JP2015097474A - 調味料 - Google Patents

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高穂 田島
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浩明 長崎
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Abstract

【課題】高力価うま味物質の味質を改善する新規な技術を開発し、飲食品に好適に使用できるうま味調味料を提供する。【解決手段】高力価うま味物質と、コク味ペプチド、酵母エキス、およびタンパク質加水分解物からなる群より選択される1またはそれ以上の成分とを添加して、調味料を製造する。【選択図】なし

Description

本発明は、調味料、具体的には、飲食品にうま味を付与する調味料、およびその利用に関するものである。
食品領域では呈味物質が古くから利用されてきた。特に、甘味、塩味、酸味、苦味、うま味で表される5基本味を有する物質やこれらを増強する物質が調味料として広く利用されている。
「うま味」は、旧来の4基本味(甘味、塩味、酸味、苦味)に続く第5の基本味であり、例えば、アミノ酸であるグルタミン酸、ヌクレオチドであるイノシン酸、グアニル酸、キサンチル酸、有機酸であるコハク酸、およびそれらの塩類によって生じる。「うま味」の存在は世界的には長らく疑問視されてきたが、2000年に舌の味蕾にある感覚細胞にグルタミン酸受容体(mGluR4)が発見されたことにより基本味としての「うま味」の存在が認められるに至った。
また、近年、呈味力価の高いうま味成分の研究が行われ、グルタミン酸ナトリウム(Monosodium Glutamate;MSG)の50倍以上の呈味力価を有する高力価うま味物質も見出されている(例えば、特許文献1、特許文献2)。
これまでに、高力価うま味物質と、酵母エキスおよび/またはタンパク質加水分解物とを併用することについてはいくつかの報告がある(特許文献3〜7)。
しかしながら、高力価うま味物質と、酵母エキスおよび/またはタンパク質加水分解物とを、特定の比率および濃度で併用することについては知られていない。また、高力価うま味物質とコク味ペプチドとを併用することについては知られていない。
国際公開第2005/015158号 米国特許出願公開第2006−0057268号 国際公開第2008/046895号 米国特許出願公開第2009−0110796号 国際公開第2007/124152号 米国特許出願公開第2009−0311401号 米国特許出願公開第2010−0080880号
本発明者らは、高力価うま味物質は、一般的に、後味型のために先味が弱くかつ後残りが強く、そのままでは嗜好的に食品に使用しづらいという問題があることを見出した。本発明は、高力価うま味物質の味質を改善する新規な技術を開発し、飲食品に好適に使用できるうま味調味料を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、高力価うま味物質にコク味ペプチド、酵母エキス、および/またはタンパク質加水分解物を添加することで、
高力価うま味物質のうま味の先味の強さおよびうま味の後切れの強さが向上することを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
[1]
高力価うま味物質と、コク味ペプチド、酵母エキス、およびタンパク質加水分解物からなる群より選択される1またはそれ以上の成分とを含む、調味料であって、
ただし、コク味ペプチドが含まれない場合には、以下の(1)および(2)の特徴を有する、調味料:
(1)前記酵母エキスが、重量で高力価うま味物質の0.03〜400倍量、且つ、喫食時の前記酵母エキス濃度が0.009〜120ppmとなるように含まれる;
(2)前記タンパク質加水分解物が、重量で高力価うま味物質の0.2〜1000倍量、且つ、喫食時の前記タンパク質加水分解物濃度が0.06〜300ppmとなるように含まれる。
[2]
高力価うま味物質と、コク味ペプチド、酵母エキス、およびタンパク質加水分解物からなる群より選択される1またはそれ以上の成分とを含む、調味料であって、
ただし、コク味ペプチドが含まれない場合には、以下の(1)および/または(2)の特徴を有する、調味料:
(1)前記酵母エキスが、重量で高力価うま味物質の0.5〜400倍量、且つ、喫食時の前記酵母エキス濃度が0.15〜120ppmとなるように含まれる;
(2)前記タンパク質加水分解物が、重量で高力価うま味物質の3.3〜1000倍量、且つ、喫食時の前記タンパク質加水分解物濃度が1〜300ppmとなるように含まれる。
[3]
少なくともコク味ペプチドを含む、前記調味料。
[4]
前記コク味ペプチドがγ−グルタミルペプチドである、前記調味料。
[5]
前記コク味ペプチドが、γ−Glu−X−Gly(Xはアミノ酸又はアミノ酸誘導体を表す)、γ−Glu−Val−Y(Yはアミノ酸又はアミノ酸誘導体を表す)、γ−Glu−Ala、γ−Glu−Gly、γ−Glu−Cys、γ−Glu−Met、γ−Glu−Thr、γ−Glu−Val、γ−Glu−Orn、Asp−Gly、Cys−Gly、Cys−Met、Glu−Cys、Gly−Cys、Leu−Asp、γ−Glu−Met(O)、γ−Glu−γ−Glu−Val、γ−Glu−Val−NH2、γ−G
lu−Val−ol、γ−Glu−Ser、γ−Glu−Tau、γ−Glu−Cys(S−Me)(O)、γ−Glu−Leu、γ−Glu−Ile、γ−Glu−Abu、γ−Glu−Nva、γ−Glu−t−Leu、およびγ−Glu−Cys(S−Me)からなる群より選択される1またはそれ以上の化合物である、前記調味料。
[6]
前記コク味ペプチドが、γ−Glu−X−Glyであって、Xが、Val、Nva、Cys、Cys(SNO)、Cys(S−allyl)、Gly、Cys(S−Me)、t−Leu、Abu、及びSerからなる群より選択されるアミノ酸又はアミノ酸誘導体である、前記調味料。
[7]
前記コク味ペプチドが、γ−Glu−Val−Yであって、Yが、Gly、Val、Glu、Lys、Phe、Ser、Pro、Arg、Asp、Met、Thr、His、Orn、Asn、Cys、及びGlnからなる群より選択されるアミノ酸である、前記調味料。
[8]
前記コク味ペプチドが、重量で高力価うま味物質の0.033〜1000倍量含まれる、前記調味料。
[9]
高力価うま味物質に、コク味ペプチド、酵母エキス、およびタンパク質加水分解物からなる群より選択される1またはそれ以上の成分を添加することを含む、高力価うま味物質の味質を改善する方法。
[10]
前記調味料を飲食品またはその原料に添加することを含む、うま味の付与された飲食品の製造方法。
[11]
うま味の付与された飲食品の製造方法であって、
高力価うま味物質と、コク味ペプチド、酵母エキス、およびタンパク質加水分解物からなる群より選択される1またはそれ以上の成分とを、飲食品またはその原料に添加することを含み、
ただし、コク味ペプチドが添加されない場合には、以下の(1)および(2)の特徴を有する、方法:
(1)前記酵母エキスが、重量で高力価うま味物質の0.03〜400倍量、且つ、喫食時の前記酵母エキス濃度が0.009〜120ppmとなるように添加される;
(2)前記タンパク質加水分解物が、重量で高力価うま味物質の0.2〜1000倍量、且つ、喫食時の前記タンパク質加水分解物濃度が0.06〜300ppmとなるように添加される。
[12]
うま味の付与された飲食品の製造方法であって、
高力価うま味物質と、コク味ペプチド、酵母エキス、およびタンパク質加水分解物からなる群より選択される1またはそれ以上の成分とを、飲食品またはその原料に添加することを含み、
ただし、コク味ペプチドが添加されない場合には、以下の(1)および/または(2)の特徴を有する、方法:
(1)前記酵母エキスが、重量で高力価うま味物質の0.5〜400倍量、且つ、喫食時の前記酵母エキス濃度が0.15〜120ppmとなるように添加される;
(2)前記タンパク質加水分解物が、重量で高力価うま味物質の3.3〜1000倍量、且つ、喫食時の前記タンパク質加水分解物濃度が1〜300ppmとなるように添加される。
[13]
少なくともコク味ペプチドが添加される、前記方法。
[14]
前記コク味ペプチドがγ−グルタミルペプチドである、前記方法。
[15]
前記コク味ペプチドが、γ−Glu−X−Gly(Xはアミノ酸又はアミノ酸誘導体を表す)、γ−Glu−Val−Y(Yはアミノ酸又はアミノ酸誘導体を表す)、γ−Glu−Ala、γ−Glu−Gly、γ−Glu−Cys、γ−Glu−Met、γ−Glu−Thr、γ−Glu−Val、γ−Glu−Orn、Asp−Gly、Cys−Gly、Cys−Met、Glu−Cys、Gly−Cys、Leu−Asp、γ−Glu−Met(O)、γ−Glu−γ−Glu−Val、γ−Glu−Val−NH2、γ−G
lu−Val−ol、γ−Glu−Ser、γ−Glu−Tau、γ−Glu−Cys(S−Me)(O)、γ−Glu−Leu、γ−Glu−Ile、γ−Glu−Abu、γ−Glu−Nva、γ−Glu−t−Leu、およびγ−Glu−Cys(S−Me)からなる群より選択される1またはそれ以上の化合物である、前記方法。
[16]
前記コク味ペプチドが、γ−Glu−X−Glyであって、Xが、Val、Nva、C
ys、Cys(SNO)、Cys(S−allyl)、Gly、Cys(S−Me)、t−Leu、Abu、及びSerからなる群より選択されるアミノ酸又はアミノ酸誘導体である、前記方法。
[17]
前記コク味ペプチドが、γ−Glu−Val−Yであって、Yが、Gly、Val、Glu、Lys、Phe、Ser、Pro、Arg、Asp、Met、Thr、His、Orn、Asn、Cys、及びGlnからなる群より選択されるアミノ酸である、前記方法。
[18]
前記コク味ペプチドが、重量で高力価うま味物質の0.033〜1000倍量添加される、前記方法。
[19]
前記方法により製造されうる、うま味の付与された飲食品。
本発明により、高力価うま味物質の味質を改善し、飲食品に好適に使用できるうま味調味料を提供できる。また、本発明により提供されるうま味調味料を用いて飲食品にうま味を付与することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。なお、本発明において、アミノ酸およびアミノ酸誘導体は、特記しない限りいずれもL−体である。また、本発明において、濃度は、特記しない限り質量を基準とする濃度である。すなわち、例えば、「%」は特記しない限り「質量%」を、「ppm」は特記しない限り「質量ppm」を示す。また、本発明において、ある成分の「喫食時の濃度」とは、当該成分を含む飲食品を喫食する際の、当該飲食品における当該成分の濃度をいう。すなわち、例えば、ある成分の「喫食時の濃度」とは、当該成分を含む本発明の調味料を添加して製造した飲食品または当該成分を添加して製造した飲食品を喫食する際の、当該飲食品における当該成分の濃度をいう。
