JP2015023244A - Led発光素子用反射基板、led発光素子用配線基板およびledパッケージならびにled発光素子用反射基板の製造方法 - Google Patents

Led発光素子用反射基板、led発光素子用配線基板およびledパッケージならびにled発光素子用反射基板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高い反射率を有し、放熱性に優れるLED発光素子用反射基板、LED発光素子用配線基板およびLEDパッケージならびにLED発光素子用反射基板の製造方法を提供する。
【解決手段】金属基材と、金属基材の表面の少なくとも一部に設けられた無機反射層と、を有するLED発光素子用反射基板であって、
無機反射層が、無機粒子と無機結着剤とを含有し、
LED発光素子が実装される部位における無機反射層の厚みAが、LED発光素子と電気的に接合され、無機反射層上に形成される配線の部位における無機反射層の厚みBよりも薄い、LED発光素子用反射基板。
【選択図】図1

Description

本発明は、発光ダイオード(以下、「LED」という。)パッケージに用いられるLED発光素子用反射基板、LED発光素子用配線基板およびLEDパッケージならびにLED発光素子用反射基板の製造方法に関するものである。
一般的に、LEDは、蛍光灯と比較して、電力使用量が1/100、寿命が40倍(40000時間)と言われている。このような省電力かつ長寿命という特徴が、環境重視の流れの中でLEDが採用される重要な要素となっている。
特に白色LEDは、演色性に優れ、蛍光灯に比べて電源回路が簡便であるというメリットもあることから、照明用光源としての期待が高まっている。
近年、照明用光源として要求される発光効率の高い白色LED(30〜150Lm/W)も続々と登場し、実用時における光の利用効率の点では、蛍光灯(20〜110Lm/W)を逆転している。
これにより、蛍光灯に代わり白色LEDの実用化の流れが一気に高まり、液晶表示装置のバックライトや照明用光源として白色LEDが採用されるケースも増えつつある。
このような白色LEDに使用できる基板として、特許文献1には、「バルブ金属基板上の少なくとも一部に無機反射層を備え、前記無機反射層が、リン酸アルミニウム、塩化アルミニウムおよびケイ酸ナトリウムからなる群から選択される少なくとも一つの無機結着剤と、屈折率1.5以上1.8以下、平均粒径0.1μm以上5μm以下の無機粒子とを含有することを特徴とする発光素子用反射基板。」が記載されている。
国際公開第2012/133173号
本発明者らは、特許文献1に記載された発光素子用反射基板について検討を行った結果、高い反射率は達成できるものの、無機反射層の厚みによっては、放熱性に改善の余地があることを明らかとした。
そこで、本発明は、高い反射率を有し、放熱性に優れるLED発光素子用反射基板、LED発光素子用配線基板およびLEDパッケージならびにLED発光素子用反射基板の製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を達成すべく鋭意研究した結果、形成する無機反射層の厚みに関して、LED発光素子が実装される部位における無機反射層の厚みを、LED発光素子と電気的に接合され、無機反射層上に形成される配線の部位における無機反射層の厚みよりも薄くすることにより、高い反射率を維持しつつ、放熱性も良好となることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の構成のLED発光素子用反射基板、LED発光素子用配線基板およびLEDパッケージならびにLED発光素子用反射基板の製造方法を提供する。
(1) 金属基材と、金属基材の表面の少なくとも一部に設けられた無機反射層と、を有するLED発光素子用反射基板であって、
無機反射層が、無機粒子と無機結着剤とを含有し、
LED発光素子が実装される部位における無機反射層の厚みAが、LED発光素子と電気的に接合され、無機反射層上に形成される配線の部位における無機反射層の厚みBよりも薄い、LED発光素子用反射基板。
(2) 厚みBが40〜300μmである、(1)に記載のLED発光素子用反射基板。
(3) 厚みAと厚みBとの比率(厚みA/厚みB)が0.6以下である、(1)または(2)に記載のLED発光素子用反射基板。
(4) 金属基材の無機反射層が設けられた面とは反対側の表面に、更に絶縁層を有する、(1)〜(3)のいずれかに記載のLED発光素子用反射基板。
(5) 金属基材がアルミニウム基材であり、絶縁層がアルミニウムの陽極酸化膜である、(4)に記載のLED発光素子用反射基板。
(6) (1)〜(5)のいずれかに記載のLED発光素子用反射基板と、LED発光素子用反射基板が有する無機反射層上に設けられた配線と、を有するLED発光素子用配線基板。
(7) (6)に記載のLED発光素子用配線基板と、LED発光素子用配線基板が有する配線と電気的に接合されたLED発光素子と、を有するLEDパッケージ。
(8) 金属基材と、金属基材の表面の少なくとも一部に設けられた無機反射層とを有するLED発光素子用反射基板を作製する、LED発光素子用反射基板の製造方法であって、
