JP2015039805A - 画像形成装置、制御方法およびプログラム - Google Patents

Abstract

【課題】画像形成装置にインポートデータをリプレイスインポートする際の誤操作を防ぐ仕組みを提供する。
【解決手段】画像形成装置が、リプレイスインポートでの設定値を読み込み、自身の状態がリプレイスインポート済みでない場合に、読み込まれた設定値の反映を行う。画像形成装置が、設定値の反映後に、リプレイスインポートで用いた設定値に対応する元データに対して、使用済みであることを示す情報を付与する。また、画像形成装置が、設定値の反映後に、自身の状態をリプレイスインポート済みに設定する。
【選択図】図９

Description

本発明は、画像形成装置の置き換えに伴う設定データの引き継ぎ作業において、誤操作を防止する技術に関する。

画像形成装置は、様々な設定値によって各機能における動作の振る舞いを制御する。そして、上記の設定値をまとめて画像形成装置外に取り出すエクスポート機能を備える画像形成装置が提案されている。

特許文献１は、取り出したエクスポートデータをインポートデータとしてまとめて設定するインポート機能を備える画像形成装置を開示している。

エクスポート元の機器とインポート先の機器とが同一の個体でない場合、個別設定値はインポートの対象外となるのが一般的である。個別設定値とは、個体別に割り当てられるような設定値である。例えば、ＴＣＰ／ＩＰネットワークにおいて機器を識別するための情報であるＩＰアドレスは、それぞれの機器に固有の情報であり、他の機器にそのままインポートしてはいけない情報である。

特開２０１２−２２６６６２号公報

一方で、画像形成装置の置き換え（リプレイス）時には、置き換え前の機器から設定値をエクスポートしておき、そのデータを置き換え後の機器にインポートすることで、置き換え時の設定作業の手間を軽減できる。

そこで、将来的には、リプレイスを想定して、ある個体の設定の全て（個別設定値を含む）を、他の個体に対して置き換えるための特別なインポート手法（以降、リプレイスインポート）を用意しておくといったことが考えられる。つまり、このリプレイスインポートは、通常インポートでは操作できない設定値の操作を可能とする。

リプレイスインポートの特性上、インポートデータと、そのデータをリプレイスインポートする機器は、基本的には１対１となる。例えば、同じインポートデータを複数の機器にリプレイスインポートしてしまうと、同じＩＰアドレスを持つ機器が複数できてしまい、不都合が生じる。

ここで、複数の機器を一括してリプレイスする場合、一度使用したインポートデータを他の機器に誤使用したり、既にインポートした機器に対して他のデータを上書きでインポートしてしまったりといった、人為的のミスが生じ得る。
しかしながら、従来、インポートデータをリプレイスインポートする際の誤操作を防ぐことができる手法は提案されていない。

本発明は、画像形成装置にインポートデータをリプレイスインポートする際の誤操作を防ぐ仕組みの提供を目的とする。

本発明の一実施形態の画像形成装置は、通常インポートでは操作できない設定値の操作を可能とするリプレイスインポートでの設定値を読み込む読込手段と、自身の状態がリプレイスインポート済みでない場合に、前記読み込まれた設定値の反映を行う反映手段と、前記設定値の反映後に、前記リプレイスインポートで用いた設定値に対応する元データに対して、使用済みであることを示す情報を付与する付与手段と、前記設定値の反映後に、自身の状態を前記リプレイスインポート済みに設定する設定手段と、を有する。

本発明の画像形成装置によれば、画像形成装置にインポートデータをリプレイスインポートする際の誤操作を防ぐことができる。

本実施形態のシステム構成の一例を示す図である。 画像形成装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 エクスポート、インポートの処理の例を説明する図である。 エクスポート、インポートの処理の例を説明する図である。 エクスポート、インポートの処理の例を説明する図である。 画像形成装置の機能ブロック図の一例である。 エクスポート処理を実現するための画像形成装置の動作処理例である。 インポートデータファイルの一例を示す図である。 インポート処理を実現するための画像形成装置の動作処理例である。 インポートデータファイルの一例を示す図である。 リプレイスインポート履歴テーブルの一例を示す図である。 エクスポート、インポートの処理の例を説明する図である。 インポート処理を実現するための画像形成装置の動作処理例である。

（実施例１）
図１は、本実施形態のシステム構成の一例を示す図である。
図１中に示すネットワーク環境には、ＬＡＮ１１０を介して接続される画像形成装置１０１、１０２とＬＡＮ１１０に接続していない画像形成装置１０３、１０４が存在する。ＬＡＮは、Ｌｏｃａｌ Ａｒｅａ Ｎｅｔｗｏｒｋの略称である。画像形成装置１０１、１０２、１０３、１０４は、複合機に代表される、画像を形成する機能を有する装置である。これらの画像形成装置が備える機能については、図２を参照して後述する。

