JP2015049847A - 入力装置及びその製造方法並びに携帯機器 - Google Patents

入力装置及びその製造方法並びに携帯機器 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、接着剤のはみ出しを防止すると共に、フィルムセンサと表面パネルとを貼り合わせた後におけるフィルムセンサの形状形成を容易に行うことができる入力装置及びその製造方法並びに携帯機器を提供することを目的とする。【解決手段】表面パネル31とフィルムセンサ21とが接着剤41を介して貼り合わされる入力装置10であって、表面パネル31とフィルムセンサ21との間には第1の壁51及び第2の壁52が設けられており、第1の壁51は表面パネル31の周縁と重なる位置に設けられると共に、第2の壁52は第1の壁51と間隔を有して第1の壁51よりも内方に設けられており、第1の壁51よりも内方において表面パネル31とフィルムセンサ21とが接着剤41を介して貼り合わされていることを特徴とする。【選択図】図4

Description

本発明は、入力装置及びその製造方法並びに携帯機器に関し、特に、表面パネルとフィルムセンサとが接着剤を介して貼り合わされる入力装置及びその製造方法並びに携帯機器に関する。
携帯電話機やスマートフォン等のモバイル機器の表示部において、液晶ディスプレイ等の表示装置に重ねて入力装置が用いられている。近年、モバイル機器等におけるデザインの進化、多様化に伴って、表示部に用いられる入力装置においても曲面などの立体的形状を有する表面パネルが用いられる場合がある。下記特許文献1には、曲面形状を有する表面パネルとフィルムセンサとが接着剤を介して貼り合わされた静電容量式の入力装置について記載されている。
図16は、特許文献1に記載されている従来例の入力装置の製造方法を示す工程図である。図16(a)の工程では、あらかじめプリフォームされて凸状に湾曲するフィルムセンサ121を用意して、外縁部121aを切断して除去する。図16(b)の工程では、曲面を有する表面パネル131に、接着剤141を塗布する。接着剤141として光硬化型接着剤や熱硬化型接着剤等が用いられて、図16(b)に示すように印刷ローラー162により接着剤141が塗布される。
次に、図16(c)の工程で、フィルムセンサ121が表面パネル131に重ねられる。そして、図16(d)の工程で、接着剤141が硬化される。以上のような工程により、接着剤141を介してフィルムセンサ121と表面パネル131とが接着されて入力装置110が製造される。
米国特許出願公開第2010/0103138号明細書
図16(c)の工程において、フィルムセンサ121と表面パネル131との間への気泡の混入を防止し、また、表面パネル131の全面にわたって均一に貼り合わせるために、所定の圧力を加えながらフィルムセンサ121が表面パネル131に接着される。しかしながら、接着剤141として液状のものを用いた場合には、図16(c)に示す工程において、接着剤141が表面パネル131の外側まで押し出されて、はみ出してしまうという課題が生じる。
接着剤141が表面パネル131の外側まではみ出した場合には、外観品質が劣化し、また、入力装置110を携帯機器等に組み込む際に、はみ出した接着剤141のため所定の位置に組み込むことが困難になるという不具合が発生する場合がある。そのため、はみ出した接着剤141は後工程で除去する必要があり、このような接着剤除去工程の追加は入力装置110の製造コストの増大に繋がる。
また、図16(a)に示す、外縁部121aを切断除去する工程を省略して、フィルムセンサ121と表面パネル131とを貼り合わせた後に、外縁部121aをフィルムセンサ121の裏面側に曲げて形状形成することが検討された。これにより、切断工程を省略して製造コストを低減し、また、切断工程に伴う不良の発生を無くすることができる。
しかしながら、図16(d)に示すように、接着剤141は表面パネル131の全面に塗布されているため、外縁部121aをフィルムセンサ121の裏面側に曲げる形状形成が容易ではなく、外縁部121aの折り曲げた部分が表面パネル131よりも外方に大きくはみ出してしまう。よって、フィルムセンサ121の外縁部121aを形状形成したときに、入力装置110全体の平面寸法が大きくなる、または入力装置110の高さが高くなってしまうという課題が生じる。
本発明は、上記課題を解決して、接着剤のはみ出しを防止すると共に、フィルムセンサと表面パネルとを貼り合わせた後におけるフィルムセンサの形状形成を容易に行うことができる入力装置を提供することを目的とする。
本発明の入力装置は、表面パネルと、前記表面パネルに対向するフィルムセンサとを有し、前記表面パネルと前記フィルムセンサとが接着剤を介して貼り合わされる入力装置であって、前記表面パネルと前記フィルムセンサとの間には第1の壁及び第2の壁が設けられており、前記第1の壁は前記表面パネルの周縁と重なる位置に設けられると共に、前記第2の壁は前記第1の壁と間隔を有して前記第1の壁よりも内方に設けられており、前記第1の壁よりも内方において前記表面パネルと前記フィルムセンサとが前記接着剤を介して貼り合わされていることを特徴とする。
これによれば、接着剤を表面パネルに塗布する際、または表面パネルとフィルムセンサとを貼り合わせる際において、表面パネルの外方へ向かう接着剤の流動が第2の壁によって抑制されて、第2の壁を越えた接着剤は第1の壁と第2の壁との間に溜められて第1の壁により堰き止められる。これにより、表面パネルの外方への接着剤のはみ出しが防止される。
また、第1の壁の内方において表面パネルとフィルムセンサとが接着剤を介して貼り合わされており、第1の壁とフィルムセンサまたは第1の壁と表面パネルとは接着されない。このため、表面パネルの外縁よりも内側の位置を基点にしてフィルムセンサを折り曲げることができる。よって、入力装置の平面方向または高さ方向に余裕を持ってフィルムセンサを折り曲げることができるため、フィルムセンサの形状形成が容易である。
