JP2015056123A - 移動体の環境地図生成制御装置、移動体、及び移動体の環境地図生成方法 - Google Patents

移動体の環境地図生成制御装置、移動体、及び移動体の環境地図生成方法 Download PDF

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孝生 國弘
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肇 坂野
智洋 井之上
Tomohiro Inoue
智洋 井之上
俊寛 林
Toshihiro Hayashi
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Abstract

【課題】コストの増加を抑えつつ、遠方の環境をいち早く認識し、さらには当該遠方の環境を正確に識別することで安全で効率的に移動体を移動させることのできる移動体の環境地図生成制御装置、移動体、及び移動体の環境地図生成方法を提供する。【解決手段】LRFデータ処理部は、LRFにより検出された計測点から障害物の有無を判定し、LRFにより検出された測距値が複数である場合には(S14がYes)、計測視野内の路面に穴がある可能性があると判定し(S15)、当該判定結果を環境地図に登録すべく環境地図生成部30に送信する(S16)。【選択図】図7

Description

本発明は、移動体が移動する路面状況を検出し、環境地図を生成する技術に関する。
無人車両やロボット等の自律型移動体が自律走行するためには、自律型移動体の周辺の環境を認識して、進行方向にある障害物等を回避しながら移動する必要がある。また、近年は自律型移動体の他、遠隔操縦又は運転者が自ら搭乗して運転するような車両やロボット等においても当該車両等の周辺環境を検出し、それに基づき運転を支援したり、障害物との衝突回避のための警告表示や自動的にブレーキ制御したりする運転システムが開発されている。
このような各種の移動体には、当該移動体の周辺環境を検出するセンサとして、例えばレーザレンジファインダ(以下LRFという)が設けられている。LRFとしては、パルスレーザを照射し、対象物に当たり反射した光を受光素子により受光して、照射から受光までの時間差から距離を測定する方式のものがある。
このようなLRFが設けられた移動体は、移動をしながら当該LRFを用いて周辺の路面や障害物等を検出し、その検出データに基づき周辺の環境地図を生成する。そして、当該移動体は生成した環境地図に基づいて障害物を回避しつつ目的地へと到達できる経路を生成する(特許文献1参照)。
特開2011−48565号公報
ここで、LRFの設置条件は、移動体の最大速度に応じて決められるのが一般的であり、最大速度が大きくなるほど遠方の環境認識を行う必要がある。しかしながら、遠方の環境認識を行うべくLRFのレーザを遠方に照射すると、当該レーザの光軸に対する路面の仰角は小さくなる。
このように仰角が小さくなると、遠方の環境を正確に認識することができないという問題がある。特に、移動体の進行方向に穴がある場合等は、移動体はいち早く減速や方向転換をする必要があるが、遠方の環境を認識するためだけに別のセンサを設けるのは、コストの増加を招き好ましくない。
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、コストの増加を抑えつつ、遠方の環境をいち早く認識し、さらには当該遠方の環境を正確に識別することで安全で効率的に移動体を移動させることのできる移動体の環境地図生成制御装置、移動体、及び移動体の環境地図生成方法を提供することにある。
上記した目的を達成するために、請求項1の発明は、移動体の移動制御に用いる環境地図を生成する移動体の環境地図生成制御装置であって、前記移動体から路面に向けてパルスレーザを照射し、反射したレーザを受光することで測距を行う測距手段と、前記測距手段より照射した1パルスのレーザに対し、受光したレーザのパルス波形に2つ以上のパルスの立ち上がりがある場合には、照射した前記レーザの視野内の路面に穴がある可能性があると判定する測距情報処理手段と、前記測距情報処理手段により判定された路面状態を登録して環境地図を生成する環境地図生成手段と、を備えることを特徴としている。
請求項2の移動体の環境地図生成制御装置では、請求項1において、前記測距情報処理手段は、前記測距手段より照射した1パルスのレーザに対し、受光したレーザのパルス波形に2つ以上のパルスの立ち上がりがある場合には、照射した前記レーザの視野内の路面に穴又は起伏があると判定することを特徴としている。
請求項3の移動体の環境地図生成制御装置では、請求項2において、前記測距手段より照射した1パルスのレーザに対し、受光したレーザのパルス波形に第1のパルスと第2のパルスの2つのパルスの立ち上がりがある場合に、当該第2のパルスの立ち上がりに対応する第2測距値を取得する第2測距値取得手段と、前記第2のパルスの立ち上がりに対応する光軸で平坦路を測距した場合を推定した平坦時第2測距値を算出する平坦時第2測距値算出手段と、を備え、前記測距情報処理手段は、前記第2測距値取得手段により取得した前記第2測距値が、前記平坦時第2測距値算出手段により算出した前記平坦時第2測距値よりも大である場合は前記測距手段により照射した前記レーザの視野内の路面に穴があると判定し、前記第2測距値が前記平坦時第2測距値以下である場合は前記視野内の路面に起伏があると判定することを特徴としている。
請求項4の移動体の環境地図生成制御装置では、請求項3において、前記第2のパルスの立ち下がりに対応する光軸による測距値に相当する第2終端測距値を算出する第2終端測距値算出手段を備え、前記測距情報処理手段は、前記第2測距値取得手段により取得した前記第2測距値が、前記第2終端測距値算出手段により算出される前記第2終端測距値より大である場合は、前記レーザ視野内の路面に穴があると判定することを特徴としている。
