JP2015066732A - 加飾シート及び加飾樹脂成形品 - Google Patents

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Abstract

【課題】成形性及び耐擦傷性に優れ、さらに、実際に手で触った際にも立体感を感じ取れる優れた触感を有する加飾シートを提供する。【解決手段】少なくとも、基材層1と、第1の表面層2と、前記第1の表面層の一部の上に設けられた第2の表面層3とをこの順に有し、前記第2の表面層が、樹脂及び合成樹脂粒子9を含む樹脂組成物により形成されており、前記第2の表面層において、前記合成樹脂粒子が、前記樹脂100質量部に対して、50質量部以上含まれる、加飾シート。【選択図】図1

Description

本発明は、高い成形性及び耐擦傷性に加えて、高い立体感を認識できる加飾シートに関する。さらに、本発明は、当該加飾シートを利用した加飾樹脂成形品に関する。
従来、車両内外装部品、建材内装材、家電筐体等には、樹脂成形品の表面に加飾シートを積層させた加飾樹脂成形品が使用されている。このような加飾樹脂成形品の製造においては、予め意匠が付与された加飾シートを、射出成形によって樹脂と一体化させる成形法などが用いられている。係る成形法の代表的な例としては、加飾シートを真空成形型により予め立体形状に成形しておき、当該加飾シートを射出成形型に挿入し、流動状態の樹脂を型内に射出することにより樹脂と加飾シートとを一体化するインサート成形法や、射出成形の際に金型内に挿入された加飾シートを、キャビティ内に射出注入された溶融樹脂と一体化させる射出成形同時加飾法が挙げられる。
加飾樹脂成形品には、三次元曲面などの複雑な表面形状を有するものもある。このため、加飾シートには、加飾樹脂成形品の形状に十分に追従し得る三次元成形性が求められている。また、加飾シートは、加飾樹脂成形品の表面材として使用されるため、耐擦傷性などの表面特性を備えていることも要求されている。さらに、近年の消費者の高級志向に伴って、加飾樹脂成形品には、立体感を認識できる意匠の表出が求められている。
これまで、加飾シートの表面に凹凸や艶消しを設けることにより、立体感を視覚的に認識できる意匠性を付与する技術が報告されている。例えば、特許文献1には、基材上に少なくとも表面保護層と該表面保護層上に部分的に設けられた透明樹脂層を有する加飾シートが開示されており、部分的に設けられた透明樹脂層と表面保護層の間での艶差や凹凸形状によって、加飾シートの外観に立体感を与える方法が開示されている。しかしながら、加飾シートにおいて、表面に形成される凹凸の高低差は非常に小さく、ほぼ平滑であり、実際に手で触った際に、優れた立体感を感じ取れるものではなかった。
また、上記のインサート成形法や射出成形同時加飾法に供せられる加飾シートの場合、樹脂の射出やそれに先立つ真空成形の工程において熱や圧力を受け、表面の凹凸が減衰する傾向が見られる。同様の問題は、真空圧着法など、成形体上に加熱や加圧を伴いながら貼着される加飾方法に適用した場合にも起こりうる。そのため、加飾樹脂成形品に加工した後においても、手で触った際に優れた立体感が得られる加飾シートの開発は十分に行なわれていなかった。
特開2009−113387号公報
近年、さらに優れた立体感を認識できる意匠の表出が求められており、外観だけでなく、実際に手で触った際にも優れた立体感を感じ取れる表面を有する加飾シートの開発が求められている。本発明は、成形性及び耐擦傷性に優れ、さらに、実際に手で触った際にも立体感を感じ取れる優れた触感を有する加飾シート及び加飾樹脂成形品を提供することを主な目的とする。
本発明者は、上記のような課題を解決すべく鋭意検討を行った。その結果、少なくとも、基材層と、第1の表面層と、第1の表面層の一部の上に設けられた第2の表面層とをこの順に有し、第2の表面層が、樹脂及び合成樹脂粒子を含む樹脂組成物により形成されており、第2の表面層において、合成樹脂粒子が、樹脂100質量部に対して、50質量部以上含まれる加飾シートは、成形性及び耐擦傷性に優れ、さらに、実際に手で触った際にも立体感を感じ取れる優れた触感を有することを見出した。本発明は、これらの知見に基づいて、さらに検討を重ねることにより完成された発明である。
すなわち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. 少なくとも、基材層と、第1の表面層と、前記第1の表面層の一部の上に設けられた第2の表面層とをこの順に有し、
前記第2の表面層が、樹脂及び合成樹脂粒子を含む樹脂組成物により形成されており、
前記第2の表面層において、前記合成樹脂粒子が、前記樹脂100質量部に対して、50質量部以上含まれる、加飾シート。
項2. 前記第2の表面層を形成する樹脂組成物において、前記樹脂が、電離放射線硬化性樹脂を含む、項1に記載の加飾シート。
項3. 前記第2の表面層を形成する樹脂組成物において、前記樹脂が、ポリカーボネート(メタ)アクリレートを含む、項2に記載の加飾シート。
項4. 前記第2の表面層を形成する樹脂組成物において、前記樹脂が、多官能(メタ)アクリレートをさらに含む、項3に記載の加飾シート。
項5. 前記ポリカーボネート(メタ)アクリレートと、前記多官能(メタ)アクリレートとの質量比が、98:2〜60:40である、項4に記載の加飾シート。
項6. 前記第1の表面層が、電離放射線硬化性樹脂を含む樹脂組成物により形成されている、項1〜5のいずれかに記載の加飾シート。
項7. 前記合成樹脂粒子の粒子径が、2〜15μmである、項1〜6のいずれかに記載の加飾シート。
項8. 前記第2の表面層の厚みが、0.1〜15μmである、項1〜7のいずれかに記載の加飾シート。
項9. 前記合成樹脂粒子が、ウレタンビーズ、ナイロンビーズ、アクリルビーズ、シリコーンビーズ、スチレンビーズ、メラミンビーズ、ウレタンアクリルビーズ、ポリエステルビーズ、及びポリエチレンビーズからなる群から選択された少なくとも1種である、項1〜8のいずれかに記載の加飾シート。
項10. 前記基材層と前記第1の表面層との間に、絵柄層をさらに有する、項1〜9のいずれかに記載の加飾シート。
項11. 少なくとも、成形樹脂層と、第1の表面層と、前記第1の表面層の一部の上に設けられた第2の表面層とがこの順に積層された積層体からなり、
前記第2の表面層が、樹脂及び合成樹脂粒子を含む樹脂組成物により形成されており、
前記第2の表面層において、前記合成樹脂粒子が、前記樹脂100質量部に対して、50質量部以上含まれる、加飾樹脂成形品。
本発明の加飾シートによれば、成形性及び耐擦傷性に優れ、さらに、実際に手で触った際にも立体感を感じ取れる優れた触感を有する加飾シート、及び当該加飾シートを利用した加飾樹脂成形品を提供することができる。
本発明の加飾シートの一例の略図的断面図である。 本発明の加飾シートの一例の略図的断面図である。 本発明の加飾シートの一例の略図的断面図である。
1.加飾シート
本発明の加飾シートは、少なくとも、基材層と、第1の表面層と、第1の表面層の一部の上に設けられた第2の表面層とをこの順に有し、第2の表面層が、樹脂及び合成樹脂粒子を含む樹脂組成物により形成されており、第2の表面層において、合成樹脂粒子が、樹脂100質量部に対して、50質量部以上含まれることを特徴とする。本発明の加飾シートにおいては、第1の表面層の一部の上に設けられた第2の表面層において、合成樹脂粒子が、樹脂100質量部に対して、50質量部以上含まれることにより、成形性及び耐擦傷性に優れ、さらに、外観だけでなく、実際に手で触った際にも立体感を感じ取れる優れた触感を有する加飾シートとすることができる。より具体的には、第1の表面層の一部の上に設けられた第2の表面層において、樹脂100質量部に対して、50質量部以上という多量の合成樹脂粒子が含まれることにより、部分的に形成された第2の表面層の艶が大きく低下するため、第1の表面層と第2の表面層との艶差によって、加飾シートの外観に立体感を付与することができる。さらに、このような多量の樹脂粒子を含む第2の表面層の表面は、第1の層よりも滑りやすくなっている。これにより、第1の表面層上において、第2の表面層が形成されている部分と第2の表面層が形成されていない部分との間に滑りやすさに大きな差を設け、加飾シートの表面を実際に手で触った際に、滑りやすい第2の表面層の形成部分が、滑りにくい第2の表面層の非形成部分よりも突出しているように知覚され、大きな立体感を感じ取ることが可能となる。さらに、本発明の加飾シートにおいては、加飾樹脂成形品として加工した後においても、手で触った際の立体感が維持されている。以下、本発明の加飾シートについて詳述する。
加飾シートの積層構造
