JP2015087289A - センサー素子、力検出装置、ロボット、電子部品搬送装置、電子部品検査装置および部品加工装置 - Google Patents
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Abstract
Description
しかしながら、前述したように、内部電極と、隣在する2つの圧電基板のうちの一方の圧電基板との間には接着剤層が設けられている。この接着剤層の厚さ等によっては、内部電極は、前記一方の圧電基板からの電荷の検出が不十分となるおそれがある。
[適用例1]
本発明に係わるセンサー素子は、水晶板で構成された少なくとも1枚の圧電板と、該圧電板の両面にそれぞれ設けられた電極層とを有するセンサーが積層方向に複数積層された積層体を備え、
前記積層体は、前記各センサーを前記積層方向に接合する接合層を有することを特徴とする。
これにより、従来のように、電極層が、隣在する圧電板から出力された電荷を、接合層を介して検出する構成を省略することができる。よって、圧電板から出力された電荷は、接合層を介さず、直接、電極層に検出される。このため、圧電板から出力された電荷を確実に検出することができる。
本発明に係わるセンサー素子では、前記圧電板の一方の面に設けられた電極層の熱膨張係数と、前記圧電板の他方の面に設けられた電極層の熱膨張係数とは、実用上一致しているのが好ましい。
これにより、第1の圧電板、第2の圧電板および第3の圧電板では、熱膨張率の差異により生じる圧電板の変形を防止することができる。
本発明に係わるセンサー素子では、前記複数のセンサーの前記各電極層の熱膨張係数は互いに実用上一致しているのが好ましい。
これにより、熱膨張率の差異により生じる圧電板の変形をより効果的に防止することができる。
本発明に係わるセンサー素子では、前記各接合層の厚さは、0.2μm以上2.0μm以下であるのが好ましい。
これにより、センサー素子の小型化を図ることができるとともに、各電極層の接合強度を十分に確保することができる。
[適用例5]
本発明に係わるセンサー素子では、前記積層体では、前記接合層は、前記複数のセンサーの間にそれぞれ設けられているのが好ましい。
これにより、センサー素子は、優れた検出精度を有するものとなる。
本発明に係わる力検出装置は、水晶板で構成された少なくとも1枚の圧電板と、該圧電板の両面にそれぞれ設けられた電極層とを有する複数のセンサーと、
複数の前記センサーが積層方向に積層された積層体を備え、
前記積層体は、前記積層方向に接合する接合層を有するセンサー素子と、
前記センサー素子から出力された電圧に基づいて、前記外力を検出する外力検出回路とを備えていることを特徴とする。
これにより、従来のように、電極層が、隣在する圧電板から出力された電荷を、接合層を介して検出する構成を省略することができる。よって、圧電板から出力された電荷は、接合層を介さず、直接、電極層に検出される。このため、圧電板から出力された電荷を確実に検出することができる。
[適用例7]
本発明に係わる力検出装置では、前記センサー素子は、3つ以上設けられているのが好ましい。
これにより、力検出装置は、6軸力を検出することができる。
本発明に係わるロボットは、アームを複数有し、前記複数のアームの隣り合う前記アーム同士を回動自在に連結してなる少なくとも1つのアーム連結体と、
前記アーム連結体の先端側に設けられたエンドエフェクタと、
前記アーム連結体と前記エンドエフェクタとの間に設けられ、前記エンドエフェクタに加えられる外力を検出する本発明の力検出装置とを備えていることを特徴とする。
本発明に係わる電子部品搬送装置は、電子部品を把持する把持部と、
前記把持部に加えられる外力を検出する本発明の力検出装置とを備えていることを特徴とする。
これにより、前記本発明の力検出装置と同様の効果が得られる。そして、力検出装置が検出した外力をフィードバックし、より精密に作業を実行することができる。また、力検出装置が検出した外力によって、把持部の障害物への接触等を検知することができる。そのため、従来の位置制御では困難だった障害物回避動作、対象物損傷回避動作等を容易に行うことができ、より安全に電子部品搬送作業を実行することができる。
