JP2015010474A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料カットからの復帰直後の空燃比リッチ制御が終了した直後のポートウェットが残存している期間に、燃料噴射量が過度にリーン側に補正されることによる不具合を解消する。【解決手段】内燃機関の回転数が所定回転数を上回りかつアクセル操作量が所定の閾値を下回る場合に燃料カットを行うとともに、所定の燃料カット終了条件が成立したときには、燃料カットを終了する制御を行い、燃料カットからの復帰直後には空燃比をリッチ側に設定する空燃比リッチ制御を行い、この空燃比リッチ制御終了後の最初の空燃比フィードバック制御のリーン側の補正係数にガードを掛け、所定期間、通常のよりも空燃比の補正量の増大の速度を小さくしつつ空燃比をリーン側に制御する。【選択図】図5
Description
本発明は、吸気ポートに燃料を噴射し、点火プラグを介した火花点火により混合気に着火する構成を有する内燃機関に用いられ、空燃比センサの出力信号に基づき空燃比のフィードバック制御を行う内燃機関の制御装置に関する。
従来より、空燃比を理論空燃比近傍に保つべく、排気通路に空燃比センサを設け、この空燃比センサの出力信号に基づき空燃比のフィードバック制御を行う内燃機関の制御装置が知られている。このフィードバック制御としては、空燃比センサの出力信号が示す空燃比がリーンからリッチに切り替わった際に、燃料噴射量の補正係数を所定のスキップ値だけ減少させ、さらに所定時間あたりリーン積分値だけ逓減させるようにする一方、空燃比センサの出力信号が示す空燃比がリッチからリーンに切り替わった際に、燃料噴射量の補正係数を所定のスキップ値だけ増加させ、さらに所定時間あたりリッチ積分値だけ逓増させるようにする制御が広く用いられている。
一方、内燃機関の回転数が所定回転数を上回りかつアクセル操作量が所定の閾値を下回る場合に燃料カットを行うとともに、所定の燃料カット終了条件が成立したときには、燃料カットを終了する制御も従来より知られている。この制御に伴い燃料カットを終了した直後においては、触媒が空気に触れたことにより触媒に過剰量の酸素が吸着されており、この状態を解消すべく空燃比を理論空燃比よりもリッチ側に制御することが行われている。しかして、この空燃比リッチ制御が終了し、空燃比のフィードバック制御を開始する時点では、吸気ポート近傍に付着した燃料(以下、ポートウェットと称する)が残存しているため、燃料噴射量が本来の要求量よりもさらにリーン側に補正される。その後、ポートウェットがなくなり空燃比センサの出力信号が示す空燃比がリッチからリーンに切り替わると、上述したように燃料噴射量の補正係数を増加させる制御が行われるが、ポートウェットが残存している期間に過度にリーン側に補正されていることにより、燃料噴射量の補正係数を増加させてもなお燃料噴射量の補正係数が理論空燃比よりもリーン側であることがあるという問題が存在する。
本発明は以上の点に着目し、燃料カットからの復帰直後の空燃比リッチ制御が終了した直後のポートウェットが残存している期間に、燃料噴射量が過度にリーン側に補正されることによる不具合を解消することを目的とする。
以上の課題を解決すべく、本発明に係る内燃機関の制御装置は、以下に述べるような構成を有する。すなわち本発明に係る内燃機関の制御装置は、吸気ポートに燃料を噴射し、点火プラグを介した火花点火により混合気に着火する構成の内燃機関の制御を行うとともに、空燃比センサの出力信号に基づき空燃比のフィードバック制御を行うものであって、内燃機関の回転数が所定回転数を上回りかつアクセル操作量が所定の閾値を下回る場合に燃料カットを行うとともに、所定の燃料カット終了条件が成立したときには、燃料カットを終了する制御を行い、燃料カットからの復帰直後には空燃比をリッチ側に設定する空燃比リッチ制御を行い、この空燃比リッチ制御終了後の最初の空燃比フィードバック制御のリーン側の補正係数にガードを掛け、所定期間、通常のよりも空燃比の補正量の増大の速度を小さくしつつ空燃比をリーン側に制御する。
このようなものであれば、燃料カットからの復帰直後の空燃比リッチ制御が終了した直後のポートウェットが残存している期間においては、空燃比をリーン側に制御する際の空燃比の補正量の増大の速度を小さくしているので、燃料噴射量が過度にリーン側に補正され、空燃比がリッチからリーンに切り替わった際に燃料噴射量の補正係数を増加させてもなお燃料噴射量の補正係数が理論空燃比よりもリーン側となる不具合の発生を抑制できる。
本発明によれば、燃料カットからの復帰直後の空燃比リッチ制御が終了した直後のポートウェットが残存している期間に、燃料噴射量が過度にリーン側に補正されることによる不具合を解消することができる。
