JP2015069499A - 脆性機能を有する非接触型情報媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】柔軟性に富み、不正に非接触型情報媒体を不正に剥がそうとした際にアンテナシート上のアンテナコイルを断線させることのできる脆性機能を有した非接触型情報媒体を提供すること。【解決手段】フィルム基材上にアンテナコイルを形成したアンテナ基材にICチップ7を積層したICインレット3を、少なくとも2枚の多孔質熱可塑性基材2の間に挟持させ、前記アンテナコイルと前記ICチップ7を電気的に接続された非接触型情報媒体1であって、前記アンテナコイルの一部にスリット8または開口部9を設け、かつ前記基材として脆性シートを用い、前記多孔質熱可塑性基材2のICインレット3と接する面に接着層4を設ける。【選択図】図1

Description

本発明は、脆性機能を有する非接触型情報媒体に関する。
近年、非接触ICカードや非接触ICタグを用いたシステムが普及する中、例えばパスポートや預貯金通帳等冊子に非接触ICモジュールとそれに接続されたアンテナからなるICインレットを外装基材で挟み込んで非接触型情報媒体として利用されることが増え、電子データの記入や印字が可能な非接触型情報媒体付属冊子が開発され公知となっている。
この非接触型情報媒体付属冊子の一事例として、第1の基材の上面側に、所定の広さの開口部を有する第2の基材が接着されて凹部が形成され、この凹部内にICチップとこれに接続されたコイルアンテナが備えられ、前記第1の基材シートの下面側に接着層が設けられている非接触型情報媒体がある(特許文献1)。
一般に流通しているクレジットカードやICカードは、熱可塑性の基材、例えばポリ塩化ビニルPVCやPET−G(テレフタル酸とエチレングリコールにより生産されるポリエステル樹脂にエチレングリコールの一定含有量をシクロヘキサンジメタノールに置き換えて変性ポリエステル樹脂)などの基材の間にICおよびアンテナ等を挟みこみ、強い熱圧をかけることで基材を流動させて平滑にして得ることができる。
また、クレッジットカードやICカードだけでなく、銀行券や有価証券などの印刷物や運転免許証やパスポートなどの証明物は不正に利用する者から未然に偽造や変造を防ぐ必要がある。しかし、非接触型情報媒体の1つである電子パスポートを例に取ると、多くの偽造と変造が報告されており、それらの偽変造を防止するため、冊子に偽変造防止機能を付加させることが要求されている。
非接触型情報媒体の偽造を防止するためには一般的に用いられている偽造防止技術を使用することができ、例えば見る角度によって色が変化するインキ(OVI)や、紫外線ライトに反応するUV蛍光インキなどを印刷したり、用紙自体に特殊な蛍光を発する糸を漉き込んだり、セキュリティスレッドを挿入したりされている。また近年では機械検知によって偽変造を判別するため、例えば特殊な波長で吸収ピークを持つ赤外吸収インキを印刷することなども行なわれている(特許文献2)。
さらに、個人認証が必要なパスポートを例に取ると、名前や顔写真などの個人情報の変造を防止するために、データページに、例えばホログラムフィルムのラミネートが施されていたり、レーザーエングレービングによって個人情報を記録したりして、目視でも個体認識ができるようになっている。
また非接触型情報媒体の偽造を防止するためには、偽造することが不可能な技術を付加させる以外にも偽造を試みた際に対象物に痕跡を残し再利用できなくする方法もあり、溶剤で発色する用紙や剥がすと跡が残る脆性シールなどが報告されている(特許文献3)。
しかし、非接触ICモジュールとそれに接続されたアンテナからなるICインレットを外装基材で挟み込んで非接触型情報媒体として利用するようなものは、外装部分に偽造の痕跡が残っても、ICインレットの部分を損傷なく取り出すことができれば使い回される可能性がある。
しかし、上で述べたような従来の偽変造防止技術は基本的には紙幣や有価証券、パスポート冊子など、紙などの印刷物の偽変造を防止するものであり、非接触型情報媒体の中のICインレットを取り代えたりするような変造には効果が少ない。
