JP2015073035A - エッチング方法 - Google Patents

エッチング方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2015073035A
JP2015073035A JP2013208535A JP2013208535A JP2015073035A JP 2015073035 A JP2015073035 A JP 2015073035A JP 2013208535 A JP2013208535 A JP 2013208535A JP 2013208535 A JP2013208535 A JP 2013208535A JP 2015073035 A JP2015073035 A JP 2015073035A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
etching
chamber
wafer
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013208535A
Other languages
English (en)
Inventor
信博 ▲高▼橋
信博 ▲高▼橋
Nobuhiro Takahashi
哲朗 ▲高▼橋
哲朗 ▲高▼橋
Tetsuro Takahashi
守谷 修司
Shuji Moriya
修司 守谷
雅至 松本
Masashi Matsumoto
雅至 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Electron Ltd
Original Assignee
Tokyo Electron Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Electron Ltd filed Critical Tokyo Electron Ltd
Priority to JP2013208535A priority Critical patent/JP2015073035A/ja
Publication of JP2015073035A publication Critical patent/JP2015073035A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Drying Of Semiconductors (AREA)

Abstract

【課題】チャンバー内にプラズマを生成させない手法により、窒化シリコン膜を高エッチングレートで、かつ酸化シリコン膜に対して高選択比でエッチングすることができるエッチング方法を提供する。【解決手段】表面に窒化シリコン膜を有し、前記窒化シリコン膜に隣接して設けられた酸化シリコン膜を有する被処理基板をチャンバー40内に配置し、チャンバー40内に、HFガスと、F2ガスと、不活性ガスと、O2ガスとを、励起した状態で供給し、これにより窒化シリコン膜を酸化シリコン膜に対して選択的にエッチングする。【選択図】図3

Description

本発明は、基板に形成された所定の材料の膜をエッチングするエッチング方法に関する。
近時、半導体デバイスの製造過程で、ドライエッチングやウエットエッチングに代わる微細化エッチングが可能な方法として、化学的酸化物除去処理(Chemical Oxide Removal;COR)と呼ばれるドライエッチング技術が注目されている(例えば特許文献1、2)。酸化物として酸化シリコン(SiO)をエッチングする場合には、フッ化水素(HF)ガス単独、またはHFガスとアンモニア(NH)ガスとの混合ガスが用いられている。
CORは酸化物をエッチングする技術であるが、チャンバー内にプラズマを生成せずにエッチングを行う低ダメージのエッチング技術であるため、最近では、この技術を窒化シリコン(SiN)膜のエッチングに適用することが検討されている。チャンバー内にプラズマを生成せずにSiN膜をエッチングする場合のエッチングガスとしてはHFガス+Fガスが検討されている(例えば特許文献3)。
特開2005− 39185号公報 特開2008−160000号公報 特開2010−182730号公報
しかし、半導体ウエハにおいて、SiN膜はSiO膜と隣接していることが多く、このような状態でSiN膜をHFガスおよびFガスでエッチングする場合、反応生成物として生成するNHガスとHFガスによりSiO膜がエッチングされてしまい、SiO膜に対して高選択比でエッチングし難いという問題がある。また、HFガスおよびFガスではSiN膜のエッチングレートが必ずしも十分とはいえない。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、チャンバー内にプラズマを生成させない手法により、窒化シリコン膜を高エッチングレートで、かつ酸化シリコン膜に対して高選択比でエッチングすることができるエッチング方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明は、表面に窒化シリコン膜を有し、前記窒化シリコン膜に隣接して設けられた酸化シリコン膜を有する被処理基板をチャンバー内に配置し、前記チャンバー内に、HFガスと、Fガスと、不活性ガスと、Oガスとを、励起した状態で供給し、これにより前記窒化シリコン膜を前記酸化シリコン膜に対して選択的にエッチングすることを特徴とするエッチング方法を提供する。