本実施例では、画像形成装置１０１を画像形成装置１０３へ、画像形成装置１０２を画像形成装置１０４へリプレイスする。ただし、本発明は、リプレイスする画像形成装置の台数が任意の台数である場合にも適用可能である。

図２は、画像形成装置１０１のハードウェア構成の一例を示す図である。
画像形成装置１０１は、内部バス２１０を介して接続されたＣＰＵ２０１乃至ＵＳＢホストインタフェース２０８を備える。なお、画像形成装置１０２、１０３、１０４は、画像形成装置１０１と同様の構成を有している。ＣＰＵ（Central Processing Unit）２０１は、プログラムの実行や様々な処理の制御を行う。ＲＯＭ（Read Only Memory）２０２には、機器の起動処理において初期段階に必要なプログラムやデータが格納されている。ＲＡＭ（Random Access Memory）２０３は、ＣＰＵ２０１の主メモリ、ワークエリア等の一時記憶領域として用いられる。

ＨＤＤ（Hard Disk Drive）２０４は、画像データや各種プログラムを記憶する。ＨＤＤ２０４は、不揮発性の記憶装置であるので、画像形成装置１０１の電源が切られてもデータを記憶し続けることができる。ＨＤＤ２０４には、インポートデータをエクスポート、インポートする処理を実行するためのプログラムが記憶されている。ＣＰＵ２０１が、このプログラムをＲＡＭ２０３に読み出し、解析、実行することで、図７、図９のフローチャートの処理が実行される。

ディスプレイ２０５は、ユーザに情報を伝えるための表示装置である。入力装置２０６は、利用者の選択指示を受け付け、内部バス２１０を介して各種プログラムに伝達する。ネットワーク通信装置２０７は、他の情報処理装置とネットワークを介して通信するための装置である。

ＵＳＢホストインタフェース２０８は、接続されたＵＳＢデバイスを利用可能とするインタフェースである。ＵＳＢホストインタフェース２０８は、例えば、接続された外部記憶装置であるＵＳＢメモリ２２０との間でデータの読み書きを可能とする。

図３乃至図５は、リプレイス作業におけるエクスポート、インポートの処理の例を説明する図である。図３は、誤操作せずに設定値の引き継ぎを正常に行った場合の処理の流れを示す。

画像形成装置１０１が、リプレイス作業の作業者（以下、「作業者」と記述）からエクスポート指示を受け取ると、自機の設定値をエクスポートして、ＵＳＢメモリ２２０にインポートデータ３５０を作成する（ステップＳ３０１）。

また、画像形成装置１０３が、作業者からＵＳＢメモリ２２０にあるインポートデータ３５０をリプレイスインポートする指示を受け取ると、インポートデータ３５０を自機にリプレイスインポートする（ステップＳ３０２）。このとき、画像形成装置１０３は、自機がリプレイスインポート済みである旨を自機のＨＤＤ２０４に記録すると同時に、自機でリプレイスインポートした旨をインポートデータ３５０に記録する。また、画像形成装置１０３は、リプレイスインポートの処理を実行する前に、自機がリプレイスインポート済みでないことと、インポートデータ３５０が自機以外の機器でリプレイスインポートされていないことを確認する。

以上、ステップＳ３０１およびステップＳ３０２の処理を行うことによって、画像形成装置１０１から画像形成装置１０３へ設定値の引き継ぎが完了する。続いて、画像形成装置１０２が、作業者からエクスポート指示を受け取ると、自機の設定値をエクスポートして、ＵＳＢメモリ２２０にインポートデータ３６０を作成する（ステップＳ３０３）。

また、画像形成装置１０４が、作業者からＵＳＢメモリ２２０にあるインポートデータ３６０をリプレイスインポートするよう指示を受け取ると、インポートデータ３６０を自機にリプレイスインポートする（ステップＳ３０４）。このとき、画像形成装置１０４は、リプレイスインポートの処理を実行する前に、自身の状態がリプレイスインポート済みであるかを判断し、自身の状態がリプレイスインポート済みでないと判断した場合に、設定値の反映を行う。この例では、画像形成装置１０４は、さらに、インポートデータ３６０が自身とは異なる機器でリプレイスインポートされていないことを確認する。具体的には、画像形成装置１０４は、インポートデータ３６０に自身とは異なる画像形成装置に使用済みであることを示す情報が付与されているかを判断する。

