JP2015064334A - 放射性有機廃棄物の処理方法及び処理システム - Google Patents

放射性有機廃棄物の処理方法及び処理システム Download PDF

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Abstract

【課題】放射性有機廃棄物に含まれる放射性物質の濃度を低減し、かつ、高線量を発する放射性廃棄物の量を低減する放射性有機廃棄物の処理方法を提供する。
【解決手段】陽イオン交換樹脂を含む放射性有機廃棄物を有機酸塩水溶液に接触させることにより、陽イオン交換樹脂に吸着されている放射性核種のイオンを陽イオン交換樹脂から脱離させる有機酸塩処理工程を含む放射性有機廃棄物の処理方法であって、有機酸塩水溶液に含まれる有機酸塩は、水素イオンよりも陽イオン交換樹脂に吸着されやすい陽イオンを含む。
【選択図】図2

Description

本発明は、放射性有機廃棄物の処理方法及び処理システムに係り、原子力プラントで発生する、放射性核種を含む使用済みイオン交換樹脂、フィルタスラッジその他の放射性有機廃棄物を処理するのに好適な方法及びシステムに関する。
原子力プラントの原子炉冷却材浄化系、燃料プール冷却浄化系等から発生するセルロース系のろ過助材、イオン交換樹脂等を含むフィルタスラッジその他の放射性有機廃棄物(以下、「放射性廃樹脂」又は単に「廃樹脂」若しくは「有機廃棄物」ともいう。)は、貯蔵タンクに長期間貯蔵保管されている。これらの放射性有機廃棄物は、原子力プラントの運転に伴って定常的に発生し、貯蔵後には安定化及び減容などの処理を経た後、最終的には地中に埋設処分される予定である。
イオン交換樹脂は、スチレン・ジビニルベンゼンを基材としており、化学的に安定であるため、長期間安全に貯蔵することが可能である。しかしながら、その安定性のために分解処理が難しく、イオン交換樹脂を減容する場合には、通常、高温での熱分解処理が必要となる。
放射性の使用済イオン交換樹脂を熱分解により処理する方法としては、プラズマを用いた処理方法が特許文献1に、マイクロ波を用いた処理方法が特許文献2に記載されている。特許文献1及び特許文献2に記載されたそれぞれの処理方法を用いれば、使用済イオン交換樹脂の減容を促進することができる。
このような問題を熱分解以外の方法で解決する放射性使用済イオン交換樹脂を減容する処理方法としては、以下の方法が知られている。
過酸化水素を用いてその使用済イオン交換樹脂の有機物を分解する処理方法がある。特許文献3に記載された放射性廃棄物の処理方法では、セルロース分解酵素を用いてセルロース系のフィルタスラッジを加水分解して液化し、その液に鉄イオン(実施例においては硫酸第一鉄を使用している。)の存在下で過酸化水素を作用させて有機物を酸化分解している。特許文献4は、放射性の使用済イオン交換樹脂を硫酸第二鉄水溶液内で過酸化水素と接触させ、そのイオン交換樹脂を酸化分解する方法を開示している。
特許文献5は、放射性の使用済みイオン交換樹脂の処理方法を記載している。この使用済みイオン交換樹脂の処理方法では、硫酸水溶液を用いて使用済みイオン交換樹脂に含まれる放射性核種を溶離させることにより、使用済みイオン交換樹脂に含まれる大部分の放射能を除去し、その後、使用済みイオン交換樹脂を焼却または化学分解により無機化して固化し、放射性核種を含む溶離液に2価の鉄イオン及びアルカリを加えて酸化させてフェライト粒子を生成させ、その放射性核種を生成されたフェライト粒子に取込ませて分離している。
特許文献6は、除染廃液の処理方法を記載している。洗浄廃液の処理方法では、放射性の除染廃液を陽イオン交換樹脂で処理することにより、除染廃液に含まれる鉄及び放射性核種が陽イオン交換樹脂に捕集されて除去される。放射性核種が除去された除染廃液は、ドラム缶内でセメント固化される。他方、陽イオン交換樹脂に捕集されている鉄及び放射性核種は、有機酸(例えばシュウ酸またはギ酸)を用いて溶出され、溶出された鉄及び放射性核種を含む溶出液は酸化分解され、酸化分解液に含まれる鉄及び放射性核種が酸化物または水酸化物になる。酸化物または水酸化物は、沈降分離により溶出液から分離され、分離された酸化物または水酸化物は、放射能を減衰させるために保管される。鉄及び放射性核種が分離された溶出液は、清澄水となり、原子力プラントで再利用される。
減容処理技術ではないが、減容処理の関連技術である化学洗浄技術として、特許文献7には、シュウ酸とヒドラジンを用いる金属酸化物の除去用組成物が開示されている。
また、特許文献8には、使用済みのイオン交換樹脂やろ過助材等からなるフィルタスラッジの減容処理方法として、有機酸の一種であるシュウ酸により、イオン交換樹脂に吸着した放射性金属イオンを溶離すると共に樹脂表面に付着した鉄酸化物等のクラッドに取り込まれている放射性核種をクラッドごと溶解除去する、原子力発電所の廃樹脂処理方法が記載されている。この処理で使用する有機酸(シュウ酸)は、酸化剤等による分解が可能であるため、二次廃棄物として発生する廃液の減容が可能となる。
特開2001−305287号公報 特開昭59−46899号公報 特開昭61−270700号公報 特開昭58−161898号公報 特開昭63−40900号公報 特開昭63−188796号公報 特開昭57−9885号公報 特開2013−44588号公報
公知技術において改善すべき点は、次のとおりである。
特許文献1の熱分解処理方法によれば、廃樹脂の減容は促進される。しかし、化学的に安定している使用済みイオン交換樹脂を分解するためには、500℃以上の温度での処理が必要となること、処理する使用済イオン交換樹脂に含まれる放射性核種の濃度が比較的高いことから、減圧及び雰囲気制御等の遠隔操作システム、及び高度な排ガス処理システムが必要となり、処理システムが全体として複雑になる。
特許文献2の過酸化水素を用いた分解処理方法は、システムが簡易であるが、処理により発生する残渣廃液に大量の硫酸基が含まれているため、中和処理が必要となり、減容性能がプラズマを用いた熱分解処理と比べて低い。
特許文献3及び特許文献4に記載されている、過酸化水素を用いた分解による減容処理で発生する残渣の放射性廃液は、イオン交換樹脂の交換基に由来する硫酸基を多量に含んでいる。このため、中和処理が必要となり、放射性廃棄物に対する減容性能が熱分解処理と比べて低い。
特許文献5に記載の使用済みイオン交換樹脂の処理方法では、使用済みイオン交換樹脂から放射性核種を溶離させる望ましい溶離液として硫酸水溶液が用いられており、廃硫酸が大量に発生することが課題である。このため、電気透析などにより硫酸を回収し再使用するなどの対応が必要となる。
特許文献6に記載の除染廃液の処理方法のように、有機酸(例えばシュウ酸またはギ酸)を用いて陽イオン交換樹脂に吸着された鉄及び放射性核種を溶出させた場合には、放射性核種の陽イオン交換樹脂からの脱離が不十分であり、陽イオン交換樹脂に溶出されなかった放射性核種が残ってしまう。このことは、本発明者が実験により確認した。
特許文献7に記載の金属酸化物の除去用組成物は、洗浄の対象が金属材料であり、廃樹脂の減容処理に用いるものではない。