本発明の加飾シートは、少なくとも、基材層1と、第1の表面層と、第1の表面層の一部の上に設けられた第2の表面層とがこの順に積層された積層構造を有する。本発明の加飾シートにおいて、第1の表面層2の延伸部に微細な割れや白化を生じにくくすることなどを目的として、第1の表面層2の下にプライマー層4を設けてもよい。また、樹脂成形品に装飾性を付与することなどを目的として、必要に応じて、絵柄層5を設けてもよい。基材層1の色の変化やバラツキを抑制する目的で、基材層1と第1の表面層2との間、絵柄層5を設ける場合であれば基材層1と絵柄層5との間などに、必要に応じて、隠蔽層6を設けてもよい。さらに、加飾シートの成形性を高めることなどを目的として、基材層1と第1の表面層2との間、絵柄層5を設ける場合であれば絵柄層5と第1の表面層2との間などに、必要に応じて、透明フィルム層7などを設けてもよい。さらに、基材層1の下に、接着層8などを設けてもよい。
本発明の加飾シートの積層構造として、基材層/第1の表面層/第2の表面層がこの順に積層された積層構造;基材層/プライマー層/第1の表面層/第2の表面層がこの順に積層された積層構造;基材層/絵柄層/第1の表面層/第2の表面層がこの順に積層された積層構造;基材層/絵柄層/プライマー層/第1の表面層/第2の表面層がこの順に積層された積層構造;基材層/隠蔽層/絵柄層/第1の表面層/第2の表面層がこの順に積層された積層構造;基材層/隠蔽層/絵柄層/プライマー層/第1の表面層/第2の表面層がこの順に積層された積層構造;基材層/隠蔽層/絵柄層/透明フィルム層/第1の表面層/第2の表面層がこの順に積層された積層構造;接着層/基材層/隠蔽層/絵柄層/プライマー層/第1の表面層/第2の表面層がこの順に積層された積層構造;接着層/基材層/隠蔽層/絵柄層/透明フィルム層/プライマー層/第1の表面層/第2の表面層がこの順に積層された積層構造などが挙げられる。図1に、本発明の加飾シートの積層構造の一態様として、基材層/第1の表面層/第2の表面層がこの順に積層された加飾シートの一例の略図的断面図を示す。図2に、本発明の加飾シートの積層構造の一態様として、基材層/絵柄層/プライマー層/第1の表面層/第2の表面層がこの順に積層された加飾シートの一例の略図的断面図を示す。図3に、本発明の加飾シートの積層構造の一態様として、接着層/基材層/隠蔽層/絵柄層/透明フィルム層/プライマー層/第1の表面層/第2の表面層がこの順に積層された加飾シートの一例の略図的断面図を示す。
加飾シートを形成する各層の組成
[基材層1]
基材層1は、本発明の加飾シートにおいて支持体としての役割を果たす樹脂シート(樹脂フィルム)により形成されている。基材層1に使用される樹脂成分については、特に制限されず、三次元成形性や成形樹脂層との相性等に応じて適宜選定すればよいが、好ましくは、熱可塑性樹脂が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、具体的には、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂(以下「ABS樹脂」と表記することもある);アクリロニトリル−スチレン−アクリル酸エステル樹脂;アクリル樹脂;ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂;ポリカーボネート樹脂;塩化ビニル系樹脂;ポリエチレンテレフタラート(PET)樹脂等が挙げられる。これらの中でも、ABS樹脂が三次元成形性の観点から好ましい。基材層1を形成する樹脂成分としては、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。また、基材層1は、これら樹脂の単層シートで形成されていてもよく、また同種又は異種樹脂による複層シートで形成されていてもよい。
基材層1は、隣接する層との密着性を向上させるために、必要に応じて、片面又は両面に酸化法や凹凸化法等の物理的又は化学的表面処理が施されていてもよい。基材層1の表面処理として行われる酸化法としては、例えば、コロナ放電処理、プラズマ処理、クロム酸化処理、火炎処理、熱風処理、オゾン紫外線処理法等が挙げられる。また、基材層1の表面処理として行われる凹凸化法としては、例えばサンドブラスト法、溶剤処理法等が挙げられる。これらの表面処理は、基材層1を構成する樹脂成分の種類に応じて適宜選択されるが、効果及び操作性等の観点から、好ましくはコロナ放電処理法が挙げられる。
また、基材層1には、着色剤などを配合した着色、色彩を整えるための塗装、デザイン性を付与するための模様の形成などがなされていてもよい。
基材層1の厚みは、特に制限されず、加飾シートの用途等に応じて適宜設定されるが、通常50〜800μm程度、好ましくは100〜600μm程度、さらに好ましくは200〜500μm程度が挙げられる。基材層1の厚みが上記範囲内であると、加飾シートに対してより一層優れた三次元成形性、意匠性などを備えさせることができる。
[第1の表面層2]
第1の表面層2は、加飾シートの耐擦傷性などを高め、さらに後述の第2の表面層3と共に加飾シートに高い立体感を付与するために設けられる層である。第1の表面層2は、樹脂を含む樹脂組成物により形成されている。具体的には、第1の表面層2は、当該樹脂組成物の硬化物により構成されている。第1の表面層2を形成する樹脂組成物に含まれる樹脂としては、特に制限されず、例えば、後述の第2の表面層3で例示した電離放射線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂などが挙げられる。第1の表面層2は、加飾シートの三次元成形性及び耐擦傷性などの観点からは、第2の表面層3と同様にして、後述の多官能ポリカーボネート(メタ)アクリレートを含む電離放射線硬化性樹脂組成物により形成されていることが好ましい。また、第1の表面層2においては、第2の表面層3と同様にして、後述の(メタ)アクリレートを併用してもよい。
後述の通り、本発明において、第1の表面層2と第2の表面層3との滑りやすさの差を大きくし、本発明の加飾シートの表面を実際に手で触った際にも立体感を感じ取れる優れた触感を付与する観点からは、第1の表面層2は、表面の滑りやすさを向上させるような合成樹脂粒子、無機粒子などの粒子を実質的に含まないことが好ましい。第1の表面層2が、これらの粒子を含む場合には、樹脂100質量部に対して、40質量部以下とすることが好ましい。なお、第1の表面層2に合成樹脂粒子、無機粒子などの粒子を配合する場合、第1の表面層2の表面からこれらの粒子の一部が突出していてもよいし、第1の表面層2の内部にこれらの粒子が埋没していてもよい。
第1の表面層2中には、樹脂の他、第1の表面層2に備えさせる所望の物性に応じて、各種添加剤を配合することができる。この添加剤としては、後述の第2の表面層3で例示したと同様のものが例示できる。
第1の表面層2の硬化後の厚みについては、特に制限されないが、例えば、0.1〜30μm程度、好ましくは5〜20μm程度、さらに好ましくは7〜15μm程度が挙げられる。このような範囲の厚みを満たすと、耐擦傷性等の表面保護層としての十分な物性が得られる。また、第1の表面層2を形成する電離放射線硬化性樹脂組成物に対して電離放射線を均一に照射することが可能であるため、均一に硬化することが可能となり、経済的にも有利になる。なお、第1の表面層2が上述のような無機粒子、合成樹脂粒子などを含む場合、第1の表面層2の厚みとは、これらの粒子が表面から突出していない部分の厚みをいう。
第1の表面層2は、後述の第2の表面層3と同様の方法により形成することができる。
[第2の表面層3]
第2の表面層3は、本発明の加飾シートにおいて、第1の表面層2の一部の上に設けられている。第2の表面層3は、樹脂及び合成樹脂粒子を含む樹脂組成物により形成されている。具体的には、第2の表面層3は、当該樹脂組成物の硬化物により構成されている。第2の表面層3において、合成樹脂粒子が、樹脂100質量部に対して、50質量部以上含まれることにより、成形性及び耐擦傷性に優れ、さらに、外観だけでなく、実際に手で触った際にも立体感を感じ取れる優れた触感が加飾シートに付与される。すなわち、第1の表面層2の一部の上に設けられた第2の表面層3において、合成樹脂粒子が、電離放射線硬化性樹脂100質量部に対して、50質量部以上という多量に含まれることにより、部分的に形成された第2の表面層3の艶が大きく低下するため、第1の表面層2と第2の表面層3との艶差によって、加飾シートの外観に立体感を付与することができる。さらに、このような多量の樹脂粒子を含む第2の表面層3の表面は、第1の層2よりも滑りやすくなっている。これにより、第1の表面層2上において、第2の表面層3が形成されている部分と第2の表面層3が形成されていない部分との間に滑りやすさに大きな差を設け、加飾シートの表面を実際に手で触った際に大きな立体感を感じ取ることが可能となる。
