JP2015037383A - 植物栽培装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】植物生育作業を自動化でき、有効な栽培面積を増し、全体的にシンプルで、植物の生産性を向上できる植物栽培装置を提供する。
【解決手段】多段の植物栽培棚の各段を水平移動可能な複数のパレットで構成し、パレット単位で順次に循環移動させる植物栽培装置であって、各段の複数のパレットを順次に水平方向に搬送するレール部を複数段備えた搬送部と、前記搬送部の両端部に配設され、前記パレットを昇降させる昇降機構と該パレットを水平方向に引き出し/押し出しする機構とを備え、パレットを上下段で移動させ、かつ各段の位置にてパレットを対応するレール部に出入する第1,第2の駆動部と、搬送部の複数段のレール部の下段側の少なくとも1つの段のレール部に配置される複数のパレット内の種子の発芽期間は、該パレットが配置された下段側の少なくとも1つの段の内部空間を外部と遮断するための遮光手段と、を具備する。
【選択図】図1
【解決手段】多段の植物栽培棚の各段を水平移動可能な複数のパレットで構成し、パレット単位で順次に循環移動させる植物栽培装置であって、各段の複数のパレットを順次に水平方向に搬送するレール部を複数段備えた搬送部と、前記搬送部の両端部に配設され、前記パレットを昇降させる昇降機構と該パレットを水平方向に引き出し/押し出しする機構とを備え、パレットを上下段で移動させ、かつ各段の位置にてパレットを対応するレール部に出入する第1,第2の駆動部と、搬送部の複数段のレール部の下段側の少なくとも1つの段のレール部に配置される複数のパレット内の種子の発芽期間は、該パレットが配置された下段側の少なくとも1つの段の内部空間を外部と遮断するための遮光手段と、を具備する。
【選択図】図1
Description
本発明は、水耕栽培を行う場合に、植物栽培棚を多段式に構成し、上下段間で植物栽培用パレットを移動させ、遮光と光照射とを自由に選択して植物を生育させることができる植物栽培装置に関する。
従来、植物栽培には、露地栽培に比較して、短期間に集約的に栽培して収穫でき、生産性が高く、しかも清浄な空間で栽培できるハウス栽培が行われている。
このハウス栽培には、主に太陽光を利用するものと、人工光源を利用するものがある。太陽光を利用するものは、日中、特に天候の良いときは光量の多い太陽光を利用でき、便利である。
一方、少ない敷地面積で高い生産性を上げるために、栽培棚を多段にすることも行われている。
ハウス栽培で太陽光を利用し、かつ栽培棚を多段にする場合には、各段に太陽光を均等に照射することは難しいために、垂直面内で車輪状のフレーム(回転体)に栽培容器を吊り下げて回転移動させる場合には、回転体に複数の栽培容器を一定間隔に吊り下げて循環移動させて各栽培容器に太陽光を可能な限り均等に照射することが行われていた。
しかしながら、循環移動して複数の栽培容器に太陽光を均等に照射させることは容易であるが、隣接する栽培容器間には一定以上の間隔が必要とされるために、ハウス内の限られた空間内に配置できる栽培容器数は限られたものとなってしまう。
そこで、栽培棚を多段にし、かつ多段の栽培棚を循環移動させる自動化栽培装置も提案されている。このような先行技術文献としては、例えば特許文献1に開示されているものがある。特許文献1には、水透過性育苗床材を充填した育苗ポットを着脱可能に装着した通水性育苗容器を収容した可動収納枠体を、ガイドレールと栽培養液の入った生育用水槽とを上下に複数段設けてなる上り用搬送路群及び下り用搬送路群に充満状に装填するとともに循環移動させ、循環移動中に前記育苗ポットの水透過性育苗床材に植え付けた植物を生長させるようにした植物の自動化栽培方法及び自動化栽培装置が開示されている。
一方、植物栽培の中でも芽物野菜(例えば豆苗、貝割れ大根など)の栽培では、栽培容器に種子を播き、播種した栽培容器を暗室に所定期間配置し、この所定期間を経過させることにより種子を発芽させ、その後は、発芽させた苗を暗室から光の当たる所まで運び、その場所で光合成を行わせて茎や葉を成育させる作業が行われていた。
しかしながら、特許文献1は、上り用搬送路群及び下り用搬送路群の2つの搬送路群を備えている (上り用,下り用の各搬送路群の各々の搬送路のガイドレールはその進行方向に向かって下り傾斜している) ことと、かつ複数の上下段間での可動収納枠体の移動はフォークリフトのフォークを用いていることにより、全体構成が複雑な構造となっている。
さらに、植物の栽培例えば芽物野菜の栽培では、栽培容器に種子を播き、播種した栽培容器を暗室に所定期間設置し、この期間が経過することによって種子を発芽させ、その後は、発芽した苗を暗室から光の当たる場所へ移動させる労力が必要であった。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、植物育生等の作業をきわめて簡易に行うことができ、少ない敷地面積で栽培面積を増やし、植物を収容したパレットを水平方向に移動でき、全体構成がシンプルな構造であり、しかも芽物野菜のような植物栽培において、発芽した苗を暗室から光の当たる別の場所へ運んで移動させることなく、遮光と光照射とを自由に選択して植物を生育させ、植物栽培の生産性を向上できる植物栽培装置を提供することを目的としている。
本発明の一態様の植物栽培装置は、多段の植物栽培棚の各段を水平移動可能な複数のパレットの連続的な配列で構成し、パレット単位で順次に循環移動させる植物栽培装置であって、各段の前記複数のパレットを順次にパレット単位で水平方向に搬送する各段のレール部を複数段備えた搬送部と、前記搬送部の両端部それぞれに配設され、前記パレットを昇降させる昇降機構と該パレットを水平方向に引き出しまたは押し出しする引き出し/押し出し機構とを備え、前記パレットを上下の各段間で移動させ、かつ各段の位置にて該パレットを対応する各段の前記レール部に対して出し入れする第1及び第2の駆動部と、前記搬送部を構成する複数段のレール部のうちの下段側の少なくとも1つのレール部に配置される前記複数のパレットに積み込む植物栽培容器内に播いた種子を発芽させるのに必要な所定期間においては、前記植物栽培容器が配置された前記下段側の少なくとも1つの段の内部空間を外部と遮断するための遮光手段と、を具備し、前記下段側の少なくとも1つの段の遮光された内部空間内で、前記植物栽培容器内に播いた種子を発芽させるのに必要な前記所定期間を経過させ、その後は、前記第1及び第2の駆動部を動作させて前記植物栽培容器を収容したパレットを光の当たる上段側の少なくとも1つの段に移動可能に構成したものである。
本発明の他の態様の植物栽培装置は、多段の植物栽培棚における上段部と下段部それぞれに、植物の種子や苗を育成するための少なくとも1つの植物栽培容器を収容したパレットを所定数ずつ、水平方向の一進行方向に一列状に並べて配設し、かつ前記上段部及び下段部の各段部に一列状に配設した前記所定数のパレットを前記上段部及び前記下段部間でパレット単位で循環移動させるように構成した植物栽培装置であって、前記少なくとも1つの植物栽培容器を収容可能で、かつ左右両側に移動用の車輪を備えた前記所定数のパレットを水平方向の一進行方向に順次に連続的に移動可能とする下段側搬送路としての第1のレール部と、前記所定数のパレットを前記水平方向の一進行方向とは反対の進行方向に順次に連続的に移動可能とする上段側搬送路としての第2のレール部と、前記下段部の前記第1のレール部の進行方向の終端部と前記上段部の前記第2のレール部の進行方向の始端部との間で前記パレットを搬送可能に設けられ、前記パレットを収容して前記上下段部間を昇降移動させる動作を行うと共に前記上下段部の各段部の位置にて前記パレットを引き出しまたは押し出しする動作を行う第1の駆動台を備えた第1の駆動部と、前記上段部の前記第2のレール部の進行方向の終端部と前記下段部の前記第1のレール部の進行方向の始端部との間で前記パレットを搬送可能に設けられ、前記パレットを収容して前記上下段部間を昇降移動させる動作を行うと共に前記上下段部の各段部の位置にて前記パレットを引き出しまたは押し出しする動作を行う第2の駆動台を備えた第2の駆動部と、前記搬送部を構成する上下段のレール部のうちの下段側の前記第1のレール部に配置される前記所定数のパレットに積み込む植物栽培容器内に播いた種子を発芽させるのに必要な所定期間においては、前記植物栽培容器が配置された前記下段側の内部空間を外部と遮断するための遮光手段と、を具備し、前記下段側の遮光された内部空間内で、前記植物栽培容器内に播いた種子を発芽させるのに必要な前記所定期間を経過させ、その後は、前記第1及び第2の駆動部を動作させて前記植物栽培容器を収容したパレットを光の当たる上段側に移動可能に構成したものである。