本発明に係わる電子部品検査装置は、電子部品を把持する把持部と、
前記電子部品を検査する検査部と、
前記把持部に加えられる外力を検出する本発明の力検出装置とを備えていることを特徴とする。
本発明に係わる部品加工装置は、工具を装着し、前記工具を変位させる工具変位部と、
前記工具に加えられる外力を検出する本発明の力検出装置とを備えていることを特徴とする。
これにより、前記本発明の力検出装置と同様の効果が得られる。そして、力検出装置が検出した外力をフィードバックすることにより、部品加工装置は、より精密に部品加工作業を実行することができる。また、力検出装置が検出する外力によって、工具の障害物への接触等を検知することができる。そのため、工具に障害物等が接触した場合に緊急停止することができ、部品加工装置は、より安全な部品加工作業を実行可能である。
<第1実施形態>
図1は、本発明の力検出装置(センサー素子)の第1実施形態を示す断面図、図2は、図1に示す力検出装置の平面図、図3は、図1に示す力検出装置を概略的に示す回路図、図4は、図1に示す力検出装置の電荷出力素子を概略的に示す断面図、図5は、(a)が第1のセンサーを示す側面図であり、(b)および(c)が従来のセンサーを示す側面図である。
なお、以下では、説明の都合上、図1、図4および図7中の上側を「上」または「上方」、下側を「下」または「下方」と言う。
力検出装置1は、第1の基板2と、第1の基板2から所定の間隔を隔てて配置され、第1の基板2に対向する第2の基板3と、第1の基板2と第2の基板3との間に設けられたアナログ回路基板(回路基板)4と、第1の基板2と第2の基板3との間に設けられ、アナログ回路基板4と電気的に接続されたデジタル回路基板5と、アナログ回路基板に搭載され、加えられた外力に応じて信号を出力する電荷出力素子(センサー素子)10および電荷出力素子10を収納するパッケージ60を有するセンサーデバイス6と、2つの与圧ボルト(固定部材)71とを備えている。
センサーデバイス6は、電荷出力素子10と、電荷出力素子10を収納するパッケージ60とを有している。
パッケージ60は、凹部611を有する基部(第1の部材)61と、その基部61に接合された蓋体(第2の部材)62とを有している。電荷出力素子10は、基部61の凹部611に設置されており、その基部61の凹部611は、蓋体62により封止されている。これにより、電荷出力素子10を保護することができ、信頼性の高い力検出装置1を提供することができる。なお、電荷出力素子10の上面は、蓋体62に接触している。また、パッケージ60の蓋体62は、上側、すなわち、第2の基板3側に配置され、基部61は、下側、すなわち、第1の基板2側に配置され、その基部61がアナログ回路基板4に固定されている。この構成により、基部61と蓋体62とが、凸部21と第2の基板3とで挟持されて与圧され、その基部61と蓋体62とにより、電荷出力素子10が挟持されて与圧される。
また、パッケージ60の形状は、特に限定されないが、本実施形態では、第1の基板2の平面視で、四角形をなしている。なお、パッケージ60の平面視での前記の他の形状としては、例えば、五角形等の他の多角形、円形、楕円形等が挙げられる。また、パッケージ60の形状が多角形の場合、例えば、その角部が、丸みを帯びていてもよく、また、斜めに切り欠かれていてもよい。
このようなパッケージ60内には、電荷出力素子10が収納されている。この電荷出力素子10については後に詳述する。
電荷出力素子10には、変換出力回路90a、90b、90cが接続されている。変換出力回路90aは、電荷出力素子10から出力された電荷Qxを電圧Vxに変換する機能を有する。変換出力回路90bは、電荷出力素子10から出力された電荷Qzを電圧Vzに変換する機能を有する。変換出力回路90cは、電荷出力素子10から出力された電荷Qyを電圧Vyに変換する機能を有する。変換出力回路90a、90b、90cは、同様であるので、以下では、代表的に、変換出力回路90cについて説明する。
