JP2014527562A - 湿式摩擦材料 - Google Patents

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Abstract

湿式クラッチに使用される湿式摩擦材料は、潤滑油の存在下で対向面と摩擦係合する摩擦接触面を備える。摩擦接触面の少なくとも一部は、ナノファイバーウェブを形成するフィブリル化ナノファイバーと、ナノファイバーウェブにより保持された摩擦調節粒子とを含む。硬化樹脂でフィブリル化ナノファイバーと摩擦調節粒子とを接着し、摩擦材料に構造的支持を提供してもよい。

Description

関連出願の相互参照
本願は、2011年8月8日に出願された米国特許出願第13/205,339号明細書の利益を主張する。
本開示の技術分野は、一般に、車両変速機または他の被潤滑パワートレイン構成部品に組み込まれる湿式クラッチに使用される摩擦材料に関する。
自動車パワートレインの幾つかの構成部品は、自動車の動力発生源(即ち、内燃機関、電気モータ、燃料電池など)から駆動輪への動力の伝達を促進するために湿式クラッチを採用することがある。動力発生源の下流に配置され、車両発進、ギヤシフトおよび他のトルク伝達事象を可能にする変速機は、このような構成部品の1つである。何らかの形態の湿式クラッチが、自動車運転に現在使用可能な多くの様々なタイプの変速機全般に見られる。湿式クラッチは、ほんの数例挙げてみただけでも、自動変速機用のトルクコンバータ、自動変速機または半自動デュアルクラッチトランスミッション(DCT)用の多板湿式クラッチパック、およびトルクコンバータの代替として7〜9個ものギヤを備えた比較的スポーティーな自動変速機に組み込まれることがある湿式発進クラッチに使用することができる。類似の湿式クラッチが、変速機以外に、車両パワートレインの他の箇所に見られる。
湿式クラッチは、潤滑油の存在下で2つ以上の対向する回転面を、これらの表面間を選択的に接触摩擦係合させることにより噛み合わせるアセンブリである。通常、摩擦クラッチ板、ベルト、シンクロナイザリング、または、これらの係合可能な回転面の1つを提供する他の何らかの部品で摩擦材料を支持し、意図された噛み合い摩擦係合を実施する。摩擦界面に潤滑油が存在すると、摩擦材料が冷却され、その摩耗が減少し、幾らかの初期滑りの発生が可能となり、これによりトルク伝達が徐々に、しかし非常に迅速に進行し、急激なトルク伝達事象(即ち、変速ショック)に伴って起こり得る不快感が回避されるようになる。しかし、摩擦界面に潤滑油が保持されると、燃料効率に悪影響が及ぶ。この理由は、摩擦材料の表面を特定の温度より低温に保つ流量で潤滑油を摩擦界面におよび摩擦界面から、通常は加圧下で、ポンプ送液するのに必要な動力が、結局、動力発生源から流用されるからである。
従来の摩擦材料は、一般に、300〜350℃より高い表面温度では確実に機能を果たすことができない。これらの温度より高温では、このような摩擦材料は、潤滑油の熱劣化およびグレージング、即ち、摩擦材料の表面に熱劣化した潤滑油添加剤が蓄積し、実質的に貫通不可能なスラッジ堆積物を形成するプロセスを経る傾向がある。表面グレージングが生じた摩擦材料は、シャダーや摩擦界面全体にわたる摩擦係数のばらつきを含む、様々な厄介な問題の一因となり得る。十分低い表面温度を維持するのに、正確にどれくらいの潤滑油を摩擦材料上に循環させる必要があるかは、湿式クラッチの形態および対抗する回転面間の摩擦界面の表面積に依存する。
湿式クラッチに使用される湿式摩擦材料は、潤滑油の存在下で対向面と摩擦係合する摩擦接触面を備える。摩擦接触面の少なくとも一部は、ナノファイバーウェブを形成するフィブリル化ナノファイバーと、ナノファイバーウェブにより保持された摩擦調節粒子とを備える。硬化樹脂でフィブリル化ナノファイバーと摩擦調節粒子とを接着し、構造的支持を提供してもよい。
湿式摩擦材料の断面図であり、湿式摩擦材料の摩擦接触面はフィブリル化ナノファイバーを含み、それにより摩擦調節粒子がフィブリル化ナノファイバーで形成されたナノファイバーウェブ中に支持されている。図1に示す湿式摩擦材料は、構成構造の概念化を助けることを目的とする理想図である。それは縮尺に従って描かれておらず、フィブリル化ナノファイバーと摩擦調節粒子の相対的サイズを示すものではない。 基材に結合した湿式摩擦材料の断面図であり、湿式摩擦材料は、摩擦材料の摩擦接触面に隣接した摩擦安定領域を含む。摩擦安定領域は、フィブリル化ナノファイバーと、フィブリル化ナノファイバーで形成されたナノファイバーウェブにより保持された摩擦調節粒子とを含む。図2に示す湿式摩擦材料は、構成構造の概念化を助けることを目的とする理想図である。それは縮尺に従って描かれておらず、フィブリル化ナノファイバーと摩擦調節粒子の相対的サイズを示すものではない。 基材に結合した湿式摩擦材料の断面図であり、湿式摩擦材料は、摩擦材料の摩擦接触面に隣接する摩擦安定領域を含む。