JP2015041083A - 現像装置、画像形成装置 - Google Patents

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雅人 小柳
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剛輔 後藤
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Kazutoshi Ishida
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Abstract

【課題】装置の小型化及び低コスト化を実現し、かつ画像不良の発生を抑制する。【解決手段】着色粒子51と、着色粒子51の表面に分散される外添粒子52とを有するトナー5と、トナー5を表面に担持する現像ローラ3であって、第一誘電体部31と第二誘電体部32記表面に散在する現像ローラ3と、現像ローラ3に担持されるトナーの層厚を規制する現像ブレード4と、を備え、帯電系列上において、第一誘電体部31が、現像ブレード4と外添粒子52の間に位置し、外添粒子52が、第一誘電体部31と第二誘電体部32の間に位置し、第二誘電体部32が、外添粒子52と着色粒子51の間に位置し、着色粒子51の仕事関数と第二誘電体部32の仕事関数の差が、第二誘電体部32の仕事関数と外添粒子52の仕事関数の差よりも小さいことを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は、現像装置、及び現像装置を備える画像形成装置に関する。
従来、レーザプリンタ等の画像形成装置に備えられる現像装置として、現像ローラ(現像剤担持体)に対してトナー(現像剤)を供給し、かつ現像ローラに担持されるトナーを剥ぎ取るトナー供給ローラ(現像剤供給部材)を有する現像装置が知られている。トナー供給ローラは、主にベタ画像追従不良やゴースト対策として採用されるものである。ベタ画像追従不良とは、100%ベタ画像を画像全面に描いた場合に、画像後端濃度が下がる現象をいう。また、ゴーストとは、例えば、濃度の高いベタ画像形成後、ハーフトーン画像やベタ白画像を形成した場合に、ハーフトーン画像やベタ白画像上にベタ画像の後が現れる現象をいう。
近年、現像装置の小型化及び低コスト化の要請のため、上記トナー供給ローラを省いた現像装置が提案されている。その場合、別の手段によって、ベタ画像追従不良やゴーストの発生を抑制するための対策をとる必要がある。
特許文献1、2において、トナー供給ローラが省かれた現像装置として、現像ローラ(現像剤担持体)の表面に誘電体部と導電体部が規則的又は不規則に混在して分布する構成が開示されている。このような構成において、現像ローラの表面の誘電体部を現像ブレード(規制部材)が直接又はトナーを介して摺擦して、誘電体部を帯電することにより、誘電体部と導電体部との隣接部上に微小閉電界を形成する。そして、トナーは、この微小閉電界によるグラディエント力を受けて、現像ローラの表面に吸引され、担持される。
特許第3272056号公報 特許第3162219号公報
特許文献1の現像装置においては、例えば、トナーの帯電極性が負極性の場合には、帯電系列上、(−)トナー<現像ブレード<誘電体部(+)となるように構成されている。このような構成においては、誘電体部に担持されたトナーは静電的に強く誘電体部に付着されているため現像ブレードによる規制が難しい。そのため、ベタ白画像形成時における現像ローラ上のトナーコート量がベタ画像形成時と比較して大きくなる場合が生じ、このトナーコート量の差がゴーストとして画像に現れる虞がある。
また、現像ブレードには、トナーコート量を調整する機能はあるが、トナー供給ローラのように現像ローラ上のトナーを剥ぎ取る機能はない。そのため、低印字画像を連続出力した場合、現像ローラにトナーが融着し、画像不良が発生する虞がある。そのような画像不良を回避するため、現像装置の寿命を短く設定せざるを負えなくなる。
上記課題に鑑みて、本発明の目的は、装置の小型化及び低コスト化を実現し、かつ画像不良の発生を抑制することである。
上記目的を達成するため、本発明に係る現像装置は、
着色粒子と、前記着色粒子の表面に分散される外添粒子とを有する現像剤と、
前記現像剤を表面に担持する現像剤担持体であって、第一誘電体部と第二誘電体部が前記表面に散在する現像剤担持体と、
前記現像剤担持体に担持される前記現像剤の層厚を規制する規制部材と、
を備え、
帯電系列上において、
前記第一誘電体部が、前記規制部材と前記外添粒子の間に位置し、
前記外添粒子が、前記第一誘電体部と前記第二誘電体部の間に位置し、
前記第二誘電体部が、前記外添粒子と前記着色粒子の間に位置し、
前記着色粒子の仕事関数と前記第二誘電体部の仕事関数の差が、前記第二誘電体部の仕事関数と前記外添粒子の仕事関数の差よりも小さいことを特徴とする。
また、本発明に係る現像装置は、
着色粒子と、前記着色粒子の表面に分散される外添粒子とを有する現像剤と、
前記現像剤を表面に担持する現像剤担持体であって、第一誘電体部と第二誘電体部が前記表面に散在する現像剤担持体と、
前記現像剤担持体に担持される前記現像剤の層厚を規制する規制部材と、
を備え、
帯電系列上において、
前記外添粒子が、前記規制部材と前記第一誘電体部の間に位置し、
