JP2015084318A - リチウムイオン電池用セパレータ用塗液及びリチウムイオン電池用セパレータ - Google Patents

リチウムイオン電池用セパレータ用塗液及びリチウムイオン電池用セパレータ Download PDF

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Abstract

【課題】不織布基材上に、無機粒子および有機ポリマーバインダーを含む塗層を設けるにあたり、塗液が不織布基材から裏抜けするのを抑制し、セパレータの生産性を高められるリチウムイオン電池用セパレータ用塗液を提供することにある。また、該塗液を不織布基材に塗工して得られる、生産性が高く、ピンホールの少ないセパレータを提供することにある。【解決手段】不織布基材への塗工に用いるリチウムイオン電池用セパレータ用塗液において、無機顔料、有機ポリマーバインダー及びセルロース繊維を含み、該セルロース繊維が、バクテリアセルロース繊維、ナノセルロース繊維及び懸濁安定性が30%以上の微細セルロース繊維の群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とするリチウムイオン電池用セパレータ用塗液及びこの塗液を不織布基材に塗工してなるリチウムイオン電池用セパレータ。【選択図】なし

Description

本発明は、リチウムイオン電池用セパレータ用塗液及びこの塗液を不織布基材に塗工してなるリチウムイオン電池用セパレータに関する。
リチウムイオン電池(以下、「電池」と略記する場合がある)には、正負極間の接触を防ぐためのリチウムイオン電池用セパレータが用いられている。
リチウムイオン電池用セパレータ(以下、「セパレータ」と略記する場合がある)として従来用いられているポリエチレン又はポリプロピレンからなる多孔性フィルムは、耐熱性が低く、安全上重大な問題を抱えている。すなわち、このような多孔性フィルムをセパレータとして用いた電池は、内部短絡等の原因により電池内部で局部的な発熱が生じた場合、発熱部位周辺のセパレータが収縮して内部短絡が更に拡大し、暴走的に発熱して発火・破裂等の重大な事象に至ることがある。
このような問題に対し、ベーマイト等の無機粒子及び繊維状物を含有してなるセパレータが提案されている(例えば、特許文献1参照)。さらに、不織布基材に無機粒子を含有させてなるセパレータが提案されている(例えば、特許文献2参照)。特許文献1及び2には、このようなセパレータの製造方法として、無機粒子、有機バインダー及び繊維状物を含むリチウムイオン電池用セパレータ用塗液(以下、「塗液」と略記する場合がある)を用いた製造方法が記載されている。
しかし、不織布基材に塗液を塗工するセパレータの製造方法では、塗工装置における強い動圧のために、塗液が不織布基材の内部に押し込まれやすく、また、高速で乾燥させるための多量の熱風からくる風圧によっても、塗液が不織布基材の内部に押し込まれやすい。とりわけ、セパレータを高速で製造しようとする場合、この傾向が顕著である。そのため、塗液を付与したのとは反対面から、押し込まれた塗液が滲出する現象(以下、「塗液の裏抜け」と記す場合がある)が生じ、塗工装置のロールを汚すことや、ロールに付着した汚れがセパレータに再転写して、その表面を不均一にすることがあり、この製造方法では、セパレータを高速で生産することが著しく困難であった。
さらに、塗液が繊維を含有している場合、塗工装置に繊維が付着し、対応する部分の塗液付着量が不十分になったり、過剰になったりして、均一な塗層が得られない現象(以下、「ストリーク」と記す場合がある)が発生する問題があった。
また、特許文献3では、酸化アルミニウム及びミクロフィブリル化セルロース繊維を含有してなるセパレータが提案されている。そして、ミクロフィブリル化セルロース繊維を含む塗液が記載されている。しかし、この塗液を用いてセパレータを製造した場合、塗液の裏抜けは改善するものの、セルロース繊維の微細化が不十分であるため、ミクロフィブリル化セルロース繊維がもつれてダマになり、ストリークが発生する場合があった。
特開2008−4439号公報 特開2008−4442号公報 特開2010−67653号公報
本発明の課題は、不織布基材上に、無機粒子及び有機ポリマーバインダーを含む塗層を設けるにあたり、塗液が不織布基材から裏抜けするのを抑制し、セパレータの生産性を高められるリチウムイオン電池用セパレータ用塗液を提供することにある。また、該塗液を不織布基材に塗工して得られる、生産性が高く、ピンホールの少ないセパレータを提供することにある。
上記課題を解決した本発明は、下記のとおりである。
(1)不織布基材への塗工に用いるリチウムイオン電池用セパレータ用塗液において、無機顔料、有機ポリマーバインダー及びセルロース繊維を含み、該セルロース繊維が、バクテリアセルロース繊維、ナノセルロース繊維及び懸濁安定性が30%以上の微細セルロース繊維の群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とするリチウムイオン電池用セパレータ用塗液。
(2)不織布基材の少なくとも1面に塗層を設けてなるリチウムイオン電池用セパレータにおいて、該塗層が無機顔料、有機ポリマーバインダー及びセルロース繊維を含み、該セルロース繊維が、バクテリアセルロース繊維、ナノセルロース繊維及び懸濁安定性が30%以上の微細セルロース繊維の群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とするリチウムイオン電池用セパレータ。
