JP2015078813A - 空気調和機の補助装置 - Google Patents

Abstract

【課題】より容易に追加設置可能であって、しかも冷凍サイクルをより効果的に省電力化する。
【解決手段】空気調和機５の補助装置１は、空気調和機５の室外熱交換器２３および室内熱交換器１３の少なくとも一方の吸い込み側、または室外熱交換器２３および室内熱交換器１３の少なくとも一方に接触させて設けられる補助熱交換器３１と、自然の水熱源ＮＨに由来する熱媒体ＨＭを補助熱交換器３１へ導く導入路３２と、熱媒体ＨＭを自然の水熱源ＮＨから補助熱交換器３１へ循環させるポンプ３３と、を備えている。
【選択図】 図２

Description

本発明に係る実施形態は、空気調和機の補助装置に関する。

既設の冷凍サイクルに追加して設置することが可能であり、冷凍サイクルの消費電力を抑える熱交換装置が知られている。

この従来の熱交換装置は、冷凍サイクルの凝縮器と蒸発器とを結ぶ冷媒配管の一部に設置される熱交換器と、熱源から熱媒体を熱交換器へ搬送する搬送装置と、を備えている。

特開平６−１０１９３４号公報

従来の熱交換装置は、熱交換器を内蔵する熱交換ユニットを既設の冷凍サイクルに設置する際に、冷凍サイクルの凝縮器と蒸発器とを結ぶ冷媒配管の一部から断熱材を除去するなどの追加的な工事を必要とし、一般家庭にとっては独自で設置することが困難であった。

そこで、本発明は、より容易に追加設置可能であって、しかも冷凍サイクルをより効果的に省電力化する空気調和機の補助装置を提案する。

前記の課題を解決するため本発明の実施形態に係る空気調和機の補助装置は、室内機に設置される室内熱交換器、および室外機に配置される室外熱交換器を備える空気調和機の冷凍サイクルを自然の水熱源で補助する補助装置において、前記室外熱交換器および前記室内熱交換器の少なくとも一方の吸い込み側、または前記室外熱交換器および前記室内熱交換器の少なくとも一方に接触させて設けられる補助熱交換器と、前記自然の水熱源に由来する熱媒体を前記補助熱交換器へ導く導入路と、前記熱媒体を前記自然の水熱源から前記補助熱交換器へ循環させるポンプと、を備えている。

本発明の実施形態に係る補助装置および補助装置を適用する空気調和機を示す斜視図。 本発明の実施形態に係る補助装置および補助装置を適用する空気調和機を示すブロック図。 本発明の実施形態に係る補助装置の熱交換器と空気調和機の熱交換器とを示す概略図。

本発明に係る空気調和機の補助装置の実施形態について、図１から図３を参照して説明する。

図１は、本発明の実施形態に係る補助装置および補助装置を適用する空気調和機を示す斜視図である。

図２は、本発明の実施形態に係る補助装置および補助装置を適用する空気調和機を示すブロック図である。

図１および図２に示すように、本実施形態に係る補助装置１は、既設の空気調和機５の冷凍サイクルを自然の水熱源ＮＨで補助する。

ここでまず、本実施形態に係る空気調和機５は、被空調室Ｒの内に設置される室内機６と、被空調室Ｒの外に設置される室外機７と、を備える。

室内機６は、室内ファン１１と、モータ１２と、室内熱交換器１３と、室内ファン駆動部１４と、室内制御部１５と、を備えている。

室外機７は、圧縮機２１と、四方弁２２と、室外熱交換器２３と、膨張弁２５と、室外ファン２６と、室外制御部２７と、を備えている。

圧縮機２１は、四方弁２２を通じて室外熱交換器２３および室内熱交換器１３に接続されている。

先ず、既設の空気調和機５の冷凍サイクルについて概説する。

空気調和機５は、冷房時には、図２中に実線矢印で示すように、圧縮機２１から吐出するガス冷媒を四方弁２２によって室外熱交換器２３へ案内し凝縮液化させる。空気調和機５は、次に室外熱交換器２３から流出する液冷媒を膨張弁２５を通して、室内熱交換器１３に案内して蒸発気化させ、再び四方弁２２によって圧縮機２１へ吸い込む。この冷媒の実線矢印の流路（以下、単に「冷房流路」という。）によって、室外熱交換器２３は凝縮器として機能し、室内熱交換器１３は蒸発器として機能する。

一方、空気調和機５は、暖房時には、図２中に破線矢印で示すように、圧縮機２１から吐出する冷媒を四方弁２２によって室内熱交換器１３へ案内し凝縮液化させる。空気調和機５は、次に室内熱交換器１３から流出する液冷媒を膨張弁２５を通して、室外熱交換器２３に案内して蒸発気化させ、再び四方弁２２によって圧縮機２１へ吸い込む。この冷媒の破線矢印の流路（以下、単に「暖房流路」という。）によって、室内熱交換器１３は凝縮器として機能し、室外熱交換器２３は蒸発器として機能する。

