JP2015088815A - 宅側装置、ponシステムおよび宅側装置の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】PONシステムにおいて、マルチキャストサービスの円滑な提供を実現するための技術を提供する。【解決手段】宅側装置(ONU)2は、端末装置5の受信状態に応じたマルチキャストデータを受動的光ネットワーク(PON回線3)から受けると、端末装置5にマルチキャストデータを転送する。端末装置5にマルチキャストデータの転送を実行できるためのONU2の転送状態は、局側装置(OLT)1aにおいて管理されている。OLT1aにおいて冗長切換が生じると、ONU2は、ONU2の転送状態を、端末装置5の受信状態に整合させる。【選択図】図1
Description
本発明は、宅側装置、PON(Passive Optical Network)システムおよび宅側装置の制御方法に関する。特に、本発明は、冗長化された局側装置に光回線を介して接続される宅側装置に関する。
FTTH(Fiber To The Home)を実現する形態のひとつにPON(Passive Optical Network)がある。今日では、イーサネット(登録商標)技術を適用したPONであるEPONが、FTTHサービスに広く利用される。
通信障害への堅牢性を高めたPONシステムの構成がこれまでに提案されている。たとえば非特許文献1("IEEE P1904.1/D3.4 Draft Standard for Service Interoperability in Ethernet Passive Optical Networks (SIEPON)"、2013年4月、p.238−245)は、冗長化されたOLT(Optical Line Terminal)を有するPONシステムを開示する。ONU(Optical Network Unit)は、OLTからホールドオーバー状態への移行を指示する移行メッセージを受信すると、下りデータの受信は継続する一方で、上りデータの送信を抑制する。
複数の宅側装置の各々に収容された端末装置に対してマルチキャストデータを配信するための各種の方式が提案されている。たとえば映像データの配信においてこのような方式を利用できる。しかしながら上記文献は、OLTの冗長切換が生じた場合にもマルチキャストデータの配信を継続して可能にするための構成あるいは方法を示していない。冗長切換によってマルチキャストデータの配信が不可能になった場合には、マルチキャストサービスの低下につながる。
本発明の目的は、PONシステムにおいて、マルチキャストサービスの円滑な提供を実現するための技術を提供することである。
本発明のある局面に係る宅側装置は、受動的光ネットワークを介して局側装置と通信を行なうための宅側装置である。宅側装置は、端末装置の受信状態に応じたマルチキャストデータを受動的光ネットワークから受けると、端末装置にマルチキャストデータを転送する受信部と、局側装置において端末装置の受信状態に基づいて管理されている、端末装置へのマルチキャストデータの転送を実行できるための宅側装置の転送状態を、宅側装置に設定する制御部とを備える。局側装置が冗長化されている場合、局側装置において冗長切換が生じると、制御部は、宅側装置の転送状態を、端末装置の受信状態に整合させる。
本発明の他の局面に係るPONシステムは、局側装置と、宅側装置と、局側装置と宅側装置とを接続する受動的光ネットワークとを備える。局側装置は、宅側装置に収容される端末装置の受信状態に基づいて、宅側装置が端末装置にマルチキャストデータの転送を実行できるための宅側装置の転送状態を管理する。宅側装置は、局側装置に管理されている転送状態を宅側装置に設定する。局側装置が冗長化されている場合、局側装置において冗長切換が生じると、宅側装置は、宅側装置の転送状態を、端末装置の受信状態に整合させる。
本発明のさらに他の局面に係る宅側装置の制御方法は、受動的光ネットワークを介して局側装置と通信を行なうための宅側装置の制御方法である。制御方法は、局側装置において、宅側装置に収容される端末装置の受信状態に基づいて管理されている、端末装置へのマルチキャストデータの転送を実行するための宅側装置の転送状態を、宅側装置に設定するステップと、局側装置が冗長化されている場合において、局側装置において冗長切換が開始されたことを検出するステップと、局側装置において冗長切換が終了したことを検出するステップと、冗長切換の終了により、宅側装置の転送状態を、端末装置の受信状態に整合させるステップとを備える。
本発明の上記局面によれば、PONシステムにおいて、マルチキャストサービスの円滑な提供を実現することができる。
[本願発明の実施形態の説明]
最初に本発明の実施形態を列記して説明する。
最初に本発明の実施形態を列記して説明する。
(1)本発明の実施の形態に係る宅側装置は、受動的光ネットワークを介して局側装置と通信を行なうための宅側装置である。宅側装置は、端末装置の受信状態に応じたマルチキャストデータを受動的光ネットワークから受けると、端末装置にマルチキャストデータを転送する受信部と、局側装置において端末装置の受信状態に基づいて管理されている、端末装置へのマルチキャストデータの転送を実行できるための宅側装置の転送状態を、宅側装置に設定する制御部とを備える。局側装置が冗長化されている場合、局側装置において冗長切換が生じると、制御部は、宅側装置の転送状態を、端末装置の受信状態に整合させる。
この構成によれば、局側装置において冗長切換が生じた場合にも、端末装置の受信状態に応じたマルチキャストデータを、宅側装置が端末装置に転送することができる。したがって、PONシステムにおいて、マルチキャストサービスの円滑な提供を実現することができる。
「端末装置の受信状態」とは、端末装置がマルチキャストを受信する現在の状態、および、端末装置がこれからマルチキャストを受信しようとする状態の両方を含み得る。
「局側装置が冗長化されている」とは、局側装置の内部の構成が冗長化されている場合、および複数の局側装置が冗長配置されている場合の両方を含み得る。