請求項5の移動体では、請求項1から4のいずれか一項に記載の環境地図生成制御装置を有し、生成された環境地図に基づき移動経路を生成し、当該移動経路に沿って移動を行う移動制御手段を備えることを特徴としている。
請求項6の発明は、移動体の移動制御に用いる環境地図を生成する移動体の環境地図生成方法であって、前記移動体から路面に向けてパルスレーザを照射し、反射したレーザを受光することで測距を行う測距ステップと、前記測距ステップにて照射した1パルスのレーザに対し、受光したレーザのパルス波形に2つ以上のパルスの立ち上がりがある場合には、照射した前記レーザの視野内の路面に穴がある可能性があると判定する測距情報処理ステップと、前記測距情報処理ステップにて判定された路面状態を登録して環境地図を生成する環境地図生成ステップと、を備えることを特徴としている。
請求項7の移動体の環境地図生成方法では、請求項6において、前記測距情報処理ステップにおいて、前記測距ステップにて照射した1パルスのレーザに対し、受光したレーザのパルス波形に2つ以上のパルスの立ち上がりがある場合には、照射した前記レーザの視野内の路面に穴又は起伏があると判定することを特徴としている。
請求項8の移動体の環境地図生成方法では、請求項7において、前記測距ステップにて照射した1パルスのレーザに対し、受光したレーザのパルス波形に第1のパルスと第2のパルスの2つのパルスの立ち上がりがある場合に、当該第2のパルスの立ち上がりに対応する第2測距値を取得する第2測距値取得ステップと、前記第2のパルスの立ち上がりに対応する光軸で平坦路を測距した場合を推定した平坦時第2測距値を算出する平坦時第2測距値算出ステップと、を備え、前記測距情報処理ステップにおいて、前記第2測距値取得ステップにて取得した前記第2測距値が、前記平坦時第2測距値算出ステップにより算出した前記平坦時第2測距値よりも大である場合は前記測距ステップにて照射した前記レーザの視野内の路面に穴があると判定し、前記第2測距値が前記平坦時第2測距値以下である場合は前記視野内の路面に起伏があると判定することを特徴としている。
請求項9の移動体の環境地図生成方法では、請求項8において、前記第2のパルスの立ち下がりに対応する光軸による測距値に相当する第2終端測距値を算出する第2終端測距値算出ステップを備え、前記測距情報処理ステップにおいて、前記第2測距値取得ステップにて取得した前記第2測距値が、前記第2終端測距値算出ステップにて算出された前記第2終端測距値より大である場合は、前記レーザ視野内の路面に穴があると判定することを特徴としている。
上記手段を用いる本発明に係る移動体の環境地図生成制御装置、移動体、及び移動体の環境地図生成方法によれば、照射した1パルスのレーザに対し、2つ以上のパルスの立ち上がりがある場合には、レーザの視野内の路面に穴がある可能性があると判定し、この判定結果に基づき環境地図を生成することとしている。
このようにレーザの視野全体の評価を行うことで、1度の走査で広範囲の領域に亘る路面状態を環境地図に登録することができる。さらに、受光したパルスの状態から、穴の可能性を環境地図に反映することができる。
さらには、照射した1パルスのレーザに対し、2つ以上のパルスの立ち上がりがある場合には、レーザの視野内の路面に穴又は起伏があると判定してもよい。そして、第2パルスの立ち上がりに対応する第2測距値を取得するとともに、当該第2パルスの立ち上がりに対応する光軸で平坦路を測距した場合を推定した平坦時第2測距値を算出し、この実測値としての第2測距値と、推定値である平坦時第2測距値とを比較することで、第2測距値が平坦時第2測距値よりも大である場合はレーザの視野内の路面に穴があると判定することができ、第2測距値が平坦時第2測距値以下である場合はレーザの視野内の路面に起伏があると判定することができる。
これらのことにより、穴検出用のセンサ等を増加する等のコストの増加を抑えつつ、遠方の環境をいち早く判断し、さらには当該遠方の環境を正確に識別することで安全で効率的に移動体を移動させることができる。
本発明の第1実施形態に係る環境地図生成制御装置を備えた無人車両の概略構成図である。 コンピュータユニットの制御構成を示すブロック図である。 無人車両の進路上の路面が平坦路である場合のLRF受光パルス波形について示した説明図である。 無人車両の進路上の路面に起伏がある場合のLRF受光パルス波形について示した説明図である。 無人車両の進路上の路面に穴がある場合のLRF受光パルス波形について示した説明図である。 無人車両の進路上の路面に大型の穴がある場合のLRF受光パルス波形について示した説明図である。 第1実施形態におけるLRFデータ処理部において実行されるLRFデータ処理を示すフローチャートである。 環境地図生成部において実行される環境地図生成処理を示すフローチャートである。 第2実施形態におけるLRFデータ処理部において実行されるLRFデータ処理を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る移動体の環境地図生成制御装置による環境地図生成の変遷を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
<第1実施形態>
まず、本発明の第1実施形態に係る環境地図生成制御装置について説明する。
図1には、本発明の第1実施形態に係る環境地図生成制御装置を備えた無人車両の概略構成図、図2には当該無人車両が搭載するコンピュータユニットの制御構成を示すブロック図がそれぞれ示されており、以下同図に基づき、移動体の構成について説明する。