室外ファン２６は、室外熱交換器２３の下流側に配置されている。室外ファン２６は、運転によって室外熱交換器２３側から熱交換後の空気を吸い込み、室外機７の外へ吹き出させる。室内ファン１１は、室内熱交換器１３の下流側に配置されている。室内ファン１１は、運転によって室内熱交換器１３側から熱交換後の被空調室Ｒ内の空気を吸い込み、被空調室Ｒ内へ吹き出させる。

室内ファン駆動部１４は、室内制御部１５からの指令に基づいてモータ１２を駆動制御させ、室内ファン１１を駆動させる。

室内制御部１５は、室外制御部２７と協働して、設定された運転条件に応じて空調運転を実行する。室外制御部２７と室内制御部１５とは、信号線２９によって相互に接続されている。室外制御部２７は、圧縮機２１や室外ファン２６の運転を制御し、また、膨張弁２５の開度や四方弁２２の流路切換を制御する。

次いで、補助装置１は、図２中に実線矢印で示すように、自然の水熱源ＮＨの熱媒体ＨＭをオープンループ方式で利用して空気調和機５の冷凍サイクルを補助し、空気調和機５の省電力化を図る。

自然の水熱源ＮＨとは、雨水、河川水、地下水、湧水など外気温よりも冷たい水、または外気温よりも温かい水を熱媒体ＨＭとして供給可能な熱源である。これらの自然の水熱源ＮＨは、貯水槽に所定の容量の熱媒体ＨＭを貯留しておき、貯留された貯水槽から熱媒体ＨＭを吸い上げて供給する。

補助装置１は、自然の水熱源ＮＨとの間で熱媒体ＨＭを循環させて空気調和機５の冷凍サイクルを補助し、空気調和機５の省電力化を図る。

補助装置１は、室外熱交換器２３の吸い込み側に設けられる補助熱交換器３１と、自然の水熱源ＮＨに由来する熱媒体ＨＭを補助熱交換器３１へ導く導入路３２と、熱媒体ＨＭを自然の水熱源ＮＨから補助熱交換器３１へ循環させるポンプ３３、３３と、熱媒体ＨＭを補助熱交換器３１から自然の水熱源ＮＨへ戻す排出路３４と、を備えている。

また、補助熱交換器３１は、室外熱交換器２３の吸い込み側に設けられる構成ばかりではなく、空気調和機５が冷房運転されているのか暖房運転されているのか、また外気と熱媒体ＨＭとのいずれの温度が高いのか低いのかによって、室外熱交換器２３および室内熱交換器１３の少なくとも一方の吸い込み側、または室外熱交換器２３および室内熱交換器１３の少なくとも一方に接触させて設けられる態様で利用される。

例えば、空気調和機５の冷房運転において、熱媒体ＨＭの温度が外気温より低温の場合には、補助熱交換器３１は、室外熱交換器２３の吸い込み側に設置させ、室外熱交換器２３に吹きかかる以前の外気を通過させて冷却する。その後、補助熱交換器３１を通過した外気温より低温となった空気を室外熱交換器２３に送り、室外熱交換器２３を流れる冷媒と熱交換させることで、空気調和機５の冷房運転を補助する。これにより、外気を室外熱交換器２３に直接送る場合に比べて、熱交換効率を高めた凝縮作用を行なうことが可能となる。

また、補助熱交換器３１は、室外熱交換器２３および室内熱交換器１３の少なくとも一方に直接的に固定されている。固定には、ボルト、ナットを用いる締結構造や、凹凸を嵌め合わせる嵌合構造や、クランプなどの締結具を用いる構造など、種々の固定構造を適用する。

導入路３２は、自然の水熱源ＮＨから補助熱交換器３１へ到達する十分な長さを有している。また、導入路３２は、自然の水熱源ＮＨと補助熱交換器３１の設置場所との間で柔軟に敷設される可撓性を有していることが好ましい。

ポンプ３３は、自然の水熱源ＮＨから熱媒体ＨＭを搬送するため、自然の水熱源ＮＨと空気調和機５との水頭圧差に応じて導入路３２の吸込口や途中部分に適宜の台数が設けられている。

排出路３４は、熱媒体ＨＭを必ずしも自然の水熱源ＮＨへ戻す必要はないが、環境負荷に配慮して熱交換後の熱媒体ＨＭを適宜の箇所へ導けるよう十分な長さを有している。また、排出路３４も、敷設の柔軟性を高めるために可撓性を有していることが好ましい。

図３は、本発明の実施形態に係る補助装置の熱交換器と空気調和機の熱交換器とを示す概略図である。

図３に示すように、本実施形態に係る補助装置１は、空気調和機５の室外熱交換器２３および室内熱交換器１３の少なくとも一方と補助熱交換器３１とを接続する接続補助具４１を備えている。

