JP2015066612A - 遠心バレル研磨装置 - Google Patents

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Akinori Otsuka
晃範 大塚
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教志 杉立
敏昭 吉田
Toshiaki Yoshida
敏昭 吉田
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Abstract

【課題】装置全体として簡素化及びコンパクト化を図ることが可能でしかも作業時間の短縮が可能な遠心バレル研磨装置を提供する。
【解決手段】遠心バレル研磨装置は、常時開口される上部のワーク投入孔17と、常時開口される下部のワーク排出孔18とを有するバレル槽1と、バレル槽1を駆動させる駆動手段2とを備える。バレル槽1の駆動によって発生する遠心力がワーク自重よりも大きくなった状態で、上方から供給されるワークをバレル槽1のワーク投入孔17へ導くワーク導入手段3を、バレル槽1の上方位置に配設する。駆動手段2によるバレル槽1の駆動速度を、制御手段にて、ワーク導入手段3によるワーク導入が可能な導入速度と、バレル槽1内に導入されたワークへのバレル研磨加工が可能な研磨速度と、バレル槽1内で発生する遠心力がワーク自重よりも小さくなって、ワーク排出孔18からのワークの排出が可能な排出速度とに変更制御する。
【選択図】図3

Description

本発明は、機械加工品、プレス品、焼結品等の工作物を研磨するバレル研磨装置に関し、特に、遠心バレル研磨装置に関する。
遠心バレル研磨法は、複数個のバレル槽が自転、公転を組み合わせ高速回転に依って、遊星旋回を行いこれがバレル槽内の加工物と研磨石による強力な圧力と、高速流動を与えて強力な研磨作用を生じ、短時間で重研削から精密仕上げ研磨まで行うことのできる研磨法である。そして、従来から、遠心バレル研磨法を用いる遠心バレル研磨装置がある(特許文献1〜特許文献3)。
通常の遠心バレル研磨装置は、回転自在なタレットと、このタレット上に配設される複数のバレル槽と備えたものである。そして、タレットを回転させることによって、このタレット上のバレルに対して遊星回転運動を行わせるものである。
ところで、特許文献1及び特許文献2に記載の遠心バレル研磨装置では、工作物(ワーク)に対して研磨作業終了後に、タレットを反転または傾動させて、このタレットに付設されているバレル槽の開口部を下向きとなるようにして、研磨終了後にワークを外部へ排出するものである。
また、特許文献3に記載の遠心バレル研磨装置では、バレル槽の下方開口に、開閉自在な蓋部材を付設したものである。すなわち、蓋部材は、蓋部と、この蓋部の外側に配設されるヒンジプレートとを備え、このヒンジプレートは、外径側の一部が、加工槽に枢結され、中心に関して180°反対位置に設けられた係合部が、加工槽に設けられたフック部に係脱自在に係合するものである。そして、シリンダ機構のピストンロッドの伸縮によって、蓋部材の開閉動作が行える。
この場合、蓋部材の蓋部とヒンジプレートとは、スプリングを介して所定間隔に配置されている。すなわち、蓋部材の蓋部にて加工槽の開口部が閉状態であるときに、シリンダ機構のピストンロッドによって、さらに蓋部材のヒンジプレートを押し上げれば、スプリングの弾性力に抗してヒンジプレートのみが押し上げられて、ヒンジプレートの係合部が加工槽側のフック部がはずれるようになっている。これによって、蓋部材を開状態とできる。
ところで、前記フック部は揺動自在であって、このフック部にヒンジプレートの係合部が係合している状態では、流体圧シリンダ等にて構成された押圧機構にて、フック部を押圧する必要があり、また、この押圧が解除された状態では、フック部が開状態となるように付勢する手段を設ける必要がある。
特公平2−58057号公報 実公平2−26611号公報 特公昭62−43829号公報
