JP2015022419A - 隊列走行制御装置、隊列走行制御方法 - Google Patents

隊列走行制御装置、隊列走行制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】車群同士の間に他の車両が割り込んできても、良好な隊列走行を維持する。【解決手段】同一車線上の複数の車両と隊列を形成して走行するものにおいて、先行車両に追従するために自車両の加減速度を制御する。このとき、車群同士の車間距離が、車群内における各車両同士の車間距離よりも広くなるように、自車両の加減速度を制御する。そして、隊列内における複数の車両によって車群を編成し、車群同士の間に対して隣接車線から他車両が割り込んできたと判断したときに、他車両を前側の車群に連結して再編成する。また、他車両を連結することで、車群に属する車両台数が、予め定めた上限台数を上回る場合は、他車両を連結してから予め定めた時間が経過したときに、車群を分割して再編成する。【選択図】図3

Description

本発明は、隊列走行制御装置、及び隊列走行制御方法に関するものである。
特許文献1に記載された従来技術では、隊列走行をする際に、車車間通信を介して先頭車両から順に識別番号IDを付与し、付与された識別番号IDに応じて各車両の走行を制御し、先頭車両に後続車両を追従させることを提案している。
特開平9−81899号公報
同一車線上の複数の車両で隊列を形成して走行する場合、隊列内で例えば3〜5台程度の車両によって車群を形成し、車群同士の車間距離を、車群内における各車両同士の車間距離よりも広くすることが望ましい。このように、複数の車群を形成して隊列走行している状態で、車群同士の間に他車両が割り込んでくると、車群の再編成が必要となる。しかしながら、例えば割り込んできた他車両を、後側の車群に連結しようとすると、この他車両に減速させることになるため、後側の車群が不安定になる可能性がある。
本発明の課題は、車群同士の間に他の車両が割り込んできても、良好な隊列走行を維持することである。
本発明の一態様に係る隊列走行制御装置は、同一車線上の複数の車両と隊列を形成して走行するものにおいて、先行車両に追従するために、自車両の加減速度を制御する。そして、隊列内における複数の車両によって車群を編成し、車群同士の間に対して隣接車線から他車両が割り込んできたと判断したときに、他車両を前側の車群に連結して再編成する。
本発明によれば、車群同士の間に対して他車両が割り込んできたら、他車両を前側の車群に連結して再編成するので、他車両を後側の車群に連結しようとして後側の車群が不安定になる、といった事態を回避することができる。すなわち、後側の車群が不安定になることを抑制し、良好な隊列走行を維持することができる。
隊列走行制御装置を示す概略構成図である。 隊列走行制御処理を示すフローチャートである。 第1実施形態の加減速度指令値補正処理を示すフローチャートである。 車群同士の間への割り込みについて説明した図である。 連結による車群の再編成について説明した図である。 分割による車群の再編成について説明した図である。 目標車間時間Ttの設定に用いるテーブルである。 他車両Aに割り込まれた後側の車群について説明した図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
《第1実施形態》
《構成》
同一車線上の複数の車両で隊列を形成して走行するために、先行車両との相対関係に応じて自車両の走行を制御する技術として、ACC(Adaptive Cruise Control)やCACC(Cooperative Adaptive Cruise Control)等がある。先ずACCは、車両の前方に搭載したレーダを用いて、前方を走行する車両との車間距離を一定に保ち、必要に応じてドライバーへの警告を行うシステムである。一方、CACCは、車車間通信によって他車の加減速情報を共有することで、より的確な走行制御を行うシステムであり、ACCより短い車間距離での走行や、制御の遅れによるハンチング(車間の変動)の少ない安定した走行が可能となる。本実施形態では、CACCを利用した隊列走行を例に説明する。
本実施形態では、同一車線上を走行し、先行車両との相対関係に応じて自車両の走行を制御する車両の全てを隊列と称する。そして、この隊列内で、例えば3〜5台程度の車両によって車群を編成し、車群同士の車間距離を、車群内における各車両同士の車間距離よりも広くするものとする。なお、自車両の前に先行車両が存在しない場合は、予め定めた設定車速を維持するものとする。
図1は、隊列走行制御装置を示す概略構成図である。
本実施形態における隊列走行制御装置は、CACCスイッチ11と、車輪速センサ12と、周辺状況認識装置13と、通信装置14と、ナビゲーションシステム15と、コントローラ16と、を備える。
CACCスイッチ11は、メインスイッチ、キャンセルスイッチ、リジューム/アクセラレートスイッチ、セット/コーストスイッチ、車間時間設定スイッチ等のスイッチ群からなり、運転者が操作可能となるように、例えばステアリングホイールのスポーク部に設けてある。メインスイッチは、CACCのON/OFFを切り替え、キャンセルスイッチは、CACCの設定を一時的に解除する。リジューム/アクセラレートスイッチは、一時的に解除されたCACCを復帰させる、又は設定車速を例えば5km/h刻みで増加させる。セット/コーストスイッチは、現在の車速を設定車速としてセットする、又は設定車速を例えば5km/h刻みで減少させる。車間時間設定スイッチは、スイッチを押すごとに目標車間時間Ttを例えば長・中・短の三段階に切り替える。これらCACCスイッチ11は、各種操作状況に応じた電圧信号をコントローラ16に出力する。コントローラ16は、入力された電圧信号から各種操作状況を判断する。
