JP2015071662A - 熱伝導性シリコーン組成物及びその硬化物 - Google Patents

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Abstract

【課題】混練時に反応釜を摩耗させることなく、熱伝導率が1.5W/m・K以上で耐湿性に優れた硬化物を与える熱伝導性シリコーン組成物の提供。
【解決手段】熱伝導性シリコーン組成物は、(A)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン、(B)SiH基を少なくとも2個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、(C)総質量のうち50質量%以上が疎水処理剤(E)により予め処理された酸化マグネシウムで占められる熱伝導性充填剤、(D)白金族金属系硬化触媒、を含み、疎水処理酸化マグネシウムが、(C−1)平均粒径0.1〜40μmの酸化マグネシウムの疎水処理粉、(C−2)平均粒径40〜80μmの酸化マグネシウムの疎水処理粉からなり、(C−1)及び(C−2)成分の含有割合が、質量比で(C−1)/(C−2)=1〜3/2〜4である。更に、熱伝導、充填剤として酸化アルミニウムを含む。
【選択図】なし

Description

本発明は、熱伝導による電子部品の冷却のために、発熱性電子部品の熱境界面とヒートシンク、回路基板などの熱放散部材との界面、例えば電子機器内の発熱部品と放熱部品の間に設置され放熱に用いられる熱伝導性シリコーン硬化物を与える熱伝導性シリコーン組成物及びその硬化物に関する。
パーソナルコンピューター、デジタルビデオディスク、携帯電話等の電子機器に使用されるCPU、ドライバICやメモリー等のLSIチップは、高性能化・高速化・小型化・高集積化に伴い、それ自身が大量の熱を発生するようになり、その熱によるチップの温度上昇はチップの動作不良、破壊を引き起こす。そのため、動作中のチップの温度上昇を抑制するための多くの熱放散方法及びそれに使用する熱放散部材が提案されている。
従来、電子機器等においては、動作中のチップの温度上昇を抑えるために、アルミニウムや銅等熱伝導率の高い金属板を用いたヒートシンクが使用されている。このヒートシンクは、そのチップが発生する熱を伝導し、その熱を外気との温度差によって表面から放出する。
チップから発生する熱をヒートシンクに効率良く伝えるために、ヒートシンクをチップに密着させる必要があるが、各チップの高さの違いや組み付け加工による公差があるため、柔軟性を有するシートやグリースをチップとヒートシンクとの間に介装させ、このシート又はグリースを介してチップからヒートシンクへの熱伝導を実現している。
グリース状の放熱材料は薄膜化による低熱抵抗が実現されるが、管理が難しいという点がある。また、塗布工程には、手作業でスクリーンプリント又はシリンジからの押し出しを行う場合と、ディスペンス装置を用いて自動で行う場合とがあるが、多くの時間を要し、取扱いも容易でない点から、製品の組み立て工程の律速となるケースがある。
熱伝導性シリコーンゴム等で形成された熱伝導シートは、グリースに比べ、取り扱い性に優れており、様々な分野に用いられている。
特に低硬度の熱伝導性シートは、その形状柔軟性からCPUなどの素子間の凹凸にうまく追従することが可能であり、携帯用のノート型のパーソナルコンピューター等の機器の小型化を阻害せず、効率的な放熱を可能とする利点をもつ。
これら熱伝導性シリコーン硬化物における熱伝導性充填材として、アルミナや水酸化アルミニウムが挙げられる。熱伝導性シリコーン硬化物で熱伝導率が0.5〜4W/m・Kの範囲では、価格及び熱伝導率の観点から熱伝導性充填材としてアルミナが主に用いられることが多い。しかし、アルミナはモース硬度が9と非常に硬く、熱伝導性シリコーン組成物製造時にシェアがかかる際に、反応釜の内壁や攪拌羽の摩耗が進行しやすい。また、比重が3.98と重いアルミナで高充填した場合、熱伝導性シリコーン組成物中に熱伝導性充填材が沈降しやすいという点でも懸念がある。沈降が起きると組成物の成形性に違いが出て、安定的に製品を生産できない。そして、熱伝導性シリコーン組成物を用いる前に再度、攪拌混合を行えば沈降を解消することができるが、コストも時間も掛かってしまう。
一方、水酸化アルミニウムは比重が2.42とアルミナよりも軽く、安価である点が魅力である。しかし、熱伝導率がアルミナよりも小さいため、1.5W/mK以上のシリコーン樹脂組成物を得る際に高充填が必要となり、シリコーン樹脂の信頼性を低下させてしまう。また、耐熱性がアルミナよりも劣るため、150℃以上の高温下で使用される熱伝導性シートへの運用には適していない。
アルミナや水酸化アルミニウム以外の熱伝導性充填材としてアルミニウム、銅、銀、窒化ホウ素、窒化アルミニウムなどがある。それらは熱性能が高いが、熱伝導率が0.5〜4.0W/mKの範囲のシリコーン樹脂硬化物を得る際には、コストの観点から不利となる。さらに、アルミニウムや銅、銀などを用いると熱伝導性シリコーン組成物及び硬化物の絶縁性が低下してしまう。
ここで、酸化マグネシウムの熱伝導率は42〜60W/mKであり、アルミナの26〜36W/mKに比べて高い点で注目に値する。また、酸化マグネシウムのモース硬度は6であり、比重も3.65とアルミナより軽いため、上記のような問題を生じにくい。しかし、吸湿性が高いという欠点をもっており、特開平5−239358号公報(特許文献1)では、特定の水酸化マグネシウムを1,100〜1,600℃で焼成して得られる酸化マグネシウムを配合した熱伝導性シリコーンゴム組成物が開示されているが、高い吸湿性を有する結果、強いアルカリ性を示す等の理由で、シリコーンゴムにクラッキングが生じやすい。
特開平7−292251号公報(特許文献2)には、酸化マグネシウムの表面をシラザンで処理することで得られる、耐湿性に優れた熱伝導性シリコーン樹脂組成物が開示されている。しかし、酸化マグネシウムの粒径が1μmと非常に小さいため、充填量をあげても熱伝導率の向上が見込めず、また、粒径のより大きい粉を用いた際、この方法が適切な有効性を示すかは検証されていない。