図1に示すように、無人車両(UGV:Unmanned Ground Vehicle)1は、図示しない遠隔操縦装置の指示に応じた走行を行う、自律型移動体である。
当該無人車両1には、自己の位置を計測するためのGPS(Global Positioning System)受信機2、自己の姿勢を計測するためのジャイロセンサ4が搭載されている。また、無人車両1には、車両の操舵を行うステアリング6、車両の駆動力を操作するアクセル8が設けられており、それぞれに操作量を調整可能なアクチュエータ6a、8aが設けられている。
さらに、無人車両1には、屋根部の先端部分にLRF10(測距手段)が固定されている。当該LRF10は屋根部先端から車両前方の路面に向けてレーザを照射し測距を行うことで(測距ステップ)、主に路面状態を検出するLRFである。当該LRF10は、車両前方の路面において進行方向に並んだ4つの範囲にて車幅方向に走査する4つのレーザを備えた、4ラインLRFである。なお、図1では、1ライン分のレーザ照射範囲のみを示している。
当該LRF10は、パルスレーザを照射し、対象物に当たり反射した光を半導体からなる受光素子により受光して、照射から受光までの時間差から距離を測定するものである。
そして、無人車両1には、自律走行を制御するためのコンピュータユニット20が搭載されており、当該コンピュータユニット20は、図示しない遠隔操縦装置の指示を受け、各種センサ等からの情報に基づき上記アクチュエータ6a、8aを操作して無人車両1を走行させるものである。
図2に、当該コンピュータユニット20内の制御構成がブロック図で示されており、以下同図に基づき、当該コンピュータユニット20の構成について説明する。
図2に示すようにコンピュータユニット20内では、LAN等の通信線を介して各種制御部と接続されている。当該コンピュータユニット20は、大別すると環境認識・自己位置計測部22と車両制御部24(移動制御手段)とを有している。
そして、環境認識・自己位置計測部22は、自己位置評定部26、LRFデータ処理部28、及び環境地図生成部30を有している。
自己位置評定部26は、GPS受信機2からの自己位置情報及びジャイロセンサ4からの自己姿勢情報に基づき自己位置を評定する機能を備えている。
また、LRFデータ処理部28は、LRF10からの測距情報を処理する機能を備えている。
これら自己位置評定部26及びLRFデータ処理部28にて処理された情報は環境地図生成部30に送られ、当該環境地図生成部30は、取得した情報に基づき、無人車両1の周辺における環境地図を生成する機能を有している。
一方、車両制御部24は、経路生成部32及び車両操作部34を有している。
経路生成部32は、環境認識・自己位置計測部22の自己位置評定部26において評定された自己位置情報及び環境地図生成部30にて生成された環境地図情報を取得し、図示しない遠隔操縦装置の指示に応じた移動経路を生成する機能を備えている。
また、車両制御部24は、当該経路生成部32において生成された移動経路に沿って移動をするのに必要な操舵量や駆動力を算出する車両操作部34を有している。当該車両操作部34は、算出した操舵量及び駆動力に応じたステアリング操作及びアクセル操作を行うべく対応するアクチュエータ6a、8aを制御する。
ここで、環境認識・自己位置計測部22のLRFデータ処理部28においては、LRF10により検出された測距データから障害物の有無及び路面の起伏や穴の有無を判定し、環境地図生成部30において、環境地図上で対応する領域に当該判定結果を反映させて環境地図を生成している。
以下、当該環境認識・自己位置計測部22のLRFデータ処理部28及び環境地図生成部30において実行される路面状態及び障害物の検出制御及び環境地図の生成制御について説明する(環境地図生成方法)。
ここで図3〜6を参照すると、無人車両1の進路上の路面状態に応じたLRF10による受光パルス波形の変化についての説明図が示されており、以下これらの図に基づいて各状態における測距データについて説明する。
まず、図3には、無人車両1の進路上の路面が平坦路である場合の受光パルス波形について示されている。
図3に示すように、LRF10から照射されたレーザは遠方に向かうほど拡がりをもち、ある範囲の視野をもって路面に到達する。LRF10が備える受光素子は路面から反射したレーザを受光すると電圧値が上がり図3に示すような波形を示す。当該電圧値が所定の閾値を超えた時点を受光開始時点とし、LRF10からレーザを照射した時点から受光開始時点までの時間より測距値Rが求められる。そして、当該パルス波形のパルス幅に相当する、受光開始時点から受光パルスが閾値を下回るまでの閾値超越時間ΔTは、視野の幅(x方向の幅)に対応している。
次に、図4には、無人車両1の進路上の路面に小さな起伏がある場合の受光パルス波形について示されている。
図4に示すように、LRF10から照射されたレーザの視野内の路面に、当該視野内に収まる程度の小さな起伏があると、当該起伏の高さに応じて受光パルスの電圧値の立ち上がりが一部途切れることとなる。従って、この場合の受光パルス波形では、手前側の第1パルス(第1のパルス)と奥側の第2パルス(第2のパルス)の2つのパルスの立ち上がりが生じ、第1パルスのパルス幅は第1閾値超越時間ΔT1に相当し、第2パルスのパルス幅は第2閾値超越時間ΔT2に相当する。このため図4に示すように、LRF10では、レーザの照射から第1パルスの立ち上がり開始時点までの時間に基づく第1測距値R1と、第2パルスの立ち上がり開始時点までの時間に基づく第2測距値R2が計測されることとなる。
次に、図5には、無人車両1の進路上の路面に穴がある場合の受光パルス波形について示されている。
