JP2015070096A - 液滴塗布装置及び液滴塗布方法 - Google Patents

液滴塗布装置及び液滴塗布方法 Download PDF

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Abstract

【課題】製造工程数及び製造コストを抑えることができる液滴塗布装置及び液滴塗布方法を提供する。
【解決手段】液滴塗布装置1は、塗布対象物となる基材Wに形成された凹部に向け、塗布液の液滴を吐出する塗布部としての塗布ヘッド4と、凹部の容量より多い量の塗布液を凹部に供給し、この供給された塗布液が凹部の周囲の基材W上で環状の壁を形成するように塗布液が乾燥した状態で、その壁から溢れ出さない量の塗布液を凹部に供給するように塗布ヘッド4を制御する制御部5とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、液滴塗布装置及び液滴塗布方法に関する。
半導体パッケージ(半導体装置)はコンピュータや携帯型情報端末、通信機器などの各種の電子機器に用いられており、この半導体パッケージの小型化や高密度化の要求からBGA(Ball Grid Allay)やCSP(Chip Size/Scale Package)などの表面実装技術が実用化されている。この表面実装技術では、外部接続端子として機能するハンダ(はんだ)バンプが用いられており、半導体パッケージがフリップチップ実装によって基板上に搭載されている。
前述のハンダバンプを形成する形成方法としては、基材にハンダボールをマウントする方式やハンダペーストを印刷する方式、ハンダを密着させるメッキ方式などがある。ハンダボールをマウントする方式では、基材の各電極にフラックスを塗布し、そのフラックス上にハンダボールを搭載してから、リフロー炉によりハンダボールを溶融してハンダバンプを形成する。また、ペーストを印刷する方式では、基材の各電極にマスクを介してペーストを塗布し、リフロー炉によりペーストを溶融してハンダバンプを形成する。メッキ方法では、リソグラフィ技術によりバンプパターンを形成し、これにメッキを施してハンダバンプを形成する。
特開2004−228375号公報
しかしながら、前述のハンダボールをマウントする方式では、基材にフラックスを塗布する工程とハンダボールを搭載する工程の2工程がリフロー工程前に必要となるため、製造工程数が多くなってしまう。また、前述のペーストを印刷する方式ではマスクが必要となり、メッキ方式でもリソグラフィ工程が必要となるため、工程や装置が複雑になり、どちらの方式でも製造コストが高くなってしまう。このため、製造工程数及び製造コストを抑えることが求められている。
本発明が解決しようとする課題は、製造工程数及び製造コストを抑えることができる液滴塗布装置及び液滴塗布方法を提供することである。
本発明の実施形態に係る液滴塗布装置は、塗布対象物に形成された凹部に向け、塗布液の液滴を吐出する塗布部と、凹部の容量より多い量の塗布液を凹部に供給し、この供給された塗布液が凹部の周囲の塗布対象物上で環状の壁を形成するように塗布液が乾燥した状態で、その環状の壁から溢れ出さない量の塗布液を凹部に供給するように塗布部を制御する制御部とを備える。
本発明の実施形態に係る液滴塗布方法は、塗布対象物に形成された凹部に向け、塗布液の液滴を吐出する塗布部を用いて、凹部の容量より多い量の塗布液を凹部に供給する工程と、凹部に供給された塗布液が凹部の周囲の塗布対象物上で環状の壁を形成するように塗布液を乾燥させる工程と、凹部の周囲の塗布対象物上に塗布液による環状の壁が形成された状態で、塗布部を用いて環状の壁から溢れ出さない量の塗布液を凹部に供給する工程とを有する。
本発明によれば、製造工程数及び製造コストを抑えることができる。
第1の実施形態に係る液滴塗布装置の概略構成を示す図である。 第1の実施形態に係る塗布ヘッドの概略構成を示す断面図である。 第1の実施形態に係る塗布工程を説明するための第1の工程断面図である。 第1の実施形態に係る塗布工程を説明するための第2の工程断面図である。 第1の実施形態に係る塗布工程を説明するための第3の工程断面図である。 第1の実施形態に係る塗布工程を説明するための第4の工程断面図である。 第1の実施形態に係る塗布工程を説明するための第5の工程断面図である。 第1の実施形態に係る塗布工程を説明するための第6の工程断面図である。 第1の実施形態に係る塗布工程を説明するための第7の工程断面図である。 第1の実施形態に係る塗布工程を説明するための第8の工程断面図である。 第1の実施形態に係る塗布工程を説明するための第9の工程断面図である。 第1の実施形態に係る塗布工程を説明するための第10の工程断面図である。 第2の実施形態に係る塗布工程を説明するための第1の工程断面図である。 第2の実施形態に係る塗布工程を説明するための第2の工程断面図である。 第2の実施形態に係る塗布工程を説明するための第3の工程断面図である。 第2の実施形態に係る塗布工程を説明するための第4の工程断面図である。 第2の実施形態に係る塗布工程を説明するための第5の工程断面図である。 第2の実施形態に係る塗布工程を説明するための第6の工程断面図である。 第2の実施形態に係る塗布工程を説明するための第7の工程断面図である。 第2の実施形態に係る塗布工程を説明するための第8の工程断面図である。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態について図1ないし図12を参照して説明する。
