JP2015039349A - グルコース抑制遺伝子破壊株およびそれを利用した物質の生産方法 - Google Patents

グルコース抑制遺伝子破壊株およびそれを利用した物質の生産方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、グルコース抑制が高度に解除された糸状菌の形質転換体を提供すること。
【解決手段】CreA及びCreBを共に欠損している糸状菌。上記糸状菌を培養して物質を生産させる工程、及び得られた物質を回収する工程、を含む、物質生産方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、糸状菌を用いた有用物質の生産方法、及び当該方法に用いる糸状菌の変異株に関する。
糸状菌の多糖類分解酵素群はグルコースによるカタボライト抑制を受けることから、多糖類分解酵素の高生産にはグルコース抑制を解除することが重要であると考えられる。このグルコースによる抑制は一般的にカーボンカタボライト抑制と言われており、広域制御型転写因子CreAにより制御されることが知られている。
また、麹菌をはじめとする糸状菌で有用異種タンパク質の高生産を行う場合には、アミラーゼ、セルラーゼ等の高生産される酵素遺伝子のプロモーターはグルコース抑制を受けるため、培養が進むにつれて誘導基質であるデンプン、マルトース、セルロース等から生じるグルコースによって発現が抑制されてしまい、十分な高発現を達成できないことが考えられる。したがって、異種遺伝子の高発現、異種タンパク質の高生産においてもグルコース抑制が解除された宿主株の育種は重要な課題である。
糸状菌におけるカーボンカタボライト抑制には、広域制御型転写因子CreAだけでなく、脱ユビキチン化因子であるCreB及びCreC;アレスチン様アダプターであるCreD等が関与していることが知られている。図1に、現在考えられているカーボンカタボライト抑制の概略を示す。図1に示すように、グルコース存在条件下では、脱ユビキチン酵素であるCreBによってCreAが脱ユビキチン化され、脱ユビキチン化されたCreAはα−アミラーゼをはじめとするアミラーゼ遺伝子群の発現を誘導する因子の機能を抑制すると考えられている。したがって、CreBは、CreAを脱ユビキチン化することによってグルコース抑制に関与することが知られている(非特許文献1、2)。実験的検証は、主にアスペルギルス(Aspergillus)属糸状菌のほか(非特許文献3)、トリコデルマ(Trichoderma)属糸状菌において進められている(非特許文献4、5)。なお、トリコデルマ属において、CreA、CreBのオーソログはそれぞれCre1、Cre2と名付けられている。
アミラーゼやセルラーゼといった酵素は産業上有用であるにも関わらず、糸状菌でその高生産の実現を目指す場合は、上記のカタボライト抑制という制御機構の存在による生産性の低下または飽和が起こる可能性を無視できない。これまで提案され利用されてきた技術とは、例えば枯草菌など、糸状菌以外の微生物の選択と培養や(例えば特許文献1〜3)、その際の培養条件の最適化(例えば特許文献4)といったものであり、製品化もされている。
特開平9−206073 特開2010−136688 特開2010−187588 特開2010−227032
Lockington and Kelly (2002) The WD40-repeat protein CreC interacts with and stabilizes the deubiquitinating enzyme CreB in vivo in Aspergillus nidulans. Mol Microbiol 43: 1173-1182. Boase and Kelly (2004) A role for creD, a carbon catabolite repression gene from Aspergillus nidulans, in ubiquitination. Mol Microbiol 53: 929-940. Hunter et al (2013) Deletion of creB in Aspergillus oryzae increases secreted hydrolytic enzyme activity. Appl Environ Microbiol (in press). Narakai-Setala et al (2009) Genetic modification of carbon catabolite repression in Trichoderma reesei for improved protein production. Appl Environ Microbiol 75:4853-4860. Denton and Kelly (2011) Disruption of Trichoderma reesei cre2, encoding an ubiquitin C-terminal hydrolase, results in increased cellulase activity. BMC Biotechnol 11:103.
