JP2015097997A - 遠心分離機、管理システム及びガラス基板の製造方法 - Google Patents

遠心分離機、管理システム及びガラス基板の製造方法 Download PDF

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研一郎 寺田
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Abstract

【課題】回収対象物の品質及び回収効率が高く、高精度で自動制御可能な遠心分離機、該遠心分離機を用いる研磨液の管理システム、及び該管理システムを用いるガラス基板の製造方法を提供する。
【解決手段】遠心分離機1は、投入されるスラリを保持するボウル2と、スラリから分離した、回収対象物質10を含む濃縮液を前記ボウルからかき出すスクリューコンベア3と、前記ボウル及び前記スクリューコンベアを各々回転駆動する駆動手段と、前記スラリの状態に関する1つ以上の第1のパラメータを監視する第1のセンサ11aと、前記遠心分離機の運転状態に関する1つ以上の第2のパラメータを監視する第2のセンサ11bと、前記遠心分離機から回収された前記濃縮液の状態に関する1つ以上の第3のパラメータを監視する第3のセンサ11cとを含み、制御手段12により前記パラメータの少なくとも1つ以上が所望の値となるように他の前記パラメータを制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は遠心分離機、管理システム及びガラス基板の製造方法に関する。
近年、レアアースを始めとする希少物質の回収技術が注目されている。希少物質の回収方法の一例としては、回収対象物質を含む廃棄スラリ(以後、スラリ)から、遠心分離機を用いて再利用可能な品質(例えば、高濃度)で、回収対象物質を回収する方法が挙げられる。
遠心分離機を用いた回収方法では、回収対象物質の品質バラツキ及び回収効率は、遠心分離機に投入するスラリの状態や遠心分離機の作動条件等に大きく依存する。そのため、回収対象物質の品質の安定化と回収効率の向上を目的として、種々の方法が採用されている。
具体的には、特許文献1には、遠心分離機の駆動電流に基づいてメインドライブとバックドライブとの間の差速を制御することにより、スラリの投入条件に依存する制御精度低下を抑制する技術が開示されている。
特開2013−第91130号公報
しかしながら、特許文献1の方法では、回収対象物質の品質バラツキや回収効率が依然十分でない。そのため、回収工程後に更に品質を均一化する工程が必要である旨、常時稼動条件を変更する必要がある旨等の問題点を有していた。
そこで、本発明は、回収対象物の品質及び回収効率が高く、高精度で自動制御可能な遠心分離機を提供することを目的とする。
本発明によれば、
回収対象物質を含むスラリから前記回収対象物質を含む濃縮液を分離する遠心分離機であって、
当該遠心分離機は、
前記スラリを保持するボウルと、
前記濃縮液を前記ボウルからかき出すスクリューコンベアと、
前記ボウル及び前記スクリューコンベアを各々回転駆動するための駆動手段と、
前記ボウルに投入する前記スラリの状態に関する1つ以上の第1のパラメータを監視する第1のセンサと、
前記遠心分離機の運転状態に関する1つ以上の第2のパラメータを監視する第2のセンサと、
前記遠心分離機から回収された前記濃縮液の状態に関する1つ以上の第3のパラメータを監視する第3のセンサと、
記録媒体と演算処理装置とを含み、前記遠心分離機の作動を制御する制御手段と、
を有し、
前記記録媒体には、前記1つ以上の第1のパラメータ、前記1つ以上の第2のパラメータ及び前記1つ以上の第3のパラメータを含む相関式が記録されており、前記制御手段は、前記1つ以上の第3のパラメータのうち少なくとも1つ以上のパラメータが所望の値となるように、他の前記パラメータを前記相関式に基づく値に制御する、
遠心分離機が提供される。
本発明によれば、回収対象物の品質及び回収効率が高く、高精度で自動制御可能な遠心分離機を提供できる。
本実施形態に係る遠心分離機の一例の概略構成図である。 本実施形態に係る研磨液の管理システムの一例を示す概略図である。 本実施形態に係る回収方法の効果の一例を説明するための概略図である。 本実施形態に係る回収方法の効果の他の例を説明するための概略図である。 比較の実施形態に係る回収方法を説明するための概略図である。
[遠心分離機]
先ず、本実施形態に係る遠心分離機の構成について説明する。本実施形態に係る遠心分離機は、任意の回収対象物を含む試料に対して遠心力を印加することにより、回収対象物を分離回収する目的のために使用され得る。本明細書においては、試料の一例として、ガラス基板の研磨工程後の酸化セリウムを含むスラリ(例えば、使用済み研磨液、ドレス水、洗浄水、排水)を使用し、酸化セリウムの濃縮液を回収する例について説明する。
