JP2015022066A - 地図情報処理装置 - Google Patents

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弘記 山下
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Abstract

【課題】地番地図に基づく情報及び住宅地図に基づく情報を用いた種々の検索が容易に行えるようにした地図情報処理装置を提供する。
【解決手段】筆界ポリゴンデータと地番文字データとを含む地番地図データと、行政界データと建物データと行政界名データと居住者名データとを含む住宅地図データとを記憶する地図データベースを備える。地図要求受付手段は、利用者により指定された地域の地図要求を受け付ける。合成地図提供手段は、受け付けた地域の地番地図と、受け付けた地域の住宅地図とを、位置合わせして重ね合わせた合成地図を生成して利用者に提供する。検索要求受付手段は、利用者からの地番地図に基づく情報または住宅地図に基づく情報を伴う検索要求を受け付ける。検索手段は、検索要求受付手段で受け付けた検索要求に応じた処理を実行し、検索結果を利用者に提供する。
【選択図】図1

Description

この発明は、地図情報の提供及び地図情報に基づく情報の検索及び提供を行う地図情報処理装置に関する。
我が国には、住居表示(住所)と地番という2種類の国土管理基準が存在する。住居表示は、行政区分に基づいて土地や建物毎に設定される管理名称であり、土地や建物を最小の構成要素とした住宅地図に表記されて、日常生活の種々の場面で使用される。
一方、地番は、法務局によって土地の区画毎に設定される管理番号であり、登記簿上、一筆の土地毎に付けられる番号である。地番は、区画を最小の構成要素とした公図(不動産登記法第14条第1項に規定する地図及び同法第14条第4項に規定する地図に準ずる図面)により管理され、土地取引や土地利用の場面で使用される。
しかしながら、住居表示に対応する行政区分と地番に対応する土地の区画(筆界に対応)とは、必ずしも同じ領域となっておらず、全てが1対1に対応している訳ではない。このため、従来は、土地取引や土地利用などの場合において、住宅地図上に特に地番が記載されている特殊な地図を用いて、住宅地図から地番を特定することが行われているが、地番に対応する土地の区画(筆界)が記載されているわけではないので、住居表示から必要な地番を特定するのに困難が生じていた。
この問題点に鑑み、特許文献1(特開2005-99540号公報)には、公図を親番の単位で分割してポリゴン化して、地番に対応する土地の区画の領域を明確にした地番地図が提案されている。そして、この特許文献1においては、地番地図と住宅地図を重ね合わせた電子地図を提供することが記載されている。この地番地図と住宅地図を重ね合わせた電子地図を表示画面において見ることで、住居表示と地番との対応関係を一目で把握することができる。
特開2005−99540号公報
しかしながら、特許文献1では、地番地図と住宅地図を重ね合わせた電子地図を表示し、この電子地図を利用者が目視することで、利用者自身が住居表示と地番との対応関係を確認する必要があり、使い勝手が悪い。
すなわち、特許文献1では、住居表示と地番との対応関係を目視して確認することができるだけであり、指定した地番に対応する住所、居住者名あるいは所有者を検索したり、また、指定した住所や建物に対応する地番を検索して表示したり、その地番の土地の所有者を検索したりすることができなかった。
この発明は、以上の点に鑑み、地番地図に基づく情報及び住宅地図に基づく情報を用いた種々の検索が容易に行えるようにした地図情報処理装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項1の発明は、
筆界ポリゴンデータと地番文字データとを含む地番地図データと、行政界データと建物データと行政界名データと居住者名データとを含む住宅地図データと、を記憶する地図データベースと、
利用者により指定された地域の地図要求を受け付ける地図要求受付手段と、
前記地図要求受付手段で受け付けた前記地域の前記地番地図データによる地番地図と、前記地図要求受付手段で受け付けた前記地域の前記住宅地図データによる住宅地図とを、位置合わせして重ね合わせた合成地図を生成して前記利用者に提供する合成地図提供手段と、
前記合成地図の提供を受けた利用者からの、前記地番地図に基づく情報または前記住宅地図に基づく情報を伴う検索要求を受け付ける検索要求受付手段と、
前記検索要求受付手段で受け付けた前記検索要求に応じた処理を実行し、検索結果を前記利用者に提供する検索手段と、
を備えることを特徴とする地図情報処理装置を提供する。
上述の構成の請求項1の発明によれば、利用者は、指定した地域の住宅地図と地番地図とを重ね合わせた合成地図の提供を受けることができるだけでなく、地番地図に基づく情報または住宅地図に基づく情報を伴う検索要求をすることにより、その検索要求に応じた種々の検索結果を得ることができる。
この発明によれば、地番地図に基づく情報及び住宅地図に基づく情報を用いた種々の検索が容易に行えるようにした地図情報処理装置を提供することができる。
この発明による地図情報処理装置の実施形態のシステム構成例を示す図である。 図1のシステムにおける地図情報処理サーバのハードウエア構成例を示すブロック図である。 図2の例の地図情報処理サーバが備える地図データベースを説明するための図である。 この発明による地図情報処理装置の実施形態が備える地番地図データを説明するための図である。 この発明による地図情報処理装置の実施形態が備える住宅地図データを説明するための図である。 この発明による地図情報処理装置の実施形態における電子住宅地図、電子地番地図及び電子合成地図の例を示す図である。 この発明による地図情報処理装置の実施形態が備える検索項目メニュー一覧の例を示す図である。 この発明による地図情報処理装置の実施形態における検索処理の結果の一例を示す図である。 この発明による地図情報処理装置の実施形態における検索処理の結果の一例を示す図である。 この発明による地図情報処理装置の実施形態における検索処理の結果の一例を示す図である。 この発明による地図情報処理装置の実施形態における検索処理の動作例を説明するためのシーケンス図である。 この発明による地図情報処理装置の実施形態における検索処理の動作例を説明するためのシーケンス図である。 この発明による地図情報処理装置の実施形態における検索処理の一例を説明するために用いる図である。 この発明による地図情報処理装置の実施形態における検索処理の結果の一例を示す図である。 この発明による地図情報処理装置の実施形態における検索処理の動作例を説明するためのフローチャートを示す図である。 この発明による地図情報処理装置の実施形態における検索処理の動作例を説明するためのフローチャートの一部を示す図である。 この発明による地図情報処理装置の実施形態における検索処理の動作例を説明するためのフローチャートの一部を示す図である。 この発明による地図情報処理装置の実施形態における検索処理の結果の一例を示す図である。 この発明による地図情報処理装置の他の実施形態を説明するために用いる図である。
以下、この発明による地図情報処理装置の実施形態を、図を参照しながら説明する。図1は、この発明による地図情報処理装置の実施形態を含む通信システムの構成例を示すものである。すなわち、図1に示す例の通信システムは、例えばインターネットからなる通信ネットワーク5を通じて、この発明の実施形態の地図情報処理装置を構成する、地図情報処理サーバ1と、ユーザ端末装置2と、不動産登記情報提供サーバ3と、電話番号提供サーバ4とが互いに接続されるように構成されている。
ユーザ端末装置2は、地図情報処理サーバ1に対するクライアント装置であり、例えばパーソナルコンピュータからなり、電子地図画像を表示するための表示画面を有する表示装置を備えている。このユーザ端末装置2には、地図情報処理サーバ1から、地図情報処理支援アプリケーションプログラムが、通信ネットワーク5を通じて予めダウンロードされてインストールされている。ユーザ端末装置2は、地図情報処理サーバ1の後述するような地図情報提供サービス及び検索サービスを受ける際には、この地図情報処理支援アプリケーションプログラムを起動させて、地図情報処理サーバ1と協働して処理を行うものである。