外力検出回路40は、変換出力回路90aから出力される電圧Vxと、変換出力回路90bから出力される電圧Vzと、変換出力回路90cから出力される電圧Vyとに基づき、加えられた外力を検出する機能を有する。外力検出回路40は、変換出力回路90a、90b、90cに接続されたADコンバーター401と、ADコンバーター401に接続された演算部402とを有する。
すなわち、第1の基板2および第2の基板3の相対位置が互いにα(X)軸方向にずれる外力が加えられた場合、ADコンバーター401は、電圧Vxを出力する。同様に、第1の基板2および第2の基板3の相対位置が互いにβ(Y)軸方向にずれる外力が加えられた場合、ADコンバーター401は、電圧Vyを出力する。また、第1の基板2および第2の基板3の相対位置が互いにγ(Z)軸方向にずれる外力が加えられた場合、ADコンバーター401は、電圧Vzを出力する。
また、凸部21の形状は、特に限定されないが、本実施形態では、第1の基板2の平面視で、電荷出力素子10と同じ形状、すなわち、四角形をなしている。なお、凸部21の平面視での前記の他の形状としては、例えば、四角形、五角形等の多角形、楕円形等が挙げられる。
なお、アナログ回路基板4には、2つの与圧ボルト71が挿通する2つの孔42が形成され、同様に、デジタル回路基板5には、2つの与圧ボルト71が挿通する2つの孔52が形成されている。
なお、各与圧ボルト71の構成材料としては、特に限定されず、例えば、各種の樹脂材料、各種の金属材料等を用いることができる。
電荷出力素子10は、互いに直交する3軸(α(X)軸、β(Y)軸、γ(Z)軸)に沿って加えられた(受けた)外力のそれぞれに応じて3つの電荷Qx、Qy、Qzを出力する機能を有する。
電荷出力素子10の形状は、特に限定されないが、本実施形態では、第1の基板2の平面視、すなわち、第1の基板2に対して垂直な方向から見て、四角形をなしている。なお、電荷出力素子10の平面視での前記の他の外形形状としては、例えば、五角形等の他の多角形、円形、楕円形等が挙げられる。
グランド電極層11、15、16、17、18、19は、グランド(基準電位点)に接地された電極である。グランド電極層11、15、16、17、18、19を構成する材料は、特に限定されないが、例えば、ニッケル、金、チタニウム、アルミニウム、銅、鉄、クロムまたはこれらを含む合金が好ましい。これらの中でも特に、鉄合金であるステンレスを用いるのが好ましい。ステンレスにより構成されたグランド電極層11は、優れた耐久性および耐食性を有する。
第1のセンサー12は、第1の圧電体層(第1の圧電板)121と、第1の圧電体層121と対向して設けられた第2の圧電体層(第1の圧電板)123と、第1の圧電体層121の上面(第1の面)に設けられた出力電極層(第1の電極層)122aと、第2の圧電体層123の下面(第2の面)に設けられた出力電極層(第1の電極層)122bとを有している。
また、出力電極層122aから出力された電荷Qyaと、出力電極層122bから出力された電荷Qybとは、加算回路94で加算されてQyとなる。
出力電極層122aおよび出力電極層122bを構成する材料としては、特に限定されず、グランド電極層11、15、16、17、18、19を構成する材料と同じ材料を用いることができる。
第2のセンサー13は、第3の圧電体層(第2の圧電板)131と、第3の圧電体層131と対向して設けられた第4の圧電体層(第2の圧電板)133と、第3の圧電体層131の上面に設けられた出力電極層(第2の電極層)132aと、第4の圧電体層133の下面に設けられた出力電極層(第2の電極層)132bとを有している。
また、出力電極層132aから出力された電荷Qzaと、出力電極層132bから出力された電荷Qzbとは、加算回路95で加算されてQzとなる。
第3のセンサー14は、α軸に沿って加えられた(受けた)外力(せん断力)に応じて電荷Qxを出力する機能を有する。第3のセンサー14は、α軸の正方向に沿って加えられた外力に応じて正電荷を出力し、α軸の負方向に沿って加えられた外力に応じて負電荷を出力するよう構成されている。
