JP2015080089A - 送信装置、通信システム、回路装置、通信方法およびプログラム(直流インバランスを補償するための強調された信号点配置操作) - Google Patents
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Abstract
【課題】 受信装置との間に存在するカップリングに起因した不具合を低減することができる送信装置等を提供すること。【解決手段】 本送信装置は、送信シンボル列を構成する信号での信号レベルの偏りの総量を監視する監視部142と、信号レベルの偏りの総量に基づき、送信シンボル列の中から、信号レベルの偏りに対し反対側の最外に信号レベルが位置する対象シンボルを特定するシンボル特定部138と、対象シンボルの信号点の位置を外側へ移動する信号点移動部138と、信号点の位置が移動されたシンボルが含まれる送信シンボル列を構成する信号を、受信装置に対し送信する送信部128とを含む。【選択図】 図3
Description
本発明は、送信装置、通信システム、回路装置、通信方法およびプログラムに関し、より詳細には、通信可能な受信装置との間にカップリングが存在する送信装置、該送信装置を含む通信システム、回路装置、通信方法およびプログラムに関する。
近年、無線通信において、動画などのリッチコンテンツのリアルタイム送受信や、有線通信とのシームレスな接続を実現するために、高速化に対する要求が高まっている。このような高速大容量のデータ通信を実現するため、Gbpsを超えるデータレートの高速無線通信が実現可能とされるミリ波無線通信技術に対し、期待が寄せられている。
無線通信装置は、典型的には、デジタル信号処理を専ら担当するデジタル処理部(ベースバンド)と、アナログ信号処理を専ら担当するアナログ処理部(RF:Radio Frequency)とを含む。これらの回路ブロック間は、入出力バイアス電圧の違いを吸収し、安定な動作を実現するため、典型的には、交流結合(容量性カップリング)で相互接続される。
交流結合では、直流バランスをとる必要があり、直流成分や低周波数成分が多く含まれていると、正確なデータ伝送が困難となる。伝送信号においてビットの偏りは、直流オフセット成分を発生させるため、典型的には、スクランブラやデータ符号化技術により、伝送ビットを充分に拡散させて偏りが生じないように前処理が施される。データ符号化としては、8b10b符号化、ビット・スタッフィング(非特許文献1)、フィボナッチ符号化(非特許文献2)などを挙げることができる。
しかしながら、上述したデータ符号化技術では、追加ビットが挿入されるため、代償として符号化効率が低下してしまう。一方、上記スクランブラのみでは、一見ビットが均一に分散されるようになるが、スクランブルした結果として偏りが生じてしまう場合がある。すなわち、スクランブラは、短い期間を見れば、同一ビットが連続して発生させる可能性があり、確率的には、ビット偏りが存在する。その短い期間は直流インバランスが発生し、エラーレートを悪化させる要因となる。
2値のデジタル信号として扱われる場合は、直流オフセット成分があっても問題とならない場合もある。しかしながら、ミリ波通信などの高速通信技術では、さらなるデータレートの高速化のため、16QAMなどの振幅を変調させる変調方式が採用されており、直流オフセット成分が振幅方向の多値判定に無視できない影響を及ぼす。さらに、64QAMなどのように、信号判定境界がさらに細かくなると、ますます直流オフセット成分の影響が顕著となる。
したがって、依然として、データ符号化技術のような追加的なビット挿入を行うことなく、送信装置において、交流結合に起因して短期的な直流オフセットないし低周波数成分を発生させる信号レベルの偏りを好適に解消し、直流オフセットないし低周波数成分に起因した誤りの発生を好適に防止することができる、新規な技術の開発が望まれていた。
S. Aviran, et. al, "An Improvement to the Bit Stuffing Algorithm", IEEE Trans. Inform. Theory, Vol. 51, pp2885-2891, 2004.
A. S. Fraenkel, et. al, " Robust Universal Complete Codes for Transmission and Compression", Discrete Applied Mathematics, vol. 64, pp31-55, 1996.
本発明は、上記従来技術における問題点に鑑みてなされたものであり、本発明は、交流結合に起因して短期的な直流オフセットないし低周波数成分を発生させる信号レベルの偏りを好適に解消し、直流オフセットないし低周波数成分に起因した誤りの発生を好適に防止することができる送信装置、通信システム、回路装置、通信方法およびプログラムを提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、下記特徴を有した送信装置を提供する。本送信装置は、送信シンボル列を構成する信号での信号レベルの偏りの総量を監視する監視部と、信号レベルの偏りの総量に基づき、上記送信シンボル列の中から、信号レベルの偏りに対し反対側の最外に信号レベルが位置する対象シンボルを特定するシンボル特定部と、対象シンボルの信号点の位置を外側へ移動する信号点移動部と、信号点の位置が移動されたシンボルが含まれる送信シンボル列を構成する信号を、受信装置に対し送信する送信部とを含む。
さらに、本発明によれば、結合要素を介して後段へ出力する信号を生成する、下記特徴を有した回路装置を提供することができる。本回路装置は、送信シンボル列を構成する信号での信号レベルの偏りの総量を監視する監視部と、信号レベルの偏りの総量に基づき、送信シンボル列の中から、信号レベルの偏りに対し反対側の最外に信号レベルが位置する対象シンボルを特定するシンボル特定部と、対象シンボルの信号点の位置を外側へ移動する信号点移動部と、信号点の位置が移動されたシンボルが含まれる送信シンボル列を構成する信号を、後段へ出力する出力部とを含む。
また、本発明によれば、さらに、受信装置と通信する送信装置が実行する通信方法を提供することができる。本通信方法は、送信装置が、送信シンボル列を構成する信号での信号レベルの偏りの総量を取得するステップと、信号レベルの偏りの総量に基づき、送信シンボル列の中から、信号レベルの偏りに対し反対側の最外に信号レベルが位置する対象シンボルを特定するステップと、対象シンボルの信号点の位置を外側へ移動するステップと、信号点の位置が移動されたシンボルが含まれる送信シンボル列を構成する信号を、受信装置に対し送信するステップとを含む。
本発明によれば、また、上記送信装置と、受信装置とを含む通信システムを提供することができる。またさらに、本発明によれば、上記送信装置を実現するためのプログラムを提供することができる。
上記構成によれば、交流結合に起因して短期的な直流オフセットないし低周波数成分を発生させる信号レベルの偏りを好適に解消し、直流オフセットないし低周波数成分に起因した誤りの発生を好適に防止することができる。