不動産登記情報提供サーバ3は、例えばコンピュータにより構成され、登記情報データベース3DBを備える。この登記情報データベース3DBには、地番で示される区画(筆界)の土地の所有者や当該土地に建つ家屋の家屋番号などの情報を含む土地の登記簿の電子データと、家屋番号に対応する所有者などの情報を含む家屋番号の登記簿の電子データなどが格納されている。不動産登記情報提供サーバ3は、地番の情報を含む検索要求を受け取った時に、当該地番の土地や、当該地番により特定される家屋の所有者名、その住所などの所有者情報を検索結果として、検索要求してきた相手に返す機能を備えている。
電話番号提供サーバ4は、例えばコンピュータにより構成され、電話番号とその所有者名との対応データを格納する電話番号データベース4DBを備える。電話番号提供サーバ4は、所有者名を含む検索要求を受け取った時に、当該所有者名に対応する電話番号を検索結果として、検索要求してきた相手に返す機能を備えている。なお、電話番号データベース4DBには、電話番号の所有者名に対応する住所を格納しておいてもよい。
[実施形態の地図情報処理サーバ1の構成例]
地図情報処理サーバ1は、この例では、図2に示すような構成を備える。すなわち、この例の地図情報処理サーバ1は、コンピュータにより構成される制御部101に対して、システムバス100を通じて、地図データベース1DB、通信インターフェース102、ユーザ要求受付部103、電子地図生成部104、検索用前処理部105、検索部106、提供情報生成部107のそれぞれが接続されて構成されている。検索部106は、この実施形態では、所有者情報取得部108と、電話番号取得部109とを備える。
地図データベース1DBは、図3に示すように、地番地図データ11と、最新住宅地図データ12と、過去住宅地図データ13と、その他のデータ14とを格納している。
地番地図データ11は、2層のレイヤのデータ構造を有するものである。図4は、この地番地図データのデータ構造を説明するための図であり、地番地図データ11は、図4(A)に示すような筆界ポリゴンデータ(レイヤ)111と、図4(B)に示すような地番文字データ(レイヤ)112とからなる。筆界ポリゴンデータ111は、地番に対応する土地の区画のそれぞれをポリゴン化し、そのポリゴンを地形座標(緯度経度座標)と関連付けした筆界ポリゴンの群のデータからなる。ここで、電子地図上では、地番に対応する土地の区画のそれぞれをポリゴン化するとは、各地番に対応する区画の土地の境界を閉図形化することをいう。
地番文字データ112は、それぞれの筆界ポリゴンの地形座標(緯度経度情報)と関連付けされた地番文字のデータからなる。地番文字は、各筆界ポリゴンの例えば中心部に配置される。
この図4(A)及び(B)に示した地番地図データ11を構成する筆界ポリゴンデータ111と地番文字データ112とが合成されることで、例えば図6(B)に示すような表示例となる電子地番地図11MPが生成される。
最新住宅地図データ12は、最も近時に更新された最新の住宅地図のデータである。過去住宅地図データは、更新前の過去の住宅地図のデータからなる。住宅地図のデータは、毎年更新され、当該年度の住宅地図のデータが最新住宅地図データ12であり、それより以前の過去の複数年度分の過去の住宅地図のデータが、過去住宅地図データ13として地図データベース1DBに格納されている。
最新住宅地図データ12及び過去住宅地図データ13は、同じデータ構造を有し、この例では、図5に示すような5層のレイヤのデータ構造となっている。すなわち、住宅地図データは、図5(A)に示すような行政界データ(レイヤ)121と、図5(B)に示すような道路データ(レイヤ)122と、図5(C)に示すような建物データ(レイヤ)123と、図5(D)に示すような行政界名データ(レイヤ)124と、図5(E)に示すような居住者名データ(レイヤ)125と、からなる。
行政界データ121は、市区町村、大字、字丁目、街区などの行政界をポリゴン化し、そのポリゴンを地形座標(緯度経度座標)と関連付けした行政界ポリゴンの群のデータからなる。図5(A)の例では、2つの行政界ポリゴンが記されている。
道路データ122は、道路をポリゴン化し、そのポリゴンを地形座標(緯度経度座標)と関連付けした道路ポリゴンの群のデータからなる。図5(B)の例では、左右に延びる1本の道路に交差する2本の道路と、細い脇道が記されている。
建物データ123は、建物をポリゴン化した建物ポリゴンの群のデータからなる。建物ポリゴンには、地形座標情報(緯度経度座標)、その建物の住所を特定する情報(住居番号等)及びその建物ポリゴンを識別する識別情報が属性情報として関連付けられている。図5(C)の例では、8つの建物ポリゴンが記されている。
行政界名データ124は、行政界データのそれぞれの行政界ポリゴンに設定されたものであって、地形座標(緯度経度座標)と関連付けされた行政界名の文字の群のデータからなる。図5(D)の例では、図5(A)に示した2つの行政界のそれぞれに対して、「A町」、「B町」という行政界名が記されている。なお、行政界名データ124には、住所コード、住所名称、郵便番号のデータを含むものである。
居住者名データ125は、建物データ123のそれぞれの建物ポリゴンに設定されたものであって、地形座標(緯度経度座標)と関連付けされた居住者名の文字の群のデータからなる。この場合、居住者名は、建物名の場合もあり、図5(E)の例では、「佐藤」、「中山」、「吉田」などの個人の居住者名及び「メゾンA」という建物名が記されている。
以上の図5(A)〜(E)に示した最新住宅地図データ12、過去住宅地図データ13を構成する行政界データ121と道路データ122と建物データ123と行政界名データ124と居住者名データ125とが合成されることで、例えば図6(A)に示すような表示例となる電子最新住宅地図12MPまたは電子過去住宅地図13MPが生成される。
そして、電子地番地図と電子最新住宅地図12MPまたは電子過去住宅地図13MPとが、位置合わせされるように、最新住宅地図データと過去住宅地図データとが合成されることにより、例えば図6(C)に示すような表示例となる電子住宅地番合成地図(以下、電子合成地図という)15MPが生成される。
次に、図2において、通信インターフェース102は、通信ネットワーク5に接続されて、地図情報処理サーバ1等と通信するためのインターフェースである。
ユーザ要求受付部103は、ユーザ端末装置2から送られてくる地図取得要求や、検索要求を、通信インターフェース102を通じて受信して、受け付ける。そして、受け付けた地図取得要求や、検索要求を制御部101に渡す。制御部101は、後述するように、受け取った各種要求に応じた処理を実行する。
電子地図生成部104は、地図データベース1DBに格納されている最新住宅地図データ12や過去住宅地図データ13から電子住宅地図の情報を生成し、地番地図データ11から電子地番地図の情報を生成する。また、電子地図生成部104は、最新住宅地図データ12や過去住宅地図データ13と地番地図データ11とを合成することで、電子合成地図の情報を生成する。
検索用前処理部105は、後述する各種の検索項目のうち、検索に当たって前処理が必要な場合の前処理を実行する。この検索用前処理部105における前処理は、最新住宅地図データと、過去住宅地図データとの差分(建物ポリゴン及び居住者名の違い)を検出する処理である。この検索用前処理部105における前処理の詳細例については後述する。
検索部106は、ユーザ要求受付部103で受け付けた検索要求に応じた検索を実行して、その検索結果を提供情報生成部107に転送する。後述するように、検索部106は、ユーザ要求受付部103で受け付けた検索要求の項目によっては、検索用前処理部105での検索用前処理の結果に対する利用者の指示入力を待って検索を実行する場合もある。
検索部106の所有者情報取得部108は、ユーザ要求受付部103で受け付けた検索要求が、土地や家屋の所有者の情報を要求するものであった場合に、不動産登記情報提供サーバ3にアクセスして、目的とする土地や家屋の所有者の情報を、当該不動産登記情報提供サーバ3から取得する。
また、検索部106の電話番号取得部109は、所有者情報取得部108で取得した所有者の情報のうちの所有者名を用いて、電話番号提供サーバ4にアクセスし、その所有者の連絡先の電話番号を、当該電話番号提供サーバ4から取得する。