図5に示すように、LRF10から照射されたレーザの視野内の路面に、当該視野内に収まる程度の穴がある場合も上記図4と同様に、受光パルスの電圧値の立ち上がりが一部途切れることとなる。従って、この場合の受光パルス波形も、第1パルスと第2パルスの2つのパルスの立ち上がりが生じ、LRF10により第1測距値R1及び第2測距値R2が計測されることとなる。
当該図5に示すようにレーザ視野内の路面に穴がある場合は穴の中にレーザが入り込むため、上記図4で示すようにレーザ視野内の路面に起伏がある場合に比べて、第2測距値R2が延びる点で差異がある。
詳しくは、ここで、LRF10から照射されるレーザにおいて、無人車両1に対し手前側の視野始端に到達し第1測距値R1を得る光軸を第1測距光軸とし、この第1測距光軸の鉛直方向に対する角度を第1光軸角度θとする。また、LRF10から照射されるレーザの視野角度をLRF視野角度Δθとし、LRF10の設置高さをLRF高さHとする。これら第1光軸角度θ、LRF視野角度Δθ、LRF高さHはLRF10の仕様や設定等から既知の値である。
一方、LRF10から照射されるレーザにおいて、無人車両1に対して奥側の視野終端に到達する光軸、即ち第2パルスの立ち下がりに対応する光軸を視野終端光軸とすると、当該視野終端光軸の長さである視野終端測距値Rth(第2終端測距値)はこれら既知の値から算出することができる。具体的には、LRF高さH=第1測距値R1×cosθの関係と、視野終端測距値Rth=H/cos(θ+Δθ)の関係との連立方程式から、推定した視野終端測距値Rthを算出できる。
また、第2パルスの立ち上がりまでの時間から計測される第2測距値R2は、LRF10から穴の奥側の側面まで延びる第2測距光軸の長さに相当する。この第2測距光軸において、平坦路を測距した場合の平坦時第2測距値Rth’も既知の値から算出することができる。これは、まず第1パルスの視野角度(第1パルス視野角度)Δθ’が、既知の値であるLRF視野角度Δθ、第1パルスの閾値超越時間ΔT1、視野全体の幅長さTfovの比から求まる。具体的には第1パルス視野角度Δθ’=Δθ×(ΔT1/Tfov)から求まる。
これにより、第2測距光軸の鉛直方向に対する角度は第1光軸角度θと第1パルス視野角度Δθ’とを加算した角度θ+Δθ’となることから、三角関数に基づき平坦時第2測距値Rth’=H/cos(θ+Δθ’)となる。
従って、図5に示すようにレーザ視野内の路面に穴がある場合は、図4に示すようにレーザ視野内の路面に起伏がある場合と異なり、第2測距値R2は平坦時第2測距値Rth’より大になる。
また、図6には無人車両1の進路上の路面に比較的大きな大型穴がある場合の受光パルス波形について示されている。
図6に示すように、無人車両1の進路上の路面にレーザの視野に収まる範囲での大型穴がある場合は、第1パルス及び第2パルスのパルス幅がいずれも短くなる。そして、第2測距値R2は、上述した視野終端測距値Rthを超えることとなる。
(LRFデータ処理)
ここで、第1実施形態における環境認識・自己位置計測部22は、LRFデータ処理部28において、測距値に基づく障害物の判定に加えて、以上のようなLRF10からのレーザの視野と路面状態の関係に基づき遠方の穴の存在可能性についての判定を行う。
穴の存在可能性についての判定では、上記図5、6で示したように、照射した1パルスのレーザに対し、受光したレーザのパルス波形に少なくとも2つのパルスの立ち上がりがある場合には、穴がある可能性があると判定する(測距情報処理手段、測距情報処理ステップ)。
具体的には、図7にLRFデータ処理部において実行される第1実施形態におけるLRFデータ処理を示すフローチャートが示されており、以下同フローチャートに基づき第1実施形態におけるLRFデータ処理について説明する。なお、図7では、LRF10から照射した1パルス分のレーザにより得られる測距データについて行う処理を示しており、LRFデータ処理部28は同処理を、得られた測距データ毎に繰り返し行うものである。
まず、図7のステップS10として、LRFデータ処理部28は、LRF10により測距された計測点における測距データを、ジャイロセンサ4により検出される無人車両1の姿勢角に基づき環境地図の生成に合わせた座標情報へ座標変換する。例えば、LRF10により測距される計測点の測距データは距離と角度を有しており、当該測距データをx、y、zの直交3軸からなるデカルト座標系に座標変換する。なお、上記図4に基づき説明したように、測距値が2つ得られた場合には、第1測距値R1を座標変換する。
続くステップS11において、LRFデータ処理部28は、隣接する計測点間の高さ(z成分)の差分を算出して、当該差分が予め定めた所定の差分より大であるか否かを判別することで、障害物の有無を判定する。当該判別結果が偽(No)である場合、即ち隣接点との差分がない又は差分が小さい場合は、ステップS12に進む。
ステップS12において、LRFデータ処理部28は、当該計測点は障害物を検出するものではなく走行可能であると判断し、計測点評価結果値Aとして、走行可能であることを示す値1を入力する(A=1)。
一方、上記ステップS11の判別結果が真(Yes)である場合、即ち隣接点との差分が大きく変化しているような場合は、ステップS13に進む。
ステップS13においてLRFデータ処理部28は、当該計測点はなんらかの障害物を検出していると判断し、計測点評価結果値Aとして、障害物があることを示す値2を入力する(A=2)。
LRFデータ処理部28はここまでの上記ステップS10〜S13において計測点の評価を行っており、ここまでの処理を計測点評価処理という。そして、以下のステップS14からは計測した視野についての評価を行うものであり、以下の処理を計測視野評価処理という。