したがって、本発明の入力装置によれば、接着剤のはみ出しを防止すると共に、フィルムセンサと表面パネルとを貼り合わせた後におけるフィルムセンサの形状形成を容易に行うことができる。
本発明の入力装置において、前記第1の壁の高さは前記第2の壁の高さよりも高く形成されていることが好ましい。これによれば、表面パネルとフィルムセンサとを貼り合わせる際に、表面パネルの外方へ向かう接着剤の流動が第2の壁によって抑制されて、接着剤が第2の壁の内側にまんべんなく拡がり、かつ第2の壁よりも外側に接着剤がはみ出すことを許容する。よって、第2の壁の内方で確実に表面パネルとフィルムセンサとを接着するとともに、第1の壁により接着剤のはみ出しを防止することができる。
本発明の入力装置において、前記第1の壁及び前記第2の壁が環状に設けられていることが好ましい。これによれば、表面パネルの外縁全周に亘って接着剤のはみ出しを防止することができる。
前記第2の壁は複数設けられており、複数の前記第2の壁は前記表面パネルの周縁方向間隔を有して配置されていることが好ましい。このような態様であっても、複数の第2の壁によって、接着剤の流動を抑制するとともに、第2の壁同士の間隔から接着剤がはみ出すことを許容する。よって、第2の壁の内方で確実に表面パネルとフィルムセンサとを接着するとともに、第1の壁により接着剤のはみ出しを防止することができる。
本発明の入力装置において、前記表面パネルが湾曲形状であることが好適である。このような態様であれば、湾曲した側面まで入力操作が可能な入力装置においても、接着剤のはみ出しを防止して優れた外観品位を有すると共に、フィルムセンサの形状形成を容易に行うことが可能である。
前記第1の壁及び前記第2の壁は、前記フィルムセンサに設けられていることが好ましい。このような態様であれば、平坦な状態のフィルムセンサに第1の壁及び第2の壁の形成した後にフィルムセンサを表面パネルに貼り合わせることができるため、第1の壁及び第2の壁の形成が容易であり、第1の壁及び第2の壁の設計自由度を向上させることができる。
前記フィルムセンサは、前記表面パネルの外方に延出する延出部を有すると共に、前記第1の壁と前記表面パネルとは非接着であることが好ましい。フィルムセンサは、IC等が搭載される外部回路に接続されるため、外部回路と接続するための引出配線を延出部に形成することにより、表面パネルの狭額縁化及び入力領域の拡大が可能となる。また、第1の壁と表面パネルとは非接着であるため、表面パネルの外縁よりも内方を基点としてフィルムセンサを折り曲げることができる。
前記第1の壁及び前記第2の壁は、前記表面パネルに設けられていることが好ましい。このような態様であれば、表面パネルはフィルムセンサに比べて高い剛性を有するため、表面パネルとフィルムセンサとを貼り合わせる際に、第1の壁とフィルムセンサ21との間に確実に荷重を加えることができ、第1の壁よりも外側への接着剤のはみ出しを防止することができる。
本発明の入力装置において、前記フィルムセンサは、前記表面パネルの外方に延出する延出部を有すると共に、前記第1の壁と前記フィルムセンサとは非接着であることが好ましい。フィルムセンサは、IC等が搭載される外部回路に接続されるため、外部回路と接続するための引出配線を延出部に形成することにより、表面パネルの狭額縁化及び入力領域の拡大が可能となる。また、第1の壁とフィルムセンサとは非接着であるため、表面パネルの外縁よりも内方を基点としてフィルムセンサを折り曲げることができる。
本発明の入力装置において、前記接着剤がUV樹脂であることが好ましい。これによれば、これによれば、表面パネルとフィルムセンサとの間に接着剤としてUV樹脂を充填した後にUV照射することにより、接着剤のはみ出しを防止して表面パネルとフィルムセンサとを確実に貼り合わせることができる。
本発明の入力装置の製造方法は、表面パネルと、前記表面パネルに対向するフィルムセンサとを有し、前記表面パネルと前記フィルムセンサとが接着剤を介して貼り合わされる入力装置の製造方法であって、前記フィルムセンサまたは前記表面パネルに第1の壁を形成すると共に、前記第1の壁と間隔を設け、かつ、前記第1の壁よりも内方に第2の壁を形成する工程(a)と、前記第1の壁よりも内方において、前記表面パネルと前記フィルムセンサとを前記接着剤を介して貼り合わせる工程(b)とを有することを特徴とする。
これによれば、表面パネルとフィルムセンサとを貼り合わせる際に、表面パネルの外方へ向かう接着剤の流動が第2の壁によって抑制されて、第2の壁を越えた接着剤は第1の壁と第2の壁との間に溜められて第1の壁により堰き止められる。これにより、表面パネルの外方への接着剤のはみ出しが防止される。
また、第1の壁の内方において表面パネルとフィルムセンサとが接着剤を介して貼り合わされており、フィルムセンサまたは表面パネルと第1の壁とは接着されない。このため、表面パネルの外縁よりも内側の位置を基点にしてフィルムセンサを折り曲げることができる。よって、入力装置の平面方向または高さ方向に余裕を持ってフィルムセンサを折り曲げることができるため、フィルムセンサの形状形成が容易である。
したがって、本発明の入力装置の製造方法によれば、接着剤のはみ出しを防止すると共に、フィルムセンサと表面パネルとを貼り合わせた後におけるフィルムセンサの形状形成を容易に行うことができる。
前記工程(a)において、前記第1の壁及び前記第2の壁を印刷法により形成することが好適である。これによれば、前記第1の壁及び前記第2の壁を所定の高さ及び形状に形成することが容易である。
前記工程(a)において複数回繰り返して印刷を行い、前記第1の壁を形成するための印刷回数が、前記第2の壁を形成するための印刷回数よりも多いことが好適である。これによれば、第1の壁を第2の壁よりも確実に高く形成することができ、第1の壁よりも外側への接着剤のはみ出しが防止される。