本発明のもう1つの他の態様の植物栽培装置は、多段の植物栽培棚における上段部と下段部それぞれに、植物の種子や苗を育成するための少なくとも1つの植物栽培容器を収容したパレットを所定数ずつ、水平方向の一進行方向に一列状に並べて配設し、かつ前記上段部及び下段部の各段部に一列状に配設した前記所定数のパレットを前記上段部及び下段部間でパレット単位で循環移動させるように構成した植物栽培装置であって、前記少なくとも1つの植物栽培容器を収容可能で、かつ左右両側に移動用の車輪を備えた前記所定数のパレットを、前記下段部の水平方向に配設された平行レール上に移動可能に載置して、これら所定数のパレットを前記水平方向の一進行方向に順次に連続的に移動可能とする下段側搬送路としての第1のレール部と、前記所定数のパレットを、前記上段部の水平方向に配設された平行レール上に移動可能に載置して、これら所定数のパレットを前記水平方向の一進行方向とは反対の進行方向に順次に連続的に移動可能とする上段側搬送路としての第2のレール部と、前記下段部の前記第1のレール部の進行方向の終端部と前記上段部の前記第2のレール部の進行方向の始端部との間で前記パレットを搬送可能に設けられ、前記パレットを収容して前記上下段部間を昇降移動させる動作を行うと共に前記上下段部の各段部の位置にて前記パレットを引き出しまたは押し出しする動作を行う第1の駆動台を備えた第1の駆動部であって、前記第1の駆動台は、前記第1のレール部にガイドされて前記下段部を水平移動してきたパレットが前記第1のレール部の進行方向の終端部に到達したとき、更に該パレットが後続のパレットに押されるタイミングで該パレットを第1の駆動空間に引き出し、該第1の駆動空間に引き出したパレットを前記上段部の前記第2のレール部の進行方向の始端部に対応する高さ位置にまで上昇移動させた後、その上昇移動させた位置で該パレットをパレット1つ分だけ前記一進行方向に押し出して移動させる第1の駆動部と、前記上段部の前記第2のレール部の進行方向の終端部と前記下段部の前記第1のレール部の進行方向の始端部との間で前記パレットを搬送可能に設けられ、前記パレットを収容して前記上下段部間を昇降移動させる動作を行うと共に前記上下段部の各段部の位置にて前記パレットを引き出しまたは押し出しする動作を行う第2の駆動台を備えた第2の駆動部であって、前記第2の駆動台は、前記第2のレール部にガイドされて前記上段部を水平移動してきたパレットが前記第2のレール部の進行方向の終端部に到達したとき、更に該パレットが後続のパレットに押されるタイミングで該パレットを第2の駆動空間に引き出し、該第2の駆動空間に引き出したパレットを前記下段部の前記第1のレール部の進行方向の始端部に対応する高さ位置にまで下降移動させた後、その下降移動させた位置で該パレットをパレット1つ分だけ前記一進行方向とは反対の前記進行方向に押し出して移動させる第2の駆動部と、前記搬送部を構成する上下段のレール部のうちの下段側の前記第1のレール部に配置される前記所定数のパレットに積み込む植物栽培容器内に播いた種子を発芽させるのに必要な所定期間においては、前記植物栽培容器が配置された前記下段側の内部空間を外部と遮断するための遮光手段と、を具備し、前記下段側の遮光された内部空間内で、前記植物栽培容器内に播いた種子を発芽させるのに必要な前記所定期間を経過させ、その後は、前記第1及び第2の駆動部を動作させて前記植物栽培容器を収容したパレットを光の当たる上段側に移動可能に構成したことを特徴とする植物栽培装置。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明の一実施形態の植物栽培装置における、駆動台の下降状態(下段部位置)での概略構成を示し、図2は本発明の一実施形態の植物栽培装置における、駆動台の上昇状態(上段部位置)での概略構成を示している。
本実施形態に記述する植物栽培装置1は、太陽光線を天井面から採光可能なビニールハウスやガラス室などのハウス内に設置され、日中は栽培植物の光合成を促進できるように太陽光線を利用可能であり、また栽培養液の散布を所定時間の間隔で行えるように構成されている。
植物栽培装置1は、多段の植物栽培棚における上段部と下段部それぞれに、植物の苗(例えばえんどう豆の種子を暗室で1週間位で発芽させた後に暗室の外に出した苗)を更に育生し製品とするための少なくとも1つの植物栽培容器80(図8A〜図8C参照)を配置収容したパレット60を所定の個数(図1及び図2では8パレット)ずつ搬送部300の下段部(一段目)及び上段部(二段目)に配設する。このとき、搬送部300には、パレット60を水平方向の一進行方向に一列状に並べて配設する。そして、上段部及び下段部の各段部に一列状に配設した前記所定個数(上下段部を合わせて16個)のパレット60を上段部及び下段部間でパレット単位で循環移動させながら、上段部にて太陽光線を照射できるように構成している。なお、搬送部300の上段部及び下段部の各段部の水平方向に一列状に連続的に配列するパレット数は、図1及び図2の配列例に限定されず、植物栽培装置1が設置されるハウスの敷地面積に応じて、例えば30m以上の長さになるようにパレットを多数個連続的に配列するように設計することもできる。
植物栽培装置1は、第1の駆動部100と、第2の駆動部200と、搬送部300と、を備えている。更に、植物栽培装置1は、下段側の搬送路空間を外光から遮断し、暗室化するための遮光手段40を備えている。遮光手段40は、図3にて後述する。
搬送部300は、下段部側搬送路としての第1のレール部73,74と、上段部側搬送路としての第2のレール部75,76とを備えた二段構成となっている。この二段の搬送路を有する搬送部300では、第1の駆動部100と第2の駆動部200とを用いて、前記二段の搬送路に対するパレット搬出入及び循環移動が行われる。
第1の駆動部100は、二段構成の搬送部300の搬送方向の両端部分の一方の端部に設けられ、搬送されるパレット60に対する昇降動作及び引き出し/押し出し動作を行う。
第2の駆動部200は、前記二段構成の搬送部300の搬送方向の両端部分のもう一方の端部に設けられ、搬送されるパレット60に対する昇降動作及び引き出し/押し出し動作を行う。
第1の駆動部100と第2の駆動部200とは、植物栽培容器を搭載したパレット60を搬送する二段式の搬送部300の両端部(パレット搬出入端部)に設置され、上段部及び下段部間でパレット60を循環移動させるための循環駆動を実現するものである。第1の駆動部100と第2の駆動部200とは、構造的には同様な構成であるので、以下の説明の構造の説明では、主に第1の駆動部100について説明する。