上記エッチング方法において、前記Fガスと、前記HFガスと、前記Oガスとを、前記チャンバー外で一括してプラズマにより励起させた後に前記チャンバー内に導入することができる。
前記エッチングを行う際に、FガスとOガスとの体積比率は、1:2〜1:1000の範囲とすることができる。この場合に、Fガス+OガスとHFガスとの体積比率は、2:1〜1000:1であることが好ましい。また、前記エッチングを行う際に、FガスとHFガスとOガスとの体積比率は、1:1:2〜1:1:1000の範囲とすることができる。前記不活性ガスとしては、Nガスおよび/またはArガスを好適に用いることができる。
前記エッチングを行う際に、前記チャンバー内で前記被処理基板を載置する載置台の温度を10〜200℃の範囲とすることができる。さらに、前記エッチングを行う際に、前記チャンバー内の圧力を13〜1333Paの範囲とすることができる。
また、本発明は、コンピュータ上で動作し、エッチング装置を制御するためのプログラムが記憶された記憶媒体であって、前記プログラムは、実行時に、上記エッチング方法が行われるように、コンピュータに前記エッチング装置を制御させることを特徴とする記憶媒体を提供する。
本発明によれば、HFガスと、Fガスと、不活性ガスと、Oガスとを、励起した状態でチャンバー内へ供給することにより、チャンバー内にプラズマを生成することなく、被処理基板の表面のSiN膜を、高エッチングレートで、かつSiN膜に隣接して設けられたSiO膜に対して高選択比でエッチングすることができる。
本発明の実施形態に係るエッチング方法を実施するために用いられるエッチング装置を搭載した処理システムの一例を示す概略構成図である。 図1の処理システムに搭載された熱処理装置を示す断面図である。 図1の処理システムに搭載されたエッチング装置を示す断面図である。 ガス流量を50sccm、Oガス流量を950sccmに固定し、HFガス流量を変化させて5分間エッチングした場合の、SiN膜のエッチング量およびSiO膜に対するエッチング選択比を示す図である。 HFガス流量を60sccm、Oガス流量を1200sccmに固定し、Fガス流量を変化させて5分間エッチングした場合の、SiN膜のエッチング量およびSiO膜に対するエッチング選択比を示す図である。 HFガス流量を200sccm、Oガス流量を950sccmに固定し、Fガス流量を変化させて5分間エッチングした場合の、SiN膜のエッチング量およびSiO膜に対するエッチング選択比を示す図である。 HFガス流量:200sccm、Oガス流量:950sccm、Fガス流量:200sccmの条件で、エッチング時間の影響を把握した結果を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。
<本発明の実施形態に用いる処理システムの一例>
図1は、本発明の一実施形態に係るエッチング装置を搭載した処理システムの一例を示す概略構成図である。この処理システム1は、半導体ウエハ(以下、単にウエハと記す)Wを搬入出する搬入出部2と、搬入出部2に隣接させて設けられた2つのロードロック室(L/L)3と、各ロードロック室3にそれぞれ隣接して設けられた、ウエハWに対して熱処理を行なう熱処理装置4と、各熱処理装置4にそれぞれ隣接して設けられた、チャンバー内でプラズマを生成することなくウエハWに対してエッチングを行うエッチング装置5と、制御部6とを備えている。
搬入出部2は、ウエハWを搬送する第1ウエハ搬送機構11が内部に設けられた搬送室(L/M)12を有している。第1ウエハ搬送機構11は、ウエハWを略水平に保持する2つの搬送アーム11a,11bを有している。搬送室12の長手方向の側部には、載置台13が設けられており、この載置台13には、ウエハWを複数枚並べて収容可能なキャリアCが例えば3つ接続できるようになっている。また、搬送室12に隣接して、ウエハWを回転させて偏心量を光学的に求めて位置合わせを行なうオリエンタ14が設置されている。
搬入出部2において、ウエハWは、搬送アーム11a,11bによって保持され、第1ウエハ搬送機構11の駆動により略水平面内で直進移動、また昇降させられることにより、所望の位置に搬送させられる。そして、載置台13上のキャリアC、オリエンタ14、ロードロック室3に対してそれぞれ搬送アーム11a,11bが進退することにより、搬入出させられるようになっている。