摩擦安定領域は、フィブリル化ナノファイバーと、フィブリル化ナノファイバーで形成されたナノファイバーウェブにより保持された摩擦調節粒子とを含む。図3に示す湿式摩擦材料は、構成構造の概念化を助けることを目的とする理想図である。それは縮尺に従って描かれておらず、ベース構造繊維と、フィブリル化セルロースナノファイバーと、摩擦調節粒子の相対的サイズを示すものではない。 従来の摩擦材料(410)および摩擦安定領域を有する摩擦材料(400)についての、摩擦材料係合/係脱サイクル数に対する摩擦トルク勾配(回転速度500rpmと200rmpにおける摩擦材料の摩擦係数の差)をプロットするグラフである。 幾つかの従来の摩擦材料(510、520、530)および摩擦安定領域を有する摩擦材料(500)についての、摩擦材料係合/係脱数に対する動的摩擦係数をプロットするグラフである。 従来の摩擦材料(610)および摩擦安定領域を有する摩擦材料(600)についての、滑り速度に対する摩擦係数をプロットするグラフである。
湿式クラッチに使用される湿式摩擦材料の様々な実施形態を、図1に数字10として示す。湿式摩擦材料10は、潤滑油の存在下で対向する合わせ面(図示せず)と接触摩擦係合する摩擦接触面12を備える。摩擦接触面12に、およびそれに隣接して、フィブリル化ナノファイバー14と摩擦調節粒子16が配置されており、これらは硬化樹脂18で接着されていてもよい。フィブリル化ナノファイバー14とそれから出ている多数のフィブリルは、相互連結したナノファイバーウェブ20を形成し、これは摩擦調節粒子16を保持し、それらを摩擦接触面12にまたはこの近傍に保つ。フィブリル化ナノファイバー14および摩擦調節粒子16の一部は、摩擦係合中、対向する合わせ面と接触するように摩擦接触面12で露出している。ナノファイバーウェブ20は摩擦調節粒子16を摩擦接触面12にまたはその近傍に保つことができるため、摩擦材料10は安定な摩擦係数と正のμ−v関係を有する。さらに、場合により、フィブリル化ナノファイバー14が熱分解を受け易い場合、フィブリル化ナノファイバー14はグレージング防止効果を有することができる。フィブリル化ナノファイバー14が熱分解すると、表面に堆積したグレージング物質が摩擦接触面12から取り除かれ、新しいフィブリル化ナノファイバーが常に露出するため、グレージングの防止に役立ち得る。
摩擦材料10は、摩擦接触面12と反対側を向いている結合面(図1には図示せず)との距離により画定される厚みを有してもよい。反対側を向いている結合面は、下にあるベース基材または他の材料への結合の達成を目的とする摩擦材料10の表面である。摩擦接触面12から、および反対側を向いている結合面の方に延びる摩擦安定領域22は、バランスの取れた量のフィブリル化ナノファイバー14と摩擦調節粒子16とを含んでもよい。摩擦安定領域22は、摩擦接触面から深部に、摩擦材料10の厚みの約40%以下、約20%以下、約10%以下、または約5%以下延びてもよい。例えば、摩擦材料10が、変速機のクラッチ板に使用される湿式摩擦材料に典型的な約0.25mm〜約2mmの厚みである場合、摩擦安定領域22は、摩擦接触面12から深部に、約0.0125mm(0.25mmの5%)〜約0.80mm(2mmの40%)以下、内側に延びてもよい。摩擦安定領域22の下にある摩擦材料10の残部は、摩擦安定領域22と同じ全体構成を有しても、または異なる構成を有してもよい。即ち、摩擦材料10は、(1)全部、フィブリル化ナノファイバー14と摩擦調節粒子16とから構成され、硬化樹脂18で接着されていてもよく、(2)図2および図3に示すように、ベース繊維材料の上部に、またはその近傍にフィブリル化ナノファイバー14と摩擦調節粒子16が存在するベース繊維材料から構成され、硬化樹脂18で接着されていてもよく、または(3)摩擦安定領域22にバランスの取れた量のフィブリル化ナノファイバー14と摩擦調節粒子16が存在する他の何らかの構成から構成されていてもよい。
フィブリル化ナノファイバー14は、直径約20nm〜約800nm、約30nm〜約600nm、または約50nm〜約500nmの範囲、長さ約1mm〜約10mm、約2mm〜約8mm、または約4mm〜約6mmの範囲であってもよい。さらに、カナダ標準濾水度(Canadian Standard Freeness(CSF))で測定した、フィブリル化ナノファイバー14のフィブリル化度は、約5ml CSF〜約300ml CSF、約10ml CSF〜約200ml CSF、または約10ml CSF〜約100ml CSFの範囲であってもよい。CSFは、水1リットル中の繊維パルプ材料3グラムを脱水し得る速度を測定する実験方法である(試験規格についてはTAPPI T227を参照されたい)。高フィブリル化繊維パルプ材料ほど、脱水速度は低くなり、従って、「ml CSF」値が低くなり、低フィブリル化繊維パルプ材料ほど、「ml CSF」値が高くなる。フィブリル化ナノファイバー14のこれらの物理的特性は、摩擦安定領域22におけるナノファイバーウェブ20の形成を可能にするのに役立ち、摩擦調節粒子16の強力な結合支持を促進する。