特開平8−88488号公報(特許文献3)では、球状酸化マグネシウムと粒状アルミナを組み合わせて成形性を向上させた熱伝導性放熱シートが開示されているが、酸化マグネシウムは熱伝導性充填材の総重量に対して、多くて20質量%程しか使用されておらず、アルミナを多く含有することによる比重の増加、混練時における反応釜の摩耗等の課題は解消されていない。
ここで、表面処理した酸化マグネシウムとアルミナを併用した系は、上記問題を解決するのに有効であるといえる。酸化マグネシウムとアルミナを併用した場合、酸化マグネシウムと水酸化アルミニウムを併用する場合よりも、低充填量で耐熱性にも優れた熱伝導率1.5W/m・K以上のシリコーン樹脂組成物を構成することが可能となる。
また、酸化マグネシウムの表面を疎水処理することによって耐湿性が改善され、高湿下での使用にも適した熱伝導性シリコーン樹脂組成物を得ることができる。
さらに、酸化マグネシウムとアルミナの総質量のうち、酸化マグネシウムを50質量%以上用いることによって、反応釜の磨耗を抑えることができ、さらに熱伝導性充填材としてアルミナのみを用いるよりも同じ充填量であればアルミナと水酸化マグネシウムを併用した場合の方が比重は軽くなるので、熱伝導性シリコーン組成物中の熱伝導性充填材の沈降を抑えることができる。
また、近年、機器の小型化、軽量化が進んでいる。機器全体の軽量化のためには部材単位で見ると、グラム又はミリグラム単位で性能を維持しながらより軽量なものが求められている。熱伝導率が1.5W/m・K以上で酸化マグネシウム及びアルミナを含む熱伝導性充填材のうち、少なくとも50質量%以上が酸化マグネシウムで占められる熱伝導性シリコーン組成物は軽量化の観点からも有利である。
特開平5−239358号公報 特開平7−292251号公報 特開平8−88488号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、粒径の異なる疎水処理酸化マグネシウムを所定の割合で組み合わせて熱伝導性充填材を構成することで、混練時に反応釜を摩耗させることなく、熱伝導率が1.5W/m・K以上で、高温高湿下における耐湿性にも優れた熱伝導性シリコーン硬化物(熱伝導性放熱シート)を与える熱伝導性シリコーン組成物及びその硬化物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、熱伝導性充填材として、表面を予め疎水処理した、平均粒径0.1μm以上40μm未満の酸化マグネシウムと、平均粒径40μm以上80μm未満の酸化マグネシウムを所定の割合で組み合わせること、及びこのように予め疎水処理した酸化マグネシウムを熱伝導性充填材の総質量に対して50質量%以上用いることによって、熱伝導率1.5W/m・K以上で耐湿性を伴った熱伝導性シリコーン硬化物を与える熱伝導性シリコーン組成物及びその硬化物が得られることを見出し、本発明をなすに至った。
従って、本発明は、下記熱伝導性シリコーン組成物及びその硬化物を提供する。
〔1〕
(A)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)ケイ素原子に直接結合した水素原子を少なくとも2個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:ケイ素原子に直接結合した水素原子のモル数が(A)成分由来のアルケニル基のモル数の0.1〜5.0倍となる量、
(C)熱伝導性充填材の総質量のうち50質量%以上が疎水処理剤(E)により予め処理された酸化マグネシウムで占められる熱伝導性充填剤:200〜1,600質量部、
(D)白金族金属系硬化触媒:(A)成分に対して白金族金属元素質量換算で0.1〜1,000ppm、
を含み、疎水処理酸化マグネシウムが、
(C−1)平均粒径0.1μm以上40μm未満の酸化マグネシウムの疎水処理粉及び
(C−2)平均粒径40μm以上80μm未満の酸化マグネシウムの疎水処理粉
からなり、(C−1)及び(C−2)成分の含有割合が、質量比で(C−1)/(C−2)=1〜3/2〜4であることを特徴とする熱伝導性シリコーン組成物。
〔2〕
疎水処理酸化マグネシウムが、疎水処理剤(E)により酸化マグネシウムの総質量に対して0.05〜3.0質量%の割合で予め疎水処理されたものであり、疎水処理剤(E)が、
(E−1)下記一般式(1):
1 a2 bSi(OR34-a-b (1)
(式中、R1は独立に炭素原子数6〜15のアルキル基であり、R2は独立に非置換又は置換の炭素原子数1〜12の1価炭化水素基であり、R3は独立に炭素原子数1〜6のアルキル基であり、aは1〜3の整数、bは0〜2の整数であり、但しa+bは1〜3の整数である。)
で表されるアルコキシシラン化合物及び/又は
(E−2)下記一般式(2):
Figure 2015071662
(式中、R4は独立に炭素原子数1〜6のアルキル基であり、cは5〜100の整数である。)
で表される分子鎖片末端がトリアルコキシシリル基で封鎖されたジメチルポリシロキサン
であることを特徴とする〔1〕記載の熱伝導性シリコーン組成物。
〔3〕
(C)熱伝導性充填材として、さらに酸化アルミニウムを含む〔1〕又は〔2〕記載の熱伝導性シリコーン組成物。
〔4〕
さらに、(F)成分として、下記一般式(1)のアルコキシシラン化合物及び/又は一般式(2)のジメチルポリシロキサンを(A)成分100質量部に対して0.01〜50質量部添加してなる〔1〕〜〔3〕のいずれか1項記載の熱伝導性シリコーン組成物。
1 a2 bSi(OR34-a-b (1)
(式中、R1は独立に炭素原子数6〜15のアルキル基であり、R2は独立に非置換又は置換の炭素原子数1〜12の1価炭化水素基であり、R3は独立に炭素原子数1〜6のアルキル基であり、aは1〜3の整数、bは0〜2の整数であり、但しa+bは1〜3の整数である。)
