JP2015066720A - 包装用積層チューブ材及びそれを用いた包装用チューブ体並びにレーザー印字体 - Google Patents

包装用積層チューブ材及びそれを用いた包装用チューブ体並びにレーザー印字体 Download PDF

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Abstract

【課題】 フィルムにダメージを与えない低出力のレーザーを照射することにより、太くて読み取り易い鮮明な印字線を形成する包装用積層チューブ材、包装用積層チューブ及びそれよりなる印字体等を提供することを目的とする。
【解決手段】 少なくとも、基材、絵柄印刷層、印刷下地層及びシーラント層からなる包装用積層チューブ材であって、該基材と直接接触する印刷下地層のみの領域をレーザー印字領域としたものであり、該該印刷下地層は、レーザー光線照射により発色する発色剤としてビスマス系化合物と、その他の無機系化合物とを含むインキ組成物からなる層であってレーザー光により発色し印字可能な発色インキ層である、YAGまたはYVO4レーザーによる印字可能な包装用積層チューブ材、及びその包装用積層チューブ並びにそれらチューブ材又はチューブにレーザーで発色印字した包装用積層チューブレーザー印字体である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、強度、腰などを有し、酸素ガス、水蒸気等に対するバリア性、耐内容物性などに優れ、練り歯磨き、マヨネ−ズ、練りわさび、練りからし、ケチャップ、その他等の調味料類、あるいは、ホイップクリ−ム、その他等のクリ−ム類等の飲食品、化粧品、医薬品、その他等の内容物の充填包装に適するレーザーにより印字できる包装用積層チューブ材及びそれを用いた包装用チューブ並びにそれらにレーザーによる印字画像を有するレーザー印字包装用チューブ体に関する。
従来、缶、瓶、プラスティックボトル、包装袋等の包装容器及びそれら包装体を包装する包装材の表面に予め文字、記号、図等の絵柄を印刷インキ層で形成する以外に、例えば、製造年月日、メーカー、品名、消費期限等の付加情報を後からインク等で印字する方法が広く知られている。
包装容器や包装袋などの包装体並びに包装材は、各種用途に用いられ、使用される目的、使用状況等に応じて、多種多様な要求、要望に応えられるように材料の選択、積層構成あるいは構造を変更し、包装体として用いられている。そのため、包装体は包装の形態、利用状況に応じた材料の変更などにより多種多様な積層構造を有する。
このような多種多様な包装材に対して、包装材毎に表記を必要とされる付加情報を適切かつ的確に印字できる技術が求められている。
包装容器や包装袋など並びに包装材などの包装体は、その表裏両面の大部分に予め印刷層が形成されており、箱、缶などの容器に比して余白部分が少ないために、インク層による表示部分を確保することが難しく、この一方で、既存の印刷層に重ねて、包装袋の外表面にインク層表示を行った場合には、包装袋の見映えが損なわれる他、インク層表示の読み取りが困難になる不都合がある。
飲食品、化粧品、医薬品、その他等の内容物の充填包装に適する包装用積層チューブである場合には、包装用積層チューブ材は、少なくとも、表面ポリオレフィン系樹脂層、中間層又はバリア性フィルム、および、裏面ポリオレフィン系樹脂層を順次に積層して包装用積層チューブ材としたものである。その包装用積層チューブ材の両端部の最外層である表面ポリオレフィン系樹脂層の面と最内層である裏面ポリオレフィン系樹脂層の面とを重ね合わせ、その対向面をヒートシールして筒状胴部を製造し、該筒状胴部の一方の開口部に口部、肩部等からなる頭部を形成し、更に、その口部にキャップを螺合させてチュ−ブ容器を製造し、該チューブ容器を構成する筒状胴部の他方の開口部から内容物を充填し、その開口部を密閉シールして底部シール部を形成して、チューブ容器からなる包装製品を製造している。
このような包装用積層チューブにおいては、その胴部外周表面に、所望の絵柄模様と共に、品名、製造者、販売者、製造年月日、その他等の所定の事項を表示する印刷層が形成されている。上記印刷層は、一般的に、ラミネートチューブ容器を構成する表面樹脂層を形成する樹脂フィルム等の原反フィルムの裏面側の中間層の裏面に、予め、グラビア印刷方式等により形成され、しかる後、これと、内面樹脂層等を構成する材料とを積層して積層材を製造し、次いで、該積層材を使用して、ラミネートチューブ容器を製造している。
このように、付加情報を印字する場合、包装用積層チューブ材あるいは包装用チューブの表面シーラント層に所要の文字、記号等を表示することになるとともに、このインク層のバインダをヒートシール層と同系の材料にて構成したものであり、また、印字領域は限られている。特に、印字領域が狭く、印刷する層が限定される包装体である包装用積層チューブにおいて、付加情報を適切かつ正確に、任意の位置にかつ鮮明に印字し、視認性を向上させた包装用積層チューブ材及びそれを用いたチューブ並びに印字体を提供することが求められている。また、その包装用積層チューブが、食品等に直接に接触することから、チューブの外表面あるいは原反フィルムの裏面側にインク層表示を施したときには、インク層に含まれる顔料、ビヒクル等が食品に触れる他、食品中の油脂類がインク成分を溶解するという衛生上の問題もあった。
包装容器や包装袋などの包装体並びに包装材は、付加情報を印字する技術としては、周知の印刷法、インクジェットプリンター、又はレーザー照射などにより、包装袋の表面に、あるいは包装材の積層構造の層間に付加情報を印字することがすでに知られている。包装容器や包装材に前もって決められた絵柄や固定情報を印刷する際には、インクジェット印刷、汎用の印刷法により、層間に印刷層を形成できるが、情報が変更される付加情報は前もって設定できないこともあり、包装体の表面に印字されることがあり、印刷の乾き具合、包装体とインクとの適合性、高速で移動する包装体の印字面の接触などにより印刷がかすれ、判読不明などの状態になるなど適切かつ的確に印字できないことが問題となっている。
従来の問題を解決するため、特に、レーザー照射による付加情報の印字が着目されている。そのようなレーザーによる印字では、レーザー光により発色する発色剤を樹脂中に含有させた樹脂組成物で成形したもの、あるいはそのような樹脂組成物層を表面に形成したプラスチック成形品等の表面に直接、レーザー印字画像を形成するものであり、レーザー印字画像の表面を擦過することにより印字が薄れたり、消去されたりしてしまう問題があった。
レーザー光により印字する技術として、YAGレーザーまたはYVO4レーザー等を照射することによりフィルム上へ印字することが知られている。そして、レーザーにより印字できるレーザー印字用多層積層フィルムとしては、レーザー照射により変色する特殊インキを中間層(発色層)として使用するフィルムが知られている(特許文献1)。
このような特殊インキは非常に高価であるため、基材上の印字したい部分のみに、該特殊インキ層を予め設けることが行われている。しかしながら、その場合においても位置合わせが難しく、印字位置を容易に変更することもできない。また、印字線が細く、読み取り難いという欠点がある。