金属基材の表面の少なくとも一部に、無機粒子と無機結着剤とを含有する塗布液を用いて塗膜を形成する際に、LEDチップが実装される部位における塗膜の厚みaが、LED発光素子と電気的に接合される配線が形成される部位における塗膜の厚みbよりも薄くなる、塗膜を形成する塗膜形成工程と、
塗膜を乾燥させることにより、LED発光素子が実装される部位における無機反射層の厚みAが、LED発光素子と電気的に接合される配線が形成される部位における無機反射層の厚みBよりも薄くなる、無機反射層を形成する無機反射層形成工程と、
を有するLED発光素子用反射基板の製造方法。
本発明によれば、高い反射率を有し、放熱性に優れるLED発光素子用反射基板、LED発光素子用配線基板およびLEDパッケージを提供することができる。
本発明のLEDパッケージの好適な実施形態の一例を示す模式的な断面図である。 本発明のLEDパッケージの好適な実施態様の一例を示す模式的な断面図である。 本発明のLEDパッケージの好適な実施態様の一例を示す模式的な断面図である。 本発明のLEDパッケージの好適な実施態様の一例を示す模式的な断面図である。 評価に用いた配線パターンを説明する概略図である。
[LED発光素子用反射基板]
以下に、本発明のLED発光素子用反射基板(以下、単に「本発明の反射基板」とも略す。)について詳細に説明する。
本発明の反射基板は、金属基材と、金属基材の表面の少なくとも一部に設けられた無機反射層とを有し、無機反射層が無機粒子と無機結着剤とを含有し、LED発光素子が実装される部位における無機反射層の厚みAが、LED発光素子と電気的に接合され、無機反射層上に形成される配線の部位における無機反射層の厚みBよりも薄い、LED発光素子用の反射基板である。
ここで、「LED発光素子が実装される部位における無機反射層の厚み」(厚みA)とは、LED発光素子が無機反射層の表面に実装された場合は、LED発光素子と無機反射層との接触面(以下、「LED実装領域」ともいう。)における無機反射層の厚みをいい、LED発光素子が金属基材の表面に実装された場合は、LED発光素子が実装される部位における無機反射層が存在していないため、無機反射層の厚みが0μmであることをいう。
一方、「LED発光素子と電気的に接合され、無機反射層上に形成される配線の部位における無機反射層の厚み」(厚みB)とは、配線は無機反射層の表面に形成される態様に限定されるため、配線と無機反射層との接触面(以下、「配線形成領域」ともいう。)における無機反射層の厚みをいう。
また、厚みAおよび厚みBは、それぞれ、LED実装領域および配線形成領域における無機反射層の厚みを、各領域における任意の10点で測定した値の平均値をいう。
本発明においては、上述した通り、LED実装領域における無機反射層の厚みAが、配線形成領域における無機反射層の厚みBよりも薄いことにより、高い反射率を維持しつつ、放熱性が良好となる。
これは、詳細には明らかではないが、およそ以下のとおりと推測される。
すなわち、熱源となるLED発光素子の実装領域における無機反射層の厚みAが、配線形成領域における無機反射層の厚みBよりも薄いことにより、LED実装領域における無機反射層中の空隙が相対的に減少し、LED発光素子からの熱の伝導性が改善されたためと考えられる。このことは、特許文献1の発光素子用反射基板に相当する後述する比較例にも示す通り、厚みAおよび厚みBが同じ場合である場合には発現しない効果であることからも推察することができる。
次に、本発明の反射基板の全体の構成について図1〜図4を用いて説明した後に、各構成について詳述する。
図1〜図4は、本発明のLEDパッケージの好適な実施形態の一例を示す模式的な断面模式図である。
図1に示すように、反射基板1は、金属基材2と、金属基材2の表面に設けられた無機反射層3とを有し、無機反射層3が無機粒子(図示せず)および無機結着剤(図示せず)を含有する反射基板である。ここで、図1に示す反射基板1は、LED5が実装される部位における無機反射層3の厚みA(図中においては符号Aで表される厚み)が、配線6が形成される部位における無機反射層3の厚みB(図中においては符号Bで表される厚み)よりも薄くなるように設けられている。
また、図2に示すように、反射基板1は、金属基材2と、金属基材2の表面の一部に設けられた無機反射層3とを有し、無機反射層3が無機粒子(図示せず)および無機結着剤(図示せず)を含有する反射基板である。ここで、図2に示す反射基板1は、LED5が実装される部位における無機反射層3は存在しないため(厚みAはゼロとなるため)、配線6が形成される部位における無機反射層3の厚みBよりも薄くなる。
一方、図3および図4に示す態様は、ぞれぞれ、図1および図2に示す反射基板1が、金属基材2の無機反射層3が設けられた面とは反対側の表面(以下、「裏面」ともいう。)に絶縁層4を設ける好適態様である。なお、図3および図4では、絶縁層4を金属基材2の裏面に設ける態様を示しているが、本発明においては、金属基材2と無機反射層3との間、すなわち、金属基材2の表面に絶縁層を設けていてもよい。
〔金属基材〕