本発明によれば、不織布基材への塗工に用いるリチウムイオン電池用セパレータ用塗液において、無機顔料と有機ポリマーバインダーを含む塗液に、バクテリアセルロース繊維、ナノセルロース繊維及び懸濁安定性が30%以上の微細セルロース繊維の群から選ばれる少なくとも1種であるセルロース繊維を含有させることで、セルロース繊維が不織布基材の繊維に交絡し、塗液を不織布基材中に保持して、裏抜けを抑制することができる。よって、本発明のリチウムイオン電池用セパレータ用塗液を用いることで、塗工した際の塗液の裏抜けが少なくなり、塗液の裏抜けによる塗工装置のロールの汚れや、ピンホールの発生を防ぐことができることから、高速での塗工や高速での乾燥が可能となり、著しく高い生産性で、ピンホールの少ない本発明のリチウムイオン電池用セパレータを製造することができる。
本発明のリチウムイオン電池用セパレータ用塗液は、不織布基材への塗工に用いるリチウムイオン電池用セパレータ用塗液であり、無機顔料、有機ポリマーバインダー及びセルロース繊維を含み、該セルロース繊維が、バクテリアセルロース繊維、ナノセルロース繊維及び懸濁安定性が30%以上の微細セルロース繊維の群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする。本発明のリチウムイオン電池用セパレータは、不織布基材の少なくとも1面に塗層を設けてなるリチウムイオン電池用セパレータであり、該塗層が無機顔料、有機ポリマーバインダー及びセルロース繊維を含み、該セルロース繊維が、バクテリアセルロース繊維、ナノセルロース繊維及び懸濁安定性が30%以上の微細セルロース繊維の群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする。
セルロース繊維としては、バクテリアセルロース繊維、ナノセルロース繊維及び懸濁安定性が30%以上の微細セルロース繊維の群からなる少なくとも1種が挙げられるが、これらのセルロース繊維は1種単独で使用しても良いし、複数種を混合して使用しても良い。
バクテリアセルロース繊維とは、セルロースおよびセルロースを主鎖としたヘテロ多糖を含むものおよびβ−1,3、β−1,2等のグルカンを含むものである。ヘテロ多糖の場合のセルロース以外の構成成分はマンノース、フラクトース、ガラクトース、キシロース、アラビノース、ラムノース、グルクロン酸等の六炭糖、五炭糖および有機酸等である。これらの多糖は単一物質で構成される場合もあるが、2種以上の多糖が水素結合などで結合して構成されている場合もあり、いずれも利用できる。バクテリアセルロース繊維は上記のようなものであればいかなるものでも良い。
このようなバクテリアセルロース繊維を産生する微生物としては特に限定されるものではないが、アセトバクター・アセチ・サブスピーシス・キシリナム(Acetobacter aceti subsp.xylinum)ATCC 10821、同パストウリアン(A.pasteurian)、同ランセンス(A.rancens)、サルシナ・ベントリクリ(Sarcina ventriculi)、バクテリウム・キシロイデス(Bacterium xyloides)、シュードモナス属細菌、アグロバクテリウム属細菌等でバクテリアセルロースを産生するものを利用することができる。
これらの微生物を培養してバクテリアセルロース繊維を生成蓄積させる方法は、細菌を培養する一般的方法に従えばよい。すなわち、炭素源、窒素源、無機塩類、その他必要に応じてアミノ酸、ビタミン等の有機微量栄養素を含有する通常の栄養培地に微生物を接種し、静置または緩やかに通気攪拌を行う。
次いで、生成蓄積されたバクテリアセルロース繊維を離解し、水性スラリーとする。離解は回転式の離解機あるいはミキサー等で容易にできる。このようにして得られたバクテリアセルロース離解物は繊維間の結合能力が非常に高いため、不織布基材への塗工に用いるリチウムイオン電池用セパレータ用塗液中に含有させることで、バクテリアセルロース繊維が不織布基材の繊維に交絡し、塗液を不織布基材中に保持して、裏抜けを抑制することができる。
ナノセルロース繊維とは、平均繊維径100nm以下のセルロース繊維を指す。ナノセルロース繊維の平均繊維径は、10〜70nmであることがより好ましく、10〜40nmであることが更に好ましい。平均繊維径10nm未満では、解繊処理の回数、時間が増え、ナノセルロース繊維の生産性が落ちることがあり、平均繊維径100nmより太いと、繊維がもつれてダマになり、塗工時にストリーク等の欠陥が発生し、均一な塗層が得られない。また、平均繊維径100nmより太いと、塗液の裏抜けが見られることがある。
本発明における平均繊維径とは、繊維の走査型電子顕微鏡写真をとり、繊維20本の繊維径を計測した平均値である。
ナノセルロース繊維の平均繊維長は、0.5〜100μmが好ましく、1.0〜60μmがより好ましく、2.0〜30μmが更に好ましい。繊維長が0.5μmより短いと、不織布基材の繊維への交絡が不十分となり、塗液の裏抜けが見られることがあり、100μmより長いと、繊維がもつれてダマになることがあり、塗工時にストリーク等の欠陥が発生する場合がある。
本発明における平均繊維長とは、繊維の走査型電子顕微鏡写真をとり、繊維20本の繊維長を計測した平均値である。
ナノセルロース繊維を製造する方法としては、セルロース繊維を含むセルロース原料に物理的処理を施してセルロース繊維を解繊する物理的方法と、セルロース原料を解繊しやすくするために、酸化等の化学的処理を施した後、物理的処理を施しセルロース繊維を解繊する化学的方法が挙げられる。この中でも物理的方法が好ましい。これらの製造方法は、酢酸菌などの微生物が産生するバクテリアセルロース繊維に比べ、簡便な方法で安価なナノセルロース繊維を得ることができる。