提供情報生成部107は、利用者の要求に応じて生成した電子地図データや、検索部106における検索結果の情報を含む提供情報を生成し、通信インターフェース102を通じて、要求をしてきたユーザ端末装置2に供給する。
なお、図2において、ユーザ要求受付部103、電子地図生成部104、検索用前処理部105、検索部106、提供情報生成部107は、それぞれの機能を行うハードウエア手段として構成することができるが、制御部101が、それらの機能をソフトウエアプログラムによるソフトウエア機能手段として実現するように構成することもできる。
[地図情報処理サーバ1の提供サービスと、その動作]
この実施形態の地図情報処理サーバ1は、ユーザ端末装置2に対して、電子住宅地図、電子地番地図、電子合成地図を提供する電子地図提供サービスと、地図に基づく情報を用いた検索サービスとを提供することができるように構成されている。前述したように、ユーザ端末装置2は、この地図情報処理サーバ1のサービスを受けるための支援アプリケーションプログラムを予め格納して、地図情報処理サーバ1と連携して、上記のサービスの提供を受けることができるように構成されている。
この実施形態では、ユーザ端末装置2では、前述した支援アプリケーションプログラムが起動されると、その表示画面に、図7に示すようなサービス機能項目の一覧が表示される。
この図7に示すように、電子地図提供サービスにおいては、利用者は、ユーザ端末装置2において、電子最新住宅地図、電子過去住宅地図、電子地番地図、電子合成地図のそれぞれの取得要求をすることができる。電子過去住宅地図の取得要求の際には、その年度を指定することができる。なお、取得要求する際には、利用者は、地図を取得した地域範囲を指定するが、その指定の方法としては、地図の地域範囲を直接的に指定する方法のみならず、特定の住所、特定の地番を中心とした縮尺に応じた所定の地域とする方法を用いることもできる。
また、電子合成地図の取得要求は、年度を指定しない場合には、電子最新住宅地図と電子地番地図との電子合成地図の要求となるが、年度を指定することで、その年度の電子過去住宅地図と電子地番地図との電子合成地図を取得要求することもできる。
地図情報処理サーバ1は、ユーザ端末装置2から、通信ネットワーク5を通じてこれらの地図取得要求を受けた時には、電子地図生成部104で、地図取得要求で指定された電子地図を生成し、提供情報生成部107に渡す。提供情報生成部107は、受け取った電子地図の情報を、通信インターフェース102を通じ、通信ネットワーク5を通じて、ユーザ端末装置2に送る。
ユーザ端末装置2では、表示装置の表示画面に、地図情報処理サーバ1から受け取った電子地図を表示する。利用者は、ユーザ端末装置2において、その電子地図を、後述する検索要求のために用いたり、用紙にプリントアウトして利用したりすることができる。
次に、検索サービスは、この実施形態では、地番地図に基づく情報(例えば地番)を用いた検索及び住宅地図に基づく情報(例えば行政界名(住所等)や建物ポリゴン)を用いた検索が可能である。すなわち、電子合成地図を構成する地番地図と住宅地図のいずれからでも検索が可能である。また、この実施形態では、予め特別の検索サービスとして、図7に示すように、「空き地所有者」の検索、「リフォーム支援」の検索、「耐震チェック支援」の検索が用意されている。
なお、地番地図データ11は、この例では、更新されて、常に最新のものが地図データベースIDBに格納されるようにされている。また、検索に用いる電子住宅地図としては、通常は、最新住宅地図データ12による電子最新住宅地図が用いられる。ただし、前記の特別の検索サービスとしての「リフォーム支援」の検索及び「耐震チェック支援」の検索においては、後述するように、最新住宅地図データ12と、特定年度の過去住宅地図データ13とが用いられる。なお、過去住宅地図データの特定年度は、後述するように、利用者が指定することができる場合と、検索サービスに応じて特定された年度が自動的に設定される場合とがある。
[検索項目「地番→住所」の動作]
図7の例において、検索項目の「地番→住所」は、地番から、当該地番に対応する筆界の住所(行政界名称)を検索するように要求するものである。利用者は、地番の指定を、ユーザ端末装置2の表示画面に表示されている電子地番地図あるいは電子合成地図(電子最新住宅地図と電子地番地図とを合成したもの)において行うことができる。この実施形態では、この検索項目「地番→住所」の検索要求は、指定された地番に対応する筆界に存在する建物の居住者名及びその住所の検索の要求を含むものとしている。
利用者が、ユーザ端末装置2の表示画面に表示されている図7の検索項目の一覧メニューから検索項目の「地番→住所」を選択すると、ユーザ端末装置2の表示画面には、必要な地図範囲の指定をするための情報の入力を促すメッセージが表示されるので、そのメッセージに応じて、利用者は、地図範囲を指定するための情報を入力する。地図情報処理サーバ1は、ユーザ端末装置2から地図範囲を指定するための情報を受信すると、指定された地図範囲の電子地番地図あるいは電子合成地図を送る。この例では、電子合成地図が送られるものとする。したがって、ユーザ端末装置2の表示画面には、その電子合成地図が表示される。
この状態で、利用者が、ユーザ端末装置2の表示画面に表示されている電子合成地図において、特定の地番の筆界(筆界ポリゴン)の中を、例えばマウスなどのポインティングデバイスで、クリックなどの指示操作をすると、ユーザ端末装置2は、その指示操作された筆界の地番を含む検索要求を、地図情報処理サーバ1に送る。
地図情報処理サーバ1では、検索部106において、受け取った検索要求に含まれる地番に対応する地番地図データ11における筆界ポリゴンと、電子合成地図上において領域的に重なる、最新住宅地図データ12の行政界ポリゴンを検索する。また、この例においては、検索部106は、指定された地番に対応する筆界ポリゴンと重なる建物ポリゴンをも検索する。
そして、検索部106は、検索の結果として得られた行政界ポリゴンに対応する住所を、最新住宅地図データ12から取得する。また、検索部106は、検索の結果として指定された地番に対応する筆界ポリゴンと重なる建物ポリゴンが取得したときには、その建物ポリゴンに対応する居住者名及び住所を、最新住宅地図データ12から取得する。そして、提供情報生成部107は、図8に示すような、検索指示された地番と、対応する住所と、対応する居住者名などとの対応表のデータを生成して、ユーザ端末装置2に供給する。
ユーザ端末装置2は、これを受け取ると、図8の検索結果の地番と住所と居住者名などとの対応表を表示画面に表示する。利用者は、例えばこの対応表をプリントアウトして用紙に印刷して利用することができる。なお、図8の例は、図6(B)の電子地番地図または図6(C)の電子合成地図において、地番「9−2」の領域(筆界ポリゴンの領域)を利用者がクリックした場合の検索結果である。
なお、上述の説明では、利用者は、検索項目「地番→住所」における地番の指定を、ユーザ端末装置2の表示画面に表示されている電子地番地図あるいは電子合成地図(電子最新住宅地図と電子地番地図とを合成したもの)において行うようにしたが、地番は、文字入力などにより、直接的に指定してもよい。その場合には、地図情報処理サーバ1では、検索部106において、指定された地番により地番地図データを検索して、対応する筆界ポリゴンを抽出する。そして、その抽出した筆界ポリゴンと、電子合成地図上において領域的に重なる、最新住宅地図データ12の行政界ポリゴン、さらには建物ポリゴンを検索することで、上述と同様にして、地番に対応する住所や居住者名を取得するようにすることができる。
[検索項目「住所→地番」の動作]
図7の例において、検索項目の「住所→地番」は、住所から、当該住所に対応する地番を検索するように要求するものである。利用者は、検索項目「住所→地番」における住所の指定を、文字入力などにより、直接的に指定することができる。また、利用者は、検索項目「住所→地番」における住所の指定を、ユーザ端末装置2の表示画面に表示されている電子最新住宅地図あるいは電子合成地図(電子最新住宅地図と電子地番地図とを合成したもの)において行うこともできる。
