JP2015063436A - ガラス流出装置、ガラス流出方法、ガラス成形品の製造方法、及び、光学素子の製造方法 - Google Patents

ガラス流出装置、ガラス流出方法、ガラス成形品の製造方法、及び、光学素子の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2015063436A
JP2015063436A JP2013199783A JP2013199783A JP2015063436A JP 2015063436 A JP2015063436 A JP 2015063436A JP 2013199783 A JP2013199783 A JP 2013199783A JP 2013199783 A JP2013199783 A JP 2013199783A JP 2015063436 A JP2015063436 A JP 2015063436A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glass
outflow
preform
pipe
molten glass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013199783A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015063436A5 (ja
Inventor
敦司 上▲崎▼
Atsushi Kamisaki
敦司 上▲崎▼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hoya Corp
Original Assignee
Hoya Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hoya Corp filed Critical Hoya Corp
Priority to JP2013199783A priority Critical patent/JP2015063436A/ja
Priority to CN201410497557.0A priority patent/CN104512996B/zh
Publication of JP2015063436A publication Critical patent/JP2015063436A/ja
Publication of JP2015063436A5 publication Critical patent/JP2015063436A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B7/00Distributors for the molten glass; Means for taking-off charges of molten glass; Producing the gob, e.g. controlling the gob shape, weight or delivery tact
    • C03B7/02Forehearths, i.e. feeder channels
    • C03B7/06Means for thermal conditioning or controlling the temperature of the glass
    • C03B7/07Electric means