これらの製造方法により製造されるナノセルロース繊維は、ミクロフィブリル化セルロース繊維より更に微細化が進んでいて、セルロース原料の基本骨格であるセルロース鎖まで解繊されているため、非フィブリルの形状を有しており、ミクロフィブリル化セルロース繊維とは形状が異なる。非フィブリルとは、走査型電子顕微鏡下にて、繊維様のフリンジ(fringes)又はフィブリル(fibrils)が観察されない状態、又は、極めて少ない状態を表す。
ナノセルロース繊維を製造する場合の物理的方法としては、リファイナー、ビーター、ミル、摩砕装置、高速の回転刃により剪断力を与える回転刃式ホモジナイザー、高速で回転する円筒形の内刃と固定された外刃との間で剪断力を生じる二重円筒式の高速ホモジナイザー、超音波による衝撃で微細化する超音波破砕器、セルロース原料懸濁液に100MPa以上の圧力差を与えて小径のオリフィスを通過させて高速度とし、圧力差や、噴出させたセルロース原料懸濁液を噴出先に設けた壁やボール、リング等の硬質体に衝突させることによる急減速により、繊維に剪断力、切断力を加える高圧ホモジナイザー等が挙げられる。この中でも特に高圧ホモジナイザーが好ましい。
高圧ホモジナイザー処理により、ナノセルロース繊維を製造する場合、処理を複数回繰り返すことにより、ミクロンオーダーからナノオーダーへの微細化が進み、所望のナノセルロース繊維とすることができる。この繰り返し回数は10回以上が好ましく、12回以上がより好ましく、15回以上が更に好ましい。
ナノセルロース繊維を作製する場合のセルロース原料としては、結晶セルロース、溶剤紡糸セルロース、再生セルロース、木材繊維、竹繊維、リンター、リント、麻、柔細胞繊維などの非木材繊維等が挙げられる。柔細胞繊維とは、植物の茎、葉、根、果実等に存在する柔細胞を主体とした部分を、アルカリで処理する等して得られるセルロースを主成分とし、水に不溶な繊維である。この中でも特に結晶セルロース、木材繊維、リンターが好ましい。
本発明における懸濁安定性とは、繊維懸濁液を0.1%(w/w)濃度に調整してメスシリンダー等に入れ、24時間静置後の懸濁した繊維の沈降面より下の体積を読み取って、懸濁液全量に対する割合を算出した値のことである。この懸濁安定性は、繊維の大きさと関係しており、繊維が微細である程その懸濁液の安定性は高い。
本発明における微細セルロース繊維の懸濁安定性は30%以上であり、35%以上がより好ましく、40%以上が更に好ましい。
本発明においては、セルロース原料を微細化して懸濁安定性が30%以上の微細セルロース繊維を得る。微細化は、湿式ボールミル、湿式振動ミル、湿式ペイントシェーカー、リファイナー、ビーター、摩砕装置、高圧ホモジナイザー、高速ホモジナイザー、超音波破砕器などを用いて行う。この中でも高圧ホモジナイザーが好ましい。
高圧ホモジナイザー処理により、懸濁安定性が30%以上の微細セルロース繊維を得る場合、セルロース原料懸濁液に100MPa以上の圧力差を与える処理を複数回繰り返すことにより、セルロース繊維の微細化が進み、懸濁安定性が30%以上の微細セルロース繊維とすることができる。この繰り返し回数は10回以上が好ましく、12回以上がより好ましく、15回以上が更に好ましい。
懸濁安定性が30%以上の微細セルロース繊維を作製するためのセルロース原料としては、結晶セルロース、溶剤紡糸セルロース、再生セルロース、木材繊維、竹繊維、リンター、リント、麻、柔細胞繊維などの非木材繊維等が挙げられる。柔細胞繊維とは、植物の茎、葉、根、果実等に存在する柔細胞を主体とした部分を、アルカリで処理する等して得られるセルロースを主成分とし、水に不溶な繊維である。この中でも特に結晶セルロース、木材繊維、リンターが好ましい。
本発明の塗液において、セルロース繊維の含有量は、溶媒、分散媒を含む塗液に対して0.05質量%〜1.0質量%が好ましい。含有量が低すぎると、本発明の塗液にセルロース繊維を含有させて得られる効果が十分に発現しない場合がある。逆に、含有量が高すぎると、塗工時にストリーク等の欠陥が発生する場合がある。
無機顔料としては、セパレータの塗層に用いるのに好適なものであれば、特に制限はされない。その例としては、α−アルミナ、β−アルミナ、γ−アルミナ等のアルミナ、ベーマイト等のアルミナ水和物、酸化マグネシウム、酸化カルシウム等を挙げることができる。これらの中でも、リチウムイオン電池に用いられる電解質に対する安定性が高い点で、α−アルミナ又はアルミナ水和物が好ましく用いられる。
本発明の塗液及び塗層には、塗層の強度を高めるため、有機ポリマーバインダーを含有させる。有機ポリマーバインダーは、セパレータの塗層に用いるのに好適なものであれば特に制限はされない。その例としては、(メタ)アクリル酸エステル系ポリマー、スチレン−ブタジエン系ポリマー等を挙げることができる。
本発明のセパレータは、本発明の塗液を不織布基材に塗工してなる。本発明のセパレータの製造において、塗液を不織布基材に塗工する方法としては、各種の塗工装置を用いることができる。塗工装置としては、グラビアコーター、ダイコーター、ブレードコーター、ロッドコーター、ロールコーター等の各種コーターを用いることができる。塗液が裏抜けしてしまうため、塗工時に深さ方向の動圧が加わる塗工装置の使用が困難であった従来の塗液と比較して、より多様な塗工装置を生産性等の観点から選択可能になることも、本発明の塗液の優れた特徴である。