第2の表面層3を形成する樹脂組成物に含まれる樹脂としては、特に制限されず、例えば、電離放射線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂などが挙げられる。熱硬化性樹脂としては、特に制限されず、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、水酸基官能性アクリル樹脂、カルボキシル官能性アクリル樹脂、アミド官能性共重合体、ウレタン樹脂などが挙げられる。また、熱可塑性樹脂としては、特に制限されず、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリエチル(メタ)アクリレートなどのアクリル樹脂;ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂;ポリカーボネート樹脂;塩化ビニル系樹脂;ポリエチレンテレフタラート(PET);アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂(ABS樹脂);アクリロニトリル−スチレン−アクリル酸エステル樹脂;などが挙げられる。
第2の表面層3は、加飾シートの三次元成形性及び耐傷付き性などの観点からは、電離放射線硬化性樹脂を含む樹脂組成物により形成されていることが好ましい。以下、第2の表面層3を形成する樹脂組成物に含まれる樹脂として好ましく使用される電離放射線硬化性樹脂について詳述する。
(電離放射線硬化性樹脂)
電離放射線硬化性樹脂とは、電離放射線を照射することにより、架橋、硬化する樹脂であり、具体的には、分子中に重合性不飽和結合又はエポキシ基を有するプレポリマー、オリゴマー、及び/又はモノマーを適宜混合したものが挙げられる。ここで電離放射線とは、電磁波又は荷電粒子線のうち、分子を重合あるいは架橋しうるエネルギー量子を有するものを意味し、通常紫外線(UV)又は電子線(EB)が用いられるが、その他、X線、γ線等の電磁波、α線、イオン線等の荷電粒子線も含むものである。電離放射線硬化性樹脂の中でも、電子線硬化性樹脂は、無溶剤化が可能であり、光重合用開始剤を必要とせず、安定な硬化特性が得られるため、第2の表面層3の形成において好適に使用される。
電離放射線硬化性樹脂として使用される上記モノマーとしては、分子中にラジカル重合性不飽和基を持つ(メタ)アクリレートモノマーが好適であり、中でも多官能性(メタ)アクリレートモノマーが好ましい。多官能性(メタ)アクリレートモノマーとしては、分子内に重合性不飽和結合を2個以上(2官能以上)、好ましくは3個以上(3官能以上)有する(メタ)アクリレートモノマーであればよい。多官能性(メタ)アクリレートとして、具体的には、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性リン酸ジ(メタ)アクリレート、アリル化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらのモノマーは、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、電離放射線硬化性樹脂として使用される上記オリゴマーとしては、分子中にラジカル重合性不飽和基を持つ(メタ)アクリレートオリゴマーが好適であり、中でも分子内に重合性不飽和結合を2個以上(2官能以上)有する多官能性(メタ)アクリレートオリゴマーが好ましい。多官能性(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、例えば、ポリカーボネート(メタ)アクリレート、アクリルシリコーン(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリブタジエン(メタ)アクリレート、シリコーン(メタ)アクリレート、分子中にカチオン重合性官能基を有するオリゴマー(例えば、ノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、脂肪族ビニルエーテル、芳香族ビニルエーテル等)等が挙げられる。ここで、ポリカーボネート(メタ)アクリレートは、例えば、ポリカーボネートポリオールを(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。アクリルシリコーン(メタ)アクリレートは、シリコーンマクロモノマーを(メタ)アクリレートモノマーとラジカル共重合させることにより得ることができる。ウレタン(メタ)アクリレートは、例えば、ポリエーテルポリオールやポリエステルポリオールとポリイソシアネートの反応によって得られるポリウレタンオリゴマーを、(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。エポキシ(メタ)アクリレートは、例えば、比較的低分子量のビスフェノール型エポキシ樹脂やノボラック型エポキシ樹脂のオキシラン環に、(メタ)アクリル酸を反応しエステル化することにより得ることができる。また、このエポキシ(メタ)アクリレートを部分的に二塩基性カルボン酸無水物で変性したカルボキシル変性型のエポキシ(メタ)アクリレートも用いることができる。ポリエステル(メタ)アクリレートは、例えば多価カルボン酸と多価アルコールの縮合によって得られる両末端に水酸基を有するポリエステルオリゴマーの水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより、或いは多価カルボン酸にアルキレンオキシドを付加して得られるオリゴマーの末端の水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。ポリエーテル(メタ)アクリレートは、ポリエーテルポリオールの水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。ポリブタジエン(メタ)アクリレートは、ポリブタジエンオリゴマーの側鎖に(メタ)アクリル酸を付加することにより得ることができる。シリコーン(メタ)アクリレートとは、主鎖にポリシロキサン結合をもつシリコーンの末端又は側鎖に(メタ)(メタ)アクリル酸を付加することにより得ることができる。これらのオリゴマーは、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。なお、本明細書において、「(メタ)アクリレート」とは「アクリレート又はメタクリレート」を意味し、他の類似するものも同様の意である。
これらの電離放射線硬化性樹脂は1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
これらの電離放射線硬化性樹脂の中でも、質感のある豊かな低艶感の表出効果と成形性をより一層向上させるという観点から、好ましくはポリカーボネート(メタ)アクリレート及びアクリルシリコーン(メタ)アクリレートが挙げられ、さらに好ましくはポリカーボネート(メタ)アクリレートが挙げられる。
ポリカーボネート(メタ)アクリレートを第2の表面層3の形成に使用する場合、電離放射線硬化性樹脂として単独で使用してもよく、またポリカーボネート(メタ)アクリレートと他の電離放射線硬化性樹脂を組み合わせて使用してもよい。ポリカーボネート(メタ)アクリレートと他の電離放射線硬化性樹脂を併用する場合、その組み合わせ態様については、特に制限されないが、質感のある豊かな低艶感の表出効果と成形性をより一層向上させるという観点から、好ましくは、ポリカーボネート(メタ)アクリレートと多官能(メタ)アクリレートの組み合わせが挙げられる。
ポリカーボネート(メタ)アクリレートと併用される多官能(メタ)アクリレートとしては、前述する多官能(メタ)アクリレートモノマー及びオリゴマーのいずれか一方でも、またこれらの双方でもよいが、好ましくは多官能(メタ)アクリレートオリゴマーが挙げられる。とりわけ、好ましくは多官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、更に好ましくは3官能以上のウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、特に好ましくは3〜8官能のウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーが挙げられる。
また、ポリカーボネート(メタ)アクリレートと併用される多官能(メタ)アクリレートオリゴマーの分子量については、特に制限されないが、例えば、重量平均分子量が1千〜2万程度、好ましくは1千〜1万程度が挙げられる。なお、当該重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により、ポリスチレンを標準物質として測定した値である。
また、ポリカーボネート(メタ)アクリレートと多官能(メタ)アクリレートを組み合わせる場合、これらの比率としては、例えば、ポリカーボネート(メタ)アクリレート:多官能(メタ)アクリレートの質量比が、例えば、98:2〜60:40、好ましくは95:5〜65:35が挙げられる。
以下、第2の表面層3の形成において、電離放射線硬化性樹脂として好適に使用されるポリカーボネートメタアクリレート及びアクリルシリコーン(メタ)アクリレートについて説明する。
