JP2015038422A - 熱交換器及び熱交換器の余寿命推定方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】熱回収又は熱交換用の複数の伝熱管を有する熱交換器であって、熱交換器のガス導入側又は排出側のいずれか一方又は両方に設けられ、熱媒体循環通路からの熱媒体に電気伝導媒質を含ませた充填液を有するダミーチューブと、前記充填液に先端が浸漬される電導センサとを有する。この伝導センサ付きのダミーチューブが減肉して電導センサの先端より低くなると、電導センサが不導状態を感知し、遠隔監視システムに発報して、ダミーチューブの異常を知らせる。
【選択図】図1
Description
この処理装置では、ボイラの排ガスをエアヒータに導き燃焼用空気と熱交換して排ガス温度を例えば130〜150℃程度まで冷却してガスガスヒータの熱回収器に導き更に排ガス温度を冷却した後、電気集塵装置に導きフライアッシュを除去した後、電気集塵装置の出口における高温排ガスを水との熱交換により更に低温にして湿式脱硫装置に導く。湿式脱硫装置では、排ガス中のSO2を例えば石灰石をスラリー状に溶かし込んだ吸収液で吸収除去し、更にこの気液接触過程で、排ガス中の残存フライアッシュも除去する。次いでSO2及びフライアッシュが除去された排ガスをガスガスヒータ再加熱器に導く。ここでは、湿式脱硫装置の処理過程においてSO2吸収液等で降温された排ガス温度をガスガスヒータ再加熱器に配された配管内部を通過する熱媒水との熱交換により高める。このことにより煙突から大気放出する際、水分凝縮量の低減による白煙発生防止と、温度上昇による拡散効率向上の機能を果たしている。
例えば石炭火力発電所における大型のガスガスヒータ熱回収器及び再加熱器の熱交換方式としてフィンチューブ式熱交換器が提案されている(特許文献1)。
1)火力発電プラントにおけるフィンチューブ式熱交換器の伝熱管への燃焼飛灰のブラスト効果による経時摩耗、或いは同灰組成が付着性・腐食性を持つ場合、該灰が伝熱面に固着して腐食が進行し、チューブの肉厚が経年的に低下していく。
バンドルの大規模補修や更新で計画外停止をすると、商業運転阻害による売電損害が発生する。このため熱媒水漏洩は非常に重要な問題とされている。
熱媒タンク水位による検知は排ガス・熱媒温度の安定時間律則で数時間/1バンドル要し、気密試験は1箇所あたり数分を要し、しかも、漏洩箇所が経時的に増加していく場合は、特定が非常に困難を極める。
[参考例]
図6に示すように、排ガス処理システム100は、発電プラントや工場などのボイラ101から排出される排ガスG8が煙突111から放出される過程で、当該排ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)、煤塵、および硫黄酸化物(SOx)を除去するものである。
熱回収器104と再加熱器108とは図示しない熱媒体が循環ポンプ109により一対の循環通路110を介して循環され、熱交換されている。
図1に示すように、脱硫装置107を経た排ガスG6は、ガスガスヒータの熱交換器である再加熱器108に導入される。再加熱器108は、上記熱回収器104との間で熱媒体83を循環ポンプ109により一対の循環通路L1を往来して循環する過程で、熱回収器104により回収された回収熱により排ガスG6を加熱する。ここで50℃程度の脱硫装置107の出口排ガスG6の温度は、再加熱器108で約85〜110℃に再加熱され、煙突111から大気放出される。
熱交換器は、熱回収器104と再加熱器108とを熱媒体83が循環するための熱媒体循環通路L1を有する。熱媒体83は、熱媒体循環通路L1を介して熱回収器104と再加熱器108との間を循環している。熱回収器104と再加熱器108との各々の内部に設けられる熱媒体循環通路L1の表面には、伝熱管である複数のフィンが伝熱管11に設けられている。熱媒体循環通路L1には熱交換部86が設けられ、熱媒体83が循環する際に放熱で奪われた降温相当のエネルギーをスチーム87で加熱することで補い、熱媒体83の媒体温度を維持調整することができる。
直列内部循環型ダミーチューブ30内には、熱媒体循環通路L1から分岐した分岐配管L2により熱媒体83を循環させている。
直列内部循環型ダミーチューブ30は、外部のフィンが付いていないベアチューブとするのが好ましい。
また、直列内部循環型ダミーチューブ30の前後バルブV11、V12の開度を調整する事で、循環通路L1の圧力計P1Aより直列内部循環型ダミーチューブ30側の圧力P1Bを少し高くする事で、循環通路L1に熱媒体83を戻すことができる。
また、図2に示すように、貫通管が長すぎる場合は、片側から挿入されるような熱回収器104(再加熱器108)の途中で折り返すU字内部循環型ダミーチューブとしても良い。
また、ダミーチューブ30を複数個所に設置する事で、概略の損傷位置も把握でき、対策も容易となる。
図3において、計画減肉速度(実線)を基本とし、X年目に伝熱管の集合体であるバンドルを交換する計画を立案していたとする。
その結果、余寿命年数近くまで設備を稼働できる為不要な更新工事を行わなくても済むこととなる。
この場合には、X年目の計画立案より早く交換するので、メンテナンスコストがかかることとなるが、不意のプラント停止の事態を回避することが可能となる。
この場合には、X年目の計画立案より遅く交換するので、メンテナンスコストが小さくなり、立案された交換計画の時期において、不要な更新工事を行わなくて済むこととなる。
なお、図3中、TSR(Thickness shell requirement)とは、伝熱管が強度を保つために必要とされる最低厚さをいう。
また、伝熱管11の内面における熱媒体83による腐食減肉の監視、及び外面の摩耗、内部腐食の監視により、減肉管理の精度が向上する。
また、定期的な検査においても、交換必要時期を推測することで、残存肉厚を最小限に出来、更新設備の手配も効率的に行うことができる。
図4及び図5に示すように、本実施例のセンサ付きダミーチューブ40は、熱媒体ラインからの熱媒体に電気伝導媒質を含ませた充填液43を内部に充填している。
そして、前記充填液43内にその先端41aが浸漬される電導センサ41をシール部42でシールして設けている。
センサ付きダミーチューブ40には電気伝導媒質を含ませた充填液43を充満させておき、シール部42によりシールしておく。
センサ付きダミーチューブ40が減肉して電導センサ41の先端41aより低くなると、電導センサ41が不導状態を感知し、遠隔監視システムに発報して、ダミーチューブの異常を知らせる。
また、その劣化状況から、伝熱管の減肉状態を判定し、伝熱管の交換時期を予測することができる。
41 電導センサ
83 熱媒体
Claims (2)
- 熱回収又は熱交換用の複数の伝熱管を有する熱交換器であって、
熱交換器のガス導入側又は排出側のいずれか一方又は両方に設けられ、熱媒体循環通路からの熱媒体に電気伝導媒質を含ませた充填液を有するダミーチューブと、
前記充填液に先端が浸漬される電導センサとを有することを特徴とする熱交換器。 - 請求項1の熱交換器を用い、
前記ダミーチューブの劣化状況から、
伝熱管の減肉状態を判定し、伝熱管の交換時期を予測することを特徴とする熱交換器の余寿命推定方法。
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