また、出力電極層142aから出力された電荷Qxaと、出力電極層142bから出力された電荷Qxbとは、加算回路96で加算されてQxとなる。
また、電荷出力素子10は、接合層101、102、103、104、105を有している。接合層101は、出力電極層122aと出力電極層122bとの間に設けられ、出力電極層122aと出力電極層122bとを接合している。接合層102は、グランド電極層15とグランド電極層16との間に設けられ、グランド電極層15とグランド電極層16とを接合している。接合層103は、出力電極層132aと出力電極層132bとの間に設けられ、出力電極層132aと出力電極層132bとを接合している。接合層104は、グランド電極層17とグランド電極層18との間に設けられ、グランド電極層17とグランド電極層18とを接合している。接合層105は、出力電極層142aと出力電極層142bとの間に設けられ、出力電極層142aと出力電極層142bとを接合している。このような構成により、第1のセンサー12と第2のセンサー13と第3のセンサー14とは、積層方向に接合され、積層体となっている。
接合層101、102、103、104、105を構成する材料としては、特に限定されず、例えば、シリコーン系、エポキシ系、アクリル系、シアノアクリレート系、ポリウレタン系等の接着剤等を好適に用いることができる。
なお、各出力電極層122a、122b、132a、132b、142a、142bおよびグランド電極層11、15、16、17、18、19は、本実施形態では、厚さおよび面積が略同じである。
また、出力電極層122bは、第2の圧電体層123の専用の出力電極層となる。出力電極層122bと第2の圧電体層123との間では、接合層が省略されている分、出力電極層122bは、第2の圧電体層123から出力された電荷Qybを確実に検出することができる。
また、出力電極層132bは、第4の圧電体層133の専用の出力電極層となる。出力電極層132aと第4の圧電体層133との間では、接合層が省略されている分、出力電極層132aは、第4の圧電体層133から出力された電荷Qzbを確実に検出することができる。
また、出力電極層142bは、第6の圧電体層143の専用の出力電極層となる。出力電極層142bと第6の圧電体層143との間では、接合層が省略されている分、出力電極層142bは、第6の圧電体層143から出力された電荷Qxbを確実に検出することができる。
ここで、水晶板で構成された各圧電体層121、123、131、133、141、143と、出力電極層122a、122b、132a、132b、142a、142bおよびグランド電極層11、15、16、17、18、19とは、熱膨張係数が異なっている。多くの場合、電極材料では、出力電極層およびグランド電極層の熱膨張係数は、圧電体層の熱膨張係数よりも大きい。
しかしながら、電荷出力素子10では、そのような不具合を防止することができる。以下、このことについて説明するが、各圧電体層および各電極層では、同様の原理で不具合が防止されるため、第1の圧電体層121、出力電極層122aおよびグランド電極層11について代表的に説明する。
一方、電荷出力素子10の周辺部の温度下降が生じた場合にも、前記と同様に、出力電極層122aから第1の圧電体層121に加わる力F7と、グランド電極層11から第1の圧電体層121に加わる力F8とが同じ向きで、かつ、同じ大きさとなる。その結果、前述したような第1の圧電体層121の反りを防止することができる。
また、γ軸方向から見たとき、出力電極層122aとグランド電極層11とは、重なっているのが好ましい。すなわち、γ軸方向から見たとき、出力電極層122aとグランド電極層11とは、同じ大きさであるのが好ましい。これにより、熱変形の際、出力電極層122aから第1の圧電体層121に加わる力と、グランド電極層11から第1の圧電体層121に加わる力とは、確実に同じ向き、かつ、同じ大きさとなる。よって、前記反りをより効果的に防止ことができる。
なお、本明細書中では、「実用上一致」とは、各電極層の熱膨張係数の差が、一方の熱膨張係数の1%以下であることを言う。また、各電極層の熱膨張係数の差が、一方の熱膨張係数の10%以下であれば、前記反りを効果的に抑制することができる。
