JP2015012683A - 電源装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両に搭載された鉛電池の充放電負荷を軽減する技術を提供する。【解決手段】第1蓄電装置110は、車両内のスタータ116と電装品122に給電する鉛電池である。第2蓄電装置112は、第1蓄電装置110に並列に接続され、かつ車両内のスタータ116と電装品122に給電する二次電池である。第2蓄電装置112では、10個のニッケル水素電池152によって構成されたニッケル水素電池系列150が2並列に接続されることによって構成されている。ふたつのニッケル水素電池系列150のそれぞれに対して可変抵抗140が配置される。【選択図】図1
Description
本発明は、電源装置、特に車両に搭載される電源装置に関する。
近年、アイドリングストップシステムおよび減速エネルギー回生システムを搭載した車両が普及してきている。そのような車両に搭載される蓄電池では充放電が多くなり、劣化が進行しやすくなる。そこで、低コストで蓄電容量の大きい鉛電池と、サイクル特性に優れたニッケル水素電池あるいはリチウムイオン電池とが接続される(例えば、特許文献1参照)。
蓄電池は、エンジンのスタータおよび各種の電装品に電力を供給すべきである。鉛電池とニッケル水素電池とを並列接続した場合におけるニッケル水素電池の役割は、電装品への電力供給である。これにより鉛電池の充放電負荷が軽減され、鉛電池のSOC低下に伴う活物質劣化が抑制される。一方で、スタータへの給電を鉛電池が行なう場合、頻繁な大電流放電によって、鉛電池の負極耳部の腐食が促進される。また、より高レベルの低燃費を目的として、モータアシストが取り組まれているが、この場合、鉛電池の大電流放電頻度がさらに増加するので、負極耳部腐食はさらに促進される。そのため、鉛電池の充放電負荷のさらなる軽減が望まれる
本発明はこうした状況に鑑みなされたものであり、その目的は、車両に搭載された鉛電池の充放電負荷を軽減する技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の電源装置は、鉛電池と、鉛電池に並列に接続されるとともに、少なくともひとつのセルであって、かつ鉛電池以外のセルが2並列に接続されることによって構成されている二次電池と、二次電池における2並列の経路のそれぞれに配置されたふたつの可変抵抗とを備える。鉛電池と二次電池とは、車両内の負荷に給電する。
本発明によれば、車両に搭載された鉛電池の充放電負荷を軽減できる。
(実施例1)
本発明の実施例を具体的に説明する前に、概要を述べる。実施例1は、アイドリングストップ機能およびエネルギー回生機能を有する車両に搭載される車載用蓄電システムに関する。アイドリングストップ機能は、車両停止時に自動的にエンジンを停止させ、発進時に自動的にエンジンを再始動させる機能である。エネルギー回生機能は、主に減速する際の車両の運動エネルギーによりオルタネータを作動させ、オルタネータが発電したエネルギーにより車載用蓄電システム等に電力を供給する機能である。いずれの機能も燃費を向上させる効果がある。アイドリングストップ機能が搭載された車両ではエンジンの始動回数が多くなる。エンジンは通常、車載用蓄電システムにより駆動されるスタータにより始動される。したがってエンジンの始動回数が多くなるとバッテリの消費電力が大きくなり、放電回数が多くなる。またエネルギー回生機能が搭載された車両では、車両の減速時に集中的にオルタネータが発電されるため、大容量で効率的な充電が必要とされる。
本発明の実施例を具体的に説明する前に、概要を述べる。実施例1は、アイドリングストップ機能およびエネルギー回生機能を有する車両に搭載される車載用蓄電システムに関する。アイドリングストップ機能は、車両停止時に自動的にエンジンを停止させ、発進時に自動的にエンジンを再始動させる機能である。エネルギー回生機能は、主に減速する際の車両の運動エネルギーによりオルタネータを作動させ、オルタネータが発電したエネルギーにより車載用蓄電システム等に電力を供給する機能である。いずれの機能も燃費を向上させる効果がある。アイドリングストップ機能が搭載された車両ではエンジンの始動回数が多くなる。エンジンは通常、車載用蓄電システムにより駆動されるスタータにより始動される。したがってエンジンの始動回数が多くなるとバッテリの消費電力が大きくなり、放電回数が多くなる。またエネルギー回生機能が搭載された車両では、車両の減速時に集中的にオルタネータが発電されるため、大容量で効率的な充電が必要とされる。
車載用蓄電システムには鉛電池が多く使用されている。放電により鉛電池が放電下限電圧に到達した場合、オルタネータを稼動させ、鉛電池を充電する。これにより鉛電池の放電深度が深くなることを抑制し、鉛電池の劣化を抑制している。しかしながら、このような制御によりアイドリングストップ時間が短くなり、燃費改善効果が小さくなる。一方、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池は、鉛電池と比較し、深い放電深度まで利用することができるが、鉛電池よりもコストが高くなる。
