から対象物画像である原画像を取得する。前処理部82は、評価判定用の画像を作成するのに必要な前処理を行う。評価判定画像作成部83は、前処理の結果得られた画像およびデータから、評価判定用の画像を作成する。評価判定部84は、評価判定用の画像から、物品12の塗装面の不良の有無を評価し、判定する。結果出力部85は、物品12の塗装面の不良の有無の評価および判定の結果を出力する。
前処理部82は、分離部91、輝度調整部92、グレースケール化部93、マスク生成部94、座標取得部95、トリミング部96、およびマスキング部97を含み構成される。分離部91は、対象物画像である原画像を、光の3原色の各色の単色画像に分離する。輝度調整部92は、画像の輝度を調整する。グレースケール化部93は、カラー画像である原画像をグレースケール化して、グレースケールの画像であるグレースケール画像を生成する。マスク生成部94は、グレースケール画像などから、画像の不要の部分を削除するためのマスクを生成する。
座標取得部95は、対象物用マスクから、画像上の座標のうち、物品12の画像の位置を示す座標を取得する。トリミング部96は、取得された座標を参照して、単色画像やグレースケール画像から物品12の画像を切り出す。マスキング部97は、対象物画像である原画像にマスクを適用することにより、不要な領域を取り除いた物品12の画像を抽出する。
評価判定画像作成部83は、マザーウェーブレット記憶部101、重み係数記憶部102、ウェーブレット変換部103、選択部104、ウェーブレット逆変換部105、マスキング部106、重ね合わせ部107、および重み付け部108を含み構成される。マザーウェーブレット記憶部101は、ROM52またはRAM53の記憶領域に形成され、相互に異なる複数のマザーウェーブレットを示すデータを記憶している。例えば、マザーウェーブレット記憶部101は、所定のN値のドベシーウェーブレットである複数のマザーウェーブレットを特定するためのデータまたはマザーウェーブレットを示すデータを予め記憶している。具体的には、マザーウェーブレット記憶部101は、ドベシーウェーブレットのN値のみを記憶しても、波形を示すデータを記憶してもよい。また、マザーウェーブレット記憶部101は、所定のN値のドベシーウェーブレットである複数のマザーウェーブレットに応じたフィルタの係数を記憶するようにしてもよい。
重み係数記憶部102は、ROM52またはRAM53の記憶領域に形成され、画像の重み付けのための係数である重み付け係数を記憶している。例えば、重み係数記憶部102は、マザーウェーブレット毎およびレベル毎の重み係数を記憶している。ウェーブレット変換部103は、所定の前処理が施された対象物画像である原画像を、マザーウェーブレット記憶部101に記憶されているデータによって示される、相互に異なる複数のマザーウェーブレットのそれぞれによってウェーブレット変換する。選択部104は、ウェーブレット変換によって得られた画像のうち、各レベルの詳細画像を選択する。詳細画像は、高域側成分画像の一例である。
ウェーブレット逆変換部105は、選択された各レベルの詳細画像のそれぞれをウェーブレット逆変換し、再構成画像を生成する。マスキング部106は、再構成画像にマスクを適用することにより、再構成画像から不要な領域を取り除き、再構成画像の各部分うち、物品12の画像に対応した画像のみからなる画像の部分を抽出する。重ね合わせ部107は、再構成画像を重ね合わせる。重み付け部108は、重み係数記憶部102に記憶されている重み付け係数により、再構成画像を重み付けする。
評価判定画像作成部83は、重み付けられた再構成画像が重ね合わせられて生成された総和画像を評価判定部84に供給する。
評価判定部84は、2値化部111、画像調整部112、特徴量抽出部113、判定部114、および設定部115を含み構成される。2値化部111は、評価判定画像作成部83から供給された総和画像を2値化し、2値化総和画像を生成する。画像調整部112は、粒子解析しやすいように2値化総和画像を調整する。特徴量抽出部113は、2値化総和画像に含まれる各粒子の特徴量を算出する。判定部114は、予め定めた閾値と、2値化総和画像に含まれる各粒子の特徴量とを比較し、特徴量が閾値より大きいか否かを判定する。設定部115は、評価判定の結果に、不良を検出した旨または不良を検出しなかった旨を設定する。
次に、図8のフローチャートを参照して、検査の処理を説明する。ステップS11において、原画像取得部81は、入出力インタフェース55を介して、撮像部22に撮影を指令することで、検査対象である対象物、すなわち物品12を撮像部22に撮影させる。そして、原画像取得部81は、入出力インタフェース55を介して、物品12を撮影して得られたカラー画像である原画像を取得する。取得された原画像は、対象物画像の一例である。
ステップS12において、前処理部82は、評価判定用の画像である総和画像を作成するのに必要な前処理を実行する。前処理の詳細は、図9のフローチャートを参照して説明する。
ステップS13において、評価判定画像作成部83は、前処理の結果得られた画像およびデータから、総和画像を作成する評価判定用画像の作成の処理を実行する。評価判定用画像の作成の処理の詳細は、図10のフローチャートを参照して説明する。
ステップS14において、評価判定部84は、総和画像から、物品12の塗装面の不良の有無を評価し、判定する評価判定の処理を実行する評価判定の処理の詳細は、図11のフローチャートを参照して説明する。
ステップS15において、結果出力部85は、物品12の塗装面の不良の有り無しを示す評価判定の結果を出力して、検査の処理は終了する。例えば、ステップS15において、結果出力部85は、物品12の塗装面の不良の有り無しを示す評価判定の結果に応じた画像(不良の発生を示す画像など)や音声(不良の発生に注意を促すビープ音など)をディスプレイ、スピーカなどよりなる出力部57に出力するか、または物品12の塗装面の不良の有り無しを示す評価判定の結果を示すデータを記憶部58に格納されているファイルに書き込むなどする。