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Glass Compositions (AREA)
  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】揮発性を有する熔融状態のガラス材料をパイプから流出させてプリフォームを製造する方法において、プリフォームに脈理が発生しないようにする。
【解決手段】ガラス流出装置1は、熔融ガラスを流出するガラス流出装置であって、上下方向に延び、熔融ガラスを流出する流出パイプ4と、流出パイプ4の外周側に設けられた誘導加熱コイル6と、水平視において流出パイプ4の外側を囲むように設けられ、誘導加熱コイル6により誘導加熱可能な閉ループ状の導電体からなるループ部材14と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガラス流出装置、ガラス流出方法、ガラス成形品の製造方法、及び、光学素子の製造方法に関し、特に、プリフォーム等のガラス成形品を製造するためのガラス流出装置、ガラス流出方法、ガラス成形品の製造方法、及び、光学素子の製造方法に関する。
従来より、レンズ等のガラス製光学素子の製造方法として、光学素子に近似した形状を有するプリフォームを成形し、このプリフォームを加熱してプレス成形する方法が用いられている。この方法で用いられるプリフォームの製造方法としては、ガラス流出装置により、坩堝中で熔融した熔融ガラスを流出パイプから流出させて成形型(キャスト)上に滴下し、成形型上で成形、冷却する方法が広く用いられている(例えば、特許文献1乃至4参照)。
図4は、従来よりプリフォームの製造に用いられているガラス流出装置の一例の構成を示す鉛直断面図である。同図に示すように、従来より用いられているガラス流出装置101は、ケーシング102内に配置された流出パイプ104と、ケーシング102の外側に配置された誘導加熱コイル106と、不活性ガスを吹き出すガス流路112を画成する外側流路部材108及び内側流路部材110とを備える。かかる装置を用いてプリフォームを製造をする際には、ガラス熔融装置120から供給された熔融ガラスを流出パイプ104から流出さえて成形型116に滴下させる。この際、熔融ガラスを外気から隔離するためにガス流路112から不活性ガスを流出パイプ104の先端に吹き付けるとともに、熔融ガラスの温度が低下しないように、誘導加熱コイル106により流出パイプ104を加熱する。
特許文献1に記載の装置では、特許文献1の図1(b)に図示されているように、流出パイプ周辺を石英ガラスカバーで囲むとともに、成形型の周囲もカバーで囲み、熔融ガラスを流出、成形する空間内の雰囲気を制御できるようになっている。
特許文献2に記載の装置では、特許文献2の図2に図示されているように、熔融ガラスを流出するノズルの周りにノズルカバーを設け、ノズルとノズルカバーの間に下向きにガスを流し、ノズル先端に出現する熔融ガラスに下向きの風圧を加え、自然に滴下する重量よりも軽量の熔融ガラス滴を滴下可能にしている。
特許文献3に記載の装置では、流出パイプ外周への熔融ガラスの濡れ上がりを抑制するために、特許文献3の図2に図示されているように、乾燥ガスを流出パイプの外周に流す構造になっている。
特許文献4に記載の装置では、流出する熔融ガラスからの揮発を抑制するため、熔融ガラス表面の冷却を促進するためにガスを吹き付ける構造を有している。
特開2006−232584号公報 特開2002−121032号公報 特開2003−026424号公報 特開2006−248873号公報
近年、ガラス材料として、熔融状態で揮発性を示すガラス材料が用いられている。中でもフツリン酸ガラス、ホウ酸含有ガラス、及び、アルカリ金属含有ガラスなどは熔融状態で高い揮発性を示す。このような揮発性を有する熔融ガラスから上記のガラス流出装置を用いてプリフォームを連続的に製造する場合において、製造時間が長時間にわたると、突発的にプリフォームに脈理が発生し、プリフォームの品質が低下するという問題が生じる。
本発明は、上記の問題に鑑みなされたものであり、熔融ガラスをパイプから流出させて高品質のガラス成形品を安定的に作製可能なガラス流出装置、ガラス流出方法およびガラス成形品の製造方法を提供すること、ならびに、前記方法により作製したガラス成形品を用いる光学素子の製造方法を提供することを目的とする。
本願出願人らは、試行錯誤の結果、プリフォームにおける脈理の発生は、熔融ガラスから発生する揮発物がパイプ外周に付着し、この付着物が異質物としてパイプから流出する熔融ガラスに混ざりこむことが原因であるとの知見を得た。
本発明のガラス流出装置は、上記の出願人らの知見に基づくものであり、熔融ガラスを流出するガラス流出装置であって、上下方向に延び、熔融ガラスを流出するパイプと、パイプの外周側に設けられた誘導加熱コイルと、水平視においてパイプの外側を囲むように設けられ、誘導加熱コイルにより誘導加熱可能な閉ループ状の導電体からなるループ部材と、を備える。
また、本発明のガラス流出方法は、熔融ガラスを流出する方法であって、熔融ガラスを流出するパイプの外周側に、誘導加熱コイルが設けられ、誘導加熱コイルにより誘導加熱可能な閉ループ状の導電体からなるループ部材が水平視においてパイプの外側を囲むように設けられ、誘導加熱コイルによりループ部材を誘導加熱しながら、パイプから熔融ガラスを流出する。
また、本発明のガラス成形品の製造方法は、上記のガラス流出方法により熔融ガラスを流出し、成形する。
また、本発明の光学素子の製造方法は、上記のガラス流出方法により熔融ガラスを流出してプレス成形用プリフォームを製造するステップと、プリフォームを加熱するステップと、加熱されたプリフォームをプレス成形するステップと、を備える。
上記構成の本発明によれば、ループ部材を流出パイプの外周に配置しているため、このループ部材を誘導加熱コイルにより加熱しながら、流出パイプから熔融ガラスを流出することができる。これにより、流出パイプの周囲を高温に保つことができ、熔融ガラスから発生した揮発物が流出パイプの下端に付着するのを防止でき、プリフォームに脈理が突発的に発生するのを防止することができる。
本発明のガラス流出装置によれば、熔融ガラスから高品質のガラス成形品を安定して作製可能にするガラス流出装置を提供することができる。
また、本発明のガラス流出方法によれば、熔融ガラスから高品質のガラス成形品を安定して作製するためのガラス流出方法を提供することができる。
また、本発明のガラス成形品の製造方法によれば、熔融ガラスから高品質のガラス成形品を安定して製造可能なガラス成形品の製造方法を提供することができる。
さらに、本発明の光学素子の製造方法によれば、熔融ガラスからプリフォームを経て、高品質な光学素子を安定して製造可能な光学素子の製造方法を提供することができる。
第1実施形態のガラス流出装置の構成を示す鉛直断面図である。 第2実施形態のガラス流出装置を示す鉛直断面図であり、流出パイプの周囲を拡大して示している。 第3実施形態のガラス流出装置を示す鉛直断面図であり、流出パイプの周囲を拡大して示している。
以下、本発明の第1実施形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本実施形態のガラス流出装置の構成を示す鉛直断面図である。本実施形態のガラス流出装置1は、熔解炉において加熱されて熔解した熔融ガラスが供給され、供給された熔融ガラスを滴下することにより、ガラス成形品であるプリフォームを製造する装置である。