(2)好ましくは、宅側装置は、端末装置から送られた、端末装置からの受信状態を表わすメッセージを、受動的光ネットワークを介して局側装置に送信するための送信部をさらに備える。制御部は、局側装置の冗長切換の間に端末装置からメッセージが送信された場合には、メッセージを集約する。局側装置の冗長切換の後に、送信部は、制御部によって集約されたメッセージを送信する。
この構成によれば、宅側装置は、端末装置の正確な受信状態を局側装置に伝えることができる。局側装置の冗長切換の間、宅側装置が端末装置からのメッセージをバッファメモリに蓄積する構成が考えられる。しかし、たとえばバッファメモリの容量が小さく、かつメッセージの数が多い場合には、宅側装置は端末装置のメッセージを取りこぼす(失う)可能性がある。端末装置からのメッセージを集約することによって、宅側装置がメッセージを保持するために必要な記憶容量を少なくすることができる。したがって、宅側装置が端末装置のメッセージを取りこぼす確率が小さくなる。その結果、宅側装置は、端末装置の正確な受信状態を局側装置に伝えることができる。
(3)好ましくは、宅側装置は、宅側装置の内部のいずれかに設けられ、端末装置の受信状態に関する情報を記憶して、端末装置からのメッセージに応じて、情報を更新する記憶部をさらに備える。制御部は、記憶部に記憶される情報に基づいて、複数の前記メッセージを集約する。
この構成によれば、宅側装置がメッセージを保持するために必要な記憶容量を少なくすることができる。なお、「記憶部」は、宅側装置内に設けられていればよい。したがって、記憶部は、制御部と一体化されていてもよく、制御部とは独立に設けられていてもよい。
(4)好ましくは、制御部は、局側装置の冗長切換の後に、端末装置に受信状態を問合わせて、端末装置からの受信状態についての回答に基づく冗長切換後の局側装置からの指示に応じて転送状態を設定する。
この構成によれば、局側装置における冗長切換の後には、より短時間で、宅側装置の転送状態を、端末装置の受信状態に整合させることができる。これにより高品質なマルチキャストサービスを提供することができる。
(5)本発明の実施形態に係るPONシステムは、局側装置と、宅側装置と、局側装置と宅側装置とを接続する受動的光ネットワークとを備える。局側装置は、宅側装置に収容される端末装置の受信状態に基づいて、宅側装置が端末装置にマルチキャストデータの転送を実行できるための宅側装置の転送状態を管理する。宅側装置は、局側装置に管理されている転送状態を宅側装置に設定する。局側装置が冗長化されている場合、局側装置において冗長切換が生じると、宅側装置は、宅側装置の転送状態を、端末装置の受信状態に整合させる。
この構成によれば、局側装置において冗長切換が生じた場合にも、端末装置の受信状態に応じたマルチキャストデータを、宅側装置が端末装置に転送することができる。したがって、PONシステムにおいて、マルチキャストサービスの円滑な提供を実現することができる。
(6)本発明の実施の形態に係る宅側装置の制御方法は、受動的光ネットワークを介して局側装置と通信を行なうための宅側装置の制御方法である。制御方法は、局側装置において、宅側装置に収容される端末装置の受信状態に基づいて管理されている、端末装置へのマルチキャストデータの転送を実行するための宅側装置の転送状態を、宅側装置に設定するステップと、局側装置が冗長化されている場合において、局側装置において冗長切換が開始されたことを検出するステップと、局側装置において冗長切換が終了したことを検出するステップと、冗長切換の終了により、宅側装置の転送状態を、端末装置の受信状態に整合させるステップとを備える。
この構成によれば、PONシステムにおいて、マルチキャストサービスの円滑な提供を実現することができる。
[本願発明の実施形態の詳細]
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一または対応する要素には同一の符号を付して、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一または対応する要素には同一の符号を付して、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
図1は、本発明の一実施形態に係るPONシステムの概略構成を示すブロック図である。図1を参照して、PONシステム301は、EPONとして実現される。この実施の形態に適用可能なEPONは、たとえばGE−PON、10GE−PON等である。
PONシステム301は、局側装置(OLT)1aと、光ファイバであるN本のPON回線1〜N(3−1〜3−N)と、N個の光カプラ4−1〜4−Nと、複数の宅側装置(ONU)2と、ONU2に接続される端末装置5とを備える。なお、Nは1以上の整数である(以下も同様)。
OLT1aは、N本のPON回線1〜Nに接続されて、このN本のPON回線を終端する。PON回線(受動的光ネットワーク)1〜Nは、光カプラ4−1〜4−Nにそれぞれ接続されている。各PON回線は、対応の光カプラおよび光回線31を介して複数のONU2に接続されている。
各ONU2は、宅側ネットワーク32を介して、少なくとも1つの端末装置5と接続される。すなわち各ONU2は、端末装置5を収容する。なお、たとえばハブ(HUB)を介して、複数の端末装置5を1つのONU2に接続することも可能である。
複数のONU2の中には、映像を視聴可能な端末装置5が接続された、少なくとも1つのONU2が含まれる。当該端末装置5は、視聴チャネルを選択する(切換える)ことができる。このような端末装置5の種類は特に限定されるものではない。
OLT1aは、上位ネットワーク6に接続される。上位ネットワーク6は、ルータ7および映像配信サーバ8を含む。OLT1aは、マルチキャスト通信を用いて、映像配信サーバ8からの映像データを、その映像の視聴を要求する少なくとも1つの端末装置5に配信する。映像データは、マルチキャストデータとして端末装置5に配信される。
