JP2015097467A - 蓄電モジュール、蓄電装置および蓄電モジュールの制御方法 - Google Patents

蓄電モジュール、蓄電装置および蓄電モジュールの制御方法 Download PDF

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和寛 大橋
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Abstract

【課題】過放電による不具合のリスクを抑制し、復帰が容易な蓄電モジュール、蓄電装置および蓄電モジュールの制御方法を提供すること。【解決手段】蓄電モジュール1は、正極集電体12a上に正極活物質層12が形成された正極および負極集電体13a上に負極活物質層13が形成された複数の負極が、絶縁された状態で交互に積層されてなる蓄電セル要素11と、外装体20と、外装体20の外部に露出する正極端子14、第1負極端子15aおよび第2負極端子15bとを備え、負極集電体13aの各々は、第1負極端子15aおよび第2負極端子15bのいずれか一方に電気的に接続され、第1負極端子15aおよび第2負極端子15bの各々は、少なくとも一つの負極集電体13aに電気的に接続されている第1蓄電セル10−1および第2蓄電セル10−2を含む。【選択図】図9

Description

本発明は、蓄電モジュール、蓄電装置および蓄電モジュールの制御方法に関する。
近年、リチウムイオンキャパシタ、電気二重層キャパシタおよびリチウムイオン二次電池などの蓄電セルは、高容量および高出力で小型の蓄電源として注目されており、例えば携帯機器や電気移動体等の電源として使用されている。このような蓄電セルの一例としては、複数の正極および複数の負極が、セパレータを介して交互に積層された積層型のものが知られている(特許文献1参照。)。
一方、中型または大型の蓄電源としては、多数の蓄電セルが直列または並列に接続されてなる蓄電モジュールが知られている(特許文献2参照)。
しかしながら、上記の蓄電セルや蓄電モジュールを搭載した装置を使用する最中に停電などにより装置が停止した場合や、上記の蓄電セルや蓄電モジュールを長期間使用しない場合などには、暗電流などにより蓄電セルは放電をし続けるため、以下のような問題がある。
長時間にわたる停電や長期間にわたる不使用においては、自己放電や暗電流により過放電となってガスが発生したり、再使用までの間に短絡したりする危険性が考えられる。その結果、蓄電セル自体が劣化し、再度使用時に充電できないなど、長期保管により短命となる場合がある。故に、装置に組込まれた蓄電セルや蓄電モジュール自体は、その装置を長期保管することで短命となり長寿命化を図る事ができない場合がある、という問題を有している。そこで従来は、蓄電セルや蓄電モジュールにおいては、蓄電セルが過放電にならないようにするために、例えば過放電防止機能を働かせることで放電電流をOFFとするか、下限電圧まで到達した場合にOFFとするような制御をしていた。
また、蓄電セルや蓄電モジュールのメンテナンスや廃棄などの取り扱いの際には、本来は正極端子と負極端子との間の電圧が小さい方が望ましいが、リチウムイオンキャパシタやリチウムイオン二次電池などの蓄電セルを用いる場合に正極端子と負極端子との間の電圧を下げるために短絡させたりすると、上述のように過放電になりガスが発生する危険性があり、作業者への悪影響が考えられる。
特開2008−66170号公報 特開2012−33709号公報
本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、過放電による不具合のリスクを抑制し、復帰が容易な蓄電モジュール、蓄電装置および蓄電モジュールの制御方法を提供することにあるが、特に限定されるものではない。
本発明は上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様または適用例として実現することができる。
[適用例1]
本適用例に係る蓄電モジュールは、
正極集電体上に正極活物質層が形成された正極および負極集電体上に負極活物質層が形成された負極が、絶縁された状態で交互に積層されてなる蓄電デバイス要素と、前記蓄電デバイス要素を収容する外装体と、前記外装体に設けられた、当該外装体の外部に露出する正極端子と、前記外装体に互いに離間して設けられた、当該外装体の外部に露出する第1負極端子および第2負極端子とを備え、前記負極集電体の各々は、前記第1負極端子および前記第2負極端子のいずれか一方に電気的に接続され、前記第1負極端子および前記第2負極端子の各々は、少なくとも一つの前記負極集電体に電気的に接続されている、蓄電セルと、
前記正極端子と前記第1負極端子との間の電気的な接続状態を切り替える第1調整部と、前記第1蓄電セルの前記第1負極端子と前記第2負極端子との間の電気的な接続状態を切り替える第2調整部とを有する切替部と、
を有する、蓄電モジュールである。
[適用例2]
上述の蓄電モジュールにおいて、
前記切替部は、
動作モードとして、
前記第1調整部がOFF状態であり、前記第2調整部がON状態である第1モードと、
前記第1調整部がOFF状態であり、前記第2調整部がOFF状態である第2モードと、
前記第1調整部がON状態であり、前記第2調整部がOFF状態である第3モードと、
を有してもよい。
[適用例3]
上述の蓄電モジュールにおいて、
操作を受け付ける操作受付部をさらに有し、
前記切替部は、前記操作受付部が受け付ける操作に基づいて、前記動作モードを切り替えてもよい。
[適用例4]
上述の蓄電モジュールにおいて、
前記正極端子と前記第1負極端子との間の電圧を検出する電圧検出部をさらに有し、
前記切替部は、前記電圧検出部が検出する電圧が基準電圧以下である場合に、前記動作モードを前記第1モードから前記第2モードへと切り替えてもよい。
[適用例5]
本適用例に係る蓄電モジュールは、
正極集電体上に正極活物質層が形成された正極および負極集電体上に負極活物質層が形成された負極が、絶縁された状態で交互に積層されてなる蓄電セル要素と、前記蓄電セル要素を収容する外装体と、前記外装体に設けられた、当該外装体の外部に露出する正極端子と、前記外装体に互いに離間して設けられた、当該外装体の外部に露出する第1負極端子および第2負極端子とを備え、前記負極集電体の各々は、前記第1負極端子および前記第2負極端子のいずれか一方に電気的に接続され、前記第1負極端子および前記第2負極端子の各々は、少なくとも一つの前記負極集電体に電気的に接続されている、第1蓄電セルおよび第2蓄電セルと、
前記第1蓄電セルの前記正極端子と前記第1負極端子との間の電気的な接続状態を切り替える第1調整部と、前記第1蓄電セルの前記第1負極端子と前記第2負極端子との間の
電気的な接続状態を切り替える第2調整部とを有する第1切替部と、
前記第2蓄電セルの前記正極端子と前記第1負極端子との間の電気的な接続状態を切り替える第1調整部と、前記第2蓄電セルの前記第1負極端子と前記第2負極端子との間の電気的な接続状態を切り替える第2調整部とを有する第2切替部と、
前記第1切替部および前記第2切替部を制御する第1制御部と、
を有し、
前記第1蓄電セルの前記第1負極端子と、前記第2蓄電セルの前記正極端子とは、電気的に接続されており、
前記第1切替部および前記第2切替部は、
動作モードとして、
前記第1調整部がOFF状態であり、前記第2調整部がON状態である第1モードと、
前記第1調整部がOFF状態であり、前記第2調整部がOFF状態である第2モードと、
前記第1調整部がON状態であり、前記第2調整部がOFF状態である第3モードと、
を有し、
前記第1制御部は、前記第1切替部および前記第2切替部の前記動作モードを制御する、蓄電モジュールである。
[適用例6]
上述の蓄電モジュールにおいて、
前記第1切替部の前記第1調整部は、前記第1蓄電セルの前記正極端子と前記第1負極端子との間に電気的に接続された第1スイッチを有し、
前記第1切替部の前記第2調整部は、前記第1蓄電セルの前記第1負極端子と前記第2負極端子との間に電気的に接続された第2スイッチを有し、
前記第2切替部の前記第1調整部は、前記第2蓄電セルの前記正極端子と前記第1負極端子との間に電気的に接続された第1スイッチを有し、
前記第2切替部の前記第2調整部は、前記第2蓄電セルの前記第1負極端子と前記第2負極端子との間に電気的に接続された第2スイッチを有していてもよい。
[適用例7]
上述の蓄電モジュールにおいて、
第1切替部の前記第1調整部は、前記第1切替部の前記第1スイッチと直列に接続された抵抗器をさらに有し、
第2切替部の前記第1調整部は、前記第2切替部の前記第1スイッチと直列に接続された抵抗器をさらに有していてもよい。
[適用例8]
上述の蓄電モジュールにおいて
電源生成部をさらに有し、
前記第1切替部の第1調整部および前記第2切替部の第1調整部は、前記第3モードである場合に、前記電源生成部を介してON状態となってもよい。
[適用例9]
上述の蓄電モジュールにおいて、
前記第1蓄電セルおよび前記第2蓄電セルのそれぞれは、
全ての負極集電体に対する前記第1負極端子に電気的に接続された負極集電体の割合が、5%以上50%以下であってもよい。
[適用例10]
上述の蓄電モジュールにおいて、
前記第1蓄電セルおよび前記第2蓄電セルのそれぞれは、
前記正極集電体および前記負極集電体の少なくとも一方は複数の貫通孔を有していてもよい。
[適用例11]
上述の蓄電モジュールにおいて、
前記第1蓄電セルおよび前記第2蓄電セルのそれぞれは、
前記負極活物質層には、リチウムイオンがドープされていてもよい。
[適用例12]
本適用例に係る蓄電装置は、
上述の複数の蓄電モジュールと、
前記蓄電モジュールのそれぞれが有する前記第1制御部を制御する第2制御部と、
を有する、蓄電装置である。
[適用例13]
上述の蓄電装置において、
前記第1制御部および前記第2制御部は、デイジーチェーン接続されていてもよい。
[適用例14]
上述の蓄電装置において、
絶縁しつつ信号を伝送する絶縁伝送部をさらに有し、
前記第2制御部は、前記絶縁伝送部を介して前記第1制御部を制御してもよい。
[適用例15]
上述の蓄電装置において、
前記複数の蓄電モジュールは、電気的に直列に接続されていてもよい。
[適用例16]
本適用例に係る蓄電モジュールの制御方法は、
正極集電体上に正極活物質層が形成された正極および負極集電体上に負極活物質層が形成された負極が、絶縁された状態で交互に積層されてなる蓄電デバイス要素と、前記蓄電デバイス要素を収容する外装体と、前記外装体に設けられた、当該外装体の外部に露出する正極端子と、前記外装体に互いに離間して設けられた、当該外装体の外部に露出する第1負極端子および第2負極端子とを備え、前記負極集電体の各々は、前記第1負極端子および前記第2負極端子のいずれか一方に電気的に接続され、前記第1負極端子および前記第2負極端子の各々は、少なくとも一つの前記負極集電体に電気的に接続されている、蓄電セルと、
前記正極端子と前記第1負極端子との間の電気的な接続状態を切り替える第1調整部と、前記第1蓄電セルの前記第1負極端子と前記第2負極端子との間の電気的な接続状態を切り替える第2調整部とを有する切替部と、
を有する蓄電モジュールの制御方法であって、
前記切替部が有する動作モードを、
前記第1調整部がOFF状態であり、前記第2調整部がON状態である第1モードとする第1工程と、
前記第1調整部がOFF状態であり、前記第2調整部がOFF状態である第2モードとする第2工程と、
前記第1調整部がON状態であり、前記第2調整部がOFF状態である第3モードとする第3工程と、
を有する蓄電モジュールの制御方法である。
[適用例17]
上述の蓄電モジュールの制御方法において、
前記蓄電モジュールは、操作を受け付ける操作受付部をさらに有し、
前記操作受付部が受け付ける操作に基づいて、前記第1工程、前記第2工程および前記第3工程のいずれかを行ってもよい。
[適用例18]
上述の蓄電モジュールの制御方法において、
前記蓄電モジュールは、前記正極端子と前記第1負極端子との間の電圧を検出する電圧検出部をさらに有し、
前記電圧検出部が検出する電圧が基準電圧以下である場合に、前記第2工程を行ってもよい。
[適用例19]
本適用例に係る蓄電モジュールの制御方法は、
正極集電体上に正極活物質層が形成された正極および負極集電体上に負極活物質層が形成された負極が、絶縁された状態で交互に積層されてなる蓄電セル要素と、前記蓄電セル要素を収容する外装体と、前記外装体に設けられた、当該外装体の外部に露出する正極端子と、前記外装体に互いに離間して設けられた、当該外装体の外部に露出する第1負極端子および第2負極端子とを備え、前記負極集電体の各々は、前記第1負極端子および前記第2負極端子のいずれか一方に電気的に接続され、前記第1負極端子および前記第2負極端子の各々は、少なくとも一つの前記負極集電体に電気的に接続されている、第1蓄電セルおよび第2蓄電セルと、
前記第1蓄電セルの前記正極端子と前記第1負極端子との間の電気的な接続状態を切り替える第1調整部と、前記第1蓄電セルの前記第1負極端子と前記第2負極端子との間の電気的な接続状態を切り替える第2調整部とを有する第1切替部と、
前記第2蓄電セルの前記正極端子と前記第1負極端子との間の電気的な接続状態を切り替える第1調整部と、前記第2蓄電セルの前記第1負極端子と前記第2負極端子との間の電気的な接続状態を切り替える第2調整部とを有する第2切替部と、
