JP2015074315A - 車載中継装置及び車載通信システム - Google Patents
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Abstract
【課題】音声入力によって車載機器に対する操作が可能である車載中継装置及び車載通信システムを提供する。【解決手段】中継装置1は、端末装置2にて音声信号を取得し、取得した音声信号に基づいてユーザ判定処理を行い、車輌Cの運転者が音声入力を行ったか否かを判定する。また中継装置1は、音声認識処理を行い、取得した音声信号をテキスト情報に変換する。中継装置1は、得られたテキスト情報(音声入力された情報)に対応する制御処理を特定し、ユーザ判定処理の結果に基づいて、特定した制御処理の実行が可能であるか否かを判断する。可能であると判断した場合、中継装置1は、制御処理に係る制御信号をゲートウェイ3を介してECU4へ送信する。【選択図】図1
Description
本発明は、車載機器がそれぞれ接続された複数の通信線間の通信を中継する車載中継装置及び車載通信システムに関する。
従来、車輌に搭載される車載機器の増加に伴って、車載機器間で情報を送受信するための車内ネットワークが大規模化している。このため、車内ネットワークを複数に分割し、ゲートウェイ等の車載中継装置を用いて車内ネットワーク間における情報の送受信を中継することが行われている。例えば特許文献1には、マルチメディア車載機の制御を行うマルチメディアECU(Electronic Control Unit)と車輌の制御を行う複数の車輌ECUとが車載ゲートウェイ装置を介して接続される構成が開示されている。特許文献1に開示された構成では、車輌ECUが車輌の各部から取得した車輌系データを、マルチメディアECUは、必要に応じて車載ゲートウェイ装置にアクセスし、車載ゲートウェイ装置から取得できる。
ところで、マルチメディア車載機の1つであるカーナビゲーション装置においては、例えば行先を設定する場合、住所の入力又は電話番号の入力等の煩雑な操作が必要である。また車輌内の空調装置において、例えば設定温度を上下させるための操作ボタンの操作を運転中の運転者が行うことは脇見運転の原因となる虞がある。更に、これらの機器は車輌内の前方部分に設けられていることが多く、これらの操作を車輌の後部座席に座っている人が行う場合、操作しづらいという問題がある。よって、車載機器に対する操作をより簡易に行える構成が要望されている。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、音声入力によって車載機器に対する操作(制御指示)が可能である車載中継装置及び車載通信システムを提供することにある。
本発明に係る車載中継装置は、1又は複数の車載機器がそれぞれ接続された複数の通信線に接続され、前記複数の通信線間の情報の送受信を中継する車載中継装置において、音声信号を取得する音声取得部と、該音声取得部が取得した音声信号を認識してテキスト情報に変換する音声認識部と、該音声認識部が変換したテキスト情報に基づいて、前記車載機器のいずれかに対する制御処理を特定する特定部と、該特定部が特定した制御処理が可能であるか否かを判断する判断部と、該判断部が可能であると判断した場合、前記特定部が特定した制御処理に係る制御信号を、前記特定部が特定した車載機器へ前記通信線を介して送信する送信部とを備えることを特徴とする。
本発明に係る車載中継装置は、前記音声取得部が取得した音声信号に基づいて、該音声信号が運転者にて発せられた音声であるか否かを判定する判定部を備え、前記判断部は、前記判定部による判定結果に応じて、前記特定部が特定した制御処理が可能であるか否かを判断するようにしてあることを特徴とする。
本発明に係る車載中継装置は、車輌の走行状態を検出する検出部を備え、前記判断部は、前記検出部が検出する走行状態に応じて、前記特定部が特定した制御処理が可能であるか否かを判断するようにしてあることを特徴とする。
本発明に係る車載中継装置は、テキスト情報及び該テキスト情報に対応する制御処理に係る情報を記憶する記憶部を備え、前記特定部は、前記記憶部の記憶内容に基づいて、前記音声認識部が変換したテキスト情報に対応する制御処理を特定するようにしてあることを特徴とする。
本発明に係る車載通信システムは、上述したいずれかの車載中継装置と、該車載中継装置に接続された複数の通信線と、該複数の通信線にそれぞれ接続された複数の車載機器とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、複数の通信線間の通信を中継する車載中継装置が、音声認識機能を有し、それぞれの通信線に接続される車載機器に対する制御指示を音声にて受け付ける。具体的には、車載中継装置は、入力された音声信号をテキスト情報に変換し、得られたテキスト情報に基づいて、いずれかの車載機器に対する制御処理を特定し、特定した制御処理に係る制御信号を制御対象に特定した車載機器へ送信する。制御対象の車載機器は、車載中継装置から送信された制御信号を受信し、受信した制御信号に従った処理を行う。また車載中継装置は、音声信号を変換して得られたテキスト情報に基づいて特定した制御処理の実行が可能であるか否かを判断し、可能である場合にのみ、特定した制御処理に係る制御信号を制御対象の車載機器へ送信する。よって、車載機器に対する制御指示を音声入力によって行えるので操作性が向上すると共に、音声入力による制御が不適切である車載機器に対しては音声入力による制御を行わないことによって車載機器に対する不適切な制御を回避できる。
本発明によれば、車載中継装置は、入力された音声信号が運転者にて発せられた音声であるか否かを判定し、判定結果に応じて、入力された音声信号に基づいて特定した制御処理の実行が可能であるか否かを判断する。よって、音声入力を行ったユーザが運転者であるか否かに応じて、制御できる車載機器を制限することにより、運転者が意図しない制御処理の実行を回避できる。
本発明によれば、車載中継装置は、車輌の走行状態に応じて、入力された音声信号に基づいて特定した制御処理の実行が可能であるか否かを判断する。よって、音声入力された時点での車輌の走行状態に応じて、制御できる車載機器を制限することにより、車輌の走行状態に応じて危険を伴う制御処理の実行を回避できる。