図1に示すように、ガラス流出装置1は、円筒状に形成されたケーシング2と、ケーシング2の中心に配置された流出パイプ4と、ケーシング2の外側に配置された誘導加熱コイル6と、不活性ガスを吹き出すガス流路12を画成する外側流路部材8及び内側流路部材10と、ガス流路12内に配置されたループ部材14と、を備える。また、ガラス流出装置1の流出パイプ4の下方には、昇降装置22に支持された成形型16が配置されている。なお、本発明のガラス成形品の製造装置は、ガラス流出装置1及び成形型16とを含んで構成される。
ケーシング2は、円筒状に形成された部材であり、例えば、石英などの伝熱性が低い非伝導体材料からなる。ケーシング2は、成形型側ケーシング18とともに、内部に気密空間を形成している。
流出パイプ4は、ガラス熔融装置20に接続されており、ガラス熔融装置20から熔融ガラスが供給されている。流出パイプ4は、例えば、白金などの腐食に強い導電体材料から構成される。流出パイプ4の下端部の内径は、製造するプリフォームの大きさに応じた所定の径となっている。流出パイプ4は、ガラス熔融装置20より供給された熔融ガラスを成形型16上にキャストする。
誘導加熱コイル6は、コイル状に成形された導電体からなる部材であり、電源(不図示)が接続されている。電源から誘導加熱コイル6に電流が流されると、誘導加熱コイル6の内側に磁場が発生する。これにより、誘導加熱コイル6の内側に配置された導電体に、電磁誘導による渦電流を発生させ、導電体の電気抵抗により導電体を発熱させることができる。
外側流路部材8及び内側流路部材10は、例えば、石英等の非導電体材料が円筒状に形成されてなる。内側流路部材10は、中心軸が同軸となるように外側流路部材8内に配置されている。また、内側流路部材10及び外側流路部材8の間には、流出パイプ4を包囲するように、水平断面円環状のガス流路12が画成されている。このガス流路12には、外部のガス源から例えば、窒素ガスなどの不活性ガスが供給される。外側流路部材8の下端は、中心に向かって傾斜している。これにより、ガス流路12から供給された不活性ガスは、流出パイプ4の先端に向かって吹き付けられる。
ループ部材14は、導電体からなる閉ループ状の部材であり、ガス流路12内に配置されており、水平視において流出パイプ4の外側を囲むように設けられている。ループ部材14を構成する導電体としては、熔融ガラスから揮発した揮発ガスによる腐食に抵抗できるように、貴金属または貴金属合金、例えば白金などの材料が適している。ループ部材14は、全長が所望の長さとなるように、上下方向に振れる波形状を呈している。このように、ループ部材14の全長を長くすることにより、ループ部材14が高温になりすぎて、破断してしまうのを防止できる。
成形型16は、昇降装置22に支持されており、この昇降装置22により上下方向に昇降可能である。
以下、このガラス流出装置1を用いてプリフォームを製造する方法を説明する。
プリフォームを製造する際には、まず、ガラス熔融装置20によりガラス材料を熔融させる。ガラス材料としては、本実施形態では、例えば、フツリン酸ガラス、ホウ酸含有ガラス、又はアルカリ金属含有ガラス等の高揮発性のガラス材料である。熔融されたガラス材料は、流出パイプ4へ供給される。
また、これと並行して、誘導加熱コイル6に高周波の交流電流を供給する。これにより、誘導加熱コイル6による電磁誘導により、流出パイプ4及びループ部材14が加熱される。
そして、誘導加熱コイル6により流出パイプ4及びループ部材14を加熱しながら、流出パイプ4の下端から、熔融ガラスを流出させる。また、この際、ガス流路12を通して、不活性ガスを流出パイプ4に向けて噴射する。ループ部材14はガス流路12内に設けられているため、不活性ガスはループ部材14により高温に加熱された状態で、流出パイプ4に向けて吹き付けられる。このように高温のガスを流出パイプ4に吹き付けることにより、流出パイプ4の周辺に漂う揮発物を吹き飛ばすことができる。また、流出パイプ4の外周面の温度が低下すると揮発物が外周面に結露するように付着しやすくなるが、高温のガスを吹き付けることにより、流出パイプ4の外周面の温度を高温に維持し、揮発物が付着しにくくなる。さらに、流出パイプ4の温度が低下すると、熔融ガラスの流出量が変化し、プリフォーム1個の質量が変動したり、熔融ガラスが結晶化しやすくなるなどの不具合が生じやすくなるが、流出パイプ4に吹き付けるガスを高温にすることによって、こうした不具合の発生を回避することもできる。
流出パイプ4の下端から流出した熔融ガラスは、成形型16上に滞留する。成形型16上に滞留する熔融ガラスが所定量に達した後、昇降装置22により成形型16を急速に下降させて、流出パイプ4から成形型16上の熔融ガラスを分離する。分離された熔融ガラス塊が所定の形状に成形され、固化することにより、プリフォームを作製することができる。
なお、このようにして形成したプリフォームは、レンズ等の光学素子に成形される。光学素子に成形する方法としては、精密プレス成形法を例示することができる。精密プレス成形法の一例では、まず、プリフォームを成形型に収容した状態で加熱、軟化させ、成形型によりプレスする。これにより、成形型に対応した形状の光学素子が得られる。
本実施形態によれば、ループ部材14を流出パイプ4の外周に配置し、このループ部材14を誘導加熱コイル6により加熱しながら、流出パイプ4から熔融ガラスを流出させている。これにより、流出パイプ4の周囲を高温に保つことができ、熔融ガラスから発生した揮発物が流出パイプ4の下端に付着するのを防止できる。これにより、プリフォームの脈理が突発的に発生するのを防止できる。
また、流出パイプ4自体の温度を高くしすぎると、流出パイプ4内を流れる熔融ガラスの温度が上昇して粘度が低下してしまうため、適切な流出条件を維持することができない。これに対して、本実施形態では、ループ部材14により、流出パイプ4の周囲を高温に保っているため、熔融ガラスの温度が上昇させることなく、熔融ガラスから発生した揮発物が流出パイプ4の下端に付着するのを防止できる。
また、従来のガラス流出装置にも誘導加熱コイル6は設けられている。このため、ループ部材14を組み込むことだけで、従来のガラス流出装置を本実施形態のガラス流出装置1に容易に変更できる。
また、本実施形態によれば、ガス流路12内にループ部材14を設けているため、流出パイプ4に吹き付けられる不活性ガスを加熱することができる。これにより、より確実に熔融ガラスから発生した揮発物が流出パイプ4の下端に付着するのを防止できる。
また、本実施形態によれば、ループ部材14を上下方向に振れる波型としている。これにより、ループ部材14の全長を変更し、ループ部材14の加熱時の温度を調整することができる。このため、ループ部材14が過度の加熱により破断することを防止できる。
なお、本実施形態では、ループ部材14をガス流路12に設けていたが、ループ部材を設ける位置は、流出パイプ4の周囲であれば、これに限られない。
図2は、本発明の第2実施形態のガラス流出装置を示す鉛直断面図であり、流出パイプ4の周囲を拡大して示している。本実施形態では、第1実施形態に対して、ループ部材34の位置と形状、及び、外側流路部材30の下端位置が異なるものの、その他の構成については同一である。なお、本実施形態において、第1実施形態の同様の機能、構成を有する構成要素については、第1実施形態と同じ符号を付して、説明を省略する。
