JP2015052536A - 計測装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】計測面に関する計測値を得るのに有利な計測装置を提供する。【解決手段】計測面で反射した計測光と参照面で反射した参照光とを干渉させて得られる干渉信号から前記計測面に関する計測値を得る計測装置であって、前記干渉信号を生成する干渉光学系を含む計測ヘッドと、前記計測面におけるアライメントターゲットの位置を前記干渉信号に基づいて求め、前記アライメントターゲットの位置と前記干渉信号とに基づいて、前記計測値を求める処理部と、を有することを特徴とする計測装置を提供する。【選択図】図1
Description
本発明は、計測面に関する計測値を得る計測装置に関する。
天体観測のために地上に設置される望遠鏡の主鏡の大きさは、望遠鏡の性能を向上させるために、次第に大きくなってきている。例えば、すばる望遠鏡においては、1枚のミラーで構成される主鏡は、8.2mの大きさを有する。
近年では、複数の六角形のミラー(セグメントミラー)を繋ぎ合わせて構成された複合ミラーを主鏡として用いる望遠鏡が提案されている。例えば、TMT(Thirty Meter Telescope)の主鏡は、492枚のセグメントミラー(外周円の直径1.5m、対角の長さ1.44mの六角形のミラー)からなる複合ミラーを用いて、その有効口径30mを実現しようとしている。
このような複合ミラーを構成するセグメントミラーを高精度に製造するためには、その反射面(ミラー面)を形成するための基板の形状(表面形状)を正確に計測する必要がある。例えば、TMTの主鏡を構成するセグメントミラーの計測においては、数nmRMS程度の高い計測精度が必要とされている。このように大きな面の表面形状を数nmRMS程度の精度で計測する技術として、接触型プローブを用いた計測装置が提案されている(特許文献1及び2参照)。
TMTの設置が想定されているハワイのマウナケア山の山頂付近は、その温度が2℃前後の低温になるため、通常、セグメントミラーが計測される23℃の室温とは20℃程度の温度差がある。このため、セグメントミラーの基板の熱収縮や計測時に用いる基板の取り付け冶具などの熱変形による計測誤差を考慮して、マウナケア山の山頂付近の温度と同じ2℃前後の低温においてセグメントミラー(の基板)を計測することが要求されている。
そこで、2℃前後の低温に維持された恒温チャンバーの内部に計測物(セグメントミラー)を収納して、恒温チャンバーの上面に光が透過する透過窓を配置し、かかる透過窓を介して計測物の形状を計測する非接触型プローブを用いた計測装置が提案されている。
一方、計測装置では、セグメントミラーの基板などの計測物を計測装置に設置したときの設置位置の正確さに応じて発生する計測誤差を低減することが重要となる。計測プローブに対する計測物の設置位置の誤差に起因する計測誤差(セッティング誤差)は、数nmRMS程度の非常に高い精度で計測物を計測する場合、無視できないものとなる。セッティング誤差を低減する技術は、特許文献2に開示されている。
特許文献2では、図17に示すように、計測物Taの設置位置を示す3つの球面Tb、Tc及びTdを、計測物Taの表面に設けている。そして、計測物Taの表面に設けられた3つの球面Tb、Tc及びTdを接触型プローブCPで走査することで、セッティング誤差の原因となる接触型プローブCPに対する計測物Taの設置位置の誤差を低減させている。
しかしながら、特許文献2の技術では、接触型プローブの先端形状が大きく、且つ、計測物の表面に設けられた球面も大きいため、接触型プローブと計測物との高精度な位置合わせが難しい。その結果、計測物の形状を数nmRMS程度の精度で計測することが困難である。
また、上述したように、恒温チャンバーの内部に配置された計測物を計測する場合、接触型プローブでは、恒温チャンバーの隔壁が障害となり、計測物の表面に設けられた球面を走査することができない。従って、セッティング誤差の原因となる接触型プローブに対する計測物の設置位置の誤差を低減させることができない。
一方、恒温チャンバーに配置された透過窓を介して計測物の形状を計測する非接触型プローブを用いた計測装置は、恒温チャンバーの内部に配置された計測物の設置位置の誤差を低減するための構成を有していない。従って、かかる計測装置では、非接触型プローブに対する計測物の設置位置の誤差に起因するセッティング誤差を低減することができず、計測物の形状を数nmRMS程度の精度で計測することが困難である。
本発明は、このような従来技術の課題に鑑みてなされ、計測面に関する計測値を得るのに有利な計測装置を提供することを例示的目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての計測装置は、計測面で反射した計測光と参照面で反射した参照光とを干渉させて得られる干渉信号から前記計測面に関する計測値を得る計測装置であって、前記干渉信号を生成する干渉光学系を含む計測ヘッドと、前記計測面におけるアライメントターゲットの位置を前記干渉信号に基づいて求め、前記アライメントターゲットの位置と前記干渉信号とに基づいて、前記計測値を求める処理部と、を有することを特徴とする。
本発明の更なる目的又はその他の側面は、以下、添付図面を参照して説明される好ましい実施形態によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、例えば、計測面に関する計測値を得るのに有利な計測装置を提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。なお、各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態における計測装置1の構成を示す概略図である。図2は、計測装置1の外観を示す概略図である。計測装置1は、計測面(物体の面)で反射した計測光の光路長の変化を計測する機能を有し、本実施形態では、ヘテロダイン干渉方式を利用した非接触型プローブ(計測ヘッド)を備えた3次元形状計測装置として具現化される。計測装置1は、干渉光学系によって生成される干渉信号から計測面に関する計測値(例えば、計測面の形状に関する計測値)を得る。計測装置1は、例えば、曲率を有し、外周円の直径が1mを超すような計測面の形状(例えば、望遠鏡の主鏡として使用可能な複合ミラーを構成するセグメントミラーやその基板の表面形状)の計測に好適である。
図1は、本発明の第1の実施形態における計測装置1の構成を示す概略図である。図2は、計測装置1の外観を示す概略図である。計測装置1は、計測面(物体の面)で反射した計測光の光路長の変化を計測する機能を有し、本実施形態では、ヘテロダイン干渉方式を利用した非接触型プローブ(計測ヘッド)を備えた3次元形状計測装置として具現化される。計測装置1は、干渉光学系によって生成される干渉信号から計測面に関する計測値(例えば、計測面の形状に関する計測値)を得る。計測装置1は、例えば、曲率を有し、外周円の直径が1mを超すような計測面の形状(例えば、望遠鏡の主鏡として使用可能な複合ミラーを構成するセグメントミラーやその基板の表面形状)の計測に好適である。
計測装置1は、主な構成として、光源102と、ステージ112と、基準ミラー111と、干渉光学系103と、オートフォーカス系140と、検出部107Aと、第1処理部130と、第2処理部131とを有する。干渉光学系103は、主に、干渉光学系104及び干渉光学系105で構成される。計測装置1において、干渉光学系103は、非接触型プローブ(光プローブ)として機能する。
光源101及び102は、波長及び偏光方向が互いに異なる2つの光、本実施形態では、偏光方向が互いに直交するS偏光の光とP偏光の光とを射出する。光源101及び102には、一般には、波長663nmのHe−Neレーザが用いられ、光源101及び102から射出される光(平行光)は、直径6mm程度の大きさで用いられる。光源101及び光源102のそれぞれと後段の偏光ビームスプリッタとの間には、光ファイバやミラーなどが配置されていてもよい。