各ロードロック室3は、搬送室12との間にそれぞれゲートバルブ16が介在された状態で、搬送室12にそれぞれ連結されている。各ロードロック室3内には、ウエハWを搬送する第2ウエハ搬送機構17が設けられている。また、ロードロック室3は、所定の真空度まで真空引き可能に構成されている。
第2ウエハ搬送機構17は、多関節アーム構造を有しており、ウエハWを略水平に保持するピックを有している。この第2ウエハ搬送機構17においては、多関節アームを縮めた状態でピックがロードロック室3内に位置し、多関節アームを伸ばすことにより、ピックが熱処理装置4に到達し、さらに伸ばすことによりエッチング装置5に到達することが可能となっており、ウエハWをロードロック室3、熱処理装置4、およびエッチング装置5間で搬送することが可能となっている。
熱処理装置4は、図2に示すように、真空引き可能なチャンバー20と、その中でウエハWを載置する載置台23を有し、載置台23にはヒーター24が埋設されており、このヒーター24によりエッチング処理が施された後のウエハWを加熱してウエハWに存在するエッチング残渣を気化して除去する。チャンバー20のロードロック室3側には、ロードロック室3との間でウエハを搬送する搬入出口20aが設けられており、この搬入出口20aはゲートバルブ22によって開閉可能となっている。また、チャンバー20のエッチング装置5側にはエッチング装置5との間でウエハWを搬送する搬入出口20bが設けられており、この搬入出口20bはゲートバルブ54により開閉可能となっている。チャンバー20の側壁上部にはガス供給路25が接続され、ガス供給路25はNガス供給源30に接続されている。また、チャンバー20の底壁には排気路27が接続され、排気路27は真空ポンプ33に接続されている。ガス供給路25には流量調節弁31が設けられており、排気路27には圧力調整弁32が設けられていて、これら弁を調整することにより、チャンバー20内を所定圧力のNガス雰囲気にして熱処理が行われる。Nガスに代えて他の不活性ガスを用いてもよい。
制御部6は、処理システム1の各構成部を制御するマイクロプロセッサ(コンピュータ)を備えたプロセスコントローラ91を有している。プロセスコントローラ91には、オペレータが処理システム1を管理するためにコマンドの入力操作等を行うキーボードや、処理システム1の稼働状況を可視化して表示するディスプレイ等を有するユーザーインターフェース92が接続されている。また、プロセスコントローラ91には、処理システム1で実行される各種処理、例えば後述するエッチング装置5における処理ガスの供給やチャンバー内の排気などをプロセスコントローラの制御にて実現するための制御プログラムや処理条件に応じて処理システム1の各構成部に所定の処理を実行させるための制御プログラムである処理レシピや、各種データベース等が格納された記憶部93が接続されている。レシピは記憶部93の中の適宜の記憶媒体(図示せず)に記憶されている。そして、必要に応じて、任意のレシピを記憶部93から呼び出してプロセスコントローラ91に実行させることで、プロセスコントローラ91の制御下で、処理システム1での所望の処理が行われる。
本実施形態に係るエッチング装置5の具体的な構成については、後で詳細に説明する。
このような処理システム1では、ウエハWとして、表面にエッチング対象であるSiN膜を有し、それと隣接してSiO膜が形成されたものを用い、そのようなウエハWを複数枚キャリアC内に収納して処理システム1に搬送する。処理システム1においては、大気側のゲートバルブ16を開いた状態で搬入出部2のキャリアCから第1ウエハ搬送機構11の搬送アーム11a、11bのいずれかによりウエハWを1枚ロードロック室3に搬送し、ロードロック室3内の第2ウエハ搬送機構17のピックに受け渡す。
その後、大気側のゲートバルブ16を閉じてロードロック室3内を真空排気し、次いでゲートバルブ54を開いて、ピックをエッチング装置5まで伸ばしてウエハWをエッチング装置5へ搬送する。
その後、ピックをロードロック室3に戻し、ゲートバルブ54を閉じ、エッチング装置5において後述するようにしてエッチング処理を行う。
エッチング処理が終了した後、ゲートバルブ22、54を開き、第2ウエハ搬送機構17のピックによりエッチング処理後のウエハWを熱処理装置4に搬送し、チャンバー20内にNガスを導入しつつ、ヒーター24により載置台23上のウエハWを加熱して、エッチング残渣等を加熱除去する。
熱処理装置4における熱処理が終了した後、ゲートバルブ22を開き、第2ウエハ搬送機構17のピックにより載置台23上のエッチング処理後のウエハWをロードロック室3に退避させ、第1ウエハ搬送機構11の搬送アーム11a、11bのいずれかによりキャリアCに戻す。これにより、一枚のウエハの処理が完了する。