接続補助具４１は、補助熱交換器３１に熱媒体ＨＭを流通させるパイプ４２に引っ掛かる第一フック部４３と、室外熱交換器２３または室内熱交換器１３のパイプ４５に引っ掛かる第二フック部４６と、室外熱交換器２３および室内熱交換器１３の少なくとも一方と補助熱交換器３１との離間距離を縮小させるネジ部４７を備えている。

また、接続補助具４１は、特に第一フック部４３および第二フック部４６が、アルミニウム製または銅製等の熱伝導性の高い材料で構成され、室外熱交換器２３または室内熱交換器１３と補助熱交換器３１との間の熱伝導率を高めるように構成する。

第一フック部４３は、補助熱交換器３１のフィン４８の間に入り込んでパイプ４２に引っ掛けられる板状のフックである。

第二フック部４６も、室外熱交換器２３または室内熱交換器１３のフィン４９の間に入り込んでパイプ４５に引っ掛けられる板状のフックである。

ネジ部４７は、空気調和機５に補助装置１を取り付ける際に簡単に締め付けられるよう配置されている。ネジ部４７が締め付けられることによって、第一フック部４３および第二フック部４６が引き寄せられて補助熱交換器３１のパイプ４２と室外熱交換器２３または室内熱交換器１３のパイプ４５とが近づき、室外熱交換器２３または室内熱交換器１３と補助熱交換器３１との熱の授受が円滑になる。ネジ部４７は、第一フック部４３および第二フック部４６を締め付けた位置で保持できるよう、適宜の箇所に設けられている。

本実施形態に係る補助装置１は、自然の水熱源ＮＨの熱媒体ＨＭをオープンループ方式で利用することによって、簡便な構造で空気調和機５の省電力化を図ることができる。

また、本実施形態に係る補助装置１は、空気調和機５の室外機７または室内機６に簡易に取り付け可能な簡便な構造を備えているため、一般家庭であっても既設の空気調和機５へ独自に設置できる。

さらに、本実施形態に係る補助装置１は、接続補助具４１を備えることによって、室外熱交換器２３または室内熱交換器１３と補助熱交換器３１との固定および熱交換を確実にして、装着の簡単な構造であっても空気調和機５の冷凍サイクルを効率的に補助する。

さらにまた、本実施形態に係る補助装置１は、室外熱交換器２３または室内熱交換器１３と補助熱交換器３１との離間距離を縮小させるネジ部４７を備えることによって、装着状態の適正を保ちやすい。

また、本実施形態に係る補助装置１は、アルミニウム製または銅製等の熱伝導性の高い材料で構成させてあるため、室外熱交換器２３または室内熱交換器１３と補助熱交換器３１との熱伝導率が高く、空気調和機５の冷凍サイクルを効率的に補助する。

したがって、本実施形態に係る空気調和機５の補助装置１によれば、より容易に追加設置可能であって、しかも冷凍サイクルをより効果的に省電力化できる。

本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。

１ 補助装置
５ 空気調和機
６ 室内機
７ 室外機
１１ 室内ファン
１２ モータ
１３ 室内熱交換器
１４ 室内ファン駆動部
１５ 室内制御部
２１ 圧縮機
２２ 四方弁
２３ 室外熱交換器
２５ 膨張弁
２６ 室外ファン
２７ 室外制御部
２９ 信号線
３１ 補助熱交換器
３２ 導入路
３３ ポンプ
３４ 排出路
４１ 接続補助具
４２ パイプ
４３ 第一フック部
４５ パイプ
４６ 第二フック部
４７ ネジ部
４８、４９ フィン

Claims (5)

1. 室内機に設置される室内熱交換器、および室外機に配置される室外熱交換器を備える空気調和機の冷凍サイクルの熱源の一部を自然の水熱源で補助する補助装置において、
   前記室外熱交換器および前記室内熱交換器の少なくとも一方の吸い込み側、または前記室外熱交換器および前記室内熱交換器の少なくとも一方に接触させて設けられる補助熱交換器と、
   前記自然の水熱源に由来する熱媒体を前記補助熱交換器へ導く導入路と、
   前記熱媒体を前記自然の水熱源から前記補助熱交換器へ循環させるポンプと、を備える空気調和機の補助装置。
2. 前記室外熱交換器および前記室内熱交換器の少なくとも一方と前記補助熱交換器とを接続する接続補助具を備える請求項１に記載の空気調和機の補助装置。
3. 前記接続補助具は、前記室外熱交換器および前記室内熱交換器の少なくとも一方と前記補助熱交換器との離間距離を縮小させるネジ部を備える請求項２に記載の空気調和機の補助装置。
4. 前記接続補助具は、熱伝導性の高い材料で構成させてある請求項２または３に記載の空気調和機の補助装置。
5. 前記補助熱交換器は、前記室外熱交換器および前記室内熱交換器の少なくとも一方に直接的に固定される請求項１に記載の空気調和機の補助装置。

Images