本発明の入力装置の製造方法において、前記第1の壁及び前記第2の壁を環状に形成することが好適である。これによれば、表面パネルの外縁全周に亘って接着剤のはみ出しを防止することができる。
本発明の入力装置の製造方法において、前記接着剤が液状UV樹脂であることが好ましい。これによれば、表面パネルとフィルムセンサとの間に液状UV樹脂を充填したのちにUV照射することにより、接着剤のはみ出しを防止して表面パネルとフィルムセンサとを確実に貼り合わせることができる。
本発明の携帯機器は、表面パネルと、前記表面パネルに接着剤を介して貼り合わされるフィルムセンサと、を有する携帯機器であって、前記表面パネルと前記フィルムセンサとの間には第1の壁及び第2の壁が設けられており、前記第1の壁は前記表面パネルの周縁に設けられると共に、前記第2の壁は前記第1の壁と間隔を有して前記第1の壁よりも内方に設けられており、前記第1の壁の内方において前記表面パネルと前記フィルムセンサとが前記接着剤を介して貼り合わされていることを特徴とする。
これによれば、第1の壁及び第2の壁により接着剤のはみ出しを防止すると共に、フィルムセンサと表面パネルとを貼り合わせた後におけるフィルムセンサの形状形成を容易に行うことができる。よって、フィルムセンサを折り曲げて形状形成した折り曲げ部分が表面パネルよりも外側に大きくはみ出すことを抑制して、携帯機器の小型化を実現することができる。
本発明の入力装置及びその製造方法並びに携帯機器によれば、接着剤のはみ出しを防止すると共に、フィルムセンサと表面パネルとを貼り合わせた後におけるフィルムセンサの形状形成を容易に行うことができる。
本発明の第1の実施形態における入力装置の斜視図である。 第1の実施形態の入力装置の分解斜視図である。 図1のIII−III線で切断して矢印方向から見たときの断面図である。 第1の実施形態の入力装置の部分拡大断面図である。 第1の実施形態の入力装置を構成するフィルムセンサの平面図である。 第1の実施形態の入力装置の製造方法を説明するための工程図である。 第1の実施形態の入力装置の変形例を示す断面図である。 第2の実施形態の入力装置を構成するフィルムセンサの平面図である。 第3の実施形態の入力装置の部分拡大断面図である。 第3の実施形態の入力装置の製造方法を説明するための工程図である。 第4の実施形態の携帯機器の部分拡大断面図である。 第5の実施形態における入力装置の斜視図である。 第5の実施形態の入力装置を構成するフィルムセンサの平面図である。 図12のXIV−XIV線で切断して矢印方向から見たときの入力装置の部分拡大断面図である。 第6の実施形態の入力装置の部分拡大断面図である。 従来例の入力装置の製造方法を説明するための工程図である。
以下、図面を参照して、本発明の具体的な実施形態について説明をする。なお、各図面の寸法は適宜変更して示している。
<第1の実施形態>
図1は、第1の実施形態における入力装置の斜視図である。図2は、第1の実施形態における入力装置の分解斜視図である。図3は、図1のIII−III線で切断して矢印方向から見たときの入力装置の断面図を示す。
図1に示すように、本実施形態の入力装置10は、表面パネル31と、表面パネル31に対向するフィルムセンサ21とを有して構成される。図3に示すように、表面パネル31とフィルムセンサ21とは、接着剤41を介して接着されている。
図3に示すように、表面パネル31は天板32、及び天板32の裏面31b側(Z2方向)に延出する側板33、34を有しており、天板32及び側板33、34により表面31a側に凸となる湾曲形状となっている。表面パネル31には、透光性のガラス材料や樹脂材料が用いられ、天板32と側板33、34とが一体に形成されている。操作者は、表面パネル31の天板32の表面31a又は側板33、34の表面31aに指などを接触、または接触させずに近接させることで入力操作を行うことができる。
図3に示すようにフィルムセンサ21は、表面パネル31の裏面31b側に接着剤41を介して貼り合わされている。フィルムセンサ21は、表面パネル31の湾曲形状に倣って湾曲して、天板32及び側板33、34に亘って貼り合わされている。また、フィルムセンサ21は、表面パネル31の外方に延出する延出部21a、21bを有しており、延出部21aは側板33の下端部よりもZ2方向に延出し、延出部21bは側板34の下端部よりもZ2方向に延出している。
フィルムセンサ21は、フィルム状の樹脂材料を用いて形成される。例えば、ポリカーボネート樹脂(PC)、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリエチレンナフタレート樹脂(PEN)、環状ポリオレフィン(COP)、ポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA)等の透光性樹脂材料が用いられる。
図2に示すように、フィルムセンサ21には複数の矩形状の電極22が設けられている。複数の電極22は、天板32と重なる位置及び側板33、34と重なる位置の一部に形成されており、フィルムセンサ21のX1−X2方向及びY1−Y2方向において、互いに間隔を設けて配列されている。操作者が、表面パネル31の表面31aに指などを接触させたとき、または接触させずに近接させたときに、電極22とグラウンドとの間の静電容量、または電極22同士の間の静電容量が変動し、この静電容量変化により入力位置情報が検出される。
また、フィルムセンサ21には、側板33、34に重なる位置及び延出部21a、21bに複数の引出配線23が設けられている。引出配線23は電極22にそれぞれ接続されており(図2では引出配線23と電極22との接続構造を省略して示す)、電極22は引出配線23を介して例えばフレキシブルプリント基板(図示しない)等と電気的に接続される。これにより、電極22で検出された入力位置情報の信号は、引出配線23を介して外部回路に伝達される。
