JP2015019346A - 視差画像生成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】視差画像生成装置1は、赤外線パターンの投影により赤外線のテクスチャを付与された被写体について2台の赤外線カラーカメラ31,32で撮影した赤外線ステレオ画像及びカラーステレオ画像をそれぞれ平行化する画像変換部4と、視差毎かつ画素毎にステレオ画像の当該画素を含む所定範囲の画像の一致の度合いを示すコストを算出することでコストボリュームを生成するコストボリューム生成部5と、画素毎にコストが最小となる視差を選択することで視差画像を生成する視差画像生成処理部6とを備える。
【選択図】図1
Description
例えば、特許文献1には、ランダムなスペックルパターンを物体の表面に照射して、複数のカメラで撮影した2次元画像を解析することで物体の3次元形状を求める手法が記載されている。
また、照射されるスペックルパターンは、必ずしも高い密度で付与できるものではないため、付与したテクスチャのみに基づいて視差を推定するには、広範囲の領域を参照する必要がある。このため、特許文献1に記載された手法では、視差が大きく異なる領域の境界付近において、視差の推定精度が低下するという問題がある。
次に、視差画像生成装置は、対応度マップ群生成部によって、基準となる前記平行化赤外線画像である基準赤外線画像と、他方の前記平行化赤外線画像である非基準赤外線画像との間の視差が画像全体において一定値であるとした場合に、前記基準赤外線画像と前記非基準赤外線画像との画素毎の、当該画素を含む所定範囲の画像の一致の度合いを示す指標である対応度と、前記基準赤外線画像と同じ光軸の前記平行化可視光画像である基準可視光画像と、他方の前記平行化可視光画像である非基準可視光画像との間の視差が画像全体において前記一定値であるとした場合に、前記基準可視光画像と前記非基準可視光画像との画素毎の、当該画素を含む所定範囲の画像の一致の度合いを示す指標である対応度と、を統合した対応度の2次元配列である対応度マップを、所定の視差範囲について所定間隔の視差毎に求めることで対応度マップ群を生成する。
これによって、視差画像生成装置は、テクスチャの少ない被写体領域について赤外線パターンのテクスチャを付与された赤外線ステレオ画像を用いて精度よく視差を推定するとともに、テクスチャを有する被写体領域について可視光ステレオ画像を用いて精度よく視差を推定する。
次に、視差画像生成装置は、対応度マップ群生成部によって、基準となる前記平行化赤外線画像である基準赤外線画像と、他方の前記平行化赤外線画像である非基準赤外線画像との間の視差が画像全体において一定値であるとした場合に、前記基準赤外線画像と前記非基準赤外線画像との画素毎の、当該画素を含む所定範囲の画像の一致の度合いを示す指標である対応度と、前記基準赤外線画像と同じ光軸の前記平行化可視光画像である基準可視光画像と、他方の前記平行化可視光画像である非基準可視光画像との間の視差が画像全体において前記一定値であるとした場合に、前記基準可視光画像と前記非基準可視光画像との画素毎の、当該画素を含む所定範囲の画像の一致の度合いを示す指標である対応度と、を統合した対応度の2次元配列である対応度マップを、所定の視差範囲について所定間隔の視差毎に求めることで対応度マップ群を生成する。
これによって、視差画像生成装置は、テクスチャの少ない被写体領域について赤外線パターンのテクスチャを付与された赤外線ステレオ画像を用いて精度よく視差を推定するとともに、テクスチャを有する被写体領域について可視光ステレオ画像を用いて精度よく視差を推定する。
次に、視差画像生成装置は、対応度マップ群生成部によって、前記基準となる平行化赤外線画像である基準赤外線画像と、他方の前記平行化赤外線画像である非基準赤外線画像との間の視差が画像全体において一定値であるとした場合に、前記基準赤外線画像と前記非基準赤外線画像との画素毎の、当該画素を含む所定範囲の画像の一致の度合いを示す指標である対応度の2次元配列である対応度マップを、所定の視差範囲について所定間隔の視差毎に求めることで対応度マップ群を生成する。
そして、視差画像生成装置は、視差画像生成処理部によって、前記平滑化フィルタ処理された対応度マップ群の中で最も対応度の高い対応度マップについての視差を、画素毎に選択することにより、画素毎に視差が定められた画像である視差画像を生成する。
これによって、視差画像生成装置は、被写体について赤外線パターンによるテクスチャを付与した赤外線ステレオ画像を用いて視差を推定する。また、視差画像生成装置は、可視光画像をガイド画像とするエッジ保持型の平滑化フィルタ処理を行うことによって、視差の推定精度を向上する。
<第1実施形態>
[視差画像生成システムの構成]
まず、図1及び図2(a)を参照して、第1実施形態に係る視差画像生成システムの構成について説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る視差画像生成システム100は、視差画像生成装置1と、赤外線パターン照射機2と、撮影装置3と、を備えて構成されている。また、視差画像生成装置1は、画像変換部4と、コストボリューム生成部5と、視差画像生成処理部6と、を備えて構成されている。本実施形態において、撮影装置3は、赤外線及びRGB(赤、緑、青)の4チャンネルの波長域の画像を同光軸で撮影する2台の赤外線カラーカメラ31,32を備えている。また、図2(a)に示すように、赤外線パターン照射機2と、2台の赤外線カラーカメラ31,32とが、水平方向(X軸方向)に並置されている。