以下、本発明について特定の実施形態をもって説明するが、本発明は、以下に説明する実施形態に限定されるものではない。なお、以下に説明する実施形態では、送信装置、および送信装置を含む通信システムの一例として、それぞれ、無線通信装置110、および無線通信装置110を含む無線通信システム100を用いて説明する。
図1は、本発明の実施形態による無線通信システム100の概略図である。本実施形態による無線通信システム100は、第1の無線通信装置110と、第2の無線通信装置180とを含み構成される。無線通信装置110および無線通信装置180は、例えば数十GHz周波数帯の電磁波(ミリ波)による無線通信を確立し、数Gbps以上のデータ通信速度を実現することができる。なお、上記無線通信装置110,180は、それぞれ、送信機および受信機の両方の立場で相手方とデータ通信することができる。しかしながら、説明の便宜上、以下の説明では、第1の無線通信装置110を送信側とし、第2の無線通信装置180を受信側として説明する。
無線通信装置110は、送信するデータをフレームに乗せて、通信相手方の無線通信装置180に対しデータ送信する。図1の例示では、無線通信装置110には、ノート型パーソナル・コンピュータ102が接続されており、無線通信装置180には、ディスプレイ装置104が接続されている。このような例示の実施形態では、無線通信装置110は、ノート型パーソナル・コンピュータ102から入力される動画などのコンテンツ・データをフレームに乗せて、無線通信装置180に送信することができる。ディスプレイ装置104は、無線通信装置180を介してコンテンツ・データを取得し、その画面上にコンテンツを表示させることができる。
図2は、本発明の実施形態による無線通信システム100における無線通信装置110,180の機能構成を示すブロック図である。図2に示す無線通信装置110は、アンテナ112と、アナログ処理を担当するRF(Radio Frequency)部114と、デジタル処理を担当するベースバンド部116と、後段のアプリケーション・エンジン118とを含み構成される。無線通信装置180も同様に、アンテナ182、RF部184、ベースバンド部186およびアプリケーション・エンジン188を含む。
アンテナ112,182は、受信時には、空間中を伝播してきた電磁波を受けて電気信号に変換し、RF部114,184に電気信号を入力する。送信時には、アンテナ112,182は、RF部114,184から入力される電気信号を電磁波に変換し、電磁波を空間中に放射する。RF部114,184は、搬送波である電磁波の無線周波数帯の信号を処理する回路ブロックである。RF部114,184は、送信回路128および受信回路198を含み構成され、送信時には、入力されるベースバンド信号をRF周波数帯の信号に変調し、受信時には、入力されるRF周波数帯の信号をベースバンド信号に復調する。
なお、図2においては、無線通信装置110側では、送信経路上のコンポーネントに符番が付されており、送信経路上に無いものには符番が付されず、点線で表されている点に留意されたい。無線通信装置180側も同様に、送信側とは反対に、受信経路上に無いものには符番が付されず、点線で表されている。
ベースバンド信号は、変調前または復調後の信号であり、2値信号の場合は、「0」および「1」を表現する信号レベルからなる矩形波に相当し、多値信号の場合、各値を表現する複数の信号レベル(例えば−3,−1,+1,+3の4値)を有する矩形形状の信号波に相当する。RF部114,184は、このベースバンド信号に対して搬送波を乗算し、2つの波を加算することによって送信信号を生成する。
ベースバンド部116,186は、変調前または復調後のベースバンド信号を処理する回路ブロックである。ベースバンド部116,186は、送信時には、後段のアプリケーション118,188から入力される送信データ(ビット列)に基づいて、送信ベースバンド信号を生成し、RF部114,184に出力する。ベースバンド部116,186は、受信時には、RF部114,184で復調された受信ベースバンド信号に基づいて、受信データ(ビット列)を復元し、後段のアプリケーション118,188に出力する。
ベースバンド部116,186は、より具体的には、プロトコル・スタック120,190と、送信回路122と、DAC(Digital to Analog Converter)124と、受信回路192と、ADC(Analog to Digital Converter)194とを含み構成される。プロトコル・スタック120,190は、物理層、データリンク層、ネットワーク層、トランスポート層などの階層的な通信プロトコル群の処理を担当する。
送信回路122は、プロトコル・スタック120から入力される送信データを、採用する変調方式に応じて変調し、送信ベースバンド・データを生成し、DAC124を介して送信ベースバンド信号としてRF部114の送信回路128に出力する。受信回路192は、RF部184の受信回路198で復調された受信ベースバンド信号から、ADC194を介して、受信ベースバンド・データとして取得し、変調方式に応じて受信データを復元し、プロトコル・スタック190に出力する。
説明する実施形態では、特に限定されるものではないが、直角位相振幅変調(QAM:Quadrature Amplitude Modulation)方式が採用されており、2つの搬送波の振幅および位相を変調することによってデータが伝達される。これら2つの搬送波、つまり同相(I相)搬送波および直角位相(Q相)搬送波は、互いに直角位相関係となっており、互いに独立している。
上記変調方式の採用に伴い、本実施形態においては、ベースバンド信号(ベースバンド・データである。)は、I相およびQ相の成分を有し、I相およびQ相の各経路上には、I相用のDAC124I、Q相用のDAC124Q、I相用のADC194IおよびQ相用のADC194Qが設けられている。これらI相およびQ相のベースバンド信号(ベースバンド・データ)は、送信データのシンボル列を構成しており、これらの各時点の信号レベルにより、信号空間ダイアグラム(Constellation Diagram)上で各シンボルを表す信号点を指定する。
なお、採用する変調方式やシンボルに対する符号の割り当て方などは、無線通信システム100内で予め取り決められており、無線通信装置110,180では予め決められた手順通りの処理が行われることになる。また、説明する実施形態では、好適に適用できる変調方式として、MQAM(M-ary QAM)を一例として説明するが、変調方式は、特に限定されるものではない。
上記RF部114,184およびベースバンド部116,186間は、典型的には、交流結合126,196により相互接続される。上述したように、回路ブロック間を交流結合する場合は、信号の直流バランスをとる必要があるため、本実施形態では、スクランブラにより事前に送信データのビットをランダム化するなどの前処理が施され、ビットの偏りがなるべく生じないようにされている。
しかしながら、スクランブルした結果として、所定期間同一信号レベルが連続ないし頻発するような偏りが確率的に発生し、このような信号レベルの偏りは、直流バランスを崩し、直流オフセットを発生させ、エラーレートを悪化させる要因となる。特に、QAMといった振幅方向に情報を乗せる変調方式を採用する場合は、上記直流オフセット成分が振幅方向の判定境界での判定に無視できない影響を及ぼす。また、データレートが高速化されるにつれて、交流結合による直流オフセットの影響も顕著となる。