特許文献8に記載のシュウ酸のみを用いた原子力発電所の廃樹脂処理方法では、クラッドの溶解と樹脂に吸着した放射性金属イオンの溶離とを同時に行うため、使用するシュウ酸溶液量が多量となる。
本発明の目的は、放射性有機廃棄物に含まれる放射性物質の濃度を低減し、かつ、高線量を発する放射性廃棄物の量を低減することにある。
本発明の放射性有機廃棄物の処理方法は、陽イオン交換樹脂を含む放射性有機廃棄物を有機酸塩水溶液に接触させることにより、陽イオン交換樹脂に吸着されている放射性核種のイオンを陽イオン交換樹脂から脱離させる有機酸塩処理工程を含み、有機酸塩水溶液に含まれる有機酸塩は、水素イオンよりも陽イオン交換樹脂に吸着されやすい陽イオンを含むことを特徴とする。
本発明によれば、放射性有機廃棄物に含まれる放射性物質の濃度を低減し、かつ、高線量を発する放射性廃棄物の量を低減することができる。
実施例1の放射性有機廃棄物処理システムを示す構成図である。 実施例1の放射性有機廃棄物の処理方法の手順を示すフローチャートである。 実施例2の放射性有機廃棄物処理システムを示す構成図である。 実施例3の放射性有機廃棄物処理システムを示す構成図である。 有機廃棄物の処理方法の概略を示すフローチャートである。 実施例4の有機廃棄物の処理システムを示した図である。 実施例5の有機廃棄物の処理システムを示した図である。
本発明の実施例を以下に説明する。
まず、実施例1について図1及び図2を用いて説明する。
図1は、本実施例の放射性有機廃棄物処理システムの構成を示したものである。
本実施例の放射性有機廃棄物処理システム1は、第1洗浄槽3、第2洗浄槽4、有機酸槽5、移送水槽6、有機酸塩槽7、移送水槽8及び洗浄廃液処理槽9を有する。
撹拌翼14の回転軸にモータ15を取り付けて構成される撹拌装置が第1洗浄槽3に設置される。移送ポンプ13を設けた有機廃棄物供給管12が、高線量樹脂貯蔵タンク2及び第1洗浄槽3に接続される。有機酸槽5の底部に接続された有機酸供給管16及び移送水槽6の底部に接続された移送水供給管17が切換え弁18に接続される。有機酸槽5にはシュウ酸水溶液が充填されており、移送水槽6には移送水となる水が充填されている。切換え弁18に接続された液体供給管20が第1洗浄槽3に接続され、移送ポンプ19が液体供給管20に設けられる。
撹拌翼23の回転軸にモータ24を取り付けて構成される撹拌装置が第2洗浄槽4に設置される。移送ポンプ21を設けた有機廃棄物移送管22が、第1洗浄槽3及び第2洗浄槽4に接続される。有機酸塩槽7の底部に接続された有機酸塩供給管25及び移送水槽8の底部に接続された移送水供給管26が切換え弁27に接続される。有機酸槽5にはギ酸アンモニウム水溶液が充填されており、移送水槽8には移送水となる水が充填されている。
切換え弁27に接続された液体供給管29が第2洗浄槽4に接続され、移送ポンプ28が液体供給管29に設けられる。有機廃棄物移送管31が第2洗浄槽4に挿入され、この有機廃棄物移送管31の一端部が第2洗浄槽4の底部近くまで達している。移送ポンプ30が有機廃棄物移送管31に設けられる。
多数の噴射孔が形成されたオゾン噴射管37が、洗浄廃液処理槽9内でその底部に設置されている。オゾン噴射管37は、オゾン供給管38によりオゾン供給装置36に接続される。第1洗浄槽3内に挿入されて第1洗浄槽3に取り付けられた廃液移送管33が、洗浄廃液処理槽9に接続される。廃液移送管33には、移送ポンプ32が設けられる。第2洗浄槽4内に挿入されて第2洗浄槽4に取り付けられた廃液移送管35が、洗浄廃液処理槽9に接続される。移送ポンプ34が廃液移送管35に設けられている。ガス排気管39が洗浄廃液処理槽9に接続される。移送ポンプ40が設けられた廃液排出管41が、洗浄廃液処理槽9内に挿入されて洗浄廃液処理槽9に取り付けられている。
原子力プラントの原子炉冷却材浄化系、燃料プール冷却浄化系等から発生するセルロース系のろ過助材及びイオン交換樹脂等を含むフィルタスラッジである放射性有機廃棄物は、高線量貯蔵タンク2に長期間貯蔵保管されている。水が充填された移送水槽10が移送水供給管11により高線量貯蔵タンク2に接続されている。高線量樹脂貯蔵タンク2に貯蔵されている放射性有機廃棄物には、原子炉冷却材浄化系及び燃料プール冷却浄化系等で冷却水から除去されたクラッドが含まれている。クラッドには、コバルト60等の放射性核種が含まれている。また、高線量貯蔵タンク2に貯蔵されたイオン交換樹脂には、コバルト60、セシウム137、炭素14、塩素36等の放射性核種のイオンが吸着されている。
図2は、図1の放射性有機廃棄物処理システム1を用いた本実施例の放射性有機廃棄物の処理方法の手順を示したものである。なお、数字のみで表した符号は、図1に記載された符号に対応している。
まず、図2に示す第1洗浄工程S51の前の手順である、放射性有機廃棄物を高線量貯蔵タンク2から第1洗浄槽3に供給する手順について説明する。
沸騰水型原子力プラントの原子炉冷却材浄化系、燃料プール冷却浄化系等から発生するセルロース系のろ過助材、イオン交換樹脂等を含むフィルタスラッジ(放射性有機廃棄物)は、高線量貯蔵タンク2に長期間に亘って貯蔵される。高線量樹脂貯蔵タンク2内に貯蔵されている放射性有機廃棄物を処理する際には、移送水槽10内の水が移送水供給管11を通して高線量貯蔵タンク2内に供給され、高線量樹脂貯蔵タンク2内の放射性有機廃棄物を移送し易いスラリーの状態にする。
移送ポンプ13を駆動することによって、高線量樹脂貯蔵タンク2内の放射性有機廃棄物を含むスラリーが、有機廃棄物供給管12を通して第1洗浄槽3に供給される。第1洗浄槽3内で、放射性有機廃棄物を含むスラリーが所定レベルに達したとき、移送ポンプ13が停止され、そのスラリーの第1洗浄槽3への供給が停止される。その後、移送ポンプ32が駆動され、第1洗浄槽3内のスラリーに含まれる水が、廃液として、廃液移送管33を通して洗浄廃液処理槽9内に供給される。洗浄廃液処理槽9内に導かれた廃液は、後述する洗浄廃液処理工程S52で洗浄廃液と同様に処理され、移送ポンプ40の駆動により廃液排出管41を通して貯蔵タンクに導かれる。第1洗浄槽3内のスラリーに含まれる水の移送が終了したとき、移送ポンプ32が停止される。
その後、第1洗浄工程S51(有機酸処理工程)が実施される。第1洗浄工程S51では、主に、有機酸を注入することにより、放射性有機廃棄物と共に第1洗浄槽3に移送された鉄酸化物などのクラッドが溶解される。有機酸を用いる理由は、その主たる構成元素が炭素、水素、酸素及び窒素であるため、第1洗浄工程S51において発生する洗浄廃液である有機酸水溶液を、例えば、オゾンを用いて酸化処理(有機酸酸化処理工程)をしたときに、廃液中に不揮発性の残渣を生じないからである。有機酸は、例えば、ギ酸、シュウ酸、炭酸、酢酸またはクエン酸を用いることが望ましい。
有機酸槽5内には、有機酸であるシュウ酸の水溶液が充填されており、このシュウ酸水溶液は飽和水溶液であり、シュウ酸濃度は約0.8mol/Lである。第1洗浄工程S51では、以下の操作が実施される。