前記第一誘電体部が、前記外添粒子と前記第二誘電体部の間に位置し、
前記第二誘電体部が、前記第一誘電体部と前記着色粒子の間に位置し、
前記着色粒子の仕事関数と前記第二誘電体部の仕事関数の差が、前記第二誘電体部の仕事関数と前記外添粒子の仕事関数の差よりも小さく、
前記着色粒子の仕事関数と前記第一誘電体部の仕事関数の差が、前記第一誘電体部の仕事関数と前記外添粒子の仕事関数の差よりも大きいことを特徴とする。
また、本発明に係る現像装置は、
着色粒子と、前記着色粒子の表面に分散される外添粒子とを有する現像剤と、
前記現像剤を表面に担持する現像剤担持体であって、第一誘電体部と第二誘電体部が前記表面に散在する現像剤担持体と、
前記現像剤担持体に担持される前記現像剤の層厚を規制する規制部材と、
を備え、
帯電系列上において、
前記規制部材が、前記外添粒子と前記第一誘電体部の間に位置し、
前記第一誘電体部が、前記規制部材と前記第二誘電体部の間に位置し、
前記第二誘電体部が、前記第一誘電体部と前記着色粒子の間に位置し、
前記着色粒子の仕事関数と前記第二誘電体部の仕事関数の差が、前記第二誘電体部の仕事関数と前記外添粒子の仕事関数の差よりも小さく、
前記着色粒子の仕事関数と前記第一誘電体部の仕事関数の差が、前記第一誘電体部の仕事関数と前記外添粒子の仕事関数の差よりも大きく、
前記着色粒子の仕事関数と前記規制部材の仕事関数の差が、前記規制部材の仕事関数と前記外添粒子の仕事関数の差よりも大きいことを特徴とする。
また、本発明に係る画像形成装置は、
着色粒子と、前記着色粒子の表面に分散される外添粒子とを有する現像剤と、
前記現像剤を表面に担持する現像剤担持体であって、第一誘電体部と第二誘電体部が前記表面に散在する現像剤担持体と、
前記現像剤担持体に担持される前記現像剤の層厚を規制する規制部材と、
前記規制部材に電圧を印加する電圧印加手段と、
を備え、
帯電系列上において、
前記外添粒子が、前記第一誘電体部と前記第二誘電体部の間に位置し、
前記第二誘電体部が、前記外添粒子と前記着色粒子の間に位置し、
前記着色粒子の仕事関数と前記第二誘電体部の仕事関数の差が、前記第二誘電体部の仕事関数と前記外添粒子の仕事関数の差よりも小さく、
前記電圧印加手段は、前記現像剤が前記第一誘電体部から前記規制部材へ移動する電界を形成するように、前記規制部材に電圧を印加することを特徴とする。
また、本発明に係る画像形成装置は、
着色粒子と、前記着色粒子の表面に分散される外添粒子とを有する現像剤と、
前記現像剤を表面に担持する現像剤担持体であって、第一誘電体部と第二誘電体部が前記表面に散在する現像剤担持体と、
前記現像剤担持体に担持される前記現像剤の層厚を規制する規制部材と、
前記規制部材に電圧を印加する電圧印加手段と、
を備え、
帯電系列上において、
前記第一誘電体部が、前記外添粒子と前記第二誘電体部の間に位置し、
前記第二誘電体部が、前記第一誘電体部と前記着色粒子の間に位置し、
前記着色粒子の仕事関数と前記第二誘電体部の仕事関数の差が、前記第二誘電体部の仕事関数と前記外添粒子の仕事関数の差よりも小さく、
前記着色粒子の仕事関数と前記第一誘電体部の仕事関数の差が、前記第一誘電体部の仕事関数と前記外添粒子の仕事関数の差よりも大きく、
前記電圧印加手段は、前記現像剤が前記第一誘電体部から前記規制部材へ移動する電界を形成するように、前記規制部材に電圧を印加することを特徴とする。
本発明によれば、装置の小型化及び低コスト化を実現し、かつ画像不良の発生を抑制することができる。
実施例1に係る現像装置を示す概略断面図 実施例1の現像ローラについて説明する概略図 規制部付近のトナーを示す概略図 実施例1のベタ画像形成時における帯電状態を示す模式的断面図 実施例1のベタ白画像形成時における帯電状態を示す模式的断面図 実施例1における現像ローラへのトナー付着メカニズムについての説明図 実施例1における規制部でのトナー層厚規制メカニズムについての説明図 実施例1の第一誘電体部、第二誘電体部、帯電層の電位関係を示す模式図 実施例2に係る現像装置を示す概略断面図 実施例2及びその変形例の構成における電位関係を示す模式図 本実施例に係る画像形成装置を示す概略断面図
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。すなわち、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。
まず、図11を用いて、本実施例に係る画像形成装置について説明する。図11は、本実施例に係る画像形成装置を示す概略断面図である。本実施例に係る画像形成装置100
は、主な構成として、感光体ドラム1、現像装置2、クリーニング装置8、帯電ローラ7、露光装置91、転写ローラ93、定着器94等を有する。
感光体ドラム1、現像装置2、クリーニング装置8、帯電ローラ7は、プロセスカートリッジPとして一体化されており、画像形成装置本体(画像形成装置100のうち、プロセスカートリッジPを除いた部分)に対して着脱可能に構成されている。現像装置2は負の正規帯電極性(静電潜像を現像するための帯電極性。本実施例では負極性の静電潜像を反転現像するので、トナーの正規帯電極性は負である。)をもつ現像剤としてのトナーを内包している。