一般のインキも、YAGまたはYVO4レーザーの照射により若干変色する。したがって、このような通常インキを中間層(発色層)として使用することも知られている(特許文献2)。しかしながら、この方法においては強力なレーザー光を照射することによって中間層に印字部を形成する必要がある。すなわち、十分な視認性を得るために、レーザー照射部分の中間層が、その深さ方向(フィルムの一方の表面から他方の表面に向かう方向)の全厚さにわたって、全て蒸散するまでレーザー出力を高める必要がある。
したがって、強力なレーザー光の照射によって、ベースとなるフィルムに穴があくなどの問題がある。また、強力なレーザー光を照射する必要があることから印字スピードが遅いという問題がある。
特開2007−55110号公報 特開2007−217048号公報
本発明は、多種多様な積層構造を有する包装材料において、特に、バリア性を付与した積層構成が限定された包装体である包装用積層チューブ材及び包装用積層チューブにおいて、包装時、付加情報を印刷する上での従来の問題を解決するため、安価な材料からなり、製造が容易であり、印字位置の変更が容易であって、かつベースとなるフィルムにダメージを与えない程度の低出力のレーザーを照射することにより適当な太さを有し読み取り易い印字線が得られる、付加情報を適切かつ正確に、任意の位置にかつ鮮明に印字し、視認性を向上させた包装用積層チューブ材及びそれを用いた包装用積層チューブ並びにそれらの印字体を提供することを目的とする。
本発明者らは、バリア性を付与した積層構成が限定された包装体である積層チューブ材又はそれを用いた包装用積層チューブにおいて、種々研究の結果、包装しながら付加情報を印刷する上での従来の問題を解決するため、入手が容易で汎用性の高い白色インキと、低出力のレーザー光を用いて発色する廉価なレーザー発色材料を採用した発色インキを用い、しかも包装体、包装材において一般に施される印刷層の印刷下地層として発色インキを活用するものであって、低出力のレーザー光により印字可能なレーザー発色インキ下地層のみの領域を印刷層に形成し、該領域に視認側から低出力のレーザー光を照射することにより、視認側となる基材フィルム層と印刷層との間の印字画像の領域の表面にのみ発色したインキ成分が広がることにより発色域を形成し、発色インキ下地層上の適切かつ正確な、任意の位置にレーザー発色剤が発色したインキ成分で適度な太い線を有する鮮明なレーザー印字画像を形成することができる包装用積層チューブ材を見出した。
本発明は、基材、絵柄印刷層、印刷用下地層の順序に積層され、かつガスバリア性層を備える積層構造の両側最表面にシーラント層を有する包装用積層チューブ材であって、絵柄印刷層とレーザー印字層となる印刷用下地層とが重なりあった領域と、印刷用下地層のみの領域を形成した印刷層を有する包装用積層チューブ材において、印刷用下地層は、レーザー光の照射により発色する発色材料を含むレーザー光により印字可能な発色インキ層である、特に、ビスマス系化合物を含む、さらに、金属酸化物又は複合酸化物、あるいは銅系化合物又はモリブデン系化合物から選ばれる1種類又は2種類以上の化合物を含むインキ組成物からなる層であり、包装用積層チューブ材の視認側となる基材と発色し印字可能な発色インキ印刷用下地層との間の発色インキ印刷用下地層の表面のみに、レーザー光により発色した発色域を形成するレーザー印字用領域とする包装用積層チューブ材としたものであり、上記の目的を達成できるものである。
そして、本発明は、バリア性を付与する特定の層構成を有する包装用積層チューブ材及び包装用積層チューブにおいて、以下の点によりレーザー印字を可能にしたものである。1.基材、絵柄印刷層、印刷用下地層の順序に積層され、かつガスバリア性層を備える積層構造の両側最表面にシーラント層を有する包装用積層チューブ材であって、絵柄印刷層とレーザー印字層となる印刷用下地層とが重なりあった領域と印刷用下地層のみの領域を有する印刷層とすることによりガスバリア性層を有する包装用積層チューブ材において、印刷用下地層は、レーザー光の照射により発色する発色材料を含むレーザー光により印字可能な発色インキ層であり、印刷用下地層のみの領域をレーザー印字用領域とする包装用積層チューブ材としたものである。
2.発色材料がビスマス系化合物を用いた、包装用積層チューブ材とすることが低出力のレーザー光により発色し印字が可能であり好ましいものである。
3.ビスマス系化合物が水酸化ビスマス、酸化ビスマス、次炭酸ビスマスおよび硝酸ビスマスから選ばれる1種類または2種類以上の化合物を用いた、包装用積層チューブ材としたものが低出力のレーザー光により発色し鮮明なレーザー印字が可能であり好ましいものである。
4.発色インキが金属酸化物又は複合酸化物あるいはそれらの群から選ばれる1種類または2種類以上の化合物を含んだものを用いて、包装用積層チューブ材としたものが低出力のレーザー光により発色し鮮明な印字が可能であり好ましいものである。
5.発色インキが銅系化合物、モリブデン系化合物あるいはそれらの群から選ばれる1種類または2種類以上の化合物を含んだものを用いて包装用積層チューブ材としたものが、特に低出力のレーザー光により発色し鮮明なレーザー印字が可能であり好ましいものである。
6.ガスバリア性層がガスバリア性透明蒸着層であって、基材にガスバリア性透明蒸着層を備える透明蒸着フィルムとして用いた包装用積層チューブ材としたものが、低出力のレーザー光によりレーザー印字が可能であり好ましいものである。
7.ガスバリア性層がアルミニウム金属層であって、印刷用下地層である白色インキ層の基材と反対側に位置する包装用積層チューブ材としたものが低出力のレーザー光によりレーザー印字が可能であり好ましいものである。
8.上記包装用積層チューブ材を用いて包装用チューブを形成したものが低出力のレーザー光によりレーザー印字が可能であり好ましいものである。
9.上記包装用積層チューブ材あるいはその包装用積層チューブに、YAGまたはYVOレーザー光を基材側から照射することにより、発色したインキの発色域が前記基材及び前記印刷用下地層の境界に広がり、低出力のレーザー光によりレーザー印字画像が形成され、付加情報をレーザー印字したものが包装用積層チューブ印字体として好ましいものである。
本発明の包装用積層チューブ材は、レーザー印字のための高価な特殊インキを用いる必要がなく、例えば、包装フィルムの印刷時の下地として普通に用いられる汎用的に使用されている白色インキを用い、かつ低出力のレーザー光により印字可能な白色インキ層として形成された印刷用下地層を包装用積層チューブ材全領域に形成し、さらに、必要な絵柄印刷層を印刷用下地層の基材側に重層させた積層構成によりレーザー印字層を形成した包装用積層チューブ材とすることで、印刷下地層のみの領域を任意の位置に設けることができ、しかも該領域に低出力のレーザーを照射して発色させレーザー印字領域とすることができる。
本発明は、包装体の印刷時の下地として、普通に用いられる白色インキに用いる白色顔料に発色材料、特にビスマス系化合物を含む発色インキ層を用いたことで、あるいはさらに金属酸化物、複合酸化物、銅系化合物、タングステン系化合物を含有することで、低出力のレーザーで発色可能とすることができ、付加情報をレーザー印字するための印字印刷層とすることができる下地層として、また絵柄印刷層の下地層として機能することができ、安価な材料から包装用積層チューブを効率的に製造することができる。