ルータ7は、映像配信サーバ8からマルチキャストデータを受信すると、そのマルチキャストデータをOLT1aに送信する。ルータ7は、必要に応じてマルチキャストデータを複製してもよい。
OLT1aは、上位ネットワーク6からのマルチキャストデータをPON回線3−1〜3−Nに送信する。各PON回線に設けられた光カプラはOLT1aからの下り光信号を分割する。したがって光カプラにおいて、マルチキャストデータの複数のコピーが作成されて、複数のマルチキャストデータの各々が対応のONUのポートに送られる。各ONU2におけるマルチキャストデータの処理については後に詳細に説明する。
次にOLT1aの構成について説明する。OLT1aは、光スイッチ11aと、光回線ユニット(OSU)1〜N+1(12−1〜12−N+1)と、集線部13aと、制御部14とを含む。
OLT1aは、N:1の冗長構成を有している。すなわち、N+1個のOSU12のうち、OSU1〜Nが運用系(現用)OSUであり、OSU N+1が待機系(予備)OSUである。OSU1〜Nの各々は、対応のPON回線を終端する。OSU N+1は、OSU1〜Nの各々と代替可能なように構成されている。たとえばOSU1〜N+1は、互いに同一の構成を備えている。なお、OLT1aは、2個以上の待機系OSUを含んでいてもよい。
光スイッチ11aは、制御部14からの指示に従い、N+1個のOSU1〜N+1(12−1〜12−N+1)と、N本のPON回線1〜N(3−1〜3−N)との間の通信経路を切換える。ある運用系OSU(たとえば OSU 1)が終端していたPON回線(たとえばPON回線1)をOSU N+1が終端するように、光スイッチ11aは、その運用系OSUから待機系OSUへの切換を実行する。光スイッチ11aは、さらに、待機系OSUから運用系OSUへの切換を実行してもよい。公知の各種の光スイッチを光スイッチ11aに適用することができる。
集線部13aは、たとえば、上位ネットワークから受信したマルチキャストデータを適切なOSUに振り分ける。制御部14は、OLT1aの全体を制御する。
図2は、図1に示したONU2の構成を示したブロック図である。図2を参照して、ONU2は、制御部21と、送信部22と、受信部23と、記憶部24とを有する。
送信部22は、上り方向の通信を行なう。たとえば送信部22は、宅側ネットワーク32を通じて端末装置5からのフレームを受信する。このフレームは、制御フレームおよびデータフレームを含み得る。なお、制御フレームは特定の種類のフレームに限定されるものではない。送信部22は、受け取ったフレームを光信号に変換して、その光信号を光回線31へ送信する。
受信部23は、下り方向の通信を行なう。受信部23は、光回線31を通じて送られた光信号を受信する。さらに受信部23は、その光信号を、電気信号の形態のフレームに変換する。受信部23は、そのフレームのヘッダ部分を読み取る。フレームに含まれるLLID(Logical Link ID)がONU2のLLIDに一致するか、またはブロードキャストLLIDに一致する場合には、受信部23は、そのフレームを受信する。そうでない場合には、受信部23は、そのフレームを破棄する。
受信部23は、受信されたフレームを宅側ネットワーク32へ送信する。
記憶部24は、制御部21によるONU2の制御に必要となる各種の情報を記憶する。たとえば、記憶部24は、端末装置5の現在の受信状態に関する情報を記憶する。図2に示した構成では、記憶部24は、制御部21とは独立に設けられている。しかしながら記憶部24は制御部21に含められていてもよい。したがって記憶部24は、宅側装置2の内部のいずれかに設けられていればよい。
記憶部24は、制御部21によるONU2の制御に必要となる各種の情報を記憶する。たとえば、記憶部24は、端末装置5の現在の受信状態に関する情報を記憶する。図2に示した構成では、記憶部24は、制御部21とは独立に設けられている。しかしながら記憶部24は制御部21に含められていてもよい。したがって記憶部24は、宅側装置2の内部のいずれかに設けられていればよい。
制御部21は、OLT1aから送られた制御フレームを受けて、そのフレームに対応した処理を実行する。さらに、制御部21は、送信部22および受信部23を制御する。
図3は、PONシステムにおける、マルチキャストデータの1つの配信方法を説明するためのシーケンス図である。図2および図3を参照して、上位ネットワーク6(映像配信サーバ8およびルータ7)からOLT1aに、ある視聴チャネルのコンテンツがマルチキャストデータの形態で送信される。OLT1aは、マルチキャストデータにブロードキャストLLID(Logical Link ID)を付与して、当該マルチキャストデータをPON回線へ転送する。マルチキャストデータにブロードキャストLLIDが付されているので、そのマルチキャストデータはすべてのONU2へと送られる(S101)。
ONU2の配下の端末装置5が当該チャンネルを視聴していない場合は、当該ONU2のMAC(Media Access Control)アドレスフィルタが、そのマルチキャストデータを通さないように設定されている。当該マルチキャストデータはONU2の受信端において廃棄される。
端末装置5において視聴チャネルが「X」に設定される。これにより、端末装置5の受信状態が、チャネルXのマルチキャストデータを受信する状態とされる。端末装置5は、当該チャネルXの受信状態を表すメッセージ(フレーム)をONU2に送信する。このメッセージは、たとえば「Join」と呼ばれるメッセージである。このメッセージの送信プロトコルとして、たとえばIPv4(Internet Protocol version 4)の場合はIGMP(Internet Group Management Protocol)を用いることができ、IPv6(Internet Protocol version 6)の場合はMLD(Multicast Listener Discovery)を用いることができる。