を有し、
前記第1蓄電セルの前記第1負極端子と、前記第2蓄電セルの前記正極端子とは、電気的に接続されている、蓄電モジュールの制御方法であって、
前記第1切替部および前記第2切替部のそれぞれが有する動作モードを、
前記第1調整部がOFF状態であり、前記第2調整部がON状態である第1モードとする第1工程と、
前記第1調整部がOFF状態であり、前記第2調整部がOFF状態である第2モードとする第2工程と、
前記第1調整部がON状態であり、前記第2調整部がOFF状態である第3工程と、
を有する、蓄電モジュールの制御方法である。
[適用例20]
上述の蓄電モジュールの制御方法において、
全ての負極集電体に対する前記第1負極端子に電気的に接続された負極集電体の割合が、5%以上50%以下であってもよい。
[適用例21]
上述の蓄電モジュールの制御方法において、
前記正極集電体または前記負極集電体は複数の貫通孔を有していてもよい。
[適用例22]
上述の蓄電モジュールの制御方法において、
前記負極活物質層には、リチウムイオンがドープされていてもよい。
本発明の蓄電モジュールおよび蓄電装置においては、第1切替部および第2切替部の動作モードを第1モードから第2モードへと切り替えることで、蓄電セルの第1負極端子と第2負極端子とを電気的に切り離し、過放電による不具合のリスクを抑制することができる。これは、蓄電セルの正極集電体および負極集電体の各々が貫通孔を有しているため、第1負極端子に接続された負極に対向していない正極も含め、全ての正極と第1負極端子に接続された負極との間で電子およびイオンの移動が可能となる。その結果、過放電となってセル電圧(蓄電セルの正極端子と第1負極端子との間の電圧)が0Vとなっても、蓄電セル内における正極電位および負極電位を、例えば1.5V以上の高い電位になるよう調整することができるため、ガス発生や抵抗上昇が生じない。なお、この際、第1負極端子と第2負極端子との間には電位差が生じる。
また、蓄電モジュールおよび蓄電装置の組立や解体時のように、使用者が蓄電セルに触れる可能性がある場合などに、強制的にセル電圧を0Vとして安全性を確保したい場合には、第1スイッチをONにして正極端子と第1負極端子とを短絡させる第3モードとすることでガス発生や抵抗上昇など蓄電セルに不具合を生じることなくセル電圧を0Vに保つことができる。この際、正極端子と第1負極端子に第2負極端子が接触すると危険な場合があるので、第2負極端子は外観から分からないように、カバー等により被覆しておくことが、より安全で好ましい。
本発明の蓄電モジュールおよび蓄電装置においては、第1切替部および第2切替部の動作モードを第2モードまたは第3モードから第1モードへと切り替て、蓄電セルの第1負極端子と第2負極端子とを短絡させることによって、第2負極端子の活物質層に予めドープされたリチウムイオンが、第1負極端子の活物質層にドープされて、全負極を同電位にし、負極全体の電位を下げることができる。これは、上述したように、正極集電体および負極集電体の各々が貫通孔を有しているため、電位差の生じていた第1負極端子と第2負極端子との間で、同電位になるよう電子およびイオンの移動が起こったためである。これによって、セル電圧が0V状態にあった場合でも、第1モードにすることで、正極端子と第1負極端子および第2負極端子との間に電位差が生じるので、再充電しなくても電源として使用可能となる。したがって、復帰が容易な蓄電モジュールおよび蓄電装置を実現できる。ただし、上述の各モードへの切替えの際には、第1調整部と第2調整部がともにON状態となると、第1蓄電セルと第2蓄電セルのいずれもガス発生により劣化する場合があるので注意が必要である。
また、本発明の蓄電モジュールおよび蓄電装置においては、蓄電セル単位でセル電圧を0Vに制御できるので、出力電圧を制御できる蓄電モジュールおよび蓄電装置を実現できる。
本実施形態の蓄電セル10の構成を示す説明用平面図である。 図1に示される蓄電セル10のA−A断面を示す説明図である。 本実施形態の蓄電セル10の一例における第1負極端子15aおよび第2負極端子15bと負極集電体13aとの電気的接続状態を示す説明図である。 本実施形態の蓄電セル10の他の例における第1負極端子15aおよび第2負極端子15bと負極集電体13aとの電気的接続状態を示す説明図である。 第1実施形態に係る蓄電モジュール1000の一例の構成を示す回路図である。 操作受付部160の一例の構成を示す説明図である。 他の構成の操作受付部160を含む蓄電モジュール1000の回路図である。 本実施形態に係る蓄電モジュール1000の制御方法を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る蓄電モジュール1の構成を示す回路図である。 第3実施形態に係る蓄電モジュール1aの構成を示す回路図である。 図11(A)および図11(B)は、電源生成部70の構成例を示す回路図である。 第1実施形態に係る蓄電装置100の構成を示す回路図である。 第2実施形態に係る蓄電装置100aの構成を示す回路図である。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。用いる図面は説明の便宜上のものである。なお、以下に説明する実施形態および実施例は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
本明細書において、「ドープ」とは、吸蔵、吸着または挿入を意味し、広く、正極活物質にリチウムイオンおよびアニオンの少なくとも一方が入る現象、あるいは、負極活物質にリチウムイオンが入る現象をいう。また、「脱ドープ」とは、脱離、放出をも意味し、正極活物質からリチウムイオンもしくはアニオンが脱離する現象、または負極活物質からリチウムイオンが脱離する現象をいう。
1.蓄電モジュール
1−1.蓄電セルの全体構造
図1は、本実施形態の蓄電セル10の構成を示す説明用平面図である。図2は、図1に示される蓄電セル10のA−A断面を示す説明図である。この蓄電セル10は、例えばリチウムイオンキャパシタであって、平面形状が略矩形のラミネートフィルム型の外装体20を有する。この外装体20の内部には、蓄電セル要素11および電解液が収容されている。
本実施形態に係る蓄電セル10は、正極集電体12a上に正極活物質層12が形成された正極および負極集電体13a上に負極活物質層13が形成された複数の負極が、絶縁された状態で交互に積層されてなる蓄電セル要素11と、蓄電セル要素11を収容する外装体20と、外装体20に設けられた、当該外装体20の外部に露出する正極端子14と、外装体20に互いに離間して設けられた、当該外装体20の外部に露出する第1負極端子15aおよび第2負極端子15bとを備え、負極集電体13aの各々は、第1負極端子15aおよび第2負極端子15bのいずれか一方に電気的に接続され、第1負極端子15aおよび第2負極端子15bの各々は、少なくとも一つの負極集電体13aに電気的に接続されている。
蓄電セル要素11は、複数の正極と複数の負極とが、セパレータSを介して交互に積層されて構成された電極積層体11aを有する。この電極積層体11aの上面には、リチウム金属よりなるリチウムイオン供給源18が配置されている。このリチウムイオン供給源18上には、リチウム極集電体18aが積層されている。正極の各々は、金属箔よりなる正極集電体12aと、この正極集電体12a上に形成された正極活物質層12とにより構成されている。図示の例では、正極活物質層12は、正極集電体12aの両面に形成されている。一方、負極の各々は、金属箔よりなる負極集電体13aと、この負極集電体13
a上に形成された負極活物質層13とにより構成されている。図示の例では、最も下層側および最も上層側に位置する負極においては、負極活物質層13は、負極集電体13aの一面に形成され、その他の負極においては、負極活物質層13は、負極集電体13aの両面に形成されている。
外装体20の一端(図1および図2において左端)には、外装体20の内部から外部に突出して当該外装体20の外部に露出する正極端子14が設けられている。また、外装体20の他端(図1および図2において右端)には、それぞれ外装体20の内部から外部に突出して当該外装体20の外部に露出する第1負極端子15aおよび第2負極端子15bが、互いに離間して設けられている。
正極集電体12aの各々は、正極用リード部材16を介して正極端子14に電気的に接続されている。
一方、負極集電体13aの各々は、後述される図3または図4にも示されるように、負極用リード部材17を介して第1負極端子15aおよび第2負極端子15bのいずれか一方に電気的に接続されている。また、第1負極端子15aおよび第2負極端子15bの各々は、少なくとも一つの負極集電体13aに電気的に接続されている。
また、リチウム極集電体18aは、リチウム極用リード部材19を介して第2負極端子15bに電気的に接続されている。
なお、負極用リード部材17を介さず、直接負極集電体13aから第1負極端子15aおよび第2負極端子15bのいずれか一方に電気的に接続されていてもよい。その場合、負極集電体13aに形成された負極活物質層13を形成していない領域をリード材の代わりとして用いることができる。
本実施形態の蓄電セル10においては、蓄電セル要素11における全ての負極集電体13aに対する第1負極端子15aに電気的に接続された負極集電体13aの割合が、5%以上50%以下であることが好ましい。具体的には、第1負極端子15aに電気的に接続された負極集電体13aの数をa、第2負極端子15bに電気的に接続された負極集電体13aの数をbとしたとき、a×100/(a+b)で求められる割合が5%以上50%以下であることが好ましい。この割合が5%未満である場合には、蓄電セル10の充電深度にもよるが、正極端子14と第1負極端子15aとを短絡させた際に、第1負極端子15aの電位が高くなる。その結果、負極集電体13aを構成する銅がイオン化して正極へ析出し、短絡するおそれがある。一方、この割合が50%を超える場合には、正極端子14と第1負極端子15aを短絡させた際に、正極の電位が低くなり、電解液の分解や、抵抗上昇などの不具合を生じるおそれがある。
図3は、本実施形態の蓄電セル10の一例における第1負極端子15aおよび第2負極端子15bと負極集電体13aとの電気的接続状態を示す説明図である。図4は、本実施形態の蓄電セル10の他の例における第1負極端子15aおよび第2負極端子15bと負極集電体13aとの電気的接続状態を示す説明図である。
蓄電セル要素11において、第1負極端子15aに電気的に接続された負極集電体13aおよび第2負極端子15bに電気的に接続された負極集電体13aの積層順は、特に限定されない。具体的な例を示すと、下記(1)〜下記(3)の構成が挙げられる。
(1)第1負極端子15aに電気的に接続された負極集電体13aおよび第2負極端子15bに電気的に接続された負極集電体13aが交互に積層された構成(図3参照)。
(2)第2負極端子15bに電気的に接続された負極集電体13aが上層側若しくは下層側に連続して積層され、第1負極端子15aに電気的に接続された負極集電体13aが下層側若しくは上層側に連続して積層された構成(図4参照)。
(3)第1負極端子15aに電気的に接続された負極集電体13aおよび第2負極端子15bに電気的に接続された負極集電体13aがランダムに積層された構成。
これらの中では、蓄電セル10の製造上の観点から、上記(1)または上記(2)の構成が好ましい。
なお、図3および図4において、蓄電セル要素11の詳細は、負極集電体13aを破線で示すことを除いて省略されている。
1−2.集電体
正極集電体12aおよび負極集電体13a(以下、両者を総称して「電極集電体」という。)の少なくとも一方は、表裏面に貫通する複数の貫通孔を有するものを用いることが好ましい。電極集電体における貫通孔の形態、数等は特に限定されない。この貫通孔は、リチウムイオン供給源18から電気化学的に供給されるリチウムイオンおよび電解液中のリチウムイオンが各電極集電体にOFFされることなく、電極の表裏間を移動できるように形成されていることが好ましい。このような電極集電体としては、エキスパンドメタル、パンチングメタル、電解エッチング処理された金属箔などを用いることができる。
1−3.正極集電体
正極集電体12aを構成する材料としては、アルミニウム、ステンレス鋼等を用いることができ、特にアルミニウムが好ましい。また、正極集電体12aの厚みは特に限定されないが、通常1μm以上50μm以下であればよく、5μm以上40μm以下が好ましく、10μm以上40μm以下が特に好ましい。
正極集電体12aの貫通孔の孔径は例えば1μm以上500μm以下であり、5μm以上300μm以下が好ましく、10μm以上300μm以下が特に好ましい。また、正極集電体12aの貫通孔の気孔率(%)は、20%以上50%以下であることが好ましく、20%以上40%以下であることがより好ましい。ここで、正極集電体12aの気孔率(%)は下記式(1)により求めることができる。
式(1):気孔率(%)=〔1−(正極集電体の質量/正極集電体の真比重)/(正極集電体の見かけ体積)〕×100
1−4.正極活物質
正極活物質層12を構成する正極活物質としては、リチウムイオンおよびテトラフルオロボレート等の少なくとも1種のアニオンを可逆的にドープ・脱ドープ可能な物質を用いることができる。正極活物質の具体例としては、活性炭粉末が挙げられる。