本発明の反射基板が有する金属基材は特に限定されず、上記金属基材の素材である金属としては、具体的には、例えば、アルミニウム、金、銀、銅、タンタル、ニオブ、チタン、ハフニウム、ジルコニウム、亜鉛、タングステン、ビスマス、アンチモン等が挙げられる。
上記金属基材は、加工性および強度にも優れる理由から、以下に詳述するアルミニウム基材であるのが好ましい。
また、反射基板の放熱性がより良好となる理由から、金、銀および銅からなる群から選択される少なくとも1種の金属で構成される金属基材であるのが好ましく、中でも、加工性が容易であり、耐候性が高い等の観点から、銅基材であるのがより好ましい。
<アルミニウム基材>
上記アルミニウム基材は、公知のアルミニウム基板を用いることができ、純アルミニウム基板のほか、アルミニウムを主成分とし微量の異元素を含む合金板;低純度のアルミニウム(例えば、リサイクル材料)に高純度アルミニウムを蒸着させた基板;シリコンウエハー、石英、ガラス等の表面に蒸着、スパッタ等の方法により高純度アルミニウムを被覆させた基板;アルミニウムをラミネートした樹脂基板;等を用いることもできる。
ここで、上記合金板に含まれてもよい異元素としては、ケイ素、鉄、銅、マンガン、マグネシウム、クロム、亜鉛、ビスマス、ニッケル、チタン等が挙げられ、合金中の異元素の含有量は、10質量%以下であるのが好ましい。
このようなアルミニウム基材は、組成や調製方法(例えば、鋳造方法等)等については特に限定されず、国際公開第2010/150810号の[0031]〜[0051]段落に記載された組成、調製方法等を適宜採用することができる。
本発明においては、金属基材の厚みは、0.1〜3mmであるのが好ましく、0.15〜1.5mmであるのが好ましく、0.2〜1.0mmであるのがより好ましい。この厚さは、ユーザーの希望等により適宜変更することができる。
〔無機反射層〕
本発明の反射基板が有する無機反射層は、無機粒子と無機結着剤を含有する反射層である。
上記無機反射層は、上述した通り、LED実装領域における無機反射層の厚みAが、配線形成領域における無機反射層の厚みBよりも薄くなるように形成される。
本発明においては、反射基板の反射率がより高くなり、絶縁性も向上する理由から、配線形成領域における無機反射層の厚みBが、40〜300μmであるのが好ましく、60μm超200μm以下であるのがより好ましい。
また、LED実装領域における無機反射層の厚みAが、0〜40μmであるのが好ましく、0〜20μmであるのがより好ましい。
また、本発明においては、反射基板の放熱性がより良好となる理由から、厚みAと厚みBとの比率(厚みA/厚みB)が0.6以下であるのが好ましく、0.2以下であるのがより好ましい。なお、比率の下限値は、厚みAが0μmである場合、すなわち比率(厚みA/厚みB)=0を含むものである。
更に、本発明においては、上記無機反射層は、LED実装領域における無機反射層の厚みAが、配線形成領域における無機反射層の厚みBよりも薄いものであれば、後述する無機粒子や無機結着剤の種類が異なる複数の無機反射層を積層させた態様であってもよい。
以下に、無機反射層に含まれる無機粒子および無機結着剤について詳述する。
<無機粒子>
上記無機反射層が含有する無機粒子の種類は特に限定されず、従来公知の酸化物(例えば、金属酸化物など)、水酸化物(例えば、金属水酸化物など)、無機塩(例えば、炭酸塩、硫酸化物など)などを用いることができる。
本発明においては、以下に示す理由から、上記無機粒子として、屈折率が1.5以上3.0以下であり、かつ、平均粒子径が0.05μm以上20μm以下である無機粒子を用いるのが好ましく、屈折率が1.5以上1.8以下であり、かつ、平均粒子径が0.1μm以上5μmの無機粒子を用いるのがより好ましい。
このような屈折率および平均粒子径を満たす無機粒子を用いることにより、本発明の反射基板の反射率がより高くなり、かつ、後述する無機結着剤が無機粒子同士の隙間や無機粒子と金属基材との隙間に入り込むことができるため、上記無機反射層の強度や上記無機反射層と上記金属基材との接着性が良好となる。
ここで、屈折率とは、JIS K 0062:1992の「5.固体試料の測定方法」に従って、25℃において測定した値をいう。
また、平均粒子径とは、上記無機粒子の粒子径の平均値をいい、本発明においては、レーザー回折式粒度分布測定装置を用いて測定された50%体積累積径(D50)をいう。
上記無機粒子としては、具体的には、例えば、酸化アルミニウム(アルミナ)(屈折率n=1.65〜1.76、以下、本段落における括弧内の数字は屈折率を示す。)、水酸化アルミニウム(1.58〜1.65〜1.76)、水酸化カルシウム(1.57〜1.6)、炭酸カルシウム(1.58)、方解石(1.61)、カルシウムカーボネート(1.61)、軽質炭酸カルシウム(1.59)、重質炭酸カルシウム(1.56)、極微細炭酸カルシウム(1.57)、石膏(1.55)、硫酸カルシウム(1.59)、大理石(1.57)、硫酸バリウム(1.64)、炭酸バリウム(1.6)、酸化マグネシウム(1.72)、炭酸マグネシウム(1.52)、水酸化マグネシウム(1.58)、炭酸ストロンチウム(1.52)、カオリンクレー(1.56)、焼成クレー(1.62)、タルク(1.57)、セリサイト(1.57)、光学ガラス(1.51〜1.64)、ガラスビーズ(1.51)等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらのうち、無機粒子自体の白色性が高く、反射特性に有利となる理由から、酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、硫酸バリウムであるのが好ましい。