ONU2は、端末装置5からメッセージを受信すると、そのメッセージに自己のLLIDを付与する。ONU2は、LLIDが付与されたメッセージをOLT1aに転送する(S102)。このメッセージは、端末装置5の受信状態を示す情報を含む。たとえばメッセージは、端末装置5において視聴されるチャネルの情報を含んでもよい。また、端末装置5からのメッセージは、後述するグループアドレスの情報を含んでいてもよい。
OLT1aの内部において、端末装置5からのメッセージは、ONU2に接続されたPON回線を終端する光回線ユニットに送られる。光回線ユニットは、チャネルとグループアドレスとを対応付けるテーブルを記憶する。さらに光回線ユニットは、ONU2ごとに、グループアドレスとMACアドレスとを対応づけて記憶する。
図4は、OLT1aに記憶される、チャネルとグループアドレスとを対応付けるテーブルの例を説明した図である。図4を参照して、チャネル(CHX,CHY,・・・)とグループアドレス(GX,GY,・・・)とは一意に対応付けられている。CHX,CHY,・・・は、それぞれチャネルX,Y,・・・を表す。
図5は、OLT1aに記憶される、グループアドレスと宛先MACアドレスとを対応付けるテーブルの例を説明した図である。図7を参照して、#1,#2は、ONU2の識別子であり、たとえばLLIDである。ただしLLIDそのものを識別子として用いるよう限定されず、#1,#2は、LLIDと対応付けられた識別子でもよい。この識別子をキーにして、マルチキャストのグループアドレス(GX,GY,・・・)と、そのグループアドレスに対応付けられた宛先MACアドレスとがOLT1a(光回線ユニット)で管理されている。
図3に戻り、OLT1aにおいて、光回線ユニットは、メッセージに含まれる視聴チャネルの情報とLLIDとを読み取る。光回線ユニットは、LLIDによって特定されたONU2に対して、MACアドレスフィルタの設定を行なう。具体的には、光回線ユニットは、メッセージにより示された視聴チャネルのマルチキャストデータが通るように、そのONU2に通知する。この通知には、たとえば拡張OAM(Operation, Administration, and Maintenance)フレームを用いることができる(S103)。
ONU2は、OLT1a(光回線ユニット)からの通知(たとえば拡張OAMフレーム)を受信して、その通知によって指定された宛先MACアドレスが付与されたマルチキャストデータを通すように、フィルタリング機能を設定する。フィルタリング機能の設定後、ONU2は、フィルタリング機能の設定が終了したことをOLT1aに通知する(S104)。
このように、OLT1aは、端末装置5の受信状態に関する情報を含むメッセージを受けることによって、ONU2の転送状態を管理する。「ONUの転送状態」とは、端末装置5に対して、マルチキャストデータの転送を実行できるためのONUの状態を意味する。
OLT1aは、以後、上位ネットワーク6からマルチキャストデータを受信すると、ブロードキャストLLIDをマルチキャストデータに付与して、各ONU2に、そのマルチキャストデータを送信する。そのマルチキャストデータが、ONU2に予め設定された宛先MACアドレスと関連付けられたデータである場合には、各ONU2は、フィルタリング機能により、そのマルチキャストデータを端末装置5に転送する(S105)。したがって、端末装置5はチャネルXのコンテンツを視聴することができる。すなわち端末装置5の受信状態に応じたマルチキャストデータが端末装置5に送られる。
図6は、本発明の一実施形態に従う、OLTの冗長切換を説明するためのシーケンス図である。図6を参照して、まず切換先の光回線ユニット(光回線ユニット(1))がマルチキャスト処理を含むPON回線のネットワーク運用を行なっている。光回線ユニット(1)は、第1の光回線ユニットを示し、たとえば運用系OSUである。
たとえば図3に示されるシーケンスと同様に、端末装置5からのメッセージが光回線ユニット(1)に送られる(S102)。光回線ユニット(1)は、ONUのMACアドレスフィルタを設定する(S103)。これにより、チャネルXのマルチキャストデータが、ONU2を通じて端末装置5に送られる(S105)。
ステップS1において、光回線ユニット(1)は、マルチキャスト制御処理を停止する。ステップS2において、光回線ユニット(1)は、マルチキャスト制御に関する最後の状態および設定パラメータなどの情報を、光回線ユニット(2)に送信する。たとえば光回線ユニット(1)が有する、マルチキャスト状態に関する情報が光回線ユニット(2)へと送信される。光回線ユニット(2)は、第2の光回線ユニットを示し、たとえば予備系OSUである。
ステップS3において、光回線ユニット(2)は、切換準備を行なう。ステップS4において、光スイッチ11a(図1を参照)により、PON回線を終端すべき光回線ユニットが、光回線ユニット(1)から光回線ユニット(2)へと切り換えられる。
光回線ユニット(2)がPON回線の運用を開始する。以後、光回線ユニット(2)は、光回線ユニット(1)によるマルチキャスト制御処理と同じ処理を実行する。
たとえば、ステップS2の処理の後に、端末装置5が視聴チャンネルをXからYに変更する。端末装置5からONU2を介して、チャネルXの視聴停止を示すLeaveメッセージがOLT1aに送信される(S5)。次に、チャネルYの視聴を示すJoinメッセージがOLT1aに送信される(S6)。
この場合、光回線ユニット(1)から光回線ユニット(2)への切換が終了していないので、光回線ユニット(1)がLeaveメッセージおよびJoinメッセージを受ける。しかしながら、光回線ユニット(1)はマルチキャスト制御処理を既に停止している。このため、光回線ユニット(1)はLeaveメッセージおよびJoinメッセージを処理しない。
光回線ユニット(2)は、端末装置5がチャネルを切り換える前の端末装置5の受信状態を、光回線ユニット(1)から引き継ぐ。このため、光回線ユニット(2)は、端末装置5がチャネルXを選択していると認識する。したがって、光回線ユニット(2)は、ONU2に対してMACアドレスフィルタの設定を変更しない。しかしながら、光回線ユニット(2)が認識する端末装置5の受信状態は、端末装置5の実際の受信状態と異なる。このため、端末装置5の受信状態に対応したマルチキャストデータ、すなわち、チャネルYのマルチキャストデータがONU2でブロックされる(S7)。