<ポリカーボネート(メタ)アクリレート>
本発明の第2の表面層3において、樹脂組成物に含まれるポリカーボネート(メタ)アクリレートは、ポリマー主鎖にカーボネート結合を有し、かつ末端あるいは側鎖に(メタ)アクリレートを1個以上有するものであれば、特に制限されない。また、当該(メタ)アクリレートは、架橋、硬化を良好にするという観点から、1分子当たりの官能基の数として、好ましくは2〜6個が挙げられる。ポリカーボネート(メタ)アクリレートは、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
ポリカーボネート(メタ)アクリレートは、例えば、ポリカーボネートポリオールの水酸基の一部又は全てを(メタ)アクリレート(アクリル酸エステル又はメタクリル酸エステル)に変換して得られる。このエステル化反応は、通常のエステル化反応によって行うことができる。例えば、1)ポリカーボネートポリオールとアクリル酸ハライド又はメタクリル酸ハライドとを、塩基存在下に縮合させる方法、2)ポリカーボネートポリオールとアクリル酸無水物又はメタクリル酸無水物とを、触媒存在下に縮合させる方法、或いは3)ポリカーボネートポリオールとアクリル酸又はメタクリル酸とを、酸触媒存在下に縮合させる方法等が挙げられる。
ポリカーボネートポリオールは、ポリマー主鎖にカーボネート結合を有し、末端又は側鎖に2個以上、好ましくは2〜50個、更に好ましくは3〜50個の水酸基を有する重合体である。当該ポリカーボネートポリオールの代表的な製造方法は、ジオール化合物(A)、3価以上の多価アルコール(B)、及びカルボニル成分となる化合物(C)とから重縮合反応による方法が挙げられる。
ポリカーボネートポリオールの原料として用いられるジオール化合物(A)は、一般式HO−R1−OHで表される。ここで、R1は、炭素数2〜20の2価炭化水素基であって、基中にエーテル結合を含んでいてもよい。R1は、例えば、直鎖、又は分岐状のアルキレン基、シクロヘキシレン基、フェニレン基である。
ジオール化合物の具体例としては、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,3−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。これらのジオールは、1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、ポリカーボネートポリオールの原料として用いられる3価以上の多価アルコール(B)の例としては、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール、ジトリメチロールプロパン、ジペンタエリスリトール、グリセリン、ソルビトール等のアルコール類が挙げられる。また、当該3価以上の多価アルコールは、前記多価アルコールの水酸基に対して、1〜5当量のエチレンオキシド、プロピレンオキシド、あるいはその他のアルキレンオキシドを付加させた水酸基を有するアルコール類であってもよい。これらの多価アルコールは、1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
ポリカーボネートポリオールの原料として用いられるカルボニル成分となる化合物(C)は、炭酸ジエステル、ホスゲン、又はこれらの等価体の中から選ばれるいずれかの化合物である。当該化合物として、具体的には、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸ジイソプロピル、炭酸ジフェニル、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等の炭酸ジエステル類;ホスゲン;クロロギ酸メチル、クロロギ酸エチル、クロロギ酸フェニル等のハロゲン化ギ酸エステル類等が挙げられる。これらの化合物は、1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
ポリカーボネートポリオールは、前記ジオール化合物(A)、3価以上の多価アルコール(B)、及びカルボニル成分となる化合物(C)とを、一般的な条件下で重縮合反応することにより合成される。ジオール化合物(A)と多価アルコール(B)との仕込みモル比は、例えば、50:50〜99:1の範囲に設定すればよい。また、ジオール化合物(A)と多価アルコール(B)とに対する、カルボニル成分となる化合物(C)の仕込みモル比は、例えば、ジオール化合物及び多価アルコールの持つ水酸基に対して0.2〜2当量の範囲に設定すればよい。
前記の仕込み割合で重縮合反応した後のポリカーボネートポリオール中に存在する水酸基の当量数(eq./mol)としては、例えば、1分子中に平均して3以上、好ましくは3〜50、更に好ましくは3〜20が挙げられる。このような等量数を充足すると、後述するエステル化反応によって必要な量の(メタ)アクリレート基が形成され、またポリカーボネート(メタ)アクリレート樹脂に適度な可撓性が付与される。なお、このポリカーボネートポリオールの末端官能基は、通常はOH基であるが、その一部がカーボネート基であってもよい。
以上説明したポリカーボネートポリオールの製造方法は、例えば、特開昭64−1726号公報に記載されている。また、このポリカーボネートポリオールは、特開平3−181517号公報に記載されているように、ポリカーボネートジオールと3価以上の多価アルコールとのエステル交換反応によっても製造することができる。
ポリカーボネート(メタ)アクリレートの分子量については、特に制限されないが、例えば、重量平均分子量が5千以上、好ましくは1万以上が挙げられる。ポリカーボネート(メタ)アクリレートの重量平均分子量の上限は、特に制限されないが、粘度が高くなり過ぎないように制御するという観点から、例えば、10万以下、好ましくは5万以下が挙げられる。ポリカーボネート(メタ)アクリレートの重量平均分子量として、質感のある豊かな低艶感の表出効果と成形性をより一層向上させるという観点から、好ましくは1万〜5万、更に好ましくは1万〜2万が挙げられる。
なお、本明細書におけるポリカーボネート(メタ)アクリレートの重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により、ポリスチレンを標準物質として測定した値である。
<アクリルシリコーン(メタ)アクリレート>
本発明に用いられるアクリルシリコーン(メタ)アクリレートは、特に限定されず、1分子中に、アクリル樹脂の構造の一部がシロキサン結合(Si−O)に置換しており、かつ官能基としてアクリル樹脂の側鎖及び/又は主鎖末端に(メタ)アクリロイルオキシ基(アクリロイルオキシ基又はメタアクリロイルオキシ基)を2個以上、好ましくは3〜8個有しているものであればよい。このアクリルシリコーン(メタ)アクリレートの例としては、例えば、特開2007−070544号公報に開示されるような側鎖にシロキサン結合を有するアクリル樹脂の構造が好ましく挙げられる。
本発明に用いられるアクリルシリコーン(メタ)アクリレートは、例えばラジカル重合開始剤の存在下、シリコーンマクロモノマーを(メタ)アクリレートモノマーとラジカル共重合させることにより合成することができる。
(メタ)アクリレートモノマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これら(メタ)アクリレートモノマーは1種を単独で又は2種を組み合わせて用いられる。
シリコーンマクロモノマーは、例えば、n−ブチルリチウム又はリチウムシラノレートを重合開始剤として、ヘキサアルキルシクロトリシロキサンをリビングアニオン重合し、更にラジカル重合性不飽和基含有シランでキャッピングして合成される。シリコーンマクロモノマーとしては、下記式(1);
で表される化合物が好適に用いられる。ここで、式(1)中、R1は、炭素数1〜4のアルキル基を示し、メチル基又はn−ブチル基が好ましい。R2は、1価の有機基を示し、−CH=CH2、−C64−CH=CH2、−(CH23O(CO)CH=CH2又は−(CH23O(CO)C(CH3)=CH2が好ましい。R3は、それぞれ同一であっても異なっていてもよく、炭素数1〜6の炭化水素基を示し、炭素数1〜4のアルキル基又はフェニル基が好ましく、メチル基がより好ましい。また、nの数値は特に制限されず、例えばシリコーンマクロモノマーの数平均分子量が1,000〜30,000が好ましく、1,000〜20,000がより好ましい。
上述の原料を用いて得られるアクリルシリコーン(メタ)アクリレートは、例えば、下記式(2)、(3)及び(4)で表される構造単位を有する。
式(2)、(3)及び(4)中、R1、R3は式(1)におけるものと同義であり、R4は水素原子又はメチル基を示し、R5は上記(メタ)アクリレートモノマー中のアルキル基又はグリシジル基あるいは上記(メタ)アクリレートモノマー中のアルキル基又はグリシジル基等の官能基を有していてもよいアルキル基を示し、R6は(メタ)アクリロイルオキシ基を有する有機基を示す。