本発明においては、上記無機粒子として、2種類以上の粒子や、2種類以上の平均粒子径を有する粒子を併用してもよい。
種類や平均粒子径の異なる粒子を併用することにより、上記無機反射層の強度の向上や、上記無機反射層と上記金属基材との接着性の更なる向上を図ることができる。
また、本発明においては、上記無機粒子の形状は特に限定はされず、例えば、球状、多面体状(例えば、20面体状、12面体状等)、立方体状、4面体状、表面に凹凸状ないし凸状の突起を複数有する形状(以下、「コンペイトウ形状」ともいう。)、板状、針状等いずれであってもよい。
これらのうち、断熱性に優れる理由から、球状、多面体状、立方体状、4面体状、コンペイトウ形状が好ましく、入手が容易で断熱性により優れる理由から、球状であるのがより好ましい。
<無機結着剤>
上記無機反射層が含有する無機結着剤は特に限定されないが、上記無機反射層と上記金属基材との接着性が良好となる理由から、リン酸および/またはリン酸金属塩を含む無機結着剤を用いるのが好ましい。
本発明においては、上記無機結着剤として、リン酸および/またはリン酸金属塩を50質量%以上含むのが好ましく、80質量%以上含むのがより好ましく、95質量%以上含むのが更に好ましく、100質量%、すなわち、上記無機結着剤としてリン酸および/またはリン酸金属塩のみを用いるのが特に好ましい。
(リン酸金属塩)
リン酸金属塩は特に限定されず、リン酸金属塩におけるリン酸としては、例えば、リン酸、メタリン酸、オルトリン酸、ポリリン酸、セスキリン酸等が挙げられ、リン酸金属塩における金属としては、例えば、金、銀、銅、アルミニウム、ジルコニウム、チタン、亜鉛、セリウム等が挙げられ、リン酸金属塩としては、これらを組み合わせたものを適宜用いることができる。また、このようなリン酸金属塩は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ここで、リン酸金属塩は、上述したリン酸と上述した金属を含む酸化物や水酸化物(例えば、水酸化金、酸化銀、水酸化銅、水酸化アルミニウム)とを水の存在下で反応させて得ることができる。
これらのうち、リン酸金属塩としては、リン酸金、リン酸銀、リン酸銅、リン酸アルミニウムであるのが好ましい。なかでも、上記無機反射層と上記金属基材との接着性がより良好となり、また、意外にも配線との密着性が良好となる理由から、リン酸金、リン酸銀、リン酸銅であるのがより好ましい。
本発明においては、上記無機反射層と上記金属基材との接着性がより良好となる理由から、上述した金属基材を構成する金属と、リン酸金属塩を構成する金属とが同種の金属であるのが好ましい。なかでも、加工性が容易であり、耐候性が高い等の理由から、金属基材としてアルミニウム基材を用い、無機結着剤(リン酸金属塩)としてリン酸アルミニウムを用いる態様がより好ましい。また同様の理由から、金属基材として銅基材を用い、無機結着剤(リン酸金属塩)としてリン酸銅を用いる態様がより好ましい。
(ケイ酸ナトリウム)
本発明においては、無機結着剤として、例えば、上述したリン酸および/またはリン酸金属塩とともに、ケイ酸ナトリウムを併用してもよい。
上記ケイ酸ナトリウムは、ケイ酸ソーダまたは水ガラスとも呼ばれるものであり、メタケイ酸のナトリウム塩であるNa2SiO3が一般的だが、その他に、Na4SiO4、Na2Si25、Na2Si49なども用いることができる。
メタケイ酸のナトリウム塩は、二酸化ケイ素を炭酸ナトリウムまたは水酸化ナトリウムと融解して得ることができる。
なお、ケイ酸ナトリウムを併用する場合の含有量は、無機結着剤の全質量に対して50質量%未満である。
(塩化アルミニウム)
本発明においては、無機結着剤として、例えば、上述したリン酸および/またはリン酸金属塩とともに、塩化アルミニウムを併用してもよい。
上記塩化アルミニウムは、無水塩化アルミニウム、塩化アルミニウム6水和物、ポリ塩化アルミニウム(水酸化アルミニウムを塩酸に溶解させて生成する塩基性塩化アルミニウムの重合体)のいずれであってもよい。
なお、塩化アルミニウムを併用する場合の含有量は、無機結着剤の全質量に対して50質量%未満である。
上述した無機結着剤および無機粒子を含有する無機反射層は、上記金属基材の表面に、加熱乾燥後の質量が20g/m2〜500g/m2となる量で設けられるのが好ましい。
また、無機反射層における無機結着剤および無機粒子の含有割合に関して、無機粒子100質量部に対して、無機結着剤を5〜100質量部含有しているのが好ましく、10〜50質量部がより好ましい。
更に、無機反射層には、無機結着剤および無機粒子以外に、他の化合物を含有してもよい。他の化合物としては、例えば、分散剤、反応促進剤等が挙げられる。
<無機反射層の形成方法>