遠心分離機は、投入するスラリの種類、用途、プロセス等によって、例えば、遠心沈降機又は遠心脱水機と呼ばれる場合がある。遠心沈降機は、一般的に、分離板型、円筒型、デカンター型と区分されることがあり、遠心脱水機は、回分式又は連続式と区分されることがある。本実施形態においては、安定して長時間の分離・濃縮性能を有するデカンター型の遠心沈降機を使用した例について説明するが、本発明はこの点において限定されず、上述の全てのタイプの遠心分離機に応用可能である。また、本実施形態に係る遠心分離機は、図示しない逆洗浄ユニットが設けられた、逆洗浄型の遠心分離機であっても良い。
図1に、本実施形態に係る遠心分離機の一例の概略構成図を示す。本実施形態に係る遠心分離機1は、主として、高速回転するボウル2と、このボウル2内に収納され、濃縮液を連続的に排出可能なスクリューコンベア3とを有する。また、遠心分離機1は、ボウル2の一方の端壁部に設けられるダム板(weir plate)4と、ボウル2の他方の端壁部側に設けられ、回収対象物質10(本実施形態においては酸化セリウム)を含むスラリを遠心分離機1に投入する投入管5とを有する。
ボウル2は、直胴状のストレート部6と、ストレート部6に連続して形成され、投入管5が設けられる側に向かうに連れて径が小さくなるテーパ状を有するコーン部(cone)7とから構成される。
ダム板4は、ボウル2のストレート部6側の端壁部に設けられ、ボウル2の第1先端開口8の外縁部を覆うように設けられる。そのため、ダム板4は、ボウル2の回転軸Xに対して直交する向きに設けられる。ダム板4は、濃縮液を排出する第1先端開口8における、堰の機能を果たす。
投入管5は、ボウル2のコーン部7側の第2先端開口9に挿入配置され、投入管5を介してスラリが遠心分離機1内に供給される。
ボウル2及びスクリューコンベア3は、各々、モーター等の図示しない駆動手段に接続され、各々独立して回転軸Xを中心にして回転される。一般的に、ボウル2を駆動する駆動手段をメインドライブと呼び、スクリューコンベア3を駆動する駆動手段をバックドライブと呼ぶ。
また、本実施形態に係る遠心分離機1は、投入管5を介して遠心分離機1に投入するスラリの状態に関するパラメータを監視する第1のセンサ11aと、遠心分離機1の運転状態に関するパラメータを監視するための第2のセンサ11bと、遠心分離機から回収された濃縮液の状態に関するパラメータを監視するための第3のセンサ11cと、を含む監視手段が設けられる。
第1のセンサ11aは、投入管5内のスラリの状態に関するパラメータ(1つ以上の第1のパラメータに対応)を監視するセンサである。第1のセンサ11aは、遠心分離機1に投入するスラリを保管しているタンクや、投入管5に設けられる。遠心分離機1に投入するスラリの状態のパラメータの具体例としては、スラリ内の回収対象物質の濃度及び/又は投入管5からボウル2へのスラリの投入流量等が挙げられる。
第2のセンサ11bは、遠心分離機1の運転状態に関するパラメータ(1つ以上の第2のパラメータに対応)を監視するセンサである。第2のセンサ11bは、パラメータの種類等に応じて、遠心分離機1の構成要素における適切な位置に配置される。遠心分離機1の運転状態に関するパラメータの具体例としては、間欠時間、逆洗浄を行ってから次の逆洗浄までの待機時間、低速洗浄を行ってから次の低速洗浄までの待機時間、ボウル2の駆動電流値、スクリューコンベア3の駆動電流値及び/又はスクリューコンベアの回転周波数等が挙げられる。なお、各々のパラメータの詳細については、後述する。
第3のセンサ11cは、遠心分離機1から回収される濃縮液に関するパラメータ(1つ以上の第3のパラメータに対応)を監視するセンサである。第3のセンサ11cは、例えば、濃縮液が保存される図示しないタンク等に設けられる。遠心分離機1から回収される濃縮液に関するパラメータの具体例としては、濃縮液内の回収対象物質の濃度及び/又は濃縮液の排出流量等が挙げられる。
なお、第1のセンサ11a、第2のセンサ11b及び第3のセンサ11cは、監視する各々のパラメータに応じて、各々公知のセンサを使用することができる。また、各々のセンサ11a〜11cは、パラメータの種類や数に応じて、複数個設ける構成であっても良い。また、1つのパラメータに対して、各々のセンサ11a〜11cを複数個設ける構成であっても良い。センサ11a〜11cで得られた情報は、有線又は無線による公知の通信手段を介して、後述する制御手段12に送信される。
また、本実施形態に係る遠心分離機1は、制御手段12を有する。制御手段12は、例えばCPUよりなる図示しない演算処理装置と、例えばハードディスクよりなる図示しない記録媒体とを備えている。
制御手段12の記録媒体は、後述する回収方法が記録されたプログラム及び後述する相関式が記憶されている。また、センサ11a〜11cにより測定された測定データは、有線又は無線による公知の通信手段を介して、この記録媒体に記録される。
制御手段12の演算処理装置は、記録媒体に記録されているプログラム等に応じて、遠心分離機1の作動を制御する。