利用者が、住所を入力あるいは住所地を指定すると、ユーザ端末装置2は、その入力された、あるいは指示操作された住所を含む検索要求を、地図情報処理サーバ1に送る。地図情報処理サーバ1では、検索部106において、受け取った検索要求に含まれる住所に対応する最新住宅地図データ12における行政界ポリゴンと電子合成地図上において領域的に重なる、地番地図データ11における筆界ポリゴンを検索する。また、この例においては、検索部106は、指定された住所の行政界ポリゴンに存在する建物ポリゴンをも検索する。
そして、検索部106は、検索の結果として得られた筆界ポリゴンに対応する地番を、地番地図データ11から取得する。また、検索部106は、検索の結果として指定された住所の行政界ポリゴンに建物ポリゴンの情報が検出されたときには、その建物ポリゴンに対応する居住者名及び住所を、最新住宅地図データ12から取得する。そして、提供情報生成部107は、図9に示すような、検索指示された住所と、対応する地番と、対応する居住者名などとの対応表のデータを生成して、ユーザ端末装置2に供給する。
[検索項目「建物→地番」の動作]
また、図7の例において、検索項目の「建物→地番」は、ユーザ端末装置の表示画面の電子住宅地図に表示されている建物を指定して、その建物が建っている土地の地番を検索するように要求するものである。利用者は、建物の指定を、ユーザ端末装置2の表示画面に表示されている電子最新住宅地図)あるいは電子合成地図(電子最新住宅地図と電子地番地図とを合成したもの)において行うことができる。
利用者が、当該検索項目を選択し、地図範囲を指定して、地図情報処理サーバ1にアクセスすると、地図情報処理サーバ1からは、指定された地図範囲の電子地番地図あるいは電子合成地図が送られてくる。この例では、電子合成地図が送られてくるものとする。したがって、ユーザ端末装置2の表示画面には、その電子合成地図が表示される。
この状態で、利用者が、ユーザ端末装置2の表示画面に表示されている電子合成地図において、特定の建物ポリゴンの中を、例えばマウスなどのポインティングデバイスで、クリックなどの指示操作をすると、ユーザ端末装置2は、その指示操作された建物ポリゴンを特定する識別情報を含む検索要求を、地図情報処理サーバ1に送る。
地図情報処理サーバ1では、検索部106において、受け取った検索要求に含まれる建物ポリゴンを特定する識別情報により最新住宅地図データ12を検索して、対応する建物ポリゴンデータを抽出する。次に、この抽出した建物ポリゴンデータで特定される建物ポリゴンと、電子合成地図上において領域的に重なる、地番地図データ11の筆界ポリゴンを検索する。そして、検索部106は、検索の結果として得られた筆界ポリゴンに対応する地番を、地番地図データ11から取得する。そして、提供情報生成部107は、図10に示すような、検索指示された建物名(居住者名)と、対応する地番との対応表のデータを生成して、ユーザ端末装置2に供給する。なお、提供情報生成部107は、検索指示された建物名(居住者名)と、対応する地番との対応表に、その建物の住所を追加してもよい。
ユーザ端末装置2は、これを受け取ると、図10に示すような、検索結果の居住者名と地番との対応表を表示画面に表示する。利用者は、例えばこの対応表をプリントアウトして用紙に印刷して利用することができる。利用者は、この対応表が印刷された用紙を携帯して、登記所に行き、登記簿の閲覧やコピーの請求をする際の資料として利用することができる。なお、図10の例は、図6(A)の電子住宅地図または図6(C)の電子合成地図において、居住者名「吉田」の建物ポリゴンの領域を利用者がクリックした場合の検索結果の例である。
[検索項目「地番→土地所有者」の動作]
次に、図7の例において、検索項目の「地番→土地所有者」は、電子地番地図に表示されている地番を指定して、その地番の土地の所有者を検索するように要求するものである。この検索要求については、地図情報処理サーバ1は、不動産登記情報提供サーバ3と、電話番号提供サーバ4との支援を受けて、利用者に検索結果を提供するようにする。
この検索項目の「地番→土地所有者」が、ユーザ端末装置2で利用者により選択された場合における地図情報処理サーバ1、ユーザ端末装置2、不動産登記情報提供サーバ3及び電話番号提供サーバ4のそれぞれ連係動作を、図11のシーケンス図を用いて説明する。
利用者が、ユーザ端末装置2の表示画面に表示されている図7の検索項目の一覧メニューから検索項目の「地番→土地所有者」を選択すると、ユーザ端末装置2の表示画面には、必要な地図範囲の指定をするための情報の入力を促すメッセージが表示されるので、そのメッセージに応じて、利用者は地図範囲を指定するための情報を入力する。この時の入力情報としては、地番でもよいし、住所や町名などであってもよい。そして、利用者がその入力をして、実行指示をすると、ユーザ端末装置2は、地図範囲の指定情報を伴う「地番→土地所有者」の検索要求を地図情報処理サーバ1に送る。
地図情報処理サーバ1は、この検索要求を受け付けると、電子地図生成部104において、指定された地図範囲の電子合成地図データを生成して、ユーザ端末装置2に送る。
ユーザ端末装置2は、この電子合成地図データを受信して、表示画面に電子合成地図を表示する。ユーザ端末装置2の利用者は、この表示画面の電子合成地図において、所有者の検索を要求する地番の領域(筆界ポリゴンの領域)をクリックする。すると、ユーザ端末装置2は、そのクリックされた筆界ポリゴンに対応する地番を含めた所有者検索要求を地図情報処理サーバ1に送る。
地図情報処理サーバ1は、この所有者検索要求を受け取ると、検索部106の所有者情報取得部108が、当該所有者検索要求に含まれる地番を含めた土地の登記情報の検索要求を生成して、その検索要求を不動産登記情報提供サーバ3に送る。
不動産登記情報提供サーバ3では、この検索要求を受け取ると、当該検索要求に含まれる地番の土地の登記簿を特定し、その所有者名、住所などを含む登記情報を地図情報処理装置1に送る。
地図情報処理サーバ1の所有者情報取得部108は、この不動産登記情報提供サーバ3からの登記情報から土地の所有者情報を抽出する。そして、地図情報処理サーバ1の検索部106の電話番号取得部109は、その抽出された土地の所有者情報のうちの所有者名の情報を含めた電話番号検索要求を生成し、その電話番号検索要求を電話番号提供サーバ4に送る。
電話番号提供サーバ4は、この電話番号検索要求を受け取ると、土地の所有者名に対応する電話番号を検索し、その検索結果の電話番号を地図情報処理サーバ1に送る。なお、電話番号提供サーバ4は、土地の所有者名に対応する電話番号が複数検索された場合や対応する電話番号が検索されない場合、土地の所有者の住所と電話番号の所有者の住所とを付け合わせて電話番号を特定しても良い。
地図情報処理サーバ1は、電話番号提供サーバ4からの土地の所有者の電話番号を、電話番号取得部109で取得する。そして、地図情報処理サーバ1は、提供情報生成部107において、先に不動産登記情報提供サーバ3から取得した土地の所有者情報と、電話番号提供サーバ4から取得した土地の所有者の電話番号とを、検索要求してきたユーザ端末装置2への提供情報として生成し、通信ネットワーク5を通じて、当該ユーザ端末装置2に送る。
ユーザ端末装置2では、この土地の所有者情報及び電話番号の情報を受け取り、表示画面に、例えば図8と同様にして、地番に対応して、住所、土地所有者名、その他の所有者情報に加えて、当該所有者の連絡先である電話番号を表示する。
図7の検索項目の一覧には示さなかったが、この実施形態においては、ユーザ端末装置2からは、検索結果として得られた土地所有者が、他の土地を所有する場合を想定して、当該土地所有者の所有者名を検索子として、土地検索要求をすることができるようにしている。
そこで、図11の例においては、利用者は、ユーザ端末装置2から、検索結果として得られた土地所有者の土地検索要求を地図情報処理サーバ1に送る。
地図情報処理サーバ1の検索部16は、この土地検索要求を受け取ると、不動産登記情報提供サーバ3に、当該所有者名を検索子とした土地検索要求を送る。
不動産登記情報提供サーバ3は、この土地検索要求を受け取ると、所有者名を検索子として登記簿を検索して、同性同名の所有者名の土地の登記を検出する。そして、検出した当該所有者名義の全ての土地の地番などの登記情報を、地図情報処理サーバ1に送る。