ステップS14において、LRFデータ処理部28は、照射したレーザ1パルスに対し、受光して得られた測距値が複数あるか否かを判別する。当該判別結果が真(Yes)である場合、即ち、レーザ1パルスに対し、受光パルスの立ち上がりが2つ以上あるような場合には、次のステップS15に進む。
ステップS15において、LRFデータ処理部28は、図5、6に示したように計測視野内の路面に穴がある可能性があると判断し、計測視野評価結果値Bとして穴がある可能性があることを示す値1を入力し(B=1)、ステップS16に進む。
一方、上記ステップS14において、LRF10より取得した測距値が1つであり当該判別結果が偽(No)であった場合には、視野評価結果値Bを入力することなく計測視野評価処理を終了し、ステップS16に進む。
ステップS16において、LRFデータ処理部28は、上記計測点評価結果値A及び視野評価結果値Bからなる評価結果データを環境地図生成部30へと送信し当該処理をリターンする。
(環境地図生成処理)
次に、環境地図生成部30が上記LRFデータ処理部28から受信した評価結果データに基づき環境地図を生成する(環境地図生成手段、環境地図生成ステップ)。以下、当該環境地図生成部30において実行される環境地図の生成制御について説明する。
ここで、図8を参照すると、環境地図生成部30において実行される環境地図生成処理の流れについてのフローチャートが示されており、以下このフローチャートに沿って説明する。
まず、ステップS20において、環境地図生成部30は上記LRFデータ処理部28から受信した計測点評価結果値Aが走行可能状態を示す値1であるか否かを判別する。当該判別結果が偽(No)である場合、即ち計測点評価結果値Aが障害物であることを示す値2である場合は、ステップS21に進む。
ステップS21において、環境地図生成部30は、環境地図上において計測点に対応する位置(グリッド)のみに計測点評価結果値Aの結果を登録する。具体的には、計測点に対応した1つのグリッドについて障害物があり、走行不可能であることを登録する。
一方、計測点評価結果値Aが走行可能状態を示す値1であり、上記ステップS20の判別結果が真(Yes)である場合は、ステップS22に進む。
ステップS22において、環境地図生成部30は、上記LRFデータ処理部28から受信した計測視野評価結果値Bがレーザ視野内の路面に穴がある可能性があることを示す値1であるか否かを判別する。当該判別結果が偽(No)である場合、即ち計測視野評価結果値Bがない場合にはステップS23に進む。
ステップS23において、環境地図生成部30は、計測視野の範囲におけるグリッドを走行可能領域として登録する。
一方、上記ステップS22の判別結果が真(Yes)である場合、即ち計測視野評価結果値Bがレーザ視野内の路面に穴がある可能性があることを示す値1である場合には、ステップS24に進む。
ステップS24において、環境地図生成部30は、当該計測視野内のグリッドを走行不可能な領域として登録する。
環境地図生成部30は、上記ステップS21、S23、S24において対応するグリッドに走行可能又は走行不可能の登録をした後当該処理をリターンする。このように、環境地図生成部30は、無人車両1の走行に伴い以上の処理を繰り返していくことで、環境地図を生成する。
このように第1実施形態における環境認識・自己位置計測部22は、LRFデータ処理部28におけるLRFデータ処理として、まず計測点の評価を行い、障害物の有無を判定する。そして、LRFデータ処理部28は、計測点の評価に加えて計測視野全体の評価も行っており、1度の走査で広範囲のグリッドについて、走行可能の可否(路面状態)を登録することができる。このため、たとえ無人車両1に揺動等が生じても、未計測なグリッドが生じるのを防ぐことができる。
そして、当該計測視野内の評価において測距値が複数得られた場合には、計測点よりも前方に穴がある可能性があることを、いち早く検出することができる。なお、測距値が複数得られる状況としては、鏡や水たまりのようなレーザを反射する物が路面にある場合があり、このような場合も穴がある可能性があると判定する。そして、視野内の路面に穴がある可能性があると判定された場合には当該視野を走行不可能な領域として登録することで、早期に減速や方向転換を行うことができ、走行安全性を確保することができる。
このように、LRF10のレーザの視野と受光パルスとの関係を利用することで、穴検出用のセンサを増加する等のコスト増加を抑えることができ、遠方の環境をいち早く判断し安全な自律走行を実現することができる。
<第2実施形態>
次に本発明の第2実施形態に係る環境地図生成制御装置について説明する。
第2実施形態では、環境地図生成制御装置を備えた無人車両の構成及びそのコンピュータユニットの構成は、上記第1実施形態と同一であり、制御も一部同一であることから、同じ構成及び同じ制御については同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
(LRFデータ処理)
第2実施形態では、主に環境認識・自己位置計測部22のLRFデータ処理部28において行われる判定が第1実施形態と異なっている。第1実施形態ではLRFデータ処理部28において、穴の存在可能性があるか否かについての判定を行っているのに対し、第2実施形態では、さらに穴と起伏の判定及び識別を行うこととしている。
具体的には、第2実施形態のLRFデータ処理部28は、測距値に基づく障害物の判定に加えて、上記図3〜6で示したようなLRF10からのレーザの視野と路面状態の関係に基づき計測視野内の路面の穴及び起伏の判定を行う。