図6は、本発明の力検出装置の第2実施形態を示す平面図である。図7は、図6中のA−A線での断面図である。図8は、図6に示す力検出装置を概略的に示す回路図である。
以下、第2実施形態について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図6および図7に示すように、力検出装置1は、センサーデバイス6を4つ、与圧ボルト71を4つ有している。各センサーデバイス6の位置は、特に限定されないが、本実施形態では、各センサーデバイス6、すなわち、各電荷出力素子10は、第1の基板2、第2の基板3、アナログ回路基板4の周方向に沿って、等角度間隔(90°間隔)に配置されている。これにより、偏りなく外力を検出することができる。そして、6軸力を検出することができる。また、本実施形態では、各電荷出力素子10は、全て同じ方向を向いているが、これに限定されるものではない。
なお、センサーデバイス6の数は、前記4つに限定されるものではなく、例えば、2つ、3つ、または5つ以上でもよい。但し、センサーデバイス6の数は、複数であることが好ましく、3つ以上であることがより好ましい。なお、力検出装置1は、少なくとも3つのセンサーデバイス6を有していれば、6軸力を検出可能である。センサーデバイス6が3つの場合、センサーデバイス6の数が少ないので、力検出装置1を軽量化することができる。また、センサーデバイス6が図示のように4つの場合、後述する非常に単純な演算によって6軸力を求めることができるので、演算部402を簡略化することができる。
図8に示すように、各電荷出力素子10には、それぞれ、変換出力回路90a、90b、90cが接続されている。各変換出力回路90a、90b、90cは、前述した第1、第2実施形態の変換出力回路90と同様であるので、その説明は省略する。
外力検出回路40は、各変換出力回路90aから出力される電圧Vx1、Vx2、Vx3、Vx4と、各変換出力回路90bから出力される電圧Vz1、Vz2、Vz3、Vz4と、各変換出力回路90cから出力される電圧Vy1、Vy2、Vy3、Vy4とに基づき、加えられた外力を検出する機能を有する。外力検出回路40は、変換出力回路90a、90b、90cに接続されたADコンバーター401と、ADコンバーター401に接続された演算部402とを有する。
演算部402は、デジタル変換された電圧Vx1、Vy1、Vz1、Vx2、Vy2、Vz2、Vx3、Vy3、Vz3、Vx4、Vy4、Vz4に基づき、x軸方向の並進力成分Fx、y軸方向の並進力成分Fy、z軸方向の並進力成分Fz、x軸周りの回転力成分Mx、y軸周りの回転力成分My、z軸周りの回転力成分Mzを演算する機能を有する。各力成分は、以下の式により求めることができる。
Fy=Vy1+Vy2+Vy3+Vy4
Fz=Vz1+Vz2+Vz3+Vz4
Mx=b×(Vz4−Vz2)
My=a×(Vz3−Vz1)
Mz=b×(Vx2−Vx4)+a×(Vy1−Vy3)
ここで、a、bは定数である。
なお、演算部402は、例えば、各変換出力回路90a、90b、90c間の感度の差をなくす補正等を行うようになっていてもよい。
また、図6および図7に示すように、第1の基板2と、第2の基板3とは、4つの与圧ボルト71により、固定されている。なお、与圧ボルト71の数は、4つに限定されず、例えば、2つ、3つ、または、5つ以上であってもよい。
この力検出装置1によれば、前述した第1実施形態と同様の効果が得られる。
次に、図9に基づき、本発明のロボットの実施形態である単腕ロボットを説明する。以下、本実施形態について、前述した第1、第2実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図9は、本発明の力検出装置を用いた単腕ロボットの1例を示す図である。図9の単腕ロボット500は、基台510と、アーム520と、アーム520の先端側に設けられたエンドエフェクタ530と、アーム520とエンドエフェクタ530との間に設けられた力検出装置1とを有する。なお、力検出装置1としては、前述した各実施形態と同様のものを用いる。