本発明の包装用積層チューブ材に、YAGまたはYVO4レーザーを、基材側から照射することにより、印刷層を形成する発色材料を含有するインキ成分が低出力のレーザー照射によって発色し一部炭化し、基材と印刷用下地層との境界に発色域が広がるため弱い出力で、すなわち、印刷層を全層厚にわたって全て蒸散させるまでレーザー出力を高める必要なしに、かつ下地としての白色インキ下地とのコントラストにより基材側からの視認性に優れたレーザー印字画像を鮮明に形成することができる。
さらに、本発明の印字体は、レーザー印字画像が、そのフィルム表面ではなく、内部、すなわち基材と印刷層との間に施される。したがって、この画像は、耐摩耗性に優れることから擦れ等による消失を効果的に防止することができ、且つ、その付加情報の変更を防止することができる。
これらの利点から、本発明の包装用積層チューブ材およびそれを用いた包装用チューブによれば、チューブのヒートシールされる部分以外の領域にも付加情報を形成することができるため、例えば、製造年月日、メーカー、品名、賞味期限、生産地等の可変情報を従来のインクジェットプリンターによる印字と比べて読み取りやすく、かつ多くの情報量をレーザー印字画像として印字することができる。
包装用積層チューブの内容物に接する層以外の少なくとも内層の発色インキの印刷下地層が、レーザー光線照射により印字可能な印字層となることにより、包装用積層チューブ材の表面にインキを接触させることなく印字可能でき、また包装用積層チューブ材の内容物由来の油脂分により印字されたインキを溶解させることなく、衛生性に優れたものができる。
また、包装用積層チューブ材の製造工程において、普通の印刷工程と同じ印刷処理するだけであり、レーザー印字のためのさらなる層を設ける必要がなく、製造工程が簡素化できる。
本発明の包装用積層チューブ材の層構成について、その一例を示す概略的断面図である。 本発明の包装用積層チューブ材の層構成について、別の一例を示す概略的断面図である。 本発明の図1に示す本発明に係る包装用積層チューブ材を使用し、これにレーザー光線を照射してレーザー印字画像を形成した印字体の層構成について、その一例を示す概略的断面図である。
本発明に係る包装用積層チューブ材及びそれを用いた包装用積層チューブ、及びそれらの印字体の層構成について例示して、図面を参照しながら、以下に詳しく説明する。
図1は、本発明の包装用積層チューブ材の層構成についてその一例を示す概略的断面図である。
図1に示されるように、本発明の包装用積層チューブ材は、基材、絵柄印刷層、印刷用下地層の順序に積層され、かつガスバリア性層を備える積層構造の両側最表面にシーラント層を有する包装用積層チューブ材であって、絵柄印刷層とレーザー印字層となる印刷用下地層とが重なりあった領域と、印刷用下地層のみの領域を形成した印刷層を有する包装用積層チューブ材において、印刷用下地層は、レーザー光により印字可能な白色インキ層である包装用積層チューブ材の構成を基本とする。
別の態様においては、図2に示されるように、絵柄印刷層は、それぞれ同じかまたは異なるインキからなる、基材との接着性に優れている絵柄印刷層であれば、2層またはそれ以上積層した構成であってもよい。
図3に示されるように、本発明の印字体は、本発明の包装用積層チューブ材に、YAGまたはYVO4レーザーを基材側から照射することにより製造されるものであって、印刷下地層の表面に、炭化したインキ成分が広がった印字部を有する。
(基材)
本発明において、基材は、その使用目的、用途等に応じた樹脂フィルムであって、且つ、印刷層を積層した際に、該印刷下地層とのラミネート強度が絵柄印刷層とのラミネート強度より幾分小さい任意の樹脂フィルムを使用することができる。
具体的には、基本素材となり、更に、印字後は、表面保護層を構成し、かつ、レーザー印字画像等を透視し得るものであることから、機械的、物理的、化学的等において優れた強度を有し、耐突き刺し性等に優れ、その他、耐熱性、防湿性、透明性等に優れた樹脂フィルムを使用することができる。
本発明において、このような樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン系樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、フッ素樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂等の各種の樹脂フィルムから選択することができる。
なお、上記の各種の樹脂1種ないしそれ以上を使用し、製膜化に際して、例えば、フィルムの加工性、耐熱性、耐候性、機械的性質、寸法安定性、抗酸化性、滑り性、離型性、難燃性、抗菌性、電機的特性、強度、ラミネート強度、その他等を改良、改質する目的で、種々のプラスチック配合剤や添加剤等を添加することができ、その添加量としては、極微量から数十%まで、その目的に応じて、任意に添加することができる。
上記において、一般的な添加剤としては、例えば、滑剤、架橋剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、充填剤、補強剤、帯電防止剤、顔料、その他等を使用することができ、更に、改質用樹脂等も使用することができる。
レーザー発色インキ層と基材とのラミネート強度、密着性を調整するために、必要に応じて、いずれかの表面に、積層前に所望の表面処理を施すことができる。表面処理としては、例えば、コロナ放電処理、オゾン処理、酸素ガス若しくは窒素ガス等を用いた低温プラズマ処理、グロー放電処理、化学薬品等を用いて処理する酸化処理等の前処理を施すことができる。
また、印刷下地層と基材との間に、例えば、プライマーコート剤層、アンダーコート剤層、アンカーコート剤層等を設けてもよい。
上記の樹脂フィルムとしては、未延伸フィルム、あるいは、一軸方向または二軸方向に延伸した延伸フィルム等のいずれでも使用することができる。
本発明において、上記の各種の樹脂フィルムとしては、例えば、上記の各種の樹脂1種類ないしそれ以上を使用し、押出法、キャスト成形法、Tダイ法、切削法、インフレーション法等の製膜法を用いて、上記の各種の樹脂を単独で製膜化する方法、更には2種以上の樹脂を使用し、製膜化する前に混合して製膜化する方法により、各種の樹脂のフィルムを製造し、更に、例えば、テンター方式、あるいは、チューブラー方式等を利用して一軸方向または二軸方向に延伸した延伸フィルム等のいずれのものでも使用することができる。
また、本発明において、その樹脂フィルムの厚さとしては強度、耐突き刺し性等について、必要最低限に保持され得る厚さであればよく、厚すぎると、コストを上昇するという欠点もあり、逆に、薄すぎると、強度、耐突き刺し性等が抵下して好ましくないものである。
本発明においては、上記のような理由から、10〜100μm、好ましくは10〜50μmが望ましい。