露光装置91から発信されたレーザービームが反射ミラー92を介して感光体ドラム1上の露光位置Aに達するように、露光装置91、反射ミラー92は配置されている。感光体ドラム1の下部には、転写ローラ93が配置されている。転写後の紙等の転写材Sは定着器94に送られる。転写位置に対して感光体ドラム1の移動方向下流にはクリーニング装置8が設置されている。付属のブレードが感光体ドラム1上のトナーを掻き落とせるように接触配置されている。
画像形成装置の画像形成動作について説明する。コントローラ部70が所定の制御プログラムや参照テーブルに従って以下の画像形成動作を統括的に制御する。まず、矢印X方向に150mm/secで回転している外径24mmの感光体ドラム1の表面上を、帯電ローラ7で所定電位に帯電する。露光位置Aにおいて、画像信号に応じて露光装置91から発信されたレーザービームにより、感光体ドラム1上に静電潜像を形成する。形成した静電潜像を現像位置Cにおいて現像装置2で現像し、現像剤像としてのトナー像を形成する。このように感光体ドラム1は、その表面に像(静電潜像、現像剤像)を担持する像担持体である。感光体ドラム1上に形成されたトナー像は、転写位置Bにて転写材Sに転写される。トナー像を転写された転写材Sは定着器94に送られる。定着器94は転写材S上のトナー像を加圧及び加熱して転写材Sに定着し、最終画像とする。
(実施例1)
まず、図1を用いて、実施例1に係る現像装置2について説明する。図1は、実施例1に係る現像装置を示す概略断面図である。実施例1に係る現像装置2は、レーザプリンタ等の電子写真画像形成装置の現像手段として用いられる。現像装置2は、現像剤担持体としての現像ローラ3、規制部材としての現像ブレード4、現像容器6を備えている。
以下、現像ローラ3と、像担持体としての感光体ドラム1との当接部を現像部といい、現像ローラ3と現像ブレード4との当接部を規制部という。実施例1においては、現像ローラ3は、感光体ドラム1に接触して設けられている。
現像容器6は、非磁性一成分系現像剤であるトナー5を収容する。現像ローラ3は周速180mm/secで矢印Y方向に回転駆動する。また、現像ブレード4は、現像ローラ3上に担持されるトナーの層厚を規制する。また、現像ブレード4は、帯電層41を備え、現像ローラ3上の誘電体部にトナー5を介して所定の電荷を付与する電荷付与手段、及びトナー5に所定の電荷を付与する現像剤帯電手段としての機能を有している。
なお、実施例1に係る現像装置2は、現像ローラ3にトナーを供給し、かつ現像ローラ3に担持されるトナーを剥ぎ取る機能を有する現像剤供給部材としてのトナー供給ローラを有していない。
現像ローラ3は、その表面に互いに仕事関数の異なる第一誘電体部31と第二誘電体部32を有する(後述する図2参照)。そして、現像ブレード4の帯電層41が、トナーを
介して又は直接に、第一誘電体部31と第二誘電体部32を摺擦する。それにより、各誘電体部が別々の電位に帯電され、各誘電体部の隣接部上に微小閉電界(マイクロフィールド)が形成される。現像ローラ3表面へ搬送されたトナーは、微小閉電界によるグラディエント力を受けて、現像ローラ3表面に吸引され担持される。このように、実施例1において、現像ローラ3は、グラディエント力を利用して、その表面に多層のトナーを担持している。
さらに、図2を用いて、実施例1の現像ローラ3の詳細について説明する。図2は、実施例1の現像ローラについて説明する概略図である。図2(a)は、実施例1の現像ローラの概略断面図であって、図2(b)は、実施例1の現像ローラの平面図であって、図2(c)は、図2(b)のa−a断面図である。
実施例1において、表面に電荷を保持できる2種類の誘電体部(第一誘電体部31、第二誘電体部32)が微小面積で散在(混在露出)するように現像ローラ3を構成した。具体的には、実施例1の現像ローラ3は、図2(a)に示すように、軸芯体30aの外周上に、導電性ゴム材料の弾性層30bと、誘電体粒子を分散した樹脂材料からなる材料をコーティング等して形成される表面層30cとを有している。現像ローラ3は、表面層30cを研磨することにより作製される。第一誘電体部31、第二誘電体部32を所定の方法にて帯電することにより、図2(c)の電気力線Eで示すように微小閉電界(マイクロフィールド)が形成される。
第一誘電体部31の大きさは、例えば外径が5〜500μm程度になるようにする。これは、表面に電荷を保持し、画像ムラを抑制するために最適な値である。外径<5μmである場合には、第一誘電体部31、第二誘電体部32表面に保持する電位量が少なく、十分な微小閉電界を形成することができない。また、外径>500μmである場合には、第一誘電体部31と第二誘電体部32の電位差が大きくなり、ムラの多い画像となる。
更に、第一誘電体部31、第二誘電体部32は、現像ブレード4によるトナー層厚規制動作終了後、現像ローラ3の現像周期T経過後に電位を有し、微小閉電界を保持する。そのため、第一誘電体部31、第二誘電体部32の電気抵抗値R、静電容量Cは、例えば現像ローラ3の現像周期Tに対して、CR≧T/Ln10(Ln:自然対数)を満たすことが好ましい。これにより、所定の方法により帯電された第一誘電体部31はT経過後、少なくとも10%以上の電荷量を保つことができる。実施例1では、CR≧0.091とすることで上述の関係を満たし、微小閉電界を形成している。