図2に示すように、本実施形態では、石英からなる外側流路部材30が、下端が流出パイプ4の下端よりもわずかに低い位置するまで延出している。外側流路部材30の下端には、内側に向かって傾斜する傾斜部30Aが形成されている。また、本実施形態では、ループ部材34は、円環状に形成されており、外側流路部材30の傾斜部30Aにより、流出パイプ4の下端と略同じ高さに保持されている。
誘導加熱コイル6により流出パイプ4を加熱すると、コイル中心付近に比べてコイル端部側は放熱量が大きいため、流出パイプ4の下端部は中心部よりも温度が低くなる。このため、流出パイプ4の下端部に、熔融ガラスから発生した揮発物が付着するおそれがある。
これに対して、本実施形態では、ループ部材34が流出パイプ4の下端と略同じ高さに配置されているため、誘導加熱コイル6によりループ部材34を加熱することにより、流出パイプ4の下端を効果的に加熱することができる。さらに、石英からなる外側流路部材30が、下端が流出パイプ4の下端よりもわずかに低い位置するまで延出しているため、この外側流路部材30により流出パイプ4の先端部が保温される。
このように、第2実施形態によれば、流出パイプ4の下端を効果的に加熱し、さらに、保温することが可能となる。
なお、小型のプリフォームを製造する場合には、流出パイプ4の先端を細くし、ガラス流出口を小さくする必要がある。このように、細くなった流出パイプ4の先端は、放熱が大きいため、誘導加熱コイル6では十分に加熱することが難しく、プリフォームの質量にばらつきが生じる原因となる。これに対して、第2実施形態のように、ループ部材34が流出パイプ4の下端と略同じ高さに配置することにより、流出パイプ4の先端近傍の温度を高温に保つことができ、プリフォームの質量精度を高く維持することができる。
また、第1及び第2実施形態では、ループ部材をケーシング2内に配置していたが、ケーシング2の下方に配置してもよい。
図3は、本発明の第3実施形態のガラス流出装置を示す鉛直断面図であり、流出パイプ4の周囲を拡大して示している。本実施形態では、ループ部材44をケーシング2の下方に配置している。なお、他の構成については、第1実施形態と同様であり、本実施形態において、第1実施形態の同様の機能、構成を有する構成要素については、第1実施形態と同じ符号を付して、説明を省略する。
図3に示すように、本実施形態のループ部材44は、円環状に形成されており、ケーシング2の下端よりも下方に配置されている。また、本実施形態では、大型のプリフォームを製造するべく、流出パイプ4として、第1及び第2実施形態に比べて径の大きいものが用いられている。
大型のプリフォームを製造する場合には、流出パイプ4から熔融ガラス(ガラス材料)を流出させる時間が長くなるため、成形型16内のガラス材料の温度が低下してしまい、プリフォームに変形が生じる原因となる。
これに対して、本実施形態では、ループ部材44をケーシング2の下方に配置している。これにより、ループ部材44により流出パイプ4の下端のみならず、成形型16内にキャストされた熔融ガラス(ガラス材料)を加熱することができる。これにより、大型のプリフォームを製造する場合であっても、変形の少ないプリフォームを製造することが可能となる。
なお、上記の各実施形態では、単一のループ部材が設けられている場合について説明したが、これに限らず、各実施形態のループ部材を組み合わせて用いることも可能である。
ここで、発明者らは、図1を参照して説明した第1実施形態のループ部材を備えたガラス流出装置(以下、試験例という)と、ループ部材を備えていないガラス流出装置(以下、比較例という)とを用いて、フツリン酸ガラス製、ホウ酸含有ガラス製、及び、アルカリ含有ガラス製のプリフォームを作成する試験を行ったので、以下説明する。
[第1実施態様の試験例]
(試験例1‐1:フツリン酸ガラス製プリフォームの製造)
最初に、リン酸塩、フッ化物などを使用し、カチオン成分としてP5+を26カチオン%、Al3+を20カチオン%、Mg2+を10カチオン%、Ca2+を14カチオン%、Sr2+を15カチオン%、Ba2+を10カチオン%、Li+を4カチオン%、Y3+を1カチオン%含み、アニオン成分としてF-を64アニオン%、O2-を36アニオン%含み、屈折率ndが1.501、アッベ数νdが81.2であるフツリン酸ガラスが得られるようにガラス原料を調合した。
次に、ガラス熔融装置20の白金製坩堝中に調合したガラス原料を導入し、850〜1100℃の範囲で数時間かけて加熱、熔融し、清澄、均質化して熔融ガラス(ガラス材料)を用意した。
上記白金坩堝の下には図1に示すガラス流出装置が取り付けられている。ケーシング2、外側流路部材8、内側流路部材10はいずれも石英製である。ケーシング2の内部には、図1に示すように白金製のループ部材14を固定してある。ループ部材14は上下方向に振れる波形状を呈しており、力を加えていない状態では、その水平視したときの直径は内側流路部材10の外径よりも僅かに小さく形成されている。ループ部材14の水平視したときの直径が内側流路部材10の外径よりも僅かに大きくなるように外力を加え、ループ部材14を内側流路部材10の外周面に被せた後、外力を解除することにより、ループ部材14に縮径しようとする弾性力が生じ、ループ部材14が内側流路部材10の外側に固定されている。
白金坩堝中の熔融ガラスをガラス流出装置から流出するにあたり、誘導加熱コイル6に高周波交流電流を流すとともに、ガス流路12に下方に向けて乾燥窒素ガスを一定の流量で流した。成形型側ケーシング18内部も乾燥窒素ガスを満たしてある。
流出パイプ4から一定の流量で流出する熔融ガラスの下端を、昇降装置22により高位置で支持されている成形型16の凹面で受け、所要の量の熔融ガラスが凹面に溜まったら、昇降装置22により成形型16を垂直下方に急速に降下させる。この動作により、流出パイプ4から流出する熔融ガラスから、成形型16の凹面に溜めた熔融ガラスを分離し、プリフォーム1個分に相当する熔融ガラス塊を成形型16の凹面上に得る。
成形型16の凹面は多孔質体で作られており、多孔質体の背面に高圧の乾燥窒素ガスを供給することによって、凹面から乾燥窒素ガスを噴射させる。この凹面から噴射する乾燥窒素ガスの風圧により凹面上の熔融ガラス塊を浮上状態で成形する。
このように、複数の成形型を回転テーブル上に載せ、回転テーブルをインデックス回転させ、成形型を順次、流出パイプ4の下方に移送し、連続して流出する熔融ガラスからプリフォームを次々に成形する。回転テーブルを使用して成形型を移送する点、成形型側ケーシング18の構造、成形型から成形したプリフォームを取り出すための構造などは特許文献1に記載の装置と共通である。
上記のように連続して一日、熔融ガラスを流出し、次々にプリフォームに成形した。成形したプリフォームを観察したところ、脈理、失透は見られず、光学的に均質性の高いプリフォームを一日連続して作製することができた。
なお、成形したプリフォームの質量を測定したところ、すべてのプリフォームの質量は300mg±5mgの範囲内であった。
さらに、熔融ガラスの流出、成形を終えた後、成形型側ケーシング18を取り外して流出パイプ4の外周部を目視で観察したところ、熔融ガラスからの揮発物の付着は無かった。