本発明において、不織布基材は特に制限されないが、耐熱性の高いセパレータを製造するという目的を達成するためには、耐熱性の高い不織布基材であることが好ましい。この観点から、融点の高い繊維を含有する不織布基材が好ましい。本発明において、不織布基材に含まれる繊維としては、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンイソフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル;ポリアクリロニトリル等のアクリル;6,6ナイロン、6ナイロン等のポリアミド等の各種合成繊維、木材パルプ、麻パルプ、コットンパルプ等の各種セルロースパルプ、レーヨン、リヨセルなどのセルロース系再生繊維等が例示される。これらの中で、耐熱性、低吸湿性等の理由から、ポリエステル又はポリプロピレンを含有する不織布基材が好ましい。不織布基材に含まれる繊維の好ましい繊維径は、塗液の物性にも依存するが、2〜8μmの範囲にあることが好ましい。不織布基材の厚みとしては、15〜30μmの範囲にあることが好ましい。また、不織布基材の空隙率は、低すぎると電池の内部抵抗が上昇し、高すぎると十分な機械的強度が得られないことから、30〜70%が好ましい。
不織布基材の製造において、繊維をシート状に形成する方法としては、スパンボンド法、メルトブロー法、静電紡糸法、湿式法等の各種製造方法が挙げられる。これらの中で、湿式法が、薄くて緻密な構造を得ることができるため、好ましい。繊維間を接合する方法としては、ケミカルボンド法、熱融着法等の各種方法が挙げられる。これらの中で、熱融着法が、表面が平滑な不織布基材が得られることから、好ましい。
塗液には、無機顔料、有機ポリマーバインダー及びセルロース繊維の他に、ポリアクリル酸、カルボキシメチルセルロースナトリウム等の各種分散剤、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリエチレンオキサイド等の各種増粘剤、各種の濡れ剤、防腐剤、消泡剤等の各種添加剤を、必要に応じて配合することもできる。
本発明において、塗液の乾燥後の塗工量は、好ましくは5〜20g/mである。塗工量が少なすぎると、ピンホールが発生する場合がある。塗工量が多すぎると、内部抵抗が高くなりすぎることがある。また、セパレータの厚みが厚くなる。本発明において、セパレータの厚さは、好ましくは15〜35μmである。セパレータが厚すぎると、内部抵抗が高くなりすぎることがあるし、セパレータが薄すぎると、安全性が確保できないことがある。本発明のセパレータを製造するに際し、本発明の塗液は不織布基材の片面にのみ塗工しても良いし、両面に塗工しても良い。また、各面に2回以上塗布しても良い。
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。なお、実施例において、%及び部は、断りのない限り、全て質量基準である。
<不織布基材の作製>
繊度0.1dtex(平均繊維径3.0μm)、繊維長3mmの配向結晶化PET系短繊維50質量部と繊度0.2dtex(平均繊維径4.3μm)、繊維長3mmの単一成分型バインダー用PET系短繊維(軟化点120℃、融点230℃)50質量部とをパルパーにより水中に分散し、濃度1質量%の均一な抄造用スラリーを調製した。この抄造用スラリーを、円網型抄紙機にて、湿式方式で抄き上げ、135℃のシリンダードライヤーによって、バインダー用PET系短繊維同士、及びバインダー用PET系短繊維と配向結晶化PET系短繊維の交点を融着させて引張強度を発現させ、目付12g/mの不織布とした。さらに、この不織布を、誘電発熱ジャケットロール(金属製熱ロール)及び弾性ロールからなる1ニップ式熱カレンダーを使用して、熱ロール温度200℃、線圧100kN/m、処理速度30m/分の条件で熱カレンダー処理し、厚み18μmの不織布基材を作製した。この不織布基材の空隙率は52%である。
<バクテリアセルロース離解物の調製>
シュークロース5g/dl、酵母エキス0.5g/dl、硫安0.5g/dl、リン酸水素カリウム(KHPO)0.3g/dl、硫酸マグネシウム(MgSO・7HO)0.05g/dlからなるpH5の培地50mlを容量200mlの三角フラスコに張り込み、120度で20分間蒸気殺菌した。これに酵母エキス0.5g/dl、ペプトン0.3g/dl、マンニトール2.5g/dl(pH6)の組成の試験管斜面寒天培地で生育させたアセトバクター・アセチ・サブスピーシス・キシリナムATCC 10821を1白金耳ずつ接種し、30℃で培養した。30日後、培養液の上層に白色のバクテリアセルロース性多糖を含むゲル状の膜が形成された。このゲル状の膜を水洗後、乾燥質量の33.3倍の水を加え、エキセルオートホモジナイザー((株)日本精機製作所製)を用いて15000rpmで10分間処理し、バクテリアセルロース離解物の3%懸濁液を調製した。
(実施例1−1)
体積平均粒子径0.9μm、BET比表面積5.5m/gのベーマイト100部を、水150部に分散したものに、その1質量%水溶液の25℃における粘度が200mPa・sのカルボキシメチルセルロースナトリウム塩2%水溶液75部を添加・攪拌混合し、ガラス転移点−18℃、体積平均粒子径0.2μmのカルボキシ変性スチレン−ブタジエン共重合樹脂エマルション(固形分濃度50%)10部を添加・攪拌混合し、先に調製したバクテリアセルロース離解物の3%懸濁液15部を添加・混合し、最後に調製水を加えて固形分濃度を25%に調製し、塗液を調製した。
(実施例1−2)
バクテリアセルロース離解物の3%懸濁液の添加量を30部に変更した以外は、実施例1−1の塗液と同様にして、塗液を調製した。
(実施例1−3)
バクテリアセルロース離解物の3%懸濁液の添加量を60部に変更した以外は、実施例1−1の塗液と同様にして、塗液を調製した。
(実施例1−4)