そこで、本発明の実施形態による無線通信システム100では、送信側において、信号空間ダイアグラム上で最外周に位置するシンボルの信号点をさらに外側に移動する操作を行っても、受信側での信号判定に与える影響が軽微である点に着目し、下記構成を採用する。すなわち、本無線通信システム100では、送信側で、ベースバンド信号での信号レベルの偏りが生じた場合に、この偏りを軽減するようにシンボルの信号点の再配置操作を行う信号処理を実行する。さらに好ましい実施形態による無線通信システム100では、受信側で観測される直流オフセットが補償されるように、送信側でベースバンド信号の出力波形を変形する信号処理を実行する。以下、図3〜図13を参照しながら、送信側の無線通信装置110で実行される信号処理について、詳細を説明する。
図3は、本発明の実施形態における送信側ベースバンド部116の送信回路122の詳細なブロック図を示す。図4は、本発明の実施形態における受信側ベースバンド部186の受信回路192の詳細なブロック図を示す。なお、図3および図4は、本実施形態によるシンボルの信号点の再配置操作を行う信号処理に関連する中心的な構成を示すものであり、誤り訂正、フィルタ、同期検波、クロック再生などの周辺要素の図示が省略されている点に留意されたい。
図3に示す送信側ベースバンド部116の送信回路122は、分配部132と、I相およびQ相の各ベースバンド・データ生成部134I,134Qと、各デジタル補正処理部136I,136Qとを含み構成される。
分配部132は、送信データ(ビット列)の入力を受けて、I相およびQ相の各ビット・ストリームに分配する。各ベースバンド・データ生成部134は、分配部132から分配された各ビット・ストリームに基づき、所定の変調方式(QAMであれば振幅偏移変調方式)で変調し、各相のベースバンド・データを生成して、各デジタル補正処理部136に出力する。各デジタル補正処理部136は、各相のベースバンド・データに対して送信側での補正処理を施す。デジタル補正処理が施されたベースバンド・データは、それぞれ、DAC124に入力され、ベースバンド信号として交流結合126を介して後段のRF部114の送信回路128に出力され、搬送波に乗せて受信側の無線通信装置180に送信される。
一方、図4に示す受信側ベースバンド部186の受信回路192は、I相およびQ相の各判定部200I,200Qと、信号合成部202とを含み構成される。送信側無線通信装置110からの信号が受信されると、前段のRF部184の受信回路198から、交流結合196を介して、各相のADC194へベースバンド信号が入力される。各相のベースバンド信号は、各ADC194でベースバンド・データに変換され、各判定部200I,200Qに入力される。
各判定部200は、ADC194によりデジタル化されたベースバンド・データの入力を受けて復調し、各相のビット・ストリームを生成する。信号合成部202は、I相およびQ相のビット・ストリームの入力を受けて、受信データ(ビット列)として再構成する。
再び図3を参照すると、図3には、さらに、デジタル補正処理部136の詳細な機能ブロックが示されている。デジタル補正処理部136は、より詳細には、シンボル操作処理部138と、偏り総量監視部142とを含み構成される。なお、図3上では、Q相の経路上の詳細な構成の図示が省略されており、したがって、Q相の経路側にもI相と同様な構成が備えられる点に留意されたい。
偏り総量監視部142は、基準時点からのベースバンド信号の信号レベルの偏りの総量を監視しており、その偏りの総量を評価する指標値を計算する。偏り総量の指標値は、特定相のベースバンド信号での各シンボルを指定する信号レベル(例えば4値であれば−3、−1、+1、+3)の累積値を所定基準時点から計算することにより求めることができる。基準時点は、送信フレームの開始点とすることができ、その場合は、偏りの総量の指標値がフレーム毎にリセットされる。
偏り総量監視部142が監視する偏り総量の指標値は、シンボル操作処理部138に出力される。なお、図3は、特定の好ましい実施形態を示しており、上記偏り総量監視部142は、ベースバンド信号の直流オフセット補償を実施するオフセット補償部140の構成要素として含まれている。オフセット補償部140による直流オフセット補償処理については、詳細を後述する。
偏り総量監視部142が監視している信号レベルの偏りは、信号の直流バランスを崩し、無線通信装置110,180間に存在するカップリングに起因して、受信側無線通信装置180での受信ベースバンド信号の基準レベルの変動(直流オフセット)を生じさせる。基準レベルの変動は、エラーを発生させ、実行伝送速度を悪化させる要因となる。
シンボル操作処理部138は、上記信号レベルの偏りの総量に基づき、信号レベルの偏りの解消を図るべく、図5に示すようにシンボルの信号点再配置操作を実行する。図5は、I軸およびQ軸での信号レベルの偏りの総量とともに、監視する偏りの総量に基づいて行われるシンボルの信号点再配置操作を説明する図である。シンボル操作処理部138は、担当する特定軸において、上記偏りの総量が基準から外れた場合に、送信シンボル列の中から、信号レベルの偏りに対し反対側の最外に信号レベルが位置するシンボル、つまり偏りが生じている方向と反対の方向にあり、かつ、大きさが最大の信号レベルを有するシンボルを対象シンボルとして特定する。そして、シンボル操作処理部138は、担当する特定軸において、対象シンボルに対し、信号レベルの偏りがより解消するような信号点の位置、つまりより外側の位置へ移動させるように信号レベルを変更する。
例えば、I軸に関して図5を参照すると、I軸上の信号レベルの偏りが+側に蓄積された場合(SumI>th)は、シンボル列のうちの、I軸上で−側の最外の信号レベル(−3)を有するシンボルが対象シンボルとして特定される。そして、対象シンボルに対し、その信号点の位置がI軸上でさらに外側へ移動するように、信号レベルを変更する(−α)。同様に、I軸上の信号レベルの偏りが−側に蓄積された場合(SumI<−th)には、I軸で+側の最外の信号レベル(+3)を有する対象シンボルの信号点の位置をさらに外側へ移動させる(+α)。移動量αは、特に限定されるものではないが、例えば、IQ平面におけるシンボル間距離の1%〜40%の範囲の値を用いることができる。Q軸についても同様である。
なお、図3に示す実施形態では、シンボル操作処理部138および偏り総量監視部142は、特定相(I相またはQ相)のベースバンド・データを担当しており、必ずしもI相およびQ相の両方で指定されるシンボルを意識していない。つまり、本実施形態では、I相およびQ相のベースバンド信号について、独立に、対象シンボルが特定され、対象シンボルの信号レベルが変更されている。偏り総量監視部142は、本実施形態における監視部を構成し、シンボル操作処理部138は、本実施形態におけるシンボル特定部および信号点移動部を構成する。
以下、図6を参照して、本実施形態によるデジタル補正処理部136が実行するシンボルの信号点再配置操作処理についてより詳細に説明する。図6に示す処理は、無線通信装置180への送信処理が開始されたことに応答して、ステップS100から開始される。以下の説明では、I相について代表して説明するが、図6においてかっこ書きで示すように、Q相についても同様の処理が行われる点に留意されたい。