図1に示すように、本発明の第1の実施形態に係る液滴塗布装置1は、塗布対象物としての基材Wを水平状態(図1中、X軸方向及びY軸方向に沿う状態)で支持するステージ2と、そのステージ2をX軸方向に搬送するステージ搬送部3と、ステージ2上の基材Wの塗布面に向けて液滴を吐出(滴下も含む)する塗布ヘッド4と、各部を制御する制御部5とを備えている。
ステージ2は、ステージ搬送部3上に設けられ、X軸方向に移動可能に形成されている。このステージ2の載置面は平坦であり、基材Wはその載置面上に置かれ、静電チャックや吸着チャックなどの機構あるいは自重によって固定される。
ステージ搬送部3は、ステージ2を支持し、その支持したステージ2をX軸方向に案内して移動させる。このステージ搬送部3は制御部5に電気的に接続されており、制御部5による制御に応じて駆動する。なお、ステージ搬送部3としては、例えば、サーボモータを駆動源とする送りねじ式の移動機構やリニアモータを駆動源とするリニアモータ式の移動機構などを用いることが可能である。このステージ搬送部3がステージ2と塗布ヘッド4とをステージ2上の基材Wの塗布面に沿って相対移動させる移動装置として機能する。
塗布ヘッド4は、その内部に収容する塗布液である溶液を複数の液滴として外部に吐出する塗布部として機能する。この塗布ヘッド4はY軸方向に移動可能に形成されており、ステージ2及びステージ搬送部3を跨ぐ門型のコラムなどの支持部材にヘッド搬送部(いずれも図示せず)を介して設けられている。なお、ヘッド搬送部としては、例えば、前述と同様、ねじ式の移動機構やリニアモータ式の移動機構などを用いることが可能である。このヘッド搬送部もステージ2と塗布ヘッド4とをステージ2上の基材Wの塗布面に沿って相対移動させる移動装置として機能する。
なお、前述の塗布ヘッド4はY軸方向に移動可能になっているが、これに限るものではなく、ステージ2と塗布ヘッド4とがステージ2上の基材Wの塗布領域において相対移動すれば良く、例えば、塗布ヘッド4を固定してステージ2をX軸方向及びY軸方向に移動可能にするようにしても良く、逆に、ステージ2を固定して塗布ヘッド4をX軸方向及びY軸方向に移動可能にするようにしても良いし、さらに、ステージ2と塗布ヘッド4とがそれぞれX軸方向及びY軸方向に移動するようにしても良い。
ここで、塗布液としての溶液は、導電性物質(例えば、金属)や分散剤(例えば、有機物)などの溶質と、その溶質を溶解(分散)させる揮発性溶媒とにより構成されている。この溶液の液滴が基材Wの表面上に着弾し、その溶液から溶媒が完全に揮発すると、導電性物質や分散剤などの溶質が残留することになる。なお、金属としては、例えば、錫や金、銀などを用いることが可能である。
前述の塗布ヘッド4は、図2に示すように、液滴を吐出するための複数の吐出孔11a及びそれらの吐出孔11aにそれぞれ連通する複数の液室12aを有するノズルプレート11と、そのノズルプレート11が取り付けられるヘッド本体12と、ノズルプレート11とヘッド本体12との間に挟まれて設けられ、各液室12aの容積を変化させる可撓板13と、その可撓板13を変形させる複数の圧電素子14と、それらの圧電素子14を駆動させる圧電素子駆動部15とを備えている。
ノズルプレート11には、複数個の吐出孔11aが長手方向に所定ピッチ(所定間隔)で直線状に並べられて形成されている。これらの吐出孔11aの並び方向が図1中のY軸方向に対して所定角度だけ傾くことが可能になるように塗布ヘッド4が支持部材に設けられている。例えば、塗布ヘッド4が回転機構(図示せず)によりθ方向(図1中のXY平面に沿う回転方向)に回転可能に支持されており、その回転機構によりY軸方向に対して所定角度だけ傾けられる。この所定角度を変更することによって、基材W上でY軸方向に並ぶ各液滴の間隔、すなわちY軸方向の塗布ピッチを調整することが可能である。
ヘッド本体12には、溶液を収容する各液室12aに加え、それらの液室12aに枝管路(図示せず)を介して連通する主管路12bと、その主管路12bの一端に連通する給液管路12cと、主管路12bの他端に連通する排液管路12dとが形成されている。給液管路12cは溶液タンクから主管路12bに溶液を供給するための流路であり、チューブやパイプなどの供給管を介して溶液タンクに接続されている。また、排液管路12dは主管路12bを通過した溶液を溶液タンクに戻すための流路であり、チューブやパイプなどの排出管を介して前述の溶液タンクに接続されている。