光源101から射出された光は、ステージ112に保持された干渉光学系104の偏光ビームスプリッタに入射する。かかる偏光ビームスプリッタは、S偏光の光を反射し、P偏光の光を透過するように構成されている。光源101から射出された光は、基準ミラー111と両面114とで反射した第1計測光の光路長の変化を求めるために用いられ、偏光ビームスプリッタや参照面となるコーナーキューブ113などを通過して検出部107Bで検出される。
光源102から射出された光は、ステージ112に保持された干渉光学系105の偏光ビームスプリッタ117に入射する。干渉光学系105は、光源102からの光を2つの光に分割し、一方の光を、両面ミラー114及び集光レンズ118を介して計測面121に入射させ、他方の光を参照面に入射させ、計測面121で反射した光と参照面で反射した光とを干渉させる光学系である。本実施形態では、コーナーキューブ116が参照面となる。
光源102から射出された光は、両面ミラー114と計測面121とで反射した第2計測光の光路長の変化を求めるために用いられる。なお、光源101及び102から射出された光は、図1では、Y軸又はZ軸に平行であるように図示されているが、実際には、若干の傾き誤差を含んでいる。
計測装置1は、ダブルパス光学系である干渉光学系104及びシングルパス光学系である干渉光学系105を含む干渉光学系103を用いて、第1計測光の光路長の変化及び第2計測光の光路長の変化を求める。これにより、計測装置1は、計測面121の形状を高精度に計測することができる。
ステージ112は、図2に示すように、X軸駆動部201及びY軸駆動部202によって、XY平面内で駆動される。また、ステージ112は、Y軸駆動部202及びZ軸駆動部203によって、YZ平面内で駆動される。X軸駆動部201、Y軸駆動部202及びZ軸駆動部203は、干渉光学系103を保持するステージ112を位置決めする位置決め機構として機能する。
偏光ビームスプリッタ117は、S偏光の光を反射し、P偏光の光を透過するように構成されている。従って、光源102からの光のうち、S偏光の光は偏光ビームスプリッタ117で反射してZ軸と略平行な光となり、λ/4板115に入射する。また、光源102からの光のうち、P偏光の光は偏光ビームスプリッタ117を透過してY軸と略平行な光となり、参照面としてのコーナーキューブ116に入射する。
λ/4板115に入射した光(計測光)は、λ/4板115を透過して円偏光の光となり、両面ミラー114で反射される。両面ミラー114で反射した光は、λ/4板115を再び透過してP偏光の光となり、偏光ビームスプリッタ117を透過し、集光レンズ118を介して、計測ステージ122に保持された計測面121の上に集光される(計測面121の上に焦点を結ぶ)。計測光を計測面121の上に集光させる際には、オートフォーカス系140が用いられる。
ここで、オートフォーカス系140について、計測光を計測面121の上に集光させる方法とともに説明する。計測装置1において、集光レンズ118は、オートフォーカス系(調整部)140によって、集光レンズ118の光軸に沿った方向における位置が制御されている。具体的には、オートフォーカス系140は、集光レンズ118の焦点深度の範囲内に計測面121上の計測箇所が収まる(位置する)ように、集光レンズ118と計測面121との間の距離を調整(制御)する。
オートフォーカス系140は、例えば、計測部142と、フォーカス制御部143とを含む。オートフォーカス系140は、干渉光学系103を保持するステージ112及びZ軸駆動部203を用いて、集光レンズ118の光軸に沿った方向における集光レンズ118の位置を制御する。計測部142は、集光レンズ118の光軸に沿った方向における位置(集光レンズ118によって集光される光のフォーカス状態)を計測する。また、フォーカス制御部143は、計測部142の計測結果(フォーカス状態)に基づいて、集光レンズ118の焦点深度の範囲内に計測面121上の計測箇所が収まるように、Z軸駆動部203によるステージ112の駆動を制御する。Z軸駆動部203は、上述したように、ステージ112をZ軸方向に駆動する駆動部であるため、ステージ112によって保持される干渉光学系103の集光レンズ118を、集光レンズ118の光軸に沿った方向に移動させることができる。
計測部142の構成の一例について説明する。集光レンズ118によって集光される光が集光レンズ118の焦点深度の範囲外となると、計測面121で反射して集光レンズ118を再度通過した光は平行光ではなく、収束又は発散する。従って、シリンドリカルレンズと4分割センサとで計測部142を構成し、計測面121で反射した光を、ハーフミラー141を介して計測部142に入射させることによって、フォーカス状態を計測することができる。なお、ハーフミラー141は、ハーフミラー141を透過する光(透過光)とハーフミラー141で反射される光(反射光)とを適当な割合で分割する光学部品であって、透過光と反射光とをそれぞれ50%に分割する光学部品に限定されるものではない。このように、計測部142は、計測面121で反射し、集光レンズ118に再度入射して、偏光ビームスプリッタ117を含む光学系に戻る光を利用して、フォーカス状態を計測することができる。
このようなダブルパス光学系の干渉光学系とシングルパス光学系の干渉光学系とを組み合わせて構成される非接触型プローブを備えた計測装置は、例えば、特願2012−165139に開示されている。
本実施形態の主な特徴として、計測面121の表面には、アライメントターゲットとしてのアライメントマーク119及び120が形成されている。また、計測装置1においては、オートフォーカス系140によって、集光レンズ118の焦点深度の範囲内に計測面121上の計測箇所が収まるよう調整することができる。従って、計測装置1は、オートフォーカス系140を利用して、計測面121の上のアライメントマーク119及び120に、集光レンズ118によって集光された光を照射する(入射させる)ことが可能である。
上述したように、計測装置1においては、集光レンズ118の焦点深度の範囲内に計測面121の上の計測箇所が収まるよう調整されている。従って、計測面121で反射した光(計測光)は、集光レンズ118を再び透過して平行光となり、偏光ビームスプリッタ117を透過してλ/4板115に入射する。
λ/4板115を透過して両面ミラー114で反射した計測光は、λ/4板115を再び透過してS偏光の光となる。λ/4板115を透過した計測光は、偏光ビームスプリッタ117及びハーフミラー106のそれぞれで反射され、レンズ108及びフォトダイオード109で構成された検出部107Aに入射する。なお、ハーフミラー106は、ハーフミラー106を透過する光(透過光)とハーフミラー106で反射される光(反射光)とを適当な割合で分割する光学部品であって、透過光と反射光とをそれぞれ50%に分割する光学部品に限定されるものではない。
一方、コーナーキューブ116に入射した光は、コーナーキューブ116で入射した方向に反射される。コーナーキューブ116で反射して、偏光ビームスプリッタ117に再び入射した光(参照光)は、偏光ビームスプリッタ117を透過し、偏光ビームスプリッタ117で反射した計測光とともに、ハーフミラー106で反射される。ハーフミラー106で反射した計測光及び参照光は、レンズ108及びフォトダイオード109で構成された検出部107Aに入射する。
検出部107Aでは、計測光と参照光との干渉光が検出され、かかる干渉光に対応する干渉信号、本実施形態では、ヘテロダイン干渉信号が取得される。計測装置1において、第1処理部130は、検出部107Aで検出されたヘテロダイン干渉信号の光量信号(強度)に基づいて、計測光、又は、計測光と参照光と合わせた信号光の光量の変化を求める。また、第2処理部131は、検出部107Aで検出されたヘテロダイン干渉信号の位相情報に基づいて、計測光の光路長の変化を求める。