なお、自車両が車群内で先頭車両を除く後続車両になる場合と、車群内で先頭車両になる場合とで、先行車両に対する目標車間時間を異ならせる必要がある。例えば、後続車両用の目標車間時間Ttを0.7sec程度とすると、先頭車両用の目標車間時間Ttを1.8sec程度にすることが望ましい。そこで、車間時間設定スイッチの操作により、後続車両用の目標車間時間Tt、及び先頭車両用の目標車間時間Ttの双方を個別に設定できる構成としてもよい。また、車間時間設定スイッチの操作により、後続車両用の目標車間時間Tt、及び先頭車両用の目標車間時間Ttの何れか一方を設定すると、予め定めた車間時間だけ加算又は減算することにより、他方が設定される構成としてもよい。
車輪速センサ12は、各車輪の車輪速度VwFL〜VwRRを検出する。この車輪速センサ12は、例えば車輪と共に回転し円周に突起部(ギヤパルサ)が形成されたセンサロータと、このセンサロータの突起部に対向して設けられたピックアップコイルを有する検出回路と、を備える。そして、センサロータの回転に伴う磁束密度の変化を、ピックアップコイルによって電圧信号に変換してコントローラ16に出力する。コントローラ16は、入力された電圧信号から車輪速度VwFL〜VwRRを判断し、例えば非駆動輪(従動輪)の車輪速平均値や全輪の車輪速平均値を車速として演算する。
周辺状況認識装置13は、レーダ装置やステレオカメラからなり、自車両前方の状況を認識する。
レーダ装置は、自車両前方に存在する前方物体までの距離、相対速度、及び方位を検出する。このレーダ装置は、フロントグリル内に設けられたミリ波レーダからなり、検出した各種データをコントローラ16に出力する。距離及び相対速度については、例えばFM‐CW(Frequency Modulation-Continuous Wave)方式を利用し、ドップラ効果による周波数差に応じて距離及び相対速度を検出し、方位については、例えばDBF(Digital Beam Forming)方式を利用し、複数のチャンネルで受信した反射波の位相差に応じて方位を検出する。
ステレオカメラは、車体の前方を撮像する。このステレオカメラは、同一の仕様の2台のカメラからなり、車室内のフロントウィンドウ上部で車幅方向に沿って配置され、且つ光軸及びカメラ座標を平行にしてある。ステレオカメラで撮像した車体前方の画像データは、画像処理装置に入力され、ステレオ画像処理される。すなわち、左カメラ画像と右カメラ画像との視差から画面領域全域にわたって距離分布画像を生成し、この距離分布画像と元画像とに基づいて、前方物体の位置や走行区分線(白線)の検出を行い、検出した各種データをコントローラ16に出力する。
通信装置14は、車群内の車両や車群に加わろうとする他車両との間で、隊列管理のための情報を、車車間通信を介して送受信する。隊列管理のための情報とは、自車両のID番号、自車両の現在位置、先行車両との車間距離、先行車両との相対車速、自車速、加減速度、ブレーキ信号、アクセル信号、ウィンカ信号、各種制御システムの作動信号、異常信号等である。各種制御システムの動作信号には、CACCの作動状態やCC(Cruise Control)の動作状態も含まれる。なお、CCは、予め定めた車速を維持するために、自車両の加減速度を制御するシステムである。
車車間通信には、電波通信や光通信を用いる。電波通信では、例えば5.8GHz帯や700MHz帯の周波数帯を用い、直交周波数分割多重方式(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplex)によって通信を行う。なお、車群内における先頭車両と最後尾車両との間では、直接通信するよりも、中継車両を経由して間接的に通信するマルチホップ通信(アドホック通信)を行うことにより、通信エラーを低減し、通信品質を向上させることができる。光通信では、例えば880nm程度の近赤外線を用い、周波数偏移変調(FSK:Frequency Shift Keying)や振幅偏移変調(ASK:Amplitude Shift Keying)によって通信を行う。
ナビゲーションシステム15は、自車両の現在位置と、その現在位置における道路地図情報を認識する。このナビゲーションシステム15は、GPS受信機を有し、四つ以上のGPS衛星から到着する電波の時間差に基づいて自車両の位置(緯度、経度、高度)と進行方向とを認識する。そして、DVD‐ROMドライブやハードディスクドライブに記憶された道路種別、道路線形、車線幅員、車両の通行方向等を含めた道路地図情報を参照し、自車両の現在位置における道路地図情報を認識しコントローラ16に出力する。なお、安全運転支援システム(DSSS:Driving Safety Support Systems)として、双方向無線通信(DSRC:Dedicated Short Range Communication)を利用し、各種データをインフラストラクチャから受信してもよい。
コントローラ16は、例えばマイクロコンピュータからなり、各センサからの検出信号に基づいて後述する隊列走行制御処理を実行し、駆動力制御装置20と、ブレーキ制御装置50と、を駆動制御する。
駆動力制御装置20は、回転駆動源の駆動力を制御する。例えば、回転駆動源がエンジンであれば、スロットルバルブの開度、燃料噴射量、点火時期などを調整することで、エンジン出力(回転数やエンジントルク)を制御する。回転駆動源がモータであれば、インバータを介してモータ出力(回転数やモータトルク)を制御する。
次に、ブレーキ制御装置50について説明する。
ブレーキ制御装置50は、各車輪の制動力を制御する。例えば、アンチスキッド制御(ABS)、トラクション制御(TCS)、スタビリティ制御(VDC:Vehicle Dynamics Control)等に用いられるブレーキアクチュエータにより、各車輪に設けられたホイールシリンダの液圧を制御する。