第1の駆動部100は、略直方体形状に形成された金属製の枠体50と、この枠体50内に配設されて、上下にパレット60を昇降動作を行う一方、二段式搬送部300の上下段部の各段部におけるパレット搬出入端部において搬送部300に対するパレットの引き出し及び押し出し(以下、引き出し/押し出し、又は、押し出し/引き出しと略記)動作を行う駆動台10と、を備えている。
駆動台10は、パレット60を走行可能に保持する1パレット分の走行長さに予め必要とされる追加分を加えた長さ(全長は枠体50の奥行きに略同じ)を有したレール部12と、このレール部12を枠体50の第1の駆動空間内で第1の駆動源21にて昇降可能に支持すると共にレール部12内に載っているパレット60を第2の駆動源31にて水平方向(レール進行方向)に移動動可能に支持する支持台11と、前記支持台11に対して前記レール部12を一体的に固定するための接合プレート13と、支持台11の上面に固定されて後述のパレット押し出し用の当接板33をスライド可能に支持する支持板14と、を備えている。
第2の駆動部200の構造も、第1の駆動部100の構造と同様であるので、第1の駆動部100の各部11,12,13と対応する部分の説明には同一符号を付して説明することにする。
搬送部300は、一対の平行レール73,74で構成される前記第1のレール部と、一対の平行レール75,76で構成される前記第2のレール部と、前記第1のレール部と前記第2のレール部とを内部に支持して固定するための梁と柱によるコ字形状を有した、所定間隔に複数(図では7本)配設されたの枠体70と、を備えている。各々の枠体70は、例えば金属製であり、左右両側の2本の柱71と、該2本の柱71それぞれの上端間を結合する梁72と、を備えている。前記第1のレール部と前記第2のレール部とは、2本の柱71の内面に溶接等により固定されている。
また、植物栽培装置1は、栽培養液を散布するための散水機構90を備える。散水機構90としては、例えば、第1の駆動部100の枠体50の後方側の梁51の下側部分に、多数の滴下孔を備えた散水用パイプとして設けられている。散水機構90は、第2の駆動部200の枠体50の前方側の梁51の下側部分にも設けてもよい。更に、散水機構90は、複数の枠体70の全ての梁72に設置してもよいし、複数の枠体70における適宜の間隔に設けられてもよい。
さらに、植物栽培装置1は、第1の駆動部100の駆動台10が下段部位置に下降したことを検知する位置検出センサ101と、第1の駆動部100の駆動台10が上段部位置に上昇したことを検知する位置検出センサ102と、第2の駆動部200の駆動台10が下段部位置に下降したことを検知する位置検出センサ103と、第2の駆動部200の駆動台10が上段部位置に上昇したことを検知する位置検出センサ104と、を備える。
なお、三段式の植物栽培装置では、最上段部と最下段部との間に配設される中段部の位置に第1の駆動部100の駆動台10が位置したことを検出する位置検出センサと、前記中段部の位置に第2の駆動部200の駆動台10が位置したことを検出する位置検出センサと、を更に備える。
さらに、植物栽培装置1は、搬送部300の下段部のパレット列のうちの進行方向終端位置にあるパレットが搬送部300の終端位置(第1の駆動部100内に入る直前の位置)に来たことをパレット側のマーク有無で検知するセンサ201と、搬送部300の上段部のパレット列のうちの進行方向終端位置にあるパレットが搬送部300の終端位置(第2の駆動部200内に入る直前の位置)に来たことをパレット側のマーク有無で検知するセンサ202と、を備える。また、三段式の植物栽培装置では、搬送部300の中段部のパレット列のうちの進行方向終端位置にあるパレットが搬送部300の終端位置(第1の駆動部100または第2の駆動部200内に入る直前の位置)に来たことをパレット側のマーク有無で検知するセンサを、更に備える。
なお、多段式の植物栽培装置1は、各段ともパレットの進行方向を変えて使用する場合があるので、各段の搬送路としてのレール部の両端部付近にそれぞれ1つずつ計2つのセンサを配置し、パレット列が進行方向の終端位置に達したことを検知するようにしてもよい。
植物栽培装置1は、さらに、前記位置検出センサ101〜104,及びセンサ201,202の検出結果に基づいて、第1の駆動部100における昇降動作及び引き出し/押し出し動作と、前記第2の駆動部200における昇降動作及び引き出し/押し出し動作とのタイミングを制御する制御装置(図示略)としてのコントローラを備えている。すなわち、図示しない制御装置が、第1及び第2の駆動部100及び200の昇降機構及び引き出し/押し出し機構の動作タイミングを制御することによってパレット列の循環駆動を制御する。
また、第1及び第2の駆動部100,200の付近には、作業者が操作する操作ボタン(図示略)が設けられており、作業者が操作ボタンを押すことにより、作業者が空パレットに対して積み込みを完了して該パレットを搬送させる指令が上記タイミング制御装置に送られるようになっている。
図3は本発明の一実施形態の植物栽培装置における遮光手段40を説明する斜視図である。
図3において、遮光手段40は、搬送部300を構成する上下段の第1,第2のレール部のうちの下段側の1つのレール部(73,74)に配置される所定数のパレット60に積み込んだ植物栽培容器80内に播種された種子を発芽させる所定期間においては、植物栽培容器80が配置された下段側の内部空間を外部と遮断し、外光を阻止する機能を有する。
遮光手段40としては、遮光性の高い材料で形成された遮光カバー或いは遮光カーテンを用いて下段側の搬送路(第1のレール部)の空間を囲むようにして遮光する。なお、上段側の搬送路(第2のレール部)には通常所定数のパレット60が隙間なく連続的に一列状に並んだ配列を形成するので(しかもパレット60の左右両側はレール部に係合して遮光性が高いので)、第2のレール部75,76より下段側の空間を遮光して暗室化する構造とすればよい。また、第1,第2の駆動部100,200の駆動台10が昇降する第1,第2の駆動空間はパレット列の下段側への搬入が済んだ後に、遮光部材で上部、前面部又は後面部、及び左右の側面部を囲むことにより、遮光が可能である。
このように遮光手段40を用いた構成によれば、例えば豆苗や貝割れ大根の育生及び収穫を行う際に、植物栽培容器80内の少なくとも種子を発芽させる所定期間(例えば豆苗では1週間位、貝割れ大根では3日間位)を下段側空間を取り囲むように形成した暗室内にて発芽させ、この発芽の所定期間を経過した後は、第1及び第2の駆動部100,200を囲む遮光部材の一部を開放した後、引き出し/押し出し機構及び昇降機構を駆動させて植物栽培容器80を収容した所定数のパレット60を上段側の搬送路へ順次に搬送移動させる。そして、発芽後の所定数のパレット60を全て上段側に移動した後は、その上段側の搬送路にて所定期間(例えば豆苗では1週間位、貝割れ大根では3日間位)静止させることにより、植物を太陽光又は人工光に当てて、生育させる。
このように下段側に遮光手段40を備えた多段式の植物栽培装置1を用いれば、発芽用の暗室を別に設ける必要がなく、発芽後の苗の生育期間にも上段側へ機械的に移動させれば人手を介することなく、植物を太陽光又は人工光に当てて、光合成を行わせ、茎や葉を育生することができる。
なお、天候等の気象状態の悪化で太陽光利用が不都合な場合にも植物苗の光合成を可能とするために、蛍光灯照明やLED照明などの人工照明装置を各段部に適宜の間隔で枠体70などを支持材として用いて配置してもよい。或いは、人工照明装置として紫外線照射部を、各段の進行方向の終端側パレットの上部位置に配置することにより、植物苗に対する殺菌消毒を行う効果が得られる。紫外線照射部の配設位置を、収穫前の苗入りパレットが配送される段部の進行方向の少なくとも終端側パレットの上部位置とするように構成してもよい。
第2の駆動部200の動作も、第1の駆動部100の動作と同様な動作となる。