上述のアクリルシリコーン(メタ)アクリレートは、1種を単独で又は2種を組み合わせて用いられる。
上記のアクリルシリコーン(メタ)アクリレートは、GPC分析による標準ポリスチレン換算の重量平均分子量が、1,000以上であることが好ましく、2,000以上であることがより好ましい。アクリルシリコーン(メタ)アクリレートの重量平均分子量の上限は特に制限されないが、粘度が高くなり過ぎないように制御する観点から150,000以下が好ましく、100,000以下がより好ましい。三次元成形性と耐薬品性と耐傷付き性とを向上させる観点から、2,000〜100,000であることが特に好ましい。
また、アクリルシリコーン(メタ)アクリレートの架橋点間平均分子量は、100〜2,500であることが好ましい。架橋点間平均分子量が100以上であれば、三次元成形性の観点から好ましく、2,500以下であれば、耐薬品性及び耐傷付き性の観点から好ましい。アクリルシリコーン(メタ)アクリレートの架橋点間平均分子量は、同様の観点から、より好ましくは100〜1,500、更に好ましくは100〜1,000である。
電離放射線硬化性樹脂組成物において、ポリカーボネート(メタ)アクリレートとアクリルシリコーン(メタ)アクリレートは各々単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
第2の表面層3において、合成樹脂粒子9は、第2の表面層3中に分散されている。第2の表面層3において、合成樹脂粒子9は、樹脂100質量部に対して、50質量部以上含まれる。第2の表面層3における合成樹脂粒子9の含有量としては、好ましくは65質量部以上が挙げられる。また、第2の表面層3中における合成樹脂粒子9の含有量の上限については、本発明の効果を奏することを限度として特に制限されないが、第2の表面層3を後述の印刷法などにより形成することを考慮すると、樹脂100質量部に対して、好ましくは200質量部以下、より好ましくは150質量部以下、さらに好ましくは100質量部以下が挙げられる。
合成樹脂粒子9としては、合成樹脂により形成された粒子であれば、特に制限されず、例えば、ウレタンビーズ、ナイロンビーズ、アクリルビーズ、シリコーンビーズ、スチレンビーズ、メラミンビーズ、ウレタンアクリルビーズ、ポリエステルビーズ、ポリエチレンビーズなどが挙げられる。これらの合成樹脂粒子9の中でも、加飾シートの耐擦傷性をより向上させる観点からは、好ましくはウレタンビーズ、ナイロンビーズ、アクリルビーズが挙げられる。合成樹脂粒子9は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。合成樹脂粒子9の粒子径としては、好ましくは2〜15μm程度、より好ましくは5〜12μm程度が挙げられる。なお、本発明における合成樹脂粒子の粒子径は、島津レーザ回折式粒度分布測定装置SALD-2100-WJA1を使用し、圧縮空気を利用してノズルから測定対象となる粉体を噴射し、空気中に分散させて測定する噴射型乾式測定方式によるものを指す。
なお、本発明の加飾シートにおいては、第2の表面層3の表面から合成樹脂粒子9の一部が突出していてもよいし、第2の表面層3の内部に合成樹脂粒子9が埋没していてもよい。
第2の表面層3中には、樹脂の他、第2の表面層3に備えさせる所望の物性に応じて、各種添加剤を配合することができる。この添加剤としては、例えば紫外線吸収剤や光安定剤等の耐候性改善剤、耐摩耗性向上剤、重合禁止剤、架橋剤、赤外線吸収剤、帯電防止剤、接着性向上剤、レベリング剤、チクソ性付与剤、カップリング剤、可塑剤、消泡剤、充填剤、溶剤、着色剤等が挙げられる。これらの添加剤は、常用されるものから適宜選択して用いることができる。また、紫外線吸収剤や光安定剤として、分子内に(メタ)アクリロイル基等の重合性基を有する反応性の紫外線吸収剤や光安定剤を用いることもできる。
第2の表面層3の硬化後の厚みについては、特に制限されないが、好ましくは0.1〜15μm程度、より好ましくは0.5〜10μm程度、さらに好ましくは1〜5μm程度が挙げられる。このような範囲の厚みを満たすと、耐擦傷性等の表面保護層としての十分な物性が得られる。また、第2の表面層3を形成する樹脂組成物に対して電離放射線を均一に照射することが可能であるため、均一に硬化することが可能となり、経済的にも有利になる。なお、第2の表面層3の厚みとは、合成樹脂粒子9が突出していない部分の厚みをいう。
第2の表面層3の形成は、例えば、上記の樹脂と合成樹脂粒子9とを含む樹脂組成物を調製し、これを塗布し、必要に応じて加熱や電離放射線の照射により硬化することにより行われる。なお、樹脂組成物の粘度は、後述の塗布方式により、第1の表面層2の上に未硬化樹脂層を形成し得る粘度であればよい。本発明においては、調製された塗布液を、前記厚みとなるように、第1の表面層2の一部に、グラビア印刷、オフセット印刷、シルクスクリーン印刷、インクジェット印刷等の公知の印刷方式、好ましくはグラビア印刷により塗布し、未硬化樹脂層を形成させる。このようにして形成された未硬化樹脂層を硬化させて第2の表面層3を形成する。硬化は、樹脂として電離放射線硬化性樹脂を用いた場合には電子線、紫外線等の電離放射線の照射、熱硬化性樹脂を用いた場合には加熱、熱可塑性樹脂を用いた場合には乾燥や冷却等により行うことができる。ここで、電離放射線として電子線を用いる場合、その加速電圧については、用いる樹脂や層の厚みに応じて適宜選定し得るが、通常加速電圧70〜300kV程度が挙げられる。
なお、電子線の照射において、加速電圧が高いほど透過能力が増加するため、第1の表面層2及び第2の表面層3の下に電子線照射によって劣化しやすい樹脂を使用する場合には、電子線の透過深さと第1の表面層2及び第2の表面層3の厚みが実質的に等しくなるように、加速電圧を選定する。これにより、第1の表面層2及び第2の表面層3の下に位置する層への余分の電子線の照射を抑制することができ、過剰電子線による各層の劣化を最小限にとどめることができる。また、照射線量は、第1の表面層2及び第2の表面層3の架橋密度が飽和する量が好ましく、通常5〜300kGy(0.5〜30Mrad)、好ましくは10〜50kGy(1〜5Mrad)の範囲で選定される。さらに、電子線源としては、特に制限はなく、例えばコックロフトワルトン型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器を用いることができる。電離放射線として紫外線を用いる場合には、波長190〜380nmの紫外線を含む光線を放射すればよい。紫外線源としては、特に制限されないが、例えば、高圧水銀燈、低圧水銀燈、メタルハライドランプ、カーボンアーク燈等が挙げられる。
第1の表面層2及び第2の表面層3の両層を電離放射線硬化性樹脂組成物により形成する場合、第1の表面層2を形成する電離放射線硬化性樹脂組成物が未硬化又は半硬化の状態で、当該電離放射線硬化性樹脂組成物の上に第2の表面層3を形成する電離放射線硬化性樹脂組成物を部分的に積層し、次いで第1の表面層2及び第2の表面層3の両層の電離放射線硬化性樹脂組成物を架橋硬化し得る条件で電離放射線を照射することによって、一度の電離放射線照射工程により両層を形成することができる。また、第1の表面層2の形成時と第2の表面層3の形成時の2度に分けて電離放射線を照射してもよい。
第2の表面層3は、第1の表面層2の一部の上に形成されていれば、その位置や範囲については特に限定されるものではないが、高い意匠感を得る観点から、例えば、木目模様、格子模様、布地模様、石目模様、タイル貼模様、煉瓦積模様、ヘアライン模様等に代表される模様を表現するように形成することが好ましい。第1の表面層2の上において、第2の表面層3が形成された部分の面積と形成されていない部分の面積の比率についても特に制限は無く、いずれの部分の面積が大きいてもよく、両者の面積が同程度であってもよい。
さらに、後述する絵柄層5をさらに設ける場合、第2の表面層3によって形成される模様と絵柄層5によって形成される模様とを同調するように形成されていてもよい。かかる構成によれば、視覚と触覚の相乗効果によって、加飾シートにさらに高い立体感を付与することが可能となる。
[プライマー層4]
本発明の加飾シートは、第1の表面層2の延伸部に微細な割れや白化を生じにくくすることなどを目的として、所望により、基材層1と第1の表面層2との間、絵柄層5を設ける場合には絵柄層5と第1の表面層2との間などに、プライマー層4を設けてもよい。プライマー層4の厚みは、0.1μm以上であることが好ましい。0.1μm以上であると、第1の表面層2の割れ、破断、白化等を防ぐ効果を有する。一方、プライマー層4の厚みが10μm以下であれば、プライマー層を塗布した際、塗膜の乾燥、硬化が安定であるので三次元成形性が変動することがなく好ましい。この観点からプライマー層4の厚みは1〜10μmであることが好ましい。
