JP2015033154A - 電池の充放電制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】充電側よりも放電側の電力の制限の開始温度を低くすることで、特に、電池を電力源とする電動車輌に適応した、電池の充放電制御装置を提供する。
【解決手段】電池を電力源とする電動車輌における電池の充放電制御装置であって、電池の温度を検出する電池温度検出部と、電池温度検出部が検出した温度に基づき電池に対する電流の出入力を制限して充放電制御を行う充放電制限指令部と、を具備する。充放電制限指令部は、電池が充電中であるときは、電池の温度が予め設定した充電制限開始温度以上となった場合に充電電力値の制限を行い、電池が放電中であるときは、電池の温度が予め設定した放電制限開始温度以上となった場合に放電電力値の制限を行う。放電制限開始温度は、充電制限開始温度に比較して低く設定されている。
【選択図】図2
【解決手段】電池を電力源とする電動車輌における電池の充放電制御装置であって、電池の温度を検出する電池温度検出部と、電池温度検出部が検出した温度に基づき電池に対する電流の出入力を制限して充放電制御を行う充放電制限指令部と、を具備する。充放電制限指令部は、電池が充電中であるときは、電池の温度が予め設定した充電制限開始温度以上となった場合に充電電力値の制限を行い、電池が放電中であるときは、電池の温度が予め設定した放電制限開始温度以上となった場合に放電電力値の制限を行う。放電制限開始温度は、充電制限開始温度に比較して低く設定されている。
【選択図】図2
Description
本発明は、電池の充放電制御装置に関し、特には、電動車輌に搭載されている車輌駆動用2次電池に対し、電池温度に応じて、充放電電力を制御することで電池温度の上昇を抑制し、電池の劣化や破壊を抑制できるようにした、電池の充放電制御装置に関するものである。
近年、旧来の化石燃料(ガソリン、重油、軽油、天然ガス等)を用いる車輌に成り代わり、資源の枯渇への懸念、環境保全等の観点から、電動機により全部または一部の車輌駆動力を得る電動車輌(電気自動車およびハイブリッド自動車を含む)が顕著な伸びを見せている。
これら電動車輌は、2次電池を搭載し、この2次電池に蓄えられた電力により電動機を駆動している。
これら電動車輌は、2次電池を搭載し、この2次電池に蓄えられた電力により電動機を駆動している。
ところで、2次電池に限らず、電池は、動力負荷に電力を与えると発熱する。
この場合、電池発熱量Q[kWh]は、内部抵抗及び電池電流の2乗に比例する。
なお、Q∝∫Pdt=∫V×Idt=∫r×I×Idt (r:内部抵抗、I:電池電流、V:電池電圧、P:内部抵抗による消費電力)
この場合、電池発熱量Q[kWh]は、内部抵抗及び電池電流の2乗に比例する。
なお、Q∝∫Pdt=∫V×Idt=∫r×I×Idt (r:内部抵抗、I:電池電流、V:電池電圧、P:内部抵抗による消費電力)
このような2次電池が電動車輌に搭載された場合、車輌走行状態に応じて充電あるいは放電が繰返し実行されるため、電池の発熱に起因する性能の低下は避けられず、その対策としてその電池の充電状態(SOC:State Of Charge、すなわち満充電容量に対する残容量の割合)を常時、把握しておくことは重要である。
そして、2次電池が、さまざまな使用環境に置かれる状態のとき、2次電池の特性に応じた使用が必要となる。たとえば、低温時においては電池内の化学反応の速度が低下するため、大電流を流すと電圧が低下し必要な出力を得られなくなるという問題がある。また、高温時には2次電池の劣化が進んでしまう問題がある。
このような2次電池の劣化に対する対策として、特許文献1では、電動車輌に搭載されて車輌駆動力発生用電動機との間で双方向に電力授受可能に接続された2次電池について、電池温度の過上昇を防止するための充電制限を適切に実行することを目的として、温度取得手段と、充放電制御手段とを備える。温度取得手段は、2次電池の温度を取得する。充放電制御手段は、温度取得手段によって取得された電池温度に基づいて、電池温度の上昇に従って2次電池の充放電電力制限を強化する。充放電制御手段は、所定の第1温度特性に従い電池温度に応じて2次電池の充電電力を制限する第1の制限手段と、所定の第2温度特性に従い電池温度に応じて2次電池の放電電力を制限する第2の制限手段とを含む。さらに、第1および第2温度特性は、充電電力が放電電力よりも強く制限される温度領域を有するように設定している。
しかしながら、特許文献1では、充電電力が放電電力よりも強く制限される温度領域を有するとされ、添付図である図4からも充電側温度制御を、放電側温度制御に先駆けて行うことが示唆されている。このことは特許文献1は、電池以外の電力源(エンジン、FC(燃料電池)等)を搭載している車輌を前提としているといえる。すなわち、先に電池における充電側を制限したとしても、電池以外の電力源(エンジン)から出力を確保することができるから、車輌の走行に支障はないからである。
そのため、特許文献1の方式では、電池以外の電力源(エンジン、FC(燃料電池)等)を搭載していない車輌の場合、電池容量のみの走行となるため、回生電力を十分に取ることができず、航続距離が短縮化し、温度上昇より先に、電池の充電状態(SOC:State Of Charge)の低下により、車輌が停止する虞れがある。
そのため、特許文献1の方式では、電池以外の電力源(エンジン、FC(燃料電池)等)を搭載していない車輌の場合、電池容量のみの走行となるため、回生電力を十分に取ることができず、航続距離が短縮化し、温度上昇より先に、電池の充電状態(SOC:State Of Charge)の低下により、車輌が停止する虞れがある。