次に、コントローラ16で所定時間(例えば10msec)毎に実行する隊列走行制御処理について説明する。
図2は、隊列走行制御処理を示すフローチャートである。
先ずステップS101では、各種データを読込む。
続くステップS102では、例えば非駆動輪(従動輪)の車輪速平均値を自車速Vsとして算出する。
続くステップS103では、自車両が隊列内の先頭車両であるか、又は後続車両であるか、つまりID番号が#1であるか、又はそれ以外であるかに応じて目標車間時間Ttを設定する。具体的には、自車両が先頭車両であるときには、車間時間設定スイッチによって設定された先頭車両用の目標車間時間Ttを目標車間時間Ttとして設定する。一方、自車両が後続車両であるときには、車間時間設定スイッチによって設定された後続車両用の目標車間時間Ttを目標車間時間Ttとして設定する。
続くステップS104では、目標車間時間Ttを実現するための第一の目標車間距離Dt1を、下記の数式に示すように、目標車間時間Tt、及び先行車両の車速Vaに応じて算出する。先行車両の車速Vaは、先行車両との相対速度Vrと自車速Vsとの差分によって算出する。
Dt1=Va×Tt
続くステップS105では、第一の目標車間距離Dt1を実現するための目標車速Vtを算出する。
先ず、下記の数式に示すように、先行車両の車速Va、第一の目標車間距離Dt1と車間距離Drとの偏差ΔD(=Dt1−Dr)、及び先行車両との相対速度Vrに応じて、基礎目標車速Vb算出する。ここで、K1はVaに乗じるゲインであり、K2はΔDに乗じるゲインであり、K3はVrに乗じるゲインであり、f{ }は、K1×Va、K2×ΔD、及びK3×Vrに応じて基礎目標車速Vbを演算するための関数を表している。
Vb=f{K1×Va、K2×ΔD、K3×Vr}
そして、下記の数式に示すように、予め定めた伝達特性に従い、基準目標車速Vbに一次遅れ系のフィルタ処理を施すことにより、最終的な目標車速Vtを算出する。
Figure 2015022419
続くステップS106では、目標車速Vtを実現するための目標加減速度Gtを、予め定めた応答特性に従い、下記の数式に示すように、自車速Vs、及び目標車速Vtに応じて算出する。ここで、f{ }は、Vs及びVtに応じて目標加減速度Gtを演算するための関数を表している。なお、自車速Vsが目標車速Vtよりも高いときは、目標加減速度Gtが減速の負値となり、自車速Vsが目標車速Vtよりも低いときは、目標加減速度Gtが加速の正値となる。
Gt=f{Vs、Vt}
続くステップS107では、目標加減速度Gtに対してレートリミッタ処理を行う。すなわち、目標加減速度Gtの単位時間当たりの変化量、ここでは前回値Gt(n−1)からの変化量ΔGtが、予め定めた上限値ΔG1以下であるときには、目標加減速度Gtをそのまま維持する。一方、前回値Gt(n−1)からの変化量ΔGtが、上限値ΔG1よりも大きいときには、前回値Gt(n−1)からの変化量ΔGtが上限値ΔG1となるように、目標加減速度Gtを補正し、その変化率を制限する。
続くステップS108では、下記の数式に示すように、車間時間制御として、目標加減速度Gtを実現するための第一の加減速度指令値Gc1を、目標加減速度Gtに応じて算出する。ここで、Tsは予め定めた設定時間であり、f{ }は、Gtに応じて第一の制御指令値Gc1を演算するための関数を表している。なお、第一の加減速度指令値Gc1は、加速指令となるときに正の値となり、減速指令となるときに負の値となる。
Gc1=f{Gt}×Ts
続くステップS109では、第一の加減速度指令値Gc1を最終的な加減速度指令値Gcとして設定し、この減速度指令値Gcに実現に応じて、制御指令値としてのエンジントルク指令値及びブレーキ液圧指令値を設定する。減速度指令値Gcが加速指令であるときには、エンジントルク指令値を増加させ、ブレーキ液圧指令値を0にする。また、減速度指令値Gcが減速指令であるときには、エンジントルク指令値を0にして、ブレーキ液圧指令値を増加させる。
続くステップS110では、エンジントルク指令値に応じて駆動力制御装置20を駆動制御すると共に、ブレーキ液圧指令値に応じてブレーキ制御装置50を駆動制御してから所定のメインプログラムに復帰する。
上記が本実施形態の隊列走行制御処理である。
次に、コントローラ16で所定時間(例えば10msec)毎に実行する車群編成処理について説明する。
図3は、車群編成処理を示すフローチャートである。
先ずステップS121では、車群同士の間に対して隣接車線から他車両が割り込んできたことを判断する。ここでは、周辺状況認識装置13、及び通信装置14により、他車両の割り込みを判断する。例えば、後側の車群に属する先頭車両が、自車両の目の前(正面)に他車両が割り込んできたことを、レーダ装置やステレオカメラから判断する。そして、目の前に割り込まれた先頭車両は、自車両の目の前に他車両が割り込んできたことを、通信装置14を介して前側の車群に属する他の車両に伝達する。こうして、自車両が属する車群においては、通信装置14を介して自車両の属する車群の後に他車両が割り込んできたことを判断する。なお、自車両後方に存在する後方物体までの距離、相対速度、及び方位を検出するレーダ装置を搭載していれば、そのレーダ装置の検出結果に基づいて、自車両の後に他車両が割り込んできたことを判断してもよい。
先ずステップS122では、自車両の属する車群の後に隣接車線から他車両が割り込んできたか否かを判定する。ここで、他車両の割り込みが発生していなければ、車群の再編成は不要であると判断してステップS123に移行する。一方、他車両の割り込みが発生しているときには、自車両の属する車群を再編成する必要があると判断してステップS124に移行する。