正極活物質の比表面積は、1900m2/g以上2800m2/g以下であることが好ましく、さらに、1950m2/g以上2600m2/g以下であることが好ましい。また、正極活物質の50%体積累積径(D50)は、正極活物質の充填密度の観点から、2μm以上8μm以下が好ましく、特に2μm以上5μm以下が好ましい。正極活物質の比表面積および50%体積累積径(D50)が前記範囲であれば、リチウムイオンキャパシタのエネルギー密度をさらに向上させることができる。ここで、50%体積累積径(D50)の値は、例えばマイクロトラック法により求められる。
1−5.正極活物質層
正極活物質層12の厚みは、片面の厚みに制限は無いが、300μm以下が好ましく、25μm以上70μm以下であればよく、25μm以上60μm以下であることが好ましく、25μm以上50μm以下であることがより好ましい。正極活物質層12の厚みが上記範囲であれば、正極活物質層12内を移動するイオンの拡散抵抗を小さくするとこができ、これにより、内部抵抗を下げることができる。
1−6.負極集電体
負極集電体13aを構成する材料としては、ステンレス鋼、銅、ニッケル等を用いることができる。負極集電体の厚みは特に限定されないが、通常1μm以上50μm以下であればよく、5μm以上40μm以下であることが好ましく、10μm以上30μm以下であることが特に好ましい。
負極集電体13aの貫通孔の孔径は、例えば0.5μm以上50μm以下であり、0.5μm以上30μm以下であることが好ましく、0.5μm以上20μmであることが特に好ましい。
また、負極集電体13aの貫通孔の気孔率(%)は、20%以上60%以下であることが好ましく、20%以上50%以下であることがより好ましい。ここで、負極集電体13aの気孔率(%)は下記式(2)により求めることができる。
式(2):気孔率(%)=〔1−(負極集電体の質量/負極集電体の真比重)/(負極集電体の見かけ体積)〕×100
1−7.負極活物質
負極活物質層13を構成する負極活物質としては、リチウムイオンを可逆的にドープ・脱ドープ可能である物質を用いることが好ましく、特に黒鉛系粒子が好ましい。黒鉛系粒子としては、人造黒鉛、天然黒鉛の表面がタールもしくはピッチ由来の黒鉛化物質によって被覆されてなる黒鉛系複合粒子を用いることが好ましい。
負極活物質の比表面積は、0.1m2/g以上200m2/g以下であることが好ましく、より好ましくは0.5m2/g以上50m2/g以下である。負極活物質の比表面積が0.1m2/g未満である場合には、得られるリチウムイオンキャパシタの抵抗が高くなる。一方、負極活物質の比表面積が200m2/gを超える場合には、得られるリチウムイオンキャパシタの充電時の不可逆容量が高くなる。
また、負極活物質の50%体積累積径(D50)は、0.5μm以上10μm以下が好ましい。ここで、負極活物質の50%体積累積径(D50)は、例えば、マイクロトラック法により求められる値である。
1−8.負極活物質層
負極活物質層13の厚みは、正極活物質層12の質量とのバランスによって好ましい範囲が異なるが、抵抗を小さくするためには、例えば、片面の厚みが10μm以上80μm以下であればよく、10μm以上65μm以下であることが好ましく、10μm以上50μm以下であることがより好ましい。負極活物質層13には、リチウムイオンがドープされていることが好ましい。
1−9.活物質層の形成方法
正極活物質層12および負極活物質層13は、電極集電体に、正極活物質または負極活
物質を塗布、印刷、射出、噴霧、蒸着または圧着等により付着させることによって形成される。正極活物質層12および負極活物質層13の形成方法の具体例としては、下記の(1)および(2)の方法が挙げられる。
(1)活物質粉末(正極活物質または負極活物質)と、バインダと、必要に応じて、導電材、カルボキシメチルセルロース(CMC塩)等の増粘剤と、水または有機溶媒とを混合することにより、スラリーを調製し、このスラリーを電極集電体に塗布する方法。
(2)上記(1)と同様にして調製されたスラリーをシート状に成形し、得られる成形体を電極集電体に貼付する方法。
上記の(1)および(2)の方法において、スラリーの調製に用いられるバインダとしては、例えば、SBR等のゴム系バインダ、ポリ四フッ化エチレン、ポリフッ化ビニリデン等をアクリル系樹脂でシード重合させた含フッ素系樹脂、アクリル系樹脂等が挙げられる。
また、スラリーの調製に用いられる導電材としては、例えば、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、グラファイト、金属粉末などが挙げられる。
バインダおよび導電材の各々の添加量は、用いられる活物質の電気伝導度、形成される活物質層の形状等によっても異なるが、いずれも、通常、活物質に対して2質量%以上20質量%以下であることが好ましい。
1−10.セパレータ
セパレータSとしては、JISP8117に準拠した方法により測定された透気度が1〜200secの範囲内にある材料を好適に用いることができる。具体的には、セパレータSとしては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、セルロース、ポリオレフィン、セルロース/レーヨンなどから構成される不織布や微多孔質膜等の中から適宜選択したものを用いることができる。これらの中では、ポリエチレン、ポリプロピレンまたはセルロース/レーヨンよりなる不織布が好ましい。
セパレータSの厚みは、例えば1μm以上100μm以下であり、5μm以上50μm以下であることが好ましい。
1−11.端子およびリード部材
正極端子14および正極用リード部材16を構成する材料としては、アルミニウム、ステンレス鋼等を用いることができる。
正極用リード部材16は、正極集電体12aと一体に形成されていても、正極集電体12aと別体のものが、溶接等によって正極集電体12aに固定されていてもよい。
第1負極端子15a、第2負極端子15bおよび負極用リード部材17を構成する材料としては、ステンレス鋼、銅、ニッケル等を用いることができる。
負極用リード部材17は、負極集電体13aと一体に形成されていても、負極集電体13aと別体のものが、溶接等によって負極集電体13aに固定されていてもよい。
1−12.電解液
本実施形態の蓄電セル10において、リチウムイオンキャパシタを構成する場合には、電解液として、リチウム塩の非プトロトン性有機溶媒電解質溶液が好適に用いられる。
1−13.非プロトン性有機溶媒
電解液における非プロトン性有機溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート(以下、「EC」ともいう。)、プロピレンカーボネート(以下、「PC」ともいう。)、ブチレンカーボネート等の環状カーボネート、ジメチルカーボネート(以下、「DMC」ともいう。)、エチルメチルカーボネート(以下、「EMC」ともいう。)、ジエチルカーボネート(以下、「DEC」ともいう。)、メチルプロピルカーボネート等の鎖状カーボネート、またはこれらの2種以上を混合した混合溶媒を用いることができる。これらの中では、粘度が低く、解離度が高く、イオン伝導度が高い電解液が得られることから、環状カーボネートと鎖状カーボネートとの混合溶媒が好ましい。このような混合溶媒の具体例としては、ECとPCとDECとの混合溶媒、ECとDECとの混合溶媒、ECとEMCとDMCとの混合溶媒などが挙げられる。
また、電解液を構成する有機溶媒は、環状カーボネートおよび鎖状カーボネート以外の有機溶媒、例えば、縺|ブチロラクトン等の環状エステル、スルホラン等の環状スルホン、ジオキソラン等の環状エーテル、プロピオン酸エチル等の鎖状カルボン酸エステル、ジメトキシエタン等の鎖状エーテル等を含有するものであってもよい。
1−14.電解質
電解液を構成する電解質であるリチウム塩としては、例えば、LiClO4、LiAsF3、LiBF4、LiPF6、Li(C25SO22、LiN(CF3SO22などを用いることができる。これらの中では、イオン伝導性が高く、低抵抗であることから、LiPF6が好ましい。電解液におけるリチウム塩の濃度は、低い内部抵抗が得られることから、0.1mol/L以上であることが好ましく、0.5mol/L以上1.5mol/L以下であることがより好ましい。
1−15.リチウムイオン供給源
本実施形態の蓄電セル10において、リチウムイオンキャパシタを構成する場合には、正極および負極の少なくとも一方、好ましくは少なくとも負極に、リチウムイオンが予めドープされている。正極または負極にリチウムイオンを予めドープする方法としては、正極または負極とリチウムイオン供給源18との電気化学的接触によって、リチウムイオンを正極または負極にドープさせる方法が好ましい。
負極にドープされるリチウムイオンの量は、リチウム極集電体18aに圧着されるリチウムイオン供給源18を構成するリチウム金属の厚みによって調整することができる。リチウム金属の厚みは、負極に予め担持するリチウムイオンの量を考慮して適宜定められ、通常、50μm以上300μm程度が好ましい。
1−16.外装体
この例の外装体20は、それぞれ熱融着性を有する長方形の上部外装フィルム21Aおよび下部外装フィルム21Bが、互いに重ね合わせた状態で、それぞれの外周縁部の全周にわたって形成された接合部22で接合されて構成されている。外装体20の内部には、蓄電セル要素11が収容される収容部23が形成されている。図示の例では、上部外装フィルム21Aにおける収容部23を形成する部分には、絞り加工が施されている。外装体20の収容部23内には、蓄電セル要素11とともに電解液が収容されている。
また、外装体20には、上部外装フィルム21Aおよび下部外装フィルム21Bの外周縁部に、その一辺が収容部23に連通し、その他の辺が接合部22に包囲された、平面が矩形の非接合部位24が形成されている。この非接合部位24における中央領域には、安全弁25が形成されている。
外装体20を構成する上部外装フィルム21Aおよび下部外装フィルム21Bとしては、例えば内側からポリプロピレン(以下、「PP」という。)層、アルミニウム層およびナイロン層などがこの順で積層されてなるものを好適に用いることができる。
上部外装フィルム21Aおよび下部外装フィルム21Bとして、例えばPP層、アルミニウム層およびナイロン層が積層されてなるものを用いる場合には、その厚みは、通常、50μm以上300μm以下である。
1−17.蓄電セルの作製方法
このような蓄電セル10は、例えば以下のようにして作製することができる。
下部外装フィルム21B上における収容部23となる位置に、正極端子14、第1負極端子15aおよび第2負極端子15bが電気的に接続された蓄電セル要素11を配置する。そして、この蓄電セル要素11上に、安全弁25を有する上部外装フィルム21Aを重ね合わせる。その後、上部外装フィルム21Aおよび下部外装フィルム21Bの外周縁部における3辺を熱融着する。
そして、上部外装フィルム21Aおよび下部外装フィルム21Bの間に電解液を注入する。その後、上部外装フィルム21Aおよび下部外装フィルム21Bの外周縁部における未融着の1辺を熱融着することにより、外装体20を形成する。以て、蓄電セル10が得られる。
本発明に用いられる蓄電セル10は、上記の実施形態に限定されず、種々の変更を加えることが可能である。
例えば複数の第1負極端子15aおよび/または複数の第2負極端子15bが設けられていてもよい。この場合には、全ての負極集電体13aに対する複数の第1負極端子15aのいずれかに電気的に接続された負極集電体13aの割合が、5〜50%であることが好ましい。
また、上述の実施形態では、蓄電セル10をリチウムイオンキャパシタとして実施した場合を例に挙げて説明したが、本発明に用いられる蓄電セル10は、その他の有機電解質キャパシタや、リチウムイオン二次電池などの有機電解質電池として実施することもできる。但し、有機電解質キャパシタは、有機電解質電池に比べ充電容量が小さいが瞬時に充電、放電できる構成を有するものであることから、ガス圧変化が大きくなる可能性があるため、有機電解質キャパシタとして実施した場合に有効である。
2.蓄電モジュールおよび蓄電モジュールの制御方法
2−1.第1実施形態
図5は、本実施形態に係る蓄電モジュール1000の一例の構成を示す回路図である。
本実施形態に係る蓄電モジュール1000は、上述の蓄電セル10と、正極端子14と第1負極端子15aとの間の電気的な接続状態を切り替える第1調整部と、第1負極端子15aと第2負極端子15bとの間の接続状態を切り替える第2調整部と、を含む。図5に示される例では、第1調整部は、正極端子14と第1負極端子15aとの間に電気的に接続された第1スイッチSW1で構成されている。また、第2調整部は、第1負極端子15aと第2負極端子15bとの間に電気的に接続された第2スイッチSW2で構成されている。
第1スイッチSW1は、正極端子14と第1負極端子15aとの間の電気的な接続状態を切り替える。図5に示される例では、第1スイッチSW1の第1端子が正極端子14と接続されるとともに端子31に接続され、第1スイッチSW1の第2端子が抵抗Rを介して第1負極端子15aと接続されるとともに端子32に接続されている。抵抗Rは、正極端子14と第1負極端子15aとの間を流れる電流の大きさを制限する。端子31は、蓄電モジュール1000と外部装置との電気的な接続を可能にする端子である。