本発明は、グルコース抑制が高度に解除された糸状菌の形質転換体を提供することを課題とする。
本発明者らは鋭意研究した結果、糸状菌のCreAだけでなく、CreBも破壊したCreA及びCreB破壊株を作製したところ、意外にも、CreA単独の破壊株よりも著しくグルコース抑制の影響を抑えることができ、長時間の多糖類分解反応の後であっても高いアミラーゼ活性をもたらすことができることを見出した。本発明は、かかる新規の知見に基づくものである。
従って、本発明は、以下の項を提供する:
項1.CreA及びCreBを共に欠損している糸状菌。
項2.糸状菌が、アスペルギルス属、トリコデルマ属、ペニシリウム属、セファロスポリウム属又はアクレモニウム属に属する、項1に記載の糸状菌。
項3.項1又は2に記載の糸状菌を培養して物質を生産させる工程、及び
得られた物質を回収する工程、
を含む、物質生産方法。
CreA及びCreBの両方の欠損を有する本発明の糸状菌は、CreA単独の破壊株と比較して、有意に高いアミラーゼ活性を示す。前述したように、CreBは、CreAを脱ユビキチン化することによりCreAによるグルコース抑制を生じさせることが知られている。したがって、CreA単独の破壊株や、CreAが機能している株においてCreBを破壊することにより、グルコース抑制解除効果が観察されることはある程度期待できることは既報のとおりであるが(非特許文献2〜3)、そもそもCreAが機能しないCreA破壊株に、さらにCreAの脱ユビキチン化因子であるCreBを破壊しても、グルコース抑制解除の程度には影響しないことが予想されるところである。従って、本発明にかかるCreA及びCreB破壊株が長時間の多糖類分解反応の後であっても高いアミラーゼ活性を維持することは従来の知見からは到底予想し得ないものである。
現在考えられているカーボンカタボライト抑制の概略を示す。 本願実施例におけるcreA and creBのノックアウト変異体構築の設計の概略を示す。 本願実施例におけるサザンブロット分析の結果を示す。 本願実施例におけるMM寒天プレート上での培養結果(A)及び各株の乾燥重量を示す。 本願実施例におけるグルコースを含まない又は含むMM寒天プレート上での培養結果 本願実施例におけるマルトース(A)又はデンプン(B)存在下でのαアミラーゼ活性の測定結果を示す。 本願実施例におけるα‐アミラーゼ転写レベルの測定結果を示す。 Aspergillus oryzaeのCreAのアミノ酸配列を示す(配列番号1)。 Aspergillus oryzaeのCreA塩基配列を示す(配列番号2)。 Aspergillus oryzaeのCreBのアミノ酸配列を示す(配列番号3)。 Aspergillus oryzaeのCreB塩基配列を示す(配列番号4)。
糸状菌
本発明は、転写因子CreA及び脱ユビキチン化酵素CreBを共に欠損している糸状菌を提供する。本発明者らは、第12回糸状菌分子生物学コンファレンス(2012)にて「麹菌におけるCreA及び脱ユビキチン化酵素CreB破壊によるグルコース抑制の解除」と題して、CreAを単独で破壊した麹菌Aspergillus oryzae及びCreBを単独で破壊したAspergillus oryzaeを開示している。しかし、これまでCreA及びCreBを共に破壊した糸状菌は報告されていない。従って、CreA及びCreBを共に欠損した本発明に係る糸状菌は、従来の糸状菌とは全く異なるものである。
糸状菌としては、例えば、アスペルギルス(Aspergillus)属、トリコデルマ(Trichoderma)属、ペニシリウム(Penicillium)属、セファロスポリウム(Cephalosporium)属、アクレモニウム(Acremonium)属、ノイロスポラ(Neurospora)属、フザリウム(Fusarium)属等が挙げられる。これらのうち、アスペルギルス属が好ましい。本発明において用いるアスペルギルス属の糸状菌としては、例えば、アスペルギルス オリゼ(Aspergillus oryzae)、アスペルギルス ニドランス(Aspergillus nidulans))、アスペルギルス ニガー(Aspergillus niger)、アスペルギルス リューチューエンシス(Aspergillus luchuensis)、アスペルギルス フミガタス(Aspergillus fumigatus)、アスペルギルス ソーエ(Aspergillus sojae)等が挙げられ、アスペルギルス オリゼ、アスペルギルス ニドランス、またはアスペルギルス ニガーが好ましい。