<1>本発明の調味料
本発明は高力価うま味物質と、コク味ペプチド、酵母エキス、およびタンパク質加水分解物からなる群より選択される1またはそれ以上の成分とを含む、調味料(以下、「本発明の調味料」ともいう)を提供する。なお、以下、「高力価うま味物質と、コク味ペプチド、酵母エキス、およびタンパク質加水分解物からなる群より選択される1またはそれ以上の成分」を総称して「有効成分」ともいう。また、以下、高力価うま味物質以外の有効成分、すなわち「コク味ペプチド、酵母エキス、およびタンパク質加水分解物からなる群より選択される1またはそれ以上の成分」を、「コク味ペプチド等」ともいう。
<1−1>高力価うま味物質
本発明において、「高力価うま味物質」とは、グルタミン酸ナトリウム(Monosodium Glutamate;MSG)の50倍以上の呈味力価を有する物質をいう。例えば、ヒトによる味覚試験において、うま味を認識できる最低濃度(閾値)が、MSGの場合の50分の1以下である物質は、「MSGの50倍以上の呈味力価を有する物質」である。具体的には、例えば、ヒトによる味覚試験において、うま味を認識できる最低濃度(閾値)が0.00024%以下である物質は、「MSGの50倍以上の呈味力価を有する物質」である。また、例えば、ヒトによる味覚試験において、0.5%グルタミン酸ナトリウム水溶液と等しい強さのうま味を示す濃度が0.01%(100ppm)以下である物質は、「MSGの50倍以上の呈味力価を有する物質」である。
高力価うま味物質としては、例えば、WO2005/015158A2、WO2005/041684A2、US2006-004
5953A1に記載の化合物、具体的にはアミド類(amides);WO2006/084184A2に記載の化合
物、具体的には連結した有機部位を有する化合物(compounds comprising linked organic moieties);WO2006/084186A2に記載の化合物、具体的には連結したヘテロアリル部位
を有する化合物(compounds comprising linked hetero aryl moieties);US2009-0220662A1に記載の化合物、具体的にはイソソルビド誘導体類(isosorbide derivatives);US2004-0202619A1、US2004-0202760A1に記載の化合物、具体的にはアルキルジエンアミド類(alkyldienamides);US2006-0057268A1、US2006-0068071A1に記載の化合物、具体的に
は飽和N−アルカミド類および不飽和N−アルカミド類(saturated and unsaturated N-alkamides);WO2011/095533A1に記載の化合物、具体的にはオキサルアミド類(oxalamides);WO2011/020908A1、WO2011/004016A1、WO2010/094679A1、WO2007/027095A1、WO2008/046895A1、US2009-0110796A1、WO2007/124152A2、US2009-0311401A1、EP2168442A2に記
載の化合物が挙げられる。これら化合物の内、MSGの50倍以上の呈味力価を有するものを適宜選択して用いることができる。
高力価うま味物質として、具体的には、例えば、N−(ヘプタン−4−イル)ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−カルボキサミド、N−(2−メチルヘプタン−4−イル)ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−カルボキサミド、N−(2−メチルヘキサン−3−イル)ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−カルボキサミド、N−(2,3−ジメチルシクロヘキシル)ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−カルボキサミド、N−(5−メチルヘキサン−3−イル)ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−カルボキサミド、2−(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−6−カルボキサミド)−4−メチルペンタン酸(R)−メチル、N−(1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−カルボキサミド、(R)−N−(1−ヒドロキシ−4−メチルペンタン−2−イル)ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−カルボキサミド、(R)−N−(1−メトキシ−4−メチルペンタン−2−イル)ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−カルボン酸、2−(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−6−カルボキサミド)−3−メチル安息香酸(R)−メチル、2−(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−6−カルボキサミド)−4−メチルペンチル二水素ホスフェート、N−(ヘキサン−3−イル)−4−メトキシ−3−メチルベンズアミド、(R)−N−(1−(ジメチルアミノ)−4−メチル−1−オキソペンタン−2−イル)ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−カルボキサミド、酢酸2−(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−6−カルボキサミド)ペンチル、(R)−N−(4−メチル−1−オキソ−1−(2−(ピリジン−3−イル)エチルアミノ)ペンタン−2−イル)ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−カルボキシアミド、N−((R)−1−(2−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−1−イル)−4−メチル−1−オキソペンタン−2−イル)ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−カルボキサミド、N−(ヘプタン−4−イル)−6−メチルベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−カルボキサミド、N−(ヘプタン−4−イル)−2−メチルベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−カルボキサミド、2−(5−(ヘプタン−4−イルカルバモイル)ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−2−イル)酢酸エチル、N−(ヘプタン−4−イル)−2,2−ジメチルベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−カルボキサミド、N−(ヘプタン−4−イル)−2−イソプロピルベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−カルボキサミド、2,2−ジフルオロ−N−(ヘプタン−4−イル)ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−カルボキサミド、2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−カルボン酸(1−プロピル−ブチル)−アミド、N−(ヘプタン−4−イル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]ジオキセピン−7−カルボキサミド、ベンゾフラン−2−カルボン酸(1−プロピルブチル)アミド、N−(ヘプタン−4−イル)−5−メチルベンゾフラン−2−カルボキサミド、4−メチル−2−(5−メチルベンゾフラン−2−カルボキサミド)ペンタン酸(R)−メチル、N−(ヘキサン−3−イル)−5−メチルベンゾフラン−2−カルボキサミド、N−(ヘキサン−3−
イル)−5−メトキシベンゾフラン−2−カルボキサミド、3−シクロヘキシル−2−(5−メトキシベンゾフラン−2−カルボキサミド)プロパン酸(R)−メチル、5−メトキシ−N−(5−メチルヘキサン−3−イル)ベンゾフラン−2−カルボキサミド、4−クロロ−2−(5−メチルベンゾフラン−2−カルボキサミド)ペンタン酸(R)−メチルの調製、4−メチル−2−(3−メチルベンゾフラン−2−カルボキサミド)ペンタン酸(R)−メチル、N−(ヘプタン−4−イル)ベンゾ[b]チオフェン−2−カルボキサミド、N−(ヘプタン−4−イル)−1H−インドール−2−カルボキサミド、4−メチル−2−(5−メチル−1H−インドール−2−カルボキサミド)ペンタン酸(R)−メチル、N−(ヘプタン−4−イル)−1−メチル−1H−インドール−2−カルボキサミド、N−(ヘプタン−4−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−5−カルボキサミド、ベンゾオキサゾール−5−カルボン酸(1−プロピルブチル)アミド、2−メチル−ベンゾオキサゾール−5−カルボン酸(1−プロピル−ブチル)−アミド、2−エチル−ベンゾオキサゾール−5−カルボン酸(1−プロピル−ブチル)−アミド、2−メトキシ−ベンゾオキサゾール−5−カルボン酸(1−プロピル−ブチル)−アミド、2−エトキシ−ベンゾオキサゾール−5−カルボン酸(1−プロピル−ブチル)−アミド、N−(ヘプタン−4−イル)−2−(メチルチオ)ベンゾ[d]オキサゾール−5−カルボキサミド、クロロメチルベンゾオキサゾール−5−カルボン酸(1−プロピル−ブチル)アミド、2−メチル−ベンゾオキサゾール−6−カルボン酸(1−プロピル−ブチル)−アミド、2−クロロメチル−ベンゾオキサゾール−6−カルボン酸(1−プロピル−ブチル)−アミド、4−メチル−3−メチルスルファニル−N−(1−プロピルブチル)ベンズアミド、4−メチル−2−(4−メチル−3−(メチルチオ)ベンズアミド)ペンタン酸(R)−メチル、4−メチル−2−(4−(メチルチオ)ベンズアミド)ペンタン酸(R)−メチル、N−(ヘプタン−4−イル)−3−メチル−4−(メチルチオ)ベンズアミド、4−メトキシ−3−メチル−N−(2−メチルヘプタン−4−イル)ベンズアミド、4−メトキシ−3−メチル−N−(5−メチルヘキサン−3−イル)ベンズアミド、4−メトキシ−N−(1−(4−メトキシフェニル)ブチル)−3−メチルベンズアミド、(R)−4−メトキシ−3−メチル−N−(3−メチル−1−(3−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