なお、回収対象物の濃縮率は、ストレート部6の第1先端開口8側と、コーン部7の第2先端開口9側との、流量比の影響を大きく受ける。そのため、ダム板4の高さを変更すすることにより、遠心分離機1内の液面レベルを調整し、濃縮率を変化させることができる。本実施形態においては、ダム板4の高さを変更せず、一定の高さとした。
[回収方法]
次に、本実施形態に係る遠心分離機を使用した回収対象物の回収方法について説明する。
一般的に、回収対象物質を含むスラリから、回収対象物質を含む濃縮液を回収するためには、先ず、ボウル2及びスクリューコンベア3を回転させた状態で、遠心分離機1にスラリを投入する。
この際、投入されたスラリ(本実施の形態では、酸化セリウムを含有する使用済み研磨液、ドレス水、洗浄水、排水等)の一部(酸化セリウム等)は、遠心分離機1のボウル2の内壁に堆積する。
なお、一般的に、ボウル2の回転方向と、スクリューコンベア3の回転方向とは同方向であるが、本発明はその回転方向に限定されず、ボウル2の回転方向とスクリューコンベア3の回転方向とは逆方向であっても良い。
ボウル2の回転速度に対して、回転速度の異なるスクリューコンベア3により、ボウル2の内壁に堆積した回収対象物質10をかきだすことで、回収対象物質10が濃縮された濃縮液を回収できる。
遠心分離機を使用した回収対象物の回収における、回収対象物質の品質及び回収効率(即ち、濃縮液内の回収対象物質の濃度及び濃縮液の排出流量)は、上述した遠心分離機に投入するスラリの状態及び上述した遠心分離機の運転状態に影響を受ける。また、濃縮液内の回収対象物質の濃度及び濃縮液の排出流量は、互いに影響を及ぼす。
そこで、本実施形態の回収方法においては、遠心分離機1のボウル2に投入するスラリの状態に関するパラメータ(1つ以上の第1のパラメータ)、遠心分離機1の運転状態に関するパラメータ(1つ以上の第2のパラメータ)、遠心分離機1から回収される濃縮液に関するパラメータ(1つ以上の第3のパラメータ)を含む相関式を、多変量解析を用いて求めておく。そして、この相関式に基づいて、この相関式に含まれる第3のパラメータのうち1つ以上のパラメータが、所望の値となるように、相関式に含まれる残りのパラメータに関して、相関式に基づく最適値を求め、このパラメータで遠心分離機を制御する。
なお、相関式を求めるデータは、一般的に、予め蓄積された遠心分離機の駆動データが使用される。しかしながら、遠心分離機の使用状態等によって、同じプロセス条件であっても、得られる濃縮液の濃度や流量が変わってくる場合も考えられる。そのため、本実施形態の制御手段12に、各種計算を実施するソフトウェアに公知のフィルタ等を付加して学習機能を搭載し、相関式をアップデートする構成であっても良い。より具体的には、前述のセンサにより現在収集しているデータをフィードバックし、相関式をアップデートする構成であっても良い。
なお、本実施形態に係る回収方法においては、限定されないが、計算が容易であり、誤差の少ない予測式を得られる観点から、多変量解析として重回帰分析を使用したが、他の多変量解析を使用しても良い。
即ち、本実施形態に係る回収方法は、第1のパラメータ(遠心分離機に投入するスラリの状態)、第2のパラメータ(遠心分離機の運転状態に関するパラメータ)及び第3のパラメータ(回収される濃縮液に関するパラメータ)を含む相関式を用いて、最適な遠心分離機の運転状態を予測し、制御している。そのため、得られる回収対象物質の品質及び/又は回収効率を、制御手段による自動制御によって、高い精度で制御することができる。また、得られる回収対象物質の品質及び/又は回収効率を、ヒトの手を患うことなく、制御手段による自動制御によって、均一にすることができる。
さらに、本実施形態に係る回収方法は、実施形態で使用した回収対象物質としての酸化セリウム以外にも、様々な物質を回収対象物質として応用可能である。選択した回収対象物質に応じて、第1のパラメータ、第2のパラメータ及び第3のパラメータを含む相関式を、多変量解析を用いて求め、その相関式に基づいて得られたパラメータによって遠心分離機を制御すれば良い。
前述したように、第1のパラメータ、第2のパラメータ及び第3のパラメータは、各々、複数のパラメータ候補が挙げられるが、出来るだけ多くのパラメータを用いて相関式を求めておくことが好ましい。多くのパラメータを用いて相関式を求めることにより、より高い精度で、所望の特性の濃縮液を得ることができる。
なお、第3のセンサ11cによって検出された濃縮液内の回収対象物質の濃度及び/又は濃縮液の排出流量が、所望の値、即ち相関式に基づく予測値と所定の値以上異なる場合には、濃縮液内の回収対象物質の濃度及び/又は濃縮液の排出流量が所望の値に近付くように、制御手段が、遠心分離機に投入するスラリの状態及び遠心分離機の運転状態に関するパラメータを自動的に変更する構成であっても良い。
次に、遠心分離機に投入するスラリの状態及び遠心分離機の運転状態に関するパラメータが、得られる濃縮液の特性に及ぼす影響について、簡単に説明する。