本発明は、糸状菌の変異株であって、転写因子CreA及び脱ユビキチン化酵素CreBを共に欠損しているものを用いることを特徴とする。転写因子CreA及び脱ユビキチン化酵素CreBとしては、アスペルギルス オリゼのCreA(NCBIにおける遺伝子ID[以下同じ] ;AO090026000464)及びCreB(AO090009000320)、アスペルギルス ニドランスのCreA(AN6195)及びCreB(AN3587)、アスペルギルス フミガタスのCreA(Afu2g11780)及びCreB(Afu4g12910)、アスペルギルス ニガーのCreA(An02g03830)及びCreB(An01g08470)、ペニシリウム クリソゲナムのCreA(Pc20g13880)及びCreB(Pc22g02860)などが挙げられる。CreA及びCreBの塩基配列は、糸状菌の各菌種間で保存されており、例えば、CreAについてはAspergillus間だけでなく、Penicilliumともアミノ酸配列レベルで80%以上の相同性がある。CreBについては、Aspergillus oryzaeとAspergillus nidulansとは70%、Penicilliumとは63%の相同性がある。
本発明において、転写因子CreAの欠損とは、ゲノム中のCreAのコード領域の全部または一部が欠失しているもの、コード領域の全部または一部に別の核酸分子が挿入されているもの、当該コード領域の全部または一部が別の核酸分子で置換されているもの等が挙げられる。本発明において、脱ユビキチン化酵素CreBの欠損とは、ゲノム中のCreBのコード領域の全部または一部が欠失しているもの、コード領域の全部または一部に別の核酸分子が挿入されているもの、当該コード領域の全部または一部が別の核酸分子で置換されているもの等が挙げられる。
また、CreAの欠損には、上記コード領域への所定の核酸分子の付加、欠失及び置換だけでなく、CreAが一定の条件下でのみ発現されるように設計された、コンディショナルな遺伝子欠損も含まれる。同様に、CreBの欠損には、上記コード領域への所定の核酸分子の付加、欠失及び置換だけでなく、CreBが一定の条件下でのみ発現されるように設計された、コンディショナルな遺伝子欠損も含まれる。従って、本発明の方法には、上記コンディショナルな遺伝子欠損のされた変異株も含まれる。
本発明は、糸状菌が本来産生能を有するアミラーゼ、セルラーゼ等の酵素、ペニシリン等の低分子化合物等の有用物質の生産に用いてもよいが、本発明の方法においては、糸状菌が本来産生能を有する有用物質の発現を増強する、又は糸状菌が本来産生能を有さない物質を発現するように形質転換を行ってもよい。かかる形質転換方法としては、糸状菌を宿主とできるように構築された発現ベクターと、該発現ベクターに同種または異種タンパク質をコードする遺伝子を機能的に連結して構築されるプラスミドを利用する、自体公知の方法(例えば特開2001−46078号公報、特開2005−52116号公報、特開2009−118783号公報、特表平11−506025号公報、特表2007−508022号公報に記載の方法)を用いることが可能である。
かかる変異株の作製方法としては、自体公知の方法(例えば、非特許文献3〜5に記載の方法)を適宜用いて、例えば、CreA及びCreBの破壊カセットの構築及びゲノム遺伝子への当該カセットの導入等により行うことができる。
本発明により製造することができる有用物質としては、特に限定されず、例えば、ペニシリン、スタチン類、セファロスポリン、麹酸、クエン酸、リンゴ酸等の低分子化合物;アミラーゼ、セルラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ、ペプチターゼ、エステラーゼ、酸化酵素等の高分子化合物等が挙げられる。また有用物質としては、上記以外にも、有機酸、色素、農薬原体等の化成品、医薬品として用いられる各種物質が挙げられる。また、本発明の方法は、バイオマスの分解によるバイオエタノールの生産(セルラーゼ等を高生産するよう遺伝子組換えをしたカビを使用するもの等)等にも応用が可能である。
物質生産方法