本発明において、基材を形成する樹脂フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)及びPET基材に透明蒸着層を形成したものを特に好適に用いることができる。該ポリエチレンテレフタレートフィルムは、特に包装材料としての用途において、安定性、加工性、コスト、耐熱性及び耐薬品性等の面で優れており、また、後述の印刷層として好適に使用される印刷インキを積層する際に、該印刷層との好ましいラミネート強度を得ることができる。基材として透明蒸着層を形成したPETを用いる場合は、ガスバリア性層を別に設ける必要はないが、必要に応じてバリア層を積層してもよい。
(印刷層)
本発明において、印刷層は、絵柄印刷層とレーザー発色白インキ層からなる印刷下地層を少なくとも含むもので、汎用されている色インキ、及びレーザー発色インキを基材上に印刷や塗布等により積層して設けられる層である。
本発明において、絵柄印刷層は基材に例えば、文字、図形、記号、絵柄、模様等の所望の印刷絵柄を通常の印刷法を用いて印刷することにより形成されたものである。
一方、本発明の印刷下地層であるレーザー発色インキ層は、レーザー光により発色し印字可能なレーザー用印字部として機能するものであって、レーザー発色インキ層は、低出力のレーザー光により発色する発色材料を少なくとも含む顔料成分を含む発色インキが好適に用いられ、その顔料成分には無機化合物が用いられる。好ましくは、構成する顔料成分としては白色顔料などの無機化合物を含むものである。印刷下地層は、レーザー発色インキ層に更に印刷用下地層を設け印刷下地層を多層化することにより鮮明な印字画像を得ることもできる。
本発明で用いるレーザー光により発色する発色材料としては、従来公知のものを発色材料として用いることができる。具体的には、染料・顔料等の着色剤、粘土類等を使用することができ、具体的には、黄色酸化鉄、無機鉛化合物、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット、水銀、コバルト、銅、ニッケル等の金属化合物、真珠光沢顔料、珪素化合物、雲母類、カオリン類、珪砂、硅藻土、タルク、酸化チタン被覆雲母類、二酸化錫被覆雲母類、アンチモン被覆雲母類、スズ+アンチモン被覆雲母類、スズ+アンチモン+酸化チタン被覆雲母類等の一種または二種以上を使用することができる。
本発明では、低出力のレーザーにより発色する発色材料として、特に、ビスマス系化合物を少なくとも用いる。ビスマス化合物としては、具体的には、特に限定されないが、例えば、酸化ビスマス、硝酸ビスマス、オキシ硝酸ビスマスなどの硝酸ビスマス系、塩化ビスマスなどのハロゲン化ビスマス系、オキシ塩化ビスマス、硫酸ビスマス、酢酸ビスマス、クエン酸ビスマス、水酸化ビスマス、チタン酸ビスマス等が挙げられ、なかでも、入手が容易であり、安価であるという観点から、好ましくは、硝酸ビスマス、水酸化ビスマスが望ましい。ビスマス系化合物としては、一種又は二種以上の化合物を含むことができる。また、本発明はビスマス系化合物を少なくとも含む発色材料を用いるものであって、レーザー光により発色する発色材料であればビスマス化合物以外のものを併用することもできる。
本発明では、ビスマス系化合物を少なくとも含む発色材料を用いるものであって、さらにレーザー光により発色する発色材料及び又は発色効率を上げるため無機化合物を用いることができるものである。無機化合物として金属酸化物、複合酸化物又は金属塩あるいはそれらの1種類又は2種類以上の化合物を用いることが、低出力のレーザー光の照射であっても無機化合物が、ある場合は発色材料として機能すること及び又は無機化合物が発熱効率を上げるように機能することで発色材料の発色を助け、あるいは発色材料と白色顔料を含む白色インキの白色度アップするように機能するため無機化合物を添加することが好
ましい。
本発明において、一般に印刷において汎用の印刷下地層として用いている白色インキに用いられる顔料を用いることができる。好ましくは、金属酸化物として、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化ニッケル、酸化スズ、酸化ネオジム、マイカ、ゼオライト、カオリナイト等を1種又はそれ以上含有することができる。
本発明において、金属酸化物に限ることなく、銅系化合物、モリブデン系化合物、銅・モリブデン複合酸化物、銅・タングステン化合物、金属塩などが発色材料としても機能することから好適に用いることができる。
銅系化合物としては、例えば、銅、酸化銅、ハロゲン化銅、ギ酸、クエン酸、サリチル酸、ラウリル酸、シュウ酸、マレイン酸などの有機酸銅、リン酸銅、ヒドロキシリン酸銅などが好適に用いることができる。
モリブデン系化合物として、モリブデン、二酸化モリブデン、三酸化モリブデン、塩化モリブデン、モリブデン酸金属(金属:K、Zn、Ca、Ni、ビスマス、Mgなど)が好適に用いることができる。
金属塩として、硫酸、硝酸、シュウ酸、炭酸などの酸とバリウム、コバルト、マグネシウム、ニッケル、鉄などの金属との塩を用いることができる。
本発明では、特に、レーザー発色インキとして、発色材料としてビスマス系化合物を少なくとも含有するものであって、その他に白色顔料として酸化チタンを含有するものが、好適に用いられる。
低出力のレーザー光により発色するビスマス系化合物の発色材料は、インキ組成物に対して固形分換算で0.1〜95.0重量%の範囲で含有される。本発明においては、その発色材料の含有量は、1〜30重量%であることが好ましい。1重量%未満では、発色、印字が不十分、不鮮明となることなどの理由から好ましくなく、含有量が増加するほど印字の発色は濃くなって行くが、30重量%以上にしてもその濃度上昇による視認性の差が顕著に認識できるものではなく、むしろ、コストアップ、印刷下地層が硬くなり、ひび割れ、強度低下を導き、レーザー光の照射により発色する発色材料自体の顔料色が印刷下地層に色を付けてしまうこと等の理由から好ましくない。
低出力のレーザー光により発色する発色材料を含む無機化合物の含有量は、無機化合物の固形分換算の1〜99重量%である。含有量が増加するほど印字の発色は濃くなって行くが、その含有量は、5〜65重量%であることが好ましい。5重量%より少ないと発色、印字が不十分、不鮮明となり、65重量%を越えると、無機化合物の増加によりコストアップ、印刷下地層が脆弱になり、強度低下を導くこと等の理由から好ましくない。
レーザー発色インキ層は、膜厚が0.05〜20μmが好ましく、より好ましくは0.1〜7μm程度である。膜厚が0.05μm未満であるとレーザー光線照射により発色する発色材料による発色、印字が不十分、不鮮明となる場合がある。一方、膜厚が増加するほど印字の発色は濃くなっていくが、膜厚20μmを越えると、レーザー光の照射により発色する発色材料による発色、印字は十分ではあるが、発色材料を多量に使用するためのコストアップ、印刷下地層の強度低下、レーザー光線照射により発色する発色材料自体の顔料色がレーザー発色インキ層に色を付けること等の理由から好ましくない。なお、顔料使用量が同量の場合、添加濃度が高く、膜厚が薄い方が、印字の視認性は若干向上する。
本発明のレーザー発色インキ層の発色インキを、必要に応じて慣用の溶剤で希釈し、熱収縮性基材上に印刷または塗布することにより、印刷層を形成することができる。発色インキ成分として金属酸化物が多いと、フィルムがレーザー照射によるダメージを受け易くなる。逆に、金属酸化物が少ないと、印字画像が不鮮明になり易い。