本発明によれば、車載中継装置は、テキスト情報及び該テキスト情報に対応する制御処理に係る情報を予め記憶部に記憶しており、記憶内容に基づいて、入力された音声信号に対応する制御処理を特定する。よって、音声入力によって制御可能とする制御処理を予め記憶部に記憶しておくことにより、音声入力された内容に対応する制御処理を容易に特定できると共に、音声入力による制御が可能な処理を記憶部に記憶してある制御処理に制限できる。
本発明では、車載機器に対する制御指示を音声入力によって行えるので操作性が向上する。また、音声入力による制御が可能な車載機器、及び音声入力による実行指示が可能な制御処理(各車載機器が行う処理)を制限することにより、音声入力による制御を行うべきでない車載機器に対する制御を禁止できる。
以下に、本発明に係る車載中継装置及び車載通信システムについて、その実施形態を示す図面に基づいて詳述する。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係る車載通信システムの構成例を示すブロック図である。本実施形態1の車載通信システムは、車輌Cに搭載された中継装置1、端末装置2、ゲートウェイ3及び複数のECU(Electronic Control Unit)4等を備える。複数のECU4は、車輌C内に敷設された複数の通信線4a,4bにそれぞれ接続されており、相互に通信を行って情報交換することにより、種々の処理を実現している。図1に示す例では、2つのECU4が通信線4aに接続され、3つのECU4が通信線4bに接続されているが、通信線4a,4bの数及び各通信線4a,4bに接続されるECU4の数等は、このような構成に限らない。また各通信線4a,4bに接続される車載機器はECU4に限らず、各種のモータ、アクチュエータ及びセンサ等の車載機器であってもよい。通信線4a,4bを介した通信は、例えばCAN(Controller Area Network)又はLIN(Local Interconnect Network)等の通信規格に基づいて行われる。
図1は、実施形態1に係る車載通信システムの構成例を示すブロック図である。本実施形態1の車載通信システムは、車輌Cに搭載された中継装置1、端末装置2、ゲートウェイ3及び複数のECU(Electronic Control Unit)4等を備える。複数のECU4は、車輌C内に敷設された複数の通信線4a,4bにそれぞれ接続されており、相互に通信を行って情報交換することにより、種々の処理を実現している。図1に示す例では、2つのECU4が通信線4aに接続され、3つのECU4が通信線4bに接続されているが、通信線4a,4bの数及び各通信線4a,4bに接続されるECU4の数等は、このような構成に限らない。また各通信線4a,4bに接続される車載機器はECU4に限らず、各種のモータ、アクチュエータ及びセンサ等の車載機器であってもよい。通信線4a,4bを介した通信は、例えばCAN(Controller Area Network)又はLIN(Local Interconnect Network)等の通信規格に基づいて行われる。
通信線4a,4bはゲートウェイ3に接続されており、通信線4a,4b間の通信をゲートウェイ3が中継している。例えば、通信線4aに接続されているECU4が情報を送信した場合、ゲートウェイ3は、通信線4aを介してこの情報を受信し、必要に応じて通信線4bへ送信する。これにより、異なる通信線4a,4bに接続されたECU4間における通信(情報の交換)が可能となる。またゲートウェイ3は、中継装置1との通信が可能であり、中継装置1から取得した情報を各ECU4へ送信すると共に、各ECU4から取得した情報を中継装置1へ送信する。
中継装置1は、端末装置2との通信が可能である。端末装置2は、例えばユーザ(車輌Cの運転者、所有者等)が所持する携帯電話機、スマートフォン、タブレット型端末又はノートPC(Personal Computer)等の装置であり、中継装置1との通信が可能である。また端末装置2はインターネット等のネットワークNへの接続が可能である。
中継装置1は、端末装置2との通信が可能である。端末装置2は、例えばユーザ(車輌Cの運転者、所有者等)が所持する携帯電話機、スマートフォン、タブレット型端末又はノートPC(Personal Computer)等の装置であり、中継装置1との通信が可能である。また端末装置2はインターネット等のネットワークNへの接続が可能である。
図2は、中継装置1及び端末装置2の構成例を示すブロック図である。本実施形態1の車載通信システムにおいて、端末装置2は、制御部20、RAM(Random Access Memory)21、記憶部22、無線通信部23及び音声入力部24等を有する。
制御部20は、CPU(Central Processing Unit)又はMPU(Micro Processor Unit)等であり、記憶部22に記憶してある制御プログラムをRAM21に読み出して適宜実行することにより種々の処理を行う。記憶部22は、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)又はフラッシュメモリ等であり、制御部20が実行すべき制御プログラム、各種データ等を予め記憶している。RAM21は、SRAM(Static RAM)、DRAM(Dynamic RAM)又はフラッシュメモリ等であり、制御部20による制御プログラムの実行時に発生する種々のデータを一時的に記憶する。
制御部20は、CPU(Central Processing Unit)又はMPU(Micro Processor Unit)等であり、記憶部22に記憶してある制御プログラムをRAM21に読み出して適宜実行することにより種々の処理を行う。記憶部22は、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)又はフラッシュメモリ等であり、制御部20が実行すべき制御プログラム、各種データ等を予め記憶している。RAM21は、SRAM(Static RAM)、DRAM(Dynamic RAM)又はフラッシュメモリ等であり、制御部20による制御プログラムの実行時に発生する種々のデータを一時的に記憶する。
無線通信部23は、電波又は光等の無線信号を利用して中継装置1との間で無線通信を行う。無線通信部23は、例えば無線LAN(Local Area Network)又はBluetooth(登録商標)等の通信規格に基づく無線通信を行う。無線通信部23は、制御部20から与えられた情報を中継装置1へ送信すると共に、中継装置1から受信した情報を制御部20へ与える。また無線通信部23は、公衆の携帯電話網等を利用してネットワークNに接続可能であり、ネットワークNに接続されたサーバ装置(図示せず)との通信も可能である。