体積平均粒子径0.9μm、BET比表面積5.5m/gのベーマイト100部を、水110部に分散したものに、その1質量%水溶液の25℃における粘度が200mPa・sのカルボキシメチルセルロースナトリウム塩2%水溶液75部を添加・攪拌混合し、ガラス転移点−18℃、体積平均粒子径0.2μmのカルボキシ変性スチレン−ブタジエン共重合樹脂エマルション(固形分濃度50%)10部を添加・攪拌混合し、先に調製したバクテリアセルロース離解物の3%懸濁液145部を添加・混合し、最後に調製水を加えて固形分濃度を25%に調製し、塗液を調製した。
(実施例1−5)
バクテリアセルロース離解物の3%懸濁液の添加量を7部に変更した以外は、実施例1−1の塗液と同様にして、塗液を調製した。
(比較例1−1)
体積平均粒子径0.9μm、BET比表面積5.5m/gのベーマイト100部を、水150部に分散したものに、その1質量%水溶液の25℃における粘度が200mPa・sのカルボキシメチルセルロースナトリウム塩2%水溶液75部を添加・攪拌混合し、ガラス転移点−18℃、体積平均粒子径0.2μmのカルボキシ変性スチレン−ブタジエン共重合樹脂エマルション(固形分濃度50%)10部を添加・攪拌混合し、最後に調製水を加えて固形分濃度を25%に調製し、塗液を調製した。
<ミクロフィブリル化セルロース繊維の作製>
リンターを5質量%濃度になるようにイオン交換水中に分散させ、高圧ホモジナイザーを用いて50MPaの圧力で20回繰り返し処理して、平均繊維径0.8μm、平均繊維長330μm、懸濁安定性25%のミクロフィブリル化セルロース繊維の5%懸濁液を作製した。ミクロフィブリル化セルロース繊維の平均繊維径に関しては、繊維の走査型電子顕微鏡写真をとり、繊維のフィブリル化されていない部分の径を計測し、20本の平均値を平均繊維径とした。
(比較例1−2)
体積平均粒子径0.9μm、BET比表面積5.5m/gのベーマイト100部を、水150部に分散したものに、その1質量%水溶液の25℃における粘度が200mPa・sのカルボキシメチルセルロースナトリウム塩2%水溶液75部を添加・攪拌混合し、ガラス転移点−18℃、体積平均粒子径0.2μmのカルボキシ変性スチレン−ブタジエン共重合樹脂エマルション(固形分濃度50%)10部を添加・攪拌混合し、先に作製したミクロフィブリル化セルロース繊維の5%懸濁液18部を添加・混合し、最後に調製水を加えて固形分濃度を25%に調製し、塗液を調製した。
<塗工>
前記不織布基材に、塗工装置としてリバースグラビアコーターを用い、30m/minのライン速度にて、液としての付着量が47g/mとなるように塗工した。塗工された基材は、リバースグラビアコーターに直結されたフローティングエアドライヤーで、90℃の熱風を吹き付けて乾燥させ、セパレータを得た。「塗液裏抜け」の評価として、塗工装置のガイドロール及びフローティングエアドライヤー内部への塗液の付着状態により、次の3段階に分類した。
○:ガイドロール又はフローティングエアドライヤー内部への塗液の付着がほとんど無い。
△:ガイドロール又はフローティングエアドライヤー内部に塗液が付着しているが、セパレータに再転写はしない。
×:裏抜けした塗液がガイドロール又はフローティングエアドライヤー内部に付着しており、得られたセパレータに再転写による面の不均一性が生じている。
さらに、「塗層均一性」を、次の3段階に分類し、評価した。
○:塗層に欠陥が無く、均一である。
△:塗層に不均一性が認められるが、ストリークはない。
×:塗層にストリークがある。
<評価用電池の作製>
前記の各セパレータを用い、正極にマンガン酸リチウム、負極にメソカーボンマイクロビーズ、電解液にヘキサフルオロリン酸リチウムの1mol/L炭酸ジエチル/炭酸エチレン(容量比7/3)混合溶媒溶液を用いた設計容量30mAhの評価用電池を作製した。
<内部抵抗の評価>
作製した各電池について、60mA定電流充電→4.2V定電圧充電(1時間)→60mAで定電流放電→2.8Vになったら次のサイクル のシーケンスにて、5サイクルの慣らし充放電を行った後、60mA定電流充電→4.2V定電圧充電(1時間)→6mAで30分間定電流放電(放電量3mAh)→放電終了直前の電圧を測定(電圧a)→60mA定電流充電→4.2V定電圧充電(1時間)→90mAで2分間定電流放電(放電量3mAh)→放電終了直前の電圧(電圧b)の測定を行い、内部抵抗Ω=(電圧a−電圧b)/(90mA−6mA)の式で内部抵抗を求めた。結果を表1に記す。
○:内部抵抗4Ω未満
△:内部抵抗4Ω以上5Ω未満
×:内部抵抗5Ω以上
Figure 2015084318
表1に示したとおり、実施例1−1〜1−5で調製したリチウムイオン電池用セパレータ用塗液が無機顔料、有機ポリマーバインダー及びバクテリアセルロース繊維を含むことで、塗液の裏抜けを抑制することができた。かつ、実施例1−1〜1−5で得られたセパレータは、塗層均一性にも優れ、また、実施例1−1〜1−5で得られたセパレータを用いてなる電池の内部抵抗も低く、優れていた。
一方、比較例1−1で調製したリチウムイオン電池用セパレータ用塗液は、無機顔料と有機ポリマーバインダーを含んでいるが、バクテリアセルロース繊維を含んでいないため、塗液が裏抜けした。
比較例1−2で調製したリチウムイオン電池用セパレータ用塗液は無機顔料、有機ポリマーバインダー及びミクロフィブリル化セルロース繊維を含んでいるが、ミクロフィブリル化セルロース繊維同士が絡まって塊となり、塗工時にストリークを生じやすく、塗層均一性が悪くなった。また、塗層の細孔を閉塞したため、内部抵抗も高くなった。
実施例1−4で作製したリチウムイオン電池用セパレータ用塗液は、塗液へのバクテリアセルロース繊維の添加量がやや多いことから、実施例1−1〜1−3及び1−5のリチウムイオン電池用セパレータ用塗液に比べ、塗層均一性がやや悪くなり、また、内部抵抗もやや高くなった。
