JP2015000433A - 耐気密性アルミニウム配管構造物の施工方法 - Google Patents

耐気密性アルミニウム配管構造物の施工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】建設現場において、構造物の大きさや形状に制限されることなく、高い熱伝達効率と耐圧強度を有する耐気密性アルミニウム配管構造物を容易に施工する方法を提供する。
【解決手段】(1)建設現場において、コイル状に巻き取られたアルミニウム製の長尺状扁平管(例えば多穴扁平管)を、整直器で整直してリコイルすることにより、略直線状とするリコイル工程と、(2)略直線状の前記扁平管を、切断し、先端加工(サイジング)及び/又は折曲加工することにより、所望の長さを有する扁平管部材を得る加工工程と、(3)前記扁平管部材とヘッダー部材とを、ろう付けにより接合することにより、内部に流体を流すことが可能な耐気密性アルミニウム配管構造物を形成するろう付け工程と、を有することを特徴とする耐気密性アルミニウム配管構造物の施工方法。
【選択図】図1

Description

本発明は建設現場において施工が可能な耐気密性アルミニウム配管構造物の施工方法に関し、より具体的には、構造物の大きさや形状に制限されることのない、高い熱伝達効率を有する耐気密性アルミニウム配管構造物の施工方法に関する。
耐気密性配管構造物は、放熱または熱回収を目的として、例えば冷暖房機器や製氷機用熱交換器等として幅広く用いられている。
工場内で製造することのできる大きさを超える耐気密性配管大型構造物を、例えば建設現場等の屋外において構築する場合、金属又は樹脂製のO管を種々の継手類と組み合わせ、溶接及びろう付け等の金属接合、又はフレアー接合等を用いる必要があり、作業が極めて困難となる。また、最終的に得られる耐気密性配管大型構造物に十分な気密性を確保するためには、接合に関して高い技能が求められる。
これに対し、例えば特許文献1(特開平9−79722号公報)においては、非使用時には二次冷媒の流通配管の容積を縮小させて収納時の小型化を可能とし、据付け及び撤去時の運搬を容易にするアイスリンクの製氷用熱交換器が提案されている。
前記特許文献1に開示されている製氷用熱交換器は、複数の柔軟ホースが平行に配置された熱交換器ユニットを有しており、当該柔軟ホースは筒状のキャンバスを芯材として、その周囲にゴム材を配置した可撓素材、又は、当該ゴム材の外周を更にキャンバスで被覆した可撓素材を用いて構成されている。柔軟ホースに供給する二次冷媒が停止されると、内圧が排除され、当該柔軟ホースは潰れて扁平状となり、製氷用熱交換器が小型化されるとしている。
また、例えば特許文献2(特開2009−121726号公報)においては、薄型で床下地材の上に容易に施工可能であり、施工性が良くコストも安価な冷暖房パネル用配管装置が提案されている。
前記特許文献2に開示されている冷暖房パネル用配管装置は、熱交換用流体が流れる樹脂製の熱交換パイプと、当該熱交換パイプにおける熱交換用流体の供給側と戻り側に各々接続された樹脂製の扁平管を備えた輻射冷暖房パネルを有している。当該冷暖房パネル用配管装置は薄く形成されるが、扁平管を用いることにより熱交換用流体の流量は十分に確保することができるとしている。
特開平9−79722号公報 特開2009−121726号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示されている製氷用熱交換器では、熱交換器ユニットにキャンバス及びゴム材を用いており、また、上記特許文献2に開示されている冷暖房パネル用配管装置では、熱交換パイプに樹脂材を用いており、効率的な放熱又は熱回収を行うことが困難であり、且つ、耐圧強度が低く、組み合わせる熱源機が制約される。加えて、熱伝達効率が高く耐圧強度も高い、放熱又は熱回収を目的とする建築構造物に最適な、アルミニウム管を用いた耐気密性配管構造物を建設現場において容易に施工する方法は、従来技術においては見当たらない。