本発明においては、上記無機反射層の形成方法は特に限定されず、例えば、上記金属基材の表面上に、上記無機粒子と上記無機結着剤とを含有する塗布液(組成物)をスクリーン印刷等により塗布し、乾燥させる方法等により形成することができ、例えば、特許文献1(国際公開第2012/133173号)の[0021]〜[0023]に記載された方法等が挙げられる。
また、上記無機反射層において、LED実装領域における無機反射層の厚みAが、配線形成領域における無機反射層の厚みBよりも薄くなるように形成する方法は、特に限定されないが、例えば、上記金属基材の表面の少なくとも一部に、無機粒子と無機結着剤とを含有する塗布液を用いて塗膜を形成する際に、LEDチップが実装される部位における塗膜の厚みaが、上記LED発光素子と電気的に接合される配線が形成される部位における塗膜の厚みbよりも薄くなる、塗膜を形成する塗膜形成工程と、上記塗膜を乾燥させることにより、上記LED発光素子が実装される部位における無機反射層の厚みAが、上記LED発光素子と電気的に接合される配線が形成される部位における無機反射層の厚みBよりも薄くなる、無機反射層を形成する無機反射層形成工程とを有する方法が挙げられる。
ここで、塗膜形成工程において、塗膜の厚みaおよび塗膜厚みbを調整する方法として、後にLED発光素子および配線を形成する位置を決めた後、例えば、金属基材上に、スクリーン印刷、インクジェット、静電塗布、静電噴霧等により塗布厚を調節する方法等が挙げられる。
〔絶縁層〕
本発明の反射基板は、上記無機反射層により絶縁性を担保することができるため必須ではないが、上記金属基材の表面および/または裏面に、任意の絶縁層を設けるのが好ましい。
上記絶縁層としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などの熱硬化性樹脂で形成された樹脂層であってもよいが、熱伝導性が高く、熱輻射性が高い等の理由から、無機酸化物や陽極酸化膜であるのが好ましい。特に、上記金属基材がアルミニウム基材であり、上記絶縁層がアルミニウムの陽極酸化膜である態様が好ましい。
上記陽極酸化膜は、上記アルミニウム基材とは別のアルミニウム基材の陽極酸化膜であってもよいが、絶縁層の形成欠陥を防ぐ観点から、上記アルミニウム基材の表面の深さ方向の一部に陽極酸化処理を施すことにより、陽極酸化処理が施されなかった部分上(すなわちアルミニウム基材上)に形成される陽極酸化膜であるのが好ましい。
また、上記陽極酸化膜の厚さは1〜200μmであるのが好ましい。1μm以上であると十分な絶縁性を備えて耐電圧が向上し、一方、200μm以下であると少ない電力で製造することができ、製造費用を低く抑えることができる。陽極酸化膜の厚さは、20μm以上が好ましく、40μm以上がさらに好ましい。
このような陽極酸化膜を形成する陽極酸化処理としては、例えば、特許文献1(国際公開第2012/133173号)の[0038]〜[0043]に記載された方法等が挙げられる。
[LED発光素子用配線基板]
以下に、本発明のLED発光素子用配線基板(以下、単に「本発明の配線基板」とも略す。)について詳細に説明する。
本発明の配線基板は、本発明の反射基板と、本発明の反射基板が有する上記無機反射層上に設けられた配線と、を有するLED発光素子用の配線基板である。
ここで、図1〜図4に示すように、配線基板10は、反射基板1と配線(金属配線層)6とを有する配線基板である。なお、図1〜図4中、反射基板1については、先に説明した通りである。
〔配線〕
本発明の配線基板が有する配線は、後述するLED発光素子と電気的に接合される金属配線層である。
上記配線の材料は、電気を通す素材であれば特に限定されず、その具体例としては、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、ニッケル(Ni)等が挙げられ、これらを1種単独で使用してもよく2種以上を併用してもよい。
これらのうち、電気抵抗が低い理由からCuを用いるのが好ましい。なお、Cuによる配線の表層には、ワイヤボンディングの容易性を高める観点から、Au層やNi/Au層を設けていてもよい。
また、上記配線の厚さは、導通信頼性およびパッケージのコンパクト性の観点から、0.5〜1000μmが好ましく、1〜500μmがより好ましく、5〜250μmが特に好ましい。
上記配線の形成方法としては、例えば、特開2013−62500号公報の[0045]〜[0052]段落等が挙げられる。
[LEDパッケージ]
以下に、本発明のLEDパッケージについて詳細に説明する。
本発明のLEDパッケージは、本発明の配線基板と、本発明の配線基板が有する上記配線と電気的に接合されたLED発光素子と、を有するLEDパッケージである。
ここで、図1〜図4に示すように、LEDパッケージ20は、配線基板10と配線基板10の配線6とワイヤボンディングされたLED発光素子5とを有する。なお、図1〜図4中、反射基板1および配線基板10については、先に説明した通りである。
また、図1〜図4には、図示していないが、LEDパッケージ20は、配線6およびLED発光素子5が、蛍光粒子を混入した透明樹脂でモールドされていてもよい。
〔LED発光素子〕