計測装置1では、図2に示すX軸駆動部201及びY軸駆動部202によってステージ112をXY平面内で駆動させながら、第1処理部130によってヘテロダイン干渉信号の光量情報を取得する。換言すれば、干渉光学系105からの光、即ち、集光レンズ118によって集光される光が計測面121上の複数の位置(計測箇所)に入射するように、干渉光学系103を位置決めしながら第1処理部130でヘテロダイン干渉信号の光量情報を取得する。そして、第1処理部130で取得されるヘテロダイン干渉信号の光量情報に基づいて計測光の光量の変化を求めることで、計測面121の表面に形成されたアライメントマーク119及び120の位置(形状)を高精度に計測する。
また、計測装置1では、X軸駆動部201及びY軸駆動部202によってステージ112をXY平面内で駆動させながら、第2処理部131でヘテロダイン干渉信号の位相情報を取得する。換言すれば、干渉光学系105からの光、即ち、集光レンズ118によって集光される光が計測面121の上の複数の位置(計測箇所)に入射するように、干渉光学系103を位置決めしながら第2処理部131でヘテロダイン干渉信号の位相情報を取得する。そして、第2処理部131で取得されるヘテロダイン干渉信号の位相情報に基づいて計測光の光路長の変化を求めることで、計測面121の形状を計測する(計測値を得る)。
本実施形態では、干渉光学系103として、ヘテロダイン干渉方式を利用した非接触型プローブについて説明したが、干渉光学系103は、ホモダイン干渉方式を利用した非接触型プローブであってもよい。また、本実施形態の計測装置1は、ステージ112をXY平面内で移動させながら検出部107Aで干渉信号を取得して計測光の光量の変化及び光路長の変化を求めるものである。従って、計測装置1は、物体の表面形状に限らず当該変化に相関のある物体の特性を計測することが可能であり、例えば、物体の表面粗さを計測することもできる。
図3、図4(a)乃至図4(d)を参照して、集光レンズ118を含む干渉光学系103と、アライメントマーク119及び120が形成された計測面121とのXY面内(計測面内)でのアライメント(位置合わせ)を説明する。図3に示すように、干渉光学系103を構成する集光レンズ118によって計測光が集光され、集光ビーム301が形成されている。干渉光学系103をXY面内で移動させることで、計測面121に形成されたアライメントマーク119及び120のそれぞれに、集光ビーム301を照射する(入射させる)ことができる。集光ビーム301のスポットサイズ(径)は、集光レンズ118の光学設計に依存するが、直径10μmから直径100μm程度の大きさに絞り込むことができる。
また、計測装置1では、オートフォーカス系140によって、計測面121の上のアライメントマーク119及び120が集光レンズ118の焦点深度の範囲内に収まるように、集光レンズ118の光軸方向の位置を制御することが可能である。従って、干渉光学系103がX軸とY軸とを含むXY平面内で移動することで、集光レンズ118によって集光された集光ビーム301は、XY面内の任意の位置に移動することができる。
図4(a)は、アライメントマーク119の形状の一例を示す概略図である。なお、アライメントマーク119とアライメントマーク120とは同一の構成を有するため、ここでは、アライメントマーク119を例に説明する。アライメントマーク119は、4角形状の外枠と、かかる外枠の内側に配置された十字形状とを有する田の字マークである。アライメントマーク119は、Y軸方向に沿った3つの縦線403、404及び405と、X軸方向に沿った3つの横線とを含む。X軸方向及びY軸方向のそれぞれに沿った線は、図4(b)に示すように、石英からなる基板である計測面121の上に、幅w、深さdで形成されている。図4(b)は、アライメントマーク119の縦線403の断面を示す概略図である。アライメントマーク119は、例えば、4角形状の外枠を1mm角とし、X軸方向及びY軸方向のそれぞれに沿った線の幅wを100μm、深さをλ/4に相当する158nm程度とすればよい。但し、第1処理部130においてヘテロダイン干渉信号の光量信号がアライメントマーク119の形状に応じて良好に求めることができれば、アライメントマーク119は、上述した形状に限定されるものではない。換言すれば、ヘテロダイン干渉信号の光量信号から、基準位置に対するアライメントマーク119の位置が良好に求めることができればよい。
また、図4(b)には、干渉光学系103がX軸方向に移動することで、集光レンズ118によって集光された集光ビーム301が、計測面121に形成されたアライメントマーク119(の縦線403)の上を移動する様子も示している。干渉光学系103では、上述したように、オートフォーカス系140によって、計測面121の上のアライメントマーク119及び120が常に集光レンズ118の焦点深度の範囲内に収まるように、集光レンズ118の光軸方向の位置が制御されている。
集光レンズ118で集光された集光ビーム301をX軸方向又はY軸方向に移動させた場合について説明する。図4(b)には、集光ビーム301がアライメントマーク119の縦線403の上をX軸方向に移動した場合の集光スポット301a、301b、301c、301d及び301eが示されている。集光スポット301a乃至301eのそれぞれに対応するヘテロダイン干渉信号の光量分布(光量情報)408を図4(c)に示す。図4(c)を参照するに、光量408a、408b、408c、408d及び408eのそれぞれが集光スポット301a、301b、301c、301d及び301eに対応している。図4(c)では、アライメントマーク119の近傍での集光ビーム301のX軸方向(又はY軸方向)の位置を横軸に採用し、ヘテロダイン干渉信号の光量(Iop)を縦軸に採用している。
ここで、例えば、集光ビーム301のスポットサイズを10μm、アライメントマーク119の縦線403の幅wを5μm、深さdを計測光の代表的な波長であるHe−Neレーザの633nmのλ/4に相当する158nmとする。また、アライメントマーク119の縦線403乃至405のそれぞれの近傍でのヘテロダイン干渉信号の光量を、図4(d)に示すように、光量408、409及び410とする。図4(d)では、アライメントマーク119の近傍での集光ビーム301のX軸方向(又はY軸方向)の位置を横軸に採用し、ヘテロダイン干渉信号の光量(Iop)を縦軸に採用している。
計測装置1では、図4(c)及び図4(d)に示すように、アライメントマーク119の縦線403乃至405のそれぞれに対応した良好な光量408、409及び410を得ることが可能である。従って、集光ビーム301がアライメントマーク119の上を、例えば、X軸方向に移動した場合、アライメントマーク119のX軸方向の位置を高精度に示す光量408、409及び410を含む光量分布(光量情報)407を取得することができる。同様に、集光ビーム301を、アライメントマーク119の上をY軸方向に移動させることで、アライメントマーク119のY軸方向の位置を高精度に示す光量分布(光量情報)を取得することが可能である。
このようにして得られたアライメントマーク119のX軸方向及びY軸方向の位置に基づいて、アライメントマーク119の中心位置406と集光ビーム301のXY面内での位置関係を高精度に求めることが可能となる。また、集光ビーム301のスポットサイズやアライメントマーク119の縦線403の幅wや深さdなどの設計値を最適に調整することによって、図4(c)に示す光量分布408を、コントラストのより大きな光量分布にすることができる。