ステップS101では、デジタル補正処理部136Iは、送信シンボルのI軸上での信号レベルを示すデータ値(以下、信号レベルを示すデータ値をシンボル値と参照する。)SIの入力を受ける。ステップS102では、デジタル補正処理部136Iは、入力された送信シンボルが、送信フレームの先頭に該当するか否かを判定する。ステップS102で、先頭に該当すると判定された場合(YES)は、ステップS103へ処理が分岐される。ステップS103では、デジタル補正処理部136Iは、偏り総量監視部142Iの信号レベルの偏り総量をリセット(SumI=0)し、ステップS104へ処理を進める。一方、ステップS103で、先頭に該当しないと判定された場合(NO)は、直接ステップS104へ処理が進められる。ステップS104では、デジタル補正処理部136Iは、入力された送信シンボル値SIを出力予定シンボル値S_outIとしてセットする(S_outI=SI)。
ステップS105では、デジタル補正処理部136Iは、信号レベルの偏りの総量と閾値とを比較して、比較結果に応じて処理を分岐させる。ステップS105で、信号レベルの偏りの総量が、+側に所定閾値より大きく蓄積されていると判定された場合(SumI>th?YES)は、ステップS106へ処理が分岐される。なお、ここでの閾値thは、許容する+側の偏りの総量を規定するものである。特に限定されるものではないが、偏りが生じた場合に直ちに対象シンボルの判定を行うように、閾値thを0に設定してもよい。あるいは、頻繁なシンボルの信号点の再配置が行われないように、所定の値(th>0)を設定してもよい。ステップS105で、信号レベルの偏りの総量が、+側に閾値より大きく蓄積されていないと判定された場合(SumI>th?NO)は、ステップS108へ処理が進められる。
ステップS106では、デジタル補正処理部136Iは、さらに、出力予定シンボル値S_outIがI軸で−側の最外の値であるか否かを判定する。ステップS106で、−側の最外ではないと判定された場合(NO)は、ステップS108へ処理を分岐させ、シンボルの信号点再配置操作を見送る。これに対して、ステップS106で、−側の最外の値であると判定された場合(YES)は、当該送信シンボルが対象シンボルとして特定され、ステップS107へ処理が分岐される。
ステップS107では、デジタル補正処理部136Iは、−側の最外の値である送信シンボル値SIを、所定量αさらに−側に移動した値を出力予定シンボル値に設定(S_outI=SI−α)し、ステップS108へ処理を進める。
ステップS108では、デジタル補正処理部136Iは、信号レベルの偏りの総量が、−側に閾値より大きく蓄積されているか否かを判定する。ステップS108で、偏りの総量が−側に閾値より大きく蓄積されていると判定された場合(SumI<−th?YES)は、ステップS109へ処理が分岐される。ステップS109では、デジタル補正処理部136Iは、出力予定シンボル値S_outIがI軸で+側の最外の値であるか否かを判定する。ステップS109で、I軸で+側の最外の値であると判定された場合(YES)は、ステップS110へ処理を分岐させる。ステップS110では、デジタル補正処理部136Iは、+側の最外の値である送信シンボル値SIを、所定量αさらに+側に移動した値を出力予定シンボル値に設定(S_outI=SI+α)し、ステップS111へ処理を進める。
これに対して、ステップS109で、+側の最外ではないと判定された場合(NO)は、ステップS111へ処理を分岐させ、シンボルの信号点再配置操作を見送る。また、ステップS108で、信号レベルの偏りの総量が、−側に閾値より大きく蓄積されてはいないと判定された場合(SumI<−th?NO)も、ステップS111へ処理を進める。
ステップS111では、デジタル補正処理部136Iは、最終的に得られた出力予定シンボル値S_outIを用いてベースバンド・データを後段に出力する。ステップS112では、デジタル補正処理部136Iは、偏り総量監視部142Iで偏りの総量を更新(SumI=SumI+S_outI)し、ステップS101へ処理をループさせて、次のシンボルに対する処理へ進める。
上記ステップS101〜ステップS112に示す処理を、送信するシンボル列の各シンボルに対して行うことによって、信号レベルの偏りが発生した場合に、最外のシンボルを選んで信号点の再配置操作を行うことが可能となる。そして、信号点の再配置操作により、その時点での偏りの反対側の最外に位置する信号点が強調され、信号レベルの偏りが解消される。
図7は、受信側の無線通信装置180で観測されるフィルタ処理後の受信ベースバンド信号の信号点をI−Q平面にプロットした模式図を示す。図7には、隣接するシンボル間の判定境界が図示されている。図7に示すように、送信シンボルは、受信側では、経路上のノイズによって一定の分布をもってI−Q平面上で観測される。ノイズは、典型的にはホワイトノイズであり、あるシンボルの信号点は、平均値の付近に集積するような分布を与える。
一方、説明する実施形態では、最外周のシンボルについては、そのうちのいくつかが送信側で信号点の再配置操作により外側に移動されている。このため、判定境界により画定される最外周の判定区画に属する信号点の分布は、内側の判定区画に属する信号点の分布に比較して、外側に偏った分布を与える。本実施形態では、I相およびQ相のベースバンド信号について独立に処理が行われるので、I相またはQ相で外側に偏った分布が観測される。また、最外周のうちの四隅の信号点については、I相およびQ相で独立して信号点の移動が行われた結果として、I相およびQ相の両相で信号レベルが移動されたものが観測される。
送信側での信号点の再配置操作による信号点の移動は、それ以上隣接するシンボルが存在しない方向に行われるので、受信側での判定境界に対し悪影響を及ぼさない。判定境界が、内側のシンボルとの間にだけ設けられるからである。このように、信号点の再配置操作を行う対象となる対象シンボルを、最外周の信号点に限定することにより、受信側での復調の際の誤判定の発生を引き起こすことなく、直流インバランスを好適に解消することができる。
なお、上述までの実施形態では、I相およびQ相のベースバンド信号について独立に処理が行われるものとして説明した。以下、図8および図9を参照して、さらにI相およびQ相の組み合わせで行う他の実施形態について説明する。
図8は、他の実施形態によるシンボルの信号点再配置操作処理を示すフローチャートである。図8に示す処理は、送信処理が開始されたことに応答して、ステップS200から開始される。以下の説明では、I相およびQ相の処理が統合された単一のデジタル補正処理部136が行うものとして説明する。
ステップS201では、デジタル補正処理部136は、送信シンボルのI軸およびQ軸上での信号レベルを示すシンボル値SI,SQの入力を受ける。ステップS202では、デジタル補正処理部136は、入力された送信シンボルが、送信フレームの先頭に該当するか否かを判定する。ステップS202で、先頭に該当すると判定された場合(YES)は、ステップS203で、デジタル補正処理部136は、I相およびQ相の偏り総量をリセット(SumI=0;SumQ=0)する。一方、ステップS203で、先頭に該当しないと判定された場合(NO)は、ステップS204へ直接分岐される。