計測視野内の穴及び起伏の判定では、上記図3〜6で示したように、照射した1パルスのレーザに対し、受光したレーザのパルス波形に2つのパルスの立ち上がりがある場合に、LRF10により第2測距値R2を取得するとともに(第2測距値取得手段、第2測距値取得ステップ)、平坦時第2測距値Rth’を算出し(平坦時第2測距値算出手段、平坦時第2測距値算出ステップ)、当該第2測距値R2と平坦時第2測距値Rth’とを比較することで穴と起伏との識別を行う(測距情報処理手段、測距情報処理ステップ)。なお、受光したレーザのパルス波形に3つ以上のパルスの立ち上がりがある場合においても、そのうちの2つのパルスを第1パルス及び第2パルスとすればよい。
ここで、図9に第2実施形態におけるLRFデータ処理部28において実行されるLRFデータ処理を示すフローチャートが示されており、以下同フローチャートに基づきLRFデータ処理について説明する。なお、図9においても図7と同様に、LRF10から照射した1パルス分のレーザにより得られる測距データについて行う処理を示しており、LRFデータ処理部28は同処理を、得られた測距データ毎に繰り返し行うものである。
まず、図9のステップS30として、上記第1実施形態と同様の計測点評価処理を行う。つまり、LRFデータ処理部28は、上述した図7のステップS10〜S13と同様に、LRF10により測距された計測点における測距データを座標変換し、障害物の有無を判定する。計測点が走行可能であると判断した場合は、計測点評価結果値Aとして走行可能であることを示す値1を入力し(A=1)、計測点が障害物を検出していると判断した場合は、計測点評価結果値Aとして障害物があることを示す値2を入力する(A=2)。
そして、第2実施形態におけるLRFデータ処理部28は、以下のように計測視野評価処理を行う。
まず、当該LRFデータ処理部28は、ステップS31において、照射したレーザ1パルスに対し、受光して得られた測距値が複数あるか否かを判別する。当該判別結果が真(Yes)である場合、即ち、レーザ1パルスに対し、受光パルスの立ち上がりが2つあるような場合には、次のステップS32に進む。
ステップS32において、LRFデータ処理部28は、受光した第1パルス及び第2パルスそれぞれのパルス幅に相当する第1閾値超越時間ΔT1及び第2閾値超越時間ΔT2を取得する。
そして、次のステップS33において、取得した第1閾値超越時間ΔT1が予め定められた第1所定時間T1より小であり、且つ、第2閾値超越時間ΔT2が予め定められた第2所定時間T2より小であるか否かを判別する。当該第1所定時間T1及び第2所定時間T2は、上記図6に示したような大型穴を識別するための閾値であり、視野の大きさに応じて設定される値である。当該判別結果が真(Yes)である場合、即ち図6のように、第1閾値超越時間ΔT1、第2閾値超越時間ΔT2のいずれもが十分短い場合には、ステップS34に進む。
ステップS34において、LRFデータ処理部28は、図5に基づき説明した視野終端測距値Rthを算出する(第2終端測距値算出手段、第2終端測距値算出ステップ)。
続くステップS35において、LRFデータ処理部28は、第2測距値R2が視野終端測距値Rthより大であるか否かを判別する。当該判別結果が真(Yes)である場合は、ステップS36に進む。
ステップS36において、LRFデータ処理部28は、図6に示したように計測視野内の路面に第2測距値R2が視野終端測距値Rthを超えるような大型穴があると判断し、計測視野評価結果値Bとして穴があることを示す値1を入力する(B=1)。
一方、上記ステップS33において、第1閾値超越時間ΔT1又は第2閾値超越時間ΔT2が対応する所定時間T1、T2より長く、判別結果が偽(No)である場合はステップS37に進む。また、上記ステップS35において、第2測距値R2が視野終端測距値Rth以下であり、判別結果が偽(No)である場合も、ステップS37に進む。
ステップS37において、LRFデータ処理部28は、図5に基づき説明した平坦時第2測距値Rth’を算出する。
続くステップS38において、LRFデータ処理部28は、第2測距値R2が平坦時第2測距値Rth’より大であるか否かを判別する。当該判別結果が真(Yes)である場合は、図5に示したように計測視野内の路面に穴があると判断し、上述したステップS36に進む。そして、ステップS36において、LRFデータ処理部28は、視野評価結果値Bとして穴があることを示す値1を入力する。
一方、ステップS38の判別結果が偽(No)である場合、即ち第2測距値R2が平坦時第2測距値Rth’以下である場合には、ステップS39に進む。
ステップS39において、LRFデータ処理部28は、図4に示したように計測視野内の路面に起伏があると判断して、視野評価結果値Bとして起伏があることを示す値2を入力する。
上記ステップS36又はステップS39において計測視野内の路面の穴と起伏との識別を行うことで計測視野評価処理を終了し、ステップS40に進む。なお、上記ステップS31において、LRF10より取得した測距値が1つであり当該判別結果が偽(No)であった場合には、視野評価結果値Bを入力することなく計測視野評価処理を終了し、ステップS40に進む。
ステップS40において、LRFデータ処理部28は、上記計測点評価結果値A及び視野評価結果値Bからなる評価結果データを環境地図生成部30へと送信し当該処理をリターンする。
(環境地図生成処理)
次に、第2実施形態における環境地図生成部30が上記LRFデータ処理部28から受信した評価結果データに基づき環境地図を生成する(環境地図生成手段、環境地図生成ステップ)。当該第2実施形態の環境地図生成部30において実行される環境地図の生成制御は、環境地図生成処理の流れについて、上記第1実施形態と同様に図8のフローチャートにより示される。以下図8のフローチャートに沿って第2実施形態における環境地図生成処理について説明する。