)ブチル)ベンズアミド、4−エトキシ−N−(ヘプタン−4−イル)−3−メチルベンズアミド、4−エトキシ−N−(1−メトキシペンタン−2−イル)−3−メチルベンズアミド、4−ヒドロキシ−3−メチル−N−(1−プロピル−ブチル)−ベンズアミド、N−(ヘプタン−4−イル)−4−(2−メトキシエトキシ)−3−メチルベンズアミド、2−(3−フルオロ−4−メトキシベンズアミド)−4−メチルペンタン酸(R)−メチル、3−クロロ−4−メトキシ−N−(ペンタン−3−イル)ベンズアミド、2−(3−クロロ−4−メトキシベンズアミド)−4−メチルペンタン酸(R)−メチル、(R)−3−クロロ−4−メトキシ−N−(1−フェニルエチル)ベンズアミド、4−クロロ−3−メチル−N−(1−プロピル−ブチル)−ベンズアミド、3,4−ジメトキシ−N−(1−プロピル−ブチル)−ベンズアミド、2−(4−フルオロ−3−メチルベンズアミド)−4−メチルペンタン酸(R)−メチル、4−メトキシ−3,5−ジメチル−N−(2−メチルヘプタン−4−イル)ベンズアミド、3,4−ジメチル−N−(2−メチルヘキサン−3−イル)ベンズアミド、3,4−ジメチル−N−(2−メチルヘプタン−4−イル)ベンズアミド、3,4−ジメチル−N−(5−メチルヘキサン−3−イル)ベンズアミド、(R)−N−(1−メトキシ−4−メチルペンタン−2−イル)−3,4−ジメチルベンズアミド、(R)−N−(1−(メトキシメトキシ)−4−メチルペンタン−2−イル)−3,4−ジメチルベンズアミド、N−(1−メトキシメチル−2−メチル−プロピル)−3,4−ジメチル−ベンズアミド、2−(2−メトキシ−4−(メチルチオ)ベンズアミド)−4−メチルペンタン酸(R)−メチル、N−(2−メチルヘプタン−4−イル)ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−カルボキサミド、N−(1−エチル−プロピル)−3−[4−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−フェニル]−アクリルアミド、(E)−N−(ヘプタン−4−イル)−3−(チオフェン−2−イル)アクリルアミド、4−メチル−2−オクタ−2−エナミドペンタン酸(R,E
)−メチル、3−(4−メトキシ−フェニル)−N−(3−メチル−1−プロピル−ブチル)−アクリルアミド、N−(1−メトキシメチル−3−メチル−ブチル)−3−(4−メトキシ−フェニル)−アクリルアミド、N−(1−ベンジル−2−ヒドロキシ−エチル)−3−(4−メトキシ−フェニル)−アクリルアミド、3−(4−エトキシ−フェニル)−N−(1−エチル−プロピル)−アクリルアミドが挙げられる。
さらに、高力価うま味物質として、具体的には、例えば、4−メチル−2−(3−チオフェン−2−イル−アクリロイルアミノ)−ペンタン酸メチルエステル、4−メチル−ペンタ−2−エン酸(1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−1−イル)−アミド、3−(2−フルオロ−フェニル)−N−(1−プロピル−ブチル)−アクリルアミド、3−(2−メトキシ−フェニル)−N−(1−プロピル−ブチル)−アクリルアミド、3−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−N−(1−プロピル−ブチル)−アクリルアミド、3−(2−メトキシ−フェニル)−N−(2−メチル−シクロヘキシル)−アクリルアミド、N−(ヘプタン−4−イル)ベンゾフラン−5−カルボキサミド、N−(ヘプタン−4−イル)−5,6−ジメチルピコリンアミド、4−(ジエチルアミノ)−N−(ヘプタン−4−イル)ベンズアミド、2−(2,6−ジメトキシイソニコチンアミド)−4−メチルペンタン酸(R)−メチル、N−(ヘプタン−4−イル)−6−メトキシニコチンアミド、5,6−ジメチルピラジン−2−カルボン酸(1−プロピルブチル)アミド、2−クロロ−N−(ヘプタン−4−イル)−6−メチルニコチンアミド、2−シアノ−N−(ヘプタン−4−イル)−4−メトキシベンズアミド、2−(2,3−ジメチルフラン−5−カルボキサミド)−4−メチルペンタン酸(R)−メチル、N−(ヘプタン−4−イル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、N−(ヘプタン−4−イル)−2−メチルチアゾール−4−カルボキサミド、N−(ヘプタン−4−イル)キノリン−6−カルボキサミド、N−(ヘプタン−4−イル)キノリン−3−カルボキサミド、N−(ヘプタン−4−イル)イソキノリン−1−カルボキサミド、4−メトキシ−N−(1−メトキシメチル−3−メチル−ブチル)−3−メチル−ベンズアミド、N−(4−(トリフルオロメトキシ)ベンジル)チオフェン−2−カルボキサミド、N−(2−(フラン−2−イルメチルチオ)エチル)−4−メトキシ−3−メチルベンズアミド、チオフェン−3−カルボン酸4−トリフルオロメトキシ−ベンジルアミド、3−メチル−チオフェン−2−カルボン酸2,4−ジメトキシ−ベンジルアミド、5−ピリジン−2−イル−チオフェン−2−カルボン酸2,4−ジメトキシ−ベンジルアミド、2−メチル−2H−ピラゾール−3−カルボン酸2,4−ジメトキシ−ベンジルアミド、4−ヒドロキシ−3−メチル−N−(1−メチル−3−フェニル−プロピル)−ベンズアミド、ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−カルボン酸[2−(4−エチル−フェニル)−エチル]−アミド、4−メトキシ−3−メチル−N−(1−フェニル−ブチル)−ベンズアミド、4−メトキシ−3−メチル−N−(1−ピリジン−2−イル−ブチル)−ベンズアミド、ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−カルボン酸[1−(4−メトキシ−フェニル)−ブチル]−アミド、4−エトキシ−N−[1−(4−メトキシ−フェニル)−ブチル]−3−メチル−ベンズアミド、4−メトキシ−N−[1−(R)−(4−メトキシ−フェニル)−エチル]−3−メチル−ベンズアミド、ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−カルボン酸インダン−1−イルアミド、4−メトキシ−3−メチル−N−(ペンタン−3−イル)ベンズアミド、3−メチル−N−(p−トリルエチル)フラン−2−カルボキサミド、N−(2,4−ジメトキシベンジル)−2−(1H−ピロール−1−イル)ベンズアミド、N−(2−メトキシ−ベンジル)−N’−(2−ピリジン−2−イル−エチル)−オキサルアミド、N−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−N’−(2−ピリジン−2−イル−エチル)−オキサルアミド、N−(3−メチル−チオフェン−2−イルメチル)−N’−(2−ピリジン−2−イル−エチル)−オキサルアミド、N−(4−メチル−ベンジル)−N’−(2−ピリジン−2−イル−エチル)−オキサルアミド、N−(2−メチル−4−メトキシベンジル)−N’−(2−ピリジン−2−イル−エチル)−オキサルアミド、N−(2,4−ジメトキシ−ベンジル)−N’−(3−ピリジン−2−イル−プロピル)−オキ
サルアミド、N−(4−メトキシベンジル)−N’−(2−ピリジン−2−イル−エチル)−オキサルアミド、N−(2,4−ジメトキシベンジル)−N’−(2−(3−メチルピリジン−2−イル)エチル)オキサルアミド、N−(2,5−ジメチル−フラン−3−イルメチル)−N’−(2−ピリジン−2−イル−エチル)−オキサルアミド、N−(1,5−ジメチル−1H−ピロール−2−イルメチル)−N’−(2−ピリジン−2−イル−エチル)−オキサルアミド、N−(2−メトキシ−4−メチルベンジル)−N’−(2−(ピリジン−2−イル)エチル)オキサルアミド、N−(2,4−ジメチルベンジル)−N’−(2−(ピリジン−2−イル)エチル)オキサルアミド、N−(4−エトキシ−2−メトキシベンジル)−N’−(2−(ピリジン−2−イル)エチル)オキサルアミド、N−(4−メトキシ−3−メチルベンジル)−N’−(2−(ピリジン−2−イル)エチル)オキサルアミド、N−(2−クロロベンジル)−N’−(2−(ピリジン−2−イル)エチル)オキサルアミド、N−((2,3−ジヒドロベンゾ[b][1,4]ジオキシン−5−イル)メチル)−N’−(2−(ピリジン−2−イル)エチル)オキサルアミド、N−(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−5−イルメチル)−N’−(2−(ピリジン−2−イル)エチル)オキサルアミド、N−(4−エチルベンジル)−N’−(2−(ピリジン−2−イル)エチル)オキサルアミド、N−(ベンゾフラン−5−イルメチル)−N’−(2−(ピリジン−2−イル)エチル)オキサルアミド、N−((4−メトキシカルボニルフェニル)メチル)−N’−(2−(ピリジン−2−イル)エチル)オキサルアミド、N−((2−カルバモイルフェニル)メチル)−N’−(2−(ピリジン−2−イル)エチル)オキサルアミド、N−(2,4−ジメトキシベンジル)−N’−(1−(ピリジン−2−イル)プロパン−2−イル)オキサルアミド、N−(2,4−ジメトキシベンジル)−N’−(2−(ピリジン−2−イル)プロピル)オキサルアミド、N−(2−メトキシベンジル)−N’−(2−(ピリジン−2−イル)エチル)オキサルアミド、N−(2,3−ジメトキシベンジル)−N’−(2−(ピリジン−2−イル)エチル)オキサルアミド、N−(2−(メチルチオ)ベンジル)−N’−(2−(ピリジン−2−イル)エチル)オキサルアミド、N−(2−ヒドロキシベンジル)−N’−(2−(ピリジン−2−イル)エチル)オキサルアミド、N−(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール−4−イルメチル)−N’−(2−(ピリジン−2−イル)エチル)オキサルアミド、N−(ベンゾ[b]チオフェン−2−イルメチル)−N’−(2−(ピリジン−2−イル)エチル)オキサルアミド、N−(ベンゾ[b]チアゾール−2−イルメチル)−N’−(2−(ピリジン−2−イル)エチル)オキサルアミド、N−((5−メチルフラン−2−イル)メチル)−N2−(2−(ピリジン−2−イル)エチル)オキサルアミド、N−((2−メチルフラン−3−イル)メチル)−N’−(2−(ピリジン−2−イル)エチル)オキサルアミド、N−(2,4−ジメトキシベンジル)−N’−(2−(4−メチルピリジン−2−イル)エチル)オキサルアミド、N−(2,4−ジメトキシベンジル)−N’−(2−(5−メチルピリジン−2−イル)エチル)オキサルアミド、N−(2,4−ジメトキシベンジル)−N’−(2−(チオフェン−2−イル)エチル)オキサルアミド、N1−(2−メトキシ−4−メチルベンジル)−N2−(2−(5−メチルピリジン−2−イル)エチル)オキサルアミド、1−(4−クロロフェニル)−3−(ヘプタン−4−イル)尿素、1−(2,4−ジメトキシフェニル)−3−(ヘプタン−4−イル)尿素、1−(4−エトキシフェニル)−3−(2−(ピリジン−2−イル)エチル)尿素、1−(4−イソプロピルフェニル)−3−(2−(ピリジン−2−イル)エチル)尿素が挙げられる。