実施例1−5で調製したリチウムイオン電池用セパレータ用塗液は、塗液へのバクテリアセルロース繊維の添加量がやや少ないことから、実施例1−1〜1−4のリチウムイオン電池用セパレータ用塗液に比べ、塗液の裏抜けがやや悪くなった。
<ナノセルロース繊維Aの作製>
結晶セルロースを2質量%濃度になるようにイオン交換水中に分散させ、高圧ホモジナイザーを用いて200MPaの圧力で噴出、解繊する処理を25回繰り返して、平均繊維径10nm、平均繊維長2μmのナノセルロース繊維Aの2%懸濁液を作製した。
<ナノセルロース繊維Bの作製>
結晶セルロースを2質量%濃度になるようにイオン交換水中に分散させ、高圧ホモジナイザーを用いて200MPaの圧力で噴出、解繊する処理を20回繰り返して、平均繊維径20nm、平均繊維長6μmのナノセルロース繊維Bの2%懸濁液を作製した。
<ナノセルロース繊維Cの作製>
結晶セルロースを2質量%濃度になるようにイオン交換水中に分散させ、高圧ホモジナイザーを用いて200MPaの圧力で噴出、解繊する処理を15回繰り返して、平均繊維径40nm、平均繊維長20μmのナノセルロース繊維Cの2%懸濁液を作製した。
<ナノセルロース繊維Dの作製>
結晶セルロースを2質量%濃度になるようにイオン交換水中に分散させ、高圧ホモジナイザーを用いて200MPaの圧力で噴出、解繊する処理を12回繰り返して、平均繊維径70nm、平均繊維長60μmのナノセルロース繊維Dの2%懸濁液を作製した。
<ナノセルロース繊維Eの作製>
結晶セルロースを2質量%濃度になるようにイオン交換水中に分散させ、高圧ホモジナイザーを用いて200MPaの圧力で噴出、解繊する処理を10回繰り返して、平均繊維径100nm、平均繊維長100μmのナノセルロース繊維Eの2%懸濁液を作製した。
(実施例2−1)
体積平均粒子径0.9μm、BET比表面積5.5m/gのベーマイト100部を、水150部に分散したものに、その1%水溶液の25℃における粘度が200mPa・sのカルボキシメチルセルロースナトリウム塩2%水溶液75部を添加・攪拌混合し、ガラス転移点−18℃、体積平均粒子径0.2μmのカルボキシ変性スチレン−ブタジエン共重合樹脂エマルション(固形分濃度50%)10部を添加・攪拌混合し、先に調製したナノセルロース繊維Bの2%懸濁液を25部添加・混合し、最後に調製水を加えて固形分濃度を25%に調製し、塗液を調製した。
(実施例2−2)
ナノセルロース繊維Bの2%懸濁液の添加量を45部に変更した以外は、実施例2−1の塗液と同様にして、塗液を調製した。
(実施例2−3)
ナノセルロース繊維Bの2%懸濁液の添加量を90部に変更した以外は、実施例2−1の塗液と同様にして、塗液を調製した。
(実施例2−4)
体積平均粒子径0.9μm、BET比表面積5.5m/gのベーマイト100部を、水43部に分散したものに、その1%水溶液の25℃における粘度が200mPa・sのカルボキシメチルセルロースナトリウム塩2%水溶液75部を添加・攪拌混合し、ガラス転移点−18℃、体積平均粒子径0.2μmのカルボキシ変性スチレン−ブタジエン共重合樹脂エマルション(固形分濃度50%)10部を添加・攪拌混合し、先に調製したナノセルロース繊維Bの2%懸濁液を215部添加・混合し、最後に調製水を加えて固形分濃度を25%に調製し、塗液を調製した。
(実施例2−5)
ナノセルロース繊維Bの2%懸濁液の添加量を10部に変更した以外は、実施例2−1の塗液と同様にして、塗液を調製した。
(実施例2−6)
ナノセルロース繊維Bをナノセルロース繊維Aに変更した以外は、実施例2−1の塗液と同様にして、塗液を調製した。
(実施例2−7)
ナノセルロース繊維Bをナノセルロース繊維Cに変更した以外は、実施例2−1の塗液と同様にして、塗液を調製した。
(実施例2−8)
ナノセルロース繊維Bをナノセルロース繊維Dに変更した以外は、実施例2−1の塗液1と同様にして、塗液を調製した。
(実施例2−9)
ナノセルロース繊維Bをナノセルロース繊維Eに変更した以外は、実施例2−1の塗液1と同様にして、塗液を調製した。
(比較例2−1)
体積平均粒子径0.9μm、BET比表面積5.5m/gのベーマイト100部を、水150部に分散したものに、その1%水溶液の25℃における粘度が200mPa・sのカルボキシメチルセルロースナトリウム塩2%水溶液75部を添加・攪拌混合し、ガラス転移点−18℃、体積平均粒子径0.2μmのカルボキシ変性スチレン−ブタジエン共重合樹脂エマルション(固形分濃度50%)10部を添加・攪拌混合し、最後に調製水を加えて固形分濃度を25%に調製し、塗液を調製した。
<セルロース繊維fの作製>
結晶セルロースを2質量%濃度になるようにイオン交換水中に分散させ、高圧ホモジナイザーを用いて200MPaの圧力で噴出、解繊する処理を9回繰り返して、平均繊維径110nm、平均繊維長110μmのセルロース繊維fの2%懸濁液を作製した。
(比較例2−2)
体積平均粒子径0.9μm、BET比表面積5.5m/gのベーマイト100部を、水150部に分散したものに、その1%水溶液の25℃における粘度が200mPa・sのカルボキシメチルセルロースナトリウム塩2%水溶液75部を添加・攪拌混合し、ガラス転移点−18℃、体積平均粒子径0.2μmのカルボキシ変性スチレン−ブタジエン共重合樹脂エマルション(固形分濃度50%)10部を添加・攪拌混合し、先に作製したセルロース繊維fの2%懸濁液45部を添加・混合し、最後に調製水を加えて固形分濃度を25%に調製し、塗液を調製した。
<ミクロフィブリル化セルロース繊維の作製>
リンターを5質量%濃度になるようにイオン交換水中に分散させ、高圧ホモジナイザーを用いて50MPaの圧力で噴出、解繊する処理を5回繰り返して、平均繊維径1.0μm、平均繊維長800μm、懸濁安定性10%のミクロフィブリル化セルロース繊維の5%懸濁液を作製した。ミクロフィブリル化セルロース繊維の平均繊維径に関しては、繊維の走査型電子顕微鏡写真をとり、繊維のフィブリル化されていない部分の径を計測し、20本の平均値を平均繊維径とした。