可撓板13は、その変形により各液室12aの容積を増減させるための板部材である。この可撓板13は撓み変形可能にヘッド本体12に取付けられており、各液室12aの壁部として機能する。なお、ヘッド本体12は矩形枠状に形成されており、その下面側開口部分が可撓板13によって閉塞されている。この可撓板13がノズルプレート11により覆われ、ノズルプレート11と可撓板13との間に各液室12aが形成されている。
各圧電素子14は、各液室12aにそれぞれ対向させて可撓板13に固着されている。これらの圧電素子14は圧電素子駆動部15に電気的に接続されており、その圧電素子駆動部15からの電力供給により駆動する。圧電素子14が駆動して伸縮すると、その駆動した圧電素子14に対応する可撓板13の一部が変形するため、その変形に応じて液室12aの容積が増減し、その液室12aに連通する吐出孔11aから液滴が吐出される。この圧電素子14が駆動素子として機能する。
圧電素子駆動部15は、制御部5に電気的に接続されており、その制御部5からの制御信号を受けて各圧電素子14に個別に電圧を印加することが可能なデバイスである。この圧電素子駆動部15は、制御部5からの制御信号に応じて各圧電素子14を個別に駆動させ、塗布ヘッド4の各吐出孔11aから個々に液滴を吐出させる。
このような構成の塗布ヘッド4は、圧電素子駆動部15による各圧電素子14に対する駆動電圧の印加に応じて、可撓板13の変形により各液室12a内の溶液を対応する吐出孔11aから押し出して液滴として吐出する。この吐出前、各液室12aは溶液により満たされている。
図1に戻り、制御部5は、ステージ搬送部3や塗布ヘッド4などの各部を制御するマイクロコンピュータ、加えて、塗布に関する塗布情報や各種プログラムを記憶する記憶部(いずれも図示せず)などを備えている。ここで、塗布情報は、ドットパターンなどの所定の塗布パターン、塗布ヘッド4の駆動電圧、吐出周波数(吐出タイミング)及び基材Wの移動速度(塗布速度)に関する情報などを含んでいる。
制御部5は、塗布情報に基づいてステージ搬送部3や塗布ヘッド4などを制御し、ステージ2上の基材Wと塗布ヘッド4とを相対移動させながら、ステージ2上の基材Wに向けて塗布ヘッド4の各吐出孔11aから溶液の液滴を間欠吐出し、その基材W上の塗布対象領域に液滴のドット列を順次塗布する塗布動作を行う。例えば、ステージ2をX軸方向に移動させつつそのステージ2上の基材Wに対する走査塗布を行い、その一回の走査塗布後、塗布ヘッド4をY軸方向に所定ピッチ(例えば、Y軸方向の塗布ピッチ×吐出孔11aの個数)だけ移動させ、再びステージ2をX軸方向に移動させてそのステージ2上の基材Wに対する走査塗布を行う。この走査塗布を繰り返し、基材W上の塗布対象領域の全領域に対する塗布を行う。
また、制御部5は、塗布ヘッド4が備える圧電素子駆動部15を介して各圧電素子14の駆動を制御し、所定の駆動電圧や吐出周波数などに基づき、所定の吐出タイミングで各圧電素子14に駆動電圧を印加する。なお、駆動電圧を変更することによって液滴の吐出量を調整することが可能である。また、吐出周波数や基材Wの移動速度を変更することによって基材W上でX軸方向(基材Wの移動方向)に並ぶ各液滴の間隔、すなわちX軸方向の塗布ピッチを調整することが可能である。
次に、前述の液滴塗布装置1の導電性バンプ形成に係る塗布動作(塗布方法)について説明するが、まず、塗布対象物となる基材Wについて説明し、その後、塗布工程について説明する。なお、液滴塗布装置1の制御部5が各種のプログラムに基づいて塗布処理を実行する。
図3に示すように、塗布対象物となる基材Wは、ウェーハなどの基板21と、その基板21上に形成された電極(電極パッド)22と、その電極22を露出させるように積層された絶縁層(例えば樹脂層)23とによって構成されている。この絶縁層23は、電極22を底面に有する凹部(バンクとも呼ばれる)23aを有している。この凹部23aの開口は平面視で例えば丸形状であり、凹部23aの内壁は底面に向かって開口径が小さくなるように徐々に傾斜している。ただし、凹部23aの形状は特に限定されるものではない。
なお、図3においては、電極22及び凹部23aを一つずつ示しているだけであるが、実際にはそれぞれ複数存在している。例えば、電極22は基板21上にマトリックス状(行列状)に複数設けられており、その電極22が絶縁層23により覆われないように凹部23aは電極22の配置に合わせてマトリックス状に複数設けられている。このマトリックス状に並ぶ複数の凹部23aに塗布ヘッド4によって溶液が供給されるが、このとき、塗布ヘッド4は溶液の液滴を供給可能な範囲内の複数の凹部23aに対して一度に吐出することになる。以下の図面でも、説明の簡略化のため、電極22及び凹部23aを一つずつ示しており、この図面に基づいて基材Wに対する塗布工程を説明する。