この発明の実施の形態によれば、OLT1aの冗長切換の前後において、マルチキャストデータの送信を継続することができる。以下、具体的な実施の形態について説明する。なお、OLT1aにおける冗長切換が行なわれる前には、図3に示すステップS101〜S105の処理が実行されているものとする。したがって以後は、OLT1aにおける冗長切換が行なわれる前のPONシステムの動作について説明を繰り返さない。
<第1の実施形態>
図7は、第1の実施形態に従う、ONUの処理を説明するためのシーケンス図である。図7を参照して、OLT1aでは、光回線ユニット(1)から光回線ユニット(2)への切換えが実行される(ステップS1〜S4)。この間に、端末装置5では、視聴チャネルがXからYに変更され、次に、視聴チャネルがYからZに変更される。なお、OLT1aにおける冗長切換の間に、端末装置5では、視聴チャネルがXからYに変更され、次に、視聴チャネルがYからXに戻されてもよい。
図7は、第1の実施形態に従う、ONUの処理を説明するためのシーケンス図である。図7を参照して、OLT1aでは、光回線ユニット(1)から光回線ユニット(2)への切換えが実行される(ステップS1〜S4)。この間に、端末装置5では、視聴チャネルがXからYに変更され、次に、視聴チャネルがYからZに変更される。なお、OLT1aにおける冗長切換の間に、端末装置5では、視聴チャネルがXからYに変更され、次に、視聴チャネルがYからXに戻されてもよい。
視聴チャネルがXからYに変更されることにより、端末装置5は、チャネルXの視聴停止を示すLeaveメッセージと、チャネルYの視聴を示すJoinメッセージとを連続的に出力する。次に、視聴チャネルがYからZに変更されることにより、端末装置5は、チャネルYの視聴停止を示すLeaveメッセージと、チャネルZの視聴を示すJoinメッセージとを連続的に出力する。
ONU2は、上記の4つのメッセージを順次受けて、これらのメッセージを集約する。OLT1aでの光回線ユニットの切換後に、ONU2は、集約されたメッセージをOLT1aに送信する(S11)。具体的には、ONU2は、チャネルXの視聴停止を示すLeaveメッセージと、チャネルZの視聴を示すJoinメッセージとを出力する。
光回線ユニット(2)は、ONU2からのメッセージを受けて、ONU2のMACアドレスフィルタを設定する(S12)。ONU2は、フィルタリング機能の設定が終了したことをOLT1aに通知する(S13)。フィルタリング機能の設定により、ONU2(制御部21)は、ONU2の転送状態を、端末装置5の受信状態に整合させる。
OLT1aより、チャネルZのマルチキャストデータが配信される。ONU2は、このマルチキャストデータを通過させて、端末装置5にマルチキャストデータを転送する(S14)。
ONU2において、記憶部24(図2を参照)は、端末装置5の受信状態に関する情報を記憶する。制御部21(図2を参照)は、この情報に基づいて、上記したメッセージの集約処理を実行する。したがって、ONU2は、端末装置5からのすべてのメッセージを蓄積する必要はない。端末装置5の受信状態に関する情報は、たとえばデータベースの形式で記憶部24に記憶される。
図8は、ONU2の内部に記憶されるデータベースの構成の一例を示した図である。図8を参照して、ONU2の配下の端末装置5について、各チャネル(CHX,CHY,・・・)と、Joinを受信したか、Leaveを受信したかを示すフラグ(「Join」または「Leave」)とが対応付けられている。CHX,CHY,・・・,CHZは、それぞれチャネルX,Y,・・・,Zを表す。Joinを受信したチャネルには、「Join」のフラグが設定される。Leaveを受信したチャネルには、「Leave」のフラグが設定される。すなわち「Join」,「Leave」のフラグによって、端末装置5の通知したJoin,Leaveの集約内容が表わされる。
図7に示されるシーケンスの例では、まず、冗長切換開始時(集約開始時)にチャネルXを視聴中である。このときにはテーブルは空である(図8(A)を参照)。次に、チャネルXがチャネルYに切換えられる。この場合には、チャネルX(CHX)が「Leave」フラグを伴って登録される(図8(B)を参照)。続いてチャネルY(CHY)がフラグ「Join」を伴って登録される(図8(C)を参照)。さらに、チャネルYがチャネルZに切換えられる。この場合、チャネルY(CHY)がテーブルから削除される(図8(D)を参照)。次に、チャネルZ(CHZ)がフラグ「Join」を伴って登録される(図8(E)を参照)。この結果、テーブルには、チャネルX(CHX)が「Leave」フラグを伴って登録されるとともにチャネルZ(CHZ)がフラグ「Join」を伴って登録される(図8(F)を参照)。
制御部21(図2参照)は、OLT1aにおける光回線ユニットの切換後に、データベースから、登録されているチャネルを検索する。チャネルXがフラグ「Leave」を伴って登録されており、チャネルZ(CHZ)がフラグ「Join」を伴って登録されている。制御部21は、チャネルXの受信状態を示すメッセージ(「Leave」)と、チャネルZの受信状態を示すメッセージ(「Join」)とをOLT1aに送信する。したがってメッセージが集約される。
図9は、ONUによるメッセージの集約処理を説明するフローチャートである。図2および図9を参照して、処理が開始されると、制御部21は、OLT1aでの冗長切換(光回線ユニットの切換)が開始されたかどうかを判定する(ステップS10A)。
冗長切換が開始されたことを判定するための方法は特に限定されるものではない。たとえば、PONシステム301がSIEPONパッケージBに準拠しているのであれば、ONU2は、OLT1aからホールドオーバー状態への移行を指示するメッセージを受信して、冗長切換が開始されたことを判定(検出)することができる。