切換え弁18を操作して有機酸供給管16と液体供給管20を連通させ、移送ポンプ19を駆動する。有機酸槽5内のシュウ酸水溶液が有機酸供給管16及び液体供給管20を通して第1洗浄槽3に供給される。このとき、移送水供給管17と液体供給管20が連通していないので、移送水槽6内の水は第1洗浄槽3に供給されない。第1洗浄槽3内におけるシュウ酸水溶液の液位が設定液位に達したとき、移送ポンプ19が停止され、第1洗浄槽3へのシュウ酸水溶液の供給が停止される。第1洗浄槽3内へのシュウ酸水溶液の供給量は、第1洗浄槽3内の放射性有機廃棄物量に対して10倍とする。
第1洗浄槽3の外面に設けられた加熱装置(図示せず)により、第1洗浄槽3内のシュウ酸水溶液は、例えば、60℃になるように加熱される。このシュウ酸水溶液の温度は、加熱装置による加熱量を調節して60℃に保持される。温度が60℃に保持された状態で、モータ15を駆動して撹拌翼14を回転させ、第1洗浄槽3内の放射性有機廃棄物及びシュウ酸水溶液を撹拌する。放射性有機廃棄物は、第1洗浄槽3内で撹拌されながら、シュウ酸水溶液に例えば6時間浸漬される。第1洗浄槽3内において、放射性有機廃棄物に混在しているクラッドがシュウ酸によって溶解される。クラッドに含まれているコバルト60等の放射性核種は、クラッドの溶解により、シュウ酸溶液中に移行する。クラッドの鉄成分が溶解すると鉄(II)イオンが生成され、この鉄(II)イオンがシュウ酸と反応してシュウ酸鉄が生成され、シュウ酸鉄が沈殿する恐れがある。シュウ酸鉄の生成を抑制するため、必要であれば、鉄(II)イオンを鉄(III)イオンに変える酸化剤(例えば、過酸化水素)を第1洗浄槽3内に少量添加する。
第1洗浄工程S51では、放射性有機廃棄物の一部であるイオン交換樹脂が有機酸であるシュウ酸に浸漬されるため、イオン交換樹脂に吸着している放射性核種の一部がイオン交換樹脂から脱離される。具体的には、シュウ酸が解離して生じる水素イオン及びシュウ酸イオンが、それぞれ陽イオン交換樹脂及び陰イオン交換樹脂に吸着されている放射性核種とイオン交換されるため、放射性核種がイオン交換樹脂から脱離される。
第1洗浄槽3内での放射性有機廃棄物のシュウ酸水溶液への浸漬時間である6時間が経過したとき、第1洗浄工程S51が終了する。加熱装置による第1洗浄槽3の加熱及びモータ15をそれぞれ停止し、移送ポンプ32が駆動され、第1洗浄槽3内の放射性核種を含むシュウ酸水溶液が、洗浄廃液として、廃液移送管33を通して洗浄廃液処理槽9内に供給される。第1洗浄槽3内のシュウ酸水溶液の洗浄廃液処理槽9への移送が終了したとき、移送ポンプ32が停止される。
洗浄廃液処理槽9へのシュウ酸水溶液の移送が終了した後、洗浄廃液処理工程S52が実施される。洗浄廃液処理工程S52では、オゾンが、オゾン供給装置36からオゾン供給管38を通して、所定時間、オゾン噴射管37に供給され、オゾン噴射管37に形成された多数の噴射孔から、洗浄廃液処理槽9内のシュウ酸水溶液中に噴射される。シュウ酸水溶液に含まれる有機成分であるシュウ酸が、噴射されたオゾンにより分解される。シュウ酸はオゾンと反応して炭酸ガスと水に分解される。洗浄廃液処理槽9内に噴射されたオゾンの残り、及び炭酸ガスが、ガス排気管39を通してオフガス処理装置(図示せず)に供給され、ガス排気管39に排出されたガスに含まれる放射性ガスがオフガス処理装置で取り除かれる。
オゾンの供給が停止された後、移送ポンプ40が駆動され、洗浄廃液処理槽9内に存在する放射性核種を含む廃液は、廃液排出管41に排出され、貯蔵タンク(図示せず)に一時的に蓄えられる。そして、以下に述べる濃縮・粉体化工程S54が実施される。貯蔵タンク内の廃液は、薄膜乾燥器等により粉体化されてドラム缶内に収納され、セメントにより固化される。このような放射性固化体は、高線量廃棄物として取り扱われ、所定の保管場所に保管される。洗浄廃液処理槽9から排出された放射性廃液は、加熱により濃縮され、体積を低減した後、ドラム缶内に充填してセメントで固化してもよい。
第1洗浄槽3内のシュウ酸水溶液の洗浄廃液処理槽9への排出が終了した後、切換え弁18が操作して、移送水供給管17と液体供給管20を連通させ、移送ポンプ19を駆動し、移送水槽8内の水が、移送水として、移送水供給管17及び液体供給管20を通して第1洗浄槽3に供給される。このとき、有機酸供給管16と液体供給管20が連通していないので、有機酸槽5内のシュウ酸水溶液が第1洗浄槽3に供給されない。移送水槽8から第1洗浄槽3に所定量の水が供給されて第1洗浄槽3内の水位が設定水位に達したとき、移送ポンプ19を停止し、第1洗浄槽3への水の供給を停止する。
モータ15を駆動して撹拌翼14を回転させ、第1洗浄槽3内の放射性有機廃棄物及び水を撹拌し、放射性有機廃棄物をスラリー状態にする。移送ポンプ21を駆動し、第1洗浄槽3内の放射性有機廃棄物を含むスラリーを、有機廃棄物移送管22を通して第2洗浄槽4に供給する。第1洗浄槽3内の放射性有機廃棄物を含むスラリーの移送に伴い、第1洗浄槽3内の水量が減少して第1洗浄槽3内の放射性有機廃棄物が困難になった場合には、必要に応じて、移送ポンプ19を駆動し、移送水槽8内の水を第1洗浄槽3内に供給する。第1洗浄槽3内の放射性有機廃棄物の第2洗浄槽4への移送が完了したとき、移送ポンプ21が停止されて、移送ポンプ34が駆動される。第2洗浄槽4内の水が、廃液移送管35を通して洗浄廃液処理槽9に排出される。第2洗浄槽4から洗浄廃液処理槽9内に導かれた水は、前述の洗浄廃液処理工程S52において洗浄廃液と同様に処理され、移送ポンプ40の駆動により廃液排出管41を通して貯蔵タンクに導かれる。
移送ポンプ34が停止され、第2洗浄槽4から洗浄廃液処理槽9への水の排出が終了したとき、第2洗浄工程S53(有機酸塩処理工程)が実施される。第2洗浄工程S53では、有機酸塩を用いて、イオン交換樹脂(例えば、陽イオン交換樹脂)に吸着されている放射性核種がより効率的に脱離される。第2洗浄工程S53で使用される有機酸塩は、水溶液中で解離し、前述の水素イオンよりも陽イオン交換樹脂に吸着されやすい陽イオンを生じる有機酸塩であることが望ましい。すなわち、有機酸塩は、その主たる構成元素が炭素、水素、酸素及び窒素であって、第2洗浄工程S53の終了後において洗浄廃液である有機酸塩水溶液を、例えば、オゾンを用いて酸化処理(有機酸塩酸化処理工程)をしたときに、廃液中に不揮発性の残渣を生じないものであることが望ましい。有機酸塩としては、例えば、ギ酸、シュウ酸、炭酸、酢酸またはクエン酸のアンモニウム塩、バリウム塩またはセシウム塩を用いることが望ましい。アンモニウム塩は、酸化処理により、窒素ガス及び水に分解されるため、バリウム塩及びセシウム塩に比べて放射性廃棄物の発生量を低減することができる。ギ酸、シュウ酸、炭酸、酢酸またはクエン酸のアンモニウム塩、バリウム塩またはセシウム塩は、水溶液中で解離して、NH4+、Ba2+またはCsになる。NH4+、Ba2+またはCsは、水素イオンよりも陽イオン交換樹脂に吸着されやすい陽イオンである。