本発明は、以上のような課題を克服するために提案されたものであって、電池温度に応じて、充電側の電力の制限よりも放電側の電力の制限を開始する温度を低くすることで、特に、電力源が電池のみの電動車輌に適応した、電池の充放電制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1記載の本発明では、電池を電力源とする電動車輌における電池の充放電制御装置であって、電池の温度を検出する電池温度検出部と、電池温度検出部が検出した温度に基づき電池に対する電流の出入力を制限して充放電制御を行う充放電制限指令部と、を具備し、充放電制限指令部は、電池が充電中であるときは、電池の温度が予め設定した充電制限開始温度以上となった場合に充電電力値の制限を行い、電池が放電中であるときは、電池の温度が予め設定した放電制限開始温度以上となった場合に放電電力値の制限を行い、放電制限開始温度は、充電制限開始温度に比較して低く設定されている、ことを特徴とする。
これにより、放電制限開始温度は、充電制限開始温度に比較して低く設定されているので、充放電制限指令部は、充電制限開始温度に基づいて充電中に行われる充電電力値の制限よりも、放電制限開始温度に基づいて放電中に行われる放電電力値の制限を、より低い電池の温度で開始する指令を発することができる。
また、請求項2記載の本発明では、充電制限開始温度から温度が高くなるにつれて充電電力値が漸減する、温度−充電電力値特性関数を保持する充電制限値導出部と、放電制限開始温度から温度が高くなるにつれて放電電力値が漸減する、温度−放電電力値特性関数を保持する放電制限値導出部と、をさらに具備し、充放電制限指令部は、充電制限値導出部および前記放電制限値導出部によりそれぞれ導出された充電電力値、放電電力値に基づき、充放電制御を行う、ことを特徴とする。
これにより、充放電制限指令部は、充電制限値導出部における温度−充電電力値特性関数、並びに放電制限値導出部における温度−放電電力値特性関数に基づいて、先に放電側の電力、すなわち出力電力を絞ることにより、電池の残存容量を一定水準以上に維持できる期間を延長することができる。
また、請求項3記載の本発明では、電池の満充電容量に対する残容量の割合としての電池の充電状態を判定する充電状態判定部をさらに具備し、充電状態判定部により電池の充電状態が所定値以下と判定された場合に、充放電制限指令部は、電池の温度と、設定された充電制限開始温度および放電制限開始温度に基づき電池に対する電流の出入力を制限する充放電制御を行うことを特徴とする。
充電状態判定部により、電池の充電状態が所定値以下と判定された場合に、放電が困難となる前に、充放電制限指令部は、充電電力を抑えるのに先駆けて出力電力である放電電力を抑えることで、電池の適正な残存容量を確保することができる。
また、請求項4記載の本発明では、電池の劣化状態を検出する劣化状態検出部をさらに具備し、劣化状態検出部により所定の劣化状態を検出したとき、充放電制限指令部は、充電制限開始温度を劣化状態検出前と比較して低く設定することを特徴とする。
これにより、電池が所定の劣化状態にあることを検出した場合は、充放電制限指令部は、充電制限開始温度を劣化状態検出前より低い開始温度で充電制限指令を発することができる。
また、請求項5記載の本発明では、前記劣化状態検出部により所定の劣化状態を検出したとき、前記充放電制限指令部は、前記放電制限開始温度を前記劣化状態検出前と比較して低く設定することを特徴とする。
これにより、充電制限開始温度を劣化状態検出前より低い開始温度で充電制限を開始して充電制御を行うだけでなく、放電制限開始温度を劣化状態検出前の放電制限開始温度に比較して低くして放電制御を行うことができる。
さらに、請求項6記載の本発明では、電動車輌は、電動機のみを動力源とする電気自動車であることを特徴とする。
これにより、電池温度に応じて、充放電電力を制御するに際し、特に充電側の電力の制限よりも放電側の電力の制限を開始する温度を低くすることで、特に、電力源を電池のみとした電動車輌に適応するものとなる。
本発明によれば、電動車輌に搭載されている車輌駆動用2次電池に対し、電池温度に応じて、充放電電力を制御するに際し、特に充電側の電力の制限よりも放電側の電力の制限を開始する温度を低くすることで、特に、電力源を電池のみとした電動車輌に適応する、電池の充放電制御装置を提供することができる。
以下、本発明にかかる実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下の実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対位置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
図1に、本発明にかかる電池の充放電制御装置が搭載された電動車輌の動力部1の一例を示す。かかる動力部1は、電動機のみを駆動源とする電気自動車の動力部として示している。なお、電動車輌は、電動機により全部または一部の車輌駆動力を得る電動車輌(電気自動車およびハイブリッド自動車を含む)を意味するものであることは、勿論である。
図1で示される動力部1は、走行用バッテリとしての2次電池2と、2次電池2から取り出される直流電力を取り入れて直−交流変換する変換器3(以下、インバータ3)と、インバータ3からの変換電力を導入して回転動力を得る電動機4とを備えている。