また、プライマー層4は、下記測定条件で測定した120℃における破断伸度が150%以上であることが好ましく、200%以上であることが更に好ましい。破断伸度が150%以上であると、真空成形時において第1の表面層2の延伸部に微細な割れや白化が生じにくい。
(破断伸度測定の測定条件)
JIS K7127:1999に準拠し、プライマー層4を構成するプライマー組成物を硬化(50℃72時間加熱)して製膜した幅25mm×長さ(チャック間距離)50mm×厚み40±10μmのサンプルを120℃のオーブン投入後、120秒放置した後、引張速度:50mm/minで破断伸度を測定する。
プライマー層4を構成するプライマー組成物としては、ウレタン樹脂、(メタ)アクリル樹脂、(メタ)アクリル−ウレタン共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、ブチラール樹脂、塩素化ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン等をバインダー樹脂とするものが好ましく用いられ、これらの樹脂は一種又は二種以上を混合して用いることができる。これらのなかでも、ウレタン樹脂、(メタ)アクリル樹脂、及び(メタ)アクリル−ウレタン共重合体樹脂が好ましい。
ウレタン樹脂としては、ポリオール(多価アルコール)を主剤とし、イソシアネートを架橋剤(硬化剤)とするポリウレタンを使用できる。ポリオールとしては、分子中に2個以上の水酸基を有するもので、例えばポリエステルポリオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、アクリルポリオール、ポリエーテルポリオール等が使用される。前記イソシアネートとしては、分子中に2個以上のイソシアネート基を有する多価イソシアネート、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族イソシアネート、或いはヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート等の脂肪族(又は脂環族)イソシアネートが用いられる。また、ウレタン樹脂とブチラール樹脂を混ぜて構成することも可能である。
架橋後の第1の表面層2との密着性、第1の表面層2を積層後の相互作用の生じにくさ、物性、成形性の面から、ポリオールとしてアクリルポリオール、又はポリエステルポリオールと、架橋材としてヘキサメチレンジイソシアネート、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネートとから組み合わせることが好ましく、特にアクリルポリオールとヘキサメチレンジイソシアネートとを組み合わせて用いることが好ましい。
(メタ)アクリル樹脂としては、(メタ)アクリル酸エステルの単独重合体、2種以上の異なる(メタ)アクリル酸エステルモノマーの共重合体、又は(メタ)アクリル酸エステルと他のモノマーとの共重合体が挙げられ、具体的には、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、ポリ(メタ)アクリル酸プロピル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、(メタ)アクリル酸エチル−(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸メチル共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸メチル共重合体等の(メタ)アクリル酸エステルを含む単独又は共重合体からなる(メタ)アクリル樹脂が好適に用いられる。
(メタ)アクリル−ウレタン共重合体樹脂としては、例えばアクリル−ウレタン(ポリエステルウレタン)ブロック共重合系樹脂が好ましい。硬化剤としては、上記の各種イソシアネートが用いられる。アクリル−ウレタン(ポリエステルウレタン)ブロック共重合系樹脂は所望により、アクリル/ウレタン比(質量比)を好ましくは9/1〜1/9、より好ましくは8/2〜2/8の範囲で調整することが好ましい。
<無機粒子、合成樹脂粒子>
プライマー層4は、意匠性を向上させる観点から、無機粒子及び/又は合成樹脂粒子を含むことが好ましい。プライマー層4に無機粒子及び/又は合成樹脂粒子を含有させることにより、表面の艶消し性効果、及び耐傷付き性を格段に向上させることが可能になる。また、無機粒子及び/又は合成樹脂粒子によってプライマー層4の表面に凹凸を形成させた場合には、接面する他の層との密着性を更に向上させることもできる。
無機粒子としては、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、カオリン、これらの疎水処理物等が好ましく挙げられる。これらの無機粒子は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。また、合成樹脂粒子としては、アクリルビーズ、ウレタンビーズ、ナイロンビーズ、シリコーンビーズ、シリコーンゴムビーズ、ポリカーボネートビーズ、ポリオレフィンワックス(ポリプロピレンワックス、ポリエチレンワックス、これらの混合物等)等が好ましく挙げられる。これらの合成樹脂粒子は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
プライマー層4には、無機粒子及び合成樹脂粒子のいずれか一方を含有させてもよく、またこれらを組み合わせて含有させてもよい。無機粒子及び合成樹脂粒子の平均粒径は、意匠性向上の観点から、0.1〜5μmが好ましく、1〜5μmがより好ましく、2〜5μmが更に好ましい。なお、無機粒子及び合成樹脂粒子の粒子径の測定方法は、合成樹脂粒子9と同様の測定方法により測定された値である。
プライマー層4は、プライマー組成物を用いて、グラビアコート、グラビアリバースコート、グラビアオフセットコート、スピンナーコート、ロールコート、リバースロールコート、キスコート、ホイラーコート、ディップコート、シルクスクリーンによるベタコート、ワイヤーバーコート、フローコート、コンマコート、かけ流しコート、刷毛塗り、スプレーコート等の通常の塗布方法や転写コーティング法により形成される。ここで、転写コーティング法は、薄いシート(フィルム基材)にプライマー層や接着層の塗膜を形成し、その後に加飾シート中の対象となる層表面に被覆する方法である。
[絵柄層5]
絵柄層5は、樹脂成形品に装飾性を与える層であり、種々の模様をインキと印刷機を使用して印刷することにより形成される。絵柄層5によって形成される模様は、特に制限されず、例えば、木目模様、大理石模様(例えばトラバーチン大理石模様)等の岩石の表面を模した石目模様、布目や布状の模様を模した布地模様、タイル貼模様、煉瓦積模様など挙げられ、これらを複合した寄木、パッチワーク等の模様も挙げられる。これらの模様は、通常の黄色、赤色、青色、及び黒色のプロセスカラーによる多色印刷によって形成される他、模様を構成する個々の色の版を用意して行う特色による多色印刷等によっても形成される。
絵柄層5に用いる絵柄インキとしては、バインダーに顔料、染料などの着色剤、体質顔料、溶剤、安定剤、可塑剤、触媒、硬化剤などを適宜混合したものが使用される。該バインダーとしては、特に制限されず、例えば、ポリウレタン系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−アクリル系共重合体樹脂、塩素化ポリプロピレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ブチラール系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ニトロセルロース系樹脂、酢酸セルロース系樹脂などが挙げられる。これらの樹脂は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
着色剤としては、特に制限されず、例えば、カーボンブラック(墨)、鉄黒、チタン白、アンチモン白、黄鉛、チタン黄、弁柄、カドミウム赤、群青、コバルトブルー等の無機顔料、キナクリドンレッド、イソインドリノンイエロー、フタロシアニンブルー等の有機顔料又は染料、アルミニウム、真鍮等の鱗片状箔片からなる金属顔料、二酸化チタン被覆雲母、塩基性炭酸鉛等の鱗片状箔片からなる真珠光沢(パール)顔料などが挙げられる。
絵柄層5の厚みは、特に制限されないが、例えば1〜30μm程度、好ましくは1〜20μm程度が挙げられる。
[隠蔽層6]
隠蔽層6は、基材層1の色の変化やバラツキを抑制する目的で、基材層1と第1の表面層2との間、絵柄層5を設ける場合であれば基材層1と絵柄層5との間などに、必要に応じて設けられる層である。
隠蔽層6は、基材層1が加飾シートの色調や絵柄に悪影響を及ぼすのを抑制するために設けられるため、一般には不透明色の層として形成される。
