JP2015050307A - 配線基板およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】半導体素子接続パッドに剥がれが発生する危険性の少ない配線基板を提供すること。【解決手段】半導体素子接続パッド4を一部に有する銅から成る所定厚みの配線導体2が上面に被着された絶縁基板1上に、配線導体2を超える厚みのソルダーレジスト層3が被着されているとともに、ソルダーレジスト層3における一部の領域Aが配線導体2の厚み以下に薄膜化されており、この薄膜化された領域A内に半導体素子接続パッド4の頂部が露出し、かつ半導体素子接続パッド4の基部が薄膜化されたソルダーレジスト層3で被覆されて成る配線基板において、半導体素子接続パッド4の頂部が選択的にエッチングされて細らされているとともに、この頂部の表面にめっき金属層5が被着されている。【選択図】図1
Description
本発明は、半導体素子を搭載するために用いられる配線基板およびその製造方法に関するものである。
従来、図3に示すように、半導体素子Sをフリップチップ接続により搭載するため等に用いられる配線基板として、半導体素子Sの電極端子Tが接続される半導体素子接続パッド11を一部に有する銅から成る所定厚みの配線導体12が上面に被着された絶縁基板13上に、配線導体12を超える厚みのソルダーレジスト層14が被着されているとともに、ソルダーレジスト層14の一部の領域Aが配線導体12の厚み以下に薄膜化されており、この薄膜化された領域A内に半導体素子接続パッド11の頂部が露出し、かつ半導体素子接続パッド11の基部が薄膜化されたソルダーレジスト層14で被覆された配線基板が知られている。なお、ソルダーレジスト層14から露出する半導体素子接続パッド11の表面には半田濡れ性に優れるめっき金属層15が1〜2μmの厚みに予め被着されている。
そして、この従来の配線基板においては、めっき金属層15が被着された半導体素子接続パッド11の頂部と半導体素子Sの電極端子Tとを半田バンプBを介して接合することにより半導体素子Sが配線基板に実装される。
しかしながら、この従来の配線基板においては、ソルダーレジスト層14から露出する半導体素子接続パッド11の表面に金属めっき層15が1〜2μmの厚みで被着されていることから、半導体素子接続パッド11の頂部におけるめっき金属層15を含んだ幅は2〜4μm広くなってしまう。このため、半導体素子接続パッド11の頂部におけるめっき金属層15を含んだ幅を所定の幅にするには、半導体素子接続パッド11自体の幅を所定の幅より予め2〜4μm程度小さく形成しておき、半導体素子接続パッド11の頂部にめっき金属層15を被着させたときに所定の幅となるようにする必要がある。
ところで、近時の配線基板においては、半導体素子Sの高密度微細配線化に対応するために、半導体素子接続パッド11の頂部における金属めっき層15を含んだ幅が20μm以下のものが要求されるようになってきている。この場合、例えば半導体素子接続パッド11の頂部に2μmの厚みの金属めっき層15を被着させると、半導体素子接続パッド11自体の幅を16μm以下の細いものとする必要がある。半導体素子接続パッド11自体の幅を16μm以下の細いものとすると、半導体素子接続パッド11の絶縁基板13への被着面積が小さいものとなるので、半導体素子接続パッド11の絶縁基板13に対する被着強度が低くなって半導体素子接続パッド11が絶縁基板13から剥がれてしまう危険性が高くなる。
本発明が解決しようとする課題は、半導体素子接続パッドの頂部における金属めっき層を含んだ幅が20μm以下になったとしても、半導体素子接続パッドの絶縁基板に対する被着強度が低下することがなく、半導体素子接続パッドに剥がれが発生する危険性の少ない配線基板を提供することにある。
本発明の配線基板は、半導体素子接続パッドを一部に有する銅から成る所定厚みの配線導体が上面に被着された絶縁基板上に、前記配線導体を超える厚みのソルダーレジスト層が被着されているとともに、該ソルダーレジスト層における一部の領域が前記配線導体の厚み以下に薄膜化されており、該薄膜化された領域内に前記半導体素子接続パッドの頂部が露出し、かつ該半導体素子接続パッドの基部が前記薄膜化されたソルダーレジスト層で被覆されて成る配線基板において、前記頂部が選択的にエッチングされて細らされているとともに、該頂部の表面にめっき金属層が被着されていることを特徴とするものである。
また、本発明の配線基板の製造方法は、半導体素子接続パッドを一部に有する銅から成る所定厚みの配線導体が上面に被着された絶縁基板上に、前記配線導体を超える厚みのソルダーレジスト層を、該ソルダーレジスト層の一部の領域が前記配線導体の厚み以下に薄膜化されて、該薄膜化された領域内に前記半導体素子接続パッドの頂部が露出し、かつ該半導体素子接続パッドの基部が前記薄膜化されたソルダーレジスト層で被覆されるように形成する工程と、前記頂部を選択的にエッチングして細らせる工程と、該頂部の表面にめっき金属層を被着する工程と、を行うことを特徴とするものである。