第1の実施形態に係る塗布工程では、まず、基材Wの凹部23a(図3参照)に向けて塗布ヘッド4から溶液の液滴を吐出し、凹部23aの容量より多い所定量の溶液A1を基材Wの凹部23aに供給する。これにより、図4に示すように、凹部23aに供給された溶液A1は凹部23aから溢れ出し、その凹部23aの周囲の絶縁層23上にまで広がることになる。なお、隣接する凹部23aからそれぞれ漏れ出した溶液が互いに接触することを避ける必要があるため、前述の所定量は、隣接する凹部23aからそれぞれ漏れ出した溶液が互いに接触しない量、例えば、凹部23aの容量の二倍以下に設定されている。
前述の供給後、溶液A1が徐々に乾燥していく過程(溶液A1の揮発性溶媒が揮発していく過程)において、凹部23aに供給された溶液A1内に対流(例えば、マランゴニ対流など)が生じているため、溶質が流動して凹部23aの周囲の絶縁層23上に集まり、また、重力により下方に移動して電極22や凹部23aの内壁に沿って層となるように集まる。これにより、図5に示すように、凹部23aの周囲の絶縁層23上には、凹部23aの開口を囲む環状の壁B1が形成され、さらに、その環状の壁B1につながる下地層が凹部23aの内壁及び電極22上に形成される。
この環状の壁B1や下地層を形成する溶液は、完全に揮発性溶媒が蒸発した状態ではなく、溶質以外に少量でも揮発性溶媒を含んでいる状態であって流動が停止している半硬化状態になっている。なお、通常用いる溶媒の揮発性は高いため、液滴が凹部23aに着弾した後、数秒で半硬化状態となる。
ここで、基材Wの凹部23aに対して所定量の溶液を供給する際には、一滴の液滴による供給であっても、複数滴による供給であっても良い。複数滴による供給では、所定量よりも少ない量の液滴を連続的に吐出し、それらの液滴量の合計を所定量とする。この複数滴による供給を行う場合には、着弾した液滴が半硬化状態となる前に次の液滴を着弾させる必要がある。このため、吐出周波数は溶液の揮発性に応じ、例えば、揮発性が高くなるほど高く設定される。
次に、図5に示すように、環状の壁B1が凹部23aの周囲の絶縁層23上に形成され、さらに、その環状の壁B1につながる下地層が電極22及び凹部23aの内壁上に形成された状態で、基材Wの凹部23aに向けて塗布ヘッド4から溶液の液滴を吐出し、環状の壁B1から溢れ出さない量の溶液A2を凹部23aに供給する。これにより、図6に示すように、溶液A2は環状の壁B1を乗り越えずにその環状の壁B1及び下地層上に溜められる。このため、溶液A2が絶縁層23上に溢れ出して広がることはない。
その後、前述と同じように、溶液A2が徐々に乾燥していく過程(溶液A2の揮発性溶媒が揮発していく過程)において、凹部23aに供給された溶液A2内に対流が生じているため、前述と同様、溶質が流動して凹部23aの周囲の絶縁層23上に集まり、また、重力により凹部23aに溜まるように集まる。このとき、溶液A2と溶液A1の互いの溶媒が混じり合い、溶液A2の溶質が溶液A1の溶質上に積層されるように溜まることになる。このため、凹部23aが溶液により満たされていき、環状の壁B1の高さも高くなる。
この環状の壁B1の高さを所望の高さまで高くするため、環状の壁から溢れ出さない量の溶液を凹部23a上に供給することを所定回数繰り返す。なお、この所定回数の溶液供給は所定間隔で行われるが、この所定間隔は供給後の溶液が半硬化状態になると次の供給が実行されるような間隔である。このような所定回数の溶液供給が行われると、図7に示すように、所望の高さ及び幅の環状の壁B2(壁B1より高い)が形成され、凹部23aが溶液によって満たされる。
ここまでの工程が所望の壁B2を形成する壁形成工程である。なお、凹部23aに供給された溶液A1内に対流を積極的に発生させて壁B1を高くするためには、ホットプレートやヒータなどの加熱手段によって基材W及び塗布ヘッド4の両方又は一方を加熱し、基材W上の溶液や塗布ヘッド4内の溶液に熱を加えるようにしても良い。
次に、前述の壁形成工程後、図7に示すように、環状の壁B2が凹部23aの周囲の絶縁層23上に形成され、さらに、凹部23aが半硬化状態の溶液により満たれている状態で、基材Wの凹部23aに向けて塗布ヘッド4から溶液の液滴を吐出し、環状の壁B2から溢れ出さない量の溶液A3を凹部23aに供給する。これにより、図8に示すように、溶液A3は環状の壁B2によってせき止められ、その環状の壁B2の間に溜められる。このため、溶液A3は環状の壁B2を乗り越え、絶縁層23上に溢れ出して広がることはない。このときの溶液A3は略半楕円球状(レンズの平凸形状)になっている。
その後、前述と同じように、溶液A3が徐々に乾燥していく過程(溶液A3の揮発性溶媒が揮発していく過程)において、凹部23aに供給された溶液A3内で発生する対流は前述に比べ弱く、図9に示すように、半楕円球状の溶液A3は形状を保ちつつ溶媒の揮発に伴って徐々に小さくなる。このとき、溶液A3と従前の溶液の互いの溶媒が混じり合い、溶液A3の溶質が従前の溶液の溶質上に積層されるように溜まることになる。なお、環状の壁B2の高さは維持されている。