ICカードに代表されるような非接触型情報媒体は、個人認証が必要な商材が多く、偽変造を行い所有者になりすまして不正に使用する者の後が絶たない。認証確認を行う者も真贋判定の方法を鍛錬されているとは限らない。そのため、非接触型情報媒体のセキュリティ性を向上させつつも、もし偽変造を試みられても非接触型情報媒体の再利用が不可能になる機構を設けることが求められている。
本発明での非接触型情報媒体は個人情報を含むICインレットを多孔質熱可塑性基材で挟み込む形態をしている。この非接触型情報媒体から不正にICインレットを盗み出そうとする者からICインレットが抜き取られることを未然に防ぐ必要がある。
該非接触型情報媒体の基材にPVCやPET−Gを使用して、ICチップやアンテナを中に閉じ込めることで、水分や薬品など外部からの影響に対して耐性を持たせることができる反面、剛度が高すぎて冊子として形成し難い問題がある。そこで、PVCやPET−Gの代わりに多孔質熱可塑性シートを使用することで、柔軟性に富んだ非接触型情報媒体を作製することが可能になり、クレジットカードやICカードなどのように硬い媒体だけでなくパスポートなどのように冊子化して使用することができる。
ただし、多孔質熱可塑性シートはシート内に空孔があるため、様々なタイプの接着剤と良好な密着性を有するが、外部からの水分や各種イオンの透過も起き易いため、ICインレットへ影響を及ぼさないように、水分や各種イオンの透過の抑制が求められる。
また、非接触型情報媒体として柔軟性を持たせても、ICインレットのアンテナシートは温湿度、圧力など通常の使用環境下で不具合を生じないように耐性が必要であり、強靭な材料が選ばれている。そのため、非接触型情報媒体の中からICインレットを不正に剥がそうとした場合に、アンテナシートが強靭であるがために破壊されることなく容易に抜き取るとこができ、ICインレットが使い回される可能性がある。非接触型情報媒体は、不正利用を未然に防ぐために再利用できなくすることが求められている。
特開2002−42068号公報 特開2000−6512号公報 特開2013−29865号公報
本発明では上記した事情に鑑みてなされたもので、柔軟性に富み、耐水性や各種耐イオンをクリアでき、不正に非接触型情報媒体を不正に剥がそうとした際にアンテナシート上のアンテナコイルを断線させることのできる脆性機能を有した非接触型情報媒体を提供することを課題としている。
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、フィルム基材上にアンテナコイルを形成したアンテナ基材にICチップを積層したICインレットを、少なくとも2枚の多孔質熱可塑性基材の間に挟持させ、前記アンテナコイルと前記ICチップ
が電気的に接続された非接触型情報媒体であって、
前記アンテナコイルの一部にスリットまたは開口部を設け、かつ前記基材として脆性ポリシートを用い、かつ前記多孔質熱可塑性基材のICインレットと接する面に接着層を設けたことを特徴とする脆性機能を有する非接触型情報媒体である。
また、請求項2に記載の発明は、前記アンテナコイルが、金属薄膜をエッチング方式によってパターン形成されたものであって、
前記アンテナコイルのパターンにスリットを設けたことを特徴とする請求項1記載の脆性機能を有する非接触型情報媒体である。
また、請求項3に記載の発明は、前記アンテナコイルが、金属薄膜をエッチング方式によってパターン形成されたものであって、
前記アンテナコイルのパターンに開口部を設けたことを特徴とする請求項1記載の脆性機能を有する非接触型情報媒体である。
本発明により、外観は通常の非接触型情報媒体と同じにも係わらず、不正に非接触型情報媒体を剥がそうとした際に加わる力を利用して、剥がすと同時にアンテナコイルを断線させ、再利用できなくすることができるため、強固な偽変造防止技術である。また、エッチング方式で形成したアンテナシートを用いることで、印刷アンテナで形成したアンテナよりも金属の純度が高く、抵抗値も低くすることができるため、通信距離を伸ばせるとこやスムーズに通信できる。