ステップS123では、自車両の属する車群を再編成することなく、現在の車群を維持したまま所定のメインプログラムに復帰する。
ステップS124では、割り込んできた他車両Aを車群内に連結して再編成する。具体的には、車車間通信を介して、先頭車両から順に、#1、#2、#3、……#nと、IDを付与し直すことで車群を再編成する。
続くステップS125では、他車両Aを加えた新たな車群に属する車両台数が予め定めた上限台数を上回っているか否かを判定する。上限台数は、例えば5台程度である。ここで、車群に属する車両台数が上限台数以下であるときには、そのまま所定のメインプログラムに復帰する。一方、車群に属する車両台数が上限台数を上回っているときには、車群の分割が必要であると判断してステップS126に移行する。
ステップS126では、割り込んできた他車両Aを連結してから予め定めた時間Tmが経過したか否かを判定する。時間Tmは、割り込みが発生してから、割り込んできた他車両が、目標車間時間Tt(ここでは後続車両用の目標車間時間Tt)を実現できる程度の値である。ここで、連結してから時間Tmが経過していないときには、まだ車群が整っておらず、分割に適したタイミングではないと判断して、そのまま所定のメインプログラムに復帰する。一方、連結してから時間Tmが経過しているときには、既に車群が整っており、分割に適したタイミングであると判断してステップS127に移行する。
ステップS127では、他車両Aを含めた車群を分割して再編成してから所定のメインプログラムに復帰する。具体的には、車群を半分に分割する。例えば上限台数が5台の場合、車群に属する車両台数が6台となったときに半分に分割するので、前側の3台で新たな車群を形成し、後側の3台で新たな車群を形成する。夫々、車車間通信を介して、先頭車両から順に、#1、#2、#3、……#nと、IDを付与し直すことで車群を再編成する。
上記が本実施形態の車群編成処理である。
《作用》
次に、第1実施形態の作用について説明する。
本実施形態は、同一車線上の複数の車両で隊列を形成して走行するために、各車両が車間時間制御を実行する。
先ず、車群の中で、自車両が先頭車両であるか後続車両であるかに応じて目標車間時間Ttを設定し、自車両が先頭車両であるときには、後続車両であるときよりも長い目標車間時間Ttを設定する(ステップS103)。そして、この目標車間時間Ttを実現するための第一の目標車間距離Dt1を算出し(ステップS104)、この第一の目標車間距離Dt1を実現するための目標車速Vtを算出する(ステップS105)。
そして、目標車速Vtを実現するための目標加減速度Gtを算出し(ステップS106)、この目標加減速度Gtに対してレートリミッタ処理を行う(ステップS107)。そして、目標加減速度Gtを実現するための第一の加減速度指令値Gc1を算出し(ステップS108)、この第一の加減速度指令値Gc1を最終的な減速度指令値Gcとして設定する。そして、この最終的な減速度指令値Gcに応じて、制御指令値としてのエンジントルク指令値及びブレーキ液圧指令値を設定し(ステップS109)、これらに応じて駆動力制御装置20及びブレーキ制御装置50を駆動制御する(ステップS110)。このような手順で実行されるのが車間時間制御である。
図4は、車群同士の間への割り込みについて説明した図である。
ここでは、片側二車線の道路で、左側の同一車線上を、2つの車群を編成して隊列走行している。前側の車群1には、5台の車両が属しており、車車間通信を介して、先頭車両から順に#1、#2、#3、#4、#5というIDを付与している。また、後側の車群2にも、5台の車両が属しており、車車間通信を介して、先頭車両から順に#1、#2、#3、#4、#5というIDを付与している。何れの車群においても、先頭車両を除く後続車両では、後続車両用の目標車間時間Ttによって車間時間制御が行われるが、後側の車群2において、その先頭車両では、先頭車両用の目標車間時間Ttによって車間時間制御が行われる。
これにより、車群同士の車間距離は、車群内における各車両同士の車間距離よりも広くなる。したがって、隣接車線を走行する他車両からすれば、その車群同士の間に割り込みやすくなっている。すなわち、車線変更を容易にするために、車群同士の間に、ある程度のスペースを積極的に設けている。
この状態で、車群1と車群2との間に対して、右側の隣接車線から他車両Aが割り込んできたとする。このとき、割り込んできた他車両Aの扱いが問題となる。例えば、他車両Aを、後側の車群2に連結することが考えられる。しかしながら、他車両Aを車群2の先頭車両とすると、先頭車両用の目標車間時間Ttを実現しようと、他車両Aが減速するので、この減速が後側の車群2に伝播し、不安定になる可能性がある。また、他車両Aを1台だけの車群とし、車群1及び車群2は、そのままの編成を維持することも考えられるが、割り込みが発生する度に、新たな車群を形成していると、交通効率が低下してしまう。
そこで、車群1と車群2との間に対して隣接車線から他車両Aが割り込んできたときには(ステップS122の判定が“Yes”)、この他車両Aを前側の車群1に連結して再編成する(ステップS124)。
図5は、連結による車群の再編成について説明した図である。
この再編成により、車群1には、6台の車両が属するようになり、先頭車両から順に#1、#2、#3、#4、#5、#6というIDを新たに付与する。すなわち、割り込んできた他車両Aには、#6というID番号を付与し、車群1へ加入する。このように、他車両Aを前側の車群1に連結し、車群1の最後尾車両としても、後続車両用の目標車間時間Ttを実現しようとするので、大きく減速することがない。したがって、他車両Aの減速が後側の車群2に伝播し、不安定になることを抑制できる。勿論、車群2に減速は求められるが、元の編成を維持したままであるため、先頭車両を#1の車両から他車両Aに切り替えて再編成する場合と比べれば、はるかに安定した隊列を維持することができる。