さらに、高力価うま味物質として、具体的には、例えば、3,7−ジメチル−2,6−オクタジエン−1−イル−シクロプロピル−カルボキサミド、2−ブテンアミド、N−[(2E)−3,7−ジメチル−2,6−オクタジエニル]−、(2E)−2−ブテンアミド、N−[(2Z)−3,7−ジメチル−2,6−オクタジエニル]−、(2E)−2−ブテンアミド、N−[(2E)−3,7−ジメチル−2,6−オクタジエニル]−3−メチル−2−ブテンアミド、N−[(2Z)−3,7−ジメチル−2,6−オクタジエニル
]−3−メチル−2−ブテンアミド、N−[(2E)−3,7−ジメチル−2,6−オクタジエニル]−2−メチル−(2E)−2−ブテンアミド、N−[(2Z)−3,7−ジメチル−2,6−オクタジエニル]−2−メチル−(2E)−シクロプロパンカルボキサミド、N−[(2Z,6Z)−2,6−ノナジエニル]−シクロプロパンカルボキサミド、N−[(2E,6Z)−2,6−ノナジエニル]−シクロプロパンカルボキサミド、N−[(2E)−3−(3−シクロヘキセン−1−イル)−2−プロペニル]−シクロプロパンカルボキサミド、N−[(2E,6Z)−2,6−ドデカジエニル]−シクロプロパンカルボキサミド、N−[(2E)−3,7−ジメチル−2,6−オクタジエニル]−シクロプロパンカルボキサミド、N−[(2Z)−3,7−ジメチル−2,6−オクタジエニル]−プロパンアミド、N−[(2E)−3,7−ジメチル−2,6−オクタジエニル]−2−メチル−プロパンアミド、N−[(2Z)−3,7−ジメチル−2,6−オクタジエニル]−2−メチル−アセトアミド、N−[(2Z,6Z)−2,6−ノナジエニル]−アセトアミド、N−[(2E,6Z)−2,6−ノナジエニル]−アセトアミド、N−[(2Z,6Z)−2−メチル−2,6−ノナジエニル]−アセトアミド、N−[(2Z,6Z)−2−メチル−2,6−ノナジエニル]−シクロプロパンカルボキサミド、N−[[2−メチル−2−(4−メチル−3−ペンテニル)シクロプロピル]メチル]−アセトアミド、N−[[2−メチル−2−(4−メチル−3−ペンテニル)シクロプロピル]メチル]−シクロプロパンカルボキサミド、N−メチル−N−[(2E,6Z)−2,6−ノナジエニル]−シクロプロパンカルボキサミド、N−[(2E)−3,7−ジメチル−2,6−オクタジエニル]−N−メチル−シクロプロパンカルボキサミド、N−[(2E)−3,7−ジメチル−2,6−オクタジエニル]−N−エチル−プロパンアミドが挙げられる。
また、高力価うま味物質としては、新たに見出された化合物を用いてもよい。例えば、スクリーニングにより新たな高力価うま味物質を見出すことができる。高力価うま味物質のスクリーニングは、例えば、ヒトによる味覚試験によって行うことができる。また、高力価うま味物質のスクリーニングは、例えば、適当なホスト細胞でT1R1およびT1R3を共発現させることで形成されたT1R1/T1R3うま味レセプタと被検物質との相互作用を指標として行うことができる(WO2005/015158A2)。
高力価うま味物質としては、市販品を用いてもよく、適宜製造して取得したものを用いてもよい。高力価うま味物質の製造は、上記各種高力価うま味物質を開示する文献に記載の手法を参考にして行うことができる。
高力価うま味物質としては、1種の化合物を用いてもよく、2種またはそれ以上の化合物を組み合わせて用いてもよい。
<1−2>コク味ペプチド
本発明において、「コク味ペプチド」とは、例えば、飲食品にコク味を付与する性質を有するペプチドであってよい。本発明において、「コク味」とは、甘味(sweet taste)、
塩味(salty taste)、酸味(sour taste)、苦味(bitter taste)、うま味(umami)で表される5基本味(five basic taste)では表せない感覚を意味し、基本味だけではなく、厚み(thickness)、ひろがり(growth (mouthfulness))、持続性(continuity)、まとまり(harmony)
など基本味の周辺の味(marginal tastes)や風味(marginal flavor)をも増強した味をいう。本発明において、「コク味の付与」には、基本味の増強や、それに伴う厚み、ひろがり、持続性、まとまりなど基本味の周辺の味を付与することが含まれる。すなわち、「コク味の付与」とは、具体的には、例えば、甘味の増強、塩味の増強、酸味の増強、苦味の増強、および/またはうま味の増強であってよい。
コク味ペプチドのアミノ酸残基数は、特に制限されないが、例えば2〜10残基であっ
てよく、2または3残基であるのが好ましい。
コク味ペプチドとしては、例えば、グルタミルペプチドが挙げられる。「グルタミルペプチド」とは、N末端アミノ酸残基がグルタミン酸残基であるペプチドをいう。
グルタミルペプチドは、特に制限されないが、例えば、γ−グルタミルペプチドであってよい。「γ−グルタミルペプチド」は、N末端アミノ酸残基がグルタミン酸残基であり、かつ、当該グルタミン酸のγ位のカルボキシル基を介して他のアミノ酸が結合しているペプチドをいう。γ−グルタミルペプチドとしては、例えば、一般式:γ−Glu−X(Xはアミノ酸又はアミノ酸誘導体を表す)や、一般式:γ−Glu−X−Y(XおよびYは、それぞれ独立にアミノ酸又はアミノ酸誘導体を表す)で表されるペプチドが挙げられる。なお、本発明におけるペプチドの表記において、γ−Gluの「γ」とは、グルタミン酸のγ位のカルボキシル基を介して他のアミノ酸が結合していることを意味する。
また、コク味ペプチドとして、具体的には、例えば、γ−Glu−X−Gly(Xはアミノ酸又はアミノ酸誘導体を表す)、γ−Glu−Val−Y(Yはアミノ酸又はアミノ酸誘導体を表す)、γ−Glu−Ala、γ−Glu−Gly、γ−Glu−Cys、γ−Glu−Met、γ−Glu−Thr、γ−Glu−Val、γ−Glu−Orn、Asp−Gly、Cys−Gly、Cys−Met、Glu−Cys、Gly−Cys、Leu−Asp、γ−Glu−Met(O)、γ−Glu−γ−Glu−Val、γ−Glu−Val−NH2、γ−Glu−Val−ol、γ−Glu−Ser、γ−Glu−T
au、γ−Glu−Cys(S−Me)(O)、γ−Glu−Leu、γ−Glu−Ile、γ−Glu−Abu、γ−Glu−Nva、γ−Glu−t−Leu、およびγ−Glu−Cys(S−Me)が挙げられる。
アミノ酸として、具体的には、例えば、Gly、Ala、Val、Leu、Ile、Ser、Thr、Cys、Met、Asn、Gln、Pro、Hypなどの中性アミノ酸、Asp、Gluなどの酸性アミノ酸、Lys、Arg、Hisなどの塩基性アミノ酸、Phe、Tyr、Trpなどの芳香族アミノ酸、ホモセリン、シトルリン、オルニチン、α−アミノ酪酸、ノルバリン、ノルロイシン、タウリンが挙げられる。
なお、本発明において、アミノ基残基の略号は以下のアミノ酸を意味する。
(1)Gly:グリシン
(2)Ala:アラニン
(3)Val:バリン
(4)Leu:ロイシン
(5)Ile:イソロイシン
(6)Met:メチオニン
(7)Phe:フェニルアラニン
(8)Tyr:チロシン
(9)Trp:トリプトファン
(10)His:ヒスチジン
(11)Lys:リジン
(12)Arg:アルギニン
(13)Ser:セリン
(14)Thr:トレオニン
(15)Asp:アスパラギン酸
(16)Glu:グルタミン酸
(17)Asn:アスパラギン
(18)Gln:グルタミン
(19)Cys:システイン
(20)Pro:プロリン
(21)Orn:オルニチン
(22)Sar:サルコシン
(23)Cit:シトルリン
(24)Nva:ノルバリン
(25)Nle:ノルロイシン
(26)Abu:α−アミノ酪酸
(27)Tau:タウリン
(28)Hyp:ヒドロキシプロリン
(29)t−Leu:tert−ロイシン
アミノ酸誘導体とは、上記のようなアミノ酸の各種誘導体をいう。アミノ酸誘導体としては、例えば、特殊アミノ酸、非天然アミノ酸、アミノアルコール、ならびにアミノ酸の末端カルボニル基や末端アミノ基および/またはシステインのチオール基などのアミノ酸側鎖が各種置換基により置換されたものが挙げられる。置換基として、具体的には、例えば、アルキル基、アシル基、水酸基、アミノ基、アルキルアミノ基、ニトロ基、スルフォニル基、および各種保護基が挙げられる。アミノ酸誘導体として、具体的には、例えば、Arg(NO2):N−γ−ニトロアルギニン、Cys(SNO):S−ニトロシステイ
ン、Cys(S−Me):S−メチルシステイン、Cys(S−allyl):S−アリルシステイン、Val−NH2:バリンアミド、Val−ol:バリノール(2−アミノ
−3−メチル−1−ブタノール)、Met(O):メチオニンスルホキシド、およびCys(S−Me)(O):S−メチルシステインスルホキシドが挙げられる。
前記Xとして、具体的には、例えば、Val、Nva、Cys、Cys(SNO)、Cys(S−allyl)、Gly、Cys(S−Me)、t−Leu、Abu、及びSerから選択されるアミノ酸又はアミノ酸誘導体が好ましい。
前記Yとして、具体的には、例えば、Gly、Val、Glu、Lys、Phe、Ser、Pro、Arg、Asp、Met、Thr、His、Orn、Asn、Cys、及びGlnから選択されるアミノ酸が好ましい。
コク味ペプチドとして、具体的には、例えば、γ−Glu−Val−Gly、γ−Glu−Nva−Gly、γ−Glu−Abu、γ−Glu−Nva、およびγ−Glu−Cys−Glyから選択される化合物が好ましい。
コク味ペプチドとしては、市販品を用いてもよく、適宜製造して取得したものを用いてもよい。
ペプチドの製造方法は特に制限されず、例えば公知の方法を利用できる。公知の方法としては、例えば、(1)化学的にペプチドを合成する方法や(2)酵素的な反応によりペプチドを合成する方法が挙げられる。アミノ酸残基数が2〜3残基の比較的短いペプチドの合成には、特に、化学的に合成する方法を用いるのが簡便である。
化学的にペプチドを合成する場合、ペプチド合成機を用いてペプチドを合成あるいは半合成することができる。化学的にペプチドを合成する方法としては、例えば、ペプチド固相合成法が挙げられる。合成されたペプチドは通常の手段、例えば、イオン交換クロマトグラフィー、逆相高速液体クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィーによって精製することができる。このようなペプチド固相合成法、およびそれに続くペプチド精製はこの技術分野においてよく知られたものである。