フィブリル化ナノファイバー14は、セルロース、アラミド、またはアクリルの少なくとも1つで構成されてもよい。フィブリル化セルロースナノファイバーは、セルロースおよび/またはセルロース誘導体を少なくとも50重量%、別の実施形態では、少なくとも75重量%、別の実施形態では、少なくとも90重量%含む。セルロースは、天然セルロースであっても、または再生(人工)セルロースであってもよい。天然セルロースは、繰り返しβ(1→4)グリコシド結合グルコース単位を含み、ポリマー一般式(C10(式中、繰り返し単位数(「n」)は、通常100〜10,000の範囲である)を有する直鎖多糖類である。再生セルロースは、天然セルロースと同じ化学式を有し、天然ポリマー(即ち、木材パルプまたは竹)から、ビスコース法、銅アンモニア法、および有機溶剤紡糸法を含む幾つかの方法の1つにより製造される。再生セルロースの幾つかの例としては、レーヨン、モダルおよびリヨセルがある。セルロース誘導体は、グルコース単位のヒドロキシル基が全部または一部、例えば、有機(−O−CO−R)エステル基で置換されている変性セルロースである。セルロース誘導体の幾つかの例としては、酢酸セルロースおよび三酢酸セルロースがある。フィブリル化アラミドナノファイバーには、1,4−フェニレンジアミンと塩化テレフタロイルとの縮合生成物などのp−アラミド、およびm−フェニレンジアミンと塩化イソフタロイルとの縮合生成物などのm−アラミドを含む任意の合成芳香族ポリアミドが含まれる。フィブリル化アクリルナノファイバーは、アクリロニトリルモノマー少なくとも85重量%から生成される任意の合成アクリル系ポリマーを含む。
ナノファイバーウェブ20中に保持された摩擦調節粒子16は、400℃より低温で溶融、軟化、または分解しない任意の材料で構成されていてもよい。摩擦調節粒子16に製造できる広範囲のセラミック材料およびゴム材料が使用可能である。好適な材料としては、シリカ(SiO)、炭素、グラファイト、アルミナ(Al)、マグネシア(MgO)、酸化カルシウム(CaO)、チタニア(TiO)、セリア(CeO)、ジルコニア(ZrO)、コージエライト(ケイ酸Mg/Fe/Al)、ムライト(ケイ酸アルミニウム)、シリマナイト(ケイ酸アルミニウム)、スポジュメン(ケイ酸リチウムアルミニウム)、ペタライト(ケイ酸リチウムアルミニウム)、ジルコン(ZrSiO)、炭化ケイ素(SiC)、炭化チタン(TiC)、炭化ホウ素(BC)、炭化ハフニウム(HfC)、窒化ケイ素(Si)、窒化チタン(TiN)、ホウ化チタン(TiB)、カシューダスト、硬化フェノール樹脂、およびこれらの混合物が挙げられるが、これらは網羅的に列挙したものではない。摩擦調節粒子16の直径は、約100nm〜約80μm、約500nm〜約30μm、または約800nm〜約20μmの範囲であってもよい。
摩擦調節粒子16は、一実施形態では、シリカ材料の1種である珪藻土で構成されてもよい。珪藻土は、比較的高い摩擦係数を示し、フィブリル化ナノファイバー14で形成されるナノファイバーウェブ20に容易に捕捉する安価な研磨材である。摩擦材料10の摩擦接触面12に求められる摩擦特性に応じて、摩擦調節粒子16は全て珪藻土で構成されてもよく、あるいは、摩擦調節粒子16の一部は珪藻土であり、他は炭素、グラファイト、および/またはアルミナであってもよい。もちろん、他の幾つかの材料を珪藻土と組み合わせて使用し、摩擦調節粒子16を構成してもよい。珪藻土を単独でまたは珪藻土を炭素、グラファイト、もしくはアルミナの1つ以上と組み合わせて摩擦調節粒子16として使用することは、特定の方法の1つであるに過ぎない。
摩擦安定領域22に存在するフィブリル化ナノファイバー14と支持される摩擦調節粒子16の量は、摩擦接触面12における所望の表面特性に応じて変わり得る。摩擦材料3000ft当たり、摩擦安定領域22にフィブリル化ナノファイバー14、約1lb〜約15lbs、およびフィブリル化ナノファイバー14で形成されたナノファイバーウェブ20中に保持されている摩擦調節粒子16、約2lbs〜約20lbsが存在してもよい。坪量単位「lbs/3000ft」は、含浸されているか否かにかかわらず、薄い繊維層の所定の表面積に基づく重量の尺度として、製紙業で通常使用される。ここで、それは、摩擦接触面12、3000ft当たりの湿式摩擦材料10中に含まれるフィブリル化ナノファイバー14と摩擦調節粒子16の重量を表す。特定の一実施形態では、それぞれ摩擦材料10、約3000ftに基づき、フィブリル化ナノファイバー16、約4lbs〜約9lbs、および摩擦調節粒子16、約12lbs〜約17lbsが摩擦安定領域22に存在してもよい。フィブリル化ナノファイバー14と摩擦調節粒子16の量は、摩擦材料10の摩擦特性に影響を及ぼすように選択することができる。例えば、摩擦接触面12における摩擦材料10の空隙率は、摩擦安定領域22に存在するフィブリル化ナノファイバー14の量に反比例する。存在する摩擦調節粒子16の量は、摩擦接触面12で達成され得る静的摩擦係数と動的摩擦係数の両方に影響を及ぼす。一般に、摩擦調節粒子16の量が多いほど摩擦係数が高く、逆の場合も同様である。