この例では、自機がリプレイスインポート済みでなく、かつ、インポートデータ３６０が自機以外の機器で使用済みであることを示す情報は、インポートデータ３６０に付与されていない。したがって、画像形成装置１０４が、リプレイスインポートの処理を実施し、設定値の反映を行う。画像形成装置１０４は、設定値の反映後に、自機の状態がリプレイスインポート済みであることを自機のＨＤＤ２０４に記録する。また、画像形成装置１０４は、自機でリプレイスインポートしたこと（使用済みであること）を、リプレイスインポートの対象となった元データであるインポートデータ３６０に記録（付与）する。以上、ステップＳ３０３およびステップＳ３０４の処理を行うことによって、画像形成装置１０２から画像形成装置１０４へ設定値の引き継ぎが完了する。

図４は、作業者が指定すべきインポートデータを間違えるという誤操作を行った場合の処理の流れを説明する図である。ステップＳ３０１乃至ステップＳ３０３は、図３と同じであるので、説明を省略する。

ステップＳ３１０において、画像形成装置１０４が、作業者からＵＳＢメモリ２２０にあるインポートデータ３５０をリプレイスインポートする指示を受け取る。画像形成装置１０４は、リプレイスインポートの処理を実行する前に、自機がリプレイスインポート済みでなく、かつ、インポートデータ３５０が自機以外の機器でリプレイスインポートされていないかを判断する。

この例では、画像形成装置１０４は、インポートデータ３５０が画像形成装置１０３でリプレイスインポート済である旨を検知し、作業者にその旨の警告を表示する。画像形成装置１０４は、警告を表示することで、作業者に強制的にリプレイスインポートを継続するか、リプレイスインポートをキャンセルするかを選択させる。画像形成装置１０４は、警告の表示後における作業者の選択操作に従って処理を行う。以上のステップで、作業者が指定すべきインポートデータを間違えるという誤操作を行った場合に、警告を表示することで誤操作を防ぐことができる。

図５は、作業者がインポート作業をすべき機器を間違えるという誤操作を行った場合の処理の流れを説明する図である。ステップＳ３０１乃至ステップＳ３０３は、図３と同じであるので、説明を省略する。

ステップＳ３２０において、画像形成装置１０３が、作業者からＵＳＢメモリ２２０にあるインポートデータ３６０をリプレイスインポートする指示を受け取る。画像形成装置１０３は、リプレイスインポートの処理を実行する前に、自機がリプレイスインポート済みでなく、かつ、インポートデータ３６０が自機以外の機器でリプレイスインポートされていないかを判断する。

この例では、画像形成装置１０３は、自機がリプレイスインポート済みである旨を検知し、作業者にその旨の警告を表示する。画像形成装置１０３は、警告を表示することで、作業者に強制的にリプレイスインポートを継続するか、リプレイスインポートをキャンセルするかを選択させる。画像形成装置１０３は、作業者の選択操作従って処理を行う。以上のステップで、作業者がインポート作業をすべき機器を間違えるという誤操作を行った場合に、警告を表示することで誤操作を防ぐことができる。

図６は、画像形成装置１０１の機能ブロック図の一例である。なお、画像形成装置１０２、１０３、１０４は、画像形成装置１０１と同様の機能を有している。エクスポート処理部４０１は、エクスポートの処理を行う。エクスポート処理部４０１は、作業者のエクスポート指示を受け取り、自機の設定値データを纏めて、インポートデータを生成する。エクスポート処理部４０１は、生成したインポートデータを自身の識別情報に対応付けてエクスポートする。

インポート処理部４０２は、インポートの処理を行う。インポート処理部４０２は、作業者のインポート指示を受け取り、指示されたインポートデータから設定値を取り出して自機に反映させる。通知部４０３は、エクスポート結果、インポート結果、警告表示など、各種情報を作業者に通知する。

図７は、図３のステップＳ３０１、Ｓ３０３で示したエクスポート処理を実現するための画像形成装置の動作処理例を説明するフローチャートである。ＣＰＵ２０１が、ＨＤＤ２０４に記憶されているプログラム（ソフトウェア）をＲＡＭ２０３に読み出し、解析、実行することで、図７のフローチャートの処理が実行される。

エクスポート処理部４０１が、作業者からエクスポート指示を付け付ける（ステップＳ５０１）。作業者からのエクスポート指示には、エクスポートするカテゴリの指定が含まれている。カテゴリとは、画像形成装置の設定値の種類である。