酵素的な反応によりペプチドを合成する場合、例えば、国際公開パンフレットWO2004/011653号に記載の方法を用いることができる。具体的には、例えば、カルボキシル基がエステル化またはアミド化されたアミノ酸又はジペプチドと、アミノ基がフリーの状態であるアミノ酸(例えばカルボキシル基が保護されたアミノ酸)とを、ペプチド生成酵素の存在下において反応させることにより、ジペプチドまたはトリペプチドを合成することができる。合成されたジペプチドまたはトリペプチドは、適宜精製することができる。ペプチド生成酵素としては、例えば、ペプチドを生成する能力を有する微生物の培養物、該培養物から分離した培養上清、該培養物から分離した菌体、該微生物の菌体処理物、それらから分離したペプチド生成酵素が挙げられる。ペプチド生成酵素としては、必要に応じて適宜精製されたものを用いることができる。
本発明において、コク味ペプチドは、いずれもフリー体もしくはその塩、またはそれらの混合物であってよい。
塩は、経口摂取可能なものであれば特に制限されない。例えば、カルボキシル基等の酸性基に対する塩としては、具体的には、アンモニウム塩、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属との塩、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属との塩、アルミニウム塩、亜鉛塩、トリエチルアミン、エタノールアミン、モルホリン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、ジシクロへキシルアミン等の有機アミンとの塩、アルギニン、リジン等の塩基性アミノ酸との塩が挙げられる。また、例えば、アミノ基等の塩基性基に対する塩としては、具体的には、塩酸、硫酸、リン酸、硝酸、臭化水素酸等の無機酸との塩、酢酸、クエン酸、安息香酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、コハク酸、タンニン酸、酪酸、ヒベンズ酸、パモ酸、エナント酸、デカン酸、テオクル酸、サリチル酸、乳酸、シュウ酸、マンデル酸、リンゴ酸等の有機カルボン酸との塩、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の有機スルホン酸との塩が挙げられる。
コク味ペプチドとしては、1種の化合物を用いてもよく、2種またはそれ以上の化合物を組み合わせて用いてもよい。
また、コク味ペプチドとしては、上記のようなコク味ペプチドを10%以上含有する素材(ただし、酵母エキスを除く)を用いてもよい。
<1−3>酵母エキス
酵母エキスとしては、市販品を用いてもよく、適宜製造して取得したものを用いてもよい。市販品として、具体的には、例えば、酵母エキスUM、スーパー酵母エキス、酵母エキスNo.1、酵母エキスNo.2、酵母エキスNo.3、酵母エキスRK、酵母エキスRK−M(味の素株式会社製)、アロマイルド(株式会社興人社製)が挙げられる。
酵母エキスの製造方法は特に制限されず、例えば公知の方法を利用できる。具体的には、例えば、以下の手順により酵母エキスを製造することができる。
まず、酵母を培地で培養する。培地は、酵母が増殖し得るものであれば特に制限されず、酵母の培養に通常用いられる培地を用いることができる。例えば、炭素源、窒素源、硫黄源、無機イオンを含有する培地で酵母を培養することができる。また、ビタミンやアミノ酸等の有機微量栄養素を必要に応じて添加してもよい。炭素源としては、例えば、グルコース、フラクトース、スクロース、糖蜜やでんぷんの加水分解物等の糖類、フマル酸、クエン酸、コハク酸等の有機酸類、アルコール類を用いることができる。窒素源としては、例えば、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、リン酸アンモニウム等の無機アンモニウム塩、大豆加水分解物等の有機窒素、アンモニアガス、アンモニア水を用いることがで
きる。硫黄源としては、例えば、硫酸塩、亜硫酸塩、次亜硫酸塩、チオ硫酸塩、硫化物等の無機硫黄化合物を用いることができる。無機イオンとしては、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、リン酸イオン、カリウムイオン、鉄イオン等を必要に応じて適宜使用する。
培養条件は、通常の酵母エキスの製造と同様の条件を採用することができ、用いる酵母に応じて適宜変更することができる。バッチ培養、フェドバッチ培養、連続培養など任意の方法を使用することができる。サッカロミセス・セレビシエの場合は、25〜35℃で、より好ましくは27〜33℃で、更に好ましくは28〜32℃で、振とう培養等により好気的に培養することが好ましい。
得られた酵母からの酵母エキスの調製は、通常の酵母エキスの調製と同様にして行えばよい。酵母エキスは、酵母菌体を熱水抽出したものを処理したものでもよいし、酵母菌体を消化したものを処理したものでもよい。また、必要に応じて得られた酵母エキスを濃縮してもよいし、乾燥し粉末の形態にしてもよい。
酵母エキスの原料として用いられる酵母は特に制限されず、出芽酵母であってもよく、***酵母であってもよい。出芽酵母としては、サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)等のサッカロミセス属、キャンディダ・ユティリス(Candida utilis)等のキャンディダ属、ピヒア・パストリス(Pichia pastoris)等のピヒア属、ハンゼヌ
ラ・ポリモルファ(Hansenula polymorpha)等のハンゼヌラ属等に属する酵母を例示することができる。***酵母としては、シゾサッカロミセス・ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)等のシゾサッカロミセス属等に属する酵母を例示することができる。中でも、酵
母エキスの生産によく用いられているサッカロミセス・セレビシエやキャンディダ・ユティリスが好ましい。本発明の酵母は、1倍体でもよいし、2倍性またはそれ以上の倍数性を有するものであってもよい。
酵母エキスの原料として用いられる酵母は、野生株であってもよく、変異株であってもよい。例えば、酵母は、コク味ペプチドの細胞内濃度が高まるように改変された株であってもよい。そのような改変株として、具体的には、例えば、γ−グルタミルシステイン合成酵素(GSH1)および/またはグルタチオン合成酵素(GSH2)の活性を増強させた株が挙げられる。酵素活性の増強は、例えば、公知の手法により行うことができる。
酵母エキスとしては、1種の酵母エキスを用いてもよく、2種またはそれ以上の酵母エキスを組み合わせて用いてもよい。
<1−4>タンパク質加水分解物
本発明において、「タンパク質加水分解物」とは、タンパク質原料を加水分解して得られるものであれば特に制限されない。タンパク質原料は、タンパク質を含む原料であれば特に制限されず、植物性のものであってもよく、動物性のものであってもよい。
植物性タンパク質を含む原料としては、例えば、大豆、小麦、大麦、トウモロコシ、および米等の穀物、ならびにそれらの加工品が挙げられる。また、動物性タンパク質を含む原料としては、例えば、牛肉、豚肉、および鶏肉等の畜肉、魚肉、乳、卵、ならびにそれらの加工品が挙げられる。加工品としては、例えば、ゼラチンや乳カゼインが挙げられる。また、鰹節、煮干などの抽出残渣を使用することも出来る。
加水分解の手法は特に制限されず、例えば公知の手法を利用できる。
例えば、塩酸等の無機酸を用いてタンパク質原料を加水分解することができる。反応条
件は、タンパク質原料の種類や所望の分解率等の諸条件に応じて適宜設定できる。塩酸を用いる場合の反応条件として、具体的には、例えば、100℃で1〜2日間が挙げられる。一般に、植物性タンパク質および動物性タンパク質を無機酸によりほぼ完全に加水分解したものは、それぞれ、Hydrolyzed Vegetable Protein(HVP)およびHydrolyzed Animal Protein(HAP)と呼ばれる。
また、例えば、プロテアーゼやペプチダーゼ等のタンパク質分解酵素を用いてタンパク質原料を加水分解することができる。タンパク質分解酵素としては、例えば、タンパク質分解酵素を産生する微生物の培養物、該培養物から分離した培養上清、該培養物から分離した菌体、該微生物の菌体処理物、それらから分離したタンパク質分解酵素が挙げられる。タンパク質分解酵素としては、必要に応じて適宜精製されたものを用いることができる。タンパク質分解酵素を産生する微生物としては、例えば、アスペルギルス(Aspergillus)属真菌やバチルス(Bacillus)属細菌が挙げられる。反応条件は、タンパク質原料の種類や酵素の種類等の諸条件に応じて適宜設定できる。反応条件としては、例えば、卵白分解物の製造法(特開昭48−68773号公報)、脱脂大豆より得る調味液の製造法(特開昭51−70852号公報)、チーズホエーを原料とする調味料の製造法(特開昭62−151155号公報)、コーングルテンミール加水分解物の製造法(特公平2−295437号公報、特公平4−16139号公報)を参考にすることができる。
タンパク質加水分解物としては、市販品を用いてもよく、適宜製造して取得したものを用いてもよい。市販品として、具体的には、例えば、A−1000(味の素株式会社製)が挙げられる。
タンパク質加水分解物としては、1種のタンパク質加水分解物を用いてもよく、2種またはそれ以上のタンパク質加水分解物を組み合わせて用いてもよい。
<1−5>本発明の調味料
本発明の調味料は、上記有効成分を含む。本発明の調味料は、上記有効成分のみからなるものであってもよく、その他の成分を含むものであってもよい。
「その他の成分」は、経口摂取可能なものであれば特に制限されず、例えば、調味料や飲食品に配合して利用されるものを利用できる。すなわち、例えば、本発明の調味料は、上記有効成分を含む以外は、通常の調味料と同様の原料を用い、同様の方法によって製造することができる。
「その他の成分」として、具体的には、例えば、砂糖、蜂蜜、メープルシロップ、スクロース、グルコース、フルクトース、異性化糖、オリゴ糖等の糖類;キシリトール、エリスリトール等の糖アルコール類;天然または人工甘味料;食塩、塩化ナトリウム、塩化カリウム等の無機塩類;酢酸、クエン酸、コハク酸等の有機酸類およびその塩;グルタミン酸、グリシン等のアミノ酸類およびその塩;イノシン酸、グアニル酸、キサンチル酸等の核酸類およびその塩;食物繊維、pH緩衝剤、香料、食用油、エタノール、水が挙げられる。塩については、上述のコク味ペプチドの塩の記載が準用できる。これらの成分は、単独で、あるいは任意の組み合わせで利用されてよい。
本発明の調味料における有効成分の濃度は、本発明の調味料を利用して飲食品にうま味を付与できる限り特に制限されず、有効成分の種類や本発明の調味料の飲食品への添加量等の諸条件に応じて適宜設定することができる。本発明の調味料における有効成分の総濃度は、特に制限されないが、例えば、0.01ppm以上、0.1ppm以上、1ppm以上、または10ppm以上であってよい。また、本発明の調味料における有効成分の総
濃度は、特に制限されないが、例えば、100%以下、10%以下、または1%以下であってよい。