以下、各構成について順次詳細に説明する。
照射する赤外線の波長は特に限定されるものではないが、赤外線画像に撮影され、かつカラー画像に撮影されない近赤外領域の波長であることが好ましい。
擦りガラスに赤外線レーザ光を照射することにより、擦りガラスの凹凸による赤外線レーザ光の回折光が互いに干渉してスペックルパターンが形成される。このとき、擦りガラスの凹凸はランダムに配置されているため、スペックルパターンもランダムな斑点状のパターンとなる。
また、光拡散器として、表面に凹凸がランダムに形成されたホログラムであってもよい。更にまた、光拡散器は、赤外線レーザ光を透過するものであっても反射するものであってもよい。
また、赤外線パターンは、赤外線カラーカメラ31,32によって撮影される赤外線画像においてパターンが判別できる範囲で細かい方が好ましい。パターンが細かい方が、赤外線画像を用いたステレオマッチングによる視差の推定の解像度を高くすることができる。
赤外線カラーカメラ31,32は、撮影した赤外線ステレオ画像を視差画像生成装置1の画像平行化処理部41に、撮影したカラーステレオ画像を視差画像生成装置1の画像平行化処理部42に、それぞれ出力する。
また、本実施形態では、赤外線カラーカメラ31,32によって、可視光領域の画像としてRGBの3チャンネルからなるカラー画像を撮影するようにしたが、可視光領域のモノクロ画像、2チャンネルの画像又は4チャンネル以上の画像を撮影するようにしてもよい。
従って、本実施形態に係る視差画像生成装置1によって生成される視差画像を、赤外線カラーカメラ31,32で撮影されるカラー画像と組み合わせることによって、視差画像を有するカラー画像として用いることができる。
画像平行化処理部41は、平行化した赤外線ステレオ画像をコストボリューム生成部5のコストボリューム算出部51に出力する。
画像平行化処理部42は、平行化したカラーステレオ画像をコストボリューム生成部5のコストボリューム算出部52に出力する。
カメラパラメータには、カメラの状態を示す内部パラメータと、カメラの位置関係を示す外部パラメータとがある。
内部パラメータには、カメラレンズの焦点距離、画素ピッチ、画素ピッチの縦横の比であるアスペクト比、光軸と撮像面との交点の画像座標及びカメラレンズによるディストーションについての情報がある。また、外部パラメータには、世界座標系又は基準カメラのカメラ座標系におけるカメラの位置と回転量がある。この内の画素ピッチ及びアスペクト比は、カメラに固有の既知の値として予め取得することができ、他のパラメータは、カメラキャリブレーションを行うことにより取得することができる。
なお、本実施形態では、外部パラメータとして、各カメラについて、世界座標系におけるカメラの回転量を用いてステレオ画像の平行化処理を行うものとする。
また、同仕様のカメラを複数台用いる場合は、当該複数台のカメラの内部パラメータの平均値を、各カメラに共通の内部パラメータとして用いるようにしてもよい。
なお、本実施形態においては、カメラパラメータは、前記した手法等により予め求められているものとする。
(参考文献1)R. Tsai, “A Versatile Camera Calibration Technique for High-Accuracy 3D Machine Vision Metrology Using Off-the-Shelf TV Cameras and Lenses,” Journal of Robotics & Automation, RA-3(4), pp.323-344, (1987)
画像の平行化処理とは、光軸が平行でない状態の2台のカメラで撮影した画像を、光軸が平行な状態で撮影される画像に座標変換する処理のことである。
なお、カメラの光軸が平行になるように2台のカメラを設置した場合であっても、カメラキャリブレーションによって取得したカメラパラメータを用いて平行化処理を行うことにより、ステレオ画像をより高精度に平行化することができる。
また、内部パラメータ行列Fは、式(2)のように表わすことができる。
コストボリューム生成部(対応度マップ群生成部)5は、平行化された赤外線ステレオ画像及びカラーステレオ画像を用いて、視差をある一定の値に仮定した場合に、ステレオ画像を構成する左右の画像の一致の度合を示す画素毎の「コスト(Cost)」(対応度)の2次元配列であるコストマップ(Cost Map)(対応度マップ)を、所定範囲の視差毎に求めたコストボリューム(Cost Volume)(対応度マップ群)を生成するものである。
このために、コストボリューム生成部5は、コストボリューム算出部51,52と、コストボリューム統合部53とを備えて構成されている。
コストボリューム生成部5は、生成したコストボリュームを視差画像生成処理部6に出力する。
まず、コストボリューム算出部51について説明する。
コストボリューム算出部51は、平行化された赤外線ステレオ画像Jr,L,Jr,Rについて、画素毎に、当該画素を中心とする所定サイズの画像領域の一致度、すなわち相関を示すコストを算出する。このとき、基準画像である左視点の赤外線画像Jr,Lと、他方の画像である右視点の赤外線画像Jr,Rとの間の視差を、画像全体において一定値dであると仮定して、画素毎にコストを算出する。
なお、本実施形態では、視差dは、ステレオ画像である左右の画像Jr,L,Jr,Rにおける被写体の対応点の画像座標(ur,vr)の差を示すものとする。
本実施形態では、このコストの評価式として、式(3)を用いる。