本実施形態において、複数の電極22は、ITO(Indium Tin Oxide)、SnO、ZnO等の透明導電材料を用いて形成されており、スパッタや蒸着等の薄膜法により形成される。または、Agナノワイヤ、Agナノチューブ、カーボンナノチューブ、PEDOTのいずれかを有する導電性インクを用いて、インクジェット印刷などの印刷法により塗布形成することも可能である。引出配線23は、Cu、Ag、Au等の金属材料を用いることができる。
図2に示すように、フィルムセンサ21の引出配線23を延出部21a、21bに設けることにより、電極22を形成できる領域を大きくすることができ、天板32と重なる位置に加えて側板33、34と重なる位置にも電極22を形成することができる。したがって、本実施形態の入力装置10は、入力装置10の狭額縁化を図ると共に入力操作可能な領域を拡大することができ、天板32及び側板33、34において入力操作が可能となる。
本実施形態において、湾曲形状を有する表面パネル31とフィルムセンサ21と貼り合わせる接着剤41として、UV硬化型の樹脂材料が用いられる。表面パネル31とフィルムセンサ21と貼り合わせる際において、接着剤41は液状であり、表面パネル31とフィルムセンサ21とを重ね合わせたあとに、UVが照射され接着剤41が硬化される。これにより、表面パネル31の曲面形状に倣わせて、フィルムセンサ21を表面パネル31に貼り合わせることができる。
図3に示すように、フィルムセンサ21の表面パネル31と対向する面には、第1の壁51及び第2の壁52が設けられている。図4は、本実施形態の入力装置の部分拡大断面図である。図4は、特に、フィルムセンサ21に設けられた第1の壁51及び第2の壁52を拡大して示す。また、図5にはフィルムセンサ21の平面図を示し、フィルムセンサ21を湾曲させずに展開したときの平面図である。なお、図5では見やすくするために第1の壁51及び第2の壁52に斜線を付して示している。
図5に示すように、第1の壁51はフィルムセンサ21に環状に連続して設けられており、第2の壁52は、第1の壁51よりも内方において環状に連続して設けられている。また、図4に示すように、第1の壁51は表面パネル31の周縁部に位置するようにフィルムセンサ21に設けられると共に、第2の壁52は第1の壁51と間隔を設けて第1の壁51よりも内方に設けられている。第1の壁51の高さは、第2の壁52の高さよりも高く形成されている。そして、第1の壁51よりも内方において表面パネル31とフィルムセンサ21とが接着剤41を介して貼り合わされている。よって、第1の壁51と表面パネル31との間には接着剤41は介在せず、第1の壁51が設けられ、第1の壁51と表面パネル31とが対向する領域は非接着領域53である。
図4に示すように、第1の壁51と第2の壁52との間に設けられた空間は接着剤溜め部55であり、接着剤41が接着剤溜め部55に充填されている。また、接着剤41が接着剤溜め部55に隙間無く充填されている態様に限定されず、接着剤溜め部55の一部に接着剤41が充填されて、接着剤溜め部55に空間が設けられている場合であっても良い。
なお、第1の壁51及び第2の壁52が外部から視認されることを防止するために、表面パネル31に着色された加飾層35が形成されている。加飾層35は、第1の壁51及び第2の壁52と重なる領域に設けられており、天板32の表面31a側から見たときに、加飾層35が設けられていない領域が透光領域18であり、加飾層35と重なる領域が非透光領域19である。
本実施形態のように第1の壁51及び第2の壁52を設けることにより、表面パネル31とフィルムセンサ21とを貼り合わせる際に、表面パネル31の外方に向かう接着剤41の流動が第2の壁52により抑制される。第1の壁51の高さは、第2の壁52の高さよりも高く形成されており、図4に示すように、第2の壁52と表面パネル31との間には、隙間が形成される。よって、表面パネル31の外方へ向かう接着剤41の流動が第2の壁52によって抑制されて、接着剤41が第2の壁52の内側にまんべんなく拡がり、かつ第2の壁52から外側に接着剤41がはみ出すことを許容する。また、第1の壁51と第2の壁52との間に接着剤溜め部55を設けることにより、第2の壁52を越えた接着剤41は第1の壁51と第2の壁52との間の接着剤溜め部55に溜められて、第1の壁51により堰き止められる。これにより、第2の壁52の内方で確実に表面パネル31とフィルムセンサ21とを接着するとともに、表面パネル31の外側への接着剤41のはみ出しが防止される。
また、第1の壁51の内方において表面パネル31とフィルムセンサ21とが接着剤41を介して貼り合わされており、第1の壁51と表面パネル31とは接着されていない。このため、フィルムセンサ21の延出部21aを内側に曲げて形状変形させる際に、表面パネル31の外縁よりも内側を基点にしてフィルムセンサ21を折り曲げることができる。よって、入力装置10の平面方向または高さ方向に余裕を持ってフィルムセンサ21を折り曲げることができるため、フィルムセンサ21の形状形成が容易である。
したがって、本発明の入力装置10によれば、接着剤41のはみ出しを防止すると共に、フィルムセンサ21と表面パネル31とを貼り合わせた後におけるフィルムセンサ21の形状形成を容易に行うことができる。
<第1の実施形態の入力装置の製造方法>
図6は、第1の実施形態の入力装置の製造方法を説明するための工程図である。図6(a)及び図6(b)は、第1の壁51及び第2の壁52が設けられる箇所について拡大して示すフィルムセンサ21の部分拡大断面図である。また、図6(c)(d)は、第1の壁51及び第2の壁52と対向する位置における表面パネル31の部分拡大断面図である。図6(e)は、入力装置10の部分拡大断面図である。なお、図6各図では、図1から図4に示す入力装置10と上下を反転させて示している。