本発明の一実施形態を、図1〜図7を参照して説明する。
図1に、本実施形態における車両用内燃機関の概要を示す。本実施形態における内燃機関は、火花点火式ガソリンエンジンであり、複数の気筒1(図1には、そのうち一つを図示している)を具備している。各気筒1の吸気ポート近傍には、燃料を噴射するインジェクタ11を設けている。また、各気筒1の燃焼室の天井部に、点火プラグ12を取り付けてある。点火プラグ12は、点火コイルにて発生した誘導電圧の印加を受けて、中心電極と接地電極との間で火花放電を惹起するものである。点火コイルは、半導体スイッチング素子であるイグナイタとともに、コイルケースに一体的に内蔵される。
吸気を供給するための吸気通路3は、外部から空気を取り入れて各気筒1の吸気ポートへと導く。吸気通路3上には、エアクリーナ31、電子スロットルバルブ32、サージタンク33、吸気マニホルド34を、上流からこの順序に配置している。
排気を排出するための排気通路4は、気筒1内で燃料を燃焼させたことで生じる排気を各気筒1の排気ポートから外部へと導く。この排気通路4上には、排気マニホルド42及び排気浄化用の三元触媒41を配置している。
排気通路4における触媒41の上流及び/または下流には、排気通路を流通する排気ガスの空燃比を検出するための空燃比センサ43、44を設置する。空燃比センサ43、44はそれぞれ、排気ガスの空燃比に対して非線形な出力特性を有するO2センサであって
もよく、排気ガスの空燃比に比例した出力特性を有するリニアA/Fセンサであってもよい。本実施形態では、触媒41の上流側及び下流側の各空燃比センサ43、44について、排気ガス中の酸素濃度に応じた電圧信号を出力するO2センサを想定している。O2センサ43、44の出力特性は、ウィンドウの範囲では空燃比に対する出力の変化率が大きく急峻な傾きを示し、それよりも空燃比が大きいリーン領域では低位飽和値に漸近し、空燃比が小さいリッチ領域では高位飽和値に漸近する、いわゆるZ特性曲線を描く。
もよく、排気ガスの空燃比に比例した出力特性を有するリニアA/Fセンサであってもよい。本実施形態では、触媒41の上流側及び下流側の各空燃比センサ43、44について、排気ガス中の酸素濃度に応じた電圧信号を出力するO2センサを想定している。O2センサ43、44の出力特性は、ウィンドウの範囲では空燃比に対する出力の変化率が大きく急峻な傾きを示し、それよりも空燃比が大きいリーン領域では低位飽和値に漸近し、空燃比が小さいリッチ領域では高位飽和値に漸近する、いわゆるZ特性曲線を描く。
本実施形態の内燃機関の制御装置たるECU0は、プロセッサ、メモリ、入力インタフェース、出力インタフェース等を有したマイクロコンピュータシステムである。
入力インタフェースには、車両の実車速を検出する車速センサから出力される車速信号a、クランクシャフトの回転角度及びエンジン回転数を検出するエンジン回転センサから出力されるクランク角信号b、アクセルペダルの踏込量またはスロットルバルブ32の開度をアクセル開度(いわば、要求負荷)として検出するセンサから出力されるアクセル開度信号c、吸気通路3(特に、サージタンク33)内の吸気温及び吸気圧を検出する温度・圧力センサから出力される吸気温・吸気圧信号d、機関の冷却水温を検出する水温センサから出力される冷却水温信号e、触媒41の上流側における排気ガスの空燃比を検出する空燃比センサ43から出力される空燃比信号f、触媒41の下流側における排気ガスの空燃比を検出する空燃比センサ44から出力される空燃比信号g、吸気カムシャフトまたは排気カムシャフトの複数のカム角にてカム角センサから出力されるカム角信号h等が入力される。
出力インタフェースからは、点火プラグ12のイグナイタに対して点火信号i、インジェクタ11に対して燃料噴射信号j、スロットルバルブ32に対して開度操作信号k等を出力する。
ECU0のプロセッサは、予めメモリに格納されているプログラムを解釈、実行し、運転パラメータを演算して内燃機関の運転を制御する。ECU0は、内燃機関の運転制御に必要な各種情報a、b、c、d、e、f、g、hを入力インタフェースを介して取得し、要求される燃料噴射量、燃料噴射タイミング(一度の燃焼に対する燃料噴射の回数を含む)、燃料噴射圧、点火タイミング等といった運転パラメータを決定する。運転パラメータの決定手法自体は、既知のものを採用することが可能である。しかして、ECU0は、運転パラメータに対応した各種制御信号i、j、kを出力インタフェースを介して印加する。