播種済み植物栽培容器80を植物栽培装置1内の空きパレット60に積み込んで下段部側搬送路(第1のレール部)へ搬入し、下段部側搬送路において播種済み容器搭載パレットを発芽期間が経過するまで静止状態とした後に、パレット単位で順次に上段部側に移動搬送するまでの動作の一例については、図15A〜図15Kで詳述する。
以下に、植物栽培装置1の各部に関する構成及び動作について図4〜図14を参照して更に説明する。
図4は植物栽培装置1における第1の駆動部100の昇降機構の一例を説明する斜視図である。
図4において、昇降機構は、枠体50に新たに設けた支持体22に取り付けられた平行ガイド24,24及びボールねじ23に対してスライドテーブル25のスライド用係合部25a,25aを係合し、第1の駆動部100の駆動台10を構成する前記支持台11及び前記レール部12をスライドテーブル25の表面に固着することにより、スライドテーブル25に固定した駆動台10を第1の駆動源21の駆動モータ(図示略)にてボールねじ23を回転させ、その回転に応じて上下方向Aに昇降可能にする。前記支持体22の代わりに枠体50の柱部分を利用してもよい。
昇降機構としては、第1の駆動源21の駆動モータ(図示略)の回転力を、ワイヤや滑車を用いて駆動台10に伝達して、駆動台10を昇降可能にする構成としてもよい。その他、第1の駆動源21の駆動モータ(図示略)の回転力で、タイミングベルト駆動、或いはチェーン駆動などで伝達して、駆動台10を昇降可能にする構成としてもよい。或いは、第1の駆動源21として、駆動モータ(図示略)に代えて、空気圧又は油圧シリンダとピストンロッドによる直動機構を用いて、駆動台10を昇降させるように構成してもよい。
図5〜図7は植物栽培装置1における第1の駆動部100のパレット引き出し/押し出し機構の一例を説明する斜視図である。
図5〜図7において、パレット引き出し/押し出し機構は、駆動台10に設けた第2の駆動源31の駆動モータ(図示略)を用いて歯車(ピニオン)(図示略)を回転させることで、ラック32aに固定してある2本のストローク部材32を図6の状態から図7の状態へ前進させて、2本のストローク部材32の先端部に固着した当接板33を、押し出し予定のパレット60の当接側端部に当接して該当接側端部を押し出し方向Bの奥行き方向に押し出す動作を行い、或いは、駆動台10における第2の駆動源31に連接して設けられた前記当接板33の付近に形成した爪状の係合片(図示略)を、引き出し予定のパレット60の前記当接側端部の一部に機械的に自動的に係合(ロック)させ、その状態で第2の駆動源31の駆動モータ(図示略)を逆回転させることで、2本のストローク部材32を図7の状態から図6の状態へ後進させて、2本のストローク部材32の先端部に固着した当接板33に係合した引き出し予定のパレット60を引き出し方向Bの手前方向に引き出し動作を行う。引き出し動作における当接板33とパレット60との係合状態は、パレット60が図6の引き出し終了位置に戻ったときに機械的に自動的に解除(ロックフリー)されるように構成されている。
パレット引き出し/押し出し機構としては、第2の駆動源31の駆動モータ(図示略)の回転力を、ストローク部材32の代わりにワイヤなどを用いて当接板33に伝達して、当接板33を移動し、パレットの引き出し/押し出し可能にする構成としてもよい。その他、第2の駆動源31の駆動モータ(図示略)の回転力で、タイミングベルト駆動、或いはチェーン駆動などで伝達して、当接板33をパレット引き出し/押し出し可能にする構成としてもよい。或いは、第2の駆動源31として、駆動モータ(図示略)に代えて、空気圧又は油圧シリンダとピストンロッドによる直動機構を用いて、当接板33を移動可能にし、パレットの引き出し/押し出しを行うように構成してもよい。
図8Aは植物栽培容器80の一例を示し、図8Bは図8Aの植物栽培容器80の栽培室82内に例えばエンドウ豆の種子84を播種した状態を示し、図8Cは図8Bの播種状態から種子84が発芽した後の苗85の状態を示している。
この植物栽培容器80は例えば白色系又は同色の半透明の合成樹脂で形成されており、図8に示すように平面部81に対して複数(図では10個)の栽培室82が設けられ、栽培室82の底面には通水孔83も形成されている。
本発明の実施形態では、まず、作業者は、栽培室82の底面に例えばえんどう豆の種子84を播いた図8Bに示す状態の植物栽培容器(単に播種済み容器と記す)80をパレット60内に配置した後、操作ボタンを押すと、第1の駆動部100の駆動台10が下段側搬送路(第1のレール部)の位置で水平方向駆動にて播種済み容器搭載パレット60を水平方向に押し出すことによって、図3で説明した遮光手段40で遮光された状態(即ち暗室と同等)にある下段側搬送路(第1のレール部(73,74))の栽培空間に前記播種済み容器搭載パレット60をパレット単位で順次に搬入していくことができる。下段側のパレット列の暗室の栽培空間が全て播種済み容器搭載パレット60の配列で満たされるまで播種済み容器搭載パレットの搬入を行う。そして、この播種済み容器搭載パレットを暗室状態の下段部側空間に所定数搬入した状態で、発芽のために所定期間(例えば豆苗の場合は7日間くらい、貝割れ大根の場合は3日間くらい)暗室空間内に置かれる。
このように、図示の二段式の植物栽培装置1の下段側暗室に置かれた状態で、例えばえんどう豆の場合は1週間ほど経過すると、図8Cのように発芽して双葉(子葉)85が出た苗に生育する。この状態で、作業者が第1の駆動空間にて新たなパレットに播種済み容器を搭載した後、操作ボタンを押すと、第1の駆動部100の駆動台10が下段搬送路側の苗入り容器搭載パレット60の進行方向への押し出し動作を行うと同時に、第2の駆動部200の駆動台10が下段搬送路側の進行方向末端の苗入り容器搭載パレット60を第2の駆動部200の第2の駆動空間へ引き出す動作を行った後、この引き出された苗入り容器搭載パレット60を上昇させ、上段側搬送路(第2のレール部(75,76))の位置にまで上昇させ、その後に続くパレット単位の水平駆動の引き出し/押し出し動作により前記第2の駆動空間内から上段側搬送路(第2のレール部)に順次に移動していく。苗入り容器搭載パレット60が第2の駆動空間から上段側搬送路へ搬入される付近の上方には散水機構90が設けられていて、苗入り容器搭載パレット60が1パレット分移動する間に栽培養液を散布する。そして、苗入り容器搭載パレット60が所定数、上段側搬送路に配列移動された状態に至った状態で、更に所定期間(豆苗育成の場合は1週間位)、太陽光又は人工光を当てることにより製品として収穫可能なまでに成長させることができる。このような下段側から上段側への循環動作については、後述の図15A〜図15Kにて詳しく説明する。
図9は植物栽培装置1に用いられるパレットの一例を示している。
図9に示すような空パレット60内には植物栽培容器80を所定の個数(例えば22個)並べて配置することができる。なお、図8A〜図8Cにおける植物栽培容器80のサイズは例えば600mm×300mmである。
図9に示すように、パレット60は、上面が開口し箱状に構成され、所定個数の植物栽培容器80を収容可能なパレット本体61と、パレット本体61の進行方向に沿った左右両側に配設された移動用の車輪62と、を備えている。図9におけるパレット60のサイズは例えば3300mm×1200mmである。
なお、パレット60内に植物栽培容器80を配置する際には、パレット60の底面に波板(図示略)を敷いた上で、その波板上に植物栽培容器80を配置することにより、散水機構90で栽培養液又は水を散布した後は、余剰の養液又は水が植物栽培容器80の底面の通水孔83から波板上に排水され、植物苗に適量の養液又は水を植物栽培容器80内に保持させることができる。