ステップS204では、デジタル補正処理部136は、入力された送信シンボル値を出力予定シンボル値にセットする(S_outI=SI;S_outQ=SQ)。ステップS205、ステップS208、ステップS211およびステップS214では、図9(A)に示すように、I相およびQ相の偏りの総量と閾値との比較結果に応じて処理が分岐される。
ステップS205で、I相およびQ相の両方で偏りが+側に閾値より大きく蓄積されていると判定された場合(SumI>th AND SumQ>th?YES)は、ステップS206へ処理が分岐される。ステップS206では、デジタル補正処理部136は、さらに、I相およびQ相の出力予定シンボル値S_outI,S_outQが共に−側の最外の値であるか否かを判定する。ステップS206で、I相およびQ相ともに−側の最外の値であると判定された場合(YES)は、ステップS207へ処理が分岐される。ステップS207では、デジタル補正処理部136は、送信シンボル値SI,SQを、それぞれ、所定量αさらに−側に移動した値を出力予定シンボル値に設定(S_outI=SI−α;S_outQ=SQ−α)する。
ステップS208で、I相の偏りが+側に閾値より大きく蓄積され、かつ、Q相の偏りが−側に閾値より大きく蓄積されていると判定された場合(SumI>th AND SumQ<−th?YES)であって、ステップS209で、I相の出力予定シンボル値S_outIが−側、Q相の出力予定シンボル値S_outQが+側の最外の値であると判定された場合(YES)は、ステップS210へ処理が分岐される。ステップS210では、デジタル補正処理部136は、送信シンボル値SIを所定量αさらに−側に移動した値をI相の出力予定シンボル値に設定(S_outI=SI−α)し、送信シンボル値SQを所定量αさらに+側に移動した値をQ相の出力予定シンボル値に設定(S_outQ=SI+α)する。
ステップS211で、I相の偏りが−側に閾値より大きく蓄積され、かつ、Q相の偏りが+側に閾値より大きく蓄積されていると判定された場合(SumI<−th AND SumQ>th?YES)であって、ステップS212で、I相の出力予定シンボル値S_outIが+側、Q相の出力予定シンボル値S_outQが−側の最外の値であると判定された場合(YES)は、ステップS213へ処理が分岐される。ステップS213では、デジタル補正処理部136は、送信シンボル値SIを所定量αさらに+側に移動した値をI相の出力予定シンボル値に設定(S_outI=SI+α)し、送信シンボル値SQを所定量αさらに−側に移動した値をQ相の出力予定シンボル値に設定(S_outQ=SI−α)する。
ステップS214で、I相およびQ相の両方で偏りが−側に閾値より大きく蓄積されていると判定された場合(SumI<−th AND SumQ<−th?YES)であって、ステップS215で、I相およびQ相の出力予定シンボル値S_outI,S_outQが共に+側の最外の値であると判定された場合(YES)は、ステップS216へ処理が分岐される。ステップS216では、デジタル補正処理部136は、I相およびQ相の送信シンボル値SI,SQを、それぞれ、所定量αさらに+側に移動した値を出力予定シンボル値に設定(S_outI=SI+α;S_outQ=SQ+α)する。
ステップS217では、デジタル補正処理部136は、最終的なI相およびQ相の出力予定シンボル値S_outI,S_outQを後段に出力する。ステップS218では、デジタル補正処理部136は、I相およびQ相の偏りの総量を累積し(SumI=SumI+S_outI;SumQ=SumQ+S_outQ)、ステップS201へ処理をループさせて、次のシンボルへ処理を進める。
図9(B)は、他の実施形態において、受信側の無線通信装置180で観測されるフィルタ処理後の受信ベースバンド信号の信号点をI−Q平面にプロットした模式図を示す。他の実施形態では、I相およびQ相の組み合わせで処理が行われるので、最外周の信号点のうちの四隅のみが、I相およびQ相で信号レベルが外側に偏らされた分布が観測される。
このとき、信号点は、I−Q平面上で略同一の位相を維持するように移動される。このため、周波数オフセットや位相ノイズ等によって受信側で観測されるコンステレーションの回転補償やISI(Inter Symbol Interference)除去などの種々のフィルタ処理の際に、信号点配置の角度成分を保持し、位相雑音に対する悪影響を及ぼすことが望まれない場合に好適である。
なお、上述までの実施形態では、16QAMを例に説明したが、無線通信装置110、180が採用する変調方式は、これに限定されるものではない。本実施形態によるシンボルの信号点の再配置操作は、図10に示すように、64QAMといったより多値の変調方式に適用してもよい。
以下、図3、図11および図12を参照しながら、好適な実施形態におけるオフセット補償部140が実行する、直流オフセット補償処理については説明する。図3に示すオフセット補償部140は、シンボル操作処理部138の後段で、受信側で観測される基準レベルの変動が相殺されるようにベースバンド信号の出力波形を変形する補正処理を実行する。
オフセット補償部140は、上記補正処理を施すためのパラメータを保持しており、より具体的には、受信側でのベースバンド信号の基準レベルの変動モデルを保持する。この変動モデルは、送信側としての当該無線通信装置110と、通信相手側としての無線通信装置180との間の通信経路全体を通して存在する容量性カップリングに起因して、受信側で観測されるベースバンド信号における基準レベルの変動をモデル化したものである。このような容量性カップリングに起因した変動は、時定数で特徴付けることができ、説明する実施形態では、容量性カップリングの時定数を変動モデルとして求める。
なお、上記変動モデルは、通信前のキャリブレーション処理において、無線通信装置110,180間でテストデータに基づく信号の送受信を実際に行って、その結果に基づき形成することができる。オフセット補償部140は、この変動モデルに基づき、直流オフセットの変動を相殺するために必要な補償値を演算する。そして、演算された直流オフセットの補償値に応じて、ベースバンド信号の出力波形に変形が施される。
図11は、本実施形態によるオフセット補償部140の回路構成を示すブロック図である。オフセット補償部140は、差分演算部144と、差分累計演算部152と、補償値演算部156と、加算器168とを含む。差分演算部144は、入力されるベースバンド・データの各サンプル点に対し、対応するデータ値(説明する実施形態では、上記信号レベル(−3、−1、1、3)に対応付けられたDACの分解能に応じた整数値となる。)と、基準レベルに対応するデータ値(中央値)との差分を演算する。
差分累計演算部152は、所定基準時点から各サンプル点までの差分の累計値を演算する。補償値演算部156は、乗算器162により、ベースバンド・データの各サンプル点までの差分累計値と、上記変動モデルに応じたバイアス値(変動モデルの時定数に応じた補正パラメータ)160とを乗算し、各サンプル点に対応する時点の直流オフセットの変動を補償するための補償値を演算する。