そして、地図情報処理サーバ1は、受け取った土地の登記情報を、ユーザ端末装置2から要求された所有者名の土地の登記情報として、ユーザ端末装置2に送る。ユーザ端末装置2は、受け取った土地の地番などの登記情報を、その表示画面に表示する。
以上のようにして、ユーザ端末装置2の利用者は、地図情報処理サーバ1に対して、「地番→土地所有者」の検索要求を送ることにより、指定した地番の土地所有者の名前や住所などの所有者情報を取得することができると共に、その土地所有者の連絡先の電話番号をも取得することができる。さらに、当該所有者が所持していると推定される他の土地の情報も取得できる。したがって、利用者が例えば不動産業者の場合に、登記所に赴いて登記簿を取得しなくても、地番に対応する土地の所有者の情報を取得でき、非常に有益な情報を、簡単に取得することができる。
[検索項目「地番→家屋所有者」の動作]
次に、図7の例において、検索項目の「地番→家屋所有者」は、電子地番地図に表示されている地番を指定して、その地番の土地に建っている家屋の所有者を検索するように要求するものである。この検索要求については、地図情報処理サーバ1は、検索項目の「地番→家屋所有者」の場合と同様にして、不動産登記情報提供サーバ3と、電話番号提供サーバ4の支援を受けて、利用者に検索結果を提供するようにする。
図12に、この検索項目の「地番→家屋所有者」が、ユーザ端末装置2で利用者により選択された場合における地図情報処理サーバ1、ユーザ端末装置2、不動産登記情報提供サーバ3及び電話番号提供サーバ4のそれぞれの連係動作のシーケンス図を示す。
この図12に示すように、まず、利用者は、ユーザ端末装置2において、前述した検索項目の「地番→家屋所有者」の場合と同様にして、地図範囲を指定するための情報を入力した後、当該検索項目の検索の実行指示をする。すると、ユーザ端末装置2は、地図範囲の指定情報を伴う「地番→家屋所有者」の検索要求を地図情報処理サーバ1に送る。
図12と図11とを比較すると容易に理解されるように、その後、地図情報処理サーバ1が不動産登記情報提供サーバ3から土地の登記情報を取得するまでのシーケンスは、図11を用いて説明した「地番→土地所有者」の検索要求の場合のシーケンスと全く同様であるので、ここでは、その説明は省略する。
そして、図12の例においては、地図情報処理サーバ1の検索部106は、不動産登記情報提供サーバ3から土地の登記情報を取得すると、その土地の登記情報から、家屋番号を抽出して取得する。そして、地図情報処理サーバ1の検索部106は、取得した家屋番号を検索子として含む家屋の登記情報の検索要求を、不動産登記情報提供サーバ3に送る。
不動産登記情報提供サーバ3では、この検索要求を受け取ると、当該検索要求に含まれる家屋番号の家屋の登記簿を特定し、その家屋の所有者名、住所などを含む登記情報を地図情報処理装置1に送る。
地図情報処理サーバ1の所有者情報取得部108は、この不動産登記情報提供サーバ3からの登記情報から家屋の所有者情報を抽出する。そして、地図情報処理サーバ1の検索部106の電話番号取得部109は、その抽出された所有者情報のうちの家屋の所有者名の情報を含めた電話番号検索要求を生成し、その電話番号検索要求を電話番号提供サーバ4に送る。
電話番号提供サーバ4は、この電話番号検索要求を受け取ると、家屋の所有者名に対応する電話番号を検索し、その検索結果の電話番号を地図情報処理サーバ1に送る。
地図情報処理サーバ1は、電話番号提供サーバ4からの家屋の所有者の電話番号を、電話番号取得部109で取得する。そして、地図情報処理サーバ1は、提供情報生成部107において、先に不動産登記情報提供サーバ3から取得した家屋の所有者情報と、電話番号提供サーバ4から取得した家屋の所有者の電話番号とを、検索要求してきたユーザ端末装置2への提供情報として生成し、通信ネットワーク5を通じて、当該ユーザ端末装置2に送る。
ユーザ端末装置2では、この家屋の所有者情報及び電話番号の情報を受け取り、表示画面に、例えば図8と同様にして、地番に対応して、家屋の所有者名、住所、その他の所有者情報に加えて、当該所有者の連絡先である電話番号を表示する。
以上のようにして、ユーザ端末装置2の利用者は、地図情報処理サーバ1に対して、「地番→家屋所有者」の検索要求を送ることにより、指定した地番の家屋の所有者の名前や住所などの所有者情報を取得することができると共に、その家屋所有者の連絡先の電話番号をも取得することができる。したがって、利用者が例えば不動産業者の場合に、登記所に赴いて登記簿を取得しなくても、地番に対応する家屋の所有者の情報を取得でき、非常に有益な情報を、簡単に取得することができる。
[検索項目「空き地の所有者」の動作]
次に、図7の例において、検索項目の「空き地の所有者」は、電子住宅地図に表示されている空き地ポリゴンを指定して、その空き地の土地の所有者を検索するように要求するものである。この検索項目「空き地の所有者」のために、地図情報処理サーバ1の最新住宅地図データ12には、空き地をポリゴン化した最新住宅地図データを含む。
そして、地図情報処理サーバ1は、ユーザ端末装置2から、この検索項目「空き地の所有者」の検索要求を受けた時には、その空き地をポリゴン化したデータを含む最新住宅地図データ12と地番地図データ11とを合成して、図13に示すような電子合成地図のデータを生成して、ユーザ端末装置2に送るようにする。なお、電子合成地図のデータではなく、空き地がポリゴン化されている最新住宅地図データを、地図情報処理サーバ1が送るようにしてもよい。
図13の例においては、空き地ポリゴン201は、太線枠で示してある。なお、表示画面上に表示された電子合成地図においては、図13と同様に、太線枠で空き地ポリゴンを示してもよいが、より見やすくするために、空き地ポリゴンの領域を、他と区別できる特定の色を付して半透明表示するようにしてもよい。ユーザ端末装置2の利用者は、この電子合成地図を表示画面に表示して、その電子合成地図から、所有者を知りたい特定の空き地ポリゴンを指定して、その土地所有者の検索要求を地図情報処理サーバ1に送ることができる。
この検索項目「空き地の所有者」の検索要求を受けた時の地図情報処理サーバ1における処理動作を、図15のフローチャートを参照しながら説明する。この図15のフローチャートに示す各ステップの処理は、図2に示した地図情報処理サーバ1の構成において、制御部101が、ユーザ要求受付部103、電子地図生成部104、検索用前処理部105、検索部106、提供情報生成部107のそれぞれの機能をソフトウエアプログラムによるソフトウエア機能手段として実行する場合として説明する。
地図情報処理サーバ1の制御部101は、通信ネットワーク5を通じたユーザ端末装置2からの検索項目「空き地の所有者」の検索要求を受けたか否か判別し(ステップS101)、受けてはいないと判別したときには、その他の処理を実行し(ステップS102)、その後、このステップS101に処理を戻す。なお、この検索要求に、検索する地図範囲の指定情報が含まれているのは、前述の他の検索の場合と同様である。
ステップS101で、ユーザ端末装置2からの検索項目「空き地の所有者」の検索要求を受けたと判別したときには、制御部101は、指定された地図範囲について、この例では、空き地がポリゴン化されている最新住宅地図データ12と、地番地図データ11とを合成して、合成地図データを生成し、その合成地図データをユーザ端末装置2に送信する(ステップS103)。
次に、制御部101は、ユーザ端末装置2から、空き地ポリゴンを特定するための情報(空き地ポリゴンの識別情報や、そのポリゴンの緯度経度の情報など)を受信したか否か判別する(ステップS104)。このステップS104で、空き地ポリゴンを特定するための情報を受信していないと判別したときには、制御部101は、ユーザ端末装置2から、中止指示が到来したか否か判別し(ステップS105)、中止指示が到来してはいないと判別したときには、処理をステップS104に戻し、中止指示が到来したと判別したときには、この処理ルーチンを終了する。
また、ステップS104で、空き地ポリゴンを特定するための情報を受信したと判別したときには、制御部101は、指定された空き地ポリゴンと重なる筆界ポリゴンを、地番地図データ11から検出し、検出した筆界ポリゴンのそれぞれに対応する地番を検出する(ステップS106)。