これらの状況を考慮して、車載用蓄電システムでは、鉛電池とニッケル水素電池とが並列接続される。このような構成において所望の電圧を得るために、複数のニッケル水素電池が直列に接続される(以下、直列に接続された複数のニッケル水素電池を「ニッケル水素電池系列」という)。ニッケル水素電池系列の放電抵抗が鉛電池の放電抵抗よりもある程度高ければ、ニッケル水素電池系列を鉛電池に並列に接続しても、鉛電池の充放電負荷の軽減としては不十分である。そのため、鉛電池の大電流放電頻度が増加し、鉛電池の負極耳部腐食が促進される。特に、アイドリングストップによってエンジンが頻繁に停止すると、鉛電池からの放電量が増加するので、鉛電池の負極耳部腐食がさらに促進される。
これらに対応するために、ふたつのニッケル水素電池系列が並列に接続される。ふたつのニッケル水素電池系列の放電抵抗が鉛電池の放電抵抗と同等になるので、鉛電池の充放電負荷が軽減され、鉛電池の大電流放電頻度の増加が抑制される。その結果、電流密度が低減され、鉛電池の負極耳部腐食が抑制される。このような状況下において、車載用蓄電システムを使用していると、一般的に、ふたつのニッケル水素電池系列の劣化の程度が異なってくる。劣化の程度が異なると、一方のニッケル水素電池系列だけが主として放電する。これによって、ひとつのニッケル水素電池系列だけが接続している状態に近くなり、鉛電池の充放電負荷の軽減が不十分になる。ふたつのニッケル水素電池系列の劣化の程度を近くするために、本実施例では、ふたつのニッケル水素電池系列のそれぞれに対して可変抵抗が接続される。さらに、一方のニッケル水素電池系列の劣化が検出されると、当該ニッケル水素電池系列に接続された可変抵抗の抵抗値が大きくされる。その結果、他方のニッケル水素電池系列が主として使用されるので、他方のニッケル水素電池系列の劣化が進み、両方の劣化の程度が近くなる。
図1は、本発明の実施例1に係る車載用蓄電システム100の構成を示す。車載用蓄電システム100は、第1蓄電装置110、第2蓄電装置112、電源管理装置114、DC−DCコンバータ130を含む。第2蓄電装置112は、ニッケル水素電池系列150と総称される第1ニッケル水素電池系列150a、第2ニッケル水素電池系列150b、可変抵抗140と総称される第1可変抵抗140a、第2可変抵抗140bを含む。第1ニッケル水素電池系列150aは、第11ニッケル水素電池152aa、第12ニッケル水素電池152ab、第13ニッケル水素電池152ac、第14ニッケル水素電池152ad、第15ニッケル水素電池152ae、第16ニッケル水素電池152af、第17ニッケル水素電池152ag、第18ニッケル水素電池152ah、第19ニッケル水素電池152ai、第110ニッケル水素電池152ajを含む。第2ニッケル水素電池系列150bは、第21ニッケル水素電池152ba、第22ニッケル水素電池152bb、第23ニッケル水素電池152bc、第24ニッケル水素電池152bd、第25ニッケル水素電池152be、第26ニッケル水素電池152bf、第27ニッケル水素電池152bg、第28ニッケル水素電池152bh、第29ニッケル水素電池152bi、第210ニッケル水素電池152bjを含む。第11ニッケル水素電池152aa等は、ニッケル水素電池152と総称される。車載用蓄電システム100には、スタータ116、スタータ用スイッチ118、オルタネータ120、電装品122、ECU124が接続される。
オルタネータ120は、図示しないエンジンにより交流電力を発電し、さらにエネルギー回生機能の車両においては減速時の運動エネルギーによっても発電する。ここでは主に減速中の発電について述べる。オルタネータ120が発電した交流は、図示しないレギュレータ、整流器等の回路により直流に変換され、オルタネータ120の電力が電装品122、車載用蓄電システム100に供給される。
スタータ116は、エンジン始動用モータである。スタータ116はスタータ用スイッチ118を介して、車載用蓄電システム100の出力系統に接続される。スタータ用スイッチ118にはリレーあるいは半導体スイッチが使用される。運転者の操作により図示しないイグニッションスイッチがオンされる場合、あるいはアイドリングストップの状態から復帰する場合、スタータ用スイッチ118がオンし、車載用蓄電システム100からスタータ116に電力が供給され、スタータ116が始動する。スタータ116によりエンジンが始動すると、スタータ用スイッチ118がオフされる。スタータ用スイッチ118のオンになってからオフとするまでの時間は通常約1秒以内である。
電装品122は、ヘッドライト、エアコン、デフォッガ、オーディオ、メータ、ストップランプ、フォグランプ、ウィンカ、パワーステアリング、パワーウインドウ、エンジン電装品などの車両内に搭載される各種電気負荷を示す総称である。ここでは、説明の便宜上、オルタネータ120、スタータ116、ECU124は電装品122とは別に扱っている。また電装品122は車載用蓄電システム100からも供給される電力により駆動されている。