本実施形態のECU0は、気筒1に充填される混合気の空燃比、ひいては気筒1から排出され三元触媒41へと導かれる排気ガスの空燃比をフィードバック制御する。ECU0は、まず、吸気圧及び吸気温、エンジン回転数、要求EGR率等から、気筒1に充填される新気の量を算出し、これに見合った基本噴射量TPを決定する。次いで、この基本噴射量TPを、触媒41の上流側の空燃比に応じて定まるフィードバック補正係数FAFで補正し、さらには内燃機関の状況に応じて定まる各種補正係数Kやインジェクタ36の無効噴射時間TAUVをも加味して、最終的な燃料噴射時間(インジェクタ11に対する通電時間)Tを算定する。燃料噴射時間Tは、
T=TP×FAF×K+TAUV (1)
となる。そして、燃料噴射時間Tだけインジェクタ11に信号jを入力、インジェクタ11を開弁して燃料を噴射させる。
T=TP×FAF×K+TAUV (1)
となる。そして、燃料噴射時間Tだけインジェクタ11に信号jを入力、インジェクタ11を開弁して燃料を噴射させる。
触媒41の上流側の空燃比信号fを参照したフィードバック制御は、例えば、内燃機関の冷却水温が所定温度以上であり、燃料カット中でなく、パワー増量中でなく、内燃機関の始動から所定時間が経過し、触媒41の上流側の空燃比センサ43が活性中、吸気圧が正常である、等の諸条件が全て成立している場合に行う。
図2に示すように、ECU0は、触媒41の上流側のガスの空燃比を検出するセンサであるフロントO2センサ43の出力電圧fを、目標空燃比に相当する電圧値(鎖線で表す
)と比較して、その目標電圧値よりも高ければリッチ、その目標電圧値よりも低ければリーンと判定する。そして、センサ出力fがリーンからリッチに切り替わったときには、リッチ判定遅延時間TDRの経過を待って、フィードバック補正係数FAFをスキップ値RSMだけ減少させる。その後、補正係数FAFを所定時間あたりリーン積分値KIMだけ逓減させる。補正係数FAFの減少に伴い、燃料噴射量が絞られて、混合気の空燃比がリーンへと向かう。
)と比較して、その目標電圧値よりも高ければリッチ、その目標電圧値よりも低ければリーンと判定する。そして、センサ出力fがリーンからリッチに切り替わったときには、リッチ判定遅延時間TDRの経過を待って、フィードバック補正係数FAFをスキップ値RSMだけ減少させる。その後、補正係数FAFを所定時間あたりリーン積分値KIMだけ逓減させる。補正係数FAFの減少に伴い、燃料噴射量が絞られて、混合気の空燃比がリーンへと向かう。
あるいは、センサ出力fがリッチからリーンに切り替わったときには、リーン判定遅延時間TDLの経過を待って、フィードバック補正係数FAFをスキップ値RSPだけ増加させる。その後、補正係数FAFを所定時間あたりリッチ積分値KIPだけ逓増させる。補正係数FAFの増加に伴い、燃料噴射量が上積みされて、混合気の空燃比がリッチへと向かう。
遅延時間TDR、TDLは、制御中心補正量FACFに応じて増減する。図3に、補正量FACFと遅延時間TDR、TDLとの関係を例示する。補正量FACFが大きくなるほど、リッチ判定遅延時間TDR(実線で表す)は延長され、リーン判定遅延時間TDL(破線で表す)は短縮される。さすれば、フィードバック補正係数FAFが増加から減少に転じる時期が遅れ、減少から増加に転じる時期が早まる。結果、燃料噴射量が平均的に増すこととなり、空燃比フィードバック制御の制御中心がリッチ側に変位する。
他方、補正量FACFが小さくなるほど、リッチ判定遅延時間TDRは短縮され、リーン判定遅延時間TDLは延長される。さすれば、フィードバック補正係数FAFが増加から減少に転じる時期が早まり、減少から増加に転じる時期が遅れる。結果、燃料噴射量が平均的に減ることとなり、空燃比フィードバック制御の制御中心がリーン側に変位する。
ECU0は、空燃比のフィードバック制御中、上記の制御中心補正量FACFをも算出する。原則として、FACFは、触媒41の下流側の空燃比に応じて定まる。触媒41の下流側の空燃比信号gを参照したフィードバック制御は、例えば、冷却水温が所定温度以上であり、空燃比フィードバック制御の開始から所定時間が経過し、フロントO2センサ
43が活性してから所定時間が経過し、過渡期の燃料補正量が所定値を下回り、アイドル状態で車速が0若しくは0に近い所定値以下であるかまたは非アイドル状態で所定の運転領域にある、等の諸条件が全て成立している場合に行う。
43が活性してから所定時間が経過し、過渡期の燃料補正量が所定値を下回り、アイドル状態で車速が0若しくは0に近い所定値以下であるかまたは非アイドル状態で所定の運転領域にある、等の諸条件が全て成立している場合に行う。
図4に示すように、ECU0は、触媒41の下流側のガスの空燃比を検出するセンサであるリアO2センサ44の出力電圧gを、目標空燃比に相当する電圧値(鎖線で表す。こ