(試験例1‐2:ホウ酸含有ガラス製プリフォームの製造)
本試験例1−2では、白金坩堝中のガラスをホウ酸含有ガラスに変えるとともに、成形型側ケーシング18を取り外し、ガラスの成形は大気雰囲気中で行うようにした。それ以外は試験例1−1と同様にして、熔融ガラスを流出し、次々にホウ酸含有ガラスからなるプリフォームを成形した。
上記のように連続して一日、熔融ガラスを流出し、次々にプリフォームに成形した。成形したプリフォームを観察したところ、脈理、失透は見られず、光学的に均質性の高いプリフォームを一日連続して作製することができた。
なお、成形したプリフォームの質量を測定したところ、すべてのプリフォームの質量は1100g±15mgの範囲内であった。
さらに、熔融ガラスの流出、成形を終えた後、流出パイプ4の外周部を目視で観察したところ、熔融ガラスからの揮発物の付着は無かった。
(試験例1‐3:アルカリ金属含有ガラス製プリフォームの製造)
白金坩堝中のガラスをアルカリ金属含有ガラスに変えた以外は、試験例1−2と同様にして熔融ガラスを流出し、次々にアルカリ金属含有ガラスからなるプリフォームを成形した。
上記のように連続して一日、熔融ガラスを流出し、次々にプリフォームに成形した。成形したプリフォームを観察したところ、脈理、失透は見られず、光学的に均質性の高いプリフォームを一日連続して作製することができた。
なお、成形したプリフォームの質量を測定したところ、すべてのプリフォームの質量は4500g±25mgの範囲内であった。
さらに、熔融ガラスの流出、成形を終えた後、流出パイプ4の外周部を目視で観察したところ、熔融ガラスからの揮発物の付着は無かった。
[第1実施態様の比較例]]
(比較例1-1:フツリン酸ガラス製プリフォームの製造)
ループ部材14を取り外した以外は、試験例1−1と同様にしてフツリン酸ガラスからなるプリフォームを連続して成形した。
成形を開始してから、90分後に突発的にプリフォームに脈理が発生し、一度発生した脈理は徐々に拡大し、光学的に均質なプリフォームを得ることができなくなった。
熔融ガラスの流出、成形を停止し、成形型側ケーシング18を取り外して流出パイプ4の外周部を目視で観察したところ、熔融ガラスからの揮発物と思われる白色の付着物が流出パイプ4の外周部からガラス流出口にかけて付着していた。
この付着物を除去した後に、成形型側ケーシング18を取り付け、熔融ガラスの流出、成形を再開したところ、暫くは脈理のない光学的に均質なプリフォームが得られたが、成形再開から30分後に再び突発的にプリフォームに脈理が発生し、一度発生した脈理は徐々に拡大し、光学的に均質なプリフォームを得ることができなくなった。
熔融ガラスの流出、成形を再度、停止し、成形型側ケーシング18を取り外して流出パイプ4の外周部を目視で観察したところ、流出パイプ4の外周部からガラス流出口にかけて白色の付着物が付着していた。
(比較例1-2:ホウ酸含有ガラス製プリフォームの製造)
ループ部材14を取り外した以外は、試験例1−2と同様にしてホウ酸含有ガラスからなるプリフォームを連続して成形した。フツリン酸ガラスの流出、成形ほどの頻度ではないが、突発的に脈理が発生し、光学的に均質なプリフォームが得られなくなった。
(比較例1-3:アルカリ含有ガラス製プリフォームの製造)
ループ部材14を取り外した以外は、試験例1−3と同様にしてアルカリ金属含有ガラスからなるプリフォームを連続して成形した。フツリン酸ガラスの流出、成形ほどの頻度ではないが、突発的に脈理が発生し、光学的に均質なプリフォームが得られなくなった。
次に、発明者らは、図2を参照して説明した第2実施形態のループ部材を備えたガラス流出装置(以下、試験例という)と、ループ部材を備えていないガラス流出装置(以下、比較例という)とを用いて、ホウ酸含有ガラス製、及び、アルカリ含有ガラス製のプリフォームを作成する試験を行ったので、以下説明する。
[第2実施態様の試験例]
(試験例2−1:ホウ酸含有ガラス製プリフォームの製造)
試験例1−2で使用したホウ酸ガラスを用い、図2に示すガラス流出装置から熔融ガラス(ガラス材料)を流出、流出パイプ4の下端のガラス流出口から熔融ガラスを滴下し、その熔融ガラス滴を図示されていない成形型で受けて球状のプリフォームに成形した。
流出パイプ4を細くし、熔融ガラス滴の滴下に適したパイプ径にした点、ループ部材34を円環状とし、外側流路部材30の傾斜部30Aにより、流出パイプ4の下端と略同じ高さに保持した点、成形型は昇降装置により上下動させることなく、同一水平面内を回転テーブルによりインデックス回転させた点、及び、成形型の凹面が多孔質体ではなく、底部にガス噴出口を1つ有するラッパ型である点が、試験例1−2と異なる。熔融ガラスの成形雰囲気は大気雰囲気とした。
上記条件により連続して一日、流出パイプの下端から熔融ガラスを滴下し、次々に球状のプリフォームに成形した。成形したプリフォームを観察したところ、脈理、失透は見られず、光学的に均質性の高いプリフォームを一日連続して作製することができた。
なお、成形したプリフォームの質量を測定したところ、すべてのプリフォームの質量は15mg±0.1mgの範囲内であった。
さらに、熔融ガラスの流出、成形を終えた後、流出パイプ4の外周部を目視で観察したところ、熔融ガラスからの揮発物の付着は無かった。
(試験例2−2:アルカリ金属含有ガラス製プリフォームの製造)
試験例1−3で使用したアルカリ金属含有ガラスを用い、図2に示すガラス流出装置から熔融ガラス(ガラス材料)を流出、流出パイプ4の下端のガラス流出口から熔融ガラスを滴下し、その熔融ガラス滴を図示されていない成形型で受けて球状のプリフォームに成形した。
流出パイプ4を細くし、熔融ガラス滴の滴下に適したパイプ径にした点、ループ部材34を円環状とし、外側流路部材30の傾斜部30Aにより、流出パイプ4の下端と略同じ高さに保持した点、成形型は昇降装置により上下動させることなく、同一水平面内を回転テーブルによりインデックス回転させた点、及び、成形型の凹面が多孔質体ではなく、底部にガス噴出口を1つ有するラッパ型である点が試験例1−3と異なる。熔融ガラスの成形雰囲気は大気雰囲気とした。
上記条件により連続して一日、流出パイプの下端から熔融ガラスを滴下し、次々に球状のプリフォームに成形した。成形したプリフォームを観察したところ、脈理、失透は見られず、光学的に均質性の高いプリフォームを一日連続して作製することができた。
なお、成形したプリフォームの質量を測定したところ、すべてのプリフォームの質量は25mg±0.15mgの範囲内であった。
さらに、熔融ガラスの流出、成形を終えた後、流出パイプ4の外周部を目視で観察したところ、熔融ガラスからの揮発物の付着は無かった。
[第2実施態様の比較例]
(比較例2-1:ホウ酸含有ガラス製プリフォームの製造)
ループ部材34を取り外した以外は、試験例2−1と同様にしてホウ酸含有ガラスからなるプリフォームを連続して成形した。
プリフォームの重量は15mg±0.3mgの範囲内であり重量バラツキが大きかった。
(比較例2-2:アルカリ金属含有ガラス製プリフォームの製造)
ループ部材34を取り外した以外は、試験例2−2と同様にしてアルカリ金属含有ガラスからなるプリフォームを連続して成形した。
プリフォームの重量は25mg±0.4mgの範囲内であり重量バラツキが大きかった。