音声入力部24は、マイクロホン、A/D(アナログ/デジタル)変換器等を有し、マイクロホンにて集音したアナログの音声信号をA/D変換器にてデジタルの音声信号に変換する。なお、音声入力部24は、デジタルの音声信号に対して所定の規格に従った符号化処理を行う構成でもよい。音声入力部24は、得られた音声信号を制御部20へ与える。
端末装置2は、上述した構成のほかに、端末装置2に対するユーザの操作を受け付ける操作部、各種の情報を表示する表示部、D/A(デジタル/アナログ)変換器及びスピーカ等を有する音声出力部等を備えていてもよい。
端末装置2は、上述した構成のほかに、端末装置2に対するユーザの操作を受け付ける操作部、各種の情報を表示する表示部、D/A(デジタル/アナログ)変換器及びスピーカ等を有する音声出力部等を備えていてもよい。
また本実施形態1の車載通信システムにおいて、中継装置1は、制御部10、RAM11、記憶部12、車内通信部13及び無線通信部14等を有する。
制御部10は、CPU又はMPU等であり、記憶部12に記憶してある制御プログラムをRAM11に読み出して適宜実行することにより種々の処理を行う。記憶部12は、EEPROM、フラッシュメモリ又はハードディスクドライブ等であり、制御部10が実行すべき制御プログラム、各種データ等を予め記憶している。RAM11は、SRAM、DRAM又はフラッシュメモリ等であり、制御部10による制御プログラムの実行時に発生する種々のデータを一時的に記憶する。
制御部10は、CPU又はMPU等であり、記憶部12に記憶してある制御プログラムをRAM11に読み出して適宜実行することにより種々の処理を行う。記憶部12は、EEPROM、フラッシュメモリ又はハードディスクドライブ等であり、制御部10が実行すべき制御プログラム、各種データ等を予め記憶している。RAM11は、SRAM、DRAM又はフラッシュメモリ等であり、制御部10による制御プログラムの実行時に発生する種々のデータを一時的に記憶する。
本実施形態1では、記憶部12は、音声信号が所定のユーザ(例えば運転者)にて発せられた音声であるかを判定する処理を制御部10が行うためのユーザ判定処理プログラム12aを記憶する。また記憶部12は、音声信号をテキスト情報に変換する音声認識処理を制御部10が行うための音声認識処理プログラム12b、音声認識処理に用いる音声認識用データベース(以下、音声認識用DBという)12cを記憶する。更に記憶部12は、図3に示すような制御情報テーブル12dを記憶する。なお、記憶部12に記憶される上述したようなデータは、予め記憶部12に記憶されている構成に限らない。例えば、端末装置2を介してネットワークNに接続されている所定のサーバ装置からダウンロードして記憶部12に記憶する構成でもよい。また端末装置2又は中継装置1が外部メモリ(図示せず)に記憶してあるデータの読み出しが可能なドライバ(図示せず)を備える場合には、ドライバにて外部メモリから読み出して記憶部12に記憶する構成でもよい。上述したデータを所定のサーバ装置又は外部メモリから取得する場合、データの更新が容易であり、最新のデータを用いた処理が可能となる。
車内通信部13は、ゲートウェイ3に通信ケーブルを介して接続されている。車内通信部13は、例えばCAN又はLIN等の通信規格に基づいてゲートウェイ3との通信を行う。車内通信部13は、制御部10から与えられた情報をゲートウェイ3へ送信すると共に、ゲートウェイ3から受信した情報を制御部10へ与える。
無線通信部14は、端末装置2の無線通信部23と同様の構成であり、端末装置2との間で、無線LAN又はBluetooth等の通信規格に基づく無線通信を行う。無線通信部14は、制御部10から与えられた情報を端末装置2へ送信すると共に、端末装置2から受信した情報を制御部10へ与える。
無線通信部14は、端末装置2の無線通信部23と同様の構成であり、端末装置2との間で、無線LAN又はBluetooth等の通信規格に基づく無線通信を行う。無線通信部14は、制御部10から与えられた情報を端末装置2へ送信すると共に、端末装置2から受信した情報を制御部10へ与える。
上述したように、本実施形態1の中継装置1及び端末装置2は無線通信を行う構成であるが、中継装置1及び端末装置2は有線による通信を行う構成でもよい。具体的には、中継装置1及び端末装置2が通信ケーブル等を介して接続され、通信ケーブルを介して通信を行う構成でもよい。この場合、中継装置1及び端末装置2は例えばUSB(Universal Serial Bus)又はRS232C等の通信規格に基づく通信を行う。
図3は、制御情報テーブル12dの構成例を示す模式図である。制御情報テーブル12dには、本実施形態1の車載通信システムにおいて音声入力による制御を可能とする制御処理(通信線4a,4bに接続されている車載機器(ECU4及び各種機器)に対する制御処理)についての制御情報が格納(登録)されている。制御情報は、例えば、音声情報、制御処理情報、制限情報等を含む。音声情報は、テキスト情報であり、各車載機器に対する制御指示を行う際にユーザが音声入力(発話)する可能性の高い情報(文言)である。制御処理情報は、対応する音声情報が音声入力された場合に実行すべき処理内容を示す情報である。図3に示す例では「エアコンの設定温度を下げる」といった内容としてあるが、実際には、例えば制御対象の車載機器(ECU4等)を示す機器情報及びこの車載機器(ECU4等)へ送信すべき制御信号が制御処理情報として登録してある。
制限情報は、対応する制御処理情報が示す処理の実行制限に関する情報であり、対応する音声情報が音声入力された場合に、対応する制御処理の実行を許可するか否かを示す。図3に示す例では「−(制限なし)」、「運転者のみ許可」、「車速が0kmの場合のみ許可」、「シフトレバーがパーキングポジションの場合のみ許可」としてあるが、これに限らない。例えば、後述するように中継装置1がユーザ判定処理によって音声入力を行ったユーザ(例えば運転者の家族の誰か、後部座席に座っている人、助手席に座っている人等)を特定できる場合、各ユーザが音声入力を行った場合にのみ実行を許可する制限情報を用いることができる。また、車輌Cの走行速度(車速情報)だけでなく、ハンドルの回転角度(舵角情報)、イグニッションスイッチの状態、シフトレバーの位置、ブレーキの操作状態等の走行状態に応じて実行を許可(制限)する制限情報を用いてもよい。更に、降雨又は降雪の有無、昼間であるか夜間であるか等の車輌Cの周辺状況に応じて実行を許可(制限)する制御情報を用いてもよい。