以上のような従来技術における問題点に鑑み、本発明の目的は、建設現場において、構造物の大きさや形状に制限されることなく、高い熱伝達効率を有する耐気密性アルミニウム配管構造物を容易に施工する方法を提供することにある。
本発明者は上記目的を達成すべく、建設現場における高い熱伝達効率を有する耐気密性アルミニウム配管構造物の施工方法について鋭意研究を重ねた結果、配管にアルミニウム製の扁平管部材とヘッダー部材との組合せを用い、扁平管部材とヘッダー部材とのろう付けにより構造物を構築することが極めて有効であることを見出し、本発明に到達した。
即ち、本発明は、
(1)建設現場において、コイル状に巻き取られたアルミニウム製の長尺状扁平管(例えば多穴扁平管)を、整直器で整直してリコイルすることにより、略直線状とするリコイル工程と、
(2)略直線状の前記扁平管を、切断し、先端加工(サイジング)及び/又は折曲加工することにより、所望の長さを有する扁平管部材を得る加工工程と、
(3)前記扁平管部材とヘッダー部材とを、ろう付けにより接合することにより、内部に熱交換用流体(冷媒)を流すことが可能な耐気密性アルミニウム配管構造物を形成するろう付け工程と、
を有すること、
を特徴とする耐気密性アルミニウム配管構造物の施工方法を提供する。
上記本発明の耐気密性アルミニウム配管構造物の施工方法では、前記ろう付け工程(3)において、ろう付けに高周波ろう付け機を使用したノコロックろう付け法を用いることが好ましい。
また、上記本発明の耐気密性アルミニウム配管構造物の施工方法では、前記ろう付け工程(3)の後、更に、差圧法又はハンディ・リークテスターを用いて、前記扁平管部材と前記ヘッダー部材との前記接合部におけるリークの有無を確認するリークテスト工程(4)を有し、前記接合部にリークが認められた場合には、前記ろう付け工程(3)を再度行うこと、が好ましい。
また、本発明は、略直線状のアルミニウム製扁平管部材と、ヘッダー部材と、を具備し、前記扁平管部材と前記ヘッダー部材とがろう付けにより接合されていること、を特徴とする上記本発明の耐気密性アルミニウム配管構造物の施工方法で施工された耐気密性アルミニウム配管構造物にも関する。
上記本発明の耐気密性アルミニウム配管構造物は、具体的には、
流体入口側ヘッダー部材と、
前記流体入口側ヘッダー部材に気密に連通する流体流入側扁平管部材と、
前記流体流入側扁平管部材に気密に連通するターン用ヘッダー部材と、
前記ターン用ヘッダー部材に気密に連通する流体流出側扁平管部材と、
前記流体流出側扁平管部材に気密に連通する流体出口用ヘッダー部材と、
を少なくとも具備するユニットを含むものである。
上記本発明の耐気密性アルミニウム配管構造物は、前記流体流入側扁平管部材及び/若しくは前記流体流出側扁平管部材を連結可能な継手部材、又は、前記流体入口側ヘッダー部材及び/若しくは流体出口側ヘッダー部材を連結可能な継手部材を具備すること、が好ましい。
これにより、上記ユニットを二次元方向において自由に伸縮させたりその形状を変更させたりすることができ、建設現場のスペースや形状によって本発明の耐気密性アルミニウム配管構造物を自由に設計することができる。
本発明によれば、建設現場において、構造物の大きさや形状に制限されることなく、高い熱伝達効率と高い耐圧強度を有する耐気密性アルミニウム配管構造物を容易に施工する方法を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る耐気密性アルミニウム配管構造物の概略構成図である。 図1におけるA−A線断面図である。 図1におけるX部分(即ち、扁平管部材2とヘッダー部材4とが連通している部分)の部分概略斜視図である。 ヘッダー部材4と、ヘッダー部材4の開放端部を塞ぐために用いる、ヘッダー部材4用エンドプラグと、の関係を示すための部分概略分解斜視図である。 図1におけるY部分(即ち、ターン用ヘッダー部材6と扁平管部材2とが連通する部分)の部分概略分解斜視図である。 図5におけるB−B線断面図である。 ヘッダー部材4とヘッダー部材4とが継手部材8によって接続されている継手部を示す部分概略斜視図である。 