但し、無制限に連結を許可してゆくと、車群1が長くなり過ぎるので、例えば5台程度と予め上限台数を定めている。そこで、他車両Aを連結することで、車群1に属する車両台数が上限台数以下であるときには(ステップS125の判定が“No”)、他車両Aを連結した後の車群1をそのまま維持する。しかし、他車両Aを連結することで、車群1に属する車両台数が上限台数を上回っているときには(ステップS125の判定が“Yes”)、他車両Aを連結した後の車群1を、前側半分と後側半分とに分割して再編成する(ステップS127)。
図6は、分割による車群の再編成について説明した図である。
この再編成により、前側の車群1a及び後側の車群1bが編成される。車群1aには、3台の車両が属するようになり、先頭車両から順に#1、#2、#3というID番号を付与する。これらは、車群1の#1、#2、#3の車両である。また、車群1bにも、3台の車両が属するようになり、先頭車両から順に#1、#2、#3というID番号を付与する。これらは、車群1の#4、#5、#6の車両である。こうして、車群1aは、さらに2台の車両を連結可能となり、車群1bも、さらに2台の車両を連結可能となる。
また、車群1の#4だった車両は、車群1bの#1へと変化するので、後続車両用の目標車間時間Ttから先頭車両用の目標車間時間Ttへと切り替わる。すなわち、目標車間時間Ttが約0.7秒から約1.8秒へと長くなる。このとき、車群1bに属する#1の車両が、先頭車両用の目標車間時間Ttを確保しようとして、過敏に減速すると、隊列走行を乱してしまう可能性がある。そこで、車群1を分割するときには、自車両の加減速度の変化率を抑制することが望ましい。例えば、各車両が先行車両に対する目標車間時間Ttを実現するまでは、第一の加減速度指令値Gc1に対するレートリミッタ補正を行うことで最終的な加減速度指令値Gcを設定する。すなわち、第一の加減速度指令値Gc1の変化率を、予め定めた変化率以下に抑制する。これにより、分割に伴って、各車両が過敏に反応することを抑制できるので、良好な隊列走行を維持することができる。
なお、車群1aに属する#3の車両に対して、車群1bに属する#1の車両が、先頭車両用の目標車間時間Ttを実現する際に、車群1bの減速だけに依存する必要はない。すなわち、車群1aの車群車速(先頭車両の車速)に対して、車群1bの車群車速を相対的に低くすれば、車群1aに属する#3の車両と、車群1bに属する#1の車両との車間距離を広げることができる。したがって、車群1aの車群車速が上限車速未満であり、且つ車群1aの前方スペースに余裕があるならば、車群1aの加速を促してもよい。すなわち、車群1aに属する#1の車両に加速を促す。このように、車群1bの減速、及び車群1aの加速を促せば、車群1bに属する#1の車両が、より速やかに先頭車両用の目標車間時間Ttを実現することができる。
このように、分割して再編成することにより、車群が長くなり過ぎることを抑制し、適度な車群長さを保った状態で、良好な隊列走行を維持することができる。
また、車群1に属する車両台数が上限台数をオーバーした時点では、他車両Aが、まだ目標車間時間Ttを実現する途上にあり、車群1の隊列が整っていないため、この過渡的な段階では分割を実施しない方がよい。そこで、他車両Aを連結してから予め定めた時間Tmが経過するまでは(ステップS126の判定が“No”)、他車両Aを連結した後の車群1を維持する。これにより、まだ車群1の隊列が整っていない状態で、さらに分割によって車群1に乱れをもたらす、といった事態を回避し、良好な隊列走行を維持することができる。そして、他車両Aを連結してから予め定めた時間Tmが経過したときに(ステップS126の判定が“Yes”)、つまり車群1の隊列が整ったときに、車群1の分割を実施する。これにより、安定した状態でスマートに再編成を行い、良好な隊列走行を維持することができる。
《対応関係》
以上より、ステップS104〜S110の処理が「走行制御部」に対応し、ステップS122〜S127の処理が「車群編成部」に対応し、ステップS121の処理が「割り込み判断部」に対応する。また、CACCスイッチ11、ステップS103の処理が「目標車間時間設定部」に対応する。
《効果》
次に、第1実施形態における主要部の効果を記す。
(1)本実施形態に係る隊列走行制御装置は、同一車線上の複数の車両と隊列を形成して走行するものにおいて、先行車両に追従するために自車両の加減速度を制御する。そして、隊列内における複数の車両によって車群を編成し、車群同士の間に対して隣接車線から他車両が割り込んできたと判断したときに、他車両を前側の車群に連結して再編成する。
このように、車群同士の間に対して他車両が割り込んできたら、他車両を前側の車群に連結して再編成するので、他車両を後側の車群に連結しようとして後側の車群が不安定になる、といった事態を回避することができる。すなわち、後側の車群が不安定になることを抑制し、良好な隊列走行を維持することができる。
(2)本実施形態に係る隊列走行制御装置は、他車両を連結することで、車群に属する車両台数が、予め定めた上限台数を上回る場合は、車群を分割して再編成する。
このように、上限台数を上回るときに、車群を分割して再編成することで、車群が長くなり過ぎることを抑制し、適度な車群長さを保った状態で、良好な隊列走行を維持することができる。
(3)本実施形態に係る隊列走行制御装置は、他車両を連結してから予め定めた時間が経過したときに、車群を分割して再編成する。