硬化樹脂18は、摩擦材料10に構造剛性を付与するのに好適な任意の熱硬化性樹脂であってもよい。硬化樹脂18は、例えば、フェノール樹脂またはフェノールをベースにする樹脂であってもよい。フェノール樹脂は熱硬化性樹脂の1種であり、芳香族アルコール、典型的にはフェノールと、アルデヒド、典型的にはホルムアルデヒドとの縮合により製造される。フェノールをベースにする樹脂は、溶媒または加工助剤を除く全樹脂の全重量に基づいてフェノール樹脂を少なくとも50重量%含む熱硬化性樹脂ブレンドである。フェノール樹脂とブレンドすることができる他の熱硬化性樹脂の幾つかの例としては、ほんの数例挙げてみただけでも、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、およびポリブタジエン樹脂がある。硬化樹脂18は、摩擦材料10に強度と剛性を付与し、前述のように、摩擦安定領域22のフィブリル化ナノファイバー14と摩擦調節粒子16とを接着させると共に、潤滑油の適切な流れと保持が得られるように摩擦材料10全体にわたり所望の空隙率を維持する。
数字10’によって示される湿式摩擦材料の一実施形態を図3に示し、同様の数字は、それらの要素または特徴に関する前述の説明を適用できることを示す。湿式摩擦材料10’は、当業者に公知の任意の好適な方法で基材24に結合されている。基材24の幾つかの例としては、クラッチ板、シンクロナイザリング、およびトランスミッションバンドが挙げられるが、これらに限定されるものではない。湿式摩擦材料10’は、摩擦接触面12’と、反対側を向いている結合面32とを備える。摩擦接触面12’は、潤滑油の存在下で、対向する回転面(図示せず)と選択接触摩擦係合し、反対側を向いている結合面32は、接着剤または他の何らかの好適な結合方法を使用して基材への結合取り付けを達成する。潤滑油は、例えば、オートマチック・トランスミッション・フルードなどの任意の好適な潤滑液であってもよい。燃料効率を改善するために、長時間、摩擦接触面12’の温度が350℃を超えることができるように、湿式摩擦材料10’上の潤滑油の流量を管理することができる。湿式摩擦材料10’は350℃超、約500℃以下で十分な性能を発揮するが、それはこのような高温環境だけに限定されるものではなく、必要に応じて、摩擦接触面12’の温度を350℃より低温に維持するように設計された湿式クラッチに使用することもできる。
湿式摩擦材料10’は、摩擦材料10’の摩擦安定領域22’を支持するベース繊維材料26を含んでもよい。ベース繊維材料26は、典型的には約0.25mm〜約2mmの範囲であるベース繊維材料26の厚みを画定する上面28と底面30とを有する。摩擦安定領域22’を形成するフィブリル化ナノファイバー14’と摩擦調節粒子16’は、ベース繊維材料26の上面28が湿式摩擦材料10’の摩擦接触面12’と略一致するように、ベース繊維材料26と高度に交絡していてもよく(図3に図示する)、または別の実施形態では、フィブリル化ナノファイバー14’と摩擦調節粒子16’はベース繊維材料26と部分的に交絡し、ベース繊維材料26の上面28が摩擦接触面12と一致しないように厚み約70μm以下、約50μm以下、約20μm以下、または約10μm以下の表面層を形成してもよい。湿式摩擦材料10’の様々な特性により、フィブリル化ナノファイバー14’と摩擦調節粒子16’がベース繊維材料26に浸入するまたはその上面28に堆積する程度が決定され得る。これらの特性には、ベース繊維材料26の空隙率、および摩擦安定領域22’に含まれるフィブリル化ナノファイバー14’と摩擦調節粒子16’の量が含まれる。ベース繊維材料26の底面30は、基材24に隣接して配置され、通常、湿式摩擦材料10’の反対側を向いている結合面32と一致する。硬化樹脂18’は、ベース繊維材料26ならびにベース繊維材料26の上面28の上に配置された摩擦安定領域22’の任意の部分全体に均一に分布し、接着性、剛性、および構造的支持を提供してもよい。湿式摩擦材料10’中の硬化樹脂18’の典型的な重量パーセントは、通常、約15%〜約50%の範囲であるが、もちろん、湿式摩擦材料10’の設計仕様に応じて、それより多くまたは少なく存在してもよい。
湿式摩擦材料10’の摩擦安定領域22’は、摩擦接触面12’が定期的に再生されるように構成されてもよく、それにより、摩擦界面の温度が350℃を超えても湿式摩擦材料10’は長時間その意図された摩擦性能を維持することが可能となる。ベース繊維材料26のバルク構造は、ベース構造繊維34および任意選択による充填剤の配置により提供することができる。フィブリル化セルロースナノファイバーが摩擦安定領域22’内に配置され、ベース構造繊維34と交絡していてもよく、フィブリル化セルロースナノファイバーはフィブリル化ナノファイバー14’の全部(100重量%)または一部、例えば、約10重量%〜約99重量%、約30重量%〜約90重量%、約50重量%〜約99重量%、または約75重量%〜約99重量%を構成してもよい。フィブリル化セルロースナノファイバーは、例えば、再生リヨセルセルロース、または再生リヨセルセルロースと天然セルロースとのブレンドで構成されていてもよい。ベース繊維材料26の全重量は、湿式摩擦材料10’、3000ft当たり約95lbs〜約400lbsの範囲であってもよい。当業者に公知の標準的な製紙および繊維製造方法を使用して、ベース繊維網目構造26を製造することができる。