有機酸塩槽7内には、有機酸塩であるギ酸アンモニウムの水溶液が充填されており、このギ酸アンモニウム水溶液のギ酸アンモニウムの濃度は1.2mol/Lである。第2洗浄工程S53では、以下の事項が実施される。切換え弁27を操作して有機酸塩供給管25と液体供給管29を連通させ、移送ポンプ28を駆動する。有機酸塩槽7内のギ酸アンモニウム水溶液が有機酸塩供給管25及び液体供給管29を通して第2洗浄槽4に供給される。このとき、移送水供給管26と液体供給管29が連通していないので、移送水槽8内の水は第2洗浄槽4に供給されない。第2洗浄槽4内におけるギ酸アンモニウム水溶液の液位が設定液位に達したとき、移送ポンプ28が停止され、第2洗浄槽4へのギ酸アンモニウム水溶液の供給が停止される。
第2洗浄槽4の外面に設けられた加熱装置(図示せず)により、第2洗浄槽4内のギ酸アンモニウム水溶液は、例えば、60℃になるように加熱される。このギ酸アンモニウム水溶液の温度は、加熱装置による加熱量を調節して60℃に保持される。温度が60℃に保持された状態で、モータ24を駆動して撹拌翼23を回転させ、第2洗浄槽4内の放射性有機廃棄物及びギ酸アンモニウム水溶液を撹拌する。放射性有機廃棄物は、第2洗浄槽4内で撹拌されながら、ギ酸アンモニウム水溶液に例えば2時間浸漬される。第2洗浄槽4内において、放射性有機廃棄物である陽イオン交換樹脂に吸着されている放射性核種のイオンが、水素イオンよりも陽イオン交換樹脂に吸着されやすい、ギ酸アンモニウム水溶液中に存在するアンモニウムイオンと置換され、ギ酸アンモニウム水溶液に効率的に脱離される。このため、陽イオン交換樹脂に吸着されている放射性核種の量が著しく減少する。
第2洗浄槽4内での放射性有機廃棄物のギ酸アンモニウム水溶液への浸漬時間である2時間が経過したとき、第2洗浄工程S53が終了する。加熱装置による第2洗浄槽4の加熱及びモータ24をそれぞれ停止し、移送ポンプ34が駆動され、第2洗浄槽4内の放射性核種を含むギ酸アンモニウム水溶液が、洗浄廃液として、廃液移送管35を通して洗浄廃液処理槽9内に供給される。第2洗浄槽4内のギ酸アンモニウム水溶液の洗浄廃液処理槽9への移送が終了したとき、移送ポンプ34が停止される。
洗浄廃液処理槽9へのギ酸アンモニウム水溶液の移送が終了した後、洗浄廃液処理工程S52が実施される。洗浄廃液処理工程S52では、オゾンが、オゾン供給装置36により、所定時間の間、オゾン噴射管37に供給され、洗浄廃液処理槽9内のギ酸アンモニウム水溶液中に噴射される。ギ酸アンモニウム水溶液に含まれる有機成分であるギ酸アンモニウムがオゾンにより分解される。ギ酸アンモニウムはオゾンと反応して窒素ガス、炭酸ガス及び水に分解される。これらのガスは、ガス排気管39を通してオフガス処理装置(図示せず)に供給される。
オゾンの供給が停止された後、移送ポンプ40が駆動され、洗浄廃液処理槽9内に存在する放射性核種を含む廃液は、廃液排出管41に排出され、貯蔵タンク(図示せず)に一時的に蓄えられる。そして、濃縮・粉体化工程S54が実施され、その貯蔵タンク内の廃液は、薄膜乾燥器等により粉体化されてドラム缶内に収納され、セメントにより固化される。この放射性固化体も、高線量廃棄物として取り扱われ、所定の保管場所に保管される。洗浄廃液処理槽9内でのオゾンによるギ酸アンモニウムの分解後に洗浄廃液処理槽9から排出された放射性廃液は、加熱により濃縮されて容積を低減した後、ドラム缶内に充填してセメントで固化してもよい。
洗浄廃液処理槽9へのギ酸アンモニウム水溶液の移送が終了した後、切換え弁27の操作によって移送水供給管26と液体供給管29が連通し、移送ポンプ28の駆動により移送水槽8内に水が第2洗浄槽4に供給される。所定量の水が第2洗浄槽4に供給された後、移送ポンプ28が停止され、移送水槽8から第2洗浄槽4への水の供給が停止される。撹拌翼23が回転され、第2洗浄槽4内で、放射性有機廃棄物と水が撹拌されて放射性有機廃棄物を含むスラリーが生成される。移送ポンプ30が駆動され、第2洗浄槽4内の洗浄された放射性有機廃棄物を含むスラリーが有機廃棄物移送管31に排出される。洗浄されて有機廃棄物移送管31に排出された放射性有機廃棄物は、実質的にクラッドを含まず、陽イオン交換樹脂に吸着された放射性核種のイオンも更に低減されているため、放射性有機廃棄物の放射線量率は著しく低減されている。
有機廃棄物移送管31に排出された放射性有機廃棄物は、貯蔵タンク(図示せず)に一時的に蓄えられる。貯蔵タンクから取り出された放射性有機廃棄物は、焼却炉等により焼却される。焼却により生成された灰は、ドラム缶内でセメントにより固化される。この固化体は低レベル放射性廃棄物になる。
本実施例の第1洗浄工程S51では、シュウ酸の替りに、ギ酸、炭酸、酢酸またはクエン酸を用いてもよく、第2洗浄工程S53では、ギ酸アンモニウムの替りに、シュウ酸、炭酸、酢酸またはクエン酸のアンモニウム塩、バリウム塩またはセシウム塩、あるいはギ酸のバリウム塩またはセシウム塩を用いてもよい。
本実施例によれば、第1洗浄工程S51において、シュウ酸水溶液を用いて、放射性有機廃棄物に混在している酸化鉄成分を溶解させることができ、さらに、第2洗浄工程S53において、放射性有機廃棄物である陽イオン交換樹脂に吸着された放射性核種のイオンを、ギ酸アンモニウム水溶液に含まれたアンモニウムイオンと置換することにより、放射性有機廃棄物に含まれる放射性物質の濃度を低減することができ、高線量を発する放射性廃棄物の量を低減することができる。特に、シュウ酸水溶液によっても陽イオン交換樹脂から脱離されずに陽イオン交換樹脂に吸着されて残っている放射性核種のイオンを、ギ酸アンモニウム水溶液を放射性有機廃棄物に接触させることにより、効率良く、陽イオン交換樹脂から脱離させることができる。
すなわち、本実施例では、有機酸塩水溶液、例えば、ギ酸アンモニウム水溶液の作用により、特許文献6において有機酸水溶液(例えば、シュウ酸水溶液)によって陽イオン交換樹脂に吸着されている放射性核種のイオンを脱離する場合よりも多くの放射性核種のイオンを陽イオン交換樹脂から脱離することができる。
このため、放射性有機廃棄物、具体的には、陽イオン交換樹脂に含まれる放射性物質の濃度を更に低減させることができ、高線量を発する放射性廃棄物の量(放射性核種のイオンが吸着されている陽イオン交換樹脂の量)を低減することができる。また、洗浄廃液に含まれる有機成分(シュウ酸水溶液に含まれるシュウ酸、及びギ酸アンモニウム水溶液に含まれるギ酸アンモニウム)が酸化処理によって分解され、残った廃液が濃縮または乾燥粉体化されるので、高線量を発する放射性廃棄物の量が更に低減される。
放射性有機廃棄物処理システム1において、第2洗浄槽4、移送ポンプ21、34、及び有機廃棄物移送管22、35を用いずに、液体供給管29及び有機廃棄物移送管31を第1洗浄槽3に接続してもよい。放射性有機廃棄物処理システム1をこのような構成とした場合には、放射性有機廃棄物が高線量樹脂貯蔵タンク2から供給された第1洗浄槽3内に、シュウ酸水溶液及びギ酸アンモニウム水溶液を順番に供給して第1洗浄工程S51及び第2洗浄工程S53を実施することができる。第2洗浄槽4、移送ポンプ21、34、及び有機廃棄物移送管22、35を用いないため、放射性有機廃棄物処理システムをコンパクト化することができる。また、第1洗浄槽3から第2洗浄槽4への放射性有機廃棄物の移送が不要になるため、放射性有機廃棄物の処理に要する時間を短縮することができる。