本発明の一実施例の形態に係る非接触型情報媒体を説明するために示した断面図である。 本発明の一実施例の形態に係る非接触型情報媒体内のアンテナコイルにスリット10を設け、脆性を付与したICインレットを説明するために示した概念図ある。 本発明の一実施例の形態に係る非接触型情報媒体内のアンテナコイルに開口部を設け、脆性を付与したICインレットを説明するために示した概念図ある。 本発明の一比較例の形態に係る非接触型情報媒体内のアンテナコイルに脆性を付与していないICインレットを説明するために示した概念図ある。 本発明の一比較例の形態に係る非接触型情報媒体内のアンテナ基材に脆性を付与していないICインレットを説明するために示した概念図である。
以下本発明を実施するための形態を、図面を用いて詳細に説明する。図1は、本発明の一実施例の形態に係る非接触型情報媒を示すもので、多孔質熱可塑性基材2の内側にICインレット3を挟みことで構成されている。該多孔質熱可塑性基材2の内側にはICインレットと該多孔質熱可塑性基材2とを接着するために接着層4を設けている。図1で示した非接触型情報媒体1の形態は一例であり本発明はこの形に限定されるものではない。
図2、図3は、非接触型情報媒体内に挿入するICインレット3を示している。ICインレット3は、アンテナ基材5とアンテナコイル6とICチップ7とから構成されていて、アンテナ基材5上にエッチング方式でアンテナコイル6が形成されている。さらにこのアンテナシートにICチップ7を溶接方式などによって接続することでICインレット3が作製されている。
偽造する際に、無理やりICインレット3を抜き取ろうとした場合、熱ラミネートした該非接触型情報媒体1の接着層4の間で剥がすことになるが、アンテナシートが強靭であ
る場合、アンテナシートは破壊されずに抜き取られてしまう可能性がある。しかし、このアンテナシートが脆性を有していれば、ICインレット3を不正に抜き取ろうとした際にアンテナシートが破壊され使い回しが不可能となる。このように脆性機能を施したアンテナシートを非接触型情報媒体1に使用することで、セキュリティ性を向上させることが可能となる。
<脆性アンテナ基材>
一般的にアンテナ基材は、ポリイミド、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)のような強靭な樹脂基材が用いられるが、本発明では脆性機能を有している必要がある。
アンテナ基材5は、脆性フィルムであれば使用できるが、作業効率を考慮して後からスリット8や開口部9をも設けず、予め脆性機能を有している材料が好ましい。脆性を付与させた基材として、塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂にフィラーを添加したものが挙げられ、必要があれば、可塑剤や充填剤、核剤を混合し、破断強度を弱くした材料を用いる。
また、破断強度を弱める方法として、フィルムにエンボス加工を施してくぼみを施したり、微細な貫通孔を施したりする方法もある。貫通孔を施した材料を用いる場合は、水分やイオンの通気性に注意して、ICインレットに影響のないものを選択する必要がある。更には、環境の規制がある場合は、塩化ビニル系以外の樹脂を用いた基材が好ましい。
アンテナ基材を破断させるためには、アンテナ基材の破断強度が接着層4の接着力よりも小さければよいが、外力を与えた際に容易にアンテナ基材が破断することが望まれる。そのため、アンテナ基材を破断引っ張り強度が10N/cm以下となる材料が好ましい。
<脆性アンテナコイル>
一般的にエッチング方式で作製した脆性アンテナ基材5の脆性アンテナコイル6に用いられるのは、銅やアルミニウムから形成されている。
アンテナコイルに脆性を持たせるには、アンテナコイルに部分的にスリット8または開口部9を設ける必要がある。そのため、エッチング方式によりアンテナを形成する際にアンテナコイル6の中にスリット8または開口部9を設けるようにパターニングする。
脆性アンテナコイル6は、切り込みであるスリット8をアンテナコイルに複数設けてある。また、スリット8を設ける際にアンテナコイルを切断してはならないので、スリット8の長さは、アンテナコイルの幅よりも狭い必要がある。スリットの長さをアンテナコイルよりも狭くすることで、スリット8をランダムに設けることが可能となり、作業性も向上するため、スリット8の長さをアンテナコイルよりも短くすることが望ましい。