本発明のLEDパッケージが有するLED発光素子は、基板上にGaAlN、ZnS、ZnSe、SiC、GaP、GaAlAs、AlN、InN、AlInGaP、InGaN、GaN、AlInGaN等の半導体を発光層として形成させたものを用いることができる。
半導体の構造としては、MIS接合、PIN接合やPN接合を有したホモ構造、ヘテロ構造あるいはダブルへテロ構造のものが挙げられる。半導体層の材料やその混晶度によって発光波長を紫外光から赤外光まで種々選択することができる。
また、上記透明樹脂の材質は、熱硬化性樹脂が好ましい。
上記熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂、アクリレート樹脂、ウレタン樹脂、ポリイミド樹脂からなる群から選択される少なくとも1種により形成することが好ましく、特にエポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂が好ましい。
また、透明樹脂は、青色LEDを保護するため硬質のものが好ましい。
また、透明樹脂は、耐熱性、耐候性、耐光性に優れた樹脂を用いることが好ましい。
また、透明樹脂は、所定の機能を持たせるため、フィラー、拡散剤、顔料、蛍光物質、反射性物質、紫外線吸収剤、酸化防止剤からなる群から選択される少なくとも1種を混合することもできる。
更に、上記蛍光粒子は、青色LEDからの光を吸収し異なる波長の光に波長変換するものであればよい。
蛍光粒子としては、具体的には、例えば、Eu、Ce等のランタノイド系元素で主に付活される窒化物系蛍光体、酸窒化物系蛍光体、サイアロン系蛍光体、βサイアロン系蛍光体;Eu等のランタノイド系、Mn等の遷移金属系の元素により主に付活されるアルカリ土類ハロゲンアパタイト蛍光体、アルカリ土類金属ホウ酸ハロゲン蛍光体、アルカリ土類金属アルミン酸塩蛍光体、アルカリ土類ケイ酸塩蛍光体、アルカリ土類硫化物蛍光体、アルカリ土類チオガレート蛍光体、アルカリ土類窒化ケイ素蛍光体、ゲルマン酸塩蛍光体;Ce等のランタノイド系元素で主に付活される希土類アルミン酸塩蛍光体、希土類ケイ酸塩蛍光体;Eu等のランタノイド系元素で主に付活される有機錯体;等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
一方、本発明のLEDパッケージは、紫外〜青色LEDとそれを吸収し可視光領域で蛍光を発する蛍光発光体とを用いた蛍光体混色型白色系LEDパッケージとしても使用することができる。
これらの蛍光発光体が青色LEDからの青色光を吸収して蛍光(黄色系蛍光)を生じ、この蛍光と青色LEDの残光とにより、発光素子から白色系光が発光される。
上述した方式は、青色LED光源チップと黄色蛍光体1種とを組み合わせたいわゆる「擬似白色発光型」であるが、このほかにも、例えば紫外〜近紫外LED光源チップと赤色/緑色/青色蛍光体等を数種組み合わせた「紫外〜近紫外光源型」、及び、赤色/緑色/青色3光源で白色発光させる「RGB光源型」、等の公知の発光方法を用いる発光ユニットとして本発明のLEDパッケージを使用することができる。
本発明のLEDパッケージにおいて、本発明の反射基板にLED発光素子を実装する方法は加熱による実装を伴うが、半田リフローを含めての熱圧着、およびフリップチップによる実装方法では、均一かつ確実な実装を施す観点から、最高到達温度は220〜350℃が好ましく、240〜320℃がより好ましく、260〜300℃が特に好ましい。
これらの最高到達温度を維持する時間としては、同観点から2秒〜10分が好ましく、5秒〜5分がより好ましく、10秒〜3分が特に好ましい。
また、ワイヤボンディングでの実装時の温度としては、確実な実装を施す観点から、80〜300℃が好ましく、90〜250℃がより好ましく、100〜200℃が特に好ましい。加熱時間としては、2秒〜10分が好ましく、5秒〜5分がより好ましく、10秒〜3分が特に好ましい。
以下に実施例を示して本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されない。
〔無機反射層形成溶液Aの調製〕
下記組成のバインダー液Aを調製した。
次いで、バインダー液A100gに、下記第1表に示す無機粒子を100g添加し、撹拌することにより、無機反射層形成溶液Aを調製した。なお、無機粒子の屈折率、平均粒子径および組成は、下記第1表に示す通りである。
<バインダー液A(無機結着剤:リン酸アルミニウム)>
・リン酸85% (和光純薬) 48g
・水酸化アルミニウム(和光純薬) 11g
・水 41g
〔無機反射層形成溶液Bの調製〕
下記組成のバインダー液Bを調製した。
次いで、バインダー液B100gに、下記第1表に示す無機粒子を100g添加し、撹拌することにより、無機反射層形成溶液Bを調製した。なお、無機粒子の屈折率、平均粒子径および組成は、下記第1表に示す通りである。
<バインダー液B(無機結着剤:リン酸銅)>
・リン酸85%(和光純薬) 48g
・水酸化銅(II)(和光純薬) 9g
・水 41g
[実施例1〜14および比較例1〜5]
〔反射基板の作製〕
<金属基材>
金属基材としては、下記第1表に示す厚みを有するアルミニウム基材(1050材、日本軽金属株式会社製)を用いた。