図10には、所定数(図では22固)の植物栽培容器80を収容したパレット60に設けた車輪62を、搬送路としてのレール部73,74に載せた状態の平面図を示している。図11は図10の正面図である。
第1のレール部は、下段側搬送路として機能するものであって、所定数のパレット60を、下段部の水平方向に配設された平行レール73,74上に移動可能に載置して、これら所定数のパレット60を前記水平方向の一進行方向に順次に連続的に移動可能とする。
第2のレール部は、上段側搬送路として機能するものであって、所定数のパレット60を、上段部の水平方向に配設された平行レール75,76上に移動可能に載置して、これら所定数のパレット60を前記水平方向の一進行方向とは反対の進行方向に順次に連続的に移動可能とする。
第1の駆動部100は、下段部の第1のレール部の進行方向の終端部と上段部の第2のレール部の進行方向の始端部との間でパレット60を搬送可能に設けられ、パレット60を収容して上下段部間を昇降移動させる動作を行うと共に上下段部の各段部の位置にてパレット60を引き出しまたは押し出しする動作を行う第1の駆動台10を備えたものであって、第1の駆動台10は、第1のレール部にガイドされて下段部を水平移動してきたパレット60が第1のレール部の進行方向の終端部に到達したとき、更に該パレット60が後続のパレット60に押されるタイミングで該パレット60を第1の駆動空間に引き出し、該第1の駆動空間に引き出したパレット60を上段部の第2のレール部の進行方向の始端部に対応する高さ位置にまで上昇移動させた後、その上昇移動させた位置で該パレット60をパレット1つ分だけ前記一進行方向に押し出して移動させる。
第2の駆動部200は、上段部の第2のレール部の進行方向の終端部と下段部の第1のレール部の進行方向の始端部との間でパレット60を搬送可能に設けられ、パレット60を収容して上下段部間を昇降移動させる動作を行うと共に上下段部の各段部の位置にてパレット60を引き出しまたは押し出しする動作を行う第2の駆動台10を備えたものであって、第2の駆動台10は、第2のレール部にガイドされて上段部を水平移動してきたパレット60が第2のレール部の進行方向の終端部に到達したとき、更に該パレット60が後続のパレット60に押されるタイミングで該パレット60を第2の駆動空間に引き出し、該第2の駆動空間に引き出したパレットを下段部の第1のレール部の進行方向の始端部に対応する高さ位置にまで下降移動させた後、その下降移動させた位置で該パレット60をパレット1つ分だけ前記一進行方向とは反対の進行方向に押し出して移動させる。
なお、第1の駆動部100の第1の駆動台10は、パレット60を第2のレール部の進行方向の始端部に対応する高さ位置にまで上昇移動した位置で該パレット60をパレット1つ分だけ水平方向の前記一進行方向に押し出して移動させた後は、第1のレール部の進行方向の終端部に対応する高さ位置にまで下降移動する。
第2の駆動部200の第2の駆動台10は、パレット60を第1のレール部の進行方向の終端部に対応する高さ位置にまで下降移動した位置で該パレット60をパレット1つ分だけ水平方向の前記一進行方向とは反対の進行方向に押し出して移動させた後は、第2のレール部の進行方向の終端部に対応する高さ位置にまで上昇移動する。
第1の駆動部100の第1の駆動台10の上昇下降動作(即ち昇降動作)と前記第2の駆動部200の第2の駆動台10の上昇下降動作とは対応して同期的に行われ、また第1の駆動部100の第1の駆動台10におけるパレット60の引き出し動作及び押し出し動作(即ち引き出し/押し出し動作)の各動作に対応して、第2の駆動部200の第2の駆動台10におけるパレット60の押し出し動作及び引き出し動作が同期的に行われる。
第1の駆動部100の第1の駆動台10は、前記パレット60を第1の駆動空間で昇降動作させる第1の駆動源21としての第1のモータと、パレット60を第1の駆動空間で引き出し動作及び押し出し動作させる第2の駆動源31としての第2のモータとを備える。
第2の駆動部200の第2の駆動台10は、前記パレット60を第2の駆動空間で昇降動作させる第3の駆動源21(図示略)としての第3のモータと、パレット60を第2の駆動空間で押し出し動作及び引き出し動作させる第4の駆動源31(図示略)としての第4のモータとを備える。
第1の駆動部100の第1の駆動台10における押し出し動作は、第1の駆動台10の第2の駆動源31に連接して設けられた当接板33が、押し出し予定のパレット60の当接側端部に当接して該当接側端部を押し出すことによって行われる。
第1の駆動部100の第1の駆動台10における引き出し動作は、第1の駆動台10の第2の駆動源31に連接して設けられた当接板33の付近に形成した爪状の係合片(図示略)が、引き出し予定のパレットの前記当接側端部の一部に係合することによって行われる。
同様に、第2の駆動部200の第2の駆動台10における前記押し出し動作は、第2の駆動台10の第4の駆動源31に連接して設けられた当接板33が、押し出し予定のパレットの当接側端部に当接して該当接側端部を押し出すことによって行われる。
第2の駆動部200の第2の駆動台10における前記引き出し動作は、第2の駆動台10の第4の駆動源31に連接して設けられた当接板33の付近に形成した爪状の係合片(図示略)が、引き出し予定のパレットの当接側端部の一部に係合することによって行われる。
上述した循環移動における植物苗の生育期間においては、植物の光合成に必要な太陽光を充分に与えることが必要であったり、生育に必要な栄養素としての栽培養液の散布が必要となる。
そこで、栽培養液の散布のために、図1の植物栽培装置1の少なくとも上段部の複数(図では7本)の枠体70の7本の梁72のうちの進行方向の例えば最初と最後の梁72、或いはどちらか一方の梁72に多数の散水孔を有する散水用パイプを用いて栽培養液を散布する散水機構90を設けた構成としている。
図12は本発明の一実施形態の植物栽培装置1における栽培養液の散布を行う散水機構90の構成の一例を示している。
図12において、散水機構90は、水位限定機能を備えた散水用多孔パイプ91と、この多孔パイプ91の前段に配置されて、水源としての給水部(図示略)からの供給水(例えば地下水に液体肥料を混合した栽培養液)を一旦受け止めてから多孔パイプ91に供給するバッファ用パイプ92と、給水部(図示略)からの栽培養液94の供給を散水時にのみ流通し、それ以外の時には遮断するバルブ93と、を備えている。栽培養液94はバルブ93を通り、一旦大容量のバッファ用パイプ92に入ってから、基準水位95を超えた養液量のみが多孔パイプ91内に所定の間隔に設けられた水位保持機能を備えた複数の滴下パイプ91aを通して滴下孔91bから散水される。
このような散水機構90によれば、例えば二段式植物栽培装置1における循環サイクルごとに栽培養液94の散布が実施される場合、各回ごとにパレット単位で一定範囲に一定量の栽培養液94をほぼ均等に散水することができる。
以下に、図15A〜図15Nを参照して、種子を収容した植物栽培容器(即ち播種済み容器)80を植物栽培装置1内の空パレット60に積み込んだ播種済み容器搭載パレット60を、遮光可能な下段側の搬送路(下段側搬送用レール部73,74)へ搬入し、順次に水平方向に搬送する搬送動作、及び発芽期間が過ぎて太陽光又は人工光で苗に育生するために第2の駆動部200を駆動して、発芽後の苗を収容したパレット60を遮光手段40の外部に出し、下段側のパレット列を上段側の搬送路(上段側搬送用レール部75,76)へ循環移動させる動作の一例について説明する。
図15A〜図15Nで各動作を説明する前に、これらの図2おいて使用する表記について図13及び図14を参照して説明する。