ECU124は、車両内に搭載される各種の補機、センサ、スイッチに接続され、エンジンおよび各種補機を電子制御する。アイドリングストップ機能を実行する場合、ECU124は、ブレーキ、車速センサ等から入力される信号をもとに車両の停止または設定速度以下への減速を検出するとエンジンを停止させる。また、ECU124は、ブレーキが解除されたことを検出するとエンジンを再始動させる。その際、ECU124は、車載用蓄電システムからスタータ116に電力が供給されるよう制御し、スタータ116を作動させる。
減速エネルギー回生機能を実行する場合、ECU124は、通常走行時、オルタネータ120を原則的に停止させる。ECU124は、ブレーキ、車速センサ等から入力される信号をもとに車両の減速を検出するとオルタネータ120を作動させる。なお、車載用蓄電システム100内のバッテリの容量が設定下限容量より低い場合、ECU124は、通常走行時でもオルタネータ120を作動させてもよい。
車載用蓄電システム100のうちの第1蓄電装置110は、オルタネータ120により発電された電力を蓄え、スタータ116および電装品122に給電するためのメインバッテリである。ここで、スタータ116および電装品122は、車両内の負荷である。第1蓄電装置110の一例は、鉛電池である。鉛電池には、比較的安価、比較的広い温度範囲で動作可能、高出力などの長所があり、車両用の蓄電池として広く普及している。ただし充放電エネルギー効率が低い、過放電に弱い、サイクル寿命が短いなどの短所がある。
図2は、第1蓄電装置110の内部構造を示す斜視図である。第1蓄電装置110は、端子170、電槽172、接続体174、負極耳部176、正極板178、セパレータ180、負極板182を含む。端子170は、外部に接続される。端子170を介しての外部との接続によって、車載用蓄電システム100は、充電されるとともに、放電する。正極板178は、電極格子として鉛または鉛合金を使用し、活物質として二酸化鉛を使用する。負極板182は、電極格子として鉛または鉛合金を使用し、活物質として鉛を使用する。セパレータ180は、合成樹脂で形成され、かつ多孔質である。また、セパレータ180は、正極板178と負極板182とを隔離するための板である。
負極耳部176は、正極板178と負極板182のそれぞれの上部に設けられた突起部である。PSOC(Partial State of Charge:中間充電状態)で充放電を頻繁に繰り返すと、負極耳部176が腐食しやすくなる。腐食が進行すると内部断線して充放電不可能になり、電力の供給が困難になる。接続体174は、負極耳部176と結合されることによって、互いに極性の異なった正極板178と負極板182とを接続する。電槽172は、正極板178、負極板182、セパレータ180を組み合わせた極群や電解液を収納する容器である。なお、電解液として、希硫酸が使用される。図1に戻る。
第2蓄電装置112は、オルタネータ120により発電された電力を蓄え、スタータ116および電装品122に給電するためのサブバッテリである。つまり、第1蓄電装置110と第2蓄電装置112との両方から、スタータ116への給電がなされる。第1蓄電装置110と第2蓄電装置112は並列接続される。少なくともひとつ、例えば「10」のニッケル水素電池152が直列に接続されることによって、ニッケル水素電池系列150が形成され、ふたつのニッケル水素電池系列150が並列に接続されることによって、第2蓄電装置112が形成されている。
ここでは、「ふたつ」のニッケル水素電池系列150を並列に接続した理由を図3をもとに説明する。図3は、各種の構成の電池に対する放電抵抗と抵抗比率を示すテーブルである。第1蓄電装置110である鉛電池の放電抵抗は、10mΩである。一方、ひとつのニッケル水素電池系列150の放電抵抗は、18mΩであり、鉛電池に対する抵抗比率は1.80である。このような構成では、ニッケル水素電池系列150の放電抵抗が、鉛電池の放電抵抗よりも大きくなるので、鉛電池の充放電頻度が多くなる。
ふたつのニッケル水素電池系列150の放電抵抗は、10mΩであり、鉛電池に対する抵抗比率は1.0である。このように構成することによって、第2蓄電装置112が車両始動およびモータアシストの負荷を大きく受けもつことができるようになる。その結果、鉛電池の充放電頻度が少なくなることによって、鉛電池の電流負荷が軽減されて、図2の負極耳部176の腐食が抑制される。なお、ニッケル水素電池系列150において、ニッケル水素電池152のサイズを倍にしても期待の抵抗低減が得られない。また、3つ以上のニッケル水素電池152を並列に接続すると、ニッケル水素電池系列150間の電流ばらつきを制御するために、煩雑な制御機構が必要になる。これによって、コストが上昇する。図1に戻る。
ニッケル水素電池には、充放電エネルギー効率が比較的高い、過充電および過放電に強い、使用温度範囲が広い、SOC(State Of Charge)範囲が広い、サイクル寿命が比較的長いなどの長所がある。また、ニッケル水素電池は、低劣化で放電深度の深い領域まで利用できる推奨放電深度(DOD:Depth of Discharge)が広い電池である。ただし、自己放電が大きい、メモリ効果がある、低電圧、鉛電池より高価などの短所がある。