前記特許文献1及び特許文献2に記載の遠心バレル研磨装置では、タレットを反転または傾動させる機構を必要とし、装置全体が大型化及び複雑化することになる。また、反転または傾動させるための時間を必要として、全体としての作業時間が大となっていた。
前記特許文献3に記載の遠心バレル研磨装置では、開閉蓋と、この開閉蓋を揺動させるための機構(シリンダ機構)と、フック部を押圧する押圧機構等を必要とするとともに、蓋部材を2重構造に構成する必要がある。このため、この特許文献3に記載の遠心バレル研磨装置においても、装置全体が大型化及び複雑化することになる。
本発明は、上記課題に鑑みて、装置全体として簡素化及びコンパクト化を図ることが可能でしかも作業時間の短縮が可能な遠心バレル研磨装置を提供する。
本発明の遠心バレル研磨装置は、常時開口される上方のワーク投入孔と、常時開口される下方のワーク排出孔とを有するバレル槽と、前記バレル槽を駆動させる駆動手段と、前記バレル槽の上方位置に配設されて、バレル槽の駆動によって発生する遠心力がワーク自重よりも大きくなった状態で、上方から供給されるワークがバレル槽のワーク投入孔へ導くワーク導入手段と、前記駆動手段によるバレル槽の駆動速度を、ワーク導入手段によるワーク導入が可能な導入速度と、バレル槽内に導入されたワークへのバレル研磨加工が可能な研磨速度と、バレル槽内で発生する遠心力がワーク自重よりも小さくなって、ワークは排出孔からのワークの排出が可能な排出速度とに変更制御する制御手段とを備えたものである。
本発明の遠心バレル研磨装置によれば、ワーク導入手段にワークが供給されて、発生する遠心力がワーク自重よりも大きくなった状態では、バレル槽のワーク投入孔へワークを導くことができる。ワークがワーク投入孔へ導かれれば、ワークはその自重によってバレル槽内に導入される。すなわち、このような遠心力が作用していても、ワークがワーク投入孔へ導かれれば、その自重によって下方向(この場合斜め下方向)の力が作用して、バレル槽内に落下していくことになる。そして、バレル槽内にワークが導入された状態で、バレル槽の速度がバレル研磨加工が可能な研磨速度となれば、バレル槽内に導入されたワークにバレル研磨加工を施すことができる。バレル研磨加工終了後においては、バレル槽を排出速度とすることによって、バレル槽のワーク排出孔からその自重でワークを排出できる。このように、本遠心バレル研磨装置では、ワークは、発生する遠心力とワーク自重とによって、ワーク供給孔からバレル槽に供給され、このバレル槽では、その自転と公転とによって、バレル研磨を行うことができる。バレル研磨後においては、ワーク排出孔からワークがその自重によって、バレル槽外へ排出できる。
このため、研磨前のワークをバレル槽に投入したり、研磨後のワークをバレル槽から排出したりする際に、バレル槽を反転させたり傾斜させたりする必要がない。また、バレル槽に開閉蓋を設ける必要がない。
バレル槽は、本体胴部と、本体胴部の上部に設けられて上方から下方に向かって拡径する上部テーパ部と、本体胴部の下部に設けられて上方から下方に向かって縮径する下部テーパ部とからなり、上部テーパ部の上端にワーク投入孔が形成され、下部テーパ部の下端にワーク排出孔が形成されるのが好ましい。
このようなバレル槽によれば、ワーク投入孔から投入されたワークを安定して本体胴部に供給でき、本体胴部からは研磨されたワークを安定してワーク排出孔に供給することができる。また、本体胴部を比較的大径をすることができて、安定したバレル研磨が可能である。この場合、下部テーパ部の傾斜角度が40°〜50°に設定するのが好ましい。
駆動手段は、その軸心廻りに回転自在な回転軸と、この回転軸の外周側にバレル槽を配置するための支持部材と、回転軸をその軸心廻りに回転させて、支持部材を介してバレル槽を自転・公転させる回転駆動機構とを備えたものが好ましい。
このように構成された駆動手段では、回転駆動機構の駆動によって、回転軸がその軸心廻りに回転し、この回転によって、バレル槽は、その軸心廻りに回転する自転、及び回転軸の軸心廻りの公転することになる。