図13はパレット引き出し/押し出し機構のパレット引き出し後または押し出し前の状態の簡略的な表記(図6に対応した表記)を示し、図14はパレット引き出し/押し出し機構のパレット引き出し前または押し出し後の状態の簡略的な表記(図7に対応した表記)示している。
図15A乃至図15Kは本発明の一実施形態の二段式の植物栽培装置における、空パレットへの播種済み栽培容器の積み込み搬送工程の一例を説明する説明図である。なお、図15A乃至図15Kでは、下段部側の栽培空間に対する遮光手段40の記載を省略してある。
図15Aでは、上下段部とも空パレット60が並んだ状態となっている。まず、作業者が下段部(一段目)の空パレット60に植物の種子(例えばえんどう豆の種子)84が播種された植物栽培容器80を所定数分だけ積み込んだ後(斜線部分は播種済み容器を積み込んだことを示している)、作業者が図示しない積み込み用操作ボタンを押したとすると、図示しない制御装置は以下の図15B〜図15Dの工程を経て、図15Eの工程へ移行する。
図15Eでは、作業者は、別の所定数の植物栽培容器80を空パレット60に積み込む(斜線部分は積み込み済みを示す)。そして、作業者が再び図示しない積み込み用操作ボタンを押したとすると、図示しない制御装置は以下の図15F〜図15Hの工程を経て、図15Iの工程へ移行する。以下同様の複数の工程を経て図15Jの工程に至る。
このようにして、図15Jの工程では、下段部の植物棚としての搬送路には、所定数の空パレット全てに播種済み容器搭載パレットA〜Hが収容された状態で配列されることになる。このとき、上段部側の搬送路上のパレットは全て空パレットのままの状態にある。
この図15Jにおける下段側搬送路の播種済み容器搭載パレットA〜Hが一列状に配列された状態で、搬送動作を停止させて、所定の期間(例えば豆苗の栽培では1週間位)は種子(例えばえんどう豆の種子)84の発芽を待つことになる。
そして、上記の発芽の所定の期間が経過したときに、作業者は図15Jにおける図示しない遮光手段の一部を開放して、第1の駆動部100の駆動台10の新たな空パレット60に新たな播種済み栽培容器(この播種済み容器搭載パレットをIとしている)を積み込む(図15K参照)。図15Kでは、播種済み容器搭載パレットA〜Hが苗入り容器搭載パレットA〜Hとなっているため、発芽後の苗入り容器搭載パレットA〜Hにはクロスハッチングを付すことによって、発芽前のパレットとは区別できるようにしている。その後に、操作ボタン(図示略)を押すことによって、第1の駆動部100の駆動台10が隣接する下段側搬送路上の苗入り容器搭載パレット60(=パレットH)を1パレット分押し出すタイミングで、第2の駆動部200の駆動台10が隣接する終端の苗入り容器搭載パレット60(=パレットA)を引き出すことによって、図15Lに示す状態となる。
以上の動作を繰り返すことによって、図15Mの中間経過を経て、図15Nに示すように苗入り容器搭載パレットA〜Hは全て太陽光又は人工光が当たる上段部側の搬送路(73,74)に配列される。このとき、図示しない遮光手段40にて常に暗室状態にされている下段部側の搬送路(75,76)には、新たな播種済み容器搭載パレットI〜Pが配列されることになる。
図15Nの状態で所定の期間(豆苗の場合は1週間位)育生した後に、作業者は第1の駆動空間に1つだけ有る空きパレット60に新たな播種済み栽培容器を配置して、再び操作ボタンを押すことによって、上段部側の生育した苗入り容器搭載パレットAが自動的に第1の駆動部100の駆動区間の下段部側の位置に下降して容易に収穫することが可能となる。収穫した後の空パレットには、別の新たな播種済み栽培容器を配置して前記と同様に下段部側搬送路に搬入するといった動作を繰り返せば、生育した苗入り容器搭載パレットA〜Hから光合成で生育した新鮮な植物の苗を収穫することができる。
図16A及び図16Bは本発明の他の実施形態の四段式の植物栽培装置及び動作を概略的に説明する説明図である。
図16A及び図16Bにおいて、植物栽培装置1Aは、四段の植物栽培棚の各段を水平移動可能な複数のパレットの連続的な配列で構成するが、四段のうちの下段側の最下段(第1段目)と第2段目を遮光手段40にて囲んで外光から遮断可能であって、暗室状態で使用可能である。従って、種子を発芽させて苗に育てるまでの期間に種子を生育させるのに好適である。
四段のうちの上段側の第3段目と最上段(第4段目)は前記遮光手段40の外部に構成される部分であって、暗室で発芽後の苗を太陽光や人工光を当てて光合成を行わせ生育させる環境を与えるのに好適である。
下段側の最下段(第1段目)の搬送路を形成するパレット列を(1)とし、第2段目の搬送路を形成するパレット列を(2)とし、第3段目の搬送路を形成するパレット列を(3)とし、最上段(第4段目)の搬送路を形成するパレット列を(4)とする。遮光手段40で囲まれた暗室内のパレット列(1)及び(2)に播種済み栽培容器を順次に積み込んで、2点鎖線の矢印のようにパレット単位で順次に搬送移動し、パレット列A〜Pを静止し、その状態で発芽のための所定期間が経過すると、次に最下段(第1段目)の発芽後の苗入りパレット列(1)(I〜P)と最上段(第4段目)の〜パレット間でパレット列(4)をパレット単位で搬送移動することで、パレット列(1)とパレット列(4)間で入れ替えを行う。その後に、第3段目のパレット列(3)と第4段目のパレット列(4)との間で循環移動(2点鎖線の矢印)を行わせることにより、パレット列(3)と(4)とが上段部側で所定の時間間隔で太陽光が照射され、光合成による生育を促す効果を得ることができる。
このような構成では、暗室が下段部側で隣接する上下の二段分用意できるので、下段部側で同時に発芽される苗の個数を倍増することができる。そして、その苗を上段側に搬送して太陽光や人工光の照射によって光合成を行って育生し、製品として出荷することが可能となる。
以上の本発明の一実施形態では、第1の駆動部から播種済み栽培容器の積み込みを行う場合について説明しているが、本発明の実施形態に係る植物栽培装置では搬送部のレール部は水平に敷かれており第1の駆動部及び第2の駆動部とも同一の機能を持たせることが可能であり、第1の駆動部側からの播種済み栽培容器の積み込みだけでなく搬送部の反対側にある第2の駆動部側からの積み込みを同様に行うことが可能である。従って、1つの搬送部を第1及び第2の駆動部のどちら側からでも行うことができるので、植物栽培装置1の設置状況や作業環境に応じてどらか一方の駆動部側から積み込みを行え、汎用性を備えた植物栽培装置を実現することが可能となる。
以上述べた本発明の一実施形態の植物栽培装置によれば、植物育生等の作業をきわめて簡易に行うことができ、少ない敷地面積で栽培面積を増やし、植物を積載したパレットを水平方向に移動でき、全体構成がシンプルな構造であり、しかも芽物野菜のような植物栽培において、発芽した苗を暗室から光の当たる別の場所へ運んで移動させることなく、遮光と光照射とを自由に選択して植物を生育させ、植物栽培の生産性を向上することが可能となる。
本発明の一実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…植物栽培装置、10…駆動台、11…支持台、12…レール部、13…接合プレート、14…スライド板、21…第1の駆動源、22…支持体、23…ボールねじ、24…ガイド、25…スライドテーブル、25a…スライド用係合部、31…第2の駆動源、32…ストローク部材、33…当接板、40…遮光手段、50…枠体、51…枠体の梁、60…パレット、61…パレット本体、62…車輪、70…枠体、71…柱、72…梁、73,74…下段部(一段目)のレール部、75,76…上段部(二段目)のレール部、80…植物栽培容器、84…苗、90…散水機構、91…散水用多孔パイプ、91a…滴下パイプ、91b…滴下孔、92…バッファ用パイプ、93…バルブ、94…栽培養液、95…基準水位、100…第1の駆動部、200…第2の駆動部、300…搬送部。