アイドリングストップ機能を採用する場合、スタータ116の使用回数が増えるため、蓄電池の容量を増大させる必要がある。その際、単純に鉛電池の容量を増大させるのではなく、性質が異なる複数種類の蓄電池を組み合わせて使用することにより、それぞれの蓄電池の短所を補いつつ蓄電池全体の容量を増大させる。ここでは、鉛電池とニッケル水素電池を組み合わせて使用する例を説明するが、鉛電池とリチウムイオン蓄電池を組み合わせて使用してもよい。リチウムイオン蓄電池は、エネルギー密度および充放電エネルギー効率が高く、高性能な蓄電池であるが、厳格な電圧・温度管理が必要である。
一般的に蓄電池はエンジンルームに設置される。エンジンルームに鉛電池と一体的に設置するには、ニッケル水素電池の方がリチウムイオン蓄電池より適している。エンジンルームはエンジン作動時に温度が上昇するが、ニッケル水素電池の方がリチウムイオン蓄電池よりも熱安定性がよい。なお、鉛電池と並列接続されるリチウムイオン蓄電池をエンジンルームから離れた位置に設置することも考えられるが、その場合、配線抵抗による損失が大きくなる。
ふたつの可変抵抗140は、第2蓄電装置112における2並列の経路のそれぞれに配置される。具体的に説明すると、第1可変抵抗140aは、第1ニッケル水素電池系列150aに直列接続され、第2可変抵抗140bは、第2ニッケル水素電池系列150bに直接接続される。可変抵抗140は、電源管理装置114からの指示に応じて抵抗値を変更する。例えば、第1可変抵抗140aの抵抗値が第2可変抵抗140bの抵抗値よりも大きくなると、第1可変抵抗140aに直接接続された第1ニッケル水素電池系列150aでの充放電量が少なくなる。これは、第1ニッケル水素電池系列150aとは異なった第2ニッケル水素電池系列150bが主として使用されることに相当し、第2ニッケル水素電池系列150bの劣化を促進することにつながる。電源管理装置114による抵抗値の制御に関しては、後述する。
DC−DCコンバータ130は、エンジンのクランキング時およびアイドリングストップ状態からの再始動時に、車載用蓄電システム100から電装品122へ至る経路の電圧が所定電圧以下に下がらないよう電圧補償するために設けられる。一般的に上述の経路は12Vに設計される。電装品122の中には、カーナビゲーションシステムなど10V程度まで電圧が下がると、リセットされてしまうものがある。これに対してスタータ116の作動時、ECU124がDC−DCコンバータ130を作動させることにより第2蓄電装置112の充放電端子の電位が安定し、電装品122に安定した電圧を供給し続けることができる。
電源管理装置114は、第1蓄電装置110、第2蓄電装置112を管理制御する。電源管理装置114は、CAN(Controller Area Network)を介してECU124に接続されることによって、電源管理装置114とECU124との間において通信がなされる。電源管理装置114は、ECU124から車両の動作に関する情報、例えば、エンジン動作中、アイドリングストップが示された情報を電源管理装置114から受けつけ、受けつけた情報に応じて第2蓄電装置112の充放電を切りかえる。
電池状態監視部10は、第2蓄電装置112の電圧、電流、温度を取得する。ここで、第2蓄電装置112の電圧、電流、温度は、ニッケル水素電池系列150単位に取得される。電池状態監視部10は、取得した電圧、電流、温度のうちの少なくともひとつをもとにSOCを導出する。SOCの導出には公知の技術が使用されればよいので、ここでは説明を省略する。また、電圧、電流、温度の取得、SOCの導出は定期的になされている。電池状態監視部10は、電圧、電流、温度、SOC等の情報を決定部14へ定期的に出力する。なお、電池状態監視部10は、第1蓄電装置110に対しても同様の処理を実行してもよいが、ここでは説明を省略する。
決定部14は、電池状態監視部10からの情報を受けつける。決定部14は、第1ニッケル水素電池系列150aの電流値と、第2ニッケル水素電池系列150bの電流値とをもとに、ふたつの可変抵抗140のそれぞれに対する抵抗値を制御する。なお、初期の状態においては、ふたつの可変抵抗140の抵抗値は、実質的にゼロにされているものとする。これは、可変抵抗140の変更可能な抵抗値のうち、小さい値が使用されていることに相当する。以下では、決定部14における抵抗値の制御を具体的に説明する。決定部14は、ふたつのニッケル水素電池系列150における電流値の差ΔIを計算する。電流値の差ΔIは、電流値の大きい方から電流値の小さい方の減算によって導出される。決定部14は、導出した電流値の差ΔIをもとに、テーブルを参照することによって、抵抗値を決定する。
図4は、決定部14に記憶されたテーブルのデータ構造を示す。図示のごとく、条件欄200、制御欄202が設けられている。決定部14は、ΔIが増加用しきい値よりも大きい場合、電流値が小さい方の経路に配置された可変抵抗140の抵抗値の増加を決定する。一方、決定部14は、ΔIが増加用しきい値よりも大きくない場合、両方の可変抵抗140に対する抵抗値を増加させないことを決定する。なお、増加用しきい値および抵抗値の増加量は、実験あるいはシミュレーションにより予め定められている。ここで、電流値が小さいほど、ニッケル水素電池系列150が劣化しているといえる。そのため、上記の処理は、2並列の経路のうちの一方の経路に配置されたニッケル水素電池系列150が、他方の経路に配置されたニッケル水素電池系列150よりも所定の範囲をこえて劣化した場合、当該一方の経路に配置された可変抵抗140の抵抗値を大きくすることに相当する。図1に戻る。