制御情報テーブル12dは、例えば端末装置2又はネットワークNに接続してあるサーバ装置を用いてユーザ(例えば車輌Cの所有者)が格納内容を変更できるようにしてもよい。
制御情報テーブル12dは、例えば端末装置2又はネットワークNに接続してあるサーバ装置を用いてユーザ(例えば車輌Cの所有者)が格納内容を変更できるようにしてもよい。
上述した構成の車載通信システムでは、車輌Cが動作中(走行中及び停車中等)である場合、端末装置2は、音声入力部24を介して音声入力を受け付ける。端末装置2は、音声入力部(音声取得部)24にて音声信号を取得する都度、取得した音声信号を無線通信部23にて中継装置1へ送信する。一方、中継装置1は、端末装置2から音声信号を取得する都度、制御部10が、ユーザ判定処理プログラム12a及び音声認識処理プログラム12bを記憶部12からRAM11に読み出して実行する。
制御部10は、ユーザ判定処理プログラム12aを実行した場合、端末装置2から取得した音声信号に基づいて、この音声信号を入力したユーザを判定(特定)する。例えば、制御部(判定部)10は、端末装置2を介して入力された音声信号が運転者にて発せられた音声であるか否かを判定する。具体的には、車輌Cの運転者の声紋情報を予め記憶部12に記憶しておき、制御部10は、端末装置2から取得した音声信号を音響分析して特徴データを抽出し、記憶部12に記憶してある声紋情報と照合する。そして、特徴データが声紋情報に一致する場合、制御部10は、端末装置2から取得した音声信号は運転者にて発せられた音声であると判定する。なお、予め記憶部12に記憶しておく声紋情報は、運転者が端末装置2の音声入力部24を介して入力した音声信号に対して同様の処理を行うことによって得られた特徴データを用いることができる。よって運転者の声紋情報を、運転者が車輌Cの運転を開始する都度記憶部12に記憶するように構成してもよい。この場合、車輌Cが複数の運転者によって運転される状況であっても、それぞれの運転者に対する判定(ユーザ認証)が可能となる。
また、制御部10は、端末装置2から取得した音声信号の音量が所定値以上であるか否かを判定し、所定値以上である場合、この音声信号は運転者にて発せられた音声であると判定してもよい。端末装置2(音声入力部24)は車輌C内の前方部分に設けられていることが多く、端末装置2を介して入力された音声信号の音量が所定値未満である場合、車輌Cの後部座席に座っている搭乗者にて発せられた音声である可能性が高い。よって、音量が所定値以上であるか否かに応じて、運転者にて発せられた音声であるか否かを判定することができる。更に、端末装置2に複数のマイクロホンが設けてある場合、制御部10は、それぞれのマイクロホンにて取得した音声信号に基づいて、この音声信号の音源方向(到来方向)を判定し、音源方向が運転者側であるか助手席側であるかに応じて運転者にて発せられた音声であるか否かを判定してもよい。特に、車輌C内の前方箇所と後部座席の近傍とにそれぞれマイクロホンが設けてある場合には、それぞれのマイクロホンにて集音された音声信号の音量に応じて、車輌Cの前方の座席(運転席又は助手席)に座っている人にて発せられた音声であるか、後部座席に座っている人にて発せられた音声であるかを判定できる。
更に、制御部10は、端末装置2を介して入力された音声信号が運転者にて発せられた音声であるか否かを判定するだけでなく、複数のユーザ(例えば車輌Cの所有者又は運転者の家族)の誰かにて発せられた音声であることを判定する構成でもよい。この場合、例えば判定対象となる全てのユーザの声紋情報を予め記憶部12に記憶しておき、記憶部12に記憶された各声紋情報と照合することによって、端末装置2から取得した音声信号を発したユーザ(運転者だけでなく運転者の家族の誰か)を特定できる。また、大人が発した音声の特徴及び子供が発した音声の特徴に基づいて、端末装置2を介して入力された音声信号が、大人が発した音声であるか子供が発した音声であるかを判定する構成を備えてもよい。
また制御部(音声認識部)10は、音声認識処理プログラム12bを実行した場合、端末装置2から取得した音声信号に対して、音声認識用DB12cを用いた音声認識処理を行い、音声信号をテキスト情報に変換する。音声認識用DB12cは、例えば、音声認識処理の認識結果となる認識単語のそれぞれについて読み及び音素列が対応付けて登録されている単語辞書、又は認識単語のそれぞれについて音声データ(音声信号)が対応付けて登録されている単語辞書等である。なお、各認識単語の音素列は、各認識単語に含まれる音素について、各音素の特徴を示す音響モデルの並びを示している。また、音声認識用DB12cは、日本語の音素毎に各音素の特徴を表す音響モデル(音響パラメータ)を格納している。
従って、制御部10は、音声信号を音響分析して音響パラメータを抽出し、音声認識用DB12cに格納されている音響モデルと照合し、最も類似する音響モデルに対応する認識単語を認識結果(テキスト情報)とする。また、制御部10は、音声認識処理によって得られたテキスト情報を日本語の文法に沿って単語に分解する言語解析処理を更に行う。なお、音声信号をテキスト情報に変換する音声認識処理は、上述した処理に限定されず、公知の音声認識技術を用いることができる。
従って、制御部10は、音声信号を音響分析して音響パラメータを抽出し、音声認識用DB12cに格納されている音響モデルと照合し、最も類似する音響モデルに対応する認識単語を認識結果(テキスト情報)とする。また、制御部10は、音声認識処理によって得られたテキスト情報を日本語の文法に沿って単語に分解する言語解析処理を更に行う。なお、音声信号をテキスト情報に変換する音声認識処理は、上述した処理に限定されず、公知の音声認識技術を用いることができる。