第2スイッチSW2は、第1負極端子15aと第2負極端子15bとの間の電気的な接続状態を切り替える。図5に示される例では、第2スイッチSW2の第1端子が第1負極端子15aと接続されるとともに端子32と接続され、第2スイッチSW2の第2端子が第2負極端子15bと接続されている。端子32は、蓄電モジュール1000と外部装置との電気的な接続を可能にする端子である。
切替部50は、動作モードとして、第1スイッチSW1(第1調整部)がOFF状態であり、第2スイッチSW2(第2調整部)がON状態である第1モードと、第1スイッチSW1(第1調整部)がOFF状態であり、第2スイッチSW2(第2調整部)がOFF状態である第2モードと、第1スイッチSW1(第1調整部)がON状態であり、第2スイッチSW2(第2調整部)がOFF状態である第3モードと、を有する。
第1モードは、第1スイッチSW1がOFF状態であり、第2スイッチSW2がON状態であるので、蓄電セル10に対して通常の充放電を行うことができる動作モードである。第2モードは、第1スイッチSW1がOFF状態であり、第2スイッチSW2もOFF状態であるので、第1モードと同様に通常の充放電を行うことができる動作モードで
ある。第3モードは、第1スイッチSW1がON状態であり、第2スイッチSW2がOFF状態であるので、蓄電セル10の正極端子14および第1負極端子15aが短絡され、蓄電セル10の第2負極端子15bが第1負極端子15aおよび端子32から切り離される動作モードである。
本実施形態に係る蓄電モジュール1000によれば、切替部50の動作モードを第1モードから第2モードへと切り替えることで、第1負極端子15aと第2負極端子15bとを第2スイッチSW2で切り離し、過放電による不具合のリスクを抑制しつつ、正極端子14と第1負極端子15aとを同電位になるまで放電することができる。これは、正極集電体12aおよび負極集電体13aの各々が貫通孔を有しているため、第1負極端子15aに接続された負極に対向していない正極も含め、全ての正極と第1負極端子15aに接続された負極との間で電子およびイオンの移動が可能となり、ガス発生や抵抗上昇が生じることなく正極端子14と第1負極端子15aとを同電位になるまで放電することができるためである。なお、この際、第1負極端子15aと第2負極端子15bとの間には電位差が生じる。
また、蓄電モジュール1000を有する蓄電モジュールの組立や解体時のように、使用者が蓄電セル10に触れる可能性がある場合などに、強制的にセル電圧(蓄電セル10の正極端子14と第1負極端子15aとの間の電圧)を0Vとして安全性を確保したい場合には、正極端子14と第1負極端子15aとを第1スイッチSW1をONにして短絡させる第3モードとすることでガス発生や抵抗上昇など蓄電セル10に不具合を生じることなくセル電圧を0Vに保つことができるので、安全性が高い。
本実施形態に係る蓄電モジュール1000によれば、切替部50の動作モードを第2モードまたは第3モードから第1モードへと切り替えることで、第1負極端子15aと第2負極端子15bとを第2スイッチSW2を介して短絡させることによって、第2負極端子15bの活物質層に予めドープされたリチウムイオンが、第1負極端子15aの活物質層
にドープされて、負極全体の電位を下げて、全負極を同電位にすることができる。これは、上述したように、正極集電体12aおよび負極集電体13aの各々が貫通孔を有しているため、電位差の生じていた第1負極端子15aと第2負極端子15bとの間で、同電位になるよう電子およびイオンの移動が起こったためである。これによって、正極端子14と第1負極端子15a及び第2負極端子15bとの間に電位差が生じるので、再充電しなくても電源として使用可能となる。また、再び充放電が可能となる。したがって、復帰が容易な蓄電モジュール1000を実現できる。
なお、動作モードを第1モードから第3モードへと切り替える場合には、第2スイッチSW2をON状態からOFF状態に切り替えた後に第1スイッチSW1をOFF状態からON状態に切り替える(すなわち、第2モードを介して切り替える)ことが好ましい。また、動作モードを第3モードから第1モードへと切り替える場合には、第1スイッチSW1をON状態からOFF状態に切り替えた後に第2スイッチSW2をOFF状態からON状態に切り替える(すなわち、第2モードを介して切り替える)ことが好ましい。これは、正極端子14と第2負極端子15bとを短絡させないためである。
本実施形態に係る蓄電モジュール1000は、操作を受け付ける操作受付部160をさらに有し、切替部50は、操作受付部160が受け付ける操作に基づいて、動作モードを切り替えてもよい。
図6は、操作受付部160の一例の構成を示す説明図である。図6に示される例では、第1スイッチSW1および第2スイッチSW2は機械式スイッチで構成され、操作受付部160は、切り欠き部を有する板状に構成されたキースイッチである。図6に示される操作受付部160は、図中の両矢印方向に移動可能に構成されることによって、操作を受け付けることが可能になっている。操作受付部160が操作によって移動することで、第1スイッチSW1および第2スイッチSW2の接続状態が切り替わる。
図7は、他の構成の操作受付部160を含む蓄電モジュール1000の回路図である。図7に示される例では、蓄電モジュール1000は、マイコン80を含んで構成されている。マイコン80は、制御部51を含む。制御部51は、切替部50の一部として機能し、第1スイッチSW1および第2スイッチSW2を制御する。第1スイッチSW1および第2スイッチSW2はバイポーラトランジスタもしくは電界効果トランジスタで構成されている。
操作受付部160は、受け付けた操作に関する情報をマイコン80の制御部51に出力する。制御部51は、操作受付部160が出力する情報に基づいて、第1スイッチSW1および第2スイッチSW2を制御する。
蓄電モジュール1000が操作受付部160を有することによって、例えば、蓄電モジュール1000を長期間使用しない場合に、蓄動作モードが第2モードになるように操作受付部160を操作することによって、蓄電モジュール1000を過放電によるリスクを抑制した状態とすることができる。また、例えば、蓄電モジュール1000のメンテナンスなどのために蓄電モジュール1000を外部装置から取り外したりする場合に、動作モードが第3モードになるように操作受付部160を操作することによって、端子31と端子32との間に電位差がなくなるので、安全に取り扱うことができる。
図7に示されるように、本実施形態に係る蓄電モジュール1000は、正極端子14と第1負極端子15aとの間の電圧を検出する電圧検出部170をさらに含み、切替部50は、電圧検出部170が検出する電圧が基準電圧以下である場合に、動作モードを第1モードから第2モードへと切り替えてもよい。
図7に示される例では、マイコン80が電圧検出部170を有している。基準電圧としては、蓄電セル10が過放電状態とはならない下限電圧近傍の電圧値を設定してもよい。基準電圧としては、例えば、2.0V以上2.2V以下の範囲に設定してもよい。
このような構成によって、蓄電セル10が過放電状態となる前に、切替部50の動作モードを第2モードに切り替えることができるので、過放電による不具合のリスクを抑制できる。
なお、上述の制御部51および電圧検出部170は、専用回路によって実現してもよいし、例えばCPU(Central Processing Unit)が不図示の記憶部に記憶されたプログラムを実行することによってコンピューターとして機能して、これらの機能を実現してもよく、専用ICやFPGA(Field Programmable Gate Array)などを用いてもよい。
図8は、本実施形態に係る蓄電モジュール1000の制御方法を示すフローチャートである。
本実施形態に係る蓄電モジュール1000の制御方法は、切替部50が有する動作モードを、第1スイッチSW1(第1調整部)がOFF状態であり、第2スイッチSW2(第2調整部)がON状態である第1モードとする第1工程(ステップS100)と、第1スイッチSW1(第1調整部)がOFF状態であり、第2スイッチSW2(第2調整部)がOFF状態である第2モードとする第2工程(ステップS102)と、第1スイッチSW1(第1調整部)がON状態であり、第2スイッチSW2(第2調整部)がOFF状態である第3モードとする第3工程(ステップS104)と、を有する。
以下では、蓄電モジュール1000の構成として、図7に示される構成を例に取り説明する。なお、図6に示される操作受付部160並びに機械式スイッチである第1スイッチSW1および第2スイッチSW2を用いて実現することも可能である。
第1工程(ステップS100)において、制御部51は、第1スイッチSW1をOFF状態とし、第2スイッチSW2をON状態とする。
第2工程(ステップS102)において、制御部51は、第1スイッチSW1をOFF状態とし、第2スイッチSW2をOFF状態とする。
第3工程(ステップS104)において、制御部51は、第1スイッチSW1をON状態であり、第2スイッチSW2をOFF状態とする。この場合、例えば、ゼロボルトになる時間を計算しておき、各々の蓄電セル10−1から10−nのSW1−1からSW1−nをON状態とする時間を設定してもよい。また例えば、現在の蓄電セルに対するゼロボルトになるまでの時間を予めメモリに記憶しておきSW1−1からSW1−nまでをON状態とする時間を設定してもよい。
図8に示される例では、第1工程(ステップS100)の後には第2工程(ステップS102)が行われる。また、第2工程(ステップS102)の後には第1工程(ステップS100)または第3工程(ステップS104)が行われる。また、第3工程(ステップS104)の後には第2工程(ステップS102)が行われる。なお、第1工程(ステップS100)の後に第3工程(ステップS104)を行う構成も可能である。同様に、第3工程(ステップS104)の後に第1工程(ステップS100)を行う構成も可能である。
本実施形態に係る蓄電モジュール1000の制御方法によれば、切替部50の動作モードを第1モードから第2モードへと切り替えることで、第1負極端子15aと第2負極端子15bとを第2スイッチSW2で切り離し、過放電による不具合のリスクを抑制しつつ、正極端子14と第1負極端子15aとを同電位になるまで放電することができる。
また、蓄電モジュール1000を有する蓄電モジュールの組立や解体時のように、使用者が蓄電セル10に触れる可能性がある場合などに、強制的にセル電圧(蓄電セル10の正極端子14と第1負極端子15aとの間の電圧)を0Vとして安全性を確保したい場合には、正極端子14と第1負極端子15aとを第1スイッチSW1をONにして短絡させる第3モードとすることでガス発生や抵抗上昇など蓄電セル10に不具合を生じることなくセル電圧を0Vに保つことができるので、安全性が高い。
また、切替部50の動作モードを第2モードまたは第3モードから第1モードへと切り替えることで、第1負極端子15aと第2負極端子15bとを第2スイッチSW2を介して短絡させることによって、第2負極端子15bの活物質層に予めドープされたリチウムイオンが、第1負極端子15aの活物質層にドープされて、負極全体の電位を下げて、全負極を同電位にすることができる。これによって、正極端子14と第1負極端子15a及び第2負極端子15bとの間に電位差が生じるので、再充電しなくても電源として使用可能となる。また、再び充放電が可能となる。
本実施形態に係る蓄電モジュール1000の制御方法において、操作受付部160が受け付ける操作に基づいて、第1工程(ステップS100)、第2工程(ステップS102)および第3工程(ステップS104)のいずれかを行ってもよい。
これによって、例えば、蓄電モジュール1000を長期間使用しない場合に、蓄動作モードが第2モードになるように操作受付部160を操作することによって、蓄電モジュール1000を過放電によるリスクを抑制した状態とすることができる。また、例えば、蓄電モジュール1000のメンテナンスなどのために蓄電モジュール1000を外部装置から取り外したりする場合に、動作モードが第3モードになるように操作受付部160を操作することによって、端子31と端子32との間に電位差がなくなるので、安全に取り扱うことができる。
本実施形態に係る蓄電モジュール1000の制御方法において、電圧検出部170が検出する電圧が基準電圧以下である場合に、第2工程(ステップS102)を行ってもよい。
これによって、蓄電セル10が過放電状態となる前に、切替部50の動作モードを第2モードに切り替えることができるので、過放電による不具合のリスクを抑制できる。
2−2.第2実施形態
図9は、第2実施形態に係る蓄電モジュール1の構成を示す回路図である。
本実施形態に係る蓄電モジュール1は、上述の蓄電セル10と同一の構成のn個(nは2以上の整数)の蓄電セル(第1蓄電セル10−1、第2蓄電セル10−2、…、第n蓄電セル10−n)と、それぞれの蓄電セルに対応して設けられた切替部(第1切替部50−1、第2切替部50−2、…、第n切替部50−n)と、上述の切替部(第1切替部50−1、第2切替部50−2、…、第n切替部50−n)を制御する第1制御部60と、を有している。
第1蓄電セル10−1の第1負極端子15a−1と、第2蓄電セル10−2の正極端子
14−2とは、電気的に接続されている。図9に示される例では、第1蓄電セル10−1、第2蓄電セル10−2、…、第n蓄電セル10−nは、電気的に直列に接続されている。
第1切替部50−1は、第1調整部51−1と第2調整部52−1を有している。