また、動力部1は、2次電池2の電動機4への駆動電力を制御する駆動制御部(以下、ECU(Electronic Control Unit))5を具備する。
また、動力部1は、2次電池2の電動機4への駆動電力を制御する駆動制御部(以下、ECU(Electronic Control Unit))5を具備する。
2次電池2は、例えば複数のセルを直列接続した組電池であり、鉛蓄電池、リチウムイオン電池やニッケル水素電池等の2次電池により構成される。2次電池2は、インバータ3を介して、電動機4と接続されている。
また、2次電池2の端子電圧を検知する電圧センサ6、2次電池2に流れる電流を検知する電流センサ7が設けられている。
そして、2次電池2には、電池温度を検知する温度センサ8が設けられている。電流センサ、電圧センサおよび温度センサ8の出力は、ECU5へ送出される。
また、2次電池2の端子電圧を検知する電圧センサ6、2次電池2に流れる電流を検知する電流センサ7が設けられている。
そして、2次電池2には、電池温度を検知する温度センサ8が設けられている。電流センサ、電圧センサおよび温度センサ8の出力は、ECU5へ送出される。
また、ECU5は、本発明にかかる充放電制御装置10を含む。
充放電制御装置10は、2次電池2における充電側と放電側の電力を2次電池2の温度に応じて制御するもので、2次電池2における温度センサ8による検知信号に基づいて以下に示すような充放電制御を行う構成としている。
充放電制御装置10は、2次電池2における充電側と放電側の電力を2次電池2の温度に応じて制御するもので、2次電池2における温度センサ8による検知信号に基づいて以下に示すような充放電制御を行う構成としている。
すなわち、充放電制御装置10には、電池の温度を検出する電池温度検出部11と、電池温度検出部11が検出した温度に基づき電池に対する電流の入出力を制限して充放電制御を行う充放電制限指令部(後述)と、を具備する。
充放電制限指令部は、電池が充電中であるときは、電池の温度が予め設定した充電制限開始温度以上となった場合に充電電力値の制限を行い、電池が放電中であるときは、電池の温度が予め設定した放電制限開始温度以上となった場合に放電電力値の制限を行うよう制限指令を、例えば2次電池2への電力入出力制限部(図示省略)へ出力する。ここで、放電制限開始温度は、詳細は後述するが充電制限開始温度に比較して低く設定されている。
電池温度検出部11は、ここでは、2次電池2における温度センサ8による検知信号に基づいて2次電池2の温度を演算する電池温度演算部11として構成されている。
また、充放電制御装置10には、温度に対応する充電制限値を定めた充電制限値導出部12と、温度に対応する放電制限値を定めた放電制限値導出部13とが設けられている。
充放電制限指令部は、電池が充電中であるときは、電池の温度が予め設定した充電制限開始温度以上となった場合に充電電力値の制限を行い、電池が放電中であるときは、電池の温度が予め設定した放電制限開始温度以上となった場合に放電電力値の制限を行うよう制限指令を、例えば2次電池2への電力入出力制限部(図示省略)へ出力する。ここで、放電制限開始温度は、詳細は後述するが充電制限開始温度に比較して低く設定されている。
電池温度検出部11は、ここでは、2次電池2における温度センサ8による検知信号に基づいて2次電池2の温度を演算する電池温度演算部11として構成されている。
また、充放電制御装置10には、温度に対応する充電制限値を定めた充電制限値導出部12と、温度に対応する放電制限値を定めた放電制限値導出部13とが設けられている。
充電制限値導出部12では、電池温度演算部11において演算された温度に対応した充電制限値を導出することができる。そのために、充電制限値導出部12には、図2に示すように温度−充電電力値特性関数として温度−充電制限値のデータマップとして格納されており、温度が0度からA度まで、一定の充電制限値(kW)で、A度からB度まで充電制限値が漸減して、B度で−α(kW)に達するようになっている。
ここでA度は、充電制限開始温度であり、B度は、その電池がそれ以上の温度で熱劣化が加速される限界温度で、電池の性能に応じて定められる。
−α(kW)は、電池の内部抵抗による発熱を低減し、電池の温度上昇を抑制することが可能な最低入力値を意味する。なお、−αは入力電力を意味し、αの値は機種によって変動する値で例えば0〜5kWに設定される。
ここでA度は、充電制限開始温度であり、B度は、その電池がそれ以上の温度で熱劣化が加速される限界温度で、電池の性能に応じて定められる。
−α(kW)は、電池の内部抵抗による発熱を低減し、電池の温度上昇を抑制することが可能な最低入力値を意味する。なお、−αは入力電力を意味し、αの値は機種によって変動する値で例えば0〜5kWに設定される。
一方、放電制限値導出部13においても、図2に示すように温度−放電電力値特性関数として温度−放電制限値のデータマップとして格納されており、温度が0度からA’度まで、一定の放電制限値(kW)で、A’度からB度まで放電制限値が漸減して、B度でα(kW)に達するようになっている。ここでA’度は、放電制限開始温度であり、α(kW)は、電池の内部抵抗による発熱を低減し、電池の温度上昇を抑制することが可能な最低出力値を意味する。なお、αの値は機種によって変動する値で例えば0〜5kWに設定される。