アーム520は、第1のアーム要素521、第2のアーム要素522、第3のアーム要素523、第4のアーム要素524および第5のアーム要素525を有しており、隣り合うアーム同士を回動自在に連結することにより構成されている。アーム520は、制御部の制御によって、各アーム要素の連結部を中心に複合的に回転または屈曲することにより駆動する。
なお、エンドエフェクタ530は、ここでは、ハンドであるが、本発明では、これに限定されるものではない。エンドエフェクタの他の例としては、例えば、部品検査用器具、部品搬送用器具、部品加工用器具、部品組立用器具、測定器等が挙げられる。これは、他の実施形態におけるエンドエフェクタについても同様である。
なお、図示の構成では、アーム520は、合計5本のアーム要素によって構成されているが、本発明はこれに限られない。アーム520が、1本のアーム要素に構成されている場合、2〜4本のアーム要素によって構成されている場合、6本以上のアーム要素によって構成されている場合も本発明の範囲内である。
次に、図10に基づき、本発明のロボットの実施形態である複腕ロボットを説明する。以下、本実施形態について、前述した第1、第2実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図10は、本発明の力検出装置を用いた複腕ロボットの1例を示す図である。図10の複腕ロボット600は、基台610と、第1のアーム620と、第2のアーム630と、第1のアーム620の先端側に設けられた第1のエンドエフェクタ640aと、第2のアーム630の先端側に設けられた第2のエンドエフェクタ640bと、第1のアーム620と第1のエンドエフェクタ640a間および第2のアーム630と第2のエンドエフェクタ640bとの間に設けられた力検出装置1を有する。なお、力検出装置1としては、前述した各実施形態と同様のものを用いる。
第1のアーム620は、第1のアーム要素621および第2のアーム要素622を回動自在に連結することにより構成されている。第2のアーム630は、第1のアーム要素631および第2のアーム要素632を回動自在に連結することにより構成されている。第1のアーム620および第2のアーム630は、制御部の制御によって、各アーム要素の連結部を中心に複合的に回転または屈曲することにより駆動する。
なお、図示の構成では、アームは合計2本であるが、本発明はこれに限られない。複腕ロボット600が3本以上のアームを有している場合も、本発明の範囲内である。
次に、図11、図12に基づき、本発明の実施形態である電子部品検査装置および電子部品搬送装置を説明する。以下、本実施形態について、前述した第1、第2形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図11は、本発明の力検出装置を用いた電子部品検査装置および部品搬送装置の1例を示す図である。図12は、本発明の力検出装置を用いた電子部品搬送装置の1例を示す図である。
次に、図13に基づき、本発明の部品加工装置の実施形態を説明する。以下、本実施形態について、前述した第1、第2実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図13は、本発明の力検出装置を用いた部品加工装置の1例を示す図である。図13の部品加工装置800は、基台810と、基台810の上面に起立形成された支柱820と、支柱820の側面に設けられた送り機構830と、送り機構830に昇降可能に取り付けられた工具変位部840と、工具変位部840に接続された力検出装置1と、力検出装置1を介して工具変位部840に装着された工具850を有する。なお、力検出装置1としては、前述した各実施形態と同様のものを用いる。