本発明にあっては、レーザー発色インキ層に印字画像を形成した場合に、その画像の視認性を向上させる目的でレーザー発色インキ層にさらに着色下地層を設けることができる。この場合、コントラストが大きく異なる色を配し、さらには画像の背面を遮光することができるため、被包装体の色合いや透明度、照明具合によらず、印字画像の視認性を常時、確保することができる。
着色下地層としては、レーザー発色インキ層のレーザー光の照射により発色する色、レーザー光により発色層自体の色などによって、印字が鮮明に視認できるよう着色の色、顔料の種類を任意に選択する。例えば、レーザー発色インキ層が透明性の高い灰色であり、レーザーによる発色が黒色、内容物が黒色である場合は、白色の着色剤を選択することにより、高い視認性が得られる。
白色の着色下地には、例えば、塩基性炭酸鉛、塩基性硫酸鉛、塩基性ケイ酸鉛、亜鉛華、硫化亜鉛、リトポン、三酸化アンチモン、アナタス形酸化チタン、ルチル形酸化チタン、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、硫酸バリウム等の白色顔料の一種または二種以上を使用することができる。
着色下地層は、膜厚が0.05〜20μmが好ましく、より好ましくは0.1〜7μmである。膜厚が0.05μm未満であると着色が不十分となり、視認性も不十分となる。一方、膜厚が増加するほど印字の発色は濃くなり視認性は向上するが、膜厚が20μmを越えると、コストアップ、着色下地層の強度低下等の理由から好ましくない。なお、着色下地層全体に対する着色成分の含有量が同量の場合、添加濃度を低くして、膜厚を厚くした方が、着色の濃度および印字の視認性は向上する。
インキを構成するバインダ樹脂としては、具体的には、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、セルロース系樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は単独で、または2種以上混合して使用される。特に、レーザー発色インキ層として用いられるレーザー発色インキにおいて、バインダ樹脂としてウレタン樹脂が、好適に使用される。該バインダ樹脂は、上述の基材上に積層する際に、該基材との好ましいラミネート強度を与え、レーザー光による印字において、発色インキの成分が下地層と基材との間に適度に広がり、文字として認識できるようになる。
本発明のレーザー発色インキは、レーザー発色剤を含むものであれば、印刷用下地として従来から使用される任意の金属酸化物の白色インキを好適に使用することができる。そのようなレーザー発色インキを、必要に応じて慣用の溶剤で希釈し、基材上に印刷または塗布することにより、印刷用下地層を形成することができる。レーザー発色インキは、金属酸化物が多いと、フィルムがレーザー照射によるダメージを受け易くなる。逆に、金属酸化物が少ないと、印字画像が不鮮明になり易い。
基材と印刷層とのラミネート強度を所望の範囲に調整するために、必要に応じて、インキ中に、任意の添加剤を添加してもよい。この例としては、滑材、ブロッキング防止剤、充填剤、硬化剤等を添加することが挙げられる。その他、顔料分散剤、消泡剤、レベリング剤、ワックス、シランカップリング剤、防腐剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、防錆剤、可塑剤、難燃剤、顕色剤等の各種添加剤を添加することもできる。これら添加剤は、特に印刷適性、印刷効果等の改善を目的に使用され、その種類、使用量は、印刷方法、印刷基材、印刷条件により適宜選択できる。
また、基材の積層面にコロナ処理等の表面処理を施したり、または無処理の面上に印刷層を積層したりすること等により、該ラミネート強度を調整してもよい。
本発明において、下地印刷層は、それぞれ同じかまたは異なるインキからなる印刷層を、2層またはそれ以上積層した構成であってもよい。ここで、基材と接する側にレーザー発色インキ印刷層を形成する。レーザー発色インキ印刷層は、該基材との間のラミネート強度が、包装用積層チューブ材を構成する印刷層中で最も弱くなるように、バインダ樹脂の種類、含有量、積層方法等を選択する。
印刷層の総厚としては、インキの塗布量が、乾燥後の塗布量として1.5〜4.5g/m2、より好ましくは2.7〜3.3g/m2であることが好ましい。これよりも印刷層が厚いと、フィルムがレーザー照射によるダメージを受け易くなる。逆に、これよりも薄いと、印字画像が不鮮明になり易い。
また、本発明において規定するラミネート強度を、基材と印刷層(絵柄印刷層と印刷下地層)、印刷層とアルミニウム箔又はシーラント層などその他の層との相互間で得るためには、絵柄印刷層又は印刷下地層を多層とすることも可能であるが、印刷層を一層にした方が規定する強度をより確実に得ることができる。
印刷層の積層方法は、グラビアロールコート、リバースロールコート法、ナイフコート法、キスコート法、その他等の公知の方法で印刷する他、インクジェット、浸漬、スピンコーティングなどの方法を用いることができるが、本発明においては印刷により積層する方法が好ましい。白インキが存在する印刷方式で、印刷後のフィルムを巻き取ることができる印刷機を用いれば、グラビア印刷、オフセット印刷、凸版印刷、フレキソ印刷のいずれの方式でもかまわない。特に、印刷下地として全面または一部にベタ印刷することにより、製造工程を簡略化することができる。白色インキを多量に容易に塗布することが可能で、印刷下地として全面または一部にベタ印刷することが可能なことにより、隠蔽性が上がり、製造工程を簡略化することができる点で、グラビア印刷法が適している。
本発明においてレーザー光により鮮明で印字ムラの生じない包装用積層チューブ材を得るためには、インキの塗布量が、乾燥後の塗布量として1.5〜4.5g/m2であることが適している。
(シーラント層)
本発明において、シーラント層は、包装用積層チューブ材の最内層及び最外層に設けられるもので、シーラント層として慣用の熱可塑性樹脂からなる層、または該樹脂のフィルムからなる層である。
シーラント層は、ヒートシール性樹脂層に使用するヒートシール性樹脂であり、具体的には、熱によって溶融し相互に融着し得る樹脂のフィルムないしシ−トを使用することができ、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、メタロセン系触媒を使用して重合した直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、メタロセン系触媒を使用して重合したエチレン−α・オレフィン共重合体、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマ−、ポリブテンポリマ−、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマ−ル酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、その他等の樹脂を、単独で、または2種又はそれ以上を混合して使用することができる。