ここで、この充放電制御装置10では、放電制限開始温度A’< 充電制限開始温度Aと設定される。すなわち、放電制限開始温度A’を充電制限開始温度Aに比較して低く設定することで、放電側(出力側)を充電側(入力側)に先んじて電力を制限することにより、電気自動車の動力部1としての動力性能より、入力側である充電側を確保して、航続距離の短縮化、および温度上昇より先にSOCが低下して、電気自動車が停止に至るのを極力避けるようにしている。
そして、充放電制御装置10は、上述の充電制限値導出部12および放電制限値導出部13によりそれぞれ求められた充電制限値、放電制限値に基づき、2次電池2への電力入出力制限部を介して2次電池2の充放電制御を行う充放電制限指令部14を具備する。
また、充放電制御装置10では、電池の満充電容量に対する残容量の割合としての電池の充電状態(SOC)が所定値以下か否かを判定する充電状態判定部15が設けられる。充電状態判定部15には、2次電池2における電圧センサ6、電圧センサ7からの検出信号が取り込まれ、SOCが算出されるようになっている。次いでかかる算出されたSOCが所定値以下か否かを判定する。なお、所定値は、電池の機種に応じて定められる値であって、少なくとも例えば、電気自動車に対して動力電力として可能な容量のうちの電池の満充電容量に対する最低の残容量の割合をいうものとする。
充電状態判定部15により、電池の充電状態(SOC)が所定値以下と判定された場合には、上述の図2で示す温度−充電制限値、および温度−放電制限値のデータマップに基づき、充放電制限指令部14により充放電制御を行うようにしている。
充電状態判定部15により、電池の充電状態(SOC)が所定値以下と判定された場合には、上述の図2で示す温度−充電制限値、および温度−放電制限値のデータマップに基づき、充放電制限指令部14により充放電制御を行うようにしている。
さらに、充放電制御装置10は、電池の劣化状態を検出する劣化状態検出部16をさらに具備する。劣化状態検出部16により所定の劣化状態を検出したとき、充放電制限指令部14は、充電制限開始温度を劣化状態検出前と比較して低く設定している。ここで所定の劣化状態における所定値とは、例えば初期の満充電容量に対するそのときの満充電容量の割合、すなわち初期の満充電容量に対するその時の満充電容量が例えば70%等と設定して、そのときの電池の劣化状態(SOH)が70%を下回るような場合に、充放電制限指令部14により、劣化状態検出部16による劣化度合いに応じて、充電制限開始温度を電池の初期における充電制限開始温度Aに比較して低くして充電制御を行うようにしている。
具体的には、例えば電池の劣化状態(SOH)が70%付近まで低下した場合に、内部抵抗が40〜60%程度上昇するものと仮定すると、電池の発熱量も40〜60%程度上昇することになる。よって、この発熱量の上昇分、早めに電池の入出力を制限することが好ましい。そして、後述する計算式の例から、電池の劣化状態の低下前後で電池の発熱量を同等とするためには、充電制限開始温度Aにおける電池電力もしくは電流を、電池の劣化状態の検出前と比較して制限すればよいことが分かる。そして、充電制限開始温度Aにおける電池電力もしくは電流を制限するためには、充電制限開始温度A自体を、電池の劣化状態の低下前と比較して低く設定するようにすればよい。
ここで、計算式の例を示しながら説明する。電池の劣化前後の電池の発熱量をそれぞれQ、Q´とすると、Q∝∫r×I×Idt、Q´∝∫r×I´×I´dtと表される。これより、電池劣化後の内部抵抗の上昇率をηとした場合、内部抵抗の上昇前後で電池の発熱量が同じとなるためには、以下式(1)を満たす必要がある。
r×I×I=(1+η)×r×I´×I´・・・(1)
I´×I´=I×I/(1+η)
I´=I/√(1+η)・・・(2)
上述の通り、内部抵抗の上昇率η:40〜60%(0.4〜0.6)と仮定すると、式(2)から、電池劣化後の電池電流I´は、電池劣化前の電池電流Iの0.80〜0.85倍と導ける。つまり、内部抵抗の上昇前後で電池の発熱量を同等とするためには、電池劣化後の電池電流I´は、電池劣化前の電池電流Iを0.80〜0.85倍に制限した値である必要がある。ここで図2を参照して、電池の劣化前後における発熱量がほぼ同等となるよう充電制限開始温度Aでの電池出力もしくは電池電流を0.80〜0.85倍に制限するためには(電池出力の場合、電圧は一定と仮定)、図2に一点鎖線で示すように、充電制限開始温度を、充電開始温度Aより低い充電開始温度A1に設定すればよい。なお、ここで示した内部抵抗や発熱量の上昇率はあくまで一例であり、上昇率の値は電池に応じて異なるものとする。
具体的には、例えば電池の劣化状態(SOH)が70%付近まで低下した場合に、内部抵抗が40〜60%程度上昇するものと仮定すると、電池の発熱量も40〜60%程度上昇することになる。よって、この発熱量の上昇分、早めに電池の入出力を制限することが好ましい。そして、後述する計算式の例から、電池の劣化状態の低下前後で電池の発熱量を同等とするためには、充電制限開始温度Aにおける電池電力もしくは電流を、電池の劣化状態の検出前と比較して制限すればよいことが分かる。そして、充電制限開始温度Aにおける電池電力もしくは電流を制限するためには、充電制限開始温度A自体を、電池の劣化状態の低下前と比較して低く設定するようにすればよい。
ここで、計算式の例を示しながら説明する。電池の劣化前後の電池の発熱量をそれぞれQ、Q´とすると、Q∝∫r×I×Idt、Q´∝∫r×I´×I´dtと表される。これより、電池劣化後の内部抵抗の上昇率をηとした場合、内部抵抗の上昇前後で電池の発熱量が同じとなるためには、以下式(1)を満たす必要がある。