ここで、Nは視差dの取り得る最大値として予め定められた値である。また、本実施形態では、dは「1」毎に算出するものとして説明するが、例えば「2」などの整数値毎としてもよく、また、「0.5」毎や「2.5」毎のように小数値毎としてもよい。
なお、コストボリューム算出部52において、カラーステレオ画像Ir,L,Ir,Rの各画素ついてのコストを算出する際の画像ブロックBL,BRのサイズτ及び/又は形状は、コストボリューム算出部51とは異なるようにしてもよい。
また、カラー画像Ir,L,Ir,Rを用いた式(4)に代えて、グレー画像Mr,L,Mr,Rを用いた式(5)によりコストCc(ur,vr,d)を算出するようにしてもよい。ここで、グレー画像Mr,L,Mr,Rは、各カラー画像Ir,L,Ir,Rから生成した1成分からなる画像である。グレー画像Mr,L,Mr,Rとしては、例えば、カラー画像Ir,L,Ir,Rの輝度成分を示す画像を用いることができる。
コストボリューム統合部53は、コストボリューム算出部51から赤外線ステレオ画像Jr,L,Jr,Rについてのコストボリュームを、コストボリューム算出部52からカラーステレオ画像Ir,L,Ir,Rについてのコストボリュームをそれぞれ入力し、入力した2つのコストボリュームを1つに統合するものである。コストボリューム統合部53は、統合した1つのコストボリュームを、視差画像生成処理部6に出力する。
なお、式(6)において、λは重み係数であり、0<λ<1である。
すべての画素について、同じ手順によって視差dを選択することにより、視差画像を生成することができる。
次に、図4を参照(適宜図1参照)して、第1実施形態に係る視差画像生成システム100の動作について説明する。
図4に示すように、まず、視差画像生成システム100は、赤外線パターン照射機2によって、ランダムドットパターンなどの赤外線パターンを照射して、被写体に赤外線画像で識別可能なテクスチャを付与する(ステップS11)。
次に、視差画像生成システム100は、画像平行化処理部41によって、ステップS12で撮影した赤外線ステレオ画像を平行化処理する(ステップS13)。また、視差画像生成システム100は、画像平行化処理部42によって、ステップS12で撮影したカラーステレオ画像を平行化処理する(ステップS14)。なお、ステップS13とステップS14とは、何れを先に実行してもよく、並行して行うようにしてもよい。
以上の手順により、視差画像生成システム100は、視差画像を生成することができる。
すなわち、赤外線ステレオ画像とカラーステレオ画像とを用いることにより、互いに視差推定精度の低い領域を補完することができるため、高い精度の視差画像を生成することができる。
[視差画像生成システムの構成]
次に、図5を参照して、本発明の第2実施形態に係る視差画像生成システムについて説明する。
図5に示すように、第2実施形態に係る視差画像生成システム100Aは、図1に示した第1実施形態に係る視差画像生成システム100に対して、コストボリューム生成部5を備えた視差画像生成装置1に代えて、コストボリューム生成部5Aを備えた視差画像生成装置1Aを備えることが異なる。
また、第2実施形態の視差画像生成装置1Aにおいて、コストボリューム生成部5Aは、コストボリュームフィルタ処理部54を更に備え、コストボリューム統合部53が統合したコストボリュームについて、コストマップ毎に、エッジ保持型の平滑化フィルタ処理を行うことにより、被写体の輪郭付近の視差推定精度の向上を図るものである。
以下、主として視差画像生成装置1Aのコストボリュームフィルタ処理部54について説明する。
また、コストボリューム生成部5Aは、コストボリューム算出部51,52と、コストボリューム統合部53と、コストボリュームフィルタ処理部54とを備える。
コストボリュームフィルタ処理部54は、平滑化フィルタ処理したコストボリュームを視差画像生成処理部6に出力する。
(参考文献2)J. Lu, K. Shi, D. Min, L. Lin and M. Do, “Cross-Based Local Multipoint Filtering”, IEEE Conference on Computer Vision and Pattern Recognition (CVPR), pp. 430-437, (2012)
(参考文献3)K. He, J. Sun, X. Tang, “Guided Image Filtering,” In Proc. of ECCV Part I, Pages 1-14, (2010)
(参考文献4)G. Petschnigg, M. Agrawala, H. Hoppe, R. Szeliski, M. Cohen, K. Toyama, “Digital Photography with Flash and No-Flash Image Pairs,” In Proc. of SIGGRAPH, (2004)
本実施形態において、CLMFによるコストボリュームの平滑化フィルタ処理は、各コストマップをコストを画素値とする2次元の画像として扱い、コストマップ毎に2次元空間フィルタ処理を行うものである。また、各画素についてのコストを、当該画素の周辺画素についてのコストを参照して平滑化フィルタ処理する際に、基準視点についてのカラー画像を被写体のエッジ領域識別のためのガイド画像として、当該平滑化フィルタ処理の対象画素と、色が類似する(色差が所定の閾値以下の)周辺画素についてのコストのみを抽出して平滑化フィルタ処理に用いるものである。視差が大きく異なる領域は、被写体のエッジ部、すなわち別個の被写体が隣接して撮影された領域に相当し、互いに色も大きく異なることが多いという性質を利用して、平滑化の際にエッジ(輪郭)を保持するための参考情報とするものである。平滑化フィルタ処理に類似色の画素のみを用いることで、特に評価式としてSSDを用いてコストを算出してコストボリュームを生成する際に発生する「領域が太る現象」を抑制する効果がある。