加算器168は、ベースバンド・データの各サンプル点に対応するデータ値に対し、上記演算された補償値を加算する。説明する実施形態では、元のベースバンド・データの各サンプル点に対応するデータ値に補償値が加算された値がDAC124に入力され、電圧信号に変換されることによって、ベースバンド信号の出力波形が変形される。これにより、受信側での直流オフセットの変動が相殺され、受信側において理想的な信号波形が得られるように、元のベースバンド信号の各時点での出力電圧が上下に変化される。
なお、図11に示す実施形態では、ベースバンド・データが、所定サンプル数(図11の例示では32シンボル)毎に並列化されて入力され、所定サンプル数単位(図11の例示では4シンボル。以下、この単位を「演算単位」と参照する。)で、上述した差分、差分の累計値および補償値を並列演算している。
図11に示すブロックのうち、差分演算部144および差分累計部152を用いて、偏り総量監視部142を構成することができる。差分演算部144は、より具体的には、入力されるベースバンド・データの各DAC値(データ値)を保持する所定サンプル数分のラッチレジスタ146−1〜146−32と、差分計算器148−1〜148−32と、差分合計計算器150−0〜150−7とを含む。
差分計算器148は、それぞれ、ラッチレジスタ146が保持するDAC値と、信号の基準値mid(例えばDAC値が8ビットであれば中央値128、10ビットであれば中央値512を用いることができる。)との差分を計算する。差分合計計算器150は、それぞれ、自身が担当している演算単位に属する各差分計算器から差分値の入力を受けて、演算単位毎の差分合計を計算する。図11の例示では、差分合計計算器150は、8つ(=32サンプル/4サンプル)の差分合計計算器150−0〜150−7が設けられている。
差分合計計算器150は、それぞれ、差分合計値(ss0〜ss7)を差分累計演算部152に出力する。差分累計演算部152は、演算単位毎の差分合計値(ss0〜ss7)の各部分和を計算し、所定基準時点から各演算単位までの差分累計値を演算し、ラッチレジスタ158に保持させる。差分累計値は、所定基準時点から蓄積された信号レベルの偏りを指標する値であり、図11の例示の場合、下記式を用いて計算することができる。下記式中、ss*は、第*(図11の例示では、*は0〜7である。)番目の演算単位の差分合計値を示し、so*は、第*番目の演算単位の差分累計値を示す。
(数1)
so0=LeakSum+ss0
so1=LeakSum+ss0+ss1
so2=LeakSum+ss0+ss1+ss2
・
・
・
so7=LeakSum+ss0+・・・+ss7
so0=LeakSum+ss0
so1=LeakSum+ss0+ss1
so2=LeakSum+ss0+ss1+ss2
・
・
・
so7=LeakSum+ss0+・・・+ss7
最後の演算単位の差分累計値so7は、ラッチレジスタ170に入力され、次クロックサイクルでの演算のためのLeakSumとしてとして渡される。また、各演算単位の差分累計値so0〜so7は、ラッチレジスタ158−0〜158−7に入力される。
図6に示す処理フローにおいて、クロックサイクル毎に32シンボル単位で処理を行う場合は、上記LeakSumを、次回のクロックサイクルにおける偏りの総量の指標値として用いることができる。シンボル単位で処理を行う場合は、所定基準時点から各シンボルまでの差分累計値(LeakSumおよび差分計算器148−1〜148−32の出力の各部分和)を計算し、これらを各シンボル毎の偏りの総量の指標値として用いることができる。
上述した回路によりオフセット補償処理が施されたベースバンド・データは、DAC124に入力され、ベースバンド信号として後段のRF部114の送信回路128に出力され、受信側の無線通信装置180に送信される。
図12は、送信側でのオフセット補償処理を、信号波形とともに説明する図である。図12(A)は、補正前のベースバンド信号の波形を一例として示す。図12(B)は、図12(A)に例示するベースバンド信号に対して計算される補償値の時系列を一例として示す。図12(C)は、補償値の時系列に基づき波形変形が施された補正後のベースバンド信号の波形を一例として示す。図12(D)は、補正後のベースバンド信号を受信した受信側無線通信装置180で観察される受信ベースバンド信号波形を模式的に示す図である。
無線通信装置110から図12(A)に示すような信号波形でそのまま送信されると、経路上の容量性カップリングに起因して、受信側では時定数に応じて歪んだ状態の信号波形が観測され得る。これに対し、本実施形態による無線通信装置110では、上記オフセット補償処理により、元の補正前ベースバンド信号に対し図12(B)で示す補償値が加算されることにより、図12(C)に示すような外形上歪んだ波形が出力されることになる。しかしながら、ベースバンド信号が受信側に伝達された場合には、伝送経路上のカップリングに起因して、受信側では、図12(D)に示すような補正前の理想に近似する波形が観測されることになる。
図13は、所定のシンボル列を送信する際に観測される信号レベルの偏りの総量の時間変化を示す図である。図13(A)は、上述したシンボルの信号点再配置操作が適用されない場合の偏りの総量の時間変化を表し、図13(B)は、上述したシンボルの信号点再配置操作が適用される場合の偏り総量の時間変化を表す。なお、図13(A)および(B)には、波線により、上述したDAC124のダイナミックレンジに応じたオフセット補償可能な上限が示されている。
シンボルの信号点再配置操作が適用されない場合は、図13(A)に示すように、偏りの総量が補償可能な上限を超えた段階(グレイの領域)で、オフセット補償できなくなり、エラーを発生させる。オフセット補償可能な範囲が送信フレームの長さに応じて充分に広ければ、充分に補償することができるが、オフセット補償可能な範囲は有限である。特に、高速DACでは、ダイナミックレンジの大きいものは手に入り難く、あるいは非常に高コストとなる。
また、ミリ波無線通信技術は、ハイビジョン映像データの送受信のような、大容量のストリーミング伝送に対する高いニーズがある。フレーム長が小さくなると、ペイロードに対し、ペイロード以外のヘッダや誤り訂正符号部分のフレーム長に対するオーバーヘッドの比率が大きくなり実行速度が低下するため、フレーム長を大きくすることが求められる。しかしながら、フレーム長が大きくなると、オフセット補償範囲内で補償しきれなくなる蓋然性が高まり、エラーが発生しやすくなる。また、誤り訂正しきれないエラーが頻発すると、フレームの再送の頻度が高くなり、低遅延が求められるストリーミング伝送では問題となる。
これに対して、シンボルの信号点再配置操作が適用される場合は、信号レベルの偏りが基準を超えた段階で、都度、偏りとは反対の最外のシンボルの信号点を外側へ移動させる再配置操作により、信号レベルの偏りが解消される。ひいては、図13(B)に示すように、信号レベルの偏りの蓄積が抑制され、オフセット補償で必要となる補償値の増大を抑制することが可能となる。ひいては、フレームが比較的長くなっても、カップリングに起因したエラーの発生が起こりにくくなる。また、再配置操作が最外のシンボルに限定されているので、受信側での復調の際の誤判定を引き起こさない。