本発明は、上記糸状菌の形質転換体を培養して物質を生産させる工程、及び得られた物質を回収する工程、を含む、物質生産方法を提供する。本発明において、上記培養工程で用いる培地としては、特に限定されず、糸状菌の培養に用いることができるものを広く使用することができる。例えば、CD最小培地、YPD培地、TSB培地、モルト培地、PDA培地等が挙げられる。上記培地には、炭素源として、グルコース、でんぷん、可溶性でんぷん等を添加してもよい。かかる炭素源の添加量としては特に限定されないが、例えば、0.5〜10%、より好ましくは1〜4%の範囲で適宜設定できる。培養温度は特に限定されず、20〜45℃、より好ましくは25〜37℃の範囲で適宜設定できる。培養時間も特に限定されないが、例えば、12〜72時間、より好ましくは24〜48時間の範囲で適宜設定できる。
培養培地からの有用物質の回収方法としては、特に限定されず、自体公知の方法(遠心分離、再結晶、蒸留法、溶媒抽出法、クロマトグラフィー等)を適宜用いることができる。
細胞株及び培地
ΔligD::loxP株(Mizutani, O., Masaki, K., Gomi, K., Iefuji, H., 2012. Modified Cre-loxP recombination in Aspergillus oryzae by direct introduction of Cre recombinase for marker gene rescue. Appl. Environ. Microbiol. 78, 4126-4133.)から誘導したA.oryze ΔligD::loxP pyrG欠損株(ΔligD::loxP, niaD-, sC-, pyrD-)を遺伝子欠損のレシピエントとして用いた。Excherichia coli DH5αをプラスミドDNAの構築及び増殖に用いた。Saccharomyces cerevisiae BY4741(MATa his3Δ leu2Δ metl5Δ ura3Δ)をcreA欠損のin vivo プラスミド構築に用いた。0.5%(NH4)2SO4、0.05%KCl、0.2%KH2PO4、0.05%MgSO4 微量のFeSO4、ZnSO4、CuSO4、MnSO4、Na2B4O7、及び(NH4)6Mo7O24を、ならびに1%ショ糖を含み、0.0003%(0.02M)メチオニンを補充したCzapek-Dox(CD)培地を、A.oryzae培養のための最小培地(MM)として用いた。ΔligD::loxP pyrG-株の培養用には、この培地に0.2%ウラシルを添加した。液体培地中でのα−アミラーゼ生産を試験するために、0.5%酵母エクストラクト及び1%Bacto-peptoneを含み1%又は5%の炭素源を補充したYP完全培地を用いた。固体培地用に、2mlの蒸留水で湿らせた5gのふすま(≧10メッシュサイズ)を滅菌後に用いた。
プラスミドDNAの構築
creA及びcreB欠損のためのプラスミドを以下のように構築した。CreA欠損のためのプラスミドを作製するために、CreAの5'-及び3'-フランキング領域を、プライマーセットP1+P2及びP3+P4用い、テンプレートとしてA.oryzae RIB 40株を用いたPCRで増幅した。A.nidulans sCカセットを、BamHI 及びPstIで消化したpUSC(Yamada, O., Lee, B. R., Gomi, K., 1997. Transformation system for Aspergillus oryzae with double auxortophic mutations, niaD and sC. Biosci. Biotechnol. Biochem. 61, 1367-1369.)から調製した。これらの4つのDNAフラグメントをS.cerevisiae中でendogenous homologous recombination systemを用いて合わせて、ΔcreA/pYES2を得た。選択マーカーとしてsCを用いたCreB欠損のためのプラスミドを作製するために、creBdownsenPstI及びcreBdounantiと示されたプライマーを用い、テンプレートとしてA.oryzae RIB40株のゲノムDNAを用いてCreBの3'-フランキング領域を増幅した。この増幅したフラグメントを、PstIで紹介、PstI消化したpUSCに挿入して、CreBdown/pUSCを得た。CreBの5'-フランキング領域もCreBupsen及びCreBupantiBamHIを用いてPCRで増殖し、KpnI 及びBamHIで消化した。次いで、このフラグメントをKpnI/BamHI消化したcreBdown/pUSCにクローニングして、ΔcreB/pUSCを得た。選択マーカーとしてpyrGを用いてcreB欠損のためのプラスミドを作製するために、pyrGフラグメントを、A.nidulans ゲノムDNAを用い、プライマーAnpyrGsen及びAnpyrGantiBamHIを用いたPCRで増幅した。pyrGフラグメントをBglII及びBamHIPyrGで消化し、そしてBamHI消化したΔcreB/pUSCにライゲートし、ΔcreB/pyrGプラスミドを得た。