図9は、前処理の詳細を示すフローチャートである。ステップS31において、分離部91は、対象物画像である原画像を、光の3原色の各色の単色画像に分離する。すなわち、例えば、原画像の各画素が赤色のサブピクセルと、緑色のサブピクセルと、青色のサブピクセルとからなる場合、分離部91は、原画像の各画素の赤色のサブピクセルを抽出して、抽出されたサブピクセルを画素にすることで赤色の単色画像を生成し、原画像の各画素の緑色のサブピクセルを抽出して、抽出されたサブピクセルを画素にすることで緑色の単色画像を生成し、原画像の各画素の青色のサブピクセルを抽出して、抽出されたサブピクセルを画素にすることで青色の単色画像を生成する。このようにして、分離部91は、原画像を赤色、緑色、および青色のそれぞれの単色画像に分離する。照明部21−1乃至照明部21−3が、3原色の色毎に異なる位置から、3原色の各色の光を物品12に照射するので、光の3原色の各色の単色画像は、1つの不良に対してそれぞれ異なる形状を示すことになる。
ステップS32において、輝度調整部92は、ステップS31の手続きで得られたそれぞれの単色画像の輝度を調整する。ステップS33において、グレースケール化部93は、カラー画像である原画像をグレースケール化して、グレースケールの画像であるグレースケール画像を生成する。例えば、グレースケール化部93は、カラー画像である原画像の各画素の画素値から、各画素の輝度を示す値を算出して、その輝度値を各画素に設定することで、白から黒までの明暗だけで表現されるグレースケール画像を生成する。
ステップS34において、マスク生成部94は、生成されたグレースケール画像から、対象物である物品12が示される画像の部分だけを抽出して、物品12が示される画像以外の画像の部分を削除するためのマスクである対象物用マスクを生成する。ステップS35において、座標取得部95は、対象物用マスクから、対象物である物品12の画像の外接矩形座標を取得する。画像の左右方向をX軸で表し、画像の上下方向をY軸で表し、画像の左上を原点とした場合、外接矩形座標は、X軸における、物品12の画像の右端の位置および物品12の画像の左端の位置と、Y軸における、物品12の画像の上端の位置および物品12の画像の下端の位置とを示す。
ステップS36において、トリミング部96は、ステップS35において取得された外接矩形座標を参照して、外接矩形座標で規定される外接矩形で、光の3原色の各色の単色画像のそれぞれをトリミングする。すなわち、トリミング部96は、光の3原色の各色の単色画像のそれぞれから外接矩形の外側の範囲の画像を取り除く。ステップS37において、トリミング部96は、ステップS35において取得された外接矩形座標を参照して、外接矩形座標で規定される外接矩形で、原画像をトリミングする。すなわち、トリミング部96は、原画像から外接矩形の外側の範囲の画像を取り除く。
ステップS38において、マスク生成部94は、トリミングされた原画像からハレーション部用マスクを生成する。より詳細には、マスク生成部94は、トリミングされた原画像の各画素の画素値と所定の閾値とを比較することにより、閾値以上の輝度の領域を検出して、ハレーションが生じている領域(所定の輝度以上の領域)を取り除くためのマスクであるハレーション部用マスクを生成する。
ステップS39において、トリミング部96は、ステップS35において取得された外接矩形座標を参照して、外接矩形座標で規定される外接矩形で、対象物用マスクをトリミングする。すなわち、トリミング部96は、対象物用マスクから外接矩形の外側の範囲の画像を取り除く。
ステップS40において、マスク生成部94は、トリミングされた対象物用マスクとハレーション部用マスクとから、単色画像のそれぞれに適用するマスク(画像)である単色画像マスク画像を生成する。例えば、マスク生成部94は、トリミングされた対象物用マスクとハレーション部用マスクとを重ねて、トリミングされた対象物用マスクまたはハレーション部用マスクのいずれかで取り除かれる領域を取り除くことのできる単色画像マスク画像を生成する。
ステップS41において、マスキング部97は、単色画像のそれぞれに単色画像マスク画像を適用し、単色画像のそれぞれをマスクする。これにより、単色画像のそれぞれから、不要な領域を取り除いた物品12の画像が抽出される。すなわち、マスキング部97は、単色画像のそれぞれに単色画像マスク画像を適用して、対象物である物品12が示される画像の部分からハレーションが生じている領域を取り除いた画像を生成する。
ステップS42において、マスク生成部94は、単色画像マスク画像から、ウェーブレット変換のレベル毎および色毎のマスク画像であるウェーブレット変換画像マスク画像を生成する。上述したように、ウェーブレット変換のレベルは、1つの画像に対するウェーブレット変換が繰り返された回数を示す。ウェーブレット変換が画像に適用されると、変換された画像は縮小されたものとなる。ウェーブレット変換画像マスク画像は、色毎に生成され、ウェーブレット変換画像マスク画像の大きさは、ウェーブレット変換のレベルに合わせて、調整される。
ステップS43において、前処理部82は、マスクされた単色画像である検査領域抽出画像を評価判定画像作成部83に出力する。ステップS44において、前処理部82は、ウェーブレット変換画像マスク画像を評価判定画像作成部83に出力して、前処理は終了する。
このように前処理において、光の3原色の各色の画像であって、対象物である物品12が示される画像の部分からハレーションが生じている領域が取り除かれた検査領域抽出画像と、ウェーブレット変換のレベルに合わせたウェーブレット変換画像マスク画像とが生成されて、評価判定画像作成部83に供給される。