なお、エッチング残渣等を除去する必要がない場合には、熱処理装置4を設けなくともよく、その場合には、エッチング処理が終了した後のウエハWを第2ウエハ搬送機構17のピックによりロードロック室3に退避させ、第1ウエハ搬送機構11の搬送アーム11a、11bのいずれかによりキャリアCに戻せばよい。
<エッチング装置の構成>
次に、本実施形態に係るエッチング装置5について説明する。
図3は、本実施形態に係るエッチング装置を示す断面図である。図3に示すように、エッチング装置は、密閉構造のチャンバー40を備えており、チャンバー40の内部には、ウエハWを略水平にした状態で載置させる載置台42が設けられている。また、エッチング装置5は、チャンバー40にエッチングガスを供給するガス供給機構43、チャンバー40内を排気する排気機構44を備えている。
チャンバー40は、チャンバー本体51と蓋部52とによって構成されている。チャンバー本体51は、略円筒形状の側壁部51aと底部51bとを有し、上部は開口となっており、この開口が蓋部52で閉止される。側壁部51aと蓋部52とは、シール部材(図示せず)により封止されて、チャンバー40内の気密性が確保される。蓋部52の天壁には上方からチャンバー40内に向けてガス導入ノズル61が挿入されている。
側壁部51aには、熱処理装置4のチャンバー20に対してウエハWを搬入出する搬入出口53が設けられており、この搬入出口53はゲートバルブ54により開閉可能となっている。
載置台42は、平面視略円形をなしており、チャンバー40の底部51bに固定されている。載置台42の内部には、載置台42の温度を調節する温度調節器55が設けられている。温度調節器55は、例えば温度調節用媒体(例えば水など)が循環する管路を備えており、このような管路内を流れる温度調節用媒体と熱交換が行なわれることにより、載置台42の温度が調節され、載置台42上のウエハWの温度制御がなされる。
ガス供給機構43は、上述したガス導入ノズル61に接続された第1のガス供給配管62を有しており、第1のガス供給配管62にはプラズマによりガスを励起するガス励起部63が接続されている。また、ガス励起部63には、第2のガス供給配管64、第3のガス供給配管65、および第4のガス供給配管66が接続されている。そして、第2のガス供給配管64にはFガス供給源67が接続され、第3のガス供給配管65にはHFガス供給源68が接続され、第4のガス供給配管66にはOガス供給源69が接続されている。また、第1のガス供給配管62には、第5のガス供給配管70が接続されていて、第5のガス供給配管70には、Nガスを供給するNガス供給源71が接続されている。
ガス供給源67として通常用いられるボンベは、Fガスが極めて活性が高いガスであるため、不活性ガス、典型的にはNガスでF:N=1:4の体積比で希釈された状態となっている。また、Nガス供給源71からのNガスにより、Fガスをさらに希釈することが可能となっている。
第2〜第5のガス供給配管64、65、66、70は流路の開閉動作および流量制御を行う流量制御器80が設けられている。流量制御器80は例えば開閉弁およびマスフローコントローラにより構成されている。
このような構成のガス供給機構43においては、Fガス供給源67から供給された、Nガス希釈Fガス、HFガス供給源68から供給されたHFガス、およびOガス供給源69から供給されたOガスが、ガス励起部63でプラズマにより励起されて、第1のガス供給配管62およびガス導入ノズル61を介してチャンバー40内へ導入される。このとき、必要に応じて、励起されたガスをNガス供給源71からのNガスでさらに希釈してもよい。なお、Nガス供給源71からのNガスはパージガスとして用いることもできる。
ガス供給源67において、Fガスを希釈する不活性ガスとしてNガス以外を用いてもよく、Nガス以外の不活性ガスとしてArガスを好適に用いることができる。また、Nガス供給源71の代わりに他の不活性ガスの供給源を設けてもよく、他の不活性ガスとしてArガスを好適に用いることができる。すなわち、エッチング処理の際にガス供給機構43から供給されるガスは、Fガス、希釈ガスとしての不活性ガス、HFガス、Oガスであり、不活性ガスとしてはNガスおよび/またはArガスが好適である。
ガス励起部63は、プラズマによりガスを励起することができれば、その構成は特に限定されない。また、チャンバー40に隣接した位置でガスを励起して、チャンバー40を区画する壁部、例えば天壁に形成された孔から励起したガスをチャンバー40内に導入するようにしてもよい。
排気機構44は、チャンバー40の底部51bに形成された排気口81に繋がる排気配管82を有しており、さらに、排気配管82に設けられた、チャンバー40内の圧力を制御するための自動圧力制御弁(APC)83およびチャンバー40内を排気するための真空ポンプ84を有している。