次に、発明者らは、図3を参照して説明した第3実施形態のループ部材を備えたガラス流出装置(以下、試験例という)と、ループ部材を備えていないガラス流出装置(以下、比較例という)とを用いて、フツリン酸ガラス製、ホウ酸含有ガラス製、及び、アルカリ含有ガラス製のプリフォームを作成する試験を行ったので、以下説明する。
[第3実施態様の試験例]
(試験例3−1:フツリン酸ガラス製プリフォームの製造)
次に、図3に示すガラス流出装置を用いてプリフォームを作製した。
使用するガラスは試験例1−1と同じガラスである。図3に示すガラス流出装置は試験例1−1で使用したものとほぼ同じであるが、大型のプリフォームを作製するために、流出パイプ4の径が試験例1−1における流出パイプの径よりも太く、ループ部材44が円環状で流出パイプ4の周りを覆うケーシングも下端に図示しない固定具により固定されている。また大型のプリフォームを成形するため、成形型16の凹面の直径が図1の場合よりも大きい。
熔融ガラスの成形雰囲気は試験例1−1と同様、成形型側ケーシングの内部を乾燥窒素ガスで満たすことにより、乾燥窒素雰囲気とした。
成形型16の凹面は試験例1−1と同様、多孔質体で作られており、乾燥窒素ガスを噴出して凹面にキャストされた熔融ガラス塊に上向きの風圧を加え、浮上させながらプリフォームに成形する。
このように連続して一日、流出パイプの下端から熔融ガラスを流出し、次々にプリフォームに成形した。成形したプリフォームを観察したところ、脈理、失透は見られず、光学的に均質性の高いプリフォームを一日連続して作製することができた。
なお、成形したプリフォームの質量を測定したところ、すべてのプリフォームの質量は11800mg±100mg範囲内であった。
さらに、熔融ガラスの流出、成形を終えた後、成形型側ケーシング18を取り外して流出パイプ4の外周部を目視で観察したところ、熔融ガラスからの揮発物の付着は無かった。
(試験例3‐2:ホウ酸含有ガラス製プリフォームの製造)
白金坩堝中のガラスをホウ酸含有ガラスに変えるとともに、成形型側ケーシング18を取り外し、ガラスの成形は大気雰囲気中で行うようにした以外は、試験例3−1と同様にして熔融ガラスを流出し、次々にホウ酸含有ガラスからなるプリフォームを成形した。
上記のように連続して一日、熔融ガラスを流出し、次々にプリフォームに成形した。成形したプリフォームを観察したところ、脈理、失透及び変形イビツ形状は見られず、光学的に均質性の高いプリフォームを一日連続して作製することができた。
なお、成形したプリフォームの質量を測定したところ、すべてのプリフォームの質量は9800mg±80mgの範囲内であった。
さらに、熔融ガラスの流出、成形を終えた後、流出パイプ4の外周部を目視で観察したところ、熔融ガラスからの揮発物の付着は無かった。
(試験例3‐3:アルカリ金属含有ガラス製プリフォームの製造)
白金坩堝中のガラスをアルカリ金属含有ガラスに変えた以外は、試験例3−2と同様にして熔融ガラスを流出し、次々にアルカリ金属含有ガラスからなるプリフォームを成形した。
上記のように連続して一日、熔融ガラスを流出し、次々にプリフォームに成形した。成形したプリフォームを観察したところ、脈理、失透及び変形イビツ形状は見られず、光学的に均質性の高いプリフォームを一日連続して作製することができた。
なお、成形したプリフォームの質量を測定したところ、すべてのプリフォームの質量は30000mg±130mgの範囲内であった。
さらに、熔融ガラスの流出、成形を終えた後、流出パイプ4の外周部を目視で観察したところ、熔融ガラスからの揮発物の付着は無かった。
[第3実施態様の比較例]
(比較例3-1:フツリン酸ガラス製プリフォームの製造)
ループ部材44を取り外した以外は、試験例3−1と同様にしてフツリン酸ガラスからなるプリフォームを連続して成形した。
成形を開始してから、60分後に突発的にプリフォームに脈理が発生し、一度発生した脈理は徐々に拡大し、光学的に均質なプリフォームを得ることができなくなった。
熔融ガラスの流出、成形を停止し、成形型側ケーシングを取り外して流出パイプ4の外周部を目視で観察したところ、熔融ガラスからの揮発物と思われる白色の付着物が流出パイプ4の外周部からガラス流出口にかけて付着していた。
この付着物を除去した後に、成形型側ケーシングを取り付け、熔融ガラスの流出、成形を再開したところ、暫くは脈理のない光学的に均質なプリフォームが得られたが、成形再開から30分後に再び突発的にプリフォームに脈理が発生し、一度発生した脈理は徐々に拡大し、光学的に均質なプリフォームを得ることができなくなった。
熔融ガラスの流出、成形を再度、停止し、成形型側ケーシングを取り外して流出パイプ4の外周部を目視で観察したところ、流出パイプ4の外周部からガラス流出口にかけて白色の付着物が付着していた。
(比較例3-2:ホウ酸含有ガラス製プリフォームの製造)
ループ部材44を取り外した以外は、試験例3−2と同様にしてホウ酸含有ガラスからなるプリフォームを連続して成形した。フツリン酸ガラスの流出、成形ほどの頻度ではないが、時間とともに脈理が発生した。さらにプリフォームの形状が変形、イビツとなり、光学的に均質なプリフォームが得られなくなった。
(比較例3-3:アルカリ含有ガラス製プリフォームの製造)
ループ部材44を取り外した以外は、試験例3−3と同様にしてアルカリ金属含有ガラスからなるプリフォームを連続して成形した。フツリン酸ガラスの流出、成形ほどの頻度ではないが、時間の経過とともに脈理が発生した。さらにプリフォームの形状が変形、イビツとなり、光学的に均質なプリフォームが得られなくなった。
さらに、発明者らは、第1実施形態の上下方向に振れるは形状を呈するループ部材14と、3実施形態のケーシング2の下方に配置されたループ部材44を備えたガラス流出装置(以下、試験例という)を用いて、フツリン酸ガラス製のプリフォームを作成する試験を行ったので、以下説明する。
[第1実施態様と第3実施態様の組合せ]
(試験例4)
試験例3−1において、試験例1−1のように上下方向に振れる波形状を呈する白金製のループ部材を取り付け、ループ部材44とともに高周波誘導加熱により、流出パイプ4および流出した熔融ガラスを補助的に加熱した。
本試験例においても、一日、連続してフツリン酸ガラスからなり、脈理のない光学的に均質なプリフォームを、高い質量精度で作製することができた。
最後に、第1実施形態を図等を用いて総括する。
図1に示すように、第1実施形態のガラス流出装置1は、熔融ガラスを流出するガラス流出装置であって、上下方向に延び、熔融ガラスを流出する流出パイプ4と、流出パイプ4の外周側に設けられた誘導加熱コイル6と、水平視において流出パイプ4の外側を囲むように設けられ、誘導加熱コイル6により誘導加熱可能な閉ループ状の導電体からなるループ部材14と、を備える。
また、第1実施形態のガラス流出方法は、熔融ガラスを流出する方法であって、熔融ガラスを流出する流出パイプ4の外周側に、誘導加熱コイル6が設けられ、誘導加熱コイル6により誘導加熱可能な閉ループ状の導電体からなるループ部材14が水平視において流出パイプ4の外側を囲むように設けられ、誘導加熱コイル6によりループ部材14を誘導加熱しながら、流出パイプ4から熔融ガラスを流出する。
1 ガラス流出装置
2 ケーシング
4 流出パイプ
6 誘導加熱コイル
8、30 外側流路部材
10 内側流路部材
12 ガス流路
14、34、44ループ部材
16 成形型
18 成形型側ケーシング
20 ガラス熔融装置
22 昇降装置