制御部10は、端末装置2から取得した音声信号をテキスト情報に変換した場合、得られたテキスト情報(音声情報)に対応する制御処理情報及び制限情報を制御情報テーブル12dから読み出す。例えば、音声認識処理によって得られたテキスト情報が「暑い」であった場合、制御部(特定部)10は、制御処理情報「エアコンの設定温度を下げる」及び制限情報「―(制限なし)」を制御情報テーブル12dから読み出す。これにより、端末装置2を介して音声入力された情報に対応する制御処理が特定される。そして、制御部(判断部)10は、制御情報テーブル12dから読み出した制限情報に基づいて、制御情報テーブル12dから読み出した制御処理情報が示す制御処理の実行が可能であるか否かを判断する。例えば、制限情報が「―(制限なし)」である場合、制御部10は、読み出した制御処理情報が示す制御処理の実行が可能であると判断する。また制限情報が「運転者のみ許可」であれば、制御部10は、ユーザ判定処理の結果、端末装置2を介して音声入力を行ったユーザが運転者であった場合にのみ、制御処理情報が示す制御処理の実行が可能であると判断する。
また制限情報が「車速が0kmの場合のみ許可」であれば、制御部10は、ゲートウェイ3を介していずれかのECU4又は車輌Cに搭載された車速センサから取得した車速情報が0kmであった場合にのみ、制御処理情報が示す制御処理の実行が可能であると判断する。また制限情報が「シフトレバーがパーキングポジションの場合のみ許可」であれば、制御部10は、ゲートウェイ3を介していずれかのECU4から取得した情報に基づいてシフトレバーがパーキングポジションにあると判断した場合にのみ、制御処理情報が示す制御処理の実行が可能であると判断する。なお、車速情報、シフトレバーの位置等の車輌Cの走行状態を示す情報は、予めゲートウェイ3を介して各ECU4又は各種センサから取得して記憶部12に記憶させておく。これにより、制御部(検出部)10は、記憶部12に記憶された情報に基づいて、車輌Cの走行状態を検出でき、検出した走行状態に応じて、制御処理の実行が可能であるか否かを判断できる。
制御処理情報が示す制御処理の実行が可能であると判断した場合、制御部10は、読み出した制御処理情報に基づく信号を車内通信部(送信部)13からゲートウェイ3へ送信する。具体的には、制御処理情報は制御対象の車載機器の機器情報及びこの車載機器へ送信すべき制御信号を含むので、制御部10は、読み出した制御処理情報に含まれる制御信号に、制御対象の車載機器の機器情報を付加してゲートウェイ3へ送信する。
以下に、本実施形態1の中継装置1が行う処理についてフローチャートに基づいて詳述する。図4は、中継装置1が行う処理の手順を示すフローチャートである。なお、中継装置1は、制御部10が記憶部12に記憶してある各種の制御プログラムをRAM11に読み出して実行することにより以下の処理を行う。
中継装置1は、端末装置2の音声入力部24が取得した音声信号を無線通信部14にて取得したか否かを判断しており(S1)、取得していないと判断した場合(S1:NO)、取得するまで他の処理を行いつつ待機する。無線通信部14にて音声信号を取得したと判断した場合(S1:YES)、中継装置1は、取得した音声信号に対してユーザ判定処理プログラム12aに基づくユーザ判定処理を行い(S2)、端末装置2を介して音声入力したユーザを特定する。例えば中継装置1は、音声入力を行ったユーザが車輌Cの運転者であるか否かを特定する。
次に中継装置1は、取得した音声信号に対して、音声認識処理プログラム12b及び音声認識用DB12cに基づく音声認識処理を行い(S3)、音声信号をテキスト情報に変換する。中継装置1は、音声認識処理によって得られたテキスト情報(音声情報)に対応する制御処理情報を制御情報テーブル12dの格納内容から特定する(S4)。そして中継装置1は、特定した制御処理情報に基づく制御が可能であるか否かを判断する(S5)。具体的には、中継装置1は、テキスト情報に対応する制限情報を制御情報テーブル12dから読み出し、読み出した制限情報、ステップS2のユーザ判定処理の結果、及び記憶部12に記憶してある車輌Cの走行状態を示す情報等に基づいて、特定した制御処理情報に基づく制御が可能であるか否かを判断する。
特定した制御処理情報に基づく制御が可能でないと判断した場合(S5:NO)、中継装置1は、何も行わずにステップS1の処理に戻る。例えば、制御情報テーブル12dから読み出した制限情報が「運転者のみ許可」であったが、ユーザ判定処理の結果、音声入力を行ったユーザが運転者でないと判定された場合、中継装置1は、ステップS1の処理に戻る。また、制御情報テーブル12dから読み出した制御情報が「車速が0kmの場合のみ許可」であったが、記憶部12に記憶してある車輌Cの車速情報が0kmでなかった場合、中継装置1は、ステップS1の処理に戻る。なお、記憶部12に車速情報が記憶されていない場合、中継装置1は、ゲートウェイ3を介していずれかのECU4又は車速センサから車速情報を取得するようにしてもよい。
特定した制御処理情報に基づく制御が可能であると判断した場合(S5:YES)、中継装置1は、制御処理情報に基づく信号を車内通信部13にてゲートウェイ3へ送信する(S6)。具体的には、中継装置1は、特定した制御処理情報に含まれる制御信号に、制御処理情報に含まれる機器情報(制御対象の車載機器の機器情報)を付加してゲートウェイ3へ送信する。中継装置1は、特定した制御処理情報に基づく信号を送信した場合、ステップS1の処理に戻り、端末装置2から音声信号を取得する都度、取得した音声信号に対して上述の処理を繰り返す。
ゲートウェイ3は、中継装置1から信号を受信した場合、受信した制御信号に付加された機器情報に基づいて、制御対象の車載機器(ECU4等)及び該車載機器が接続されている通信線4a,4bを特定する。そして、ゲートウェイ3は、特定した通信線4a,4bへ、中継装置1から受信した制御信号を送信する。制御対象の車載機器は、自装置が接続されている通信線4a,4bを介して制御信号を取得でき、取得した制御信号に応じた処理を行う。これにより、端末装置2を介して音声入力された情報に基づいて、対応する車載機器を動作させることができる。
上述したように、本実施形態1の車載通信システムは、端末装置2を介した音声入力によって各車載機器(ECU4等)に対する制御指示が可能であり、操作性が向上する。よって、例えばエアコン(空調装置)、ワイパー、ヘッドランプ、ハザードランプ、室内灯、ウインドウ開閉機構、ドア開閉機構等の車載機器に対する動作指示(操作)を音声によって行うことができる。また中継装置1は、ゲートウェイ3を介して接続される全ての車載機器(ECU4等)に対して制御指示を送信することができるので、1つの中継装置1を介した音声入力によって複数の車載機器に対する操作が可能である。運転者は操作ボタンを操作する必要がなく、各車載機器に対する制御指示のための言葉を発すればよいので、脇見運転を回避でき安全性を確保できる。また、操作ボタンを直接操作する必要がないので、車輌Cの後部座席に座っている人によっても各車載機器に対する操作(制御指示)が可能となる。