第1調整部51−1は、第1蓄電セル10−1の正極端子14−1と第1負極端子15a−1との間の電気的な接続状態を切り替える。図9に示される例では、第1切替部50−1の第1調整部51−1は、第1蓄電セル10−1の正極端子14−1と第1負極端子15a−1との間に電気的に接続された第1スイッチSW1−1を有している。
第2調整部52−1は、第1蓄電セル10−1の第1負極端子15a−1と第2負極端子15b−1との間の電気的な接続状態を切り替える。図9に示される例では、第1切替部50−1の第2調整部52−1は、第1蓄電セル10−1の第1負極端子15a−1と第2負極端子15b−1との間に電気的に接続された第2スイッチSW2−1を有している。
第2切替部50−2は、第1調整部51−2と第2調整部52−2を有している。
第1調整部51−2は、第2蓄電セル10−2の正極端子14−2と第1負極端子15a−2との間の電気的な接続状態を切り替える。図9に示される例では、第2切替部50−2の第1調整部51−2は、第2蓄電セル10−2の正極端子14−2と第1負極端子15a−2との間に電気的に接続された第1スイッチSW1−2を有している。
第2調整部52−2は、第2蓄電セル10−2の第1負極端子15a−2と第2負極端子15b−2との間の電気的な接続状態を切り替える。図9に示される例では、第2切替部50−2の第2調整部52−2は、第2蓄電セル10−2の第1負極端子15a−2と第2負極端子15b−2との間に電気的に接続された第2スイッチSW2−2を有している。
第n切替部50−nは、第1調整部51−nと第2調整部52−nを有している。
第1調整部51−nは、第n蓄電セル10−nの正極端子14−nと第1負極端子15a−nとの間の電気的な接続状態を切り替える。図9に示される例では、第n切替部50−nの第1調整部51−nは、第n蓄電セル10−nの正極端子14−nと第1負極端子15a−nとの間に電気的に接続された第1スイッチSW1−nを有している。
第2調整部52−nは、第n蓄電セル10−nの第1負極端子15a−nと第2負極端子15b−nとの間の電気的な接続状態を切り替える。図9に示される例では、第n切替部50−nの第2調整部52−nは、第n蓄電セル10−nの第1負極端子15a−nと第2負極端子15b−nとの間に電気的に接続された第2スイッチSW2−nを有している。
図9に示される例では、第1切替部50−1の第1調整部51−1は、第1切替部50−1の第1スイッチSW1−1と直列に接続された抵抗器R1をさらに有している。また、第2切替部50−2の第1調整部51−2は、第2切替部50−2の第1スイッチSW1−2と直列に接続された抵抗器R2をさらに有している。同様に、第n切替部50−nの第1調整部51−nは、第n切替部50−nの第1スイッチSW1−nと直列に接続された抵抗器Rnをさらに有している。
第1切替部50−1、第2切替部50−2および第n切替部50−nの構成は同様であるので、以下では第1切替部50−1について説明し、第2切替部50−2および第n切替部50−nについては、対応する構成を括弧書きで示す。
第1スイッチSW1−1(第1スイッチSW1−2、第1スイッチSW1−n)は、正極端子14−1(正極端子14−2、正極端子14−n)と第1負極端子15a−1(第1負極端子15a−2、第1負極端子15a−n)との間の電気的な接続状態を切り替える。図9に示される例では、第1スイッチSW1−1(第1スイッチSW1−2、第1スイッチSW1−n)の第1端子(図示せず)が抵抗器R1(抵抗器R2、抵抗器Rn)を介して正極端子14−1(正極端子14−2、正極端子14−n)と接続され、第1スイッチSW1−1(第1スイッチSW1−2、第1スイッチSW1−n)の第2端子(図示せず)が第1負極端子15a−1(第1負極端子15a−2、第1負極端子15a−n)と接続されている。抵抗器R1(抵抗器R2、抵抗器Rn)は、正極端子14−1(正極端子14−2、正極端子14−n)と第1負極端子15a−1(第1負極端子15a−2、第1負極端子15a−n)との間を流れる電流の大きさを制限する。
第2スイッチSW2−1(第2スイッチSW2、第2スイッチSW2−n)は、第1負極端子15a−1(第1負極端子15a−2、第1負極端子15a−n)と第2負極端子15b−1(第2負極端子15b−2、第2負極端子15b−n)との間の電気的な接続状態を切り替える。図9に示される例では、第2スイッチSW2−1(第2スイッチSW2−2、第2スイッチSW2−n)の第1端子(図示せず)が第1負極端子15a−1(第1負極端子15a−2、第1負極端子15a−n)と接続され、第2スイッチSW2−1(第2スイッチSW2、第2スイッチSW2−n)の第2端子(図示せず)が第2負極端子15b−1(第2負極端子15b−2、第2負極端子15b−n)と接続されている。
第1蓄電セル10−1と接続されている端子Vopは、蓄電モジュール1と外部装置との電気的な接続を可能にする端子である。第n蓄電セル10−nと接続されている端子Vonは、蓄電モジュール1と外部装置との電気的な接続を可能にする端子である。
第1切替部50−1、第2切替部50−2および第n切替部50−nは、動作モードとして、第1調整部51−1(第1調整部51−2、第1調整部51−n)がOFF状態であり、第2調整部52−1(第2調整部52−2、第2調整部52−n)がON状態である第1モードと、第1調整部51−1(第1調整部51−2、第1調整部51−n)がOFF状態であり、第2調整部52−1(第2調整部52−2、第2調整部52−n)がOFF状態である第2モードと、第1調整部51−1(第1調整部51−2、第1調整部51−n)がON状態であり、第2調整部52−1(第2調整部52−2、第2調整部52−n)がOFF状態である第3モードと、を有している。
本実施形態においては、第1モードにおいては、第1スイッチSW1−1(第1スイッチSW1−2、第1スイッチSW1−n)がOFF状態であり、第2スイッチSW2−1(第2スイッチSW2−2、第2スイッチSW2−n)がON状態である。したがって、第1モードは、第1蓄電セル10−1(第2蓄電セル10−2、第n蓄電セル10−n)に対して通常の充放電を行うことができる動作モードである。
本実施形態においては、第2モードにおいては、第1スイッチSW1−1(第1スイッチSW1−2、第1スイッチSW1−n)がOFF状態であり、第2スイッチSW2−1(第2スイッチSW2−2、第2スイッチSW2−n)もOFF状態である。したがって、各蓄電セルが制御回路の漏れ電流による過放電となったとしても、第1モードに戻すことで通常の状態に復帰可能な保管用の動作モードである。
本実施形態においては、第3モードにおいては、第1スイッチSW1−1(第1スイッチSW1−2、第1スイッチSW1−n)がON状態であり、第2スイッチSW2−1(第2スイッチSW2−2、第2スイッチSW2−n)がOFF状態であるので、第1蓄電セル10−1(第2蓄電セル10−2、第n蓄電セル10−n)の正極端子14−1(正極端子14−2、正極端子14−n)および第1負極端子15a−1(第1負極端子15a−2、第1負極端子15a−n)が短絡され、第1蓄電セル10−1(第2蓄電セル10−2、第n蓄電セル10−n)の第2負極端子15b−1(第2負極端子15b−2、第2負極端子15b−n)が第1負極端子15aから切り離され、セル電圧を0Vにできる動作モードである。
第1制御部60は、第1切替部50−1、第2切替部50−2および第n切替部50−nの動作モードを制御する。図9に示される例では、第1制御部60は、各蓄電セルに対応するn個の差動増幅器(差動増幅器61−1、差動増幅器61−2、…、差動増幅器61−n)と、マルチプレクサ62と、コントローラ63を有している。
n個の差動増幅器(差動増幅器61−1、差動増幅器61−2、…、差動増幅器61−n)は、それぞれ対応する蓄電セルの正極端子と第1負極端子との間の電圧に応じた電圧信号を出力する。
マルチプレクサ62は、コントローラ63が出力する制御信号Cmに基づいて、n個の差動増幅器(差動増幅器61−1、差動増幅器61−2、…、差動増幅器61−n)の出力信号のいずれかを選択して、信号Vxとしてコントローラ63に出力する。
コントローラ63は、第1スイッチSW1−1、第1スイッチSW1−2、第1スイッチSW1−n、第2スイッチSW2−1、第2スイッチSW2−2および第2スイッチSW2−n)に制御信号Csを出力することによって、各スイッチを制御する。コントローラ63は、第2制御部(後述)からの種々のコマンドによりマルチプレクサ62から選択された電圧をA/Dコンバータによりデジタル変換し、デジタル変換されたデータは一度ラッチされる。次に外部クロックに同期し、ラッチされたデータはパラレルデータからシリアルデータに変換を行い、外部コマンドに応じた内容により出力端子Doに出力される。コントローラ63は、各蓄電セルのセル電圧に関する情報を受け取り、受け取った情報に基づいて各スイッチを制御する。コントローラ63は、外部からの制御信号を受け付ける入力端子Di、クロック信号を受け付ける入力端子CLKi、外部へ信号を出力する出力端子Doおよび外部へクロック信号を出力する出力端子CLKoを有していてもよい。
1つのコントローラ63では、例えば、4から16個程度の蓄電セルが接続されていてもよい。なお、16個以上の蓄電セルが接続されてもよい。
本実施形態に係る蓄電モジュール1においては、第1切替部50−1および第2切替部50−2の動作モードを第1モードから第2モードへと切り替えることで、第1蓄電セル10−1の第1負極端子15a−1と第2負極端子15b−1とを電気的に切り離し、第2蓄電セル10−2の第1負極端子15a−2と第2負極端子15b−2とを電気的に切り離すことで、過放電による不具合のリスクを抑制することができる。これは、蓄電セル(第1蓄電セル10−1、第2蓄電セル10−2および第n蓄電セル10−n)の正極集電体および負極集電体の各々が貫通孔を有しているため、第1負極端子に接続された負極に対向していない正極も含め、全ての正極と第1負極端子に接続された負極との間で電子およびイオンの移動が可能となる。その結果、過放電となってセル電圧(蓄電セルの正極端子と第1負極端子との間の電圧)が0Vとなっても、蓄電セル内における正極電位および負極電位を、例えば1.5V以上の高い電位になるよう調整することができるため、ガ
ス発生や抵抗上昇が生じない。なお、この際、第1負極端子と第2負極端子との間には電位差が生じる。
また、蓄電モジュール1の組立や解体時のように、使用者が蓄電セル(第1蓄電セル10−1、第2蓄電セル10−2および第n蓄電セル10−n)に触れる可能性がある場合などに、強制的にセル電圧を0Vとして安全性を確保したい場合には、第1スイッチSW1−1(第1スイッチSW1−2、第1スイッチSW1−n)をONにして正極端子と第1負極端子とを短絡させる第3モードとすることでガス発生や抵抗上昇など蓄電セルに不具合を生じることなくセル電圧を0Vに保つことができる。
本実施形態に係る蓄電モジュール1においては、第1切替部50−1および第2切替部50−2(および第n切替部50−n)の動作モードを第2モードまたは第3モードから第1モードへと切り替て、蓄電セル(第1蓄電セル10−1、第2蓄電セル10−2および第n蓄電セル10−n)の第1負極端子と第2負極端子とを短絡させることによって、第2負極端子の活物質層に予めドープされたリチウムイオンが、第1負極端子の活物質層にドープされて、全負極を同電位にし、負極全体の電位を下げることができる。これは、上述したように、正極集電体および負極集電体の各々が貫通孔を有しているため、電位差の生じていた第1負極端子と第2負極端子との間で、同電位になるよう電子およびイオンの移動が起こったためである。これによって、セル電圧が0V状態にあった場合でも、第1モードにすることで、正極端子と第1負極端子および第2負極端子との間に電位差が生じるので、再充電しなくても電源として使用可能となる。したがって、復帰が容易な蓄電モジュール1を実現できる。
また、本実施形態に係る蓄電モジュール1においては、蓄電セル単位でセル電圧を0Vに制御できるので、出力電圧を制御できる蓄電モジュール1を実現できる。
なお、動作モードを第1モードから第3モードへと切り替える場合には、第2スイッチSW2−1(第2スイッチSW2−2、第2スイッチSW2−n)をON状態からOFF状態に切り替えた後に第1スイッチSW1−1(第1スイッチSW1−2、第1スイッチSW1−n)をOFF状態からON状態に切り替える(すなわち、第2モードを介して切り替える)ことが好ましい。また、動作モードを第3モードから第1モードへと切り替える場合には、第1スイッチSW1−1(第1スイッチSW1−2、第1スイッチSW1−n)をON状態からOFF状態に切り替えた後に第2スイッチSW2−1(第2スイッチSW2−2、第2スイッチSW2−n)をOFF状態からON状態に切り替える(すなわち、第2モードを介して切り替える)ことが好ましい。これは、正極端子14−1(正極端子14−2、正極端子14−n)と第2負極端子15b−1(第2負極端子15b−2、第2負極端子15b−n)とを短絡させないためである。
本実施形態に係る蓄電モジュール1は、セル電圧が基準電圧以下である場合に、動作モードを第1モードから第2モードへと切り替えてもよい。