の電圧値は、フロントO2センサ43の出力信号fの目標電圧値とは一致しないことがあ
る)と比較して、その目標電圧値よりも高ければリッチ、その目標電圧値よりも低ければリーンと判定する。そして、センサ出力gがリッチである間は、制御中心補正量FACFを所定時間あたりリーン積分値FACFKIMだけ逓減させる。既に述べたように、補正
量FACFの減少に伴い、空燃比制御中心はリーンへと向かう。
の電圧値は、フロントO2センサ43の出力信号fの目標電圧値とは一致しないことがあ
る)と比較して、その目標電圧値よりも高ければリッチ、その目標電圧値よりも低ければリーンと判定する。そして、センサ出力gがリッチである間は、制御中心補正量FACFを所定時間あたりリーン積分値FACFKIMだけ逓減させる。既に述べたように、補正
量FACFの減少に伴い、空燃比制御中心はリーンへと向かう。
逆に、センサ出力gがリーンである間は、制御中心補正量FACFを所定時間あたりリッチ積分値FACFKIPだけ逓増させる。補正量FACFの増加に伴い、空燃比制御中心はリッチへと向かう。
また、本実施形態では、内燃機関の回転数が所定回転数を上回りかつアクセル操作量が所定の閾値を下回る場合に燃料カットを行うとともに、所定の燃料カット終了条件が成立したときには、燃料カットを終了する制御をおこなう。これら燃料カット制御及び燃料カット終了制御は、従来行われているものとして周知のものと同様の手法により行うようにしているので、詳細な説明は省略する。
しかして本実施形態では、燃料カットからの復帰直後には空燃比をリッチ側に設定する空燃比リッチ制御を行うとともに、この空燃比リッチ制御終了後の最初の空燃比フィードバック制御のリーン側の補正係数にガードを掛け、所定期間、通常のよりも空燃比の補正量の増大の速度を小さくしつつ空燃比をリーン側に制御するようにしている。
詳述すると、燃料カット終了条件が成立した際には、まず、所定期間の間、燃料噴射量を基本噴射量TPよりも所定割合だけ増量する燃料リッチ制御を行う。次いで、前記所定期間が終了すると、燃料噴射量の空燃比フィードバック制御を開始する。このとき、気筒内の混合気は理論空燃比(A/F)0よりもリッチ側であるので、空燃比をリーン側に補正する制御が行われる。ここで、ポートウェットの影響が残存していることにより、燃料噴射量が本来の要求量よりもさらにリーン側に補正されることとなるが、このことの影響を逓減すべく、空燃比がリーン側に転じるまで、より具体的にはリアO2センサ44から空燃比がリーンであることを示す空燃比信号gが出力されるまでは、前記スキップ値RSM及び所定時間あたりリーン積分値KIMに1よりも小さい正のガード係数Gを乗算した値だけ変化させるようにしている。
以下、この空燃比制御プログラムによる制御の手順についてフローチャートである図5を参照しつつ以下に述べる。
まず、燃料カット終了条件が成立した後、所定期間の間、燃料噴射量を基本噴射量TPよりも所定割合だけ増量する燃料リッチ制御を行う(ステップS1)。前記所定期間が終了すると、空燃比フィードバック制御に移行する。まず、式(1)のフィードバック補正係数FAFを、初期値である1から前記スキップ値RSMに前記ガード係数Gを乗算した値だけ減少させる(ステップS2)。それから、リアO2センサ44から空燃比がリーンであることを示す空燃比信号gが出力されるまで(ステップS3)、補正係数FAFを所定時間あたり前記リーン積分値KIMに前記ガード係数Gを乗算した値だけ逓減させる(ステップS4)。そして、リアO2センサ44から空燃比がリーンであることを示す空燃比信号gが出力された後は、通常の空燃比フィードバック制御に移行する(ステップS5)。
すなわち、このような制御によれば、図6に示すように、時刻t1に燃料カット終了条件が成立すると、時刻t2まで燃料リッチ制御が行われ、この燃料リッチ制御が終了した直後は、空燃比がリーンであることを示す空燃比信号gが出力されるまで、すなわち時刻t3まで、通常よりも緩やかに燃料噴射量を減少させる制御が行われる。ここで、従来の制御を行った場合は、図7に示すように、空燃比がリーンであることを示す空燃比信号gが出力されるまで、すなわち時刻t3まで、通常と同じ割合で燃料噴射量を減少させる制御を行うので、時刻t3で空燃比がリーンに転じたことを反映してフィードバック補正係数FAFをスキップ値RSPだけ増加させた場合でも、該フィードバック補正係数FAFが1を下回ったままであり、空燃比が過剰にリーン側となる。これに対して、本実施形態の制御では、前段で述べたような制御を行うことにより、時刻t3での前記フィードバック補正係数FAFが大きく、空燃比がリーンに転じたことを反映してフィードバック補正係数FAFをスキップ値RSPだけ増加させることにより、該フィードバック補正係数FAFが1を上回る、換言すれば空燃比が直ちにリッチ側に転じるように燃料噴射量を増加させることができる。