誘電体粒子の体積抵抗率は、23℃/50%RH環境下で、三菱化学(株)製の抵抗測定装置Hiresta−UPを用い、測定対象試料に1000Vの電圧を30秒間印加して測定した。測定対象試料の使用量は、測定対象の粒子の密度等を考慮して適宜調整することが好ましく、例えば、ポリエチレン樹脂粒子を測定する場合は、それを0.6g用い、そして、これらに2000kgf/cmの圧力をかけて圧縮したものを測定対象試料とした。
誘電体粒子の比誘電率は、次のようにして測定する。まず、底面積2.26cm2の円
筒内に粉体試料を入れ、上下電極に15kgの加圧を行う。同時に、1Vpp、1MHzの交流電圧を印加し、そのときの電流を測定し、その後正規化して比誘電率を算出する。現像ローラ3表面の第一誘電体部31のCR測定は、第一誘電体部31を所定の方法で帯電し、その減衰率を測定することで代用できる。例えば、現像ローラ3から表面1cm×1cm、厚み3mmの測定用サンプルを切り出し、MILTY社製ゼロスタット3により+イオンを放射する。そして、第一誘電体部31の電位を走査型プローブ顕微鏡(SPA300,SIIナノテクノロジー(株)製)のKFMモードにて、所定時間間隔で測定し
電位減衰率からCRを算出することができる。
図2のような表面層30cを形成するには、例えば、バインダーとしてのウレタン樹脂に平均粒径30μmのポリエチレン樹脂粒子を分散する。これにより、ポリエチレン樹脂粒子が第一誘電体部31、ウレタン樹脂が第二誘電体部32として機能する。実施例1では、ポリエチレン樹脂粒子の含有量をウレタン樹脂100質量部に対して、70質量部とすることで、第一誘電体部31の面積が全体の50%程度となるようにしている。
実施例1での現像システムには、現像ローラ3表面の第一誘電体部31、第二誘電体部32、現像ブレード4の帯電層41、及びトナーの仕事関数の関係を利用している。現像ローラ3表面の第一誘電体部31に用いた材料の仕事関数は、表面分析装置(AC−2型、理研計器(株)製)を用い、照射光量250nWにて測定すると5.57eVであった。同様の測定方法で測定した第二誘電体部32に用いた材料の仕事関数は、5.86eVであった。
実施例1における現像ブレード4は、帯電層41aを設けたものを用いた。具体的には、リン青銅金属薄板上にポリアミド樹脂をラミネート加工したものである。実施例1ではリン青銅の金属薄板の厚みを0.1mm、ポリアミド樹脂の厚みを0.1mmとした。帯電層41の仕事関数は、前述の測定方法により5.42eVであった。
ここで、図3は規制部付近のトナーを示している。実施例1におけるトナー5には、図3に示すように、非磁性スチレンアクリル系+ポリエステル系樹脂を顔料により着色した略粒径の負帯電性着色粒子51表面に、外添粒子52が分散されたトナーを採用した。本実施例では、外添粒子52にジアルキルサリチル酸のアルミ錯体を用い、着色粒子100質量部に対して、外添粒子0.5質量部を高速撹拌し、トナー表面を処理することでトナーを調製した。着色粒子51,外添粒子52の仕事関数は、前述の測定方法によりそれぞれ5.96eV、5.74eVであった。
また、実施例1において、図1に示す現像バイアス印加手段61によって、現像ローラ3に直流の現像バイアスとして−300Vを印加した。また、感光体ドラム1には、帯電ローラ7や露光装置91を用いて、ベタ白画像部で−500V、ベタ画像部で−100Vになるように潜像設計を施した。実施例1では、好適な画像濃度を得るため、ベタ画像形成時の感光体ドラム1上のトナーコート量として0.54mg/cmを要する。そのため、現像ローラ3上のトナーコート量として0.45mg/cmを要する。
実施例1では、現像ローラ3の第一誘電体部31、第二誘電体部32、現像ブレード4の帯電層41、着色粒子51、外添粒子52を、前述した仕事関数となるよう材料を選択している。こうすることで、帯電系列上、(−)着色粒子51<第二誘電体部32<外添粒子52<第一誘電体部31<帯電層41(+)となるように構成している。
更に、着色粒子51と第二誘電体部32の仕事関数差を第二誘電体部32と外添粒子52との差より小さくなるよう構成している。このような構成とすることで、トナー5と第二誘電体部32との摩擦により、着色粒子51に負極性、外添粒子52に正極性に帯電し、第二誘電体部32はより仕事関数差の大きい外添粒子52との摩擦により負極性に帯電する。第一誘電体部31と帯電層41はトナー5との摩擦により正極性に帯電する。これにより、現像ローラ3表面と帯電層41表面の間にはトナー5が帯電層41に移動する電位差が生じる。
以下、図4、図5を用いて、実施例1での現像システムについて説明する。図4は、実施例1のベタ画像形成時における、第一誘電体部、第二誘電体部、及びトナーの帯電状態
を示す模式的断面図である。図4(a)は、規制部付近を示す図であって、図4(b)は、現像部付近を示す図であって、図4(c)は、現像ローラ3の回転方向における、現像部よりも下流側で規制部よりも上流側の現像容器内を示す図である。図5は、実施例1のベタ白画像形成時における、第一誘電体部、第二誘電体部、及びトナーの帯電状態を示す模式的断面図である。図5(a)は、規制部付近を示す図であって、図5(b)は、現像部付近を示す図であって、図5(c)は、現像ローラ3の回転方向における、現像部よりも下流側で規制部よりも上流側の現像容器内を示す図である。