Figure 2015071662
(式中、R4は独立に炭素原子数1〜6のアルキル基であり、cは5〜100の整数である。)
〔5〕
さらに、(G)成分として、下記一般式(3):
Figure 2015071662
(式中、R5は独立に炭素原子数1〜8の脂肪族不飽和結合を含まない1価炭化水素基、dは5〜2,000の整数である。)
で表される23℃における動粘度が10〜100,000mm2/sのオルガノポリシロキサンを含有することを特徴とする〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の熱伝導性シリコーン組成物。
〔6〕
粘度が800Pa・s以下である〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の熱伝導性シリコーン組成物。
〔7〕
〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の熱伝導性シリコーン組成物を硬化させてなる熱伝導性シリコーン硬化物。
〔8〕
熱伝導率が1.5W/m・K以上である〔7〕記載の熱伝導性シリコーン硬化物。
〔9〕
硬度がアスカーC硬度計で40以下である〔7〕又は〔8〕記載の熱伝導性シリコーン硬化物。
〔10〕
発熱性電子部品と熱放散部材との間に介装され、発熱性電子部品からの熱を熱放散部材に伝熱し、放熱するための伝熱部材用である〔7〕〜〔9〕のいずれかに記載のシリコーン硬化物。
本発明によれば、異なる粒径の疎水処理酸化マグネシウムを所定の割合で組み合わせて全熱伝導性充填材中50質量%以上用いることで、混練時に反応釜を摩耗させることなく、熱伝導率が1.5W/m・K以上で耐湿性に優れたシリコーン硬化物を与える熱伝導性シリコーン組成物及びその硬化物を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
[(A)アルケニル基含有オルガノポリシロキサン]
(A)成分であるアルケニル基含有オルガノポリシロキサンは、ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に2個以上有するオルガノポリシロキサンであり、本発明の組成物の主剤となるものである。通常は主鎖部分が基本的にジオルガノシロキサン単位の繰り返しからなるのが一般的であるが、これは分子構造の一部に分枝状の構造を含んだものであってもよく、また環状体であってもよいが、硬化物の機械的強度等、物性の点から直鎖状のジオルガノポリシロキサンが好ましい。
ケイ素原子に結合するアルケニル基以外の官能基としては、非置換又は置換の1価炭化水素基であり、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基等のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等のシクロアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、ビフェニリル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、メチルベンジル基等のアラルキル基、並びにこれらの基の炭素原子が結合している水素原子の一部又は全部が、フッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子、シアノ基等で置換された基、例えば、クロロメチル基、2−ブロモエチル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、クロロフェニル基、フルオロフェニル基、シアノエチル基、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシル基等が挙げられ、代表的なものは炭素原子数が1〜10、特に代表的なものは炭素原子数が1〜6のものであり、好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、クロロメチル基、ブロモエチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、シアノエチル基等の炭素原子数1〜3の非置換又は置換のアルキル基、及びフェニル基、クロロフェニル基、フルオロフェニル基等の非置換又は置換のフェニル基である。また、ケイ素原子に結合したアルケニル基以外の官能基は全てが同一であることを限定するものではない。
また、アルケニル基としては、例えばビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基等の通常炭素原子数2〜8程度のものが挙げられ、中でもビニル基、アリル基等の低級アルケニル基が好ましく、特に好ましくはビニル基である。なお、アルケニル基は、分子中に2個以上存在することが好ましいが、得られる硬化物の柔軟性がよいものとするため、分子鎖末端のケイ素原子にのみ結合して存在することが好ましい。
このオルガノポリシロキサンの25℃における動粘度は、通常、10〜100,000mm2/s、特に好ましくは500〜50,000mm2/sの範囲である。前記粘度が低すぎると、得られる組成物の保存安定性が悪くなる場合があり、また高すぎると得られる組成物の伸展性が悪くなる場合がある。なお、動粘度はオストワルド粘度計を用いた場合の値である。
この(A)成分のオルガノポリシロキサンは1種単独でも、粘度が異なる2種以上を組み合わせて用いてもよい。
[(B)オルガノハイドロジェンポリシロキサン]
(B)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、1分子中に平均で2個以上、好ましくは2〜100個のケイ素原子に直接結合する水素原子(Si−H基)を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンであり、(A)成分の架橋剤として作用する成分である。即ち、(B)成分中のSi−H基と(A)成分中のアルケニル基とが後述の(D)成分の白金族金属系触媒により促進されるヒドロシリル化反応により付加して、架橋構造を有する3次元網目構造を与える。なお、Si−H基の数が1個未満の場合、硬化しない。
オルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、下記平均構造式(4)で示されるものが用いられるが、これに限定されるものではない。
Figure 2015071662

(式中、R6は独立に脂肪族不飽和結合を含有しない非置換もしくは置換の1価炭化水素基又は水素原子であるが、少なくとも2個、好ましくは2〜10個は水素原子であり、eは1以上の整数、好ましくは10〜100の整数である。)
式(4)中、R6の水素原子以外の脂肪族不飽和結合を含有しない非置換又は置換の1価炭化水素基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基等のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等のシクロアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、ビフェニリル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、メチルベンジル基等のアラルキル基、並びにこれらの基の炭素原子が結合している水素原子の一部又は全部が、フッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子、シアノ基などで置換された基、例えば、クロロメチル基、2−ブロモエチル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、クロロフェニル基、フルオロフェニル基、シアノエチル基、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシル基等が挙げられ、代表的なものは炭素原子数が1〜10、特に代表的なものは炭素原子数が1〜6のものであり、好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、クロロメチル基、ブロモエチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、シアノエチル基等の炭素原子数1〜3の非置換又は置換のアルキル基及びフェニル基、クロロフェニル基、フルオロフェニル基等の非置換又は置換のフェニル基である。また、R6は全てが同一であることを限定するものではない。
(B)成分の添加量は、(B)成分由来のSi−H基が(A)成分由来のアルケニル基1モルに対して0.1〜5.0モルとなる量、望ましくは0.3〜2.0モル、さらに好ましくは0.5〜1.5モルとなる量である。(B)成分由来のSi−H基の量が(A)成分由来のアルケニル基1モルに対して0.1モル未満であると硬化しない、又は硬化物の強度が不十分で成形体としての形状を保持できず取り扱えなくなる。また5.0モルを超えると硬化物の柔軟性がなくなり、硬化物が脆くなる。
[(C)熱伝導性充填材]
(C)成分である熱伝導性充填材は、所定の配合組成に従う表面が疎水処理された酸化マグネシウムを50質量%以上含むものであり、他の充填材を含む場合は表面が必ずしも疎水処理されていない酸化アルミニウムであることが好ましい。(C)成分の全配合量は、(A)成分100質量部に対して200〜1,600質量部であることが必要であり、好ましくは400〜1,200質量部である。この配合量が200質量部未満の場合には、得られる組成物の熱伝導率が悪い上、保存安定性の乏しいものとなり、1,600質量部を超える場合には、組成物の伸展性に乏しく、また強度が弱い成形物となる。
(C)成分の総質量に対して、疎水処理された酸化マグネシウムは50質量%以上含まれることが必要であり、好ましくは70質量%以上である。上限は特に制限されず100質量%であってもよい。酸化マグネシウムは、平均粒径0.1μm以上40μm未満のものと、平均粒径40μm以上80μm未満のものを組み合わせて用いるが、好ましくは平均粒径が10〜30μmのものと、平均粒径50〜70μmのものの組み合わせである。疎水処理された酸化マグネシウムは、(C−1)平均粒径0.1μm以上40μm未満の酸化マグネシウムの疎水処理粉と、(C−2)平均粒径40μm以上80μm未満の酸化マグネシウムの疎水処理粉からなり、その配合比率は、質量比で、(C−1)/(C−2)=1〜3/2〜4であり、好ましくは(C−1)/(C−2)=1.5〜2.5/2.5〜3.5である。
本発明で用いられる酸化アルミニウムは、表面が疎水処理されていてもされていなくてもよい。疎水処理されていない酸化アルミニウムの平均粒径は5〜300μm、特に5〜200μmが好ましく、(C)成分の総重量に対して50質量%未満用いることが好ましい。
なお、本発明において、上記平均粒径は、日機装(株)製の粒度分析計であるマイクロトラックMT3300EXにより測定した体積基準の累積平均粒径(メディアン径)の値である。
酸化マグネシウムの配合量が50質量%未満の場合は、酸化アルミニウム(アルミナ)の比率が増すことで組成物の比重は増加し、反応釜や撹拌羽の摩耗は生じやすくなる。一方、酸化マグネシウムの粒径の比率が上記の範囲外にある場合には、組成物の粘度が著しく増加し、硬化物の成型が非常に困難となる。これらの熱伝導性充填材は、通常、市販のものを使用することができる。
ここで、疎水処理方法について説明すると、疎水処理剤(E)として、特に下記(E−1)及び/又は(E−2)成分を用いることが好ましい。本発明では、疎水処理剤により予め疎水処理された(C)成分である酸化マグネシウムを用いることで、酸化マグネシウムをより効率的に、(A)成分からなるマトリックス中に分散させることができる。また、酸化アルミニウムに対しても(E)成分を用いて、表面を疎水処理することが可能である。
(E−1)成分:
(E−1)成分は、下記一般式(1)
1 a2 bSi(OR34-a-b (1)
(式中、R1は独立に炭素原子数6〜15のアルキル基であり、R2は独立に非置換又は置換の炭素原子数1〜12の1価炭化水素基であり、R3は独立に炭素原子数1〜6のアルキル基であり、aは1〜3の整数、bは0〜2の整数であり、但しa+bは1〜3の整数である。)
で表されるアルコキシシラン化合物である。
上記一般式(1)において、R1で表されるアルキル基としては、例えばヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基等が挙げられる。このR1で表されるアルキル基の炭素原子数が6〜15の範囲を満たすと(C)成分の濡れ性が十分向上し、取り扱い性がよく、組成物の低温特性が良好なものとなる。
2で表される非置換又は置換の1価炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基等のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等のシクロアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、ビフェニリル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、メチルベンジル基等のアラルキル基、並びにこれらの基の炭素原子が結合している水素原子の一部又は全部が、フッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子、シアノ基等で置換された基、例えば、クロロメチル基、2−ブロモエチル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、クロロフェニル基、フルオロフェニル基、シアノエチル基、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシル基等が挙げられ、代表的なものは炭素原子数が1〜10、特に代表的なものは炭素原子数が1〜6のものであり、好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、クロロメチル基、ブロモエチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、シアノエチル基等の炭素原子数1〜3の非置換又は置換のアルキル基、及びフェニル基、クロロフェニル基、フルオロフェニル基等の非置換又は置換のフェニル基が挙げられる。R3としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基等が挙げられる。
(E−2)成分:
(E−2)成分は、下記一般式(2)
Figure 2015071662
(式中、R4は独立に炭素原子数1〜6のアルキル基であり、cは5〜100、好ましくは5〜70、特に好ましくは10〜50の整数である。)
で表される分子鎖片末端がトリアルコキシシリル基で封鎖されたジメチルポリシロキサンである。
上記一般式(2)において、R4で表されるアルキル基は上記一般式(1)中のR3で表されるアルキル基と同種のものが例示される。
(E)成分の疎水処理剤としては、(E−1)成分と(E−2)成分のいずれか一方でも両者を組み合わせても差し支えない。(E−1)成分と(E−2)成分を併用する場合は、質量比で(E−1)/(E−2)=2〜4/1〜3の割合で用いることが好ましい。(C)成分である酸化マグネシウムの疎水化処理は、酸化マグネシウムと所定量の疎水処理剤をミキサー中に、約100〜120℃で撹拌した後、約100〜150℃で乾燥させることで行われる。しかし、その処理方法はこの方法に限定されるものではない。
疎水処理する際のその処理量は酸化マグネシウムの総質量に対して、0.05〜3.0質量%が好ましく、さらに好ましくは0.2〜2.0質量%である。処理量が0.05質量%より少ない場合、酸化マグネシウムは十分に疎水処理されず、(A)成分からなるマトリックス中に均一に分散させることができない場合がある。一方、処理量が3.0質量%を超える場合は(E)成分中のトリメトキシシリル基間で縮合が生じてしまい、処理剤としての効果が低下する場合がある。
[(D)硬化触媒]
(D)成分の白金属金属系硬化触媒は、(A)成分由来のアルケニル基と、(B)成分由来のSi−H基の付加反応を促進するための触媒であり、ヒドロシリル化反応に用いられる触媒として周知の触媒が挙げられる。その具体例としては、例えば、白金(白金黒を含む)、ロジウム、パラジウム等の白金族金属単体、H2PtCl4・nH2O、H2PtCl6・nH2O、NaHPtCl6・nH2O、KaHPtCl6・nH2O、Na2PtCl6・nH2O、K2PtCl4・nH2O、PtCl4・nH2O、PtCl2、Na2HPtCl4・nH2O(但し、式中、nは0〜6の整数であり、好ましくは0又は6である)等の塩化白金、塩化白金酸及び塩化白金酸塩、アルコール変性塩化白金酸(米国特許第3,220,972号明細書参照)、塩化白金酸とオレフィンとのコンプレックス(米国特許第3,159,601号明細書、同第3,159,662号明細書、同第3,775,452号明細書参照)、白金黒、パラジウム等の白金族金属をアルミナ、シリカ、カーボン等の担体に担持させたもの、ロジウム−オレフィンコンプレックス、クロロトリス(トリフェニルフォスフィン)ロジウム(ウィルキンソン触媒)、塩化白金、塩化白金酸又は塩化白金酸塩とビニル基含有シロキサン、特にビニル基含有環状シロキサンとのコンプレックスなどが挙げられる。
(D)成分の使用量は、所謂触媒量で良く、通常、(A)成分に対する白金族金属元素の質量換算で、0.1〜1,000ppm程度が良い。
本発明の組成物には、さらに必要に応じ、下記(F)〜(H)成分を配合することができる。
[(F)表面処理剤]
表面処理剤は、組成物調製の際に(C)成分である熱伝導性充填材を(A)成分からなるマトリックス中に均一に分散させることを目的にして配合することができる。