図6において、矩形の画像領域であるカーネルWpは、中心画素pについてのコストを平滑化フィルタ処理する際に参照する周辺画素の最大領域である。このカーネルWpから、中心画素pと色が類似する画像領域としてカーネルΩpを抽出する。
画素pから色が類似する画素を上下方向に順次に判定し、カーネルWpの範囲内で色が類似しない画素が検出されるまで判定を続ける。そして、最後に色が類似する画素を、カーネルΩpの上端及び下端とする。
これを、すべての画素qについて行うことで、図6に破線で示したように、カーネルΩpを抽出することができる。
視差画像生成処理部6は、コストボリュームフィルタ処理部54から平滑化フィルタ処理されたコストボリュームを入力し、入力したコストボリュームを用いて画素毎に視差を定めた視差画像を生成するものである。また、視差画像生成処理部6は生成した視差画像を、視差画像生成装置1Aの出力として外部に出力する。
視差画像生成処理部6による視差画像生成処理の手順は、第1実施形態における視差画像生成処理部6と同様であるから、説明は省略する。
次に、図7を参照(適宜図5参照)して、第2実施形態に係る視差画像生成システム100Aの動作について説明する。
第2実施形態に係る視差画像生成システム100Aによる視差画像生成において、赤外線パターンを照射するステップS21からコストボリュームを統合するステップS27までは、図4に示した第1実施形態に係る視差画像生成システム100による視差画像生成におけるステップS11からステップS17までと同様であるから、説明は省略する。
以上の手順により、視差画像生成システム100Aは、視差画像を生成することができる。
[視差画像生成システムの構成]
次に、図8及び図2(b)を参照して、本発明の第3実施形態に係る視差画像生成システムについて説明する。
図8に示すように、第3実施形態に係る視差画像生成システム100Bは、図5に示した第2実施形態に係る視差画像生成システム100Aに対して、撮影装置3に代えて撮影装置3Bを備えることと、視差画像生成装置1Aに代えて視差画像生成装置1Bを備えることとが異なる。また、視差画像生成装置1Bは、視差画像生成装置1Aに対して、画像変換部4に代えて画像変換部4Bを備えることと、コストボリューム生成部5Aに代えてコストボリューム生成部5Bを備えることとが異なる。
本実施形態では、視差毎に画像座標変換されたカラー画像を用いてコストボリュームを算出するために、第1実施形態及び第2実施形態におけるコストボリューム算出部52の代わりに、コストボリューム算出部52Bを備えるものである。
以下、主として第2実施形態と異なる構成について説明する。
図2(b)に示すように、2台の赤外線カメラ33,34は、赤外線パターン照射機2を挟んで、水平方向(X軸方向)に並置されている。また、2台のカラーカメラ35,36は、それぞれX軸方向に対応する視点の画像を撮影する赤外線カメラ33,34の上方向(Y軸方向)に配置されている。赤外線カメラ33,34及びカラーカメラ35,36は、互いに略光軸が平行となるように配置されることが好ましい。また、赤外線カメラ33及びカラーカメラ35と、赤外線カメラ34及びカラーカメラ36とは、それぞれできる限り近い視点から撮影するように近傍に配置することが好ましい。これによって、画像平行化処理部41及び画像座標変換処理部43,44によって座標変換される変換量が小さくなるため、精度よく光軸を合わせた画像を算出することができる。
更にまた、本実施形態では、カラーカメラ35,36によって、可視光領域の画像としてRGBの3チャンネルからなるカラー画像を撮影するようにしたが、可視光領域のモノクロ画像、2チャンネルの画像又は4チャンネル以上の画像を撮影するようにしてもよい。
画像平行化処理部41は、第2実施形態と同様であるから、説明は省略する。
画像座標変換処理部43は、カラーカメラ35からカラー画像を入力するとともに、カラーカメラ35についてのカメラパラメータと、赤外線カメラ33についてのカメラパラメータとを入力する。画像座標変換処理部43は、入力したカラー画像を、カラーカメラ35のカメラパラメータと赤外線カメラ33のカメラパラメータとを用いて、画像平行化処理部41によって平行化される赤外線カメラ33により撮影された赤外線画像と同じ光軸の画像座標系に変換する。画像座標変換処理部43は、画像座標を変換したカラー画像を、基準視点である左視点のカラー画像としてコストボリューム算出部52Bに出力する。更に、画像座標変換処理部43は、画像座標を変換したカラー画像を、平滑化フィルタ処理のガイド画像としてコストボリュームフィルタ処理部54に出力する。
また、赤外線カメラ34及びカラーカメラ36のカメラパラメータについても同様である。
画像座標変換処理部43は、カラーカメラ35によって撮影されたカラー画像を、赤外線カメラ33によって撮影された赤外線画像と同じ座標系で扱えるようにカラー画像を座標変換する。ここで、変換式は、視差dに依存するため、視差d毎に、すべての視差dに対応するカラー画像を算出する。