図6(a)の工程は、平坦なフィルムセンサ21を用意して、フィルムセンサ21に第1の壁51の基部51a及び第2の壁52を形成する。基部51a及び第2の壁52は、樹脂材料を含有するインクを用いてスクリーン印刷により形成することができる。これにより、基部51aと第2の壁52とは同一工程により、同じ高さに形成される。印刷に用いるインクとして、例えば加飾層35(図6では省略して示す)を形成するために用いるインクと同様の材料、あるいは透明レジスト材料を用いることができる。
次に図6(b)の工程では、スクリーン印刷を繰り返し行い、基部51aの上に嵩上げ部51bを印刷形成する。これにより、基部51aと嵩上げ部51bからなる第1の壁51を印刷形成することができる。すなわち、第2の壁52を形成するための印刷回数(図6(a)の工程の印刷回数)よりも、第1の壁51を形成するための印刷回数(図6(a)及び図6(b)の印刷回数の合計)を多くして嵩上げ部51bが形成される。本実施形態の入力装置10の製造方法によれば、第1の壁51を第2の壁52よりも確実に高く形成することができる。また、印刷法により形成することにより、第1の壁51及び第2の壁52を所定の高さ及び形状に形成することが容易である。
なお、図6(a)及び図6(b)において部分拡大断面図を示しているが、図5に示すように、第1の壁51及び第2の壁52は、表面パネル31の周縁部に位置するように平面視環状に形成されている。また、図6(a)及び図6(b)の工程において、それぞれ1回ずつ印刷を行い第1の壁51及び第2の壁52を形成しているが、これに限定されず、印刷回数を適宜増やすことも可能である。
図6(c)の工程では、表面パネル31の曲げ加工を行い、表面パネル31を湾曲形状に形成する。図6(c)では、所定の圧力、熱を加えつつ表面パネル31を裏面31b側に湾曲させて、表面パネル31の曲げ加工が行われて、天板32、側板33、34が形成される。なお、表面パネル31として透光性樹脂材料を用いて、射出成形により立体形状を形成することもできる。
図6(d)の工程では、表面パネル31の天板32の裏面31bに、接着剤41として液状UV樹脂を塗布する。接着剤41は、ディスペンサ(図示しない)により複数箇所に適量塗布される。
図6(e)では、図6(a)、図6(b)の工程により第1の壁51及び第2の壁が設けられたフィルムセンサ21を用意して、フィルムセンサ21を表面パネル31の裏面31b側に重ね合わせる。そして、フィルムセンサ21に軽荷重を加えて、表面パネル31の湾曲形状に倣うようにフィルムセンサ21を変形させる。この際、図6(d)の工程で塗布された接着剤41が、接着剤41の流動性によりフィルムセンサ21と表面パネル31の間において均一な厚さに拡がっていく。すなわち、接着剤41が天板32から側板33及び側板34に向かって押し出されるように拡がっていく。
本実施形態の入力装置10の製造方法によれば、第1の壁51の高さは、嵩上げ部51bを設けることで第2の壁52の高さよりも高く形成されているため、図6(e)に示すように、第2の壁52と表面パネル31との間には、隙間が形成される。よって、表面パネル31の外方へ向かう接着剤41の流動が第2の壁52によって抑制されて、接着剤41が第2の壁52の内側にまんべんなく拡がり、かつ第2の壁52から外側に接着剤41がはみ出すことを許容する。また、第1の壁51と第2の壁52との間に接着剤溜め部55を設けることにより、第2の壁52を越えた接着剤41は第1の壁51と第2の壁52との間の接着剤溜め部55に溜められて、第1の壁51により堰き止められる。これにより、表面パネル31の外側への接着剤41のはみ出しが防止される。また、第1の壁51及び第2の壁52が環状に設けられているため、表面パネル31の外縁全周に亘って接着剤41のはみ出しを防止することができる。
図6(e)の工程の後、液状UV樹脂を介して重ね合わされたフィルムセンサ21と表面パネル31とにUV照射して、液状UV樹脂が硬化される。接着剤41として液状UV樹脂を用いることにより、接着剤のはみ出しを防止して表面パネル31とフィルムセンサ21とを確実に貼り合わせることができる。以上のような工程により入力装置10を製造することができる。
なお、湾曲形状の表面パネル31にフィルムセンサ21を貼り合わせる際に、液状の接着剤41の代わりにOCA(Optical Clear Adhesive)フィルム等の両面テープ(粘着層)を用いることも検討された。しかし、気泡の混入等を防ぐために大きな荷重を加えて表面パネル31にフィルムセンサ21を貼り合わせる必要がある。フィルムセンサ21の電極22(図6には省略して示す)としてITO等の透明導電材料を用いた場合、フィルムセンサ21に大きな荷重を加えて表面パネル31の湾曲形状に倣わせて変形させると、電極22及び引出配線23の断線が生じてしまう。液状の接着剤41を用いることにより、大きな荷重を加えてフィルムセンサ21を湾曲形状に変形させる必要がなく、軽荷重で貼り合わせることができるため断線の発生を抑制できる。
<第1の実施形態の変形例>
図7は、第1の実施形態の入力装置の変形例を示す断面図である。本変形例の入力装置10は、表面パネル31の形状が異なっており、側板33及び側板34が天板32に対して傾斜して設けられている。このような態様であっても、フィルムセンサ21に第1の壁51及び第2の壁52を設けることにより、表面パネル31の外側への接着剤41のはみ出しを防止することができる。
また、第1の壁51及び第2の壁52として着色された樹脂材料を用いた場合に、第1の壁51及び第2の壁52が外部から視認されないように、表面パネル31に加飾層35が設けられる。図7に示すように、本変形例の入力装置10においては、側板33及び側板34が傾斜して設けられているため、第1の壁51及び第2の壁52を覆うように設けられた加飾層35の面積を小さくすることができる。よって、非透光領域19の面積を小さくして、透光領域18の面積を大きくすることが可能である。