チャンバー40の側壁には、チャンバー40内の圧力を計測するための圧力計として2つのキャパシタンスマノメータ86a,86bが、チャンバー40内に挿入されるように設けられている。キャパシタンスマノメータ86aは高圧力用、キャパシタンスマノメータ86bは低圧力用となっている。載置台42に載置されたウエハWの近傍には、ウエハWの温度を検出する温度センサ(図示せず)が設けられている。
エッチング装置5を構成するチャンバー40、載置台42等の各種構成部品の材質としては、Alが用いられている。チャンバー40を構成するAl材は無垢のものであってもよいし、内面(チャンバー本体51の内面など)に陽極酸化処理を施したものであってもよい。一方、載置台42を構成するAlの表面は耐摩耗性が要求されるので、陽極酸化処理を行って表面に耐摩耗性の高い酸化被膜(Al)を形成することが好ましい。
<エッチング装置によるエッチング方法>
次に、このように構成されたエッチング装置によるエッチング方法について説明する。
本例では、ゲートバルブ54を開放した状態で、ロードロック室3内の第2ウエハ搬送機構17のピックにより、上述した構成、すなわち表面にエッチング対象であるSiN膜を有し、それと隣接してSiO膜が形成された構成のウエハWを搬入出口53からチャンバー40内に搬入し、載置台42に載置する。
その後、ピックをロードロック室3に戻し、ゲートバルブ54を閉じ、チャンバー40内を密閉状態する。
次いで、Nガスで希釈されたFガス、HFガス、およびOガスを、プラズマにより励起された状態でチャンバー40内へ導入し、SiN膜を選択的にエッチングする。具体的には、温度調節器55によって載置台42の温度を所定の範囲に調節し、チャンバー40内の圧力を所定の範囲に調節して、ガス供給機構43のFガス供給源67からNガスで希釈された所定量のFガスを第2のガス供給配管64を介してガス励起部63に供給し、HFガス供給源68から所定量のHFガスを第3のガス供給配管65を介してガス励起部63に供給し、Oガス供給源69から所定量のOガスを第4のガス供給配管66を介してガス励起部63に供給して、ガス励起部63に供給するFガス、HFガスおよびOガスの比率を所定比率とする。そして、これらをガス励起部63内でプラズマにより励起させ、励起されたガスを必要に応じてNガスで希釈して、第1のガス供給配管62およびガス導入ノズル61を介してチャンバー40内へ導入し、SiN膜のエッチングを行う。
このようにしてエッチング処理を行うことにより、励起されたFガス、HFガスおよびOガスがSiN膜に作用して、SiN膜を高エッチングレートでエッチングすることができ、かつSiO膜に対してSiN膜を高選択比でエッチングすることができる。
このエッチング処理におけるチャンバー40内の圧力は13〜1333Pa(0.1〜10Torr)の範囲が好ましい。さらに好ましくは、66〜666Pa(0.5〜5Torr)であり、一層好ましくは、133〜333Pa(1〜2.5Torr)である。また、載置台42の温度(ほぼウエハの温度)は、低温が好ましく、例えば35℃またはそれよりも低い温度で良好な特性を得ることができる。一方、200℃を超えるとエッチング特性が低下する。このため、載置台42の温度は10〜200℃の範囲が好ましい。さらに好ましくは10〜100℃であり、一層好ましくは15〜55℃である。
流量に関しては、FガスおよびOガスに対するHFガス量を増加させると、SiN膜のエッチングレートおよびSiO膜に対する選択比が高くなる傾向がある。また、HFガスおよびOガスに対するFガス量を増加させると、SiN膜のエッチングレートは上昇するが、SiO膜に対する選択比があまり変化しないか、場合によっては低下する傾向がある。これらの点を考慮すると、FガスとOガスとの体積比率は、1:2〜1:1000の範囲が好ましく、1:4〜1:200の範囲がさらに好ましい。一層好ましくは、1:4〜1:50である。また、Fガス+OガスとHFガスとの体積比率は、2:1〜1000:1の範囲が好ましく、4:1〜200:1の範囲がさらに好ましい。一層好ましくは、4:1〜50:1である。さらに、HFガス+OガスとFガスとの体積比率は、2:1〜1000:1の範囲が好ましく、4:1〜200:1の範囲がさらに好ましい。一層好ましくは、4:1〜50:1である。そして、以上の点からFガスとHFガスとOガスとの体積比率は、1:1:2〜1:1:1000の範囲が好ましく、1:1:4〜1:1:200の範囲がさらに好ましい。一層好ましくは、1:1:4〜1:1:50である。
このように、励起されたFガス、HFガスおよびOガスを用い条件を適正化することにより、エッチングレートが2nm/min以上、SiO膜に対するエッチング選択比を50以上とすることができ、さらに条件の最適化を行うことにより、SiN膜のエッチングレートを30nm/min以上、SiO膜に対するエッチング選択比を60以上とすることができる。