次に、図10のフローチャートを参照して、評価判定用画像の作成の処理の詳細を説明する。ステップS61において、ウェーブレット変換部103は、マザーウェーブレット記憶部101から相互に異なる複数のマザーウェーブレットを示すデータを読み出す。ステップS62において、ウェーブレット変換部103は、相互に異なる複数のマザーウェーブレット毎および色毎に、検査領域抽出画像を予め定めたレベルまでウェーブレット変換する。すなわち、ウェーブレット変換部103は、塗装の不良の形状に応じた波形の相互に異なる複数のマザーウェーブレット毎および色毎に、検査領域抽出画像を予め定めたレベルまでウェーブレット変換する。より詳細には、ウェーブレット変換部103は、予め定めたレベルまで、色毎の検査領域抽出画像に、相互に異なる複数のマザーウェーブレットψ(x)毎のウェーブレット関数ψa,b(x)のそれぞれを用いた式(6)で表される離散ウェーブレット変換を適用する。
例えば、ステップS62において、ウェーブレット変換部103は、ブツ、ゴミ、ハジキ、およびキズのそれぞれの形状に応じた波形のマザーウェーブレットである、N=2、N=3、N=4、およびN=6のそれぞれの、相互に異なる4つのドベシーウェーブレットのそれぞれによって検査領域抽出画像をウェーブレット変換する。このようにすることで、物品12の塗装面の不良のうち、発生頻度の比較的高い不良であるブツ、ゴミ、ハジキ、およびキズをより確実に検出できるようになる。
また、例えば、ステップS62において、ウェーブレット変換部103は、レベル3まで検査領域抽出画像をウェーブレット変換する。このようにすることで、小さな不良が検出できても、大きな不良を検出できない、または大きな不良が検出できても、小さな不良を検出できないなど、不良の大きさによりその検出が制限されてしまうことを避けることができ、不良の大小(空間的な大きさ)に係らず、不良をより確実に検出できるようになる。
N=2、N=3、N=4、およびN=6のそれぞれのドベシーウェーブレットを用いて、レベル3までウェーブレット変換する場合を例に、より詳細に説明する。ウェーブレット変換部103は、赤色の検査領域抽出画像をN=2のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換し、得られたレベル1の低域側成分画像LをN=2のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換し、得られたレベル2の低域側成分画像LをN=2のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換する。ウェーブレット変換部103は、赤色の検査領域抽出画像をN=3のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換し、得られたレベル1の低域側成分画像LをN=3のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換し、得られたレベル2の低域側成分画像LをN=3のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換する。ウェーブレット変換部103は、赤色の検査領域抽出画像をN=4のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換し、得られたレベル1の低域側成分画像LをN=4のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換し、得られたレベル2の低域側成分画像LをN=4のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換する。ウェーブレット変換部103は、赤色の検査領域抽出画像をN=6のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換し、得られたレベル1の低域側成分画像LをN=6のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換し、得られたレベル2の低域側成分画像LをN=6のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換する。
また、ウェーブレット変換部103は、緑色の検査領域抽出画像をN=2のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換し、得られたレベル1の低域側成分画像LをN=2のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換し、得られたレベル2の低域側成分画像LをN=2のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換する。ウェーブレット変換部103は、緑色の検査領域抽出画像をN=3のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換し、得られたレベル1の低域側成分画像LをN=3のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換し、得られたレベル2の低域側成分画像LをN=3のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換する。ウェーブレット変換部103は、緑色の検査領域抽出画像をN=4のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換し、得られたレベル1の低域側成分画像LをN=4のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換し、得られたレベル2の低域側成分画像LをN=4のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換する。ウェーブレット変換部103は、緑色の検査領域抽出画像をN=6のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換し、得られたレベル1の低域側成分画像LをN=6のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換し、得られたレベル2の低域側成分画像LをN=6のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換する。