本発明の他の好適な実施例である実施例2の放射性有機廃棄物の処理方法について説明する。本実施例の放射性有機廃棄物の処理方法は、沸騰水型原子力プラントで発生した放射性有機廃棄物を処理の対象としている。
図3は、本実施例の放射性有機廃棄物処理システムを示したものである。
本図に示す放射性有機廃棄物処理システム1Aは、図1の放射性有機廃棄物処理システム1に含まれる第2洗浄槽4、移送ポンプ21、34、及び有機廃棄物移送管22、35を用いずに、図1の第1洗浄槽3の代わりに洗浄槽3Aを設け、図1の有機酸塩槽7の代わりにアンモニア水供給槽42を設けている。アンモニア水供給槽42には、アルカリ性水溶液であるアンモニア水が充填されている。
放射性有機廃棄物処理システム1Aが図1の放射性有機廃棄物処理システム1と異なる点について更に具体的に説明する。
有機酸槽5の底部に接続された有機酸供給管16、移送水槽6の底部に接続された移送水供給管17、及びアンモニア水供給槽42の底部に接続されたアンモニア水供給管45が、洗浄槽3Aに接続された液体供給管20に接続される。アンモニア水供給管16、移送水供給管17、及び有機酸塩供給管45には、それぞれ開閉弁43、44、46が設けられている。洗浄槽3Aには、有機廃棄物移送管31が接続されている。放射性有機廃棄物処理システム1Aの他の構成は、図1の放射性有機廃棄物処理システム1と同じである。
放射性有機廃棄物処理システム1Aを用いた本実施例の放射性有機廃棄物の処理方法を以下に説明する。
本実施例では、洗浄槽3A内で第1洗浄工程S51及び第2洗浄工程S53が行われる。高線量樹脂貯蔵タンク2内の所定量の放射性有機廃棄物が、スラリーの状態で有機廃棄物供給管12を通して洗浄槽3Aに供給される。実施例1と同様に、移送ポンプ32が駆動され、洗浄槽3A内の水が、廃液移送管33を通して洗浄廃液処理槽9に排出される。洗浄槽3A内の水が排出された後、移送ポンプ32が停止され、開閉弁43が開いて移送ポンプ19が駆動されて、有機酸層5内のシュウ酸水溶液が、洗浄槽3A内に供給される。所定量のシュウ酸水溶液が洗浄槽3Aに供給された後、開閉弁43が閉じられ、移送ポンプ19が停止され、シュウ酸水溶液の洗浄槽3Aへの供給が停止される。
撹拌翼14による洗浄槽3A内でのシュウ酸水溶液と放射性有機廃棄物の撹拌が開始され、シュウ酸水溶液が60℃に加熱され、第1洗浄工程S51が開始される。6時間の間、洗浄槽3A内で放射性有機廃棄物がシュウ酸水溶液に浸漬され、放射性有機廃棄物に混在するクラッドがシュウ酸により溶解される。陽イオン交換樹脂に吸着された放射性核種のイオンの一部も脱離される。
6時間が経過した後、開閉弁46が開いて移送ポンプ19が駆動される。アンモニア水供給槽42内のアンモニア水が液体供給管20を通して洗浄槽3A内に供給される。洗浄槽3A内のシュウ酸水溶液がアンモニア水により中和され、洗浄槽3A内で有機酸塩であるシュウ酸アンモニウムが生成される。この結果、放射性有機廃棄物が洗浄槽3A内でシュウ酸アンモニウム水溶液に浸漬された状態になり、第2洗浄工程S53が開始される。所定量のアンモニア水が洗浄槽3Aに供給された後、移送ポンプ19が停止され、開閉弁46が閉じられる。
実施例1と同様に、放射性有機廃棄物の一部である陽イオン交換樹脂に吸着された放射性核種のイオンが、シュウ酸アンモニウム水溶液中のアンモニウムイオンと置換されてシュウ酸アンモニウム水溶液中に脱離される。放射性有機廃棄物がシュウ酸アンモニウム水溶液に浸漬される工程は、2時間継続される。この間、陽イオン交換樹脂に吸着された放射性核種のイオンの脱離が継続して行われ、陽イオン交換樹脂に吸着された放射性核種のイオンの量が著しく減少する。
2時間における、放射性有機廃棄物のシュウ酸アンモニウム水溶液への浸漬が終了して第2洗浄工程S53が終了したとき、撹拌翼14に回転が停止され、移送ポンプ32が駆動される。洗浄槽3A内のシュウ酸アンモニウム水溶液は、洗浄廃液処理槽9に移送される。洗浄廃液処理槽9内のシュウ酸アンモニウム水溶液にオゾンが供給され、シュウ酸アンモニウムが、窒素ガス、炭酸ガス及び水に分解される。
洗浄廃液処理槽9内へのオゾンの供給による洗浄廃液処理工程S52が終了した後、洗浄廃液処理槽9内の廃液は、廃液排出管41に排出され、貯蔵タンク(図示せず)に一時的に蓄えられる。その後、貯蔵タンク内の廃液は、薄膜乾燥器等により粉体化されてドラム缶内に収納され、セメントにより固化される。
本実施例は、実施例1で生じる各効果を得ることができる。
本実施例で用いる放射性有機廃棄物処理システム1Aは、第2洗浄槽4、移送ポンプ21、34、及び有機廃棄物移送管22、35が不要であり、放射性有機廃棄物処理システム1に比べて小型化される。本実施例では、小型化された放射性有機廃棄物処理システム1Aを用いて放射性有機廃棄物を処理することができる。本実施例では、洗浄槽3A内で第1洗浄工程S51及び第2洗浄工程S53を実施することができるため、実施例1のように、第1洗浄槽3から第2洗浄槽4への放射性有機廃棄物の移送が不要になり、放射性有機廃棄物の処理に要する時間を短縮することができる。
さらに、本実施例では、第1洗浄工程S51の終了後に、洗浄槽3A内のシュウ酸水溶液にアンモニア水を添加してシュウ酸水溶液を中和し、有機酸塩水溶液であるシュウ酸アンモニア水溶液を生成しているので、洗浄槽3Aから洗浄廃液処理槽9への有機酸水溶液であるシュウ酸水溶液の移送が不要になり、さらに、洗浄廃液処理槽9内でのシュウ酸水溶液に対する洗浄廃液処理工程S52が不要になるため、放射性有機廃棄物の処理に要する時間を更に短縮することができる。
第1洗浄工程S51で用いる有機酸水溶液が、例えば、ギ酸水溶液であり、第2洗浄工程S53で用いる有機酸塩水溶液がギ酸アンモニア水溶液である場合にも、本実施例と同様に、第1洗浄工程S51の終了後に洗浄槽3A内の放射性有機廃棄物が浸漬されたギ酸水溶液にアンモニア水を添加してギ酸を中和し、洗浄槽3A内で有機酸塩水溶液であるギ酸アンモニア水溶液を生成することができる。放射性有機廃棄物に対する第2洗浄工程S53が、洗浄槽3A内でギ酸アンモニア水溶液を用いて行われる。
本実施例では、第1洗浄工程S51で使用する有機酸及び第2洗浄工程S53で使用する有機酸塩の塩基成分(例えば、ギ酸のギ酸イオンの部分及びシュウ酸のシュウ酸イオンの部分等)が同じである場合に、第1洗浄工程S51の後に固液分離(放射性有機廃棄物と有機酸水溶液の分離)を行わないで、放射性廃液に接触している有機酸をアルカリ性水溶液(例えば、アンモニア水)により中和して有機酸塩水溶液を生成し、生成された有機酸塩水溶液を用いて第2洗浄工程S53で放射性有機廃棄物を洗浄している。上記の塩基成分は、ブレンステッド塩基、つまり、水素イオンを受け取る成分を意味している。
本発明の他の好適な実施例である実施例3の放射性有機廃棄物の処理方法について説明する。本実施例の放射性有機廃棄物の処理方法は、加圧水型原子力プラントで発生した放射性有機廃棄物を処理の対象としている。