まず、第2実施形態における環境地図生成部30は、ステップS20において、上記LRFデータ処理部28から受信した計測点評価結果値Aが走行可能状態を示す値1であるか否かを判別する。当該判別結果が偽(No)である場合、即ち計測点評価結果値Aが障害物であることを示す値2である場合は、ステップS21に進む。
ステップS21において、環境地図生成部30は、環境地図上において計測点に対応する位置(グリッド)のみに計測点評価結果値Aの結果を登録する。具体的には、計測点に対応した1つのグリッドについて障害物があり、走行不可能であることを登録する。
一方、計測点評価結果値Aが走行可能状態を示す値1であり、上記ステップS20の判別結果が真(Yes)である場合は、ステップS22に進む。
ステップS22において、環境地図生成部30は、上記LRFデータ処理部28から受信した計測視野評価結果値Bが穴であることを示す値1であるか否かを判別する。当該判別結果が偽(No)である場合、即ち計測視野評価結果値Bがない場合又は起伏があることを示す値2である場合にはステップS23に進む。
ステップS23において、環境地図生成部30は、計測視野の範囲におけるグリッドは平坦路又は小さな起伏と判断し、走行可能領域として登録する。
一方、上記ステップS22の判別結果が真(Yes)である場合、即ち計測視野評価結果値Bが穴であることを示す値1である場合には、ステップS24に進む。
ステップS24において、環境地図生成部30は、当該計測視野内のグリッドを走行不可能な領域として登録する。
環境地図生成部30は、上記ステップS21、S23、S24において対応するグリッドに走行可能又は走行不可能の登録をした後当該処理をリターンする。このように、環境地図生成部30は、無人車両1の走行に伴い以上の処理を繰り返していくことで、環境地図を生成する。
ここで、図10を参照すると、第2実施形態の環境地図生成制御装置のように計測視野内において穴と起伏の判定を行った場合の環境地図生成の変遷が示されている。以下同図に基づき本実施形態に係る移動体の環境地図生成制御装置の作用効果について説明する。なお、図10に示す環境地図はx、y方向に等間隔にグリッドが区画されており、破線で示す領域が4ラインLRF10のうち最も手前側の1ライン分のレーザ1パルスに対応する平坦視野幅を示しており、ハッチングされた領域が走行可能と登録された領域、塗りつぶされた領域が走行不可能と登録された領域をそれぞれ示している。LRF10は無人車両1の走行に伴い車幅方向(y方向)に走査を行うものである。
図10(a)に示すように、計測点の評価においては、第1測距値R1が得られる計測視野の最も手前のグリッドのみ(1行分)について走行可能の可否を登録することとなる。そして、障害物があると判定した場合には対応するグリッドを走行不可能な領域として登録する。
また、本実施形態では、計測点の評価に加えて計測視野全体の評価も行っていることで、1度の走査で広範囲(x方向に4行分)のグリッドについて、走行可能の可否(路面状態)を登録することができる。そして、図10(b)に示すように、無人車両1の走行に伴い前回評価した領域と一部重複しながら、前方へと走行可能の可否を更新していくこととなる。このため、たとえ無人車両1に揺動等が生じても、未計測なグリッドが生じるのを防ぐことができる。
また、第2実施形態の環境地図生成制御装置では、計測視野の評価を行うことで図10(c)に示すように、計測点よりも前方に穴や起伏があることを、いち早く検出することができる。そして、視野内の路面に穴があると判定された場合には当該視野を走行不可能な領域として登録することで、走行安全性を確保することができる。
一方で、視野内に収まる程度の小さな起伏があるグリッドは、走行可能な領域として登録することで、無人車両1の走行可能範囲を不要に狭めることを抑制することができる。
このように、第2実施形態の環境地図生成制御装置においても、LRF10のレーザの視野と受光パルスとの関係を利用することで、穴検出用のセンサを増加する等のコスト増加を抑えることができる。そして当該第2実施形態の環境地図生成制御装置では、穴と起伏との識別をすることでより正確な環境地図を生成することができ、安全且つより効率的な自律走行を実現することができる。
以上で本発明に係る実施形態についての説明を終えるが、実施形態は上記実施形態に限られるものではない。
上記実施形態では、移動体を無人車両としているが、移動体は車両に限られるものではなく、例えば自律歩行をするロボット等でも構わない。
また、移動体は自律型移動体に限られるものではなく、遠隔操縦又は運転者が自ら搭乗して運転するような車両やロボット等にも本発明を適用することができる。例えば、運転者が搭乗する自動車において、本発明により生成した環境地図を用いて周辺環境を認識し、当該周辺環境に応じて運転支援したり、衝突回避のために警告表示や自動的にブレーキ制御したりしてもよい。
また、上記第2実施形態では、穴の大きさに関わらず図9のステップS35において視野評価結果値Bとして穴があることを示す値1を入力しているが、大型穴とそれ以外の比較的小さな穴とを区別した視野評価結果としても構わない。例えば、車両の車輪よりも十分に小さな穴である場合には環境地図の生成の際に走行可能な領域として登録するような視野評価結果を作っても構わない。
また、上記実施形態の環境地図生成部30は、各グリッドに走行可能又は走行不可能な領域であることを登録することで環境地図を生成しているが(図8のステップS21、23、24)、環境地図を生成する方法はこれに限られるものではない。例えば、走行可能、走行不可能の他に、路面状態に応じて、減速する領域、再計測する領域等、他の制御を行う領域を登録してもよい。