本発明の一態様の植物栽培装置は、多段の植物栽培棚を上段側と下段側で構成し、前記上段側はさらに上段部及び下段部の少なくとも二段に構成し、該二段の前記上段部は植物の苗を育成するための少なくとも1つの植物栽培容器を収容したパレットを水平方向の一進行方向に所定数連続的に並べた状態で移動可能とし、前記下段部は前記パレットを水平方向の前記一進行方向とは反対方向に所定数連続的に並べた状態で移動可能とし、前記上段部及び前記下段部間でパレット単位で循環移動させて前記二段を上下入れ替え可能に構成し、前記下段側は少なくとも一段に構成し、植物の種子を発芽させるための少なくとも1つの植物栽培容器を収容したパレットを水平方向の一進行方向に所定数連続的に並べた状態で移動可能とし、発芽後はパレット単位で前記上段側に移動させるように構成した植物栽培装置であって、前記上段側の前記下段部に構成され、前記少なくとも1つの植物栽培容器を収容可能で、かつ左右両側に移動用の車輪を備えた前記所定数のパレットを水平方向の一進行方向に順次に連続的に移動可能とする下段部搬送路としての第1のレール部と、前記上段側の前記上段部に構成され、前記所定数のパレットを前記水平方向の一進行方向とは反対の進行方向に順次に連続的に移動可能とする上段部搬送路としての第2のレール部と、前記下段側の一段部に構成され、前記所定数のパレットを水平方向の一進行方向に順次に連続的に移動可能とする下段側搬送路としての第3のレール部と、前記下段部の前記第1のレール部の進行方向の終端部と前記上段部の前記第2のレール部の進行方向の始端部との間で前記パレットを搬送可能に設けられ、前記パレットを収容して前記上下段部間を昇降移動させる動作を行い、前記第3のレール部に前記所定数のパレットを収容して前記上段側に移動させる動作を行うと共に前記上下段部及び前記下段側の各段部の位置にて前記パレットを引き出しまたは押し出しする動作を行う第1の駆動台を備えた第1の駆動部と、前記上段部の前記第2のレール部の進行方向の終端部と前記下段部の前記第1のレール部の進行方向の始端部との間で前記パレットを搬送可能に設けられ、前記パレットを収容して前記上下段部間を昇降移動させる動作を行い、前記第3のレール部に前記所定数のパレットを収容して前記上段側に移動させる動作を行うと共に前記上下段部及び前記下段側の各段部の位置にて前記パレットを引き出しまたは押し出しする動作を行う第2の駆動台を備えた第2の駆動部と、前記下段側の前記第3のレール部に配置される前記所定数のパレットに積み込む植物栽培容器内に播かれた種子を発芽させるために、常時、前記植物栽培容器が配置された前記下段側の内部空間を外部と遮断する遮光手段と、を具備し、前記下段側の遮光された内部空間内で、前記植物栽培容器内に播かれた種子を発芽させ、その後は、前記第1及び第2の駆動部を動作させて前記発芽した苗の前記植物栽培容器を収容したパレットを光合成のために光の当たる前記上段側に移動させ、該パレットを循環移動させるように構成した。
下段側の最下段(第1段目)の搬送路を形成するパレット列を(1)とし、第2段目の搬送路を形成するパレット列を(2)とし、第3段目の搬送路を形成するパレット列を(3)とし、最上段(第4段目)の搬送路を形成するパレット列を(4)とする。遮光手段40で囲まれた暗室内のパレット列(1)及び(2)に播種済み栽培容器を順次に積み込んで、2点鎖線の矢印のようにパレット単位で順次に搬送移動し、パレット列A〜Pを静止し、その状態で発芽のための所定期間が経過すると、次に最下段(第1段目)の発芽後の苗入りパレット列(1)(I〜P)と最上段(第4段目)の空パレットのパレット列(4)をパレット単位で搬送移動することで、パレット列(1)とパレット列(4)間で入れ替えを行う。同様にして、第2段目の発芽後の苗入りパレット列(2)と第3段目の空パレットのパレット列(3)間で入れ替えを行う。以上の下段側のパレット列(1),(2)と上段側のパレット列(3),(4)との入れ替えを行った状態を図16Bに示す。図16Bでは、パレット列(1),(2)が上段側に移動し、パレット列(3),(4)が下段側に移動した状態を示している。その後に、第3段目に入った発芽後の苗入りのパレット列(2)と最上段(第4段目)に入った発芽後の苗入りのパレット列(1)との間で循環移動(2点鎖線の矢印)を行わせることにより、発芽後の苗入りのパレット列(1)と(2)とが上段側で所定の時間間隔で太陽光が照射され、光合成による生育を促す効果を得ることができる。
このような構成では、暗室が下段側で隣接する上下の二段分用意できるので、下段側で同時に発芽される苗の個数を倍増することができる。そして、その苗を上段側に搬送して太陽光や人工光の照射によって光合成を行って育生し、製品として出荷することが可能となる。
Claims (12)
- 多段の植物栽培棚の各段を水平移動可能な複数のパレットの連続的な配列で構成し、パレット単位で順次に循環移動させる植物栽培装置であって、
各段の前記複数のパレットを順次にパレット単位で水平方向に搬送する各段のレール部を複数段備えた搬送部と、
前記搬送部の両端部それぞれに配設され、前記パレットを昇降させる昇降機構と該パレットを水平方向に引き出しまたは押し出しする引き出し/押し出し機構とを備え、前記パレットを上下の各段間で移動させ、かつ各段の位置にて該パレットを対応する各段の前記レール部に対して出し入れする第1及び第2の駆動部と、
前記搬送部を構成する複数段のレール部のうちの下段側の少なくとも1つのレール部に配置される前記複数のパレットに積み込む植物栽培容器内に播いた種子を発芽させるのに必要な所定期間においては、前記植物栽培容器が配置された前記下段側の少なくとも1つの段の内部空間を外部と遮断するための遮光手段と、を具備し、
前記下段側の少なくとも1つの段の遮光された内部空間内で、前記植物栽培容器内に播いた種子を発芽させるのに必要な前記所定期間を経過させ、その後は、前記第1及び第2の駆動部を動作させて前記植物栽培容器を収容したパレットを光の当たる上段側の少なくとも1つの段に移動可能に構成したことを特徴とする植物栽培装置。 - 前記搬送部を構成する複数段のレール部の少なくとも1つのレール部の上方側に、搬送する前記パレット内の植物に栽培養液を散布するための散水機構を備えたことを特徴とする請求項1に記載の植物栽培装置。
- 前記搬送部を構成する複数段のレール部の少なくとも1つのレール部の上方側に、搬送する前記パレット内の植物を殺菌消毒するための紫外線照射部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の植物栽培装置。
- 多段の植物栽培棚における上段部と下段部それぞれに、植物の種子や苗を育成するための少なくとも1つの植物栽培容器を収容したパレットを所定数ずつ、水平方向の一進行方向に一列状に並べて配設し、かつ前記上段部及び下段部の各段部に一列状に配設した前記所定数のパレットを前記上段部及び前記下段部間でパレット単位で循環移動させるように構成した植物栽培装置であって、
前記少なくとも1つの植物栽培容器を収容可能で、かつ左右両側に移動用の車輪を備えた前記所定数のパレットを水平方向の一進行方向に順次に連続的に移動可能とする下段側搬送路としての第1のレール部と、
前記所定数のパレットを前記水平方向の一進行方向とは反対の進行方向に順次に連続的に移動可能とする上段側搬送路としての第2のレール部と、
前記下段部の前記第1のレール部の進行方向の終端部と前記上段部の前記第2のレール部の進行方向の始端部との間で前記パレットを搬送可能に設けられ、前記パレットを収容して前記上下段部間を昇降移動させる動作を行うと共に前記上下段部の各段部の位置にて前記パレットを引き出しまたは押し出しする動作を行う第1の駆動台を備えた第1の駆動部と、