カテゴリは、ユーザモードやサービスマンモードといった所定の権限にしたがう。例えば、管理者が行う「機器設定」、サービスマンが行う「ハードウェア設定」、ユーザが行う「ユーザ設定」といったカテゴリが存在する。画像形成装置１０１は、権限によって異なるカテゴリの設定を操作（エクスポート／インポート）可能である。なお、各権限に従うカテゴリに含まれる設定の範囲は、権限に応じて重複するようになっていてもよい。具体的には、管理者権限では、「機器設定」のカテゴリについて、「ユーザ設定」に含まれるいくつかの設定項目に関しても設定可能とする。

また、各カテゴリについて他のカテゴリとは重複しない設定項目をそれぞれに持っていてもよい。例えば、サービスマンが行う「ハードウェア設定」は、他の権限に従うカテゴリには存在しない設定項目として、原稿サイズ検知機能の有効／無効についての設定や、コインマネージャー（通貨タイプ、最少額、最高額の設定）についての設定などを持つ。他にも、例えば、ユーザが行う「ユーザ設定」は、他の権限に従うカテゴリには存在しない設定項目として、ファックスの電話番号の設定などを持つ。

エクスポート処理部４０１が、ステップＳ５０１で受け取ったエクスポート指示に従って、エクスポート対象のカテゴリの設定値を纏めたインポートデータを生成し（ステップＳ５０２）、ＵＳＢメモリ２２０に保存する（ステップＳ５０３）。そして、通知部４０３が、エクスポートが完了した旨をディスプレイ２０５に表示することで、作業者に通知して、処理を終了する（ステップＳ５０４）。

図８は、インポートデータファイルの一例を示す図である。
インポートデータファイル３５０は、ＵＳＢメモリ２２０に保存されている。図８に示すインポートデータファイル３５０はインポートデータのＸＭＬ形式のファイルとして表現されているが、ＸＭＬ形式に限定されるものではなく、他の形式のファイルであってもよい。

タグ６００（＜ｉｍｐｏｒｔ＿ｄａｔａ＞）は、インポートデータファイル３５０がインポートデータであることを示す。タグ６００の「ｓｒｃ」属性には、エクスポート元機器の個体を特定する情報（識別情報）が定義されている。タグ６００の「ｄｅｖｉｃｅ」属性には、エクスポート元機器の機種を特定する情報が定義されている。また、タグ６００の子要素には、カテゴリごとにインポートデータが定義される。

タグ６０１（＜ｄｅｖｉｃｅ＿ｓｅｔｔｉｎｇｓ＞）は、本要素が「機器設定」カテゴリのインポートデータであることを示し、子要素に各設定の設定値が定義されている。また、各設定値タグの属性「ｌｖ」は、各設定値がインポート可能な機器を示す。例えば、「ｌｖ＝" ０" 」の設定値は、エクスポート元機器とインポート先機器が同一の個体である場合にのみインポートされる設定値であることを示す。「ｌｖ＝" １" 」の設定値は、エクスポート元機器とインポート先機器が同一機種である場合にのみインポートされる設定値であることを示す。

「ｌｖ＝" ２" 」の設定値は、エクスポート元機器とインポート先機器が同一シリーズの機種である場合にのみインポートされる設定値であることを示す。「ｌｖ＝" ３" 」の設定値は、エクスポート元機器とインポート先機器の種類を問わずにインポートされる設定値であることを示す。ただし、「ｌｖ」がどの値であっても、リプレイスインポートの場合は、すべての設定値がインポート対象となる。

タグ６０２（＜ｈａｒｄｗａｒｅ＿ｓｅｔｔｉｎｇｓ＞）は、本要素が「ハードウェア設定」カテゴリのインポートデータであることを示し、子要素に各設定の設定値が定義されている。タグ６０３（＜ｕｓｅｒｓ＿ｓｅｔｔｉｎｇｓ＞）は、本要素が「ユーザ設定」カテゴリのインポートデータであることを示し、子要素に各設定の設定値が定義されている。

図８では、説明の便宜上、３つのカテゴリを定義しているが、別カテゴリのデータがあれば、同様にタグ６００の子要素として定義される。また、図８に示す各タグは最小の構成を示したものであり、インポートデータファイルが、図８に示す情報以外の情報を持っていてもよい。

図９は、インポート処理を実現するための画像形成装置の動作処理例を説明するフローチャートである。
まず、インポート処理部４０２が、作業者からインポート指示を受け付ける（ステップＳ７０１）。このとき、作業者からのインポート指示には、インポートデータの指定（以降、「指定インポートデータ」と記述）と、インポートするカテゴリの指定（以降、「指定カテゴリ」と記述）が含まれている。また、インポート指示には、さらに、インポート指示により実施する処理が通常インポートなのかリプレイスインポートなのかを示す情報が含まれている。後述するステップＳ７０４，Ｓ７０５，Ｓ７０７，Ｓ７０８の処理は、カテゴリの設定毎、つまり、ユーザ、管理者、サービスマン等に応じた権限毎に実行される。