Claims (12)

  1. 熔融ガラスを流出するガラス流出装置であって、
    上下方向に延び、前記熔融ガラスを流出するパイプと、
    前記パイプの外周側に設けられた誘導加熱コイルと、
    水平視において前記パイプの外側を囲むように設けられ、前記誘導加熱コイルにより誘導加熱可能な閉ループ状の導電体からなるループ部材と、を備える、ガラス流出装置。
  2. 前記ループ部材は、前記パイプの外周側、かつ、前記誘導加熱コイルの内周側に設けられている、請求項1記載のガラス流出装置。
  3. 前記ループ部材は前記パイプの外周側を包囲するように設けられている、請求項1又は2記載のガラス流出装置。
  4. 前記ループ部材は、上下方向に振れる波形状を呈している、請求項1から3の何れか1項に記載のガラス流出装置。
  5. 前記パイプを包囲するように形成され、前記パイプの先端近傍に不活性ガスを吹き付けるためのガス流路を備え、前記ループ部材は、前記ガス流路内に設けられている、請求項1から4の何れか1項に記載のガラス流出装置。
  6. 請求項1から5の何れか1項に記載のガラス流出装置と、
    前記ガラス流出装置により熔融ガラスを流出して成形する成形装置と、を備える、ガラス成形品製造装置。
  7. 熔融ガラスを流出する方法であって、
    前記熔融ガラスを流出するパイプの外周側に、誘導加熱コイルが設けられ、
    前記誘導加熱コイルにより誘導加熱可能な閉ループ状の導電体からなるループ部材が水平視において前記パイプの外側を囲むように設けられ、
    前記誘導加熱コイルにより前記ループ部材を誘導加熱しながら、前記パイプから前記熔融ガラスを流出する、ガラス流出方法。
  8. 前記パイプの先端近傍に、前記パイプの外周面に沿って不活性ガスを流すためのガス流路が前記パイプを包囲するように形成されており、
    前記ガス流路に下方に向かって前記不活性ガスを流す、請求項7に記載されたガラス流出方法。
  9. 前記ループ部材は、前記ガス流路内に設けられている、請求項7又は8に記載のガラス流出方法。
  10. 請求項7から9の何れか1項に記載のガラス流出方法により熔融ガラスを流出し、成形するガラス成形品の製造方法。
  11. 熔融ガラスをプレス成形用プリフォームに成形する請求項10に記載のガラス成形品の製造方法。
  12. 請求項11に記載のガラス流出方法により熔融ガラスを流出してプレス成形用プリフォームを製造するステップと、
    前記プリフォームを加熱するステップと、
    前記加熱されたプリフォームをプレス成形するステップと、
    を備える、光学素子の製造方法。
JP2013199783A 2013-09-26 2013-09-26 ガラス流出装置、ガラス流出方法、ガラス成形品の製造方法、及び、光学素子の製造方法 Pending JP2015063436A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013199783A JP2015063436A (ja) 2013-09-26 2013-09-26 ガラス流出装置、ガラス流出方法、ガラス成形品の製造方法、及び、光学素子の製造方法
CN201410497557.0A CN104512996B (zh) 2013-09-26 2014-09-25 玻璃流出装置和方法、及玻璃成型品和光学元件制造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013199783A JP2015063436A (ja) 2013-09-26 2013-09-26 ガラス流出装置、ガラス流出方法、ガラス成形品の製造方法、及び、光学素子の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015063436A true JP2015063436A (ja) 2015-04-09
JP2015063436A5 JP2015063436A5 (ja) 2015-05-21