更に、計測装置1では、計測面121に形成されたアライメントマークの中心位置、即ち、2つのアライメントマーク119及び120のそれぞれの中心位置が計測面121上で既知である。従って、計測面121と集光ビーム301との相対的な位置関係、或いは、計測面121と集光レンズ118を含む干渉光学系103との相対的な位置関係を、計測面121の全面にわたって、数μm程度の高い精度で求めることができる。具体的には、図5に示すように、2つのアライメントマーク119及び120のそれぞれの計測面121上の位置座標(X1,Y1)及び(X2,Y2)が既知である。そして、2つのアライメントマーク119及び120の位置と、集光レンズ118を含む干渉光学系103との相対的な位置関係がわかっている。従って、干渉光学系103からの集光ビーム301を、計測面121の任意の位置に、数μm程度の高い精度で移動させることができる。
従って、干渉光学系103と計測面121とを数μm程度の高い精度でアライメントすることが可能となるため、干渉光学系103に対する計測面121の設置位置の誤差に起因する計測誤差、即ち、セッティング誤差を低減することができる。例えば、計測面121の形状を求める際の補正処理として、アライメントマーク119及び120と計測光との計測面内での位置ずれに基づいて、アライメントマーク119及び120と計測光とのアライメントを行う。そして、かかるアライメントが行われた後に取得されるヘテロダイン干渉信号に基づいて計測面121の形状を求めればよい。これにより、計測装置1は、セッティング誤差を著しく抑え、計測面121の形状を数nmRMS程度の高い精度で計測することができる。
また、ヘテロダイン干渉信号に基づいて計測面121の形状を求め、その求めた結果からアライメントマーク119及び120と計測光との計測面内での位置ずれによる誤差を除去してもよい。換言すれば、干渉光学系103と計測面121との相対的な位置ずれから、セッティング誤差を推定し、数値補正を行うことによってセッティング誤差を取り除いてもよい。この場合、計測や数値シミュレーションを予め行うことによって、干渉光学系103と計測面121との相対的な位置ずれに応じて発生するセッティング誤差を把握しておく必要がある。但し、干渉光学系103と計測面121との相対的な位置ずれに基づいて干渉光学系103と計測面121とのアライメントを行うことなく、計測面121の形状を、セッティング誤差を抑えて高精度に求めることができる。
更に、数値補正を行うことによってセッティング誤差を取り除く場合には、計測面121の形状を求めた後に、干渉光学系103と計測面121との相対的な位置ずれを求めてもよい。
また、図5に示すように、計測面121上の位置座標(X3,Y3)及び(X4,Y4)のそれぞれに位置する2つのエッジ部501及び502を、アライメントマーク119及び120の代わりに用いてもよい。計測面121のエッジ部501及び502の位置と、集光レンズ118を含む干渉光学系103との位置関係を求めることで、干渉光学系103からの集光ビーム301を、計測面121の任意の位置に、数μm程度の高い精度で移動させることができる。
<第2の実施形態>
図6は、本発明の第2の実施形態における計測装置2の構成を示す概略図である。計測装置2は、計測装置1と同様に、計測面で反射した計測光の光路長の変化を計測する機能を有し、本実施形態では、ヘテロダイン干渉方式を利用した非接触型プローブ(計測ヘッド)を備えた3次元形状計測装置として具現化される。
図6は、本発明の第2の実施形態における計測装置2の構成を示す概略図である。計測装置2は、計測装置1と同様に、計測面で反射した計測光の光路長の変化を計測する機能を有し、本実施形態では、ヘテロダイン干渉方式を利用した非接触型プローブ(計測ヘッド)を備えた3次元形状計測装置として具現化される。
計測装置2は、主な構成として、光源101と、ステージ112と、基準ミラー111と、干渉光学系601と、オートフォーカス系140と、検出部611と、第1処理部630と、第2処理部631とを有する。干渉光学系601は、本実施形態では、光源101からの光が計測面121と基準ミラー111との間を2回往復するダブルパスのヘテロダイン干渉系を構成する。計測装置2において、干渉光学系601は、非接触型プローブ(光プローブ)として機能する。また、第1の実施形態と同様に、計測面121の表面には、アライメントターゲットとしてのアライメントマーク607及び608が形成されている。
光源101から射出された光(平行光)は、ステージ112に保持された干渉光学系601の偏光ビームスプリッタ603に入射する。光源101は、波長及び偏光方向が互いに異なる2つの光、本実施形態では、偏光方向が互いに直交するS偏光の光とP偏光の光とを射出する。偏光ビームスプリッタ603は、S偏光の光を反射し、P偏光の光を透過するように構成されている。従って、光源101からの光のうち、S偏光の光は偏光ビームスプリッタ603で反射してZ軸と略平行な光となり、λ/4板602に入射する。また、光源101からの光のうち、P偏光の光は偏光ビームスプリッタ603を透過してY軸と略平行な光となり、参照面としてのコーナーキューブ604に入射する。
λ/4板602に入射した光は、λ/4板602を透過して円偏光の光となり、基準ミラー(基準面)111で反射される。基準ミラー111で反射した光は、λ/4板602を再び透過してP偏光の光となり、偏光ビームスプリッタ603を透過してλ/4板605に入射する。λ/4板605に入射した光は、λ/4板605を透過して円偏光の光となり、集光レンズ606を介して、計測ステージ122に保持された計測面121の上に集光される(計測面121の上に焦点を結ぶ)。計測光を計測面121の上に集光させる際には、オートフォーカス系140が用いられる。
計測面121で反射した光は、集光レンズ606を透過して平行光となり、λ/4板605に入射する。λ/4板605に入射した光は、λ/4板605を透過してS偏光の光となり、偏光ビームスプリッタ603で反射され、コーナーキューブ604に入射する。コーナーキューブ604で反射した光は、偏光ビームスプリッタ603で反射され、λ/4板605及び集光レンズ606を介して、再度、計測面121の上に集光される。計測面121で反射した光は、集光レンズ606を透過して平行光となり、λ/4板605に入射する。以下では、計測面121で2回反射された光を計測光と称する。λ/4板605に入射した計測光は、λ/4板605を透過してP偏光の光となり、偏光ビームスプリッタ603を透過してλ/4板602に入射する。λ/4板602に入射した光は、λ/4板602を透過して円偏光の光となり、基準ミラー(基準面)111で反射される。基準ミラー111で反射した光は、λ/4板602を再び透過してS偏光の光となり、偏光ビームスプリッタ603で反射され、レンズ610及びフォトダイオード609で構成された検出部611に入射する。
一方、コーナーキューブ604に入射した光は、コーナーキューブ604で入射した方向に反射され、偏光ビームスプリッタ603に入射する。以下では、計測面121で反射されることなく、コーナーキューブ604で反射された光を参照光と称する。偏光ビームスプリッタ603に入射した参照光は、偏光ビームスプリッタ603を透過し、偏光ビームスプリッタ603で反射した計測光とともに、検出部611に入射する。検出部611では、計測光と参照光との干渉光が検出され、かかる干渉光に対応する干渉信号、本実施形態では、ヘテロダイン干渉信号が取得される。
計測装置2において、第1処理部630は、検出部611で検出されたヘテロダイン干渉信号の光量信号(強度)に基づいて、計測光の光量の変化を求める。また、第2処理部631は、検出部611で検出されたヘテロダイン干渉信号の位相情報に基づいて、計測光の光路長の変化を求める。
計測装置2では、X軸駆動部201及びY軸駆動部202によってステージ112をXY平面内で駆動させながら、第1処理部630によってヘテロダイン干渉信号の光量情報を取得する。換言すれば、干渉光学系601からの光、即ち、集光レンズ606によって集光される光が計測面121上の複数の位置(計測箇所)に入射するように、干渉光学系601を位置決めしながら第1処理部630でヘテロダイン干渉信号の光量情報を取得する。そして、第1処理部630で取得されるヘテロダイン干渉信号の光量情報に基づいて計測光の光量の変化を求めることで、計測面121の表面に形成されたアライメントマーク607及び608の位置(形状)を高精度に計測する。