ワーク導入手段は、ワークが投入される上方開口状の投入部と、外径側に配設されて、バレル槽のワーク投入孔に連通される供給口と、投入部から投入されたワークを受けて発生する遠心力で外径側へ移動させることによってワークを供給口に案内する受け部と、外径側へのワークのバレル槽外への落下を防止する外径壁部と、内径側へのワークのバレル槽外への落下を防止する内径壁部とを備えたものが好ましい。
このように構成されたワーク導入手段では、投入部にワークが投入されれば、発生する遠心力にて、ワークが受け部によって供給口に案内される。供給口にワークが供給されれば、この供給口からワーク投入孔を介してワークがバレル槽内に供給される。また、外径壁部及び内径壁部にてバレル槽外へのワークの落下を防止でき、投入部に投入されたワークを安定してバレル槽に供給することができる。
ワークとしては、ワークがニードルローラ、シリンドリカルローラ、スフェリカルローラあるいはテーパーローラの中から選択されるいずれかの軸受用ころとすることができる。
本発明の遠心バレル研磨装置によれば、バレル槽に形成される開口部に、開閉自在とする蓋部材を設ける必要がなく、また、バレル槽に研磨前のワークを投入したり、バレル槽から研磨後のワークを排出したりする場合に、バレル槽を反転させたり、傾動させたりする必要がない。このため、装置として、蓋部材及びこの蓋部材を開閉するための機構、バレル槽を反転させたり、傾動させたりする機構等を設ける必要がなく、装置全体として、簡略化及びコンパクト化を図ることができる。しかも、ワーク投入時やワークは排出時には、蓋部材の開閉動作やバレル槽の反転動作等がないので、その分の作業時間を省略でき、全体としての工程時間の短縮を図ることができる。

バレル槽は、本体胴部と上部テーパ部と下部テーパ部とからなるものでは、バレル槽内へのワーク供給、バレル槽内でのバレル研磨、及び、バレル槽内から槽外へのワークの排出を安定して行うことができる。特に、下部テーパ部の傾斜角度が40°〜50°に設定されれば、研磨されたワークをより安定してしかも確実にワーク排出孔に供給することができる。
駆動手段が、回転軸と支持部材と回転駆動機構とを備えたものであれば、バレル槽は自転・公転が安定し、ワークに対して、効率よくバレル研磨を施すことができる。投入部と供給口と受け部と外径壁部と内径壁部とを備えたワーク導入手段によれば、投入部に投入されたワークは、バレル槽外に落下することなく、安定してバレル槽にワークを供給でき、作業性に優れる。
本発明の遠心バレル研磨装置の平面図である。 前記図1に示す遠心バレル研磨装置の正面図である。 前記図1に示す遠心バレル研磨装置の断面図である。 前記図1に示す遠心バレル研磨装置の簡略構成ブロック図である。 前記図1に示す遠心バレル研磨装置におけるワークの移動を示す簡略断面図である。 前記図1に示す遠心バレル研磨装置におけるワーク発生する遠心力とワーク自重との関係を示し、(a)は低速回転時をベクトル図であり、(b)は中速回転時のベクトル図であり、(c)は高速回転時のベクトル図である。
以下本発明の実施の形態を図1〜図4に基づいて説明する。この遠心バレル研磨装置はニードルローラ、シリンドリカルローラ、スフェリカルローラ、又はテーパーローラの軸受用ころ等のワークW(図5参照)をバレル研磨するものである。遠心バレル研磨装置は、複数個のバレル槽1と、バレル槽1を駆動させる駆動手段2と、バレル槽1にワークWが導くためのワーク導入手段3等を備え、これらがアウターフレーム5に配置される。
この場合、アウターフレーム5の中心部に、その軸心廻りに回転自在な回転軸6が配設され、この回転軸6の回転によって、バレル槽1が、その回転軸6廻りに公転するとともに、各軸心廻りに自転する。なお、アウターフレーム5は、脚体7と、上枠体8と、回転軸6を支持するための支持板9、10等を備える。
支持板9、10には軸受11a,11bが配置され、前記回転軸6がこの上下の軸受11a、11bに回転自在として枢支されている。また、回転軸6には、バレル槽1を支持する上下の支持部材12a、12bが付設されている。支持部材12a、12bは、一対の平行な枠体13,13と、この枠体13,13に直交する一対の平行な枠体14,14とを備える。