図4は、本実施例の放射性有機廃棄物処理システムを示したものである。
加圧水型原子力プラントで発生する放射性有機廃棄物には、沸騰水型原子力プラントで発生する放射性有機廃棄物と異なり、酸化鉄等のクラッドが混在していない。このため、加圧水型原子力プラントで発生する放射性有機廃棄物の処理においては、有機酸水溶液を用いてクラッドの溶解を行う第1洗浄工程S51が不要になる。
本図に示すように、加圧水型原子力プラントで発生する放射性有機廃棄物を処理する本実施例の放射性有機廃棄物の処理に用いられる放射性有機廃棄物処理システム1Bは、図1の放射性有機廃棄物処理システム1において第1洗浄槽3、有機酸槽5、移送水槽6、移送ポンプ19、21、32、液体供給管20、及び有機廃棄物移送管22、33を用いない。第2洗浄槽(以下、単に、洗浄槽という)4が有機廃棄物供給管12に接続される。放射性有機廃棄物処理システム1Bの他の構成は、図1の放射性有機廃棄物処理システム1と同じである。
加圧水型原子力プラントで発生する放射性有機廃棄物は、高線量樹脂貯蔵タンク2に貯蔵されている。本実施例の放射性有機廃棄物の処理方法は、有機廃棄物供給管12を通して高線量樹脂貯蔵タンク2から洗浄槽4に供給した放射性有機廃棄物に対して実施される。本実施例では、放射性有機廃棄物に対して、実施例1における第1洗浄工程S51は実施されず、第2洗浄工程S53、及び第2洗浄工程S53で生じる廃液に対する洗浄廃液処理工程S52が実施される。洗浄槽4に放射性有機廃棄物を含むスラリーが供給された後、洗浄槽4内の水が洗浄廃液処理槽9に排出される。その後、有機酸塩槽7から有機酸塩水溶液、例えば、ギ酸アンモニウム水溶液が洗浄槽4内に供給され、洗浄槽4内の放射性有機廃棄物がギ酸アンモニウム水溶液に、2時間の間、浸漬される。放射性有機廃棄物である陽イオン交換樹脂に吸着されている放射性核種のイオンが、ギ酸アンモニウム水溶液中のアンモニウムイオンと置換されて陽イオン交換樹脂からギ酸アンモニウム水溶液中に脱離される。
2時間の第2除染工程が終了した後、洗浄槽4内のギ酸アンモニウム水溶液が洗浄廃液処理槽9に排出される。洗浄廃液処理槽9内でギ酸アンモニウム水溶液にオゾンが供給され、ギ酸アンモニウムを窒素ガス、炭酸ガス及び水に分解する洗浄廃液処理工程S52が実施される。洗浄廃液処理工程S52が終了した後、洗浄廃液処理槽9内の放射性廃液は、例えば、薄膜乾燥器等により粉体化されてドラム缶内に収納され、セメントにより固化される。この放射性廃液は、加熱により濃縮された後に、ドラム缶内でセメントも用いて固化してもよい。
本実施例によれば、放射性有機廃棄物を有機酸塩水溶液、例えば、ギ酸アンモニウム水溶液により処理しているので、実施例1と同様に、ギ酸アンモニウム水溶液の作用により、特許文献6において有機酸水溶液(例えば、シュウ酸水溶液)によって陽イオン交換樹脂に吸着されている放射性核種のイオンを脱離する場合よりも、多くの放射性核種のイオンを陽イオン交換樹脂から脱離することができる。このため、放射性有機廃棄物、具体的には、陽イオン交換樹脂に含まれる放射性核種の濃度を更に低減させることができ、高線量を発する放射性廃棄物の量(放射性核種のイオンが吸着されている陽イオン交換樹脂の量)を低減することができる。ただし、陰イオン交換樹脂に吸着されている放射性核種は、シュウ酸水溶液中のシュウ酸イオンによって脱離することができ、さらにギ酸アンモニウム水溶液中のギ酸イオンでも脱離することができる。また、洗浄廃液に含まれる有機成分(シュウ酸水溶液に含まれるシュウ酸、及びギ酸アンモニウム水溶液に含まれるギ酸アンモニウム)が酸化処理によって分解され、残った廃液が濃縮または乾燥粉体化されるので、高線量を発する放射性廃棄物の量が更に低減される。
本実施例に用いられる放射性有機廃棄物処理システム1Bは、前述したように、放射性有機廃棄物処理システム1に設けられた第1洗浄槽3及び有機酸槽5等が不要になるため、放射性有機廃棄物処理システム1よりも小型化される。
つぎに、原子力施設から発生する有機廃棄物を化学洗浄する際に、洗浄剤の使用量を低減するための手段について説明する。
図5は、使用済イオン交換樹脂やフィルタスラッジ等の有機廃棄物の処理方法の概略を示すフローチャートである。
本図に示す有機廃棄物の処理方法は、還元性のある有機酸の水溶液により有機廃棄物に付着しているクラッドを溶解する第一洗浄工程S101と、その後、有機酸塩の水溶液により有機廃棄物に吸着した放射性金属イオンを溶離する第二洗浄工程S102と、第一洗浄工程S101および第二洗浄工程S102の工程で発生するクラッド溶解液および核種溶離液に含まれる有機物を、過酸化水素、オゾン等の酸化剤または熱により分解する廃液分解工程S103とを含む。
第一洗浄工程S101では、還元性がある有機酸水溶液により有機廃棄物に付着したクラッドに取り込まれているCo−60(コバルト60)のような放射性核種をクラッドごと溶解除去することを目的とする。また、イオン交換樹脂に吸着する放射性金属イオンの一部を溶離する効果も期待される。
第二洗浄工程S102では、有機酸塩の溶液により有機廃棄物に吸着した放射性金属イオンを効率的に溶離することを目的とする。このとき使用する有機酸塩は、水素イオンや有機酸イオンよりも有機廃棄物に対するイオン選択性が高いイオン、又は有機廃棄物に吸着した放射性金属イオンと安定的な錯体を形成するイオンを生じるものである必要がある。イオン交換樹脂の吸着容量程度の不揮発性イオンを添加することで、放射性金属イオンを更に効率的に溶離することができる。ここで、水素イオンよりもイオン選択性が高いイオンは、例えば、ヒドラジンイオンである。また、有機酸イオンは、例えば、シュウ酸イオンである。シュウ酸イオンよりイオン選択性が高いイオンとしては、例えば、ギ酸イオン及び炭酸イオンが挙げられる。また、上記の錯体を形成するイオンは、例えば、シュウ酸イオン及びクエン酸イオンが挙げられる。
なお、本発明で使用する有機酸および有機酸塩は、炭素、水素、酸素、窒素のような元素で構成され、洗浄廃液の酸化分解または熱分解をしたときに、廃液中に不揮発性の残渣が生じないものであることが望ましい。有機酸の例としては、シュウ酸及びクエン酸が挙げられる。有機酸塩の例としては、シュウ酸、クエン酸、ギ酸、炭酸又は酢酸のヒドラジン塩が挙げられる。特に、シュウ酸ヒドラジン又はクエン酸ヒドラジンといった、還元性がある有機酸を含む有機酸塩が望ましい。
また、上記有機酸塩に添加する不揮発性イオンは、その添加量をイオン交換樹脂の吸着容量程度とする。その添加量は、樹脂の有機廃棄物量の1%未満であるため、廃棄物量の減容に対する影響はほとんどないといえる。不揮発性イオンの例としては、カリウムイオン、亜鉛イオン、カルシウムイオン、コバルトイオン等が挙げられる。
なお、有機酸塩により有機廃棄物に吸着した放射性金属イオンを溶離する第二洗浄工程S102における処理後の廃棄物は、焼却または固化される(S104)。また、クラッド溶解液および核種溶離液中の有機物を分解する廃液分解工程S103における処理後の核種溶解液は、減容され(S105)、その残渣は容器に充填され、または固化される(S106)。ここで、S105における減容は、濃縮処理又は乾燥粉体化処理により行う。