(比較例2−3)
体積平均粒子径0.2μm、BET比表面積9.0m/gの酸化アルミニウム100部を、水200部に分散したものに、酢酸1部を添加・攪拌混合し、先に作製したミクロフィブリル化セルロース繊維の5%懸濁液10部を添加・混合し、最後に調製水を加えて固形分濃度を25%に調製し、塗液を調製した。
Figure 2015084318
表2に示したとおり、実施例2−1〜2−9で調製したリチウムイオン電池用セパレータ用塗液は、無機顔料、有機ポリマーバインダー及びナノセルロース繊維を含むことで、塗液の裏抜けを抑制することができた。かつ、実施例2−1〜2−9で得られたセパレータは、塗層均一性にも優れ、また、製造されたセパレータを用いてなる電池の内部抵抗も低く、優れていた。
一方、比較例2−1で調製したリチウムイオン電池用セパレータ用塗液は、無機顔料と有機ポリマーバインダーを含んでいるが、ナノセルロース繊維が添加されていないため、塗液が裏抜けした。
比較例2−2で調製したリチウムイオン電池用セパレータ用塗液は、無機顔料、有機ポリマーバインダー及び平均繊維径110nmのセルロース繊維fを添加しているが、セルロース繊維fがもつれてダマとなり、塗工時にストリークを生じやすく、塗層均一性が悪くなった。
比較例2−3で調製したリチウムイオン電池用セパレータ用塗液は、無機顔料とミクロフィブリル化セルロース繊維を含む塗液を用いているが、ミクロフィブリル化セルロース繊維がもつれてダマとなり、塗工時にストリークを生じやすく、塗層均一性が悪くなった。また、塗層の細孔を閉塞したため、内部抵抗も高くなった。
実施例2−4で調製したリチウムイオン電池用セパレータ用塗液は、塗液へのナノセルロース繊維の添加量がやや多いことから、実施例2−1〜2−3、2−5〜2−8のリチウムイオン電池用セパレータ用塗液に比べ、塗層均一性がやや悪くなり、また、内部抵抗もやや高くなった。
実施例2−5で調製したリチウムイオン電池用セパレータ用塗液は、塗液へのナノセルロース繊維の添加量がやや少ないことから、実施例2−1〜2−4、2−6〜2−9のリチウムイオン電池用セパレータ用塗液に比べ、塗液の裏抜けがやや悪くなった。
実施例2−9で調製したリチウムイオン電池用セパレータ用塗液は、ナノセルロース繊維の平均繊維径がやや太いことから、実施例2−1〜2−3、2−5〜2−8のリチウムイオン電池用セパレータ用塗液に比べ、ストリーク等の欠点がやや発生しやすく、塗層均一性がやや悪くなった。
<微細セルロース繊維Aの作製>
リンターを2質量%濃度になるようにイオン交換水中に分散させ、高圧ホモジナイザーを用いて200MPaの圧力で12回繰り返し処理して、懸濁安定性が30%の微細セルロース繊維Aの2%懸濁液を作製した。
<微細セルロース繊維Bの作製>
リンターを2質量%濃度になるようにイオン交換水中に分散させ、高圧ホモジナイザーを用いて200MPaの圧力で15回繰り返し処理して、懸濁安定性が35%の微細セルロース繊維Bの2%懸濁液を作製した。
<微細セルロース繊維Cの作製>
リンターを2質量%濃度になるようにイオン交換水中に分散させ、高圧ホモジナイザーを用いて200MPaの圧力で20回繰り返し処理して、懸濁安定性が40%の微細セルロース繊維Cの2%懸濁液を作製した。
<微細セルロース繊維Dの作製>
リンターを2質量%濃度になるようにイオン交換水中に分散させ、高圧ホモジナイザーを用いて200MPaの圧力で45回繰り返し処理して、懸濁安定性が90%の微細セルロース繊維Dの2%懸濁液を作製した。
(実施例3−1)
体積平均粒子径0.9μm、BET比表面積5.5m/gのベーマイト100部を、水150部に分散したものに、その1%水溶液の25℃における粘度が200mPa・sのカルボキシメチルセルロースナトリウム塩2%水溶液75部を添加・攪拌混合し、ガラス転移点−18℃、体積平均粒子径0.2μmのカルボキシ変性スチレン−ブタジエン共重合樹脂エマルション(固形分濃度50%)10部を添加・攪拌混合し、先に調製した微細セルロース繊維Cの2%懸濁液を25部添加・混合し、最後に調製水を加えて固形分濃度を25%に調製し、塗液を調製した。
(実施例3−2)
微細セルロース繊維Cの2%懸濁液の添加量を45部に変更した以外は、実施例3−1の塗液と同様にして、塗液を調製した。
(実施例3−3)
微細セルロース繊維Cの2%懸濁液の添加量を90部に変更した以外は、実施例3−1の塗液と同様にして、塗液を調製した。
(実施例3−4)
体積平均粒子径0.9μm、BET比表面積5.5m/gのベーマイト100部を、水43部に分散したものに、その1%水溶液の25℃における粘度が200mPa・sのカルボキシメチルセルロースナトリウム塩2%水溶液75部を添加・攪拌混合し、ガラス転移点−18℃、体積平均粒子径0.2μmのカルボキシ変性スチレン−ブタジエン共重合樹脂エマルション(固形分濃度50%)10部を添加・攪拌混合し、先に調製した微細セルロース繊維Cの2%懸濁液を215部添加・混合し、最後に調製水を加えて固形分濃度を25%に調製し、塗液を調製した。
(実施例3−5)
微細セルロース繊維Cの2%懸濁液の添加量を10部に変更した以外は、実施例3−1の塗液と同様にして、塗液を調製した。
(実施例3−6)
微細セルロース繊維Cを微細セルロース繊維Aに変更した以外は、実施例3−1の塗液と同様にして、塗液を調製した。
(実施例3−7)
微細セルロース繊維Cを微細セルロース繊維Bに変更した以外は、実施例3−1の塗液と同様にして、塗液を調製した。