このようにして、エッチング装置5におけるエッチング処理が終了した後、ゲートバルブ54を開き、第2ウエハ搬送機構17のピックにより載置台42上のエッチング処理後のウエハWをチャンバー40から搬出し、エッチング装置5によるエッチングが終了する。
<実験例>
次に、実験例について説明する。
本実験例においては、シリコン基板上に熱酸化膜(SiO膜)を100nmの厚さで形成した後、ジクロロシラン(DCS;SiCl)を原料としてCVD法によりSiN膜を200〜300nm程度の厚さで成膜したサンプルについて、エッチングガスとしてFガス、HFガス、Oガスを用い、これらをプラズマにより励起させた状態でチャンバー内に導入してエッチングを行った。このエッチングの際の他の条件は、チャンバー内圧力:0.1〜10Torr(13〜1333Pa)、載置台温度:15〜55℃とした。なお、ガス流量については、Fガス(換算値):0〜200sccm、HFガス:0〜500sccm、Oガス:0〜2000sccmの範囲とした。
図4は、Fガス流量を50sccm、Oガス流量を950sccmに固定し、HFガス流量を変化させて5分間エッチングした場合の、SiN膜のエッチング量およびSiO膜に対するエッチング選択比を示す図である。この図に示すように、Fガスの流量を50sccm、Oガスの流量を950sccmに固定した場合には、HFガス流量が0sccmから200sccmに増加する過程で、エッチング量およびSiO膜に対するエッチング選択比が概ね増加する傾向にあることがわかる。
図5は、HFガス流量を60sccm、Oガス流量を1200sccmに固定し、Fガス流量を変化させて5分間エッチングした場合の、SiN膜のエッチング量およびSiO膜に対するエッチング選択比を示す図である。この図に示すように、HFガスの流量を60sccm、Oガスの流量を1200sccmに固定した場合には、Fガス流量が0sccmから60sccmに増加する過程で、エッチング量は増加するが、SiO膜に対するエッチング選択比は低下することがわかる。
図6は、図4から最適であると考えられる、HFガス流量:200sccm、Oガス流量:950sccmに固定し、Fガス流量を変化させて5分間エッチングした場合の、SiN膜のエッチング量およびSiO膜に対するエッチング選択比を示す図である。この図に示すように、HFガス流量:200sccm、Oガス流量:950sccmに固定した場合には、Fガス流量が25sccmから200sccmに増加する過程で、SiO膜に対するエッチング選択比はあまり変化しないが、エッチング量が増加することがわかる。
図7は、図6から最適と考えられる、HFガス流量:200sccm、Oガス流量:950sccm、Fガス流量:200sccmの条件で、エッチング時間の影響を把握した結果を示す図である。この図に示すように、時間経過とともにエッチング量が増加するとともに、SiO膜に対するエッチング選択比が80程度と極めて高く維持されることがわかる。
以上の実験例から、Fガス、HFガスおよびOガスを励起した状態で適切な範囲で供給することにより、SiN膜を高エッチングレートで、かつ、SiO膜に対して高選択比でエッチングすることが可能であることが確認された。特に、FガスとOガスとの体積比率を1:4〜1:50とし、Fガス+OガスとHFガスとの体積比率を4:1〜20:1とした場合に、SiN膜のエッチングレートおよびSiO膜に対するエッチング選択比が高くなることが確認された。
<本発明の他の適用>
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々変形可能である。例えば、上記実施形態の装置は例示に過ぎず、種々の構成の装置により本発明のエッチング方法を実施することができる。また、被処理基板として半導体ウエハを用いた場合について示したが、半導体ウエハに限らず、LCD(液晶ディスプレイ)用基板に代表されるFPD(フラットパネルディスプレイ)基板や、セラミックス基板等の他の基板であってもよい。
1;処理システム
2;搬入出部
3;ロードロック室
5;エッチング装置
6;制御部
11;第1ウエハ搬送機構
17;第2ウエハ搬送機構
40;チャンバー
43;ガス供給機構
44;排気機構
61;ガス導入ノズル
63;ガス励起部
67;Fガス供給源
68;HFガス供給源
69;Oガス供給源
W;半導体ウエハ

Claims (9)

  1. 表面に窒化シリコン膜を有し、前記窒化シリコン膜に隣接して設けられた酸化シリコン膜を有する被処理基板をチャンバー内に配置し、
    前記チャンバー内に、HFガスと、Fガスと、不活性ガスと、Oガスとを、励起した状態で供給し、これにより前記窒化シリコン膜を前記酸化シリコン膜に対して選択的にエッチングすることを特徴とするエッチング方法。