上記シーラント層を構成するヒートシール性樹脂の中でも、特に、直鎖状(線状)低密度ポリエチレンをメタロセン系触媒などシングルサイト触媒を用いて重合したものは、分子量分布の幅が狭く、共重合比も安定しているため、ヒートシールの安定性のほか、耐内容物性、耐ストレスクラッキング性、低温ヒートシール性、熱間シール性に優れており、本発明の液体用包装用積層チューブ材のシーラント層に好適に使用することができるものである。
上記のヒートシール樹脂層には、上記の直鎖状(線状)低密度ポリエチレンのほか、充填される内容物や、充填後の加熱処理、流通条件などにより、CPP(無延伸ポリプロピレン)、LDPE、エチレン・αオレフィン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、アイオノマー、ポリエステル系樹脂などのフィルムまたは押し出しコート層を適宜選択して使用することができる。
シーラント層の積層方法は、特に限定されないが、シーラント層を形成する熱可塑性樹脂を、印刷層上に押出コーティングすることにより積層することができる。また、該熱可塑性樹脂からなるフィルムを、ドライラミネート法またはサンドイッチラミネート法等により積層してもよい。
ドライラミネート用接着剤としては、ウレタン系接着剤、ポリエステルポリウレタン系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリエーテル系接着剤、ビニル系接着剤、アクリル系接着剤、エポキシ系接着剤等を用いることができる。また、サンドイッチラミネート用接着性樹脂としては、任意の熱可塑性樹脂を用いることができる。
そして、本発明においては、上記のようなヒートシール性樹脂等を使用し、押し出しラミネ−ト法等により押し出しラミネートして、シーラント層を形成することができる。
本発明において、上記シーラント層の厚さとしては、包装用積層チューブ材に充填する内容物に応じて適宜に設定することができるが、20〜200μm程度が好ましくは、100〜150μmがより好ましい。
また、印刷下地層とシーラント層との間に、例えば、プライマーコート層、アンダーコート層、アンカーコート層等を設けてもよい。
本発明の包装用積層チューブ材を構成するアンカーコート層としては、溶剤型、水性型のいずれも使用できる。
従って、(塩素化)ポリプロピレン系、変性ポリオレフィン系、エチルビニルアルコール系、ポリエチレンイミン系、ポリブタジエン系、ポリウレタン系、ポリエステル系ポリウレタンエマルジョン、ポリ塩化ビニルエマルジョン、ウレタンアクリルエマルジョン、シリコンアクリルエマルジョン、酢酸ビニルアクリルエマルジョン、アクリルエマルジョン、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス、アクリルニトリル−ブタジエン共重合体ラテックス、メチルメタアクリレート−ブタジエン共重合体ラテックス、クロロプレンラテックス、ポリブタジェンラテックスのゴム系ラテックス、ポリアクリル酸エステルラテックス、ポリ塩化ビニリデンラテックス、ポリブタジエンラテックス、あるいはこれらのラテックスのカルボキシル変性物や水溶性物質、例えば、ポリビニルアルコール、水溶性エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリエチレンオキサイド、水性アクリル樹脂、水性アポキシ樹脂、水性セルロース誘導体、水性ポリエステルおよび水性リグニン誘導体等水性イソシアネート等の水性若しくは水分散型エマルジョン若しくはディスパージョンのアンカーコート剤が用いられる。例えば、最外層がポリエチレン系の溶融押出し樹脂層の場合、基材との接着性を考慮すると、ポリエチレン系や変性ポリオレフィン系のエマルジョン若しくはディスパージョンが好ましい。
包装材料としての用途において、内容物と接する最内層となる場合、ポリエチレン及びポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂が好適に使用される。
特に、上記基材がPETフィルムからなり、上記インキ中のバインダ樹脂として、ウレタン樹脂が使用されている場合は、シーラント層を形成する樹脂として、ポリエチレンを使用し、これを、印刷下地層上にドライラミネート法(DL)により積層した層構成の包装用積層チューブ材とすることにより、基材又はシーラント層と該印刷層との好適なラミネート強度の関係、すなわち、包装用積層チューブ材がチューブを形成するラミネート強度が強くなることにより、レーザー光により印字したときにチューブ材の接着の剥離が起きず、レーザー照射によって明瞭な印字画像が得られるように基材と印刷層との間に凸状に***できる強度に設定することが必要である。
(ガスバリア性層)
本発明においては、バリア層として、金属箔や金属酸化物の蒸着層を用いることができる。バリア層としては、基材フィルム層の上に無機酸化物の透明蒸着層を形成した透明蒸着層付き基材フィルムを用いることもできる、包装用積層チューブ材の積層構成層に無機酸化物の透明蒸着層を形成して設けることもできる、あるいは透明蒸着層を有する樹脂フィルムを積層配置して用いることもできる。また、バリア層としてアルミ箔などの金属箔を用いる場合、金属箔は、印刷下地層の基材とは反対側に配置することができる。また、バリア層として、必要に応じて、基材フィルム2の上に塩化ビニリデン樹脂、エチレンビニルアルコール共重合樹脂などのバリア性樹脂コーティング膜を使用することができる。
前記の無機酸化物の蒸着膜としては、基本的に金属の酸化物をアモルファス(非晶質)化した透明薄膜であれば使用可能である。例えば、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、カリウム(K)、スズ(Sn)、ナトリウム(Na)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、鉛(Pb)、ジルコニウム(Zr)、イットリウム(Y)等の金属の酸化物をアモルファス(非晶質)化した透明薄膜を使用することができる。
そして、包装用材料等に適するものとしては、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)等の金属の酸化物をアモルファス(非晶質)化した薄膜を挙げることができる。
本発明のガスバリア性層を構成する蒸着層について説明する。本発明において蒸着層は、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレ−ティング法、イオンクラスタービーム法等の物理気相成長法(Physical Vapor Deposition法、PVD法)、あるいは、プラズマ化学気相成長法、熱化学気相成長法、光化学気相成長法等の化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition法、CVD法)等を用いて形成することができる。