別の方法によれば、ONU2は、OLT1aからの光有効信号の喪失を検出することで、冗長切換の開始を検出してもよい。あるいは、ONU2は、OLT1aからのGateフレームを受信していない時間が、ある閾値を越えた場合に、冗長切換が開始されたことを判定(検出)してもよい。
OLT1aの冗長切換が開始されていないと判定された場合(ステップS10AにおいてNO)、図9に示された処理は終了する。一方、OLT1aの冗長切換が開始されたと判定された場合(ステップS10AにおいてYES)、ONU2(制御部21)は、端末装置5からのメッセージを集約する(ステップS10)。端末装置5からメッセージが複数回送信された場合には、それらのメッセージに応じて、制御部21は、記憶部24に記憶されるデータベースを更新する。なお、端末装置5からメッセージが送信されるとデータベースが更新される。したがって、ステップS10の集約処理は、端末装置5からメッセージが複数回送信される場合に限定されず、端末装置5からメッセージが1回のみ送信される場合も含む。
次に、制御部21は、OLT1aの冗長切換(光回線ユニットの切換)が終了したかどうかを判定する(ステップS10B)。光回線ユニットの切換が開始されたことを判定するための方法は特に限定されるものではない。たとえば、上記のように、PONシステム301がSIEPONパッケージBに準拠している場合であれば、ONU2は、OLT1aからホールドオーバー状態の終了を指示するメッセージを受信することにより、冗長切換が終了したことを判定(検出)してもよい。あるいは、ONU2は、OLT1aからGateフレームを再び受信することにより、切換が終了したことを判定(検出)してもよい。
冗長切換が終了していないと判定された場合(ステップS10BにおいてNO)、処理はステップS10に戻される。すなわち、冗長切換が終了するまで、ONU2は、端末装置5からのメッセージを集約する。一方、冗長切換が終了したと判定された場合(ステップS10BにおいてYES)、ONU2(制御部21)は、集約したメッセージをOLT1aに送信する(ステップS11)。
ステップS11の処理が終了すると、図7に示される全体の処理が終了する。
このように実施の形態1では、ONU2が、OLT1aの冗長切換(光回線ユニットの切換)後に、OLT1aの一部の機能(MLDプロキシの一部の機能)を実行する。具体的には、ONU2は、集約されたメッセージをOLT1aに送信することで、ONU2の転送状態と端末装置5の受信状態とを整合させる。
このように実施の形態1では、ONU2が、OLT1aの冗長切換(光回線ユニットの切換)後に、OLT1aの一部の機能(MLDプロキシの一部の機能)を実行する。具体的には、ONU2は、集約されたメッセージをOLT1aに送信することで、ONU2の転送状態と端末装置5の受信状態とを整合させる。
OLT1aの冗長切換により、OLT1aのマルチキャスト状態と、ONU2の転送状態(MACアドレスフィルタの設定)と、端末装置5の受信状態との間に不一致が生じる可能性がある。OLT1aの冗長切換のタイミングにおいて、ONU2は、ONU2の転送状態と端末装置5の受信状態とを整合させる。具体的には、ONU2は端末装置5からのメッセージを集約して送信する。これにより、切換先の光回線ユニットに、端末装置5の正確な受信状態を伝えることができる。
OLT1aのマルチキャスト状態と、ONU2の転送状態と、端末装置5とを整合させることができるので、マルチキャストサービスの円滑な提供を実現できる。たとえば、ユーザが端末装置5の側でチャネルを切り換えた場合に、切換後のチャネルのコンテンツを端末装置5において再生することができる。
さらに、実施の形態1によれば、OLT1aの冗長切換の間に端末装置5から複数のメッセージが送信された場合、ONU2(制御部21)は、そのメッセージを集約する。別の方法としては、ONU2が、端末装置5から送られた複数のメッセージをバッファメモリに蓄積することが考えられる。しかし、たとえばバッファメモリの容量が小さく、かつメッセージの数が多い場合には、ONU2において端末装置5からのメッセージを取りこぼす可能性がある。この実施の形態によれば、ONU2は、端末装置5からのメッセージを一旦集約する。具体的には、記憶部24におけるデータベースが更新される。これにより、メッセージの取りこぼしを防ぐことができる。この結果、切換先の光回線ユニットに、端末装置5の正確な受信状態を伝えることができる。
さらに、MLDプロキシの全機能をONU2に実装するためには、たとえばタイムアウトを検出するためのタイマ等が必要となる。しかしながら、この実施の形態によれば、MLDプロキシの機能のうち、必要な機能を選択してONU2に実装することができる。これにより、ONU2に実装されるソフトウェアあるいは回路の規模が増大するのを抑えることができる。したがって、たとえばONU2のコストの増大を抑えることができる。
なお、上記の処理では、端末装置5からのメッセージの集約は、光回線ユニットの切換開始を検出したときに開始される。ただしメッセージの集約は、光回線ユニットの切換開始を検出する前から開始されてもよい。
<実施の形態2>
図10は、第2の実施形態に従う、冗長構成を有する光回線ユニットの切換および、切換先の光回線ユニットの設定を説明するためのシーケンス図である。図10を参照して、実施の形態2では、OLT1aにおける光回線ユニットの切換後に、ONU2が端末装置5に対して問合せメッセージを送信する(ステップS21)。ONU2から端末装置5に送られる問合せメッセージには、たとえばMLDv2の問合わせメッセージである、General Queryを用いることができる。
図10は、第2の実施形態に従う、冗長構成を有する光回線ユニットの切換および、切換先の光回線ユニットの設定を説明するためのシーケンス図である。図10を参照して、実施の形態2では、OLT1aにおける光回線ユニットの切換後に、ONU2が端末装置5に対して問合せメッセージを送信する(ステップS21)。ONU2から端末装置5に送られる問合せメッセージには、たとえばMLDv2の問合わせメッセージである、General Queryを用いることができる。