バレル槽1は、図3に示すように、本体胴部1aと、本体胴部1aの上部に設けられて上方から下方に向かって拡径する上部テーパ部1bと、本体胴部1aの下部に設けられて上方から下方に向かって縮径する下部テーパ部1cとからなる。また、上部テーパ部1bの上面には開口部が形成され、下部テーパ部1cの下面には開口部が形成される。そして、各開口部には、ガイド筒15、16が装着され、このガイド筒15の孔部をもって、バレル槽1の上方に配置されるワーク投入孔17が形成され、このガイド筒16の孔部をもって、バレル槽1の下方に配置されるワーク排出孔18が形成される。
バレル槽1の下部テーパ部1cの傾斜角度(テーパ角度)θcとしては、40°〜50°程度、この実施形態では、45°に設定されるがこれに限るものではない。すなわち、後述するように、このバレル槽1にてバレル研磨が施されたワークWが、ワーク排出孔18に案内できればよい。また、上部テーパ部1bの傾斜角度(テーパ角度)θbとしては、50°〜60°程度、この実施形態では、60°程度に設定されている。この場合もこれに限るものではなく、バレル槽1に入ったワークWが、バレル槽1の本体胴部1aに案内されればよい。
ところで、回転軸6は、回転駆動機構19によってその軸心廻りに回転する。回転駆動機構19は、前記アウターフレーム5に付設されるモータ20と、このモータ20の駆動力を回転軸6に伝達する伝達部材21とを備える。伝達部材21は、モータ20の出力軸に装着されるプーリ22と、回転軸6の下部に装着されるプーリ23と、これらのプーリ22、23に掛け回されるベルト24とを有するベルト機構にて構成される。
このため、この回転駆動機構19のモータ20が駆動することによって、モータ20の回転駆動が伝達部材21を介して回転軸6がその軸心L廻りに回転する。このように、回転軸6がその軸心廻りに回転上すれば、上下の支持部材12a、12bがこの回転軸6の回転にともなって回転軸6の軸心廻りに回転する。上下の支持部材12a、12bが回転すれば、この支持部材12a、12bに支持されているバレル槽1が、回転軸6の軸心廻りに公転するとともに、その軸心L1廻りに自転する。
このため、その軸心廻りに回転自在な前記回転軸6と、バレル槽1を配置するための支持部材12a、12bと、回転軸6をその軸心廻りに回転させる回転駆動機構19とで、各バレル槽1を、その軸心L1廻りに回転する自転及び回転軸6の軸L廻りの公転させるための前記駆動手段2を構成することになる。
次にワーク導入手段3は、図1と図2に示すように、平板リング状の底壁25aと、底壁25aの外周縁に立設される外径壁部25bと、底壁25aの内周縁に立設される内径壁部25cを有するワーク受け部材25を備える。また、底壁25aの外周側に周方向に沿って所定ピッチ(この場合、90°ピッチ)で貫通孔が設けられ,この貫通孔に前記ガイド筒15が嵌合されている。ワーク受け部材25の軸心は、回転軸6の回転軸上に配置され、回転軸6の回転とともに、このワーク受け部材25も回転軸6の軸心廻りに回転する。
このため、ワーク受け部材25には、リング状の上方向に開口した開口部が形成され、この開口部が、ワークが投入される上方開口状の投入部26を構成する。また、底壁25aが、ワークWを受ける受け部28を構成し、ワーク受け部材25の底壁25aの貫通孔に嵌合されるガイド筒15の上方開口部をもって、前記ワーク投入孔17にワークを供給するための供給口27を構成する。
ところで、前記駆動手段2は、図4に示すように、制御手段30にて制御される。すわなち、この制御手段30は、駆動手段2による回転軸6の回転速度を制御する、この場合、図6に示すように、低速度(図6(a)参照)の回転と、中速度(図6(b)参照)の回転と、高速度(図6(c)参照)の回転とに制御できる。
回転軸6の回転によって、各バレル槽1は、公転及び自転することになる。このため、このバレル槽1内にワークWが投入されていれば、遠心力が発生する。この場合、図6(a)に示すように、ワークWの自重がその発生する遠心力よりも大きい場合を低速回転と呼ぶ、図6(b)(c)に示すように、ワーク自重がその発生する遠心力よりも小さい場合があり、遠心力が比較的小さい状態を中速回転と呼び、遠心力が比較的大きい状態を高速回転と呼ぶ。また、中速回転がワーク導入手段3によるワーク導入が可能な導入速度であり、低速回転がワーク排出孔18からワークWのバレル槽1からの排出を可能とする排出速度であり、高速回転がバレル槽1のワークWに対して遠心バレル研磨が可能な研磨速度である。