r×I×I=(1+η)×r×I´×I´・・・(1)
I´×I´=I×I/(1+η)
I´=I/√(1+η)・・・(2)
上述の通り、内部抵抗の上昇率η:40〜60%(0.4〜0.6)と仮定すると、式(2)から、電池劣化後の電池電流I´は、電池劣化前の電池電流Iの0.80〜0.85倍と導ける。つまり、内部抵抗の上昇前後で電池の発熱量を同等とするためには、電池劣化後の電池電流I´は、電池劣化前の電池電流Iを0.80〜0.85倍に制限した値である必要がある。ここで図2を参照して、電池の劣化前後における発熱量がほぼ同等となるよう充電制限開始温度Aでの電池出力もしくは電池電流を0.80〜0.85倍に制限するためには(電池出力の場合、電圧は一定と仮定)、図2に一点鎖線で示すように、充電制限開始温度を、充電開始温度Aより低い充電開始温度A1に設定すればよい。なお、ここで示した内部抵抗や発熱量の上昇率はあくまで一例であり、上昇率の値は電池に応じて異なるものとする。
また、電動車輌の動力部1におけるECU5は、前述の充放電制御装置10の他、充放電制御装置10における充電制限値導出部12からの充電制限値と、放電制限値導出部13からの放電制限値とに基づいて、充放電制限による上下限トルクを演算する上下限トルク演算部17を備える(図4参照)。
また、ECU5は、電動車輌におけるアクセル信号と車速等から電動機の要求トルクを決定する要求トルク決定部18を備える。
また、ECU5は、上下限トルク演算部17からの上限トルクおよび下限トルクと、要求トルク決定部18で決定される要求トルクとから、出力トルクを導出する上下限制限処理部19を備える。
さらに、ECU5は、上下限制限処理部19からの出力トルクを電力変換(例えばPWM変換)して出力指令(S/W指令)をインバータ3を介して電動機4に出力するS/W指令部20を備える。
また、ECU5は、電動車輌におけるアクセル信号と車速等から電動機の要求トルクを決定する要求トルク決定部18を備える。
また、ECU5は、上下限トルク演算部17からの上限トルクおよび下限トルクと、要求トルク決定部18で決定される要求トルクとから、出力トルクを導出する上下限制限処理部19を備える。
さらに、ECU5は、上下限制限処理部19からの出力トルクを電力変換(例えばPWM変換)して出力指令(S/W指令)をインバータ3を介して電動機4に出力するS/W指令部20を備える。
上下限トルク演算部17では、以下のような演算により上限トルクおよび下限トルクを導出するようにしている。
例えば上限トルク=放電制限値/(回転数×2π/60)
下限トルク=充電制限値/(回転数×2π/60)。
例えば上限トルク=放電制限値/(回転数×2π/60)
下限トルク=充電制限値/(回転数×2π/60)。
また要求トルク決定部18では、例えば電動車輌においてアクセル操作による信号とかかるアクセル操作によってもたらされる車速にかかる速度信号と、その車速を得るために電動機4に必要な駆動力とが予めデータとして保持され、アクセル操作による信号と車速にかかる速度信号とから、必要な駆動力、すなわち要求トルクを決定することができるようになっている。
また、上下限制限処理部19では、上下限トルク演算部7からの上限トルクと下限トルクと、電動機4の要求トルクとをそれぞれ比較判定し、出力トルクを決定するために以下のように処理する。
すなわち、要求トルク<下限トルクであれば、下限トルクを出力トルクとし、下限トルク≦要求トルク≦上限トルクであれば、要求トルクを出力トルクとし、要求トルク>上限トルクであれば、上限トルクを出力トルクとする、処理を行うようにしている。
すなわち、要求トルク<下限トルクであれば、下限トルクを出力トルクとし、下限トルク≦要求トルク≦上限トルクであれば、要求トルクを出力トルクとし、要求トルク>上限トルクであれば、上限トルクを出力トルクとする、処理を行うようにしている。
そして、S/W指令部20では、上下限制限処理部19で得られた出力トルクにかかる信号をPWM変換し、インバータ3に出力して出力トルクが得られるようにS/W指令信号を出力するようにしている。
本発明にかかる充放電制御装置および電動車輌は以上のように構成されるものであり、次にその動作、作用について説明する。
先ず、充放電制御装置10の制御下に実行される2次電池2の充放電制御動作について図5に示すフローチャートを基に説明する。
2次電池2の放電動作は、放電制限値導出部13に格納された温度−放電制限値のデータマップ(図2参照)に基づいて実行される。
先ず、充放電制御装置10の制御下に実行される2次電池2の充放電制御動作について図5に示すフローチャートを基に説明する。
2次電池2の放電動作は、放電制限値導出部13に格納された温度−放電制限値のデータマップ(図2参照)に基づいて実行される。
充放電制御装置10は、先ず、充放電開始で電池温度が放電制限開始温度A’に達した否かを判断する(第1ステップS1)。
充放電に伴って、2次電池2は温度が上昇していき、この時の電池温度は、温度センサ8によって捉えることができ、充放電制御装置10における電池温度演算部11によって、温度センサ8の検知信号に基づき2次電池2の温度として演算することができる。
充放電に伴って、2次電池2は温度が上昇していき、この時の電池温度は、温度センサ8によって捉えることができ、充放電制御装置10における電池温度演算部11によって、温度センサ8の検知信号に基づき2次電池2の温度として演算することができる。