継手部材8の概略斜視図である。 図8におけるC−C線断面図である。 扁平管部材2と扁平管部材2とが継手部材10によって接続されている継手部を示す部分概略斜視図である。 継手部材10の概略斜視図である。 図11におけるD−D線断面図である。 扁平管部材2の長手方向に対して略垂直な方向における概略断面図である。 本発明の耐気密性アルミニウム配管構造物の変形例の概略構成図である。 図14におけるE−E線断面図である。 整直器の一例の外観写真である。 図16に示す整直器の使用状況を示した写真である。 先端加工(サイジング)の概念を説明するための模式図である。 ろう材形状の例を示す概略図である。
以下、図面を参照しながら本発明の耐気密性アルミニウム配管構造物の施工方法の代表的な実施形態について詳細に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。なお、以下の説明では、同一または相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する場合がある。また、図面は、本発明を概念的に説明するためのものであるから、表された各構成要素の寸法やそれらの比は実際のものとは異なる場合もある。
[A]耐気密性アルミニウム配管構造物
図1は、本発明の一実施形態に係る耐気密性アルミニウム配管(大型)構造物の概略構成図である。耐気密性アルミニウム配管構造物1は、アルミニウム製の(多穴)扁平管部材2と、パイプ状ヘッダー部材4と、ターン用ヘッダー部材6とを有している。
また、ヘッダー部材4を継ぎ足したい場合はヘッダー部材4用の継手部材8(例えば略パイプ状)が使用され、扁平管部材2を継ぎ足したい場合は扁平管部材2用の継手部材10(例えば略扁平状)が使用される。継手部材8の内径(内周)は、ヘッダー部材4の外径と略同一か又はやや大きい。また、継手部材10の内径(内周)は、扁平管部材2の外径(外周)と略同一か又はやや大きい。継手材質は、例えばA6063−T5等が好ましい。
次に、図2は、図1におけるA−A線断面図である。ヘッダー部材4は、断面略円形の中空を有しており、熱交換用流体(冷媒)の入口側と出口側にそれぞれ設置されている。即ち、図3において、上方に位置する流体入口側ヘッダー部材4と、下方に位置する流体出口側ヘッダー部材4、とを有している。図3は、図2におけるX部分(即ち、扁平管部材2とヘッダー部材4とが連通している部分)の部分概略斜視図である。
図3における上方及び下方のヘッダー部材4のそれぞれには、扁平管部材2の先端部分の形状に合わせた開口部(図示せず。)が設けられており、上方の開口部に流体流入側扁平管部材2を挿入・接合し、下方の開口部に流体流出側扁平管部材2を挿入・接合することで、2つのヘッダー部材4と2つの扁平管部材2とが互いに連通している。
流体(冷媒)の入口側と出口側とに設置されたヘッダー部材4のどちらか一方に対して連通される扁平管部材2は、ヘッダー部材4に挿入される直前で、緩いベントを入れること(即ち、屈曲させた構成を有していること)が好ましい。図3においては、下方に位置する流体流出側扁平管部材2が屈曲部を有している。
そうすることにより、図2に示すように、扁平管部材2を途中で曲げることなく全体にわたって略直線状に設置することができ、スペース的に有利である。なお、図3に示す矢印は流体(冷媒)の流れ方向の一例を示している。
図4は、ヘッダー部材4と、ヘッダー部材4の開放端部を塞ぐために用いる、ヘッダー部材4用エンドプラグと、の関係を示すための部分概略分解斜視図である。エンドプラグ20には、例えば、片面クラッド・ブレージングシートのプレス成型品を用いることができる。
エンドプラグ20をヘッダー部材4の開放端部に打ち込むことによって、当該開放端部を容易に密閉することができる。もちろん、ヘッダー部材4とエンドプラグ20とは、ろう付け等により接合されていてもよい。
ヘッダー部材4及びエンドプラグ20の材質は特に限定されないが、例えばA6063−T5等の種々のアルミニウム合金を用いることが好ましい。また、ヘッダー部材4及びエンドプラグ20には、施工後に常法によりラミネート加工又は塗装等を施すことが好ましい。