さらに、ウェーブレット変換部103は、青色の検査領域抽出画像をN=2のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換し、得られたレベル1の低域側成分画像LをN=2のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換し、得られたレベル2の低域側成分画像LをN=2のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換する。ウェーブレット変換部103は、青色の検査領域抽出画像をN=3のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換し、得られたレベル1の低域側成分画像LをN=3のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換し、得られたレベル2の低域側成分画像LをN=3のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換する。ウェーブレット変換部103は、青色の検査領域抽出画像をN=4のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換し、得られたレベル1の低域側成分画像LをN=4のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換し、得られたレベル2の低域側成分画像LをN=4のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換する。ウェーブレット変換部103は、青色の検査領域抽出画像をN=6のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換し、得られたレベル1の低域側成分画像LをN=6のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換し、得られたレベル2の低域側成分画像LをN=6のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換する。
このように、赤色の検査領域抽出画像をN=2のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換して得られたレベル1の低域側成分画像Lおよび高域側成分画像H、レベル2の低域側成分画像Lおよび高域側成分画像H、並びにレベル3の低域側成分画像Lおよび高域側成分画像Hが得られ、赤色の検査領域抽出画像をN=3のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換して得られたレベル1の低域側成分画像Lおよび高域側成分画像H、レベル2の低域側成分画像Lおよび高域側成分画像H、並びにレベル3の低域側成分画像Lおよび高域側成分画像Hが得られ、赤色の検査領域抽出画像をN=4のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換して得られたレベル1の低域側成分画像Lおよび高域側成分画像H、レベル2の低域側成分画像Lおよび高域側成分画像H、並びにレベル3の低域側成分画像Lおよび高域側成分画像Hが得られ、赤色の検査領域抽出画像をN=6のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換して得られたレベル1の低域側成分画像Lおよび高域側成分画像H、レベル2の低域側成分画像Lおよび高域側成分画像H、並びにレベル3の低域側成分画像Lおよび高域側成分画像Hが得られる。
また、緑色の検査領域抽出画像をN=2のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換して得られたレベル1の低域側成分画像Lおよび高域側成分画像H、レベル2の低域側成分画像Lおよび高域側成分画像H、並びにレベル3の低域側成分画像Lおよび高域側成分画像Hが得られ、緑色の検査領域抽出画像をN=3のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換して得られたレベル1の低域側成分画像Lおよび高域側成分画像H、レベル2の低域側成分画像Lおよび高域側成分画像H、並びにレベル3の低域側成分画像Lおよび高域側成分画像Hが得られ、緑色の検査領域抽出画像をN=4のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換して得られたレベル1の低域側成分画像Lおよび高域側成分画像H、レベル2の低域側成分画像Lおよび高域側成分画像H、並びにレベル3の低域側成分画像Lおよび高域側成分画像Hが得られ、緑色の検査領域抽出画像をN=6のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換して得られたレベル1の低域側成分画像Lおよび高域側成分画像H、レベル2の低域側成分画像Lおよび高域側成分画像H、並びにレベル3の低域側成分画像Lおよび高域側成分画像Hが得られる。