このように、予め定めた時間Tmが経過するまで待ち、それから隊列の分割を行うことで、安定した状態でスマートに再編成を行い、良好な隊列走行を維持することができる。
(4)本実施形態に係る隊列走行制御装置は、車群同士の車間距離が、車群内における各車両同士の車間距離よりも広くなるように、隊列内の各車両の加減速度を制御する。
このように、車群同士の車間距離を、車群内における各車両同士の車間距離よりも広くすることで、隣接車線を走行する他車両が容易に車線変更することができる。
(5)本実施形態に係る隊列走行制御装置は、先行車両に対する目標車間時間Ttを設定し、この目標車間時間Ttを実現するために、隊列内の各車両で加減速度を制御することにより車間時間制御を行う。このとき、車群内の先頭車両を除く後続車両であるときには、予め定めた後続車両用の目標車間時間Ttを目標車間時間Ttとして設定する。また、車群内の先頭車両であるときには、後続車両用の目標車間時間Ttよりも長い範囲で、予め定めた先頭車両用の目標車間時間Ttを目標車間時間Ttとして設定する。
このように、後続車両であるか先頭車両であるかに応じて目標車間時間Ttを設定することで、車群同士の車間距離を、車群内における各車両同士の車間距離よりも広くすることができる。
(6)本実施形態に係る隊列走行制御方法は、同一車線上の複数の車両と隊列を形成して走行する際に、先行車両に追従するために自車両の加減速度を制御する。そして、隊列内における複数の車両によって車群を編成し、車群同士の間に対して隣接車線から他車両が割り込んできたら、他車両を前側の車群に連結して再編成する。
このように、車群同士の間に対して他車両が割り込んできたら、他車両を前側の車群に連結して再編成するので、他車両を後側の車群に連結しようとして後側の車群が不安定になる、といった事態を回避することができる。すなわち、後側の車群が不安定になることを抑制し、良好な隊列走行を維持することができる。
《第2実施形態》
《構成》
本実施形態は、他車両Aと通信可能であるか否かを判断し、他車両Aと通信可能であると判断したときに、他車両Aで、車間時間制御、定速走行制御、及びマニュアル操作のうち、何れが行われているかを判断するものである。そして、その判断結果に応じて、他車両Aに割り込まれた後側の車群に属する先頭車両の目標車間時間Ttを設定するものである。
装置構成は、前述した第1実施形態と同様である。
次に、本実施形態の隊列走行制御処理について説明する。
ここでは、前述した第1実施形態におけるステップS103の処理を変更してあり、他のステップS101、S102、S104〜S110の処理については、前述した第1実施形態と同様であるため、共通部分については詳細な説明を省略する。
ステップS103では、自車両が隊列内の先頭車両であるか、又は後続車両であるか、つまりID番号が#1であるか、又はそれ以外であるかに応じて目標車間時間Ttを設定する。具体的には、自車両が先頭車両であるときには、車間時間設定スイッチによって設定された先頭車両用の目標車間時間Ttを目標車間時間Ttとして設定する。一方、自車両が後続車両であるときには、車間時間設定スイッチによって設定された後続車両用の目標車間時間Ttを目標車間時間Ttとして設定する。
さらに、車群同士の間に他車両Aが割り込んできた場合、後側の車群に属する先頭車両においては、他車両Aと通信可能であるか否かを判断する。ここでは、他車両Aが通信装置を搭載しており、且つ通信可能な状態にあるか否かを判断する。そして、他車両Aと通信可能であると判断したときに、他車両Aで、車間時間制御(CACC)、定速走行制御(CC)、及びマニュアル操作のうち、何れが行われているかを判断する。マニュアル操作とは、CACCもCCも作動しておらず、運転者が自らの加減速操作で、自車両の加減速度を調整している状態である。そして、これらの判断結果に応じて、他車両Aに割り込まれた後側の車群に属する先頭車両の目標車間時間Ttを設定する。
ここでは、予め定めたテーブルを参照し、他車両Aとの通信の可否、及び他車両Aにおける各種制御状態に応じて、先頭車両用の目標車間時間Ttを設定する。
図7は、目標車間時間Ttの設定に用いるテーブルである。
先ず、他車両Aと通信可能であり、且つ他車両Aで車間時間制御(CACC)が行われているときには、目標車間時間Ttを、車間時間設定スイッチの操作により設定された目標車間時間Ttに設定する。例えば1.8sec程度である。
また、他車両Aと通信可能であり、且つ他車両Aで定速走行制御(CC)が行われているときには、目標車間時間Ttを予め定めた車間時間TCCに設定する。車間時間TCCは、車間時間設定スイッチの操作により設定された後続車両用の目標車間時間Tt(0.7sec程度)よりも大きく、且つ先頭車両用の目標車間時間Tt(1.8sec程度)よりも小さな範囲で設定される。例えば0.8sec程度である。
また、他車両Aと通信可能であり、且つ他車両Aでマニュアル操作が行われているときには、目標車間時間Ttを予め定めた車間時間TOFFに設定する。車間時間TOFFは、車間時間TCC(0.8sec程度)よりも大きく、且つ車間時間設定スイッチの操作により設定された先頭車両用の目標車間時間Tt(1.8sec程度)よりも小さな範囲で設定される。例えば1.1sec程度である。
また、他車両Aと通信不可能であるときには、目標車間時間Ttを予め定めた車間時間TNGに設定する。車間時間TNGは、車間時間TOFF(1.1sec程度)よりも大きく、且つ車間時間設定スイッチの操作により設定された先頭車両用の目標車間時間Tt(1.8sec程度)よりも小さな範囲で設定される。例えば1.2sec程度である。
上記が本実施形態の隊列走行制御処理である。
《作用》
次に、第2実施形態の作用について説明する。
図8は、他車両Aに割り込まれた後側の車群について説明した図である。