また、計測装置2では、X軸駆動部201及びY軸駆動部202によってステージ112をXY平面内で駆動させながら、第2処理部631でヘテロダイン干渉信号の位相情報を取得する。換言すれば、干渉光学系601からの光、即ち、集光レンズ606によって集光される光が計測面121の上の複数の位置(計測箇所)に入射するように、干渉光学系601を位置決めしながら第2処理部631でヘテロダイン干渉信号の位相情報を取得する。そして、第2処理部631で取得されるヘテロダイン干渉信号の位相情報に基づいて計測光の光路長の変化を求めることで、計測面121の形状を計測する。
計測装置2においても、計測装置1と同様に、集光レンズ606の焦点深度の範囲内に計測面121の上の計測箇所が収まる(位置する)ように、集光レンズ606の光軸方向における位置が制御されている。これにより、計測面121で反射して集光レンズ606に入射した光(計測光)は、平行光として偏光ビームスプリッタ603で反射され、コーナーキューブ604で反射された光(参照光)とともに、検出部611で検出される。従って、検出部611において、良好なヘテロダイン信号が検出される。このように、干渉光学系601をダブルパスのヘテロダイン干渉系で構成した場合にも、計測面121の形状を高精度に計測することができる。具体的には、計測装置2は、干渉光学系601を保持するステージ112をXY平面内で移動させながら、検出部611でヘテロダイン干渉信号を取得することで、計測面121の形状を高精度に計測することができる。
また、本実施形態の計測装置2は、ステージ112をXY平面内で移動させながら検出部611で干渉信号を取得して計測光の光量の変化及び光路長の変化を求めるものである。従って、計測装置2は、物体の表面形状に限らず当該変化に相関のある物体の特性を計測することが可能であり、例えば、物体の表面粗さを計測することもできる。
集光レンズ606を含む干渉光学系601と、アライメントマーク607及び608が形成された計測面121とのXY面内(計測面内)でのアライメント(位置合わせ)を説明する。アライメントマーク607及び608は、例えば、4角形状の外枠と、かかる外枠の内側に配置された十字形状とを有する田の字マークである。本実施形態では、アライメントマーク607及び608の上において、集光レンズ606で集光された光をX軸方向及びY軸方向に走査する。計測光を計測面121の上に集光させる際には、オートフォーカス系140を用いればよい。そして、第1処理部630において、ヘテロダイン干渉信号の光量情報の変化に基づいて、計測面121に形成されたアライメントマーク607及び608と干渉光学系601との相対的な位置を高精度に計測する。
このように、ダブルパス光学系を用いた計測装置2においても、シングルパス光学系を用いた計測装置1と同様に、干渉光学系601と計測面121とを、数μm程度の高い精度でアライメント(位置合わせ)することができる。従って、干渉光学系601に対する計測面121の設置位置の誤差に起因する計測誤差、即ち、セッティング誤差を低減することができる。これにより、計測装置2は、計測装置1と同様に、セッティング誤差を著しく抑え、計測面121の形状を数nmRMS程度の高い精度で計測することができる。
<第3の実施形態>
図7は、本発明の第3の実施形態における計測装置3の構成を示す概略図である。計測装置3は、計測面で反射した計測光の光路長の変化を計測する機能を有し、本実施形態では、ヘテロダイン干渉方式を利用した非接触型プローブ(計測ヘッド)を備えた3次元形状計測装置として具現化される。また、計測装置3では、計測面121がチャンバー715の内部に配置(収納)されており、チャンバー715(の壁面)に配置された透過窓710を介して、計測面121の形状を計測する。透過窓710は、波長633nmのHe−Neレーザに対して透明な合成石英基板で構成されている。透過窓710のチャンバー715の内側の表面(計測面により近い面)には、アライメントマーク711及び712が形成されている。また、計測面121にも、アライメントマーク713及び714が形成されている。
図7は、本発明の第3の実施形態における計測装置3の構成を示す概略図である。計測装置3は、計測面で反射した計測光の光路長の変化を計測する機能を有し、本実施形態では、ヘテロダイン干渉方式を利用した非接触型プローブ(計測ヘッド)を備えた3次元形状計測装置として具現化される。また、計測装置3では、計測面121がチャンバー715の内部に配置(収納)されており、チャンバー715(の壁面)に配置された透過窓710を介して、計測面121の形状を計測する。透過窓710は、波長633nmのHe−Neレーザに対して透明な合成石英基板で構成されている。透過窓710のチャンバー715の内側の表面(計測面により近い面)には、アライメントマーク711及び712が形成されている。また、計測面121にも、アライメントマーク713及び714が形成されている。
本実施形態では、計測光の位相の変化に基づいて計測面121の形状を計測するため、透過窓710は、屈折率分布の均一性に関する光学特性に優れた材料、例えば、合成石英で構成する。かかる光学特性としては、波長365nmにおいて、ホモジニティ1ppm程度、複屈折10nm/cm程度、波長633における透過波面はλ/4程度である。
計測装置3において、第1処理部730は、検出部109で検出されたヘテロダイン干渉信号の光量信号に基づいて、計測光の光量の変化を求める。また、第2処理部731は、検出部109で検出されたヘテロダイン干渉信号の位相情報に基づいて、計測光の光路長の変化を求める。
干渉光学系701は、計測装置1の干渉光学系103と同様に、シングルパス光学系を構成する。但し、計測装置3では、透過窓710を介して、計測面121に形成されたアライメントマーク713及び714の位置を計測するため、集光レンズ703は、透過窓710の光学特性を考慮して光学設計されている。例えば、透過窓710を透過した計測光の波面収差が小さくなるように、集光レンズ703は光学設計されている。これにより、計測面121に形成されたアライメントマーク713及び714や透過窓710に形成されたアライメントマーク711及び712に対して、波面収差が小さく、且つ、良好に小さく絞られた光(集光ビーム)を照射することが可能となる。従って、計測装置3は、透過窓710を介してアライメントマーク713及び714を計測する際に、計測装置1の干渉光学系105を用いた場合と比較して、計測光の光量の変化をより良好に求めることが可能となる。換言すれば、計測面121に形成されたアライメントマーク713及び714の位置を良好に計測することができる。同様に、透過窓710に形成されたアライメントマーク711及び712の位置も良好に計測することができる。
また、計測装置3においては、計測光の計測面121及び透過窓710の表面反射を利用して、オートフォーカス系140によって、計測面121及び透過窓710の計測面側の表面に計測光を集光すればよい。
計測装置3では、集光レンズ703によって集光された光を用いて、計測面121及び透過窓710の両方に形成されたアライメントマークを計測する。従って、透過窓710の計測面側の面及び干渉光学系側の面のどちらにアライメントマークが形成されているのかに応じて、透過窓710を透過した光の波面収差が小さくなるように、光学系を調整する必要がある。例えば、透過窓710の計測面側の面にアライメントマーク711及び712が形成されている場合には、上述したように、透過窓710の光学特性を考慮して集光レンズ703を光学設計すればよい。これにより、計測面121及び透過窓710の両方に形成されたアライメントマークを、波面収差の少ない良好な光(集光ビーム)で計測することが可能となる。一方、透過窓710の干渉光学系側の面にアライメントマークが形成されている場合には、透過窓710の光学特性を除いて良好な光をアライメントマークに照射するための収差補正光学系を別途用いればよい。