さらに、青色の検査領域抽出画像をN=2のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換して得られたレベル1の低域側成分画像Lおよび高域側成分画像H、レベル2の低域側成分画像Lおよび高域側成分画像H、並びにレベル3の低域側成分画像Lおよび高域側成分画像Hが得られ、青色の検査領域抽出画像をN=3のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換して得られたレベル1の低域側成分画像Lおよび高域側成分画像H、レベル2の低域側成分画像Lおよび高域側成分画像H、並びにレベル3の低域側成分画像Lおよび高域側成分画像Hが得られ、青色の検査領域抽出画像をN=4のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換して得られたレベル1の低域側成分画像Lおよび高域側成分画像H、レベル2の低域側成分画像Lおよび高域側成分画像H、並びにレベル3の低域側成分画像Lおよび高域側成分画像Hが得られ、青色の検査領域抽出画像をN=6のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換して得られたレベル1の低域側成分画像Lおよび高域側成分画像H、レベル2の低域側成分画像Lおよび高域側成分画像H、並びにレベル3の低域側成分画像Lおよび高域側成分画像Hが得られる。
ステップS63において、選択部104は、ウェーブレット変換によって得られた、マザーウェーブレット毎および色毎のウェーブレット変換画像のうち、各レベルの高域側成分画像の一例である、各レベルの詳細画像を選択する。例えば、図3に示されるように、レベル4まで検査領域抽出画像がウェーブレット変換された場合、選択部104は、マザーウェーブレット毎および色毎に、レベル1の高域側成分画像Hとレベル2の高域側成分画像Hとレベル3の高域側成分画像Hとレベル4の高域側成分画像Hとを選択する。
N=2、N=3、N=4、およびN=6のそれぞれのドベシーウェーブレットを用いて、レベル3までウェーブレット変換する場合、選択部104は、赤色の検査領域抽出画像をN=2、N=3、N=4、およびN=6のそれぞれのドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換して得られたレベル1の高域側成分画像H、レベル2の高域側成分画像H、並びにレベル3の高域側成分画像Hを選択し、緑色の検査領域抽出画像をN=2、N=3、N=4、およびN=6のそれぞれのドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換して得られたレベル1の高域側成分画像H、レベル2の高域側成分画像H、並びにレベル3の高域側成分画像Hを選択し、青色の検査領域抽出画像をN=2、N=3、N=4、およびN=6のそれぞれのドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換して得られたレベル1の高域側成分画像H、レベル2の高域側成分画像H、並びにレベル3の高域側成分画像Hを選択する。
ステップS64において、ウェーブレット逆変換部105は、マザーウェーブレット毎および色毎の各レベルの選択された詳細画像のそれぞれをウェーブレット逆変換し、再構成画像を生成する。すなわち、ウェーブレット逆変換部105は、色毎の各レベルの選択された詳細画像に、相互に異なる複数のマザーウェーブレットψ(x)毎のウェーブレット関数ψa,b(x)のそれぞれを用いた式(7)で表される離散ウェーブレット逆変換を適用する。なお、この場合、所定のマザーウェーブレットψ(x)のウェーブレット関数ψa,b(x)を用いた離散ウェーブレット変換により得られた詳細画像には、その詳細画像を求めた離散ウェーブレット変換で用いられたマザーウェーブレットψ(x)のウェーブレット関数ψa,b(x)を用いた離散ウェーブレット逆変換が適用される。例えば、図3に示されるように、レベル4まで検査領域抽出画像がウェーブレット変換された場合、ウェーブレット逆変換部105は、マザーウェーブレット毎および色毎に、レベル1の高域側成分画像H、レベル2の高域側成分画像H、レベル3の高域側成分画像H、およびレベル4の高域側成分画像Hのそれぞれをウェーブレット逆変換し、再構成画像を生成する。
例えば、N=2、N=3、N=4、およびN=6のそれぞれのドベシーウェーブレットを用いて、レベル3までウェーブレット変換する場合、ウェーブレット逆変換部105により、赤色の検査領域抽出画像をN=2のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換して得られたレベル1の高域側成分画像H、レベル2の高域側成分画像H、およびレベル3の高域側成分画像Hのそれぞれがウェーブレット逆変換され、赤色の検査領域抽出画像をN=3のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換して得られたレベル1の高域側成分画像H、レベル2の高域側成分画像H、およびレベル3の高域側成分画像Hのそれぞれがウェーブレット逆変換され、赤色の検査領域抽出画像をN=4のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換して得られたレベル1の高域側成分画像H、レベル2の高域側成分画像H、およびレベル3の高域側成分画像Hのそれぞれがウェーブレット逆変換され、赤色の検査領域抽出画像をN=6のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換して得られたレベル1の高域側成分画像H、レベル2の高域側成分画像H、およびレベル3の高域側成分画像Hのそれぞれがウェーブレット逆変換される。