次に、図14に基づき、移動体の実施形態を説明する。以下、本実施形態について、前述した第1、第2実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図14は、本発明の力検出装置を用いた移動体の1例を示す図である。図14の移動体900は、与えられた動力により移動することができる。移動体900は、特に限定されないが、例えば、自動車、バイク、飛行機、船、電車等の乗り物、2足歩行ロボット、車輪移動ロボット等のロボット等である。
動力部920から供給された動力によって本体910が移動すると、移動に伴い振動や加速度等が生じる。力検出装置1は、移動に伴い生じた振動や加速度等による外力を検出する。力検出装置1によって検出された外力は、制御部930に伝達される。制御部930は、力検出装置1から伝達された外力に応じて動力部920等を制御することにより、姿勢制御、振動制御および加速制御等の制御を実行することができる。
また、本発明は、前記実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
また、本発明では、素子は、第1の基板の平面視で、第1の凸部からはみ出していてもよい。
また、本発明では、素子は、第1の基板の平面視で、第2の凸部からはみ出していてもよい。
また、本発明では、与圧ボルトに替えて、例えば、素子に与圧を加える機能を有してないものを用いてもよく、また、ボルト以外の固定方法を採用してもよい。
また、本発明の力検出装置(センサーデバイス)は、ロボット、電子部品搬送装置、電子部品検査装置および部品加工装置に限らず、他の装置、例えば、他の搬送装置、他の検査装置、振動計、加速度計、重力計、動力計、地震計、傾斜計等の測定装置、入力装置等にも適用することができる。
Claims (11)
- 水晶板で構成された少なくとも1枚の圧電板と、該圧電板の両面にそれぞれ設けられた電極層とを有するセンサーが積層方向に複数積層された積層体を備え、
前記積層体は、前記各センサーを前記積層方向に接合する接合層を有することを特徴とするセンサー素子。 - 前記圧電板の一方の面に設けられた電極層の熱膨張係数と、前記圧電板の他方の面に設けられた電極層の熱膨張係数とは、実用上一致している請求項1に記載のセンサー素子。
- 前記複数のセンサーの前記各電極層の熱膨張係数は互いに実用上一致している請求項1または2に記載のセンサー素子。
- 前記接合層の厚さは、0.2μm以上2.0μm以下である請求項1ないし3のいずれか1項に記載のセンサー素子。
- 前記積層体では、前記接合層は、前記複数のセンサーの間にそれぞれ設けられている請求項1ないし4のいずれか1項に記載のセンサー素子。
- 水晶板で構成された少なくとも1枚の圧電板と、該圧電板の両面にそれぞれ設けられた電極層とを有する複数のセンサーと、
複数の前記センサーが積層方向に積層された積層体を備え、
前記積層体は、前記積層方向に接合する接合層を有するセンサー素子と、
前記センサー素子から出力された電圧に基づいて、前記外力を検出する外力検出回路とを備えていることを特徴とする力検出装置。 - 前記センサーデバイスは、3つ以上設けられている請求項6に記載の力検出装置。
- アームを複数有し、前記複数のアームの隣り合う前記アーム同士を回動自在に連結してなる少なくとも1つのアーム連結体と、
前記アーム連結体の先端側に設けられたエンドエフェクタと、
前記アーム連結体と前記エンドエフェクタとの間に設けられ、前記エンドエフェクタに加えられる外力を検出する請求項6または7に記載の前記力検出装置とを備えていることを特徴とするロボット。 - 電子部品を把持する把持部と、
前記把持部に加えられる外力を検出する請求項6または7に記載の前記力検出装置とを備えていることを特徴とする電子部品搬送装置。 - 電子部品を把持する把持部と、
前記電子部品を検査する検査部と、
前記把持部に加えられる外力を検出する請求項6または7に記載の前記力検出装置とを備えていることを特徴とする電子部品検査装置。 - 工具を装着し、前記工具を変位させる工具変位部と、
前記工具に加えられる外力を検出する請求項6または7に記載の前記力検出装置とを備えていることを特徴とする部品加工装置。
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