なお、すべての視差dとは、第1実施形態についての説明において、コストマップを算出するための視差dの範囲及び間隔と同じである。すなわち、視差dは、最小値「0」から視差画像生成装置1Bで生成する視差画像において視差として取り得る最大の値「N」までを、所定の間隔(例えば、「1」)毎に想定されるものとする。
画像座標変換処理部43は、想定するすべての視差dについて、カラー画像を変換する。
コストボリューム算出部52Bは、算出したカラーステレオ画像についてのコストボリュームを、コストボリューム統合部53に出力する。
なお、本実施形態において、第1実施形態と同様に、視差画像生成装置1Bが、コストボリュームフィルタ処理部54を備えずに、コストボリューム統合部53によって算出したコストボリュームを用いて、視差画像生成処理部6によって視差画像を生成するように構成してもよい。
次に、図9を参照(適宜図8参照)して、第3実施形態に係る視差画像生成システム100Bの動作について説明する。
赤外線パターンを照射するステップS31は、第1実施形態のステップS11(図4参照)と同様であるから、説明は省略する。
次に、視差画像生成システム100Bは、画像平行化処理部41によって、ステップS32で撮影した赤外線ステレオ画像を平行化処理する(ステップS33)。また、視差画像生成システム100Bは、画像座標変換処理部43によって、ステップS32でカラーカメラ35により撮影したカラー画像を、ステップS33で平行化した基準視点(左視点)の赤外線画像の光軸と合うように画像座標の変換処理を行うとともに、画像座標変換処理部44によって、ステップS32でカラーカメラ36により撮影したカラー画像を、ステップS33で平行化した右視点の赤外線画像の光軸と合うように画像座標の変換処理を行う(ステップS34)。なお、ステップS33とステップS34とは、何れを先に実行してもよく、並行して行うようにしてもよい。
以上の手順により、視差画像生成システム100Bは、視差画像を生成することができる。
[視差画像生成システムの構成]
次に、図10及び図2(c)を参照して、本発明の第4実施形態に係る視差画像生成システムについて説明する。
図10に示すように、第4実施形態に係る視差画像生成システム100Cは、図8に示した第3実施形態に係る視差画像生成システム100Bに対して、撮影装置3Bに代えて撮影装置3Cを備えることと、視差画像生成装置1Bに代えて視差画像生成装置1Cを備えることとが異なる。また、視差画像生成装置1Cは、視差画像生成装置1Bに対して、画像変換部4Bに代えて画像変換部4Cを備えることと、コストボリューム生成部5Bに代えてコストボリューム生成部5Cを備えることとが異なる。
第3実施形態と同様の構成要素については、同じ符号を付して説明は適宜に省略する。
図2(c)に示すように、2台の赤外線カメラ33,34は、赤外線パターン照射機2及び1台のカラーカメラ35を挟んで、水平方向(X軸方向)に並置されている。
赤外線パターン照射機2は、2台の赤外線カメラ33,34の間に配置することが好ましい。これによって、2台の赤外線カメラ33,34の何れから見ても、赤外線パターン照射機2から被写体に向かって照射される赤外線パターンが、被写体の一部の影になって投影されない領域、すなわちテクスチャが付与されない領域を低減することができる。
また、カラーカメラ35も、赤外線カメラ33,34の間に配置することが好ましい。更に、カラーカメラ35は、基準画像を撮影する赤外線カメラ33の近くに配置することが、より好ましい。
カラーカメラ35が撮影したカラー画像は、赤外線ステレオ画像についてのコストボリュームをエッジ保持型の平滑化フィルタ処理する際のガイド画像として用いるため、赤外線カメラ33,34と視点が近くなるように配置することで、基準視点の赤外線画像と光軸を合わせたカラー画像を高精度に算出することができる。
画像平行化処理部41は、第2実施形態及び第3実施形態と同様であるから、説明は省略する。
画像座標変換処理部43は、第3実施形態と同様に、カラーカメラ35からカラー画像を入力するとともに、カラーカメラ35についてのカメラパラメータと、赤外線カメラ33についてのカメラパラメータとを入力し、入力したカラー画像を、カラーカメラ35のカメラパラメータと赤外線カメラ33のカメラパラメータとを用いて、画像平行化処理部41によって平行化される赤外線カメラ33により撮影された赤外線画像と同じ光軸の画像座標系に変換する。画像座標変換処理部43は、画像座標を変換したカラー画像を、平滑化フィルタ処理のガイド画像としてコストボリュームフィルタ処理部54に出力する。
次に、図11を参照(適宜図10参照)して、第4実施形態に係る視差画像生成システム100Cの動作について説明する。
赤外線パターンを照射するステップS41は、第1実施形態のステップS11(図4参照)と同様であるから、説明は省略する。
次に、視差画像生成システム100Cは、画像平行化処理部41によって、ステップS42で撮影した赤外線ステレオ画像を平行化処理する(ステップS43)。また、視差画像生成システム100Cは、画像座標変換処理部43によって、ステップS42でカラーカメラ35により撮影したカラー画像を、ステップS43で平行化した基準視点(左視点)の赤外線画像の光軸と合うように画像座標の変換処理を行う(ステップS44)。なお、ステップS43とステップS44とは、何れを先に実行してもよく、並行して行うようにしてもよい。
以上の手順により、視差画像生成システム100Cは、視差画像を生成することができる。
[視差画像生成システムの構成]
次に、図12を参照して、本発明の第5実施形態に係る視差画像システムについて説明する。