所望の高さまで溶液を積層するため、図10に示すように、環状の壁B2から溢れ出さない量の溶液A4を凹部23aに供給することを所定回数繰り返す。なお、この所定回数の溶液供給は所定間隔で行われるが、この所定間隔は供給後の溶液が半硬化状態になると次の供給が実行されるような間隔である。このような所定回数の溶液供給が行われ、凹部23aを満たす溶液が半硬化状態となると、図11に示すように、その半硬化状態の溶液は表面張力によって略半円球状となり、所望の大きさになっている。
壁形成工程後のここまでの工程が所望の高さまで積層を繰り返す積層工程である。この積層工程において溶液の供給回数(積層回数)を増やすことによって、一回の溶液供給量を少なくし、供給後の溶液内での対流発生を抑えることが可能となるので、希望する形状を得ることが容易となる。なお、積層工程では、液滴サイズは20pl(ピコリットル)台とし、液滴を積層する際の運動エネルギーを軽減するために飛翔速度は10m/s以下であることが望ましい。
最後に、壁形成工程及び積層工程後の基材Wをリフロー炉(リフロー装置)に入れ、基材W上の溶質を溶融させる。これにより、溶液内の溶媒が完全に揮発し、さらに、溶融した溶質が表面張力によって引き寄せられて一体となり(溶質の微粒子が合体する)、図12に示すように、所望の高さ及び幅(所望のアスペクト比)を有する半円形状の導電性バンプ24が形成される。
このような製造工程では、壁形成工程によって凹部23aの開口を囲む環状の壁B2が所望の高さに形成され、積層工程によって環状の壁B2内の凹部23a上に溶液が順次供給される。この積層工程では、環状の壁B2の内側に溶液が滴下されたとき、その水平方向の流動が環状の壁B2によりせき止められる。最後に、リフロー工程によって溶液内の溶質が溶融して一体となり、導電性バンプ24が凹部23a上に形成される。このようにして溶液の積層が容易となり、所望の高さ及び幅を有する導電性バンプ24を容易に形成することができる。なお、液滴の乾燥を促進するためにステージ2を加熱しながら溶液を滴下することも効果的である。また、溶液の粘度は30mPa・s以上であってその固形分がより多い方がタクト短縮につながる。
以上説明したように、第1の実施形態によれば、基材Wに形成された凹部23aにその容量より多い量の溶液を供給し、その後、凹部23aの周囲の基材W上に溶液による環状の壁B1又はB2が形成された状態で、その環状の壁B1又はB2から溢れ出さない量の溶液を凹部23aに供給することによって、所望の高さ及び幅(所望のアスペクト比)を有する導電性バンプ24を形成することが可能となる。このため、製造工程として、基材Wにフラックスを塗布する工程とハンダボールを搭載する工程の2工程をリフロー工程前に必要とせず、塗布工程の1工程だけで良くなるため、製造工程数を抑えることができる。さらに、ペースト印刷やメッキ方式に比べ、マスクやリソグラフィ工程が不要であり、工程や装置が簡略化されるため、製造コストを抑えることができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態について図13ないし図20を参照して説明する。
第2の実施形態は基本的に第1の実施形態と同様である。このため、第2の実施形態では、第1の実施形態との相違点(塗布工程の流れ)について説明し、第1の実施形態で説明した部分と同一部分は同一符号で示し、その説明も省略する。
第2の実施形態に係る塗布工程では、まず、基材Wの凹部23a(図3参照)に向けて塗布ヘッド4から溶液の液滴を吐出し、凹部23aの容量より多い所定量の溶液C1を基材Wの凹部23aに供給する。これにより、図13に示すように、凹部23aに供給された溶液C1は凹部23aから溢れ出し、その凹部23aの周囲の絶縁層23上にまで広がることになる。この広がりは、リフロー工程において溶融した溶質が表面張力によって凹部23aの周囲から凹部23a上に戻ることが可能な範囲の広がりである。つまり、この所定量は、凹部23aの容量より多い溶液量であって、凹部23aの周囲の絶縁層23の上に溢れて広がった溶液が、溶液に含まれる溶質が溶融したときの表面張力によって凹部23aの周囲から凹部23a上に戻ることが可能な溶液量である。なお、隣接する凹部23aからそれぞれ漏れ出した溶液が互いに接触することを避ける必要があるため、前述の所定量は、前述の条件を満たす場合でも、隣接する凹部23aからそれぞれ漏れ出した溶液が互いに接触しない量、例えば、凹部23aの容量の二倍以下に設定されている。
前述の供給後、溶液C1が徐々に乾燥していく過程(溶液C1の揮発性溶媒が揮発していく過程)において、凹部23aに供給された溶液C1内に対流(例えば、マランゴニ対流など)が生じているため、溶質が流動して凹部23aの周囲の絶縁層23上に集まり、また、重力により下方に移動して電極22や凹部23aの内壁に沿って層となるように集まる。これにより、図14に示すように、凹部23aの周囲の絶縁層23上には、凹部23aの開口を囲む環状の壁D1が形成され、さらに、その環状の壁D1につながる下地層が凹部23aの内壁及び電極22上に形成される。なお、環状の壁D1の外径や幅は、第1の実施形態に係る環状の壁B1やB2に比べて大きくなっている。