(実験例)
以下、通信システムをシミュレートする数値解析モデルを構築し、種々のノイズ環境を想定してシミュレーションを行った。シミュレーションは、数値解析ソフトウェアMATLAB(MathWorks社)のCommunications System Toolbox(登録商標)を用いた。シミュレーションでは、所定の時定数の変動モデルおよび加法性ホワイトガウスノイズ(AWGN:Additive White Gaussian Noise)を加えたチャネルで変調器(送信側)と復調器(受信側)とを接続した通信システムの構成を用いた。上記直流オフセット補償およびシンボルの信号点再配置操作のいずれも行わない場合、上記直流オフセット補償のみを行う場合、並びに直流オフセット補償に加えてシンボルの信号点再配置操作の両方を行う場合について、所定長のビット列を、種々の強度のAWGNチャネルを介して伝送した場合のビット誤り率(BER:Bit Error Rate)を求めた。なお、変調方式は、16QAMを採用し、ビット列の長さは1Mビットでデータは擬似乱数を用いて生成したランダムなビット列とした。また、シンボルの信号点再配置操作は、図5および図6に示した処理とし、偏り総量に対する閾値thを0とした。
以下、通信システムをシミュレートする数値解析モデルを構築し、種々のノイズ環境を想定してシミュレーションを行った。シミュレーションは、数値解析ソフトウェアMATLAB(MathWorks社)のCommunications System Toolbox(登録商標)を用いた。シミュレーションでは、所定の時定数の変動モデルおよび加法性ホワイトガウスノイズ(AWGN:Additive White Gaussian Noise)を加えたチャネルで変調器(送信側)と復調器(受信側)とを接続した通信システムの構成を用いた。上記直流オフセット補償およびシンボルの信号点再配置操作のいずれも行わない場合、上記直流オフセット補償のみを行う場合、並びに直流オフセット補償に加えてシンボルの信号点再配置操作の両方を行う場合について、所定長のビット列を、種々の強度のAWGNチャネルを介して伝送した場合のビット誤り率(BER:Bit Error Rate)を求めた。なお、変調方式は、16QAMを採用し、ビット列の長さは1Mビットでデータは擬似乱数を用いて生成したランダムなビット列とした。また、シンボルの信号点再配置操作は、図5および図6に示した処理とし、偏り総量に対する閾値thを0とした。
図14は、種々の条件のAWGN環境チャネルを通過させた場合に求められるI−Q平面でのBERを、ビットエネルギー対雑音電力密度比(Eb/N0)を横軸にプロットしたグラフである。図14に示すグラフ中、(A)は、基準レベルの変動がない場合のBERの理論値を示し、(B)は、上記オフセット補償およびシンボルの信号配置操作処理のいずれも行わない実験例1を、(C)は、上記オフセット補償のみを行う実験例2を示す。(D)〜(H)は、オフセット補償およびシンボルの信号点再配置操作の両方を行う実験例3〜7を示し、それぞれ、再配置の移動量αを33%、12.5%、6.3%、4.2%および2.1%とした。なお、上記移動量は、16QAMにおけるシンボル間距離で規格化した値である。実験例1および実験例2は、比較例を構成し、実験例3〜実験例7は、実施例を構成する。
図14を参照すると、上記オフセット補償およびシンボルの信号点再配置操作の両方を適用すると、上記オフセット補償も行われない場合(実験例1)や上記オフセット補償のみが行われる場合(実験例2)と比較して、BERが改善することが理解される。再配置の移動量が2.1%程度でも有意な効果が認められ、特に10%以上(12.5%,33%)の移動量を設定した場合に改善が大きかった。
以上説明したように、上述した実施形態によれば、交流結合に起因して短期的な直流オフセットないし低周波数成分を発生させる信号レベルの偏りを好適に解消し、直流オフセットないし低周波数成分に起因した誤りの発生を好適に防止することができる送信装置、通信システム、回路装置、通信方法およびプログラムを提供することができる。
上述したシンボルの信号点配置操作処理によれば、符号化のような追加的なビット挿入を行うことなく、受信装置側で観測され得るカップリングによる基準レベルの変動の発生を好適に抑制することができる。ひいては、再送制御の頻度や、システム全体の誤り率を改善することができる。上記シンボルの信号点再配置操作は、特に上述したようなオフセット補償処理と組み合わせることにより、比較的長いフレーム長でも、補償可能な範囲内でエラーの発生を好適に予防することが可能となり、高速大容量のストリーミング伝送に有利といえる。また、送信側に負荷がオフロードされており、高速なデータレートの通信において有利となる。また、送信側は、自身がどのようなデータを送信しているかを把握しているので、受信装置側で補正を施す構成に比べて効率的であるといえる。
なお、上記機能部の一部または全部は、例えばフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)などのプログラマブル・デバイス(PD)上に実装することができ、あるいはASIC(特定用途向集積)として実装することができ、上記機能部をPD上に実現するためにPDにダウンロードする回路構成データ(ビットストリームデータ)、回路構成データを生成するためのHDL(Hardware Description Language)、VHDL(Very high speed integrated circuit Hardware Description Language)、Verilog−HDLなどにより記述されたデータとして記録媒体により配布することができる。
これまで本発明の実施形態について説明してきたが、本発明の実施形態は上述した実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、変更、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
100…無線通信システム、102…ノート型パーソナル・コンピュータ、104…ディスプレイ装置、110,180…無線通信装置、112,182…アンテナ、114,184…RF部、116,186…ベースバンド部、118,188…アプリケーション・エンジン、120,190…プロトコル・スタック、122…送信回路、124…DAC、126,196…交流結合、128…送信回路、132…分配部、134…ベースバンド・データ生成部、136…デジタル補正処理部、138…シンボル操作処理部、140…オフセット補償部、142…偏り総量監視部、144…差分演算部、146,154,164,166,170…ラッチレジスタ、148…差分計算器、150…差分合計計算器、152…差分累計演算部、156…補償値演算部、160…バイアス値、162…乗算器、168…加算器、192…受信回路、194…ADC、198…受信回路、200…判定部、202…信号合成部
Claims (17)
- 受信装置と通信する送信装置であって、
送信シンボル列を構成する信号での信号レベルの偏りの総量を監視する監視部と、