このように、計測装置3においては、透過窓710に形成されたアライメントマーク711及び712と干渉光学系701との相対的な位置関係を高精度に計測することができる。また、計測面121に形成されたアライメントマーク713及び714と干渉光学系701との相対的な位置関係を高精度に計測することができる。これにより、干渉光学系701と透過窓710と計測面121との相対的な位置関係を高精度に把握することが可能となる。
図8を参照して、集光ビーム801と、計測面121に形成されたアライメントマーク713及び714、及び、透過窓710に形成されたアライメントマーク711及び712とのアライメント(位置合わせ)を説明する。図8は、集光レンズ703で集光された集光ビーム801をアライメントマーク711及び712の上で移動させながら、ヘテロダイン干渉信号の光量の変化を第1処理部730で求める様子を示している。同様に、図8は、干渉光学系701及び集光レンズ703のZ軸方向の位置を変更した後、集光ビーム801をアライメントマーク713及び714上で移動させながら、ヘテロダイン干渉の光量の変化を第2処理部730で求める様子も示している。
図9(a)は、透過窓710の計測面側の面の位置座標(X5,Y5)及び(X6,Y6)のそれぞれに形成されたアライメントマーク711及び712を示す概略図である。図9(b)は、計測面121の計測面側の面の位置座標(X7,Y7)及び(X8,Y8)のそれぞれに形成されたアライメントマーク713及び714を示す概略図である。図9(a)に示すように、アライメントマーク711及び712の位置(位置座標(X5,Y5)及び(X6,Y6))は、透過窓710上で既知である。なお、アライメントマーク711及び712は、第1の実施形態と同様に、透過窓710のエッジ部に置換することも可能である。また、図9(b)に示すように、アライメントマーク713及び714の位置(位置座標(X7,Y7)及び(X8,Y8))は、計測面121上で既知である。
計測装置3では、4つのアライメントマーク711乃至714のそれぞれの位置と、集光レンズ703を含む干渉光学系701(干渉光学系702)との相対的な位置関係を求める。これにより、干渉光学系701からの集光ビーム801を、計測面121及び透過窓710の任意の位置に、数μm程度の高い精度で移動させることができる。また、計測光により計測面121の上の任意の位置(計測箇所)を計測するときに、計測光が透過窓710のどの位置を透過しているか(即ち、透過窓710における計測光の通過位置)を求めることができる。
このように、計測装置3では、計測面121がチャンバー715の内部に配置されていない場合と同様に、集光レンズ703を含む干渉光学系701と計測面121とを、数μm程度の高い精度でアライメント(位置合わせ)することができる。従って、干渉光学系701に対する計測面121の設置位置の誤差に起因する計測誤差、即ち、セッティング誤差を低減することができる。これにより、計測装置3は、計測装置1と同様に、セッティング誤差を著しく抑え、計測面121の形状を数nmRMS程度の高い精度で計測することができる。
また、透過窓710には、一般に、λ/10、即ち、63nm程度の厚さのむらがある。従って、透過窓710を介して計測面121の形状を高精度に計測するためには、計測面121の全面にわたって、透過窓710のどの位置を計測光が透過しているのかを把握し、透過窓710の厚さのむらによる計測誤差を補正する必要がある。本実施形態では、計測面121の任意の位置を計測しているときに、透過窓710のどの位置を計測光が透過しているのかを求めることが可能であるため、透過窓710の厚さのむらによる計測誤差を補正することができる。例えば、計測光が計測面121上の計測箇所に入射したときに取得されるヘテロダイン干渉信号に基づいて計測面121の形状を求める。そして、その求めた結果から、アライメントマーク711及び712と計測光との透過窓面内での位置関係に基づいて求まる透過窓710の厚さのむらによる誤差を除去すればよい。なお、透過窓710の厚さむらは、透過波面計測用の干渉計などを用いて、予め計測することが可能である。
このように、計測装置3においては、集光レンズ703を含む干渉光学系701と、透過窓710と、計測面121との相対的な位置関係を高精度に把握することができる。従って、計測装置3は、干渉光学系701に対する計測面121の設置位置の誤差に起因する計測誤差、即ち、セッティング誤差を低減するとともに、透過窓710の厚さむらによる計測誤差も低減することができる。換言すれば、計測装置3は、透過窓710の厚さむらなどの光学特性のむらによる誤差を補償することができる。これにより、計測装置3は、チャンバー715の内部に配置された計測面121に対しても、その形状を高精度に計測することができる。
<第4の実施形態>
図10は、本発明の第4の実施形態における計測装置4の構成を示す概略図である。計測装置4は、計測面で反射した計測光の光路長の変化を計測する機能を有し、本実施形態では、ヘテロダイン干渉方式を利用した非接触型プローブ(計測ヘッド)を備えた3次元形状計測装置として具現化される。また、計測装置4では、計測面121がチャンバー1015の内部に配置(収納)されており、チャンバー1015(の壁面)に配置された透過窓1010を介して、計測面121の形状を計測する。
図10は、本発明の第4の実施形態における計測装置4の構成を示す概略図である。計測装置4は、計測面で反射した計測光の光路長の変化を計測する機能を有し、本実施形態では、ヘテロダイン干渉方式を利用した非接触型プローブ(計測ヘッド)を備えた3次元形状計測装置として具現化される。また、計測装置4では、計測面121がチャンバー1015の内部に配置(収納)されており、チャンバー1015(の壁面)に配置された透過窓1010を介して、計測面121の形状を計測する。
透過窓1010は、図11に示すように、干渉光学系1001と計測面121との間に配置される第1透過窓1010aと、第1透過窓1010aよりも干渉光学系側に配置される第2透過窓1010bとを含む。このように、透過窓1010は、計測光の光路上において多重の透過窓を含む。第1透過窓1010aと第2透過窓1010bとは、接合部材1019及び1020によって一体化されている。第1透過窓1010a及び第2透過窓1010bは、波長633nmのHe−Neレーザに対して透明な合成石英基板で構成されている。第1透過窓1010aのチャンバー1015の内側の表面(計測面側の表面)には、アライメントマーク1011及び1012が形成されている。なお、第1透過窓1010a及び第2透過窓1010bのそれぞれに複数のアライメントマークを形成してもよい。また、計測面121にも、アライメントマーク1013及び1014が形成されている。
計測装置4では、第1透過窓1010aに形成されたアライメントマーク1011及び1012を用いて、透過窓1010と干渉光学系1001との位置関係を求めることが可能である。また、計測装置4において、第1処理部1030は、検出部109で検出されたヘテロダイン干渉信号の光量信号に基づいて、計測光の光量の変化を求める。また、第2処理部1031は、検出部109で検出されたヘテロダイン干渉信号の位相情報に基づいて、計測光の光路長の変化を求める。
干渉光学系1001は、計測装置1の干渉光学系103と同様な構成を有する。但し、計測装置4では、透過窓1010を介して、計測面121に形成されたアライメントマーク1013及び1014を計測するため、集光レンズ1003は、透過窓1010の光学特性を考慮して光学設計されている。従って、計測装置4は、透過窓1010を介してアライメントマーク1013及び1014を計測する際に、計測装置1の干渉光学系105を用いた場合と比較して、計測光の光量の変化をより良好に求めることが可能となる。また、第1処理部1030も、計測装置1の第1処理部130と比較して、透過窓1010を介してアライメントマーク1013及び1014を計測する際に、計測光の光量の変化をより良好に求めることができるように最適化されている。