隠蔽層6は、バインダーに、顔料、染料などの着色剤、体質顔料、溶剤、安定剤、可塑剤、触媒、硬化剤などを適宜混合したインキ組成物を用いて形成される。隠蔽層6を形成するインキ組成物は、上述の絵柄層5に使用されるものから適宜選択して使用される。
隠蔽層6は、通常、厚みが1〜20μm程度に設定され、所謂ベタ印刷層として形成されることが望ましい。
[透明フィルム層7]
透明フィルム層7は、本発明の加飾シートの耐擦傷性や耐候性を高めると共に、成形性を高める支持体としての役割を果たし、必要に応じて、基材層1や絵柄層5などの上に設けられる。透明フィルム層7は、樹脂フィルムにより形成される。透明フィルム層7を備えることで成形性が高まり、加飾シートを三次元成形した際に第1の表面層2や第2の表面層3にクラックが生じ難くなる。透明フィルム層7を形成する樹脂フィルムとしては、加飾シートの成形性を高められると共に、絵柄層5の上に設けられる場合において絵柄層5による意匠を隠蔽しないものであれば特に限定されないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂、またはアクリル樹脂などのフィルムが挙げられる。透明フィルム層7の厚みは、特に限定されないが、通常10〜200μm程度、好ましくは15〜150μm程度である。透明フィルム層7を形成する方法は、特に制限されないが、例えば、基材層1や絵柄層5など、隣接する層の表面上に上記の樹脂フィルムを熱ラミネート、ドライラミネートなどにより積層する方法などが挙げられる。
[接着層8]
接着層8は、加飾シートと成形樹脂との接着性や密着性を向上させることなどを目的として、基材層1の裏面に必要に応じて設けられる層である。接着層8を形成する樹脂としては、加飾シートと成形樹脂との接着性や密着性を向上させることができるものであれば、特に制限されず、例えば、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂が用いられる。熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、アクリル変性ポリオレフィン樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、熱可塑性ウレタン樹脂、熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ゴム系樹脂などが挙げられる。熱可塑性樹脂は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。また、熱硬化性樹脂としては、例えば、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等挙げられる。熱硬化性樹脂は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
接着層8は必ずしも必要な層ではないが、本発明の加飾シートを、後述する真空圧着法など、予め用意された樹脂成形体上へ貼着による加飾方法に適用することを想定した場合は、設けられていることが好ましい。真空圧着法に用いる場合、上記した各種の樹脂のうち、加圧又は加熱により接着性を発現する樹脂として慣用のものを使用して接着層8を形成することが好ましい。
接着層8の厚みは、特に制限されないが、例えば、0.1〜30μm程度、好ましくは0.5〜20μm程度、さらに好ましくは1〜8μm程度が挙げられる。
2.加飾樹脂成形品
本発明の加飾樹脂成形品は、本発明の加飾シートに成形樹脂を一体化させることにより成形されてなるものである。即ち、本発明の加飾樹脂成形品は、少なくとも、成形樹脂層と、第1の表面層と、第1の表面層の一部の上に設けられた第2の表面層とがこの順に積層された積層体からなり、第2の表面層が、樹脂及び合成樹脂粒子を含む樹脂組成物により形成されており、第2の表面層において、合成樹脂粒子が、樹脂100質量部に対して、50質量部以上含まれることを特徴とする。本発明の加飾樹脂成形品では、必要に応じて、加飾シートに上述のプライマー層4、絵柄層5、隠蔽層6、透明フィルム層7、接着層8などの少なくとも1層がさらに設けられていてもよい。
本発明の加飾樹脂成形品は、例えば、本発明の加飾シートを用いて、インサート成形法、射出成形同時加飾法、ブロー成形法、ガスインジェクション成形法等の各種射出成形法により作製される。これらの射出成形法の中でも、好ましくはインサート成形法及び射出成形同時加飾法が挙げられる。また、本発明の加飾樹脂成形品は、真空圧着法等の、予め用意された立体的な樹脂成形体(成形樹脂層)上に、本発明の加飾シートを貼着する加飾方法によっても作製することができる。
インサート成形法では、まず、真空成形工程において、本発明の加飾シートを真空成形型により予め成形品表面形状に真空成形(オフライン予備成形)し、次いで必要に応じて余分な部分をトリミングして成形シートを得る。この成形シートを射出成形型に挿入し、射出成形型を型締めし、流動状態の樹脂を型内に射出し、固化させて、射出成形と同時に樹脂成形物の外表面に加飾シートを一体化させることにより、加飾樹脂成形品が製造される。
より具体的には、下記の工程を含むインサート成形法によって、本発明の加飾樹脂成形品が製造される。
本発明の加飾シートを真空成形型により予め立体形状に成形する真空成形工程、
真空成形された加飾シートの余分な部分をトリミングして成形シートを得るトリミング工程、及び
成形シートを射出成形型に挿入し、射出成形型を閉じ、流動状態の樹脂を射出成形型内に射出して樹脂と成形シートを一体化する一体化工程。
インサート成形法における真空成形工程では、加飾シートを加熱して成形してもよい。
この時の加熱温度は、特に限定されず、加飾シートを構成する樹脂の種類や、加飾シートの厚みなどによって適宜選択すればよいが、例えば基材層としてABS樹脂フィルムを使用する場合であれば、通常120〜200℃程度とすることができる。また、一体化工程において、流動状態の樹脂の温度は、特に限定されないが、通常180〜320℃程度とすることができる。
また、射出成形同時加飾法では、本発明の加飾シートを射出成形の吸引孔が設けられた真空成形型との兼用雌型に配置し、この雌型で予備成形(インライン予備成形)を行った後、射出成形型を型締めして、流動状態の樹脂を型内に射出充填し、固化させて、射出成形と同時に樹脂成形物の外表面に本発明の加飾シートを一体化させることにより、加飾樹脂成形品が製造される。
より具体的には、下記の工程を含む射出成形同時加飾法によって、本発明の加飾樹脂成形品が製造される。
本発明の加飾シートを、所定形状の成形面を有する可動金型の当該成形面に対し、加飾シートの基材層の表面が対面するように設置した後、当該加飾シートを加熱、軟化させると共に、可動金型側から真空吸引して、軟化した加飾シートを当該可動金型の成形面に沿って密着させることにより、加飾シートを予備成形する予備成形工程、
成形面に沿って密着された加飾シートを有する可動金型と固定金型とを型締めした後、両金型で形成されるキャビティ内に、流動状態の樹脂を射出、充填して固化させることにより樹脂成形体を形成し、樹脂成形体と加飾シートを積層一体化させる一体化工程、及び
可動金型を固定金型から離間させて、加飾シート全層が積層されてなる樹脂成形体を取り出す取出工程。
射出成形同時加飾法の予備成形工程において、加飾シートの加熱温度は、特に限定されず、加飾シートを構成する樹脂の種類や、加飾シートの厚みなどによって適宜選択すればよいが、基材層としてポリエステル樹脂フィルムやアクリル樹脂フィルムを使用する場合であれば、通常70〜130℃程度とすることができる。また、射出成形工程において、流動状態の樹脂の温度は、特に限定されないが、通常180〜320℃程度とすることができる。
真空圧着法では、まず、上側に位置する第1真空室及び下側に位置する第2真空室からなる真空圧着機内に、本発明の加飾シート及び樹脂成形体を、加飾シートが第1真空室側、樹脂成形体が第2真空室側となるように、且つ加飾シートの基材層1側が樹脂成形体側に向くように真空圧着機内に設置し、2つの真空室を真空状態とする。樹脂成形体は、第2真空室側に備えられた、上下に昇降可能な昇降台上に設置される。次いで、第1の真空室を加圧すると共に、昇降台を用いて成形体を加飾シートに押し当て、2つの真空室間の圧力差を利用して、加飾シートを延伸しながら樹脂成形体の表面に貼着する。最後に2つの真空室を大気圧に開放し、必要に応じて加飾シートの余分な部分をトリミングすることにより、本発明の加飾樹脂成形品を得ることができる。
真空圧着法においては、上記の成形体を加飾シートに押し当てる工程の前に、加飾シートを軟化させて成形性を高めるため、加飾シートを加熱する工程を備えることが好ましい。当該工程を備える真空圧着法は、特に真空加熱圧着法と呼ばれることがある。当該工程における加熱温度は、加飾シートを構成する樹脂の種類や、加飾シートの厚みなどによって適宜選択すればよいが、基材層としてポリエステル樹脂フィルムやアクリル樹脂フィルムを使用する場合であれば、通常60〜200℃程度とすることができる。