図6(a)の低速回転では、自重をFyとし、遠心力をF1xとしたときに、Fy>F1xとなって、自重Fyと遠心力F1xとの合力Faは、自重方向に対して45°未満の斜め下方(僅か外径側に向かう下方)を向くことになる。すなわち、自重方向と合力方向が成す角度をαaとすれば、このαaは45°未満となる。また、図6(b)の中速回転では、自重をFyとし、遠心力をF2xとしたときに、Fy<F2xとなって、自重Fyと遠心力F2xとの合力Fbは、自重方向に対して45°以上の外径方向に向かって斜め下方に向くことになる。すなわち、自重方向と合力方向が成す角度をαbとすれば、このαbは45°以上となる。また、図6(c)の高速回転では、自重をFyとし、遠心力をF3xとしたときに、Fy<F3xとなって、自重Fyと遠心力F3xとの合力Fcは、自重方向に対して45°以上の外径方向に向かって斜め下方に向くことになる。このαcは45°以上となるが、αc>αbとなる。このため、図6(c)では、遠心力が自重よりも十分大きくなるので、図6(b)の中速回転の場合よりも大きく外径方向に移動させる力が作用する。なお、この実施形態では、αaは25°であり、αbは65°であり、70°である。
そして、これの3段階の速度の切換えを前記制御手段30にて切り換える。ところで、制御手段30は、例えば、CPU(Central Processing Unit)を中心としてROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等がバスを介して相互に接続されたマイクロコンピューターで構成できる。そして、この制御手段30には記憶装置が接続され、この記憶装置は、HDD(Hard Disc Drive)やDVD(Digital Versatile Disk)ドライブ、CD−R(Compact Disc-Recordable)ドライブ、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)等からなる。なお、ROMには、CPUが実行するプログラムやデータが格納されている。
また、下方の支持部材12bの下方位置に、ワーク受け31が配置されている。このワーク受け31は、平板リング状の底板31aと、底板31aの外周縁に立設される外周壁31bと、底板31aの内周縁に立設される内周壁31cとを有する。また、外周壁31bの一部には切欠部32が設けられているとともに、内周壁31cの一部にも外周壁31bの切欠部32に相対面する切欠部33が設けられている。さらに、外周壁31bの切欠部32と内周壁31cの間の底壁31aの一部に切欠部34が形成されている。このため、ワーク受け31は、上方に開口したリング状の受け口部35が形成され、この受け口部35にはワーク排出口36が形成されることになる。
また、このワーク受け31は、そのワーク排出口36が下位となるように、水平面に対して所定角度で傾斜している。このワーク受け31の傾斜角度θ(図2参照)としては、このワーク受け31にワークWが落下してきて、排出口36から外部へ排出できる範囲で、種々変更できる。
次に前記のように構成された遠心バレル研磨装置に用いたバレル研磨を図5を用いて説明する。まず、図示省略のワーク供給手段から、ワーク導入手段3の投入部26にワークWを矢印A1のように、供給する。この際、回転軸6が回転することになるが、この回転速度としては、図6(b)に示す中速回転とする。すなわち、ワークWの自重よりも発生する遠心力を大きくする。これによって、ワーク導入手段3のワーク受け部材25に入ったワークWは、底壁25にて構成される受け部28に沿って矢印A2のように外径方向に移動する。このように外径方向に移動すれば、供給口27からバレル槽1の上方のワーク投入孔17を介して矢印A3のように、バレル槽1内に投入される。