この場合、表面処理剤としては、上記式(1)で表されるアルコキシシラン化合物、上記式(2)で表される分子鎖片末端がトリアルコキシシリル基で封鎖されたジメチルポリシロキサンが挙げられる。即ち、上記疎水処理剤と同じものを用いることができるが、熱伝導性充填材の疎水処理に用いたものと同一のものを使用しても、これとは異なるものを使用してもよい。
上記式(1)のアルコキシシラン化合物及び/又は式(2)のジメチルポリシロキサンを表面処理剤として用いる場合、その配合量は、(A)成分100質量部に対して0.01〜50質量部、特に0.1〜30質量部であることが好ましい。本成分の割合が多くなるとオイル分離を誘発する可能性がある。割合が少ない場合、ポリオルガノシロキサンと熱伝導性充填材の濡れ性が低下し、組成物を形成できない。
[(G)オルガノポリシロキサン]
本発明の熱伝導性シリコーン組成物には、熱伝導性シリコーン組成物の粘度調整等の特性付与を目的として、(G)成分として、下記一般式(3)
Figure 2015071662
(式中、R5は独立に炭素原子数1〜18の脂肪族不飽和結合を含まない1価炭化水素基、dは5〜2,000の整数である。)
で表される23℃における動粘度が10〜100,000mm2/sのオルガノポリシロキサンを添加することができる。(G)成分は、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
上記R5は独立に非置換又は置換の炭素原子数1〜18の脂肪族不飽和結合を含まない1価炭化水素基である。R5としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基等のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等のシクロアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、ビフェニリル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、メチルベンジル基等のアラルキル基、並びにこれらの基の炭素原子が結合している水素原子の一部又は全部が、フッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子、シアノ基等で置換された基、例えば、クロロメチル基、2−ブロモエチル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、クロロフェニル基、フルオロフェニル基、シアノエチル基、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシル基等が挙げられ、代表的なものは炭素原子数が1〜10、特に代表的なものは炭素原子数が1〜6のものであり、好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、クロロメチル基、ブロモエチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、シアノエチル基等の炭素原子数1〜3の非置換又は置換のアルキル基、及びフェニル基、クロロフェニル基、フルオロフェニル基等の非置換又は置換のフェニル基が挙げられるが、特にメチル基、フェニル基が好ましい。
上記dは要求される粘度の観点から、好ましくは5〜2,000の整数で、特に好ましくは10〜1,000の整数である。
また、(G)成分の25℃における動粘度は、好ましくは10〜100,000mm2/sであり、特に100〜10,000mm2/sであることが好ましい。該動粘度が10mm2/sより低いと、得られる組成物の硬化物がオイルブリードを発生しやすくなる。該動粘度が100,000mm2/sよりも大きいと、得られる熱伝導性組成の柔軟性が乏しくなりやすい。
(G)成分を本発明の組成物に添加するときは、その添加量は限定されず、所望の効果が得られる量であればよいが、(A)成分100質量部に対して、好ましくは0.1〜100質量部、より好ましくは1〜50質量部である。添加量がこの範囲にあると、硬化前の熱伝導性組成物の良好な流動性、作業性を維持しやすく、また(C)成分の熱伝導性充填材を組成物に充填するのが容易である。
[(H)反応制御剤]
(H)成分としての付加反応制御剤は、通常の付加反応硬化型シリコーン組成物に用いられる公知の付加反応制御剤を全て用いることができる。例えば、1−エチニル−1−ヘキサノール、3−ブチン−1−オールなどのアセチレン化合物や、各種窒素化合物、有機リン化合物、オキシム化合物、有機クロロ化合物等が挙げられる。使用量としては、有効量であり、(A)成分100質量部に対して0.01〜1質量部程度、特に0.1〜0.8質量部程度が望ましい。配合量が多すぎると硬化反応が進まず、成形効率が損なわれる場合がある。
[その他の成分]
本発明の熱伝導性シリコーン組成物には、本発明の目的及び作用効果を損なわない範囲で、更に他の成分を配合しても差し支えない。例えば、酸化鉄、酸化セリウム等の耐熱性向上剤;シリカ等の粘度調整剤;着色剤;離型剤等の任意成分を配合することができる。
[組成物の粘度]
本発明の熱伝導性シリコーン組成物の粘度は、25℃において800Pa・s以下が好ましく、より好ましくは400Pa・s以下、さらに好ましくは200Pa・s以下、特に好ましくは100Pa・s以下である。粘度が高すぎると成形性が損なわれる場合がある。なお、本発明において、この粘度はB型粘度計による測定に基づく。
[熱伝導性シリコーン組成物の調製方法]
本発明の熱伝導性シリコーン組成物は、上述した各成分を常法に準じて均一に混合することにより調製することができる。
[熱伝導性シリコーン硬化物の硬化方法]
熱伝導性シリコーン組成物を成形する硬化条件としては、公知の付加反応硬化型シリコーンゴム組成物と同様でよく、例えば常温でも十分硬化するが、必要に応じて加熱してもよい。好ましくは100〜120℃で8〜12分間で付加硬化させるのがよい。このような本発明の成形物は熱伝導性に優れる。