次に、制御部101は、ステップS106で検出した地番を含めた所有者検索要求を地図情報処理サーバ1に送る。
地図情報処理装置1は、この所有者検索要求を受け取ると、検索部106の所有者情報取得部108が、当該所有者検索要求に含まれる地番を含めた土地の登記情報の検索要求を生成して、その検索要求を不動産登記情報提供サーバ3に送る。すると、前述の図11及び図12のシーケンス図を用いて説明したように、不動産登記情報提供サーバ3では、受け取った検索要求に含まれる地番の土地の登記簿を特定し、その所有者名、住所などを含む登記情報を地図情報処理装置1に送ってくる。そこで、制御部101は、不動産登記情報提供サーバ3から受け取った登記情報から土地の所有者情報を抽出して取得する(ステップS107)。
次に、制御部101は、取得された土地の所有者情報のうちの所有者名の情報を含めた電話番号検索要求を生成して、その電話番号検索要求を電話番号提供サーバ4に送る。すると、電話番号提供サーバ4は、前述したように、その電話番号検索要求に対する検索結果として土地の所有者名に対応する電話番号を送ってくるので、制御部101は、その電話番号提供サーバ4からの土地の所有者の電話番号を受信して取得する(ステップS108)。
そして、制御部101は、ステップS107で取得した土地の所有者情報と、ステップS108で取得した当該土地の所有者の電話番号とを、検索要求してきたユーザ端末装置2に送信する(ステップS109)。
以上で、地図情報処理サーバ1は、検索項目「空き地の所有者」の検索要求がユーザ端末装置2から受けた時の動作を終了する。このとき、ユーザ端末装置2の表示画面には、例えば図14に示すように、指定された空き地の所有者のリストテーブルTBaが表示される。このリストテーブルTBaには、図14の例では、空き地に関係する地番と、当該地番の土地の所有者と、その住所、電話番号が記載されている。なお、この図14の例は、図13に示した電子合成地図における空き地ポリゴン201についての土地の所有者のリストであり、表示画面には、図13の電子合成地図の下方に、当該リストテーブルTBaが表示されるなど、電子合成地図とリストテーブルTBaとが対応して参照可能なように表示される。
以上のようにして、ユーザ端末装置2の利用者は、地図情報処理サーバ1に対して、「空き地所有者」の検索要求を送ることにより、指定した空き地の土地の所有者の名前や住所などの所有者情報を取得することができると共に、その土地所有者の連絡先の電話番号をも取得することができる。したがって、利用者が例えば当該空き地を開発しようとする不動産業者の場合に、非常に有益な情報を、簡単に取得することができる。
[検索項目「リフォーム支援」の動作]
次に、図7の例において、検索項目の「リフォーム支援」は、利用者として例えば住宅のリフォーム事業者などを想定した検索サービスであり、例えば20年以上、増改築工事が行われていない家屋の所有者を、利用者に提供する検索サービスである。
この検索項目の「リフォーム支援」においては、地図情報処理サーバ1においては、検索用前処理部105において、最新住宅地図データと、例えば20年前の過去住宅地図データとの差分を求め、20年以上増改築工事が行われていない家屋を検出する処理を行う。ここで、何年前の過去住宅地図データを用いるかは、利用者が設定することができ、20年前に限られるものではない。
そして、検索用前処理部105では、最新住宅地図データと、過去住宅地図データとの差分の演算として、特に、建物ポリゴンデータと、居住者名データとについて行うようにする。そして、差分の演算結果として、建物ポリゴン形状に変化があることが検出された場合には、その建物は、増改築が既になされたと判断することができる。また、居住者名データに変化があることが検出された場合には、家屋の所有者が変化したと判断することができる。
リフォーム事業者が必要な情報としては、基本的には、建物ポリゴン形状に変化がなかった家屋の所有者の情報であり、地図情報処理サーバ1は、当該所有者を検索して、利用者に提供する。しかし、家屋の所有者が変化した場合には、当該家屋の所有者の、リフォームについての潜在要求が変化することが推察されることから、この実施形態では、地図情報処理サーバ1は、建物ポリゴン形状に変化がなかった家屋であっても、居住者名の変化があったか否かにより、所有者をランク分けするようにしている。
したがって、この実施形態では、検索用前処理部105では、最新住宅地図データと過去住宅地図データとの差分から検出した前処理結果として、建物ポリゴン形状と居住者名の両方に変化がない建物ポリゴンの識別情報と、建物ポリゴン形状に変化はないが、居住者名に変化があった建物ポリゴンの識別情報とを、検索部106に出力する。
検索部106は、この検索用前処理部105からの前処理結果の建物ポリゴンの識別情報を受けて、電子合成地図上で、そのそれぞれの建物ポリゴンと重なる地番を、地番地図データから検索して検出する。そして、その検出した地番を用いて、図12のシーケンス図を用いて説明した検索項目「地番→家屋所有者」における動作と同様の動作を行う。これにより、地図情報処理サーバ1は、リフォーム事業者に便利な情報を提供するようにする。
この検索項目「リフォーム支援」の検索要求を受けた時の地図情報処理サーバ1における処理動作を、図16及びその続きである図17のフローチャートを参照しながら説明する。この図16及び図17のフローチャートに示す各ステップの処理は、図15の例の場合と同様に、図2に示した地図情報処理サーバ1の構成において、制御部101が、ユーザ要求受付部103、電子地図生成部104、検索用前処理部105、検索部106、提供情報生成部107のそれぞれの機能をソフトウエアプログラムによるソフトウエア機能手段として実行する場合として説明する。
地図情報処理サーバ1の制御部101は、通信ネットワーク5を通じたユーザ端末装置2からの検索項目「リフォーム支援」の検索要求を受けたか否か判別し(ステップS201)、受けてはいないと判別したときには、その他の処理を実行し(ステップS202)、その後、このステップS201に処理を戻す。なお、この検索要求に、検索する地図範囲の指定情報が含まれているのは、前述の他の検索の場合と同様である。
ステップS201で、ユーザ端末装置2からの検索項目「リフォーム支援」の検索要求を受けたと判別したときには、制御部101は、指定された地図範囲について、利用者による「20年前」などの入力に基づいて指定された年度の過去住宅地図データ13と、最新住宅地図データ12との差分演算処理を行って、建物ポリゴンの形状の変化と、居住者名の変化を検出するための処理を行う(ステップS203)。
次に、この例においては、対象となる地図範囲にある全ての建物ポリゴン及び居住者名について、その変化があるか否かのチェックを行う。そのため、制御部101は、チェックする最初の建物ポリゴン及び居住者名を指定する(ステップS204)。次に、制御部101は、指定された建物ポリゴンの形状に変化があるか否か判別する(ステップS205)。
このステップS205で、建物ポリゴンの形状に変化がないと判別したときには、制御部101は、当該建物ポリゴンに対応する居住者名に変化があるか否か判別する(ステップS206)。そして、ステップS206で、対応する居住者名に変化がないと判別したときには、制御部101は、その建物ポリゴンと重なる筆界ポリゴンを地番地図データ11から検出し、検出した筆界ポリゴンのそれぞれに対応する地番を、地番地図データから検出する。そして、当該検出した地番を、リフォーム営業支援のAランク家屋の地番として、バッファメモリに記憶する(ステップS207)。
また、ステップS206で、対応する居住者名に変化があると判別したときには、制御部101は、その建物ポリゴンと重なる筆界ポリゴンを地番地図データ11から検出し、検出した筆界ポリゴンのそれぞれに対応する地番を、地番地図データから検出する。そして、当該検出した地番を、リフォーム営業支援のBランク家屋の地番として、バッファメモリに記憶する(ステップS208)。
次に、制御部101は、対象となる全ての建物ポリゴン及び居住者名についてのチェックが終了したか否か判別し(ステップS209)、終了してはいないと判別したときには、次の建物ポリゴン及び居住者名を指定して(ステップS210)、処理をステップS205に戻し、このステップS205以降の処理を繰り返す。