本実施形態の耐気密性アルミニウム配管構造物1が、コンクリート内への埋設など厳しい腐食環境が想定される場合は、ヘッダー部材4、ターン用ヘッダー部材6、各エンドプラグ20,32、各継手8,10には防食処理を施しておくことが好ましい。この場合、予め各部材にジンケート処理を施しておくか、ろう付け後にエポキシ塗料等での全周塗装が考えられる。
なお、ジンケート処理とは、酸化亜鉛等のアルカリ溶液(ジンケート溶液)にアルミニウム電極の表面を浸漬する処理である。これにより、アルミニウム材の表面に存在する酸化アルミニウム膜を除去するとともに、アルミニウムを亜鉛に置換し、アルミニウム材の表面に亜鉛膜を形成することができる。
図5は、図1におけるY部分(即ち、ターン用ヘッダー部材6と扁平管部材2とが連通する部分)の部分概略分解斜視図である。また、図6は、図5におけるB−B線断面図である。ターン用ヘッダー部材6は、本体部30と2つのプラグ32とを有している。
扁平管部材2を本体部30に連通し、本体部30の両側面に位置する開放端部にプラグ32を勘合させることで、ターン用ヘッダー部材6からなるターンヘッダー接合部が形成されている。ここでも、本体部30とプラグ32とは、ろう付け等により接合されていてもよい。
本体部30には、扁平管部材2の先端部分の形状に合わせた開口部(図示せず。)が設けられており、図6に示すように、当該開口部に扁平管部材2を挿入・接合することで、本体部30と扁平管2部材とが互いに連通される。
ターン用ヘッダー部材6の材質は特に限定されないが、例えばA6063−T5等のアルミニウム合金を用いることが好ましい。ターン用ヘッダー部材6の流路断面積は扁平管部材2の流路断面積と同等以上であることが好ましい。
このように、本実施形態の耐気密性アルミニウム配管構造物1は、流体入口側ヘッダー部材4(図3の上方を参照)と、前記流体入口側ヘッダー部材4に気密に連通する流体流入側扁平管部材2(図3の上方を参照)と、前記流体流入側扁平管部材4に気密に連通するターン用ヘッダー部材6(図1、2、5及び6を参照)と、ターン用ヘッダー部材6に気密に連通する流体流出側扁平管部材(図3の下方を参照)と、前記流体流出側扁平管部材に気密に連通する流体出口用ヘッダー部材(図3の下方を参照)と、を少なくとも具備するユニットを含む。図2にはこのユニットをも示している。
次に、図7は、ヘッダー部材4とヘッダー部材4とが継手部材8によって接続されている継手部を示す部分概略斜視図である。また、図8は、継手部材8の概略斜視図であり、図9は、図8におけるC−C線断面図である。
継手部材8は、開口部を有する内壁40を有しており、ヘッダー部材4の端部を内壁40に当接させて接合することで、気密性に優れた継手部を容易に形成することができる。なお、この継手部は、図7に示すように、継手部材8の両側から、ヘッダー部材4をそれぞれ挿入して連通させることによって形成されている。
また、図10は、扁平管部材2と扁平管部材2とが継手部材10によって接続されている継手部を示す部分概略斜視図である。また、図11は、継手部材10の概略斜視図であり、図12は、図11におけるD−D線断面図である。継手部材10は、図12に示すように、開口部を有する内壁40を有している。
扁平管部材2の端部を内壁40に当接させて接合することで、気密性に優れた継手部を容易に形成することができる。なお、図10に示す継手部は、継手部材10の両側から、扁平管部材2をそれぞれ挿入して連通させることによって形成されている。
このように、本実施形態の耐気密性アルミニウム配管構造物1は、流体流入側扁平管部材2(図3の上方を参照)及び流体流出側扁平管部材2(図3の下方を参照)を連結可能な継手部材10、及び、流体入口側ヘッダー部材4(図3の上方を参照)及び流体出口側ヘッダー部材4(図3の下方を参照)を連結可能な継手部材8を具備し、これにより、図2に示すユニットを二次元方向において自由に伸縮させたりその形状を変更させたりすることができ、建設現場のスペースや形状によって耐気密性アルミニウム配管構造物1を自由に設計することができる。