電池温度演算部11によって得られた温度が放電制限開始温度A’に達すると、予め設定された温度−放電制限値のデータマップに基づく放電制限値を取り込んで放電制限値に放電電力を制限する(第2ステップS2)。
次に、充放電制御装置10は、電池温度が放電制限開始温度A’に比較して高い充電制限開始温度Aに達したか否かを判断する(第3ステップS3)。
2次電池2の充電動作は、放電動作で駆動した駆動部1の電動機4の減速動作で、電動機4の減速による機械エネルギーから電気エネルギーに変換して、回生電力として取り出すことができる。かかる回生電力により、2次電池2を充電することができる。
2次電池2の充電動作は、放電動作で駆動した駆動部1の電動機4の減速動作で、電動機4の減速による機械エネルギーから電気エネルギーに変換して、回生電力として取り出すことができる。かかる回生電力により、2次電池2を充電することができる。
充電に伴って、2次電池2は温度が上昇していき、この時の電池温度は、温度センサ8によって捉えることができ、電池温度演算部11によって、温度センサ8の検知信号に基づき2次電池2の温度として演算することができる。
電池温度が充電制限開始温度Aに達すると、予め設定された温度−充電電力値のデータマップに基づく充電制限値を取り込んで充電制限値に充電電力を制限する(第4ステップS4)。これによって充放電制限指令部14から指令信号が電力入出力制限部に出力され、2次電池2を充電制御することができる。
電池温度が充電制限開始温度Aに達すると、予め設定された温度−充電電力値のデータマップに基づく充電制限値を取り込んで充電制限値に充電電力を制限する(第4ステップS4)。これによって充放電制限指令部14から指令信号が電力入出力制限部に出力され、2次電池2を充電制御することができる。
次いで電池温度が、電池温度上昇を抑制することが可能な最低入出力値±αに達する温度Bに達した否かを判断する(第5ステップS5)。
そして、電池温度が、最低入出力値±αに達する温度Bに達すると充放電電力値を最低入出力値±αに制限する(第6ステップS6)。
そして、電池温度が、最低入出力値±αに達する温度Bに達すると充放電電力値を最低入出力値±αに制限する(第6ステップS6)。
このようにして2次電池2を充放電制御することで、電池温度は上昇するが、
放電制限値導出部13に格納された温度−放電制限値のデータマップに基づいて放電がなされる。すなわち、温度−放電制限値のデータマップでは、放電制限開始温度A’から電池の温度上昇を抑制することが可能な最低出力値αに達する温度Bまで、放電電力を絞りつつ放電を行うため、電池の温度上昇を抑制し、電池劣化を抑えることができる。
放電制限値導出部13に格納された温度−放電制限値のデータマップに基づいて放電がなされる。すなわち、温度−放電制限値のデータマップでは、放電制限開始温度A’から電池の温度上昇を抑制することが可能な最低出力値αに達する温度Bまで、放電電力を絞りつつ放電を行うため、電池の温度上昇を抑制し、電池劣化を抑えることができる。
また、充電制限値導出部12に格納される温度−充電制限値のデータマップでは、充電制限開始温度Aから電池の温度上昇を抑制することが可能な最低入力値−αに達する温度Bまで、充電がなされるので、電池の温度上昇を抑制し、電池劣化を抑えることができる。
そして、充放電制御装置10では、放電制限開始温度A’を充電制限開始温度Aに比較して低く設定しているので(図2参照)、放電側(出力側)を充電側(入力側)に先んじて電力を制限することにより、電気自動車の動力部1としての動力性能より、入力側である充電側を確保して、航続距離の短縮化を極力避けることができる。
また、充放電制御装置10では、2次電池2における電圧センサ6、電圧センサ7からの検出信号が充電状態判定部15に取り込まれ、充電状態判定部15において、電池の満充電容量に対する残容量の割合としての電池の充電状態(SOC)が所定値以下か否かを判定する。充電状態判定部15により、電池の充電状態(SOC)が所定値以下と判定された場合には、上述の図2で示す温度−充電制限値、および温度−放電制限値のデータマップに基づき、充放電制限指令部14により充放電制御を行うことができる。
さらに、充放電制御装置10では、2次電池2における電圧センサ6、電圧センサ7からの検出信号が劣化状態検出部16に取り込まれ、そのときの電池の劣化状態(SOH)を把握することができる。もし電池の劣化状態が所定値以下(例えば70%以下)であるとされた場合、充放電制限指令部14は、電池の劣化度合いに応じて、充電制限開始温度を電池の初期における充電制限開始温度Aに比較して低くして充電制御を行うことができる。
すなわち、電池の劣化状態(SOH)が70%付近まで低下した場合に、内部抵抗が40〜60%程度上昇するものと仮定すると、電池の発熱量も40〜60%程度上昇することになる。
このため、電池の劣化前後における発熱量がほぼ同等となるようにするために、電池の劣化前後の電池の発熱量Q、Q´に基づく、内部抵抗の上昇率η:40〜60%(0.4〜0.6)と、電池劣化前後の電池電流I、I´との関係式(1)、(2)から、電池劣化後の電池電流I´=0.80〜0.85(電池劣化前の電池電流I)となることがわかり、図2に一点鎖線で示すように、充電制限開始温度を、充電開始温度Aより低い充電開始温度A1に設定して充電制御を行うことができる。
また、劣化状態検出部16による検出信号に基づいて、充電開始温度を電池の初期における充電制限開始温度Aに比較して低くするのと同様に、放電制限開始温度を電池の初期における放電制限開始温度A’からA’1(A’>A’1)に設定して放電制御を行うこともできる(図2参照)。