本発明の調味料における高力価うま味物質の濃度は、本発明の調味料を利用して飲食品にうま味を付与できる限り特に制限されず、有効成分の種類や本発明の調味料の飲食品への添加量等の諸条件に応じて適宜設定することができる。高力価うま味物質の濃度は、例えば、上記例示した有効成分の濃度範囲と、後述する高力価うま味物質の濃度と他の有効成分の濃度の比率を満たすような範囲に設定されてよい。高力価うま味物質の濃度は、例えば、喫食時の高力価うま味物質の濃度が、0.001ppm〜10000ppmとなるような濃度であってよく、好ましくは0.01ppm〜1000ppmとなるような濃度であってよく、さらに好ましくは0.01ppm〜100ppmとなるような濃度であってよい。また、高力価うま味物質の濃度は、例えば、喫食時の高力価うま味物質の濃度が、0.012%〜3%濃度のグルタミン酸ナトリウム(MGS)と等しい強さのうま味を示す濃度となるような濃度であってよく、好ましくは0.03%〜1%濃度のグルタミン酸ナトリウム(MGS)と等しい強さのうま味を示す濃度となるような濃度であってよい。具体的には、例えば、高力価うま味物質としてMGSの6000〜10000倍のうま味力価を有するN1-(2,4-dimethoxybenzyl)-N2-(2-(pyridin-2-yl)ethyl)oxalamideを用いる場合、高力価うま味物質の濃度は、喫食時濃度が上記MGSの濃度の6000〜10000分の1となるような濃度であってよい。
本発明の調味料における高力価うま味物質の濃度と、コク味ペプチド等(すなわち、コク味ペプチド、酵母エキス、およびタンパク質加水分解物からなる群より選択される1またはそれ以上の成分)の濃度の比率は、有効成分の種類や所望の味質改善効果等の諸条件に応じて適宜設定することができる。
本発明の調味料がコク味ペプチドを含む場合、コク味ペプチドは、重量で、例えば、高力価うま味物質の好ましくは0.033〜1000倍量、より好ましくは0.1〜333倍量、特に好ましくは0.33〜333倍量含まれていてよい。コク味ペプチドの濃度は、例えば、喫食時のコク味ペプチドの濃度が、好ましくは0.01〜300ppm、より好ましくは0.03〜100ppm、特に好ましくは0.1〜100ppmとなるような濃度であってよい。また、コク味ペプチドの濃度は、例えば、喫食時のコク味ペプチドの濃度が、コク味ペプチド単独での識別閾値(識別できる最低濃度)の2倍以下となるような濃度であってもよく、コク味ペプチド単独での識別閾値以下となるような濃度であってもよく、コク味ペプチド単独での識別閾値未満となるような濃度であってもよい。例えば、コク味ペプチドであるγ-Glu-Val-Glyの識別閾値は300ppmである。
また、本発明の調味料が酵母エキスを含む場合、酵母エキスは、重量で、例えば、高力価うま味物質の好ましくは0.5〜400倍量、より好ましくは1.5〜400倍量、特に好ましくは5〜150倍量含まれていてよい。酵母エキスの濃度は、例えば、喫食時の酵母エキスの濃度が、好ましくは0.15〜120ppm、より好ましくは0.45〜120ppm、特に好ましくは1.5〜45ppmとなるような濃度であってよい。また、酵母エキスの濃度は、例えば、喫食時の酵母エキスの濃度が、酵母エキス単独での識別閾値(識別できる最低濃度)の2倍以下となるような濃度であってもよく、酵母エキス単独での識別閾値以下となるような濃度であってもよく、酵母エキス単独での識別閾値未満となるような濃度であってもよい。例えば、酵母エキス「酵母エキスUM」の識別閾値は120ppmである。
また、例えば、本発明の調味料がタンパク質加水分解物を含む場合、タンパク質加水分解物は、重量で、高力価うま味物質の好ましくは3.3〜1000倍量、より好ましくは10〜1000倍量、特に好ましくは33〜333倍量含まれていてよい。タンパク質加
水分解物の濃度は、例えば、喫食時のタンパク質加水分解物の濃度が、好ましくは1〜300ppm、より好ましくは3〜300ppm、特に好ましくは10〜100ppmとなるような濃度であってよい。また、タンパク質加水分解物の濃度は、例えば、喫食時のタンパク質加水分解物の濃度が、タンパク質加水分解物単独での識別閾値(識別できる最低濃度)の2倍以下となるような濃度であってもよく、タンパク質加水分解物単独での識別閾値以下となるような濃度であってもよく、タンパク質加水分解物単独での識別閾値未満となるような濃度であってもよい。例えば、植物性タンパク質加水分解物「A-1000」の識別閾値は300ppmである。
本発明の調味料が酵母エキスおよび/またはタンパク質加水分解物を含み、コク味ペプチドを含まない場合、酵母エキスは、重量で、例えば、高力価うま味物質の好ましくは0.5〜400倍量、より好ましくは1.5〜400倍量、特に好ましくは5〜150倍量含まれていてよい。本発明の調味料が酵母エキスおよび/またはタンパク質加水分解物を含み、コク味ペプチドを含まない場合、酵母エキスの濃度は、例えば、喫食時の酵母エキスの濃度が、好ましくは0.15〜120ppm、より好ましくは0.45〜120ppm、特に好ましくは1.5〜45ppmとなるような濃度であってよい。本発明の調味料が酵母エキスおよび/またはタンパク質加水分解物を含み、コク味ペプチドを含まない場合、タンパク質加水分解物は、重量で、高力価うま味物質の好ましくは3.3〜1000倍量、より好ましくは10〜1000倍量、特に好ましくは33〜333倍量含まれていてよい。本発明の調味料が酵母エキスおよび/またはタンパク質加水分解物を含み、コク味ペプチドを含まない場合、タンパク質加水分解物の濃度は、例えば、喫食時のタンパク質加水分解物の濃度が、好ましくは1〜300ppm、より好ましくは3〜300ppm、特に好ましくは10〜100ppmとなるような濃度であってよい。
また、コク味ペプチド、酵母エキス、およびタンパク質加水分解物から選択される2またはそれ以上の成分を組み合わせて用いる場合、各成分の濃度は、各成分を単独で用いる場合の濃度と同じであってもよく、同じでなくともよい。例えば、コク味ペプチド、酵母エキス、およびタンパク質加水分解物から選択される2またはそれ以上の成分を組み合わせて用いる場合、各成分の濃度は、各成分を単独で用いる場合の喫食時濃度よりも低い喫食時濃度となるように設定されてもよい。例えば、本発明の調味料が酵母エキスとタンパク質加水分解物を含み、コク味ペプチドを含まない場合、酵母エキスは、重量で、例えば、高力価うま味物質の好ましくは0.03〜400倍量、より好ましくは0.05〜150倍量、特に好ましくは0.15〜150倍量含まれていてよく、タンパク質加水分解物は、重量で、高力価うま味物質の好ましくは0.2〜1000倍量、より好ましくは0.33〜1000倍量、特に好ましくは1〜1000倍量含まれていてよい。また、本発明の調味料が酵母エキスとタンパク質加水分解物を含み、コク味ペプチドを含まない場合、酵母エキスの濃度は、例えば、喫食時の酵母エキスの濃度が、好ましくは0.009〜120ppm、より好ましくは0.015〜45ppm、特に好ましくは0.045〜45ppmとなるような濃度であってよく、タンパク質加水分解物の濃度は、例えば、喫食時のタンパク質加水分解物の濃度が、好ましくは0.06〜300ppm、より好ましくは0.1〜300ppm、特に好ましくは0.3〜300ppmとなるような濃度であってよい。
本発明の調味料の形態は特に制限されず、例えば、粉末状、顆粒状、液状、ペースト状、キューブ状等のいかなる形態であってもよい。
また、本発明の調味料に含まれる各成分(すなわち、有効成分および必要によりその他の成分)は、互いに混合されて本発明の調味料に含まれていてもよく、それぞれ別個に、あるいは、任意の組み合わせで別個に、本発明の調味料に含まれていてもよい。例えば、本発明の調味料は、高力価うま味物質と、コク味ペプチド、酵母エキス、およびタンパク
質加水分解物からなる群より選択される1またはそれ以上の成分とを、それぞれ別個に含むものであってもよい。本発明の調味料を添加して製造された飲食品中で有効成分が共存していれば喫食時に有効成分の併用効果が得られる。
<2>高力価うま味物質の味質の改善
本発明においては、高力価うま味物質とコク味ペプチド等とを併用することで、高力価うま味物質の味質の改善効果が得られる。
高力価うま味物質は、通常、後味型である。本発明において、「後味型」とは、うま味のピークが現れるのが遅いことをいう。本発明において、「後味型」とは、具体的には、例えば、グルタミン酸ナトリウム(MSG)よりもうま味のピークが遅く現れることであってよく、口にふくんでから7秒以降にうま味のピークが現れることであってもよい。
「味質の改善効果」とは、例えば、高力価うま味物質とコク味ペプチド等とを併用した場合(以下、「併用時」ともいう)に、高力価うま味物質とコク味ペプチド等とを併用しない場合(以下、「非併用時」ともいう)と比較して、うま味の先味の強さが向上することであってもよく、うま味の後切れの強さが向上することであってもよく、口にふくんでからうま味のピークが現れるまでの時間が短くなることであってもよく、それらの組み合わせであってもよい。本発明において、「先味の強さが向上する」とは、例えば、非併用時と比較して、併用時に、口にふくんでからうま味のピークが現れるまでの任意の時点でのうま味の強さが向上することであってよく、具体的には、口にふくんでから0〜10秒後までの任意の時点で感じるうま味の強さが向上することであってもよい。また、本発明において、「後切れの強さが向上する」とは、例えば、非併用時と比較して、併用時に、うま味のピークが現れた後の任意の時点でのうま味の強さが低下することであってよく、具体的には、口にふくんでから15〜25秒後までの任意の時点で感じるうま味の強さが低下することであってもよい。
また、本発明は、高力価うま味物質にコク味ペプチド等を添加することを含む、高力価うま味物質の味質を改善する方法(以下、「本発明の味質改善方法」ともいう)を提供する。本発明の味質改善方法において、「高力価うま味物質にコク味ペプチド等を添加する」とは、高力価うま味物質とコク味ペプチド等とを共存させる操作である限り、特に制限されない。例えば、「高力価うま味物質にコク味ペプチド等を添加する」には、コク味ペプチド等に高力価うま味物質を添加することも含まれる。また、本発明の味質改善方法においては、これら有効成分以外の成分が共存していてもよい。そのような成分は、経口摂取可能なものであれば特に制限されず、例えば、上述した本発明の調味料における「その他の成分」の説明を準用できる。すなわち、本発明の味質改善方法の一態様は、例えば、高力価うま味物質を含む調味料にコク味ペプチド等を添加することを含む、調味料の味質を改善する方法であってよい。また、本発明の味質改善方法の一態様は、例えば、高力価うま味物質を含む飲食品にコク味ペプチド等を添加することを含む、飲食品の味質を改善する方法であってもよい。
<3>本発明の飲食品の製造方法