本発明の加飾樹脂成形品において、成形樹脂層は、用途に応じた樹脂を選択して形成すればよい。成形樹脂層を形成する成形樹脂としては、熱可塑性樹脂であってもよく、また熱硬化性樹脂であってもよい。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ABS樹脂、スチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル系樹脂等が挙げられる。これらの熱可塑性樹脂は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、熱硬化性樹脂としては、例えば、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
これらの熱硬化性樹脂は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の加飾樹脂成形品は、高い成形性及び耐擦傷性を有し、さらに加飾樹脂成形品に成形された際にも高い立体感を有するので、例えば、自動車等の車両の内装材又は外装材;窓枠、扉枠等の建具;壁、床、天井等の建築物の内装材;テレビ受像機、空調機等の家電製品の筐体;容器等として利用することができる。
以下に、実施例及び比較例を示して本発明を詳細に説明する。ただし、本発明は、実施例に限定されない。
<実施例1〜5及び比較例1〜4>
(加飾シートの作製)
基材層としてのABS樹脂フィルム(厚さ400μmm)上に、塩化ビニル−酢酸ビニル−アクリル系共重合体樹脂を含むインキを用いて、グラビア印刷により絵柄層(厚み10μm)を形成した。次に、絵柄層の上に、後述のプライマー組成物を用いてグラビア印刷によりプライマー層(厚み2μm)を形成した。次に、プライマー層の上に表1に記載の樹脂を、硬化後の厚みが2μmとなるようにして、グラビア印刷により塗工した(第1の表面層となる)。次に、幅2mm、厚み2μm、間隔2mmの格子模様となるように、表1に記載の樹脂及びフィラーを含む樹脂組成物をグラビア印刷により塗工した(第2の表面層となる)。次に、第2の表面層側から、電子線を照射(加速電圧165kV、照射線量50kGy(5Mrad))して、電離放射線硬化性樹脂を硬化して第1の表面層及び第2の表面層を形成した。以上のようにして、表1に示されるような構成を有する、基材層/絵柄層/プライマー層/第1の表面層/第2の表面層がこの順に積層された加飾シートを得た。
(加飾樹脂成形品の作製)
実施例1〜5及び比較例1〜4の各加飾シートを、それぞれ、ヒーター熱盤温度170℃で加熱して射出成形の金型内形状(最大延伸倍率100%)に沿うように成形して、第2の表面層側を金型内面に密着させた。一方、射出樹脂としてABS樹脂を用いて、これを230℃にて溶融状態にしてから、キャビティ内に射出した。金型温度が30℃になった時点で、金型から加飾樹脂成形品を取り出し、加飾樹脂成形品を得た。
(成形性評価試験)
実施例1〜5及び比較例1〜4の加飾シートを、それぞれ赤外線ヒーターで160℃に加熱し、軟化させた。次に、真空成形用型を用い、最大延伸倍率が300%になる条件で真空成形し、真空成形用型の内部形状となるように加飾シートを成形した。次に、加飾シートを冷却後、真空成形用型から離型した。離型した各加飾シートについて、以下の評価基準に従い成形性を評価した。結果を表1に示す。
○:表面層の3次元成形部及び最大延伸部(300%)に塗膜割れ及び白化が見られなかった。
△:表面層の3次元成形部及び最大延伸部(300%)の一部に塗膜割れ又は白化が見られたが、実用上問題がない
×:表面層に塗膜割れ又は白化が見られた
(耐擦傷性評価試験)
実施例1〜5及び比較例1〜4の加飾シートから得られた上記の加飾樹脂成形品の表面に対して、JIS L0849(摩耗試験機II型(学振型))に準拠して、耐擦傷性評価試験を行った。試験に用いた装置は、テスター産業株式会社製「学振型摩耗試験機」であり、摩擦用白綿布としてカナキン3号を用い500g荷重で100往復後の試験片で評価した。評価基準は、以下の通りである。結果を表1に示す。
○:表面に傷つきがなかった
△:表面における傷つきまたは艶変化が、1/4以上1/2以下の部分で発生した
×:表面における傷つきまたは艶変化が、1/2を超える部分で発生した
(触感評価試験)
実施例1〜5及び比較例1〜4の加飾シートから得られた上記の加飾樹脂成形品の表面を手の指で触り、以下の基準に従い触感を評価した。結果を表1に示す。
○:大きな凹凸感を感じた
△:わずかに凹凸を感じた
×:凹凸を感じなかった
表1に示す各成分としては、以下のものを用いた。
(電離放射線硬化性樹脂)
EB−1:2官能ポリカーボネートアクリレート(重量平均分子量1万)/6官能ウレタンアクリレートオリゴマー(重量平均分子量6千)の混合樹脂(質量比80/20)
(プライマー組成物)
アクリルポリオール及びヘキサメチレンジイソシアネートの混合物。ヘキサメチレンジイソシアネートは、アクリルポリオールのOH当量と同量のNCO当量となるように配合した。
表1に示されるように、第2の表面層において、樹脂100質量部に対して合成樹脂粒子を50質量部以上用いた実施例1〜5の加飾シートでは、成形性、及び加飾樹脂成形品としたときの耐擦傷性は良好または実用上問題がなく、さらに加飾樹脂成形品の表面を実際に手で触った際に大きな立体感を感じ、触感に優れていた。これに対して、第2の表面層において、シリカ粒子を65質量部用いた比較例1の加飾樹脂成形品は、耐擦傷性及び触感が劣っていた。また、第2の表面層において、合成樹脂粒子を用いなかった比較例2の加飾樹脂成形品では、加飾樹脂成形品の表面を実際に手で触った際に立体感を感じず、触感が劣っていた。第2の表面層において、シリカ粒子を30質量部用いた比較例3の加飾シートでは、成形性、及び加飾樹脂成形品としたときの耐擦傷性が劣っており、加飾樹脂成形品の表面を実際に手で触った際の触感についても、わずかに凹凸を感じる程度であった。また、第2の表面層において、樹脂100質量部に対して合成樹脂粒子を40質量部用いた比較例4の加飾シートでは、成形性、及び加飾樹脂成形品としたときの耐擦傷性は良好であったが、加飾樹脂成形品の表面を実際に手で触った際の触感については、凹凸をわずかに感じる程度であった。
1…基材層
2…第1の表面層
3…第2の表面層
4…プライマー層
5…絵柄層
6…隠蔽層
7…透明フィルム層
8…接着層
9…合成樹脂粒子

Claims (11)

  1. 少なくとも、基材層と、第1の表面層と、前記第1の表面層の一部の上に設けられた第2の表面層とをこの順に有し、
    前記第2の表面層が、樹脂及び合成樹脂粒子を含む樹脂組成物により形成されており、
    前記第2の表面層において、前記合成樹脂粒子が、前記樹脂100質量部に対して、50質量部以上含まれる、加飾シート。
  2. 前記第2の表面層を形成する樹脂組成物において、前記樹脂が、電離放射線硬化性樹脂を含む、請求項1に記載の加飾シート。
  3. 前記第2の表面層を形成する樹脂組成物において、前記樹脂が、ポリカーボネート(メタ)アクリレートを含む、請求項2に記載の加飾シート。
  4. 前記第2の表面層を形成する樹脂組成物において、前記樹脂が、多官能(メタ)アクリレートをさらに含む、請求項3に記載の加飾シート。
  5. 前記ポリカーボネート(メタ)アクリレートと、前記多官能(メタ)アクリレートとの質量比が、98:2〜60:40である、請求項4に記載の加飾シート。
  6. 前記第1の表面層が、電離放射線硬化性樹脂を含む樹脂組成物により形成されている、請求項1〜5のいずれかに記載の加飾シート。
  7. 前記合成樹脂粒子の粒子径が、2〜15μmである、請求項1〜6のいずれかに記載の加飾シート。
  8. 前記第2の表面層の厚みが、0.1〜15μmである、請求項1〜7のいずれかに記載の加飾シート。
  9. 前記合成樹脂粒子が、ウレタンビーズ、ナイロンビーズ、アクリルビーズ、シリコーンビーズ、スチレンビーズ、メラミンビーズ、ウレタンアクリルビーズ、ポリエステルビーズ、及びポリエチレンビーズからなる群から選択された少なくとも1種である、請求項1〜8のいずれかに記載の加飾シート。
  10. 前記基材層と前記第1の表面層との間に、絵柄層をさらに有する、請求項1〜9のいずれかに記載の加飾シート。
  11. 少なくとも、成形樹脂層と、第1の表面層と、前記第1の表面層の一部の上に設けられた第2の表面層とがこの順に積層された積層体からなり、
    前記第2の表面層が、樹脂及び合成樹脂粒子を含む樹脂組成物により形成されており、
    前記第2の表面層において、前記合成樹脂粒子が、前記樹脂100質量部に対して、50質量部以上含まれる、加飾樹脂成形品。
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