実施例1では、ベタ画像形成に現像ローラ3上にコートされた全トナーを現像に使っている。なお、図4、図5に示す白抜きのトナーは無帯電又は低帯電のトナーで、−(マイナス)表示のトナーは現像ローラ3表面と現像ブレード4の帯電層41に規制され帯電したトナーである。
まず、図4を用いて、ベタ画像形成を行った場合における、ベタ画像追従不良の抑制について説明する。規制部にて、図4(a)に示すように、トナー5と現像ブレード4及び現像ローラ3との摩擦により、トナー5及び第二誘電体部32に負極性の電荷を、帯電層41及び第一誘電体部31に正極性の電荷を付与する。これにより、第一誘電体部31と第二誘電体部32の間に微小閉電界が形成される。
現像部にて、図4(b)に示すように、現像ローラ3上の全トナーを現像する。そのため、現像工程が終了すると、現像ローラ3上にはトナー5が無い状態となる。そして、図4(c)に示すように、現像容器6内にて、現像ローラ3上に形成された微小閉電界によるグラディエント力で、3層程度のトナー層を形成する。そのため、図4(a)に示すように、ベタ画像の印字後においても、現像ローラ3上に3層程度のトナーコート量を得ることができるので、ベタ画像追従不良を抑制することができる。
次に、図5を用いて、ベタ白画像形成を行った場合における、ベタ画像追従不良の抑制について説明する。ベタ画像形成時と同様に、規制部にて第一誘電体部31と第二誘電体部32の間に微小閉電界が形成される。現像部にて、図5(b)に示すように、現像部では、現像ローラ3上のトナー5は感光体ドラム1に転移されずに、現像ローラ3上に残ったままになる。そして、図5(c)に示すように、現像容器6内にて、現像ローラ3上に形成された微小閉電界によるグラディエント力で、4層程度のトナー層が形成される。そのため、図5(a)に示すように、ベタ白画像の印字後においても、現像ローラ3上に4層程度のトナーコート量を得ることができるので、ベタ画像追従不良を抑制することができる。
以上、図4、図5を用いて説明したように、実施例1において、ベタ画像形成時における規制部通過後のトナーコート量と、ベタ白画像形成時における規制部通過後のトナーコート量とを同等とすることができる。その結果、ゴースト画像の発生を抑制することができる。
ここで、図6〜図8を用いて、実施例1におけるゴースト画像の発生の良化メカニズムについて詳細に説明する。ここで、ゴーストとは、例えば、濃度の高いベタ画像形成後、ハーフトーン画像やベタ白画像を形成した場合に、ハーフトーン画像やベタ白画像上にベタ画像の後が現れる現象をいう。
図6、図7に示す白抜きのトナーは、無帯電又は低帯電のトナーで、−(マイナス)表示のトナーは、現像ローラ3表面と現像ブレード4の帯電層41に規制され帯電したトナー、及び現像ローラ3表面を転がり帯電したトナーである。
まず、図6を用いて、現像ローラ3表面にトナーが付着するメカニズムについて説明する。図6は、実施例1における現像ローラへのトナー付着メカニズムについての説明図である。図6(a)〜図6(c)は、ベタ画像形成時の現像ローラへのトナー付着メカニズムについて説明する図であって、図6(d)〜図6(f)は、ベタ白画像形成時の現像ローラへのトナー付着メカニズムについて説明する図である。
ベタ画像形成時は、図6(a)に示すように現像ローラ3表面は、トナーがコートされていない状態で、現像容器6内へと移動する。そして、図6(b)に示すように、無帯電又は低帯電のトナーが、微小閉電界Eが発生する第一誘電体部31表面にグラディエント力で吸引され、現像ローラ3表面に接触したトナーは−(マイナス)に帯電する。この付着したトナーは、図6(b)に示すように現像ローラ3表面に凹凸を形成し、その隙間にトナーを担持し、図6(c)に示す3層程度のトナー層を形成する。
一方、ベタ白画像形成時は、現像ローラ3表面にトナーコートの−(マイナス)電荷が積層されるため、第一誘電体部31と第二誘電体部32上のトナー層表面電位は−(マイナス)側にシフトし、図6(d)に示すように、微小閉電界Eを形成する。そして、無帯電又は低帯電のトナーが、図6(e)に示すように、微小閉電界Eが発生する第二誘電体部32表面にグラディエント力で吸引される。そして、現像ローラ3表面にトナー5の凹凸を形成し、その隙間にトナー5を担持し、図6(f)に示す4層程度のトナー層を形成する。
次に、図7、図8を用いて、現像ブレード4によるトナー層規制メカニズムについて説明する。図7は、実施例1における規制部でのトナー層厚規制メカニズムについての説明図である。図7(a)〜図7(c)は、ベタ画像形成時の規制部でのトナー層厚規制メカニズムについて説明する図であって、図7(d)〜図7(f)は、ベタ白画像形成時の規制部でのトナー層厚規制メカニズムについて説明する図である。図8は、実施例1の第一誘電体部、第二誘電体部、帯電層の電位関係を示す模式図である。図8(a)は、トナーが負極性に帯電している場合を示し、図8(b)は、トナーが正極性に帯電している場合を示す。
ベタ画像形成時は、図7(a)に示すように、現像ローラ3表面に3層程度のトナー層を形成し、図7(b)に示すようにグラディエント力による拘束が弱い上層のトナーは機械的に現像ローラ3表面から剥ぎ取られる。下層のトナーは、図7(c)に示すように、規制部へ搬送されマイナス帯電する。
一方、ベタ白画像形成時は、図7(d)に示すように、現像ローラ3表面に4層程度のトナー層が形成され、図7(e)、図7(f)に示すように規制される。