また、ウェーブレット逆変換部105により、緑色の検査領域抽出画像をN=2のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換して得られたレベル1の高域側成分画像H、レベル2の高域側成分画像H、およびレベル3の高域側成分画像Hのそれぞれがウェーブレット逆変換され、緑色の検査領域抽出画像をN=3のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換して得られたレベル1の高域側成分画像H、レベル2の高域側成分画像H、およびレベル3の高域側成分画像Hのそれぞれがウェーブレット逆変換され、緑色の検査領域抽出画像をN=4のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換して得られたレベル1の高域側成分画像H、レベル2の高域側成分画像H、およびレベル3の高域側成分画像Hのそれぞれがウェーブレット逆変換され、緑色の検査領域抽出画像をN=6のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換して得られたレベル1の高域側成分画像H、レベル2の高域側成分画像H、およびレベル3の高域側成分画像Hのそれぞれがウェーブレット逆変換される。
さらに、ウェーブレット逆変換部105により、青色の検査領域抽出画像をN=2のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換して得られたレベル1の高域側成分画像H、レベル2の高域側成分画像H、およびレベル3の高域側成分画像Hのそれぞれがウェーブレット逆変換され、青色の検査領域抽出画像をN=3のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換して得られたレベル1の高域側成分画像H、レベル2の高域側成分画像H、およびレベル3の高域側成分画像Hのそれぞれがウェーブレット逆変換され、青色の検査領域抽出画像をN=4のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換して得られたレベル1の高域側成分画像H、レベル2の高域側成分画像H、およびレベル3の高域側成分画像Hのそれぞれがウェーブレット逆変換され、青色の検査領域抽出画像をN=6のドベシーウェーブレットによってウェーブレット変換して得られたレベル1の高域側成分画像H、レベル2の高域側成分画像H、およびレベル3の高域側成分画像Hのそれぞれがウェーブレット逆変換される。
このように、再構成画像の生成には、低域側成分画像は使用されない。このようにすることで、再構成画像において、塗装面の不良に応じた特徴点がより強く表されることになる。
ステップS65において、マスキング部106は、マザーウェーブレット毎、色毎、およびレベル毎の再構成画像のそれぞれに、その色およびレベルのウェーブレット変換画像マスク画像を適用して、再構成画像のそれぞれをマスクする。すなわち、マスキング部106は、マザーウェーブレット毎、色毎、およびレベル毎の再構成画像から不要な領域を取り除き、再構成画像の各部分うち、物品12の画像に対応した画像のみからなる画像の部分を抽出する。
ステップS66において、重ね合わせ部107は、光の3原色分のそれぞれのマスクされた再構成画像を重ね合わせて、マザーウェーブレット毎およびレベル毎の加算再構成画像を生成する。言い換えれば、重ね合わせ部107は、マザーウェーブレット毎およびレベル毎に、3色分の再構成画像を重ね合わせる。すなわち、重ね合わせ部107は、3色分の再構成画像の対応する位置のそれぞれの画素の画素値を加算して、その位置の画素の画素値に和を設定することで、3色分の再構成画像を重ね合わせる。
ステップS67において、重み付け部108は、重み係数記憶部102から、マザーウェーブレット毎およびレベル毎の重み付け係数を読み出す。ステップS68において、重み付け部108は、マザーウェーブレット毎およびレベル毎の重み付け係数により、マザーウェーブレット毎およびレベル毎の加算再構成画像を重み付けする。すなわち、重み付け部108は、マザーウェーブレット毎およびレベル毎の加算再構成画像のそれぞれの画素の画素値に、マザーウェーブレット毎およびレベル毎の重み付け係数を乗算し、得られた積をその画素の画素値とする。
ステップS69において、重ね合わせ部107は、重み付けされたマザーウェーブレット毎およびレベル毎の加算再構成画像を重ね合わせて、総和画像を生成する。すなわち、重ね合わせ部107は、重み付けされたマザーウェーブレット毎およびレベル毎の加算再構成画像の対応する位置のそれぞれの画素の画素値を加算して、その位置の画素の画素値に和を設定することで、加算再構成画像を重ね合わせて、総和画像を生成する。
レベル毎の加算再構成画像を重ね合わせることで、1つのレベルの加算再構成画像に表れた粒子の画像と、他のレベルの加算再構成画像に現れた粒子の画像と、1つのレベルの加算再構成画像における粒子の周辺であって、他のレベルの加算再構成画像に表れた画像とが足し合わされるので、特徴点がより強く表されることになる。また、照明部21−1乃至照明部21−3が、3原色の色毎に異なる位置から、3原色の各色の光を物品12に照射し、これにより、光の3原色の各色の単色画像が、1つの不良に対してそれぞれ異なる形状を示すので、総和画像においては、不良に対応する特徴点がより強くより大きく表される。従って、より確実に不良が検出されることになる。
また、マザーウェーブレット毎およびレベル毎の加算再構成画像が重ね合わされて、1つの総和画像が生成され、この1つの総和画像から塗装面の不良の有無が評価されるので、色毎、マザーウェーブレット毎、またはレベル毎に評価する場合に比較して、評価判定の処理をより簡単にすることができる。
ステップS70において、評価判定画像作成部83は、総和画像を評価判定部84に出力して、評価判定用画像の作成の処理は終了する。