すなわち、電池の劣化状態(SOH)が70%付近まで低下した場合に、内部抵抗が40〜60%程度上昇するものと仮定すると、電池の発熱量も40〜60%程度上昇することになる。
このため、電池の劣化前後における発熱量がほぼ同等となるようにするために、電池の劣化前後の電池の発熱量Q、Q´に基づく、内部抵抗の上昇率η:40〜60%(0.4〜0.6)と、電池劣化前後の電池電流I、I´との関係式(1)、(2)から、電池劣化後の電池電流I´=0.80〜0.85(電池劣化前の電池電流I)となることがわかり、図2に一点鎖線で示すように、充電制限開始温度を、充電開始温度Aより低い充電開始温度A1に設定して充電制御を行うことができる。
また、劣化状態検出部16による検出信号に基づいて、充電開始温度を電池の初期における充電制限開始温度Aに比較して低くするのと同様に、放電制限開始温度を電池の初期における放電制限開始温度A’からA’1(A’>A’1)に設定して放電制御を行うこともできる(図2参照)。
次に、電動車輌の駆動部1の動作について図6のフローチャートを基に説明する。
始動スイッチ(図示省略)が入り、駆動部1がオン状態となり、ブレーキ解除操作と共にアクセル操作がなされると、ECU5からインバータ3に対してS/W指令が出力され、かかる指令に基づいてインバータ3において2次電池2からの駆動電力が変換されて電動機4に供給され、電動機4が回転駆動し、電動車輌を走行駆動することができる。
始動スイッチ(図示省略)が入り、駆動部1がオン状態となり、ブレーキ解除操作と共にアクセル操作がなされると、ECU5からインバータ3に対してS/W指令が出力され、かかる指令に基づいてインバータ3において2次電池2からの駆動電力が変換されて電動機4に供給され、電動機4が回転駆動し、電動車輌を走行駆動することができる。
2次電池2における温度は、電池温度演算部11によって、温度センサ8の検知信号に基づき2次電池2の温度として演算することができる(第1ステップS1)。
次いで、第1ステップS1により演算された電池温度に基づいて、充電制限値導出部12に格納された温度−充電制限値のデータマップを基に充電制限値を導出する(第2ステップS2)と共に、放電制限値導出部13に格納された温度−放電制限値のデータマップを基に放電制限値を導出する(第3ステップS3)。
次いで、第1ステップS1により演算された電池温度に基づいて、充電制限値導出部12に格納された温度−充電制限値のデータマップを基に充電制限値を導出する(第2ステップS2)と共に、放電制限値導出部13に格納された温度−放電制限値のデータマップを基に放電制限値を導出する(第3ステップS3)。
さらに、充電制限値導出部12からの充電制限値と、放電制限値導出部13からの放電制限値とに基づいて、上下限トルク演算部17において充放電制限による上下限トルクを演算する(第4ステップS4)。
すなわち、上下限トルク演算部17では、上限トルク=放電制限値/(回転数×2π/60)、および下限トルク=充電制限値/(回転数×2π/60)を演算することで、それぞれ、上限トルクおよび下限トルクを導出することができる。
これにより、これにより、上限トルクおよび下限トルクは、それぞれ放電制限値、充電制限値を踏まえたものとなる。
すなわち、上下限トルク演算部17では、上限トルク=放電制限値/(回転数×2π/60)、および下限トルク=充電制限値/(回転数×2π/60)を演算することで、それぞれ、上限トルクおよび下限トルクを導出することができる。
これにより、これにより、上限トルクおよび下限トルクは、それぞれ放電制限値、充電制限値を踏まえたものとなる。
次いで、第4ステップS4において演算された上限トルクと下限トルクと、要求トルク決定部18において電動車輌におけるアクセル信号と車速等から決定される要求トルクとから、上下限制限処理部19において出力トルクを導出する(第5ステップS5)。
上下限制限処理部19では、上下限トルク演算部7からの上限トルクと下限トルクと、電動機4の要求トルクとをそれぞれ比較判定し、出力トルクを決定するために以下のように処理する。
すなわち、要求トルク<下限トルクであれば、下限トルクを出力トルクとし、下限トルク≦要求トルク≦上限トルクであれば、要求トルクを出力トルクとし、要求トルク>上限トルクであれば、上限トルクを出力トルクとする、処理を行うことができる。
これにより、電動車輌の実際の運転状況を表す、アクセル信号と電動車輌の車速に対応した要求トルクを考慮に入れて出力トルクを導出することで、運転者に対して、違和感のない自然な運転感覚をもたらすことができる。
上下限制限処理部19では、上下限トルク演算部7からの上限トルクと下限トルクと、電動機4の要求トルクとをそれぞれ比較判定し、出力トルクを決定するために以下のように処理する。
すなわち、要求トルク<下限トルクであれば、下限トルクを出力トルクとし、下限トルク≦要求トルク≦上限トルクであれば、要求トルクを出力トルクとし、要求トルク>上限トルクであれば、上限トルクを出力トルクとする、処理を行うことができる。
これにより、電動車輌の実際の運転状況を表す、アクセル信号と電動車輌の車速に対応した要求トルクを考慮に入れて出力トルクを導出することで、運転者に対して、違和感のない自然な運転感覚をもたらすことができる。
そして、S/W指令部20において、第5ステップS5において導出された出力トルクをPWM変換してS/W指令をインバータ3を介して電動機4に出力し(第6ステップS6)、電動機4が回転駆動し、電動車輌を走行駆動することができる。