決定部14は、決定した内容を第1可変抵抗制御部30、第2可変抵抗制御部32に出力する。第1可変抵抗制御部30と第2可変抵抗制御部32は、決定部14からの指示に応じて可変抵抗140の抵抗値を制御する。例えば、決定部14からの指示が、第1可変抵抗140aの抵抗値を大きくすることであれば、第1可変抵抗制御部30は、第1可変抵抗140aの抵抗値を大きくする。その際、第2可変抵抗制御部32は、第2可変抵抗140bの抵抗値を変更しない。
次に、一方の抵抗値を大きくした後の処理を説明する。決定部14は、導出した電流値の差ΔIをもとに、別のテーブルを参照することによって、抵抗値を決定する。図5は、決定部14に記憶された別のテーブルのデータ構造を示す。決定部14は、ΔIが減少用しきい値よりも小さい場合、抵抗値を大きくした可変抵抗140の抵抗値の減少を決定する。一方、決定部14は、ΔIが減少用しきい値よりも小さくない場合、抵抗値を変更させないことを決定する。
なお、減少用しきい値および抵抗値の減少量も、実験あるいはシミュレーションにより予め定められている。また、減少用しきい値は、増加用しきい値と同一であってもよく、異なっていてもよい。ここでは、増加量と減少量は同一であるとするが、それに限定されない。
以上のような処理は、一方の経路に配置された可変抵抗140の抵抗値を大きくした場合、当該一方の経路に配置されたニッケル水素電池系列150の劣化に、他方の経路に配置されたニッケル水素電池系列150の劣化が近づけば、抵抗値を小さくすることに相当する。図1に戻る。前述の通り、決定部14は、決定した内容を第1可変抵抗制御部30、第2可変抵抗制御部32に出力する。第1可変抵抗制御部30と第2可変抵抗制御部32は、決定部14からの指示に応じて可変抵抗140の抵抗値を制御する。
この構成は、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウエア的にはメモリにロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ハードウエアとソフトウエアの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
以上の構成による車載用蓄電システム100の動作を説明する。図6は、電源管理装置114による処理手順を示すフローチャートである。ΔI>増加用しきい値であれば(S10のY)、決定部14は、電流値が小さい方の経路に配置された可変抵抗140の抵抗値を増加させる(S12)。ΔI<減少用しきい値でなければ(S14のN)、待機する。ΔI<減少用しきい値であれば(S14のY)、決定部14は、大きい方の抵抗値を減少させる(S16)。ΔI>増加用しきい値でなければ(S10のN)、ステップ12からステップ16はスキップされる。
本発明の実施例によれば、鉛電池に配列に接続されたニッケル水素電池系列を2並列とすることによって、蓄電池の放電抵抗に、ふたつのニッケル水素電池系列の放電抵抗を近くできる。また、ふたつのニッケル水素電池系列の放電抵抗が低くなるので、鉛電池の充放電負荷を軽減できる。また、ふたつのニッケル水素電池系列の放電抵抗が低くなるので、鉛電池の放電頻度を低減できる。また、鉛電池の放電頻度が低減されるので、鉛電池の負極耳部の腐食を抑制できる。また、10個のニッケル水素電池が直列に接続されることによって、ニッケル水素電池系列が形成されているので、必要とされる電圧を取得できる。また、第1蓄電装置と第2蓄電装置とは、オルタネータによって発電された電力を蓄えるとともに、スタータ116への給電と、電装品122への給電とを少なくとも実行するので、第1蓄電装置の負担を軽減できる。また、第1蓄電装置と第2蓄電装置との両方から、スタータ116への給電がなされるので、第1蓄電装置の負担を軽減できる。
2並列の経路のそれぞれにふたつの可変抵抗が配置されるので、ニッケル水素電池系列の使用頻度を調節できる。また、ニッケル水素電池系列の使用頻度が調節されるので、ニッケル水素電池系列の劣化の程度を調節できる。また、ニッケル水素電池系列の劣化の程度が調節されるので、ふたつのニッケル水素電池系列の放電抵抗を近くできる。また、ふたつのニッケル水素電池系列の放電抵抗が近くなるので、第2蓄電装置の負荷を増加でき、第1蓄電装置の負荷を抑制できる。また、一方のニッケル水素電池系列が、他方のニッケル水素電池系列よりも所定の範囲をこえて劣化した場合、当該一方のニッケル水素電池系列に接続された可変抵抗の抵抗値を大きくするので、他方のニッケル水素電池系列の使用頻度を高くできる。