(実施例3−8)
微細セルロース繊維Cを微細セルロース繊維Dに変更した以外は、実施例3−1の塗液と同様にして、塗液を調製した。
(比較例3−1)
体積平均粒子径0.9μm、BET比表面積5.5m/gのベーマイト100部を、水150部に分散したものに、その1%水溶液の25℃における粘度が200mPa・sのカルボキシメチルセルロースナトリウム塩2%水溶液75部を添加・攪拌混合し、ガラス転移点−18℃、体積平均粒子径0.2μmのカルボキシ変性スチレン−ブタジエン共重合樹脂エマルション(固形分濃度50%)10部を添加・攪拌混合し、最後に調製水を加えて固形分濃度を25%に調製し、塗液を調製した。
<ミクロフィブリル化セルロース繊維eの作製>
リンターを5質量%濃度になるようにイオン交換水中に分散させ、高圧ホモジナイザーを用いて50MPaの圧力で20回繰り返し処理して、平均繊維径0.8μm、平均繊維長330μm、懸濁安定性が25%の微細セルロース繊維eの5質量%懸濁液を作製した。
(比較例3−2)
体積平均粒子径0.9μm、BET比表面積5.5m/gのベーマイト100部を、水150部に分散したものに、その1質量%水溶液の25℃における粘度が200mPa・sのカルボキシメチルセルロースナトリウム塩2%水溶液75部を添加・攪拌混合し、ガラス転移点−18℃、体積平均粒子径0.2μmのカルボキシ変性スチレン−ブタジエン共重合樹脂エマルション(固形分濃度50%)10部を添加・攪拌混合し、先に作製したミクロフィブリル化セルロース繊維eの5%懸濁液18部を添加・混合し、最後に調製水を加えて固形分濃度を25%に調製し、塗液を調製した。
(比較例3−3)
体積平均粒子径0.2μm、BET比表面積9.0m/gの酸化アルミニウム100部を、水200部に分散したものに、酢酸1部を添加・攪拌混合し、先に作製したミクロフィブリル化セルロース繊維eの5%懸濁液10部を添加・混合し、最後に調製水を加えて固形分濃度を25%に調製し、塗液を調製した。
Figure 2015084318
表3に示したとおり、実施例3−1〜3−8で調製したリチウムイオン電池用セパレータ用塗液は、無機顔料、有機ポリマーバインダー及び懸濁安定性が30%以上の微細セルロース繊維を含むことで、塗液の裏抜けを抑制することができた。かつ、実施例3−1〜3−8で得られたセパレータは、塗層均一性にも優れ、また、製造されたセパレータを用いてなる電池の内部抵抗も低く、優れていた。
一方、比較例3−1で調製したリチウムイオン電池用セパレータ用塗液は、無機顔料と有機ポリマーバインダーを含んでいるが、懸濁安定性が30%以上の微細セルロース繊維が添加されていないため、塗液が裏抜けした。
比較例3−2で調製したリチウムイオン電池用セパレータ用塗液は、無機顔料と有機ポリマーバインダーを含む塗液に、懸濁安定性が30%未満のミクロフィブリル化セルロース繊維を添加しているが、懸濁安定性が30%未満のミクロフィブリル化セルロース繊維がもつれてダマとなり、塗工時にストリークを生じやすく、塗層均一性が悪くなった。また、塗層の細孔を閉塞したため、内部抵抗も高くなった。
比較例3−3で調製したリチウムイオン電池用セパレータ用塗液は、無機顔料と懸濁安定性が30%未満のミクロフィブリル化セルロース繊維を含む塗液を用いているが、懸濁安定性が30%未満のミクロフィブリル化セルロース繊維がもつれてダマとなり、塗工時にストリークを生じやすく、塗層均一性が悪くなった。また、塗層の細孔を閉塞したため、内部抵抗も高くなった。
実施例3−4で調製したリチウムイオン電池用セパレータ用塗液は、塗液への懸濁安定性が30%以上の微細セルロース繊維の添加量がやや多いことから、実施例3−1〜3−3、3−5〜3−8のリチウムイオン電池用セパレータ用塗液に比べ、塗層均一性がやや悪くなり、また、内部抵抗もやや高くなった。
実施例3−5で調製したリチウムイオン電池用セパレータ用塗液は、塗液への懸濁安定性が30%以上の微細セルロース繊維の添加量がやや少ないことから、実施例3−1〜3−4、3−7、3−8のリチウムイオン電池用セパレータ用塗液に比べ、塗液の裏抜けがやや悪くなった。
実施例3−6で調製したリチウムイオン電池用セパレータ用塗液6は、無機顔料と有機ポリマーバインダーを含む塗液へ添加した微細セルロース繊維の懸濁安定性が30%とやや低いことから、実施例3−1〜3−4、3−7、3−8のリチウムイオン電池用セパレータ用塗液に比べ、塗液の裏抜けがやや悪くなった。
本発明のリチウムイオン電池用セパレータ用塗液及びリチウムイオン電池用セパレータは、安全性が高く、かつ内部抵抗が良好なリチウムイオン電池の製造に用いることができる。

Claims (2)

  1. 不織布基材への塗工に用いるリチウムイオン電池用セパレータ用塗液において、無機顔料、有機ポリマーバインダー及びセルロース繊維を含み、該セルロース繊維が、バクテリアセルロース繊維、ナノセルロース繊維及び懸濁安定性が30%以上の微細セルロース繊維の群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とするリチウムイオン電池用セパレータ用塗液。
  2. 不織布基材の少なくとも1面に塗層を設けてなるリチウムイオン電池用セパレータにおいて、該塗層が無機顔料、有機ポリマーバインダー及びセルロース繊維を含み、該セルロース繊維が、バクテリアセルロース繊維、ナノセルロース繊維及び懸濁安定性が30%以上の微細セルロース繊維の群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とするリチウムイオン電池用セパレータ。
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