[成形体の熱伝導率]
本発明における成形体(熱伝導性シリコーン硬化物)の熱伝導率は、ホットディスク法により測定した25℃における測定値が1.5W/m・K以上であることが望ましい。熱伝導率が1.5W/m・K未満であると、発熱量の大きい発熱体への適用が不可となる。
[成形体の硬度]
本発明における成形体の硬度はアスカーC硬度計で測定した25℃における測定値が40以下、好ましくは30以下、より好ましくは20以下、さらに好ましくは10以下である。硬度が40を超える場合、被放熱体の形状に沿うように変形し、被放熱体に応力をかけることなく良好な放熱特性を示すことが困難になる場合がある。
[成形体の用途]
上記成形体は、発熱性電子部品の熱境界面とヒートシンク、回路基板などの熱放散部材との界面、例えば、電子機器内の発熱部品と放熱部品の間に介装されて、発熱性電子部品からの熱を熱放散部材に伝熱し、放熱するための伝熱部材として使用することができる。
以下に実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
下記実施例及び比較例に用いられる(A)〜(H)成分を下記に示す。
(A)成分:
下記式(5)で示されるオルガノポリシロキサン。
Figure 2015071662

(式中、Xはビニル基であり、fは下記粘度を与える数である。)
(A−1)動粘度:600mm2/s
(A−2)動粘度:30,000mm2/s
(B)成分:
下記式(6)で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン。
Figure 2015071662
(式中、gは28、hは2である。)
(C)成分:
平均粒径が下記の通りである酸化マグネシウム。
(C−1):平均粒径が10μmの酸化マグネシウムの質量に対して、1.0質量%の下記(E−1)成分を添加したものをヘンシェルミキサー中、110〜120℃で反応及び乾燥を行った疎水処理粉
(C−2):平均粒径が50μmの酸化マグネシウムの質量に対して、0.5質量%の下記(E−1)成分を添加したものをヘンシェルミキサー中、110〜120℃で反応及び乾燥を行った疎水処理粉
(C−3):平均粒径が10μmの酸化マグネシウムの質量に対して、1.0質量%の下記(E−2)成分を添加したものをヘンシェルミキサー中、110〜120℃で反応及び乾燥を行った疎水処理粉
(C−4):平均粒径が50μmの酸化マグネシウムの質量に対して、0.5質量%の下記(E−2)成分を添加したものをヘンシェルミキサー中、110〜120℃で反応及び乾燥を行った疎水処理粉
(C−5):平均粒径10μmの酸化マグネシウム
(C−6):平均粒径50μmの酸化マグネシウム
(C−7):平均粒径10μmの酸化アルミニウム
(C−8):平均粒径45μmの酸化アルミニウム
(D)成分:
5質量%塩化白金酸2−エチルヘキサノール溶液
(E−1)成分:
下記式(7)で示されるトリメトキシシラン。
Figure 2015071662
(E−2)成分,(F)成分:
下記式(8)で示される平均重合度が30の片末端がトリメトキシシリル基で封鎖されたジメチルポリシロキサン。
Figure 2015071662
(G)成分:
可塑剤として、下記式(9)で示されるジメチルポリシロキサン。
Figure 2015071662
(式中、jは100である。)
(H)成分:
付加反応制御剤として、エチニルメチリデンカルビノール。
[実施例1〜8、比較例1〜8]
実施例1〜8及び比較例1〜8において、上記(A)〜(H)成分を下記表に示す所定の量を用いて下記のように組成物を調製し、成形硬化させ、下記方法に従って組成物の成形性の確認及び反応釜の摩耗の確認を行った。また、得られた硬化物に対して下記方法に従い、熱伝導率の測定、高温高湿試験及び硬度の測定を実施した。結果を表中に併記する。
[組成物の調製]
(A)、(C)、(F)、(G)成分を下記表の実施例1〜8及び比較例1〜8に示す所定の量で加え、プラネタリーミキサーで60分間混練した。
そこに(D)、(H)成分を下記表の実施例1〜8及び比較例1〜8の所定の量で加え、さらにセパレータとの離型を促す内添離型剤として、信越化学工業(株)製のフェニル変性シリコーンオイルであるKF−54を有効量加え、さらに60分間混練した。
そこにさらに(B)成分を下記表の実施例1〜8及び比較例1〜8に示す所定の量で加え、30分間混練し、組成物を得た。
[成形方法]
得られた組成物を60mm×60mm×6mmの金型に流し込み、プレス成形機を用いて120℃、10分間で成形した。
[評価方法]
(a)熱伝導率:
実施例1〜8及び比較例1〜8で得られた組成物を6mm厚のシート状に硬化させ、そのシートを2枚用いて、熱伝導率計(TPA−501、京都電子工業(株)製の商品名)を用いて、該シートの熱伝導率を測定した。
(b)硬度:
実施例1〜8及び比較例1〜8で得られた組成物を6mm厚のシート状に硬化させ、そのシートを2枚重ねてアスカーC硬度計で測定した。
(c)耐湿性:
実施例1〜8及び比較例1〜8で得られた硬化物に対して、85℃/85%Rhの条件で高温高湿試験を行い、200時間後の硬度をアスカーC硬度計を用いて測定した。初期の硬度は20と設定し、200時間後の硬度が22以上に上昇した場合は「無し」、硬度が21以下となった場合は「有り」と表記した。
(d)成形性:
得られた熱伝導性シリコーン組成物の成型の際、金型に流し込む操作に対して、問題なく操作を完了できた場合を「良好」、粘度が高すぎるため取り扱いが難しく、操作の達成が不可能であった場合を「不可」とした。
(e)反応釜の磨耗:
上記調整法に従い組成物を調整する段階で、反応釜が削れて黒色成分の混入が目視にて確認できれば「有り」、確認できなければ「無し」とした。アルミナと水酸化マグネシウムを熱伝導性充填材に用いた際の組成物は白色であるため、黒色成分の混入が鮮明で分かりやすい。