また、スリット8の長さが短かすぎると容易に裂くことができなくなるため、スリット8の長さはアンテナコイル6の幅の50%以上であることが望ましい。また、スリット8の幅と間隔は、必要に応じて調節することができる。スリット8の幅は、300μm以下が良く、特に150μm以下であることが望ましい。
スリット間隔は、必要に応じて調節することができるが、1000μm以下が良く、特に500μm以下であることが望ましい。またスリット8の方向は、必要似応じて適宜変更可能であり、アンテナコイル6に対して一定方向に設けてもアンテナコイル6に対して常に垂直方向に設けてもよい。
一方アンテナコイルに施す穴開けである開口部9は、アンテナコイル6にシートに複数
設ける必要がある。開口部9の直径がアンテナコイル6の幅よりも大きいと、アンテナコイル6が断線する可能性があるので注意が必要である。開口部9の直径をアンテナコイル6の幅よりも小さく設定することで、アンテナコイル6の断線の可能性を無くすとこができる。
開口部9を設ける際に脆性アンテナコイル6を切断してはならないので、開口部9の直径の大きさは脆性アンテナコイル6の幅よりも狭く設定する必要がある。また開口部9の直径は、脆性アンテナコイル6の幅の20%から70%であると良いが、特に30%から50%であることが望ましい。開口部9の間隔は、開口部の直径の2倍以下がよく、特に1倍以下であることが望ましい。
アンテナ基材5およびアンテナコイル6からなるアンテナシートにICチップ7が接続されたICインレット3は、ICチップ7自身の厚みや、アンテナコイルの厚み、ジャンパ線10とアンテナコイルの接合部やアンテナ基材自体の厚みなどにより、凹凸のあるシートとなっている。このICインレット3を多孔質熱可塑性基材2の間に挟んで非接触型情報媒体1に加工する際、概観上はこれらの凹凸を無くすことが望ましい。そのため、ICチップ7側の多孔質熱可塑性基材2にはICチップ7を収納する穴を設け、ICチップ7が収まるようにしてICインレット3が平坦なシートになるように加工する。
<多孔質熱可塑性基材>
外装基材としては、柔軟性に富んだ多孔質熱可塑性シートを用いる。多孔質熱可塑性シートは、例えば、ポリ塩化ビニル(PVC)やPET‐G(テレフタル酸とエチレングリコールにより生産されるポリエステル樹脂にエチレングリコールの一定含有量をシクロヘキサンジメタノールに置き換えた変性ポリエステル樹脂)、ポリエチレン、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスチレンなどの樹脂単体または組み合わせたものに、シリカなどの多孔質粒子を混合したり、混合時に空気を入れて発泡させたり、延伸後に穿孔加工により、穴やくぼみを樹脂シート内に加工したものが使用できる。このような多孔子質熱可塑性シートは一般に、インクジェットやオフセットなどに対する印刷適性を付与した樹脂シート又は合成紙として市販されている。
<接着層>
また該接着層4は、ICインレット3と多孔質熱可塑性基材2、およびICインレット3を挟み込んでいる多孔質熱可塑性基材2同士を接着する役目も持っている。必要があれば、外部からのイオンや水分の浸入を軽減させるような樹脂を選択することで、接着層4にバリア機能を付与させることも可能である。
接着層4に使用可能な熱可塑性の材料は、エチレン‐酢酸ビニル共重合体系、エチレン‐メタクリル酸共重合体系、ポリエステル系、アクリル系、ナイロン系、ポリアミド系、ポリウレタン系、ポリオレフィン系など、一般的な各種熱可塑性の樹脂を使用することができる。
また、上記の樹脂を使用してエマルジョンやディスパージョンにした水系のヒートシール剤を用いる場合には、それらのヒートシール剤自体がアンテナ等に悪影響を与えないかについても注意が必要である。一方、一般的にポリエステル系の接着剤は湿度による加水分解が生じる可能性があり、エチレン‐酢酸ビニル系は経時劣化し易いので注意が必要である。