PyrG欠損株の相補のためのプラスミドDNAを構築するために、pyrGフラグメントを、A.nidulans ゲノムDNAを用い、プライマーAnpyrGsen及びAnpyrGantiPstIを用いたPCRで増幅した。得られたフラグメントをPstI BglIIを用いた消化し、PstI/BamHI消化したpUC119に挿入して、pUC/pyrGを得た。NiaDフラグメントを、NruIでの消化によりpNGA142ベクター(Tamalampudi, S., Talukder, M. M., Hama, S., Tanino, T,, Suzuki, Y,, Kondo, A., Fukuda, H., 2007. Development of recombinant Aspergillus oryzae whole-cell biocatalyst expressing lipase-encoding gene from Candida antarctica. Appl. Microbiol. Biotechnol. 75, 387-395.)から得、そしてSmaI消化したpUC/pyrGに挿入し、pUC/pyrG/niaDを得た。プラスミド構築に用いた全てのプラスミドのヌクレオチド配列を下記表1に示す。
形質転換
Gomi et al(Gomi, K., Iimura, Y., Hara, S., 1987. Integrative transformation of Aspergillus oryzae with a plasmid containing the Aspergillus nidulans argB gene. Agric. Biol. Chem. 51, 2549-2555)の方法に従い、A.oryzaeの形質転換を行った。CreA及びcreBの欠損のためのDNAフラグメントを得るために、ΔcreA/pYES2及びΔcreB/pyrGプラスミドをそれぞれNotI/KpnI及びEcoRI/SphIで消化した。PUC/pyrG/niaDプラスミドをレシピエントpyrG-及びΔcreA変異体に、pyrG欠損の補充のために導入した。
サザンブロット分析
A.oryzaeゲノムDNA調製及びサザンブロット分析を(Tanaka, M., Tokuoka, M., Shintani, T., Gomi, K., 2012. Transcripts of a heterologous gene encoding mite allergen Der f 7 are stabilized by codon optimization in Aspergillus oryzae. Appl. Microbiol. Biotechnol. 96, 1275-1282.)に記載のように実施した。
α‐アミラーゼの測定
α‐アミラーゼの活性をヨードデンプン反応で測定した(Sato, H., Toyoshima, Y., Shintani, T., Gomi, K., 2011. Identification of potential cell wall component that allows Taka-amylase A adsorption in submerged cultures of Aspergillus oryzae. Appl. Microbiol. Biotechnol. 92, 961-969.)。A.oryzaeの液体培養において、分泌されたα−アミラーゼは真菌細胞壁に吸収される(Sato et al.2011)。従って、Miracloth(EMD Chemicals Inc., San Diego, USA)でのろ過により回収された菌糸体0.1Mリン酸バッファー(pH7.0)で60分間インキュベートして、細胞壁に吸着したα‐アミラーゼを遊離させた。リン酸バッファーでのインキュベーション後の菌糸体を真空凍結乾燥機(VD-550R; TAITEC, Saitama, Japan)で乾燥し、乾燥菌糸体重量を決定した。液体培養物中のα‐アミラーゼ活性は当該株の乾燥菌糸体重量あたりの活性として表す。固体培養物におけるα‐アミラーゼ活性の測定のために、A.oryzaeが増殖したふすまを50mlの10mM 酢酸バッファー(pH5.0)に懸濁し、室温で3時間インキュベートして、分泌されたタンパク質を抽出した。