更に、図13は、本実施形態における扁平管部材2の長手方向に対して略垂直な方向における概略断面図である。本実施形態における扁平管部材2は、内部に長手方向に延びる複数の貫通孔50が形成されており、貫通孔50に流体(冷媒)を流すことができる構造を有している。
扁平管部材2は、このような構造を有することから、大きな内部表面積を確保しており、極めて高い熱伝達効率を発揮すると共に、高い耐圧強度も有しており、放熱又は熱回収を目的とする建設構造物に好適に用いることができる。
この扁平管部材2の材質は、本発明の効果を損なわない範囲で従来公知の種々のアルミニウム及びアルミニウム合金のいずれかを用いることができ、例えばA1050−H112等のアルミニウム合金を用いることが好ましい。また、扁平管部材2が腐食環境等で使用される場合には、耐食性向上や電位調整等を意図し、表面に亜鉛(Zn)溶射を施してもよい。
以上のような各構成部材で形成される本実施形態の耐気密性アルミニウム配管構造物1(図1参照)は、配管内部の流体(冷媒)還流に耐えられる気密性と耐圧強度が確保されており、放熱又は熱回収を目的とする建設構造物として好適に用いることができる。
また、耐気密性アルミニウム配管構造物1の大きさ及び形状は、長さの異なる扁平管部材2を適宜組み合わせることにより、任意に設定することができるため、本実施形態の耐気密性アルミニウム配管構造物1は、ありとあらゆる環境・目的に適用させることが可能である。
耐気密性アルミニウム配管構造物1は、例えば、スケートリンクの氷下に配置するエバポレータ装置、大型建設物の床下や天井裏等に配置する放射・輻射冷却の放熱装置、床暖房の放熱装置、煙突等からの熱回収装置等、放熱又は熱回収において高熱伝導性が有利な用途に用いることができる。
<変形例>
図14は、上記実施形態に係る本発明の耐気密性アルミニウム配管構造物100の変形例の概略構成図である。また、図15は、図14におけるE−E線断面図である。この変形例の耐気密性アルミニウム配管構造物100は、上記実施形態と同様に、扁平管部材2とヘッダー部材4とを有している。
耐気密性アルミニウム配管構造物100が、コンクリート内への埋設など厳しい腐食環境が想定される場合は、ヘッダー部材、エンドプラグには防食処理を施しておくことが好ましい。この場合、予め各部材にジンケート処理を施しておくか、ろう付け後にエポキシ塗料等での全周塗装が考えられる。
この変形例の耐気密性アルミニウム配管構造物100は、例えば、スピードスケートトラック用のオーバル型リンクとして好適に利用することができる。
[B]耐気密性アルミニウム配管構造物の施工方法
上記実施形態に係る耐気密性アルミニウム配管構造物1は、リコイル工程(1)と、加工工程(2)と、ろう付け工程(3)と、を含む施工方法により施工することができる。以下、工程ごとに説明する。
(1)建設現場において、コイル状に巻き取られたアルミニウム製の長尺状の扁平管を、整直器で整直してリコイルすることにより、略直線状とするリコイル工程
このリコイル工程の前工程として、コイル状に巻き取られたアルミニウム製の長尺状扁平管(即ち、アルミニウム製の長尺状扁平管(切断される前の扁平管部材2が連続したもの)の巻回体)を準備する。
長尺状扁平管は、アルミニウムの押出加工により形成することができ、押出加工後、コイル状に巻き取って巻回体を得ることができる。このような巻回体を用いることで、数十メートルに達する長尺状扁平管を建設現場にて、容易に利用することができる。
上記実施形態の耐気密性アルミニウム配管構造物1を、例えばホッケー・カーリング用リンクの氷下に配置するエバポレータ装置として適用する場合には、45〜135m/コイルの巻回体を使用することができる。
また、上記実施形態の耐気密性アルミニウム配管構造物1を、例えばスピードスケート用リンクの氷下に配置するエバポレータ装置として適用する場合には、100〜200m/コイルの巻回体を使用することができる。