また、ステップS205で、建物ポリゴンの形状に変化があると判別したときには、制御部101は、その建物は、リフォーム営業支援から除外してよいので、処理を、このステップS205からステップS209にジャンプさせ、対象となる全ての建物ポリゴン及び居住者名についてのチェックが終了したか否か判別し、終了してはいないと判別したときには、次の建物ポリゴン及び居住者名を指定して(ステップS210)、処理をステップS205に戻し、このステップS205以降の処理を繰り返す。
そして、ステップS209で、対象となる全ての建物ポリゴン及び居住者名についてのチェックが終了したと判別したときには、制御部101は、ステップS207でバッファメモリに記憶したAランク家屋の地番のそれぞれを含めた家屋番号検索要求を不動産登記情報提供サーバ3に送り、前述の図12のシーケンス図を用いて説明した検索項目「地番→家屋所有者」の場合と同様にして、不動産登記情報提供サーバ3から、Aランク家屋の全ての家屋番号を取得する(ステップS221)。
次に、取得したAランク家屋のそれぞれの家屋番号のそれぞれを含めた所有者検索要求を不動産登記情報提供サーバ3に送り、前述の図12のシーケンス図を用いて説明した検索項目「地番→家屋所有者」の場合と同様にして、不動産登記情報提供サーバ3から、Aランク家屋の全ての所有者情報を取得する(ステップS222)。
次に、制御部101は、Aランク家屋の全ての所有者情報の所有者名のそれぞれを含めた電話番号検索要求を電話番号提供サーバ4に送り、前述したようにして、電話番号提供サーバ4から、Aランク家屋の全ての所有者の電話番号を受信して取得する(ステップS223)。
次に、制御部101は、ステップS208でバッファメモリに記憶したBランク家屋の地番のそれぞれを含めた家屋番号検索要求を不動産登記情報提供サーバ3に送り、ステップS221と同様にして、不動産登記情報提供サーバ3から、Bランク家屋の全ての家屋番号を取得する(ステップS224)。
次に、取得したBランク家屋のそれぞれの家屋番号のそれぞれを含めた所有者検索要求を不動産登記情報提供サーバ3に送り、ステップS222と同様にして、不動産登記情報提供サーバ3から、Bランク家屋の全ての所有者情報を取得する(ステップS225)。
次に、制御部101は、Bランク家屋の全ての所有者情報の所有者名のそれぞれを含めた電話番号検索要求を電話番号提供サーバ4に送り、ステップS223と同様にして、電話番号提供サーバ4から、Bランク家屋の全ての所有者の電話番号を受信して取得する(ステップS226)。
そして、制御部101は、ステップS223で取得したAランクの家屋の所有者情報及び電話番号を用いて、Aランク家屋用のリフォーム営業支援リストを生成すると共に、ステップS226で取得したBランクの家屋の所有者情報及び電話番号を用いて、Bランク家屋用のリフォーム営業支援リストを生成して、検索要求してきたユーザ端末装置2に送信する(ステップS227)。
以上で、地図情報処理サーバ1は、検索項目「リフォーム支援」の検索要求がユーザ端末装置2から受けた時の動作を終了する。このとき、ユーザ端末装置2は、図18に示すように、その表示画面DSPに、利用者により指定された地図範囲の電子合成地図15MPと共に、Aランク家屋用のリフォーム営業支援リストテーブル及びBランク家屋用のリフォーム営業支援リストテーブルを表示するようにする。
この場合、地図情報処理サーバ1は、検索用前処理部105における前処理結果を反映した電子合成地図15MPを生成して、ユーザ端末装置2に提供するようにしている。すなわち、地図情報処理サーバ1は、電子合成地図15MPを作成するための電子最新住宅地図を、検索用前処理部105で変化がなかった建物ポリゴンに、識別用マークを付加したものとしている。図18の電子合成地図15MPにおいては、その識別マークを黒丸●として示している。したがって、利用者としてのリフォーム事業者は、この黒丸●が付加されている建物ポリゴンは、営業支援リストに掲載されている家屋であることを、電子合成地図15MP上で、確認することができる。
そして、この実施形態では、図18に示すように、ユーザ端末装置2の表示画面DSPに表示されるAランク家屋用のリフォーム営業支援リストテーブル及びBランク家屋用のリフォーム営業支援リストテーブルには、リフォーム営業の対象となる家屋番号と、当該家屋の所有者名と、住所、さらには電話番号が表示される。対応する地番を表示するようにしても勿論よい。なお、図18では、Aランク家屋用のリフォーム営業支援リストテーブルTBbの一部が表示されているように示されており、利用者は、スクロール操作をすることで、Aランク家屋用のリフォーム営業支援リストテーブルTBbの他の部分及びBランク家屋用のリフォーム営業支援リストテーブルを見ることができる。
したがって、この検索項目「リフォーム支援」においても、電子合成地図とリストテーブルとが対応して参照可能なように表示され、利用者にとって使い勝手のよいものとなっている。
以上のようにして、ユーザ端末装置2の利用者は、地図情報処理サーバ1に対して、「リフォーム支援」の検索要求を送ることにより、指定した地図範囲において、リフォーム営業の対象となる家屋の位置及び居住者名を取得できると共に、家屋の所有者の名前や住所などの所有者情報及びその家屋所有者の連絡先の電話番号を取得することができる。したがって、利用者がリフォーム事業者の場合に、非常に有益な情報を、簡単に取得することができる。
[検索項目「耐震チェック支援」の動作]
我が国では、昭和56年(1981年)に建築基準法が改正され、建物の耐震基準が変わった。そこで、昭和56以前に建築され、改築等がなされていない建物については、耐震チェックをすることが要望されている。昭和56以前に建築され、改築等がなされていない建物か否かは、前述したリフォーム支援の場合と同様にして、最新住宅地図データと、昭和56年度の過去住宅地図データとの差分を演算し、建物ポリゴンの形状に変化がない建物として検出することができる。
そこで、地図情報処理サーバ1は、ユーザ端末装置2から、この検索項目「耐震チェック支援」の検索要求を受けた場合には、上述した検索項目「リフォーム支援」の場合と同様にして、耐震チェック支援対象の家屋の所有者の情報を取得し、耐震チェック支援対象の家屋のリストと、対象となる建物ポリゴンにマークを付した電子合成地図を提供することができる。ただし、この検索項目「耐震チェック支援」の検索要求においては、利用者は、過去住宅地図データの年度を指定する必要はなく、過去住宅地図データとしては、昭和56年度のものが自動的に用いられる。
以上のようにして、ユーザ端末装置2の利用者は、地図情報処理サーバ1に対して、「耐震チェック支援」の検索要求を送ることにより、指定した地図範囲において、耐震チェックが望まれる家屋の位置及び居住者名を取得できると共に、その家屋の所有者の名前や住所などの所有者情報及びその家屋所有者の連絡先の電話番号を取得することができる。したがって、利用者が耐震チェックを行う事業者の場合に、非常に有益な情報を、簡単に取得することができることになる。
[他の実施形態]
上述の実施形態における検索項目「リフォーム支援」及び検索項目「耐震チェック支援」においては、地図情報処理サーバ1が、最新住宅地図データと過去住宅地図データとの差分を演算して、利用者が指定した地図範囲の全ての対象家屋を検出し、そのリスト情報を利用者に提供するようにした。しかし、地図情報処理サーバ1が、このような特殊な前処理を必要とする機能である検索項目「リフォーム支援」及び検索項目「耐震チェック支援」を有しない場合においても、以下に説明するようにして、利用者が「リフォーム支援」や「耐震チェック支援」の対象となるような家屋(建物ポリゴン)を検出して、その所有者の情報を、地図情報処理サーバ1に検索要求して、取得するようにすることもできる。
以下の実施形態は、地図情報処理サーバ1が、検索用前処理部105を有せず、上述の実施形態における検索項目「リフォーム支援」及び検索項目「耐震チェック支援」の検索処理機能を有しない場合に相当する。
図19は、この実施形態を説明するための図である。すなわち、利用者は、最新住宅地図データを地図情報処理サーバ1に要求して取得し、その取得した最新住宅地図データを用いて、不透明の用紙に印刷する。これにより、図19に示すように、不透明の用紙に印刷した、指定した地図範囲の最新住宅地図20MPを得る。なお、図19においては、説明の簡単のために、地図は、居住者名を省略した状態とした。