定量RT-PCR分析
総 RNAを調製するために、液体培養で増殖した菌糸体を回収し、真空凍結乾燥機で乾燥した。次いで、総RNAを、製造者の説明書に従いISOGEN (Nippon Gene, Tokyo, Japan)中で懸濁及び破壊した凍結乾燥菌糸体から抽出した。総 RNA の DNase I (TaKaRa Bio, Otsu, Japan)での処理後、一本鎖 cDNAを、M-MLV リバーストランスクリプターゼ (Life Technologies)を用い、オリゴ(dT)プライマーを用いて合成し、そして合成したcDNAを、RNase H (Life Technologies)で処理した。反応及び解析をSYBRR Green PCR Master Mix及び StepOnePlusTM Real-Time PCR system (Life Technologies)を用いて行った。参照としてhistone H4遺伝子を用い、そして相対的発現レベルをΔΔCT方を用いて算出した。 定量RT-PCR 分析に用いたプライマーのヌクレオチド配列を上記表1に示す。
結果
creA and creBの単独及び二重ノックアウト変異体の構築
デンプン分解酵素産生の際のカーボンカタボライト抑制の効果を調査するために、A. oryzaeにおけるcreA 及び creBオルソログの遺伝子欠損変異体を作製した。A. oryzae のCreA (AO090026000464)及びCreB (AO090009000320) の、A. nidulansのCreA及びCreBに対するアミノ酸同一性は、それぞれ 80.6%及び70.5%である。 A. nidulansのsC 及びpyrG遺伝子を選択マーカーとして用いたcreA 及びcreB欠損のための DNAフラグメント をそれぞれ構築し、得られたDNA フラグメントをレシピエント株に挿入した(図2)。遺伝子欠損はPCR (data not shown) 及びサザンブロット分析 (図3)により確認した。creA 欠損カセットをΔcreB変異体に導入し、ダブルノックアウト変異体(ΔcreAΔcreB)を得た。PyrG欠損の補充のために、pUC/pyrG/niaD プラスミドDNA をレシピエント及びΔcreA変異株に導入した。PyrG補充レシピエント株を本実施例においては、wild-typeとする。
creA 遺伝子の欠損が糸状菌の形態上の重篤な欠陥をもたらすことが知られているため、遺伝子欠損変異体の増殖特性を試験した。MM寒天プレート上に、ΔcreA 変異体及び ΔcreAΔcreB変異体は、wild-type株と比較して増殖異常が見られた strain (図4A)。これに対し、ΔcreB変異体では、増殖異常は見られなかった (図4A)。これらの表現型は ほかの糸状菌(例えば、A. nidulans, Neurospora crassa, and T. reesei)のcreA及びcreB破壊株のものと同じである (Denton and Kelly, 2011; Hynes and Kelly, 1977; Nakari-Setala et al. 2009; Ziv et al. 2008).。一方、液体培養においては、wild-type及びΔcreB変異株が 全般的にコンパクトな菌糸ペレット状に成長したのに対し、ΔcreA及びΔcreAΔcreB変異体は、 より小さいサイズまたはパルプ状(pulpy-like)の形態に成長する傾向があった。ΔcreA変異体及び ΔcreAΔcreB 変異体の24時間培養時の菌糸体重は、wild-type及びΔcreB変異株と比較して少なく、寒天培地における生育異常と整合していた。しかし、48時間培養ではΔcreA変異体及び ΔcreAΔcreB変異体は、むしろより高い成長を示し、おそらくこれらの変異体の増殖形態の違いに起因して、wild-type及びΔcreB変異体と比較して乾燥菌糸重量が増加した(図4B)。
creA及びcreBのノックアウトによるカーボンカタボライト抑制
CCRに対するcreA 及び/又は creBの遺伝子欠損の影響を調べるため、1% デンプンを含み、かつ 1% グルコースを含むかまたは含まないMM 寒天プレート上でおのおのの株を増殖させ、そしてデンプンの分解により形成されるクリアゾーンを観察した。両方の寒天プレート上に、0.25% の Triton X-100を添加してコロニーサイズを制限しクリアゾーンを明確に観察できるようにした。wild-type及び全ての変異株は寒天を唯一の炭素源として含む寒天培地において、コロニー周辺に明確なクリアゾーンを示した(図5)。一方、株のコロニー周辺のクリアゾーン形成は、グルコース添加により強く阻害された(図5)。これに対し、全てのノックアウト変異体が、グルコース添加寒天培地上に明確なクリアゾーンを形成した (図5)。この結果から明らかに、creB、及びcreAの欠損によりCCRが緩和されたことが分かる。