次に、ワークWが矢印A4のように、上部テーパ部1bの内面に沿って本体胴部1aに進入することになる。また、ワークWがバレル槽1内に入れば、回転軸6の回転速度を、図6(c)の高速回転とする。この場合、図6(b)に示す中速回転時と同様、ワークWの自重よりも発生する遠心力が大きく設定するが、遠心力を図6(b)の遠心力よりも大きく設定する。これによって、このバレル槽1内で、ワークWに対してバレル研磨加工することができる。
前記図6(b)の高速回転を所定時間行って、バレル槽1内に供給されたワークWに対するバレル研磨加工が完了すれば、回転軸6の回転速度を、図6(a)の低速回転とする。この低速回転では、発生する遠心力がワークWの自重よりも小さく設定される。このような低速回転となれば、ワークWはバレル槽1の下部テーパ部1cの内面に沿って矢印A6のように、ワーク排出孔18に案内される。このワーク排出孔18に案内されたワークWは、このワーク排出孔18を介して、バレル槽1から矢印A7に示すように、ワーク受け31に排出される。そして、ワーク受け31へ排出されたワークWはこのワーク受け31のワーク排出口36から装置外へ排出される。
前記遠心バレル研磨装置では、ワーク導入手段3にワークWが供給されて、発生する遠心力がワークWが自重よりも大きくなった状態(導入速度)になれば、バレル槽1のワーク投入孔17へワークを導くことができる。ワークWがワーク投入孔17に導かれれば、ワークWはその自重によってバレル槽1内に導入される。すなわち、このような遠心力が作用していても、ワークWがワーク投入孔17へ導かれれば、その自重によって下方向(この場合斜め下方向)の力が作用して、バレル槽1内に落下していくことになる。そして、バレル槽1内にワークWが導入された状態で、バレル槽1の速度がバレル研磨加工が可能な研磨速度となれば、バレル槽内に導入されたワークWにバレル研磨加工を施すことができる。バレル研磨加工終了後においては、バレル槽1を排出速度とすることによって、バレル槽のワーク排出孔18からその自重でワークWを排出できる。すなわち、発生する遠心力とワーク自重とによって、ワーク投入孔17からバレル槽1にワークWが供給され、このバレル槽1では、その自転と公転とによって、バレル研磨を行うことができる。バレル研磨後においては、ワーク排出孔からワークWがその自重によって、バレル槽外へ排出できる。
このため、研磨前のワークWをバレル槽1に投入したり、研磨後のワークWをバレル槽1から排出したりする際に、バレル槽1を反転させたり傾斜させたりする必要がない。また、バレル槽1に開閉蓋を設ける必要がない。したがって、装置として、蓋部材及びこの蓋部材を開閉するための機構、バレル槽1を反転させたり、傾動させたりする機構等を設ける必要がなく、装置全体として、簡略化及びコンパクト化を図ることができる。しかも、ワーク投入時やワークWは排出時には、蓋部材の開閉動作やバレル槽の反転動作等がないので、その分の作業時間を省略でき、全体としての工程時間の短縮を図ることができる。
バレル槽1は、本体胴部1aと上部テーパ部1bと下部テーパ部1cとからなるので、バレル槽1内へのワーク供給、バレル槽1内でのバレル研磨、及び、バレル槽1内から槽外へのワークWの排出を安定して行うことができる。特に、下部テーパ部1cの傾斜角度が40°〜50°に設定されれば、研磨されたワークWをより安定してしかも確実にワーク排出孔18に供給することができる。
駆動手段2では、回転駆動機構19の駆動によって、回転軸6がその軸心廻りに回転し、この回転によって、バレル槽1は、その軸心廻りに回転する自転、及び回転軸6の軸心廻りの公転することになる。これによって、バレル槽1に投入されたワークWに対してバレル研磨を行うことができる。