図1に示すように複数の多孔質熱可塑性シートを基材として使用し、それぞれ内側にあたる部分に、予め熱可塑性の接着層4を塗布し、ICインレット3を挟み込み、外側から熱圧を掛けることで圧着させ、非接触型情報媒体1を得る。
以下に、本発明の具体的実施例について説明する。
ICインレットの作製:脆性シートジェイカット(ジェイフィルム社製)をアンテナ基材5として用意した。脆性アンテナコイル6(幅1000μm)は、エッチングの際にアンテナコイルとスリットをパターニングして図2のように、スリット長さ500μm、スリット幅150μmのスリット8を設けた。
脆性アンテナコイル6の両端は、ジャンパ線10にて接合した。脆性アンテナコイル6の幅は1000μmであるためスリット8を設けても切断することはない。また、スリット同士の間隔は300μmとした。
さらに脆性アンテナ基材5の脆性アンテナコイル6の接続端子部にICチップ7を溶接して脆性アンテナコイル6および脆性アンテナ基材5を用いることにより脆性を有するICインレット3を得た。
接着層付き多孔質熱可塑性基材の作製:非接触型情報媒体1の外装基材として、多孔質熱可塑性シートテズリン(PPG社製)を準備し、このシートのICインレット3側にバーコーターを用いて、接着層4としてアローベース(ユニチカ社製)を5μm塗布して135℃オーブンに入れ乾燥させた。さらに、図1のICチップ7側となる接着層4を設けた多孔質熱可塑性基材2はICチップ7を収納する穴を設け、2枚の接着層4付き多孔質熱可塑性基材2を得た。
非接触型情報媒体の作製:2枚の接着層付き多孔質熱可塑性の内側にICインレット3を挿入し、ローラーで110℃以上、160℃以下に加熱しながら5Kgf/cm以上、30Kgf/cmの圧力をかけ接着させ、図2で示すようなスリット脆性機能を持った非接触型情報媒体1を得た。
ICインレットの作製:脆性シート ジェイカット(ジェイフィルム社製)を脆性アンテナ基材5として用意した。脆性アンテナコイル6(幅1000μm)は、エッチングの際にアンテナコイルと開口部をパターニングして図3のように、直径300μmの開口部9を設け、脆性アンテナコイル6とジャンパ線10を接合しアンテナシートを用意した。
脆性アンテナコイル6の幅は1000μmであるため開口部9によるアンテナコイルの切断はない。また、図3のように開口部9の開口部の間隔が300μmとなるように配置した。
さらにアンテナシートの脆性アンテナコイル6の接続端子部にICチップ7を溶接して脆性アンテナコイル6および脆性アンテナ基材5からなる、脆性を有するICインレット3を得た。
接着層付き多孔質熱可塑性基材の作製:実施例1と同様の方法で接着層4付き多孔質熱可塑性基材2を得た。
非接触型情報媒体の作製:実施例1と同様の方法で、図3に示すような開口部を持つ脆性を有する非接触型情報媒体1を得た。
<比較例1>
ICインレットの作製:脆性シート ジェイカット(ジェイフィルム社製)を脆性アンテナ基材5として用意した。その表面に、スリット8や開口部9を設けていない、脆性ではないアンテナコイル17(幅1000μm)と裏面にジャンパ線10を形成し、脆性ではないアンテナコイル17とジャンパ線10を接合したアンテナシートを用意した。
さらにアンテナシートの、脆性ではないアンテナコイル17の接続端子部にICチップ7を溶接して脆性アンテナ基材5を用いたICインレット3を得た。
接着層付き多孔質熱可塑性基材の作製:実施例1と同様の方法を用いて接着層4付き多孔質熱可塑性基材を得た。
非接触型情報媒体の作製:実施例1と同様の方法を用いて作製し、アンテナコイル17に脆性機能を持たない非接触型情報媒体1を得た。
<比較例2>
ICインレットの作製:アンテナ基材16とし、脆性ではないシート ルミラー(東レ社製)を用意した。その表面に、開口部を設けた脆性アンテナコイル6(幅1000μm、開口部直径300μm、開口部間隔300μm)と裏面にジャンパ線10を形成し、脆性アンテナコイル6とジャンパ線10を接合したアンテナシートを用意し、さらに脆性アンテナコイル6の接続端子部にICチップ7を溶接してICインレット3を得た。
接着層付き多孔質熱可塑性基材の作製:実施例1と同様の方法を用いて接着層4付き多孔質熱可塑性基材を得た。