以上、本発明にかかる充放電制御装置10と、その充放電制御装置10が搭載される電動車輌の一例を挙げ、説明した。
本発明にかかる充放電制御装置10は、上述の実施形態のように、温度に対応する充電制限値を定めた充電制限値導出部12に格納する温度−充電制限値のデータマップ、また、温度に対応する放電制限値を定めた放電制限値導出部13に格納する温度−放電制限値のデータマップに基づいて、充放電制御を行うものに限らない。充電制限値導出部12は、所定の演算により、温度に対する充電制限値を求めることができる。同様に、放電制限値導出部13は、所定の演算により、温度に対する放電制限値を求めることができる。
本発明にかかる充放電制御装置10は、上述の実施形態のように、温度に対応する充電制限値を定めた充電制限値導出部12に格納する温度−充電制限値のデータマップ、また、温度に対応する放電制限値を定めた放電制限値導出部13に格納する温度−放電制限値のデータマップに基づいて、充放電制御を行うものに限らない。充電制限値導出部12は、所定の演算により、温度に対する充電制限値を求めることができる。同様に、放電制限値導出部13は、所定の演算により、温度に対する放電制限値を求めることができる。
本発明によれば、電動車輌に搭載されている車輌駆動用2次電池に対し、電池温度に応じて、充電側の電力の制限よりも放電側の電力の制限を開始する温度を低くすることで、特に、電力源を電池のみとした電動車輌に適した、電池の充放電制御装置を提供することができる。
以上、本発明において、電動車輌のうち、電池のみの動力源で駆動する電気自動車の一例を挙げて説明したが、勿論、動力源が電池のみに限らず、本発明の充放電制御手法は、電力源としてエンジン、FC(燃料電池)を含んだ電動車輌も適用可能であるのは勿論である。
1 動力部
2 2次電池
3 インバータ
4 電動機
5 ECU
6 電圧センサ
7 電流センサ
8 温度センサ
10 充放電制御装置
11 電池温度演算部
12 充電制限値導出部
13 放電制限値導出部
14 充放電制限指令部
15 充電状態判定部
16 劣化状態検出部
17 上下限トルク演算部
18 要求トルク決定部
19 上下限制限処理部
20 S/W指令部
2 2次電池
3 インバータ
4 電動機
5 ECU
6 電圧センサ
7 電流センサ
8 温度センサ
10 充放電制御装置
11 電池温度演算部
12 充電制限値導出部
13 放電制限値導出部
14 充放電制限指令部
15 充電状態判定部
16 劣化状態検出部
17 上下限トルク演算部
18 要求トルク決定部
19 上下限制限処理部
20 S/W指令部
Claims (6)
- 電池を電力源とする電動車輌における電池の充放電制御装置であって、
前記電池の温度を検出する電池温度検出部と、
前記電池温度検出部が検出した温度に基づき前記電池に対する電流の出入力を制限して充放電制御を行う充放電制限指令部と、を具備し、
前記充放電制限指令部は、前記電池が充電中であるときは、前記電池の温度が予め設定した充電制限開始温度以上となった場合に充電電力値の制限を行い、前記電池が放電中であるときは、前記電池の温度が予め設定した放電制限開始温度以上となった場合に放電電力値の制限を行い、
前記放電制限開始温度は、前記充電制限開始温度に比較して低く設定されている、ことを特徴とする電池の充放電制御装置。 - 前記充電制限開始温度から温度が高くなるにつれて充電電力値が漸減する、温度−充電電力値特性関数を保持する充電制限値導出部と、
前記放電制限開始温度から温度が高くなるにつれて放電電力値が漸減する、温度−放電電力値特性関数を保持する放電制限値導出部と、をさらに具備し、
前記充放電制限指令部は、前記充電制限値導出部および前記放電制限値導出部によりそれぞれ導出された充電電力値、放電電力値に基づき、充放電制御を行う、ことを特徴とする請求項1記載の電池の充放電制御装置。 - 電池の満充電容量に対する残容量の割合としての電池の充電状態を判定する充電状態判定部をさらに具備し、該充電状態判定部により電池の充電状態が所定値以下と判定された場合に、前記充放電制限指令部は、前記電池の温度と、設定された前記充電制限開始温度および前記放電制限開始温度に基づき前記電池に対する電流の出入力を制限する充放電制御を行うことを特徴とする請求項1または2記載の電池の充放電制御装置。
- 電池の劣化状態を検出する劣化状態検出部をさらに具備し、該劣化状態検出部により所定の劣化状態を検出したとき、前記充放電制限指令部は、前記充電制限開始温度を前記劣化状態検出前と比較して低く設定することを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の電池の充放電制御装置。
- 前記劣化状態検出部により所定の劣化状態を検出したとき、前記充放電制限指令部は、前記放電制限開始温度を前記劣化状態検出前と比較して低く設定することを特徴とする、請求項4記載の電池の充放電制御装置。
- 前記電動車輌は、電動機のみを動力源とする電気自動車であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の電池の充放電制御装置。
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- 2013-07-31 JP JP2013158719A patent/JP2015033154A/ja active Pending
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