前述したように、遠心分離機に投入するスラリの状態に関するパラメータとしては、
P1:スラリ中の回収対象物質の濃度
P2:遠心分離機へのスラリの投入流量
等が挙げられる。
一般的に、スラリ中の回収対象物質の濃度が大きくなると、得られる濃縮液中の回収対象物質の濃度が大きくなる。
また、スラリの遠心分離機への投入流量が大きくなると、得られる濃縮液中の回収対象物質の濃度は低くなるが、濃縮液の回収量(排出液量、排出流量)が大きくなる。
また、前述したように、遠心分離機の運転状態に関するパラメータとしては、
P3:間欠時間
P4:逆洗浄を行ってから次の逆洗浄までの待機時間
P5:低速洗浄を行ってから次の低速洗浄までの待機時間
P6:ボウル2の駆動電流値
P7:スクリューコンベア3の駆動電流値
P8:スクリューコンベア3の回転周波数
P9:ダム板4のサイズ
等が挙げられる。
間欠時間とは、回収作業中に、遠心分離機へのスラリの投入を一時的に止める作動の時間のことを意味する。回収作業中に遠心分離機の作動を一時的に停止することにより、得られる濃縮液中の回収対象物質の濃度が大きくなる。また、間欠時間を長くすることにより、濃縮液中の回収対象物質の濃度が大きくなる。
逆洗浄とは、スラリ及び濃縮液を、通常の移動方向とは逆の方向に流すことにより、装置内部に蓄積した濁物質等の付着物を排出する作動のこと意味し、これを実施することにより、得られる濃縮液中の回収対象物質の濃度が大きくなる。
低速洗浄とは、遠心分離機を低速回転させながら、洗浄用ノズルにより装置内部に蓄積した濁物質等の付着物を洗浄する作動のことを意味し、これを実施することにより、得られる濃縮液中の回収対象物質の濃度が小さくなる。
ボウル2の駆動電流値とは、ボウル2を回転駆動させる場合に駆動手段に印加する電流の値のことを意味する。ボウル2の駆動電流値は、投入するスラリの供給流量、スラリ中の回収対象物質の濃度、ボウル2とスクリューコンベア3との回転速度の差等に依存する。
スクリューコンベア3の駆動電流値とは、スクリューコンベア3を回転駆動させる場合に、駆動手段に印加する電流の値のことを意味する。スクリューコンベア3の駆動電流値は、ボウル2の駆動電流値と同様に、投入するスラリの供給流量、スラリ中の回収対象物質の濃度、ボウル2とスクリューコンベア3との回転速度の差等に依存する。
スクリューコンベア3の回転周波数とは、スクリューコンベア3の回転速度を表すパラメータであり、これを大きくすることにより、得られる濃縮液中の回収対象物質の濃度が小さくなるが、濃縮液の回収量が大きくなる。なお、一般的には、ボウル2の回転周波数は固定値で実施されるが、ボウル2の回転周波数を遠心分離機の運転状態のパラメータとして可変にする構成であっても良い。また、スクリューコンベア3の回転周波数を固定値とし、ボウル2の回転周波数のみを可変とする構成であっても良い。
前述したように、ダム板4は、ボウル2のストレート部6側の端壁部に設けられ、ボウル2の第1先端開口8の外縁部を覆うように設けられる。このダム板4は、濃縮液を排出する第1先端開口8における、堰の機能を果たす。ダム板4のサイズとは、このダム板4の幅サイズのことを意味し、この幅サイズを大きくすることにより、第1先端開口8の開口面積が小さくなる。その結果、排出される濃縮液中の回収対象物質の濃度が小さくなり、濃縮液の回収量は大きくなる。
また、回収される濃縮液に関するパラメータとしては、
P10:濃縮液内の回収対象物質の濃度
P11:濃縮液の排出流量
等が挙げられる。
なお、回収される濃縮液に関するパラメータとしては、品質の観点からは、濃縮液内の回収対象物質の濃度が高いことが好ましい。また、回収効率の観点からは、濃縮液内の回収対象物質の濃度が高く、濃縮液の排出流量が大きいことが好ましい。しかしながら、他にも、回収される濃縮液の品質が均一(一定)であることが好ましい。本実施形態の回収方法は、制御手段による自動制御により、回収される濃縮液の品質が均一であるという特徴も有する。
なお、前述したように、第3のセンサ11cによって検出された濃縮液内の回収対象物質の濃度及び/又は濃縮液の排出流量が、所望の値、即ち相関式に基づく予測値と大きく異なる場合には、濃縮液内の回収対象物質の濃度及び/又は濃縮液の排出流量が所望の値に近付くように、制御手段が、遠心分離機に投入するスラリの状態及び遠心分離機の運転状態に関するパラメータを自動的に変更する構成であっても良い。この場合、制御手段は、先ず、P2:遠心分離機へのスラリの投入流量、P8:スクリューコンベアの回転周波数及び/又はP3:間欠時間を変更して、前記所望の値に近付くように制御することが好ましい。これは、上記のP2、P3及びP8のパラメータは、他のパラメータと比較して、得られる濃縮液の特性に大きく影響を及ぼすためである。
[研磨液の管理システム]
次に、回収対象物質の一例として、ガラス基板の研磨液中に含まれる研磨砥粒を選択した場合における、本実施形態に係る遠心分離機1を有する研磨液の管理システムについて、図を参照して説明する。