Family

ID=52788915

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013199783A Pending JP2015063436A (ja) 2013-09-26 2013-09-26 ガラス流出装置、ガラス流出方法、ガラス成形品の製造方法、及び、光学素子の製造方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2015063436A (ja)
CN (1) CN104512996B (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106904818B (zh) * 2017-04-26 2023-01-24 南京广兆测控技术有限公司 玻璃成型滴珠炉及玻璃成型***
CN108395075B (zh) * 2018-04-10 2020-05-22 湖北新华光信息材料有限公司 用于抑制玻璃成分挥发的成型料管及成型方法
CN109678322A (zh) * 2019-03-08 2019-04-26 长沙理工大学 一种小口径光学玻璃元件的电磁辅助精密热压成型装置

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01311589A (ja) * 1988-06-10 1989-12-15 Denki Kogyo Co Ltd 螺旋状金属配管の高周波誘導加熱装置
JPH08277120A (ja) * 1995-04-06 1996-10-22 Minolta Co Ltd ガラスゴブの製造方法
JP2002121032A (ja) * 2000-10-06 2002-04-23 Hoya Corp ガラス塊の製造方法、ガラス成形品の製造方法、並びにガラス塊の製造装置
JP2010105888A (ja) * 2008-10-31 2010-05-13 Ohara Inc 溶融ガラス供給装置及びガラス成形体製造装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4351664A (en) * 1981-03-16 1982-09-28 Corning Glass Works Furnace delivery system
JP4120910B2 (ja) * 1999-09-08 2008-07-16 日本電気硝子株式会社 溶融ガラスの供給方法
JP4313753B2 (ja) * 2004-11-24 2009-08-12 Hoya株式会社 ガラス成形体、光学素子それぞれの製造方法、熔融ガラス流出装置およびガラス成形体の製造装置
CN102442758A (zh) * 2010-09-30 2012-05-09 旭硝子株式会社 玻璃制造装置及其构成要素以及对其进行通电加热的方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01311589A (ja) * 1988-06-10 1989-12-15 Denki Kogyo Co Ltd 螺旋状金属配管の高周波誘導加熱装置
JPH08277120A (ja) * 1995-04-06 1996-10-22 Minolta Co Ltd ガラスゴブの製造方法
JP2002121032A (ja) * 2000-10-06 2002-04-23 Hoya Corp ガラス塊の製造方法、ガラス成形品の製造方法、並びにガラス塊の製造装置
JP2010105888A (ja) * 2008-10-31 2010-05-13 Ohara Inc 溶融ガラス供給装置及びガラス成形体製造装置

Also Published As

Publication number Publication date
CN104512996B (zh) 2018-04-24
CN104512996A (zh) 2015-04-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4309859B2 (ja) プレス成形用プリフォームの製造方法および光学素子の製造方法
US20070251271A1 (en) Processes for the production of glass article and optical device
CN100422100C (zh) 玻璃成形体及光学元件的制造方法、熔融玻璃流出装置及玻璃成形体的制造装置
JP3853622B2 (ja) ガラス成形体の製造方法、プレス成形品の製造方法、ガラス光学素子の製造方法及びガラス成形体の製造装置
KR20070090763A (ko) 정밀 프레스 성형용 프리폼의 제조 방법 및 광학 소자의제조 방법
JP4359169B2 (ja) プレス成形用プリフォームの製造方法、製造装置および光学素子の製造方法
JP4309858B2 (ja) ガラス塊製造装置、ガラス塊の製造方法、および光学素子の製造方法
JP5961206B2 (ja) 光学ガラス、精密プレス成形用プリフォーム、及び光学素子
JP2015063436A (ja) ガラス流出装置、ガラス流出方法、ガラス成形品の製造方法、及び、光学素子の製造方法
JP4938988B2 (ja) プレス成形用プリフォームの製造方法、光学素子の製造方法、および熔融ガラス流出装置
TW200829522A (en) A group of glass preforms and processes for the production of a group of glass preforms and optical elements
JP4346624B2 (ja) ガラス成形体の製造方法および光学素子の製造方法
TWI652239B (zh) Glass outflow device, glass outflow method, method for producing glass molded article, and method for producing optical element
JP4834756B2 (ja) プレス成形用プリフォームの製造方法、製造装置および光学素子の製造方法
JP2007099527A (ja) ガラス製プリフォームロット、ガラス製プリフォームの製造方法、光学素子の生産方法
JP2004284847A (ja) ガラス塊の製造方法、及び光学素子の製造方法
JP4871236B2 (ja) ガラス流出パイプ、ガラス製造装置、ガラス成形体の製造方法、及び光学素子の製造方法
CN112189000A (zh) 光学玻璃、光学元件、光学设备、光学玻璃的制备方法和光学透镜的制备方法
WO2023089966A1 (ja) ガラスの製造方法
JP3965627B2 (ja) ガラス成形体の製造方法および光学素子の製造方法
JP4957623B2 (ja) 溶融ガラス滴の微小化方法、ガラスゴブの製造方法、及びガラス成形体の製造方法
JP4843063B2 (ja) プレス成形用プリフォームの製造方法および光学素子の製造方法
JPH06206730A (ja) ガラスゴブの製造方法
JP2008285413A (ja) ガラス成形体の製造方法および光学素子の製造方法
JP5734245B2 (ja) 光学ガラス、プレス成形予備体および光学部品

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150324

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160926

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20170425

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170620

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170628

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20170825

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20171220