端末装置5は、ONU2からの問合せメッセージに対して現在の受信状態(視聴チャネル)を示すレポートを送信する。ONU2は、このレポートをOLT1aに転送する(ステップS22)。冗長切換後のOLT(光回線ユニット(2))は、端末装置5からのレポートに基づいて、ONU2に、MACアドレスフィルタを設定するための拡張OAMフレームを送信する。
ONU2は、OLT1aから送信された拡張OAMフレームに従って、MACアドレスフィルタを設定する(ステップS23)。これにより、ONU2の転送状態が、端末装置5の受信状態と整合する。以後、ONU2は、チャネルYのマルチキャストデータを通して、端末装置5に転送する(S24)。
図11は、本発明の第2の実施形態に従う、ONUによる処理を説明するフローチャートである。図2および図11を参照して、処理が開始されると、ONU2の制御部21は、OLT1aでの冗長切換が開始されたかどうかを判定する(ステップS10A)。冗長切換が開始されたと判定された場合(ステップS10AにおいてNO)、図11に示された処理は終了する。
冗長切換が開始されたと判定された場合(ステップS10AにおいてYES)、次にONU2(制御部21)は、OLT1aの冗長切換が終了したかどうかを判定する(ステップS10B)。なお、冗長切換の開始および終了を判定する方法には、実施の形態1で説明される方法と同じ方法を用いることができる。
OLT1aでの冗長切換が終了したと判定された場合(ステップS10BにおいてYES)、処理はステップS21に進む。一方、冗長切換が終了していないと判定された場合(ステップS10BにおいてNO)、ステップS10Bの処理が繰り返される。すなわち、OLT1aでの冗長切換が終了するまでステップS10Bの処理が繰り返される。
ステップS21において、ONU2は、端末装置5に対して問合せメッセージを送信する。次にステップS22において、ONU2は、端末装置5からレポートを受信する。ただし、ONU2は、このレポートを単にOLT1aに転送する。OLT1aは、このレポートに基づいて、ONU2の転送状態を変更するための(拡張)OAMフレームをONU2に送信する。ONU2は、このOAMフレームを受信する。続いてステップS23において、ONU2は、OLT1aから受信したOAMフレームに基づいてMACアドレスフィルタを設定する。ステップS23の処理が終了すると全体の処理が終了する。
実施の形態2によれば、ONU2から端末装置5に対して受信状態の問合わせを行なう。ONU2は、端末装置5からのレポートに基づくOLT1aからの(拡張)OAMフレームを受けて、その(拡張)OAMフレームに基づいてMACアドレスフィルタを設定する。したがって、OLT1aにおける冗長切換の後において、ONU2のMACアドレスフィルタを速やかに設定することができる。端末装置5では、チャネルを切り換えてから、切り換え後のチャネルの映像を視聴できるまでの間の時間(タイムラグ)を短くすることができる。これにより高品質なマルチキャストサービスを提供することができる。
なお、OLT1aにおける冗長切換の間に端末装置5においてチャネルが切換えられた場合、端末装置5からメッセージが送信されてもよい。ONU2は、そのメッセージを廃棄してもよく、OLT1aに送信してもよい。
<実施の形態3>
実施の形態3では、OLTにおいて冗長切換が生じた場合、端末装置からのメッセージを集約するだけでなく、端末装置に対する問合わせを実行する。すなわち、実施の形態3は、実施の形態1と実施の形態2とを組み合わせた形態である。
実施の形態3では、OLTにおいて冗長切換が生じた場合、端末装置からのメッセージを集約するだけでなく、端末装置に対する問合わせを実行する。すなわち、実施の形態3は、実施の形態1と実施の形態2とを組み合わせた形態である。
図12は、第3の実施形態に従う、ONUの処理を説明するためのシーケンス図である。図13は、第3の実施形態に従う、ONUの処理を説明するフローチャートである。
図12および図13を参照して、実施の形態1と同様に、端末装置5は、視聴チャネルをチャネルXからチャネルY、チャネルZへと順次切り替える。ONU2は、端末装置5からの4つのメッセージを順次受けて、これらのメッセージを集約する(S10)。OLT1aでの冗長切換(光回線ユニットの切換)の後に、ONU2は、集約されたメッセージをOLT1aに送信する(S11)。OLT1aは、ONU2に対してMACアドレスフィルタを設定する(S12)。
さらにONU2は、端末装置5に対して問合せメッセージを送信する(ステップS21)。端末装置5は、ONU2からの問合せメッセージに対して現在の受信状態を示すレポートを送信する。ONU2は、このレポートをOLT1aに転送する(ステップS22)。OLT1aは、このレポートに基づいて、ONU2にMACアドレスフィルタを設定する(ステップS23)。
なお、他のステップの処理は、実施の形態1または実施の形態2で説明された処理と同様であるので以後の説明は繰り返さない。
実施の形態3によれば、ONU2のMACアドレスフィルタを、より正確に設定することができる。
なお、図12および図13に示す処理において、ステップS11の処理とステップS21の処理との順序が逆になってもよい。ただし、上記のように、ステップS22において、ONU2は、問合わせメッセージに対する端末装置5からのレポートを処理せずにOLT1aに転送する。
また、本発明の実施の形態では、OLTの冗長化の1つの形態として、1つのOLTの内部が冗長化された形態を示した。しかしながら、複数のOLT(たとえば2つのOLT)を用いることでOLTが冗長化されていてもよい。このような構成に対しても本発明は適用可能である。
<付記>
本発明の実施の形態は、(1)〜(6)に列記した形態に加えて、以下に付記する形態も含むことができる。
本発明の実施の形態は、(1)〜(6)に列記した形態に加えて、以下に付記する形態も含むことができる。
(付記1)