図2に、本実施形態に係る研磨液の管理システムの一例を示す概略図を示す。
研磨液の管理システム100は、本実施形態に係る遠心分離機1、粗大粒子分離装置150、成分調整槽160及び必要に応じてその他の槽を有する。その他の槽としては、例えば、スラリ槽120、排出水槽130、用水槽140、分散槽等が挙げられる。
本実施形態に係る管理システム100を使用することで、例えば、ディスプレイ用ガラス基板を製造する際の、研磨装置110からのスラリ(例えば、使用済み研磨液、ドレス水、洗浄水、排水等)を回収して処理し、再生した研磨液と、研磨砥粒が除去された用水とを、各々、研磨装置に併設されるスラリ槽及び用水槽を介して循環できる。
研磨装置110は、研磨砥粒を用いてガラスを研磨する装置であり、例えば、ディスプレイ用ガラス基板、磁気記録媒体用ガラス基板、光学部品用ガラス、フォトマスク用ガラス等のガラスを研磨する、ガラス研磨装置を使用できる。
なお、研磨液に含まれる研磨砥粒としては、例えば、酸化セリウム粒子、シリカ粒子、アルミナ粒子、ジルコニア粒子、ジルコン粒子、炭化ケイ素粒子、炭化ホウ素粒子、ダイヤモンド粒子、酸化マンガン粒子、チタニア粒子及び酸化鉄粒子から選ばれる1種以上の粒子を使用できる。
研磨装置で使用される研磨砥粒はスラリ槽120に貯留されており、研磨装置とスラリ槽との間を繰り返し循環する。
ガラス基板等の洗浄の際に使用する用水は、例えば、用水槽140に貯留されており、用水ノズルを介して供給される。
排出水槽130は、スラリ(例えば、使用済み研磨液、ドレス水、洗浄水、排水など)を貯留するための槽であり、スラリ中の研磨砥粒等の沈殿及び凝集を防止するため、通常攪拌されている。排出水槽130のスラリは、定期的又は連続的に本実施形態に係る遠心分離機1に搬送され、濃縮された研磨砥粒を含む濃縮液と、分離液と、に分離される。その後、濃縮液は、粗大粒子分離装置150に搬送される。分離液は、通常、廃棄されるが、用水槽140に戻して再使用しても良い。
図2では、本実施形態に係る遠心分離機1からの濃縮液が、粗大粒子分離装置150に搬送される例を示した。しかしながら、本実施形態に係る遠心分離機1からの濃縮液は、図示しない分散槽に搬送された後に、粗大粒子分離装置150に搬送されても良い。この場合、分散槽では、定期的又は連続的に分散剤及び水が添加され、再分散処理が行われる。なお、分散槽では通常、沈殿及び凝集を防止するため、攪拌されている。分散剤としては、特に限定されず、例えば、オキシカルボン酸、ポリアクリル酸又はそれらの塩などを使用することができる。
濃縮液又は再分散処理された濃縮液は、粗大粒子分離装置150等の遠心分離機に搬送され、粗大粒子(例えば、平均粒径で5μmより大きいものなど)が除去され、成分調整槽160に搬送される。通常、ここで分離された粗大粒子は破棄される。
なお、本明細書において、平均粒径は、動的光散乱方式の粒度分布測定機(例えば、大塚電子社製、製品名:FPAR−1000AS)を用いて測定されるか、あるいはレーザー回折・散乱方式の粒度分布測定機(例えば、日機装社製、製品名:Microtrac HRA)を用いて測定される。
成分調整槽160では、濃度調整及びpH調整等の成分調整が行われ、必要に応じて分散剤が添加される。このとき、成分調整槽160では、通常、沈殿及び凝集を防止するため、攪拌されている。濃縮液を成分調整することによって再生された研磨液は、スラリ槽120に還流され、再び研磨に使用される。
必要に応じて、研磨液の管理システム内の任意の場所にフィルタを設置してもよい。
また、一般的に、各々の槽を接続し、スラリや溶液が内部を移動する管には、図2に示すように圧力計Pが設けられ、スラリや溶液の圧力がモニタリングされる。
[ガラス基板の製造方法]
ディスプレイ用ガラス基板、磁気記録媒体用ガラス基板、光学部品用ガラス、フォトマスク用ガラス等のガラス基板の表面は、高度に平坦であることが望まれる。そのため、ガラス基板の製造工程においては、ガラス板の表面を研磨する研磨工程が設けられる。研磨工程においては、通常、研磨装置110の図示しない研磨パッドとガラス板とを相対的に回転させながら、研磨砥粒を含む研磨液を研磨パッドの研磨面とガラス板との間に供給してガラス板の表面を鏡面研磨している。近年、研磨砥粒の原材料のコスト増加に伴い、この研磨工程で使用されたスラリから研磨砥粒を回収して再利用することが要望されている。しかしながら、研磨工程後のスラリは、研磨対象物、研磨パッド、研磨砥粒等の研磨屑を含む。これらの研磨屑は研磨対象物表面にキズを発生させ、また、研磨砥粒濃度の低下等により研磨速度が低下することから、そのまま再利用できない。本実施形態に係る研磨管理システムは、研磨装置110からのスラリを回収して処理して、再生した研磨液と、研磨屑が除去された用水とに分離し、これらを循環利用することができるシステムである。