この環状の壁D1や下地層を形成する溶液は、第1の実施形態と同様、完全に揮発性溶媒が蒸発した状態ではなく、溶質以外に少量でも揮発性溶媒を含んでいる状態であって流動が停止している半硬化状態になっている。また、基材Wの凹部23aに対して所定量の溶液を供給する際には、第1の実施形態と同様、一滴による供給であっても、複数滴による供給であっても良い。
次に、図14に示すように、環状の壁D1が凹部23aの周囲の絶縁層23上に形成され、さらに、その環状の壁D1につながる下地層が電極22及び凹部23aの内壁上に形成された状態で、基材Wの凹部23aに向けて塗布ヘッド4から溶液の液滴を吐出し、環状の壁D1から溢れ出さない量の溶液C2を凹部23aに供給する。これにより、図15に示すように、溶液C2は環状の壁D1を乗り越えずにその環状の壁D1及び下地層上に溜められる。このため、溶液C2が絶縁層23上に溢れ出して広がることはない。
その後、前述と同じように、溶液C2が徐々に乾燥していく過程(溶液C2の揮発性溶媒が揮発していく過程)において、凹部23aに供給された溶液C2内に対流が生じているため、前述と同様、溶質が流動して凹部23aの周囲の絶縁層23上に集まり、また、重力により凹部23aに溜まるように集まる。このとき、溶液C2と溶液C1の互いの溶媒は混じり合い、溶液C2の溶質は溶液C1の溶質上に積層されるように溜まることになる。このため、凹部23aが溶液により満たされていき、環状の壁D1の高さも高くなる。
この壁D1の高さを所望の高さまで高くするため、環状の壁から溢れ出さない量の溶液を凹部23aに供給することを所定回数繰り返す。なお、この所定回数の溶液供給は所定間隔で行われるが、この所定間隔は供給後の溶液が半硬化状態になると次の供給が実行されるような間隔である。このような所定回数の溶液供給が行われると、図16に示すように、所望の高さ及び幅の環状の壁D2(壁D1より高い)が形成され、凹部23aが溶液によって満たされる。なお、環状の壁D2の外径や幅は、第1の実施形態に係る環状の壁B1やB2に比べて大きくなっている。
ここまでの工程が所望の壁D2を形成する壁形成工程である。なお、凹部23aに供給された溶液C1内に対流を積極的に発生させて壁D1を高くするためには、第1の実施形態と同様、ホットプレートやヒータなどの加熱手段によって基材W及び塗布ヘッド4の両方又は一方を加熱し、基材W上の溶液や塗布ヘッド4内の溶液に熱を加えるようにしても良い。
次に、前述の壁形成工程後、図16に示すように、環状の壁D2が凹部23aの周囲の絶縁層23上に形成され、さらに、凹部23aが半硬化状態の溶液により満たれている状態で、基材Wの凹部23aに向けて塗布ヘッド4から溶液の液滴を吐出し、環状の壁D2から溢れ出さない量の溶液C3を凹部23aに供給する。これにより、図17に示すように、溶液C3は環状の壁D2によってせき止められ、その環状の壁D2の間に溜められる。このため、その溶液C3は環状の壁D2を乗り越え、絶縁層23上に溢れ出して広がることはない。このときの溶液C3は略半楕円球状(レンズの平凸形状)になっている。
その後、前述と同じように、溶液C3が徐々に乾燥していく過程(溶液C3の揮発性溶媒が揮発していく過程)において、凹部23aに供給された溶液A3内で発生する対流は前述に比べ弱く、図18に示すように、半楕円球状の溶液C3の形状は上部が略平坦な形状(又は上部中央がくぼんだ形状)になる。このとき、溶液C3と従前の溶液の互いの溶媒が混じり合い、溶液C3の溶質は従前の溶液の溶質上に積層されるように溜まることになる。なお、環状の壁D2の高さは維持されている。
所望の高さまで溶液を積層するため、図19に示すように、溶液が流れ落ちない量の溶液C4を凹部23a上に供給することを所定回数繰り返す。なお、この所定回数の溶液供給は所定間隔で行われるが、この所定間隔は供給後の溶液が半硬化状態になると次の供給が実行されるような間隔である。また、供給ごとに徐々に供給量を減らして、溶液が流れ落ちない量の溶液を供給する。このような所定回数の溶液供給が行われ、凹部23aを満たす溶液が半硬化状態となると、図20に示すように、その半硬化状態の溶液は所望の大きさになっている。
壁形成工程後のここまでの工程が所望の高さまで積層を繰り返す積層工程である。なお、第1の実施形態と同様、この積層工程において溶液の供給回数(積層回数)を増やすことによって、一回の溶液供給量を少なくし、供給後の溶液内での対流発生を抑えることが可能となるので、希望する形状(例えば、上部が略平坦な形状あるいはくぼんだ形状)を得ることが容易となる。