1 無人車両(移動体)
2 GPS受信機
4 ジャイロセンサ
6 ステアリング
6a、8a アクチュエータ
8 アクセル
10 LRF(測距手段)
20 コンピュータユニット
22 環境認識・自己位置計測部
24 車両制御部
26 自己位置評定部
28 LRFデータ処理部(第2測距値取得手段、平坦時第2測距値算出手段、測距情報処理手段、第2終端測距値算出手段)
30 環境地図生成部(環境地図生成手段)
32 経路生成部
34 車両操作部

Claims (9)

  1. 移動体の移動制御に用いる環境地図を生成する移動体の環境地図生成制御装置であって、
    前記移動体から路面に向けてパルスレーザを照射し、反射したレーザを受光することで測距を行う測距手段と、
    前記測距手段より照射した1パルスのレーザに対し、受光したレーザのパルス波形に2つ以上のパルスの立ち上がりがある場合には、照射した前記レーザの視野内の路面に穴がある可能性があると判定する測距情報処理手段と、
    前記測距情報処理手段により判定された路面状態を登録して環境地図を生成する環境地図生成手段と、
    を備えることを特徴とする移動体の環境地図生成制御装置。
  2. 前記測距情報処理手段は、前記測距手段より照射した1パルスのレーザに対し、受光したレーザのパルス波形に2つ以上のパルスの立ち上がりがある場合には、照射した前記レーザの視野内の路面に穴又は起伏があると判定することを特徴とする請求項1記載の移動体の環境地図生成制御装置。
  3. 前記測距手段より照射した1パルスのレーザに対し、受光したレーザのパルス波形に第1のパルスと第2のパルスの2つのパルスの立ち上がりがある場合に、当該第2のパルスの立ち上がりに対応する第2測距値を取得する第2測距値取得手段と、
    前記第2のパルスの立ち上がりに対応する光軸で平坦路を測距した場合を推定した平坦時第2測距値を算出する平坦時第2測距値算出手段と、を備え、
    前記測距情報処理手段は、前記第2測距値取得手段により取得した前記第2測距値が、前記平坦時第2測距値算出手段により算出した前記平坦時第2測距値よりも大である場合は前記測距手段により照射した前記レーザの視野内の路面に穴があると判定し、前記第2測距値が前記平坦時第2測距値以下である場合は前記視野内の路面に起伏があると判定することを特徴とする請求項2記載の移動体の環境地図生成制御装置。
  4. 前記第2のパルスの立ち下がりに対応する光軸による測距値に相当する第2終端測距値を算出する第2終端測距値算出手段を備え、
    前記測距情報処理手段は、前記第2測距値取得手段により取得した前記第2測距値が、前記第2終端測距値算出手段により算出される前記第2終端測距値より大である場合は、前記レーザの視野内の路面に穴があると判定することを特徴とする請求項3記載の移動体の環境地図生成制御装置。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の環境地図生成制御装置を有し、
    生成された環境地図に基づき移動経路を生成し、当該移動経路に沿って移動を行う移動制御手段を備えることを特徴とする移動体。
  6. 移動体の移動制御に用いる環境地図を生成する移動体の環境地図生成方法であって、
    前記移動体から路面に向けてパルスレーザを照射し、反射したレーザを受光することで測距を行う測距ステップと、
    前記測距ステップにて照射した1パルスのレーザに対し、受光したレーザのパルス波形に2つ以上のパルスの立ち上がりがある場合には、照射した前記レーザの視野内の路面に穴がある可能性があると判定する測距情報処理ステップと、
    前記測距情報処理ステップにて判定された路面状態を登録して環境地図を生成する環境地図生成ステップと、
    を備えることを特徴とする移動体の環境地図生成方法。
  7. 前記測距情報処理ステップにおいて、前記測距ステップにて照射した1パルスのレーザに対し、受光したレーザのパルス波形に2つ以上のパルスの立ち上がりがある場合には、照射した前記レーザの視野内の路面に穴又は起伏があると判定することを特徴とする請求項6記載の移動体の環境地図生成方法。
  8. 前記測距ステップにて照射した1パルスのレーザに対し、受光したレーザのパルス波形に第1のパルスと第2のパルスの2つのパルスの立ち上がりがある場合に、当該第2のパルスの立ち上がりに対応する第2測距値を取得する第2測距値取得ステップと、
    前記第2のパルスの立ち上がりに対応する光軸で平坦路を測距した場合を推定した平坦時第2測距値を算出する平坦時第2測距値算出ステップと、を備え、
    前記測距情報処理ステップにおいて、前記第2測距値取得ステップにて取得した前記第2測距値が、前記平坦時第2測距値算出ステップにより算出した前記平坦時第2測距値よりも大である場合は前記測距ステップにて照射した前記レーザの視野内の路面に穴があると判定し、前記第2測距値が前記平坦時第2測距値以下である場合は前記視野内の路面に起伏があると判定することを特徴とする請求項7記載の移動体の環境地図生成方法。
  9. 前記第2のパルスの立ち下がりに対応する光軸による測距値に相当する第2終端測距値を算出する第2終端測距値算出ステップを備え、
    前記測距情報処理ステップにおいて、前記第2測距値取得ステップにて取得した前記第2測距値が、前記第2終端測距値算出ステップにて算出された前記第2終端測距値より大である場合は、前記レーザの視野内の路面に穴があると判定することを特徴とする請求項8記載の移動体の環境地図生成方法。
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