投入部26と供給口27と受け部28と外径壁部25aと内径壁部25bとを備えたワーク導入手段3によれば、投入部26に投入されたワークWは、バレル槽外に落下することなく、安定してバレル槽1に供給でき、作業性に優れる。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく種々の変形が可能であって、バレル槽1の個数としては、4個に限るものではなく、その増減に任意である。また、ワークWとして、前記実施形態では、ニードルローラ、シリンドリカルローラ、スフェリカルローラ、テーパーローラの軸受用ころとしていたが、これらに限るものではなく、各種の機械加工品、プレス加工品、焼結品、ダイカスト品、熱処理品等の種々の部材が対象となり、また、バリ取り、スケール除去、R付け、平滑仕上げ、光沢仕上げ等の種々の仕上げ可能に用いることができる。
また、バレル加工工程として、回転軸6の回転を、中速回転→高速回転→低速回転と切り換えることになるが、各段階での速度及び時間としては、中速回転では、ワーク導入手段によって、ワークWをバレル槽1に導入でき、高速回転では、バレル槽1内でワークWに対してバレル研磨加工を施せ、低速回転では、バレル研磨完了後のワークWを、ワーク排出孔からワーク受け31に供給できる速度及び時間であればよく、ワークWの種類、大きさ、重量等によって種々変更可能である。
1 バレル槽
1a 本体胴部
1b 上部テーパ部
1c 下部テーパ部
2 駆動手段
3 ワーク導入手段
6 回転軸
12a,12b 支持部材
17 ワーク投入孔
18 ワーク排出孔
19 回転駆動機構
25b 外周壁部
25c 内周壁部
26 投入部
27 供給口
28 受け部
30 制御手段

Claims (6)

  1. 常時開口される上部のワーク投入孔と、常時開口される下部のワーク排出孔とを有するバレル槽と、
    前記バレル槽を駆動させる駆動手段と、
    前記バレル槽の上方位置に配設されて、バレル槽の駆動によって発生する遠心力がワーク自重よりも大きくなった状態で、上方から供給されるワークがバレル槽のワーク投入孔へ導くワーク導入手段と、
    前記駆動手段によるバレル槽の駆動速度を、ワーク導入手段によるワーク導入が可能な導入速度と、バレル槽内に導入されたワークへのバレル研磨加工が可能な研磨速度と、バレル槽内で発生する遠心力がワーク自重よりも小さくなって、ワーク排出孔からのワークの排出が可能な排出速度とに変更制御する制御手段とを備えたことを特徴とする遠心バレル研磨装置。
  2. バレル槽は、本体胴部と、本体胴部の上部に設けられて上方から下方に向かって拡径する上部テーパ部と、本体胴部の下部に設けられて上方から下方に向かって縮径する下部テーパ部とからなり、上部テーパ部の上端にワーク投入孔が形成され、下部テーパ部の下端にワーク排出孔が形成されることを特徴とする請求項1に記載の遠心バレル研磨装置。
  3. 下部テーパ部の傾斜角度が40°〜50°に設定されることを特徴とする請求項2に記載の遠心バレル研磨装置。
  4. 駆動手段は、その軸心廻りに回転自在な回転軸と、この回転軸の外周側にバレル槽を配置するための支持部材と、回転軸をその軸心廻りに回転させて、支持部材を介してバレル槽を自転・公転させる回転駆動機構とを備えたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の遠心バレル研磨装置。
  5. ワーク導入手段は、ワークが投入される上方開口状の投入部と、外径側に配設されて、バレル槽のワーク投入孔に連通される供給口と、投入部から投入されたワークを受けて発生する遠心力で外径側へ移動させることによってワークを供給口に案内する受け部と、外径側へのワークのバレル槽外への落下を防止する外径壁部と、内径側へのワークのバレル槽外への落下を防止する内径壁部とを備えたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の遠心バレル研磨装置。
  6. ワークがニードルローラ、シリンドリカルローラ、スフェリカルローラあるいはテーパーローラの中から選択されるいずれかの軸受用ころであることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の遠心バレル研磨装置。
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