このように、評価判定用画像の作成の処理において、ウェーブレット変換部103は、対象物である物品12の塗装面が撮影されて得られた対象物画像である検査領域抽出画像を、相互に異なる複数のマザーウェーブレットのそれぞれによってウェーブレット変換する。ウェーブレット逆変換部105は、マザーウェーブレット毎のウェーブレット変換によって得られた高域側成分画像である詳細画像を、マザーウェーブレット毎にウェーブレット逆変換する。そして、重ね合わせ部107は、ウェーブレット逆変換により得られた再構成画像であって、マザーウェーブレット毎の再構成画像を重ね合わせる。
なお、評価判定用画像の作成の処理は、プログラムを実行するGPU62に実行させるようにしてもよい。特に、評価判定用画像の作成の処理のうち、ステップS62のウェーブレット変換およびステップS64のウェーブレット逆変換を、プログラムを実行するGPU62に実行させるようにしてもよい。この場合、ウェーブレット変換部103およびウェーブレット逆変換部105は、プログラムを実行するGPU62により実現される。
また、評価判定用画像の作成の処理は、プログラムされたFPGA(Field-Programmable Gate Array)(図示せず)に実行させるようにしてもよい。例えば、FPGAは、図6に示されるGPU62に代えて設けることができる。また、例えば、FPGAは、図6に示されるGPU62と同様に設けることができる。特に、評価判定用画像の作成の処理のうち、ステップS62のウェーブレット変換およびステップS64のウェーブレット逆変換を、プログラムされたFPGAに実行させるようにしてもよい。この場合、ウェーブレット変換部103およびウェーブレット逆変換部105は、プログラムされたFPGAにより実現される。
次に、図11のフローチャートを参照して、評価判定の処理の詳細を説明する。ステップS91において、2値化部111は、評価判定用画像の作成の処理で得られた総和画像を2値化し、2値化総和画像を生成する。すなわち、2値化部111は、予め定めた閾値または総和画像の明るさなどの特徴量から求めた閾値と比較することにより、それぞれの画素の画素値を0または1に設定することで、2値化総和画像を生成する。
ステップS92において、画像調整部112は、微小粒子の削除など、粒子解析しやすいように2値化総和画像を調整する。ステップS93において、特徴量抽出部113は、2値化総和画像に含まれる各粒子の特徴量、例えば、粒子の大きさ(x軸方向の幅、y軸方向の高さ、または面積)や、総和画像からその粒子の平均輝度などを算出する。
ステップS94において、判定部114は、各粒子の大きさと予め定めた大きさ閾値とを比較して、大きさ閾値より大きい粒子があるか否かを判定する。ステップS94において、大きさ閾値より大きい粒子があると判定された場合、手続きはステップS95に進み、判定部114は、総和画像を参照して、大きさ閾値より大きいと判定された粒子の平均輝度と予め定めた輝度閾値とを比較して、粒子の平均輝度が輝度閾値より高いか否かを判定する。なお、大きさ閾値より大きい粒子が複数ある場合、ステップS95においては、それぞれの粒子について判定の処理が行われる。
ステップS95において、いずれかの粒子の平均輝度が輝度閾値より高いと判定された場合、手続きはステップS96に進み、設定部115は、評価判定の結果に、不良を検出した旨を設定し、評価判定用画像の作成の処理は終了する。
一方、ステップS94において、大きさ閾値より大きい粒子がないと判定された場合、手続きはステップS97に進み、設定部115は、評価判定の結果に、不良を検出しなかった旨を設定し、評価判定用画像の作成の処理は終了する。また、ステップS95において、いずれの粒子の平均輝度も輝度閾値より高くないと判定された場合、手続きはステップS97に進み、設定部115は、評価判定の結果に、不良を検出しなかった旨を設定し、評価判定用画像の作成の処理は終了する。
このように、評価判定の処理において、評価判定部84は、再構成画像を重ね合わせて得られた重ね合わせ画像である総和画像の特徴量から、塗装面の不良の有無を評価する。
なお、評価判定の処理において、評価判定部84は、サポートベクターマシンなどの教師あり学習または教師なし学習の学習機械などの統計的な手法により、総和画像の特徴量から、塗装面の不良の有無を評価するようにしてもよい。
このように、対象物の塗装面が撮影されて得られた画像である対象物画像を、相互に異なる複数のマザーウェーブレットのそれぞれによってウェーブレット変換し、マザーウェーブレット毎のウェーブレット変換によって得られた高域側成分画像を、マザーウェーブレット毎にウェーブレット逆変換し、ウェーブレット逆変換により得られた再構成画像であって、マザーウェーブレット毎の再構成画像を重ね合わせ、再構成画像を重ね合わせて得られた重ね合わせ画像の特徴量から、塗装面の不良の有無を評価するようにした場合には、塗装面のより多くの不良をより確実に検出できる。
なお、カラー画像である対象物画像から、物品12の塗装面の不良の有無の検査を行うと説明したが、これに限らず、グレースケール画像であるである対象物画像から、物品12の塗装面の不良の有無の検査を行うようにしてもよい。
なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。
上述した一連の処理は、ハードウエアにより実行することもできるし、ソフトウエアにより実行することもできる。一連の処理をソフトウエアにより実行する場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、プログラム記録媒体からインストールされる。
また、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