図9に示される例では、第1制御部60が有する差動増幅器(差動増幅器61−1、差動増幅器61−2、…、差動増幅器61−n)によってセル電圧を検出している。基準電圧としては、蓄電セル(第1蓄電セル10−1、第2蓄電セル10−2および第n蓄電セル10−n)が過放電状態とはならない下限電圧近傍の電圧値を設定してもよい。基準電圧としては、例えば、2.0V以上2.2V以下の範囲に設定してもよい。
このような構成によって、蓄電セル(第1蓄電セル10−1、第2蓄電セル10−2および第n蓄電セル10−n)が過放電状態となる前に、切替部(第1切替部50−1、第2切替部50−2および第n切替部50−n)の動作モードを第2モードに切り替えるこ
とができるので、過放電による不具合のリスクを抑制できる。
なお、上述の第1制御部60は、専用回路によって実現してもよいし、例えばCPU(Central Processing Unit)が不図示の記憶部に記憶されたプログラムを実行することによってコンピューターとして機能して、これらの機能を実現してもよく、専用ICやFPGA(Field Programmable Gate Array)などを用いてもよい。
第2実施形態に係る蓄電モジュール1の制御方法を、図8を参照して説明する。
本実施形態に係る蓄電モジュール1の制御方法は、第1切替部50−1および第2切替部50−2(および第n切替部50−n)のそれぞれが有する動作モードを、第1調整部51−1(第1調整部51−2、第1調整部51−n)がOFF状態であり、第2調整部52−1(第2調整部52−2、第2調整部52−n)がON状態である第1モードとする第1工程(ステップS100)と、第1調整部51−1(第1調整部51−2、第1調整部51−n)がOFF状態であり、第2調整部52−1(第2調整部52−2、第2調整部52−n)がOFF状態である第2モードとする第2工程(ステップS102)と、第1調整部51−1(第1調整部51−2、第1調整部51−n)がON状態であり、第2調整部52−1(第2調整部52−2、第2調整部52−n)がOFF状態である第3工程(ステップS104)と、を有する。
第1工程(ステップS100)において、第1制御部60は、第1スイッチSW1−1(第1スイッチSW1−2、第1スイッチSW1−n)をOFF状態とし、第2スイッチSW2−1(第2スイッチSW2−2、第2スイッチSW2−n)をON状態とする。第1工程において、第1制御部60は、各蓄電セルに対応するスイッチ群ごとに制御を行ってもよい。
第2工程(ステップS102)において、第1制御部60は、第1スイッチSW1−1(第1スイッチSW1−2、第1スイッチSW1−n)をOFF状態とし、第2スイッチSW2−1(第2スイッチSW2−2、第2スイッチSW2−n)をOFF状態とする。第2工程において、第1制御部60は、各蓄電セルに対応するスイッチ群ごとに制御を行ってもよい。
第3工程(ステップS104)において、第1制御部60は、第1スイッチSW1−1(第1スイッチSW1−2、第1スイッチSW1−n)をON状態であり、第2スイッチSW2−1(第2スイッチSW2−2、第2スイッチSW2−n)をOFF状態とする。第3工程において、第1制御部60は、各蓄電セルに対応するスイッチ群ごとに制御を行ってもよい。
図8に示される例では、第1工程(ステップS100)の後には第2工程(ステップS102)が行われる。また、第2工程(ステップS102)の後には第1工程(ステップS100)または第3工程(ステップS104)が行われる。また、第3工程(ステップS104)の後には第2工程(ステップS102)が行われる。なお、第1工程(ステップS100)の後に第3工程(ステップS104)を行う構成も可能である。同様に、第3工程(ステップS104)の後に第1工程(ステップS100)を行う構成も可能である。
本実施形態に係る蓄電モジュール1の制御方法においては、第1切替部50−1および第2切替部50−2の動作モードを第1モードから第2モードへと切り替えることで、第1蓄電セル10−1の第1負極端子15a−1と第2負極端子15b−1とを電気的に切り離し、第2蓄電セル10−2の第1負極端子15a−2と第2負極端子15b−2とを
電気的に切り離すことで、過放電による不具合のリスクを抑制することができる。これは、蓄電セル(第1蓄電セル10−1、第2蓄電セル10−2および第n蓄電セル10−n)の正極集電体および負極集電体の各々が貫通孔を有しているため、第1負極端子に接続された負極に対向していない正極も含め、全ての正極と第1負極端子に接続された負極との間で電子およびイオンの移動が可能となる。その結果、過放電となってセル電圧(蓄電セルの正極端子と第1負極端子との間の電圧)が0Vとなっても、蓄電セル内における正極電位および負極電位を、例えば1.5V以上の高い電位になるよう調整することができるため、ガス発生や抵抗上昇が生じない。なお、この際、第1負極端子と第2負極端子との間には電位差が生じる。
また、蓄電モジュール1の組立や解体時のように、使用者が蓄電セル(第1蓄電セル10−1、第2蓄電セル10−2および第n蓄電セル10−n)に触れる可能性がある場合などに、強制的にセル電圧を0Vとして安全性を確保したい場合には、第1スイッチSW1−1(第1スイッチSW1−2、第1スイッチSW1−n)をONにして正極端子と第1負極端子とを短絡させる第3モードとすることでガス発生や抵抗上昇など蓄電セルに不具合を生じることなくセル電圧を0Vに保つことができる。
本実施形態に係る蓄電モジュール1の制御方法においては、第1切替部50−1および第2切替部50−2(および第n切替部50−n)の動作モードを第2モードまたは第3モードから第1モードへと切り替て、蓄電セル(第1蓄電セル10−1、第2蓄電セル10−2および第n蓄電セル10−n)の第1負極端子と第2負極端子とを短絡させることによって、第2負極端子の活物質層に予めドープされたリチウムイオンが、第1負極端子の活物質層にドープされて、全負極を同電位にし、負極全体の電位を下げることができる。これは、上述したように、正極集電体および負極集電体の各々が貫通孔を有しているため、電位差の生じていた第1負極端子と第2負極端子との間で、同電位になるよう電子およびイオンの移動が起こったためである。これによって、セル電圧が0V状態にあった場合でも、第1モードにすることで、正極端子と第1負極端子および第2負極端子との間に電位差が生じるので、再充電しなくても電源として使用可能となる。したがって、復帰が容易な蓄電モジュール1の制御方法を実現できる。
また、本実施形態に係る蓄電モジュール1においては、蓄電セル単位でセル電圧を0Vに制御できるので、出力電圧を制御できる蓄電モジュール1を実現できる。
なお、動作モードを第1モードから第3モードへと切り替える場合には、第2スイッチSW2−1(第2スイッチSW2−2、第2スイッチSW2−n)をON状態からOFF状態に切り替えた後に第1スイッチSW1−1(第1スイッチSW1−2、第1スイッチSW1−n)をOFF状態からON状態に切り替える(すなわち、第2モードを介して切り替える)ことが好ましい。また、動作モードを第3モードから第1モードへと切り替える場合には、第1スイッチSW1−1(第1スイッチSW1−2、第1スイッチSW1−n)をON状態からOFF状態に切り替えた後に第2スイッチSW2−1(第2スイッチSW2−2、第2スイッチSW2−n)をOFF状態からON状態に切り替える(すなわち、第2モードを介して切り替える)ことが好ましい。これは、正極端子14−1(正極端子14−2、正極端子14−n)と第2負極端子15b−1(第2負極端子15b−2、第2負極端子15b−n)とを短絡させないためである。
本実施形態に係る蓄電モジュール1の制御方法において、セル電圧が基準電圧以下である場合に、第2工程(ステップS102)を行ってもよい。
これによって、蓄電セル(第1蓄電セル10−1、第2蓄電セル10−2および第n蓄電セル10−n)が過放電状態となる前に、切替部(第1切替部50−1、第2切替部5
0−2および第n切替部50−n)の動作モードを第2モードに切り替えることができるので、過放電による不具合のリスクを抑制できる。
2−3.第3実施形態
図10は、第3実施形態に係る蓄電モジュール1aの構成を示す回路図である。なお、第2実施形態に係る蓄電モジュール1と同様の構成には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
本実施形態に係る蓄電モジュール1aは、電圧を生成する電源生成部70をさらに有し、第1切替部50a−1の第1調整部51a−1、第2切替部50a−2の第1調整部51a−2およびは第n切替部50a−nの第1調整部51a−nが第3モードである場合に、電源生成部70を介してON状態となる。
図10に示される例では、電源生成部70は、スイッチSW71およびスイッチSW72を介して第1調整部51a−1、第1調整部51a−2および第1調整部51a−nと接続されている。
図11(A)および図11(B)は、電源生成部70の構成例を示す回路図である。図11(A)では、電源生成部70は、電源Bを有している。電源Bとしては、リチウムイオン電池、リチウムイオンキャパシタ、電気二重層コンデンサなど、種々の公知の電源を採用することができる。図11(B)では、電源生成部70は、電源Bに加えて、DC−DCコンバータ73を有している。DC−DCコンバータ73を有することによって、所望の電圧を生成することが容易となる。
第1調整部51a−1(第1調整部51a−2、第1調整部51a−n)は、正極端子14−1(正極端子14−2、正極端子14−n)とスイッチSW71との間に接続されている第1スイッチSW1−1(第1スイッチSW1−2、第1スイッチSW1−n)と、第1負極端子15a−1(第1負極端子15a−2、第1負極端子15a−n)とスイッチSW72との間に接続されている第3スイッチと、を有している。
電源生成部70によって正極端子14−1(正極端子14−2、正極端子14−n)と第1負極端子15a−1(第1負極端子15a−2、第1負極端子15a−n)との間に電位差を生じさせて第1負極端子15a−1(第1負極端子15a−2、第1負極端子15a−n)を充電することによって、早期に0Vモードに移行できる蓄電モジュール1aを実現できる。
DC−DCコンバータ73として双方向DC−DCコンバータを用いることにより、ゼロボルトにするときのエネルギーを電源生成部70に蓄え、ゼロボルトからの復帰も電源生成部70に蓄えられたエネルギーを使用することで、エネルギー効率よくモード切替が行える。電源生成部70としては、何回も充放電可能な、リチウムイオンキャパシタなどが好ましい。
また、本実施形態に係る蓄電モジュール1aにおいても、第1実施形態に係る蓄電モジュール1と同様の理由により同様の効果を奏する。
3.蓄電装置
3−1.第1実施形態
図12は、第1実施形態に係る蓄電装置100の構成を示す回路図である。
本実施形態に係る蓄電装置100は、複数の蓄電モジュール(蓄電モジュール1−1、
蓄電モジュール1−2、蓄電モジュール1−m)と、蓄電モジュール(蓄電モジュール1−1、蓄電モジュール1−2、蓄電モジュール1−m)のそれぞれが有する第1制御部60を制御する第2制御部110と、を有する。
図12に示される例では、蓄電装置100は、m個(mは2以上の整数)の蓄電モジュールを有している。蓄電モジュール1−1、蓄電モジュール1−2および蓄電モジュール1−mの構成は、第1実施形態に係る蓄電モジュール1と同様である。なお、蓄電モジュール1−1、蓄電モジュール1−2および蓄電モジュール1−mとして、第2実施形態に係る蓄電モジュール1aを採用することもできる。
第2制御部110は、例えば、マイコンや外部とのインターフェース回路を含んで構成される。第2制御部110は、蓄電モジュールごとに独立して制御を行ってもよい。
本実施形態においては、複数の蓄電モジュール(蓄電モジュール1−1、蓄電モジュール1−2、蓄電モジュール1−m)は、電気的に直列に接続されている。これによって、出力電圧(端子Vop1と端子Von1との間の電圧)を高めることができる。
本実施形態においては、蓄電装置100は、絶縁しつつ信号を伝送する絶縁伝送部120をさらに有し、第2制御部110は、絶縁伝送部120を介して第1制御部60を制御する。絶縁伝送部120としては、パルストランスやフォトカプラなど、種々の公知の絶縁伝送回路を採用することができる。絶縁伝送部120を有することによって、蓄電モジュール(蓄電モジュール1−1、蓄電モジュール1−2、蓄電モジュール1−m)と第2制御部とを異なる電圧で動作させることが容易となる。
本実施形態においては、第1制御部60および第2制御部110は、デイジーチェーン接続されている。図12に示される例では、第2制御部110が出力する制御信号Dinは、絶縁伝送部120を介して蓄電モジュール1−1の入力端子Diに入力される。第2制御部110が出力するクロック信号CLKは、絶縁伝送部120を介して蓄電モジュール1−1の入力端子CLKiに入力される。蓄電モジュール1−1は、制御信号とデータとを合わせて出力端子Doから出力し、出力信号は蓄電モジュール1−2の入力端子Diに入力される。また、蓄電モジュール1−1は、クロック信号を出力端子CLKoから出力し、出力信号は蓄電モジュール1−2の入力端子CLKiに入力される。以下同様に蓄電モジュールは動作し、最終段となる蓄電モジュール1−mは、制御信号とデータとを合わせて出力端子Doから出力し、出力信号は絶縁伝送部120を介して第2制御部110に信号Doutとして入力される。第1制御部60と第2制御部110との間の通信インターフェースとしては、SPI(Serial Peripheral Interface)やIC(Inter-Integrated Circuit)など、種々の公知のインターフェースを採用できる。