<第2の実施形態>
図8は、第2の実施形態の入力装置を構成するフィルムセンサを示し、フィルムセンサ21を湾曲させずに平坦に展開したときの平面図である。第2の実施形態の入力装置11は、フィルムセンサ21に複数の第2の壁52が設けられている点が異なっている。図8に示すように、複数の第2の壁52は表面パネル31(図8では省略して示す)の外縁方向において、互いに間隔を設けて環状に配列されている。なお、図8では見やすくするために第1の壁51及び第2の壁52に斜線を付して示している。
このような態様であっても、表面パネル31とフィルムセンサ21とを貼り合わせる際に、表面パネル31の外方に向かう接着剤41の流動が第2の壁52により抑制されて、接着剤41が第2の壁52の内側にまんべんなく拡がる。そして、第2の壁52同士の間隔を通して接着剤41が第2の壁52の外側にはみ出すことを許容する。第2の壁52を超えた接着剤41は第1の壁51と第2の壁52との間の接着剤溜め部55に溜められて、第1の壁51により堰き止められる。これにより、表面パネル31の外側への接着剤41のはみ出しが防止される。
また、本実施形態においては、第1の壁51と第2の壁52との高さを同等に形成しても、上記の効果を得ることができる。よって、図6(a)及び図6(b)に示す、複数回の印刷工程が不要であり、1回の印刷工程により第1の壁51及び第2の壁52を形成することができるため、製造工程を簡略化して製造コストの低減が可能となる。
<第3の実施形態>
図9は、第3の実施形態の入力装置の部分拡大断面図である。図9に示すように、第3の実施形態の入力装置12は、第1の壁51及び第2の壁52が表面パネル31に設けられている点が異なっている。本実施形態においても、第1及び第2の実施形態の入力装置10、11と同様に、表面パネル31とフィルムセンサ21とを貼り合わせる際における、表面パネル31の外側への接着剤41のはみ出しが防止される。また、表面パネル31はフィルムセンサ21に比べて高い剛性を有するため、表面パネル31とフィルムセンサ21とを貼り合わせる際に、第1の壁51とフィルムセンサ21との間に確実に荷重を加えて密着させることが容易であり、接着剤41のはみ出しを確実に防止することができる。
本実施形態においても、第1の壁51よりも内方において表面パネル31とフィルムセンサ21とが接着剤41を介して貼り合わされている。よって、第1の壁51とフィルムセンサ21とは接着剤41を介して貼り合わされておらず、第1の壁51が設けられた領域は非接着領域53である。そのため、フィルムセンサ21の延出部21aを内側に曲げて変形させる際に、表面パネル31の外縁より内側を基点にしてフィルムセンサ21を折り曲げることができる。よって、入力装置12の平面方向または高さ方向に余裕を持ってフィルムセンサ21を折り曲げることができるため、フィルムセンサ21の形状形成が容易である。
<第3の実施形態の入力装置の製造方法>
図10は、第3の実施形態の入力装置の製造方法を説明するための工程図である。図10(a)〜図10(e)は、第1の壁51及び第2の壁52が設けられる箇所について拡大して示す表面パネル31及び入力装置12の部分拡大断面図である。なお、図10各図では、図9に示す入力装置12と上下を反転させて示している。
図10(a)の工程は、平坦な表面パネル31を用意して、表面パネル31の周縁部に第1の壁51の基部51a及び第2の壁52を形成する。基部51a及び第2の壁52は、樹脂材料を含有するインクを用いてスクリーン印刷により形成することができる。これにより、基部51aと第2の壁52とは同一工程により、同じ高さに形成される。印刷に用いるインクとして、例えば加飾層35(図10では省略して示す)を形成するために用いるインクと同様の材料、あるいは透明レジスト材料を用いることができる。
次に図10(b)の工程では、スクリーン印刷を繰り返し行い、基部51aの上に嵩上げ部51bを印刷形成する。これにより、基部51aと嵩上げ部51bからなる第1の壁51を印刷形成することができる。すなわち、第2の壁52を形成するための印刷回数(図10(a)の工程の印刷回数)よりも、第1の壁51を形成するための印刷回数(図10(a)及び図10(b)の印刷回数の合計)を多くして嵩上げ部51bが形成される。本実施形態の入力装置12の製造方法によれば、第1の壁51を第2の壁52よりも確実に高く形成することができる。また、印刷法により形成することにより、第1の壁51及び第2の壁52を所定の高さ及び形状に形成することが容易である。
なお、図10(a)及び図10(b)において部分拡大断面図を示しているが、図5に示す第1の実施形態と同様に、第1の壁51及び第2の壁52は表面パネル31の周縁部において、平面視で環状に形成されている。また、図10(a)及び図10(b)の工程において、それぞれ印刷回数を適宜増やすことも可能である。
図10(c)の工程では、第1の壁51及び第2の壁52が形成された表面パネル31の曲げ加工を行い、表面パネル31を湾曲形状に形成する。図10(c)では、所定の圧力、熱を加えつつ表面パネル31を裏面31b側に湾曲させて、表面パネル31の曲げ加工が行われて、天板32、側板33、34が形成される。
図10(d)の工程では、表面パネル31の天板32の裏面31bに、接着剤41として液状UV樹脂を塗布する。接着剤41は、ディスペンサ(図示しない)により複数箇所に適量塗布される。
図10(e)の工程では、フィルムセンサ21を用意して、フィルムセンサ21を表面パネル31の裏面31b側に重ね合わせる。そして、フィルムセンサ21に軽荷重を加えて、表面パネル31の湾曲形状に倣うようにフィルムセンサ21を変形させる。この際、図10(d)の工程で塗布された接着剤41が、接着剤41の流動性によりフィルムセンサ21と表面パネル31の間において均一な厚さに拡がっていく。すなわち、接着剤41が天板32から側板33及び側板34に向かって押し出されるように拡がっていく。