本発明の配線基板によれば、ソルダーレジスト層から露出する半導体素子接続パッドの頂部が選択的にエッチングされて細らされているとともに、この頂部の表面にめっき金属層が被着されていることから、絶縁基板に被着している半導体素子接続パッドの基部の幅を広いままとして半導体素子接続パッドの頂部におけるめっき金属層を含んだ幅を所定の幅とすることができる。したがって、半導体素子接続パッドの絶縁基板への被着面積が小さくなることがなく、その結果、半導体素子接続パッドの絶縁基板に対する被着強度を確保して半導体素子接続パッドに剥がれが発生する危険性を小さいものとすることができる。
また、本発明の配線基板の製造方法によれば、ソルダーレジスト層から露出する半導体素子接続パッドの頂部を選択的にエッチングして細らせた後、その頂部にめっき金属層を被着させることから、絶縁基板に被着している半導体素子接続パッドの基部の幅を広いままとして半導体素子接続パッドの頂部における金属めっき層を含んだ幅を所定の幅とすることができる。したがって、半導体素子接続パッドの絶縁基板への被着面積が小さくなることがなく、その結果、半導体素子接続パッドの絶縁基板に対する被着強度を確保して半導体素子接続パッドに剥がれが発生する危険性の小さい配線基板を得ることができる。
次に、本発明の配線基板の実施形態の一例について、図1を基にして説明する。図1に示すように、本発明の配線基板は、絶縁基板1の上面に配線導体2が被着されているとともに、その上にソルダーレジスト層3が被着されている。
絶縁基板1は例えば、ガラスクロス入りの熱硬化性樹脂や無機絶縁フィラー入りの熱硬化性樹脂から成る。配線導体2は銅から成り、周知のセミアディティブ法等を用いて形成されている。配線導体2の厚みは10〜20μm程度である。配線導体2は、例えば幅が20μm以下の帯状のパターンを含み、そのパターンの一部に半導体素子接続パッド4を有している。
ソルダーレジスト層3は、無機絶縁フィラー入りの熱硬化性樹脂から成る。ソルダーレジスト層3は、配線導体2を3〜10μm程度超える厚みであり、その一部の領域Aが配線導体2の厚み以下に薄膜化されている。そして、この薄膜化された領域A内において、半導体素子接続パッド4の頂部が露出している。半導体素子接続パッド4の頂部が露出する高さは0〜15μm程度である。また、半導体素子接続パッド4の基部は、薄膜化されたソルダーレジスト層3により被覆されている。半導体素子接続パッド4の基部が被覆される高さは5〜15μm程度である。このように、半導体素子接続パッド4の基部がソルダーレジスト層3により被覆されていることにより、半導体素子接続パッド4の絶縁基板1への被着強度を補強することができる。さらに、例えば一つの領域Aの中に複数の半導体素子接続パッド4が互いに隣接して配置されている場合等に、互いに隣接する半導体素子接続パッド4間の電気的絶縁信頼性を高いものとすることができる。
さらに、本発明においては、ソルダーレジスト層3から露出する半導体素子接続パッド4の頂部は、選択的にエッチングされて細らされている。エッチングされた厚みtは1〜2μm程度である。そして、この細らされた頂部の表面に、半田濡れ性に優れるめっき金属層5が被着されている。めっき金属層5としては、例えばニッケルめっき層と金めっき層とを順次被着させたもの、ニッケルめっき層とパラジウムめっき層と金めっき層とを順次被着させたもの、錫めっき層を被着させたもの等が用いられる。めっき金属層5の厚みは1〜2μm程度であり、エッチングされた厚みtと略同じ厚みが好ましい。
このように、本発明の配線基板おいては、ソルダーレジスト層3から露出する半導体素子接続パッド4の頂部が選択的にエッチングされて細らされているとともに、この頂部の表面にめっき金属層5が被着されていることから、絶縁基板1に被着している半導体素子接続パッド4の基部の幅を広いままとして半導体素子接続パッド4の頂部におけるめっき金属層5を含んだ幅を所定の幅とすることができる。したがって、半導体素子接続パッド4の絶縁基板1への被着面積が小さくなることがなく、その結果、半導体素子接続パッド4の絶縁基板1に対する被着強度を確保して半導体素子接続パッド4に剥がれが発生する危険性を小さいものとすることができる。
なお、本発明の配線基板においては、めっき金属層5が被着された半導体素子接続パッド4の頂部と半導体素子Sの電極端子Tとを半田バンプBを介して接合することにより半導体素子Sが配線基板に実装されることとなる。
次に、上述した配線基板の製造方法について、図2を基に説明する。なお、図1で説明した箇所と同一箇所には同一の符号を付与し、その詳細な説明は省略する。先ず、図2(a)に示すように、半導体素子接続パッド4を一部に有する銅から成る所定厚みの配線導体2が上面に被着された絶縁基板1上に、配線導体2を超える厚みのソルダーレジスト層3を、ソルダーレジスト層3の一部の領域Aが配線導体2の厚み以下に薄膜化されて、この薄膜化された領域A内に半導体素子接続パッド4の頂部が露出し、かつ半導体素子接続パッド4の基部が薄膜化されたソルダーレジスト層3で被覆されるように形成する。