Figure 2015071662
Figure 2015071662
比較例1のように疎水処理した酸化マグネシウム(マグネシア)において、10μmと50μmの粒系比率が1〜3/2〜4の範囲外であるものは、組成物の粘度が著しく増大し、成形が困難であった。比較例2のように、疎水処理酸化マグシウムの含有量が熱伝導性充填材の総質量に対して50質量%を下回る場合では、酸化アルミニウム(アルミナ)による釜の摩耗から黒色物質の混入が確認された。また、比較例3,4のように、疎水処理しない酸化マグネシウムを用いて硬化物を成形した場合、高温高湿下での硬度上昇が大きく、十分な耐湿性を示さなかった。加えて、比較例5〜8のように、(E−1)又は(E−2)成分で処理した酸化マグネシウムが50質量%未満であり、未処理の酸化マグネシウムを組み合わせて用いた場合も、成型物の耐湿性は不十分であった。
一方、実施例1〜8のように、疎水処理剤としての(E−1)又は(E−2)成分によって処理された粒径50μmと10μmの酸化マグネシウムを、熱伝導性充填材の総質量に対して合わせて50質量%以上用いて、さらにその含有割合を10μm/50μm=1〜3/2〜4の質量比率として組成物を構成したところ、反応釜は摩耗することなく、安定した硬化物の成型が可能であった。また、硬化物の熱伝導率は1.5W/m・K以上であり、高温高湿下での耐湿性にも優れていた。

Claims (10)

  1. (A)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン:100質量部、
    (B)ケイ素原子に直接結合した水素原子を少なくとも2個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:ケイ素原子に直接結合した水素原子のモル数が(A)成分由来のアルケニル基のモル数の0.1〜5.0倍となる量、
    (C)熱伝導性充填材の総質量のうち50質量%以上が疎水処理剤(E)により予め処理された酸化マグネシウムで占められる熱伝導性充填剤:200〜1,600質量部、
    (D)白金族金属系硬化触媒:(A)成分に対して白金族金属元素質量換算で0.1〜1,000ppm、
    を含み、疎水処理酸化マグネシウムが、
    (C−1)平均粒径0.1μm以上40μm未満の酸化マグネシウムの疎水処理粉及び
    (C−2)平均粒径40μm以上80μm未満の酸化マグネシウムの疎水処理粉
    からなり、(C−1)及び(C−2)成分の含有割合が、質量比で(C−1)/(C−2)=1〜3/2〜4であることを特徴とする熱伝導性シリコーン組成物。
  2. 疎水処理酸化マグネシウムが、疎水処理剤(E)により酸化マグネシウムの総質量に対して0.05〜3.0質量%の割合で予め疎水処理されたものであり、疎水処理剤(E)が、
    (E−1)下記一般式(1):
    1 a2 bSi(OR34-a-b (1)
    (式中、R1は独立に炭素原子数6〜15のアルキル基であり、R2は独立に非置換又は置換の炭素原子数1〜12の1価炭化水素基であり、R3は独立に炭素原子数1〜6のアルキル基であり、aは1〜3の整数、bは0〜2の整数であり、但しa+bは1〜3の整数である。)
    で表されるアルコキシシラン化合物及び/又は
    (E−2)下記一般式(2):
    Figure 2015071662
    (式中、R4は独立に炭素原子数1〜6のアルキル基であり、cは5〜100の整数である。)
    で表される分子鎖片末端がトリアルコキシシリル基で封鎖されたジメチルポリシロキサン
    であることを特徴とする請求項1記載の熱伝導性シリコーン組成物。
  3. (C)熱伝導性充填材として、さらに、酸化アルミニウムを含む請求項1又は2記載の熱伝導性シリコーン組成物。
  4. さらに、(F)成分として、下記一般式(1)のアルコキシシラン化合物及び/又は一般式(2)のジメチルポリシロキサンを(A)成分100質量部に対して0.01〜50質量部添加してなる請求項1〜3のいずれか1項記載の熱伝導性シリコーン組成物。
    1 a2 bSi(OR34-a-b (1)
    (式中、R1は独立に炭素原子数6〜15のアルキル基であり、R2は独立に非置換又は置換の炭素原子数1〜12の1価炭化水素基であり、R3は独立に炭素原子数1〜6のアルキル基であり、aは1〜3の整数、bは0〜2の整数であり、但しa+bは1〜3の整数である。)
    Figure 2015071662
    (式中、R4は独立に炭素原子数1〜6のアルキル基であり、cは5〜100の整数である。)
  5. さらに、(G)成分として、下記一般式(3):
    Figure 2015071662
    (式中、R5は独立に炭素原子数1〜8の脂肪族不飽和結合を含まない1価炭化水素基、dは5〜2,000の整数である。)
    で表される23℃における動粘度が10〜100,000mm2/sのオルガノポリシロキサンを含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の熱伝導性シリコーン組成物。
  6. 粘度が800Pa・s以下である請求項1〜5のいずれか1項記載の熱伝導性シリコーン組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の熱伝導性シリコーン組成物を硬化させてなる熱伝導性シリコーン硬化物。
  8. 熱伝導率が1.5W/m・K以上である請求項7記載の熱伝導性シリコーン硬化物。
  9. 硬度がアスカーC硬度計で40以下である請求項7又は8記載の熱伝導性シリコーン硬化物。
  10. 発熱性電子部品と熱放散部材との間に介装され、発熱性電子部品からの熱を熱放散部材に伝熱し、放熱するための伝熱部材用である請求項7〜9のいずれか1項記載のシリコーン硬化物。
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