ここでは、特に、フラットパネルディスプレイ用ガラス基板の製造方法に、本発明の研磨液の管理システムを応用する場合について、説明する。
本実施形態のフラットパネルディスプレイ用ガラス基板の製造方法は、一例を挙げると、
(1)ガラス基板を所望の形状に切断した後、外周側面を面取り加工する形状付与工程、
(2)ガラス基板の外周端面を研磨する外周端面研磨工程、
(3)ガラス基板の上下両主平面の少なくとも一方の主平面を研磨する主平面研磨工程、
(4)ガラス基板を精密洗浄して乾燥し、フラットパネルディスプレイ用ガラス基板を得る洗浄工程、
などの工程により製造される。本発明は上記方法に限定されないが、(2)の外周端面研磨工程及び/又は(3)の主平面研磨工程で使用した、研磨砥粒を含有するスラリ(例えば、使用済み研磨液、ドレス水、洗浄水、排水など)を、本発明の研磨液の管理システムに適用することで、効率的に研磨砥粒を回収することができる。
研磨工程は、1次研磨のみでも良く、1次研磨と2次研磨を行っても良く、2次研磨の後に3次研磨を行っても良い。
本実施形態において、フラットパネルディスプレイ用ガラス基板のガラスとしては、特に限定されず、酸化シリコン(SiO)、酸化アルミニウム(Al)、酸化ホウ素(B)及びアルカリ土類金属の酸化物を含む組成を有するアルミノケイ酸ガラス並びにガラス組成にアルカリ金属成分を実質的に含まない、いわゆる無アルカリのアルミノホウケイ酸ガラスが例示される。なお、アルカリ金属成分を実質的に含まないとは、ガラス組成中におけるアルカリ金属酸化物の含有量が1質量%以下であることをいう。また、本実施形態のガラス基板の製造方法は特に限定されず、フロート法、フュージョン法、リドロー法、プレス成形法などの方法により製造される。
[第1の実施形態]
次に、本実施形態に係る遠心分離機及び回収方法の効果を確認した実施形態の一例について、説明する。
第1の実施形態では、相関式を作成するためのパラメータとして、
遠心分離機に投入するスラリの状態に関するパラメータとしてP2:遠心分離機へのスラリの投入流量を選択し、
遠心分離機の運転状態に関するパラメータとしてP3:間欠時間、P4:逆洗浄を行ってから次の逆洗浄までの待機時間、P5:低速洗浄を行ってから次の低速洗浄までの待機時間、P6:ボウル2の駆動電流値、P7:スクリューコンベア3の駆動電流値を選択し、
回収される濃縮液に関するパラメータとして、
P11:濃縮液の排出流量を選択した。
P11:濃縮液の排出流量以外のパラメータを各々、所定の種々の値に振り分けた場合における、P11:濃縮液の排出流量の値(実測値)について、第3のセンサ11cを用いて測定した。
また、実施形態で得た、各々のパラメータに対応する測定データ(蓄積データ)を用いて、上述の全てのパラメータを用いて多変量解析(重回帰分析)を行うことで、相関式を求めた。そして、P11:濃縮液の排出流量以外の各々のパラメータを相関式に代入することにより、P11:濃縮液の排出流量に関する計算値(予測値)を求めた。
図3に、本実施形態に係る回収方法の効果の一例を説明するための概略図を示す。より具体的には、図3は、横軸が実測値で縦軸が計算値であり、各々のパラメータの組み合わせに対して、実測値と計算値とをプロットした相関図である。
実測値と計算値との間の相関具合を調べる目的であるため、図3においては、具体的な数値については記載せず、所定の値に対する差分がわかるように示している。具体的には、図3の横軸では、実測値に関する、ある所定の値a(l/min)からの差分がわかるように示し、図3の縦軸では、計算値に関する、ある所定の値b(l/min)からの差分がわかるように示している。
また、図面内の直線は、各々のプロットに関して直線回帰計算により求めた近似直線である。そして、実測値と計算値との間の相関具合を調べるために、決定係数Rを求めた。
図3に示すように、本実施形態において、決定係数Rは0.72であった。決定係数Rは1に近いほど、実測値と計算値との間に相関があると判断することができ、本実施形態に係る値は、0.5以上のため、実測値と計算値との間で十分な相関があると判断するに足りる値であった。
本実施形態によって、濃縮液の回収特性に関する実測値と計算値との間に相関があることがわかった。このことは、過去に蓄積された測定データに基づいて予め相関式を作成しておき、回収方法の実施時には、濃縮液に関する所望の回収特性を入力することにより、制御手段が相関式に基づいて自動的にその所望の回収特性を得るための運転条件を選択して遠心分離機を制御することが可能であることを意味する。
以上の結果から、第1の実施形態の結果より、本実施形態の相関式を利用した回収方法によって、所望の回収特性で、回収対象物質を回収可能であることがわかった。また、本実施形態に係る回収方法は、高精度で自動制御可能であると共に、回収対象物の品質及び回収効率を所望の回収特性に設定可能であることがわかった。
[第2の実施形態]
次に、本実施形態に係る遠心分離機及び回収方法の効果を確認した実施形態の他の例について、説明する。