第1制御部60および第2制御部110がデイジーチェーン接続での通信が可能となる。この場合、第1制御部60および第2制御部110の入出力回路(図示せず)はシングルエンドよりもディファレンシャルの方が、データ伝送時のデータ信頼性を考慮すると安定的にデータ伝送を行える。
第1制御部60が出力するデータの最後には、PEC(Packet Error Code)などのエラーチェックコードを付与してもよい。
また、数個直列に接続された第1制御部60がデイジーチェーン接続された場合には、第2制御部110からのコマンドに応じて、それぞれの第1制御部60が個別に出力端子Doに信号を出力してもよい。
また、第2制御部110によって一斉に各蓄電モジュールのデータを読込む場合、それぞれの第1制御部60に識別コードを持たせ、それぞれの第1制御部60のデータを1つのデータとして出力端子Doに信号を出力してもよい。
さらに、図12に示される例では、各第1制御部60からのデータを最もモジュール電圧が低い最下位第1制御部の方から出力端子Doにモジュール電圧データを出力し、次にモジュール電圧の高い第1制御部のDiに入力する。その信号を受け取った第1制御部は最下位第1制御部からのデータにモジュール電圧データをさら付与し、出力端子Doに電圧データを出力する。出力された電圧データは、次にモジュール電圧の高い第1制御部のDiに入力される。最終的には、モジュール電圧が一番高い最上位の第1制御部のデータを付与し、PECを算出し、出力端子Doにデータを出力する。そして、出力されたデータは第2制御部110へ入力もしくは出力される。なお、電圧が最も高い第1制御部から低い第1制御部に順に出力端子Doに順番に出力してもよい。
第1制御部60が多段に信号が出力されるときには、PECなどのエラーチェックコードをデータの最後に付与したり、データを第2制御部110で数回読込むなどしたりして、データ信頼性を確保することが好ましい。データにエラーが生じた場合には、第2制御部110は外部ホスト(不図示)に異常通知を行ってもよい。
各蓄電モジュール間の伝送路は、フォトカプラなどによって絶縁されていてもよい。これによって、1つの蓄電モジュールで生じた電圧異常が他の蓄電モジュールに影響することを抑制できる。
さらに、第1制御部60および第2制御部110がデイジーチェーン接続されていることによって、マルチドロップ方式に比べて短時間での通信が可能となる。
本実施形態に係る蓄電装置100によれば、過放電による不具合のリスクを抑制し、復帰が容易な蓄電モジュール(蓄電モジュール1−1、蓄電モジュール1−2、蓄電モジュール1−m)を有しているので、過放電による不具合のリスクを抑制し、復帰が容易な蓄電装置100を実現できる。
上述の動作モードの変更は、全ての蓄電モジュールに対して同時に行ってもよいし、蓄電モジュール単位で行ってもよい。
第2制御部110は、第1制御部60にスリープ命令を送信して第1制御部60をスリープさせてもよい。これによって、蓄電モジュールの消費電力を低減できる。
3−2.第2実施形態
図13は、第2実施形態に係る蓄電装置100aの構成を示す回路図である。なお、第1実施形態に係る蓄電装置100と同様の構成には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
本実施形態においては、第1制御部60および第2制御部110は、マルチドロップ方式で接続されている。図10に示される例では、第2制御部110が出力する制御信号Dinは、絶縁伝送部120を介して蓄電モジュール1−1〜1−mのそれぞれの入力端子Diに入力される。第2制御部110が出力するクロック信号CLKは、絶縁伝送部120を介して蓄電モジュール1−1〜1−mのそれぞれの入力端子CLKiに入力される。蓄電モジュール1−1〜1−mは、データをそれぞれの出力端子Doから出力し、出力信号は絶縁伝送部120を介して第2制御部110aに信号Doutとして入力される。
本実施形態に係る蓄電装置100aによれば、過放電による不具合のリスクを抑制し、復帰が容易な蓄電モジュール(蓄電モジュール1−1、蓄電モジュール1−2、蓄電モジュール1−m)を有しているので、過放電による不具合のリスクを抑制し、復帰が容易な蓄電装置100aを実現できる。
〈蓄電セルの実施例〉
(1)正極の作製:
幅200mm、厚み20μmの帯状のアルミニウム箔に、パンチング方式により、開口面積0.79mm2の円形の複数の貫通孔を千鳥状に配列されるよう形成することにより
、開口率42%の正極集電体前駆体を作製した。この正極集電体前駆体の一部分に、導電塗料を、縦型ダイ方式の両面塗工機を用い、塗工幅130mm、両面合わせた塗布厚みの目標値を20μmに設定して両面塗工した。その後、導電塗料の塗布層を乾燥させることにより、正極集電体前駆体の表裏面に導電層を形成した。
次いで、正極集電体前駆体の表裏面に形成された導電層上に、正極活物質として数平均粒径D50の値が3μmの活性炭粒子とバインダとを含有する正極用スラリーを、縦型ダイ方式の両面塗工機を用い、両面合わせた塗布厚みの目標値を160μmに設定して両面塗工した。その後、正極用スラリーの塗布層を乾燥させることにより、導電層上に正極活物質層を形成した。
このようにして得られた、集電体前駆体の一部分に導電層および正極活物質層が形成された領域(正極)が60mm×80mm、導電層および正極活物質層が未形成の領域(正極用リード部材)が20mm×15mmとなるように切断することにより、正極用リード部材が一体に形成された正極(以下、「正極複合体」という。)を作製した。
(2)負極の作製:
幅200mm、厚み20μmの帯状の銅箔に、パンチング方式により、開口面積0.79mm2の円形の複数の貫通孔を千鳥状に配列されるよう形成することにより、開口率4
2%の負極集電体前駆体を得た。この負極集電体前駆体の一部分に、負極活物質として数平均粒径D50の値が6μmの黒鉛の表面をピッチ由来の黒鉛化物質によって被覆されてなる黒鉛系複合粒子(1)、およびバインダとを含有する負極用スラリーを、縦型ダイ方式の両面塗工機を用い、塗工幅70mm両面合わせた塗布厚みの目標値を80μmに設定して両面塗工した。その後、負極用スラリーの塗布層を減圧乾燥させることにより、負極集電体前駆体の表裏面に負極活物質層を形成した。
このようにして得られた、集電体前駆体の一部分に負極活物質層が形成された領域(負極)が65mm×85mm、負極活物質層が未形成の領域(負極用リード部材)が20×15mmになるように切断することにより、負極用リード部材が一体に形成された負極(以下、「負極複合体」という。)を作製した。
(3)リチウムイオンキャパシタ要素(蓄電セル要素)の作製:
先ず、正極10枚、負極11枚、厚みが50μmのセパレータ22枚を用意し、正極複合体と負極複合体とを、正極および負極は重なるが、正極用リード部材および負極用リード部材は反対側になり重ならないよう、セパレータ、負極、セパレータ、正極の順で積重し、積重体の4辺をテープにより固定することにより、電極積層体を作製した。
次いで、厚みが70μmのリチウム箔を用意した。このリチウム箔をリチウムイオン供給源として用い、当該リチウム箔を厚みが40μmの銅網よりなるリチウム極集電体に圧着することにより,リチウムイオン供給部材を作製した。このリチウムイオン供給部材を
電極積層体の上側に負極と対向するよう配置することにより、リチウムイオンキャパシタ要素を作製した。
そして、リチウムイオンキャパシタ要素における10枚の正極用リード部材の各々に、予めシール部分にシーラントフィルムを熱融着した、その後、幅25mm、長さ50mm、厚さ0.2mmのアルミニウム製の正極端子を重ねて溶接した。一方、リチウムイオンキャパシタ要素における11枚の負極用リード部材のうち8枚の負極用リード部材およびリチウムイオン供給部材の集電体リード部材の各々に、予めシール部分にシーラントフィルムを熱融着した幅25mm、長さ50mm、厚さ0.2mmの銅製の第2負極端子を重ねて溶接した。また、リチウムイオンキャパシタ要素における残りの3枚の負極用リード部材に、予めシール部分にシーラントフィルムを熱融着した幅25mm、長さ50mm、厚さ0.2mmの銅製の第1負極端子を重ねて溶接した。
(4)リチウムイオンキャパシタ(蓄電セル)の作製:
次いで、正極端子、第1負極端子および第2負極端子が接続されたリチウムイオンキャパシタ要素を、他方の外装フィルム上における収容部となる位置に、正極端子、第1負極端子および第2負極端子の各々が、他方の外装フィルムの端部から外方に突出するよう配置し、このリチウムイオンキャパシタ要素に一方の外装フィルムを重ね合わせ、一方の外装フィルムおよび他方の外装フィルムの外周縁部における3辺(正極端子、第1負極端子および第2負極端子が突出する2辺を含む)を熱融着した。
一方、非プロトン性有機溶媒として、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートおよびジエチルカーボネート(体積比で3:1:4)の混合溶媒を用い、濃度1.2mol/LのLiPF6を含む電解液を調製した。
次いで、一方の外装フィルムおよび他方の外装フィルムの間に、上記電解液を注入した後、一方の外装フィルムおよび他方の外装フィルムの外周縁部における残りの一辺を熱融着した。そして、第1負極端子と第2負極端子とを短絡させた状態で放置することにより、リチウム箔(リチウムイオン供給源)から負極へのリチウムイオンのドープを完了した。
以上のようにして、リチウムイオンキャパシタ(以下、「セルS1〜セルS4」とする。)を4個作製した。得られたセルS1〜S4の初期静電容量を測定したところ、325Fであった。
〈蓄電セルの動作に関する実施例〉
(1)セルS1およびセルS2を用いた実施例
セルS1およびセルS2に対して、正極端子と第1負極端子との間に第1スイッチSW1(株式会社オムロン社製:型番G6B)を設け、第1負極端子と第2負極端子との間に第2スイッチSW2(株式会社オムロン社製:型番G6B)を設け切替部を配置した。第1スイッチSW1の第1端子と正極端子とを接続するとともに、第1スイッチSW1の第2端子と第1負極端子とを接続し、第1スイッチSW1と第1負極端子との間には、放電用抵抗(KOA株式会社製:型番MF−1/4C)を配置した。次いで、第2スイッチSW2の第1端子は第1負極端子に接続し、第2スイッチSW2の第2端子は第2負極端子に接続した。第1負極端子は外部端子と接続されており、外部端子は差動増幅器の一方の入力端子に接続し、正極端子は差動増幅器の他方の入力端子に接続した。差動増幅器の出力端子は、マイコン(テキサスインスツルメンツ製:型番MSP430F)と接続した。
〔セルS1:第2モードから第1モードへの切替〕
セルS1に対して、第1スイッチSW1および第2スイッチSW2をOFFの状態(第
2モード)で正極端子と第1負極端子とを3.8V−0Vで50時間充放電サイクルした。その後、第2負極端子と第1負極端子とを、マイコンから第2スイッチSW2をONする信号を出力して電気的に接続し(第1モード)、この状態で50時間放置した。そして、セルS1に対して、正極端子と負極端子との間の電圧が3.8Vになるまで充電した後、正極端子と負極端子との間の電圧が2.2Vになるまで放電を行い、当該セルS1の静電容量を測定したところ、初期静電容量の値から変化は認められなかった。
〔セルS2:第3モードから第1モードへの切替〕
セルS2に対して、正極端子と第1負極端子とを、マイコンから第1スイッチSW1をONする信号を出力して短絡させ(第3モード)、この状態で50時間放置した。その後、正極端子と第1負極端子とを第1スイッチSW1をOFFする信号を出力して短絡を解除した(第2モード)。次いで、第2負極端子と第1負極端子とを、マイコンから第2スイッチSW2をONする信号を出力して電気的に接続し(第1モード)、この状態で50時間放置した。そして、セルS2に対して、正極端子と負極端子との間の電圧が3.8Vになるまで充電した後、正極端子と負極端子との間の電圧が2.2Vになるまで放電を行い、当該セルS2の静電容量を測定したところ、初期静電容量の値から変化は認められなかった。
以上の実施例によって、蓄電セルの静電容量に影響を与えずに第2モードおよび第3モードから第1モードへ復帰できることが確認された。
以上、本実施形態あるいは変形例について説明したが、本発明はこれら本実施形態あるいは変形例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することが可能である。
本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法および結果が同一の構成、あるいは目的および効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成または同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