インポート処理部４０２は、指定インポートデータをＵＳＢメモリ２２０から読込む（ステップＳ７０２）。続いて、インポート処理部４０２が、ステップＳ７０１で受け付けたインポート指示がリプレイスインポートを指示しているか否かを判断する（ステップＳ７０３）。ステップＳ７０１で受け付けたインポート指示がリプレイスインポートを指示している場合は、処理がステップＳ７０４に進む。ステップＳ７０１で受け付けたインポート指示が通常インポートを指示している場合、インポート処理部４０２は、通常インポートで操作できる設定値が読み込まれたと判断する。したがって、この場合には、インポート処理部４０２はステップＳ７０４，Ｓ７０５の処理を行わず、処理がステップステップＳ７１０に進む。

ステップＳ７１０において、インポート処理部４０２が、通常インポートを実行する。具体的には、インポート処理部４０２は、指定インポートデータから指定カテゴリの設定値を取り出して、自機の設定値に反映して、処理を終了する。このとき、インポート処理部４０２は、「ｉｍｐｏｒｔ＿ｄａｔａ」タグの「ｓｒｃ」タグ、「ｄｅｖｉｃｅ」タグおよび各設定値の「ｌｖ」属性をチェックし、自機にインポート可能な設定値のみを反映する。

ステップＳ７０４において、インポート処理部４０２が、指定インポートデータの指定カテゴリが別デバイスで使用済みであるか否かを判断する。インポート処理部４０２は、指定カテゴリのタグの「ｕｓｅｄ」属性を使用して、指定インポートデータの指定カテゴリが別デバイスで使用済みであるか否かを判断する。「ｕｓｅｄ」属性は、後述するステップＳ７０７で、リプレイスインポートした機器によって記録される属性である。

図１０は、インポートデータファイルの一例を示す図である。
図１０を用いて、「ｕｓｅｄ」属性の説明を行う。図１０に示すインポートデータファイル３５０は、図８のインポートデータファイル３５０を画像形成装置１０３でリプレイスインポートした結果である。リプレイスインポートの際に、インポートするカテゴリとして「機器設定」カテゴリと「ハードウェア設定」カテゴリが指定されたものとする。

タグ８００は、図８のタグ６００と同じである。タグ８０１は、タグ６０１に示した状態から「ｕｓｅｄ」属性が追加されている。「ｕｓｅｄ＝" ｍｆｐ１０３" 」は、タグ８０１で示すカテゴリが「ｍｆｐ１０３」という個体でリプレイスインポートされたことを表す。同様に、タグ８０２に記載された「ｕｓｅｄ＝" ｍｆｐ１０３" 」も、タグ８０２で示すカテゴリが「ｍｆｐ１０３」という個体でリプレイスインポートされたことを表す。一方、タグ８０３は、タグ６０３から変更がなく、「ｕｓｅｄ」属性が記載されていないため、リプレイスインポートされていないことが分かる。

図９の説明に戻る。ステップＳ７０４で、指定インポートデータの指定カテゴリが別デバイスで使用済みである場合には、処理がステップＳ７２０に進む。指定インポートデータの指定カテゴリが別デバイスで使用済みでない場合には、処理がステップＳ７０５に進む。

ステップＳ７２０において、通知部４０３が、指定インポートデータの指定カテゴリが別デバイスで使用済みであることをディスプレイ２０５に表示して、作業者に警告を通知する。また、通知部４０３は、警告と共に、リプレイスインポートを継続するか、中止するかの選択肢を作業者に提示する。インポート処理部４０２は、作業者の選択に応じて、リプレイスインポートを継続するかを判断する（ステップＳ７２１）。

作業者がリプレイスインポートを中止することを選択し、インポート処理部４０２が、リプレイスインポートを継続しないと判断した場合は、処理を終了する。作業者がリプレイスインポートを継続することを選択し、インポート処理部４０２が、リプレイスインポートを継続すると判断した場合は、処理がステップＳ７０５に進む。

ステップＳ７０５において、インポート処理部４０２が、指定カテゴリが自機でリプレイスインポート済みか否かを判断する。インポート処理部４０２は、指定カテゴリが自機でリプレイスインポート済みか否かを、リプレイスインポート履歴テーブルを参照して判断する。リプレイスインポート履歴テーブルは、後述するステップＳ７０８でＨＤＤ２０４に記録される。