ここで、実施例1では、帯電系列上、(−)着色粒子51<第二誘電体部32<外添粒子52<第一誘電体部31<帯電層41(+)となるように構成している。
そのため、第一誘電体部31、第二誘電体部32、帯電層41の電位関係は、図8(a)に示すように、第一誘電体部31=現像バイアス(以下Vdc)+α、第二誘電体部3
2=Vdc−β、帯電層41=Vdc+γとなる(仕事関数差によりγ>α)。これによ
り、図7(e)に示すように、現像ローラ3表面のマイナストナーは、帯電層41と誘電体部31間の電界により現像ローラ3表面から剥ぎ取られやすくなる。このとき、ベタ画像形成時と比較し、より上層にマイナストナーが積層されているため、電界により剥ぎ取られるトナー量は多くなる。
以上、実施例1によれば、現像ローラ3表面を、第一誘電体部31と第二誘電体部32
とが微小面積で混在露出する構成とし、帯電系列上、(−)着色粒子51<第二誘電体部32<外添粒子52<第一誘電体部31<帯電層41(+)、となるように構成している。さらに、着色粒子51と第二誘電体部32の仕事関数差を第二誘電体部32と外添粒子52との差より小さくなるよう構成している。これにより、現像剤供給部材を省いた現像装置において、ゴースト・ベタ画像追従不良を大幅に良化することができる。なお本実施例ではトナーのみで、第一誘電体部31、第二誘電体部32をそれぞれ異なる極性に帯電することができる。よって、第一誘電体部31、第二誘電体部32を帯電するのに特別な部材が必要とならず、簡単な構成で、ゴースト・ベタ画像追従不良を良化できる。
実施例1では、現像ローラ3、現像ブレード4、トナー5を前述の材料構成としているが、これに限るものではない。例えば、トナーが正帯電極性である場合、帯電系列上、(−)帯電層41<第一誘電体部31<外添粒子52<第二誘電体部32<着色粒子51(+)と各材料を構成し、第一誘電体部31、第二誘電体部32、帯電層41の電位関係を、図8(b)のようにできる。
また、帯電系列上、第一誘電体部31と帯電層41の差が大きい場合には、規制時、電界による現像ローラ3上トナーの剥ぎ取り効果が大きくなり、画像濃度が下がることがある。この場合には、現像ローラ3の回転速度を速めることにより、好適な画像濃度を維持することができる。
また、帯電系列上、(−)着色粒子51<第二誘電体部32<第一誘電体部31<外添粒子52<帯電層41(+)であっても構わない。この場合、着色粒子51と第二誘電体部32の仕事関数差を第二誘電体部32と外添粒子52との差より小さく、且つ、着色粒子51と第一誘電体部31の仕事関数差を第一誘電体部31と外添粒子52との差より大きくする。これにより、第一誘電体部31を+に帯電し、第二誘電体部32を−に帯電することができ、本実施例と同等の効果を奏し得る。
更に、帯電系列上、(−)着色粒子51<第二誘電体部32<第一誘電体部31<帯電層41<外添粒子52(+)であっても構わない。この場合、着色粒子51と第二誘電体部32の仕事関数差を第二誘電体部32と外添粒子52との差より小さく、且つ、着色粒子51と第一誘電体部31の仕事関数差を第一誘電体部31と外添粒子52との差より大きくする。これに加え、着色粒子51と帯電層41の仕事関数差を帯電層41と外添粒子52との差より大きくする。こうすることで、第一誘電体部31を+に帯電し、第二誘電体部32を−に帯電し、帯電層41を+に帯電することができ、実施例1と同等の効果を奏し得る。
実施例1では現像ローラ3の表面粗さについて述べていないが、現像ローラ3の表面粗さにより、トナー搬送性をコントロールし、ゴースト・ベタ画像追従不良改善への効果を上げることも可能である。また、本実施例1では、帯電層41の導電性について述べていないが、導電化することにより弾性ブレード上の電荷のチャージアップが防止でき、トナーに不必要な電荷を持たせるのを防ぐことができる。このような導電化した帯電層41を用いた場合も、前述したゴースト良化のメカニズムには影響なく、本実施例と同等の効果を奏し得る。
(実施例2)
次に、図9、図10を参照して、実施例2について説明する。図9は、実施例2に係る現像装置を示す概略断面図である。図10は、実施例2及びその変形例の第一誘電体部、第二誘電体部、現像ブレードの電位関係を示す模式図である。図10(a)は、実施例2であって、現像バイアスが負極性であり、トナーが負極性に帯電している場合を示している。図10(b)は、実施例2の変形例であって、現像バイアスが正極性であり、トナー
が正極性に帯電している場合を示している。また、図10(c)は、実施例2の変形例であって、現像バイアスが正極性であり、トナーが負極性に帯電している場合を示している。図10(d)は、実施例2の変形例であって、現像バイアスが負極性であり、トナーが正極性に帯電している場合を示している。いずれの場合においても、第一誘電体部31からトナーが剥ぎ取られる電界が発生する電位関係に設定されている。
実施例2に係る現像装置2において、実施例1で説明した図1に示す現像装置と異なり、現像ブレード4に帯電層41が設けられていない。そして、実施例2に係る画像形成装置は、現像ローラ3に電圧を印加するバイアス印加手段71と、現像ブレード4に電圧を印加する電圧印加手段としてのバイアス印加手段72を有している。バイアス印加手段72が現像ブレード4に電圧(ブレードバイアス)を印加することにより、現像ローラ3表面のトナーコート量を制御する。その他の構成については、実施例1と同様であるため、同一の構成については同一の符号を用いて、その説明は省略する。