ここでは、片側二車線の道路で、左側の同一車線上を、2つの車群を編成して隊列走行している。前側の車群1には、5台の車両が属しており、車車間通信を介して、先頭車両から順に#1、#2、#3、#4、#5というIDを付与している。また、後側の車群2にも、5台の車両が属しており、車車間通信を介して、先頭車両から順に#1、#2、#3、#4、#5というIDを付与している。何れの車群においても、先頭車両を除く後続車両では、後続車両用の目標車間時間Ttによって車間時間制御が行われる。Sかしながら、後側の車群2において、その先頭車両では、他車両Aとの通信の可否、及び他車両Aのシステム作動状況に応じて、目標車間時間Ttが設定され、この目標車間時間Ttによって車間時間制御が行われる。
先ず、他車両Aと通信可能であり、且つ他車両Aで車間時間制御(CACC)が行われているときには、目標車間時間Ttを、車間時間設定スイッチの操作により設定された目標車間時間Ttに設定する。すなわち、通常通り、他車両Aに対して1.8sec程度の車間時間THWを維持するように、車間時間制御を行う。これにより、良好な隊列走行を維持することができる。
一方、他車両AがCACC非搭載である等して、CACCが行われていないときには、目標車間時間Ttを、先頭車両用の目標車間時間Ttよりも短くしている。すなわち、目標車間時間Ttは、隊列に対して車線変更等の割り込みを許容するために、車群同士の間に意図的に設けたスペースであって、隊列走行に加入しない又は加入できない車両に対しては、それほどスペースを空ける必要がないからである。このように、他車両AでCACCが行われていないときには、目標車間時間Ttを目標車間時間Ttよりも短くすることで、交通効率の低下を抑制することができる。
また、他車両AでCACCが行われていなくても、定速走行制御(CC)が行われている場合がある。このときには、目標車間時間Ttを車間時間TCCに設定する。すなわち、他車両Aに対して0.8sec程度の車間時間THWを維持するように、車間時間制御を行う。他車両AでCCが行われていれば、基本的に加減速がないと考えられるため、車間時間THWを0.8程度まで短くすることができる。それでも、他車両Aは隊列走行に加入しない又は加入できない車両であるため、念のために、後続車両用の目標車間時間Ttよりは長い車間時間THWを確保することが望ましい。これにより、適度な車間時間THWを確保しつつ、交通効率の低下を抑制することができる。
また、他車両AでCACCが行われていない場合、単に運転者が自ら加減速操作を行っていることもある。このときには、目標車間時間Ttを車間時間TOFFに設定する。すなわち、他車両Aに対して1.1sec程度の車間時間THWを維持するように、車間時間制御を行う。運転者が自ら加減速操作を行っているときには、CCが行われているときよりも加減速が生じやすいと考えられるため、車間時間THWをTCCよりも長い1.1程度にすることが望ましい。これにより、適度な車間時間THWを確保しつつ、交通効率の低下を抑制することができる。
一方、他車両Aが通信装置を備えていない等して、通信不可能であるときには、目標車間時間Ttを車間時間TNGに設定する。すなわち、他車両Aに対して1.2sec程度の車間時間THWを維持するように、車間時間制御を行う。他車両Aと通信できないと、ブレーキ信号も取得できないので、他車両Aの減速を、その挙動変化からしか判断することができない。したがって、車間時間THWをTOFFよりも長い1.2程度にすることが望ましい。これにより、適度な車間時間THWを確保しつつ、交通効率の低下を抑制することができる。
このように、後側の車群2において、その先頭車両では、他車両Aとの通信の可否、及び他車両Aのシステム作動状況に応じて、目標車間時間Ttを設定することで、良好な隊列走行を維持することができる。
本実施形態において、その他、前述した第1実施形態と共通する部分については、同様の作用効果が得られるものとし、詳細な説明は省略する。
《対応関係》
以上、目標車間時間Ttの設定に用いるテーブルが「目標車間時間設定部」に含まれる。
《効果》
次に、第2実施形態における主要部の効果を記す。
(1)本実施形態の隊列走行制御装置は、先ず他車両Aと通信可能であるか否かを判断する。そして、他車両Aと通信可能であると判断したときに、他車両Aとの通信により、他車両Aで、車間時間制御、定速走行制御、及びマニュアル操作のうち、何れが行われているかを判断する。そして、これらの判断結果に応じて、他車両に割り込まれた後側の車群に属する先頭車両の目標車間時間Ttを設定する。
このように、他車両Aが割り込んできた後側の車群2において、その先頭車両では、他車両Aとの通信の可否、及び他車両Aのシステム作動状況に応じて、目標車間時間Ttを設定することで、良好な隊列走行を維持することができる。
(2)本実施形態の隊列走行制御装置は、他車両Aで定速走行制御かマニュアル操作が行われていると判断したとき、又は他車両Aと通信不可能であると判断したときには、目標車間時間Ttを、先頭車両用の目標車間時間Ttよりも短くする。
このように、他車両Aで車間時間制御以外が行われているときに、目標車間時間Ttを、先頭車両用の目標車間時間Ttよりも短くすることで、交通効率の低下を抑制することができる。
(3)本実施形態の隊列走行制御装置は、他車両Aで定速走行制御が行われていると判断したときには、目標車間時間Ttを、後続車両用の目標車間時間Ttよりも長くする。
このように、他車両Aで定速走行制御が行われているときに、目標車間時間Ttを、後続車両用の目標車間時間Ttよりも長くすることで、適度な車間時間THWを確保しつつ、交通効率の低下を抑制することができる。