11 検査装置, 12 物品, 21−1乃至21−3 照明部, 22 撮像部, 23 処理部, 31 被塗物, 32 塗膜, 51 CPU, 52 ROM, 53 RAM, 58 記憶部, 61 リムーバブルメディア, 62 GPU, 81 原画像取得部, 82 前処理部, 83 評価判定画像作成部, 84 評価判定部, 85 結果出力部, 91 分離部, 92 輝度調整部, 93 グレースケール化部, 94 マスク生成部, 95 座標取得部, 96 トリミング部, 97 マスキング部, 101 マザーウェーブレット記憶部, 102 重み係数記憶部, 103 ウェーブレット変換部, 104 選択部, 105 ウェーブレット逆変換部, 106 マスキング部, 107 重ね合わせ部, 108 重み付け部, 111 2値化部, 112 画像調整部, 113 特徴量抽出部, 114 判定部, 115 設定部

Claims (10)

  1. 塗装されている対象物の塗装面の不良の有無を検査する検査装置において、
    前記対象物の塗装面が撮影されて得られた画像である対象物画像を、相互に異なる複数のマザーウェーブレットのそれぞれによってウェーブレット変換するウェーブレット変換手段と、
    前記マザーウェーブレット毎のウェーブレット変換によって得られた高域側成分画像を、前記マザーウェーブレット毎にウェーブレット逆変換するウェーブレット逆変換手段と、
    ウェーブレット逆変換により得られた再構成画像であって、前記マザーウェーブレット毎の再構成画像を重ね合わせる重ね合わせ手段と、
    前記再構成画像を重ね合わせて得られた重ね合わせ画像の特徴量から、塗装面の不良の有無を評価する評価手段と
    を備える検査装置。
  2. 請求項1に記載の検査装置において、
    前記ウェーブレット変換手段は、相互に異なる4つのドベシーウェーブレットである前記マザーウェーブレットのそれぞれによって前記対象物画像をウェーブレット変換する
    検査装置。
  3. 請求項1に記載の検査装置において、
    前記ウェーブレット変換手段は、前記対象物画像を予め定めた所定のレベルまでウェーブレット変換し、
    前記ウェーブレット逆変換手段は、レベル毎の前記高域側成分画像のそれぞれを、前記マザーウェーブレット毎にウェーブレット逆変換し、
    前記重ね合わせ手段は、レベル毎および前記マザーウェーブレット毎の前記再構成画像を重ね合わせる
    検査装置。
  4. 請求項3に記載の検査装置において、
    前記ウェーブレット変換手段は、レベル3まで前記対象物画像をウェーブレット変換する
    検査装置。
  5. 請求項1に記載の検査装置において、
    カラー画像である前記対象物画像を3原色の各色の画像に分離する分離手段をさらに備え、
    前記ウェーブレット変換手段は、3原色の各色の前記対象物画像のそれぞれを、前記マザーウェーブレットのそれぞれによってウェーブレット変換し、
    前記ウェーブレット逆変換手段は、前記マザーウェーブレット毎のウェーブレット変換によって得られた3原色の各色の前記高域側成分画像のそれぞれを、前記マザーウェーブレット毎にウェーブレット逆変換し、
    前記重ね合わせ手段は、3原色の色毎および前記マザーウェーブレット毎の前記再構成画像を重ね合わせる
    検査装置。
  6. 請求項5に記載の検査装置において、
    3原色の色毎に異なる位置から、3原色の各色の光を前記対象物に照射する光源をさらに備える検査装置。
  7. 請求項1に記載の検査装置において、
    プログラムを実行するGPU(Graphics Processing Unit)により、前記ウェーブレット変換手段および前記ウェーブレット逆変換手段が実現される検査装置。
  8. 請求項1に記載の検査装置において、
    プログラムされたFPGA(Field-Programmable Gate Array)により、前記ウェーブレット変換手段および前記ウェーブレット逆変換手段が実現される検査装置。
  9. 塗装されている対象物の塗装面の不良の有無を検査する検査方法において、
    前記対象物の塗装面が撮影されて得られた画像である対象物画像を、相互に異なる複数のマザーウェーブレットのそれぞれによってウェーブレット変換し、
    前記マザーウェーブレット毎のウェーブレット変換によって得られた高域側成分画像を、前記マザーウェーブレット毎にウェーブレット逆変換し、
    ウェーブレット逆変換により得られた再構成画像であって、前記マザーウェーブレット毎の再構成画像を重ね合わせ、
    前記再構成画像を重ね合わせて得られた重ね合わせ画像の特徴量から、塗装面の不良の有無を評価する
    ステップを含む検査方法。
  10. 塗装されている対象物の塗装面の不良の有無を検査する検査装置を制御するコンピュータに、
    前記対象物の塗装面が撮影されて得られた画像である対象物画像を、相互に異なる複数のマザーウェーブレットのそれぞれによってウェーブレット変換し、
    前記マザーウェーブレット毎のウェーブレット変換によって得られた高域側成分画像を、前記マザーウェーブレット毎にウェーブレット逆変換し、
    ウェーブレット逆変換により得られた再構成画像であって、前記マザーウェーブレット毎の再構成画像を重ね合わせ、
    前記再構成画像を重ね合わせて得られた重ね合わせ画像の特徴量から、塗装面の不良の有無を評価する
    ステップを含む処理を行わせるプログラム。

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106338264A (zh) * 2016-08-19 2017-01-18 江苏大学 混合动力车用开关磁阻bsg位置传感器的故障诊断方法
KR102610624B1 (ko) * 2022-12-29 2023-12-06 주식회사 엠브이 자동차용 도장품의 불량검출방법

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