アルミニウム基材の表面(無機反射層側)および裏面には、後述する絶縁層(陽極酸化膜)または無機反射層を形成する前に、予めメタノール脱脂処理を施した。
<絶縁層の形成>
アルミニウム基材の表面(無機反射層側)および/または裏面に陽極酸化処理を施し、絶縁層として陽極酸化膜を形成した。
陽極酸化処理は、下記第1表に示す濃度、温度および流速の電解液ならびに電解条件にて施した。ここで、陰極はステンレス電極とし、電源は、GP0110−30R(株式会社高砂製作所製)を用いた。また、冷却装置としては、NeoCool BD36(ヤマト科学株式会社製)を用い、かくはん加温装置として、ペアスターラー PS−100(EYELA東京理化器械株式会社製)を用いた。電解液の流速は渦式フローモニターFLM22−10PCW(アズワン株式会社製)を用いて計測した。
なお、下記第1表中、電解液の項目等において、「なし」と記載している実施例については、陽極酸化処理を施していないことを示す。
また、アルミニウム基材の裏面のみに陽極酸化処理を施す場合(例えば、実施例1など)は、陽極酸化膜を形成しないアルミニウム基材の表面に予めマスキングテープ(ダンプロンテープ、日東電工株式会社製)を全面貼り付けた後、上述の陽極酸化処理を施し、処理後にマスキングテープを剥すことで、アルミニウム基材の裏面のみに陽極酸化処理を施した。
また、アルミニウム基材の表面(無機反射層側)および裏面に陽極酸化処理を施す場合(例えば、実施例4など)は、形成させる陽極酸化膜の厚さが薄い側、すなわち、アルミニウム基材の表面(無機反射層側)に予めマスキングテープ(ダンプロンテープ、日東電工株式会社製)を全面貼り付けた後、上述の陽極酸化処理を施した。その後、マスキングテープを剥し、再度陽極酸化処理を施し、トータルの処理時間に差をつけることで、アルミニウム基材の表面および裏面で異なる厚みの陽極酸化膜を形成した。
<無機反射層の形成>
メタノール脱脂処理を施したアルミニウム基材の表面(絶縁層を形成したものについては絶縁層の表面)に、先に調製した無機反射層形成溶液Aを、スクリーン印刷を用いてLED発光素子が実装される部位の厚みAが、配線が形成される部位の厚みBに比べて薄くなるように塗布した。
その後、200℃の温度に昇温したオーブン内に入れ、5分間加熱乾燥することにより、下記第1表に示す厚みAおよび厚みBならびに比率(A/B)となる無機反射層が形成された反射基板を作製した。
なお、無機反射層におけるリン酸金属塩(無機結着剤)の存在は、赤外分光法(IR)により確認した。
<配線層の形成>
形成した無機反射層の表面に、インクジェット装置(DMP−2831、富士フイルム株式会社製)を用いて銀ナノ粒子インク(XA−436、藤倉化成株式会社製)の希釈液を図5に示す配線6のパターンで打滴することでAg配線(配線幅:100μm)を形成させた。
その後、反射基板全体をローラーで加圧してAg配線の表面を平坦化させ、Ag配線上にニッケル層を形成した。具体的には、奥野製薬工業株式会社製の無電解ニッケルメッキ液(ICP−ニコロンGM(NP))を用い、温度75℃、pH7.5の条件で25分浸漬処理することにより、平坦化したAg配線上にニッケル層(厚み:4μm)を形成させた。なお、処理後の基板は純水を用いて丁寧に洗浄した。
次いで、奥野製薬工業株式会社製の置換型無電解金メッキ液(無電ノーブルAU)を用い、ニッケル層上にAu層を形成させた後、奥野製薬工業株式会社製の還元型無電解金メッキ液(セルフゴールドOKT−IT)を用いてAu層の厚みを0.1μmまで増やす処理を行なった。なお、いずれの処理後も基板は純水を用いて丁寧に洗浄した。
[実施例15]
金属基材として、アルミニウム基材(1050材、日本軽金属株式会社製)に代えて、下記第1表に示す厚みを有する銅基材(C151S材、三菱伸銅株式会社製)を用い、絶縁層を形成せず、以下に示す方法で無機反射層を形成した以外は、実施例1と同様の方法により、反射基板および配線基板を作製した。
<無機反射層の形成>
メタノール脱脂処理を施した銅基材の表面に、先に調製した無機反射層形成溶液Bを、スクリーン印刷を用いて厚さ5μm厚の無機反射層を全面に形成した。
次いで、無機反射層形成溶液Bを塗布して形成した無機反射層上に、先に調製した無機反射層形成溶液Aを、スクリーン印刷を用いてLED発光素子が実装される部位の厚みAが、配線が形成される部位の厚みBに比べて薄くなるように塗布した。なお、無機反射層形成溶液Bを塗布して形成した無機反射層の厚み(5μm)は、厚みAおよび厚みBのいずれにも含まれる厚みである。
その後、200℃の温度に昇温したオーブン内に入れ、5分間加熱乾燥することにより、下記第1表に示す厚みAおよび厚みBならびに比率(A/B)となる無機反射層が形成された反射基板を作製した。
なお、無機反射層におけるリン酸金属塩(無機結着剤)の存在は、赤外分光法(IR)により確認した。
〔評価〕
<反射率>
作製した反射基板(配線基板)について、反射濃度計(CM2600D、コニカミノルタ株式会社製)を用いて、400〜700nmの全反射率(SPINモードの全平均)を測定した。結果を下記第1表に示す。
<熱抵抗(放熱性)>