コイル状に巻き取られた長尺状扁平管の整直(リコイル)には、例えば図16に示される整直器を用いることができる。図16は、本実施形態におけるアルミニウム製の長尺状扁平管の巻回体を整直(リコイル)するために用いることのできる整直器の一例を示す外観写真である。
この整直器では、図17に示されているように、巻回体から長尺状扁平管の端部を取り出して整直器のガイドに通すことで、曲がった長尺状扁平管を整直することができる。かかる整直器としては、例えば、既存のトロリ線整直器のガイド等を長尺状扁平管用に改良して用いることができる。
長尺状扁平管の材質としては、本発明の効果を損なわない範囲で従来公知の種々のアルミニウム及びアルミニウム合金を用いることができ、例えばA1050−H112等のアルミニウム合金を用いることができる点、並びに、長尺状扁平管が腐食環境等で使用される場合には、耐食性向上や電位調整等を意図し、表面よってに亜鉛(Zn)溶射を施してもよい点は、上記実施形態で述べたとおりである。
(2)略直線状の前記扁平管を、切断し、先端加工及び/又は折曲加工することにより、所望の長さを有する扁平管部材を得る加工工程と、
上記リコイル工程(1)によってリコイルした長尺状扁平管を、ついで、施工する耐気密性アルミニウム配管構造物の大きさ及び形状に則して切断し、扁平管部材2を得る。例えば、長尺状扁平管の外周肉厚の80%程度の深さの切込みを入れ、当該切込みの部分を折り曲げることで、断面変形やバリの発生を抑制しつつ、切断して扁平管部材2を得ることができる。
各種ヘッダー部材との接合を容易にするために、切断した扁平管部材2の先端部には、先端加工(サイジング)を施すことが好ましい。図18に、先端加工の概念を説明するための模式図を示す。ここでいう先端加工とは、扁平管部材2の周囲の四方向から治具を介して応力を印加し、所望の先端形状とすることで達成される。
上記変形例の耐気密性アルミニウム配管構造物100のように、配管構造が比較的大きな曲げRを有している場合は、必要に応じて扁平管部材2に曲げ加工を施してもよい。なお、曲げRが大きな場合は、扁平管部材2の信頼性について、曲げ加工による影響は考慮しなくてもよい。
(3)前記扁平管部材とヘッダー部材とを、ろう付けにより接合することにより、内部に流体を流すことが可能な耐気密性アルミニウム配管構造物を形成するろう付け工程
扁平管部材2と各種ヘッダー部材(ヘッダー部材4、ターン用ヘッダー部材6)との接合には、市販されている小型の高周波ろう付け機を使用したノコロックろう付け法を用いることが好ましい。
ノコロックろう付け法は、ノコロックフラックスと呼ばれるフッ化物系のフラックスを使用して、ろう付け加熱を行う方法である。当該ろう付け法では、高価な設備を必要とせずに、比較的容易に安定したろう付け性を得ることができる。加えて、ろう付け後の製品に付着したフッ化物系フラックスの残留物はアルミニウムに対して腐食性が無いことも大きな利点である。
各種ヘッダー部材(ヘッダー部材4、ターン用ヘッダー部材6)又は扁平管部材2の継手部の形状に合わせたろう材を、各種ヘッダー部材又は扁平管部材2の継手部の接合部に充填し、ノコロックフラックスを接合部に塗布した後、小型の高周波ろう付け機を用いて接合部を加熱することで、気密性を確保した接合を容易に達成することができる。
なお、図19の(a)(b)及び(c)は、扁平管部材2と各種ヘッダー部材との接合に用いるろう材の形状を示す概略図である。即ち、(a)は、扁平管部材2とヘッダー部材4との接合に用いるろう材の形状を示し、(b)は、扁平管部材2と継手部材10との接合に用いるろう材の形状を示している。また、(c)は、扁平管部材2とターン用ヘッダー部材6(本体部30)との接合に用いるろう材の形状を示している。
ろう材の材質としては、従来公知のものを用いることができ、例えばA4045を用いることができる。また、ろう材の外形は、接合部の形状に合わせて適宜設定すればよく、接合部の設計空隙体積により、ろう材の充填量を算出しておくことが好ましい。
なお、継手部材8とヘッダー部材4との接合、及び、継手部材10と扁平管部材2との接合においても、上記扁平管部材2と各種ヘッダー部材(ヘッダー部材4、ターン用ヘッダー部材6)との接合と同様に行えばよい。