第2の実施形態では、相関式を作成するためのパラメータとして、
遠心分離機に投入するスラリの状態に関するパラメータとしてP2:遠心分離機へのスラリの投入流量を選択し、
遠心分離機の運転状態に関するパラメータとしてP3:間欠時間、P4:逆洗浄を行ってから次の逆洗浄までの待機時間、P5:低速洗浄を行ってから次の低速洗浄までの待機時間、P6:ボウル2の駆動電流値、P8:スクリューコンベアの回転周波数を選択し、
回収される濃縮液に関するパラメータとして、
P10:濃縮液内の回収対象物質の濃度を選択した。
P10:濃縮液内の回収対象物質の濃度以外の各々のパラメータの値を、種々の値に振り分けた場合における、P10:濃縮液内の回収対象物質の濃度の値(実測値)について、第3のセンサ11cを用いて測定した。
また、実施形態で得た蓄積データを用いて、上述の全てのパラメータを用いて多変量解析(重回帰分析)を行うことで、相関式を求めた。そして、P10:濃縮液内の回収対象物質の濃度以外の各々のパラメータを相関式に代入することにより、P10:濃縮液内の回収対象物質の濃度に関する計算値(予測値)を求めた。
図4(a)に、本実施形態に係る回収方法の効果の他の例を説明するための概略図を示す。より具体的には、図4(a)は、横軸が実測値で縦軸が計算値であり、各々のパラメータの組み合わせに対して、実測値と計算値とをプロットした相関図である。
実測値と計算値との間の相関具合を調べる目的であるため、図4(a)においては、具体的な数値については記載せず、所定の値に対する差分がわかるように示している。具体的には、図4(a)の横軸では、実測値に関する、ある所定の値c(ボーメ)からの差分がわかるように示し、図4(a)の縦軸では、計算値に関する、ある所定の値d(ボーメ)からの差分がわかるように示している。
また、図面内の直線は、各々のプロットに関して直線回帰計算により求めた近似直線である。そして、実測値と計算値との間の相関具合を調べるために、決定係数Rを求めた。
図4(a)に示すように、本実施形態において、決定係数Rは0.61であった。前述したように、決定係数Rは1に近いほど、実測値と計算値との間に相関があると判断することができ、本実施形態に係る値は、0.5以上のため、実測値と相関式を用いた計算値との間で十分な相関があると判断するに足りる値であった。
また、第2の実施形態の変形例として、相関式を作成するためのパラメータとして更に濃縮液の排出流量を相関式に使用する制御パラメータを選択し、第2の実施形態と同様の方法により、P10:濃縮液内の回収対象物質の濃度に関する実測値及び計算値を求めた
図4(b)に、本実施形態に係る回収方法の効果の他の例を説明するための概略図を示す。より具体的には、図4(b)は、横軸が実測値で縦軸が計算値であり、各々のパラメータの組み合わせに対して、実測値と計算値とをプロットした相関図である。
実測値と計算値との間の相関具合を調べる目的であるため、図4(b)においては、具体的な数値については記載せず、所定の値に対する差分がわかるように示している。具体的には、図4(b)の横軸では、実測値に関する、ある所定の値e(ボーメ)からの差分がわかるように示し、図4(b)の縦軸では、計算値に関する、ある所定の値f(ボーメ)からの差分がわかるように示している。
また、図面内の直線は、各々のプロットに関して直線回帰計算により求めた近似直線である。そして、実測値と計算値との間の相関具合を調べるために、決定係数Rを求めた。
図4に示すように、本実施形態において、決定係数Rは0.53であった。前述したように、決定係数Rは1に近いほど、実測値と計算値との間に相関があると判断することができ、本実施形態に係る値は、0.5以上のため、実測値と計算値との間で十分な相関があると判断するに足りる値であった。
[比較の実施形態]
また、第2の実施形態の比較の実施形態として、回収された濃縮液に関するパラメータである、P10:濃縮液内の回収対象物質の濃度と、P11:濃縮液の排出流量とを手動で測定した。P10:濃縮液内の回収対象物質の濃度に関する測定値(実測値)が、所望の濃縮液濃度(目標値)であるかどうかを確認し、所望の濃縮液の濃度から外れていた場合には、遠心分離機に投入するスラリの状態に関するパラメータである、P2:遠心分離機へのスラリの投入流量と、遠心分離機の運転状態に関するパラメータである、P3:間欠時間と、P8:スクリューコンベアの回転周波数とを、手動にて調整した。
なお、比較例では、前述した一連の手順によって再度回収された回収された濃縮液に関するパラメータである、P10:濃縮液内の回収対象物質の濃度が、所望の濃縮液濃度であることを確認するまで、前述した遠心分離機に投入するスラリの状態に関するパラメータ(P2)及び遠心分離機の運転状態に関するパラメータ(P3及びP8)の調整を実施する必要がある。
比較例は手動操作で行なわれるため、実施例のようなリアルタイムでのパラメータ監視と制御が不可能なため、所望の濃縮液の濃度を常時得ることが難しい。