図12に示す第5実施形態に係る視差画像生成システム100Dは、図5に示した第2実施形態に係る視差画像生成システム100Aにおいて、視差画像生成装置1Aに代えて視差画像生成装置1Dを備えるものである。また、視差画像生成装置1Dは、視差画像生成装置1Aにおいて、コストボリュームフィルタ処理部54を有するコストボリューム生成部5Aに代えて、コストボリュームフィルタ処理部54Dを有するコストボリューム生成部5Dを備えるものである。第5実施形態に係る視差画像生成システム100Dの他の構成については、第2実施形態に係る視差画像生成システム100Aと同様であるから、同じ符号を付して説明は省略する。
なお、本実施形態においては、画像変換部4、並びに、コストボリューム生成部5Dのコストボリューム算出部51,52及びコストボリューム統合部53は、それぞれフレーム毎に第2実施形態で説明した処理を行うものとする。そして、コストボリュームフィルタ処理部54Dは、平滑化フィルタ処理の対象となるフレームを中心として、時間軸方向について予め定めた範囲の複数のフレームについてのコストボリューム及びガイド画像を用いて、平滑化フィルタ処理を行う。
まず、2次元カーネルを用いたエッジ保持型の平滑化フィルタ処理について説明する。この平滑化フィルタ処理は、第2実施形態のコストボリュームフィルタ処理部54で行う平滑化フィルタ処理と同じものである。2次元の平滑化フィルタ処理としては、前記したように、参考文献2〜参考文献4に記載された手法を用いることができる。ここでは、適応型カーネルを用いた2次元の平滑化フィルタ処理として、参考文献2に記載されたCLMFを用いる場合について改めて説明する。
第2実施形態におけるコストボリューム統合部53から出力される1つのフレームについてのコストボリュームCjは、前記したように、Cj(ur,vr,d)と表わすことができる。このコストボリュームCjは、各視差dの2次元のコストマップCMjdがdの数だけ集まって構成された3次元配列で表わされる。本実施形態では、時系列に連続する複数のフレームについてのコストボリュームを用いて視差を推定するため、コストボリュームCjは、Cj(ur,vr,d,t)のように、4次元配列で表わすことができる。ここで、tは時間を示すものであり、時刻やフレーム番号で示される。例えば、tがフレーム番号を示す場合において、平滑化フィルタ処理のために参照するフレーム数をFとすると、t=1〜Fの値をとるものである。
一方、各視差dのコストマップCMjdは、CMjd(ur,vr,t)となり、3次元配列で表わされる。また、ガイド画像もコストボリュームCjに対応して複数のフレームを用いるため、平滑化フィルタ処理のカーネルも3次元となる。
矩形領域であるカーネルWpは、平滑化フィルタ処理を行う際に参照される可能性がある最大の画素領域である。このカーネルWpから、中心画素pと色が類似する画素領域が、適応型カーネルΩpとして抽出される。
また、図13に示した例では、ガイド画像上において、中央部の網掛けを施した領域と、その他の周辺領域とで色相が異なっていることを示している。例えば、網掛けを施した領域が青色の領域であり、その周辺領域である網掛けを施していない領域が黄色の領域である場合を示している。
(手順1)
中心画素pから、アームを上方向(y軸のマイナス方向)に向かって、1画素ずつ延伸させる。
(手順2)
アームの先端の画素値と中心画素の画素値との差が所定の閾値以上になったら、アームの延伸を止め、中心画素pからの長さをSp,1として保存する。
なお、アームの延伸は、予め定めた大きさの矩形(3次元時空間に拡張した場合は、カーネルWpは直方体となる)のカーネルWp内を最大範囲とする。また、後記する他の手順においても同様とする。
(手順3)
手順2と同様に、アームを下方向(y軸のプラス方向)に向かって1画素ずつ延伸させる。
アームの先端の画素値と中心画素pの画素値との差が所定の閾値以上になったら、アームの延伸を止め、中心画素pからの長さをSp,3として保存する。
(手順5)
式(13)で示される縦方向(y軸方向)に延伸する線分(画素列)V(p)上の、ある画素(点)qから、左方向(x軸のマイナス方向)及び右方向(x軸のプラス方向)に、それぞれアームを1画素ずつ延伸させる。
なお、xp及びypは、それぞれ中心画素pのx座標及びy座標を示す。
アームの先端の画素値と、中心画素pの画素値との差が所定の閾値以上になったら、アームの延伸を止め、線分V(p)からの距離(長さ)を、それぞれSq,0及びSq,2として保存する。これによって、式(14)で表わされる水平方向(x軸方向)に延伸する線分(画素列)H(q)を抽出することができる。
なお、xq及びyqは、それぞれ画素qのx座標及びy座標を示す。
線分V(p)上のすべての画素qについて、(手順5)及び(手順6)を実行してH(q)を抽出する。そして、1フレームについてのカーネルU(t)は、式(15)に示すように、各画素qについて抽出したH(q)の和集合で表わすことができる。ここで、tは、フレーム番号(時刻)を示す。
なお、図13において破線で示したカーネルΩpが、U(t)として抽出された画素領域を示している。
(参考文献5)
K. Zhang, J. Lu, and G. Lafruit, “Cross-based local stereo matching using orthogonal integral images.” IEEE Transactions on Circuits and Systems for Video Technology, 19(7):1073-1079, July 2009.