作製した反射基板(配線基板)について、図5に示すように、0.1W出力のLED発光素子5を10個(直列2×並列5)にワイヤボンド実装し、メンター・グラフィックス・ジャパン社製のT3Ster型熱抵抗装置を用い、基板全体の熱抵抗を計測した。結果を下記第1表に示す。
<耐電圧(絶縁性)>
作製した反射基板(配線基板)について、JIS C2110−1規格の方法に従い、配線表面と配線を形成していない金属基材の裏面との間の絶縁破壊電圧を計測した。結果を下記第1表に示す。
Figure 2015023244
Figure 2015023244
上記第1表中、無機粒子としては、以下のものを用いた。
・酸化アルミニウム1(屈折率:1.7、平均粒子径:0.5μm):AL−160SG−3(昭和電工株式会社製)
・酸化アルミニウム2(屈折率:1.7、平均粒子径:0.1μm):AO−502(信越化学工業株式会社製)
・酸化アルミニウム3(屈折率:1.7、平均粒子径:4.7μm):AO−500(信越化学工業株式会社製)
・酸化アルミニウム4(屈折率:1.6、平均粒子径:15.0μm):AO−509(信越化学工業株式会社製)
・硫酸バリウム(屈折率:1.6、平均粒子径:0.3μm):B−30(東新化成株式会社製)
・二酸化チタン(屈折率:2.5、平均粒子径:1.0μm):TIO13PE(株式会社高純度化学研究所製)
第1表に示す結果から、LED実装領域における無機反射層の厚みAと、配線領域における無機反射層の厚みBとが同じ厚みとなる反射基板は、高い反射率および耐電圧を有するが、熱抵抗が高くなり、放熱性に劣ることが分かった(比較例1〜5)。
これに対し、厚みAが厚みBよりも薄い反射基板は、いずれも高い反射率および耐電圧を有し、熱抵抗も低くなり、放熱性に優れることが分かった(実施例1〜15)。
特に、実施例3と実施例12との対比から、配線領域における無機反射層の厚みBが、40μm以上であると、反射率および絶縁性がより良好となることが分かった。
また、実施例1と実施例13との対比から、厚みAと厚みBとの比率(厚みA/厚みB)が0.6以下であると、放熱性がより良好となることが分かった。
更に、実施例1と実施例14との対比から、絶縁層を金属基材の裏面に設けることにより、絶縁性がより良好となることが分かった。
更に、実施例14と実施例15との対比から、金属基材として、銅基材を用いると、熱抵抗が低くなり、放熱性がより良好となることが分かった。
1 反射基板
2 金属基材
3 無機反射層
4 絶縁層
5 LED発光素子
6 配線(金属配線層)
10 配線基板
20 LEDパッケージ

Claims (8)

  1. 金属基材と、前記金属基材の表面の少なくとも一部に設けられた無機反射層と、を有するLED発光素子用反射基板であって、
    前記無機反射層が、無機粒子と無機結着剤とを含有し、
    LED発光素子が実装される部位における前記無機反射層の厚みAが、前記LED発光素子と電気的に接合され、前記無機反射層上に形成される配線の部位における前記無機反射層の厚みBよりも薄い、LED発光素子用反射基板。
  2. 前記厚みBが40〜300μmである、請求項1に記載のLED発光素子用反射基板。
  3. 前記厚みAと前記厚みBとの比率(厚みA/厚みB)が0.6以下である、請求項1または2に記載のLED発光素子用反射基板。
  4. 前記金属基材の前記無機反射層が設けられた面とは反対側の表面に、更に絶縁層を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載のLED発光素子用反射基板。
  5. 前記金属基材がアルミニウム基材であり、前記絶縁層がアルミニウムの陽極酸化膜である、請求項4に記載のLED発光素子用反射基板。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のLED発光素子用反射基板と、前記LED発光素子用反射基板が有する前記無機反射層上に設けられた配線と、を有するLED発光素子用配線基板。
  7. 請求項6に記載のLED発光素子用配線基板と、前記LED発光素子用配線基板が有する前記配線と電気的に接合されたLED発光素子と、を有するLEDパッケージ。
  8. 金属基材と、前記金属基材の表面の少なくとも一部に設けられた無機反射層とを有するLED発光素子用反射基板を作製する、LED発光素子用反射基板の製造方法であって、
    金属基材の表面の少なくとも一部に、無機粒子と無機結着剤とを含有する塗布液を用いて塗膜を形成する際に、LEDチップが実装される部位における塗膜の厚みaが、前記LED発光素子と電気的に接合される配線が形成される部位における塗膜の厚みbよりも薄くなる、塗膜を形成する塗膜形成工程と、
    前記塗膜を乾燥させることにより、前記LED発光素子が実装される部位における無機反射層の厚みAが、前記LED発光素子と電気的に接合される配線が形成される部位における無機反射層の厚みBよりも薄くなる、無機反射層を形成する無機反射層形成工程と、
    を有するLED発光素子用反射基板の製造方法。
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