  2. 前記Fガスと、前記HFガスと、前記Oガスとを、前記チャンバー外で一括してプラズマにより励起させた後に前記チャンバー内に導入することを特徴とする請求項1に記載のエッチング方法。
  3. 前記エッチングを行う際に、FガスとOガスとの体積比率は、1:2〜1:1000であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエッチング方法。
  4. 前記エッチングを行う際に、Fガス+OガスとHFガスとの体積比率は、2:1〜1000:1であることを特徴とする請求項3に記載のエッチング方法。
  5. 前記エッチングを行う際に、FガスとHFガスとOガスとの体積比率は、1:1:2〜1:1:1000であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエッチング方法。
  6. 前記不活性ガスは、Nガスおよび/またはArガスであることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のエッチング方法。
  7. 前記エッチングを行う際に、前記チャンバー内で前記被処理基板を載置する載置台の温度を10〜200℃の範囲とすることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のエッチング方法。
  8. 前記エッチングを行う際に、前記チャンバー内の圧力を13〜1333Paの範囲とすることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のエッチング方法。
  9. コンピュータ上で動作し、エッチング装置を制御するためのプログラムが記憶された記憶媒体であって、前記プログラムは、実行時に、請求項1から請求項8のいずれかのエッチング方法が行われるように、コンピュータに前記エッチング装置を制御させることを特徴とする記憶媒体。
JP2013208535A 2013-10-03 2013-10-03 エッチング方法 Pending JP2015073035A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013208535A JP2015073035A (ja) 2013-10-03 2013-10-03 エッチング方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013208535A JP2015073035A (ja) 2013-10-03 2013-10-03 エッチング方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015073035A true JP2015073035A (ja) 2015-04-16

Family

ID=53015202

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013208535A Pending JP2015073035A (ja) 2013-10-03 2013-10-03 エッチング方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015073035A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20200010411A (ko) 2017-05-30 2020-01-30 도쿄엘렉트론가부시키가이샤 에칭 방법
KR20200019983A (ko) 2017-06-30 2020-02-25 도쿄엘렉트론가부시키가이샤 에칭 방법 및 에칭 장치
JP2021525459A (ja) * 2018-06-01 2021-09-24 北京北方華創微電子装備有限公司Beijing Naura Microelectronics Equipment Co., Ltd. 非プラズマエッチング方法
JP2021174985A (ja) * 2020-04-30 2021-11-01 東京エレクトロン株式会社 基板処理方法、プラズマ処理装置、及びエッチングガス組成物

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003059915A (ja) * 2001-06-08 2003-02-28 Tokyo Electron Ltd 薄膜形成装置の洗浄方法
JP2005101583A (ja) * 2003-08-29 2005-04-14 Toshiba Corp 成膜装置のクリーニング方法および成膜装置
JP2005183976A (ja) * 2003-12-19 2005-07-07 Samsung Electronics Co Ltd シリコン基板とのエッチング選択比が大きいマスク層を用いたリセスチャンネルアレイトランジスタの製造方法