最後に、壁形成工程及び積層工程後の基材Wをリフロー炉(リフロー装置)に入れ、基材W上の溶質を溶融させる。これにより、溶液内の溶媒が完全に揮発し、さらに、溶融した溶質が表面張力によって引き寄せられて一体となり(溶質の微粒子が合体する)、所望の高さ及び幅(所望のアスペクト比)を有する半円形状の導電性バンプ24が形成される(図12参照)。このとき、溶液に含まれる溶質が溶融したときの表面張力によって凹部23aの周囲から凹部23a上に戻るため(セルフアライメント)、所望の高さ及び幅を有する半円形状の導電性バンプ24を得ることが可能である。したがって、溶質の表面張力によるセルフアライメントによって、基材W上の溶質を集結させて正規の位置に導電性バンプ24を形成することができる。
このような製造工程では、壁形成工程によって凹部23aの開口を囲む環状の壁D2が所望の高さ及び幅に形成され、積層工程によって環状の壁D2内の凹部23a上に溶液が順次供給される。この積層工程では、環状の壁D2の内側に最初の溶液が滴下されたとき、その水平方向の流動が環状の壁D2によりせき止められ、その後、溶液は流れ落ちないように順次積層されていく。最後に、リフロー工程によって溶液内の溶質が溶融し、そのときの表面張力によって凹部23aの周囲から凹部23a上まで戻って一体となり、導電性バンプ24が凹部23a上に形成される。このようにして溶液の積層が容易となり、所望の高さ及び幅を有する導電性バンプ24を容易に形成することができる。さらに、積層工程の最初の溶液供給においては、例えば凹部23aの容量の二倍以上の液滴を滴下することも可能となり、スループットを短縮することができる。なお、第1の実施形態と同様、液滴の乾燥を促進するためにステージ2を加熱しながら溶液を滴下することも効果的である。また、溶液の粘度は30mPa・s以上であってその固形分がより多い方がタクト短縮につながる。
以上説明したように、第2の実施形態によれば、前述の第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。すなわち、基材Wに形成された凹部23aに対し、その凹部23aの周囲の基材W上に溶液を溢れさせて環状の壁D1を形成する量であって、凹部23aから周囲に溢れ出して絶縁層23の上に広がった溶液が、溶液に含まれる溶質が溶融したときの表面張力によって凹部23aの周囲から凹部23a上に戻ることが可能な量の溶液を供給し、その後、凹部23aの周囲の基材W上に溶液による環状の壁D1又はD2が形成された状態で、その環状の壁D1又はD2から溢れ出さない量の溶液を凹部23aに供給することによって、所望の高さ及び幅(所望のアスペクト比)を有する導電性バンプ24を形成することが可能となる。このため、製造工程として、基材Wにフラックスを塗布する工程とハンダボールを搭載する工程の2工程をリフロー工程前に必要とせず、塗布工程の1工程だけで良くなるため、製造工程数を抑えることができる。さらに、ペースト印刷やメッキ方式に比べ、マスクやリソグラフィ工程が不要であり、工程や装置が簡略化されるため、製造コストを抑えることができる。
なお、前述の第1又は第2の実施形態においては、溶液の液滴の着弾位置を凹部23aの底面の中央に設定しているが、これに限るものではなく、その中央位置から所定距離(例えば、数μm)だけずらした位置にしても良い。この所定距離は、液滴の直径が凹部23aの開口の直径以上である場合に、塗布ヘッド4の吐出孔11aから吐出されて基材Wに着弾する前の液滴の投影像と凹部23aの開口領域とが重ならない領域(空気逃げ領域)が存在するように設定されている。これにより、液滴が凹部23aに着弾するときに凹部23aの開口を塞ぐような状態が発生せず、凹部23a内の空気は空気逃げ領域から外部に流出されるため、凹部23a内に空気が残留することを抑止することが可能となる。このため、空気残留によるバンプ形状の悪化を抑え、所望の高さ及び幅を有する導電性バンプ24を確実に形成することができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
なお、上述の実施形態において、溶液は、導電性物質や分散剤などの溶質と、その溶質を溶解させる揮発性溶媒とにより構成されるものとしていたが、これに限らず、立体画像等を形成するために用いる他の溶質、溶媒によって構成される溶液であっても良い。この用途に用いた場合は、画像を正確に形成することができる。
また、上述の実施形態において、液滴塗布装置1は、凹部23aに対して溶液の液滴を吐出するときに、ステージ2の移動(塗布ヘッド4とステージ2との相対移動)を停止させても良いし、移動させたままでも良い。例えば、凹部23aに1滴で必要量の溶液を供給するときには、ステージ2を移動させたまま、凹部23aが塗布ヘッド4のノズル11aの下を通過するタイミングに合わせて当該ノズル11aから溶液を吐出させるようにすれば良いし、複数滴で必要量の溶液を供給するときには、凹部23aが塗布ヘッド4のノズル11aの真下に到達した時点でステージ2の移動を停止させ、当該ノズル11aから溶液を複数滴吐出させ、吐出が完了したら再びステージ2を移動させるようにしても良い。もっとも、凹部23aに1滴で必要量の溶液を供給するときでも、ステージ2の移動を停止させて溶液を吐出させるようにしても良い。