前記上段部の前記第2のレール部の進行方向の終端部と前記下段部の前記第1のレール部の進行方向の始端部との間で前記パレットを搬送可能に設けられ、前記パレットを収容して前記上下段部間を昇降移動させる動作を行うと共に前記上下段部の各段部の位置にて前記パレットを引き出しまたは押し出しする動作を行う第2の駆動台を備えた第2の駆動部と、
前記搬送部を構成する上下段のレール部のうちの下段側の前記第1のレール部に配置される前記所定数のパレットに積み込む植物栽培容器内に播いた種子を発芽させるのに必要な所定期間においては、前記植物栽培容器が配置された前記下段側の内部空間を外部と遮断するための遮光手段と、を具備し、
前記下段側の遮光された内部空間内で、前記植物栽培容器内に播いた種子を発芽させるのに必要な前記所定期間を経過させ、その後は、前記第1及び第2の駆動部を動作させて前記植物栽培容器を収容したパレットを光の当たる上段側に移動可能に構成したことを特徴とする植物栽培装置。 - 前記第1の駆動部における昇降動作及び引き出し/押し出し動作と、前記第2の駆動部における昇降動作及び引き出し/押し出し動作とのタイミングを制御する制御部を
さらに具備したことを特徴とする請求項4に記載の植物栽培装置。 - 多段の植物栽培棚における上段部と下段部それぞれに、植物の種子や苗を育成するための少なくとも1つの植物栽培容器を収容したパレットを所定数ずつ、水平方向の一進行方向に一列状に並べて配設し、かつ前記上段部及び下段部の各段部に一列状に配設した前記所定数のパレットを前記上段部及び下段部間でパレット単位で循環移動させるように構成した植物栽培装置であって、
前記少なくとも1つの植物栽培容器を収容可能で、かつ左右両側に移動用の車輪を備えた前記所定数のパレットを、前記下段部の水平方向に配設された平行レール上に移動可能に載置して、これら所定数のパレットを前記水平方向の一進行方向に順次に連続的に移動可能とする下段側搬送路としての第1のレール部と、
前記所定数のパレットを、前記上段部の水平方向に配設された平行レール上に移動可能に載置して、これら所定数のパレットを前記水平方向の一進行方向とは反対の進行方向に順次に連続的に移動可能とする上段側搬送路としての第2のレール部と、
前記下段部の前記第1のレール部の進行方向の終端部と前記上段部の前記第2のレール部の進行方向の始端部との間で前記パレットを搬送可能に設けられ、前記パレットを収容して前記上下段部間を昇降移動させる動作を行うと共に前記上下段部の各段部の位置にて前記パレットを引き出しまたは押し出しする動作を行う第1の駆動台を備えた第1の駆動部であって、前記第1の駆動台は、前記第1のレール部にガイドされて前記下段部を水平移動してきたパレットが前記第1のレール部の進行方向の終端部に到達したとき、更に該パレットが後続のパレットに押されるタイミングで該パレットを第1の駆動空間に引き出し、該第1の駆動空間に引き出したパレットを前記上段部の前記第2のレール部の進行方向の始端部に対応する高さ位置にまで上昇移動させた後、その上昇移動させた位置で該パレットをパレット1つ分だけ前記一進行方向に押し出して移動させる第1の駆動部と、
前記上段部の前記第2のレール部の進行方向の終端部と前記下段部の前記第1のレール部の進行方向の始端部との間で前記パレットを搬送可能に設けられ、前記パレットを収容して前記上下段部間を昇降移動させる動作を行うと共に前記上下段部の各段部の位置にて前記パレットを引き出しまたは押し出しする動作を行う第2の駆動台を備えた第2の駆動部であって、前記第2の駆動台は、前記第2のレール部にガイドされて前記上段部を水平移動してきたパレットが前記第2のレール部の進行方向の終端部に到達したとき、更に該パレットが後続のパレットに押されるタイミングで該パレットを第2の駆動空間に引き出し、該第2の駆動空間に引き出したパレットを前記下段部の前記第1のレール部の進行方向の始端部に対応する高さ位置にまで下降移動させた後、その下降移動させた位置で該パレットをパレット1つ分だけ前記一進行方向とは反対の前記進行方向に押し出して移動させる第2の駆動部と、
前記搬送部を構成する上下段のレール部のうちの下段側の前記第1のレール部に配置される前記所定数のパレットに積み込む植物栽培容器内に播いた種子を発芽させるのに必要な所定期間においては、前記植物栽培容器が配置された前記下段側の内部空間を外部と遮断するための遮光手段と、を具備し、
前記下段側の遮光された内部空間内で、前記植物栽培容器内に播いた種子を発芽させるのに必要な前記所定期間を経過させ、その後は、前記第1及び第2の駆動部を動作させて前記植物栽培容器を収容したパレットを光の当たる上段側に移動可能に構成したことを特徴とする植物栽培装置。 - 前記第1の駆動部における昇降動作及び引き出し/押し出し動作と、前記第2の駆動部における昇降動作及び引き出し/押し出し動作とのタイミングを制御する制御部を
さらに具備したことを特徴とする請求項6に記載の植物栽培装置。 - 前記第1の駆動台は、前記パレットを前記第2のレール部の進行方向の始端部に対応する高さ位置にまで上昇移動した位置で該パレットをパレット1つ分だけ水平方向の前記一進行方向に押し出して移動させた後は、前記第1のレール部の進行方向の終端部に対応する高さ位置にまで下降移動させることを特徴とする請求項6又は7に記載の植物栽培装置。
- 前記第2の駆動台は、前記パレットを前記第1のレール部の進行方向の終端部に対応する高さ位置にまで下降移動した位置で該パレットをパレット1つ分だけ水平方向の前記一進行方向とは反対の進行方向に押し出して移動させた後は、前記第2のレール部の進行方向の終端部に対応する高さ位置にまで上昇移動させることを特徴とする請求項6又は7に記載の植物栽培装置。
- 前記第1の駆動台の上昇下降動作と前記第2の駆動台の上昇下降動作とは対応して同期的に行われ、また前記第1の駆動台におけるパレットの引き出し動作及び押し出し動作の各動作に対応して、前記第2の駆動台におけるパレットの押し出し動作及び引き出し動作が同期的に行われることを特徴とする請求項6又は7に記載の植物栽培装置。
- 前記第1の駆動台は、前記パレットを前記第1の駆動空間で昇降動作させる第1の駆動源としての第1のモータと、前記パレットを前記第1の駆動空間で引き出し動作及び押し出し動作させる第2の駆動源としての第2のモータとを備え、
前記第2の駆動台は、前記パレットを前記第2の駆動空間で昇降動作させる第3の駆動源としての第3のモータと、前記パレットを前記第2の駆動空間で押し出し動作及び引き出し動作させる第4の駆動源としての第4のモータとを備えることを特徴とする請求項6又は7に記載の植物栽培装置。 - 前記第1の駆動台における前記押し出し動作は、前記第1の駆動台の第2の駆動源に連接して設けられた当接板が、押し出し予定のパレットの当接側端部に当接して該当接側端部を押し出すことによって行われ、
前記第1の駆動台における前記引き出し動作は、前記第1の駆動台の第2の駆動源に連接して設けられた前記当接板の付近に形成した係合片が、引き出し予定のパレットの前記当接側端部の一部に係合することによって行われ、
前記第2の駆動台における前記押し出し動作は、前記第2の駆動台の前記第4の駆動源に連接して設けられた当接板が、押し出し予定のパレットの当接側端部に当接して該当接側端部を押し出すことによって行われ、
前記第2の駆動台における前記引き出し動作は、前記第2の駆動台の前記第4の駆動源に連接して設けられた前記当接板の付近に形成した係合片が、引き出し予定のパレットの前記当接側端部の一部に係合することによって行われることを特徴とする請求項11に記載の植物栽培装置。
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