配線導体2は、上述したように、セミアディティブ法を用いて形成する。ソルダーレジスト層3は、例えば、配線導体2が形成された絶縁基板1上にソルダーレジスト層3用の熱硬化性樹脂層を配線導体2を超える厚みに被着した後、その樹脂層における領域Aを上方からサンドブラスト加工やレーザ加工で掘削して薄膜化することにより形成される。あるいは、配線導体2が形成された絶縁基板1上にソルダーレジスト層3用の感光性樹脂層を配線導体2を超える厚みに被着した後、この樹脂層における領域Aが選択的に未露光部として残るように残部を露光処理するとともに、この未露光部が配線導体2の厚み以下で残るように現像処理した後、樹脂層を熱硬化させることにより形成される。
次に、図2(b)に示すように、ソルダーレジスト層3から露出する半導体素子接続パッド4の頂部を選択的にエッチングして細らせる。この場合、ソルダーレジスト層3をエッチングマスクとして用いることにより半導体素子接続パッド4の頂部を選択的にエッチングして細らせる方法を採用すればよい。エッチングする厚みtは、1〜2μmの範囲が好ましい。
次に、図2(c)に示すように、エッチングにより細らされた半導体素子接続パッド4の頂部にめっき金属層5を被着させる。めっき金属層5の厚みは1〜2μm程度であり、エッチングされた厚みtと略同じ厚みが好ましい。めっき金属層5は、例えばニッケルめっき層と金めっき層とを順次被着させて成る場合、厚みが1〜2μmのニッケルめっき層上に厚みが0.1〜1μm程度の金めっき層を被着させればよい。
このように、本発明の配線基板の製造方法によれば、ソルダーレジスト層3から露出する半導体素子接続パッド4の頂部を選択的にエッチングして細らせた後、その頂部にめっき金属層5を被着させることから、絶縁基板1に被着している半導体素子接続パッド4の基部の幅を広いままとして半導体素子接続パッド4の頂部における金属めっき層5を含んだ幅を所定の幅とすることができる。したがって、半導体素子接続パッド4の絶縁基板1への被着面積が小さくなることがなく、その結果、半導体素子接続パッド4の絶縁基板1に対する被着強度を確保して半導体素子接続パッド4に剥がれが発生する危険性の小さい配線基板を得ることができる。
1 絶縁基板
2 配線導体
3 ソルダーレジスト層
4 半導体素子接続パッド
5 めっき金属層
A 薄膜化された領域
2 配線導体
3 ソルダーレジスト層
4 半導体素子接続パッド
5 めっき金属層
A 薄膜化された領域
Claims (2)
- 半導体素子接続パッドを一部に有する銅から成る所定厚みの配線導体が上面に被着された絶縁基板上に、前記配線導体を超える厚みのソルダーレジスト層が被着されているとともに、該ソルダーレジスト層における一部の領域が前記配線導体の厚み以下に薄膜化されており、該薄膜化された領域内に前記半導体素子接続パッドの頂部が露出し、かつ該半導体素子接続パッドの基部が前記薄膜化されたソルダーレジスト層で被覆されて成る配線基板において、前記頂部が選択的にエッチングされて細らされているとともに、該頂部の表面にめっき金属層が被着されていることを特徴とする配線基板。
- 半導体素子接続パッドを一部に有する銅から成る所定厚みの配線導体が上面に被着された絶縁基板上に、前記配線導体を超える厚みのソルダーレジスト層を、該ソルダーレジスト層の一部の領域が前記配線導体の厚み以下に薄膜化されて、該薄膜化された領域内に前記半導体素子接続パッドの頂部が露出し、かつ該半導体素子接続パッドの基部が前記薄膜化されたソルダーレジスト層で被覆されるように形成する工程と、前記頂部を選択的にエッチングして細らせる工程と、該頂部の表面にめっき金属層を被着する工程と、を行うことを特徴とする配線基板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013180760A JP2015050307A (ja) | 2013-08-31 | 2013-08-31 | 配線基板およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2013180760A JP2015050307A (ja) | 2013-08-31 | 2013-08-31 | 配線基板およびその製造方法 |
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JP (1) | JP2015050307A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017098306A (ja) * | 2015-11-18 | 2017-06-01 | 新光電気工業株式会社 | 配線基板、半導体装置及び配線基板の製造方法 |
WO2021251795A1 (ko) * | 2020-06-12 | 2021-12-16 | 엘지이노텍 주식회사 | 회로기판 |
WO2022086163A1 (ko) * | 2020-10-23 | 2022-04-28 | 엘지이노텍 주식회사 | 회로 기판 |
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2013
- 2013-08-31 JP JP2013180760A patent/JP2015050307A/ja active Pending
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