本実施形態1の車載通信システムでは、音声入力による制御が可能となる各車載機器及び各車載機器に対する制御処理を制御情報テーブル12dに基づいて制限する。即ち、制御情報テーブル12dに登録されている制御処理に対する実行指示のみが音声入力によって可能となる。よって、運転者が意図しない制御処理、車輌の走行状態に応じて危険を伴う制御処理等の実行指示が音声入力された場合であっても、このような制御処理は実行されない。従って、音声入力によって動作可能(制御可能)としたい各車載機器及び各車載機器による処理を、音声入力される可能性のある情報(テキスト情報)に対応付けて制御情報テーブル12dに登録しておけばよい。また、音声入力によって動作可能(制御可能)としたいが、音声入力を行ったユーザに応じて実行を制限したい制御処理については、制限情報を更に対応付けて制御情報テーブル12dに登録しておけばよい。
例えば、運転者が意図せず実行された場合に危険を伴う制御処理については、運転者による音声入力の場合にのみ実行を許可する制限情報(図3では「運転者のみ許可」)を制御情報テーブル12dに登録しておけばよい。また、運転者の家族の誰か、後部座席に座っている人、助手席に座っている人等の各ユーザによる音声入力が行われた場合に実行を許可する制御情報を制御情報テーブル12dに登録しておいてもよい。このような制御情報が登録された制御情報テーブル12dを用いることにより、音声入力を行ったユーザに応じて、音声入力された情報に基づく制御処理を制限(許可/禁止)できる。また、車輌Cの走行状態によって、実行した場合に危険を伴う制御処理もあり、そのような制御処理については、危険を伴わない走行状態である場合にのみ実行を許可する制限情報(図3では「車速0kmの場合にのみ許可」)を制御情報テーブル12dに登録しておけばよい。例えばハンドルの舵角情報、イグニッションスイッチの状態、シフトレバーの位置、ブレーキの操作状態等の走行状態に応じて実行を許可する制限情報を制御情報テーブル12dに登録しておいてもよい。このような制御情報が登録された制御情報テーブル12dを用いることにより、音声入力された時点での車輌Cの走行状態に応じて、音声入力された情報に基づく制御処理を制限できる。更に、降雨又は降雪の有無、昼間であるか夜間であるか等の車輌Cの周辺状況に応じて実行を許可する制御情報を制御情報テーブル12dに登録しておいてもよい。このような制限情報が登録された制御情報テーブル12dを用いることにより、音声入力された時点での車輌Cの周辺状況に応じて、音声入力された情報に基づく制御処理を制限できる。
本実施形態1の車載通信システムでは、ゲートウェイ3に中継装置1が接続され、中継装置1が端末装置2と通信可能である構成とし、ゲートウェイ3、中継装置1及び端末装置2によって本発明に係る車載中継装置を実現していたが、このような構成に限らない。例えば、ゲートウェイ3が中継装置1の機能を有し、通信線4a,4bに接続されると共に、端末装置2との通信が可能である構成としてもよい。この場合、ゲートウェイ3が端末装置2から音声信号を取得し、取得した音声信号に対してユーザ判定処理及び音声認識処理等を行う構成となる。また、ゲートウェイ3が中継装置1及び端末装置2の機能を有し、ゲートウェイ3が音声入力部(マイクロホン)を備える構成としてもよい。この場合、ゲートウェイ3が音声入力部にて音声信号を取得し、取得した音声信号に対してユーザ判定処理及び音声認識処理等を行う構成となる。また、中継装置1が端末装置2の機能を有して音声入力部(マイクロホン)を備える構成としてもよい。この場合、中継装置1が音声入力部にて音声信号を取得し、取得した音声信号に対してユーザ判定処理及び音声認識処理等を行う構成となる。
また本実施形態1の車載通信システムでは、端末装置2は、音声信号の取得処理のみを行い、中継装置1が、端末装置2を介して入力された音声信号に対するユーザ判定処理及び音声認識処理を行う構成とした。このほかに、音声信号の取得処理、取得した音声信号に対するユーザ判定処理及び音声認識処理を端末装置2が行い、中継装置1は、ユーザ判定処理及び音声認識処理の結果を端末装置2から取得する構成としてもよい。この場合、中継装置1は、端末装置2から取得した処理結果に基づいて、制御処理情報を制御情報テーブル12dから読み出し、読み出した制御処理情報に基づく制御が可能であるか否かを判定し、可能である場合に制御信号をゲートウェイ3へ送信する構成となる。
(実施形態2)
以下に、実施形態2に係る車載通信システムについて説明する。
図5は、実施形態2に係る車載通信システムの構成例を示すブロック図である。本実施形態2の車載通信システムは、上述の実施形態1の車載通信システムと同様に、中継装置1、端末装置2、ゲートウェイ3及び複数のECU4等を備える。また本実施形態2の車載通信システムは、ネットワークNに接続してあるサーバ装置5を備える。なお、本実施形態2の車載通信システムは、上述の実施形態1の車載通信システムにおいて中継装置1が行う処理の一部をネットワークNに接続してあるサーバ装置5で行う構成である。よって、本実施形態2の車載通信システムにおいて、上述の実施形態1の各構成部と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
以下に、実施形態2に係る車載通信システムについて説明する。
図5は、実施形態2に係る車載通信システムの構成例を示すブロック図である。本実施形態2の車載通信システムは、上述の実施形態1の車載通信システムと同様に、中継装置1、端末装置2、ゲートウェイ3及び複数のECU4等を備える。また本実施形態2の車載通信システムは、ネットワークNに接続してあるサーバ装置5を備える。なお、本実施形態2の車載通信システムは、上述の実施形態1の車載通信システムにおいて中継装置1が行う処理の一部をネットワークNに接続してあるサーバ装置5で行う構成である。よって、本実施形態2の車載通信システムにおいて、上述の実施形態1の各構成部と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