JP2006165317A (ja) * 2004-12-08 2006-06-22 Elpida Memory Inc 半導体製造装置のクリーニング方法
JP2010182730A (ja) * 2009-02-03 2010-08-19 Tokyo Electron Ltd 窒化珪素膜のドライエッチング方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003059915A (ja) * 2001-06-08 2003-02-28 Tokyo Electron Ltd 薄膜形成装置の洗浄方法
JP2005101583A (ja) * 2003-08-29 2005-04-14 Toshiba Corp 成膜装置のクリーニング方法および成膜装置
JP2005183976A (ja) * 2003-12-19 2005-07-07 Samsung Electronics Co Ltd シリコン基板とのエッチング選択比が大きいマスク層を用いたリセスチャンネルアレイトランジスタの製造方法
JP2006165317A (ja) * 2004-12-08 2006-06-22 Elpida Memory Inc 半導体製造装置のクリーニング方法
JP2010182730A (ja) * 2009-02-03 2010-08-19 Tokyo Electron Ltd 窒化珪素膜のドライエッチング方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20200010411A (ko) 2017-05-30 2020-01-30 도쿄엘렉트론가부시키가이샤 에칭 방법
US11127597B2 (en) 2017-05-30 2021-09-21 Tokyo Electron Limited Etching method
KR20200019983A (ko) 2017-06-30 2020-02-25 도쿄엘렉트론가부시키가이샤 에칭 방법 및 에칭 장치
US11443952B2 (en) 2017-06-30 2022-09-13 Tokyo Electron Limited Etching method and etching device
JP2021525459A (ja) * 2018-06-01 2021-09-24 北京北方華創微電子装備有限公司Beijing Naura Microelectronics Equipment Co., Ltd. 非プラズマエッチング方法
JP7187581B2 (ja) 2018-06-01 2022-12-12 北京北方華創微電子装備有限公司 非プラズマエッチング方法
JP2021174985A (ja) * 2020-04-30 2021-11-01 東京エレクトロン株式会社 基板処理方法、プラズマ処理装置、及びエッチングガス組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6139986B2 (ja) エッチング方法
TWI648791B (zh) Etching method
TWI806835B (zh) 蝕刻方法及dram電容器之製造方法
JP2016143781A (ja) エッチング方法
JP6097192B2 (ja) エッチング方法
JP6393574B2 (ja) エッチング方法
JP2019016698A (ja) エッチング方法および残渣除去方法
JP6073172B2 (ja) エッチング方法
JP6239339B2 (ja) エッチング装置、エッチング方法、および基板載置機構
TWI648790B (zh) Etching method
JP2016062947A (ja) エッチング方法
JP6110848B2 (ja) ガス処理方法
JP5997555B2 (ja) エッチング装置およびエッチング方法
JP2015073035A (ja) エッチング方法
WO2015186461A1 (ja) エッチング方法
JP2020205304A (ja) エッチング方法およびエッチング装置
JP2014013841A (ja) 処理方法およびコンデショニング方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160829

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170424

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170509

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20171107