本実施形態では、この処理を時間軸(t軸)方向に拡張し、3次元時空間に広がりを有する3次元カーネルを生成して、平滑化フィルタ処理に用いるものである。図14は、複数フレーム分のガイド画像を並べた3次元時空間を、x−t平面で切った断面図を示したものである。但し、図13において、水平方向をx軸、垂直方向をt軸(時間軸)としている。なお、時系列に番号が割り当てられるフレーム番号がt軸の座標値に相当する。
このとき、3次元カーネルΩpは、以下に示す(手順8)から(手順10)の処理を行うことで生成することができる。
中心画素pから、時間軸方向の、前方向(t軸のマイナス方向)及び後方向(t軸のプラス方向)に、それぞれ1フレームずつアームを延伸させる。
(手順9)
アームの先端の画素値と中心画素pの画素値との差が所定の閾値以上になったら、アームの延伸を止め、中心画素pからの長さを、それぞれSq,4及びSq,5として保存する。
これによって、式(16)で表わされる時間軸(t軸)方向に延伸する線分(画素列)T(p)を抽出することができる。
線分T(p)上のすべての画素tについて、各画素tを含むフレーム毎に、それぞれ(手順1)から(手順7)を実行して、式(15)で示したフレーム毎のカーネルU(t)を抽出する。そして、時空間に拡張した3次元カーネルY(p)は、式(17)に示すように、各フレームtについて抽出したU(t)の和集合で表わすことができる。
なお、図14において破線で示したカーネルΩpが、Y(p)として抽出された画素領域の、x−t平面で切った断面を示している。
前記したように、CLMFにおいて、平滑化された画像Sは、式(18)に示すように、ガイド画像Gpと2つの係数a,bとによる線形変換で表されると仮定している。
本実施形態に係る視差画像生成システム100Dは、撮影装置3によって、所定のフレーム周波数で撮影した赤外線画像及びカラー画像を、視差画像生成装置1Dに入力する。フレーム周波数は特に限定されるものではないが、例えば、30〜240Hz程度とすることができる。
このとき、赤外線画像のフレーム及びカラー画像のフレームは、視差画像生成装置1Dに同期して入力される。そして、視差画像生成装置1Dは、前記したように、画像変換部4、コストボリューム算出部51,52及びコストボリューム統合部53によって、フレーム毎に第2実施形態で説明したものと同じ処理を行う。また、視差画像生成装置1Dは、コストボリュームフィルタ処理部54Dによって、平滑化フィルタ処理の対象となるフレームを中心として、時間軸方向について、その近傍の予め定めた範囲の複数のフレームについてのコストボリューム及びガイド画像を用いて、前記した手順の平滑化フィルタ処理を行う。本実施形態に係る視差画像生成システム100Dの他の動作は、図7に示した第2実施形態に係る視差画像生成システム100Aと同様であるから、詳細な説明は省略する。
これらの実施形態において、3次元時空間に亘る平滑化フィルタ処理を適用することによって、第5実施形態と同様に、複数の視差画像を連続再生する際に、フリッカの発生を抑制することができるとともに、特に静止物についての奥行き推定精度を改善することができる。
また、本発明の各実施形態における視差画像生成装置1,1A,1B,1C,1Dは、赤外線パターン照射機2及び撮影装置3等が接続され、CPU(Central Processing Unit)、記憶手段(例えば、メモリ、ハードディスク)、各種信号の入出力手段等のハードウェア資源を備えるコンピュータを、前記した画像変換部4,4B,4C、コストボリューム生成部5,5A,5B,5C,5D及び視差画像生成処理部6の各構成手段として協調動作させるための、視差画像生成プログラムによって実現することもできる。このプログラムは、通信回線を介して配布してもよく、光ディスクや磁気ディスク、フラッシュメモリ等の記録媒体に書き込んで配布してもよい。
2 赤外線パターン照射機
3,3B,3C 撮影装置
31,32 赤外線カラーカメラ(カメラ)
33,34 赤外線カメラ
35,36 カラーカメラ(可視光カメラ)
4,4B,4C 画像変換部
41,42 画像平行化処理部
43,44 画像座標変換処理部
5,5A,5B,5C,5D コストボリューム生成部(対応度マップ群生成部)
51,52,52B コストボリューム算出部
53 コストボリューム統合部
54,54D コストボリュームフィルタ処理部(平滑化フィルタ処理部)
6 視差画像生成処理部
100,100A,100B,100C,100D 視差画像生成システム
Claims (6)
- 赤外線パターンを投影した被写体について、前記赤外線の波長領域の画像である赤外線画像及び可視光の波長領域の画像である可視光画像を2台のカメラで撮影した赤外線画像の組及び可視光画像の組を用いて、視差画像を生成する視差画像生成装置であって、
前記2台のカメラについてのカメラパラメータを用いて、前記赤外線画像の組を、前記2台のカメラの光軸を平行とした際に得られる画像である平行化赤外線画像の組に変換するとともに、前記2台のカメラについてのカメラパラメータを用いて、前記可視光画像の組を、前記2台のカメラの光軸を平行とした際に得られる画像である平行化可視光画像の組に変換する画像変換部と、
基準となる前記平行化赤外線画像である基準赤外線画像と、他方の前記平行化赤外線画像である非基準赤外線画像との間の視差が画像全体において一定値であるとした場合に、前記基準赤外線画像と前記非基準赤外線画像との画素毎の、当該画素を含む所定範囲の画像の一致の度合いを示す指標である対応度と、前記基準赤外線画像と同じ光軸の前記平行化可視光画像である基準可視光画像と、他方の前記平行化可視光画像である非基準可視光画像との間の視差が画像全体において前記一定値であるとした場合に、前記基準可視光画像と前記非基準可視光画像との画素毎の、当該画素を含む所定範囲の画像の一致の度合いを示す指標である対応度と、を統合した対応度の2次元配列である対応度マップを、所定の視差範囲について所定間隔の視差毎に求めることで対応度マップ群を生成する対応度マップ群生成部と、