本発明において、無機酸化物の蒸着膜としては、具体的には、金属の酸化物を原料とし、これを加熱して樹脂のフィルムないしシートの上に蒸着する真空蒸着法、または、原料として金属または金属の酸化物を使用し、酸素を導入して酸化させて樹脂のフィルムないしシートの上に蒸着する酸化反応蒸着法、さらに、酸化反応をプラズマで助成するプラズマ助成式の酸化反応蒸着法等を用いて無機酸化物の非結晶の薄膜を形成することができる。上記において、蒸着材料の加熱方式としては、例えば、抵抗加熱方式、高周波誘導加熱方式、エレクトロンビーム加熱方式(EB)等にて行うことができる。
本発明において、金属または金属酸化物の薄膜層の厚さとしては、使用する金属、または金属酸化物の種類等によって異なるが、例えば、50〜3000Å位、好ましくは、100〜1000Å位の範囲内で任意に選択して形成することが望ましい。また、本発明においては、金属または金属酸化物の薄膜層は、1層だけではなく、2層あるいはそれ以上を積層した積層体の状態でもよく、また、使用する金属、または、金属酸化物としては、1種または2種以上の混合物で使用し、異種の材質で混合した材料による薄膜層を構成することもできる。
本発明の包装用積層チューブ材には、酸化ケイ素の蒸着膜が、特に、CVD法による酸化ケイ素の蒸着膜が好ましく使用することができる。
(レーザー光による印字)
本発明において、印字は、YAG(イットリウム(Y)・アルミニウム(A)・ガーネット(G))レーザー光線(波長=1.064μm)、または、YVO4(イットリウム・バナデート)レーザー光線(波長=1.064μm)を用いて行うことが好ましい。これらのレーザーは、透明体を透過する性質を有し、その性質を利用し、さらに、印字時の煙等の発生が抑えられ、また、発色濃度やフィルムに与える影響等を調整することができる。その結果、レーザー印字画像を形成しても穴あき等がない極めて鮮明なレーザー印字画像を形成することができる。
これらのレーザーを、包装用積層チューブ材の基材側から照射することにより、包装用積層チューブ材において低出力で、フィルムに与えるダメージを最小限に抑えつつ、印刷層のインキ成分をガス化及び炭化させて、基材と印刷層との間に空隙を形成し、印刷層表面に、レーザー印字画像を効率よく形成することができるものが得られる。そして、レーザー印字画像が、印刷層表面に形成されることにより、基材側からの視認性に優れたものが得られる。
本発明において、このような印字を行うパルス条件としては、例えば、YVO4レーザー機(キーエンス MD−V9600)にて平均出力0.8〜5.0Wより好ましくは1.5〜3.0W、Qスイッチ周波数10〜30KHz、スキャンスピード300〜4000mm/s、より好ましくは2500〜3500mm/sのパルス条件が使用される。この条件下で印字を行うことにより、レーザー印字用多層積層フィルムに穴をあけることなく、高速印字が可能であり、且つ、明瞭な印字画像が得られる。
(レーザー光による印字体)
本発明の包装用積層チューブ材への印字工程において、レーザーの平均出力を低く設定しても、または、スキャンスピードを速く設定しても、鮮明な印字画像、例えば太くて明瞭な文字を印字することができる。
本発明の印字体において、レーザーのスポット照射により、基材と印刷層との間に形成される空隙の直径は、望ましくは40μm〜1mm、より好ましくは400〜700μmである。この空隙に炭化したインキ成分が広がって、印刷下地層の白色インキを背景とすることで鮮明な印字画像が得られる。空隙の直径がこれよりも小さいと、印字画像の欠損や、線幅の細りが発生し、視認性を欠く。逆にこれよりも大きいと、画像がつぶれる等のため好ましくない。
本発明において、レーザー印字画像は、文字、数字、記号、絵柄等を含むが、これらに限定されない。
本発明の包装用積層チューブ材及び包装用チューブに印字して得られる印字体は、本発明の積層構造の包装用積層チューブ印字体として好適に適用することができる。
本発明の包装用積層チューブ材において、印刷層は、レーザー光により印字可能な印刷下地層として機能する白色インキのみからなる領域に印字するものであり、該印刷層のレーザー光による印字を施さない、所望のカラー印刷層を設けた絵柄印刷層及び印刷下地部分が重ねられた領域は、湿熱性下の雰囲気でも基材との密着性があり、ラミネート強度が大きく、包装用積層チューブ材として剥離が生じないことと合わせ、印字部領域に確実に鮮明な印字を得ることができる。
(包装用チューブ)
上記の包装用積層チューブ材を用いた包装用チューブについて説明する。包装用チューブからなる袋状容器本体は、上記包装用積層チューブ材からなる積層材を使用して、この積層材を二つ折にし、そのヒートシール性樹脂層の面を対向させて重ね合わせ、その端部をヒートシールして筒状の包装体を形成し、次いで底部をシールして内容物を充填し、さらに天部をシールすることにより、包装体を製造することができる。
その製袋方法としては、上記のような積層材を、折り曲げるかあるいは重ね合わせて、その内層の面を対向させ、さらにその周辺端部を、例えば、側面シール型、二方シール型、合掌貼りシール型(ピローシール型)、ひだ付シール型等のヒートシール形態によりヒートシールして包装用チューブを製造することができる。上記において、ヒートシールの方法としては、例えば、バーシール、回転ロールシール、ベルトシール、インパルスシール、高周波シール、超音波シール等の公知の方法で行うことができる。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、これらは本発明を制限するものではない。
[実施例1]
厚さ12μmの厚さの透明酸化珪素蒸着層を有するポリエチレンテレフタレートフィルム(基材)の一方の蒸着層側面上に、グラビアロールコート法により色インキを用いて絵柄印刷層を塗工した。その上に、発色材料として酸化ビスマスを5重量%(インキ組成物の固形分換算)含有し、白色インキ顔料として二酸化チタン15重量%を含むレーザー発色インキをグラビアロールコート法により全面に塗工し、レーザー発色インキ印刷層を設けた。次いで、該印刷層上に、2液硬化型のポリエステルポリウレタン系接着剤を用いてドライラミネーション法(DL)により接着剤層を設け、シーラント層として厚さ150μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルムを積層した。同様にDL法により厚さ150μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルムシーラント層をPETフィルムの印刷層と反対側の最外層として積層した。これにより、本発明の直鎖状低密度ポリエチレンフィルムシーラント層/接着剤層/PETフィルム/透明酸化珪素蒸着層/絵柄色インキ印刷層/レーザー発色インキ印刷層/接着剤層/直鎖状低密度ポリエチレンフィルムフィルムシーラント層の層構成を有する包装用積層チューブ材を得た。
[実施例2]