本実施形態の入力装置12の製造方法によれば、表面パネル31に第1の壁51及び第2の壁52を設けることにより、接着剤41を表面パネル31に塗布する際、若しくは表面パネル31とフィルムセンサ21とを貼り合わせる際において、表面パネル31の外方に向かう接着剤41の流動が第2の壁52により抑制される。また、第1の壁51と第2の壁52との間に接着剤溜め部55を設けることにより、第2の壁52を越えた接着剤41は第1の壁51と第2の壁52との間の接着剤溜め部55に溜められて、第1の壁51により堰き止められる。これにより、表面パネル31の外側への接着剤41のはみ出しが防止される。また、第1の壁51及び第2の壁52が環状に設けられているため、表面パネル31の外縁全周に亘って接着剤41のはみ出しを防止することができる。
図10(e)の工程の後、液状UV樹脂を介して重ね合わされたフィルムセンサ21及び表面パネル31にUV照射して、液状UV樹脂が硬化される。以上のような工程により入力装置12が製造される。
<第4の実施形態>
図11は、第4の実施形態の携帯機器の部分拡大断面図である。図11に示すように、本実施形態の携帯機器13は、第3の実施形態の入力装置12が筐体60に組み込まれて携帯機器13として構成されている。図11に示すように、表面パネル31と筐体60とが一体に接合されており、筐体60の内部には、携帯機器13を制御する回路基板61等が配置されている。入力装置12が筐体60に組み込まれた場合、図11に示すように、フィルムセンサ21の延出部21aは内側に曲げて形状変形される。
入力装置12において、第1の壁51とフィルムセンサ21とが重なる領域は、第1の壁51とフィルムセンサ21とが接着されていない非接着領域53である。このため、表面パネル31の外縁(側板33の下端)よりも内側を基点にしてフィルムセンサ21を折り曲げることができ、入力装置12の高さ方向に余裕を持ってフィルムセンサ21を折り曲げることができる。よって、フィルムセンサ21の形状形成が容易である。また、非接着領域53を設けない場合と比較して、筐体60の内部の高さ寸法も小さくすることができるため、携帯機器13の小型化、薄型化に有効である。
<第5の実施形態>
図12は、第5の実施形態の入力装置の斜視図である。図13は第5の実施形態の入力装置を構成するフィルムセンサの平面図である。また、図14は、図12のXIV−XIV線で切断して矢印方向から見たときの入力装置の断面図であり、特に、表面パネルの周縁部を拡大して示す部分拡大断面図である。
第1から第3の実施形態の入力装置10〜12及び第4の実施形態の携帯機器13において、湾曲形状を有する表面パネル31が用いられているが、これに限定されない。図12、図14に示すように平板状の表面パネル36を用いた場合においても、同様の効果を奏する。
図12に示すように本実施形態の入力装置14は、平板状の表面パネル36と、表面パネル36に対向するフィルムセンサ26とを有して構成される。フィルムセンサ26は、第1の実施形態と同様に、複数の電極27と引出配線28とを有して構成されており、静電容量変化により入力位置情報を検出可能である。また、フィルムセンサ26は表面パネル36よりも外方に延出する延出部26a、26bを有しており、電極27は表面パネル36と重なる位置に形成され、引出配線28は延出部26a、26bに形成されている。
本実施形態においても、図13及び図14に示すように、フィルムセンサ26に第1の壁56及び第2の壁57が設けられている。なお、図13では、見やすくするために第1の壁56及び第2の壁57に斜線を付して示している。
図13に示すように、第1の壁56は表面パネル36の周縁に位置するようにフィルムセンサ26に環状に設けられており、第2の壁57は、第1の壁56と間隔を有して第1の壁56よりも内方に設けられている。そして、図14に示すように、第1の壁56の高さは第2の壁57の高さよりも高く形成されている。
第1の壁56及び第2の壁57は、図6(a)及び図6(b)に示す工程と同様に、スクリーン印刷法によって形成することができる。また、フィルムセンサ26と表面パネル36とは、接着剤42として液状のUV樹脂を用いて貼り合わされる。
このように第1の壁56及び第2の壁57を設けることにより、表面パネル36とフィルムセンサ26とを貼り合わせる際において、表面パネル36の外方に向かう接着剤42の流動が第2の壁57により抑制される。また、第1の壁56と第2の壁57との間に接着剤溜め部59を設けることにより、第2の壁57を越えた接着剤42は第1の壁56と第2の壁57との間の接着剤溜め部59に溜められて、第1の壁56により堰き止められる。これにより、表面パネル36の外側への接着剤42のはみ出しが防止される。
また、本実施形態の入力装置14を筐体(図示しない)に組み込んで携帯機器に用いる場合には、フィルムセンサ26の延出部26a、26bは内側に曲げて形状変形されて、延出部26aはX2方向に、また、延出部26bはX1方向にそれぞれ曲げられる。そして、表面パネル36の外周を囲むように筐体が設けられる。入力装置14において、第1の壁56と表面パネル36とが接着されていない非接着領域58が設けられているため、表面パネル36の外縁よりも内側を基点にしてフィルムセンサ26を折り曲げることができる。よって、入力装置14の平面方向に余裕を持ってフィルムセンサ26を折り曲げることができるため、フィルムセンサ26の形状形成が容易である。また、非接着領域58を設けない場合に比較して、筐体の内部の平面寸法も小さくすることができ、携帯機器の小型化に有効である。
<第6の実施形態>
図15は、第6の実施形態の入力装置の部分拡大断面図である。本実施形態の入力装置15は、第5の実施形態と同様に平坦な表面パネルを用いて構成されており、第1の壁56及び第2の壁57が表面パネル36に形成されている点で異なる。