実施例2では、第一誘電体部31、第二誘電体部32に対してトナーが剥ぎ取られる電界をバイアス印加手段72によるブレードバイアスにて形成するため、画像形成中の各誘電体部の電位を正確に把握しなければならない。実施例3での各誘電体部の電位測定は、以下の手順で行った。
(1)ベタ白画像形成後現像ローラ3を取り出し、表面1cm×1cm、厚み3mmの測定用サンプルを切り出す。
(2)画像形成終了から30分後、走査型プローブ顕微鏡(SPA300,SIIナノテクノロジー(株)製)のKFMモードにて、上記サンプルの高抵抗誘電体部31と中抵抗誘電体部32の電位を測定する。
(3)第一誘電体部31、第二誘電体部32の比誘電率、抵抗率から30分での電位減衰を計算し、画像形成時の各誘電体部の電位を決定する。
上記(1)で測定した値は、第一誘電体部31、第二誘電体部32それぞれ20V、−10Vである。そして、実施例2で採用した第一誘電体部31のポリエチレン樹脂粒子は非誘電率=2.5、抵抗率=1E+16(Ω・m)であり、電位減衰は1%であるため画像形成中の帯電電位=20.2Vである。実施例2で採用した第二誘電体部32のウレタン樹脂粒子は非誘電率=5、抵抗率=1E+14(Ω・m)であり、電位減衰は33%で
あるため画像形成中の帯電電位=−13.3Vである。実施例2では現像ローラ3に直流−300Vを印加しているため、第一誘電体部31の電位は−279.8V、第二誘電体部32の電位は−313.3Vである。
実施例2において、バイアス印加手段72によってブレードバイアスを印加し、画像形成した場合の結果を表1に示す。実施例2では負帯電極性のトナーを用いているため、対現像ローラブレードバイアスをプラスに設定すると、トナー5が現像ローラ3表面から現像ブレード4へと移動する向きに電界が発生する。ここで、現像ローラブレードバイアスとは、ブレードバイアス−現像バイアスで定義される値であり、すなわち、現像ローラ3と現像ブレード4との電位差である。
Figure 2015041083

○△×評価基準
ゴースト ○:発生無し、△:軽微に発生、許容レベル、×:NGレベル
濃度 ○:濃度薄無し、△:許容レベル、×:NGレベル
表1に示すように、対現像ローラブレードバイアスをマイナスからプラスへと変化させることで、ゴースト画像が良化する。このゴ−スト画像が良化するメカニズムは実施例1と同様で、図7(b)、図7(e)の上層トナーを対現像ローラブレードバイアスによる電界で剥ぎ取るためである。実施例2では第一誘電体部31の帯電電位=20.2Vであるため、その値を超えた対現像ローラブレードバイアス+25V〜+50Vにてゴースト画像が大幅に良化する。また、対現像ローラブレードバイアスをプラスに大きくすることで、規制時、電界による現像ローラ3上トナーの剥ぎ取り効果が大きくなり、画像濃度が下がるが、現像ローラの回転速度を速めることにより、好適な画像濃度を維持することができる。
実施例2の図9の現像装置を搭載した図11の画像形成装置を用いて、第二誘電体部32、第一誘電体部31、現像ブレード4の電位を図10(a)の設定とし、A4サイズ1000枚の画像形成を行った。その結果、好適な画像濃度を維持し、画像不良の発生無く、良好な画像が得られた。
以上、実施例2によれば、現像ローラ3表面を、第一誘電体部31と第二誘電体部32とが微小面積で混在露出する構成とし、帯電系列上、(−)着色粒子51<第二誘電体部32<外添粒子52<第一誘電体部31(+)となるように構成している。更に、着色粒子51と第二誘電体部32の仕事関数差を第二誘電体部32と外添粒子52との差より小さくなるよう構成している。そして、第一誘電体部31、第二誘電体部32、現像ブレード4の電位を図10(a)の関係に設定する。これにより、現像剤供給部材を省いた現像装置において、ゴースト・ベタ画像追従不良を大幅に良化する画像形成装置を提供することができる。
実施例2では、帯電系列上、(−)着色粒子51<第二誘電体部32<外添粒子52<第一誘電体部31(+)となる構成としているが、帯電系列上、(−)着色粒子51<第二誘電体部32<第一誘電体部31<外添粒子52(+)であっても構わない。この場合、着色粒子51と第二誘電体部32の仕事関数差を第二誘電体部32と外添粒子52との差より小さく、且つ、着色粒子51と第一誘電体部31の仕事関数差を第一誘電体部31と外添粒子52との差より大きくする。これにより、第一誘電体部31を+に帯電し、第二誘電体部32を−に帯電することができ、本実施例と同等の効果を奏し得る。
2…現像装置、3…現像ローラ(現像剤担持体)、4…現像ローラ(規制部材)、5…トナー、31…第一誘電体部、32…第二誘電体部、51…着色粒子、52…外添粒子

Claims (8)

  1. 着色粒子と、前記着色粒子の表面に分散される外添粒子とを有する現像剤と、
    前記現像剤を表面に担持する現像剤担持体であって、第一誘電体部と第二誘電体部が前記表面に散在する現像剤担持体と、
    前記現像剤担持体に担持される前記現像剤の層厚を規制する規制部材と、
    を備え、
    帯電系列上において、