また、他方のニッケル水素電池系列の使用頻度が高くなるので、ふたつのニッケル水素電池系列の劣化の程度を近くできる。また、ニッケル水素電池系列の劣化の程度を取得するために、ニッケル水素電池系列の電流値を使用するので、処理を簡易にできる。また、ふたつのニッケル水素電池系列の劣化が近くなった場合に、抵抗値をもとに戻すので、第2蓄電装置の負荷を大きくできる。また、ふたつの可変抵抗を含むので、両通電経路の電流、温度の均一化を可能とすると共に、電流、電圧、温度を制御して、高信頼な電源装置を提供できる。
(実施例2)
次に、本発明の実施例2を説明する。実施例2は、実施例1と同様に、アイドリングストップ機能およびエネルギー回生機能を有する車両に搭載される車載用蓄電システムに関する。実施例2は、実施例1と比較して、抵抗値を制御する際に使用すべきパラメータが異なる。具体的に説明すると、実施例1では、電流値の差をもとに抵抗値を制御していたが、実施例2では、温度の差をもとに抵抗値を制御する。実施例2に係る車載用蓄電システム100は、図1と同様のタイプである。ここでは、実施例1との差異を中心に説明する。
次に、本発明の実施例2を説明する。実施例2は、実施例1と同様に、アイドリングストップ機能およびエネルギー回生機能を有する車両に搭載される車載用蓄電システムに関する。実施例2は、実施例1と比較して、抵抗値を制御する際に使用すべきパラメータが異なる。具体的に説明すると、実施例1では、電流値の差をもとに抵抗値を制御していたが、実施例2では、温度の差をもとに抵抗値を制御する。実施例2に係る車載用蓄電システム100は、図1と同様のタイプである。ここでは、実施例1との差異を中心に説明する。
決定部14は、第1ニッケル水素電池系列150aの温度と、第2ニッケル水素電池系列150bの温度とをもとに、ふたつの可変抵抗140のそれぞれに対する抵抗値を制御する。決定部14は、ふたつのニッケル水素電池系列150における温度の差ΔTを計算する。温度の差ΔTは、温度の高い方から電流値の低い方の減算によって導出される。決定部14は、導出した温度の差ΔTをもとに、テーブルを参照することによって、抵抗値を決定する。
図7は、本発明の実施例2に係る決定部14に記憶されたテーブルのデータ構造を示す。図示のごとく、条件欄210、制御欄212が設けられている。決定部14は、ΔTが増加用しきい値よりも大きい場合、温度が高い方の経路に配置された可変抵抗140の抵抗値の増加を決定する。一方、決定部14は、ΔTが増加用しきい値よりも大きくない場合、両方の可変抵抗140に対する抵抗値を増加させないことを決定する。ここで、温度が高いほど、ニッケル水素電池系列150が劣化しているといえる。図1に戻る。
決定部14は、決定した内容を第1可変抵抗制御部30、第2可変抵抗制御部32に出力する。第1可変抵抗制御部30と第2可変抵抗制御部32は、前述のごとく、可変抵抗140の抵抗値を制御する。次に、一方の抵抗値を大きくした後の処理を説明する。決定部14は、導出した温度の差ΔTをもとに、別のテーブルを参照することによって、抵抗値を決定する。図8は、本発明の実施例2に係る決定部14に記憶された別のテーブルのデータ構造を示す。決定部14は、ΔTが減少用しきい値よりも小さい場合、抵抗値を大きくした可変抵抗140の抵抗値の減少を決定する。一方、決定部14は、ΔTが減少用しきい値よりも小さくない場合、抵抗値を変更させないことを決定する。増加用しきい値、減少用しきい値、増加量、減少量は、前述のごとく設定される。
以上の構成による車載用蓄電システム100の動作を説明する。図9は、本発明の実施例2に係る電源管理装置114による処理手順を示すフローチャートである。ΔT>増加用しきい値であれば(S20のY)、決定部14は、温度が高い方の経路に配置された可変抵抗140の抵抗値を増加させる(S22)。ΔT<減少用しきい値でなければ(S24のN)、待機する。ΔT<減少用しきい値であれば(S24のY)、決定部14は、大きい方の抵抗値を減少させる(S26)。ΔT>増加用しきい値でなければ(S20のN)、ステップ22からステップ26はスキップされる。
本発明の実施例によれば、ニッケル水素電池系列の劣化の程度を取得するために、ニッケル水素電池系列の電流値を使用するので、処理を簡易にできる。
(実施例3)
次に、本発明の実施例3を説明する。実施例3は、これまでと同様に、アイドリングストップ機能およびエネルギー回生機能を有する車両に搭載される車載用蓄電システムに関する。これまでにおける車載用蓄電システムは、DC−DCコンバータを含むが、実施例3における車載用蓄電システムは、DC−DCコンバータを含まない。
次に、本発明の実施例3を説明する。実施例3は、これまでと同様に、アイドリングストップ機能およびエネルギー回生機能を有する車両に搭載される車載用蓄電システムに関する。これまでにおける車載用蓄電システムは、DC−DCコンバータを含むが、実施例3における車載用蓄電システムは、DC−DCコンバータを含まない。
図10は、本発明の実施例3に係る車載用蓄電システム100の構成を示す。車載用蓄電システム100は、図1の車載用蓄電システム100からDC−DCコンバータ130が除外されている。前述のごとく、DC−DCコンバータ130は、エンジンのクランキング時およびアイドリングストップ状態からの再始動時に、車載用蓄電システム100から電装品122へ至る経路の電圧が所定電圧以下に下がらないよう電圧補償するために設けられている。しかしながら、第2蓄電装置112が、ふたつのニッケル水素電池系列150の並列接続によって構成されることによって、第2蓄電装置112からの電力の供給がされやすくなる。そのため、エンジンのクランキング時およびアイドリングストップ状態からの再始動時に、車載用蓄電システム100から電装品122へ至る経路の電圧が所定電圧以下に下がらない。