図１１は、リプレイスインポート履歴テーブルの一例を示す図である。
リプレイスインポート履歴テーブル９００は、自機のリプレイスインポートの履歴を記録している。リプレイスインポート履歴テーブル９００は、ＨＤＤ２０４に保存されている。項目９０１はカテゴリを示し、項目９０２は、項目９０１に設定されたカテゴリがリプレイスインポート済みであるか否かを示す。図１１に示す例では、「ｎｅｔｗｏｒｋ＿ｓｅｔｔｉｎｇｓ」カテゴリと「ｈａｒｄｗａｒｅ＿ｓｅｔｔｉｎｇｓ」カテゴリとがリプレイスインポート済みである。また、「ｕｓｅｒｓ＿ｓｅｔｔｉｎｇｓ」カテゴリがリプレイスインポートしていない。

図９の説明に戻る。ステップＳ７０５で、インポート処理部４０２が、指定カテゴリが自機でリプレイスインポート済みであると判断した場合は、処理がステップＳ７３０に進む。インポート処理部４０２が、指定カテゴリが自機でリプレイスインポート済みでないと判断した場合は、処理がステップＳ７０６に進む。

ステップＳ７３０において、通知部４０３が、指定カテゴリが自機でリプレイスインポート済みであることディスプレイ２０５に表示（第１の表示）して、作業者に警告（第１の警告）を通知する。また、通知部４０３は、警告と共に、リプレイスインポートを継続するか、中止するかの選択肢を作業者に提示する。なお、前述したステップＳ７２０において実行される表示は、第２の表示つまり第２の警告である。インポート処理部４０２が、作業者の選択にしたがって、リプレイスインポートを継続するかを判断する（ステップＳ７３１）。インポート処理部４０２が、リプレイスインポートを継続しないと判断した場合は、処理を終了する。インポート処理部４０２が、リプレイスインポートを継続すると判断した場合は、処理がステップＳ７０６に進む。

ステップＳ７０６において、インポート処理部４０２が、指定インポートデータから指定カテゴリの設定値を取り出して、自機の設定値に反映する。このとき、インポート処理部４０２は、リプレイスインポートのため、全ての設定値を自機に反映する。

次に、インポート処理部４０２が、指定インポートデータの指定カテゴリをリプレイスインポート済みにする（ステップＳ７０７）。具体的には、インポート処理部４０２が、図１０に示すように、指定カテゴリのタグに「ｕｓｅｄ」属性を設定する。インポート処理部４０２は、「ｕｓｅｄ」属性の値に、シリアル番号のような個体ごとにユニークで個体を識別できる情報を設定する。例えば、図１０中のタグ８０１、タグ８０２では「ｕｓｅｄ＝" ｍｆｐ１０３" 」と記載することで、「ｍｆｐ１０３」という個体でリプレイスインポートされたことが記録されている。

図９の説明に戻る。インポート処理部４０２が、自機で指定カテゴリがリプレイスインポート済みであることをＨＤＤ２０４に記録する（ステップＳ７０８）。具体的には、インポート処理部４０２は、図１１に示すリプレイスインポート履歴テーブルにおいて、リプレイスインポートしたカテゴリに対応する項目９０２をリプレイスインポート済みにする。最後に、通知部４０３が、インポートが完了したことをディスプレイ２０５に表示して作業者に通知して（ステップＳ７０９）、処理を終了する。以上説明した実施例１の画像形成装置によれば、画像形成装置にインポートデータをリプレイスインポートする際の誤操作を防ぐことができ、利便性が向上する。

（実施例２）
次に、実施例２について説明する。実施例１では、リプレイスインポートする際の誤操作として、作業者がリプレイスインポートするデータまたは機器を間違えた場合を想定していた。実施例２の画像形成装置は、作業者がエクスポートする機器を間違えた場合の誤操作を防ぐことができるようにする。実施例２は、実施例１を拡張したものであるため、実施例１との差分のみ説明する。

図１２は、実施例２のリプレイス作業におけるエクスポート、インポートの処理の例を説明する図である。前提として、作業者がエクスポート作業をすべき機器を間違えるという誤操作を行ったものとする。ステップＳ３０１およびステップＳ３０２は、図３と同じであるため、説明を省略する。