上述の通り、本発明においては、高力価うま味物質とコク味ペプチド等を併用することで、高力価うま味物質の味質の改善効果が得られる。よって、高力価うま味物質とコク味ペプチド等を含む本発明の調味料は、飲食品にうま味を付与するために好適に使用できる。すなわち、本発明は、本発明の調味料を飲食品またはその原料に添加することを含む、うま味の付与された飲食品の製造方法を提供する。
また、有効成分を飲食品またはその原料に添加することによってうま味の付与された飲食品を製造してもよい。すなわち、本発明は、高力価うま味物質と、コク味ペプチド、酵
母エキス、およびタンパク質加水分解物からなる群より選択される1またはそれ以上の成分とを、飲食品またはその原料に添加することを含む、うま味の付与された飲食品の製造方法を提供する。
以下、このようにして製造されるうま味の付与された飲食品を「本発明の飲食品」ともいう。
飲食品としては、特に制限されず、あらゆる飲食品が包含される。飲食品としては、例えば、水、果汁、牛乳、茶、アルコール飲料、スープなどの飲料;ハム、ソーセージなどの食肉加工食品;かまぼこ、ちくわなどの水産加工食品;バター、発酵乳、粉乳などの乳製品;パン、麺類、菓子等が挙げられる。
本発明の飲食品は、本発明の調味料または有効成分を添加すること以外は、通常の飲食品と同様の原料を用い、同様の方法によって製造することができる。本発明の調味料または有効成分の添加は、飲食品の製造工程のいずれの段階で行われてもよい。すなわち、本発明の調味料または有効成分は、飲食品の原料に添加されてもよく、製造途中の飲食品に添加されてもよく、完成した飲食品に添加されてもよい。本発明の調味料または有効成分は、1回添加されてもよく、2またはそれ以上の回数に分けて添加されてもよい。また、本発明の調味料を添加する場合、本発明の調味料が各有効成分をそれぞれ別個に、あるいは、任意の組み合わせで別個に含む場合には、各有効成分は同時に飲食品またはその原料に添加されてもよいし、それぞれ別個に、あるいは、任意の組み合わせで別個に、飲食品またはその原料に添加されてもよい。また、有効成分を添加する場合、各有効成分は同時に飲食品またはその原料に添加されてもよいし、それぞれ別個に、あるいは、任意の組み合わせで別個に、飲食品またはその原料に添加されてもよい。
本発明の調味料を添加する場合、その添加量は、飲食品にうま味を付与できる限り特に制限されず、有効成分の種類、本発明の調味料における有効成分の濃度、飲食品の摂取態様等の諸条件に応じて適宜設定することができる。例えば、飲食品またはその原料に対して、本発明の調味料を0.01ppm〜50%添加してもよく、0.1ppm〜10%添加してもよい。本発明の調味料の添加量は、例えば、上記例示した喫食時の各有効成分の濃度を参考に設定されてよい。
有効成分を添加する場合、各有効成分の添加量や各有効成分の添加量の比率については、上述した本発明の調味料の添加量や本発明の調味料に含まれる各有効成分の濃度の比率についての記載を準用できる。各有効成分の添加量は、例えば、上記例示した喫食時の各有効成分の濃度を参考に設定されてよい。また、各有効成分の添加量の比率は、例えば、上記例示した各有効成分の濃度の比率を参考に設定されてよい。
本発明は以下の実施例によって、更に具体的に説明されるが、これらはいかなる意味でも本発明を限定するものと解してはならない。
実施例1:コク味ペプチドによる高力価うま味物質の味質の改善効果
本実施例では、高力価うま味物質に、コク味ペプチドを種々の濃度で添加し、味質の改善効果を評価した。
(1)高力価うま味物質の合成
(1−1)「うま味物質1」の合成
高力価うま味物質であるN1-(2,4-dimethoxybenzyl)-N2-(2-(pyridin-2-yl)ethyl)oxalamide(下記式1)を、WO2007/124152に記載の方法に準じて合成し、「うま味物質1」と
した。
Figure 2015097474
(1−2)「うま味物質2」の合成
高力価うま味物質であるN-(heptan-4-yl)benzo[d][1,3]dioxole-5-carboxamide(下記
式2)を、WO2007/124152に記載の方法に準じて合成し、「うま味物質2」とした。
Figure 2015097474
(1−3)「うま味物質3」の合成
高力価うま味物質である3,7-dimethyl-2,6-octadien-1-yl-cyclopropyl-carboxamide(下記式3)を、US2006/0057268A1に記載の方法に準じて合成し、「うま味物質3」とした。
Figure 2015097474
なお、実施例において、上記「うま味物質1」、「うま味物質2」、および「うま味物質3」を総称して「うま味物質」という場合がある。
(2)評価方法
上記で合成した各「うま味物質」0.3ppmに、コク味ペプチドである「コク味ペプチド1」を表1〜3に示す濃度となるよう添加し、サンプルを調製した。全てのサンプルは、各成分を蒸留水に溶解して調製した。なお、本実施例で用いた「コク味ペプチド1」は、γ-Glu-Val-Glyである。「コク味ペプチド1」は、WO2007/005593に記載の方法に準
じて合成したものを用いた。
各サンプルの「うま味の先味の強さ」と「うま味の後切れの強さ」について、専門パネル2名により官能評価を実施した。「うま味の先味の強さ」はサンプルを口に含んでから5秒後のうま味の強さ、「うま味の後切れの強さ」はサンプルを口に含んでから20秒後のうま味の強さに基づき、それぞれ、「−:弱い」、「±:僅かに強い」、「+:やや強い」、「++:強い」「+++:非常に強い」の5段階で評価を行った。評価基準は、各「うま味物質」0.3ppm単独の「うま味の先味の強さ」と「うま味の後切れの強さ」をそれぞれ「−:弱い」とし、各「うま味物質」0.3ppmとグルタミン酸ナトリウム(MSG)0.025%の混合物の「うま味の先味の強さ」と「うま味の後切れの強さ」をそれぞれ「++:強い」とした。
(3)結果
結果は以下の通りである(表1〜3)。表中、「濃度比(倍)」は、「コク味ペプチド1」の濃度/各「うま味物質」の濃度を意味する。
Figure 2015097474
Figure 2015097474
Figure 2015097474
各「うま味物質」に「コク味ペプチド1」を添加することで、各「うま味物質」単独の場合と比較し、「うま味の先味の強さ」および「うま味の後切れの強さ」が強まることが明らかとなった(表1〜3)。「コク味ペプチド1」の添加は、両成分の濃度比(「コク味ペプチド1」の濃度/各「うま味物質」の濃度)が0.033〜1000の範囲で特に有効であった。また、「コク味ペプチド1」の添加は、「コク味ペプチド1」の濃度が0.01ppm〜300ppmの範囲で特に有効であった。なお、「コク味ペプチド1」単独での識別閾値(識別できる最低濃度)は、300ppmであった。すなわち、「コク味ペプチド1」の添加は、「コク味ペプチド1」単独での識別閾値以下の濃度範囲で特に有効であった。
実施例2:酵母エキスによる高力価うま味物質の味質の改善効果
本実施例では、高力価うま味物質に、酵母エキスを種々の濃度で添加し、味質の改善効果を評価した。
(1)評価方法
実施例1で合成した各「うま味物質」0.3ppmに、酵母エキス「酵母エキスUM」
(味の素株式会社製)を表4〜6に示す濃度となるよう添加し、サンプルを調製した。全てのサンプルは、各成分を蒸留水に溶解して調製した。各サンプルの「うま味の先味の強さ」と「うま味の後切れの強さ」について、専門パネル2名により実施例1と同様の基準で官能評価を実施した。
(2)結果
結果は以下の通りである(表4〜6)。表中、「濃度比(倍)」は、「酵母エキスUM」の濃度/各「うま味物質」の濃度を意味する。また、表中、「YE風味」とは、酵母エキスの風味を意味する。
Figure 2015097474
Figure 2015097474
Figure 2015097474
各「うま味物質」に酵母エキス「酵母エキスUM」を添加することで、各「うま味物質」単独の場合と比較し、「うま味の先味の強さ」および「うま味の後切れの強さ」が強まることが明らかとなった(表4〜6)。「酵母エキスUM」の添加は、両成分の濃度比(「酵母エキスUM」の濃度/各「うま味物質」の濃度)が0.5〜400の範囲で特に有効であった。また、「酵母エキスUM」の添加は、「酵母エキスUM」の濃度が0.15ppm〜120ppmの範囲で特に有効であった。なお、「酵母エキスUM」単独での識別閾値(識別できる最低濃度)は、150ppmであった。すなわち、「酵母エキスUM」の添加は、「酵母エキスUM」単独での識別閾値以下の濃度範囲で特に有効であった。
実施例3:タンパク質加水分解物による高力価うま味物質の味質の改善効果
本実施例では、高力価うま味物質に、タンパク質加水分解物を種々の濃度で添加し、味質の改善効果を評価した。
(1)評価方法
実施例1で合成した各「うま味物質」0.3ppmに、植物性タンパク質加水分解物「A−1000」(味の素株式会社製)を表7〜9に示す濃度となるよう添加し、サンプルを調製した。全てのサンプルは、各成分を蒸留水に溶解して調製した。各サンプルの「うま味の先味の強さ」と「うま味の後切れの強さ」について、専門パネル2名により実施例1と同様の基準で官能評価を実施した。
(2)結果
結果は以下の通りである(表7〜9)。表中、「濃度比(倍)」は、「A−1000」の濃度/各「うま味物質」の濃度を意味する。また、表中、「HP風味」とは、タンパク質加水分解物の風味を意味する。
Figure 2015097474
Figure 2015097474
Figure 2015097474
各「うま味物質」にタンパク質加水分解物「A−1000」を添加することで、各「うま味物質」単独の場合と比較し、「うま味の先味の強さ」および「うま味の後切れの強さ
」が強まることが明らかとなった(表7〜9)。「A−1000」の添加は、両成分の濃度比(「A−1000」の濃度/各「うま味物質」の濃度)が3.3〜1000の範囲で特に有効であった。また、「A−1000」の添加は、「A−1000」の濃度が1ppm〜300ppmの範囲で特に有効であった。なお、「A−1000」単独での識別閾値(識別できる最低濃度)は、300ppmであった。すなわち、「A−1000」の添加は、「A−1000」単独での識別閾値以下の濃度範囲で特に有効であった。
実施例4:酵母エキスおよびタンパク質加水分解物による高力価うま味物質の味質の改善効果
本実施例では、高力価うま味物質に、酵母エキスおよびタンパク質加水分解物を種々の濃度で添加し、味質の改善効果を評価した。
(1)評価方法
実施例1で合成した各「うま味物質」0.3ppmに、酵母エキス「酵母エキスUM」および植物性タンパク質加水分解物「A−1000」を表10〜12に示す濃度となるよう添加し、サンプルを調製した。全てのサンプルは、各成分を蒸留水に溶解して調製した。各サンプルの「うま味の先味の強さ」と「うま味の後切れの強さ」について、専門パネル2名により実施例1と同様の基準で官能評価を実施した。
(2)結果
結果は以下の通りである(表10〜12)。表中、「酵母エキス濃度比(倍)」は、「酵母エキスUM」の濃度/各「うま味物質」の濃度を意味する。また、表中、「タンパク質加水分解物濃度比(倍)」は、「A−1000」の濃度/各「うま味物質」の濃度を意味する。また、表中、「YEとHPの風味」とは、酵母エキスとタンパク質加水分解物の風味を意味する。