本発明の実施例によれば、DC−DCコンバータが含まれないので、車載用蓄電システムの構成を簡易にできる。
(実施例4)
次に、本発明の実施例4を説明する。実施例4は、これまでと同様に、アイドリングストップ機能およびエネルギー回生機能を有する車両に搭載される車載用蓄電システムに関する。これまでは、車両に搭載されたエンジンを始動させるためのモータとしてスタータが備えられ、発電するためにオルタネータが備えられている。実施例4では、これらの代わりに、モータジェネレータが備えられる。
次に、本発明の実施例4を説明する。実施例4は、これまでと同様に、アイドリングストップ機能およびエネルギー回生機能を有する車両に搭載される車載用蓄電システムに関する。これまでは、車両に搭載されたエンジンを始動させるためのモータとしてスタータが備えられ、発電するためにオルタネータが備えられている。実施例4では、これらの代わりに、モータジェネレータが備えられる。
図11は、本発明の実施例4に係る車載用蓄電システム100の構成を示す。車載用蓄電システム100は、図1の車載用蓄電システム100におけるスタータ116、オルタネータ120の代わりに、モータジェネレータ132が含まれる。モータジェネレータ132は、走行駆動源であるモータとして機能する力行運転モードと、発電機として機能する回生運転モードとのふたつの運転状態をとり得るように構成されている。
本変形例によれば、スタータとオルタネータとの代わりにモータジェネレータを含むので、車載用蓄電システムが搭載される車両の構成の自由度を向上できる。
(実施例5)
次に、本発明の実施例5を説明する。実施例5は、これまでと同様に、アイドリングストップ機能およびエネルギー回生機能を有する車両に搭載される車載用蓄電システムに関する。スタータを動作させる場合の電力変動によって、電装品に供給される電力が変動されうる。実施例5では、電装品に供給される電力を安定させるために、スタータを動作させる場合に、鉛電池とニッケル水素電池との接続を切断することによって、ニッケル水素電池の電力供給先を電装品に限定させる。
次に、本発明の実施例5を説明する。実施例5は、これまでと同様に、アイドリングストップ機能およびエネルギー回生機能を有する車両に搭載される車載用蓄電システムに関する。スタータを動作させる場合の電力変動によって、電装品に供給される電力が変動されうる。実施例5では、電装品に供給される電力を安定させるために、スタータを動作させる場合に、鉛電池とニッケル水素電池との接続を切断することによって、ニッケル水素電池の電力供給先を電装品に限定させる。
図12は、本発明の実施例5に係る車載用蓄電システム100の構成を示す。車載用蓄電システム100は、図1の車載用蓄電システム100に対して、ダイオード126、並列接続用スイッチ128がさらに含まれる。
並列接続用スイッチ128は、車載用蓄電システム100中において第1蓄電装置110と第2蓄電装置112とを並列接続するための経路に配置される。並列接続用スイッチ128がオンされている場合に、第1蓄電装置110と第2蓄電装置112とが並列に接続される。一方、並列接続用スイッチ128がオフされている場合に、第1蓄電装置110と第2蓄電装置112とが別々に配置される。また、並列接続用スイッチ128と並列にダイオード126が配置される。ダイオード126が配置されることによって、並列接続用スイッチ128がオフされている場合に、第2蓄電装置112から第1蓄電装置110への電流が抑止される。なお、並列接続用スイッチ128のオン/オフは、電源管理装置114によって制御される。
第1蓄電装置110と第2蓄電装置112は、並列接続用スイッチ128がオンにされている場合、車両内の複数の負荷に給電可能であり、並列接続用スイッチ128がオフにされている場合、複数の負荷のうち、互いに異なった負荷に独立して給電可能である。具体的に説明すると、第1蓄電装置110は、並列接続用スイッチ128がオフにされている場合、スタータ116への給電を実行する。第2蓄電装置112は、並列接続用スイッチ128がオフにされている場合、車両内の電装品122への給電を実行する。
電源管理装置114は、ECU124から、エンジンの動作状態に関する通知を受けつける。この通知は、エンジン動作あるいはアイドリングストップを示す。電源管理装置114は、受けつけた通知がアイドリングストップからエンジン動作へ遷移した場合、並列接続用スイッチ欄218のオフを決定する。一方、電源管理装置114は、並列接続用スイッチ128をオフしてから一定期間経過後、並列接続用スイッチ128のオンを決定する。なお、アイドリングストップが、エンジン停止であってもよい。
本変形例によれば、並列接続用スイッチがオフにされている場合、第1蓄電装置がスタータへの給電を実行し、第2蓄電装置が電装品への給電を実行するので、スタータ使用時に電装品への電力供給を安定化できる。