(4)差圧法又はハンディ・リークテスターを用いて、前記扁平管部材と前記ヘッダー部材との前記接合部におけるリークの有無を確認するリークテスト工程(任意)
本実施形態の施工方法は、ろう付け工程(3)の後、更に、差圧法又はハンディ・リークテスターを用いて、扁平管部材2と前記各種ヘッダー部材との接合部におけるリークの有無を確認するリークテスト工程を有し、当該接合部にリークが認められた場合には、ろう付け工程(3)を再度行うこと、が好ましい。
ろう付けした接合部(密閉構造物)をリークテストし、リークが認められた場合には、接合等を再度やり直し、十分な気密性を確保するまで当該ろう付け工程(3)を繰り返すことが好ましい。
リークテストの方法としては、例えば、差圧法を用いることができる。また、接合部を含む密閉構造物にヘリウム等の微小分子ガスを密閉した後、当該接合部に関してリークテスターを用いた当該微小分子ガスの漏れ試験を行い、密閉構造物の気密性を検査することもできる。
以上、本発明の代表的な実施形態について説明したが、本発明はこれらのみに限定されるものではなく、種々の設計変更が可能であり、それら設計変更は全て本発明の技術的範囲に含まれる。
1、100・・・耐気密性アルミニウム配管構造物、
2・・・扁平管部材、
4・・・ヘッダー部材、
6・・・ターン用ヘッダー部材、
8・・・継手部材、
10・・・継手部材、
20・・・エンドプラグ、
30・・・本体部、
32・・・プラグ、
40・・・内壁、
50・・・貫通孔。

Claims (6)

  1. (1)建設現場において、コイル状に巻き取られたアルミニウム製の長尺状扁平管を、整直器で整直してリコイルすることにより、略直線状とするリコイル工程と、
    (2)略直線状の前記扁平管を、切断し、先端加工及び/又は折曲加工することにより、所望の長さを有する扁平管部材を得る加工工程と、
    (3)前記扁平管部材とヘッダー部材とを、ろう付けにより接合することにより、内部に流体を流すことが可能な耐気密性アルミニウム配管構造物を形成するろう付け工程と、
    を有すること、
    を特徴とする耐気密性アルミニウム配管構造物の施工方法。
  2. 前記ろう付け工程(3)において、高周波ろう付け機を使用したノコロックろう付け法を用いること、
    を特徴とする請求項1に記載の耐気密性アルミニウム配管構造物の施工方法。
  3. 前記ろう付け工程(3)の後、更に、差圧法又はハンディ・リークテスターを用いて、前記扁平管部材と前記ヘッダー部材との前記接合部におけるリークの有無を確認するリークテスト工程(4)を有し、
    前記接合部にリークが認められた場合には、前記ろう付け工程(3)を再度行うこと、
    を特徴とする請求項1又は2に記載の耐気密性アルミニウム配管構造物の施工方法。
  4. 略直線状のアルミニウム製扁平管部材と、ヘッダー部材と、を具備し、前記扁平管部材と前記ヘッダー部材とがろう付けにより接合されていること、
    を特徴とする耐気密性アルミニウム配管構造物。
  5. 流体入口側ヘッダー部材と、
    前記流体入口側ヘッダー部材に気密に連通する流体流入側扁平管部材と、
    前記流体流入側扁平管部材に気密に連通するターン用ヘッダー部材と、
    前記ターン用ヘッダー部材に気密に連通する流体流出側扁平管部材と、
    前記流体流出側扁平管部材に気密に連通するパイプ状の流体出口用ヘッダー部材と、
    を少なくとも具備するユニットを含むこと、
    を特徴とする請求項4に記載の耐気密性アルミニウム配管構造物。
  6. 前記流体流入側扁平管部材及び/若しくは前記流体流出側扁平管部材を連結可能な継手部材、又は、前記流体入口側ヘッダー部材及び/若しくは流体出口側ヘッダー部材を連結可能な継手部材を具備すること、
    を特徴とする請求項5に記載の耐気密性アルミニウム配管構造物。
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