液体培養物におけるα‐アミラーゼ活性の比較
次に、5% の誘導糖、すなわちマルトース及びデンプンを含む液体培地中でのα‐アミラーゼ産生レベルを試験して、そのような条件でも高い産生レベルに到達するか否を調べた。図6に示すように、全ての欠損変異体は、wild-typeよりも顕著に高いα‐アミラーゼ活性を示した。48時間培養の5% マルトース添加YP (YP5M)培地において、ΔcreA変異株及びΔcreB変異株は共に、wild-type株と比較して、約4倍高いα-アミラーゼ活性を示した。同じ条件下で、ΔcreAΔcreB二重変異体は、wild-typeと比較して約7倍高い活性を示した (図6A)。さらに、YP5M での72 時間培養により全ての株においてα‐アミラーゼ活性は減少したが、培地中の活性が明確に減少したwild-type と比較すると、これらの欠損変異体の活性は非常に高いレベルで維持されている (図6A)。高濃度のマルトースの存在下では、wild-type及び欠損変異株は培養期間を通して成長を続け得たが、マルトースの分解で生じるグルコースにより誘導されるCCR によりα‐アミラーゼ産生が抑制された。従って、wild-type 株の乾燥菌糸重量当りのα‐アミラーゼ活性は、欠損株と比較して大きく低下したと考えられる。一方、5%デンプン添加YP (YP5S)培地において、全ての株のα‐アミラーゼ産生レベルは、同じ培養期間でのYP5M培地でのレベルよりも非常に高かった(図6B)。特に、ΔcreA単独、 ΔcreB単独及びΔcreAΔcreB二重変異体は、wild-type株よりも、それぞれ、約2倍、3倍、及び4倍高いα‐アミラーゼ活性を示した。さらに、YP5M と同様に72時間培養で活性の顕著な現象を示したwild-type 株と比較して、72時間培養での全ての欠損変異体のα‐アミラーゼ産生レベルは、48時間培養でのレベルとほぼ同じであった (図6B)。これらの結果から明らかに、CCRの抑制は高濃度の誘導糖を用いた液体培養におけるα‐アミラーゼ産生レベルの改善に非常に効果的であることが分かる。
液体培養物におけるα−アミラーゼ活性の比較
ΔcreAΔcreB 変異体の高いα‐アミラーゼ産生レベルが転写レベルの増加に起因するものか否かを調査するために、1% マルトース添加YP培地(YPM培地)で増殖したwild-type、ΔcreA変異体、ΔcreB変異体及びΔcreAΔcreB 変異体におけるアミラーゼ遺伝子(amyB) mRNAの量を定量 RT-PCR分析で比較した (図7)。ΔcreA変異体及びΔcreAΔcreB 変異体におけるamyB mRNAレベルは、24時間培養でwild-type株よりもわずかに高かった。wild-type及びΔcreB変異株の48時間培養でのamyB mRNAレベルは24時間培養時よりも明確に減少していたが、48時間培養でのΔcreA変異体のamyB mRNAレベルは、24時間培養時と同様のレベルに維持されていた。興味深いことに、ΔcreAΔcreB変異体は、48時間培養時点で非常に高いamyB mRNAレベルを示した。この結果creA及びcreBの二重欠損が YPM 培地におけるamyB mRNA レベルの顕著な増加をももたらし、α‐アミラーゼ産生レベルの増加をもたらしたことが分かる。
配列番号5はプライマーである。
配列番号6はプライマーである。
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配列番号17はプライマーである。
配列番号18はプライマーである。

Claims (3)

  1. CreA及びCreBを共に欠損している糸状菌。
  2. 糸状菌が、アスペルギルス属、トリコデルマ属、ペニシリウム属、セファロスポリウム属又はアクレモニウム属に属する、請求項1に記載の糸状菌。
  3. 請求項1又は2に記載の糸状菌を培養して物質を生産させる工程、及び
    得られた物質を回収する工程、
    を含む、物質生産方法。
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