1,1a,1−1,1−2,1−m…蓄電モジュール、10,10−1,10−2,10−n…蓄電セル、11…蓄電セル要素、11a…電極積層体、12…正極活物質層、12a…正極集電体、13…負極活物質層、13a…負極集電体、14,14−1,14−2,14−n…正極端子、15a,15a−1,15a−2,15a−n…第1負極端子、15b,15b−1,15b−2,15b−n…第2負極端子、16…正極用リード部材、17…負極用リード部材、18…リチウムイオン供給源、18a…リチウム極集電体、19…リチウム極用リード部材、20…外装体、21A…上部外装フィルム、21B…下部外装フィルム、22…接合部、23…収容部、24…非接合部位、25…安全弁、50…切替部、50−1,50a−1…第1切替部、50−2,50a−2…第2切替部、50−n,50a−n…第n切替部、51…制御部、51−1,51−2,51−n…第1調整部、52−1,52−2,52−n…第2調整部、60…第1制御部、61−1,61−2,61−n…差動増幅器、62…マルチプレクサ、63…コントローラ、70…電源生成部、73…DC−DCコンバータ、80…マイコン、100,100a…蓄電装置、110,110a…第2制御部、120…絶縁伝送部、160…操作受付部、170…電圧検出部、1000…蓄電モジュール、B…電源、R,R1,R2,Rn…抵抗器、S…セパレータ、SW1,SW1−1,SW1−2,SW1−n…第1スイッチ、SW2,SW2−1,SW2−2,SW2−n…第2スイッチ、SW3−1,SW3−2,SW3
−n…第3スイッチ、SW71,SW72…スイッチ

Claims (22)

  1. 正極集電体上に正極活物質層が形成された正極および負極集電体上に負極活物質層が形成された負極が、絶縁された状態で交互に積層されてなる蓄電デバイス要素と、前記蓄電デバイス要素を収容する外装体と、前記外装体に設けられた、当該外装体の外部に露出する正極端子と、前記外装体に互いに離間して設けられた、当該外装体の外部に露出する第1負極端子および第2負極端子とを備え、前記負極集電体の各々は、前記第1負極端子および前記第2負極端子のいずれか一方に電気的に接続され、前記第1負極端子および前記第2負極端子の各々は、少なくとも一つの前記負極集電体に電気的に接続されている、蓄電セルと、
    前記正極端子と前記第1負極端子との間の電気的な接続状態を切り替える第1調整部と、前記第1蓄電セルの前記第1負極端子と前記第2負極端子との間の電気的な接続状態を切り替える第2調整部とを有する切替部と、
    を有する、蓄電モジュール。
  2. 請求項1に記載の蓄電モジュールにおいて、
    前記切替部は、
    動作モードとして、
    前記第1調整部がOFF状態であり、前記第2調整部がON状態である第1モードと、
    前記第1調整部がOFF状態であり、前記第2調整部がOFF状態である第2モードと、
    前記第1調整部がON状態であり、前記第2調整部がOFF状態である第3モードと、
    を有する、蓄電モジュール。
  3. 請求項1または2に記載の蓄電モジュールにおいて、
    操作を受け付ける操作受付部をさらに有し、
    前記切替部は、前記操作受付部が受け付ける操作に基づいて、前記動作モードを切り替える、蓄電モジュール。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の蓄電モジュールにおいて、
    前記正極端子と前記第1負極端子との間の電圧を検出する電圧検出部をさらに有し、
    前記切替部は、前記電圧検出部が検出する電圧が基準電圧以下である場合に、前記動作モードを前記第1モードから前記第2モードへと切り替える、蓄電モジュール。
  5. 正極集電体上に正極活物質層が形成された正極および負極集電体上に負極活物質層が形成された負極が、絶縁された状態で交互に積層されてなる蓄電セル要素と、前記蓄電セル要素を収容する外装体と、前記外装体に設けられた、当該外装体の外部に露出する正極端子と、前記外装体に互いに離間して設けられた、当該外装体の外部に露出する第1負極端子および第2負極端子とを備え、前記負極集電体の各々は、前記第1負極端子および前記第2負極端子のいずれか一方に電気的に接続され、前記第1負極端子および前記第2負極端子の各々は、少なくとも一つの前記負極集電体に電気的に接続されている、第1蓄電セルおよび第2蓄電セルと、
    前記第1蓄電セルの前記正極端子と前記第1負極端子との間の電気的な接続状態を切り替える第1調整部と、前記第1蓄電セルの前記第1負極端子と前記第2負極端子との間の電気的な接続状態を切り替える第2調整部とを有する第1切替部と、
    前記第2蓄電セルの前記正極端子と前記第1負極端子との間の電気的な接続状態を切り替える第1調整部と、前記第2蓄電セルの前記第1負極端子と前記第2負極端子との間の電気的な接続状態を切り替える第2調整部とを有する第2切替部と、
    前記第1切替部および前記第2切替部を制御する第1制御部と、
    を有し、
    前記第1蓄電セルの前記第1負極端子と、前記第2蓄電セルの前記正極端子とは、電気的に接続されており、
    前記第1切替部および前記第2切替部は、
    動作モードとして、
    前記第1調整部がOFF状態であり、前記第2調整部がON状態である第1モードと、
    前記第1調整部がOFF状態であり、前記第2調整部がOFF状態である第2モードと、
    前記第1調整部がON状態であり、前記第2調整部がOFF状態である第3モードと、
    を有し、
    前記第1制御部は、前記第1切替部および前記第2切替部の前記動作モードを制御する、蓄電モジュール。
  6. 請求項5に記載の蓄電モジュールにおいて、
    前記第1切替部の前記第1調整部は、前記第1蓄電セルの前記正極端子と前記第1負極端子との間に電気的に接続された第1スイッチを有し、
    前記第1切替部の前記第2調整部は、前記第1蓄電セルの前記第1負極端子と前記第2負極端子との間に電気的に接続された第2スイッチを有し、
    前記第2切替部の前記第1調整部は、前記第2蓄電セルの前記正極端子と前記第1負極端子との間に電気的に接続された第1スイッチを有し、
    前記第2切替部の前記第2調整部は、前記第2蓄電セルの前記第1負極端子と前記第2負極端子との間に電気的に接続された第2スイッチを有する、蓄電モジュール。
  7. 請求項6に記載の蓄電モジュールにおいて、
    第1切替部の前記第1調整部は、前記第1切替部の前記第1スイッチと直列に接続された抵抗器をさらに有し、
    第2切替部の前記第1調整部は、前記第2切替部の前記第1スイッチと直列に接続された抵抗器をさらに有する、蓄電モジュール。
  8. 請求項7に記載の蓄電モジュールにおいて、
    電源生成部をさらに有し、
    前記第1切替部の第1調整部および前記第2切替部の第1調整部は、前記第3モードである場合に、前記電源生成部を介してON状態となる、蓄電モジュール。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1項に記載の蓄電モジュールにおいて、
    全ての負極集電体に対する前記第1負極端子に電気的に接続された負極集電体の割合が、5%以上50%以下である、蓄電モジュール。
  10. 請求項1ないし9のいずれか1項に記載の蓄電モジュールにおいて、
    前記正極集電体および前記負極集電体の少なくとも一方は複数の貫通孔を有している、蓄電モジュール。
  11. 請求項1ないし10のいずれか1項に記載の蓄電モジュールにおいて、
    前記負極活物質層には、リチウムイオンがドープされている、蓄電モジュール。
  12. 請求項5および請求項5に従属する請求項6ないし11のいずれか1項に記載の複数の蓄電モジュールと、
    前記蓄電モジュールのそれぞれが有する前記第1制御部を制御する第2制御部と、
    を有する、蓄電装置。
  13. 請求項12に記載の蓄電装置において、
    前記第1制御部および前記第2制御部は、デイジーチェーン接続されている、蓄電装置。
  14. 請求項12または13に記載の蓄電装置において、
    絶縁しつつ信号を伝送する絶縁伝送部をさらに有し、
    前記第2制御部は、前記絶縁伝送部を介して前記第1制御部を制御する、蓄電装置。
  15. 請求項12ないし14のいずれか1項に記載の蓄電装置において、
    前記複数の蓄電モジュールは、電気的に直列に接続されている、蓄電装置。
  16. 正極集電体上に正極活物質層が形成された正極および負極集電体上に負極活物質層が形成された負極が、絶縁された状態で交互に積層されてなる蓄電デバイス要素と、前記蓄電デバイス要素を収容する外装体と、前記外装体に設けられた、当該外装体の外部に露出する正極端子と、前記外装体に互いに離間して設けられた、当該外装体の外部に露出する第1負極端子および第2負極端子とを備え、前記負極集電体の各々は、前記第1負極端子および前記第2負極端子のいずれか一方に電気的に接続され、前記第1負極端子および前記第2負極端子の各々は、少なくとも一つの前記負極集電体に電気的に接続されている、蓄電セルと、
    前記正極端子と前記第1負極端子との間の電気的な接続状態を切り替える第1調整部と、前記第1蓄電セルの前記第1負極端子と前記第2負極端子との間の電気的な接続状態を切り替える第2調整部とを有する切替部と、
    を有する蓄電モジュールの制御方法であって、
    前記切替部が有する動作モードを、
    前記第1調整部がOFF状態であり、前記第2調整部がON状態である第1モードとする第1工程と、
    前記第1調整部がOFF状態であり、前記第2調整部がOFF状態である第2モードとする第2工程と、
    前記第1調整部がON状態であり、前記第2調整部がOFF状態である第3モードとする第3工程と、
    を有する蓄電モジュールの制御方法。
  17. 請求項16に記載の蓄電モジュールの制御方法において、
    前記蓄電モジュールは、操作を受け付ける操作受付部をさらに有し、
    前記操作受付部が受け付ける操作に基づいて、前記第1工程、前記第2工程および前記第3工程のいずれかを行う、蓄電モジュールの制御方法。
  18. 請求項16又は17に記載の蓄電モジュールの制御方法において、
    前記蓄電モジュールは、前記正極端子と前記第1負極端子との間の電圧を検出する電圧検出部をさらに有し、
    前記電圧検出部が検出する電圧が基準電圧以下である場合に、前記第2工程を行う、蓄電モジュールの制御方法。
  19. 正極集電体上に正極活物質層が形成された正極および負極集電体上に負極活物質層が形成された負極が、絶縁された状態で交互に積層されてなる蓄電セル要素と、前記蓄電セル要素を収容する外装体と、前記外装体に設けられた、当該外装体の外部に露出する正極端子と、前記外装体に互いに離間して設けられた、当該外装体の外部に露出する第1負極端子および第2負極端子とを備え、前記負極集電体の各々は、前記第1負極端子および前記第2負極端子のいずれか一方に電気的に接続され、前記第1負極端子および前記第2負極端子の各々は、少なくとも一つの前記負極集電体に電気的に接続されている、第1蓄電セルおよび第2蓄電セルと、
    前記第1蓄電セルの前記正極端子と前記第1負極端子との間の電気的な接続状態を切り替える第1調整部と、前記第1蓄電セルの前記第1負極端子と前記第2負極端子との間の電気的な接続状態を切り替える第2調整部とを有する第1切替部と、
    前記第2蓄電セルの前記正極端子と前記第1負極端子との間の電気的な接続状態を切り替える第1調整部と、前記第2蓄電セルの前記第1負極端子と前記第2負極端子との間の電気的な接続状態を切り替える第2調整部とを有する第2切替部と、
    を有し、
    前記第1蓄電セルの前記第1負極端子と、前記第2蓄電セルの前記正極端子とは、電気的に接続されている、蓄電モジュールの制御方法であって、
    前記第1切替部および前記第2切替部のそれぞれが有する動作モードを、
    前記第1調整部がOFF状態であり、前記第2調整部がON状態である第1モードとする第1工程と、
    前記第1調整部がOFF状態であり、前記第2調整部がOFF状態である第2モードとする第2工程と、
    前記第1調整部がON状態であり、前記第2調整部がOFF状態である第3工程と、
    を有する、蓄電モジュールの制御方法。
  20. 請求項16ないし19のいずれか1項に記載の蓄電モジュールの制御方法において、
    全ての負極集電体に対する前記第1負極端子に電気的に接続された負極集電体の割合が、5%以上50%以下である、蓄電モジュールの制御方法。
  21. 請求項16ないし20のいずれか1項に記載の蓄電モジュールの制御方法において、
    前記正極集電体または前記負極集電体は複数の貫通孔を有している、蓄電モジュールの制御方法。
  22. 請求項16ないし21のいずれか1項に記載の蓄電モジュールの制御方法において、
    前記負極活物質層には、リチウムイオンがドープされている、蓄電モジュールの制御方法。
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RU2740482C1 (ru) * 2018-08-08 2021-01-14 Пролоджиум Текнолоджи Ко., Лтд. Горизонтальная составная конструкция электропитания

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