非接触型情報媒体の作製:実施例1と同様の方法を用いて作製し、アンテナ基材に脆性機能を持たない図5で示すような非接触型情報媒体1を得た。
<脆性試験>
アンテナコイル6の脆性効果を検証するために、非接触型情報媒体1からICインレット3を無理やり剥がした。実施例1および実施例2で作製した非接触型情報媒体1は、力がかかった際にまず脆性アンテナ基材5が破れ、次に予め設けていたスリット8および開口部9がきっかけとなり脆性アンテナコイル6が断線した。
一方、比較例1で作製した非接触型情報媒体1は、脆性ではないアンテナコイル17が断線することはなかった。以上の結果から脆性アンテナコイル6は、スリット脆性機能または開口部脆性機能を施したもので、それを用いた非接触型情報媒体1は、ICインレット3を不正に抜き取ろうとした際に破壊され使い回しが不可能であることが確認された。
実施例1および実施例2と比較例1において、脆性アンテナ基材5の脆性効の有用性を検証するために、非接触型情報媒体1からICインレット3を無理やり剥がした。実施例1および実施例2で作製した非接触型情報媒体1は、力がかかった際にまず脆性アンテナ基材5が破れ、次に予め設けていたスリット8および開口部9がきっかけとなり脆性アンテナコイル6が断線した。
一方、比較例2で作製した非接触型情報媒体1は、アンテナ基材が強靭であるため裂くことが出来ず、アンテナコイルが断線することなしに、ICインレット3が取り出せてしまった。以上の結果からアンテナ基材に脆性を持たせることでアンテナコイルまで到達し、さらにアンテナコイルにスリット脆性機能または開口部脆性機能を施した脆性アンテナコイル6を用いた非接触型情報媒体1は、ICインレット3を不正に抜き取ろうとした際に破壊され使い回しが不可能であることが確認された。
以上の、脆性試験の結果を表1に示す。
本発明により、スリット8や開口部9の脆性を有することで、ICインレット3を取り出すことができず、使い回すことを未然に防ぐことできた。
アンテナコイルにスリット8や開口部9の脆性を設けることで、不正に剥がされたときに容易にアンテナコイル6が裂け、断絶し再利用を未然に防げ、アンテナ基材5に脆性フィルムを使用することでアンテナ基材に外力が掛かった際によりアンテナコイル7が裂け、脆性機能を設けた非接触型情報媒を得ることができた。
さらに、本発明の非接触型情報媒体1を使用し、非接触型情報媒体付き冊子を作製しても、外観を損ねることなく、脆性を施すことができる。そのため、パスポートや通帳など耐性およびセキュリティ性を必要とする媒体および冊子に対して優れた事実上の効果を発揮する。
1・・・非接触型情報媒体
2・・・多孔質熱可塑性基材
3・・・ICインレット
4・・・接着層
5・・・脆性アンテナ基材
6・・・脆性アンテナコイル
7・・・ICチップ
8・・・スリット
9・・・開口部
10・・・ジャンパ線
16・・・脆性ではないアンテナ基材
17・・・脆性でないアンテナコイル

Claims (3)

  1. フィルム基材上にアンテナコイルを形成したアンテナ基材にICチップを積層したICインレットを、少なくとも2枚の多孔質熱可塑性基材の間に挟持させ、前記アンテナコイルと前記ICチップが電気的に接続された非接触型情報媒体であって、
    前記アンテナコイルの一部にスリットまたは開口部を設け、かつ前記基材として脆性シートを用い、かつ前記多孔質熱可塑性基材のICインレットと接する面に接着層を設けたことを特徴とする脆性機能を有する非接触型情報媒体。
  2. 前記アンテナコイルが、金属薄膜をエッチング方式によってパターン形成されたものであって、
    前記アンテナコイルのパターンにスリットを設けたことを特徴とする請求項1記載の脆性機能を有する非接触型情報媒体。
  3. 前記アンテナコイルが、金属薄膜をエッチング方式によってパターン形成されたものであって、
    前記アンテナコイルのパターンに開口部を設けたことを特徴とする請求項1記載の脆性機能を有する非接触型情報媒体。
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