    前記第一誘電体部が、前記規制部材と前記外添粒子の間に位置し、
    前記外添粒子が、前記第一誘電体部と前記第二誘電体部の間に位置し、
    前記第二誘電体部が、前記外添粒子と前記着色粒子の間に位置し、
    前記着色粒子の仕事関数と前記第二誘電体部の仕事関数の差が、前記第二誘電体部の仕事関数と前記外添粒子の仕事関数の差よりも小さいことを特徴とする現像装置。
  2. 着色粒子と、前記着色粒子の表面に分散される外添粒子とを有する現像剤と、
    前記現像剤を表面に担持する現像剤担持体であって、第一誘電体部と第二誘電体部が前記表面に散在する現像剤担持体と、
    前記現像剤担持体に担持される前記現像剤の層厚を規制する規制部材と、
    を備え、
    帯電系列上において、
    前記外添粒子が、前記規制部材と前記第一誘電体部の間に位置し、
    前記第一誘電体部が、前記外添粒子と前記第二誘電体部の間に位置し、
    前記第二誘電体部が、前記第一誘電体部と前記着色粒子の間に位置し、
    前記着色粒子の仕事関数と前記第二誘電体部の仕事関数の差が、前記第二誘電体部の仕事関数と前記外添粒子の仕事関数の差よりも小さく、
    前記着色粒子の仕事関数と前記第一誘電体部の仕事関数の差が、前記第一誘電体部の仕事関数と前記外添粒子の仕事関数の差よりも大きいことを特徴とする現像装置。
  3. 着色粒子と、前記着色粒子の表面に分散される外添粒子とを有する現像剤と、
    前記現像剤を表面に担持する現像剤担持体であって、第一誘電体部と第二誘電体部が前記表面に散在する現像剤担持体と、
    前記現像剤担持体に担持される前記現像剤の層厚を規制する規制部材と、
    を備え、
    帯電系列上において、
    前記規制部材が、前記外添粒子と前記第一誘電体部の間に位置し、
    前記第一誘電体部が、前記規制部材と前記第二誘電体部の間に位置し、
    前記第二誘電体部が、前記第一誘電体部と前記着色粒子の間に位置し、
    前記着色粒子の仕事関数と前記第二誘電体部の仕事関数の差が、前記第二誘電体部の仕事関数と前記外添粒子の仕事関数の差よりも小さく、
    前記着色粒子の仕事関数と前記第一誘電体部の仕事関数の差が、前記第一誘電体部の仕事関数と前記外添粒子の仕事関数の差よりも大きく、
    前記着色粒子の仕事関数と前記規制部材の仕事関数の差が、前記規制部材の仕事関数と前記外添粒子の仕事関数の差よりも大きいことを特徴とする現像装置。
  4. 前記第一誘電体部と前記第二誘電体部とは仕事関数が異なることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の現像装置。
  5. 前記規制部材は、前記現像剤担持体に当接する帯電層を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の現像装置。
  6. 画像形成装置本体に対して着脱可能なプロセスカートリッジを、像担持体とともに構成することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の現像装置。
  7. 着色粒子と、前記着色粒子の表面に分散される外添粒子とを有する現像剤と、
    前記現像剤を表面に担持する現像剤担持体であって、第一誘電体部と第二誘電体部が前記表面に散在する現像剤担持体と、
    前記現像剤担持体に担持される前記現像剤の層厚を規制する規制部材と、
    前記規制部材に電圧を印加する電圧印加手段と、
    を備え、
    帯電系列上において、
    前記外添粒子が、前記第一誘電体部と前記第二誘電体部の間に位置し、
    前記第二誘電体部が、前記外添粒子と前記着色粒子の間に位置し、
    前記着色粒子の仕事関数と前記第二誘電体部の仕事関数の差が、前記第二誘電体部の仕事関数と前記外添粒子の仕事関数の差よりも小さく、
    前記電圧印加手段は、前記現像剤が前記第一誘電体部から前記規制部材へ移動する電界を形成するように、前記規制部材に電圧を印加することを特徴とする画像形成装置。
  8. 着色粒子と、前記着色粒子の表面に分散される外添粒子とを有する現像剤と、
    前記現像剤を表面に担持する現像剤担持体であって、第一誘電体部と第二誘電体部が前記表面に散在する現像剤担持体と、
    前記現像剤担持体に担持される前記現像剤の層厚を規制する規制部材と、
    前記規制部材に電圧を印加する電圧印加手段と、
    を備え、
    帯電系列上において、
    前記第一誘電体部が、前記外添粒子と前記第二誘電体部の間に位置し、
    前記第二誘電体部が、前記第一誘電体部と前記着色粒子の間に位置し、
    前記着色粒子の仕事関数と前記第二誘電体部の仕事関数の差が、前記第二誘電体部の仕事関数と前記外添粒子の仕事関数の差よりも小さく、
    前記着色粒子の仕事関数と前記第一誘電体部の仕事関数の差が、前記第一誘電体部の仕事関数と前記外添粒子の仕事関数の差よりも大きく、
    前記電圧印加手段は、前記現像剤が前記第一誘電体部から前記規制部材へ移動する電界を形成するように、前記規制部材に電圧を印加することを特徴とする画像形成装置。
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