従って、計測装置4は、透過窓1010に形成されたアライメントマーク1011及び1012と干渉光学系1001との相対的な位置関係を高精度に求めることができる。また、計測装置4は、計測面121に形成されたアライメントマーク1013及び1014と干渉光学系1001との相対的な位置関係を高精度に求めることができる。これにより、計測装置4は、干渉光学系1001と透過窓1010と計測面121との相対的な位置関係を高精度に把握することが可能である。
また、計測装置4においては、計測装置3と同様に、計測光の計測面121及び第1透過窓1010aの表面反射を利用して、オートフォーカス系140によって、計測面121及び第1透過窓1010aの計測面側の表面に計測光を集光すればよい。
図11は、集光レンズ1003で集光された集光ビーム1016をアライメントマーク1011及び1012の上で移動させながら、ヘテロダイン干渉信号の光量の変化を第1処理部1030で求める様子を示している。同様に、図11は、干渉光学系1001及び集光レンズ1003のZ軸方向の位置を変更した後、集光ビーム1001をアライメントマーク1013及び1014上で移動させながら、ヘテロダイン干渉の光量の変化を第2処理部1030で求める様子も示している。
図12(a)は、第1透過窓1010aの計測面側の面の位置座標(X9,Y9)及び(X10,Y10)のそれぞれに形成されたアライメントマーク1011及び1012を示す概略図である。図12(b)は、計測面121の計測面側の面の位置座標(X11,Y11)及び(X12,Y12)のそれぞれに形成されたアライメントマーク1013及び1014を示す概略図である。図12(a)に示すように、アライメントマーク1011及び1012の位置(位置座標(X9,Y9)及び(X10,Y10))は、第1透過窓1010a上で既知である。同様に、図12(b)に示すように、アライメントマーク1013及び1014の位置(位置座標(X11,Y11)及び(X12,Y12))は、計測面121上で既知である。
計測装置4では、4つのアライメントマーク1011乃至1014のそれぞれの位置と、集光レンズ1003を含む干渉光学系1001(干渉光学系1002)との相対的な位置関係を求める。これにより、干渉光学系1001からの集光ビーム1016を、計測面121及び透過窓1010の任意の位置に、数μm程度の高い精度で移動させることができる。また、計測光により計測面121の上の任意の位置(計測箇所)を計測するときに、計測光が透過窓1010のどの位置を透過しているか(即ち、透過窓1010における計測光の通過位置)を求めることができる。
このように、計測装置4では、計測面121がチャンバー1015の内部に配置されていない場合と同様に、集光レンズ1003を含む干渉光学系1001と計測面121とを、数μm程度の高い精度でアライメント(位置合わせ)することができる。従って、干渉光学系1001に対する計測面121の設置位置の誤差に起因する計測誤差、即ち、セッティング誤差を低減することができる。これにより、計測装置4は、計測装置3と同様に、セッティング誤差を著しく抑え、計測面121の形状を数nmRMS程度の高い精度で計測することができる。
また、計測装置4では、計測装置3と同様に、計測面121の任意の位置を計測しているときに、透過窓1010のどの位置を計測光が透過しているのかを求めることが可能であるため、透過窓1010の厚さのむらによる計測誤差を補正することができる。なお、透過窓1010の厚さむらは、透過波面計測用の干渉計などを用いて、予め計測することが可能である。
このように、計測装置4においては、集光レンズ1003を含む干渉光学系1001と、透過窓1010と、計測面121との相対的な位置関係を高精度に把握することができる。従って、計測装置4は、干渉光学系1001に対する計測面121の設置位置の誤差に起因する計測誤差、即ち、セッティング誤差を低減するとともに、透過窓1010の厚さむらによる計測誤差も低減することができる。これにより、計測装置4は、チャンバー1015の内部に配置された計測面121に対しても、その形状を高精度に計測することができる。
<第5の実施形態>
図13は、本発明の第5の実施形態における計測装置3の構成を示す概略図である。計測装置5は、計測面で反射した計測光の光路長の変化を計測する機能を有し、本実施形態では、ヘテロダイン干渉方式を利用した非接触型プローブ(計測ヘッド)を備えた3次元形状計測装置として具現化される。計測装置5において、干渉光学系1301は、計測装置2の干渉光学系601と同様に、計測光が計測面121で2回反射するダブルパス光学系の構成になっている。換言すれば、干渉光学系1301は、計測面121の形状を計測する際に、計測面121に計測光1309が入射した後、干渉光学系1301の複数の光学系を経由した計測光1310が再度入射する光学系となっている。また、計測装置5においては、計測装置2の干渉光学系601とは異なり、計測光の光路中に集光レンズ606などの集光光学系を配置しない簡易な構成となっている。
図13は、本発明の第5の実施形態における計測装置3の構成を示す概略図である。計測装置5は、計測面で反射した計測光の光路長の変化を計測する機能を有し、本実施形態では、ヘテロダイン干渉方式を利用した非接触型プローブ(計測ヘッド)を備えた3次元形状計測装置として具現化される。計測装置5において、干渉光学系1301は、計測装置2の干渉光学系601と同様に、計測光が計測面121で2回反射するダブルパス光学系の構成になっている。換言すれば、干渉光学系1301は、計測面121の形状を計測する際に、計測面121に計測光1309が入射した後、干渉光学系1301の複数の光学系を経由した計測光1310が再度入射する光学系となっている。また、計測装置5においては、計測装置2の干渉光学系601とは異なり、計測光の光路中に集光レンズ606などの集光光学系を配置しない簡易な構成となっている。
計測面121の表面には、アライメントターゲットとしてのアライメントマーク1307及び1308が形成されている。計測装置5では集光光学系を用いていないため、計測面121での計測光は、光源101から射出される平行光の直径である6mmの大きさを維持する。従って、計測面121に形成されたアライメントマーク1307及び1308に対する計測光の光軸方向の位置合わせに、オートフォーカス系を用いる必要はない。
計測装置5において、第1処理部1330は、検出部611で検出されたヘテロダイン干渉信号の光量信号(強度)に基づいて、計測光の光量の変化を求める。また、第2処理部1331は、検出部611で検出されたヘテロダイン干渉信号の位相情報に基づいて、計測光の光路長の変化を求める。
また、計測装置5では、計測面121に形成されたアライメントマーク1307及び1308を用いて、計測面121と干渉光学系1301との相対的な位置関係を求めることが可能である。従って、計測装置5は、計測面121と干渉光学系1301との相対的な位置関係を、平行光の直径である6mm以下の精度で、簡便に把握することができる。
図14、図15(a)及び図15(b)を参照して、干渉光学系1301(からの計測光1309)と、計測面121に形成されたアライメントマーク1307及び1308とのアライメント(位置合わせ)を説明する。図14は、干渉光学系1301からの計測光1309をアライメントマーク1307及び1308の上で移動させながら、ヘテロダイン干渉信号の光量の変化を第1処理部1330で求める様子を示している。ここで、アライメントマーク1307及び1308を照射する光として、計測光1309の代わりに、計測光1310を用いてもよい。