画素毎に、前記対応度マップ群の中で最も一致の度合いが高い対応度マップについての視差を選択することにより、画素毎に視差が定められた画像である視差画像を生成する視差画像生成処理部と、
を備えることを特徴とする視差画像生成装置。 - 赤外線パターンを投影した被写体について、前記赤外線の波長領域の画像である赤外線画像を2台の赤外線カメラで撮影した赤外線画像の組と、可視光の波長領域の画像である可視光画像を2台の可視光カメラで撮影した可視光画像の組とを用いて、視差画像を生成する視差画像生成装置であって、
前記2台の赤外線カメラについてのカメラパラメータを用いて、前記赤外線画像の組を、前記2台の赤外線カメラの光軸を平行とした際に得られる画像である平行化赤外線画像の組に変換するとともに、前記2台の可視光カメラ及び前記2台の赤外線カメラについてのカメラパラメータを用いて、前記可視光画像の組を、前記2台の可視光カメラの光軸を前記平行化赤外線画像の組を得るための光軸と同じとした際に得られる画像である平行化可視光画像の組に変換する画像変換部と、
基準となる前記平行化赤外線画像である基準赤外線画像と、他方の前記平行化赤外線画像である非基準赤外線画像との間の視差が画像全体において一定値であるとした場合に、前記基準赤外線画像と前記非基準赤外線画像との画素毎の、当該画素を含む所定範囲の画像の一致の度合いを示す指標である対応度と、前記基準赤外線画像と同じ光軸の前記平行化可視光画像である基準可視光画像と、他方の前記平行化可視光画像である非基準可視光画像との間の視差が画像全体において前記一定値であるとした場合に、前記基準可視光画像と前記非基準可視光画像との画素毎の、当該画素を含む所定範囲の画像の一致の度合いを示す指標である対応度と、を統合した対応度の2次元配列である対応度マップを、所定の視差範囲について所定間隔の視差毎に求めることで対応度マップ群を生成する対応度マップ群生成部と、
画素毎に、前記対応度マップ群の中で最も対応度が高い対応度マップについての視差を選択することにより、画素毎に視差が定められた画像である視差画像を生成する視差画像生成処理部と、
を備えることを特徴とする視差画像生成装置。 - 前記対応度マップ群生成部は、前記対応度マップ群について、前記対応度マップ毎に、前記基準可視光画像をエッジ領域識別のためのガイド画像として、当該ガイド画像における被写体のエッジに対応する前記対応度マップのエッジを保持する平滑化フィルタ処理を行う平滑化フィルタ処理部を更に備え、
前記視差画像生成処理部は、前記平滑化フィルタ処理部によって平滑化フィルタ処理された対応度マップ群を用いて、前記視差画像を生成することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の視差画像生成装置。 - 赤外線パターンを投影した被写体について、前記赤外線の波長領域の画像である赤外線画像を2台の赤外線カメラで撮影した赤外線画像の組と、可視光の波長領域の画像である可視光画像を可視光カメラで撮影した可視光画像とを用いて、視差画像を生成する視差画像生成装置であって、
前記2台の赤外線カメラについてのカメラパラメータを用いて、前記赤外線画像の組を、前記赤外線カメラの光軸を平行とした際に得られる画像である平行化赤外線画像の組に変換するとともに、前記可視光カメラ及び基準となる前記赤外線カメラについてのカメラパラメータを用いて、前記可視光画像を、前記可視光カメラの光軸を基準となる前記平行化赤外線画像を得るための光軸と同じとした際に得られる画像である基準可視光画像に変換する画像変換部と、
前記基準となる平行化赤外線画像である基準赤外線画像と、他方の前記平行化赤外線画像である非基準赤外線画像との間の視差が画像全体において一定値であるとした場合に、前記基準赤外線画像と前記非基準赤外線画像との画素毎の、当該画素を含む所定範囲の画像の一致の度合いを示す指標である対応度の2次元配列である対応度マップを、所定の視差範囲について所定間隔の視差毎に求めることで対応度マップ群を生成する対応度マップ群生成部と、
前記対応度マップ群について、前記対応度マップ毎に、前記基準可視光画像をエッジ領域識別のためのガイド画像として、当該ガイド画像における被写体のエッジに対応する前記対応度マップのエッジを保持した平滑化フィルタ処理を行う平滑化フィルタ処理部と、
前記平滑化フィルタ処理された対応度マップ群の中で最も対応度の高い対応度マップについての視差を、画素毎に選択することにより、画素毎に視差が定められた画像である視差画像を生成する視差画像生成処理部と、
を備えることを特徴とする視差画像生成装置。 - 前記平滑化フィルタ処理部は、前記ガイド画像を参照して平滑化フィルタ処理の対象画素との間の色差が所定の閾値以下である周辺画素を抽出し、前記抽出した周辺画素についての前記対応度を用いて平滑化フィルタ処理を行うことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の視差画像生成装置。
- 前記赤外線画像及び前記カラー画像は、所定のフレーム周波数で撮影され、
前記対応度マップ群生成部は、フレーム毎に前記対応度マップ群を生成し、
前記平滑化フィルタ処理部は、前記対応度マップ群について、前記平滑化フィルタ処理の対象である当該対応度マップ群に対応するフレームの近傍の複数のフレームについての前記対応度マップ群及び前記ガイド画像を参照して、2次元空間及び時間軸からなる3次元時空間について前記平滑化フィルタ処理を行うことを特徴とする請求項3乃至請求項5の何れか一項に記載の視差画像生成装置。
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