このような態様であっても、表面パネル36に第1の壁56及び第2の壁57を設けることにより、表面パネル36の外側への接着剤42のはみ出しが防止される。また、本実施形態の入力装置15を筐体(図示しない)に組み込んで携帯機器に用いる場合には、フィルムセンサ26の延出部26a、26bは内側に曲げて形状変形されて、表面パネル36の外周を囲むように筐体が設けられる。入力装置15において、第1の壁56とフィルムセンサ26とが接着されていない非接着領域58が設けられているため、表面パネル36の外縁よりも内側を基点にしてフィルムセンサ26を折り曲げることができる。よって、入力装置15の平面方向に余裕を持ってフィルムセンサ26を折り曲げることができるため、フィルムセンサ26の形状形成が容易である。また、非接着領域58を設けない場合に比較して、筐体の内部の平面寸法も小さくすることができ、携帯機器の小型化に有効である。
10、11、12、14、15 入力装置
13 携帯機器
21、26 フィルムセンサ
21a、21b、26a、26b 延出部
22、27 電極
23、28 引出配線
31、36 表面パネル
31a、36a 表面
31b、36b 裏面
32、37 天板
33、34 側板
41、42 接着剤
51、56 第1の壁
51a 基部
51b 嵩上げ部
52、57 第2の壁
53、58 非接着領域
55、59 接着剤溜め部
60 筐体

Claims (16)

  1. 表面パネルと、前記表面パネルに対向するフィルムセンサとを有し、前記表面パネルと前記フィルムセンサとが接着剤を介して貼り合わされる入力装置であって、
    前記表面パネルと前記フィルムセンサとの間には第1の壁及び第2の壁が設けられており、
    前記第1の壁は前記表面パネルの周縁と重なる位置に設けられると共に、前記第2の壁は前記第1の壁と間隔を有して前記第1の壁よりも内方に設けられており、
    前記第1の壁よりも内方において前記表面パネルと前記フィルムセンサとが前記接着剤を介して貼り合わされていることを特徴とする入力装置。
  2. 前記第1の壁の高さは前記第2の壁の高さよりも高く形成されていることを特徴とする請求項1に記載の入力装置。
  3. 前記第1の壁及び前記第2の壁が環状に設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の入力装置。
  4. 前記第2の壁は複数設けられており、複数の前記第2の壁は前記表面パネルの周縁方向に間隔を有して配置されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の入力装置。
  5. 前記表面パネルが湾曲形状であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の入力装置。
  6. 前記第1の壁及び前記第2の壁は、前記フィルムセンサに設けられていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の入力装置。
  7. 前記フィルムセンサは、前記表面パネルの外方に延出する延出部を有すると共に、前記第1の壁と前記表面パネルとは非接着であることを特徴とする請求項6に記載の入力装置。
  8. 前記第1の壁及び前記第2の壁は、前記表面パネルに設けられていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の入力装置。
  9. 前記フィルムセンサは、前記表面パネルの外方に延出する延出部を有すると共に、前記第1の壁と前記フィルムセンサとは非接着であることを特徴とする請求項8に記載の入力装置。
  10. 前記接着剤がUV樹脂であることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の入力装置。
  11. 表面パネルと、前記表面パネルに対向するフィルムセンサとを有し、前記表面パネルと前記フィルムセンサとが接着剤を介して貼り合わされる入力装置の製造方法であって、
    前記フィルムセンサまたは前記表面パネルに第1の壁を形成すると共に、前記第1の壁と間隔を設け、かつ、前記第1の壁よりも内方に第2の壁を形成する工程(a)と、
    前記第1の壁よりも内方において、前記表面パネルと前記フィルムセンサとを前記接着剤を介して貼り合わせる工程(b)とを有することを特徴とする入力装置の製造方法。
  12. 前記工程(a)において、前記第1の壁及び前記第2の壁を印刷法により形成することを特徴とする請求項11に記載の入力装置の製造方法。
  13. 前記工程(a)において複数回繰り返して印刷を行い、前記第1の壁を形成するための印刷回数が、前記第2の壁を形成するための印刷回数よりも多いことを特徴とする請求項12に記載の入力装置の製造方法。
  14. 前記第1の壁及び前記第2の壁を環状に形成することを特徴とする請求項11から請求項13のいずれか1項に記載の入力装置の製造方法。
  15. 前記接着剤が液状UV樹脂であることを特徴とする請求項11から請求項14のいずれか1項に記載の入力装置の製造方法。
  16. 表面パネルと、前記表面パネルに接着剤を介して貼り合わされるフィルムセンサと、を有する携帯機器であって、
    前記表面パネルと前記フィルムセンサとの間には第1の壁及び第2の壁が設けられており、
    前記第1の壁は前記表面パネルの周縁に設けられると共に、前記第2の壁は前記第1の壁と間隔を有して前記第1の壁よりも内方に設けられており、
    前記第1の壁の内方において前記表面パネルと前記フィルムセンサとが前記接着剤を介して貼り合わされていることを特徴とする携帯機器。
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