また、基材Wに設けられた各凹部23a内に仮硬化状態の溶液を複数積層しているが、各層の形成は、機材W上の全ての凹部23aに1層目を形成する溶液を供給した後に、2層目を形成する溶液を供給するというように、基材W単位で1層ずつ形成するようにしても良いし、基材W上の凹部23aを複数個の凹部23aからなるいくつかのグループに分割し、そのグループ単位で1層ずつ形成するようにしても良い。仮硬化状態の溶液の層の形成を基材W単位で行うか、複数個の凹部23aからなるグループ単位で行うかは、凹部23a内に供給された溶液が、積層に適した仮硬化状態に達するに要する時間に応じて決定すればよい。例えば、積層に適した仮硬化状態に数秒で達するのに対して、基材W上の全ての凹部23aに溶液を供給するには数十秒を要するのであれば、基材W上の凹部23aを前述した数秒間で溶液を供給可能な数のグループ単位に分け、そのグループ単位で壁形成工程及び積層工程を行うようにすれば良い。
さらに、塗布ヘッド4のノズル11aに同時に対向させることが可能な複数の凹部23aの単位で壁形成工程及び積層工程を行うようにしても良い。すなわち、基材W上に行列状に形成された凹部23aのうち、1列目に位置する凹部23aを塗布ヘッド4のノズル11a列の下に位置付けるようにステージ2を移動させ、この位置においてノズル11aの直下に位置する複数の凹部23aに対して壁形成工程及び積層工程を行い、その後、2列目に位置する凹部23aを塗布ヘッド4のノズル11a列の下に位置付けるようにステージ2を移動させ、1列目と同様に、ノズル11aの直下に位置する複数の凹部23aに対して壁形成工程及び積層工程を行うという具合である。
また、上述した実施形態において、溶液の乾燥は、溶液中から完全に揮発性溶媒が蒸発した状態ではなく、揮発性溶媒を含んでいる状態であって流動が停止している半硬化状態とするように行うものとしたが、これに限られるものではなく、揮発性溶媒が完全に蒸発した状態としてもよく、要は、凹部23aの周囲に溶液の壁が形成され、そして、壁形成工程及び積層工程後のリフロー工程において、溶融した溶質が表面張力によって一体となることが可能であれば良い。
1 液滴塗布装置
4 塗布ヘッド
5 制御部
23a 凹部
B1 壁
B2 壁
D1 壁
D2 壁
W 基材

Claims (8)

  1. 塗布対象物に形成された凹部に向け、塗布液の液滴を吐出する塗布部と、
    前記凹部の容量より多い量の塗布液を前記凹部に供給し、この供給された塗布液が前記凹部の周囲の前記塗布対象物上で環状の壁を形成するように前記塗布液が乾燥した状態で、その環状の壁から溢れ出さない量の塗布液を前記凹部に供給するように前記塗布部を制御する制御部と、
    を備えることを特徴とする液滴塗布装置。
  2. 前記制御部は、前記環状の壁から溢れ出さない量の塗布液を前記凹部に供給することを繰り返すように前記塗布部を制御することを特徴とする請求項1に記載の液滴塗布装置。
  3. 前記塗布対象物は、半導体ウェーハであり、前記塗布液は、導電性物質及び揮発性溶媒を含むことを特徴とする請求項2に記載の液滴塗布装置。
  4. 前記凹部の容量より多い量は、前記凹部の周囲の前記半導体ウェーハ上に前記塗布液を溢れさせて前記環状の壁を形成する量であって、前記塗布液に含まれる導電性物質が溶融したときの表面張力によって、前記壁を形成する前記塗布液に含まれる導電性物質が、前記凹部の周囲から前記凹部上に戻ることが可能な量であることを特徴とする請求項3に記載の液滴塗布装置。
  5. 塗布対象物に形成された凹部に向け、塗布液の液滴を吐出する塗布部を用いて、前記凹部の容量より多い量の塗布液を前記凹部に供給する工程と、
    前記凹部に供給された塗布液が前記凹部の周囲の前記塗布対象物上で環状の壁を形成するように前記塗布液を乾燥させる工程と、
    前記凹部の周囲の前記塗布対象物上に前記塗布液による環状の壁が形成された状態で、前記塗布部を用いて前記環状の壁から溢れ出さない量の塗布液を前記凹部に供給する工程と、
    を有することを特徴とする液滴塗布方法。
  6. 前記環状の壁から溢れ出さない量の塗布液を前記凹部に供給する工程を繰り返すことを特徴とする請求項5に記載の液滴塗布方法。
  7. 前記塗布対象物は、半導体ウェーハであり、前記塗布液は、導電性物質及び揮発性溶媒を含むことを特徴とする請求項6に記載の液滴塗布方法。
  8. 前記凹部の容量より多い量は、前記凹部の周囲の前記半導体ウェーハ上に前記塗布液を溢れさせて前記環状の壁を形成する量であって、前記塗布液に含まれる導電性物質が溶融したときの表面張力によって、前記壁を形成する前記塗布液に含まれる導電性物質が、前記凹部の周囲から前記凹部上に戻ることが可能な量であることを特徴とする請求項7に記載の液滴塗布方法。
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