すなわち、本実施形態によれば、燃料カットからの復帰直後の空燃比リッチ制御が終了した直後のポートウェットが残存している期間に、燃料噴射量が過度にリーン側に補正されることによる不具合を解消することができる。
なお、本発明は以上に述べた実施形態に限らない。
例えば、上述した実施形態では、燃料カット終了条件成立後の増量補正が終了してから、リアO2センサ44から空燃比がリーンであることを示す空燃比信号が出力されるまでの期間、リーン積分値KIMにガード係数Gを乗算するようにしているが、燃料カット終了条件成立後の増量補正が終了してから所定の長さの期間が経過するまでの間、リーン積分値KIMにガード係数Gを乗算する制御を行うようにしてもよい。この場合において、前記所定時間は、燃料が揮発しにくくなるにつれて長くなるように設定する。具体的には、燃料が揮発しにくいものである場合、始動時の回転数の上昇の速度が遅くなることに着目して、始動時に所定の回転数に達するまでの時間が長くなるほど前記リーン積分値KIMにガード係数Gを乗算する期間の長さも長くする制御を行う。
その他、本発明の趣旨を損ねない範囲で種々に変更してよい。
0…制御装置(ECU)
11…燃料噴射弁(インジェクタ)
12…点火プラグ
43…空燃比センサ(フロントO2センサ)
44…空燃比センサ(リアO2センサ)
11…燃料噴射弁(インジェクタ)
12…点火プラグ
43…空燃比センサ(フロントO2センサ)
44…空燃比センサ(リアO2センサ)
Claims (1)
- 吸気ポートに燃料を噴射し、点火プラグを介した火花点火により混合気に着火する構成の内燃機関の制御を行うとともに、空燃比センサの出力信号に基づき空燃比のフィードバック制御を行う内燃機関の制御装置であって、
内燃機関の回転数が所定回転数を上回りかつアクセル操作量が所定の閾値を下回る場合に燃料カットを行うとともに、所定の燃料カット終了条件が成立したときには、燃料カットを終了する制御を行い、
燃料カットからの復帰直後には空燃比をリッチ側に設定する空燃比リッチ制御を行い、この空燃比リッチ制御終了後の最初の空燃比フィードバック制御のリーン側の補正係数にガードを掛け、所定期間、通常のよりも空燃比の補正量の増大の速度を小さくしつつ空燃比をリーン側に制御することを特徴とする内燃機関の制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013134027A JP2015010474A (ja) | 2013-06-26 | 2013-06-26 | 内燃機関の制御装置 |
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JP2013134027A JP2015010474A (ja) | 2013-06-26 | 2013-06-26 | 内燃機関の制御装置 |
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JP2015010474A true JP2015010474A (ja) | 2015-01-19 |
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Family Applications (1)
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Citations (3)
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JPH1047127A (ja) * | 1996-07-31 | 1998-02-17 | Nissan Motor Co Ltd | 内燃機関の空燃比制御装置 |
JP2000265884A (ja) * | 1999-03-15 | 2000-09-26 | Toyota Motor Corp | 内燃機関の空燃比制御装置 |
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-
2013
- 2013-06-26 JP JP2013134027A patent/JP2015010474A/ja active Pending
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