図6は、実施形態2の中継装置1及びサーバ装置5の構成例を示すブロック図である。本実施形態2の中継装置1は、上述の実施形態1の中継装置1と同様の構成を有する。なお、本実施形態2の中継装置1は、記憶部12に、ユーザ判定処理プログラム12a、音声認識処理プログラム12b及び音声認識用DB12cが格納されていない点で、上述の実施形態1の中継装置1と構成が異なる。
サーバ装置5は、制御部50、RAM51、記憶部52及び通信部53等を有する。制御部50は、CPU又はMPU等であり、記憶部52に記憶してある制御プログラムをRAM51に読み出して適宜実行することにより種々の処理を行う。記憶部52は、EEPROM、フラッシュメモリ又はハードディスクドライブ等であり、制御部50が実行すべき制御プログラム、各種データ等を予め記憶している。RAM51は、SRAM、DRAM又はフラッシュメモリ等であり、制御部50による制御プログラムの実行時に発生する種々のデータを一時的に記憶する。
なお、上述の実施形態1の中継装置1の記憶部12に格納されていたユーザ判定処理プログラム12a、音声認識処理プログラム12b及び音声認識用DB12cが、本実施形態2のサーバ装置5の記憶部52に格納されている。
なお、上述の実施形態1の中継装置1の記憶部12に格納されていたユーザ判定処理プログラム12a、音声認識処理プログラム12b及び音声認識用DB12cが、本実施形態2のサーバ装置5の記憶部52に格納されている。
通信部53は、ネットワークカード又はモデム等を有し、公衆回線網、LAN又はインターネット等のネットワークNに接続するためのインタフェースであり、ネットワークNを介して外部装置と通信を行う。なお、通信部53は、有線通信を行うためのインタフェースであってもよく、無線通信を行うためのインタフェースであってもよい。
サーバ装置5は、上述した構成のほかに、サーバ装置5に対する操作を受け付ける操作部、各種の情報を表示する表示部等を備えていてもよい。
サーバ装置5は、上述した構成のほかに、サーバ装置5に対する操作を受け付ける操作部、各種の情報を表示する表示部等を備えていてもよい。
本実施形態2の車載通信システムにおいても、車輌Cが動作中である場合、端末装置2は、音声入力部24にて音声信号を取得する都度、取得した音声信号を無線通信部23にて中継装置1へ送信する。中継装置1は、端末装置2から音声信号を取得した場合、取得した音声信号を、端末装置2を介してネットワークNに接続してあるサーバ装置5へ送信する。具体的には、中継装置1の制御部10は、サーバ装置5を送信先として音声信号の送信要求を、無線通信部14から端末装置2へ送信する。端末装置2の制御部20は、無線通信部23にて送信要求を取得した場合、送信要求と共に取得した音声信号をネットワークNを介してサーバ装置5へ送信する。なお、音声信号は、ユーザ判定処理及び音声認識処理の実行要求と共にサーバ装置5へ送信される。
サーバ装置5は、ネットワークNを介して音声信号を受信した場合、制御部50によって、ユーザ判定処理プログラム12a及び音声認識処理プログラム12bを記憶部52からRAM51に読み出して実行する。なお、サーバ装置5の制御部50が、ユーザ判定処理プログラム12a及び音声認識処理プログラム12bを実行することによって行う処理は、上述の実施形態1で中継装置1の制御部10が行う処理と同じである。サーバ装置5は、制御部50によるユーザ判定処理の結果及び音声認識処理の結果をネットワークN及び端末装置2を介して中継装置1へ返す(送信する)。なお、ユーザ判定処理の結果は、例えば、音声入力したユーザが運転者であるか否か、運転者の家族の誰であるか、後部座席に座っている人であるか否か、助手席に座っている人であるか否か等を示す情報である。また音声認識処理の結果は、音声信号から変換されたテキスト情報である。
サーバ装置5からユーザ判定処理の結果及び音声認識処理の結果を取得した場合、中継装置1は、制御部10によって、音声認識処理の結果(テキスト情報)に対応する制御処理の実行が可能であるか否かを制御情報テーブル12dに基づいて判断する。そして、可能であると判断した場合、制御部10は、制御処理の実行を指示する信号をゲートウェイ3へ送信する。なお、音声認識処理の結果に対応する制御処理の実行が可能であるか否かの判断処理、及び制御処理の実行を指示する信号の送信処理は、上述の実施形態1で中継装置1の制御部10が行う処理と同じである。
以下に、本実施形態2の中継装置1及びサーバ装置5が行う処理についてフローチャートに基づいて詳述する。図7は、中継装置1及びサーバ装置5が行う処理の手順を示すフローチャートである。なお、図7において左側に中継装置1が行う処理を、右側にサーバ装置5が行う処理をそれぞれ示す。
中継装置1は、端末装置2の音声入力部24が取得した音声信号を無線通信部14にて取得したか否かを判断しており(S11)、取得していないと判断した場合(S11:NO)、取得するまで他の処理を行いつつ待機する。無線通信部14にて音声信号を取得したと判断した場合(S11:YES)、中継装置1は、取得した音声信号を端末装置2及びネットワークNを介してサーバ装置5へ送信する(S12)。
サーバ装置5は、中継装置1から送信された音声信号をネットワークNを介して取得し(S13)、取得した音声信号に対してユーザ判定処理プログラム12aに基づくユーザ判定処理を行い(S14)、端末装置2を介して音声入力したユーザを特定する。例えば中継装置1は、音声入力を行ったユーザが車輌Cの運転者であるか否かを特定する。なお、ユーザ判定処理に声紋情報を用いる場合、運転者の声紋情報は予めサーバ装置5の記憶部52に記憶させておく。
次にサーバ装置5は、ステップS13で取得した音声信号に対して、音声認識処理プログラム12b及び音声認識用DB12cに基づく音声認識処理を行い(S15)、音声信号をテキスト情報に変換する。サーバ装置5は、ステップS14で行ったユーザ判定処理及びステップS15で行った音声認識処理の結果を、ネットワークN及び端末装置2を介して中継装置1へ送信する(S16)。
次にサーバ装置5は、ステップS13で取得した音声信号に対して、音声認識処理プログラム12b及び音声認識用DB12cに基づく音声認識処理を行い(S15)、音声信号をテキスト情報に変換する。サーバ装置5は、ステップS14で行ったユーザ判定処理及びステップS15で行った音声認識処理の結果を、ネットワークN及び端末装置2を介して中継装置1へ送信する(S16)。