本発明の処理方法は、基本的に上記の手順で実行されているが、以下のように変形して実施することが可能である。まず、第一洗浄工程S101及び第二洗浄工程S102は、同じ洗浄槽(同系統の設備)にてそれぞれ行っても良い。
また、第一洗浄工程S101及び第二洗浄工程S102は、有機廃棄物を加温した状態で行っても良い。さらに、2つの工程において、有機酸および有機酸塩の溶液中に有機廃棄物を浸漬処理している間、有機酸および有機酸塩の溶液を、連続的または断続的に供給しても良い。
さらに、有機廃棄物中に鉄酸化物などのクラッドが含まれていない場合には、第一洗浄工程S101を省略することができる。また、第二洗浄工程S102においてクラッドを溶解する能力がある有機酸塩を使用する場合も同様に省略することができる。
一方、第一洗浄工程S101で使用する有機酸により、有機廃棄物に吸着する放射性金属イオンを効率的に溶離できる場合は、第二洗浄工程S102を省略することができる。
また、第一洗浄工程S101および第二洗浄工程S102から発生するクラッド溶解液および核種溶離液に対し、廃液分解工程S103は、同じ槽(同系統の設備)にてそれぞれまたは同時に行っても良い。
図6は、実施例4の有機廃棄物の処理システムを示したものである。
本図の処理システムは、有機廃棄物を処理する化学洗浄部101と、洗浄廃液を処理する廃液分解部102とを備えている。化学洗浄部101では、クラッドを溶解する第一洗浄工程S101と、放射性金属イオンを有機廃棄物から溶離する第二洗浄工程S102とを同系統で行うこととする。
化学洗浄部101は、第一受入タンク202と、化学反応槽204と、洗浄液供給タンク206とを含む。一方、廃液分解部102は、オゾン分解設備209と、処理水回収タンク210と、乾燥粉体化設備211と、固化設備212とを含む。
化学洗浄部101においては、化学洗浄有機廃棄物が貯蔵されている有機廃棄物貯蔵タンク201から、有機廃棄物を約10wt%含むスラリー状にして抜出し、第一受入タンク202に一定量移送する。その後、移送ポンプ221により化学反応槽204に有機廃棄物を移送する。化学反応槽204に移送した有機廃棄物に対し、洗浄液供給タンク206から移送ポンプ222により72g/L程度のシュウ酸水溶液を供給し、化学反応槽204内で有機廃棄物に付着したクラッドの溶解処理を行う。なお、ここでは有機酸の例としてシュウ酸を用いた。
洗浄液供給タンク206から化学反応槽204に送られるシュウ酸溶液は飽和溶液であり、その濃度は0.8mol/Lである。なお、このときのシュウ酸水溶液は、クエン酸水溶液で代用することもできる。これらの有機酸は、還元性を有する。また、化学反応槽204は、温度制御装置205により、加温することができるようになっている。このときの加熱温度は、100℃未満とする。
この処理で発生するクラッド溶解液のクラッドの成分を沈殿させ、その上澄み液の回収等をすることによりシュウ酸のみを回収し、回収したシュウ酸を移送ポンプ223により洗浄液供給タンク206に移送し、再びクラッド溶解に使用することもできる。最終的に発生したクラッド溶解液は、洗浄廃液として廃液分解部102のオゾン分解設備209に移送する。
化学反応槽204に残るクラッド溶解した有機廃棄物に対し、洗浄液供給タンク206から40〜400g/L程度のギ酸ヒドラジン水溶液を連続供給し、有機廃棄物に吸着した放射性金属イオンの溶離処理を行う。使用するギ酸ヒドラジン水溶液は、pH7程度の中性液とする。ここで、ギ酸ヒドラジン水溶液の濃度は、溶液1L当たりの溶質(ギ酸ヒドラジン)の質量である。
この処理で発生する核種溶離液から、ギ酸ヒドラジン水溶液のみを回収し、回収したギ酸ヒドラジン水溶液を洗浄液供給タンク206に移送し、再び放射性金属イオンの溶離に使用することができる。このときに使用するギ酸ヒドラジンは、シュウ酸、酢酸又はクエン酸のヒドラジン塩に代用することもできる。最終的に発生した核種溶離液は、洗浄廃液としてオゾン分解設備209に移送する。
有機廃棄物に吸着するCo−60に対し、洗浄剤をシュウ酸とした場合では、除染性能(除染係数)はDF4程度であったのに対し、洗浄剤を上記ギ酸ヒドラジンとした場合では、DF20以上となり除染性能が向上した。洗浄剤をシュウ酸のみとした場合、DF20以上の除染性能を得るには、繰り返しシュウ酸を添加する必要がある。これに対して、ギ酸ヒドラジンを添加する場合は、繰り返しが不要となるため、洗浄剤量を低減することが可能となる。ここで、除染係数DFは、(除染前計数率)/(除染後計数率)で算出される数値である。なお、ギ酸ヒドラジンによる除染(イオン溶離)は、シュウ酸による除染(クラッド溶解)の後に行う。よって、洗浄剤をシュウ酸のみとした場合、イオン溶離の処理は行わないため、除染係数DFは、(除染前計数率)/(クラッド溶解のみの計数率)で計算される値となる。一方、イオン溶離の処理を行う場合、除染係数DFは、(除染前計数率)/(クラッド溶解及びイオン溶離の後の計数率)で計算される値となる。
洗浄後は、有機廃棄物を約10wt%含むスラリー状にして化学反応槽204から抜出し、第二受入れタンク207に移送する。その後、一定量を焼却設備またはセメント固化設備208に移送し、焼却またはセメント固化する。
オゾン分解設備209に移送した洗浄廃液中に含まれるシュウ酸およびギ酸ヒドラジンは、オゾン分解することにより、二酸化炭素、窒素、水等に分解する。これにより、洗浄廃液は無機化され、廃棄液中の固形分は、クラッド、溶離した放射性金属イオンおよびその他の塩となる。
オゾン分解により発生した核種溶解液は、処理水回収タンク210に回収した後、ポンプ224により濃縮設備または乾燥粉体化設備211に一定量移送し、濃縮処理または乾燥粉体化処理をする。
その後、発生した残渣は、容器内充填設備または固化設備212に移送し、容器内充填したまま保管する。また、セメントまたはそれ以外の固形化剤により固化処理をしてもよい。
図7は、実施例5の有機廃棄物の処理システムを示したものである。
本図の処理システムは、不揮発性イオンを含む洗浄液を有機廃棄物に供給する化学洗浄部103と、洗浄廃液を処理する廃液分解部102とを備えている。また、実施例4と同様に、第一洗浄工程S101及び第二洗浄工程S102を同系統で行う。
有機廃棄物貯蔵タンク201から、有機廃棄物をスラリー状として抜出し、第一受入れタンク202に移送した後、ポンプ221により化学反応槽204に有機廃棄物を移送する。化学反応槽204にシュウ酸溶液を添加し、クラッド溶解を行う。濃度、添加量および温度は、実施例4と同様である。
クラッド溶解後、放射性金属イオンの溶離に使用するギ酸ヒドラジンに、処理対象である有機廃棄物のイオン吸着容量3meq/L程度のコバルト(イオンの状態)を不揮発イオン供給タンク213(不揮発性イオン貯蔵タンク)から添加し、溶離剤として化学反応槽204に供給し、放射性金属イオンの溶離を行う。使用する溶離剤はpH7の中性液であり、その供給量は実施例4と同様である。このときのCo−60に対する除染性能は、DFが1000以上となり、実施例4よりも格段に向上する。このとき、ギ酸ヒドラジンに添加するコバルトイオン(硫酸コバルト、硝酸コバルト又は塩化コバルトの水溶液)を、カリウムイオン、亜鉛イオン又はカルシウムイオンを含む水溶液で代用しても、同等またはそれ以上の除染性能を得ることができる。