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例は例示であり、それらの各構成要素あるいは各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
本発明の実施例において、10個のニッケル水素電池152が直列接続されることによってニッケル水素電池系列150が構成されている。しかしながらこれに限らず例えば、10個以外の数のニッケル水素電池152が直列接続されることによってニッケル水素電池系列150が構成されていてもよい。ニッケル水素電池系列150を構成すべきニッケル水素電池152の数は、必要とされる電圧に応じて決定されればよい。本変形例によれば、第2蓄電装置112の構成の自由度を拡大できる。
本発明の実施例において、車載用蓄電システム100は、アイドリングストップ、エネルギー回生システムを有する車両に搭載されている。しかしながらこれに限らず例えば、これらの機能を有しない車両へ搭載されてもよい。本変形例によれば、本発明の適用範囲を拡大できる。
本発明の実施例において、決定部14は、抵抗値を増加させてから、抵抗値をもとに戻しているので、2段階の抵抗値が使用されている。しかしながらこれに限らず例えば、3段階以上の抵抗値が使用されてもよい。その際、ふたつのニッケル水素電池系列の劣化の程度が大きく異なるほど、抵抗値が大きくされる。本変形例によれば、ニッケル水素電池系列の劣化の進行を詳細に制御できる。
10 電池状態監視部、 14 決定部、 30 第1可変抵抗制御部、 32 第2可変抵抗制御部、 100 車載用蓄電システム、 110 第1蓄電装置、 112 第2蓄電装置、 114 電源管理装置、 116 スタータ、 118 スタータ用スイッチ、 120 オルタネータ、 122 電装品、 124 ECU、 130 DC−DCコンバータ、 140 可変抵抗、 150 ニッケル水素電池系列、 152 ニッケル水素電池。
Claims (7)
- 鉛電池と、
前記鉛電池に並列に接続されるとともに、少なくともひとつのセルであって、かつ鉛電池以外のセルが2並列に接続されることによって構成されている二次電池と、
前記二次電池における2並列の経路のそれぞれに配置されたふたつの可変抵抗とを備え、
前記鉛電池と前記二次電池とは、車両内の負荷に給電することを特徴とする電源装置。 - 前記二次電池は、少なくともひとつのニッケル水素電池セルが2並列に接続されることによって構成されていることを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
- 前記ふたつの可変抵抗のそれぞれに対して、抵抗値を制御する制御部をさらに備え、
前記制御部は、前記二次電池における2並列の経路のうちの一方の経路に配置された少なくともひとつのセルが、他方の経路に配置された少なくともひとつのセルよりも所定の範囲をこえて劣化した場合、当該一方の経路に配置された可変抵抗の抵抗値を大きくすることを特徴とする請求項1または2に記載の電源装置。 - 前記制御部は、各経路の電流値を取得し、電流値が小さくなるほど、少なくともひとつのセルの劣化が大きいとすることを特徴とする請求項3に記載の電源装置。
- 前記制御部は、各経路に配置された少なくともひとつのセルの温度を取得し、温度が高くなるほど、少なくともひとつのセルの劣化が大きいとすることを特徴とする請求項3に記載の電源装置。
- 前記制御部は、一方の経路に配置された可変抵抗の抵抗値を大きくした場合、当該一方の経路に配置された少なくともひとつのセルの劣化に、他方の経路に配置された少なくともひとつのセルの劣化が近づけば、抵抗値を小さくすることを特徴とする請求項3から5のいずれかに記載の電源装置。
- 前記鉛電池と前記二次電池とは、車両に搭載された発電機によって発電された電力を蓄えるとともに、車両に搭載されたエンジンを始動させるためのモータへの給電と、車両内の電装品への給電とを少なくとも実行することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の電源装置。
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US10497988B2 (en) | 2017-01-04 | 2019-12-03 | Electronics And Telecommunications Research Institute | Battery module for correcting current difference between batteries connected in parallel and electronic device including the battery module |
-
2013
- 2013-06-28 JP JP2013135951A patent/JP2015012683A/ja active Pending
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