画像形成装置１０１が、作業者からエクスポート指示を受け取ると、自機の設定値をエクスポートして、ＵＳＢメモリ２２０にインポートデータ１０５０を作成する（ステップＳ１０１１）。このときＵＳＢメモリ２２０内に保存されているインポートデータ３０５と、インポートデータ１０５０は、いずれも画像形成装置１０１の設定値を保存したデータである。本来、作業者が、画像形成装置１０２に対してエクスポート作業を行うべきところを、間違えて画像形成装置１０１に対してエクスポート作業を行ってしまった結果、このような状態になっている。

次に、画像形成装置１０４が、作業者からＵＳＢメモリ２２０にあるインポートデータ１０５０をリプレイスインポートする指示を受け取る（ステップＳ１０１２）。画像形成装置１０４は、リプレイスインポートの処理を実行する前に、自機がリプレイスインポート済みでなく、かつ、インポートデータ１０５０が自機以外の機器でリプレイスインポートされていないことを確認する。

画像形成装置１０４は、さらに、ＵＳＢメモリ２２０にあるインポートデータのうち、エクスポート元機器が作業者により指示されたインポートデータ１０５０と同じであるものを参照し、そのインポートデータがリプレイスインポート済みでないかを判断する。

この例では、画像形成装置１０４は、エクスポート元機器が同じ画像形成装置１０１であるインポートデータ３５０がリプレイスインポート済みであることを確認し、作業者にその旨の警告を表示する。画像形成装置１０４は、警告を表示することで、作業者に強制的にリプレイスインポートを継続するか、リプレイスインポートをキャンセルするかを選択させる。画像形成装置１０４は、作業者の選択を受けると、作業者の選択に従って処理を行う。以上により、作業者が、エクスポート作業をすべき機器を間違えた場合であっても、エクスポート作業で保存されたインポートデータとエクスポート元機器が同じインポートデータがリプレイスインポート済みである場合には、警告を表示することができる。これにより、上記間違ったエクスポート作業で保存されたインポートデータをリプレイスインポートしてしまうという誤操作を防止できる。

図１３は、実施例２におけるインポート処理を実現するための画像形成装置の動作処理例を説明するフローチャートである。
図９に示すフローチャートにおけるステップと同じステップ番号を持つステップは、図９のフローチャートにおけるステップと同様であるので、説明は省略する。図１３に示すフローチャートが図９に示すフローチャートと異なるのは、ステップＳ７０５とステップＳ７０６との間にエクスポート作業時の誤操作をチェックする処理を追加した点である。

ステップＳ１１０１において、インポート処理部４０２が、エクスポート元機器が指示インポートデータと同じであるインポートデータを特定してＵＳＢメモリ２２０から読み込む。インポート処理部４０２は、エクスポート元機器が同じであるインポートデータかを、「ｉｍｐｏｒｔ＿ｄａｔａ」タグの「ｓｒｃ」属性に基づいて判断する。

インポート処理部４０２は、「ｉｍｐｏｒｔ＿ｄａｔａ」タグの「ｓｒｃ」属性が指示インポートデータと同じインポートデータを、エクスポート元機器が指示インポートデータと同じインポートデータであると判断する。インポート処理部４０２が読み込むデータは一つとは限らず、複数である場合もある。

次に、ステップＳ１１０２において、インポート処理部４０２が、ステップＳ１１０１で読み込んだインポートデータのうち、指示カテゴリがリプレイスインポート済みのものがあるか否かを、「ｕｓｅｄ」属性を用いて判断する。指示カテゴリがリプレイスインポート済みのインポートデータがある場合は、処理がステップＳ１１１０に進む。指示カテゴリがリプレイスインポート済みのインポートデータがない場合は、処理がステップＳ７０６に進む。

ステップＳ１１１０において、通知部４０３が、エクスポート元機器が同じデータがリプレイスインポート済みであることをディスプレイ２０５に表示して、作業者に警告を通知する。また、通知部４０３は、警告と共に、リプレイスインポートを継続するか、中止するかの選択肢を作業者に提示する。インポート処理部４０２は作業者の選択にしたがって、リプレイスインポートを継続するかを判断する（ステップＳ１１１１）。

インポート処理部４０２が、リプレイスインポートを継続しないと判断した場合は、処理を終了する。インポート処理部４０２が、リプレイスインポートを継続すると判断した場合は、処理がステップＳ７０６に進む。

以上説明した実施例２の画像形成装置によれば、対象機器を間違えて行われたエクスポート作業で保存されたインポートデータをリプレイスインポートしてしまうという誤操作を防止できる。

（その他の実施例）
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア（プログラム）を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ（またはＣＰＵやＭＰＵ等）がプログラムを読み出して実行する処理である。この場合、そのプログラム、及び該プログラムを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。

Claims (13)