化学洗浄部103で発生する洗浄廃液は、オゾン分解設備209に移送し、実施例4と同様に処理する。
1:放射性有機廃棄物処理システム、2:高線量樹脂貯蔵タンク、3:第1洗浄槽、4:第2洗浄槽、5:有機酸槽、6:移送水槽、7:有機酸塩槽、8:移送水槽、9:洗浄廃液処理槽、12:有機廃棄物供給管、13、19、21、28、30、34、40:移送ポンプ、14、23:撹拌翼、15、24:モータ、16:有機酸供給管、17、26:移送水供給管、18、27:切換え弁、20、29:液体供給管、22、31:有機廃棄物移送管、25、45:有機酸塩供給管、33、35:廃液移送管、36:オゾン供給装置、37:オゾン噴射管、38:オゾン供給管、39:ガス排気管、41:廃液排出管、42:アンモニア水供給槽、101:化学洗浄部、102:廃液分解部、202:第一受入タンク、204:化学反応槽、206:洗浄液供給タンク、209:オゾン分解設備、210:処理水回収タンク、211:乾燥粉体化設備、212:固化設備。

Claims (21)

  1. 陽イオン交換樹脂を含む放射性有機廃棄物を有機酸塩水溶液に接触させることにより、前記陽イオン交換樹脂に吸着されている放射性核種のイオンを前記陽イオン交換樹脂から脱離させる有機酸塩処理工程を含み、
    前記有機酸塩水溶液に含まれる有機酸塩は、水素イオンよりも前記陽イオン交換樹脂に吸着されやすい陽イオンを含むことを特徴とする放射性有機廃棄物の処理方法。
  2. さらに、前記陽イオン交換樹脂から脱離された前記放射性核種のイオンを含む前記有機酸塩水溶液の酸化処理をすることにより、前記有機酸塩を分解する有機酸塩酸化処理工程を含む、請求項1記載の放射性有機廃棄物の処理方法。
  3. 前記放射性有機廃棄物に酸化鉄が含まれる場合には、さらに、前記有機酸塩処理工程の前に、前記放射性有機廃棄物を有機酸水溶液に接触させることにより、前記酸化鉄を溶解する有機酸処理工程を含む、請求項1又は2に記載の放射性有機廃棄物の処理方法。
  4. さらに、前記有機酸処理工程の後に、前記有機酸水溶液の酸化処理をすることにより、前記有機酸水溶液に含まれる有機酸を分解する有機酸酸化処理工程を含む、請求項3記載の放射性有機廃棄物の処理方法。
  5. 前記放射性有機廃棄物と前記有機酸水溶液との接触は、洗浄槽内で行われ、前記洗浄槽から前記有機酸水溶液を排出した後、前記放射性有機廃棄物が存在する前記洗浄槽内に前記有機酸塩水溶液を供給し、前記放射性有機廃棄物と前記有機酸塩水溶液との接触が行われる、請求項3記載の放射性有機廃棄物の処理方法。
  6. 前記有機酸塩水溶液は、前記酸化鉄が溶解された後、アルカリ性水溶液を前記有機酸水溶液に添加して前記有機酸水溶液を中和することにより得られたものを含む、請求項3記載の放射性有機廃棄物の処理方法。
  7. 前記有機酸塩は、シュウ酸、ギ酸、炭酸、酢酸又はクエン酸のアンモニウム塩、バリウム塩又はセシウム塩である、請求項1記載の放射性有機廃棄物の処理方法。
  8. 前記有機酸は、シュウ酸、ギ酸、炭酸、酢酸又はクエン酸である、請求項3記載の放射性有機廃棄物の処理方法。
  9. 放射性有機廃棄物が供給される洗浄槽と、
    前記洗浄槽に接続され、有機酸塩水溶液を貯留する有機酸塩槽と、を備え、
    前記有機酸塩水溶液は、水素イオンよりも陽イオン交換樹脂に吸着されやすい陽イオンを含むことを特徴とする放射性有機廃棄物の処理システム。
  10. さらに、
    前記洗浄槽に接続され、前記洗浄槽から前記放射性有機廃棄物が移送される他の洗浄槽と、
    前記他の洗浄槽に接続され、有機酸水溶液を貯留する有機酸槽と、
    前記他の洗浄槽に接続され、移送水を貯留する移送水槽と、を備えた、請求項9記載の放射性有機廃棄物の処理システム。
  11. 放射性有機廃棄物が供給される洗浄槽と、
    前記洗浄槽に接続され、有機酸水溶液を貯留する有機酸槽と、
    前記洗浄槽に接続され、前記有機酸水溶液を中和するアルカリ性水溶液を貯留するアルカリ性水溶液槽と、を備えたことを特徴とする放射性有機廃棄物の処理システム。
  12. 前記有機酸処理工程及び前記有機酸塩処理工程を含み、
    前記有機酸処理工程及び前記有機酸塩処理工程を、前記放射性有機廃棄物を加温した状態で行う、請求項3記載の放射性有機廃棄物の処理方法。
  13. 前記有機酸処理工程及び前記有機酸塩処理工程を含み、
    前記有機酸処理工程及び前記有機酸塩処理工程は、同じ洗浄槽でそれぞれ行う、請求項3記載の放射性有機廃棄物の処理方法。
  14. 前記有機酸処理工程で用いる前記有機酸水溶液に含まれる有機酸は、炭素、酸素、水素及び窒素からなる群から選択される元素からなる、請求項3記載の放射性有機廃棄物の処理方法。
  15. 前記有機酸塩処理工程で用いる前記有機酸塩水溶液に含まれる有機酸塩の陰イオンは、炭素、酸素、水素及び窒素からなる群から選択される元素からなる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の放射性有機廃棄物の処理方法。
  16. 前記有機酸塩処理工程で用いる有機酸塩には、水素イオンよりも前記放射性有機廃棄物に対する選択性が高い不揮発性イオンを添加する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の放射性有機廃棄物の処理方法。
  17. 前記不揮発性イオンは、カリウムイオン、亜鉛イオン、カルシウムイオン又はコバルトイオンである、請求項16記載の放射性有機廃棄物の処理方法。
  18. 前記放射性有機廃棄物にクラッドが含まれていない場合、または前記有機酸塩処理工程にクラッド溶解能力がある有機酸塩を使用する場合には、前記有機酸処理工程を除外した、請求項3記載の放射性有機廃棄物の処理方法。
  19. 前記有機酸処理工程で用いる前記有機酸水溶液が、放射性有機廃棄物に吸着する放射性金属イオンを効率的に溶離できる場合は、前記有機酸塩処理工程を除外した、請求項3記載の放射性有機廃棄物の処理方法。
  20. 放射性有機廃棄物を処理する化学洗浄部と、
    洗浄廃液を処理する廃液分解部と、を備え、
    前記化学洗浄部は、有機酸水溶液又は有機酸塩水溶液を貯留する洗浄液供給タンクと、前記放射性有機廃棄物と前記有機酸水溶液又は前記有機酸塩水溶液とを混合し処理する化学反応槽と、を含み、
    前記廃液分解部は、前記化学洗浄部で生じた前記洗浄廃液に含まれる有機物を分解するオゾン分解設備を含むことを特徴とする放射性有機廃棄物の処理システム。
  21. 前記化学洗浄部は、前記有機酸塩水溶液に添加する不揮発性イオンを含む物質を貯蔵する不揮発性イオン貯蔵タンクを更に含む、請求項20記載の放射性有機廃棄物の処理システム。
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