Figure 2015097474
Figure 2015097474
Figure 2015097474
各「うま味物質」に酵母エキス「酵母エキスUM」およびタンパク質加水分解物「A−1000」を添加することで、各「うま味物質」単独の場合と比較し、「うま味の先味の強さ」および「うま味の後切れの強さ」が強まることが明らかとなった(表10〜12)。「酵母エキスUM」および「A−1000」の添加は、各「うま味物質」に対する酵母エキスの濃度比(「酵母エキスUM」の濃度/各「うま味物質1」の濃度)が0.03〜400、各「うま味物質」に対するタンパク質加水分解物の濃度比(「A−1000」の濃度/各「うま味物質1」の濃度)が0.2〜1000の範囲で特に有効であった。また、「酵母エキスUM」および「A−1000」の添加は、「酵母エキスUM」の濃度が0.009〜120ppm、「A−1000」の濃度が0.06〜300ppmの範囲で特に有効であった。
実施例5:飲食品における酵母エキスによる高力価うま味物質の味質の改善効果
本実施例では、カレースープにおいて、酵母エキスによる高力価うま味物質の味質の改善効果を評価した。
(1)評価方法
実施例1で合成した「うま味物質1」0.08ppmおよび酵母エキス「酵母エキスUM」(味の素株式会社製)1.2ppmを含有するカレースープサンプルS2を調製した。また、対照サンプルとして、「酵母エキスUM」を含有しないカレースープサンプルS1を調製した。各サンプルの配合を表13に示す。各サンプルの「うま味の先味の強さ」と「うま味の後切れの強さ」について、専門パネル11名により官能評価を実施した。
Figure 2015097474
(2)結果
結果、「酵母エキスUM」を含有しないS1と比較して、「酵母エキスUM」を含有するS2では、「うま味の先味の強さ」と「うま味の後切れの強さ」が向上し、嗜好性が増すことが明らかとなった。すなわち、飲食品中においても、酵母エキスによる高力価うま味物質の味質の改善効果が得られることが示された。
実施例1〜5に記載の通り、高力価うま味物質に、コク味ペプチド、酵母エキス、および/またはタンパク質加水分解物を添加することで、高力価うま味物質の味質が改善されることが明らかとなった。
また、上記「うま味物質1」、「うま味物質2」、および「うま味物質3」のうま味力価のピーク時間(口にふくんでからうま味のピークが現れるまでの時間)は、それぞれ23秒後、15秒後、および10秒後である。実施例1〜4においては、化学構造とうま味力価のピーク時間が全く異なる3種の高力価うま味物質についてコク味ペプチド、酵母エキス、および/またはタンパク質加水分解物との併用による味質の改善効果が認められたことから、本発明は種々の高力価うま味物質に対して広く適用できると考えられる。

Claims (19)

  1. 高力価うま味物質と、コク味ペプチド、酵母エキス、およびタンパク質加水分解物からなる群より選択される1またはそれ以上の成分とを含む、調味料であって、
    ただし、コク味ペプチドが含まれない場合には、以下の(1)および(2)の特徴を有する、調味料:
    (1)前記酵母エキスが、重量で高力価うま味物質の0.03〜400倍量、且つ、喫食時の前記酵母エキス濃度が0.009〜120ppmとなるように含まれる;
    (2)前記タンパク質加水分解物が、重量で高力価うま味物質の0.2〜1000倍量、且つ、喫食時の前記タンパク質加水分解物濃度が0.06〜300ppmとなるように含まれる。
  2. 高力価うま味物質と、コク味ペプチド、酵母エキス、およびタンパク質加水分解物からなる群より選択される1またはそれ以上の成分とを含む、調味料であって、
    ただし、コク味ペプチドが含まれない場合には、以下の(1)および/または(2)の特徴を有する、調味料:
    (1)前記酵母エキスが、重量で高力価うま味物質の0.5〜400倍量、且つ、喫食時の前記酵母エキス濃度が0.15〜120ppmとなるように含まれる;
    (2)前記タンパク質加水分解物が、重量で高力価うま味物質の3.3〜1000倍量、且つ、喫食時の前記タンパク質加水分解物濃度が1〜300ppmとなるように含まれる。
  3. 少なくともコク味ペプチドを含む、請求項1または2に記載の調味料。
  4. 前記コク味ペプチドがγ−グルタミルペプチドである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の調味料。
  5. 前記コク味ペプチドが、γ−Glu−X−Gly(Xはアミノ酸又はアミノ酸誘導体を表す)、γ−Glu−Val−Y(Yはアミノ酸又はアミノ酸誘導体を表す)、γ−Glu−Ala、γ−Glu−Gly、γ−Glu−Cys、γ−Glu−Met、γ−Glu−Thr、γ−Glu−Val、γ−Glu−Orn、Asp−Gly、Cys−Gly、Cys−Met、Glu−Cys、Gly−Cys、Leu−Asp、γ−Glu−Met(O)、γ−Glu−γ−Glu−Val、γ−Glu−Val−NH2、γ−G
    lu−Val−ol、γ−Glu−Ser、γ−Glu−Tau、γ−Glu−Cys(S−Me)(O)、γ−Glu−Leu、γ−Glu−Ile、γ−Glu−Abu、γ−Glu−Nva、γ−Glu−t−Leu、およびγ−Glu−Cys(S−Me)からなる群より選択される1またはそれ以上の化合物である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の調味料。
  6. 前記コク味ペプチドが、γ−Glu−X−Glyであって、前記Xが、Val、Nva、Cys、Cys(SNO)、Cys(S−allyl)、Gly、Cys(S−Me)、t−Leu、Abu、及びSerからなる群より選択されるアミノ酸又はアミノ酸誘導体である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の調味料。
  7. 前記コク味ペプチドが、γ−Glu−Val−Yであって、前記Yが、Gly、Val、Glu、Lys、Phe、Ser、Pro、Arg、Asp、Met、Thr、His、Orn、Asn、Cys、及びGlnからなる群より選択されるアミノ酸である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の調味料。
  8. 前記コク味ペプチドが、重量で高力価うま味物質の0.033〜1000倍量含まれる
    、請求項1〜7のいずれか1項に記載の調味料。
  9. 高力価うま味物質に、コク味ペプチド、酵母エキス、およびタンパク質加水分解物からなる群より選択される1またはそれ以上の成分を添加することを含む、高力価うま味物質の味質を改善する方法。
  10. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の調味料を飲食品またはその原料に添加することを含む、うま味の付与された飲食品の製造方法。
  11. うま味の付与された飲食品の製造方法であって、
    高力価うま味物質と、コク味ペプチド、酵母エキス、およびタンパク質加水分解物からなる群より選択される1またはそれ以上の成分とを、飲食品またはその原料に添加することを含み、
    ただし、コク味ペプチドが添加されない場合には、以下の(1)および(2)の特徴を有する、方法:
    (1)前記酵母エキスが、重量で高力価うま味物質の0.03〜400倍量、且つ、喫食時の前記酵母エキス濃度が0.009〜120ppmとなるように添加される;
    (2)前記タンパク質加水分解物が、重量で高力価うま味物質の0.2〜1000倍量、且つ、喫食時の前記タンパク質加水分解物濃度が0.06〜300ppmとなるように添加される。
  12. うま味の付与された飲食品の製造方法であって、
    高力価うま味物質と、コク味ペプチド、酵母エキス、およびタンパク質加水分解物からなる群より選択される1またはそれ以上の成分とを、飲食品またはその原料に添加することを含み、
    ただし、コク味ペプチドが添加されない場合には、以下の(1)および/または(2)の特徴を有する、方法:
    (1)前記酵母エキスが、重量で高力価うま味物質の0.5〜400倍量、且つ、喫食時の前記酵母エキス濃度が0.15〜120ppmとなるように添加される;
    (2)前記タンパク質加水分解物が、重量で高力価うま味物質の3.3〜1000倍量、且つ、喫食時の前記タンパク質加水分解物濃度が1〜300ppmとなるように添加される。
  13. 少なくともコク味ペプチドが添加される、請求項11または12に記載の方法。
  14. 前記コク味ペプチドがγ−グルタミルペプチドである、請求項11〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記コク味ペプチドが、γ−Glu−X−Gly(Xはアミノ酸又はアミノ酸誘導体を表す)、γ−Glu−Val−Y(Yはアミノ酸又はアミノ酸誘導体を表す)、γ−Glu−Ala、γ−Glu−Gly、γ−Glu−Cys、γ−Glu−Met、γ−Glu−Thr、γ−Glu−Val、γ−Glu−Orn、Asp−Gly、Cys−Gly、Cys−Met、Glu−Cys、Gly−Cys、Leu−Asp、γ−Glu−Met(O)、γ−Glu−γ−Glu−Val、γ−Glu−Val−NH2、γ−G
    lu−Val−ol、γ−Glu−Ser、γ−Glu−Tau、γ−Glu−Cys(S−Me)(O)、γ−Glu−Leu、γ−Glu−Ile、γ−Glu−Abu、γ−Glu−Nva、γ−Glu−t−Leu、およびγ−Glu−Cys(S−Me)からなる群より選択される1またはそれ以上の化合物である、請求項11〜14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 前記コク味ペプチドが、γ−Glu−X−Glyであって、Xが、Val、Nva、Cys、Cys(SNO)、Cys(S−allyl)、Gly、Cys(S−Me)、t−Leu、Abu、及びSerからなる群より選択されるアミノ酸又はアミノ酸誘導体である、請求項11〜15のいずれか1項に記載の方法。
  17. 前記コク味ペプチドが、γ−Glu−Val−Yであって、Yが、Gly、Val、Glu、Lys、Phe、Ser、Pro、Arg、Asp、Met、Thr、His、Orn、Asn、Cys、及びGlnからなる群より選択されるアミノ酸である、請求項11〜15のいずれか1項に記載の方法。
  18. 前記コク味ペプチドが、重量で高力価うま味物質の0.033〜1000倍量添加される、請求項11〜17のいずれか1項に記載の方法。
  19. 請求項10〜18のいずれか1項に記載の方法により製造されうる、うま味の付与された飲食品。
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