ベース構造繊維34は、直径約1μm〜約500μmの範囲、長さ2mm〜約20mmの範囲であってもよい。ベース構造繊維34は、織布、不織布、または他の任意の好適な構成であってもよい。湿式摩擦材料10’の所望の特性に応じて、多くの異なるタイプの材料でベース構造繊維34を構成してもよい。ベース構造繊維34としては、例えば、それぞれ450℃より低温で熱分解しにくいアラミド(芳香族ポリアミド)繊維および/または炭素繊維、ならびにそれぞれ摩擦特性に様々な影響を及ぼす木綿繊維、ノボロイド(フェノール−ホルムアルデヒド)繊維、セラミック繊維、および/またはガラス繊維を挙げることができる。ベース構造繊維34は、湿式摩擦材料10’、3000ft当たり約95lbs〜約400lbsの範囲の量で存在してもよい。
ベース繊維材料26中に含まれるベース構造繊維34は、一実施形態では、フィブリル化アラミドマイクロファイバーおよびカーボンマイクロファイバーであってもよい。アラミドマイクロファイバーは、ベース構造繊維34の(湿式摩擦材料10’、3000ft当たり約38lbs〜約320lbs)約40重量%〜約80重量%を構成してもよく、カーボンマイクロファイバーはベース構造繊維34の(we摩擦材料10’、3000ft当たり約19lbs〜約240lbs)約20重量%〜約60重量%を構成してもよい。これらの2種類のマイクロファイバーの組み合わせにより、350℃よりかなり高温での熱安定性および化学的安定性ならびに高い耐疲労性がベース繊維材料26に付与される。カナダ標準濾水度(Canadian Standard Freeness(CSF))で測定されたアラミドマイクロファイバーのフィブリル化度は、約250ml CSF(高フィブリル化)〜約650ml CSF(低フィブリル化)の範囲であってもよい。アラミドマイクロファイバーと共に存在するカーボンマイクロファイバーは、天然であってもまたは合成であってもよい。それらは、ポリアクリロニトリル(PAN)、レーヨン、石油ピッチ、および/またはコールタールピッチを含むフィラメント状の幾つかの異なる前駆体を炭素化することにより得ることができる。
フィブリル化ナノファイバー14’および支持される摩擦調節粒子16’は、前述のように、湿式摩擦材料10’の摩擦接触面12’から内側に延びる摩擦安定領域22’で、ベース構造繊維34と交絡していてもよい。ベース構造繊維34が摩擦接触面12’で露出しているか否かは、摩擦安定領域22’のフィブリル化ナノファイバー14’と摩擦調節粒子16’の量、およびベース繊維材料26の空隙率に依存する。摩擦安定領域22’に存在するフィブリル化セルロースナノファイバーの量が比較的少ない、例えば、湿式摩擦材料10’、3000ft当たり約1lb〜約6lbsの場合、従って、摩擦材料10’の摩擦接触面12’が比較的多孔質になる場合、ベース構造繊維34は露出する可能性が高い。逆に、摩擦安定領域22’に存在するフィブリル化ナノファイバー14’の量が比較的多い、例えば、湿式摩擦材料10’、3000ft当たり約8lbs〜約15lbsの場合、従って、ベース繊維材料26の上面28の構造繊維34が実質的に全部被覆される場合、構造繊維34は露出する可能性が低い。
摩擦材料10’は、摩擦接触面12’の温度が350℃を超える低潤滑油流量環境で長時間、確実に機能を果たすことができる。即ち、350℃より高温で、摩擦材料10’は正のμ−v関係を維持し、グレージングを防止することができる。摩擦材料10’は、その摩擦接触面12’が繰り返し再生可能であるため、このタイプの高温性能を示す。このような再生は、摩擦安定領域22’にフィブリル化セルロースナノファイバーおよびそれに支持される摩擦調節粒子16’がそれぞれ1〜15lbs/3000ftおよび2〜20lbs/3000ftの指定量で存在することによるものと考えることができる。これらの2種類の材料(フィブリル化セルロースナノファイバーおよび摩擦調節粒子16’)を均衡のとれた量で含有すると、高温で正のμ−v関係を維持するのに十分な摩擦調節粒子16’が摩擦接触面12にまたはその近傍に提供されると共に、摩擦接触面12’に最も近いフィブリル化セルロースナノファイバーが定期的に熱分解することが可能になる。