(4)本実施形態の隊列走行制御装置は、他車両Aでマニュアル操作が行われていると判断したときには、定速走行制御が行われていると判断したときよりも、目標車間時間Ttを長くする。
このように、他車両Aでマニュアル操作が行われているときには、定速走行制御が行われているときよりも、目標車間時間Ttを長くすることで、適度な車間時間THWを確保しつつ、交通効率の低下を抑制することができる。
(5)本実施形態の隊列走行制御装置は、他車両Aと通信不可能であると判断したときには、マニュアル操作が行われていると判断したときよりも、目標車間時間Ttを長くする。
このように、他車両Aと通信不可能であるときには、マニュアル操作が行われているときよりも、目標車間時間Ttを長くすることで、適度な車間時間THWを確保しつつ、交通効率の低下を抑制することができる。
以上、限られた数の実施形態を参照しながら説明したが、権利範囲はそれらに限定されるものではなく、上記の開示に基づく実施形態の改変は、当業者にとって自明のことである。また、各実施形態は、任意に組み合わせて採用することができる。
11 CACCスイッチ
12 車輪速センサ
13 周辺状況認識装置
14 通信装置
15 ナビゲーションシステム
16 コントローラ
20 駆動力制御装置
50 ブレーキ制御装置

Claims (11)

  1. 同一車線上の複数の車両と隊列を形成して走行する隊列走行制御装置において、
    先行車両に追従するために自車両の加減速度を制御する走行制御部と、
    前記隊列内における複数の車両によって車群を編成する車群編成部と、
    前記車群編成部が編成した車群同士の間に対して隣接車線から他車両が割り込んできたことを判断する割り込み判断部と、を備え、
    前記車群編成部は、
    前記割り込み判断部で他車両が割り込んできたと判断したときに、前記他車両を前側の前記車群に連結して再編成することを特徴とする隊列走行制御装置。
  2. 前記車群編成部は、
    前記他車両を連結することで、前記車群に属する車両台数が、予め定めた上限台数を上回る場合は、前記車群を分割して再編成することを特徴とする請求項1に記載の隊列走行制御装置。
  3. 前記車群編成部は、
    前記他車両を連結してから予め定めた時間が経過したときに、前記車群を分割して再編成することを特徴とする請求項2に記載の隊列走行制御装置。
  4. 前記走行制御部は、
    前記車群編成部で編成した車群同士の車間距離が、車群内における各車両同士の車間距離よりも広くなるように、自車両の加減速度を制御することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の隊列走行制御装置。
  5. 先行車両に対する目標車間時間を設定する目標車間時間設定部を備え、
    前記走行制御部は、
    前記目標車間時間設定部で設定した目標車間時間を実現するために、自車両の加減速度を制御することにより車間時間制御を行い、
    前記目標車間時間設定部は、
    自車両が前記車群内の先頭車両を除く後続車両であるときには、予め定めた後続車両用目標車間時間を設定し、自車両が前記車群内の先頭車両であるときには、前記後続車両用目標車間時間よりも長い範囲で、予め定めた先頭車両用目標車間時間を設定することを特徴とする請求項4に記載の隊列走行制御装置。
  6. 予め定めた車速を維持するために、自車両の加減速度を制御することを定速走行制御と定義し、運転者が自らの加減速操作によって自車両の加減速度を調整することをマニュアル操作と定義し、
    前記他車両と通信可能であるか否かを判断し、前記他車両と通信可能であると判断したときに、前記他車両との通信により、前記他車両で、前記車間時間制御、前記定速走行制御、及び前記マニュアル操作のうち、何れが行われているかを判断する他車両状態判断部と、を備え、
    前記目標車間時間設定部は、
    前記他車両に割り込まれた後側の前記車群に属する先頭車両の目標車間時間を、前記他車両状態判断部の判断結果に応じて設定することを特徴とする請求項5に記載の隊列走行制御装置。
  7. 前記目標車間時間設定部は、
    前記他車両状態判断部が前記他車両で前記定速走行制御か前記マニュアル操作が行われていると判断したとき、又は前記他車両と通信不可能であると判断したときには、前記目標車間時間を、前記先頭車両用目標車間時間よりも短くすることを特徴とする請求項6に記載の隊列走行制御装置。
  8. 前記目標車間時間設定部は、
    前記他車両状態判断部が前記他車両で前記定速走行制御が行われていると判断したときには、前記目標車間時間を、前記後続車両用目標車間時間よりも長くすることを特徴とする請求項7に記載の隊列走行制御装置。
  9. 前記目標車間時間設定部は、
    前記他車両状態判断部が前記他車両で前記マニュアル操作が行われていると判断したときには、前記定速走行制御が行われていると判断したときよりも、前記目標車間時間を長くすることを特徴とする請求項7又は8に記載の隊列走行制御装置。
  10. 前記目標車間時間設定部は、
    前記他車両状態判断部が前記他車両と通信不可能であると判断したときには、前記マニュアル操作が行われていると判断したときよりも、前記目標車間時間を長くすることを特徴とする請求項7〜9の何れか一項に記載の隊列走行制御装置。
  11. 同一車線上の複数の車両と隊列を形成して走行する際に、
    先行車両に追従するために自車両の加減速度を制御し、
    前記隊列内における複数の車両によって車群を編成し、前記車群同士の間に対して隣接車線から他車両が割り込んできたら、前記他車両を前側の前記車群に連結して再編成することを特徴とする隊列走行制御方法。
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