1. 通常インポートでは操作できない設定値の操作を可能とするリプレイスインポートでの設定値を読み込む読込手段と、
   自身の状態がリプレイスインポート済みでない場合に、前記読み込まれた設定値の反映を行う反映手段と、
   前記設定値の反映後に、前記リプレイスインポートで用いた設定値に対応する元データに対して、使用済みであることを示す情報を付与する付与手段と、
   前記設定値の反映後に、自身の状態を前記リプレイスインポート済みに設定する設定手段と、を有することを特徴とする画像形成装置。
2. 自身の状態がリプレイスインポート済みであった場合に、第１の警告の表示を制御する第１の表示手段をさらに有することを特徴とする請求項１に記載の画像形成装置。
3. 前記反映手段は、前記読み込まれた設定値を、前記第１の警告の表示後の選択操作にしたがって強制的に反映することを特徴とする請求項２に記載の画像形成装置。
4. 前記読み込まれた設定値に対応する元データに対して、自身とは異なる画像形成装置に使用済みであることを示す情報が付与されているかを判断する判断手段をさらに有し、
   前記反映手段は、前記読み込まれた設定値に対応する元データに対して、自身とは異なる画像形成装置に使用済みであることを示す情報が付与されていないと判断され、自身の状態がリプレイスインポート済みでない場合に、前記読み込まれた設定値の反映を行うことを特徴とする請求項１乃至３のいずれか１項に記載の画像形成装置。
5. 前記読み込まれた設定値に対応する元データに対して、自身とは異なる画像形成装置に使用済みであることを示す情報が付与されていると判断された場合に、第２の警告の表示を制御する第２の表示手段をさらに有することを特徴とする請求項４に記載の画像形成装置。
6. 前記反映手段は、前記読み込まれた設定値を、前記第２の警告の表示後の選択操作にしたがって強制的に反映することを特徴とする請求項５に記載の画像形成装置。
7. 前記反映手段は、通常インポートで操作できる設定値が読み込まれた場合に、前記判断手段による判断に関わらず、前記設定値を通常インポートすることを特徴とする請求項４乃至６のいずれか１項に記載の画像形成装置。
8. 前記判断手段は、前記読み込まれた設定値に対応する元データのエクスポート元の画像形成装置からエクスポートされた他のデータが存在する際に、当該他のデータに対して自身とは異なる画像形成装置に使用済みであることを示す情報が付与されているかを、さらに、判断し、
   前記反映手段は、前記他のデータに対して自身とは異なる画像形成装置に使用済みであることを示す情報が付与されていないと、さらに、判断された場合に、前記読み込まれた設定値の反映を行うことを特徴とする請求項４乃至７のいずれか１項に記載の画像形成装置。
9. 前記反映手段は、通常インポートで操作できる設定値が読み込まれた場合に、自身の状態がリプレイスインポート済みであるか否かに関わらず、前記設定値を通常インポートすることを特徴とする請求項１乃至８のいずれか１項に記載の画像形成装置。
10. 前記設定手段は、リプレイスインポートを指示された際の権限に従い、自身の状態を前記リプレイスインポート済みに設定し、
    前記反映手段は、リプレイスインポートの指示が行われた際に、当該指示が行われた際の権限に従う自身の状態がリプレイスインポート済みでない場合に、前記読み込まれた設定値の反映を行うことを特徴とする請求項１乃至９のいずれか１項に記載の画像形成装置。
11. 画像形成装置における制御方法であって、
    通常インポートでは操作できない設定値の操作を可能とするリプレイスインポートでの設定値を読み込む読込工程と、
    前記画像形成装置の状態がリプレイスインポート済みでない場合に、前記読み込まれた設定値の反映を行う反映工程と、
    前記設定値の反映後に、前記リプレイスインポートで用いた設定値に対応する元データに対して、使用済みであることを示す情報を付与する付与工程と、
    前記設定値の反映後に、自身の状態を前記リプレイスインポート済みに設定する設定工程と、を有することを特徴とする制御方法。
12. 前記読み込まれた設定値に対応する元データに対して、前記画像形成装置とは異なる画像形成装置に使用済みであることを示す情報が付与されているかを判断する判断工程をさらに有し、
    前記反映工程では、前記読み込まれた設定値に対応する元データに対して、前記画像形成装置とは異なる画像形成装置に使用済みであることを示す情報が付与されていないと判断され、前記画像形成装置の状態がリプレイスインポート済みでない場合に、前記読み込まれた設定値の反映が行われることを特徴とする請求項１１に記載の制御方法。
13. 請求項１乃至１０のいずれか１項に記載の手段としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。

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