フィブリル化セルロースナノファイバーが分解すると、摩擦接触面12’に有機分解生成物と、遊離した摩擦調節粒子16’が生じる。頻繁に接触摩擦係合し、潤滑油に暴露される間に有機分解生成物と遊離摩擦調節粒子16’が除去されるが、それらと共に表面に堆積した望ましくないグレージング物質も取り去られ、摩擦接触面12’の空隙率が促進される。時間が経つにつれ、フィブリル化セルロースナノファイバーが定期的に熱分解し、下にある新しいフィブリル化セルロースナノファイバーと支持された摩擦調節粒子16’のバッチが常に露出する。この新しいバッチは、その昇温やフィブリル化セルロースナノファイバーの熱分解等が起こるまで、摩擦接触面12’で、当初意図された通り機能を果たす。摩擦接触面12’がこのようにして再生されると、堆積した表面グレージング物質が脆弱化し、最終的にそれが有機分解生成物や遊離摩擦調節粒子16’と共に除去されることにより、グレージングが抑制される。このようなものとして、摩擦材料10’の摩擦接触面12’の温度が350℃を超えても、摩擦安定領域22’の摩擦接触面12’は好適な空隙率を維持し、摩耗の一因となり得るシャダーを防止し、回転速度の増加と共に増加する摩擦接触面12’の安定な摩擦係数(正のμ−v関係)を維持することができる。
数字10”で示される湿式摩擦材料の別の実施形態を図2に示し、同様の数字は、それらの要素または特徴に関する前述の説明を適用できることを示す。摩擦材料10”は基材24”に結合しており、図1に示す摩擦材料10’と類似の、潤滑油の存在下で対向する回転面(図示せず)と選択接触摩擦係合する摩擦接触面12”を基材24”の反対側に備える。ここで、1つの違いは、湿式摩擦材料10”の製造に使用されるベース繊維材料26”が、前述のベース構造繊維34ではなく、フィブリル化ナノファイバー14”の配置を含むことである。ベース繊維材料26”中のフィブリル化ナノファイバー14”は、摩擦安定領域22”に含まれるものと同じであっても、または異なってもよい。フィブリル化ナノファイバー14”の幾つかの例としては、セルロースナノファイバー、フィブリル化アラミドナノファイバー、フィブリル化アクリルナノファイバー、またはこれらの混合物が挙げられる。湿式摩擦材料10”の摩擦安定領域22”には、相互作用するフィブリル化ナノファイバー16”で形成されたナノファイバーウェブ20”中に保持された摩擦調節粒子16”が含まれる。
この実施例は、摩擦安定領域を含んだ1対の摩擦材料(以下、略して「摩擦材料A」および「摩擦材料B」と称する)の摩擦性能を実証する。摩擦材料Aとこのような特徴のない少なくとも1つの従来の摩擦材料についてそれぞれ高温発進耐久性試験(図4)および高温変速クラッチ耐久性試験(図5)を行った。摩擦材料Aは、ベース繊維材料の上面に、摩擦材料3000ft当たり摩擦安定領域に珪藻土粒子15lbsを支持するフィブリル化セルロースナノファイバー4lbsを含むベース繊維材料から形成された。使用したフィブリル化セルロースナノファイバーは天然セルロースとリヨセル再生セルロースとのブレンドであり、それは直径50〜500nmの範囲、長さ約4mm、およびフィブリル化度約40ml CSFであった。珪藻土粒子の直径は、約2μm〜約50μmの範囲であった。フェノール樹脂をベース繊維材料に含浸させ、硬化させた。従来の摩擦材料は、同等の摩擦安定領域を含まないベース繊維材料から形成された。
高温発進耐久性試験は、GK II試験台で行った。車両発進時のデュアルクラッチトランスミッションの運転環境をシミュレートするために、製品発進クラッチ試験装置および対応する塗布DCTフルードを使用した。塗布DCTフルードは、摩擦材料の摩擦接触面に8L/分の流量で供給した。この流量は、低潤滑油流量環境の再現を目的としたものであり、摩擦材料の摩擦接触面およびそれに対向する合わせ面の温度を350℃に到達させた。発進試験は、次の追加の試験パラメータ:最大出力73.3KW;エネルギー146.6KJ;比定格出力(specific net power)2.36W/mm;ライニング圧0.85MPa;および、最大回転速度2500rpmを有した。図4に示すように、各摩擦材料についての摩擦トルク勾配(回転速度500rpmと200rmpにおける摩擦材料の摩擦係数の差)の測定値を摩擦材料係合/係脱サイクル数に対してプロットした。正の摩擦トルク勾配は、一般に、良好なμ−v関係および品質摩擦性能を示す。他方、負の摩擦トルク勾配は、一般に、グレージングを示す。摩擦材料A(数字400)は18,000サイクル後に正のトルク勾配を維持したが、従来の摩擦材料(数字410)は、8,000サイクル後に負の摩擦トルク勾配に移行したことが分かる。
高温変速クラッチ耐久性試験は、SAE no.2試験機でSAE手順J2487(レベル7)に準拠し、塗布DCTフルードの存在下で行った。摩擦材料Aおよび幾つかの異なる従来の摩擦材料を試験した。耐久性試験パラメータは:エネルギー32.45KJ;比定格出力2.68W/mm;および回転速度3600rpmであった。図5に示すように、各摩擦材料についての動的摩擦係数の測定値を摩擦材料係合/係脱サイクル数に対してプロットした。摩擦材料A(数字500)は14,200サイクルを過ぎても安定した動的摩擦係数を維持したが、これは正のμ−v関係をもたらし、他方、幾つかの従来の摩擦材料(数字510、520、および530)は、試験手順の早期の2,000〜6,000サイクル以内に動的摩擦係数が低下したことが分かる。