図5に、比較の実施形態に係る回収方法を説明するための概略図を示す。より具体的には、図5は、横軸が実測値で、縦軸が目標値であり、各々のパラメータの組み合わせに対して、実測値と目標値とをプロットした相関図である。
実測値と目標値との間の相関具合を調べる目的であるため、図5においては、具体的な数値については記載せず、所定の値に対する差分がわかるように示している。具体的には、図5の横軸では、実測値に関する、ある所定の値g(ボーメ)からの差分がわかるように示し、図5の縦軸では、目標値に関する、ある所定の値h(ボーメ)からの差分がわかるように示している。
また、図面内の直線は、各々のプロットに関して直線回帰計算により求めた近似直線である。そして、実測値と計算値との間の相関具合を調べるために、決定係数Rを求めた。
図5に示すように、第2の実施形態に対応する比較の実施形態において、決定係数Rは0.19であった。
比較の実施形態における決定係数Rの値は、0.5未満のため、実測値と計算値との間に相関がないと判断される値であった。
第2の実施形態と比較の実施形態によって、実施例では、リアルタイムでのパラメータ監視及び制御によって、所望の濃縮液の濃度を得ることが可能であるが、比較例では、リアルタイムでのパラメータ監視及び制御が不可能なため、所望の濃縮液の濃度を常時得ることが困難であることがわかった。
1 遠心分離機
2 ボウル
3 スクリューコンベア
4 ダム板
5 投入管
6 ストレート部
7 コーン部
8 第1先端開口
9 第2先端開口
10 回収対象物質
11a、11b、11c センサ
12 制御手段

Claims (7)

  1. 回収対象物質を含むスラリから前記回収対象物質を含む濃縮液を分離する遠心分離機であって、
    当該遠心分離機は、
    前記スラリを保持するボウルと、
    前記濃縮液を前記ボウルからかき出すスクリューコンベアと、
    前記ボウル及び前記スクリューコンベアを各々回転駆動するための駆動手段と、
    前記ボウルに投入する前記スラリの状態に関する1つ以上の第1のパラメータを監視する第1のセンサと、
    前記遠心分離機の運転状態に関する1つ以上の第2のパラメータを監視する第2のセンサと、
    前記遠心分離機から回収された前記濃縮液の状態に関する1つ以上の第3のパラメータを監視する第3のセンサと、
    記録媒体と演算処理装置とを含み、前記遠心分離機の作動を制御する制御手段と、
    を有し、
    前記記録媒体には、前記1つ以上の第1のパラメータ、前記1つ以上の第2のパラメータ及び前記1つ以上の第3のパラメータを含む相関式が記録されており、前記制御手段は、前記1つ以上の第3のパラメータのうち少なくとも1つ以上のパラメータが所望の値となるように、他の前記パラメータを前記相関式に基づく値に制御する、
    遠心分離機。
  2. 前記相関式は、前記他の前記パラメータを各々所定の値とした場合における、前記第3のパラメータのうち少なくとも1つ以上のパラメータに関する実測値を用いて、多変量解析によって予め算出されたものである、
    請求項1に記載の遠心分離機。
  3. 前記多変量解析は、重回帰分析である、
    請求項2に記載の遠心分離機。
  4. 前記制御手段は、前記所望の値と、前記第3のセンサにより監視される値と、が所定の値以上異なる場合に、前記第3のセンサにより監視される値が前記所望の値に近付くように、前記他の前記パラメータを変更するよう制御する、
    請求項1乃至3のいずれか一項に記載の遠心分離機。
  5. 前記1つ以上の第1のパラメータは、前記スラリ中の前記回収対象物質の濃度及び前記遠心分離機への前記スラリの投入流量のうちの少なくとも一方のパラメータを含み、
    前記1つ以上の第2のパラメータは、間欠時間、逆洗浄を行ってから次の逆洗浄までの待機時間、低速洗浄を行ってから次の低速洗浄までの待機時間、前記ボウルの駆動電流値、前記スクリューコンベアの駆動電流値及び前記スクリューコンベアの回転周波数の群から選択される1つ以上のパラメータを含み、
    前記1つ以上の第3のパラメータは、前記濃縮液中の前記回収対象物質の濃度及び前記濃縮液の排出流量のうちの少なくとも一方のパラメータを含む、
    請求項1乃至4のいずれか一項に記載の遠心分離機。
  6. 前記回収対象物質は、研磨砥粒であり、前記スラリは、研磨液であり、
    請求項1乃至5のいずれか一項に記載の遠心分離機と、
    粗大粒子分離装置と、
    成分調整槽と、
    を有する、研磨砥粒を含有する研磨液の管理システム。
  7. 研磨工程を有するガラス基板の製造方法であって、
    前記研磨工程は、請求項6に記載の研磨液の管理システムを用いる、
    ガラス基板の製造方法。
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