上記(6)に記載された宅側装置の制御方法は、局側装置の冗長切換の間に端末装置の受信状態を表わすメッセージを受けると、そのメッセージを集約するステップ(S10)と、局側装置の冗長切換の後に、集約されたメッセージを送信するステップ(S11)とをさらに備える。
上記(6)に記載された宅側装置の制御方法は、局側装置の冗長切換の間に端末装置の受信状態を表わすメッセージを受けると、そのメッセージを集約するステップ(S10)と、局側装置の冗長切換の後に、集約されたメッセージを送信するステップ(S11)とをさらに備える。
(付記2)
上記の集約するステップ(S10)において、宅側装置は、宅側装置に設けられた記憶部に記憶された、端末装置の受信状態に関する情報に基づいて、メッセージを集約する。
上記の集約するステップ(S10)において、宅側装置は、宅側装置に設けられた記憶部に記憶された、端末装置の受信状態に関する情報に基づいて、メッセージを集約する。
(付記3)
上記(6)、付記1または付記2に記載された宅側装置の制御方法は、局側装置の冗長切換の後に、端末装置に受信状態を問合わせるステップ(S21)と、端末装置からの受信状態についての回答(S22)に基づく局側装置からの指示(OAMフレーム)に応じて転送状態を設定するステップ(S23)とをさらに備える。
上記(6)、付記1または付記2に記載された宅側装置の制御方法は、局側装置の冗長切換の後に、端末装置に受信状態を問合わせるステップ(S21)と、端末装置からの受信状態についての回答(S22)に基づく局側装置からの指示(OAMフレーム)に応じて転送状態を設定するステップ(S23)とをさらに備える。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1a 局側装置(OLT)、2 宅側装置(ONU)、3−1〜3−N PON回線、4−1〜4−N 光カプラ、5 端末装置、6 上位ネットワーク、7 ルータ、8 映像配信サーバ、11a 光スイッチ、12−1〜12−N+1 光回線ユニット(OSU)、13a 集線部、14 制御部(OLT)、21 制御部(ONU)、22 送信部、23 受信部、24 記憶部、31 光回線、32 宅側ネットワーク、301 PONシステム、S1〜S4,S10,S10A,S10B,S11,S21〜S23,S101〜S105 ステップ、X,Y,Z チャネル。
Claims (6)
- 受動的光ネットワークを介して局側装置と通信を行なうための宅側装置であって、
端末装置の受信状態に応じたマルチキャストデータを前記受動的光ネットワークから受けると、前記端末装置に前記マルチキャストデータを転送する受信部と、
前記局側装置において前記端末装置の前記受信状態に基づいて管理されている、前記端末装置への前記マルチキャストデータの転送を実行できるための前記宅側装置の転送状態を、前記宅側装置に設定する制御部とを備え、
前記局側装置が冗長化されている場合、前記局側装置において冗長切換が生じると、前記制御部は、前記宅側装置の前記転送状態を、前記端末装置の前記受信状態に整合させる、宅側装置。 - 前記宅側装置は、
前記端末装置から送られた、前記端末装置からの前記受信状態を表わすメッセージを、前記受動的光ネットワークを介して前記局側装置に送信するための送信部をさらに備え、
前記制御部は、前記局側装置の前記冗長切換の間に前記端末装置から前記メッセージが送信された場合には、前記メッセージを集約し、
前記局側装置の前記冗長切換の後に、前記送信部は、前記制御部によって集約された前記メッセージを送信する、請求項1に記載の宅側装置。 - 前記宅側装置は、
前記宅側装置の内部のいずれかに設けられ、前記端末装置の前記受信状態に関する情報を記憶して、前記端末装置からの前記メッセージに応じて、前記情報を更新する記憶部をさらに備え、
前記制御部は、前記記憶部に記憶される前記情報に基づいて、前記複数の前記メッセージを集約する、請求項2に記載の宅側装置。 - 前記制御部は、前記局側装置の前記冗長切換の後に、前記端末装置に前記受信状態を問合わせて、前記端末装置からの前記受信状態についての回答に基づく、前記冗長切換後の前記局側装置からの指示に応じて前記転送状態を設定する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の宅側装置。
- 局側装置と、
宅側装置と、
前記局側装置と前記宅側装置とを接続する受動的光ネットワークとを備え、
前記局側装置は、前記宅側装置に収容される端末装置の受信状態に基づいて、前記宅側装置が前記端末装置に前記マルチキャストデータの転送を実行できるための前記宅側装置の転送状態を管理し、
前記宅側装置は、前記局側装置に管理されている前記転送状態を前記宅側装置に設定し、
前記局側装置が冗長化されている場合、前記局側装置において冗長切換が生じると、前記宅側装置は、前記宅側装置の前記転送状態を、前記端末装置の前記受信状態に整合させる、PONシステム。 - 受動的光ネットワークを介して局側装置と通信を行なうための宅側装置の制御方法であって、
前記局側装置において、前記宅側装置に収容される端末装置の受信状態に基づいて管理されている、前記端末装置への前記マルチキャストデータの転送を実行するための前記宅側装置の転送状態を、前記宅側装置に設定するステップと、
前記局側装置が冗長化されている場合において、前記局側装置において冗長切換が開始されたことを検出するステップと、
前記局側装置において前記冗長切換が終了したことを検出するステップと、
前記冗長切換の終了により、前記宅側装置の前記転送状態を、前記端末装置の前記受信状態に整合させるステップとを備える、宅側装置の制御方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2013
- 2013-10-29 JP JP2013224119A patent/JP2015088815A/ja active Pending
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