摩擦材料Bおよび同等の摩擦安定領域のない従来の摩擦材料についてそれぞれ、前述のもの(図5参照)と類似の高温滑りクラッチ耐久性試験(図6)を行った。摩擦材料Bは、ベース繊維材料の上面に、摩擦安定領域を形成するフィブリル化セルロースナノファイバーが摩擦材料3000ft当たり4lbsではなく9lbs存在したこと以外、摩擦材料Aと同じであった。高温滑りクラッチ耐久性試験は、SAE no.2で、90℃にて、1.75m/s以下の様々な滑り速度で行った。ライニング圧は1.6MPaであり、適切な塗布流体潤滑剤を使用した。摩擦材料B(数字600)は滑り速度の増加に伴い、摩擦係数の増加を示したが、これは正のμ−v関係をもたらし、他方、従来の摩擦材料(610)は、一般に、同じ条件で摩擦係数が低下したことが分かる。
例示的実施形態および特定の実施例についての上記説明は、説明を目的とするに過ぎず、以下の特許請求の範囲を限定するものではない。

Claims (28)

  1. 潤滑油の存在下で対向面と摩擦係合する摩擦接触面であって、少なくとも一部が、ナノファイバーウェブを形成するフィブリル化ナノファイバーと、前記ナノファイバーウェブにより保持された摩擦調節粒子とを含む摩擦接触面、
    を備える湿式摩擦材料。
  2. 前記フィブリル化ナノファイバーと交絡したベース構造繊維、
    をさらに含む、請求項1に記載の湿式摩擦材料。
  3. 前記ベース構造繊維が、前記摩擦接触面で、前記フィブリル化ナノファイバーおよび前記摩擦調節粒子と共に露出している、請求項2に記載の湿式摩擦材料。
  4. 前記ベース構造繊維が前記摩擦接触面で露出していない、請求項2に記載の湿式摩擦材料。
  5. 前記フィブリル化ナノファイバーが、直径約50nm〜約500nmの範囲、長さ約1mm〜約10mmの範囲、およびカナダ標準濾水度(Canadian Standard Freeness)により測定したフィブリル化度約10mL CSF〜約300mL CSFの範囲である、請求項1に記載の湿式摩擦材料。
  6. 前記フィブリル化ナノファイバーがセルロース、アラミド、またはアクリルを含む、請求項1に記載の湿式摩擦材料。
  7. 前記摩擦接触面と、反対側を向いている結合面との距離により画定される厚みをさらに備え、前記フィブリル化ナノファイバーと前記ナノファイバーウェブにより保持された摩擦調節粒子が、前記湿式摩擦材料の摩擦安定領域に存在し、前記摩擦安定領域が前記摩擦接触面から前記反対側を向いている結合面の方に前記湿式摩擦材料の厚みの約40%以下の深度まで延びる、請求項1に記載の湿式摩擦材料。
  8. 前記摩擦調節粒子の直径が100nm〜約80μmの範囲であり、400℃より低温で溶融、軟化、または分解しない材料で構成されている、請求項1に記載の湿式摩擦材料。
  9. 前記摩擦調節粒子が、シリカ、炭素、グラファイト、アルミナ、マグネシア、酸化カルシウム、チタニア、セリア、ジルコニア、コージエライト、ムライト、シリマナイト、スポジュメン、ペタライト、ジルコン、炭化ケイ素、炭化チタン、炭化ホウ素、炭化ハフニウム、窒化ケイ素、窒化チタン、ホウ化チタン、カシューダスト、硬化フェノール樹脂、またはこれらの混合物の少なくとも1つを含む、請求項8に記載の湿式摩擦材料。
  10. 前記摩擦調節粒子が珪藻土を含む、請求項9に記載の湿式摩擦材料。
  11. 前記フィブリル化ナノファイバーと前記摩擦調節粒子とを接着する硬化樹脂をさらに含む、請求項1に記載の湿式摩擦材料。
  12. 潤滑油の存在下で対向面と摩擦係合する摩擦接触面と、前記摩擦材料をベース基材に結合する反対側を向いている結合面とを備える湿式摩擦材料であって:
    前記摩擦材料の摩擦接触面と一致するまたはそれに近接する上面と、前記反対側を向いている結合面と一致するまたはそれに近接する底面とを備えるベース繊維材料であって、前記湿式摩擦材料の摩擦接触面から前記反対側を向いている結合面の方に延びる前記湿式摩擦材料の摩擦安定領域を支持するベース繊維材料であり、前記摩擦安定領域がフィブリル化ナノファイバーと、前記フィブリル化ナノファイバーで形成されたナノファイバーウェブ中に保持された摩擦調節粒子とを含み、前記フィブリル化ナノファイバーがフィブリル化セルロースナノファイバーを含むベース繊維材料と;
    前記ベース繊維材料と、前記摩擦安定領域に含まれる前記フィブリル化セルロースナノファイバーおよび摩擦調節粒子とを接着する硬化樹脂と;
    を含む湿式摩擦材料。
  13. 前記摩擦接触面と前記反対側を向いている結合面とが、ある一定の距離により分離されており、前記摩擦安定領域が前記摩擦接触面から前記反対側を向いている底面の方に、前記摩擦接触面と前記反対側を向いている結合面との距離の約40%以下の深度まで延びる、請求項12に記載の湿式摩擦材料。