次に、利用者は、所定の年度の過去住宅地図データを地図情報処理サーバ1に要求して取得し、その取得した過去住宅地図データを用いて、透明または半透明の用紙に印刷する。これにより、図19に示すように、透明または半透明の用紙に印刷した、指定した地図範囲であって、指定した過去年度の過去住宅地図30MPを得る。
なお、利用者が、透明または半透明の用紙に印刷した過去住宅地図を得ることが容易ではないときには、利用者は、地図情報処理サーバ1の運営者に相当の対価を支払って依頼することにより、当該透明または半透明の用紙に印刷した過去住宅地図を得ることができるようにされている。
以上のようにして、最新住宅地図と過去住宅地図とを取得したら、利用者は、図19に示すように、その取得した最新住宅地図と過去住宅地図とを、位置を合わせて重ね合わせる。これにより、利用者は、目視で、建物ポリゴンの形状や居住者名が変更されていない、あるいは、建物ポリゴンの形状や居住者名が変更された建物を検出することができる。図19の例では、斜線を付して示した建物ポリゴンが変化しているだけで、その他は、変化していない状態を示している。
次に、利用者は、同じ地図範囲の電子最新住宅地図を、ユーザ端末装置2の表示画面に表示させ、目視で検出した建物ポリゴンの形状や居住者名が変更されていない、あるいは、建物ポリゴンの形状や居住者名が変更された建物のポリゴン位置をクリックすると共に、その所有者情報の検索要求を地図情報処理サーバ1に送信するようにする。すると、地図情報処理サーバ1は、上述したようにして、指定された建物の所有者を検索して、その検索結果をユーザ端末装置2に送ってくる。
以上のようにして、地図情報処理サーバ1が、検索用前処理部105を有せず、上述したようなリフォーム支援や耐震チェック支援などの検索項目を有しない場合においても、当該地図情報処理サーバ1から、リフォーム支援や耐震チェック支援などの検索項目と同様の検索結果を得ることができる。
なお、上述の説明では、最新住宅地図を不透明の用紙に印刷したものとし、過去住宅地図を透明または半透明のものに印刷した場合としたが、最新住宅地図と過去住宅地図との間での不透明と、透明または半透明との関係は逆であってもよい。
[その他の実施形態または変形例]
上述の実施形態においては、地図情報処理サーバと、不動産登記情報提供サーバと、電話番号提供サーバとは、それぞれ別々のサーバとして構成した。しかし、この発明の地図情報処理装置においては、地図情報処理サーバと不動産登記情報提供サーバの機能を備えるサーバと、電話番号提供サーバとの2つのサーバで構成することもできる。また、地図情報処理サーバと電話番号提供サーバの機能を備えるサーバと、不動産登記情報提供サーバとの2つのサーバで構成することもできる。あるいは、地図情報処理サーバと不動産登記情報提供サーバと電話番号提供サーバの3つのサーバの機能を備える1つのサーバの構成とすることもできる。
また、上述の実施形態では、地図情報処理装置は、サーバとクライアント装置としてのユーザ端末装置とが通信ネットワークを通じて接続される構成としたが、この発明の地図情報処理装置は、上述のサーバとクライアント装置の機能を併せ持つスタンドアロン型の装置の構成とすることが可能であることは勿論である。
なお、地図情報処理サーバ1が備える検索項目は、図7の例に示したものに限られる訳ではなく、住宅地図データを構成する要素に基づく検索、また、地番地図データを構成する要素に基づく検索であれば、種々の検索項目が実現可能であることは言うまでもない。
1…地図情報処理サーバ、2…ユーザ端末装置、3…不動産登記情報提供サーバ、4…電話番号提供サーバ、5…通信ネットワーク、11…地番地図データ、12…最新住宅地図データ、13…過去住宅地図データ、101…制御部、111…筆界ポリゴンデータ、112…地番文字データ、121…行政界データ、122…道路データ、123…建物データ、124…行政界名データ、125…居住者名データ

Claims (8)

  1. 筆界ポリゴンデータと地番文字データとを含む地番地図データと、行政界データと建物データと行政界名データと居住者名データとを含む住宅地図データと、を記憶する地図データベースと、
    利用者により指定された地域の地図要求を受け付ける地図要求受付手段と、
    前記地図要求受付手段で受け付けた前記地域の前記地番地図データによる地番地図と、前記地図要求受付手段で受け付けた前記地域の前記住宅地図データによる住宅地図とを、位置合わせして重ね合わせた合成地図を生成して前記利用者に提供する合成地図提供手段と、
    前記合成地図の提供を受けた利用者からの、前記地番地図に基づく情報または前記住宅地図に基づく情報を伴う検索要求を受け付ける検索要求受付手段と、
    前記検索要求受付手段で受け付けた前記検索要求に応じた処理を実行し、検索結果を前記利用者に提供する検索手段と、
    を備えることを特徴とする地図情報処理装置。
  2. 前記検索要求受付手段が、前記地番地図に基づく地番による検索要求を受け付けた時には、前記検索手段は、前記地番に対応する住所を前記検索結果として前記利用者に提供する
    ことを特徴とする請求項1に記載の地図情報処理装置。
  3. 前記検索要求受付手段が、前記住宅地図に基づく住所による検索要求を受け付けた時には、前記検索手段は、前記住所に対応する地番を前記検索結果として前記利用者に提供する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の地図情報処理装置。
  4. 前記検索要求受付手段が、前記住宅地図に基づく居住者名または建物名の指定を伴う検索要求を受け付けた時には、前記検索手段は、指定された居住者名または建物名に対応する前記建物データの建物ポリゴンと重なる前記筆界ポリゴンを検出し、前記検索結果として前記建物ポリゴンが含まれる前記筆界ポリゴンの地番を前記利用者に提供する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の地図情報処理装置。
  5. 前記検索要求受付手段が、前記住宅地図に基づく空地ポリゴンの指定を伴う検索要求を受け付けた時には、前記検索手段は、前記空地ポリゴンと重なる前記筆界ポリゴンを検出し、前記検索結果として前記空地ポリゴンが含まれる前記筆界ポリゴンの地番を前記利用者に提供する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の地図情報処理装置。
  6. 前記検索手段は、前記地番に基づいて特定される土地の所有者または建物の所有者の情報を検索して取得する所有者検索手段を備え、前記取得した前記土地の所有者または前記建物の所有者の情報を前記利用者に提供する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の地図情報処理装置。
  7. 前記検出手段で取得した前記土地の所有者または前記建物の所有者の連絡先の情報を取得する手段と、
    前記土地の所有者または前記建物の所有者の連絡先の情報を、前記利用者に提供する手段と、
    を備えることを特徴とする請求項6に記載の地図情報処理装置。
  8. 前記地図データベースは、住宅地図データとして、作成時点の異なる複数個の住宅地図データを備えると共に、
    前記検索要求受付手段で受け付けた前記検索要求に応じて、前記複数個の住宅地図データのうちの前記作成時点が異なる2個の住宅地図データの差分を検出し、当該差分を反映させた住宅地図データを生成して、前記利用者に提供する検索前処理手段を備え、
    前記検索要求受付手段は、前記検索前処理手段で提供された前記差分を反映させた住宅地図に基づいた前記利用者からの前記地番地図に基づく情報または前記住宅地図に基づく情報を伴う検索要求を再度受け付け、
    前記検索手段は、前記再度受け付けた検索要求に応じた処理を実行し、その検索結果を前記利用者に提供する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の地図情報処理装置。
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