中継装置1は、サーバ装置5から送信された処理結果を、端末装置2を介して無線通信部14にて取得する(S17)。中継装置1は、取得した音声認識処理結果であるテキスト情報(音声情報)に対応する制御処理情報を制御情報テーブル12dの格納内容から特定する(S18)。そして中継装置1は、特定した制御処理情報に基づく制御が可能であるか否かを判断する(S19)。具体的には、中継装置1は、テキスト情報に対応する制限情報を制御情報テーブル12dから読み出し、読み出した制限情報、サーバ装置5から取得したユーザ判定処理結果、及び記憶部12に記憶してある車輌Cの走行状態を示す情報等に基づいて、特定した制御処理情報に基づく制御が可能であるか否かを判断する。
特定した制御処理情報に基づく制御が可能でないと判断した場合(S19:NO)、中継装置1は、何も行わずにステップS11の処理に戻る。特定した制御処理情報に基づく制御が可能であると判断した場合(S19:YES)、中継装置1は、制御処理情報に基づく信号を車内通信部13にてゲートウェイ3へ送信する(S20)。中継装置1は、特定した制御処理情報に基づく信号を送信した場合、ステップS11の処理に戻り、端末装置2から音声信号を取得する都度、取得した音声信号に対して上述の処理を繰り返す。
上述したように、本実施形態2の車載通信システムにおいても、端末装置2を介した音声入力によって各車載機器(ECU4等)に対する制御指示が可能であり、操作性が向上する。また、音声入力による制御が可能となる各車載機器及び各車載機器に対する制御処理を制御情報テーブル12dに基づいて制限するので、運転者が意図しない制御処理、車輌の走行状態に応じて危険を伴う制御処理等の実行を回避できる。
本実施形態2の車載通信システムにおいても、ゲートウェイ3が中継装置1の機能を有する構成としてもよい。この場合、ゲートウェイ3が端末装置2から音声信号を取得し、取得した音声信号を端末装置2を介してサーバ装置5へ送信し、サーバ装置5から処理結果を受信する構成となる。また、ゲートウェイ3が中継装置1及び端末装置2の機能を有して音声入力部(マイクロホン)及びネットワークNへの接続手段(通信手段)を備える構成としてもよい。この場合、ゲートウェイ3が音声入力部にて音声信号を取得し、取得した音声信号をネットワークNを介してサーバ装置5へ送信し、サーバ装置5から処理結果を受信する構成となる。また、中継装置1が端末装置2の機能を有して音声入力部(マイクロホン)及びネットワークNへの接続手段を備える構成としてもよい。この場合、中継装置1が音声入力部にて音声信号を取得し、取得した音声信号をネットワークNを介してサーバ装置5へ送信し、サーバ装置5から処理結果を受信する構成となる。
また本実施形態2の車載通信システムでは、サーバ装置5が、音声信号に基づくユーザ判定処理及び音声認識処理を行う構成とした。これにより、中継装置1における処理負担を軽減することができる。このほかに、音声信号に基づく音声認識処理をサーバ装置5が行い、音声信号に基づくユーザ判定処理を中継装置1が行う構成でもよい。この場合、中継装置1は、自身が行うユーザ判定処理の結果と、サーバ装置5から取得する音声認識処理の結果とに基づいて、制御処理情報を制御情報テーブル12dから読み出し、読み出した制御処理情報に基づく制御が可能であるか否かを判定し、可能である場合に制御信号をゲートウェイ3へ送信すればよい。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 中継装置
2 端末装置
3 ゲートウェイ
4 ECU(車載機器)
10 制御部(音声認識部、特定部、判断部、判定部、検出部)
12 記憶部
13 車内通信部(送信部)
24 音声入力部(音声取得部)
4a,4b 通信線
12d 制御情報テーブル(記憶部)
2 端末装置
3 ゲートウェイ
4 ECU(車載機器)
10 制御部(音声認識部、特定部、判断部、判定部、検出部)
12 記憶部
13 車内通信部(送信部)
24 音声入力部(音声取得部)
4a,4b 通信線
12d 制御情報テーブル(記憶部)
Claims (5)
- 1又は複数の車載機器がそれぞれ接続された複数の通信線に接続され、前記複数の通信線間の情報の送受信を中継する車載中継装置において、
音声信号を取得する音声取得部と、
該音声取得部が取得した音声信号を認識してテキスト情報に変換する音声認識部と、
該音声認識部が変換したテキスト情報に基づいて、前記車載機器のいずれかに対する制御処理を特定する特定部と、
該特定部が特定した制御処理が可能であるか否かを判断する判断部と、
該判断部が可能であると判断した場合、前記特定部が特定した制御処理に係る制御信号を、前記特定部が特定した車載機器へ前記通信線を介して送信する送信部と
を備えることを特徴とする車載中継装置。 - 前記音声取得部が取得した音声信号に基づいて、該音声信号が運転者にて発せられた音声であるか否かを判定する判定部を備え、
前記判断部は、前記判定部による判定結果に応じて、前記特定部が特定した制御処理が可能であるか否かを判断するようにしてあることを特徴とする請求項1に記載の車載中継装置。 - 車輌の走行状態を検出する検出部を備え、
前記判断部は、前記検出部が検出する走行状態に応じて、前記特定部が特定した制御処理が可能であるか否かを判断するようにしてあることを特徴とする請求項1に記載の車載中継装置。 - テキスト情報及び該テキスト情報に対応する制御処理に係る情報を記憶する記憶部を備え、
前記特定部は、前記記憶部の記憶内容に基づいて、前記音声認識部が変換したテキスト情報に対応する制御処理を特定するようにしてあることを特徴とする請求項1から3までのいずれかひとつに記載の車載中継装置。 - 請求項1から4までのいずれかひとつに記載の車載中継装置と、
該車載中継装置に接続された複数の通信線と、
該複数の通信線にそれぞれ接続された複数の車載機器と
を備えることを特徴とする車載通信システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013211212A JP2015074315A (ja) | 2013-10-08 | 2013-10-08 | 車載中継装置及び車載通信システム |
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