計測装置5では、干渉光学系1301をX軸とY軸とを含むXY面内で移動させることで、干渉光学系1301からの計測光1309をXY面内の任意の位置に移動させることができる。従って、干渉光学系1301をXY面内で移動させることで、計測面121に形成されたアライメントマーク1307及び1308のそれぞれに計測光1309を照射することができる。計測光1309のサイズは、光源101の光学設計に依存するが、直径6mm程度とする。
また、計測装置5では、計測面121が光軸方向であるZ軸方向の所定の位置から多少シフトしても、アライメントマーク1307及び1308に照射される計測光1309のサイズは、光源101から射出される光の直径である6mmとほぼ同じである。
図15(a)は、アライメントマーク1307の形状の一例を示す概略図である。なお、アライメントマーク1307とアライメントマーク1308とは同一の構成を有するため、ここでは、アライメントマーク1307を例に説明する。本実施形態では、アライメントマーク1307は、計測面121に照射される直径6mmの平行光を考慮して、田の字マークではなく、4角形状の外枠のみで構成されている。アライメントマーク1307は、例えば、4角形状の外枠を1mm角とし、X軸方向及びY軸方向のそれぞれに沿った線の幅wを1mm、深さをλ/4に相当する158nm程度とする。但し、アライメントマーク1307は、4角形状の外枠に限定されるものではない。
図15(b)には、干渉光学系1301をX軸方向(又はY軸方向)に移動させながら、計測面121に形成されたアライメントマーク1307(又は1308)に計測光1309を照射したときに得られる光量分布(光量情報)1505が示されている。図15(b)では、アライメントマーク1307の近傍での計測光1309のX軸方向(又はY軸方向)の位置を横軸に採用し、ヘテロダイン干渉信号の光量(Iop)を縦軸に採用している。計測光1309がアライメントマーク1307の中央付近に照射されている場合に求められる光量1504は、計測光1309がアライメントマーク1307の周辺に照射されている場合に求められる光量1503とは異なる。従って、アライメントマーク1307及び1308に計測光1309を照射しながら、第1処理部1330で光量を求めることによって、計測光1309とアライメントマーク1307及び1308との相対的な位置関係を求めることができる。
計測装置5では、計測光1309がアライメントマーク1307の上を、例えば、X軸方向に移動した場合、アライメントマーク1307のX軸方向の位置を高精度に示す光量分布(光量情報)を取得することができる。同様に、計測光1309を、アライメントマーク1307の上をY軸方向に移動させることで、アライメントマーク1307のY軸方向の位置を高精度に示す光量分布(光量情報)を取得することが可能である。
このようにして得られたアライメントマーク1307のX軸方向及びY軸方向の位置に基づいて、アライメントマーク1307の中心位置と計測光1309のXY面内での位置関係を高精度に求めることが可能となる。また、計測光1309のサイズやアライメントマーク1307の縦線の幅wや深さdなどを最適に調整することによって、図15(b)に示す光量分布1505を、コントラストのより大きな光量分布にすることができる。
また、計測装置5においては、図16に示すように、2つのアライメントマーク1307及び1308のそれぞれの計測面121上の位置座標(X13,Y13)及び(X14,Y14)が既知である。従って、計測面121と計測光1309との相対的な位置関係、或いは、計測面121と干渉光学系1301との相対的な位置関係を、計測面121の全面にわたって、高い精度で求めることができる。これにより、干渉光学系1301からの計測光1309を、計測面121の任意の位置に、高い精度で移動させることができる。
このように、集光光学系を有していない計測装置5においても、干渉光学系1301と計測面121とを、高い精度でアライメント(位置合わせ)することができる。従って、干渉光学系1301に対する計測面121の設置位置の誤差に起因する計測誤差、即ち、セッティング誤差を低減することができる。これにより、計測装置5は、計測装置2と同様に、セッティング誤差を著しく抑え、計測面121の形状を高い精度で計測することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、上述した実施形態では、田の字マークのアライメントマークや4角形状の外枠のアライメントマークを計測面に形成し、かかるアライメントマークに基づいて、干渉光学系と計測面との相対的な位置関係を求めている。但し、アライメントマークとして3次元形状のマークを形成し、かかるアライメントマークに計測光を照射したときに得られる光量情報の変化に基づいて、干渉光学系と計測面との相対的な位置関係を求めてもよい。
Claims (13)
- 計測面で反射した計測光と参照面で反射した参照光とを干渉させて得られる干渉信号から前記計測面に関する計測値を得る計測装置であって、
前記干渉信号を生成する干渉光学系を含む計測ヘッドと、
前記計測面におけるアライメントターゲットの位置を前記干渉信号に基づいて求め、前記アライメントターゲットの位置と前記干渉信号とに基づいて、前記計測値を求める処理部と、
を有することを特徴とする計測装置。 - 前記処理部は、基準位置に対する前記アライメントターゲットの位置のずれに基づいて前記計測面と前記計測光との間のアライメントが行われて得られた前記干渉信号に基づいて前記計測値を求めることを特徴とする請求項1に記載の計測装置。
- 前記処理部は、基準位置に対する前記アライメントターゲットの位置のずれがある状態で得られた前記干渉信号と前記ずれの量とに基づいて前記計測値を求めることを特徴とする請求項1に記載の計測装置。
- 前記干渉光学系は、前記計測面に入射する計測光を集光する集光レンズを含み、
前記処理部は、前記集光レンズの焦点深度の範囲内に前記計測面が位置するように前記計測光のフォーカス状態が調整されて得られた前記干渉信号に基づいて前記位置を求めることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載の計測装置。 - 前記計測光が透過する透過窓を含み且つ前記計測面を収納するチャンバーを有し、
前記処理部は、前記透過窓におけるアライメントターゲットの位置を前記干渉信号に基づいて求め、該アライメントターゲットの位置にも基づいて前記計測値を求める、ことを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか1項に記載の計測装置。 - 前記処理部は、基準位置に対する前記透過窓におけるアライメントターゲットの位置のずれに基づいて、前記透過窓の光学特性のむらによる前記計測値の誤差を補償する、ことを特徴とする請求項5に記載の計測装置。
- 前記アライメントターゲットは、前記計測面により近い前記透過窓の面に含まれていることを特徴とする請求項5又は6に記載の計測装置。
- 前記アライメントターゲットは、前記透過窓のエッジ部を含むことを特徴とする請求項5乃至7のうちいずれか1項に記載の計測装置。
- 前記アライメントターゲットは、前記透過窓に形成されたアライメントマークを含むことを特徴とする請求項5乃至7のうちいずれか1項に記載の計測装置。
- 前記透過窓は、前記計測光の光路上において多重の透過窓を含むことを特徴とする請求項5乃至9のうちいずれか1項に記載の計測装置。
- 前記計測面における前記アライメントターゲットは、前記計測面に形成されたアライメントマークを含むことを特徴とする請求項1乃至10のうちいずれか1項に記載の計測装置。
- 前記計測面における前記アライメントターゲットは、前記計測面のエッジ部を含むことを特徴とする請求項1乃至10のうちいずれか1項に記載の計測装置。
- 前記計測値は、前記計測面の形状に関することを特徴とする請求項1乃至12のうちいずれか1項に記載の計測装置。
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