前記信号レベルの偏りの総量に基づき、前記送信シンボル列の中から、前記信号レベルの偏りに対し反対側の最外に信号レベルが位置する対象シンボルを特定するシンボル特定部と、
前記対象シンボルの信号点の位置を外側へ移動する信号点移動部と、
前記信号点の位置が移動されたシンボルが含まれる送信シンボル列を構成する信号を、前記受信装置に対し送信する送信部と
を含む、送信装置。 - 前記送信シンボル列を構成するI相の信号およびQ相の信号について、独立に、前記信号レベルの偏りの総量に基づいて前記対象シンボルが特定され、前記対象シンボルの信号点を指定する信号レベルが変更される、請求項1に記載の送信装置。
- 前記送信シンボル列を構成するI相の信号およびQ相の信号での前記信号レベルの偏りの総量の組み合わせに基づいて前記対象シンボルが特定され、前記対象シンボルの信号点を指定する信号レベルが、該信号点がI−Q平面上で略同一の位相を維持して移動するように、変更される、請求項1に記載の送信装置。
- 前記対象シンボルの信号点の移動が、該移動により受信側のI−Q平面上で前記対象シンボルの信号点が隣接シンボルとの境界に接近しないように行われる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の送信装置。
- 変調方式は、いずれかの相で信号レベルが最外に位置する最外周の信号点と、該最外周の信号点の内側に位置する内部の信号点とを与え、前記最外周の信号点のシンボルのみが前記対象シンボルとして特定される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の送信装置。
- 当該送信装置および前記受信装置間のカップリングに起因する前記受信装置側での基準レベルの変動モデルに基づいて、前記送信シンボル列を構成する信号の出力波形を変形する変動補償部をさらに含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の送信装置。
- 前記監視部は、送信シンボル列を構成する信号での先頭シンボルからの信号レベルの累積値を計算する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の送信装置。
- 前記送信シンボルを構成するI相およびQ相の信号に基づき無線周波数帯の信号を出力する無線周波数帯信号処理部を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の送信装置。
- 受信装置と、前記受信装置と通信する送信装置とを含む通信システムであって、前記送信装置は、
送信シンボル列を構成する信号での信号レベルの偏りの総量を監視する監視部と、
前記信号レベルの偏りの総量に基づき、前記送信シンボル列の中から、前記信号レベルの偏りに対し反対側の最外に信号レベルが位置する対象シンボルを特定するシンボル特定部と、
前記対象シンボルの信号点の位置を外側へ移動する信号点移動部と、
前記信号点の位置が移動されたシンボルが含まれる送信シンボル列を構成する信号を、前記受信装置に対し送信する送信部と
を含み、前記受信装置は、
前記送信装置から、前記送信シンボル列を構成する信号を受信する受信部と、
所定の判定境界に基づいて、前記信号からシンボルを判定する判定部と
を含む、通信システム。 - 結合要素を介して後段へ出力する信号を生成する回路を含む回路装置であって、該回路は、
送信シンボル列を構成する信号での信号レベルの偏りの総量を監視する監視部と、
前記信号レベルの偏りの総量に基づき、前記送信シンボル列の中から、前記信号レベルの偏りに対し反対側の最外に信号レベルが位置する対象シンボルを特定するシンボル特定部と、
前記対象シンボルの信号点の位置を外側へ移動する信号点移動部と、
前記信号点の位置が移動されたシンボルが含まれる送信シンボル列を構成する信号を、後段へ出力する出力部と
を含む、回路装置。 - 前記回路の後段には、前記送信シンボルを構成するI相およびQ相の信号の入力を受けて、無線周波数帯の信号を出力する無線周波数帯信号処理回路がある、請求項10に記載の回路装置。
- 受信装置と通信する送信装置が実行する通信方法であって、
送信装置が、送信シンボル列を構成する信号での信号レベルの偏りの総量を取得するステップと、
送信装置が、前記信号レベルの偏りの総量に基づき、前記送信シンボル列の中から、前記信号レベルの偏りに対し反対側の最外に信号レベルが位置する対象シンボルを特定するステップと、
送信装置が、前記対象シンボルの信号点の位置を外側へ移動するステップと、
送信装置が、前記信号点の位置が移動されたシンボルが含まれる送信シンボル列を構成する信号を、前記受信装置に対し送信するステップと
を含む、通信方法。 - 送信装置が、送信シンボル列のうちの先頭シンボルに応答して、信号レベルの偏りの総量を示す累積値をリセットするステップと、
送信装置が、前記送信シンボル列のうちの出力予定のシンボルの信号レベルを取得するステップと、
送信装置が、前記出力予定のシンボルの信号レベルに基づいて、前記累積値を更新するステップと
をさらに含み、前記対象シンボルを特定するステップは、
送信装置が、前記信号レベルの偏りの総量を示す累積値を判定するステップと、
送信装置が、前記累積値が所定条件を満たし、かつ、前記出力予定のシンボルが前記偏りの符号とは反対の最外に信号レベルが位置する場合に、前記対象シンボルであると判定するステップと
を含む、請求項12に記載の通信方法。 - 前記対象シンボルを特定するステップおよび前記移動するステップは、送信シンボル列を構成するI相の信号およびQ相の信号について、独立に行われる、請求項12または13に記載の通信方法。
- 前記対象シンボルを特定するステップでは、前記送信シンボル列を構成するI相の信号およびQ相の信号での前記信号レベルの偏りの総量の組み合わせに基づいて前記対象シンボルが特定され、前記移動するステップでは、前記対象シンボルの信号点を指定する信号レベルが、該信号点がI−Q平面上で略同一の位相を維持して移動するように、変更される、請求項12または13に記載の通信方法。
- 前記受信装置に対し送信するステップの前に、前記送信装置が、前記受信装置との間のカップリングに起因する前記受信装置側での基準レベルの変動モデルに基づいて、前記受信装置側での基準レベルの変動が相殺されるように前記送信シンボル列を構成する信号の出力波形を変形するステップをさらに含む、請求項12〜15のいずれか1項に記載の通信方法。
- 受信装置と通信する送信装置を実現するためのプログラムであって、プログラマブル・デバイスを、
送信シンボル列を構成する信号での信号レベルの偏りの総量を監視する監視部、
前記信号レベルの偏りの総量に基づき、前記送信シンボル列の中から、前記信号レベルの偏りに対し反対側の最外に信号レベルが位置する対象シンボルを特定するシンボル特定部、
前記対象シンボルの信号点の位置を外側へ移動する信号点移動部、および
前記信号点の位置が移動されたシンボルが含まれる送信シンボル列を構成する信号を出力する出力部
として機能させるためのプログラム。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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