  14. 前記フィブリル化ナノファイバーが、直径約50nm〜約500nmの範囲、およびカナダ標準濾水度(Canadian Standard Freeness)により測定したフィブリル化度約10mL CSF〜約300mL CSFの範囲である、請求項12に記載の湿式摩擦材料。
  15. 前記フィブリル化ナノファイバーの長さが、約1mm〜約10mmの範囲である、請求項14に記載の湿式摩擦材料。
  16. 前記フィブリル化セルロースナノファイバーが、天然セルロース、再生セルロース、セルロース誘導体、またはこれらの混合物を少なくとも50重量%含む、請求項12に記載の湿式摩擦材料。
  17. 前記フィブリル化セルロースナノファイバーが、再生リヨセルセルロースを含む、請求項16に記載の湿式摩擦材料。
  18. 前記フィブリル化セルロースナノファイバーが、天然セルロースと再生リヨセルセルロースとのブレンドを含む、請求項16に記載の湿式摩擦材料。
  19. 前記摩擦調節粒子が、直径100nm〜約80μmの範囲であり、400℃より低温で溶融、軟化、または分解しない材料で構成されている、請求項12に記載の湿式摩擦材料。
  20. 前記摩擦調節粒子が、シリカ、炭素、グラファイト、アルミナ、マグネシア、酸化カルシウム、チタニア、セリア、ジルコニア、コージエライト、ムライト、シリマナイト、スポジュメン、ペタライト、ジルコン、炭化ケイ素、炭化チタン、炭化ホウ素、炭化ハフニウム、窒化ケイ素、窒化チタン、ホウ化チタン、カシューダスト、硬化フェノール樹脂、またはこれらの混合物の少なくとも1つを含む、請求項19に記載の湿式摩擦材料。
  21. 前記摩擦調節粒子が珪藻土を含む、請求項19に記載の湿式摩擦材料。
  22. 湿式摩擦材料と対向面が選択的に接触摩擦係合するように構成されている湿式クラッチを提供する工程であって、前記湿式摩擦材料が、摩擦接触面から前記摩擦材料の中に延びる摩擦安定領域を含む摩擦接触面を有し、前記摩擦安定領域がフィブリル化ナノファイバーと前記フィブリル化ナノファイバーで形成されたナノファイバーウェブ中に保持された摩擦調節粒子とを含む工程と;
    前記摩擦材料の摩擦接触面に潤滑油の流れを送達する工程であって、前記摩擦接触面が摩擦界面温度を有する工程と;
    前記摩擦材料の摩擦接触面を前記対向面と係合させ、前記摩擦接触面と前記対向面を互いに噛み合わせる工程と;
    前記摩擦界面温度が350℃を超えて、前記摩擦接触面に隣接する前記摩擦安定領域の前記フィブリル化ナノファイバーが熱分解し、下にある新しいフィブリル化ナノファイバーを常に露出するように、前記摩擦接触面における前記潤滑油の流れを管理する工程と;
    を含む方法。
  23. 前記フィブリル化ナノファイバーがフィブリル化セルロースナノファイバーを含む、請求項22に記載の方法。
  24. 前記湿式摩擦材料が、前記摩擦接触面と、反対側を向いている結合面との距離により画定される厚みをさらに備え、前記湿式摩擦材料の摩擦安定領域が前記摩擦接触面から前記反対側を向いている結合面の方に、前記湿式摩擦材料の厚みの約40%以下の深度まで延びる、請求項22に記載の方法。
  25. 前記摩擦材料が、前記摩擦安定領域を支持するベース繊維材料、ならびに前記ベース繊維材料と前記摩擦安定領域に含まれる前記フィブリル化ナノファイバーおよび摩擦調節粒子とを接着する硬化樹脂を含み、前記ベース繊維材料が前記摩擦材料の摩擦接触面と一致するまたはそれに近接する上面と、前記反対側を向いている結合面と一致するまたはそれに近接する底面とを有する、請求項24に記載の方法。
  26. 前記ベース繊維材料が、直径約1μm〜約500μmの範囲、長さ2mm〜約20mmの範囲のベース構造繊維を含む、請求項25に記載の方法。
  27. 前記湿式摩擦材料が、全て前記湿式摩擦材料3000ftに基づき、前記摩擦安定領域に前記フィブリル化ナノファイバー約1lbs〜約15lbsと、前記摩擦安定領域に前記摩擦調節粒子約2lbs/ft〜20lbs/ftとを含む、請求項24に記載の方法。
  28. 前記フィブリル化ナノファイバーが、直径約50nm〜約500nm、長さ約1mm〜約10mmの範囲、カナダ標準濾水度(Canadian Standard Freeness)により測定したフィブリル化度約5mL CSF〜約300mL CSFの範囲であり、前記摩擦調節粒子が直径100nm〜約80μmであり、シリカ、炭素、グラファイト、アルミナ、マグネシア、酸化カルシウム、チタニア、セリア、ジルコニア、コージエライト、ムライト、シリマナイト、スポジュメン、ペタライト、ジルコン、炭化ケイ素、炭化チタン、炭化ホウ素、炭化ハフニウム、窒化ケイ素、窒化チタン、ホウ化チタン、カシューダスト、硬化フェノール樹脂、またはこれらの混合物の少なくとも1つを含む、請求項22に記載の方法。
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