厚さ12μmのPETフィルムの一方の面に、実施例1と同様、グラビアロールコート法により色インキとレーザー発色インキを用いて、順次、絵柄印刷層、レーザー発色インキ層を塗工し、印刷層を設けた。次いで、該印刷層上に、DL法により順次、それぞれ、厚さが9μmのアルミ箔及び厚さ130μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルムシーラント層を積層した。また、PET基材の印刷層と反対側に、厚さ130μmの直鎖状低密度ポリエチレンシーラント層をDL法により積層した。これにより、本発明の直鎖状低密度ポリエチレンフィルムシーラント層/接着剤層/PETフィルム/絵柄色インキ印刷層/レーザー発色インキ印刷層/接着剤層/AL(バリア層)/接着剤層/直鎖状低密度ポリエチレンフィルムシーラント層の層構成を有する包装用積層チューブ材を得たこと以外は、実施例1と同様にして、本発明の包装用積層チューブ材を製造した。
[実施例3及び4]
実施例1又は2におけるレーザー発色インキにさらに銅・モリブデン複合酸化物3重量%を添加したレーザー発色インキを用いて実施例1又は2と同様グラビアロールコート法によりレーザー発色インキ層を塗工し、印刷層とした以外は、実施例1又は2と同様にし、それぞれ、本発明の直鎖状低密度ポリエチレンフィルムシーラント層/接着剤層/PETフィルム/透明酸化珪素蒸着層/絵柄色インキ印刷層/レーザー発色インキ印刷層/接着剤層/直鎖状低密度ポリエチレンフィルムフィルムシーラント層の層構成を有する包装用積層チューブ材、又は直鎖状低密度ポリエチレンフィルムシーラント層/接着剤層/PETフィルム/絵柄色インキ印刷層/レーザー発色インキ印刷層/接着剤層/AL(バリア層)/接着剤層/直鎖状低密度ポリエチレンフィルムシーラント層の層構成を有する包装用積層チューブ材を得た。
[比較例1]
実施例1におけるレーザー発色インキに代えてDICグラフィックス株式会社製CLIOS(ウレタン系樹脂バインダ)、及び大日精化工業社製ラミックFB701白(D)(ウレタン系樹脂バインダ)の白インキを用いた以外は、実施例1と同様にして、未延伸直鎖状低密度ポリエチレンフィルムシーラント層/接着剤層/PETフィルム/透明酸化珪素蒸着層/絵柄色インキ印刷層/レーザー発色インキ印刷層/接着剤層/未延伸直鎖状低密度ポリエチレンフィルムシーラント層の層構成を有する2種類の包装用積層チューブ材を製造した。
[比較例2]
実施例2におけるレーザー発色インキに代えてDICグラフィックス株式会社製CLIOS(ウレタン系樹脂バインダ)、及び大日精化工業社製ラミックFB701白(D)(ウレタン系樹脂バインダ)の白インキを用いた以外は、実施例2と同様にして、未延伸直鎖状低密度ポリエチレンフィルムシーラント層/接着剤層/PETフィルム/絵柄色インキ印刷層/レーザー発色インキ印刷層/接着剤層/AL(バリア層)/接着剤層/未延伸直鎖状低密度ポリエチレンフィルムシーラント層の層構成を有する包装用積層チューブ材を製造した。
[レーザー印字方法]
実施例1〜4及び比較例1及び2において得られた各包装用積層チューブ材について、下記条件下で、基材側からYVO4レーザー光を照射し、レーザー印字画像を形成して印字体を得た。
・レーザー照射条件
YVO4レーザー機((株)キーエンス製 MD−V9600にて実施例については平均出力1.8W、Qスイッチ周波数10KHz、スキャンスピード3000mm/s、比較例については平均出力3.0W、Qスイッチ周波数10KHz、スキャンスピード1000mm/s。
(評価方法)
実施例及び比較例に示した各包装用積層チューブ材に対し、実際に、レーザー光を照射することによりレーザー発色インキ下地層に賞味期限を印字し、そこに印刷された文字の鮮明度、保持の太さ、色の濃さなど印字文字を総合的に判断し、印字状態を視認性で評価し、また、レーザー照射後の外観を確認した。
[評価]
実施例及び比較例共に上記レーザー照射条件で得られたレーザー印字画像について、印字状態を視認性で評価した。また、レーザー照射後の外観を確認した。
実施例の包装用積層チューブ材においては、低い照射エネルギー(1.8W、スキャンスピード3000mm/s)で印字しても、印字濃度が濃く、擦っても消失することなく、太い線幅で濃くくっきりとした視認性のよいレーザー印字が得られた。特に、実施例3及び4の銅・モリブデン複合酸化物を添加した系は発色材料のみの系より優れた発色を示し、銅・モリブデン複合酸化物が発色材料とし、さらに発色助材として機能し識別性がよく視認性のよいレーザー印字が得られた。
これに対し、比較例1、2の包装用積層チューブ材は、白色インキ下地印刷層にレーザー照射しても視認性のよい印字が得られなかった。レーザー照射条件を高エネルギー(3W、スキャンスピード1000mm/s)で照射にしたところ、視認性の印字が得られるように発色した。ただし、印字が滲んだり、包材にダメージがでたり、視認性が劣るものであり、印字適正範囲は狭いものであった。
1.基材
2.透明蒸着層
3.印刷層
3a.絵柄印刷層
3b.印刷下地層
4a、4b.シーラント層
5.金属箔
A.印字部

Claims (9)

  1. 基材、絵柄印刷層、印刷用下地層の順序に積層され、かつガスバリア性層を備える積層構造の両側最表面にシーラント層を有する包装用積層チューブ材であって、絵柄印刷層とレーザー印字層となる印刷用下地層とが重なりあった領域と、印刷用下地層のみの領域を形成した印刷層を有する包装用積層チューブ材において、
    印刷用下地層は、レーザー光の照射により発色する発色材料を含むレーザー光により印字可能な発色インキ層である、包装用積層チューブ材。
  2. 発色材料がビスマス系化合物である、請求項1に記載の包装用積層チューブ材。
  3. ビスマス系化合物が水酸化ビスマス、酸化ビスマス、次炭酸ビスマスおよび硝酸ビスマスから選ばれる1種類または2種類以上の化合物である、請求項1または2に記載の包装用積層チューブ材。
  4. 発色インキが金属酸化物又は複合酸化物あるいはそれらの群から選ばれる1種類または2種類以上の化合物を含む、請求項1〜3に記載のいずれ一項に記載の包装用積層チューブ材。
  5. 発色インキが銅系化合物、モリブデン系化合物あるいはそれらの群から選ばれる1種類または2種類以上の化合物を含む、請求項1〜3に記載のいずれ一項に記載の包装用積層チューブ材。
  6. ガスバリア性層がガスバリア性透明蒸着層であって、基材にガスバリア性透明蒸着層を備える透明蒸着フィルムとしたものである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の包装用積層チューブ材。
  7. ガスバリア性層がアルミニウム金属層であって、印刷用下地層の基材と反対側に位置する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の包装用積層チューブ材。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の包装用積層チューブ材を用いた包装用チューブ。
  9. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の包装用積層チューブ材あるいは請求項8に記載の包装用積層チューブに、YAGまたはYVOレーザー光を基材側から照射することにより、発色したインキ組成物の発色域が前記基材及び前記印刷用下地層の境界に広がり、レーザー印字画像を有する包装用チューブレーザー印字体。
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